JP2001108355A - 高湿冷蔵庫 - Google Patents

高湿冷蔵庫

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JP2001108355A
JP2001108355A JP28651099A JP28651099A JP2001108355A JP 2001108355 A JP2001108355 A JP 2001108355A JP 28651099 A JP28651099 A JP 28651099A JP 28651099 A JP28651099 A JP 28651099A JP 2001108355 A JP2001108355 A JP 2001108355A
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moisture
refrigerator
humidity
intake duct
cooling
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JP28651099A
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Masatoshi Inatani
正敏 稲谷
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Refrigeration Co
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2317/00Details or arrangements for circulating cooling fluids; Details or arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces, not provided for in other groups of this subclass
    • F25D2317/04Treating air flowing to refrigeration compartments
    • F25D2317/041Treating air flowing to refrigeration compartments by purification
    • F25D2317/0413Treating air flowing to refrigeration compartments by purification by humidification
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • F25D2317/04Treating air flowing to refrigeration compartments
    • F25D2317/041Treating air flowing to refrigeration compartments by purification
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    • F25D2317/0682Two or more fans

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生鮮食品を長期間新鮮に保蔵する為の高湿度
を維持する。 【解決手段】 吸気ダクトと冷却器と循環ファンと排気
ダクトで構成される冷却手段で、吸気ダクト内の放湿部
と排気ダクト内の吸湿部に透湿膜で仕切られた湿気交換
手段を持つ高湿冷蔵庫。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸発器と冷却ファ
ンとで冷蔵室内を冷却し、生鮮食品等を保冷し貯蔵する
冷蔵庫で、湿度交換手段により冷蔵室内の湿度を高湿に
保つことを目的とする高湿冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、青果物や肉・魚介類の生鮮食品、
または豆腐やハム・かまぼこ等の加工食品を冷蔵で保存
するには、凍結しないできるだけ低い温度と、結露しな
いできるだけ高い湿度での保存条件が好ましいとされ、
高湿化技術や均温化技術が発達してきた。その代表的操
作方法として、壁面冷却による方法がある。
【0003】壁面冷却とは冷蔵室内の壁面をその外周に
流れる冷気で−3℃〜3℃前後に冷やし、冷蔵庫内を0
〜5℃の範囲で均一に冷却すると共に、扉の開閉により
進入する外気の湿気を捕らえ、冷蔵室内を高湿に保つも
のである。過冷却の冷気の吹き込みが無く、4面又は5
面の壁面からの自然冷却であり、冷蔵庫内を均一に冷却
可能で、庫内温度を0℃まで冷却しても冷蔵室内の温度
ムラが少なく、部分的に凍結することは少ない。
【0004】しかし、冷蔵室内全体を均一に冷やすには
容積の面から限界があり、4面又は5面での冷却でも冷
蔵室内容積が大きくなると、冷却面積の割合が小さくな
り、また、冷却されている壁面と保冷品との距離が離れ
ることになり、冷蔵室内の中央部に置かれた食品は均一
になるまで時間がかかり、冷却スピードが非常に緩慢と
なる。すなわち、既に冷えているものを保冷したり、長
期保存する上においては冷却能力面での問題は少ない
が、家庭用冷蔵庫のように頻繁にドアの開け閉めが行わ
れ、室温に置かれた食材や清涼飲料水やビール等を出し
入れし、それらの食材を室温から適温に冷やす用途とし
て時間がかかり商品価値を著しく低下させる。
【0005】そこで冷蔵室内の冷却速度を上げるには、
冷媒が圧縮機と凝縮器と絞り弁とを通り断熱膨張で気化
熱を奪うことにより過度に冷却される冷却器を冷却源に
用いた冷凍サイクルと、その冷却器にて冷却された外面
の冷気を冷蔵室内循環ファンで冷蔵室内に吐き出す強制
循環手段とで構成する冷却システムにより冷蔵室内を冷
却する。
【0006】しかし、この方式で冷蔵室内を効率良く冷
却するには、冷却器内の気化温度を設定温度よりかなり
低くなるように絞り弁を構成し、冷却器で過度に冷やさ
れたマイナス温度の冷気を循環ファンで冷蔵室内に吹き
込むため、所定の冷蔵室内温度に調整するには、循環フ
ァン及び圧縮機と冷蔵室内温度検知器と連動させ、冷気
の吹き込みを間欠運転とする必要がある。
【0007】このような冷却方法では冷蔵循環風が非常
に低い冷却器表面、例えばマイナス15℃の冷却器面を
通過するため、冷却器表面で冷蔵室内から吸い込んだ比
較的湿潤な循環風の水分が結露又は氷結し、湿潤循環風
は除湿され、吹き出される冷気は絶対湿度が低くなり、
冷蔵室内に保存してある生鮮食品の乾燥を促進させるこ
とになる。
【0008】上記問題点の解決策として、特開平10−
47827号公報では圧縮機のオフ時においても循環フ
ァンを一定期間運転させ、冷却器表面の氷結霜や結露水
を再び気化させることにより冷蔵室内の加湿を行う手段
が搭載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−47827号公報のように、圧縮機がオフ時に循
環ファンを一定期間運転させることにより加湿する方法
は、蒸発器に氷結している、又は結露している水分を気
化させ冷蔵室内の加湿可能な時間は圧縮機停止時のみ
で、圧縮機運転時には冷却器の表面が氷結点以下に冷え
冷蔵室内の水分を除去することになり、冷蔵室内の湿度
を低下することは抑制できない。
【0010】また、冷却器表面等で結露又は氷結した水
分は、常に冷蔵室内を通過してきた循環風に曝され、そ
のために冷蔵室内の食品の臭が複合臭として吸着し、さ
らにその臭気成分が栄養分となり菌やカビを生成する。
この菌やカビや臭気成分は圧縮機の停止時に冷蔵庫内の
加湿として用いられると、その複合臭や腐敗臭、さらに
は菌やカビを冷蔵室内に撒き散らせることになる。
【0011】そこで本発明は、上記する冷蔵室の湿度の
低下を抑制すると共に菌やカビや臭気の繁殖や生成を防
止する高湿冷蔵庫を提供することを目的とするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記する目的を
達成する為に、開閉可能な扉を有する断熱箱体と、前記
断熱箱体の冷蔵室内を冷却する冷却手段を有し、前記冷
却手段は吸気ダクトと冷却器と循環ファンと排気ダクト
で構成され、前記吸気ダクト内の放湿部と前記排気ダク
ト内の吸湿部は透湿膜で仕切る湿気交換手段を特徴とす
るものである。
【0013】また、湿気交換手段の透湿膜を水蒸気透過
性の断熱層とシリコン系、又はウレタン系の無多孔質膜
とで構成したものである。
【0014】また、湿気交換手段の透湿膜を凹凸状に成
形したもので、吸気ダクト内の放湿部と排気ダクト内の
吸湿部と仕切る透湿膜とからなる湿気交換ユニットを複
数個重ねて構成した湿気交換手段を特徴とするものであ
る。
【0015】また、冷却器の冷却運転停止時に所定の期
間循環ファンを駆動する制御回路を設け、吸気ダクトの
冷蔵室側入口と湿気交換手段の放湿部との間にオゾン発
生装置を取り付け、そのオゾン発生装置は陰極にガス拡
散電極を、陽極にオゾン発生電極を配し、電解質として
イオン交換膜を用いた電解セルとしたもので、さらに、
電解セルの陽極を吸気ダクトに面し、陰極のガス拡散電
極を排気ダクトに面し取り付けたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は各請求項に記載した構成
とすることにより実施できるのであるが、その実施の形
態を理解し易いように以下に構成とその構成による作用
を併記する。
【0017】本発明の請求項1に記載の発明は、開閉可
能な扉を有する断熱箱体と、前記断熱箱体の冷蔵室内を
冷却する冷却手段を有し、前記冷却手段は吸気ダクトと
冷却器と循環ファンと排気ダクトで構成され、前記吸気
ダクト内の放湿部と前記排気ダクト内の吸湿部とを透湿
膜で仕切る湿気交換手段であり、吸気ダクト内の放湿部
を流れる絶対湿度の高い冷蔵室内の循環風と、冷却器を
通りすぎた比較的絶対湿度の低い排気ダクトの循環風と
の間での湿度差による拡散力を生じる為、吸気ダクトの
水分は冷却器を通過する前に透湿膜を通過して絶対湿度
の低い排気風路側に拡散され、排気風路の循環風を加湿
する。
【0018】本発明の請求項2に記載の発明は、湿気交
換手段の透湿膜を水蒸気透過性の断熱層とシリコン系、
又はウレタン系の無多孔質膜とで構成することで、水蒸
気透過性の繊維で断熱をすることで排気ダクト内の吸湿
部透湿膜表面の氷結を防止し、透湿膜を無多孔膜とする
ことで排気ダクト側の氷結を防止し、湿度交換を円滑に
するものである。
【0019】本発明の請求項3に記載の発明は、透湿膜
を凹凸状に成形することで循環風に乱流を起こし湿度交
換効率を向上させ、さらに、透湿膜の面積を大きくする
ことで湿度交換量を上げ、また湿気交換手段を小さくコ
ンパクトにできる。
【0020】本発明の請求項4に記載の発明は、吸気ダ
クト内の放湿部と排気ダクト内の吸湿部とを仕切る透湿
膜とからなる湿気交換ユニットを複数個重ねて構成した
湿気交換手段とすることで、湿度交換量が著しく増加
し、省スペースにてまとめることができ、ダクト容量の
影響による冷蔵室内収納スペースの低下を少なくでき
る。
【0021】本発明の請求項5に記載の発明は、冷却器
の冷却運転停止時に所定の期間循環ファンを駆動する制
御回路を設けることにより、吸気ダクト側の吸湿部、及
び冷却器で氷結する霜を解かし、冷蔵室内の加湿をより
効果的に行うものである。
【0022】本発明の請求項6に記載の発明は、吸気ダ
クトの冷蔵庫内側入口と湿気交換手段の放湿部との間に
オゾン発生装置を取り付けることにより、透湿膜の吸気
ダクトの吸湿部や冷却器へ結露又は氷結した水、さらに
吸着した微生物や臭気物質をオゾンと水との相乗効果に
より効果的に酸化し、殺菌と脱臭を行うものである。
【0023】本発明の請求項7に記載の発明は、陰極に
ガス拡散電極を、陽極にオゾン発生電極を配し、電解質
としてイオン交換膜を用いた電解セルをオゾン発生装置
として用いたことにより、冷蔵室内が高湿度であっても
オゾンを適切な濃度を安定に確保すると共に、電解式オ
ゾンは純粋で高湿度のオゾンであるので結露水に効果的
に溶け込み冷却器等の表面の脱臭と殺菌を効率的に行う
ものである。
【0024】本発明の請求項8に記載の発明は、電解セ
ルの陽極を吸気ダクトに面し、陰極のガス拡散電極を排
気ダクトに面し取り付け、陽極側からのオゾンの発生に
よる殺菌脱臭を行いつつ、陰極側で生成する水分を効率
良く排気ダクト内に送りこみ冷蔵室内の加湿を確実に行
うものである。
【0025】以下本発明の一実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。
【0026】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における高湿冷蔵庫の内部構造を示す断面図であ
る。図1において、1は断熱箱体2と開閉可能な冷蔵庫
3と同じく開閉可能な冷凍扉4とで構成される高湿冷蔵
庫である。
【0027】断熱箱体2は外装パネル5と内箱6との間
に断熱材7が充填された構造となっている。また、断熱
箱体2内は、上方に約3〜5℃に制御される冷蔵室9と
下方にマイナス20℃で制御される冷凍室10とからな
り、冷蔵室9は野菜室11と小物収納容器13が、冷凍
室10は二つに区分けされた冷凍コーナーが多段にて構
成されている。
【0028】冷蔵室9と冷凍室10とは大きく設定温度
が異なる為、断熱しきり壁22により仕切られている。
冷蔵室9の野菜室11と小物収納容器13は、仕切り板
27により仕切られているが、ほぼ同一温度の冷気が循
環するところから、断熱材は必要とせず、冷蔵室9に設
けられた脱着可能な棚29及び小物収納容器13と同一
部材で薄く形成され、占有スペースが小さくてすむよう
に設定されている。
【0029】33は冷蔵室9を冷やす冷蔵冷却器であ
り、断熱箱体2の庫外最下部に位置する機械室40の圧
縮機42と凝縮器44と三方弁46と冷蔵絞り弁48と
で冷凍サイクル49を構成するものである。
【0030】図2は本発明の実施の形態1の冷凍サイク
ル49を示す冷凍回路図である。
【0031】図2に示す様に、三方弁46より冷蔵用絞
り弁48と冷凍絞り弁50に分岐し、冷蔵絞り弁48は
冷蔵冷却器33に連結し圧縮機42にもどる。また、冷
凍絞り弁50は冷凍冷却器52に連結し逆止弁54を介
し、圧縮機42にもどる。
【0032】また、上述した冷蔵冷却器33の近傍には
冷蔵循環ファン56が設けられ、冷凍冷却器52近傍に
は冷凍循環ファン58が設けられている。
【0033】冷蔵冷却器33は冷蔵室9内の背面に位置
する冷却室60に設けられ、冷却室60と冷蔵室9内と
は吸気ダクト62と冷蔵循環ファン56を介し排気ダク
ト64とで連結される冷蔵室9内の冷却手段65を構成
する。
【0034】なお、吸気ダクト62内の放湿部66と排
気ダクト64内の吸湿部68とは水蒸気を通すポリエス
テル繊維不織布の断熱層69と無多孔質状で水分透過性
を持つポリウレタン系樹脂、又はシリコン系樹脂からな
る透湿フィルム70とをドット接着剤73で一体にした
透湿膜71で仕切る湿気交換手段72を有する構造とな
っている。
【0035】また、74は制御回路75と三方弁46駆
動回路とに回線された冷蔵温度検知手段であり、76は
同じく制御回路75と圧縮機42駆動回路とに回線され
た冷凍温度検知手段である。
【0036】以下、上記で説明した実施の形態1の高湿
冷蔵庫1と湿気交換手段72の作用について説明する。
【0037】まず、高湿冷蔵庫1に電源を投入すると機
械室40にある圧縮機42が駆動し、冷凍サイクル49
内のプロパンである冷媒が圧縮され高温高圧となり圧縮
機42から吐出される。吐出された冷媒は加圧状態のま
ま凝縮器44で外気により冷却され、冷媒は凝縮する。
凝縮した冷媒は三方弁46で二方向に分岐し、一方は冷
蔵絞り弁48より冷蔵冷却器33に、又、もう一方と冷
凍絞り弁50を経て冷凍冷却器52に達する。各冷却器
33,52において冷媒は減圧され、膨張し気化するこ
とにより周りから熱を奪い冷却室60又は冷凍室10を
冷やすことになる。
【0038】さらに冷却器33,52を通過した冷媒は
圧縮機42の低圧側から圧縮機42に戻る冷凍サイクル
49を繰り返す。
【0039】冷蔵室9内の冷却手段65が作用すると、
冷蔵冷却器33内部の冷媒の気化により冷やされた冷却
室60の冷気は、冷蔵循環ファン56によって排気ダク
ト64を通り、冷蔵室9天面と側面吐出口より強制流と
なって吹き出され、冷蔵室9では矢印のように拡散循環
し流れ、冷蔵室9内は均一に冷却される。さらに、冷蔵
室9内を冷却した循環風は冷蔵室9の背面にある吸気ダ
クト62を通じ冷却室60にもどる。
【0040】実施の形態1の高湿冷蔵庫1の冷蔵室9が
約3〜5℃の安定運転時における各部所の設定温度の具
体値は、冷蔵冷却器33の表面温度はマイナス12℃に
設定し、排気ダクト64内の平均温度はマイナス5℃と
なり、吸気ダクトの平均温度はプラス5℃となってい
る。
【0041】同様に冷凍冷却器52により冷却された冷
凍冷却器52近傍の冷気は冷凍循環ファン58により冷
凍室10に噴出され、冷凍室10と冷凍冷却器52との
空間部を循環することにより冷却されるが、本実施の形
態1で用いた冷凍室10の冷凍温度は冷凍温度検知手段
76と制御回路75との回線により圧縮機42のオンオ
フ制御し−18〜−20℃に設定した。
【0042】なお、冷蔵室9では所定の温度に冷やされ
ると吸気ダクト62内部に配置された冷蔵温度検知機構
74からの信号で三方弁46からの冷媒の供給を停止す
ることにより3〜5℃に冷蔵室9内温度を制御した。
【0043】図3は冷蔵室の温度制御と冷蔵循環ファン
56制御のフローチャートであるが、三方弁46がOF
Fからの冷媒の供給が停止しても約10分間は冷蔵循環
ファン56を継続運転させ、透湿膜71表面や冷蔵冷却
器33に結露又は着霜した水分を気化させることにより
冷蔵室9内の高湿化を促進させ、また、熱交換効率を長
期にわたり維持する。
【0044】次に、湿気交換手段72の作用について説
明する。
【0045】冷蔵室9の冷却手段65により冷蔵室9が
3〜5℃に安定に冷却運転が開始されると、冷蔵室9内
に収納される食品から蒸発する水分や、冷蔵扉3の開閉
による外気から流入する水分により冷蔵室9内は一時的
に水分過飽和状態の高湿となる。通常の冷蔵庫であれは
流入した過飽和状態の水分は、冷えている冷蔵室9壁面
に結露し保持されるが、冷蔵室9内を冷却循環する風が
非常に乾燥している為、冷蔵室9内の水分のみならず、
壁面に保持された水分も数分後には循環風に含まれ冷蔵
冷却器33表面に結露又は氷結水として捕らえられ、冷
蔵室9内の乾燥が急速に進む。
【0046】しかし、本実施の形態1の場合、吸気ダク
ト62内の放湿部66と排気ダクト64内の吸湿部68
とは透湿膜71で仕切る湿気交換手段72を有してお
り、冷蔵室9内に収納される食品から蒸発する水分や、
冷蔵扉3の開閉による外気から流入する水分は、冷却さ
れた冷蔵室9壁面に結露し保持されるのは従来の冷蔵庫
と同じであるが、吸気ダクト62から進入した水分は冷
却室60の冷却器33に到達する前に、湿気交換手段7
2の放湿部68から排気ダクト64の吸湿部68に移動
することにより、排気ダクト64から冷蔵室9に吹き出
される循環風は比較的高湿度を保つことになり、著しい
冷蔵室9の乾燥は避けることができる。
【0047】すなわち、吸気ダクト62内の空気条件が
5℃で85%以上の湿度であると、絶対湿度は約4.6
g/kgである。また、表面温度がマイナス12℃の冷
蔵冷却器33を通過した排気ダクト内の空気条件はマイ
ナス5℃で70%とすると絶対湿度は1.6g/kgで
ある。その吸気ダクト62と排気ダクト64との空気条
件の湿度差が拡散の力を発揮し、放湿部66から水分が
透湿膜71を透して排気ダクト64内の吸湿部68に放
出される。その結果、湿気交換手段72を通過した排気
ダクト64の空気条件は約マイナス5℃で95%となり
加湿が進み、冷蔵室9内の湿度の低下を抑制する。
【0048】ここで透湿膜71に多孔質膜を使用する
と、透湿膜を透過してきた水分は吸湿部68界面で結露
又は凍結を起こし、多孔質状の細孔が目詰まりを起こす
為円滑な透湿効果が得られなくなる。本発明の実施の形
態1ではウレタン系の樹脂で形成した非多孔膜を使用す
ることで、透湿膜71のウレタン樹脂内に含浸した水分
は高分子と比較的弱い結合を持つために凍結することな
く、膜全体が透湿機能を常に有することにより比較的円
滑な透湿が継続される。
【0049】なお、吸気ダクト62と排気ダクト64間
の熱移動が大きくなると冷蔵冷却器33表面温度と吸気
ダクト62から進入する循環風の温度との差が小さくな
り冷蔵冷却器33表面との熱交換効率が低下する恐れが
あるが、本発明の実施の形態1では透湿膜71は透湿フ
ィルム73と水蒸気を透過するポリエステル繊維ででき
た不織布の断熱層69で形成されているために、吸気ダ
クト64の放湿部66での熱交換は極力抑えることがで
き、冷却器33表面に到達するまで冷蔵室9内から吸気
ダクトに引き込まれた循環風の温度は5℃程度を維持
し、吸気ダクト64の循環風は湿度だけが低い空気条件
となり冷蔵冷却器33との温度差は確保され、熱交換効
率は維持される。さらに、湿度が少ない循環風となる為
に霜の付着が少なく、効率の良い冷却が長時間可能であ
る。
【0050】なお、本発明の実施の形態1では透湿膜7
1に断熱層69を有する無多孔質膜の透湿フィルム70
との複層としたが、凍結を問題としない冷蔵温度帯であ
れば透湿膜71としてポリプロピレン製の微多孔膜を用
いても良い。
【0051】以上の高湿冷蔵庫においては、圧縮機42
は能力可変とすることもでき、それぞれの温度帯空間を
構成する冷蔵庫9内には冷蔵温度検知手段74が、冷凍
室10には冷凍温度検知手段78がそれぞれ設けられ、
その出力と設定温度に応じて冷蔵室9内、冷凍室10内
のいずれか一方の温度帯にあわせて回転数が設定され、
また、循環ファン56,58もそれぞれの庫内温度検知
手段75,76の出力に応じてそれぞれの回転数を可変
制御することにより冷蔵室9,冷凍庫10内の温度調整
を行うこともできる。
【0052】(実施の形態2)図6は本発明の実施の形
態2における透湿膜77を使用した湿気交換手段78を
取り付けた冷却室60の内部構造を示す断面図である。
なお実施の形態1と同じ構成部分については同一符号を
付与し詳細な説明は省略する。
【0053】実施の形態1と同様に、冷蔵室9の背面に
ある冷却室60には冷蔵冷却器33と冷蔵循環ファン5
6が設けられ、冷却室60と冷蔵室9内とは吸気ダクト
62と冷蔵循環ファン56を介し排気ダクト64とで連
結される冷蔵室9内の冷却手段65を構成する。
【0054】なお、吸気ダクト62内の放湿部80と排
気ダクト64内の吸湿部81とは水蒸気を通すポリエス
テル繊維不織布の断熱層と無多孔質状で水分透過性を持
つポリウレタン系樹脂、又はシリコン系樹脂からなる透
湿フィルムをドット接着剤で接合した実施の形態1で使
用したと同じ透湿膜77で仕切る湿気交換手段78を有
する構造となっている。
【0055】湿気交換手段78の透湿膜77は凹凸82
を形成する蛇腹状に周囲ガイド84に固定され成形し
た。
【0056】冷蔵循環ファン56により冷蔵室9から吸
気ダクト62を通り比較的湿度の高い循環風がこの湿気
交換手段78の放湿部80を循環するとき、凹凸82状
の透湿膜77面では循環風の流れが乱流となり循環風に
含まれる水分が透湿膜77の断熱層を比較的効率良く進
入し透湿フィルムに達し、排気ダクトの吸湿部81より
水分が排気ダクト側に放湿されることになる。また、透
湿面積が大きいので十分な放湿効果を得ることができ、
さらに、湿気交換効率が向上することにより湿気交換手
段78を小さくコンパクトにできるものである。
【0057】(実施の形態3)図7は本発明の実施の形
態3における透湿膜86を使用した湿気交換手段88と
しての湿気交換器90を取り付けた冷却室60の内部構
造を示す断面図で、図8は湿気交換器90の拡大断面図
である。なお実施の形態1と同じ構成部分については同
一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0058】実施の形態1と同様に、冷蔵室9の背面に
ある冷却室60には冷蔵冷却器33と冷蔵循環ファン5
6が設けられ、冷却室60と冷蔵室9内とは吸気ダクト
62と冷蔵循環ファン56を介し排気ダクト64とで連
結される冷蔵室9内の冷却手段65を構成する。
【0059】90は吸気口91から吸気ダクト62につ
ながる吸気風路92と排気口93から排気ダクト64に
つながる排気風路94と吸気風路92と排気風路94と
を仕切る透湿膜95とで形成する湿気交換ユニット96
を複数個重ね合わせて構成した湿気交換手段88を有す
る湿気交換器である。吸気風路92内には放湿部98
を、排気風路93には吸湿部99を有し、水蒸気を通す
ポリエステル繊維不織布の断熱層と無多孔質状で水分透
過性を持つポリウレタン系樹脂、又はシリコン系樹脂か
らなる透湿フィルムとをドット接着剤で接合した実施の
形態1で使用した透湿膜95で仕切る湿気交換手段88
の構造となっている。
【0060】湿気交換手段88の透湿膜95は凹凸を形
成する蛇腹状に周囲ガイド100に固定され成形した。
【0061】冷蔵循環ファン56により冷蔵室9から吸
気ダクト62を通り比較的湿度の高い循環風が吸気口9
1よりつながる複数ある吸気風路92を流れると湿気交
換手段88の透湿膜95の放湿部98から水分が相対す
る排気風路94の吸湿部99に放湿されることになる。
また、透湿ユニット96を複数個重ねることにより透湿
面積が大きくなり十分な放湿量を得ることができ、さら
に、透湿膜95を凹凸状に形成し湿気交換効率が向上さ
せることにより湿気交換手段88を小さくコンパクトに
できるものである。
【0062】(実施の形態4)図9は本発明の実施の形
態4における透湿膜95を使用した湿気交換手段88と
しての湿気交換器90とオゾン発生装置101の電解セ
ル102を取り付けた冷却室60の内部構造を示す断面
図で、図10は実施の形態4の電解セル102の拡大断
面図である。なお実施の形態1又は3と同じ構成部分に
ついては同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0063】実施の形態1と同様に、冷蔵室9の背面に
ある冷却室60には冷蔵冷却器33と冷蔵循環ファン5
6が設けられ、冷却室60と冷蔵室9内とは吸気ダクト
62と冷蔵循環ファン56を介し排気ダクト64とで連
結される冷蔵室9内の冷却手段65を構成する。
【0064】90は実施の形態3と同じ湿気交換ユニッ
トを複数枚重ね合わせて構成した湿気交換手段88とし
ての湿気交換器である。
【0065】101は多孔質体からなる陽極104と、
陰極106と、その陽極104と陰極106とをゼロギ
ャップで仕切る固体電解質膜108とからなる電解セル
102を有するオゾン発生装置である。
【0066】陰極106は水素イオンと酸素ガスと電子
とを効率良く水に変換するガス拡散電極110で構成さ
れており、陰極固定板111と集電体112とを通じ、
直流電源114より負の電位を付加される。
【0067】また、陽極104はオゾン選択性触媒を固
体電解質膜108との界面に有したもので、陽極固定板
118を通じ、直流電源114より正の電位を付加され
る。
【0068】なお、この電解セル102の陽極104面
は吸気ダクト62側に面し、冷蔵室9入口と湿気交換手
段88との間に取り付け、陰極106面は排気ダクト6
4に面するように取り付けた。
【0069】また、陰極106と陽極104とは固体電
解質膜108で仕切られると共に、両側から電極固定板
111,118により絶縁性のあるスペーサー120を
介しビス122で締め付け、ゼロギャップを構成するも
のである。
【0070】固体電解質膜108は水素イオンの伝達機
能があるスルフォン酸基を持つ高分子膜であり、その他
のイオンを伝導したり、透過したりすることは比較的少
ない。本実施例で使用した水素イオン伝導型膜の固体電
解質膜108は、デュポン社からナフィオン膜との商品
名で販売されているN117の固体高分子膜である。
【0071】陽極104は多孔質状の耐食性金属チタン
の基体表面にオゾン選択性触媒としてβ型の二酸化鉛を
電着により形成した。
【0072】陰極106は通気性を有する多孔性のメッ
シュ状のものとして、表面に白金超微粒子を担持したカ
ーボン粉末とフッ素樹脂粉末の混合物を圧縮成形して適
度な撥水性を持たせた多孔性のガス拡散電極110であ
り、集電体112はステンレス多孔質体で、電子を均一
に陰極106に伝達する役割を持つ。
【0073】陰極106のガス拡散電極110には、陰
極固定板111の複数の空気穴126から排気ダクト6
4内を流れる酸素を含む冷気が自然に送り込まれる。
【0074】ここで、本発明の実施の形態4に用いた陽
極104の表面処理工程について説明する。
【0075】まず、前処理として多孔質状の耐食性金属
チタン材の基体を5%の界面活性剤の溶液で超音波洗浄
により脱脂し、イオン交換水ですすいだ後、5%の蓚酸
溶液の沸騰水に5分間浸漬し表面の酸化層を取り除き、
さらに下地処理直前に1規定の硫酸を電解研磨液とし、
4A/dm2の条件で陰極側にて電解還元処理をした。
【0076】上記の前処理後、塩化白金酸を各々0.1
モルの濃度に調整した塩酸混合溶液に浸漬し、40℃で
15分間の予備乾燥後、520℃で焼き付けた。この焼
き付け下地処理を3回繰り返し、約1μmの導電性酸化
金属の下地層を設けた。
【0077】次に下地処理面を4A/dm2で30秒間
の電解還元処理を行った後、オゾン発生選択触媒として
二酸化鉛の電気めっき処理を行った。
【0078】二酸化鉛のめっきは、まず3.5規定の水
酸化ナトリウムの飽和酸化鉛溶液をめっき浴とし1.1
A/dm2で陽極側にて20分間処理し、数ミクロンの
α型の二酸化鉛を形成した。この時の浴温は40℃とし
た。
【0079】次に30重量%の硝酸鉛の1規定の硝酸浴
で、4A/dm2の条件で40分間、陽極にてオゾン発
生選択触媒であるβ型の二酸化鉛の触媒層を形成した。
この時の浴温度は70℃とした。
【0080】以下、上記で説明した実施の形態4の高湿
冷蔵庫1に取り付けた電解セル102の作用と電解セル
102中の化学反応について説明する。
【0081】まず、高湿冷蔵庫1を稼動すると、上記に
て説明した冷却手段65により冷却器33の表面の温度
が低下し、冷却室60内が冷却される。冷却された空気
は冷蔵循環ファン56により吸排気ダクト62,64と
冷蔵室9を強制循環することで冷却される。冷却により
冷蔵室9内に収納される野菜や肉類等の食品は比較的腐
敗は抑制されるものの、食品についた菌やドア開閉によ
る空中のカビ胞子、落下菌、出し入れ時の手垢菌の付着
等で食品や冷蔵室9内8側壁は汚染され、ドア開閉によ
る温度上昇による腐敗促進もありさらに汚れが進む。
【0082】しかし、実施の形態4においては、直流電
源114で直流電圧を電解セル102の陽極104と陰
極106に印加すると、陽極104はオゾン発生機能を
有しており、陽極104に面する吸気ダクト62の循環
風に酸化力の強いオゾンを発生させ、冷蔵室9,冷却器
33,冷却室60,湿気交換手段88等の汚染された表
面の殺菌や防カビや脱臭を行うと共に、陰極106面で
はガス拡散電極110の効力により水分が生成するの
で、陰極106面に面する排気ダクト64を流れる乾燥
した循環風に水分を送り込むことで高湿化を促進するこ
とになる。
【0083】以下、さらに詳しくその電解セルの作用に
ついて説明する。
【0084】まず、固体電解質膜108に水分を必要と
するが高湿冷蔵庫1の冷蔵室9から流れてくる循環風に
含まれる水分を利用する。すなわち、電解セルを吸気ダ
クト内に設置すると固体電解質膜108は循環風に含ま
れる水分を吸湿する。すると高分子材であるスルフォン
酸基の水素イオンが活性化し、陰極106と陽極104
との電荷移動が活発化し、導通が良くなる。よって、直
流電源114により電圧が印加されることで陽極104
と固体電解質膜108の界面で吸湿した水分の電気分解
反応が開始される。
【0085】陽極104の表面材質はβ型の二酸化鉛で
あり、腐食電位が高く反応酸素を含むのでオゾン発生選
択性触媒として働く。電極材の溶解は殆ど無く、陽極1
04の表面においては水分子を酸化し、化1から化4の
反応が起こる。反応式の平衡電位より化1と化4が主体
となり、陽極104の表面から酸素ガスとオゾンガスが
発生する。
【0086】ここで、白金等のめっき表面であれば、酸
素過電圧が低く化1の反応のみでオゾンの生成は少ない
が、酸素過電圧が高く、反応酸素を含むβ型の二酸化鉛
では、反応酸素が化1の反応式に触媒作用として介在す
るため化4の反応が積極的に生じることとなり、オゾン
の生成が効率良く行われ、生成ガス中のオゾン濃度は高
くなる。
【0087】実施の形態4では、1.8Vの直流電圧を
印加し0.02Aの電流が流れることにより、約0.2
mg/hrのオゾン発生量を得た。
【0088】
【化1】
【0089】
【化2】
【0090】
【化3】
【0091】
【化4】
【0092】水分の電気分解で生成した水素イオンは水
素イオン伝導型膜である固体電解質膜108を通じて陰
極106に移動する。
【0093】陰極106の固体電解質膜108と接する
面の背面から陰極固定板111の空気穴126を通じて
排気ダクト64内を流れる空気が送り込まれ、陰極10
6をガス拡散電極110にすることにより、その空気中
の酸素と、直流電源114から陰極106に流れてくる
電子と、陽極104で生成されて固体電解質膜108を
通過してくる水素イオンとの3つの成分が化5の反応を
起こすことにより水分子を生成する。生成した水分子は
蒸気となって排気ダクト64を流れる循環風に含まれ冷
蔵室9に排出され高湿化が推進される。
【0094】
【化5】
【0095】また、固体電解質膜108に密着して取り
付けることにより、酸素と、陰極106を経由し運ばれ
た電子と、固体電解質膜108を通過してくる水素イオ
ンとを白金超微粒子の触媒作用でもって円滑に反応させ
ることが可能となるもので、陰極106のガス拡散電極
110と固体電解質膜108とを隔離すると水素イオン
の移動が不導体のガス層に邪魔されて円滑に行かず、ま
た陰極106に貫通穴が無いと排気ダクト64の空気に
接する面から固体電解質膜108への酸素の移動を陰極
106自身が遮断するため円滑な3つの成分の反応がで
きなくなる。
【0096】以上のように陰極106として多孔質状の
ガス拡散電極110のような貫通穴を有する多孔性のメ
ッシュ状のものを用い、固体電解質膜108に密着して
取り付けることにより、空気穴126から送り込まれる
酸素と、陰極室104から固体電解質膜108を通過し
てくる水素イオンと陰極106を経由して運ばれる電子
により水分を生成することは、排気ダクト64への水分
の補給を行うだけでなく、陰極106の表面からの水素
ガスの発生を無くすことができ、水素ガスによる火災や
爆発の危険性を除去することができる。
【0097】また高湿冷蔵庫であれば、陰極104に
も、陰極106にも電解液,浄水,イオン交換水,蒸留
水,純水等を必要としないので電解水の処理や濃度調整
の管理が必要でなくなるため、非常に電解セル3の構造
が簡素化でき、部材の費用も削減できる。
【0098】陽極104では主に化1と化4の反応で生
じる酸素とオゾンが生成する。その酸素とオゾンの混合
ガスは陽極固定板118の複数のガス穴128から噴出
し、吸気ダクト62の循環風を介し、湿気交換手段9
0,冷却器33,冷却室60,冷蔵室9内に冷気と共に
排出され、それらの表面は殺菌,防カビ,脱臭が進むこ
とになる。
【0099】図11は陽極面積を1cm2 とした電解セ
ル102で、各印加電圧値におけるオゾン発生量を測定
した結果を示す。
【0100】図11より、陽極104面から酸素やオゾ
ンを発生する最低の電圧は1.6Vであり、2.2Vま
では印加電圧値とオゾン発生量は正比例の関係を持つ。
すなわち、印加電圧を微妙に調整することによりオゾン
発生量を精度良くコントロールすることができる。
【0101】本実施の形態4では300Lの容積をもつ
冷蔵室9内に2.2Vの電圧で制御する電解セル102
をオゾン発生装置101としてセットすると、食品が収
納されていない場合には数時間で0.04ppmのオゾ
ン濃度を得、食品を収納した時にはオゾン分解が大きく
安定するのにより時間はかかったが数時間にて0.02
ppmのオゾン濃度を得た。
【0102】同様に150Lの収納庫内8を持つ冷蔵庫
5では印加電圧を2.0Vに設定することで0.03p
pmの安定したオゾン濃度を得た。
【0103】通常、オゾンは高濃度において、人体への
毒性を持ち、現在日本では作業環境としては0.1pp
m以下との基準値が決められており、また、高濃度にお
いては冷却室6,庫内ダクト9,収納庫内8の構成部材
や収納した食品を酸化劣化させる恐れがある。
【0104】しかし本実施の形態1のように0.03p
pm以下で常にその濃度を保つことができれば、構成部
材や食品に何ら影響を与えず、また、ほとんどオゾンの
臭いも感じず収納庫内に付着した水と介在し、酸化力の
強いヒドロキシラジカルが生成し、低濃度でありながら
落下菌の増殖抑制効果を持ち、酸化力に強い芽胞菌や胞
子を有するカビ類も成長時の弱い形態時において殺菌や
不活化をすることができる。
【0105】また、本実施の形態4では温度の安定した
冷蔵庫の冷蔵室9内にオゾン発生装置101を応用して
いるが、オゾン濃度は温度による多少変化するもので、
温度センサーと温度補正値をインプットし電圧調整機構
で調整すればさらに任意のオゾン濃度に正確に制御でき
る。
【0106】また、本実施の形態4では、陽極26のオ
ゾン選択性触媒としてβ型の二酸化鉛を使用したが、オ
ゾン発生効率が落ちるものの、酸化すず,酸化マンガ
ン,フェライト、等の金属酸化物があり、また導電性ダ
イヤモンドもオゾン選択性触媒として利用できる。
【0107】以上の様に、吸気ダクト62の冷蔵庫側入
口と湿気交換手段90との間にオゾン発生装置101を
取り付けることにより、透湿膜88の吸気風路92や冷
却器33へ結露又は氷結した水に吸気した微生物や臭気
物質をオゾンと水との相乗効果により効果的に酸化し、
殺菌と防カビと脱臭が可能となる。
【0108】また、陰極106にガス拡散電極110
を、陰極104にオゾン発生電極を配し、電解質として
固体電解質膜108を用いた電解セル102をオゾン発
生装置101として用いたことにより、冷蔵庫内が高湿
度であってもオゾンを確実に発生すると共に、純粋で高
湿度のオゾンであるので結露水に効果的に溶け込み冷却
器等の表面の脱臭と殺菌を行うものである。
【0109】また、電解セル102の陽極104を吸気
ダクト62に面し、陰極106のガス拡散電極110を
排気ダクト64に面し取り付け、陽極104側からのオ
ゾンの発生による殺菌脱臭を行いつつ、陰極106側で
生成する水分を効率良く排気ダクト64内に送りこみ冷
蔵庫内の加湿を確実に行うものである。
【0110】
【発明の効果】以上のように本発明は、開閉可能な扉を
有する断熱箱体と、前記断熱箱体の冷蔵庫内を冷却する
冷却手段を有し、前記冷却手段は吸気ダクトと冷却器と
循環ファンと排気ダクトで構成され、前記吸気ダクト内
の放湿部と前記排気ダクト内の吸湿部は透湿膜で仕切る
湿気交換手段を有することで、吸気ダクト内の放湿部を
流れる絶対湿度の高い冷蔵庫内の循環風は、冷却器を通
りすぎた比較的絶対湿度の低く温度の低い排気ダクトの
冷気で冷やされ透湿膜の壁面に結露し、結露した水分は
透湿膜を通過して絶対湿度の低い排気風路側に拡散さ
れ、排気風路の循環風を加湿し、冷蔵室の湿度を維持し
食品の鮮度保持を高める効果を持つ。
【0111】また、湿気交換手段の透湿膜を水蒸気透過
性の断熱層とシリコン系、又はウレタン系の無多孔質膜
とで構成することで、水蒸気透過性の繊維で断熱をする
ことで極端な透湿膜表面の氷結を防止し、透湿膜を無多
孔膜とすることで排気ダクト側の氷結を防止し湿度交換
を円滑にするものである。
【0112】また、透湿膜を凹凸状に成形することで透
湿膜の面積を大きくし、湿気交換効率が向上し、湿気交
換器を小さくできるものである。
【0113】また、吸気ダクト内の放湿部と排気ダクト
内の吸湿部とを仕切る透湿膜とからなる湿気交換ユニッ
トを複数個重ねて構成した湿気交換手段とすることで、
省スペースにてまとめることができ、ダクト容量の影響
による庫内収納スペースの低下を少なくできる。
【0114】また、冷却器の冷却運転停止時に所定の期
間循環ファンを駆動する制御回路を設けることにより、
吸気ダクト側に氷結する霜を解かし、加湿を効果的に行
うものである。
【0115】また、吸気ダクトの冷蔵庫内側入口と湿気
交換手段の放湿部との間にオゾン発生装置を取り付ける
ことにより、透湿膜の吸気風路や冷却器へ結露又は氷結
した水に吸着した微生物や臭気物質をオゾンと水との相
乗効果により効果的に酸化し、殺菌と脱臭を行うもので
ある。
【0116】また、陰極にガス拡散電極を、陽極にオゾ
ン発生電極を配し、電解質としてイオン交換膜を用いた
電解セルをオゾン発生装置として用いたことにより、冷
蔵庫内が高湿度であってもオゾンを確実に発生すると共
に、純粋で高湿度のオゾンであるので結露水に効果的に
溶け込み冷却器等の表面の脱臭と殺菌を行うものであ
る。
【0117】また、電解セルの陽極を吸気ダクトに面
し、陰極のガス拡散電極を排気ダクトに面し取り付け、
陽極側からのオゾンの発生による殺菌脱臭を行いつつ、
陰極側で生成する水分を効率良く排気ダクト内に送りこ
み冷蔵庫内の加湿を確実に行うものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における高湿冷蔵庫の内
部構造を示す断面図
【図2】本発明の実施の形態1における冷凍回路図
【図3】本発明の実施の形態1における基本動作を示す
フローチャート
【図4】本発明の実施の形態1における透湿膜を使用し
た湿気交換手段の断面図
【図5】本発明の実施の形態1における透湿膜の断面図
【図6】本発明の実施の形態2における透湿膜を使用し
た湿気交換手段の断面図
【図7】本発明の実施の形態3における透湿膜を使用し
た湿気交換器の断面図
【図8】本発明の実施の形態3における湿度交換器の拡
大断面図
【図9】本発明の実施の形態4における湿度交換手段と
オゾン脱臭器取り付け構造断面図
【図10】本発明の実施の形態4に使用したオゾン発生
装置の電解セルの断面図
【図11】本発明の実施の形態4に使用したオゾン発生
装置の印加電圧とオゾン発生量との関連を示す特性図
【符号の説明】
1 高湿冷蔵庫 2 断熱箱体 3 冷蔵室扉 9 冷蔵室 33 冷蔵冷却器 56 冷蔵循環ファン 60 冷却室 62 吸気ダクト 64 排気ダクト 65 冷却手段 66,98 放湿部 68,99 吸湿部 69 断熱層 71,77,86,95 透湿膜 70 透湿フィルム 72,78,88 湿気交換手段 75 制御回路 96 湿気交換ユニット 101 オゾン発生装置 102 電解セル 104 陽極 106 陰極 108 固体電解質膜 110 ガス拡散電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能な扉を有する断熱箱体と、前記
    断熱箱体の冷蔵室内を冷却する冷却手段を有し、前記冷
    却手段は吸気ダクトと冷却器と循環ファンと排気ダクト
    で構成され、前記吸気ダクト内の放湿部と前記排気ダク
    ト内の吸湿部とを透湿膜で仕切る湿気交換手段を特徴と
    する高湿冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 湿気交換手段の透視膜を水蒸気透過性の
    断熱層とシリコン系、又はウレタン系の無多孔質の透湿
    フィルムとで構成したことを特徴とする請求項1に記載
    の高湿冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 湿気交換手段の透湿膜を凹凸状に成形し
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の高湿冷蔵
    庫。
  4. 【請求項4】 吸気ダクト内の放湿部と排気ダクト内の
    吸湿部とを仕切る透湿膜とからなる湿気交換ユニットを
    複数個重ねて構成した湿気交換手段を特徴とする請求項
    1から3のいずれか1項に記載の高湿冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 冷却器の冷却運転停止時に所定の期間循
    環ファンを駆動する制御回路を設けた請求項1から4の
    いずれか1項に記載の高湿冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 吸気ダクトの冷蔵室側入口と湿気交換手
    段の放湿部との間にオゾン発生装置を取り付けた請求項
    1から5のいずれか1項に記載の高湿冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 陰極にガス拡散電極を、陽極にオゾン発
    生電極を配し、電解質として固体高分子膜を用いた電解
    セルをオゾン発生装置として用いたことを特徴とする請
    求項6に記載の高湿冷蔵庫。
  8. 【請求項8】 電解セルの陽極を吸気ダクトに面し、陰
    極のガス拡散電極を排気ダクトに面し取り付けたことを
    特徴とする請求項7に記載の高湿冷蔵庫。
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