JP2001108073A - ダブルピニオン型遊星歯車装置 - Google Patents

ダブルピニオン型遊星歯車装置

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JP2001108073A
JP2001108073A JP28814399A JP28814399A JP2001108073A JP 2001108073 A JP2001108073 A JP 2001108073A JP 28814399 A JP28814399 A JP 28814399A JP 28814399 A JP28814399 A JP 28814399A JP 2001108073 A JP2001108073 A JP 2001108073A
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oil
pinion
lubricating oil
pair
planetary gear
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JP28814399A
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Fumimori Imaeda
史守 今枝
Mitsuhiro Umeyama
光広 梅山
Hisatoku Nomoto
久徳 野本
Yuji Iwase
雄二 岩瀬
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0482Gearings with gears having orbital motion

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性が十分に得られるダブルピニオン型遊星
歯車装置を提供する。 【解決手段】 遊星歯車装置の1対のピニオン34、3
6をそれぞれ軸支するピニオンピン84、86にそれぞ
れ設けられた1対のオイル吹出口112、114の各々
の位置は、それぞれから放出される潤滑油の吐出流量が
略同じ値となるように、キャリア28の回転に伴って発
生する遠心油圧に基づいて設定される。そのため、1対
のピニオンピン84、86の径方向位置が異なっていて
も、その位置の相違に起因する遠心油圧の相違延いては
オイル吹出口112、114から放出される潤滑油量の
相違が緩和される。したがって、1対のピニオン34、
36の各々に向かって放出される潤滑油量が相互に略同
じ値になるため、遊星歯車装置の耐久性が高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1対のピニオンピ
ンの潤滑機構を備えたダブルピニオン型遊星歯車装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】1軸心まわりに回転可能に設けられたサ
ンギヤと、そのサンギヤと共通の軸心まわりに回転可能
に設けられたリングギヤと、前記1軸心に平行なピニオ
ンピンを備えて上記1軸心回りに設けられ、それらサン
ギヤおよびリングギヤと噛み合うピニオンを上記ピニオ
ンピンにより回転可能に支持するキャリヤ部材とを備え
た遊星歯車装置が知られている。このような遊星歯車装
置において、ピニオンは、サンギヤ、リングギヤ、或い
はキャリヤ部材に比較して高速で回転させられる傾向が
ある。たとえば、複数組の遊星歯車装置の構成要素を選
択的に相互に連結し或いは非回転部材に連結させること
により変速段を切り換える自動変速装置や、エンジンお
よびモータからの出力を合成し或いは択一的に変速機へ
分配する車両用動力合成分配装置に用いられる場合がそ
れである。
【0003】これに対し、ピニオンの内周面に対して潤
滑油を供給する機構を備えた遊星歯車装置が提案されて
いる。たとえば、特開平4−60254号公報に記載さ
れた自動変速機がそれである。これによれば、円環板状
のセンシングロータによって遠心力により内周側から外
周側へ向かう潤滑油を受けて貯留し、その貯留した潤滑
油をピニオンピン内に形成されたピン内油路を通してそ
のピニオンピンの外周面に開口するオイル吹出口へ供給
し、そのオイル吹出口からピニオンピンの内周面に向か
って潤滑油が放出されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、遊星歯車装
置の中には、サンギヤおよびリングギヤと噛み合うピニ
オンとして、互いにかみ合う1対のピニオンが用いられ
るダブルピニオン型遊星歯車装置がある。このようなダ
ブルピニオン型遊星歯車装置の1対のピニオンに対して
従来の潤滑機構が適用されると、1対のピニオンのうち
一方、特に内周側に位置するピニオンの摩耗が大きくな
り、ダブルピニオン型遊星歯車装置の耐久性が十分に得
られないという問題があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、耐久性が十分に得ら
れるダブルピニオン型遊星歯車装置を提供することにあ
る。
【0006】本発明者は、同じ歯数であるために同じ回
転数で回転し且つ同じ負荷が加えられる1対のピニオン
のうち、内周側に位置するピニオンが外周側に位置する
ピニオンに比較して相対的に摩耗が大きい理由を種々検
討を重ねるうち、たとえ1対のピニオンピンの外周面に
それぞれ開口する1対のオイル吹出口の向きが同じであ
っても、それら1対のピニオンピンの径方向位置が異な
るため、キャリヤ部材の回転に基づいて前記潤滑油路内
に発生する遠心油圧が1対のオイル吹出口において同じ
値とならず、それら1対のオイル吹出口のうちの内周側
に位置するものから放出される潤滑油量すなわち内周側
に位置するピニオンに向かって放出される潤滑油量が相
対的に少なくなることが原因であることを見いだした。
本発明はこのような知見に基づいて為されたものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
とするところは、1軸心まわりに回転可能に設けられた
サンギヤと、そのサンギヤと共通の軸心まわりに回転可
能に設けられたリングギヤと、前記1軸心に平行な1対
のピニオンピンを備えてその1軸心回りに設けられ、そ
れらサンギヤおよびリングギヤと噛み合い且つ互いに噛
み合う1対のピニオンをそのピニオンピンにより回転可
能に支持するキャリヤ部材と、そのキャリヤ部材に設け
られた潤滑油路を介して供給される潤滑油をそのピニオ
ンピンにより回転可能に支持された1対のピニオンの内
周面へ向かってそれぞれ放出する第1および第2のオイ
ル吹出口とを備えたダブルピニオン型遊星歯車装置にお
いて、(a) 前記キャリヤ部材の回転に伴い前記潤滑油内
に発生する遠心油圧に基づいて前記第1および第2のオ
イル吹出口からの吐出流量が略同じ値となる位置に、そ
れら第1および第2のオイル吹出口が設けられているこ
とにある。
【0008】
【発明の効果】このようにすれば、1対のピニオンにそ
れぞれ対応する第1および第2のオイル吹出口の各々の
位置は、それぞれから放出される潤滑油の吐出流量が略
同じ値となるように、キャリア部材の回転に伴って発生
する遠心油圧に基づいて設定される。そのため、1対の
ピニオンピンの径方向位置が異なっていても、その位置
の相違に起因する遠心油圧の相違延いては第1および第
2のオイル吹出口からそれぞれ放出される潤滑油量の相
違が緩和される。したがって、1対のピニオンの各々に
向かって放出される潤滑油量が相互に略同じ値になるた
め、ダブルピニオン型遊星歯車装置の耐久性が高められ
る。
【0009】
【発明の他の態様】ここで、好適には、(b) 前記キャリ
ヤ部材に設けられた潤滑油路は、1対のピニオンピンの
端面へ潤滑油をそれぞれ供給するために前記キャリヤ部
材に設けられた共通の潤滑油供給路であり、(a-2) 前記
第1および第2のオイル吹出口は、各1個から成る1対
のオイル吹出口であって、前記1対のピニオンピンの外
周面において前記1軸心から略等距離の径方向位置にそ
れぞれ開口させられて、それら1対のピニオンピン内に
設けられたピン内潤滑油路を介してそれら1対のピニオ
ンピンの端面から導かれた潤滑油を放出するものであ
る。このようにすれば、潤滑油は、キャリア部材に設け
られた共通の潤滑油供給路から1対のピニオンピンの端
面およびピン内潤滑油路を介して、それら1対のピニオ
ンピンの外周面に開口させられた各1個のオイル吹出口
に導かれて1対のピニオンの内周面に向かって放出され
る。このとき、それら各1個のオイル吹出口は1軸心か
ら略等距離の径方向位置に開口させられているため、潤
滑油供給路を共通にするそれらの遠心油圧は略同じ値に
なる。したがって、その遠心油圧に基づいて定められる
1対のピニオンの各々に向かって放出される潤滑油量が
相互に略同じ値になる。
【0010】また、好適には、(b-2) 前記キャリヤ部材
に設けられた潤滑油路は、前記ピニオンピンよりも内周
側に位置して内周側に向かって開く油受口を備えて内周
側から外周側へ向かう潤滑油をその油受口に受けて貯留
するものであり、(a-3) 前記前記第1および第2のオイ
ル吹出口は、各1個から成る1対のオイル吹出口であっ
て、前記1対のピニオンピンの外周面においてその油受
口から略等距離の径方向位置にそれぞれ開口させられ
て、それら1対のピニオンピン内に設けられたピン内潤
滑油路を介してそれら1対のピニオンピンの端面から導
かれた潤滑油を放出するものである。このようにすれ
ば、内周側から外周側へ向かう潤滑油がキャリア部材に
設けられた油受口に受けられて貯留されると、その潤滑
油は、その油受口を備えた潤滑油供給路から1対のピニ
オンピンの端面およびピン内潤滑油路を介して、それら
1対のピニオンピンの外周面に開口させられた各1個の
オイル吹出口に導かれて1対のピニオンの内周面に向か
って放出される。このとき、各1個のオイル吹出口の各
々に導かれる潤滑油内の遠心油圧は径方向における油受
口との距離によって定められるが、それら各1個のオイ
ル吹出口は油受口から略等距離の径方向位置に開口させ
られているため、それらの遠心油圧は略同じ値になる。
したがって、その遠心油圧に基づいて定められる1対の
ピニオンの各々に向かって放出される潤滑油量が相互に
略同じ値になる。
【0011】また、好適には、前記ダブルピニオン型遊
星歯車装置は、そのサンギヤが内燃機関に連結され、そ
のキャリア部材が電動機(モータジェネレータ)に連結
され、そのリングギヤが変速機に連結され、それら内燃
機関および電動機の出力を合成し分配するハイブリッド
車両の動力合成分配装置に用いられたものである。この
ような用途では、ピニオンが極めて高速で回転させられ
ることから、その磨耗を防止するために潤滑油の供給が
特に問題となる。本発明を適用すれば、1対のピニオン
の何れにも十分な量の潤滑油が供給されることから、2
万rpm程度のピニオン回転でもダブルピニオン遊星歯
車装置の十分な耐久性が得られる。
【0012】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の実施例を図
面を参照しつつ詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明が適用された4輪駆動車両
すなわち前後輪駆動車両の動力伝達装置の構成を説明す
る骨子図である。この前後輪駆動車両は、前輪系を第1
原動機を備えた第1駆動装置すなわち主駆動装置10に
て駆動し、後輪系を第2原動機を備えた第2駆動装置す
なわち副駆動装置12にて駆動する形式の複数の駆動装
置を有するものである。
【0014】上記主駆動装置10は、空気および燃料の
混合気が燃焼させられることにより作動させられる内燃
機関であるエンジン14と、電気モータおよび発電機と
して選択的に機能するモータジェネレータ(以下、MG
という)16と、ダブルピニオン型の遊星歯車装置18
と、変速比が連続的に変化させられる無段変速機20と
を同心に備えている。上記エンジン14は第1原動機す
なわち主原動機として機能している。上記エンジン14
は、その吸気配管の吸入空気量を制御するスロットル弁
の開度θTHを変化させるためにそのスロットル弁を駆動
するスロットルアクチュエータ21を備えている。
【0015】上記遊星歯車装置18は、機械的に力を合
成し或いは分配する合成分配機構であって、共通の軸心
まわりに独立して回転可能に設けられた3つの回転要
素、すなわち上記エンジン14にダンパ装置22を介し
て連結されたサンギヤ24と、第1クラッチC1を介し
て無段変速機20の入力軸26に連結され且つ上記MG
16の出力軸が連結されたキャリヤ28と、第2クラッ
チC2を介して無段変速機20の入力軸26に連結され
且つブレーキB1を介して非回転部材たとえばハウジン
グ30に連結されるリングギヤ32とを備えている。上
記キャリヤ28は、サンギヤ24およびリングギヤ32
とかみ合い且つ相互にかみ合う1対のピニオン(遊星歯
車)34および36を、それらの自転可能に支持してい
る。上記第1クラッチC1、第2クラッチC2、ブレー
キB1は、いずれも互いに重ねられた複数枚の摩擦板が
油圧アクチュエータによって押圧されることにより係合
させられたり、その押圧解除により解放されたりする油
圧式摩擦係合装置である。
【0016】上記遊星歯車装置18とそのキャリヤ28
に連結されたMG16は、エンジン14の作動状態すな
わちサンギヤ24の回転状態においてMG16の発電量
を制御することすなわちMG16の回転駆動トルクであ
る反力が逐次大きくなるようにキャリヤ28に発生させ
られることにより、リングギヤ32の回転数を滑らかに
増加させて車両の滑らかな発進加速を可能とする電気ト
ルコン(ETC)装置を構成している。このとき、遊星
歯車装置18のギヤ比ρ(サンギヤ24の歯数/リング
ギヤ32の歯数)がたとえば一般的な値である0.5と
すると、リングギヤ32のトルク:キャリヤ28のトル
ク:サンギヤ24のトルク=1/ρ:(1−ρ)/ρ:
1の関係から、エンジン14のトルクが1/ρ倍すなわ
ち2倍に増幅されて無段変速機20へ伝達されるので、
トルク増幅モードと称される。
【0017】また、上記無段変速機20は、入力軸26
および出力軸38にそれぞれ設けられた有効径が可変の
1対の可変プーリ40および42と、それ1対の可変プ
ーリ40および42に巻き掛けられた無端環状の伝動ベ
ルト44とを備えている。それら1対の可変プーリ40
および42は、入力軸26および出力軸38にそれぞれ
固定された固定回転体46および48と、その固定回転
体46および48との間にV溝を形成するように入力軸
26および出力軸38に対して軸心方向に移動可能且つ
軸心まわりに相対回転不能に取付られた可動回転体50
および52と、それら可動回転体50および52に推力
を付与して可変プーリ40および42の掛かり径すなわ
ち有効径を変化させることにより変速比γ(=入力軸回
転速度/出力軸回転速度)を変更する1対の油圧シリン
ダ54および56とを備えている。
【0018】上記無段変速機20の出力軸38から出力
されたトルクは、減速装置58、差動歯車装置60、お
よび1対の車軸62、64を介して1対の前輪66、6
8へ伝達されるようになっている。なお、本実施例で
は、前輪66、68の舵角を変更する操舵装置が省略さ
れている。
【0019】前記副駆動装置12は、第2原動機すなわ
ち副原動機として機能するリヤモータジェネレータ(以
下、RMGという)70を備え、そのRMG70から出
力されたトルクは、減速装置72、差動歯車装置74、
および1対の車軸76、78を介して1対の後輪80、
82へ伝達されるようになっている。
【0020】図2は、前記主駆動装置10の遊星歯車装
置18を種々の作動モードに切り換えるための油圧制御
回路の構成を簡単に示す図である。運転者によりP、
R、N、D、Bの各レンジ位置へ操作されるシフトレバ
ー90に機械的に連結されたマニアル弁92は、シャト
ル弁93を利用しつつ、シフトレバー90の操作に応答
して、Dレンジ、Bレンジ、Rレンジにおいて第1クラ
ッチC1の係合圧を調圧する第1調圧弁94へ図示しな
い油圧ポンプから供給された元圧(ライン圧)を供給
し、Dレンジ、BレンジにおいてクラッチC2の係合圧
を調圧する第2調圧弁95へ元圧を供給し、Nレンジ、
Pレンジ、RレンジにおいてブレーキB1の係合圧を調
圧する第3調圧弁96へ元圧を供給する。上記第2調圧
弁95、第3調圧弁96は、図示しないハイブリッド制
御装置によって駆動されるリニヤソレイド弁97からの
出力信号に従って第2クラッチC2およびブレーキB1
の係合圧を制御し、第1調圧弁94は、ハイブリッド制
御装置によってデューティー駆動される三方弁である電
磁開閉弁98からの出力信号に従って第1クラッチC1
の係合圧を制御する。
【0021】ところで、前記遊星歯車装置18は、ダブ
ルピニオン型であって、前述したように相互に噛み合う
同歯数(同径)の1対のピニオン34、36を備えてい
る。図3は、それらピニオン34、36を回転可能に支
持する前記のキャリア28の要部を示す図であり、図4
は、図3におけるIV−IV視断面に対応する図である。な
お、図4はピニオン36を通る断面を示しているが、後
述するオイル吹出口112の向きおよび開口位置の相違
を除けば、ピニオン34を通る断面も略同様に構成され
ている。図3において、ピニオン34は、キャリア28
の径方向においてピニオン36よりも僅かに内周側に配
置されている。相対的に内周側に位置するピニオン34
は、全体がキャリア28の外周縁よりも内周側にあり、
最も内周側に位置する部分で前記図1に示されるサンギ
ヤ24(図3、4においては省略)と噛み合わされてい
る。相対的に外周側に位置するピニオン36は、外周側
の一部がキャリア28の外周縁よりも僅かに外周側に飛
び出しており、ピニオン34と噛み合わされると共に、
その飛び出した部分すなわち最も外周側に位置する部分
で前記図1に示されるリングギヤ32(図においては省
略)と噛み合わされている。
【0022】上記1対のピニオン34、36は、キャリ
ア28にその軸心に平行に取り付けられた1対のピニオ
ンピン84、86に嵌め付けられることで支持されてい
る。キャリア28は、図4に示すように、円環板状のプ
ラネタリキャリア92と、円環状のプラネタリフランジ
94とがサンギヤ24の回転軸90の軸心方向において
重ね合わされて構成される。これらプラネタリキャリア
92およびプラネタリフランジ94には、軸心が互いに
一致し且つ回転軸90の軸心方向に平行な軸受穴96、
98がそれぞれ設けられており、上記のピニオンピン8
4、86は、それら軸受穴96、98に嵌着されてい
る。ピニオン34、36は、これらピニオンピン84、
86の外周面100、102に複数本のニードルベアリ
ング104を介して支持されている。上述したようにピ
ニオン34、36はキャリア28の径方向において異な
る位置(すなわち軸心からの距離が相互に異なる位置)
に設けられているため、それらを軸支するピニオンピン
84、86も径方向において相互に異なる位置にある。
なお、キャリア28は、プラネタリフランジ94の内周
部に設けられた円筒状部(ボス)94aにおいて、図示
しないMG16の出力軸に相対回転不能に取り付けられ
ている。
【0023】また、上記のピニオンピン84、86は、
その軸心方向に沿って伸び且つプラネタリフランジ94
側の端面106に開口する有底のピン内潤滑油路10
8、110を、各々の内部に有する。これらピン内潤滑
油路108、110のピニオンピン84、86内部に位
置する先端部は、その軸心方向と略垂直を成す方向に伸
び且つ外周面100、102に開口するオイル吹出口1
12、114に連通させられている。すなわち、ピニオ
ンピン84、86内には、上記のピン内潤滑油路10
8、110とオイル吹出口112、114とによって形
成され、両端部においてその端面106および外周面1
00、102に開口する油路が備えられる。両ピニオン
ピン84、86に形成されている油路は、ピン内潤滑油
路108、110相互、オイル吹出口112、114相
互にピン内の同様な位置に同様な直径および長さで設け
られていることから、その流通抵抗は相互に略同様であ
る。なお、図3に示されるように、一方のオイル吹出口
112はキャリア28の周方向に向かって設けられてい
るが、他方のオイル吹出口114はキャリア28の径方
向においてその内周側に向かって設けられている。本実
施例においては、上記オイル吹出口112、114が第
1および第2のオイル吹出口の一方および他方にそれぞ
れ相当し、それら第1および第2のオイル吹出口は各1
個のオイル吹出口112、114で構成されている。
【0024】また、プラネタリフランジ94のプラネタ
リキャリア92とは反対側に位置する外面には、略円環
板状を為してその内周端116が円筒状部94aから大
きく後退させられて位置するオイルレシーバ118が設
けられている。この内周端116は略円形を成している
ため、キャリア28の回転軸心すなわち回転軸90の軸
心から内周端116までの距離は周方向において一様で
ある。オイルレシーバ118は、外周端部がプラネタリ
フランジ94側に屈曲させられた形状を備えて、その外
周端部だけがそのプラネタリフランジ94に略密着させ
られており、それよりも内周側部分ではそのプラネタリ
フランジ94との間に隙間120を形成する。この隙間
120はピニオン34、36に共に連通してそれらに潤
滑油を供給するための潤滑油路を構成するものであり、
この潤滑油路120は実質的にキャリア28に設けられ
ている。上述したようにオイルレシーバ118の内周端
116は円筒状部94aよりも十分に外周側に位置させ
られているが、その内周端116はピニオンピン84、
86よりは十分に内周側に設けられていることから、潤
滑油路120はその内周端116の位置においてキャリ
ア28の内周側に開口させられており、その開口部分が
後述するように潤滑油路120内に潤滑油を導き入れる
油受口として機能する。
【0025】また、プラネタリフランジ94には、その
内周面122の円筒状部94aの基部に対応する位置に
環状溝124が備えられると共に、その環状溝124の
底部には、キャリア28の径方向に伸びて円筒状部94
aの外周面に連通する潤滑油放出穴126が設けられて
いる。なお、図4に示されるように、潤滑油放出穴12
6は、外周側に向かうに従ってプラネタリキャリア92
から離隔するように形成されており、キャリア28の回
転軸心と垂直を成す方向には伸びていない。
【0026】また、前記のサンギヤ24を支持する回転
軸90は、軸心方向に沿って伸びる潤滑油供給路128
を内側に備えたものであり、その内周面から外周面に貫
通する複数の潤滑油供給穴130を有している。キャリ
ア28への潤滑油(オイル)の供給は、回転軸90が回
転させられることにより、その潤滑油供給路128内を
流れる潤滑油が遠心力によって潤滑油供給穴130から
プラネタリフランジ94の内周面122に向かって放出
されることで為される。
【0027】そのため、キャリア28がその軸心回りに
回転させられると、その内周面122に向かって供給さ
れた潤滑油は、遠心力の作用で環状溝124の内周面に
押しつけられ、その底部に設けられている潤滑油放出穴
126から外周面に向かって放出される。潤滑油放出穴
126から放出された潤滑油は、遠心力の作用で更に外
周側に向かいオイルレシーバ118の油受口116で受
けられて潤滑油路120内に入り、ピニオンピン84、
86の端面106からピン内潤滑油路108、110内
に導き入れられる。そして、遠心力に基づいて発生する
遠心油圧により、その先端部に設けられているオイル吹
出口112、114からピニオン34、36の内周面1
32に向かって潤滑油が放出される。これにより、ピニ
オン34、36が好適に潤滑させられてその磨耗が抑制
される。
【0028】このとき、油受口116で受けられる潤滑
油量は、通常それらピン内潤滑油路108、110に導
き入れられる量よりも多いことから、過剰分はその油受
口116から外側に溢れ出るため、潤滑油路120内に
貯留される潤滑油の液面(内周端)はその油受口116
の径方向位置に保たれる。この油受口116は、前述し
たように回転軸心から略一様な半径に形成されているた
め、その油受口116とオイル吹出口112、114と
の距離ΔL1 、ΔL2 は、略等しい値である。一方、ピ
ニオンピン84はピニオンピン86よりも内周側に設け
られているが、前述したようにピニオンピン84内のオ
イル吹出口112は周方向に開口する一方、ピニオンピ
ン86内のオイル吹出口114は径方向の内周側に開口
するため、キャリア28の径方向におけるそれらの位置
は略同様になっている。そのため、キャリア28の回転
に基づいて潤滑油内に発生する遠心油圧は、オイル吹出
口112、114において相互に略等しい。換言すれ
ば、オイル吹出口112、114の向きは、それらの開
口の径方向における位置が略等しくなり、遠心油圧に基
づいて定められるオイル吹出口112、114から放出
される潤滑油量が略等しくなるように設定されている。
【0029】そのため、オイル吹出口112、114に
おける潤滑油液面の回転軸心からの半径と、それよりも
内周側に設けられた油受口116における潤滑油液面の
回転軸心からの半径との差、すなわち、上記距離Δ
1 、ΔL2 で定められるそれらオイル吹出口112、
114における遠心油圧は略等しい値となる。そして、
遠心油圧とそれぞれに至る油路内の流通抵抗とによって
決定されるオイル吹出口112、114から放出される
潤滑油量は、それら遠心油圧と流通抵抗とが何れも相互
に略等しくされていることから、相互に略等しい量とな
る。すなわち、キャリア28の回転に伴って潤滑油内に
発生する遠心油圧は相互に略等しく、それに基づいてオ
イル吹出口112、114から放出される潤滑油量も略
同じ値になっている。したがって、ピニオン34、36
は、キャリア28の径方向において相互に異なる半径位
置に設けられているにも拘わらず、遠心油圧によってそ
れらの内周面132に供給される潤滑油量は相互に略等
しく、何れも十分な値となる。これにより、ピニオン3
4、36の磨耗が何れも十分に小さくなるため、最も負
荷の大きいこれらの磨耗によって定められる遊星歯車装
置18の耐久性が十分に高められる。
【0030】なお、遊星歯車装置18におけるピニオン
34、36の負荷は、図5に表される共線図で説明され
る。図において、Sはサンギヤ24の回転数(=エンジ
ン14の回転数)、Rはリングギヤ32の回転数、Cは
キャリア28の回転数(=MG16の回転数)、P1は
ピニオン34の回転数、P2はピニオン36の回転数で
ある。なお、ここで、ピニオン34、36の回転数は絶
対回転数である。例えば、サンギヤ24とリングギヤ2
8の歯数比ρ=0.62、サンギヤ24とピニオン34
との歯数比δ1=3.875、サンギヤ24とピニオン
36との歯数比δ2=3.875とすると、Nレンジに
て充電するためにブレーキB1を係合(クラッチC1、
C2は非係合)してエンジン14をS=2000rpm
程度で回転させたときのピニオン34、36の回転数P
1、P2は、それぞれ下記数式1で与えられる。
【0031】[数式1]P1=−δ1/(1−ρ)×S
=−10.174×SP2= δ2/(1−ρ)×S=
10.174×S
【0032】上記2式を計算すると、P1=−2034
8rpm、P2=20348rpmとなる。すなわち、
エンジン14の回転数Sが2000rpm程度の小さい
値の場合にも、ピニオン34、36は、その10倍以上
の極めて高い速度で回転させられるため高負荷となり、
潤滑性能が大きな問題となるのである。エンジン回転数
Sが一層大きくなれば、ピニオン34、36の負荷は更
に増大する。なお、上記の計算例ではダブルピニオン型
遊星歯車装置として一般的なδ1=δ2の場合を説明し
たが、図5はδ1とδ2との大きさが一致させられてい
ない。
【0033】以上説明したように、本実施例によれば、
遊星歯車装置18の1対のピニオン34、36をそれぞ
れ軸支するピニオンピン84、86にそれぞれ設けられ
た1対のオイル吹出口112、114の各々の位置は、
それぞれから放出される潤滑油の吐出流量が略同じ値と
なるように、キャリア28の回転に伴って発生する遠心
油圧に基づいて設定される。そのため、1対のピニオン
ピン84、86の径方向位置が異なっていても、その位
置の相違に起因する遠心油圧の相違延いてはオイル吹出
口112、114から放出される潤滑油量の相違が緩和
される。したがって、1対のピニオン34、36の各々
に向かって放出される潤滑油量が相互に略同じ値になる
ため、遊星歯車装置18の耐久性が高められる。
【0034】また、本実施例によれば、1対のピニオン
ピン84、86に潤滑油を供給するための潤滑油路12
0はキャリア28のプラネタリフランジ94とオイルレ
シーバ118との間に形成されてそれらに共通に設けら
れると共に、それらピニオンピン84、86に設けられ
たオイル吹出口112、114は、キャリア28の回転
軸心から略等距離の径方向位置に開口させられており、
潤滑油は、上記共通の潤滑油路120から1対のピニオ
ンピン84、86の端面106およびピン内潤滑油路1
08、110を介して、それら1対のピニオンピン8
4、86の外周面100、102に開口させられたオイ
ル吹出口112、114に導かれて1対のピニオン3
4、36の内周面132に向かって放出される。このと
き、それら1対のオイル吹出口112、114はキャリ
ア28の回転軸心から略等距離の径方向位置に開口させ
られているため、潤滑油路120を共通にするそれらの
遠心油圧は略同じ値になる。したがって、その遠心油圧
に基づいて定められる1対のピニオン34、36の各々
に向かって放出される潤滑油量が相互に略同じ値にな
る。
【0035】また、本実施例によれば、プラネタリフラ
ンジ94とオイルレシーバ118との間に形成された潤
滑油路120に、ピニオンピン84、86よりも内周側
に位置し且つ内周側に向かって開いた油受口116が備
えられており、回転軸90から放出されて内周側から外
周側へ向かう潤滑油がその油受口116に受けられて貯
留されると、その潤滑油は、その潤滑油路120から1
対のピニオンピン84、86の端面106およびピン内
潤滑油路108、110を介して、それら1対のピニオ
ンピン84、86の外周面100、102に開口させら
れたオイル吹出口112、114に導かれて1対のピニ
オン34、36の内周面132に向かって放出される。
このとき、1対のオイル吹出口112、114の各々に
導かれる潤滑油内の遠心油圧は径方向における油受口1
16との距離ΔL1 、ΔL2 によって定められるが、そ
れら距離ΔL1 、ΔL2 は略等しい値になっているた
め、それらの遠心油圧は略同じ値になる。したがって、
その遠心油圧に基づいて定められる1対のピニオン3
4、36の各々に向かって放出される潤滑油量が相互に
略同じ値になる。
【0036】また、本実施例においては、遊星歯車装置
18は、そのサンギヤ24がエンジン14に連結され、
そのキャリア28がGM16に連結され、そのリングギ
ヤ32が無段変速機20に連結され、それらエンジン1
4およびGM16の出力を合成し分配するハイブリッド
車両の動力合成分配装置に用いられているが、このよう
な用途では、前述したようにピニオン34、36が2万
rpm以上の極めて高速で回転させられることから、そ
の磨耗を防止するために潤滑油の供給が特に問題とな
る。本実施例によれば、1対のピニオン34、36の何
れにも十分な量の潤滑油が供給されることから、2万r
pm程度のピニオン回転でも遊星歯車装置18の十分な
耐久性が得られる。
【0037】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明は他の態様においても適用される。
【0038】たとえば、実施例においては、本発明がエ
ンジン14とGM16とを共に備えると共に無段変速機
を備えた4輪駆動車両の動力伝達装置に適用された場合
について説明したが、エンジン14だけを備えた車両や
有段変速機を備えた車両、或いは2輪駆動車両等にも本
発明は同様に適用できる。また、車両以外にも、ピニオ
ン34、36が高速で回転させられるようなダブルピニ
オン型遊星歯車装置を備えた動力伝達装置であれば、本
発明を適用することができる。
【0039】また、前述の実施例では、オイル吹出口1
12、114に対して共通の潤滑油路120が設けられ
ていたが、本発明は、それぞれに対して独立した潤滑油
路が備えられている場合にも同様に適用できる。このよ
うにする場合には、例えばキャリア28の径方向におけ
る油受口116の位置を、ピニオンピン84、86の各
々に対して独立して設定すれば、オイル吹出口112、
114を必ずしもキャリア28の回転軸心から略等しい
距離に位置させなくともよい。
【0040】また、実施例においては、オイル吹出口1
12がキャリア28の径方向に沿い且つ内周側に向かっ
て、オイル吹出口114がキャリア28の周方向に沿っ
てそれぞれ設けられていたが、これらの向きはキャリア
28の径方向における位置すなわち軸心からの距離を相
互に同様とできる範囲で適宜変更可能である。
【0041】また、実施例においては、ピン内潤滑油路
108、110相互の直径および長さ、およびオイル吹
出口112、114相互の直径および長さは、流通抵抗
が相互に同様となるようにそれぞれ略等しい値に設定さ
れていたが、これらが異なる大きさや長さに設定されて
流通抵抗が異なるものとされている場合にも本発明は同
様に適用できる。そのような場合には、オイル吹出口1
12、114がキャリア28の径方向において相互に異
なる半径位置にあることに起因して遠心油圧が相違し、
それがオイル吹出口112、114から放出される潤滑
油量に影響する。そのため、オイル吹出口112、11
4の開口位置すなわちΔL1 、ΔL2 を、それら流通抵
抗の相違が緩和されるように、遠心油圧に基づいてその
開口からの吐出流量が略同じ値になるように定めればよ
い。
【0042】また、実施例においては、第1および第2
のオイル吹出口が各1個すなわち1対のオイル吹出口1
12、114で構成されていたが、第1および第2のオ
イル吹出口の一方或いは両方を複数個のオイル吹出口で
構成してもよい。このようにする場合にも、それら複数
個のオイル吹出口の各々の位置や大きさ等を適宜定める
ことにより、ピニオン34、36の内周面132に向か
ってそれぞれ放出される潤滑油量を相互に略同じ値にす
ることができる。
【0043】また、実施例においては、オイル吹出口1
12、114からの潤滑油の放出が遠心油圧だけに基づ
いて為されていたが、ポンプ等による強制潤滑を併用す
る場合にも、遠心油圧が相違すると潤滑油量に影響を及
ぼすため、本発明の効果を享受することができる。
【0044】また、実施例においては、ピニオンピン8
4、86にオイル吹出口1121、114が設けられて
いる場合について説明したが、潤滑油を供給すべきピニ
オン34、36の内周面132に向かって潤滑油を供給
できるのであれば、その配設位置は適宜変更できる。例
えば、プラネタリフランジ94に、ピニオンピン84、
86に沿い且つニードルベアリング104に向かうオイ
ル吹出口を、キャリア28の径方向における略等しい半
径位置に設けてもよい。
【0045】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のダブルピニオン型遊星歯車
装置を備えた4輪駆動車両の動力伝達装置の構成を説明
する骨子図である。
【図2】図1の遊星歯車装置を制御する油圧制御回路の
要部を説明する図である。
【図3】本発明の遊星歯車装置のキャリアの要部構成を
説明する図である。
【図4】図3におけるIV−IV視断面図である。
【図5】ピニオンの回転負荷を説明するための共線図で
ある。
【符号の説明】
18:遊星歯車装置 24:サンギヤ 28:キャリヤ 32:リングギヤ 34:ピニオン、36:ピニオン 84:ピニオンピン、86:ピニオンピン 112:オイル吹出口、114:オイル吹出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野本 久徳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岩瀬 雄二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3J027 FA23 FA37 FB02 FB04 GC01 GC13 HH13 3J063 AA02 AB12 AC01 AC04 BA11 BB14 XD43 XD64 XD73 XE15 XF16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1軸心まわりに回転可能に設けられたサ
    ンギヤと、該サンギヤと共通の軸心まわりに回転可能に
    設けられたリングギヤと、前記1軸心に平行な1対のピ
    ニオンピンを備えて該1軸心回りに設けられ、それらサ
    ンギヤおよびリングギヤと噛み合い且つ互いに噛み合う
    1対のピニオンを該ピニオンピンにより回転可能に支持
    するキャリヤ部材と、該キャリヤ部材に設けられた潤滑
    油路を介して供給される潤滑油を該ピニオンピンにより
    回転可能に支持された1対のピニオンの内周面へ向かっ
    てそれぞれ放出する第1および第2のオイル吹出口とを
    備えたダブルピニオン型遊星歯車装置において、 前記キャリヤ部材の回転に伴い前記潤滑油内に発生する
    遠心油圧に基づいて前記第1および第2のオイル吹出口
    からの吐出流量が略同じ値となる位置に、該第1および
    第2のオイル吹出口が設けられていることを特徴とする
    ダブルピニオン型遊星歯車装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリヤ部材に設けられた潤滑油路
    は、1対のピニオンピンの端面へ潤滑油をそれぞれ供給
    するために前記キャリヤ部材に設けられた共通の潤滑油
    供給路であり、 前記第1および第2のオイル吹出口は、各1個から成る
    1対のオイル吹出口であって、前記1対のピニオンピン
    の外周面において前記1軸心から略等距離の径方向位置
    にそれぞれ開口させられて、該1対のピニオンピン内に
    設けられたピン内潤滑油路を介して該1対のピニオンピ
    ンの端面から導かれた潤滑油を放出するものである請求
    項1のダブルピニオン型遊星歯車装置。
  3. 【請求項3】 前記キャリヤ部材に設けられた潤滑油路
    は、前記ピニオンピンよりも内周側に位置して内周側に
    向かって開く油受口を備えて内周側から外周側へ向かう
    潤滑油を該油受口に受けて貯留するものであり、 前記第1および第2のオイル吹出口は、各1個から成る
    1対のオイル吹出口であって、前記1対のピニオンピン
    の外周面において該油受口から略等距離の径方向位置に
    それぞれ開口させられて、該1対のピニオンピン内に設
    けられたピン内潤滑油路を介して該1対のピニオンピン
    の端面から導かれた潤滑油を放出するものである請求項
    1のダブルピニオン型遊星歯車装置。
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