JP2001106925A - 複合体 - Google Patents
複合体Info
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- JP2001106925A JP2001106925A JP29072799A JP29072799A JP2001106925A JP 2001106925 A JP2001106925 A JP 2001106925A JP 29072799 A JP29072799 A JP 29072799A JP 29072799 A JP29072799 A JP 29072799A JP 2001106925 A JP2001106925 A JP 2001106925A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 機能性成分を簡便に放出することができる複
合体の提供。 【解決手段】 機能性成分(I)と、疎水性ポリマー粒
子(II)と、水溶性ポリマー(III)とを含有する複合体
であって、疎水性ポリマー粒子(II)が成分(I)を内
包し、疎水性ポリマー粒子(II)の少なくとも一部が水
溶性ポリマー(III)中に存在する、複合体。
合体の提供。 【解決手段】 機能性成分(I)と、疎水性ポリマー粒
子(II)と、水溶性ポリマー(III)とを含有する複合体
であって、疎水性ポリマー粒子(II)が成分(I)を内
包し、疎水性ポリマー粒子(II)の少なくとも一部が水
溶性ポリマー(III)中に存在する、複合体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間の保存や携
帯に耐え、使用局面において簡便に香料、芳香剤、油
剤、ワックス、冷感剤、温感剤、抗菌剤、殺菌剤等(以
下、機能性成分という)を放出する複合体に関する。
帯に耐え、使用局面において簡便に香料、芳香剤、油
剤、ワックス、冷感剤、温感剤、抗菌剤、殺菌剤等(以
下、機能性成分という)を放出する複合体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
香料フレグランスは、香りを楽しむため、あるいは体臭
を打ち消すためのものとして、フレグランス・アトマイ
ザーに入れて使用するか、不溶性の紙に香水をしみ込ま
せた香水紙として、また水溶性ゲルに香料と界面活性剤
を分散させた徐放性ゲル香料として使用されてきた。
香料フレグランスは、香りを楽しむため、あるいは体臭
を打ち消すためのものとして、フレグランス・アトマイ
ザーに入れて使用するか、不溶性の紙に香水をしみ込ま
せた香水紙として、また水溶性ゲルに香料と界面活性剤
を分散させた徐放性ゲル香料として使用されてきた。
【0003】しかし、フレグランス・アトマイザーは重
量のある容器であることと、スプレーされてからの芳香
持続時間が短いといった欠点があり、香水紙は携帯には
便利であるが包装パックを開封した後の芳香持続時間が
短いことと、芳香終了後に残留物が残るという欠点があ
った。
量のある容器であることと、スプレーされてからの芳香
持続時間が短いといった欠点があり、香水紙は携帯には
便利であるが包装パックを開封した後の芳香持続時間が
短いことと、芳香終了後に残留物が残るという欠点があ
った。
【0004】また徐放性ゲル香料は、芳香時間の改良は
行われているものの、揮発成分が先に蒸発するため持続
時間を長くすると、揮発成分の多い、いわゆるトップ、
ノートの配合に制限を受け、自然な香りや深みのある香
りを作ることが困難であるばかりか、包装パックは重厚
であることから携帯に不向きであり、香水紙と同様残留
物が多いといった問題があった。
行われているものの、揮発成分が先に蒸発するため持続
時間を長くすると、揮発成分の多い、いわゆるトップ、
ノートの配合に制限を受け、自然な香りや深みのある香
りを作ることが困難であるばかりか、包装パックは重厚
であることから携帯に不向きであり、香水紙と同様残留
物が多いといった問題があった。
【0005】また水溶性高分子フィルムに香料成分や香
料含有材を分散又は混入させたフィルムにおいては、保
存期間中に香料成分が徐々に放出され、使用時において
十分な効果が得られるものはなかった。
料含有材を分散又は混入させたフィルムにおいては、保
存期間中に香料成分が徐々に放出され、使用時において
十分な効果が得られるものはなかった。
【0006】一方、油剤、ワックス、冷感剤、温感剤に
ついては、簡便に効果を取り出せ且つ、長時間にわたっ
て十分薬効が維持できるものはなかった。
ついては、簡便に効果を取り出せ且つ、長時間にわたっ
て十分薬効が維持できるものはなかった。
【0007】本発明の課題は、機能性成分を簡便に放出
することができる複合体を提供することである。
することができる複合体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、機能性成分
(I)と、疎水性ポリマー粒子(II)と、水溶性ポリマ
ー(III)とを含有する複合体であって、疎水性ポリマー
粒子(II)が成分(I)を内包し、疎水性ポリマー粒子
(II)の少なくとも一部が水溶性ポリマー(III)中に存
在する、複合体を提供する。
(I)と、疎水性ポリマー粒子(II)と、水溶性ポリマ
ー(III)とを含有する複合体であって、疎水性ポリマー
粒子(II)が成分(I)を内包し、疎水性ポリマー粒子
(II)の少なくとも一部が水溶性ポリマー(III)中に存
在する、複合体を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】<機能性成分(I)>機能性成分
は、機能性成分を疎水性ポリマー粒子に安定に内包化す
る観点より、少なくとも一部が親油性成分であることが
好ましい。ここで、親油性成分は20℃における水への溶
解度が1重量%以下のものである。また、この場合にお
いて親油性成分と親水性成分とが組み合わされていても
よい。
は、機能性成分を疎水性ポリマー粒子に安定に内包化す
る観点より、少なくとも一部が親油性成分であることが
好ましい。ここで、親油性成分は20℃における水への溶
解度が1重量%以下のものである。また、この場合にお
いて親油性成分と親水性成分とが組み合わされていても
よい。
【0010】香料、芳香剤として、α−ピネン、β−ピ
ネン、ミルセン、リモネン、1,8−シネオール等のテ
ルペン系炭化水素類、アミルアセテート、アミルプロピ
オネート等の疎水性の香料(例えば、特開平3−326
73号公報、3頁左上欄19行〜同頁左下欄13行に記載の
香料)が挙げられる。これらは1種類以上を使用するこ
とができる。
ネン、ミルセン、リモネン、1,8−シネオール等のテ
ルペン系炭化水素類、アミルアセテート、アミルプロピ
オネート等の疎水性の香料(例えば、特開平3−326
73号公報、3頁左上欄19行〜同頁左下欄13行に記載の
香料)が挙げられる。これらは1種類以上を使用するこ
とができる。
【0011】油剤として、ジメチルポリシロキサン、メ
チルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、流動パ
ラフィン、イソパラフィン、スクワラン等の炭化水素
油、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミ
リスチン酸オクチルドデシル、アジピン酸ジイソプロピ
ル等のエステル油、直鎖又は分岐鎖のアルキルグリセリ
ルエーテル、セタノール、ステアリルアルコール等の高
級アルコール、オリーブ油、ホホバ油、ツバキ油、綿実
油、ミンク油等の天然動植物油が挙げられる。
チルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、流動パ
ラフィン、イソパラフィン、スクワラン等の炭化水素
油、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミ
リスチン酸オクチルドデシル、アジピン酸ジイソプロピ
ル等のエステル油、直鎖又は分岐鎖のアルキルグリセリ
ルエーテル、セタノール、ステアリルアルコール等の高
級アルコール、オリーブ油、ホホバ油、ツバキ油、綿実
油、ミンク油等の天然動植物油が挙げられる。
【0012】ワックスとして、石油ワックス、動植物ワ
ックスの様な天然ワックス及びこれらの水素化合物の様
な天然ワックス加工品、フィッシャー・トロプシュワッ
クス、ポリエチレンワックスの様な合成ワックスが挙げ
られる。
ックスの様な天然ワックス及びこれらの水素化合物の様
な天然ワックス加工品、フィッシャー・トロプシュワッ
クス、ポリエチレンワックスの様な合成ワックスが挙げ
られる。
【0013】冷感剤として、カンファー、チモール、ハ
ッカ油、ペパーミント油、スペアミント油、L−メント
ール、メントール誘導体等が挙げられる。また温感剤と
して、ノニル酸バニリルアミド、カプサイシン、ジング
ロン、バニリルブチルエーテル及びこれらを主成分とす
る天然の抽出物、例えばトウガラシエキス(チンキ)、
アルニカチンキ、ショウキョウエキス(チンキ)及びこ
れらと同効の作用を有するオレオレジン等が挙げられ
る。これらは1種以上を使用することができる。
ッカ油、ペパーミント油、スペアミント油、L−メント
ール、メントール誘導体等が挙げられる。また温感剤と
して、ノニル酸バニリルアミド、カプサイシン、ジング
ロン、バニリルブチルエーテル及びこれらを主成分とす
る天然の抽出物、例えばトウガラシエキス(チンキ)、
アルニカチンキ、ショウキョウエキス(チンキ)及びこ
れらと同効の作用を有するオレオレジン等が挙げられ
る。これらは1種以上を使用することができる。
【0014】また各種抗菌剤、殺菌剤を使用することが
できる。
できる。
【0015】<疎水性ポリマー粒子(II)>疎水性ポリ
マー粒子における疎水性ポリマーとは、20℃における水
への溶解度が1重量%以下のものをいう。疎水性ポリマ
ー粒子(II)の平均粒径は、複合体がシート形状の場
合、30μm以下が、シート内においてポリマー粒子の均
一性が良好となるので好ましい。
マー粒子における疎水性ポリマーとは、20℃における水
への溶解度が1重量%以下のものをいう。疎水性ポリマ
ー粒子(II)の平均粒径は、複合体がシート形状の場
合、30μm以下が、シート内においてポリマー粒子の均
一性が良好となるので好ましい。
【0016】疎水性ポリマー粒子(II)としてシリコー
ンポリマー粒子が用いられ得る。シリコーンポリマーと
して、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のシ
リコーンモノマー単独重合物又はこれらモノマーと共重
合し得るモノマーとの共重合物が用いられる。またポリ
ジメチルシロキサン、ポリ(シリコーンマクロマー)等
も用いられる。
ンポリマー粒子が用いられ得る。シリコーンポリマーと
して、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のシ
リコーンモノマー単独重合物又はこれらモノマーと共重
合し得るモノマーとの共重合物が用いられる。またポリ
ジメチルシロキサン、ポリ(シリコーンマクロマー)等
も用いられる。
【0017】疎水性ポリマー粒子(II)として(メタ)
アクリル系ポリマー粒子が用いられ得る。(メタ)アク
リル系ポリマー粒子として、(メタ)アクリル酸等の不
飽和カルボン酸モノマー、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)
アクリル酸エステル等の不飽和スルホン酸モノマー、ビ
ス((メタ)アクリロキシエチルホスフェート)、ジフ
ェニル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェ
ート、ジブチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチル
ホスフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイロ
キシエチルホスフェート等の不飽和リン酸モノマー、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ドデセニル、(メタ)アクリル
酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキサデセニル、(メタ)アクリル酸ス
テアリル、(メタ)アクリル酸オクタデセニル、(メ
タ)アクリル酸ベヘニル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル類、トリフルオロエチルメタクリレート等のフッ素系
単量体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等の(メタ)
アクリル系モノマーの1種以上からなるポリマー粒子が
用いられる。
アクリル系ポリマー粒子が用いられ得る。(メタ)アク
リル系ポリマー粒子として、(メタ)アクリル酸等の不
飽和カルボン酸モノマー、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)
アクリル酸エステル等の不飽和スルホン酸モノマー、ビ
ス((メタ)アクリロキシエチルホスフェート)、ジフ
ェニル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェ
ート、ジブチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチル
ホスフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイロ
キシエチルホスフェート等の不飽和リン酸モノマー、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ドデセニル、(メタ)アクリル
酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキサデセニル、(メタ)アクリル酸ス
テアリル、(メタ)アクリル酸オクタデセニル、(メ
タ)アクリル酸ベヘニル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル類、トリフルオロエチルメタクリレート等のフッ素系
単量体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等の(メタ)
アクリル系モノマーの1種以上からなるポリマー粒子が
用いられる。
【0018】疎水性ポリマー粒子(II)としてコア部と
シェル部からなるポリマー粒子、好ましくはシェル部が
キトサン(a)及び反応性ビニル基を有する有機酸又は
その塩の重合体(b)を構成成分とし、コア部が疎水性
モノマーのポリマー(c)を構成成分とするポリマー粒
子が用いられ得る。
シェル部からなるポリマー粒子、好ましくはシェル部が
キトサン(a)及び反応性ビニル基を有する有機酸又は
その塩の重合体(b)を構成成分とし、コア部が疎水性
モノマーのポリマー(c)を構成成分とするポリマー粒
子が用いられ得る。
【0019】ここでキトサンとは、(1→4)−2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルカン構造を有
するキチンの脱アセチル化物であって、(1→4)−2
−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルカン構造を有す
るもので、脱アセチル化されたアミノ基の一部、又は同
一分子内にある水酸基の一部がアシル化反応、エーテル
化反応、エステル化反応、その他反応によって化学修飾
されたキトサン誘導体も含まれる。
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルカン構造を有
するキチンの脱アセチル化物であって、(1→4)−2
−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルカン構造を有す
るもので、脱アセチル化されたアミノ基の一部、又は同
一分子内にある水酸基の一部がアシル化反応、エーテル
化反応、エステル化反応、その他反応によって化学修飾
されたキトサン誘導体も含まれる。
【0020】一般に、天然に存在するキチンは、アセト
アミド基の一部がアセチル化されていないアミノ基とな
っているため、本発明で用いるキトサンとは脱アセチル
化度が30%以上のものをいう。
アミド基の一部がアセチル化されていないアミノ基とな
っているため、本発明で用いるキトサンとは脱アセチル
化度が30%以上のものをいう。
【0021】反応性ビニル基を有する有機酸は、キトサ
ンを溶解し水溶液とすることが可能な、分子内に反応性
ビニル基を1個以上かつ酸性基を1個以上有する水溶性
の有機酸である。具体的には、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン
酸モノマーや、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピ
ル(メタ)アクリル酸エステル、ビス(3−スルホプロ
ピル)イタコン酸エステル、ビニルスルホン酸等の不飽
和スルホン酸モノマーや、ビニルホスフェート、ビス
((メタ)アクリロキシエチルホスフェート)、ジフェ
ニル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェー
ト、ジブチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホ
スフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイロキ
シエチルホスフェート等の不飽和リン酸モノマー等が挙
げられ、これらは1種以上を使用することができる。ま
たこの中では、酸性度の比較的低い不飽和カルボン酸モ
ノマーが好ましく、特にポリマーの酸性度が低いメタク
リル酸が最も好ましい。
ンを溶解し水溶液とすることが可能な、分子内に反応性
ビニル基を1個以上かつ酸性基を1個以上有する水溶性
の有機酸である。具体的には、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン
酸モノマーや、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピ
ル(メタ)アクリル酸エステル、ビス(3−スルホプロ
ピル)イタコン酸エステル、ビニルスルホン酸等の不飽
和スルホン酸モノマーや、ビニルホスフェート、ビス
((メタ)アクリロキシエチルホスフェート)、ジフェ
ニル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェー
ト、ジブチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホ
スフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイロキ
シエチルホスフェート等の不飽和リン酸モノマー等が挙
げられ、これらは1種以上を使用することができる。ま
たこの中では、酸性度の比較的低い不飽和カルボン酸モ
ノマーが好ましく、特にポリマーの酸性度が低いメタク
リル酸が最も好ましい。
【0022】また、これらの反応性ビニル基を有する有
機酸の塩として、アルカリ金属(Na、K等)塩、アン
モニウム塩等が挙げられる。
機酸の塩として、アルカリ金属(Na、K等)塩、アン
モニウム塩等が挙げられる。
【0023】また、ビニルモノマーと共に、種々の酸を
任意に混合することも可能である。この際混合される酸
として、塩酸、硫酸、リン酸等の無機塩、ギ酸、酢酸、
乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ
酸、グリコール酸、ジクロル酸、トリフルオロ酢酸等の
有機酸が挙げられる。
任意に混合することも可能である。この際混合される酸
として、塩酸、硫酸、リン酸等の無機塩、ギ酸、酢酸、
乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ
酸、グリコール酸、ジクロル酸、トリフルオロ酢酸等の
有機酸が挙げられる。
【0024】またコア部を構成する疎水性モノマーのポ
リマー(c)の構成成分である疎水性モノマーは、前記
の反応性ビニル基を有する有機酸又はその塩と共重合可
能で疎水性であれば特に限定されないが、好ましくは水
100gに対する溶解度が20℃において、0.1g以下のもの
である。そのような疎水性モノマーとして、例えば、ス
チレン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸デシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ドデセニル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)
アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ヘキサデセ
ニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリ
ル酸オクタデセニル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の
(メタ)アクリル酸エステル類、トリフルオロエチルメ
タクリレート等のフッ素系単量体、シリコーンマクロマ
ー等が挙げられる。これら疎水性モノマーは1種以上を
使用することができる。
リマー(c)の構成成分である疎水性モノマーは、前記
の反応性ビニル基を有する有機酸又はその塩と共重合可
能で疎水性であれば特に限定されないが、好ましくは水
100gに対する溶解度が20℃において、0.1g以下のもの
である。そのような疎水性モノマーとして、例えば、ス
チレン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸デシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ドデセニル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)
アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ヘキサデセ
ニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリ
ル酸オクタデセニル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の
(メタ)アクリル酸エステル類、トリフルオロエチルメ
タクリレート等のフッ素系単量体、シリコーンマクロマ
ー等が挙げられる。これら疎水性モノマーは1種以上を
使用することができる。
【0025】疎水性ポリマー粒子(II)がコア部とシェ
ル部からなるものである粒子は、例えば次のようにして
得ることができる。
ル部からなるものである粒子は、例えば次のようにして
得ることができる。
【0026】キトサン、反応性ビニル基を有する有機酸
又はその塩、疎水性モノマー及び油溶性重合開始剤を水
と混合し、乳化装置を用いて機械的撹拌により乳化させ
ることで、平均粒径が10μm以下のモノマー液滴を含む
O/Wエマルションを調整する。この場合において、モ
ノマー液滴の平均粒径が10μmより大きいと、得られる
疎水性ポリマー粒子(II)の平均粒径が30μmを越えてし
まい好ましくない。
又はその塩、疎水性モノマー及び油溶性重合開始剤を水
と混合し、乳化装置を用いて機械的撹拌により乳化させ
ることで、平均粒径が10μm以下のモノマー液滴を含む
O/Wエマルションを調整する。この場合において、モ
ノマー液滴の平均粒径が10μmより大きいと、得られる
疎水性ポリマー粒子(II)の平均粒径が30μmを越えてし
まい好ましくない。
【0027】ここで用いられる乳化装置として、超音波
ホモジナイザー、ホモミキサー、マイルダー、アトライ
ター、(超)高圧ホモジナイザー、ナノマイザーシステ
ム、膜乳化装置等が挙げられる。尚、乳化時の固形分濃
度は1〜60重量%が好ましい。
ホモジナイザー、ホモミキサー、マイルダー、アトライ
ター、(超)高圧ホモジナイザー、ナノマイザーシステ
ム、膜乳化装置等が挙げられる。尚、乳化時の固形分濃
度は1〜60重量%が好ましい。
【0028】このように調製したO/Wエマルションを
加温し重合を行う。重合温度は開始剤の種類によっても
異なるが、40〜90℃が好ましい。また、重合時間はモノ
マー、重合開始剤種、反応温度により異なるが、1〜24
時間が好ましい。また、モノマー油滴におけるシェル部
の反応性ビニル基を有する有機酸又はその塩を重合させ
るため水溶性重合開始剤をコア部の重合中又はコア部の
重合終了後に加えても良い。その使用量は有機酸又はそ
の塩に対し0.05〜20重量%が好ましい。また、疎水性ポ
リマー粒子中のキトサン含有量を上げるために重合中に
更にキトサンと反応性ビニル基を有する有機酸又はその
塩の水溶液を添加しても良い。
加温し重合を行う。重合温度は開始剤の種類によっても
異なるが、40〜90℃が好ましい。また、重合時間はモノ
マー、重合開始剤種、反応温度により異なるが、1〜24
時間が好ましい。また、モノマー油滴におけるシェル部
の反応性ビニル基を有する有機酸又はその塩を重合させ
るため水溶性重合開始剤をコア部の重合中又はコア部の
重合終了後に加えても良い。その使用量は有機酸又はそ
の塩に対し0.05〜20重量%が好ましい。また、疎水性ポ
リマー粒子中のキトサン含有量を上げるために重合中に
更にキトサンと反応性ビニル基を有する有機酸又はその
塩の水溶液を添加しても良い。
【0029】この場合において、キトサンと反応性ビニ
ル基を有する有機酸又はその塩の配合割合は、二重結合
を持たない酸を併用する場合は特に限定されるものでは
なく、二重結合を持たない酸を併用しない場合は、キト
サンの水への溶解性等の観点から、キトサンの単糖ユニ
ット当たりに換算して0.75〜10倍モルの反応性ビニル基
を有する有機酸又はその塩を用いるのが好ましい。
ル基を有する有機酸又はその塩の配合割合は、二重結合
を持たない酸を併用する場合は特に限定されるものでは
なく、二重結合を持たない酸を併用しない場合は、キト
サンの水への溶解性等の観点から、キトサンの単糖ユニ
ット当たりに換算して0.75〜10倍モルの反応性ビニル基
を有する有機酸又はその塩を用いるのが好ましい。
【0030】またキトサンと疎水性モノマーの配合割合
は、疎水性モノマー100重量部に対して、キトサン1〜5
000重量部が好ましく、2〜300重量部が更に好ましい。
は、疎水性モノマー100重量部に対して、キトサン1〜5
000重量部が好ましく、2〜300重量部が更に好ましい。
【0031】油溶性重合開始剤は疎水性モノマー100重
量部に対し、0.05〜10.0重量部が好ましい。また、本製
造法における重合は界面活性剤の存在下、又は非存在下
で行うことができる。使用される界面活性剤として、陰
イオン性、陽イオン性、非イオン性及び両性の活性剤が
挙げられる。
量部に対し、0.05〜10.0重量部が好ましい。また、本製
造法における重合は界面活性剤の存在下、又は非存在下
で行うことができる。使用される界面活性剤として、陰
イオン性、陽イオン性、非イオン性及び両性の活性剤が
挙げられる。
【0032】陰イオン界面活性剤として、ドデシル硫酸
塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテルのサルフェート塩等が挙げら
れる。陽イオン界面活性剤として、オクタデシルトリメ
チルアンモニウムクロライド等が挙げられる。非イオン
界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル等が挙げられる。両性界面活性剤として、アルキルジ
メチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボ
キシ−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタイン等が挙
げられる。
塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテルのサルフェート塩等が挙げら
れる。陽イオン界面活性剤として、オクタデシルトリメ
チルアンモニウムクロライド等が挙げられる。非イオン
界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル等が挙げられる。両性界面活性剤として、アルキルジ
メチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボ
キシ−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタイン等が挙
げられる。
【0033】但し、疎水性ポリマー粒子内に両性イオン
が存在することから、粒子の安定性等を考慮すると、非
イオン界面活性剤が望ましい。界面活性剤の使用量は、
疎水性モノマー100重量部に対し1〜20重量部が好まし
い。
が存在することから、粒子の安定性等を考慮すると、非
イオン界面活性剤が望ましい。界面活性剤の使用量は、
疎水性モノマー100重量部に対し1〜20重量部が好まし
い。
【0034】更に本製造法において、水溶性高分子を乳
化剤として用いることができる。水溶性高分子として、
例えばポリビニルアルコール及びその誘導体、澱粉及び
その誘導体、セルロース誘導体等が挙げられる。これら
の界面活性剤及び水溶性高分子は1種以上使用すること
ができる。
化剤として用いることができる。水溶性高分子として、
例えばポリビニルアルコール及びその誘導体、澱粉及び
その誘導体、セルロース誘導体等が挙げられる。これら
の界面活性剤及び水溶性高分子は1種以上使用すること
ができる。
【0035】更に、疎水性モノマーを乳化する際に疎水
性モノマーと混合して親水性モノマーを使用することが
できる。親水性モノマーの使用量は、コア部を形成する
疎水性モノマーに対して0〜50重量%が好ましく、0〜
20重量%が更に好ましい。使用される親水性モノマーは
前記反応性ビニル基を有する有機酸又はその塩及び疎水
性モノマーと共重合可能であり、親水性であれば特に限
定されないが、好ましいものは水100gに対する溶解度
が20℃において1g以上のものである。そのような親水
性モノマーとして、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)ア
クリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、
酢酸ビニル等が挙げられる。これらの親水性モノマーは
1種以上を使用することができる。
性モノマーと混合して親水性モノマーを使用することが
できる。親水性モノマーの使用量は、コア部を形成する
疎水性モノマーに対して0〜50重量%が好ましく、0〜
20重量%が更に好ましい。使用される親水性モノマーは
前記反応性ビニル基を有する有機酸又はその塩及び疎水
性モノマーと共重合可能であり、親水性であれば特に限
定されないが、好ましいものは水100gに対する溶解度
が20℃において1g以上のものである。そのような親水
性モノマーとして、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)ア
クリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、
酢酸ビニル等が挙げられる。これらの親水性モノマーは
1種以上を使用することができる。
【0036】<疎水性ポリマー粒子(II)への機能性成
分(I)の内包化>機能性成分(I)の配合量は、これ
を内包する疎水性ポリマー粒子(II)に対し、10〜80重
量%が好ましく、20〜70重量%が更に好ましい。
分(I)の内包化>機能性成分(I)の配合量は、これ
を内包する疎水性ポリマー粒子(II)に対し、10〜80重
量%が好ましく、20〜70重量%が更に好ましい。
【0037】また、疎水性ポリマー粒子(II)中の疎水
性ポリマー100重量部に対し、機能性成分(I)は10〜5
00重量部の範囲で使用するのが好ましく、20〜200重量
部が更に好ましい。
性ポリマー100重量部に対し、機能性成分(I)は10〜5
00重量部の範囲で使用するのが好ましく、20〜200重量
部が更に好ましい。
【0038】具体的には、機能性成分(I)、界面活性
剤、エタノール等の低級アルコール、水からなる配合物
を乳化させた後、疎水性ポリマー粒子(II)を20〜70℃
で混合する。混合時間は配合組成等により異なるが、1
〜12時間が好ましい。これを常温に冷却し、機能性成分
(I)を内包する疎水性ポリマー粒子(II)が得られ
る。
剤、エタノール等の低級アルコール、水からなる配合物
を乳化させた後、疎水性ポリマー粒子(II)を20〜70℃
で混合する。混合時間は配合組成等により異なるが、1
〜12時間が好ましい。これを常温に冷却し、機能性成分
(I)を内包する疎水性ポリマー粒子(II)が得られ
る。
【0039】また、機能性成分(I)を内包する疎水性
ポリマー粒子(II)の製造法として、疎水性ポリマー粒
子(II)の製法において、疎水性モノマーの一部を、機
能性成分(I)で置き換え疎水性ポリマー粒子(II)を
製造することにより、直接的に機能性成分(I)を内包
する疎水性ポリマー粒子(II)を得ることもできる。
ポリマー粒子(II)の製造法として、疎水性ポリマー粒
子(II)の製法において、疎水性モノマーの一部を、機
能性成分(I)で置き換え疎水性ポリマー粒子(II)を
製造することにより、直接的に機能性成分(I)を内包
する疎水性ポリマー粒子(II)を得ることもできる。
【0040】<水溶性ポリマー(III)>水溶性ポリマー
(III)は水溶性であれば特に限定されないが、好ましく
は5℃において80重量%以上、水に溶解するものが好ま
しい。
(III)は水溶性であれば特に限定されないが、好ましく
は5℃において80重量%以上、水に溶解するものが好ま
しい。
【0041】かかる水溶性ポリマーとして、ポリビニル
アルコール及び/又はその誘導体(イタコン酸変性ポリ
ビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコー
ル、マレイン酸変性ポリビニルアルコール等)、ポリ
(メタ)アクリル酸アルカリ塩、(メタ)アクリル酸/
(メタ)アクリル酸エステル共重合物のアルカリ塩、ア
クリル酸/マレイン酸共重合物のアルカリ塩、ポリビニ
ルピロリドン等の合成品;メチルセルロース、エチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒ
ドロキシアルキルセルロース、澱粉誘導体等の半合成
品;澱粉、ゼラチン、寒天、海草類、植物粘質物、タン
パク質等の天然高分子が用いられる。
アルコール及び/又はその誘導体(イタコン酸変性ポリ
ビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコー
ル、マレイン酸変性ポリビニルアルコール等)、ポリ
(メタ)アクリル酸アルカリ塩、(メタ)アクリル酸/
(メタ)アクリル酸エステル共重合物のアルカリ塩、ア
クリル酸/マレイン酸共重合物のアルカリ塩、ポリビニ
ルピロリドン等の合成品;メチルセルロース、エチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒ
ドロキシアルキルセルロース、澱粉誘導体等の半合成
品;澱粉、ゼラチン、寒天、海草類、植物粘質物、タン
パク質等の天然高分子が用いられる。
【0042】機能性成分(I)とこれを内包する疎水性
ポリマー粒子(II)との合計量は、水溶性ポリマー(II
I)に対し、1〜50重量%が好ましく、2〜40重量%が更
に好ましい。
ポリマー粒子(II)との合計量は、水溶性ポリマー(II
I)に対し、1〜50重量%が好ましく、2〜40重量%が更
に好ましい。
【0043】<複合体>本発明の複合体は、機能性成分
(I)の放出時間の制御の観点より、機能性成分(I)
を内包する疎水性ポリマー粒子(II)の少なくとも一部
は水溶性ポリマー(III)の表面ではなく、内部に存在す
る必要があり、全ての疎水性ポリマー粒子(II)が水溶
性ポリマー(III)により被覆されているものが好まし
い。
(I)の放出時間の制御の観点より、機能性成分(I)
を内包する疎水性ポリマー粒子(II)の少なくとも一部
は水溶性ポリマー(III)の表面ではなく、内部に存在す
る必要があり、全ての疎水性ポリマー粒子(II)が水溶
性ポリマー(III)により被覆されているものが好まし
い。
【0044】本発明の複合体は機能性成分放出の容易さ
の観点より、シート形状であることが好ましく、その厚
さは、15μm以上が好ましく、20μm〜5mmがより好ま
しい。
の観点より、シート形状であることが好ましく、その厚
さは、15μm以上が好ましく、20μm〜5mmがより好ま
しい。
【0045】本発明の複合体において、可塑剤、剥離
剤、ブロッキング防止剤、溶解性向上剤、着色剤等(以
下、添加剤(IV)という)を含有することができる。
剤、ブロッキング防止剤、溶解性向上剤、着色剤等(以
下、添加剤(IV)という)を含有することができる。
【0046】可塑剤として、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等の水溶性のグリコール類が
好ましく用いられる。可塑剤は、可塑化効果、シートの
成膜性及び強度の観点から、水溶性ポリマー(III)に対
し、1〜100重量%が好ましく、3〜60重量%が更に好
ましい。
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等の水溶性のグリコール類が
好ましく用いられる。可塑剤は、可塑化効果、シートの
成膜性及び強度の観点から、水溶性ポリマー(III)に対
し、1〜100重量%が好ましく、3〜60重量%が更に好
ましい。
【0047】剥離剤として、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキ
ルエーテル等の非イオン界面活性剤、塩化アルキルトリ
メチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニ
ウム等の陽イオン界面活性剤等が好ましく用いられる。
また、ブロッキング防止剤として、ベントナイト、タル
ク、カオリン、ゼオライト等の無機物質、澱粉、セルロ
ース粉末等の有機物質が好ましく用いられる。
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキ
ルエーテル等の非イオン界面活性剤、塩化アルキルトリ
メチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニ
ウム等の陽イオン界面活性剤等が好ましく用いられる。
また、ブロッキング防止剤として、ベントナイト、タル
ク、カオリン、ゼオライト等の無機物質、澱粉、セルロ
ース粉末等の有機物質が好ましく用いられる。
【0048】剥離剤、ブロッキング防止剤は、剥離性、
ブロッキング防止性及び生産性の観点から、水溶性ポリ
マー(III)に対し、0.01〜50重量%が好ましく、0.02〜2
0重量%が更に好ましい。。
ブロッキング防止性及び生産性の観点から、水溶性ポリ
マー(III)に対し、0.01〜50重量%が好ましく、0.02〜2
0重量%が更に好ましい。。
【0049】溶解性向上剤として、水溶性無機塩、水溶
性有機塩、水不溶性無機物質、水不溶性有機物質が用い
られる。水溶性無機塩として、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化マグネシウム等の塩化物;硫酸ナトリウ
ム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウ
ム等の硫酸塩;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等
の炭酸塩等が挙げられ、水溶性有機塩として、クエン酸
塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸
塩等や、脂肪酸石鹸、エステル系リン酸塩類、アシル化
アミノ酸塩類、スルホコハク酸塩類等が挙げられ、水不
溶性無機物質として、ベントナイト、タルク、カオリ
ン、ゼオライト等の無機物質が挙げられ、水不溶性有機
物質として、セルロース粉末、澱粉類等が挙げられる。
性有機塩、水不溶性無機物質、水不溶性有機物質が用い
られる。水溶性無機塩として、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化マグネシウム等の塩化物;硫酸ナトリウ
ム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウ
ム等の硫酸塩;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等
の炭酸塩等が挙げられ、水溶性有機塩として、クエン酸
塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸
塩等や、脂肪酸石鹸、エステル系リン酸塩類、アシル化
アミノ酸塩類、スルホコハク酸塩類等が挙げられ、水不
溶性無機物質として、ベントナイト、タルク、カオリ
ン、ゼオライト等の無機物質が挙げられ、水不溶性有機
物質として、セルロース粉末、澱粉類等が挙げられる。
【0050】溶解性向上剤、着色剤は、溶解性、得られ
たシートの保型性や柔軟性の観点から、水溶性ポリマー
(III)に対し、0.05〜100重量%が好ましく、0.5〜50重
量%が更に好ましい。
たシートの保型性や柔軟性の観点から、水溶性ポリマー
(III)に対し、0.05〜100重量%が好ましく、0.5〜50重
量%が更に好ましい。
【0051】本発明の複合体は次のようにして得られ
る。水溶性ポリマー(III)を水に溶解させ、所定濃度の
水溶液とした後、機能性成分(I)を内包する疎水性ポ
リマー粒子(II)、及び添加剤(IV)を混合した後、30
〜70℃の温度範囲で脱泡処理を行う。脱泡処理方法は混
合系を加温するほか、減圧操作及び加圧操作を併用して
も良い。こうして得られた混合物を、例えば連続的に製
造する方法として、ロール、ドラム、エンドレスベルト
等の平滑な金属面上に流延して熱風等で乾燥する方法等
がある。また非連続的な製造法として、離型性のあるフ
ィルム上に一定の膜厚で上記混合物を塗工し熱風等で乾
燥した後、離型フィルムを除去する方法等がある。
る。水溶性ポリマー(III)を水に溶解させ、所定濃度の
水溶液とした後、機能性成分(I)を内包する疎水性ポ
リマー粒子(II)、及び添加剤(IV)を混合した後、30
〜70℃の温度範囲で脱泡処理を行う。脱泡処理方法は混
合系を加温するほか、減圧操作及び加圧操作を併用して
も良い。こうして得られた混合物を、例えば連続的に製
造する方法として、ロール、ドラム、エンドレスベルト
等の平滑な金属面上に流延して熱風等で乾燥する方法等
がある。また非連続的な製造法として、離型性のあるフ
ィルム上に一定の膜厚で上記混合物を塗工し熱風等で乾
燥した後、離型フィルムを除去する方法等がある。
【0052】本発明の複合体は、柔軟性や水溶性の向上
を目的とし、発泡体としても使用される。この場合機能
性成分(I)を内包する疎水性ポリマー粒子(II)と水
溶性ポリマー(III)及び添加剤(IV)からなる混合物に
公知の方法、例えば空気、窒素、その他の気体を吹き込
みながら混合し、発泡した混合物を得た後、ベルト上で
乾燥する方法や、紙や不織布等の基材にフォームコーテ
ィング等の塗工方法で施した後、乾燥することにより得
ることができる。
を目的とし、発泡体としても使用される。この場合機能
性成分(I)を内包する疎水性ポリマー粒子(II)と水
溶性ポリマー(III)及び添加剤(IV)からなる混合物に
公知の方法、例えば空気、窒素、その他の気体を吹き込
みながら混合し、発泡した混合物を得た後、ベルト上で
乾燥する方法や、紙や不織布等の基材にフォームコーテ
ィング等の塗工方法で施した後、乾燥することにより得
ることができる。
【0053】
【実施例】以下に記載の部とは重量部をさす。
【0054】製造例1:香料成分を内包する疎水性ポリ
マー粒子(II−1) キトサン(甲陽ケミカル(株)製SK−10、脱アセチ
ル化度85〜88%、重量平均分子量13万)2.5gに水46.5
gを加え、これにメタクリル酸1.0g(キトサンの単糖
ユニットに対し等モル量)を加え、60℃で撹拌しながら
溶解せしめ、キトサン・メタクリル酸水溶液を調製し
た。
マー粒子(II−1) キトサン(甲陽ケミカル(株)製SK−10、脱アセチ
ル化度85〜88%、重量平均分子量13万)2.5gに水46.5
gを加え、これにメタクリル酸1.0g(キトサンの単糖
ユニットに対し等モル量)を加え、60℃で撹拌しながら
溶解せしめ、キトサン・メタクリル酸水溶液を調製し
た。
【0055】次にビーカーにメタクリル酸ステアリル50
g、過酸化ラウロイル0.5gを入れ溶解し、イオン交換
水500g、エマルゲン420(花王(株)製、非イオン界面
活性剤)5g、先に調製したキトサン・メタクリル酸水
溶液50gを加え、撹拌を行いながら超音波ホモジナイザ
ー(日本精機製作所製)で30分処理し、平均粒径が1.1
μmの乳化物を得た。この乳化物をガラス製反応器に移
し、窒素置換を行った後、撹拌しながら加熱し内温を75
℃にした。撹拌下2時間重合を行った後、過硫酸アンモ
ニウム0.1gを水10gに溶解したものを添加し、その後
更に2時間反応を行い、疎水性ポリマー粒子(A−1)
を得た。
g、過酸化ラウロイル0.5gを入れ溶解し、イオン交換
水500g、エマルゲン420(花王(株)製、非イオン界面
活性剤)5g、先に調製したキトサン・メタクリル酸水
溶液50gを加え、撹拌を行いながら超音波ホモジナイザ
ー(日本精機製作所製)で30分処理し、平均粒径が1.1
μmの乳化物を得た。この乳化物をガラス製反応器に移
し、窒素置換を行った後、撹拌しながら加熱し内温を75
℃にした。撹拌下2時間重合を行った後、過硫酸アンモ
ニウム0.1gを水10gに溶解したものを添加し、その後
更に2時間反応を行い、疎水性ポリマー粒子(A−1)
を得た。
【0056】得られた疎水性ポリマー粒子(A−1)を
凍結乾燥させ、SEM(乾燥させたサンプルを金蒸着さ
せて、SEM観察した。SUPER SCAN-220:島
津(株)製)及びTEM(乾燥させたサンプルをネガテ
ィブ染色し、ミクロトームにて断面を切り出してTEM
観察した。JEM2000FX:日本電子(株)製)にて観
察したところ、ポリマー粒子は球形で、シェル部が親水
性のキトサン由来の層で、コア部がポリメタクリル酸ス
テアリルで構成されたコアシェル型の構造であることを
確認した。
凍結乾燥させ、SEM(乾燥させたサンプルを金蒸着さ
せて、SEM観察した。SUPER SCAN-220:島
津(株)製)及びTEM(乾燥させたサンプルをネガテ
ィブ染色し、ミクロトームにて断面を切り出してTEM
観察した。JEM2000FX:日本電子(株)製)にて観
察したところ、ポリマー粒子は球形で、シェル部が親水
性のキトサン由来の層で、コア部がポリメタクリル酸ス
テアリルで構成されたコアシェル型の構造であることを
確認した。
【0057】尚、後述する製造例2、3、4においても
ポリマー粒子は同様な構造であることを確認した。
ポリマー粒子は同様な構造であることを確認した。
【0058】次いで機能性成分(I)としてDLリモネ
ン(香料、和光純薬工業(株)製)13.4gにエマルゲン
420を1.3g、エタノール1.3gに水50gを加え、撹拌を
行いながら超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製)
で30分処理し、平均粒径が0.37μmの乳化物を得た。こ
の乳化物をガラス製反応器に移し、窒素置換を行った
後、撹拌しながら前記疎水性ポリマー粒子(A−1)25
0gを加え、40℃で2時間混合を行い、香料成分を内包
した疎水性ポリマー粒子(II−1)を得た。このものは
固形分濃度12.1%、平均粒径は5.0μmであった。
ン(香料、和光純薬工業(株)製)13.4gにエマルゲン
420を1.3g、エタノール1.3gに水50gを加え、撹拌を
行いながら超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製)
で30分処理し、平均粒径が0.37μmの乳化物を得た。こ
の乳化物をガラス製反応器に移し、窒素置換を行った
後、撹拌しながら前記疎水性ポリマー粒子(A−1)25
0gを加え、40℃で2時間混合を行い、香料成分を内包
した疎水性ポリマー粒子(II−1)を得た。このものは
固形分濃度12.1%、平均粒径は5.0μmであった。
【0059】製造例2:冷感剤成分を内包する疎水性ポ
リマー粒子(II−2) 製造例1においてDLリモネンに代えて、L−メントー
ル(冷感剤、和光純薬工業(株)製)6.7gを用い、製
造例1と同様の操作で疎水性ポリマー粒子(II−2)を
得た。このものは固形分濃度10.2%、平均粒径は5.3μ
mであった。
リマー粒子(II−2) 製造例1においてDLリモネンに代えて、L−メントー
ル(冷感剤、和光純薬工業(株)製)6.7gを用い、製
造例1と同様の操作で疎水性ポリマー粒子(II−2)を
得た。このものは固形分濃度10.2%、平均粒径は5.3μ
mであった。
【0060】製造例3:油剤成分を内包する疎水性ポリ
マー粒子(II−3) ビーカーにメタクリル酸ステアリル25g、綿実油(油
剤)25g、過酸化ラウロイル0.5gを入れ溶解し、イオ
ン交換水500g、エマルゲン420 5g、製造例1と同様
に調製したキトサン・メタクリル酸水溶液50gを加え、
撹拌を行いながら超音波ホモジナイザー(日本精機製作
所製)で30分処理し、平均粒径が0.88μmの乳化物を得
た。この乳化物をガラス製反応器に移し、窒素置換を行
った後、撹拌しながら加熱し内温を75℃にした。撹拌下
2時間重合を行った後、過硫酸アンモニウム0.1gを水1
0gに溶解したものを添加し、その後更に2時間反応を
行い、疎水性ポリマー粒子(II−3)を得た。このもの
は固形分濃度9.4%、平均粒径は1.2μmであった。
マー粒子(II−3) ビーカーにメタクリル酸ステアリル25g、綿実油(油
剤)25g、過酸化ラウロイル0.5gを入れ溶解し、イオ
ン交換水500g、エマルゲン420 5g、製造例1と同様
に調製したキトサン・メタクリル酸水溶液50gを加え、
撹拌を行いながら超音波ホモジナイザー(日本精機製作
所製)で30分処理し、平均粒径が0.88μmの乳化物を得
た。この乳化物をガラス製反応器に移し、窒素置換を行
った後、撹拌しながら加熱し内温を75℃にした。撹拌下
2時間重合を行った後、過硫酸アンモニウム0.1gを水1
0gに溶解したものを添加し、その後更に2時間反応を
行い、疎水性ポリマー粒子(II−3)を得た。このもの
は固形分濃度9.4%、平均粒径は1.2μmであった。
【0061】製造例4:ワックス成分を内包する疎水性
ポリマー粒子(II−4) 製造例3において綿実油に代えて、カルナバワックス
(中京油脂(株)製)35gを用い、製造例3と同様の操
作で疎水性ポリマー粒子(II−4)を得た。このものは
固形分濃度10.9%、平均粒径は1.5μmであった。
ポリマー粒子(II−4) 製造例3において綿実油に代えて、カルナバワックス
(中京油脂(株)製)35gを用い、製造例3と同様の操
作で疎水性ポリマー粒子(II−4)を得た。このものは
固形分濃度10.9%、平均粒径は1.5μmであった。
【0062】製造例5:抗菌剤成分と香料成分を内包す
る疎水性ポリマー粒子(II−5) 水435gにGL-05(ポリビニルアルコール、日本合成化学
工業(株)製)15gを加え均一に溶解させた後、疎水性
ポリマー粒子としてトスパール105(シリコーン系ポリ
マー粒子、平均粒径0.5μm、東芝シリコーン(株)製)
50gを添加し、疎水性ポリマー粒子の乳化物(A−2)
を得た。
る疎水性ポリマー粒子(II−5) 水435gにGL-05(ポリビニルアルコール、日本合成化学
工業(株)製)15gを加え均一に溶解させた後、疎水性
ポリマー粒子としてトスパール105(シリコーン系ポリ
マー粒子、平均粒径0.5μm、東芝シリコーン(株)製)
50gを添加し、疎水性ポリマー粒子の乳化物(A−2)
を得た。
【0063】次いで機能性成分(I)としてセチルリン
酸ベンザルコニウム(サニゾールP、有効分濃度50%、
花王(株)製)6.70gと1,8−シネオール(香料、和
光純薬工業(株)製)23.5gに、エマルゲン420を2.3
g、エタノール2.3g、水50gを加え、撹拌を行いなが
ら超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製)で30分処
理し、平均粒径が0.15μmの乳化物を得た。
酸ベンザルコニウム(サニゾールP、有効分濃度50%、
花王(株)製)6.70gと1,8−シネオール(香料、和
光純薬工業(株)製)23.5gに、エマルゲン420を2.3
g、エタノール2.3g、水50gを加え、撹拌を行いなが
ら超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製)で30分処
理し、平均粒径が0.15μmの乳化物を得た。
【0064】この乳化物をガラス製反応器に移し、窒素
置換を行った後、撹拌しながら前記疎水性ポリマー粒子
の乳化物(A−2)250gを加え、40℃で2時間混合を
行い抗菌成分と香料成分を内包した疎水性ポリマー粒子
(II−5)を得た。このものは固形分濃度15.4%、平均
粒径は0.8μmであった。
置換を行った後、撹拌しながら前記疎水性ポリマー粒子
の乳化物(A−2)250gを加え、40℃で2時間混合を
行い抗菌成分と香料成分を内包した疎水性ポリマー粒子
(II−5)を得た。このものは固形分濃度15.4%、平均
粒径は0.8μmであった。
【0065】実施例1〜5 表1に示す疎水性ポリマー粒子(II)、水溶性ポリマー(I
II)及び添加剤(IV)を混合し、脱泡した後、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に、アプリケーターで一定
の膜厚で塗工し、熱風70℃で1時間乾燥した後、離型フ
ィルムを除去し、それぞれのシートを得た。得られたシ
ートの膜厚を表1に示す。
II)及び添加剤(IV)を混合し、脱泡した後、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に、アプリケーターで一定
の膜厚で塗工し、熱風70℃で1時間乾燥した後、離型フ
ィルムを除去し、それぞれのシートを得た。得られたシ
ートの膜厚を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】T-330:マレイン酸変性ポリビニルアルコ
ール、日本合成(株)製 ソルファレックスA-55:ヒドロキシアルキル澱粉、松
谷化学工業(株)製 FT-3:カルボキシメチルセルロース、日本製紙
(株)製 パインデックス#100:デキストリン、松谷化学工業
(株)製 K-60:ポリビニルピロリドン、和光純薬工業(株)製 エマルゲン120、エマルゲン135:非イオン界面活性剤、
花王(株)製 W-400G:セルロースパウダー、日本製紙(株)製 カオリン:和光純薬工業(株)製 赤-201号:赤色顔料、大日精化(株)製 比較例1〜5 表1の疎水性ポリマー粒子(II)に代え、それぞれ下記
に示す機能性成分(I)を用い、その配合割合が実施例
1〜5と同量となるよう、水溶性ポリマー(III)、添加
剤(IV)と混合し、脱泡した後、実施例1〜5と同様に
して、それぞれ比較例のシートを得た。
ール、日本合成(株)製 ソルファレックスA-55:ヒドロキシアルキル澱粉、松
谷化学工業(株)製 FT-3:カルボキシメチルセルロース、日本製紙
(株)製 パインデックス#100:デキストリン、松谷化学工業
(株)製 K-60:ポリビニルピロリドン、和光純薬工業(株)製 エマルゲン120、エマルゲン135:非イオン界面活性剤、
花王(株)製 W-400G:セルロースパウダー、日本製紙(株)製 カオリン:和光純薬工業(株)製 赤-201号:赤色顔料、大日精化(株)製 比較例1〜5 表1の疎水性ポリマー粒子(II)に代え、それぞれ下記
に示す機能性成分(I)を用い、その配合割合が実施例
1〜5と同量となるよう、水溶性ポリマー(III)、添加
剤(IV)と混合し、脱泡した後、実施例1〜5と同様に
して、それぞれ比較例のシートを得た。
【0068】 比較例1 機能性成分(I):DLリモネン 比較例2 機能性成分(I):L−メントール 比較例3 機能性成分(I):綿実油 比較例4 機能性成分(I):カルナバワックス 比較例5 機能性成分(I):セチルリン酸ベンザルコ
ニウム、1,8−シネオール 実施例及び比較例で得たシートについて、それぞれ下記
方法で香り試験、冷感試験、官能試験、抗菌試験を行っ
た。
ニウム、1,8−シネオール 実施例及び比較例で得たシートについて、それぞれ下記
方法で香り試験、冷感試験、官能試験、抗菌試験を行っ
た。
【0069】<香り試験>シャーレーに水10gを入れ、
実施例1及び比較例1のサンプル片(2cm×4cm)を投
入し、香り強度を以下の段階で評価した。併せてシート
の状態についても観察した。結果を表2に示す。 5:強い、4:やや強い、3:中位、2:やや弱い、
1:弱い、0:香りなし
実施例1及び比較例1のサンプル片(2cm×4cm)を投
入し、香り強度を以下の段階で評価した。併せてシート
の状態についても観察した。結果を表2に示す。 5:強い、4:やや強い、3:中位、2:やや弱い、
1:弱い、0:香りなし
【0070】
【表2】
【0071】<冷感試験>シャーレーに水10gを入れ、
実施例2及び比較例2のサンプル片(3cm×5cm)を投
入し、10秒後、上腕部に貼り付け、冷感強度を以下の段
階で評価した。併せてシートの状態についても観察し
た。結果を表3に示す。 5:強い、4:やや強い、3:中位、2:やや弱い、
1:弱い、0:なし
実施例2及び比較例2のサンプル片(3cm×5cm)を投
入し、10秒後、上腕部に貼り付け、冷感強度を以下の段
階で評価した。併せてシートの状態についても観察し
た。結果を表3に示す。 5:強い、4:やや強い、3:中位、2:やや弱い、
1:弱い、0:なし
【0072】
【表3】
【0073】<官能試験>実施例3、4及び比較例3、
4のサンプル片(2cm×2cm)を手のひらに乗せ、水5
gを注ぎ30秒間手洗いをした。タオルで水を拭き取った
後、官能評価を行い、しっとり感を以下の段階で評価し
た。併せてシートの状態についても観察した。結果を表
4に示す。 5:強い、4:やや強い、3:中位、2:やや弱い、
1:弱い、0:なし
4のサンプル片(2cm×2cm)を手のひらに乗せ、水5
gを注ぎ30秒間手洗いをした。タオルで水を拭き取った
後、官能評価を行い、しっとり感を以下の段階で評価し
た。併せてシートの状態についても観察した。結果を表
4に示す。 5:強い、4:やや強い、3:中位、2:やや弱い、
1:弱い、0:なし
【0074】
【表4】
【0075】<抗菌性試験>100mLスクリュー管に実施
例5及び比較例5のサンプル片(1cm×1cm)を入れ、
生菌数105に調整した菌液を0.2mL滴下し、35℃×24時間
培養後、菌を滅菌水で洗い出し、10倍希釈系列を作成し
た。それを寒天培地に0.1mL採り、表面を均一にのば
し、25℃の環境下で2日間放置し、菌数をカウントし
た。結果を表5に示す。
例5及び比較例5のサンプル片(1cm×1cm)を入れ、
生菌数105に調整した菌液を0.2mL滴下し、35℃×24時間
培養後、菌を滅菌水で洗い出し、10倍希釈系列を作成し
た。それを寒天培地に0.1mL採り、表面を均一にのば
し、25℃の環境下で2日間放置し、菌数をカウントし
た。結果を表5に示す。
【0076】
【表5】
【0077】
【発明の効果】本発明の複合体は、水、汗、体液等に複
合体が接触することにより水溶性ポリマー(III)がそれ
らに溶解し、疎水性ポリマー粒子 (II) に内包された機
能性成分(I)が、外部に放出されるものであり、長期
間の保存や携帯に耐え、使用局面において簡単且つ便利
に香料、芳香剤、油剤、ワックス、冷感剤、温感剤、抗
菌剤、殺菌剤、着色剤等の機能性成分を取り出せる複合
体を提供することができる。
合体が接触することにより水溶性ポリマー(III)がそれ
らに溶解し、疎水性ポリマー粒子 (II) に内包された機
能性成分(I)が、外部に放出されるものであり、長期
間の保存や携帯に耐え、使用局面において簡単且つ便利
に香料、芳香剤、油剤、ワックス、冷感剤、温感剤、抗
菌剤、殺菌剤、着色剤等の機能性成分を取り出せる複合
体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 晋一 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4J002 AB02X AB03X AB04X AB05W AB05X AD00X AE03Y AE05Y AJ00X BA01Y BB03Y BC12W BE02X BG01W BG01X BG04W BG05W BG07W BG08W BG13W BH00W BJ00X BN17W BQ00W CD19W CP03W CP03Y CP14W EA016 EA026 EC036 EC066 ED026 EE036 EH036 EJ026 EJ066 EP016 FA08W FD020 FD090 FD160 FD17Y FD176 FD186 FD200 FD206 GC00 GE00
Claims (4)
- 【請求項1】 機能性成分(I)と、疎水性ポリマー粒
子(II)と、水溶性ポリマー(III)とを含有する複合体
であって、疎水性ポリマー粒子(II)が成分(I)を内
包し、疎水性ポリマー粒子(II)の少なくとも一部が水
溶性ポリマー(III)中に存在する、複合体。 - 【請求項2】 複合体がシートである請求項1記載の複
合体。 - 【請求項3】 疎水性ポリマー粒子(II)が、シリコー
ンポリマー粒子である請求項1又は2記載の複合体。 - 【請求項4】 疎水性ポリマー粒子(II)が、コア部と
シェル部からなる粒子である請求項1又は2記載の複合
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29072799A JP2001106925A (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | 複合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29072799A JP2001106925A (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | 複合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001106925A true JP2001106925A (ja) | 2001-04-17 |
Family
ID=17759752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29072799A Pending JP2001106925A (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | 複合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001106925A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101401804B1 (ko) * | 2005-11-10 | 2014-06-19 | 얼리젼스 코포레이션 | 항균 코팅으로 된 엘라스토머성 물품 |
US9725561B2 (en) | 2014-06-20 | 2017-08-08 | 3M Innovative Properties Company | Curable polymers comprising silsesquioxane polymer core and silsesquioxane polymer outer layer and methods |
US9957416B2 (en) | 2014-09-22 | 2018-05-01 | 3M Innovative Properties Company | Curable end-capped silsesquioxane polymer comprising reactive groups |
US9957358B2 (en) | 2014-09-22 | 2018-05-01 | 3M Innovative Properties Company | Curable polymers comprising silsesquioxane polymer core silsesquioxane polymer outer layer, and reactive groups |
JP2018104627A (ja) * | 2016-12-28 | 2018-07-05 | 株式会社コバヤシ | 澱粉複合中間粒体 |
US10066123B2 (en) | 2013-12-09 | 2018-09-04 | 3M Innovative Properties Company | Curable silsesquioxane polymers, compositions, articles, and methods |
US10370564B2 (en) | 2014-06-20 | 2019-08-06 | 3M Innovative Properties Company | Adhesive compositions comprising a silsesquioxane polymer crosslinker, articles and methods |
US10392538B2 (en) | 2014-06-20 | 2019-08-27 | 3M Innovative Properties Company | Adhesive compositions comprising a silsesquioxane polymer crosslinker, articles and methods |
-
1999
- 1999-10-13 JP JP29072799A patent/JP2001106925A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101401804B1 (ko) * | 2005-11-10 | 2014-06-19 | 얼리젼스 코포레이션 | 항균 코팅으로 된 엘라스토머성 물품 |
US10066123B2 (en) | 2013-12-09 | 2018-09-04 | 3M Innovative Properties Company | Curable silsesquioxane polymers, compositions, articles, and methods |
US9725561B2 (en) | 2014-06-20 | 2017-08-08 | 3M Innovative Properties Company | Curable polymers comprising silsesquioxane polymer core and silsesquioxane polymer outer layer and methods |
US10370564B2 (en) | 2014-06-20 | 2019-08-06 | 3M Innovative Properties Company | Adhesive compositions comprising a silsesquioxane polymer crosslinker, articles and methods |
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