JP2001106747A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP2001106747A
JP2001106747A JP2000230656A JP2000230656A JP2001106747A JP 2001106747 A JP2001106747 A JP 2001106747A JP 2000230656 A JP2000230656 A JP 2000230656A JP 2000230656 A JP2000230656 A JP 2000230656A JP 2001106747 A JP2001106747 A JP 2001106747A
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photosensitive resin
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molecular weight
acrylic
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JP2000230656A
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Tomonori Chiba
伴則 千葉
Kazuji Kageishi
一二 影石
Minoru Yoshida
実 吉田
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光硬化性に優れ、光の進行方向に対して均一な
硬化性を示す感光性樹脂組成物およびその製造方法を提
供する。 【解決手段】光線透過率の高いアクリル樹脂中のカルボ
キシル基とエポキシ含有アクリル性不飽和結合の反応に
より得られたアクリル性不飽和結合をもつ感光性樹脂組
成物であって、この感光性樹脂組成物は、側鎖にアクリ
ル性不飽和二重結合を有する重量平均分子量(Mw)が
5,000〜200,000、数平均分子量(Mn)が
3,000〜50,000、Mw/Mnが1.2〜5.0
であり、かつ数平均分子量(Mn)が500以下の低分
子量成分の割合が5重量%以下であるアクリル樹脂を含
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
に関し、詳述すれば、光硬化性に優れ、光の進行方向に
対して均一な硬化性を示す感光性樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】光により硬化する感光性樹脂組成物とし
ては、反応性アクリル樹脂とブロックイソシアネート、
反応性ビニルモノマー等を光により反応させる方法(特
開平2-255823号公報)や、エポキシ樹脂と多官
能アクリレートを配合する方法(特開平8-73559
号公報)等が提案されている。しかしながら、これらの
方法では2種類以上の成分を混合するため、混合状態に
より照射光に対する硬化性が均一にならない。また、2
種以上の成分の反応性を制御するため、それぞれに含有
できる官能基が限定され、それにより樹脂の性能も制限
されるという欠点がある。
【0003】上記の欠点を克服した感光性樹脂組成物と
しては、感光性アクリル系アニオン樹脂を電着する方法
(特開昭63-221177号公報)があるが、この方
法では塗装方法が限定されるため、樹脂の種類等が制限
される。また、エチレン性不飽和結合を含む化合物に、
無機系の光重合開始剤を配合する方法(特開平05-1
32507号公報)では、感光速度が増感された光硬化
性樹脂組成物を得る方法が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな感光性樹脂組成物ではそれを基板上に塗布したと
き、樹脂による光の吸収が発生するため、照射面では硬
化反応が進行するが、光の進行方向に対しては均一に硬
化しないため、硬化物の形状を制御することが困難であ
った。また、均一な硬化性を得るためには硬化反応の進
行を抑制する方法が考えられるが、この場合は光照射時
間を長くする必要がありコスト面でも問題があった。そ
こで光硬化性に優れ、硬化物の形状を容易に制御できる
感光性樹脂組成物の開発が望まれていた。
【0005】本発明は、光硬化性に優れ、光の進行方向
に対して均一な硬化性を示す感光性樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記した
課題について鋭意検討した結果、側鎖にアクリル性不飽
和二重結合を有する重量平均分子量(Mw)5,000
〜200,000、数平均分子量(Mn)3,000〜5
0,000、Mw/Mnが1.2〜5.0であり、かつ数
平均分子量(Mn)が500以下の低分子量成分の割合
が5重量%以下であるアクリル樹脂を含有する感光性樹
脂組成物によって解決することを見い出した。
【0007】上記のような構成よりなる感光性樹脂組成
物は、硬化性に優れ、光の進行方向に対して均一な硬化
性を実現する。
【0008】本発明においては、さらに次のような好ま
しい態様を含んでいる。 (a) 感光性樹脂組成物の10重量%溶液が350nm〜
450nmの波長の光に対して光線透過率が75%以上
であり、かつ硬化後この波長範囲の光において感光性樹
脂を完全に溶解させる溶剤に対して不溶部分が残存する
こと。 (b) 感光性樹脂組成物の酸価が50〜200mgKOH
であること。 (c) 感光性樹脂組成物がスチレンを15〜70重量%含
有していること。 (d) アクリル性二重結合がポリマー側鎖のカルボキシル
基とエポキシ基含有不飽和物との反応により導入された
ものである請こと。 (e) カルボキシル基を有するアクリル樹脂の酸価が10
0〜350mgKOHであること。 (f) カルボキシル基とエポキシ基の比率がカルボキシル
基/エポキシ基=1.2〜 3.0であること。 (g) アクリル性二重結合を導入する際に(ポリ)フェノ
ール系酸化防止剤を感光性樹脂組成物に対して50〜3
0,000ppm使用すること。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明における感光性樹脂組成物は、側鎖
にアクリル性不飽和二重結合を有する化合物(A)を含
むアクリル樹脂を含有するものである。
【0011】ここでいう側鎖にアクリル性不飽和二重結
合を有する化合物(A)は、例えば、アクリル性二重結
合がポリマー側鎖のカルボキシル基とエポキシ基含有不
飽和物との反応により導入されたものであり、このエポ
キシ基含有アクリル系不飽和単量体としては、具体的に
はグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、メチルグリシジルアクリレート、メチルグリシジル
メタクリレート、3,4エポキシシクロヘキサンメチル
アクリレート、3,4エポキシシクロヘキサンメチルメ
タクリレートなどが挙げられる。これらは単独で使用し
ても2種以上混合して使用してもかまわない。
【0012】また、かかるアクリル樹脂は、重合性不飽
和酸単量体(B)と、スチレン単量体(C)、エチレン
性不飽和カルボン酸エステル及び、酢酸ビニル、アクリ
ロニトリルなどのラジカル共重合可能な単量体(D)と
を単独または共重合することにより製造することができ
る。
【0013】重合性不飽和酸単量体(B)としては、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢
酸、イタコン酸、マレイン酸などの重合性不飽和カルボ
ン酸が挙げられる。これらは単独で使用しても2種以上
を混合して使用してもよい。
【0014】重合性不飽和酸単量体(B)、すなわち、
カルボキシル基を有するアクリル樹脂の酸価は、好まし
くは100〜350mgKOH、さらに好ましくは15
0〜300mgKOHとなる範囲で使用される。優れた
硬化性を得るため、酸価は、100mgKOH以上が好
ましく、均一な硬化性を得るために350mgKOH以
下が好ましい。
【0015】スチレン単量体(C)は、感光性樹脂組成
物に対して、好ましくは15〜70重量%含有、さらに
好ましくは20〜60重量%含有する範囲で使用され
る。
【0016】また、ラジカル重合可能な単量体(D)
は、主としてアクリル樹脂の骨格を形成する成分であ
り、具体的にはアクリル酸、メタクリル酸等のアルキル
エステル、または通常のビニル単量体などが好ましく使
用される。アクリル酸、メタクリル酸等のアルキルエス
テルの例としては、例えば、メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタク
リレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメ
タクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピ
ルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチ
ルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチ
ルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチ
ルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラ
ウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステ
アリルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、メチロールアクリルア
ミド、メチロールメタクリルアミド、n−ブトキシメチ
ルアクリルアミド、n−ブトキシメチルメタクリルアミ
ド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアク
リレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4
−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチ
ルメタクリレート、などが挙げられる。またビニル単量
体としては、メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビ
ニル、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド等が挙げられるが、本発明ではこれらに限定され
ない。
【0017】このラジカル重合可能な単量体(D)は、
アクリル樹脂に対して30〜85重量%の範囲で使用さ
れるのが好ましく、これらは単独でも2種以上を混合し
ても用いることができる。
【0018】前記した側鎖にアクリル性不飽和二重結合
を有する化合物(A)であるエポキシ基含有アクリル系
不飽和単量体(A)は、アクリル樹脂中のカルボキシル
基と反応することにより導入することができる。
【0019】エポキシ基含有アクリル系不飽和単量体
は、アクリル樹脂に含有されるカルボキシル基に対し
て、その比率が、カルボキシル基/エポキシ基=1.2
〜3.0が好ましく、より好ましくは1.5〜2.5で
ある。
【0020】また、エポキシ基含有アクリル系不飽和単
量体を導入後の感光性樹脂組成物の酸価は、好ましくは
50〜200mgKOHであり、さらに好ましくは70
〜150mgKOHである。優れた硬化性を得るために
は、酸価は、50mgKOH以上が好ましく、均一な硬
化性を得るためには200mgKOH以下が好ましい。
【0021】また、エポキシ基含有アクリル系不飽和単
量体を導入する際に、(ポリ)フェノール系酸化防止剤
を感光性樹脂組成物に対して50〜30,000ppm
用いることが好ましく、より好ましくは100〜20,
000ppmの(ポリ)フェノール系酸化防止剤を使用
する。50ppm以上使用することにより感光性樹脂の
安定性が向上する。30,000ppm以下にすること
により感光性を阻害することはない。(ポリ)フェノー
ル系酸化防止剤としては、メトキシフェノール、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t
−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。
【0022】このような、側鎖にアクリル性不飽和二重
結合を有する化合物(A)を含むアクリル樹脂は、重量
平均分子量(Mw)が5,000〜200,000であ
り、より好ましくは10,000〜100,000、数平
均分子量(Mn)は3,000〜50,000であり、よ
り好ましくは5,000〜30,000である。Mw/M
nとしては1.2〜5.0であり、より好ましくは1.
5〜3.5である。重量平均分子量が5,000以上か
つ数平均分子量が3,000以上であれば光に対して充
分な硬化性を得られ、また重量平均分子量が200,0
00以下かつ数平均分子量が30,000以下であれば
粘度が適切で取り扱い性が良好である。またMw/Mn
の範囲が1.2〜5.0とすることで光に対する硬化性
のばらつきを抑制できる。
【0023】本発明の感光性樹脂組成物においては、感
光性樹脂組成物が完全に溶解するアセトンなどの溶剤に
対する10固形分重量%溶液が350nm〜450nm
の波長の光に対して光線透過率が75%以上であること
が好ましく、より好ましくは80%以上である。光線透
過率が75%以上であることにより光の進行方向への均
一な硬化性を得ることが可能となる。
【0024】また、本発明の感光性樹脂組成物は、この
波長範囲の光において好適な硬化性を有するものであ
る。ここで、硬化性を有するとは、完全に溶解した感光
性樹脂組成物10固形重量%分溶液が、350nm〜4
50nmの波長の光により硬化反応を経た後、不溶部分
を持つものをいう。
【0025】また、本発明の感光性樹脂組成物において
は、数平均分子量が500以下の低分子量成分が5重量
%以下であり、より好ましくは4重量%以下である。5
%重量以下にすることにより低分子量成分が硬化を促進
または阻害することがなく、均一な硬化性を得ることが
できる。ここに、低分子量成分としては、ラジカル重合
可能な単量体のダイマー、トライマーなどのオリゴマー
や未反応の重合開始剤等が挙げられる。
【0026】アクリル樹脂は、前記各単量体を溶液重
合、塊状重合、懸濁重合、エマルション重合等公知の方
法により得られるが、特に溶液重合法によって得るのが
好ましい。溶液重合は、適当な不活性溶媒中で重合触媒
存在下に通常約0〜約180℃、好ましくは約40℃〜
170℃の反応温度において、約1〜約20時間、好ま
しくは約3〜15時間反応を続けることにより行なうこ
とができる。
【0027】用いられる溶媒として、重合中にゲル化し
ないよう、生成する共重合体を溶解する溶媒を用いるこ
とが望ましい。このような溶媒としては、アルコール
系、エーテル系、脂肪族系、および芳香族系などの有機
溶剤が好ましい。
【0028】エポキシ基含有アクリル性不飽和単量体の
反応は、アクリル樹脂の重合反応終了後、温度を0〜1
80℃、好ましくは40〜170℃に保ち、一括または
連続的に滴下し、約1〜約15時間、好ましくは約2〜
10時間反応を続けることにより行なわれる。
【0029】得られた感光性樹脂組成物の溶解物は、約
10〜80固形分重量%が好ましく、より好ましくは約
15〜70%である。そのまま使用してもよく、また溶
媒を除去することにより固形物として使用してもよい。
【0030】さらに、所望により、耐候剤、光硬化を促
進する硬化触媒、表面形態や硬化後のに意匠性を付与す
る微粒子や着色剤などを本発明の効果を損なわない範囲
で添加することができる。
【0031】このような本発明の感光性樹脂組成物は、
可溶な溶媒に溶解し、塗装に適度な粘度とする。塗装方
法としては、スプレー塗装法、刷毛塗装法、アニオン電
着塗装法、カチオン塗装電着法、ローラー塗装法、ディ
ッピング塗装法、およびスピンキャスト塗装法等公知の
塗装方法により行なうことができる。これらの塗装方法
により被塗物上に約5μm〜約10mmの塗膜を形成す
る。このとき、必要に応じて塗膜と被塗物の密着性を向
上させるプライマーを塗布しても構わない。
【0032】この塗膜にランプ、レーザーなどの光源か
ら発せられる光を1〜60分間、照射エネルギーを約1
〜10000mJ/cm2で照射することにより、感光性
樹脂組成物を硬化させる。このとき、レンズ等を使用し
て集光することや、偏光フィルター、回折格子などの使
用により必要な波長の光だけを照射することもできる。
また光源と塗膜の間にアパーチャー、マスクなどを挟む
ことにより、任意の形状に硬化させることができる。こ
のとき、未硬化部分を除去するために感光性樹脂組成物
が可溶な溶媒にディップすることにより、硬化部分を得
る。
【0033】本発明の感光性樹脂組成物の塗布に適用で
きる被塗物は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物
を溶解させるときに使用した溶媒に対する耐性を持つ必
要がある。
【0034】本発明の感光性樹脂組成物においては、感
光性樹脂組成物の分子量を規定することにより安定な硬
化性を得ることができる。また、スチレン成分の含有量
および酸価を制御することにより、高い光線透過率を持
ちかつ硬化性を有する感光性樹脂を得ることが可能とな
った。
【0035】
【実施例】本発明を以下の具体的実施例により、さらに
詳細に説明する。なお、本発明における評価方法および
評価基準は、以下のとおりである。
【0036】(1)Mw、Mn、Mw/Mn:ゲル浸透
クロマトグラフィーで光屈折法を使用して測定を行な
う。分子量測定のリファレンスとして測定するサンプル
の分子量が内挿できるようにポリスチレン系標準物質を
使用して検量線を作成する。
【0037】(2)光線透過率:各実施例に記載した感
光性樹脂を1−ブタノールに溶解して10重量%の濃度
にする。このとき入射光を350nm〜450nmまで
スキャンして入射光に対する透過率を測定する。測定機
器:日立製作所製 可視吸収スペクトル装置 U-20
00。
【0038】(3)硬化性:JIS K 54008.
4に準拠して鉛筆ひっかきテストを行ない硬度を評価し
た。
【0039】(4)均一硬化性:各実施例に記載した感
光性樹脂を6063Sアルミニウム板上に100μmの
厚みになるように塗布し、波長350nm〜450nm
の光をアパーチャーを使用して照射する。形成した硬化
物から未硬化の部分をアセトンに含浸することにより除
去し、アルミニウム板との接触部分の直径と塗膜表面の
直径の比率により評価する。1.0以上2.0以下を良
好と判断した。
【0040】(5)低分子量成分測定:ゲル浸透クロマ
トグラフィーを使用して光屈折法により得られたピーク
においてピーク立ち上がり位置から水平線を引きこれを
ベースラインとする。またポリスチレン系標準サンプル
により得られた検量線の片対数プロットの3次式による
近似法より分子量500以下の低分子量部分の重量%を
求める。
【0041】(実施例1)反応容器中に1-ブタノール
100重量部を仕込み、80℃まで昇温した。これにメ
タクリル酸メチル20重量部、アクリル酸エチル10重
量部、スチレン40重量部、アクリル酸30重量部およ
びアゾビスイソブチロニトリル2.0重量部からなる混
合物を80℃温度条件下で3時間かけて滴下した。アク
リル樹脂の酸価は230mgKOHであった。基滴下終
了から1時間経過した後に、さらにアゾビスイソブチロ
ニトリル1.2部と1-ブタノール10重量部を4回に
分けて30分おきに添加し、添加終了後さらに1時間重
合を継続し、1-ブタノール10重量部およびメトキシ
フェノール1重量部(感光性樹脂組成物に対して4,0
00ppm)を添加し、メタクリル酸グリシジル30重
量部(カルボキシル基/エポキシ基の値は2.0)を3
時間かけて滴下した。滴下終了後2時間反応を継続し、
1-ブタノール10重量部で希釈し感光性樹脂組成物を
得た。この感光性樹脂組成物の重量平均分子量(Mw)
は50,000、数平均分子量(Mn)は32000、
Mw/Mn=1.6であり、分子量500以下の低分子
量成分は3.5重量%であった。また酸価は85mgK
OHであった。
【0042】この感光性樹脂組成物を1-ブタノールで
25固形分重量%となるように希釈し、6063Sアル
ミニウム板上にスプレー塗装して100μmの塗膜を得
た。得られた塗膜に直径1mmのアパーチャーを通した
350〜450nm光を500mJ/cm2で30分間照
射した後、感光性樹脂を完全に溶解させるアセトン中に
3分間含浸した。含浸後30℃の乾燥機中で10分間乾
燥した結果、不溶部分が残存していた。得られた残存部
分の照射面直径とアルミ板接地部分の直径の比は照射面
/接地部分=1.2であり、鉛筆硬度はHであった。
【0043】また1-ブタノールによる10重量%溶液
の350nm〜450nmにおける光線透過率は90%
以上であった。
【0044】(実施例2)反応容器中に酢酸イソブチル
100重量部を仕込み95℃に昇温した。これにメタク
リル酸メチル10重量部、アクリル酸ブチル10重量
部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10重量部、
スチレン30重量部、メタクリル酸40重量部およびア
ゾビスイソブチロニトリル2.0重量部からなる混合物
を95℃温度条件下で3時間かけて滴下した。アクリル
樹脂の酸価は260mgKOHであった。滴下終了から
1時間経過した後、さらにアゾビスイソブチロニトリル
1.2部と酢酸ブチル10重量部を4回に分けて30分
おきに添加し、添加終了後さらに1時間重合を継続し、
酢酸ブチル10重量部およびメトキシフェノール2重量
部(感光性樹脂組成物に対して7,500ppm)を添
加し、メタクリル酸グリシジル30重量部(カルボキシ
ル基/エポキシ基の値は2.2)を3時間かけて滴下し
た。滴下終了後2時間反応を継続し酢酸ブチル10重量
部で希釈し感光性樹脂組成物を得た。この感光性樹脂組
成物の重量平均分子量(Mw)は10,000、数平均
分子量(Mn)は7000、Mw/Mn=1.4であ
り、分子量500以下の低分子量成分は4.4重量%で
あった。また酸価は130mgKOHであった。
【0045】この感光性樹脂組成物を酢酸ブチルで25
固形分重量%となるように希釈し、6063Sアルミニ
ウム板上にスプレー塗装して100μmの塗膜を得た。
得られた塗膜に直径1mmのアパーチャーを通した35
0〜450nmの光を500mJ/cm2で30分間照射
したのち、感光性樹脂を完全に溶解させるアセトン中に
3分間含浸した。含浸後30℃の乾燥機中で10分間乾
燥した結果、不溶部分が残存していた。得られた残存部
分の照射面直径とアルミ板接地部分の直径の比は照射面
/接地部分=1.5であり、鉛筆硬度はHであった。
【0046】また酢酸ブチルによる10重量%溶液の3
50nm〜450nmにおける光線透過率は87%以上
であった。
【0047】(比較例1)反応容器中に1-ブタノール
100重量部を仕込み、95℃まで昇温した。これにメ
タクリル酸メチル20重量部、アクリル酸エチル10重
量部、スチレン40重量部、メタアクリル酸30重量部
およびアゾビスイソブチロニトリル3.0重量部からな
る混合物を95℃温度条件下で3時間かけて滴下した。
アクリル樹脂の酸価は200mgKOHであった。滴下
終了から1時間経過した後、さらにアゾビスイソブチロ
ニトリル1.2部と1-ブタノール10重量部を4回に
分けて30分おきに添加し、添加終了後さらに1時間重
合を継続し、1-ブタノール10重量部およびメトキシ
フェノール1重量部(感光性樹脂組成物に対して7,5
00ppm)を添加し、メタクリル酸グリシジル40重
量部(カルボキシル基/エポキシ基の値は1.2)を3
時間かけて滴下した。滴下終了後2時間反応を継続し1
-ブタノール10重量部で希釈し感光性樹脂組成物を得
た。この感光性樹脂組成物の重量平均分子量(Mw)は
30,000、数平均分子量(Mn)は12,000、M
w/Mn=2.5であり、分子量500以下の低分子量
成分は4.0重量%であった。また酸価は35mgKO
Hであった。
【0048】この感光性樹脂組成物を1-ブタノールで
25固形分重量%となるように希釈し、6063Sアル
ミニウム板上にスプレー塗装して100μmの塗膜を得
た。得られた塗膜に直径1mmのアパーチャーを通した
350〜450nmの光を500mJ/cm2で30分間
照射した後、感光性樹脂を完全に溶解させるアセトン中
に3分間含浸した。含浸後30℃の乾燥機中で10分間
乾燥した結果、不溶部分が残存していた。得られた残存
部分の照射面直径とアルミ板接地部分の直径の比は照射
面/接地部分=2.2であり硬化の均一性がなかった。
鉛筆硬度はHであった。 また1-ブタノールによる1
0重量%溶液の350nm〜450nmにおける光線透
過率は90%以上であった。
【0049】(比較例2)反応容器中に酢酸イソブチル
100重量部を仕込み95℃に昇温した。これにメタク
リル酸メチル10重量部、アクリル酸ブチル10重量
部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10重量部、
スチレン30重量部、メタクリル酸40重量部およびア
ゾビスイソブチロニトリル3.0重量部からなる混合物
を95℃温度条件下で3時間かけて滴下した。アクリル
樹脂の酸価は260mgKOHであった。滴下終了から
1時間経過した後、さらにアゾビスイソブチロニトリル
1.2部と酢酸ブチル10重量部を4回に分けて30分
おきに添加し、添加終了後さらに1時間重合を継続し、
酢酸ブチル10重量部およびメトキシフェノール2重量
部(感光性樹脂組成物に対して7,500ppm)を添
加し、メタクリル酸グリシジル30重量部を3時間かけ
て滴下した。滴下終了後2時間反応を継続し酢酸ブチル
10重量部で希釈し感光性樹脂組成物を得た。この感光
性樹脂組成物の重量平均分子量(Mw)は4,000、
数平均分子量(Mn)は3,000、Mw/Mn=1.
3であり、分子量500以下の低分子量成分は9.6重
量%であった。また酸価は130mgKOHであった。
【0050】この感光性樹脂組成物を酢酸ブチルで25
固形分重量%となるように希釈し、6063Sアルミニ
ウム板上にスプレー塗装して100μmの塗膜を得た。
得られた塗膜に直径1mmのアパーチャーを通した35
0〜450nmの光を500mJ/cm2で30分間照射
したのち、感光性樹脂を完全に溶解させるアセトン中に
3分間含浸した。含浸後30℃の乾燥機中で10分間乾
燥した結果、アルミニウム板上の塗膜はすべて溶解して
おり、硬化性を有していなかった。
【0051】また、酢酸ブチルによる10重量%溶液の
350nm〜450nmにおける光線透過率は95%以
上であった。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、光硬化性に優れ、光の
進行方向に対して均一な硬化性を有する感光性樹脂を得
ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖にアクリル性不飽和二重結合を有す
    る重量平均分子量(Mw)が5,000〜200,00
    0、数平均分子量(Mn)が3,000〜50,000、
    Mw/Mnが1.2〜5.0であり、かつ数平均分子量
    (Mn)が500以下の低分子量成分の割合が5重量%
    以下であるアクリル樹脂を含有する感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 感光性樹脂組成物の10重量%溶液が3
    50nm〜450nmの波長の光に対して光線透過率が
    75%以上であり、かつ硬化後この波長範囲の光におい
    て感光性樹脂を完全に溶解させる溶剤に対して不溶部分
    が残存することを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 感光性樹脂組成物の酸価が50〜200
    mgKOHである請求項1または2記載の感光性樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】 感光性樹脂組成物がスチレン成分を15
    〜70重量%含有している請求項1〜3のいずれかに記
    載の感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 アクリル性二重結合がポリマー側鎖のカ
    ルボキシル基とエポキシ基含有不飽和物との反応により
    導入されたものである請求項1〜4のいずれかに記載の
    感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 カルボキシル基を有するアクリル樹脂の
    酸価が100〜350mgKOHである請求項5記載の
    感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 カルボキシル基とエポキシ基の比率がカ
    ルボキシル基/エポキシ基=1.2〜3.0である請求
    項5または6記載の感光性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 アクリル性二重結合を導入する際に、
    (ポリ)フェノール系酸化防止剤を感光性樹脂組成物に
    対して50〜30,000ppm使用する請求項5〜7
    のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005146155A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Mitsubishi Rayon Co Ltd 光硬化性樹脂組成物並びにそれを用いた光硬化性シート及びそれを用いた成形品の製造方法
JP2008116809A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Nissan Chem Ind Ltd 液晶配向層形成用樹脂組成物
JP2008238416A (ja) * 2007-03-24 2008-10-09 Daicel Chem Ind Ltd ナノインプリント用樹脂組成物

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