JP2001105577A - プリント位置合わせ方法およびプリント装置 - Google Patents

プリント位置合わせ方法およびプリント装置

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JP2001105577A
JP2001105577A JP28493499A JP28493499A JP2001105577A JP 2001105577 A JP2001105577 A JP 2001105577A JP 28493499 A JP28493499 A JP 28493499A JP 28493499 A JP28493499 A JP 28493499A JP 2001105577 A JP2001105577 A JP 2001105577A
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printing
head
ink
pattern
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Hitoshi Nishigori
均 錦織
Naoji Otsuka
尚次 大塚
Kiichiro Takahashi
喜一郎 高橋
Osamu Iwasaki
督 岩崎
Minoru Teshigahara
稔 勅使川原
Satoyuki Chikuma
聡行 筑間
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント装置における複数のプリントヘッド
間のプリント位置合わせを、簡易かつ精度高く行うプリ
ント位置合わせ方法を提供する。 【解決手段】複数のプリントヘッドによる相補的プリン
トにおいて、基準となる一方のヘッドによる形成ドット
に対して、他方のヘッドのドット形成タイミングを所定
量づつずらした複数のパターンをプリントする。これら
パターンは、そのプリントにより形成されるドットによ
るエリアファクタが上記ずらしに応じて変化するものと
する。一方、この複数のパターンを平均的な濃度として
光学的に読み取るに際し、当該複数ヘッドが形成する色
に応じて読み取り時の光学的条件(受光部に対するカラ
ーフィルタの色)を適切に選択する。これにより、読み
取りが精度高く行われるものとなり、このように読み取
った平均濃度が最も高い部分に対応するタイミングをプ
リント位置合わせ条件として設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント装置および
プリント位置合わせ方法に関し、詳しくは複数のプリン
トヘッドを用いてプリントする場合のヘッド間のプリン
ト位置合わせや、プリントヘッドの往走査および復走査
の双方向でプリントを行う場合の位置合わせに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のプリント位置合わせは一
般に次のように行っている。
【0003】例えば往復プリントにおける往走査と復走
査のプリント位置合わせ、または複数ヘッドを有する場
合のヘッド間の位置合わせにおいては、往走査、復走査
それぞれで、または複数ヘッド間で、プリントタイミン
グを調整することにより相対的なプリント位置合わせ条
件を変化させて罫線をプリント媒体上にプリントする。
そして、ユーザー等がそのプリント結果を観察し、最も
位置の合っているプリント条件を選択してプリント装置
またはホストコンピュータなどでその位置合わせに関す
るプリント条件の設定をするものである。
【0004】しかしながらこのような従来の位置合わせ
方法は、ユーザー等がプリント結果を見て位置合わせ条
件を選び、そのプリント条件の設定作業をしなければな
らないという煩雑さを伴うことが多い。
【0005】そこで、位置合わせに係る第1プリントお
よび第2プリント(それぞれ往走査および復走査のプリ
ント、または複数ヘッドによるプリント)の相対的なプ
リント位置の複数のずれ量に応じたパターンをプリント
し、その反射濃度などの光学的特性を各パターンについ
て測定し、その結果を用いて第1および第2プリント間
のプリント位置合わせ条件を決定する技術が、本出願人
による特開平第10-329381号に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】同号公報開示の技術に
よれば、ユーザーの手を煩わせることなく容易にプリン
ト位置合わせを行うことが可能となったが、かかる技術
においてもなお解決すべき下記のような課題がある。
【0007】特にカラー記録が可能なインクジェットプ
リント装置では、ブラックの他に少なくともシアン、マ
ゼンタおよびイエローの各色インクを使用するのが一般
的であり、さらに近年ではインクがプリント媒体に着弾
して形成されるドットの粒状感を低減するために、薄い
シアン(ライトシアン)、薄いマゼンタ(ライトマゼン
タ)、薄いイエロー(ライトイエロー)などのインクを
用いる装置もある。
【0008】これらのようにイエローや、さらに薄いイ
ンクを使用するプリントヘッド間のプリント位置合わせ
を行う場合、それらのインクで形成したドットは明度が
高く、他の色のドットすなわちシアンやブラックのイン
クで形成したドットと比較して、全体的に見て光の吸収
が少ない。つまりドットを形成した部分と、ドットが形
成されていない部分との光学特性測定時のS/N比が低
くなってしまい、パターンの読み取りを正確に行う上で
支障となるおそれがある。
【0009】そこで本発明の目的は、上述のように明度
が高いインクを用いる場合にあっても正確に光学特性を
測定できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
プリントヘッドを用い、プリント媒体に所定のドット形
成位置条件の第1および第2プリントをもって画像のプ
リントを行うプリント装置に対し、前記第1および第2
プリントでのプリント位置合わせを行うための処理を行
うプリント位置合わせ方法において、前記第1プリント
および第2プリントにより形成されるパターンであっ
て、該第1プリントと該第2プリントとの相対的なプリ
ント位置の複数のずれ量に対応してそれぞれ形成され、
該複数のずれ量に対応してそれぞれ光学特性を示す複数
のパターンを前記プリントヘッドに形成させるパターン
形成工程と、当該形成された複数のパターンそれぞれの
光学特性を、複数の光学的測定条件の中から選択した条
件にて測定する測定工程と、当該測定された複数のパタ
ーンそれぞれの光学特性に基づき、前記第1プリントと
前記第2プリントとの間のドット形成位置条件の調整値
を得る調整値取得工程と、を具えたことを特徴とする。
【0011】また、本発明は、プリントヘッドを用い、
プリント媒体に所定のドット形成位置条件の第1および
第2プリントをもって画像のプリントを行うプリント装
置において、前記第1プリントおよび第2プリントによ
り形成されるパターンであって、該第1プリントと該第
2プリントとの相対的なプリント位置の複数のずれ量に
対応してそれぞれ形成され、該複数のずれ量に対応して
それぞれ光学特性を示す複数のパターンを前記プリント
ヘッドに形成させるパターン形成手段と、当該形成され
た複数のパターンそれぞれの光学特性を、複数の光学的
測定条件の中から選択した条件にて測定する測定手段
と、当該測定された複数のパターンそれぞれの光学特性
に基づき、前記第1プリントと前記第2プリントとの間
のドット形成位置条件の調整値を得る調整値取得手段
と、を具えたことを特徴とする。
【0012】これらプリント位置合わせ方法またはプリ
ント装置において、前記測定工程または手段では、前記
パターンからの反射光を受光する受光部を有するセンサ
を用いるとともに、前記反射光の波長に対する複数の感
度特性から選択した特性を前記受光部に関して設定する
ことができる。
【0013】ここで、前記測定工程または手段では、複
数の反射光の波長に対する感度特性の条件が異なる複数
回の測定を行うことができる。
【0014】また、前記パターン形成工程または手段で
は、前記第1プリントの後に前記第2プリントが行われ
る条件と、前記第2プリントの後に前記第1プリントが
行われる条件とで、それぞれ前記複数のパターンを前記
プリントヘッドに形成させ、前記測定工程または手段で
は当該2条件で形成された複数のパターンについて複数
の反射光の波長に対する感度特性の条件が異なる複数回
の測定を行い、前記調整値取得工程または手段では、前
記第1および第2プリントの順序による前記光学特性の
違いに基づいて、前記第1プリントと前記第2プリント
との間のドット形成位置条件の調整値を得るようにする
ことができる。
【0015】以上において、前記第1プリントおよび前
記第2プリントは、前記プリントヘッドを前記プリント
媒体に対して往復走査させてプリントを行う場合のそれ
ぞれ往走査および復走査でのプリント、複数の前記プリ
ントヘッドのうちそれぞれ第1のプリントヘッドによる
プリントおよび第2のプリントヘッドによるプリントで
あって前記第1および第2プリントヘッドが前記プリン
ト媒体に対して相対的に走査される方向に関してのプリ
ント、および複数の前記プリントヘッドのうちそれぞれ
第1のプリントヘッドによるプリントおよび第2のプリ
ントヘッドによるプリントであって前記第1および第2
プリントヘッドが前記プリント媒体に対して相対的に走
査される方向とは異なる方向に関してのプリントの、少
なくとも一つを含むことができる。 また、前記パター
ン形成工程または手段では、前記第1プリントによるド
ットと前記第2プリントによるドットを配し、前記複数
のずれ量に対応して前記ドット相互の位置関係を変化さ
せて当該ドットのプリント媒体を覆う比率を変化させる
ことにより、前記ずれ量に応じた光学特性を示す複数の
パターンを形成させるものとすることができる。
【0016】さらに、以上において、色調を異にするプ
リント剤に対応して複数の前記プリントヘッドを具え、
前記測定工程または手段では、位置合わせ対象となる前
記第1プリントおよび第2プリントの色調に対応して選
択した光学的測定条件にて前記測定を行うことものとす
ることができる。
【0017】ここで、前記測定工程または手段では、前
記パターンからの反射光を受光する受光部を有するセン
サを用いるとともに、前記位置合わせ対象となる前記第
1プリントおよび第2プリントの色調に対応して、カラ
ーフィルタを前記受光部に関して設定または非設定とす
ることができる。
【0018】また、以上において、前記プリントヘッド
はインクを吐出することによりプリントを行うヘッドと
することができ、さらに前記ヘッドは、インクを吐出す
るために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生
じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有するものと
することができる。
【0019】なお、本明細書において、「プリント」と
は、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみなら
ず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るよ
うに顕在化したものであるか否かを問わず、プリント媒
体上に、広く画像、模様、パターン等を形成する、また
は媒体の加工を行う場合も言うものとする。
【0020】ここで、「プリント媒体」とは、一般的な
プリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プ
ラスチックフィルム、金属板等、インクを受容可能な物
も言うものとする。
【0021】さらに、「インク」とは、上記「プリン
ト」の定義と同様広く解釈されるべきもので、プリント
媒体上に付与されることによって、画像、模様、パター
ン等の形成またはプリント媒体の加工に供され得る液体
を言うものとする。
【0022】本明細書において、光学特性としては光学
濃度、すなわち反射率を用いた反射光学濃度と透過率を
用いた透過光学濃度を用いる。しかし、光学反射率や反
射光強度等を用いることもできる。本明細書において
は、特に混乱の無い限り、反射光学濃度を光学濃度また
は単に濃度と省略して用いている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。なお、以下では本発明を主としてインク
ジェットプリント装置およびこれを用いるプリントシス
テムに適用した場合について説明する。
【0024】1.概要 本発明の実施形態に係るドット形成位置(インク着弾位
置)の調整(プリント位置合わせ)方法およびプリント
装置では、相互にドット形成位置調整が行われるべき双
方向プリントにおける往路のプリントおよび復路のプリ
ント(それぞれ第1のプリントおよび第2のプリントに
相当する)、もしくは複数(2個)のプリントヘッドに
よるそれぞれのプリント(第1のプリント、第2のプリ
ント)をプリント媒体上の同一の位置に行う。このと
き、第1のプリントと第2のプリントとで相対的なドッ
ト形成位置条件を変えて、複数条件下でプリントを行
う。すなわち後述のプリントパターン(パッチ)を第1
および第2プリントの相対的なドット形成位置条件を変
え、複数個形成する。
【0025】そして、パッチに対応して予め定めておい
た光学的条件に従い、このプリントの解像度より低い解
像度の光学センサで、それぞれのプリントの濃度を読み
取り、それらの濃度値の相対的な関係より、最もプリン
ト位置が合っている条件を計算する。この計算は、どの
ようなパターンをプリントするかによる。
【0026】本実施形態の特徴は次の点である。すなわ
ち、プリント位置合わせを行うインクの組み合わせによ
り、パッチの反射光学濃度(あるいは反射率や反射光強
度など)を測定するときの光学的な読み取り条件を適切
に選択することである。より具体的には、例えばプリン
ト媒体からの反射光を受容する素子(例えば反射光の強
度を測定する素子)の前にフィルタを介在させるか否
か、あるいは介在させる場合のその種類等を選択するこ
とである。それにより、インクの組み合わせによらず、
プリント位置のずれ量に応じて反射光学濃度が大きく変
化する条件にて、パッチの測定を行うことができるよう
にする。
【0027】なお、本実施形態では、ブラックインクを
吐出してプリントを行うプリントヘッドとイエローイン
クを吐出してプリントを行うプリントヘッドとの間のプ
リント位置合わせを行う場合について例示する。
【0028】2.プリント装置の構成例 図1は、本発明を適用したインクジェットプリント装置
の一実施の形態の要部構成を示す模式的斜視図である。
【0029】図1において、複数(4個)のヘッドカー
トリッジ1A,1B,1C,1Dがキャリッジ2に交換
可能に搭載されている。各ヘッドカートリッジ1Aない
し1Dのそれぞれは、プリントヘッド部およびインクタ
ンク部を有し、また、ヘッド部を駆動するための信号な
どを授受するためのコネクタが設けられている。以下の
説明では、ヘッドカートリッジ1Aないし1Dの全体ま
たは任意の一つを示す場合、単にプリントヘッド1また
はヘッドカートリッジ1として示すことにする。
【0030】複数のヘッドカートリッジ1は、それぞれ
異なる色のインクでプリントを行うものであり、それら
のインクタンク部には例えばブラック,シアン,マゼン
タ,イエローなどの異なるインクがそれぞれ収納されて
いる。各ヘッドカートリッジ1はキャリッジ2に位置決
めして交換可能に搭載されており、キャリッジ2には、
上記コネクタを介して各ヘッドカートリッジ1に駆動信
号等を伝達するためのコネクタホルダ(電気接続部)が
設けられている。
【0031】キャリッジ2は、主走査方向に延在して装
置本体に設置されたガイドシャフト3に沿って往復移動
可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2は主
走査モータ4によりモータプーリ5、従動プーリ6およ
びタイミングベルト7等の伝動機構を介して駆動される
とともにその位置および移動が制御される。プリント用
紙やプラスチック薄板等のプリント媒体8は、2組の搬
送ローラ9,10および11,12の回転により、ヘッ
ドカートリッジ1の吐出口が設けられた面(吐出面)と
対向する位置(被プリント位置)を通って搬送(紙送
り)される。なお、プリント媒体8は、被プリント位置
において平坦な被プリント面が形成されるように、その
裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この
場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカートリッジ
1は、それらの吐出面がキャリッジ2から下方へ突出し
て上記2組の搬送ローラ対の間でプリント媒体8と平行
になるように保持されている。また、反射型光学センサ
30がキャリッジに設けられている。
【0032】ヘッドカートリッジ1は、熱エネルギを利
用してインクを吐出する吐出部を有したインクジェット
ヘッドカートリッジであって、熱エネルギを発生するた
めの電気熱変換体を備えたものである。すなわちヘッド
カートリッジ1のプリントヘッドは、上記電気熱変換体
によって印加される熱エネルギの作用に伴う膜沸騰によ
り生じる気泡の圧力を利用して、吐出口よりインクを吐
出してプリントを行うものである。
【0033】3.プリント装置の他の構成例 図2は、本発明を適用したインクジェットプリント装置
の他の構成例の要部構成を示す模式的斜視図である。図
2において、図1と同じ符号を付した部分は図1と同じ
機能を有するため、説明は省略する。
【0034】図2において、複数(6個)のヘッドカー
トリッジ41A,41B,41C,41D,41E,4
1Fがキャリッジ2に交換可能に搭載されている。各カ
ートリッジ41Aないし41Fのそれぞれには、プリン
トヘッド部を駆動する信号を受けるためのコネクターが
設けられている。なお以下の説明ではヘッドカートリッ
ジ41Aないし41Fの全体または任意の1つを指す場
合、単にプリントヘッド41またはヘッドカートリッジ
41で示すことにする。複数のヘッドカートリッジ41
は、それぞれ異なる色のインクでプリントするものであ
り、それらのインクタンク部には例えばブラック、シア
ン、マゼンタ、イエロー、淡シアン(ライトシアン)、
淡マゼンタ(ライトマゼンタ)などの異なるインクが収
納されている。各ヘッドカートリッジ41はキャリッジ
2に位置決めして交換可能に搭載されており、キャリッ
ジ2には、前記コネクターを介して各ヘッドカートリッ
ジ41に駆動信号等を伝達するためのコネクタホルダ
(電気接続部)が設けられている。
【0035】4.プリントヘッドの構成例 図3は、ヘッドカートリッジ1または41のプリントヘ
ッド部13の主要部構造を部分的に示す模式的斜視図で
ある。
【0036】図3において、プリント媒体8と所定の隙
間(例えば約0.5ないし2.0ミリ程度)をおいて対
向する吐出面21には、所定のピッチで複数の吐出口2
2が形成され、共通液室23と各吐出口22とを連通す
る各液路24に沿ってインク吐出に利用されるエネルギ
を発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)25
が配設されている。本例においては、ヘッドカートリッ
ジ1または41は、吐出口22がキャリッジ2の主走査
方向と交差する方向に並ぶような位置関係でキャリッジ
2に搭載されている。こうして、画像信号または吐出信
号に基づいて対応する電気熱変換体(以下においては、
「吐出ヒータ」ともいう)25を駆動(通電)して、液
路24内のインクを膜沸騰させ、そのときに発生する圧
力によって吐出口22からインクを吐出させるプリント
ヘッド13が構成される。
【0037】5.光学センサの構成例 図4は、図1または図2に示した反射型光学センサ30
を説明するための模式図である。
【0038】図4に示すように、反射型光学センサ30
は上述したようにキャリッジ2に取り付けられ、発光部
31と受光部32を有するものである。発光部31から
発した光(入射光)Iin35はプリント媒体8で反射
し、その反射光Iref37を受光部32で検出するこ
とができる。そしてその検出信号はフレキシブルケーブ
ル(不図示)を介してプリント装置の電気基板上に形成
される制御回路に伝えられ、そのA/D変換器によりデ
ィジタル信号に変換される。光学センサ30がキャリッ
ジ2に取付けられる位置は、インク等の飛沫の付着を防
ぐため、プリント走査時にプリントヘッド1または41
の吐出口部が通過する部分を通らない位置としてある。
このセンサ30は比較的低解像度のものを用いることが
できるため、低コストのもので済む。
【0039】また、33はフィルタユニットであり、例
えば、シアン(Cy)、マゼンタ(Ma)、イエロー
(Ye)のインク色に対応してそれらの補色をなす赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタを有
するほか、透明フィルタまたは開口部を有するものとす
ることができる。そして、切り換え部34の駆動に応じ
プリント位置合わせの対象となるインク色に応じたカラ
ーフィルタを受光部32の前面に設定、またはブラック
インクについてのプリント位置合わせを行う場合などに
応じて開口部を受光部32の前面に設定可能とすること
ができる。
【0040】6.制御系の構成例 図5は、図1または図2に示したインクジェットプリン
ト装置における制御系の概略構成例を示す。
【0041】図5において、コントローラ100は主制
御部であり、例えばマイクロコンピュータ形態のCPU
101、プログラムや所要のテーブルその他の固定デー
タを格納したROM103、画像データを展開する領域
や作業用の領域等を設けたRAM105を有する。ホス
ト装置110は画像データの供給源であり、プリントに
係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータ
とする他、画像読み取り用のリーダ部やディジタルカメ
ラ等の形態であってもよい。そして、画像データ、その
他のコマンドおよびステータス信号等は、インタフェー
ス(I/F)112を介してコントローラ100と送受
信される。
【0042】操作部120は操作者による指示入力を受
容するスイッチ群であり、電源スイッチ122、プリン
ト開始を指示するためのスイッチ124、吸引回復の起
動を指示するための回復スイッチ126、マニュアルで
レジストレーション調整を起動するためのレジストレー
ション調整起動スイッチ127、マニュアルで当該調整
値を入力するためのレジストレーション調整値設定入力
部129等を有する。
【0043】130は装置の状態を検出するためのセン
サ群であり、上述の反射型光学センサ30、ホームポジ
ションを検出するためのフォトカプラ132および環境
温度を検出するために適宜の部位に設けられた温度セン
サ134等を有する。
【0044】ヘッドドライバ140は、プリントデータ
等に応じてプリントヘッド1または41の吐出ヒータ2
5を駆動するドライバである。ヘッドドライバ140
は、プリントデータを吐出ヒータ25の位置に対応させ
て整列させるシフトレジスタ、適宜のタイミングでデー
タのラッチを行わせるためのラッチ回路、駆動タイミン
グ信号に同期して吐出ヒータを作動させる論理回路素子
の他、ドット形成位置合わせのために駆動タイミング
(吐出タイミング)を適切に設定するタイミング設定部
等を有する。
【0045】プリントヘッド1または41には、サブヒ
ータ142が設けられている。サブヒータ142はイン
クの吐出特性を安定させるための温度調整を行うもので
あり、吐出ヒータ25と同時にプリントヘッド基板上に
形成された形態および/またはプリントヘッド本体ない
しはヘッドカートリッジに取り付けられる形態とするこ
とができる。
【0046】150は主走査モータ152を駆動するド
ライバ、162はプリント媒体8を搬送(副走査)する
ために用いられるモータ、160はそのドライバであ
る。
【0047】さらに、光学的測定条件選択部であり、1
70はフィルタユニット33の切り換え部34を駆動し
て光学センサ30の受光部32の前面にカラーフィルタ
または開口部を設定させる。
【0048】7.プリント位置合わせのためのプリント
パターン 次にプリント位置合わせのために用いられるプリントパ
ターンについて説明する。なお、以下の説明において、
プリント媒体上の所定の領域に対しプリント装置により
プリントされた領域の比率を「エリアファクタ」と呼
ぶ。例えば、プリント媒体上の所定の領域内で全体にド
ットが形成されていればエリアファクタは100%、全
く形成されていなければ0%、プリントされた面積がそ
のエリアの面積の半分ならエリアファクタは50%であ
る。
【0049】図6は、本実施の形態で用いるプリント位
置合わせのためのプリントパターンを示す模式図であ
る。
【0050】図6において、白抜きのドット700はイ
エローインク用のヘッドによるプリント(第1プリン
ト)でプリント媒体上に形成するドット、ハッチングを
施したドット710はブラックインク用のヘッドによる
プリント(第2プリント)で形成するドットを示す。図
6(A)はイエローインクおよびブラックインクによる
プリント間でプリント位置が合っている状態でプリント
した場合のドットを示しており、図6(B)はプリント
位置が少しずれた状態、図6(C)はプリント位置がさ
らにずれた状態でプリントしたときのドットを示してい
る。なお、これらの図6(A)〜(C)からも明らかな
ように、本実施形態で用いるプリント位置合わせ用パタ
ーンはイエローインクおよびブラックインクで補完的な
ドット形成を行うものである。すなわち、イエローイン
ク用のヘッドによるプリントで奇数番目の列のドットを
形成し、ブラックインク用のヘッドによるプリントで偶
数番目の列のドットを形成する。従って、それぞれのド
ットが互いに略1ドットの直径分の距離を有する図6
(A)の場合がプリント位置が合った状態となる。
【0051】このプリントパターンは、プリント位置が
ずれるのに従ってプリント部全体の濃度が低下するよう
に設計されている。すなわち、図6(A)のプリントパ
ターンとしてのパッチの範囲内では、エリアファクタは
略100%である。そして、図6(B)ないし図6
(C)に示すようにプリント位置がずれるに従い、イエ
ローインクのドット(白抜きドット)とブラックインク
のドット(ハッチを施したドット)の重なりが大きくな
るとともに、プリントされていない領域、すなわちドッ
トによって覆われていない領域も広がる。この結果、エ
リアファクタが低下するので、平均すれば全体的な濃度
は減少する。
【0052】本実施の形態ではプリントタイミングをず
らすことにより、プリント位置をずらしている。これは
プリントデータ上でずらしても可能である。
【0053】図6(A)ないし図6(C)では走査方向
に1ドット単位で示しているが、レジ調整の精度または
レジ検出の精度等に応じて、適宜の単位を設定すること
ができる。
【0054】図7は、4ドット単位の場合を示す。
【0055】図7において、図7(A)はプリント位置
が合っている状態、図7(B)は少しずれた状態、図7
(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドッ
トを示す。これらのパターンの意図するところは、第1
プリント(本実施形態ではイエローインクによるプリン
ト)と第2プリント(本実施形態ではブラックインクに
よるプリント)との位置が相互にずれるのに対してエリ
アファクタが減少するようにすることである。それはプ
リント部の濃度はエリアファクタの変化に強く依存する
からである。
【0056】図8は、本実施の形態の図6(A)ないし
図6(C)、図7(A)ないし図7(C)に示すプリン
トパターンにおいてプリント位置のずれる量と反射光学
濃度の変化との関係の概略を示す。
【0057】図8において、縦軸は反射光学濃度(OD
値)であり、横軸はプリント位置のずれの量(μm)で
ある。図4の入射光Iin35、反射光Iref37を
用いると、反射率R=Iref/Iinであり、透過率
T=1−Rである。
【0058】反射光学濃度をdとすると、R=10-d
いう関係がある。プリント位置のずれの量が0であると
きにエリアファクタが100%となるから、反射率Rは
最も小さくなる。すなわち反射光学濃度dが最大とな
る。プリント位置が+−のいずれの方向に相対的にずれ
ても、反射光学濃度dは減少していく。
【0059】8.位置合わせ用パターンの光学的測定条
件 本実施形態では、プリント位置合わせ処理の対象となる
ヘッド間のインクの組み合わせに応じて、プリント位置
合わせ用パターン(パッチ)の反射光学濃度(あるいは
反射率や反射光強度など)を測定するときの光学的条件
を選択できるようにする。より具体的には、例えばプリ
ント媒体からの反射光を受容する素子(例えば反射光の
強度を測定する素子)の前にフィルタを介在させるか否
か、あるいは介在させる場合のその種類等を選択する。
それにより、インクの組み合わせによらず、プリント位
置のずれ量に応じて反射光学濃度が大きく変化する条件
にて、パッチの測定を行うことができるようにする。
【0060】図17を用いてその原理を詳述する。
【0061】図17はカラー記録を行う際に用いられる
代表的な色、すなわち図1または図2に示したようなプ
リント装置においてブラック(Bk)、シアン(C
y)、マゼンタ(Ma)およびイエロー(Ye)のイン
クをそれぞれ単色で用いてプリント媒体上に形成したパ
ターン(パッチ)について、フィルタを用いない場合お
よび種類を換えて用いた場合での反射光学濃度を測定し
た結果の一例を示すテーブルである。このテーブルは、
各色パッチ(最上段)に対応させて、フィルタを用いず
に測定を行ったときのOD値と、シアンの補色またはそ
れに近い色のフィルタを用いたときの測定値OD(C
y)と、マゼンタの補色またはそれに近い色のフィルタ
を用いたときの測定値OD(Ma)と、イエローの補色
またはそれに近い色のフィルタを用いたときの測定値O
D(Ye)とを示している。
【0062】フィルタを用いた場合の効果を、本実施形
態に即してイエローインクとブラックインクとの組み合
わせについて説明する。
【0063】まずフィルタを用いない場合のブラックの
パッチおよびイエローのパッチの反射光学濃度の測定結
果を比較すると、ブラックのパッチの反射光学濃度は2.
28、イエローのパッチの反射光学濃度は0.17となってい
る。かかる結果が得られる理由としては次のことが挙げ
られる。ブラックインクでプリントしたパッチの領域
は、可視領域全体にわたって光を吸収するので、入射光
の大半を吸収し、従って反射光量が少なくなる。これに
対し、イエローのインクでプリントしたパッチは、白色
光を照射した場合には概ね青色領域の波長の光を主に吸
収するが、その吸収する光の領域は狭く、従って入射光
全体に対して吸収される光の量は少ない。よってイエロ
ーのパッチに強く発色していても、反射光量は全体的に
多く、従って反射光学濃度は小さくなる。
【0064】このような光学的条件で測定を行った場
合、例えば図6のようなパターンでプリントを行うと、
プリント媒体上のイエローのドット(白抜きのドット)
を形成した領域およびドットを何ら形成していない領域
では反射光量が多く(すなわち反射光学濃度が低く)、
ブラックのドット(ハッチ付きのドット)を形成した領
域のみ反射光量が少ない(すなわち反射光学濃度が高
い)。従って図6(A)の場合と図6(C)の場合と
で、全体の反射光量の差が小さくなる。すると、プリン
ト位置ずれに対する反射光学濃度の変化が小さくなるの
で、プリント位置が合っている条件を判定するのが難し
くなる。
【0065】これに対して、図17のテーブル中の最下
段に示すイエローの補色またはそれに近い色のフィルタ
を用いて測定を行った場合を見ると、ブラックパッチの
反射光学濃度は1.99、イエローパッチの反射光学濃度は
1.96である。イエローの補色はおおまかに青色であり、
青色のフィルタを用いればプリント媒体からの青色の反
射光のみを透過する。すなわち、パッチが青色の光をど
の程度吸収しているかが測定結果に反映されるのであ
る。
【0066】よって、この光学的測定条件にて反射光学
濃度を測定した場合、例えば図6のパターンにおいて
は、イエローインクで形成したドット(白抜きのドッ
ト)もブラックインクで形成したドット(ハッチ付きの
ドット)もともに青色の光を吸収する。従って図6
(A)の場合と図6(C)の場合とで反射光学濃度の測
定結果の差が大きくなり、プリント位置が合う条件を判
定するのが容易となるのである。
【0067】9.プリント位置合わせの処理 図9は、プリント位置合わせの処理手順の一例の概略を
示す。
【0068】まず、プリント位置合わせ対象となるヘッ
ドに応じ、光学的測定条件を選択設定する(ステップS
0)。例えばブラックインクを吐出するヘッドおよびイ
エローインクを吐出するヘッドとのプリント位置合わせ
を行うのであれば、青色のフィルタが反射光路に介在す
るよう設定を行う。
【0069】次に、当該プリント位置合わせ対象となる
ヘッドにより、プリント位置合わせ用のパターンをプリ
ントする(ステップS1)。次に、光学センサ30でこ
のプリントパターンの光学特性を測定する(ステップS
2)。測定したデータから得た光学特性に基づいて、適
切なプリント位置合わせ条件を求める(ステップS
3)。例えば図11(後述)に示すように、最も反射光
学濃度の高いポイントを求めて、最も反射光学濃度の高
いポイントの両隣りのデータを通る各直線を最小自乗法
等を用いて求め、これらの直線の交点Pを求める。この
ような直線近似による他、図12(後述)に示すよう
に、曲線近似により求めることもできる。この点Pに対
するプリント位置パラメータにより、駆動タイミングの
変更を設定する(ステップS4)。
【0070】図10は、図7(A)ないし図7(C)に
示すプリントパターンをプリント媒体8にプリントした
状態を示す。本実施の形態では、イエローインクによる
プリントとブラックインクによるプリントとの間の相対
的なプリント位置のずらし量の異なる9通りのパターン
61ないし69をプリントする。プリントされた各パタ
ーンをパッチともいい、例えばパッチ61、62等とも
いう。パッチ61ないし69に対応するプリント位置パ
ラメータを各々(a)ないし(i)と表す。この9通り
のパターン61ないし69は、例えばイエローインクに
よるプリントとブラックインクによるプリントとのプリ
ント開始タイミングについて、イエローインクによるプ
リントの方を固定とする。一方、ブラックインクによる
プリントの開始タイミングについては現在設定されてい
る開始タイミングと、それより早い4段階のタイミン
グ、それより遅い4段階のタイミングの計9通りのタイ
ミングそれぞれでプリントされる。このようなプリント
開始タイミングの設定およびそれに基づく9通りのパタ
ーン61ないし69のプリントは、所定の指示入力によ
って起動されるプログラムにより実行することができ
る。
【0071】このようにプリントされたプリントパター
ンとしてのパッチ61等に対して、キャリッジ2に搭載
された光学センサ30が対応した位置にくるように、プ
リント媒体8およびキャリッジ2を移動させ、キャリッ
ジ2が静止した状態でそれぞれのパッチ60等について
光学特性を測定する。なおこのときには、上述のように
光学的測定条件が予め選択設定されているものとする。
【0072】このように、キャリッジ2が静止した状態
で測定することにより、キャリッジ2の駆動によるノイ
ズの影響を避けることができる。また光学センサ30の
測定スポットのサイズを、例えばセンサ30とプリント
媒体8との距離を大きくすることによって、ドット径に
対し広くすることにより、プリントされたパターン上の
局所的な光学特性(例えば反射光学濃度)のばらつきを
平均化して、精度の高いパッチ61等の反射光学濃度の
測定を行うことができる。
【0073】光学センサ30の測定スポットを相対的に
広くする構成として、パターンのプリント解像度よりも
低い解像度のセンサ、すなわちドット径より大きい測定
スポット径を有するセンサを用いることが望ましい。し
かし、平均濃度を求めるという観点から比較的解像度の
高いセンサ、すなわち小さい測定スポット径を有するセ
ンサでパッチ上を複数ポイントにわたり走査し、そのよ
うにして得られた濃度の平均を測定濃度として用いても
よい。
【0074】すなわち、測定ばらつきの影響を避けるた
めに、同じパッチに対して反射光学濃度の測定を複数回
行い、それらの平均値を採用してもよい。
【0075】パッチ内の濃度ムラによる測定バラツキの
影響を避けるためにも、パッチ内の複数ポイント測定し
て平均化、もしくは何らかの演算処理を施してもよい。
時間削減のためキャリッジ2を移動させながら測定する
ことも可能である。この場合にはモーター駆動による電
気的なノイズによる測定バラツキを避けるためにもサン
プリング回数を増やして平均化、もしくは何らかの演算
処理を施すことが強く望ましい。
【0076】図11は、測定した反射光学濃度のデータ
の例を模式的に示す。
【0077】図11において、縦軸は反射光学濃度であ
り、横軸はイエローインクによるプリント(第1プリン
ト)とブラックインクによるプリント(第2プリント)
の相対的なプリント位置を変えるためのプリント位置パ
ラメータである。このプリント位置パラメータは、上述
したようにイエローインクによるプリントに対するブラ
ックインクによるプリントのプリント開始タイミングを
早くしたり遅くしたりするパラメータとすることができ
る。
【0078】図11に示す測定結果を得た場合、本実施
の形態では、最も反射光学濃度が高いポイント(図11
中、プリント位置パラメータ(d)に対応するポイン
ト)の、両隣りのそれぞれ2つのポイント(図11中の
プリント位置パラメータ(b)、(c)と(e)、
(f)にそれぞれ対応するポイント)を通るそれぞれの
直線が交差した点Pを、最もプリント位置が合っている
ポイントと判断する。そして、この点Pに対応するプリ
ント位置パラメータにより、本実施の形態の場合、対応
するブラックインクによるプリントのプリント開始タイ
ミングを設定する。しかし、厳密なプリント位置合わせ
が望まれない場合またはそれが不要である場合には、プ
リント位置パラメータ(d)を用いてもよい。
【0079】図11に示すように、この方法によれば、
プリントパターン61等をプリントするのに用いたプリ
ントピッチ等のプリント位置合わせ条件より細かい条件
のピッチ、あるいは高い解像度でプリント位置合わせ条
件を選択することができる。
【0080】図11において、プリント位置パラメータ
(c)、(d)、(e)に対応する濃度の高いポイント
の間は、プリント位置合わせ条件の違いに対して濃度は
大きく変わらない。それに対し、プリント位置パラメー
タ(a)、(b)、(c)に対応するポイントの間、プ
リント位置パラメータ(f)、(g)、(h)、(i)
に対応するポイントの間は、プリント位置合わせ条件の
変化に対し濃度は敏感に変化する。本実施の形態のよう
に左右対称に近い濃度の特性を示す場合には、これらプ
リント位置合わせ条件に対し敏感な濃度変化を示すポイ
ントを用いて、プリントに用いるプリント位置合わせ条
件を算出することにより、より高精度にプリント位置を
合わせることができる。
【0081】プリント位置合わせ条件の算出方法はこの
方法に限ったものではない。これらの複数の多値の濃度
データと、パターンのプリントに用いたプリント位置合
わせ条件の情報に基づいて連続値による数値計算を行
い、パターンのプリントに用いたプリント位置合わせ条
件の離散的な値以上の精度で、プリント位置合わせ条件
を算出することができる。
【0082】例えば、図11に示すような直線近似以外
の例として、これらの濃度データをプリントに用いて、
複数のプリント位置合わせ条件に対する最小二乗法を用
いた多項式の近似式を得て、その式を用いて最もプリン
ト位置の合う条件を算出してもよい。また、多項式近似
に限らず、スプライン補間等を用いてもよい。
【0083】最終的なプリント位置合わせ条件を、パタ
ーンのプリントに用いた複数のプリント位置合わせ条件
から選ぶ場合でも、上記のような複数の多値データを用
いた数値計算よりプリント位置合わせ条件を算出するこ
とにより、各種データのばらつきに対しより高精度にプ
リント位置合わせることができる。例えば、図11のデ
ータより最も濃度の高いポイントを選ぶやり方をする
と、ばらつきにより、プリント位置パラメータ(d)に
対応するポイントより(e)に対応するポイントの方が
濃度が高い場合があり得る。そこで、最も濃度の高いポ
イントの両側の各3つのポリントより近似直線を求め
て、交点を算出するやり方をすると、3つ以上のポイン
トのデータを使い計算することにより、ばらつきの影響
を減少することができる。
【0084】次に、図11で示した位置合わせ条件の算
出方法とは別の例を説明する。
【0085】図12は、測定した光学反射率のデータの
例を示す。
【0086】図12において、縦軸は光学反射率であ
り、横軸はイエローインクによるプリントとブラックイ
ンクによるプリントの相対的なプリント位置を変えるた
めのプリント位置パラメータ(a)ないし(i)であ
る。例えばブラックインクによるプリントのプリントす
るタイミングを早くしたり、遅くしたりしてプリント位
置を変えるものがこれに相当する。本例では、測定した
データより各パッチにおける代表点を決めて、これらの
代表点から全体の近似曲線を求め、その近似曲線の最小
点をプリント位置一致ポイントと判断する。
【0087】本実施の形態では、図10に示したような
複数のプリント位置合わせ条件について、それぞれ離れ
た正方形あるいは長方形のパターン(パッチ)をプリン
トしたが、本発明はその構成に限るものではない。それ
ぞれのプリント位置合わせ条件に対する濃度測定を行う
ことができるエリアがあればよいのであって、例えば図
10の複数のプリントパターン(パッチ61等)が全て
連結されていてもよい。このようにすれば、プリントパ
ターンの形成面積を小さくすることができる。
【0088】しかし、インクジェットプリント装置でこ
のパターンをプリント媒体8にプリントする場合には、
プリント媒体8の種類によっては、インクをあるエリア
に一定以上打ち込むと、プリント媒体8が膨張してプリ
ントヘッドから吐出されたインク滴の着弾精度が低下し
てしまう場合がある。本実施形態に用いたプリントパタ
ーンにはその現象を極力避けることができるメリットが
ある。
【0089】図6(A)ないし図6(C)に示した本実
施の形態のプリントパターンにおいて、プリント位置の
ずれに対して反射光学濃度が最も敏感に変化する条件
は、イエローインクによるプリントとブラックインクに
よるプリントとの間のプリント位置があった状態で(図
6(A))、エリアファクタがほぼ100%となること
である。すなわち、パターンをプリントした領域がドッ
トによりほぼ覆われることが望ましい。
【0090】しかしながら、プリント位置のずれにより
反射光学濃度が減少していくパターンであるためには、
必ずしもこのような条件である必要はない。しかし好ま
しくは、位置合わせ対象となる第1および第2プリント
間のプリント位置があった状態でそれぞれのプリントで
形成した近接するドットのドット間距離が、ドットが接
する状態からそれぞれのドットの半径くらいまで重なる
距離範囲であればよい。このようにすれば、プリント位
置が合った状態からのずれに応じて、反射光学濃度は敏
感に変化する。このようなドット間の距離関係が実現さ
れるのは、以下で示すように、ドットピッチおよび形成
されるドットの大きさによる場合と、形成されるドット
が比較的微少であるときのパターンのプリントに際して
人為的に上記距離関係を形成する場合とがある。
【0091】イエローインクによるプリントとブラック
インクによるプリントのプリントパターンは必ずしも縦
に1列ずつ並んでいる必要はない。
【0092】図13は、第1プリントで形成されるドッ
トと第2プリントで形成されるドットが互いに入り組ん
だプリントパターンを示す。このようなパターンでも本
発明の適用は可能である。
【0093】図13において、図13(A)はプリント
位置が合っている状態、図13(B)は少しずれた状
態、図13(C)はさらにずれた状態でプリントされた
ときのドットを示す。
【0094】図14は、ドットが斜めに形成されるパタ
ーンを示す。このようなパターンでも本発明の適用は可
能である。
【0095】図14において、図14(A)はプリント
位置が合っている状態、図14(B)は少しずれた状
態、図14(C)はさらにずれた状態でプリントされた
ときのドットを示す。
【0096】図15は、プリント位置ずらしの対象とな
る第1プリントと第2プリントとのそれぞれのドット列
を複数列とするパターンを示す。
【0097】図15において、図15(A)はプリント
位置が合っている状態、図15(B)は少しずれた状
態、図15(C)はさらにずれた状態でプリントされた
ときのドットを示す。プリント開始タイミング等のプリ
ント位置合わせ条件を広い範囲で変化させてプリント位
置合わせを行う場合は、図15(A)ないし図15
(C)で示されるようなパターンが有効である。図6
(A)ないし図6(C)のプリントパターンでは、ずら
しの対象となるドット列の組は第1および第2プリント
ともにそれぞれ1列であるため、プリント位置のずれが
大きくなっていくと他の組のドット列と重なり、それ以
上にプリント位置ずれ量が大きくなっても反射光学濃度
は小さくならないからである。これに対し、図15
(A)ないし図15(C)のようなパターンであれば、
第1および第2プリントのそれぞれのドット列が他の組
のドット列と重なるまでのプリント位置ずれの距離を、
図6(A)ないし図6(C)のプリントパターンと比べ
て長くとることができ、これによりプリント位置合わせ
条件を広い範囲で変化させることができる。
【0098】図16は、各ドット列について所定のドッ
トの間引きを行なったプリントパターンを示す。
【0099】図16において、図16(A)はプリント
位置が合っている状態、図16(B)は少しずれた状
態、図16(C)はさらにずれた状態でプリントされた
ときのドットを示す。このようなパターンでも本発明の
適用は可能である。このパターンは、プリント媒体上8
に形成したドット自身の濃度が大きくて、図6(A)な
いし図6(C)に示すパターンをプリントすると全体と
しての濃度も大きくなりすぎてしまい、光学センサ30
がドットずれに応じた濃度差を測定できない場合などに
有効である。すなわち、図16(A)ないし図16
(C)のようにドットを間引いて少なくすれば、プリン
ト媒体8上のプリントされていない領域が増して、プリ
ントされたパッチ全体の濃度を下げることができる。
【0100】逆にプリント濃度が低すぎる場合には、同
位置について2回のプリントを行なってドットを形成す
るか、あるいは一部分だけ2回プリントするなどの処理
を行っても良い。
【0101】プリントパターンについてプリント位置が
ずれるとともに反射光学濃度が減少する特性には、上述
のように第1プリントで形成されるドットと第2プリン
トで形成されるドットとが、形成位置が合った状態で接
している等の条件が有効である。しかし、必ずしもその
ような条件を満たしている必要はなく、第1および第2
プリントのプリント位置がずれるのに従い反射濃度が低
下すればよい。
【0102】10.実施形態の第2例 本発明の実施形態の第2例では、プリント媒体上に形成
されたパターンについて複数の光学的測定条件にて測定
を行い、そのデータからプリント位置合わせの処理を行
う。
【0103】図18および図19を用いてその原理を説
明する。
【0104】図18は本例の原理を説明するための図で
あり、第1プリントがイエローインクをプリント媒体に
対して吐出するヘッドの吐出口列によるプリント、第2
プリントがブラックインクをプリント媒体に対して吐出
するヘッドの吐出口列によるプリントとして形成したパ
ターンを測定した結果を示している。
【0105】このテーブルにおいて、縦の欄は上からフ
ィルタを用いずに測定を行ったときのOD値と、シアン
の補色またはそれに近い色のフィルタを用いたときの測
定値OD(Cy)と、マゼンタの補色またはそれに近い
色のフィルタを用いたときの測定値OD(Ma)と、イ
エローの補色またはそれに近い色のフィルタを用いたと
きの測定値OD(Ye)とを示している。また、横の欄
については、「Paper」はプリント媒体に画像を形成し
ていない部分を測定した結果、「A」は図7(A)に示
されるプリント位置がずれていない場合のプリント媒体
上に形成されたパターンを測定した結果、「B」はそれ
からプリント位置がずれた状態の測定の結果、「C」は
さらにずれた場合の測定の結果を示している。
【0106】図19は、図18の測定結果に対してプリ
ント媒体の地色による影響を少なくするために、パター
ンに対する測定データから画像を形成していないプリン
ト媒体に対する測定データを減算した値を示す。すなわ
ち、縦の欄は上からフィルターなし、シアンの補色のフ
ィルター、マゼンタの補色のフィルター、イエローの補
色のフィルターを用いて測定したものに対応して光学的
測定条件を示す一方、横の欄の「A」は図7(A)に示
されるプリント位置がずれていない場合のプリント媒体
上に形成されたパターンを測定した結果、「B」はそれ
からプリントの位置がずれた状態の測定の結果、「C」
はさらにずれた場合の測定の結果を示している。
【0107】図19の「A」はイエローインクによるド
ットとブラックインクによるドットとがほとんど重なっ
ていない状態であり、パッチの色はイエロードットとブ
ラックドットとで明度の低いイエローに発色している。
よって図中、OD(Ye)の値が大きい。それに対し、
図中「C」はイエローインクとブラックインクがほとん
ど重なった領域とドットが形成されていない領域が半々
にある状態の結果であり、イエロードットとブラックド
ットが重なった部分はブラックインクのため明度が低く
ほとんど黒に見えることになる。また、ドットが形成さ
れていない部分はプリント媒体の色である。そのためパ
ッチの色はグレーに発色している。それを反映して図
中、測定値OD(Ye)は先の「A」のものに比較して
小さい。
【0108】本実施形態はイエローの色味の強さにより
評価を行うために、イエローのデータからブラックのデ
ータを引いたものにより評価を行う。すなわち、本実施
形態では、イエローインクドットとブラックインクドッ
トとの位置合わせについて、複数条件下での測定として
フィルタを用いない測定と青色フィルタを使用した測定
とを行い、その上でOD(Ye)からODを減算したも
のについて評価を行う。それにより、図8に示されるよ
うな、第1プリントと第2プリントのプリント位置のず
れに応じて、値が減少するような結果が得られるのであ
る。
【0109】11.実施形態の第3例 本発明の実施形態の第2例では、第1プリントを行った
後に、第2プリントを行った場合と、その逆の順序でプ
リントを行った場合との間の、色の形成順序の違いによ
りプリント位置のずれの評価を行い、プリント位置合わ
せを行うものである。
【0110】プリント媒体の種類とインクとの組み合わ
せなどにより程度の差はあるが、異なるインクを例えば
滴としてプリント媒体の同一位置へ連続して打ち込む
と、その打ち込み順序により発色が異なる。
【0111】図20はその原理を説明するための図であ
る。図中、(A)はインク滴が着弾する前の状態を示し
ている。図中(B)は片方のインク滴が着弾した状態を
示しており、先にプリント媒体に打ち込まれたインク滴
はプリント媒体にしみこんでいく。図中(C)は後のイ
ンク滴も着弾した状態を示し、後から着弾したインク
は、前のインクがしみこんでいる、あるいは定着してい
るプリント媒体内部の領域には浸透しにくいため、その
いくらかの部分は、前のインク滴が浸透した部分の外側
に向かって浸透する。すると、結果的にプリント媒体上
では、図中(C)の領域aでは、後から着弾したインク
が浸透定着しにくかったため、先に着弾しているインク
の色が強く発色する。また、領域bは後から着弾したイ
ンクの色となる。
【0112】2色の異なるインク滴を連続してプリント
媒体上の同じ位置へ着弾させた場合は、インクやプリン
ト媒体の特性やパターンによるが、上記aの領域がパッ
チの発色に強く寄与するプリントパターンであれば、先
に着弾するインクの色が優勢となる。逆に上記bの領域
が強く寄与する場合は、後から着弾したインクの色が優
勢となる場合もある。
【0113】本例でも、第1プリントとしてイエローイ
ンクを吐出する吐出口列でプリントを行い、第2プリン
トとしてシアンインクを吐出する吐出口列でのプリント
を行う場合について説明する。
【0114】本例では、図6に示したプリントパターン
を、第1プリント、第2プリントの順と、その逆の順と
で2通りのパターンをプリント媒体上に形成する。そし
て複数の光学的測定条件でそのパターンの反射光学濃度
の測定を行い、その結果よりインクの打ち込み順により
パッチ色がどれだけ違うかを評価する。そしてその結果
を用いてプリント位置合わせを行う。
【0115】図6(A)のように第1プリントによるド
ットと第2プリントによるドットとがほとんど重なって
いない場合、この場合は発色は打ち込み順によって差は
ほとんどない。これに対して、図6(C)のように第1
プリントによるドットと第2プリントによるドットとが
重なる場合が現れてくると、その部分は第1プリントと
第2プリントのドットとの打ち込み順により発色が変化
する。
【0116】本例では、シアンの補色のフィルタをかけ
た条件と、イエローの補色のフィルタをかけた条件とで
反射光学濃度を測定する。第1プリントのドットを先に
打ち込んだ場合のデータをOD(Cy)1とOD(Ye)1とし、第
2プリントのドットを先に打ち込んだ場合のデータをOD
(Cy)2とOD(Ye)2とし、次の計算を行う。
【0117】Value=|OD(Cy)1−OD(Cy)2|+|OD(Y
e)1−OD(Ye)2| この値は、シアンとイエローとについて、打ち込み順に
より発色が反射光学濃度でどれくらい違うかを表してい
る。この値Valueは図6(A)のようにプリント位置が
ずれていない状態では小さく、図6(C)のようにプリ
ント位置がずれている状態では大きくなる。そこで実施
形態の第1例とは逆に、この値が最小となる第1プリン
トと第2プリントとの条件を計算し、プリント位置条件
を定めればよい。
【0118】12.他の実施形態 以上のべた実施形態においては、各色インクを吐出する
ヘッドが別体に構成されてプリント装置に並置されて用
いられる構成において、ブラックインク吐出用のヘッド
とイエローインク吐出用のヘッドとの主走査方向のプリ
ント位置合わせ(実施形態の第1例および第2例)、ま
たはシアンインク吐出用のヘッドとイエローインク吐出
用のヘッドとの主走査方向のプリント位置合わせ(実施
形態の第3例)について例示したが、必要に応じ、イン
クの他の組み合わせについても光学的測定条件を適切に
選択(フィルタ使用の有無ないしはカラーフィルタの選
択)して同様の処理を行い得るのは勿論である。
【0119】また、2つのプリントヘッド間の関係につ
いての例を示したが、上述の処理は3つ以上のプリント
ヘッド間の関係についても同様に適用できる。例えば、
3つのヘッドに対しては、第1のヘッドと第2のヘッド
のプリント位置を合わせ、その後第1のヘッドと第3の
ヘッドとの位置を合わせればよいのである。
【0120】さらに、上例ではシアン、マゼンタおよび
イエローのインク色に応じてそれぞれ補色をなす赤色、
緑色および青色のカラーフィルタを用いる構成について
例示したが(図4)、用いるインク色ないしは位置合わ
せが必要となるインク色、あるいはヘッドの構成に応じ
て、必要十分な種類ないしは個数のフィルタを用いて処
理を行えばよいことは言うまでもない。
【0121】加えて、上例では異なるインク色に関して
主走査方向のプリント位置合わせを行う場合について例
示したが、特開平第10-329381号に開示された技術のよ
うに、同色について往復主走査(第1プリントおよび第
2プリント)を行うことによって画像形成を行うための
プリント位置合わせを行う場合にも本発明は同様に適用
できる。この場合、例えば往復主走査について図6また
は図7に示したようなパターンをプリントした上で、そ
の色に関して選択したフィルタを用いて測定を行えばよ
い。
【0122】また、本発明は、特開平第10-329381号に
開示された技術のように、複数ヘッド間の、キャリッジ
走査方向に垂直な方向に関するプリント(第1プリント
および第2プリント)のプリント位置合わせに関しても
有効に適用できる。この場合には、プリントヘッドのイ
ンク吐出口を1回のスキャンで形成される画像の副走査
方向における幅(バンド幅)よりも広い範囲にわたって
設けておき、使用する吐出口の範囲をずらして用いるこ
とによって、吐出口間隔の単位でプリント位置を補正で
きる構成を採るとともに、出力するデータ(画像データ
等)とインク吐出口との対応をずらして、出力データ自
体をずらすことで位置合わせを行うことができる。
【0123】13.その他 以上の各実施の形態では、プリントヘッドからインクを
プリント媒体に吐出して画像を形成するインクジェット
方式のプリント装置における例を示したが、本発明はそ
の構成に限定されるものではない。プリントヘッドとプ
リント媒体とを相対的に移動させて、ドットを形成して
プリントを行うものであれば、方式を問わずいずれのプ
リント装置についても有効である。
【0124】しかし特にインクジェットプリント方式を
用いる場合には、その中でも、インク吐出を行わせるた
めに利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手
段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱
エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプ
リントヘッド、プリント装置において優れた効果をもた
らすものである。かかる方式によればプリントの高密度
化,高精細化が達成できるからである。
【0125】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状
の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書,同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。
【0126】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)
の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対し
て、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構
成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネ
ルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成
を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構
成としても本発明の効果は有効である。すなわち、プリ
ント・ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発
明によればプリントを確実に効率よく行うことができる
ようになるからである。
【0127】さらに、プリント装置がプリントできるプ
リント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプのプリントヘッドに対しても本発明は有効に適用
できる。そのようなプリント・ヘッドとしては、複数プ
リントヘッドの組合わせによってその長さを満たす構成
や、一体的に形成された1個のプリントヘッドとしての
構成のいずれでもよい。
【0128】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定されたプリントヘッド、あるい
は装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接
続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在
のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリントヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発明は
有効である。
【0129】また、本発明のプリント装置の構成とし
て、プリントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段
等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
プリントヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を
行う予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備
吐出手段を挙げることができる。
【0130】また、搭載されるプリントヘッドの種類な
いし個数についても、例えば単色のインクに対応して1
個のみが設けられたものの他、プリント色や濃度を異に
する複数のインクに対応して複数個数設けられるもので
あってもよい。すなわち、例えばプリント装置のプリン
トモードとしては黒色等の主流色のみのプリントモード
だけではなく、プリントヘッドを一体的に構成するか複
数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色
の複色カラー、または混色によるフルカラーの各プリン
トモードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0131】さらに加えて、以上説明した本発明実施の
形態においては、インクを液体として説明しているが、
室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化
もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインク
ジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の
範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲
にあるように温度制御するものが一般的であるから、使
用プリント信号付与時にインクが液状をなすものを用い
てもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの
固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使
用せしめることで積極的に防止するため、またはインク
の蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって
液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネ
ルギのプリント信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、プリント媒体に到
達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱
エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを
使用する場合も本発明は適用可能である。このような場
合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは
特開昭60−71260号公報に記載されるような、多
孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保
持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような
形態としてもよい。本発明においては、上述した各イン
クに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実
行するものである。
【0132】さらに加えて、本発明の形態としては、コ
ンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用い
られるプリント装置の形態とするものの他、ホストコン
ピュータと組み合わされたシステム、リーダ等と組合わ
せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミ
リ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0133】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プリント位置合わせ対象となるプリントのインクの光学
特性により、位置合わせ用パターン測定時の光学的測定
条件を適切に選択することにより、位置合わせ用パター
ンから光学特性データをS/N比高く取得することがで
きるので、プリント位置合わせをさらに高精度に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能なインクジェットプリント装
置の構成の一例を示す模式的斜視図である。
【図2】本発明が適用可能なインクジェットプリント装
置の構成の他の例を示す模式的斜視図である。
【図3】図1または図2に示したプリントヘッドの主要
部の構造を模式的に示す斜視図である。
【図4】図1または図2に示した光学センサを説明する
ための模式図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るインクジェットプ
リント装置における制御回路の概略構成を示すブロック
図である。
【図6】本発明の実施の形態で使用するプリントパター
ンを示す模式図であり、(A)はプリント位置が合って
いる状態、(B)は少しずれた状態、(C)はさらにず
れた状態でプリントされたときのドットを示す模式図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態で用いるプリント位置合わ
せのためのパターンを説明する図である模式図であり、
(A)はプリント位置が合っている状態、(B)は少し
ずれた状態、(C)はさらにずれた状態でプリントされ
たときのドットを示す模式図である。
【図8】本発明の実施の形態のプリントパターンにおけ
るプリント位置がずれた量と反射光学濃度との関係を示
す図である。
【図9】本発明の実施の形態の概略処理を示すフローチ
ャートである。
【図10】本発明の実施の形態においてプリントパター
ンをプリント媒体にプリントした状態を示す模式図であ
る。
【図11】本発明の実施の形態におけるプリント位置合
わせ条件の決定の方法を説明するための図である。
【図12】測定された光学反射率とプリント位置パラメ
ータとの関係を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるプリントパター
ンの他の例を示す模式図であり、(A)はプリント位置
が合っている状態、(B)は少しずれた状態、(C)は
さらにずれた状態でプリントされたときのドットを示す
模式図である。
【図14】本発明の実施の形態におけるプリントパター
ンのさらに他の例を示す模式図であり、(A)はプリン
ト位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、
(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドッ
トを示す模式図である。
【図15】本発明の実施の形態におけるプリントパター
ンのさらに他の例を示す模式図であり、(A)はプリン
ト位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、
(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドッ
トを示す模式図である。
【図16】本発明の実施の形態におけるプリントパター
ンのさらに他の例を示す模式図であり、(A)はプリン
ト位置が合っている状態、(B)は少しずれた状態、
(C)はさらにずれた状態でプリントされたときのドッ
トを示す模式図である。
【図17】本発明の実施の形態の第1例における光学的
測定条件を説明するための測定データを示す説明図であ
る。
【図18】本発明の実施の形態の第2例における光学的
測定条件を説明するための測定データを示す説明図であ
る。
【図19】本発明の実施の形態の第2例における光学的
測定条件を説明するために、図18のデータに対しての
所定の演算を施したデータを示す説明図である。
【図20】本発明の実施の形態の第3例を説明するため
の図であり、(A)〜(C)は第1および第2プリント
の順序に応じてプリント位置合わせ用パターンの発色が
異なる現象を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、41A、4
1B、41C、41D、41E、41F ヘッドカート
リッジ 2 キャリッジ 3 ガイドシャフト 4 主走査モータ 5 モータプーリ 6 従動プーリ 7 タイミングベルト 8 プリント媒体 9、10、11、12 搬送ローラ 13 プリントヘッド部 21 吐出口面 22 吐出口 23 共通液室 24 液路 25 電気熱変換体(吐出ヒータ) 30 光学センサ 31 発光部 32 受光部 33 フィルタユニット 34 切換え部 35 入射光 37 反射光 51、52、53 パルス 55、57 罫線 61、62、63、64、65、66、67、68、6
9 パッチ 100 コントローラ 101 CPU 103 ROM 105 RAM 110 ホスト装置 112 I/F 120 操作部 122 電源スイッチ 124 プリントスイッチ 126 回復スイッチ 127 レジストレーション調整起動スイッチ 129 レジストレーション調整値設定入力部 130 センサ群 132 フォトカプラ 134 温度センサ 140 ヘッドドライバ 142 サブヒータ 150、160 モータドライバ 152、162 モータ 170 光学的測定条件選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 29/46 B41J 3/10 101J (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岩崎 督 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 勅使川原 稔 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 筑間 聡行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA04 EB27 EB42 EC06 EC07 EC28 EC37 FA03 FA11 HA58 KD06 2C057 DA09 DB01 DB03 DC08 DD10 DE07 2C061 AQ05 KK04 KK12 KK18 KK22 KK25 KK31 2C480 CA17 EC02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリントヘッドを用い、プリント媒体に
    所定のドット形成位置条件の第1および第2プリントを
    もって画像のプリントを行うプリント装置に対し、前記
    第1および第2プリントでのプリント位置合わせを行う
    ための処理を行うプリント位置合わせ方法において、 前記第1プリントおよび第2プリントにより形成される
    パターンであって、該第1プリントと該第2プリントと
    の相対的なプリント位置の複数のずれ量に対応してそれ
    ぞれ形成され、該複数のずれ量に対応してそれぞれ光学
    特性を示す複数のパターンを前記プリントヘッドに形成
    させるパターン形成工程と、 当該形成された複数のパターンそれぞれの光学特性を、
    複数の光学的測定条件の中から選択した条件にて測定す
    る測定工程と、 当該測定された複数のパターンそれぞれの光学特性に基
    づき、前記第1プリントと前記第2プリントとの間のド
    ット形成位置条件の調整値を得る調整値取得工程と、を
    具えたことを特徴とするプリント位置合わせ方法。
  2. 【請求項2】 前記測定工程では、前記パターンからの
    反射光を受光する受光部を有するセンサを用いるととも
    に、前記反射光の波長に対する複数の感度特性から選択
    した特性を前記受光部に関して設定することを特徴とす
    る請求項1に記載のプリント位置合わせ方法。
  3. 【請求項3】 前記測定工程では、複数の反射光の波長
    に対する感度特性の条件が異なる複数回の測定を行うこ
    とを特徴とする請求項2に記載のプリント位置合わせ方
    法。
  4. 【請求項4】 前記パターン形成工程では、前記第1プ
    リントの後に前記第2プリントが行われる条件と、前記
    第2プリントの後に前記第1プリントが行われる条件と
    で、それぞれ前記複数のパターンを前記プリントヘッド
    に形成させ、 前記測定工程では当該2条件で形成された複数のパター
    ンについて複数の反射光の波長に対する感度特性の条件
    が異なる複数回の測定を行い、 前記調整値取得工程では、前記第1および第2プリント
    の順序による前記光学特性の違いに基づいて、前記第1
    プリントと前記第2プリントとの間のドット形成位置条
    件の調整値を得ることを特徴とする請求項2に記載のプ
    リント位置合わせ方法。
  5. 【請求項5】 前記第1プリントおよび前記第2プリン
    トは、前記プリントヘッドを前記プリント媒体に対して
    往復走査させてプリントを行う場合のそれぞれ往走査お
    よび復走査でのプリント、 複数の前記プリントヘッドのうちそれぞれ第1のプリン
    トヘッドによるプリントおよび第2のプリントヘッドに
    よるプリントであって前記第1および第2プリントヘッ
    ドが前記プリント媒体に対して相対的に走査される方向
    に関してのプリント、および複数の前記プリントヘッド
    のうちそれぞれ第1のプリントヘッドによるプリントお
    よび第2のプリントヘッドによるプリントであって前記
    第1および第2プリントヘッドが前記プリント媒体に対
    して相対的に走査される方向とは異なる方向に関しての
    プリントの、少なくとも一つを含むことを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載のプリント位置合わせ
    方法。
  6. 【請求項6】 前記パターン形成工程では、前記第1プ
    リントによるドットと前記第2プリントによるドットを
    配し、前記複数のずれ量に対応して前記ドット相互の位
    置関係を変化させて当該ドットのプリント媒体を覆う比
    率を変化させることにより、前記ずれ量に応じた光学特
    性を示す複数のパターンを形成させることを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれかに記載のプリント位置合わ
    せ方法。
  7. 【請求項7】 色調を異にするプリント剤に対応して複
    数の前記プリントヘッドを具え、前記測定工程では、位
    置合わせ対象となる前記第1プリントおよび第2プリン
    トの色調に対応して選択した光学的測定条件にて前記測
    定を行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    に記載のプリント位置合わせ方法。
  8. 【請求項8】 前記測定工程では、前記パターンからの
    反射光を受光する受光部を有するセンサを用いるととも
    に、前記位置合わせ対象となる前記第1プリントおよび
    第2プリントの色調に対応して、カラーフィルタを前記
    受光部に関して設定または非設定とすることを特徴とす
    る請求項7に記載のプリント位置合わせ方法。
  9. 【請求項9】 前記プリントヘッドはインクを吐出する
    ことによりプリントを行うヘッドであることを特徴とす
    る請求項1ないし8のいずれかに記載のプリント位置合
    わせ方法。
  10. 【請求項10】 前記ヘッドは、インクを吐出するため
    に利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生じさせ
    る熱エネルギを発生する発熱素子を有することを特徴と
    する請求項9に記載のプリント位置合わせ方法。
  11. 【請求項11】 プリントヘッドを用い、プリント媒体
    に所定のドット形成位置条件の第1および第2プリント
    をもって画像のプリントを行うプリント装置において、 前記第1プリントおよび第2プリントにより形成される
    パターンであって、該第1プリントと該第2プリントと
    の相対的なプリント位置の複数のずれ量に対応してそれ
    ぞれ形成され、該複数のずれ量に対応してそれぞれ光学
    特性を示す複数のパターンを前記プリントヘッドに形成
    させるパターン形成手段と、 当該形成された複数のパターンそれぞれの光学特性を、
    複数の光学的測定条件の中から選択した条件にて測定す
    る測定手段と、 当該測定された複数のパターンそれぞれの光学特性に基
    づき、前記第1プリントと前記第2プリントとの間のド
    ット形成位置条件の調整値を得る調整値取得手段と、を
    具えたことを特徴とするプリント装置。
  12. 【請求項12】 前記測定手段は、前記パターンからの
    反射光を受光する受光部を有するセンサを用いるととも
    に、前記反射光の波長に対する複数の感度特性から選択
    した特性を前記受光部に関して設定することを特徴とす
    る請求項11に記載のプリント装置。
  13. 【請求項13】 前記測定手段は、複数の反射光の波長
    に対する感度特性の条件が異なる複数回の測定を行うこ
    とを特徴とする請求項12に記載のプリント装置。
  14. 【請求項14】 前記パターン形成手段は、前記第1プ
    リントの後に前記第2プリントが行われる条件と、前記
    第2プリントの後に前記第1プリントが行われる条件と
    で、それぞれ前記複数のパターンを前記プリントヘッド
    に形成させ、 前記測定手段は当該2条件で形成された複数のパターン
    について複数の反射光の波長に対する感度特性の条件が
    異なる複数回の測定を行い、 前記調整値取得手段は、前記第1および第2プリントの
    順序による前記光学特性の違いに基づいて、前記第1プ
    リントと前記第2プリントとの間のドット形成位置条件
    の調整値を得ることを特徴とする請求項12に記載のプ
    リント装置。
  15. 【請求項15】 前記第1プリントおよび前記第2プリ
    ントは、前記プリントヘッドを前記プリント媒体に対し
    て往復走査させてプリントを行う場合のそれぞれ往走査
    および復走査でのプリント、 複数の前記プリントヘッドのうちそれぞれ第1のプリン
    トヘッドによるプリントおよび第2のプリントヘッドに
    よるプリントであって前記第1および第2プリントヘッ
    ドが前記プリント媒体に対して相対的に走査される方向
    に関してのプリント、および複数の前記プリントヘッド
    のうちそれぞれ第1のプリントヘッドによるプリントお
    よび第2のプリントヘッドによるプリントであって前記
    第1および第2プリントヘッドが前記プリント媒体に対
    して相対的に走査される方向とは異なる方向に関しての
    プリントの、少なくとも一つを含むことを特徴とする請
    求項11ないし14のいずれかに記載のプリント装置。
  16. 【請求項16】 前記パターン形成手段は、前記第1プ
    リントによるドットと前記第2プリントによるドットを
    配し、前記複数のずれ量に対応して前記ドット相互の位
    置関係を変化させて当該ドットのプリント媒体を覆う比
    率を変化させることにより、前記ずれ量に応じた光学特
    性を示す複数のパターンを形成させることを特徴とする
    請求項11ないし15のいずれかに記載のプリント装
    置。
  17. 【請求項17】 色調を異にするプリント剤に対応して
    複数の前記プリントヘッドを具え、前記測定手段は、位
    置合わせ対象となる前記第1プリントおよび第2プリン
    トの色調に対応して選択した光学的測定条件にて前記測
    定を行うことを特徴とする請求項11ないし16のいず
    れかに記載のプリント装置。
  18. 【請求項18】 前記測定手段は、前記パターンからの
    反射光を受光する受光部を有するセンサを用いるととも
    に、前記位置合わせ対象となる前記第1プリントおよび
    第2プリントの色調に対応して、カラーフィルタを前記
    受光部に関して設定または非設定とすることを特徴とす
    る請求項17に記載のプリント装置。
  19. 【請求項19】 前記プリントヘッドはインクを吐出す
    ることによりプリントを行うヘッドであることを特徴と
    する請求項11ないし18のいずれかに記載のプリント
    装置。
  20. 【請求項20】 前記ヘッドは、インクを吐出するため
    に利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生じさせ
    る熱エネルギを発生する発熱素子を有することを特徴と
    する請求項19に記載のプリント装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7708362B2 (en) 2004-04-21 2010-05-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Printhead error compensation
JP2017047607A (ja) * 2015-09-02 2017-03-09 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、及び撮像モジュール

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