JP2001105162A - 摩擦肉盛法及び摩擦肉盛装置 - Google Patents

摩擦肉盛法及び摩擦肉盛装置

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JP2001105162A
JP2001105162A JP28481699A JP28481699A JP2001105162A JP 2001105162 A JP2001105162 A JP 2001105162A JP 28481699 A JP28481699 A JP 28481699A JP 28481699 A JP28481699 A JP 28481699A JP 2001105162 A JP2001105162 A JP 2001105162A
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metal
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Yasuo Kotetsu
泰生 小鉄
Takashi Yoshida
貴司 吉田
Manabu Sugiura
学 杉浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成される肉盛層の幅を一定にし、該肉盛層
の厚みのバラつきを低減することが可能な摩擦肉盛法及
び摩擦肉盛装置を提供する。 【解決手段】 斜板式コンプレッサーを構成する鋳鉄製
の斜板1の周縁に、ピストンを押動するシューが摺接す
る鍔状の摺動部2が形成されている。エアー供給装置に
より送られるエアーを吹き付けるノズル8から、アルミ
ニウム製の肉盛材4の側面の摺動部2と当接する接触面
から数mm程度離れた箇所を中心にエアーを吹き付け、
肉盛材4を所定の回転速度で回転させつつ、斜板1の摺
動部2に所定の力で押圧し、摺動部2が所定の移動速度
になるように斜板1を回転させて摩擦肉盛を行い、肉盛
層10を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦肉盛法及び摩
擦肉盛装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、機械部品や器具などにおける金
属摺動部分は、摩擦による損傷を受けるため、種々の防
止対策が行われる。この防止対策である金属基材表面に
金属皮膜を形成する方法の一つに、金属基材表面に肉盛
材を回転させながら押圧して摩擦発熱させて、金属基材
表面に肉盛する摩擦肉盛法が知られている。摩擦肉盛法
は、汎用の機械加工機を利用可能な上、摩擦熱を利用す
ることにより材料の加熱が不要で低コストであり、熱に
より生じる歪みも少ない等の優れた長所がある。
【0003】車両用エアコンのコンプレッサーの一形式
である斜板式コンプレッサーは、カムプレートとしての
斜板を備えている。該斜板は、その中央部に貫設された
挿通孔に傾斜角をもって挿入された駆動軸と一体回転可
能となっており、駆動軸と平行方向に往復動可能なピス
トンは、一対のシューを介して斜板の外周部に係留され
ている。斜板が回転して該外周部がシューに対して摺動
し、斜板の回転運動がシューを介してピストンの往復直
線運動に変換される。高Cr鋼製のシューに対して摺動
性を向上させ、耐焼付き性、耐摩耗性を確保するため、
鋳鉄製の斜板の外周部には、例えばアルミニウムの皮膜
形成が行われる。
【0004】図4は、金属基材としての斜板に対して行
う、摩擦肉盛法による金属皮膜形成の状態を示してい
る。鋳鉄製の斜板51は外周寄りに、シューに摺動する
鍔状の摺動部52を備え、中央部にボス部53が形成さ
れている。円柱形状に形成されているアルミニウム製の
肉盛材54を所定の回転速度で回転させ、斜板51の摺
動部52に所定の力で押圧させると、斜板51と肉盛材
54との接触面に生じる摩擦熱により、斜板51と接触
する肉盛材54の端面付近が軟化し、軟化した肉盛材5
4の一部が、摺動部52に溶着する。肉盛材54を回
転、押圧させつつ、摺動部52に沿って、移動させるこ
とにより、摺動部52に肉盛層55が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アルミニウムは鉄に比
べて熱伝導率が高い一方、高温強度が低い。肉盛材54
を回転させ、斜板51に押圧すると、生じる摩擦熱が素
早くアルミニウムの肉盛材54に拡散してゆき、軟化が
進行し、肉盛材54が変形し易くなる。この状態で、斜
板51の摺動部52に沿って肉盛材54を移動させる
と、肉盛材54が変形し、軟化した肉盛材54の多くが
摺動部52に溶着せず接触面からはみ出し、バリ56と
なって肉盛材54の周囲に付着、蓄積されてゆく。バリ
56が多く蓄積されると、肉盛材54の温度がさらに上
昇し、肉盛層55の薄膜が不安定になり局部的に肉盛さ
れない未肉盛部が発生する。また、さらに肉盛材54が
変形し易くなり、肉盛材54の溶着に有効な接触面の真
の接触面積が減少するため、肉盛層55が形成される幅
が狭くなる。金属基材が上記斜板51の様な形状の場
合、摺動部52に近接して突出したボス部53と蓄積さ
れたバリ56とが干渉することにより、ボス部53に肉
盛材54が付着し、肉盛層55の品質も不安定になる。
【0006】本発明は、前記の問題点に鑑みてなされた
ものであって、形成される肉盛層の幅を一定にし、該肉
盛層の厚みのバラつきを低減することが可能な摩擦肉盛
法及び摩擦肉盛装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、肉盛材を回転させながら
金属基材表面に押圧して、金属基材表面に摩擦肉盛する
摩擦肉盛法において、摩擦肉盛を行う際に、肉盛材と金
属基材との接触面近傍の肉盛材に冷却媒体を吹き付け
る。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記冷却媒体を、エアーとした。請求
項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発
明において、前記金属基材は、鉄系の金属材料とし、前
記肉盛材は、アルミニウム系の金属材料とした。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記金属基材は、鉄系の
金属材料とし、前記肉盛材は、銅系の金属材料とした。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4に記載の
発明において、前記摩擦肉盛法は、前記摩擦肉盛法は、
摩擦肉盛を行いつつ肉盛材に付着するバリを除去する。
【0010】請求項6に記載の発明は、金属基材表面に
肉盛材を回転させながら押圧し、金属基材表面に摩擦肉
盛する摩擦肉盛装置において、金属基材と肉盛材とが当
接する接触面近傍の肉盛材に冷却媒体を吹き付けるノズ
ルを設けた。
【0011】従って、請求項1〜請求項4に記載の発明
によれば、金属基材に肉盛材を回転、押圧して生じる摩
擦熱の肉盛材への拡散が抑制され、肉盛材周囲に付着す
るバリの発生が低減される。
【0012】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項4のいずれかに記載の発明の作用に加え、摩擦
肉盛を行う際に、肉盛材周囲に付着するバリの成長が防
止される。
【0013】請求項6に記載の発明によれば、摩擦肉盛
を行う際に、前記摩擦肉盛装置は、肉盛材に冷却媒体を
吹き付ける。
【0014】
【発明の実施の形態】(一実施の形態)以下、本発明を
具体化した第1の実施の形態を図1及び図2に従って説
明する。
【0015】本実施の形態では、摩擦損傷の防止対策で
ある金属基材表面への金属皮膜形成の一例として、車両
用エアコンのコンプレッサーに備えられる斜板の金属皮
膜形成に摩擦肉盛法を適用した例を示す。
【0016】図1は、金属基材としての斜板に肉盛材を
摩擦肉盛する状態を示している。金属基材としての斜板
1の周縁に、コンプレッサーのピストンを押動するシュ
ー(図示せず)が摺接する鍔状の摺動部2が形成されて
おり、摺動部2の内周に囲われた斜板1の中心域にボス
部3が突出形成されている。
【0017】肉盛材4は、摩擦肉盛を行う摺動部2の幅
より、直径がやや大な円柱形状に形成されている。金属
基材と材質の異なる肉盛材を摩擦肉盛する際に、予め粗
化した金属基材表面に肉盛材を回転、押圧し、肉盛材を
金属基材に溶着させて、肉盛層を形成する摩擦肉盛法が
本出願の発明者により発明されている。この摩擦肉盛法
によれば、金属基材の表面を粗化することにより、肉盛
材との摩擦発熱が増大し、肉盛材が速やかに溶着され、
且つ、溶着した肉盛材が金属基材の粗化された細部にま
で充填され、アンカー効果が作用し、肉盛層の接合強度
が向上する。
【0018】本実施の形態では、予め、斜板1の摺動部
2はショットブラスト法により、表面が粗化されてい
る。図2は、摩擦肉盛装置5を示す。摩擦肉盛装置5に
は、斜板1を装着固定するテーブル6と、肉盛材4を装
着固定するチャック7とが相対して設けられている。テ
ーブル6及びチャック7は各々独立してモータ(図示せ
ず)により所定速度で回転可能になっており、チャック
7はモータによりテーブル6に対して近接、離間するよ
うにスライド移動可能になっている。
【0019】テーブル6のチャック7と相対する箇所の
近傍にはノズル8が設けられており、エアー温度を調整
可能なエアー供給装置(図示せず)により送られるエア
ーを噴出可能になっている。ノズル8は、テーブル6に
装着固定する斜板1及びチャック7に装着固定する肉盛
材4の大きさに応じて位置を変更可能になっていて、肉
盛材4の側面の所定の位置にエアーを吹き付けることが
可能である。
【0020】斜板1は摺動部2がチャック7側に相対す
るように、且つ、テーブル6の回転円と摺動部2の円環
とが同心に位置するように、テーブル6にクランプ9に
よって装着固定される。肉盛材4は一端が斜板1の摺動
部2と相対するように、他端がチャック7に装着固定さ
れる。摺動部2と当接する肉盛材4の接触面から肉盛材
4側面をチャック7方向へ数mm程度寄った箇所を中心
に低温エアーが吹き付けられるように、ノズル8の位置
を設定する。
【0021】次に、前記のように構成された摩擦肉盛装
置により実施される摩擦肉盛方法を説明する。ノズル8
からエアーを噴出させ、チャック7を所定の回転速度で
回転させ、肉盛材4の一端を斜板1の摺動部2に当接す
るように移動し、摺動部2の肉盛する始点に所定の力で
押圧する。そして、斜板1の摺動部2が所定の移動速度
になるようにテーブル6を回転させて摩擦肉盛を行い、
肉盛層10を形成する。テーブル6を所定角度回転させ
た後、肉盛材4を摺動部2から離間させて摩擦肉盛を終
了する。
【0022】肉盛材4側面にノズル8からエアーを吹き
付けることにより、回転する肉盛材4と摺動部2との間
に生じる摩擦熱の肉盛材4への拡散及び肉盛材4の軟化
の進行が抑えられ、肉盛材4が変形し易い状態に陥らな
い。このため、肉盛材4の変形が少なく、接触面からの
はみ出しも少なくなり、肉盛材4に付着するバリ11の
発生が低減される。よって、形成される肉盛層10の厚
みのバラつきが少なく、肉盛層10の幅も一定に保たれ
る。
【0023】以下、より詳細に本実施の形態の摩擦肉盛
法を行った実施例と比較例を以下に示す。 (実施例)本実施例では、斜板1は鋳鉄にて形成され、
摺動部2は外周の直径が95mm、内周の直径が71m
mで、摩擦肉盛を行う幅は12mmである。肉盛材4は
アルミニウムにて、φ13の円柱形状に形成されてい
る。
【0024】室温より温度が10℃低い低温エアーをノ
ズル8から肉盛材4に吹き付け、肉盛材4、即ち、チャ
ック7を1750rpmで回転させ、その一端を斜板1
の摺動部2に当接するように移動し、摺動部2の肉盛す
る始点に3920N(400kgf)の力で押圧する。
そして、斜板1の摺動部2が12mm/secの速度と
なるように、テーブル6を回転させて摩擦肉盛を行い、
肉盛層10を形成した。
【0025】本実施例では、上記摩擦肉盛の際に、テー
ブル6を290°回転させた時点で、肉盛材4に生じる
バリ11がボス部3と干渉したが、テーブル6を360
°回転させるまで肉盛層10の幅は一定に保たれた。テ
ーブル6を420°回転させ、肉盛材4を摺動部2から
離間させて摩擦肉盛を終了した時点で、肉盛材4はその
長さが9.7mm減少し、そのうち、摺動部2には2.
46gが溶着した。減少した長さの肉盛材4のうち摺動
部2に溶着した分の割合である溶着効率は71%であっ
た。
【0026】(比較例)本比較例は、ノズル8から肉盛
材4へのエアーの吹き付けを停止して摩擦肉盛を行った
点が前記実施例と異なり、他の諸条件は同じである。
【0027】斜板1に肉盛材4を回転させつつ押圧し、
摩擦肉盛を行ったところ、テーブル6を230°回転さ
せた時点で、肉盛材4に生じるバリ11が、ボス部3と
干渉した。テーブル6を260°回転させた時点で摩擦
肉盛される幅が細くなり、摺動部2の幅12mmに満た
なくなった。テーブル6を420°回転させ、摩擦肉盛
を終了した時点で、肉盛材4はその長さが23.4mm
減少し、そのうち、摺動部2には1.82gが溶着し、
溶着効率は22%であった。
【0028】この実施の形態では以下の効果を有する。 (1) ノズル8から肉盛材4に冷却媒体(低温エア
ー)を吹き付けた場合は、低温エアーを吹き付けない場
合に比べ、バリ11の発生が少なく、溶着効率、即ち、
肉盛材4の材料歩留りが向上する。
【0029】(2) ノズル8から肉盛材4に冷却媒体
(低温エアー)を吹き付けない場合、摺動部2に局部的
に肉盛されない未肉盛部が発生し、肉盛層10の厚みの
バラつきが大きいが、冷却媒体を吹き付けた場合、未肉
盛部は発生せず、肉盛層10の厚みのバラつきも小さ
い。
【0030】(3) ノズル8から肉盛材4に吹き付け
る冷却媒体が低温エアーであるため、媒体の入手が至極
容易である。また、水分を避ける必要がある加工品に対
しても適用可能である。
【0031】(4) 鋳鉄製の斜板1の摺動部2に対し
てアルミニウムの肉盛材を用い、摩擦肉盛法により肉盛
層10を一定幅で、且つ、肉盛層10の厚みのバラつき
を少なく形成することができる。
【0032】なお、実施の形態は前記に限定されるもの
でなく、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ 図3に示すように、金属基材としての斜板1の摺動
部2に当接する肉盛材4の接触面脇にバリ取り刃具12
を設けてもよい。この場合、発生したバリ11が成長し
て肉盛材4の周囲に厚く付着するのを防止できるため、
バリ11とボス部3等の突設部との干渉を防ぐことが可
能である。しかも、一個の肉盛材4で、複数個の斜板1
に摩擦肉盛を行う場合に、ある斜板1に摩擦肉盛後、次
の斜板1の摩擦肉盛前に、肉盛材4からバリ11を削り
取る作業が不要となるため、作業効率を向上できる。ま
た、肉盛材4の交換周期を長くすることができる。
【0033】○ 肉盛材4に向けて吹き付けるエアーは
前記実施の形態の温度に限らず、必要に応じ適宜調節し
た温度若しくは室温でもよい。特に、エアー温度を室温
とした場合、エアー温度を調整する装置が不要である。
【0034】○ 肉盛材4に向けてエアーを吹き付ける
以外に、その他の冷却媒体を吹き付けてもよい。冷却媒
体として、例えば、水及び油等の液体のミストやミスト
を混合したエアー若しくは不活性ガス等が挙げられる。
特に、冷却媒体を水のミストとした場合、水滴が付着、
蒸発し潜熱を奪うことにより、エアーの場合に比べ、よ
り強力な冷却効果を得ることができる。
【0035】○ 肉盛材4のエアーを吹き付ける位置
は、接触面から肉盛材4側面をチャック7方向へ数mm
程度寄った箇所に限らず、発生する摩擦熱、エアー温
度、肉盛材の高温強度等に応じて適宜変更してもよい。
【0036】○ 金属基材は鋳鉄に限らず、合金を含む
種々の鉄系金属を用いてもよい。 ○ 肉盛材4はアルミニウムに限らず、用途等に応じ、
アルミニウム系の種々の合金を用いてもよい。アルミニ
ウムと同様に鉄に比べて熱伝導率が高い一方、高温強度
が低い銅系金属を肉盛材に用いてもよい。また、鉄系金
属を肉盛材に用いてもよい。
【0037】○ 金属基材の摩擦肉盛を行う表面は、前
記実施のショットブラスト法に限らず、他の方法により
粗化してもよい。例えば、機械加工機による切削加工若
しくは酸溶液によるエッチング等が挙げられる。
【0038】○ 摩擦肉盛を行う金属基材表面は必ずし
も粗化しなくてよい。 ○ 摩擦肉盛を行う金属基材は、車両用エアコンのコン
プレッサーに用いる斜板1に限らず、摩擦肉盛を要する
他の用途の金属基材に用いてもよい。例えば、加工刃
具、スピンドルシャフト等が挙げられる。
【0039】○ 摩擦肉盛を行う金属基材表面は、車両
用エアコンのコンプレッサーに用いる斜板1の摺動部2
のような平面に限らず、凹曲面、凸曲面、スパイラル
面、段差等の種々の表面形状に用いてもよい。
【0040】○ 肉盛材は円柱形状に限らず、加工条件
等に応じ、例えば、球状、三角柱や四角柱及び六角柱等
の角柱状、楕円形柱状、或いは管状等としてもよい。 ○ 摩擦肉盛の際の肉盛材の回転速度、肉盛材と金属基
材間の押圧圧力及び肉盛材と金属基材の押圧後の移動速
度は、前記実施の形態に限らず、条件に応じ適宜変更し
てもよい。
【0041】○ 肉盛材径は、必要な肉盛層の面積等に
応じて適宜変更してもよい。 ○ 摩擦肉盛の際の肉盛材4と金属基材との押圧は、前
記実施の形態の肉盛材4を金属基材側に移動させて行う
方法に限らず、金属基材を肉盛材側へ移動させて行った
り、若しくは、肉盛材4と金属基材の両方を移動させて
行ってもよい。
【0042】○ 摩擦肉盛の際の肉盛材4と金属基材と
の押圧中の移動は、前記実施の形態の金属基材を移動
(回転)させて行う方法に限らず、肉盛材4を移動させ
て行ったり、若しくは、金属基材と肉盛材4の両方を移
動させて行ってもよい。
【0043】○ 摩擦肉盛時の金属基材と肉盛材間の押
圧中の移動経路は、前記実施の形態における回転円に限
らず、肉盛が必要な部位、形状や必要な肉盛厚に応じた
移動経路にて実施してもよい。例えば、直線、曲線又は
広い面積わたって肉盛する場合は折り返し経路若しくは
肉盛厚を厚くする場合は重複経路をとり得る。
【0044】○ 摩擦肉盛装置は、必ずしも専用機であ
る必要は無く、例えば汎用のNC加工機等を転送するこ
とも可能である。。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、バリの発生を低減することにより、肉盛材
の材料歩留りを向上でき、肉盛層の幅及び厚みのバラつ
きを低減できる。
【0046】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の効果に加え、冷却媒体の入手が至極容易なた
め、コストを抑えることが可能であり、且つ、冷却媒体
に水などを用いる場合に比べ、乾燥若しくは媒体除去の
工程が不要である。
【0047】請求項3に記載の発明によれば、アルミニ
ウム系の肉盛材を鉄系の金属基材に摩擦肉盛する際に、
請求項1又は請求項2の発明の効果が得られる。請求項
4に記載の発明によれば、銅系の肉盛材を鉄系の金属基
材に摩擦肉盛する際に、請求項1又は請求項2の発明の
効果が得られる。
【0048】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項4の発明の効果に加え、発生するバリが肉盛材
に付着して成長するのを防止できることにより、複数個
の金属基材に摩擦肉盛を行う場合の作業効率を向上で
き、また摩擦肉盛を行う際の移動距離が長い場合に対応
可能である。
【0049】請求項6に記載の発明によれば、摩擦肉盛
装置により、肉盛材の周囲のバリの発生が少なく、肉盛
層の厚みのバラつきが小さく、肉盛材の材料歩留りが高
い摩擦肉盛が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 斜板に摩擦肉盛により金属皮膜を形成する際
の模式斜視図。
【図2】 摩擦肉盛加工機の側面図。
【図3】 別の実施の形態における摩擦肉盛の状態の模
式斜視図。
【図4】 従来技術におけるに摩擦肉盛の状態の模式斜
視図。
【符号の説明】
1…金属基材としての斜板、4…肉盛材、11…バリ、
12…刃具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 学 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 4E067 AA02 AA05 AA07 BG00 BG07 DB00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉盛材を回転させながら金属基材表面に
    押圧して、金属基材表面に摩擦肉盛する摩擦肉盛法にお
    いて、摩擦肉盛を行う際に、肉盛材と金属基材との接触
    面近傍の肉盛材に冷却媒体を吹き付ける摩擦肉盛法。
  2. 【請求項2】 前記冷却媒体を、エアーとした請求項1
    に記載の摩擦肉盛法。
  3. 【請求項3】 前記金属基材は、鉄系の金属材料とし、
    前記肉盛材は、アルミニウム系の金属材料とした請求項
    1又は請求項2に記載の摩擦肉盛法。
  4. 【請求項4】 前記金属基材は、鉄系の金属材料とし、
    前記肉盛材は、銅系の金属材料とした請求項1又は請求
    項2に記載の摩擦肉盛法。
  5. 【請求項5】 前記摩擦肉盛法は、摩擦肉盛を行いつつ
    肉盛材に付着するバリを除去する請求項1〜請求項4の
    いずれかに記載の摩擦肉盛法。
  6. 【請求項6】 金属基材表面に肉盛材を回転させながら
    押圧し、金属基材表面に摩擦肉盛する摩擦肉盛装置にお
    いて、金属基材と肉盛材とが当接する接触面近傍の肉盛
    材に冷却媒体を吹き付けるノズルを設けた摩擦肉盛装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005092557A1 (ja) * 2004-03-25 2008-02-07 学校法人日本大学 摩擦肉盛ロッド、摩擦肉盛方法、金属積層板及び金属積層板の製造方法
CN112247339A (zh) * 2020-10-12 2021-01-22 菲斯达精密工业部件(苏州)有限公司 一种5g大型压铸件的焊接工艺

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JPWO2005092557A1 (ja) * 2004-03-25 2008-02-07 学校法人日本大学 摩擦肉盛ロッド、摩擦肉盛方法、金属積層板及び金属積層板の製造方法
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