JP2001105038A - 板型ヒートパイプの曲げ加工方法 - Google Patents

板型ヒートパイプの曲げ加工方法

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JP2001105038A
JP2001105038A JP29227299A JP29227299A JP2001105038A JP 2001105038 A JP2001105038 A JP 2001105038A JP 29227299 A JP29227299 A JP 29227299A JP 29227299 A JP29227299 A JP 29227299A JP 2001105038 A JP2001105038 A JP 2001105038A
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heat pipe
bending
plate
type heat
container
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JP29227299A
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Yuriko Nobuhara
由利子 延原
Naoki Kimura
直樹 木村
Chiaki Kobayashi
千明 小林
Hitoshi Shiyou
仁 尚
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特別な溶接方法を適用することなく、少なくと
もヒートパイプのコンテナ成形後のヒートパイプに、所
定の曲率半径で曲げ加工を施し、被冷却部品の設置領域
に無駄が生じない所定の形状の板型ヒートパイプを得る
ための、板型ヒートパイプの曲げ加工方法を提供する。 【解決手段】下記ステップを備えた、板型ヒートパイプ
の曲げ加工方法、(1)板型ヒートパイプ用コンテナの
曲げ加工を施す部分に液体を補充し、(2)補充した液
体を凝固させ、(3)凝固させた曲げ加工を施す部分に
所要の範囲内の角度で曲げ加工を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板型ヒートパイプ
の曲げ加工方法、特に、ヒートパイプの製造後に曲げ加
工を施す板型ヒートパイプの曲げ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器は、マイクロプロセッ
サ、CPU等の高出力、高集積の部品を内蔵している。
マイクロプロセッサ等は、集積度が極めて高くなり、高
速で情報の演算、制御等の処理を行うので、多量の熱を
放出する。従って、このような多量の熱を放出するマイ
クロプロセッサ等に対する所定の冷却手段が必要になっ
ている。高出力かつ高集積の部品であるマイクロプロセ
ッサ等が1つにまとめられたチップ等を冷却するため
に、各種の冷却システムが提案されてきた。その代表的
な冷却システムの1つとして、ヒートパイプがある。
【0003】マイクロプロセッサ、CPU等の電子機器
の被冷却部品を冷却するヒートパイプとして、被冷却部
品への取り付けが容易であること、および、広い接触面
が得られることによって、板型ヒートパイプが好んで用
いられている。特に、板型ヒートパイプは、表面積の大
きい発熱部品(即ち、被冷却部品)と広い面で接触し
て、発熱部品を冷却するのに適している。
【0004】ヒートパイプを形成するコンテナの内部に
は作動流体の流路となる密閉された空間が設けられ、そ
の空間に収容された作動流体の蒸発、凝縮等の相変化や
移動によって、ヒートパイプにおいて、熱の移動が行わ
れる。
【0005】即ち、板型ヒートパイプの吸熱側と広い面
で接触するように取り付けられた被冷却部品から、板型
ヒートパイプを構成するコンテナ(容器)の材質中を熱
伝導して伝わってきた熱によって、コンテナ内の作動流
体が蒸発し、その蒸気が圧力差によって板型ヒートパイ
プの放熱側に移動する。次いで、このように放熱側に到
達した蒸発した作動流体は、そこで放熱し、凝縮して再
び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流
体は、重力または作動流体の還流を容易にするために設
けられたウイック等の毛細管作用によって、再び吸熱側
に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移
動によって熱の移動が行われる。
【0006】更に、板型ヒートパイプは、上述したよう
に広い表面積を有しているので、その広い表面積を有効
に利用するために、板型ヒートパイプに被冷却部品の形
状に対応して所要の曲げ加工を施すことが望まれてい
る。図3および図4を使用して、従来の曲げ加工方法を
説明する。
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】ヒートパイプの曲げ加
工は、ヒートパイプの製造途中の段階で曲げ加工を施す
曲げ加工方法と、製造後にヒートパイプに曲げ加工を施
す曲げ加工方法とがある。ヒートパイプの製造途中の段
階において曲げ加工を施すと、溶接方法が複雑になり、
ヒートパイプの製造コストが高くなるという問題点があ
る。従って、溶接方法に変更を加えることなく、ヒート
パイプを製造後に、曲げ加工を施すことが望ましい。
【0008】しかしながら、図3に示すように、ヒート
パイプを製造後に、被冷却部品との接触面31、エンボ
ス部32を備えた板型ヒートパイプ30に、所定の曲率
半径で曲げ加工を施すと、曲げ部34に所在するエンボ
ス部33がつぶれて、ヒートパイプの空洞部内における
作動液の還流通路を閉塞し、ヒートパイプの機能が発揮
できないという問題点がある。
【0009】一方、図4に示すように、ヒートパイプを
製造した後、被冷却部品との接触面41、エンボス部4
2を備えた板型ヒートパイプ40に対して、曲げ部44
に所在するエンボス部43がつぶれないような曲率半径
で曲げ加工を施すと、曲げ部におけるエンボス部はつぶ
れないものの、所定の曲率半径を得ることができないの
で、被冷却部品の設置領域に無駄が生じると共に所定の
形状の被冷却部品を効果的に配置することができない。
従って、被冷却部品の設置領域に無駄が生じない所定の
形状のヒートパイプを得ることができないという問題点
がある。
【0010】従って、この発明の目的は、特別な溶接方
法を適用することなく、少なくともヒートパイプのコン
テナ成形後のヒートパイプに、所定の曲率半径で曲げ加
工を施し、被冷却部品の設置領域に無駄が生じない所定
の形状の板型ヒートパイプを得るための、板型ヒートパ
イプの曲げ加工方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した従
来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、
製造後(少なくともヒートパイプのコンテナ成形後)の
板型ヒートパイプのコンテナの曲げ加工を施す部分に液
体を補充し、補充した液体を凝固させ、凝固させた部分
に曲げ加工を施すと、エンボス部をつぶすことなく、所
定の曲率半径で曲げ加工を施すことができることを知見
した。更に、曲げ加工を施す部分に補充する液体として
作動液を使用すれば、製造後の板型ヒートパイプをその
ままの状態で使用して、曲げ加工が施せることを知見し
た。更に、加工における角度が曲率半径R15mm以下
のときには、狭い筐体内においても、有効に使用するこ
とができることを知見した。
【0012】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工
方法の第1の態様は、下記ステップを備えた板型ヒート
パイプの曲げ加工方法である (1)板型ヒートパイプ用コンテナの曲げ加工を施す部
分に液体を補充し、(2)補充した前記液体を凝固さ
せ、(3)凝固させた前記曲げ加工を施す部分に所要の
範囲内の角度で曲げ加工を施す。
【0013】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法の第2の態様は、前記液体はヒートパイプの作動液か
らなっていることを特徴とする板型ヒートパイプの曲げ
加工方法である。
【0014】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法の第3の態様は、下記ステップを備えた板型ヒートパ
イプの曲げ加工方法である (1)板型ヒートパイプ用コンテナに所要の範囲内の角
度で第1次曲げ加工を施し、(2)前記第1次曲げ加工
を施した前記コンテナの曲げ部分に液体を補充し、
(3)前記コンテナの前記曲げ部分に補充した液体を凝
固させ、(4)このように処理した前記コンテナの前記
曲げ部分に所要の範囲内の角度で第2次曲げ加工を施
す。
【0015】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法の第4の態様は、前記液体はヒートパイプの作動液か
らなっていることを特徴とする板型ヒートパイプの曲げ
加工方法である。
【0016】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法の第5の態様は、補充した液体の前記凝固は、所定の
一方向から行うことを特徴とする板型ヒートパイプの曲
げ加工方法である。
【0017】この発明の板型ヒートパイプの第1の態様
は、下記ステップを備えた曲げ加工方法によって曲げ加
工が施された板型ヒートパイプである。 (1)板型ヒートパイプ用コンテナに所要の範囲内の角
度で第1次曲げ加工を施し、(2)前記第1次曲げ加工
を施した前記コンテナの曲げ部分に液体を補充し、
(3)前記コンテナの前記曲げ部分に補充した液体を凝
固させ、(4)このように処理した前記コンテナの前記
曲げ部分に所要の範囲内の角度で第2次曲げ加工を施
す。
【0018】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法のその他の態様は、前記曲げ加工における所要の範囲
内の角度が曲率半径R15mm以下であることを特徴と
する板型ヒートパイプの曲げ加工方法である。
【0019】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法のその他の態様は、前記コンテナ内は減圧され真空状
態であることを特徴とする板型ヒートパイプの曲げ加工
方法である。
【0020】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法のその他の態様は、前記第1次曲げ加工における所要
の範囲内の角度は、曲げ不良が起きない角度であり、そ
して、前記2次曲げ加工における所要の範囲内の角度が
曲率半径R15mm以下であることを特徴とする板型ヒ
ートパイプの曲げ加工方法である。
【0021】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法のその他の態様は、前記コンテナはエンボス加工が施
されており、前記第2次曲げ加工を施した後、エンボス
加工部が正常に機能していることを特徴とする板型ヒー
トパイプの曲げ加工方法である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の板型ヒートパイプの曲げ
加工方法について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の曲げ加工方法によって曲げ加工が施
された板型ヒートパイプを狭い筐体内に設置した状態を
示す図である。図1に示すように、筐体7内には、直角
方向に配置された2つの被冷却部品4、5が収容されて
いる。図1において、被冷却部品等との接触面2、エン
ボス部3を備えた板型ヒートパイプ1に所定の曲率半径
で曲げ加工を施して、コの字形状に加工し、筐体内に配
置している。第1の接触面に被冷却部品4を接続し、第
2の接触面に被冷却部品5を接続し、第3の接触面に放
熱部品を接続している。符号6はその他の部品を示す。
図1に示すように、所要の曲率半径で曲げ加工を施す
と、狭い筐体内において、板型ヒートパイプの広い表面
を利用して、被冷却部品の効果的な冷却ができるように
配置することができる。
【0023】図2は、本発明の曲げ加工が施された2個
の板型ヒートパイプを配置した状態を示す図である。図
2に示すように、本発明の曲げ加工が施された、被冷却
部品等との接触面2、12およびエンボス部3、13を
備えた2個の板型ヒートパイプが、その接触面2、12
が被冷却部品5に接触するように配置されている。
【0024】被冷却部品の中央部においてL字形に曲げ
加工が施された2個の板型ヒートパイプの垂直部分にお
けるエンボス部分が重ね合わされて、外方に位置する接
触面にはそれぞれ放熱部品8、18が接続されている。
図2に示すように、所要の曲率半径で曲げ加工を施す
と、L字形に曲げ加工が施された2個の板型ヒートパイ
プを、被冷却部品の設置領域に無駄が生じることなく、
且つ、効率的な冷却ができるように配置することができ
る。
【0025】図1および図2に示すように、所定の曲率
半径で曲げ加工が施され、狭い筐体内に効果的に配置す
ることができる、板型ヒートパイプの曲げ加工方法につ
いて以下に説明する。この発明の板型ヒートパイプの曲
げ加工方法は、下記ステップからなっている。即ち、
(1)板型ヒートパイプ用コンテナの曲げ加工を施す部
分に液体を補充し、(2)このように補充した液体を凝
固させ、(3)このように凝固させた部分に所要の範囲
内の角度で曲げ加工を施す。このように液体を凝固させ
ると、曲げようとする部分のエンボス部内に液体が凝固
しているので、適当な治具を用いることによって、エン
ボス部を潰すことなく、所定の曲率半径で曲げ加工を施
すことができる。
【0026】更に、この発明の板型ヒートパイプの曲げ
加工方法は、下記ステップからなっていてもよい。即
ち、(1)板型ヒートパイプ用コンテナに所要の範囲内
の角度で第1次曲げ加工を施し、(2)前記第1次曲げ
加工を施した前記コンテナの曲げ部分に液体を補充し、
(3)前記コンテナの前記曲げ部分に補充した液体を凝
固させ、(4)このように処理した前記コンテナの前記
曲げ部分に所要の範囲内の角度で第2次加工を施す。
【0027】即ち、一度に曲げ加工を施しても、第1
次、第2次の2回にわたって曲げ加工を施してもよい。
第1次曲げ加工および第2曲げ加工を施す場合には、ま
ず、曲げ加工を施す部分をつぶれ(曲げ不良)の起きな
い範囲で(例えば約10度)第1次曲げ加工を施す。次
いで、曲げた部分に液体を集約し曲げの頂点部分を冷却
して液体を凝固させる。
【0028】このように液体を凝固させると、曲げよう
とする部分のエンボス部内に液体が凝固しているので、
適当な治具を用いることによって、エンボス部を潰すこ
となく、所定の曲率半径で第2次曲げ加工を施すことが
できる。曲げ加工を2段階で行うことによって、曲げ加
工を施す部分への液体の集約が容易になる。第2次曲げ
加工が完了した後は、凝固した液体を元の状態に戻すこ
とによって、所要の形状に曲げ加工された板型ヒートパ
イプが得られる。
【0029】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法において、上述した液体はヒートパイプの作動液から
なっていてもよい。この方法によると、ヒートパイプの
作動液をそのまま利用することができるので、ヒートパ
イプを製造した後、曲げ加工を施すことができる。従っ
て、溶接等の特別な設備を新たに必要としない利点があ
る。
【0030】更に、この発明の板型ヒートパイプの曲げ
加工方法において、上述した加工における所要の範囲内
の角度は曲率半径R15mm以下である。第1次および
第2次曲げ加工を施す場合には、第2次加工における所
要の範囲内の角度は曲率半径R15mm以下である。曲
率半径R15mm以下の角度にすることによって、狭い
筐体のなかに効率的に配置することができ、または、伝
熱面積を大きくすることができる。
【0031】更に、この発明の板型ヒートパイプの曲げ
加工方法において、補充した液体の凝固は、所定の一方
向から行う。補充した液体の凝固を一方向から行うこと
によって、液体がコンテナの厚さ方向に膨張してコンテ
ナが変形または破損するのを防止することができる。
【0032】この発明の板型ヒートパイプの曲げ加工方
法において、上述したコンテナ内は減圧され真空状態で
ある。即ち、製造した後の減圧され真空状態のコンテナ
に曲げ加工を施す方法である。更に、この発明の板型ヒ
ートパイプの曲げ加工方法において、上述したコンテナ
はエンボス加工を備えており、第2次加工を施した後、
エンボス加工部が正常に機能している。
【0033】なお、液体に水を使用する場合には、曲げ
の頂点のみを冷却することによって、膨張によるヒート
パイプの破損を防ぐことができる。更に、液体を凝固さ
せた後に使用する曲げ加工用の治具は、あらかじめ液体
の凝固温度と同程度の温度に冷却しておくことが望まし
い。なお、上述した板型ヒートパイプの曲げ加工方法に
おいて、コンテナにはエンボス加工が施こされている態
様について詳しく説明したが、この発明の板型ヒートパ
イプの曲げ加工方法においては、必ずしもエンボス加工
が施されている必要はなく、エンボス加工が施されてい
ないコンテナを使用する板型ヒートパイプの曲げ加工方
法であってもよい。
【0034】次ぎにこの発明の板型ヒートパイプについ
て説明する。この発明の板型ヒートパイプは、上述した
曲げ加工方法によって曲げ加工が施された板型ヒートパ
イプである。即ち、下記ステップを備えた曲げ加工方法
によって曲げ加工が施された板型ヒートパイプである。
(1)板型ヒートパイプ用コンテナに所要の範囲内の角
度で第1次曲げ加工を施し、(2)前記第1次曲げ加工
を施した前記コンテナの曲げ部分に液体を補充し、
(3)前記コンテナの前記曲げ部分に補充した液体を凝
固させ、(4)このように処理した前記コンテナの前記
曲げ部分に所要の範囲内の角度で第2次加工を施す。
【0035】この発明の板型ヒートパイプは、上述した
液体はヒートパイプの作動液からなっていてもよい。更
に、この発明の板型ヒートパイプにおいて、上述したコ
ンテナ内は減圧され真空状態である。更に、この発明の
板型ヒートパイプにおいて、上述した2次曲げ加工にお
ける所要の範囲内の角度が曲率半径R15mm以下であ
る。
【0036】なお、曲げ加工を施す部分に補充した液体
を凝固させるための冷却材として液体窒素を使用すると
きには、作動液として、水、R123(代替フロン)、
アンモニア等を使用することができる。板型ヒートパイ
プの材質として、通常使用されている銅、銅合金、アル
ミニウム、アルミニウム合金等を使用することができ
る。作動液の還流を容易にするために、コンテナ内にウ
イック等を配置してもよい。
【0037】なお、上述した板型ヒートパイプはエンボ
ス加工を施している態様について詳しく説明したが、こ
の発明の板型ヒートパイプにおいては、必ずしもエンボ
ス加工が必要でなく、エンボス加工を施さない板型ヒー
トパイプであってもよい。次に、この発明の板型ヒート
パイプの曲げ加工方法を実施例により更に詳細に説明す
る。
【0038】
【実施例】実施例1 図1に示す曲げ加工が施された板型ヒートパイプを次ぎ
の通り製作した。即ち、縦300mm×横200mm、
厚さ2mmのアルミニウム製の板材と、エンボス加工を
施した縦300mm×横200mm、厚さ2mmのアル
ミニウム製の板材とを使用して、縦300mm×横20
0mm、厚さ6mmのコンテナを製作した。コンテナ内
部を減圧し、作動液としての代替フロンを約10cc封
入した。
【0039】このように製作された板型ヒートパイプの
曲げを施す部分に作動液を集約し、冷却材として液体窒
素を使用して、集約した作動液を凝固させて、その部分
に曲げ加工を施した。そのときの曲率半径はR15mm
であった。曲げ加工の完了した後、凝固させた作動液を
加熱して、液体の状態に戻した。
【0040】更に、別の曲げを施す部分に作動液を集約
し、冷却材として液体窒素を使用して、集約した作動液
を凝固させて、その部分に曲げ加工を施した。そのとき
の曲率半径はR15mmであった。
【0041】曲げ加工の完了した後、凝固させた作動液
を加熱して、液体の状態に戻した。このようにして、図
1に示すコの字形の形状に曲げが施された板型ヒートパ
イプを製造した。コの字形の形状に曲げが施された板型
ヒートパイプは、エンボス部分がつぶれることなく、作
動液の還流用の通路も確保することができた。
【0042】このように製造されたコの字形の形状に曲
げが施された板型ヒートパイプを使用して、図1に示す
ように、発熱量50Wの発熱体4、および、発熱量50
Wの発熱体5をヒートパイプの接続面に接続して、ヒー
トパイプを機能させたところ、発熱体の温度の上昇を3
5℃以下に維持することができた。
【0043】実施例2 図2に示す曲げ加工が施された2個の板型ヒートパイプ
を次ぎの通り製作した。即ち、縦300mm×横200
mm、厚さ2mmのアルミニウム製の板材と、エンボス
加工を施した縦300mm×横200mm、厚さ2mm
のアルミニウム製の板材とを使用して、縦300mm×
横200mm、厚さ6mmのコンテナを製作した。コン
テナ内部を減圧し、作動液としての代替フロンを約10
cc封入した。
【0044】このように製作された板型ヒートパイプの
曲げを施す部分に先ず、約10度の第1次曲げ加工を施
した。次いで、曲げ加工を施した部分に作動液を集約
し、冷却材として液体窒素を使用して、集約した作動液
を凝固させて、その部分に第2次曲げ加工を施した。そ
のときの曲率半径はR15mmであった。曲げ加工の完
了した後、凝固させた作動液を加熱して、液体の状態に
戻した。同様にして別の板型ヒートパイプに上述したと
同一の工程によって、曲げ加工を施した。
【0045】このようにして、図2に示すL字形の形状
に曲げが施された2個の板型ヒートパイプを製造した。
L字形の形状に曲げが施された板型ヒートパイプは、エ
ンボス部分がつぶれることなく、作動液の還流用の通路
も確保することができた。このように製造されたL字形
の形状に曲げが施された2個の板型ヒートパイプを組み
合わせて、図2に示すように、発熱量100Wの発熱体
5をヒートパイプの接続面に接続して、ヒートパイプを
機能させたところ、発熱体の温度の上昇を30℃以下に
維持することができた。
【0046】
【発明の効果】上述したように、この発明の板型ヒート
パイプの曲げ加工方法によると、特別な溶接方法を適用
することなく、製造後のヒートパイプに、所定の曲率半
径で曲げ加工を施し、被冷却部品の設置領域に無駄が生
じない所定の形状の板型ヒートパイプを得ることがで
き、従来の方法に比べて、曲率半径が小さくなり、作動
液通路の閉塞の確率が格段に少なくすることができ、産
業上利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の曲げ加工方法によって曲げ
加工が施された板型ヒートパイプを狭い筐体内に設置し
た状態を示す図である。
【図2】図2は、本発明の曲げ加工が施された2個の板
型ヒートパイプを配置した状態を示す図である。
【図3】図3は、従来の曲げ加工方法を説明する図であ
る。
【図4】図4は、従来の曲げ加工方法を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1.板型ヒートパイプ 2.被冷却部品との接触面 3.エンボス部 4.被冷却部品 5.被冷却部品 6.その他の部品 1.筐体 2.放熱部品 10.板型ヒートパイプ 12.被冷却部品との接触面 13.エンボス部 30.板型ヒートパイプ 31.被冷却部品との接触面 32.エンボス部 33.エンボス部 34.曲げ部 40.板型ヒートパイプ 41.被冷却部品との接触面 42.エンボス部 43.エンボス部 44.曲げ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 千明 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 尚 仁 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 4E063 AA02 HA04 JA02 KA11 MA17 5F036 AA01 BB60

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記ステップを備えた、板型ヒートパイプ
    の曲げ加工方法 (1)板型ヒートパイプ用コンテナの曲げ加工を施す部
    分に液体を補充し、(2)補充した前記液体を凝固さ
    せ、(3)凝固させた前記曲げ加工を施す部分に所要の
    範囲内の角度で曲げ加工を施す。
  2. 【請求項2】前記液体はヒートパイプの作動液からなっ
    ていることを特徴とする、請求項1に記載の板型ヒート
    パイプの曲げ加工方法。
  3. 【請求項3】下記ステップを備えた、板型ヒートパイプ
    の曲げ加工方法 (1)板型ヒートパイプ用コンテナに所要の範囲内の角
    度で第1次曲げ加工を施し、(2)前記第1次曲げ加工
    を施した前記コンテナの曲げ部分に液体を補充し、
    (3)前記コンテナの前記曲げ部分に補充した液体を凝
    固させ、(4)このように処理した前記コンテナの前記
    曲げ部分に所要の範囲内の角度で第2次曲げ加工を施
    す。
  4. 【請求項4】前記液体はヒートパイプの作動液からなっ
    ていることを特徴とする、請求項3に記載の板型ヒート
    パイプの曲げ加工方法。
  5. 【請求項5】補充した液体の前記凝固は、所定の一方向
    から行うことを特徴とする、請求項3に記載の板型ヒー
    トパイプの曲げ加工方法。
  6. 【請求項6】下記ステップを備えた加工方法によって曲
    げ加工が施された板型ヒートパイプ (1)板型ヒートパイプ用コンテナに所要の範囲内の角
    度で第1次曲げ加工を施し、(2)前記第1次曲げ加工
    を施した前記コンテナの曲げ部分に液体を補充し、
    (3)前記コンテナの前記曲げ部分に補充した液体を凝
    固させ、(4)このように処理した前記コンテナの前記
    曲げ部分に所要の範囲内の角度で第2次曲げ加工を施
    す。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018213189A1 (de) * 2018-08-07 2020-02-13 Carl Zeiss Smt Gmbh Verfahren zum Biegen von hydrogeformten Kühleinrichtungen und gebogene, hydrogeformte Kühleinrichtungen
CN110823951A (zh) * 2019-11-15 2020-02-21 广州大学 一种扁平柔性热管弯曲测试装置及方法

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