JP2001105032A - ベンディングロールによるパイプ成形装置、成形方法及びパイプ - Google Patents
ベンディングロールによるパイプ成形装置、成形方法及びパイプInfo
- Publication number
- JP2001105032A JP2001105032A JP28951199A JP28951199A JP2001105032A JP 2001105032 A JP2001105032 A JP 2001105032A JP 28951199 A JP28951199 A JP 28951199A JP 28951199 A JP28951199 A JP 28951199A JP 2001105032 A JP2001105032 A JP 2001105032A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- pipe
- rolls
- interval
- roll axis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 パイプ長手方向で発生する口開きをほぼ零に
して、良好なパイプ形状の高強度厚肉長尺材を製造可能
とする。 【解決手段】 ロールベンダによるパイプ成形装置にお
いて、下ロール32の間隔をパイプ径と下ロール直径で
決まる範囲に設定すると共に、下ロール間隔を、成形さ
れたパイプ長手方向に変更できるようにバックアップロ
ール36で押し付ける。
して、良好なパイプ形状の高強度厚肉長尺材を製造可能
とする。 【解決手段】 ロールベンダによるパイプ成形装置にお
いて、下ロール32の間隔をパイプ径と下ロール直径で
決まる範囲に設定すると共に、下ロール間隔を、成形さ
れたパイプ長手方向に変更できるようにバックアップロ
ール36で押し付ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベンディングロー
ルによるパイプ成形装置、成形方法及びパイプに係り、
特に、高強度厚肉長尺材の製造に用いるのに好適な、板
材の一面側に配設される複数のロール(例えば下ロー
ル)と、板材の他面側に配設される対向ロール(例えば
上ロール)を備えた、ベンディングロールによるパイプ
成形装置、該成形装置を用いたパイプ成形方法、及び、
これらの成形装置又は成形方法により成形されたパイプ
に関する。
ルによるパイプ成形装置、成形方法及びパイプに係り、
特に、高強度厚肉長尺材の製造に用いるのに好適な、板
材の一面側に配設される複数のロール(例えば下ロー
ル)と、板材の他面側に配設される対向ロール(例えば
上ロール)を備えた、ベンディングロールによるパイプ
成形装置、該成形装置を用いたパイプ成形方法、及び、
これらの成形装置又は成形方法により成形されたパイプ
に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管等のパイプの製造に際して、大量生
産が行われる際には、パイプ外径が比較的小さい場合に
は電縫鋼管ミルが用いられ、パイプ外径が比較的大きい
場合にはUOEミルが用いられている。
産が行われる際には、パイプ外径が比較的小さい場合に
は電縫鋼管ミルが用いられ、パイプ外径が比較的大きい
場合にはUOEミルが用いられている。
【0003】一方、少量生産の分野では、パイプ素材の
板厚が厚い場合には、図1に示す如く、板材10をプレ
スベンダ20の下金型22と上金型24の間に挟んでプ
レスを多数回(例えば50回以上)繰り返すことによっ
て曲げる方法が採られ、一方、パイプ素材の板厚が薄い
場合には、図2に3本ロールのピラミッド型ロールベン
ダ30を例示する如く、板材10の下側に配設され、モ
ータ(図示省略)により駆動される一対の下ロール3
2、32と上ロール34とからなる3本のベンディング
ロールで板材10を送りながら、曲率半径ρに連続的に
曲げていく方法が行われている。
板厚が厚い場合には、図1に示す如く、板材10をプレ
スベンダ20の下金型22と上金型24の間に挟んでプ
レスを多数回(例えば50回以上)繰り返すことによっ
て曲げる方法が採られ、一方、パイプ素材の板厚が薄い
場合には、図2に3本ロールのピラミッド型ロールベン
ダ30を例示する如く、板材10の下側に配設され、モ
ータ(図示省略)により駆動される一対の下ロール3
2、32と上ロール34とからなる3本のベンディング
ロールで板材10を送りながら、曲率半径ρに連続的に
曲げていく方法が行われている。
【0004】このベンディングロールによるパイプ製造
は、具体的には、図3に例示する如く、例えばガスや酸
素プラズマ切断方式のフレームプレーナ40による切断
・開先加工を行い、次いで、ベンディングロールで曲が
らない板端部を予め曲げておくため、例えば油圧プレス
42による端曲げ加工を行い、次いで、例えば図2に示
したような3本のロールがピラミッド型に配置されたロ
ールベンダ30によるロール曲げ加工を行い、次いで、
内外面溶接装置46により仮付け溶接、内面溶接及び外
面溶接を行い、次いで、端面加工機(図示省略)により
端面切削を行い、ショットブラスト装置(図示省略)に
よるショットブラスト処理を経て、試験・検査に送られ
る。なお、ロール曲げ加工(又は仮付溶接後)の次工程
に、真円度を向上させるために曲げ矯正加工を挿入する
場合もある。曲げ矯正加工もロール曲げ加工とほぼ同様
の加工である。
は、具体的には、図3に例示する如く、例えばガスや酸
素プラズマ切断方式のフレームプレーナ40による切断
・開先加工を行い、次いで、ベンディングロールで曲が
らない板端部を予め曲げておくため、例えば油圧プレス
42による端曲げ加工を行い、次いで、例えば図2に示
したような3本のロールがピラミッド型に配置されたロ
ールベンダ30によるロール曲げ加工を行い、次いで、
内外面溶接装置46により仮付け溶接、内面溶接及び外
面溶接を行い、次いで、端面加工機(図示省略)により
端面切削を行い、ショットブラスト装置(図示省略)に
よるショットブラスト処理を経て、試験・検査に送られ
る。なお、ロール曲げ加工(又は仮付溶接後)の次工程
に、真円度を向上させるために曲げ矯正加工を挿入する
場合もある。曲げ矯正加工もロール曲げ加工とほぼ同様
の加工である。
【0005】このベンディングロールによるパイプ製造
は、上ロール34の締め込み量S(図2参照)の調整で
製品の外径を容易に変更可能であるため、多種少量生産
が可能で、且つ、UOEミル等に比較して設備費が安い
等、種々の利点を有している。
は、上ロール34の締め込み量S(図2参照)の調整で
製品の外径を容易に変更可能であるため、多種少量生産
が可能で、且つ、UOEミル等に比較して設備費が安い
等、種々の利点を有している。
【0006】しかしながら、ベンディングロールは、特
に上ロール34の撓み抑制が難しいため、図4に示す如
く、製造されるパイプ12の長手方向中央部で、口開き
12Aが発生し易いことから、負荷が大きく、ロールが
撓み易い高強度厚肉長尺材のパイプが製造できないとい
う問題点を有している。これは、上ロール34が両端部
の軸受のみで支えられていること、及び、上ロール34
のロール外径Dwuが、幾何学的関係で製品のパイプ内径
より小さくないといけないため、製品のパイプ径によっ
て制限されることに依存している。なお、下ロール32
は、その外側に何点かの補強用バックアップロールを設
けることができ、下ロールの撓みは抑制可能である。
に上ロール34の撓み抑制が難しいため、図4に示す如
く、製造されるパイプ12の長手方向中央部で、口開き
12Aが発生し易いことから、負荷が大きく、ロールが
撓み易い高強度厚肉長尺材のパイプが製造できないとい
う問題点を有している。これは、上ロール34が両端部
の軸受のみで支えられていること、及び、上ロール34
のロール外径Dwuが、幾何学的関係で製品のパイプ内径
より小さくないといけないため、製品のパイプ径によっ
て制限されることに依存している。なお、下ロール32
は、その外側に何点かの補強用バックアップロールを設
けることができ、下ロールの撓みは抑制可能である。
【0007】前記ロールベンダによるパイプ製造方法の
問題点を解消するものとして、特開昭53−12856
2に、図5に示す如く、上ロール34の上方より、上バ
ックアップロール35を介して、バックアップビーム3
7で圧力を加えながら成形することが提案されている。
図において、36は、下ロール32の撓みを抑制するた
めの下バックアップロールである。
問題点を解消するものとして、特開昭53−12856
2に、図5に示す如く、上ロール34の上方より、上バ
ックアップロール35を介して、バックアップビーム3
7で圧力を加えながら成形することが提案されている。
図において、36は、下ロール32の撓みを抑制するた
めの下バックアップロールである。
【0008】この方法によれば、上ロール34及び下ロ
ール32の撓みが減少し、その結果、口開きが抑制され
るため、高強度厚肉長尺材のパイプを容易に製造するこ
とが可能となる。
ール32の撓みが減少し、その結果、口開きが抑制され
るため、高強度厚肉長尺材のパイプを容易に製造するこ
とが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、大径パイプの製造は可能であるが、小径パイ
プの製造は難しい。何故ならば、小径パイプの製造で
は、バックアップビーム37を使用するだけのスペース
が、上ロール34とパイプ12の間にない上、上ロール
34のロール外径Dwuが、製品(12)のパイプ内径に
よって制限されるため、小径の上ロール34を単独で用
いなければならない。その結果、小径パイプの製造で
は、上ロールの撓みを抑制することができず、口開きが
発生したり、あるいは、上ロールの曲げによる許容限界
を越えてしまう恐れがあった。
方法では、大径パイプの製造は可能であるが、小径パイ
プの製造は難しい。何故ならば、小径パイプの製造で
は、バックアップビーム37を使用するだけのスペース
が、上ロール34とパイプ12の間にない上、上ロール
34のロール外径Dwuが、製品(12)のパイプ内径に
よって制限されるため、小径の上ロール34を単独で用
いなければならない。その結果、小径パイプの製造で
は、上ロールの撓みを抑制することができず、口開きが
発生したり、あるいは、上ロールの曲げによる許容限界
を越えてしまう恐れがあった。
【0010】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、パイプ長手方向中央部で発生する口
開きを小さくして、パイプ形状を向上させることを課題
とする。
くなされたもので、パイプ長手方向中央部で発生する口
開きを小さくして、パイプ形状を向上させることを課題
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、板材の一面側
に配設される複数のロールと、板材の他面側に配設され
る対向ロールとを備えた、ベンディングロールによるパ
イプ成形装置において、前記複数のロールのロール軸間
隔を設定変更可能とするロール間隔設定手段と、前記複
数のロールに対する前記対向ロールの締込み量を設定変
更可能とする締込み量設定手段と、前記複数のロールの
ロール軸間隔を、ロール軸長手方向中央部を狭く、ロー
ル軸長手方向両端部を広くすることを可能とするロール
軸間隔変更手段とを備えることにより、前記課題を解決
したものである。
に配設される複数のロールと、板材の他面側に配設され
る対向ロールとを備えた、ベンディングロールによるパ
イプ成形装置において、前記複数のロールのロール軸間
隔を設定変更可能とするロール間隔設定手段と、前記複
数のロールに対する前記対向ロールの締込み量を設定変
更可能とする締込み量設定手段と、前記複数のロールの
ロール軸間隔を、ロール軸長手方向中央部を狭く、ロー
ル軸長手方向両端部を広くすることを可能とするロール
軸間隔変更手段とを備えることにより、前記課題を解決
したものである。
【0012】又、該パイプ成形装置を用いて、前記複数
のロールのロール軸間隔Lを下記式の範囲に設定すると
ともに、 (Dp+Dwl)>L≧0.85(Dp+Dwl) ここで Dp :製品パイプの外径 Dw1:複数のロールの直径
のロールのロール軸間隔Lを下記式の範囲に設定すると
ともに、 (Dp+Dwl)>L≧0.85(Dp+Dwl) ここで Dp :製品パイプの外径 Dw1:複数のロールの直径
【0013】前記ロール軸間隔Lを、ロール軸長手方向
中央部で狭く、ロール軸長手方向両端部で広くなるよう
に設定した後、前記板材を成形することにより、パイプ
を成形するようにしたものである。
中央部で狭く、ロール軸長手方向両端部で広くなるよう
に設定した後、前記板材を成形することにより、パイプ
を成形するようにしたものである。
【0014】本発明は又、板材の一面側に配設される複
数のロールと、板材の他面側に配設される対向ロールと
を備えた、ベンディングロールによるパイプ成形装置に
おいて、前記複数のロールのロール軸間隔を設定変更可
能とするロール間隔設定手段と、前記複数のロールに対
する前記対向ロールの締込み量を設定変更可能とする締
込み量設定手段と、前記複数のロールのロール軸間隔
を、ロール軸長手方向で変更可能とする複数のロール軸
間隔変更手段とを備えることにより、前記課題を解決し
たものである。
数のロールと、板材の他面側に配設される対向ロールと
を備えた、ベンディングロールによるパイプ成形装置に
おいて、前記複数のロールのロール軸間隔を設定変更可
能とするロール間隔設定手段と、前記複数のロールに対
する前記対向ロールの締込み量を設定変更可能とする締
込み量設定手段と、前記複数のロールのロール軸間隔
を、ロール軸長手方向で変更可能とする複数のロール軸
間隔変更手段とを備えることにより、前記課題を解決し
たものである。
【0015】又、該パイプ成形装置を用いて、前記複数
のロールのロール軸間隔Lを下記式の範囲に設定すると
ともに、 (Dp+Dwl)>L≧0.85(Dp+Dwl) ここで Dp :製品パイプの外径 Dw1:複数のロールの直径
のロールのロール軸間隔Lを下記式の範囲に設定すると
ともに、 (Dp+Dwl)>L≧0.85(Dp+Dwl) ここで Dp :製品パイプの外径 Dw1:複数のロールの直径
【0016】前記ロール軸間隔Lを、ロール軸長手方向
で所定の分布となるように変更した後、前記板材を成形
することにより、パイプを成形するようにしたものであ
る。
で所定の分布となるように変更した後、前記板材を成形
することにより、パイプを成形するようにしたものであ
る。
【0017】本発明は又、前記のパイプ成形装置若しく
は前記のパイプ成形方法によって成形されたパイプを提
供するものである。
は前記のパイプ成形方法によって成形されたパイプを提
供するものである。
【0018】図2に示した、複数側ロールである下ロー
ルのロール軸間隔L(以下、下ロール間隔L)を一定に
して、ベンディングロールでパイプを成形した結果を図
6に示す。下ロール間隔Lが狭い場合、パスが進んで曲
率半径が小さくなるほど、対向ロールである上ロールの
荷重は高くなり、図中に○印で示す下ロール間隔600
mmの場合は製造不可能である。下ロール間隔Lを、図
中にΔ印で示す如く、800mmに広げると、下ロール
間隔が狭い場合に比べて、荷重が減少する。更に、下ロ
ール間隔Lを、図中に□印で示す如く、1000mmま
で広げると、途中パスの荷重は下がるものの、最終径ま
で成形することはできない。
ルのロール軸間隔L(以下、下ロール間隔L)を一定に
して、ベンディングロールでパイプを成形した結果を図
6に示す。下ロール間隔Lが狭い場合、パスが進んで曲
率半径が小さくなるほど、対向ロールである上ロールの
荷重は高くなり、図中に○印で示す下ロール間隔600
mmの場合は製造不可能である。下ロール間隔Lを、図
中にΔ印で示す如く、800mmに広げると、下ロール
間隔が狭い場合に比べて、荷重が減少する。更に、下ロ
ール間隔Lを、図中に□印で示す如く、1000mmま
で広げると、途中パスの荷重は下がるものの、最終径ま
で成形することはできない。
【0019】最終のパイプ径でのロール配置状況を図7
に示す。図7(a)に示すように、下ロール間隔Lを適
当な長さに広げると、上ロール34が下ロール32の間
隔に落ち込むことで、下ロール荷重の負荷方向が変化し
て、荷重が大幅に減少する。即ち、下ロール32の荷重
自体は減少していないが、荷重の負荷方向角度θが小さ
くなるため、上ロール34にかかる荷重が減少すること
となる。図7(b)に示すように、下ロール間隔Lを広
げ過ぎると、パイプ12が下ロール32間に完全に落ち
込み、その後の成形ができなくなる。即ち、パイプが下
ロール間に完全に落ち込むぎりぎりのところで、下ロー
ル間隔を設定すれば、荷重を大幅に削減できる。製品の
口開き量を決定しているのは、最終の成形条件であり、
製品のパイプ径に対して、上記の条件を満たせばよい。
に示す。図7(a)に示すように、下ロール間隔Lを適
当な長さに広げると、上ロール34が下ロール32の間
隔に落ち込むことで、下ロール荷重の負荷方向が変化し
て、荷重が大幅に減少する。即ち、下ロール32の荷重
自体は減少していないが、荷重の負荷方向角度θが小さ
くなるため、上ロール34にかかる荷重が減少すること
となる。図7(b)に示すように、下ロール間隔Lを広
げ過ぎると、パイプ12が下ロール32間に完全に落ち
込み、その後の成形ができなくなる。即ち、パイプが下
ロール間に完全に落ち込むぎりぎりのところで、下ロー
ル間隔を設定すれば、荷重を大幅に削減できる。製品の
口開き量を決定しているのは、最終の成形条件であり、
製品のパイプ径に対して、上記の条件を満たせばよい。
【0020】製品パイプ外径をDp、下ロール径をDw1
とし、下ロール間隔をLとすると、パイプが下ロールの
間に落ち込む幾何学的関係は、次式に示す如くである。
とし、下ロール間隔をLとすると、パイプが下ロールの
間に落ち込む幾何学的関係は、次式に示す如くである。
【0021】L≧Dp+Dwl …(2)
【0022】下ロール間隔Lが、製品パイプ外径Dpと
下ロール径Dwlの和(Dp+Dwl)より小さいことは、
パイプが下ロールの間に落ち込まない条件であるが、逆
にどこまで小さくても有効であるかは不明である。そこ
で、製品パイプ外径Dpと下ロール径Dwlの和(Dp+D
wl)に対する下ロール間隔Lの比L/(Dp+Dwl)と
荷重(P/Po)との関係を調査した結果を図8に示
す。ここで、P0は、L=0.5(Dp+Dwl)のときの
荷重である。図から明らかなように、比L/(Dp+Dw
l)が0.85を超えると急激に荷重が減少すると共
に、比L/(Dp+Dwl)が1.0で零となり、これが
限界である。即ち、下ロール間隔Lは前出(1)式の範
囲であることが有効であることが分かる。従って、
(1)式の範囲内で、下ロール間隔Lを設定しておき、
パイプを成形することで、十分荷重が低減される。
下ロール径Dwlの和(Dp+Dwl)より小さいことは、
パイプが下ロールの間に落ち込まない条件であるが、逆
にどこまで小さくても有効であるかは不明である。そこ
で、製品パイプ外径Dpと下ロール径Dwlの和(Dp+D
wl)に対する下ロール間隔Lの比L/(Dp+Dwl)と
荷重(P/Po)との関係を調査した結果を図8に示
す。ここで、P0は、L=0.5(Dp+Dwl)のときの
荷重である。図から明らかなように、比L/(Dp+Dw
l)が0.85を超えると急激に荷重が減少すると共
に、比L/(Dp+Dwl)が1.0で零となり、これが
限界である。即ち、下ロール間隔Lは前出(1)式の範
囲であることが有効であることが分かる。従って、
(1)式の範囲内で、下ロール間隔Lを設定しておき、
パイプを成形することで、十分荷重が低減される。
【0023】荷重の低減は、上ロールの撓み量を減少す
るには有効であるが、撓み量を全く零にできるわけでは
ない。撓みの発生は、成形されるパイプ長手方向中央部
での締め込み量不足となるため、当然、パイプ径が大き
くなり、図4の口開き12Aが少ないながらも発生す
る。そこで、パイプ長手方向中央部でのパイプ径を減少
させる手段として、中央でのロール間隔を縮めることが
有効と考えられる。下ロール中央部押込み量(端部のロ
ール間隔−中央部のロール間隔)と口開きとの関係を図
9に示す。パイプ長手方向中央部のロール間隔を狭める
ことによって、口開き量が大幅に減少することが分か
る。特に、前記のL/(Dp+Dwl)が大きいほど効果
が大きく、L/(Dp+Dwl)が0.85を超えている
場合には、パイプ長手方向中央部のロール間隔を狭める
ことによって、口開き量を零にすることが可能となって
いる。
るには有効であるが、撓み量を全く零にできるわけでは
ない。撓みの発生は、成形されるパイプ長手方向中央部
での締め込み量不足となるため、当然、パイプ径が大き
くなり、図4の口開き12Aが少ないながらも発生す
る。そこで、パイプ長手方向中央部でのパイプ径を減少
させる手段として、中央でのロール間隔を縮めることが
有効と考えられる。下ロール中央部押込み量(端部のロ
ール間隔−中央部のロール間隔)と口開きとの関係を図
9に示す。パイプ長手方向中央部のロール間隔を狭める
ことによって、口開き量が大幅に減少することが分か
る。特に、前記のL/(Dp+Dwl)が大きいほど効果
が大きく、L/(Dp+Dwl)が0.85を超えている
場合には、パイプ長手方向中央部のロール間隔を狭める
ことによって、口開き量を零にすることが可能となって
いる。
【0024】下ロール間隔をパイプ長手方向端部に比べ
て中央部で狭める手段としては、図10に示すように、
パイプ長手方向中央に配設されたバックアップロール3
6を水平方向に押し出して、下ロール32の中央部を内
側に曲げることが考えられる。バックアップロール36
は、もともと、下ロール32の撓み抑制のために配設さ
れているものであるので、これを移動させるのみでよ
く、しかも、予め位置を変更してもよく、口開きの状況
を見ながら変更できれば、更にうまく口開きを抑制可能
である。
て中央部で狭める手段としては、図10に示すように、
パイプ長手方向中央に配設されたバックアップロール3
6を水平方向に押し出して、下ロール32の中央部を内
側に曲げることが考えられる。バックアップロール36
は、もともと、下ロール32の撓み抑制のために配設さ
れているものであるので、これを移動させるのみでよ
く、しかも、予め位置を変更してもよく、口開きの状況
を見ながら変更できれば、更にうまく口開きを抑制可能
である。
【0025】その他の方法としては、例えば下ロールに
外側から力を加えて曲げる方法や、下ロールの支えをロ
ール中央部のみにして、下ロールにかかる力で、自動的
に端部のみ下ロール間隔が広がるようにする構造も考え
られる。これらも、下ロール間隔をパイプ長手方向端部
に比べて、中央部を狭めることには変わりなく、有効に
口開きを抑制できることから、当然、本発明の範囲に含
まれる。
外側から力を加えて曲げる方法や、下ロールの支えをロ
ール中央部のみにして、下ロールにかかる力で、自動的
に端部のみ下ロール間隔が広がるようにする構造も考え
られる。これらも、下ロール間隔をパイプ長手方向端部
に比べて、中央部を狭めることには変わりなく、有効に
口開きを抑制できることから、当然、本発明の範囲に含
まれる。
【0026】又、前記口開き12Aは、詳細にはパイプ
長手方向に分布して発生する。そこで、パイプ長手方向
の各位置での口開きを調整する手段として、パイプ長手
方向で下ロールのロール間隔を変更すると、更に有効で
ある。
長手方向に分布して発生する。そこで、パイプ長手方向
の各位置での口開きを調整する手段として、パイプ長手
方向で下ロールのロール間隔を変更すると、更に有効で
ある。
【0027】下ロール中央部でのバックアップロール押
込み量8mmの場合の口開き分布を図11に示す。パイ
プ長手方向中央部のロール間隔を狭めることによって、
中央部口開き量が大幅に減少することが分かる。この場
合も、前記の比L/(Dp+Dwl)が大きいほど効果が
大きく、L/(Dp+Dwl)が0.85を超えている場
合には、板材中央部のロール間隔を狭めることによっ
て、板材中央部口開き量を零にすることが可能となって
いる。但し、この場合はクォータ部で、口開き量が零で
はない2山型の形状になっている。更に、クォータ部に
対応する部分のバックアップロールを押し込めば、パイ
プ長手方向全長に亘って、口開き量が零である良好な形
状が得られる。
込み量8mmの場合の口開き分布を図11に示す。パイ
プ長手方向中央部のロール間隔を狭めることによって、
中央部口開き量が大幅に減少することが分かる。この場
合も、前記の比L/(Dp+Dwl)が大きいほど効果が
大きく、L/(Dp+Dwl)が0.85を超えている場
合には、板材中央部のロール間隔を狭めることによっ
て、板材中央部口開き量を零にすることが可能となって
いる。但し、この場合はクォータ部で、口開き量が零で
はない2山型の形状になっている。更に、クォータ部に
対応する部分のバックアップロールを押し込めば、パイ
プ長手方向全長に亘って、口開き量が零である良好な形
状が得られる。
【0028】下ロール間隔をパイプ長手方向で変更する
手段としては、図12に示す如く、下ロール32の外側
に複数列配設したバックアップロール36を水平方向に
押し出して、下ロール32を内側のパイプ長手方向に任
意の形状に曲げることが考えられる。口開きの状況を見
ながら、各々のバックアップロール36の位置を変更で
きれば、口開き分布を完全に抑制可能である。
手段としては、図12に示す如く、下ロール32の外側
に複数列配設したバックアップロール36を水平方向に
押し出して、下ロール32を内側のパイプ長手方向に任
意の形状に曲げることが考えられる。口開きの状況を見
ながら、各々のバックアップロール36の位置を変更で
きれば、口開き分布を完全に抑制可能である。
【0029】図中のバックアップロールはパイプ長手方
向に3列の例であるが、4列、5列等、これ以外の複数
列であっても、多ければ多いほど、設定がより複雑にな
るが、より細やかな設定が可能になる。これらもパイプ
長手方向の口開き分布に合わせて、複数のロールのロー
ル間隔をパイプ長手方向に変更することに変わりはな
く、有効に口開きを抑制できることから、当然、本発明
の範囲内に含まれる。又、ロールに外側から曲げをかけ
て、ロールを撓ます方法に、このバックアップロールの
押出しをかけ合わせて、複数のロールのロール間隔をパ
イプ長手方向に変更する方法や、バックアップロールの
押さえる位置をパイプ長手方向に移動させて複数のロー
ルのロール間隔をパイプ長手方向に変更する方法も、当
然、複数のロールのロール間隔をパイプ長手方向に変更
することには変わりなく、有効に口開きを抑制できるこ
とから、当然、本発明の範囲内に含まれる。
向に3列の例であるが、4列、5列等、これ以外の複数
列であっても、多ければ多いほど、設定がより複雑にな
るが、より細やかな設定が可能になる。これらもパイプ
長手方向の口開き分布に合わせて、複数のロールのロー
ル間隔をパイプ長手方向に変更することに変わりはな
く、有効に口開きを抑制できることから、当然、本発明
の範囲内に含まれる。又、ロールに外側から曲げをかけ
て、ロールを撓ます方法に、このバックアップロールの
押出しをかけ合わせて、複数のロールのロール間隔をパ
イプ長手方向に変更する方法や、バックアップロールの
押さえる位置をパイプ長手方向に移動させて複数のロー
ルのロール間隔をパイプ長手方向に変更する方法も、当
然、複数のロールのロール間隔をパイプ長手方向に変更
することには変わりなく、有効に口開きを抑制できるこ
とから、当然、本発明の範囲内に含まれる。
【0030】上記の条件が満たされると、上ロールに係
る荷重が大幅に軽減でき、上ロールの撓みも抑制され、
且つ、口開き自体も調整可能であることから、バックア
ップビームや大径の上ロールが使用できない小径のパイ
プでも高強度厚肉長尺材のパイプを製造できるようにな
る。
る荷重が大幅に軽減でき、上ロールの撓みも抑制され、
且つ、口開き自体も調整可能であることから、バックア
ップビームや大径の上ロールが使用できない小径のパイ
プでも高強度厚肉長尺材のパイプを製造できるようにな
る。
【0031】本発明によるパイプ成形方法は、当然、大
径のパイプ製造にも適用可能であり、その場合、バック
アップビームが不要であり、上ロールの変更もせずに成
形できるため、設備の簡略化と作業能率の向上を図るこ
とができる。
径のパイプ製造にも適用可能であり、その場合、バック
アップビームが不要であり、上ロールの変更もせずに成
形できるため、設備の簡略化と作業能率の向上を図るこ
とができる。
【0032】又、本発明によって成形されたパイプは、
成形過程において、長手方向に、より均一な変形を受け
ているので、機械的性質が均一となり、又、寸法精度に
優れることが期待できる。
成形過程において、長手方向に、より均一な変形を受け
ているので、機械的性質が均一となり、又、寸法精度に
優れることが期待できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を詳細に説明する。
実施形態を詳細に説明する。
【0034】本発明の第1実施形態を実施するためのパ
イプ成形装置は、図13(正面図)、図14(側面図)
及び図15(下ロール部のみの詳細を示す平面図)に示
す如く、2本の下ロール32と、該下ロール32の中間
に配設される上ロール34を備えたパイプ成形装置にお
いて、前記下ロール32の間隔Lを、(1)式の範囲内
に設定可能とするための下ロール間隔設定用駆動モータ
50と、前記上ロール34の下ロール32に対する締め
込み量Sを設定可能とするための油圧圧下装置52とを
備えている。又、下ロール32を内側に曲げる手段とし
て、下ロールの外側でロール中央部のみにバックアップ
ロール36が設置され、該バックアップロール36を押
し出すためのバックアップロール位置設定用駆動モータ
60を備えている。
イプ成形装置は、図13(正面図)、図14(側面図)
及び図15(下ロール部のみの詳細を示す平面図)に示
す如く、2本の下ロール32と、該下ロール32の中間
に配設される上ロール34を備えたパイプ成形装置にお
いて、前記下ロール32の間隔Lを、(1)式の範囲内
に設定可能とするための下ロール間隔設定用駆動モータ
50と、前記上ロール34の下ロール32に対する締め
込み量Sを設定可能とするための油圧圧下装置52とを
備えている。又、下ロール32を内側に曲げる手段とし
て、下ロールの外側でロール中央部のみにバックアップ
ロール36が設置され、該バックアップロール36を押
し出すためのバックアップロール位置設定用駆動モータ
60を備えている。
【0035】図において、54は、上ロール34に加わ
る荷重を検出するためのロードセル、56は、スピンド
ル58を介して下ロール32を駆動するための下ロール
駆動モータである。
る荷重を検出するためのロードセル、56は、スピンド
ル58を介して下ロール32を駆動するための下ロール
駆動モータである。
【0036】又、本発明の第2実施形態を実施するため
のパイプ成形装置は、第1実施形態と同様のパイプ成形
装置において、図16(側面図)及び図17(下ロール
部のみの詳細を示す平面図)に示す如く、下ロール32
を内側に曲げる手段として、下ロールの外側で3列にバ
ックアップロール36が設置され、該バックアップロー
ル36をそれぞれ押し出すためのバックアップロール位
置設定用駆動モータ60をそれぞれ備えている。他の構
成に関しては、第1実施形態と同様であるので説明は省
略する。
のパイプ成形装置は、第1実施形態と同様のパイプ成形
装置において、図16(側面図)及び図17(下ロール
部のみの詳細を示す平面図)に示す如く、下ロール32
を内側に曲げる手段として、下ロールの外側で3列にバ
ックアップロール36が設置され、該バックアップロー
ル36をそれぞれ押し出すためのバックアップロール位
置設定用駆動モータ60をそれぞれ備えている。他の構
成に関しては、第1実施形態と同様であるので説明は省
略する。
【0037】
【実施例】板厚30mm、幅6000mmの高張力鋼板
を径に対応した長さに切断すると共に、図3に示したよ
うな油圧プレス42で先後端部を円弧状に形成した後
に、ロールベンダ30により、次に示す2種類の方法
で、径500mmのパイプを製造した。なお、ベンディ
ングロールの上ロール直径Dwuは400mm、下ロール
直径Dwlは350mmである。
を径に対応した長さに切断すると共に、図3に示したよ
うな油圧プレス42で先後端部を円弧状に形成した後
に、ロールベンダ30により、次に示す2種類の方法
で、径500mmのパイプを製造した。なお、ベンディ
ングロールの上ロール直径Dwuは400mm、下ロール
直径Dwlは350mmである。
【0038】用いた方法は、(イ)下ロール間隔Lを6
00mmで全パス成形した場合(比較例)と、(ロ)下
ロール間隔Lを800mmで全パス成形し、且つ、下ロ
ールのバックアップロールを内側に5mmずつ押し込ん
だ場合(本発明の第1実施形態による方法:本発明法1
と称する)の2種類で、その各々について、成形後の口
開き量を図18に示す。
00mmで全パス成形した場合(比較例)と、(ロ)下
ロール間隔Lを800mmで全パス成形し、且つ、下ロ
ールのバックアップロールを内側に5mmずつ押し込ん
だ場合(本発明の第1実施形態による方法:本発明法1
と称する)の2種類で、その各々について、成形後の口
開き量を図18に示す。
【0039】比較例では、成形時の荷重が大きいため、
端部に対して中央部の口開き量が80mmと大きく、製
品とすることができなかった。一方、本発明法1では、
締め込み量Sが大きくとれ、荷重が大幅に低減して、成
形できた。しかも、下ロール間隔がパイプ長手方向中央
で狭く設定できているため、中央部の口開き量もほぼ零
となり、良好なパイプ形状の製品を得ることができた。
端部に対して中央部の口開き量が80mmと大きく、製
品とすることができなかった。一方、本発明法1では、
締め込み量Sが大きくとれ、荷重が大幅に低減して、成
形できた。しかも、下ロール間隔がパイプ長手方向中央
で狭く設定できているため、中央部の口開き量もほぼ零
となり、良好なパイプ形状の製品を得ることができた。
【0040】次に、同じく(イ)下ロール間隔Lを60
0mmで全パス成形した場合(比較例)と、(ハ)下ロ
ール間隔Lを800mmで全パス成形し、且つ、下ロー
ルのバックアップロールをパイプ長手方向中央部で内側
に8mm、クォータ部で4mmずつ押し込んだ場合(本
発明の第2実施形態による方法:以下、本発明法2と称
する)の2種類で、その各々について、成形後の口開き
量を図19に示す。
0mmで全パス成形した場合(比較例)と、(ハ)下ロ
ール間隔Lを800mmで全パス成形し、且つ、下ロー
ルのバックアップロールをパイプ長手方向中央部で内側
に8mm、クォータ部で4mmずつ押し込んだ場合(本
発明の第2実施形態による方法:以下、本発明法2と称
する)の2種類で、その各々について、成形後の口開き
量を図19に示す。
【0041】比較例では、成形時の荷重が大きいため、
端部に対して中央部の口開き量が80mmと大きく、製
品とならなかった。一方、本発明法2では、締め込み量
Sが大きくとれ、荷重が大幅に低減して、成形できた。
しかも、下ロール間隔がパイプ長手方向で適切な分布に
設定しているため、パイプ長手方向全長にわたって口開
き量がほぼ零となり、良好なパイプ形状の製品を得るこ
とができた。
端部に対して中央部の口開き量が80mmと大きく、製
品とならなかった。一方、本発明法2では、締め込み量
Sが大きくとれ、荷重が大幅に低減して、成形できた。
しかも、下ロール間隔がパイプ長手方向で適切な分布に
設定しているため、パイプ長手方向全長にわたって口開
き量がほぼ零となり、良好なパイプ形状の製品を得るこ
とができた。
【0042】なお、前記説明においては、いずれも、本
発明が鋼管の製造に適用されていたが、本発明の適用対
象はこれに限定されず、鋼以外の金属、例えばアルミニ
ウム、銅、チタニウム、真鍮等のパイプの製造にも同様
に適用できることは明らかである。
発明が鋼管の製造に適用されていたが、本発明の適用対
象はこれに限定されず、鋼以外の金属、例えばアルミニ
ウム、銅、チタニウム、真鍮等のパイプの製造にも同様
に適用できることは明らかである。
【0043】又、上ロール締め込みや下ロール間隔変更
も、油圧圧下やモータ駆動に限定されず、締め込みロー
ルや駆動ロールも、それぞれ上ロールや下ロールに限定
されない。
も、油圧圧下やモータ駆動に限定されず、締め込みロー
ルや駆動ロールも、それぞれ上ロールや下ロールに限定
されない。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、例えば最終パスにおい
て、ベンディングロールによる成形中の対向ロールに係
る荷重を低減し、対向ロールの撓みを抑制することが可
能で、且つ、複数のロールのパイプ長手方向中央部での
ロール間隔を端部に比べて狭めることが可能であるの
で、少なくとも中央部で発生する口開きをほぼ零にで
き、良好なパイプ形状の高強度厚肉長尺材を製造するこ
とが可能となる。
て、ベンディングロールによる成形中の対向ロールに係
る荷重を低減し、対向ロールの撓みを抑制することが可
能で、且つ、複数のロールのパイプ長手方向中央部での
ロール間隔を端部に比べて狭めることが可能であるの
で、少なくとも中央部で発生する口開きをほぼ零にで
き、良好なパイプ形状の高強度厚肉長尺材を製造するこ
とが可能となる。
【図1】プレスベンダによる鋼管製造方法の説明図
【図2】ロールベンダによる鋼管製造方法の説明図
【図3】ロールベンダによる鋼管製造工程の説明図
【図4】ロールベンダによる鋼板製造でパイプに発生す
る口開きの説明図
る口開きの説明図
【図5】口開きを解消するべく特開昭53−12856
2で提案された方法を示す説明図
2で提案された方法を示す説明図
【図6】本発明の原理を説明するための、出側製品パイ
プ径と上ロール荷重の関係を示す線図
プ径と上ロール荷重の関係を示す線図
【図7】同じく、広い下ロール間隔で上ロールを締め込
んだ状態、及び、下ロール間隔を広げ過ぎた状態を示す
説明図
んだ状態、及び、下ロール間隔を広げ過ぎた状態を示す
説明図
【図8】同じく比L/(Dp+Dwl)と荷重P/Poとの
関係を示す線図
関係を示す線図
【図9】本発明の第1実施形態の原理を説明するため
の、成形されているパイプ長手方向端部と中央部のロー
ル間隔差と口開き量との関係を示す線図
の、成形されているパイプ長手方向端部と中央部のロー
ル間隔差と口開き量との関係を示す線図
【図10】第1実施形態におけるパイプ長手方向端部と
中央部の下ロール間隔を変更する手段の一例として、バ
ックアップロールを押し出す機構を示す説明図
中央部の下ロール間隔を変更する手段の一例として、バ
ックアップロールを押し出す機構を示す説明図
【図11】本発明の第2実施形態の原理を説明するため
の、成形されるパイプ長手方向中央部のロールを押し出
してロール間隔を狭めた場合のパイプ長手方向の口開き
量分布を示す線図
の、成形されるパイプ長手方向中央部のロールを押し出
してロール間隔を狭めた場合のパイプ長手方向の口開き
量分布を示す線図
【図12】第2実施形態における幅方向に下ロール間隔
を変更する手段の一例として、バックアップロールを押
し出す機構を示す説明図
を変更する手段の一例として、バックアップロールを押
し出す機構を示す説明図
【図13】本発明の第1実施形態を実施するためのパイ
プ成形装置の構成例の正面図
プ成形装置の構成例の正面図
【図14】同じく側面図
【図15】同じくバックアップロールを押し出す機構の
詳細を示す平面図
詳細を示す平面図
【図16】本発明の第2実施形態を実施するためのパイ
プ成形装置の構成例の側面図
プ成形装置の構成例の側面図
【図17】同じくバックアップロールを押し出す機構の
詳細を示す平面図
詳細を示す平面図
【図18】比較例と本発明の第1実施形態によりパイプ
径500mmのパイプを製造した際の口開き量を比較し
て示す図
径500mmのパイプを製造した際の口開き量を比較し
て示す図
【図19】比較例と本発明の第2実施形態によりパイプ
径500mmのパイプを製造した際の口開き量を比較し
て示す線図
径500mmのパイプを製造した際の口開き量を比較し
て示す線図
10…板材 12…パイプ 12A…口開き 30…ロールベンダ 32…下ロール 34…上ロール 36…バックアップロール 50…下ロール間隔設定用駆動モータ 52…油圧圧下装置 54…ロードセル 56…下ロール駆動モータ 60…バックアップロール位置設定用駆動モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊理 正人 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 江見 晋吾 千葉県千葉市中央区新浜町1番地 川鉄鋼 管株式会社内 (72)発明者 冨澤 信夫 千葉県千葉市中央区新浜町1番地 川鉄鋼 管株式会社内 (72)発明者 佐藤 宣男 千葉県千葉市中央区新浜町1番地 川鉄鋼 管株式会社内 Fターム(参考) 4E063 AA01 BB03 LA06 LA07 MA02
Claims (5)
- 【請求項1】板材の一面側に配設される複数のロール
と、板材の他面側に配設される対向ロールとを備えた、
ベンディングロールによるパイプ成形装置において、 前記複数のロールのロール軸間隔を設定変更可能とする
ロール間隔設定手段と、 前記複数のロールに対する前記対向ロールの締込み量を
設定変更可能とする締込み量設定手段と、 前記複数のロールのロール軸間隔を、ロール軸長手方向
中央部を狭く、ロール軸長手方向両端部を広くすること
を可能とするロール軸間隔変更手段と、 を備えたことを特徴とするベンディングロールによるパ
イプ成形装置。 - 【請求項2】請求項1に記載のパイプ成形装置を用い
て、 前記複数のロールのロール軸間隔Lを下記式の範囲に設
定するとともに、 (Dp+Dwl)>L≧0.85(Dp+Dwl) ここで Dp :製品パイプの外径 Dw1:複数のロールの直径 前記ロール軸間隔Lを、ロール軸長手方向中央部で狭
く、ロール軸長手方向両端部で広くなるように設定した
後、 前記板材を成形することを特徴とするベンディングロー
ルによるパイプ成形方法。 - 【請求項3】板材の一面側に配設される複数のロール
と、板材の他面側に配設される対向ロールとを備えた、
ベンディングロールによるパイプ成形装置において、 前記複数のロールのロール軸間隔を設定変更可能とする
ロール間隔設定手段と、 前記複数のロールに対する前記対向ロールの締込み量を
設定変更可能とする締込み量設定手段と、 前記複数のロールのロール軸間隔を、ロール軸長手方向
で変更可能とする複数のロール軸間隔変更手段と、 を備えたことを特徴とするベンディングロールによるパ
イプ成形装置。 - 【請求項4】請求項3に記載のパイプ成形装置を用い
て、 前記複数のロールのロール軸間隔Lを下記式の範囲に設
定するとともに、 (Dp+Dwl)>L≧0.85(Dp+Dwl) ここで Dp :製品パイプの外径 Dw1:複数のロールの直径 前記ロール軸間隔Lを、ロール軸長手方向で所定の分布
となるように変更した後、 前記板材を成形することを特徴とするベンディングロー
ルによるパイプ成形方法。 - 【請求項5】請求項1又は3に記載のパイプ成形装置も
しくは請求項2又は4に記載のパイプ成形方法により成
形されたパイプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28951199A JP2001105032A (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | ベンディングロールによるパイプ成形装置、成形方法及びパイプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28951199A JP2001105032A (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | ベンディングロールによるパイプ成形装置、成形方法及びパイプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001105032A true JP2001105032A (ja) | 2001-04-17 |
Family
ID=17744225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28951199A Pending JP2001105032A (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | ベンディングロールによるパイプ成形装置、成形方法及びパイプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001105032A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019171409A (ja) * | 2018-03-27 | 2019-10-10 | 富士車輌株式会社 | ベンディングロール機 |
JP7449343B1 (ja) | 2022-08-25 | 2024-03-13 | 株式会社栗本鐵工所 | ベンディングロール |
-
1999
- 1999-10-12 JP JP28951199A patent/JP2001105032A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019171409A (ja) * | 2018-03-27 | 2019-10-10 | 富士車輌株式会社 | ベンディングロール機 |
JP7045773B2 (ja) | 2018-03-27 | 2022-04-01 | 富士車輌株式会社 | ベンディングロール機 |
JP7449343B1 (ja) | 2022-08-25 | 2024-03-13 | 株式会社栗本鐵工所 | ベンディングロール |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW449509B (en) | Bending rolls, and pipe formed thereby | |
US6318141B1 (en) | Roller leveller | |
EP1707281B1 (en) | Tube reducing apparatus | |
JP2001105032A (ja) | ベンディングロールによるパイプ成形装置、成形方法及びパイプ | |
JPH06198337A (ja) | 溶接鋼管矯正方法 | |
EP1169150B1 (en) | Method for manufacturing a pipe with a not circular cross-section and device therefor | |
JP3332217B2 (ja) | ベンディングロールによるパイプ成形方法 | |
JP3332216B2 (ja) | ベンディングロールによるパイプ成形装置及び成形方法 | |
EP1554064A1 (en) | Method and apparatus for rolling a tube | |
JP3358654B2 (ja) | ベンディングロールによるパイプ成形方法 | |
JPH0441021A (ja) | 溶接管の製造装置 | |
EP3960316B1 (en) | Rolling-straightening machine and method for manufacturing pipe or bar using rolling-straightening machine | |
US6253596B1 (en) | Process and device for producing pipes as per the UOE process | |
JPH0417727B2 (ja) | ||
JP2994202B2 (ja) | 真円度の優れた電縫鋼管の製造方法 | |
JP3256162B2 (ja) | 溶接鋼管の製造方法 | |
JP2001353520A (ja) | 角型鋼管の成形方法 | |
JP3353880B2 (ja) | 継目無角形鋼管の製造方法 | |
JP2661491B2 (ja) | 鋼管の冷間圧延方法 | |
JPH0261854B2 (ja) | ||
US20030182980A1 (en) | Apparatus for producing internally grooved tube | |
JP2000301230A (ja) | 鋼管製造設備 | |
JP3076700B2 (ja) | 円管の冷間絞り圧延機列 | |
JPH11104711A (ja) | 継目無角形鋼管の製造方法 | |
JPH07204736A (ja) | 溶接管の成形方法および成形スタンド |