JP2001104957A - アンモニア除去方法およびその装置 - Google Patents

アンモニア除去方法およびその装置

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JP2001104957A
JP2001104957A JP28847199A JP28847199A JP2001104957A JP 2001104957 A JP2001104957 A JP 2001104957A JP 28847199 A JP28847199 A JP 28847199A JP 28847199 A JP28847199 A JP 28847199A JP 2001104957 A JP2001104957 A JP 2001104957A
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seawater
ammonia
activated carbon
ammonium ions
cathode
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JP28847199A
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Naomi Imada
尚美 今田
Yasuyoshi Kato
泰良 加藤
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体中でのアンモニア分解において発生する
残留塩素を低減すること。 【解決手段】 アンモニアあるいはアンモニウムイオン
を含む海水20を水槽10からポンプ14で汲み出し、
この海水を電解槽16内に送給し、海水中に配置された
陽極22と陰極24とを通電し、海水中のアンモニアあ
るいはアンモニウムイオンを分解し、アンモニアあるい
はアンモニウムイオンが分解された海水をろ過器18に
送給し、この海水をろ過器18中の活性炭充填層内を通
過させる。この海水が活性炭充填層を通過する過程で海
水に含まれる塩素が除去され、塩素の除去された海水が
水槽10に戻される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンモニア除去方
法及びその装置に係り、特に、電解を用いて液体、例え
ば、海水に含まれるアンモニアを除去するに好適なアン
モニア除去方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、活魚店舗に設置された水槽などに
おいて、魚類、軟体動物などが飼育されている。魚類な
どの水棲生物を水槽中で飼育するに際しては、水槽中の
海水を常に清浄化することが必要である。すなわち、魚
類などの水棲生物は排泄物としてアンモニアを水中に放
出する。水中のアンモニア(NH)は、水棲生物、特
に、魚類やイカなど、鰓呼吸を行なう生物に大きな影響
を与え、水中のアンモニア濃度が高くなると、水中で生
息する生物を死に至らしめる。このため、魚類、軟体動
物などを水槽で飼育するには、水中に含まれるアンモニ
ア濃度を数ppm以下に維持する必要がある。
【0003】すなわち、生簀、水槽などの閉鎖された系
では短時間にアンモニア濃度が上昇するので、生簀や水
槽などで魚類、軟体動物などを飼育するに際しては、ア
ンモニアの濃度が上昇するのを防止することが必須とな
っている。特に、活魚店に設置された水槽、鑑賞用水
槽、鮮魚用に用いる車載水槽など、限られた空間に多数
の生物を飼育する系では、生物の排泄物に起因するアン
モニアによる濃度上昇が著しい。
【0004】そこで、水槽内のアンモニア濃度の上昇を
抑制するために、活性炭やゼオライトなどの吸着材にア
ンモニアを吸着させる方法、微生物によりアンモニアを
分解させる方法、オゾンを添加して酸化分解する方法、
電解によりアンモニアを分解させる方法など各種の低減
策がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、
電解によりアンモニアを分解させる方法は、使用電力も
少なく、高効率で行なえ、副生成物の心配も少ないな
ど、他の分解方法に比べて効果が高い優れた方法であ
る。ところが、電解による分解法を魚類などの水槽に用
いた場合、アンモニアの分解時に発生した活性塩素の一
部が水槽中に残留し、残留した活性塩素が魚類に悪影響
を与えることがある。
【0006】これに対し、鑑賞魚用水槽では、一般に、
残留塩素除去材として、チオ硫酸ナトリウム(ハイポ)
の添加が行なわれている。また、本願出願人により、ア
スコルビン酸を用いて残留塩素を除去する方法も提案さ
れている。しかし、ハイポは、活魚店や魚類輸送用車両
搭載式水槽など、対象が食品である場合には、人体への
影響が懸念され、使用が困難である。また、アルコルビ
ン酸は水溶液状で用いるため、ポンプや制御バルブなど
アルコルビン酸を水槽中に添加する添加装置が必要とな
り、しかも、添加装置を活魚店の水槽に設置したり車両
に搭載したりする場合、複雑なメンテナンスを行なうこ
とが困難な場所への適用が困難である。
【0007】本発明の目的は、液体中でのアンモニア分
解において発生する残留塩素を低減することができるア
ンモニア除去方法、アンモニア除去装置、生物飼育用水
槽装置及び活魚類輸送用水槽装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、アンモニアあるいはアンモニウムイオン
を含有する液体中に陽極と陰極を配置し、前記陽極と前
記陰極との通電により前記液体中のアンモニアあるいは
アンモニウムイオンを分解し、アンモニアあるいはアン
モニウムイオンが分解された液体を活性炭充填層に導入
し、導入された液体を前記活性炭充填層を通過させ、前
記液体が前記活性炭充填層を通過する過程で前記液体に
含まれる塩素を除去するアンモニア除去方法を採用した
ものである。
【0009】また、本発明は、アンモニアあるいはアン
モニウムイオンを含有する海水を貯留する水槽から海水
の一部を電解槽内に汲み出し、前記電解槽内に配置され
た陽極と陰極との通電により前記電解槽内の海水に含ま
れるアンモニアあるいはアンモニウムイオンを分解し、
アンモニアあるいはアンモニウムイオンが分解された海
水を活性炭充填層に導入し、導入された海水を前記活性
炭充填層を通過させ、前記海水が前記活性炭充填層を通
過する過程で前記海水に含まれる塩素を除去し、塩素の
除去された海水を前記水槽に戻すアンモニア除去方法を
採用したものである。
【0010】また、本発明は、アンモニアあるいはアン
モニウムイオンを含有する液体を貯留するとともに液体
中に陽極と陰極を配置し前記陽極と前記陰極との通電に
より液体中のアンモニアあるいはアンモニウムイオンを
分解する電解槽と、前記電解槽によりアンモニアあるい
はアンモニウムイオンが分解された液体を受けこの液体
に含まれる塩素を活性炭により除去し塩素の除去された
液体を排出するろ過器とを備えてなるアンモニア除去装
置を構成したものである。 また本発明は、アンモニア
あるいはアンモニウムイオンを含有する海水を貯留する
水槽から海水の一部を汲み出すポンプと、このポンプに
より汲み出された海水を貯留するとともに海水中に陽極
と陰極を配置し前記陽極と前記陰極との通電により海水
中のアンモニアあるいはアンモニウムイオンを分解する
電解槽と、前記電解槽によりアンモニアあるいはアンモ
ニウムイオンが分解された海水を受けこの海水に含まれ
る塩素を活性炭により除去し塩素の除去された海水を前
記水槽に戻すろ過器とを備えてなるアンモニア除去装置
を構成したものである。
【0011】前記アンモニア除去装置を構成するに際し
ては、以下の要素を付加することができる。
【0012】(1)前記ろ過器は活性炭を充填した活性
炭充填層を有し、前記活性炭充填層を構成する活性炭
は、フェルト状、布状、繊維状、粒状あるいはハニカム
状に構成されてなる。
【0013】また、本発明は、魚類、軟体動物を主とす
る生物を飼育するための海水を貯留する水槽と、この水
槽から海水の一部を汲み出すポンプと、このポンプによ
り汲み出された海水を貯留するとともに海水中に陽極と
陰極を配置し前記陽極と前記陰極との通電により海水中
のアンモニアあるいはアンモニウムイオンを分解する電
解槽と、前記電解槽によりアンモニアあるいはアンモニ
ウムイオンが分解された海水を受けこの海水に含まれる
塩素を活性炭により除去し塩素の除去された海水を前記
水槽に戻すろ過器とを備えてなる生物飼育用水槽装置を
構成したものである。
【0014】前記生物飼育用水槽装置の水槽を車両に搭
載可能に構成することで活魚類輸送用水槽装置として用
いることができる。
【0015】前記した手段によれば、液体、例えば、海
水にアンモニアあるいはアンモニウムイオンが含まれて
いるときに、海水中に配置された陽極と陰極との通電に
より海水中のアンモニアあるいはアンモニウムイオンを
分解し、その後、アンモニアあるいはアンモニウムイオ
ンが分解された海水を活性炭(活性炭充填層)を通過さ
せるようにしているため、海水が活性炭(活性炭充填
層)を通過する過程で海水に含まれる塩素を除去するこ
とができる。そして塩素の除去された海水を水槽に戻す
ことで、水槽中の残留塩素を除去することができるとと
もに水槽中に含まれるアンモニアの濃度を低減すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
ブロック構成図である。図1において、水槽10は、生
物飼育用水槽あるいは車両に搭載可能に構成された活魚
類輸送用水槽として、ほぼ箱型形状に形成され、上部側
が開口されている。この水槽10には、魚類、軟体動物
を主とする生物を飼育するための液体として、例えば、
海水20が貯留されており、この海水20中には、魚類
などの水棲生物が生息する過程で、水棲生物の排泄物に
よるアンモニアあるいはアンモニウムイオンが含まれ
る。そしてこの水槽10の底部側側面から上方に渡っ
て、アンモニア除去装置の1要素として配管12が配設
されており、配管12の管の途中にはポンプ12、電解
槽16、ろ過器18が配置され、配管12の端末が水槽
10内の海水20中に挿入されている。
【0017】ポンプ14は、水槽10内の海水20の一
部を配管12を介して汲み出し、この汲み出した海水を
電解槽16に送給するようになっている。電解槽16
は、ポンプ14の送給による海水を貯留する容器として
構成されているとともに、電気の良導体となる陽極2
2、陰極24を有し、陽極22と陰極24がそれぞれ海
水中に相対向して配置されている。陽極22と陰極24
はそれぞれ電源に接続されており、陽極22と陰極24
との通電により、電解槽16内の海水中に含まれるアン
モニア(NH)あるいはアンモニウムイオン(NH
+)を分解し、アンモニアあるいはアンモニウムイオン
が分解された海水をろ過器18に送給するようになって
いる。この電解槽16は、例えば、円筒形状に形成され
ているが、この電解槽16としては、海水中に陽極22
と陰極24が配置されて電解可能な構造であればどのよ
うな構造であっても良い。また陰極24としては、海水
により腐食されなければ各種金属、不銹鋼、炭素などか
らなる板状、コイル状あるいは網状のものを用いること
ができる。一方、陽極22としては、発生した塩素によ
り腐食されない材質であることが必要である。また触媒
作用に優れたものが高結果を得やすく、白金などの貴金
属性電極あるいはこれらをコーティングしたチタン電極
などを用いることができる。
【0018】ろ過器18は、ほぼ円筒形状に形成され、
内部に活性炭を充填した活性炭充填層が収納されてお
り、電解層16から海水を導入し、導入した海水を活性
炭充填層を通過させ、海水が活性炭充填層を通過する過
程で海水に含まれる塩素を除去し、塩素の除去された海
水を配管12を介して水槽10内の海水20中に戻すよ
うになっている。
【0019】ろ過器18内に活性炭充填層を収納するに
際しては、図2(a)に示すように、不織布フィルタ2
6と不織布フィルタ26との間に粒状の活性炭28を収
納したり、(b)に示すように、不織布フィルタ26と
繊維状の活性炭30を交互に挿入したり、また、(c)
に示すように、ハニカム状の活性炭32を挿入したりす
る構成を採用することができる。このろ過器18に用い
る活性炭としては、粒状の活性炭28、繊維状の活性炭
30、ハニカム状の活性炭32のいずれの形状のもので
も良いが、少ない充填量で残留塩素を完全に除去するに
は、接触効率の高い形状のもの、例えば、繊維状の活性
炭30が好ましい。またろ過器18内に活性炭を充填す
るに際しては、活性炭と海水とが効率よく接触できる形
状のものならいずれの活性炭を用いることもできる。し
かし、繊維状の活性炭30を用いる場合、この活性炭3
0を単独で積層すると圧損が上昇しやすくなるため、活
性炭30と不織布フィルタ26とを交互に配置する構成
を採用することで、圧損の上昇を抑えることができる。
【0020】また、活性炭充填層には、一般の魚類飼育
用水槽に用いられている箱型式ろ過フィルタを流用する
こともできる。さらに、ろ過器18の海水の流入方法は
上下どちらでも特に問題はない。
【0021】さらに、活性炭として、繊維状の活性炭3
0を用いる場合には、活性炭をフェルト状、布状(織っ
たもの)にすれば、特に、取り扱いが容易になる。
【0022】上記構成において、アンモニアあるいはア
ンモニウムイオンを含む海水20がポンプ14によって
汲み出されると、汲み出された海水は電解槽16内に送
給される。電解槽16内に海水が満たされているとき
に、陽極22と陰極24に電流を流すと、陽極22では
塩素イオンから電子が奪われ、反応性の高い塩素ラジカ
ル(−Cl)が生成される((1)式)。この塩素ラジ
カルは反応性が高く、次の(2)式にしたがって速やか
にアンモニア(NH)と反応し、NHが窒素とHC
lになる。一方、陰極24では、海水中の水素イオンと
電子から水素が生成される((3)式)。
【0023】 陽極22での反応 Cl⇒−Cl(塩素ラジカル)+e(電子)……(1) NH3分解反応 3・Cl+NH⇒1/2N+3HCl ……… (2) 陰極24での反応 H+e⇒2/2H …………(3) NH分解反応(2)式において、塩素ラジカルは反応
性が高いため、NHと定量的に反応するが、その一部
が海水中に残留する。この残留塩素は魚類などに悪影響
を与えるため、取り除く必要がある。
【0024】そこで、本実施形態においては、電解層1
6で海水中のNHを分解した後、NHの分解された
海水をろ過器18内の活性炭充填層を通過させ、海水が
活性炭充填層を過程で残留塩素を除去することとしてい
る。そして残留塩素の除去された海水を再び水槽10に
戻すことで、水槽10の海水20中の残留塩素を完全に
除去することができるとともに、水槽10の海水20に
含まれるアンモニア濃度を低減することができる。
【0025】このように本実施形態によれば、水槽10
から汲み出した海水20の一部を電解槽16を通過させ
てNHを分解した後、NHの分解された海水をろ過
器18内の活性炭充填層を通過させて残留塩素を除去
し、残留塩素の除去された海水を再び水槽10に戻すよ
うにしているため、水槽10内の海水20に含まれる残
留塩素を完全に除去することができるとともに、海水2
0のアンモニア濃度を低減することができる。
【0026】また、本実施形態によれば、海水中に含ま
れるNHを極めて効率良く除去するとともに有害な残
留塩素を除去するようにしたため、生物飼育用水槽ある
いは活魚類輸送用水槽内の生物がその排泄物に起因して
死滅するのを防止することができる。
【0027】なお、前記実施形態においては、活性炭充
填層を水槽10内に設置し、水槽10内の残留塩素をあ
る程度低い濃度に維持する構成を採用することもできる
が、電解直後の高い濃度の残留塩素を含む海水が常に水
槽10内には流入するために、水槽10内の残留塩素を
完全には除去できないだけではなく、高濃度の塩素含有
海水が直接水槽10内に流入する付近で水槽10内に一
時的に高い残留塩素濃度域が生じ、魚類への悪影響を改
善することはできない。さらに、活性炭充填層を電解槽
16の入口側に設置する構成を採用することも考えられ
るが、この構成では、水槽10内の塩素除去効率は極め
て低い結果となる。また電解槽16内の陽極22と陰極
24との間に活性炭充填層を設置する構成も考えられる
が、この構成では、発生した活性塩素がただちに活性炭
と接触して消滅するため、アンモニアの分解率が著しく
阻害され、アンモニアを効率良く除去することができな
くなる。すなわち、活性炭充填層は、電解槽16の出口
側に設置するのが最も効率的に活性炭による塩素除去を
行なうことができる。
【0028】次に、本発明の実施例について説明する。
【0029】(実施例1)直径26φ、容積30ccの
ガラス製流通管の内部に0.5φの白金線(長さ23c
m)を渦巻状に巻いた電極を一対設置した電解槽を用意
し、その電解槽の下流に、直径20φ長さ15cmのガ
ラス製流通管の内部に、繊維状の活性炭(クラレケミカ
ル製FR−20)0.7gを、図2(b)に示すよう
に、不織布フィルタと交互に充填した活性炭充填層とし
て設置する。一方、NHを1ppm含有する海水12
リットル入れた水槽を用意し、この水槽からポンプによ
り20ml/minの速度で海水を汲み上げ、この海水
を電解槽、活性炭層を順次経由した後、水槽に戻す処理
を行なった。このとき電極に電流56mAを流して電解
し、水槽内のNH濃度、残留塩素濃度及び活性炭層出
口の塩素濃度の経時変化を調べたところ、図3に示すよ
うな結果が得られた。
【0030】(比較例1)実施例1において、活性炭層
を設置しない以外は、実施例1と同様な構成で電解試験
を行ない、NH濃度及び残留塩素濃度の経時変化を調
べたところ、図3に示すような結果が得られた。
【0031】(比較例2)水槽内の塩素濃度が上昇した
ときに、チオ硫酸ナトリウム液を滴下するという制御を
模擬して、実施例1において、活性炭充填層を設置しな
い代わりに、0.1mol/リットルのチオ硫酸ナトリ
ウム水溶液を1時間に1度0.75mlずつ添加し、そ
れ以外は実施例1と同様な処理で電解試験を行ない、水
槽内のNH 濃度、残留塩素濃度及び電解槽出口の塩素
濃度の経時変化を調べたところ図3に示すような結果が
得られた。
【0032】実施例1、比較例1、2の結果をみると、
実施例1の場合は、塩素濃度は20時間後でも0を維持
したのに対して、比較例1では塩素濃度が約2ppmと
高かった。また比較例2では、リオ硫酸ナトリウム液を
間欠的に添加したため、添加直後は水槽内の塩素を0に
できるが、ただちに塩素濃度が上昇するという傾向がみ
られ、平均して水槽内の塩素濃度は0.7ppm程度に
しか維持することができず、塩素濃度を完全に0にでき
ないばかりではなく、出口の塩素濃度をみると、実施例
1では出口の塩素濃度が常に0であるのに対して、比較
例2では約3.5ppmと高い。また実施例1のアンモ
ニア量は活性炭充填層を有していない比較例1と同じく
1ppmで安定しており、活性炭充填層を設置すること
でアンモニアの分解率が悪影響を受けないことがわか
る。これに対して、比較例2のアンモニア量は経時的に
上昇している。このように、チオ硫酸ナトリウム液の添
加は残留塩素を完全に除去できないばかりではなく、ア
ンモニアの分解を阻害することがわかる。
【0033】このように本実施例によれば、電解に伴っ
て発生する残留塩素を水槽へ戻す前に0にできるため、
水槽中の塩素濃度を常に0にすることができる。
【0034】(実施例2)直径30φ、長さ10cmの
ガラス製流通管の内部に粒状活性炭(クラレケミカル製
GW−H)5gを、図2(a)に示すように、不織布フ
ィルタの間に挿入して活性炭充填層を構成し、実施例1
と同様の装置を用いて実施例1と同様な試験を行なっ
た。
【0035】(実施例3)直径20φ、長さ15cmの
ガラス製流通管の内部に直径20φ、長さ3cmのハニ
カム状活性炭を、図2(c)に示すように充填して活性
炭充填層を構成し、実施例1と同様の装置を用いて実施
例1と同様の試験を行なった。
【0036】実施例2と実施例3の試験では反応6時間
後のアンモニア分解率及び水槽内の残留塩素濃度を比較
したところ、次の表1に示すような結果が得られた。
【0037】
【表1】 表1からわかるように、実施例2及び実施例3では、実
施例1と同様のアンモニア分解率が得られるだけではな
く、残留塩素濃度もほとんど0に近い。
【0038】実施例2及び実施例3によれば、電解に伴
って発生する残留塩素を水槽に戻す前にほぼ0にできる
ため、水槽中の塩素濃度をほぼ0にすることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液体として海水にアンモニアあるいはアンモニウムイオ
ンが含まれているときに、海水中に配置された陽極と陰
極との通電により海水中のアンモニアあるいはアンモニ
ウムイオンを分解し、その後、アンモニアあるいはアン
モニウムイオンが分解された海水を活性炭を通過させる
ようにしているため、添加物を用いることなく、海水が
活性炭を通過する過程で海水に含まれる塩素を除去する
ことができる。そして塩素の除去された海水を水槽に戻
すことで、水槽中の残留塩素を除去することができると
ともに水槽中に含まれるアンモニアの濃度を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す装置のブロック構成
図である。
【図2】ろ過器の第1実施形態ないし第3実施形態を示
す構成図である。
【図3】実施例1、比較例1、2の試験結果を示す特性
図である。
【符号の説明】
10 水槽 12 配管 14 ポンプ 16 電解槽 18 ろ過器 20 海水 22 陽極 24 陰極 26 不織布フィルタ 28 粒状活性炭 30 繊維状活性炭 32 ハニカム状活性炭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/58 C02F 1/58 L Fターム(参考) 2B104 CA09 EA01 ED01 ED36 EE11 EF09 4D017 AA01 BA11 CA03 CB01 CB03 CB05 DA01 EA01 EB08 4D024 AA05 AA06 AB11 BA02 BB01 BB02 BB03 BB05 BC01 BC02 DB09 4D038 AA03 AA05 AB29 AB39 BA04 BB06 BB10 4D061 DA04 DA06 DB19 DC15 EB18 EB19 EB30 FA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニアあるいはアンモニウムイオン
    を含有する液体中に陽極と陰極を配置し、前記陽極と前
    記陰極との通電により前記液体中のアンモニアあるいは
    アンモニウムイオンを分解し、アンモニアあるいはアン
    モニウムイオンが分解された液体を活性炭充填層に導入
    し、導入された液体を前記活性炭充填層を通過させ、前
    記液体が前記活性炭充填層を通過する過程で前記液体に
    含まれる塩素を除去するアンモニア除去方法。
  2. 【請求項2】 アンモニアあるいはアンモニウムイオン
    を含有する海水を貯留する水槽から海水の一部を電解槽
    内に汲み出し、前記電解槽内に配置された陽極と陰極と
    の通電により前記電解槽内の海水に含まれるアンモニア
    あるいはアンモニウムイオンを分解し、アンモニアある
    いはアンモニウムイオンが分解された海水を活性炭充填
    層に導入し、導入された海水を前記活性炭充填層を通過
    させ、前記海水が前記活性炭充填層を通過する過程で前
    記海水に含まれる塩素を除去し、塩素の除去された海水
    を前記水槽に戻すアンモニア除去方法。
  3. 【請求項3】 アンモニアあるいはアンモニウムイオン
    を含有する液体を貯留するとともに液体中に陽極と陰極
    を配置し前記陽極と前記陰極との通電により液体中のア
    ンモニアあるいはアンモニウムイオンを分解する電解槽
    と、前記電解槽によりアンモニアあるいはアンモニウム
    イオンが分解された液体を受けこの液体に含まれる塩素
    を活性炭により除去し塩素の除去された液体を排出する
    ろ過器とを備えてなるアンモニア除去装置。
  4. 【請求項4】 アンモニアあるいはアンモニウムイオン
    を含有する海水を貯留する水槽から海水の一部を汲み出
    すポンプと、このポンプにより汲み出された海水を貯留
    するとともに海水中に陽極と陰極を配置し前記陽極と前
    記陰極との通電により海水中のアンモニアあるいはアン
    モニウムイオンを分解する電解槽と、前記電解槽により
    アンモニアあるいはアンモニウムイオンが分解された海
    水を受けこの海水に含まれる塩素を活性炭により除去し
    塩素の除去された海水を前記水槽に戻すろ過器とを備え
    てなるアンモニア除去装置。
  5. 【請求項5】 前記ろ過器は活性炭を充填した活性炭充
    填層を有し、前記活性炭充填層を構成する活性炭は、フ
    ェルト状、布状、繊維状、粒状あるいはハニカム状に構
    成されてなることを特徴とする請求項3または4に記載
    のアンモニア除去装置。
  6. 【請求項6】 魚類、軟体動物を主とする生物を飼育す
    るための海水を貯留する水槽と、この水槽から海水の一
    部を汲み出すポンプと、このポンプにより汲み出された
    海水を貯留するとともに海水中に陽極と陰極を配置し前
    記陽極と前記陰極との通電により海水中のアンモニアあ
    るいはアンモニウムイオンを分解する電解槽と、前記電
    解槽によりアンモニアあるいはアンモニウムイオンが分
    解された海水を受けこの海水に含まれる塩素を活性炭に
    より除去し塩素の除去された海水を前記水槽に戻すろ過
    器とを備えてなる生物飼育用水槽装置。
  7. 【請求項7】 魚類、軟体動物を主とする生物を飼育す
    るための海水を貯留する水槽と、この水槽から海水の一
    部を汲み出すポンプと、このポンプにより汲み出された
    海水を貯留するとともに海水中に陽極と陰極を配置し前
    記陽極と前記陰極との通電により海水中のアンモニアあ
    るいはアンモニウムイオンを分解する電解槽と、前記電
    解槽によりアンモニアあるいはアンモニウムイオンが分
    解された海水を受けこの海水に含まれる塩素を活性炭に
    より除去し塩素の除去された海水を前記水槽に戻すろ過
    器とを備え、前記水槽は車両に搭載可能に構成されてな
    る活魚類輸送用水槽装置。
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