JP2001104875A - 自動車外装用樹脂メッキ部品及びその製造法 - Google Patents

自動車外装用樹脂メッキ部品及びその製造法

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JP2001104875A JP28419299A JP28419299A JP2001104875A JP 2001104875 A JP2001104875 A JP 2001104875A JP 28419299 A JP28419299 A JP 28419299A JP 28419299 A JP28419299 A JP 28419299A JP 2001104875 A JP2001104875 A JP 2001104875A
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Kenji Masaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性と外観との双方の問題を同時に解決す
ると共に、生産性にも優れた経済的な自動車外装用樹脂
メッキ部品を提供する。 【解決手段】 本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品
は、合成樹脂成形品の表面の金属メッキ膜を設ける部分
に顔料等の配合材と金属メッキ操作に対する抵抗性を有
する樹脂ビヒクルとからなる第1塗料層又は金属メッキ
操作に対する抵抗性を有する樹脂ビヒクルからなる第2
塗料層の付着を防止するマスクを装着する工程と、該マ
スクを装着しない表面の部分に該第1塗料層を設ける工
程と、該第1塗料層の指触乾燥後に該第2塗料層を該第
1塗料層の上に設けて2重塗膜を形成する工程と、該2
重塗膜の乾燥後に該合成樹脂成形品の表面の該マスクを
外した部分に化学メッキ層と耐食性の金属メッキ膜とを
順次に設ける工程とを含むことを特徴とする方法によ
り、効率的に且つ経済的に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車外装用樹脂メ
ッキ部品、更に詳細には自動車外装用として用いられる
ラジエータグリル、ホイールキャップ、ライセンスモー
ルなどの合成樹脂製の金属メッキを施した部品、及びそ
の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車は、省エネルギー化の流れに従っ
て、燃費を改善のするために車体の軽量化が進められ、
金属製部品の内でもそれほど機械的強度や形状精度等が
必要でないものは、合成樹脂製の部品に代わりつつあ
る。そして金属代替の合成樹脂部品の内でも外観が重要
とされるものは、金属メッキされることが多く、場合に
より他の金属部品と同様にメタリック塗装されるものも
多い。
【0003】こうした金属メッキ樹脂部品は、例えばA
BS樹脂やポリプロピレン樹脂、或いはノリル樹脂など
で成形されたものが多い。そして、樹脂成形品の表面を
クロム酸やリン酸などを含む硫酸溶液により粗化したの
ち、スズイオンとパラジウム塩との反応により表面に触
媒活性を付与し、次いで還元剤を含む銅メッキ浴中に浸
漬して、表面に化学銅膜を析出させて導電性とし、その
後電気メッキにより、厚さ10〜20μ程度の銅層、厚
さ10〜20μ程度のニッケル層、更に厚さ0.1〜
0.3μ程度のクロム層を順次にメッキするなどの方法
で、金属メッキ部品を製造するようにしていた。
【0004】そしてまた、樹脂部品に対して高級感のあ
る外観を与えるため、メタリック調や艶消し調などを与
える2液硬化型塗料を塗装することも行われているが、
クロムメッキ面に対しては塗料の密着性が充分でない。
そこで、メッキ面に対する密着性を高めるために、下地
プライマーを塗布し一次乾燥を行った後に、2液硬化型
のメタリック調塗料などを塗装する方法などが利用でき
るが、作業工程が複雑であって生産性を損なううえに、
コスト高となるという問題があった。
【0005】その一方で、メッキ面に対する塗装を行っ
た自動車の外装用部品では、小石などの衝撃によるチッ
ピング、高圧水洗浄による剥離、洗車の際の擦り傷の発
生などの防止が求められるようになっているため、樹脂
部品の塗装面に先にメタリック調などの2液硬化型塗料
を塗装し、その後所望の面にメッキする方法が考えられ
た。しかし、塗装面に対するメッキ層の密着力は比較的
に小さく、また、化学メッキ操作により塗膜のメタリッ
ク調が損なわれるという欠点もあり、実用化することが
できない。
【0006】更に、樹脂部品の塗装面に下地塗料を塗装
しておき、次いで下地塗装のない面に金属メッキを行う
方法も検討された。しかしこの方法も、メッキ面との境
界部分に対する上塗塗料による補修が省略できないた
め、いずれもメッキ工程を挟んで2回の塗装工程を実施
することが必要であって、前記と同様な生産性低下とコ
スト高の問題が残る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属メッキ
面と塗装面とを隣接して設けた自動車外装用樹脂部品に
対して、従来から求められていた耐久性と外観との双方
の問題を同時に解決すると共に、生産性にも優れた経済
的な自動車外装用樹脂メッキ部品を提供しようとするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成できる
本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品は、合成樹脂成形
品の表面の一部に金属メッキ膜を設けてなる自動車外装
用樹脂部品において、該金属メッキ膜に隣接する該表面
に、金属メッキ操作に対する抵抗性を有する樹脂ビヒク
ルと顔料等の配合材とからなる第1塗料層と、金属メッ
キ操作に対する抵抗性を有する樹脂ビヒクルからなる第
2塗料層との2重塗膜を設けたことを特徴としている。
【0009】本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品は、
合成樹脂成形品の表面の金属メッキ膜を設ける部分に金
属メッキ操作に対する抵抗性を有する樹脂ビヒクルと顔
料等の配合材とからなる第1塗料層又は金属メッキ操作
に対する抵抗性を有する樹脂ビヒクルからなる第2塗料
層の付着を防止するマスクを装着する工程と、該マスク
を装着しない表面の部分に該第1塗料層を設ける工程
と、該第1塗料層の指触乾燥後に該第2塗料層を該第1
塗料層の上に設けて2重塗膜を形成する工程と、該2重
塗膜の乾燥後に該合成樹脂成形品の表面の該マスクを外
した部分に化学メッキ層と耐食性の金属メッキ膜とを順
次に設ける工程とを含むことを特徴とする方法により、
効率的に且つ経済的に製造することができる。
【0010】そして、本発明の自動車外装用樹脂メッキ
部品を製造する材料としての合成樹脂成形品は、金属メ
ッキ膜を設ける面と2重塗膜を設ける面との間に見切り
溝を備えていると、塗料層の付着を防止するマスクを正
確且つ容易に装着することができ、メッキ膜や塗膜の縁
に乱れが発生することを抑制することができる。また更
に、見切り溝の横断面形状を、底部幅以上の開口幅を有
する台形に形成することにより、上記の効果を一層確実
なものとすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自動車外装用樹脂
メッキ部品、及びその製造法を、図に基づいて説明す
る。図1は、乗用自動車の尾部に設けられる本発明の樹
脂製ライセンスモールの、一部を破断した状態の斜視図
であるが、1aはその周辺部1の表面に設けられた金属
メッキ層であり、2aはナンバープレートを取り付ける
本体部2の表面に設けられた塗膜層である。そして周辺
部1と本体部2との表面の境界部分には、本体部2の表
面に塗料を塗布する際に、塗料の付着を防止するために
周辺部1の表面に装着するマスクの周縁部を嵌合する、
見切り溝3が形成されている。
【0012】本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品にお
ける、金属メッキ層と塗膜層との境界部分の例の形状
を、その他の変形例と比較するための拡大断面図を図2
に示すが、その(a) に示した見切り溝3は、その開口幅
3aが底部幅3bより広い台形状の断面を有するもので
あり、また(b) に示した見切り溝3は、その開口幅3a
が底部幅3bとほぼ等しい長方形状の断面を有するもの
である。そして(c) に示した見切り溝3は、断面形状が
(a) と同様であるほか、金属メッキを予定している周辺
部1側の表面に、僅かな段差部4を設けてあるものであ
る。更に(d) は、見切り溝3を設ける代わりに周辺部1
側の表面に段差部4だけを設けたものである。なお、
(c) 及び(d) における段差部4は、塗料の付着防止用の
マスク5の端縁5aを装着するに際して、その装着位置
の精度を高めるためのものである。
【0013】本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品を製
造するに用いられる合成樹脂成形品は、金属メッキの密
着性と、塗料の密着性とのいずれもが、樹脂メッキ部品
に対する要求水準を満たしていることが必要である。か
かる樹脂材料としては、例えばABS樹脂、ノリル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、PP樹脂などを用いること
ができるが、中でもABS樹脂が好ましく使用できる。
このような樹脂材料を用いて樹脂成形品を得るには、射
出成形法等を利用することが好ましいが、これに限られ
ることなく、適宜の成形法を利用することができる。
【0014】またかかる合成樹脂成形品に対する塗料と
しては、上記の密着性のほか優れた耐候性や耐老化性な
どが必要であり、更に金属メッキに際して使用される種
々の化学薬品に対する耐食性も必要である。しかしなが
ら、塗料に配合される顔料には耐食性が充分でないない
ものが多く、特に自動車用の塗料に多用されるメタリッ
ク調の顔料であるアルミニウム等の金属粉末は、メッキ
浴に対する耐食性の点で不安があるので、本発明に使用
される塗料、特に上塗塗料としては、酢酸ビニル共重合
塩化ビニル樹脂をビヒクルとしたラッカーが好ましく用
いられる。
【0015】しかし、上記の塗料層は、耐食性の着色塗
料層と耐食性の上塗透明塗料層とを重ねて、2重塗膜と
することが特に望ましい。かかる塗料の塗布は、塗膜の
均一性などの点から、吹き付け法を利用することが好ま
しい。このようにして形成された耐食性の2重塗膜は、
金属メッキの際の表面粗化処理には不活性であり、また
触媒活性化処理も受け付け難いので、塗装を実施するに
当たっては、金属メッキ層を設ける予定の樹脂成形品の
表面に、塗料が付着しないようにマスク5を装着したう
えで、予定した表面のみに塗装をする必要がある。この
ようなマスク5としては、保護する面の形状と正確に一
致する形状を備えたものでなければならず、例えば、基
準の樹脂成形品用基材を用いて電鋳法などにより作成さ
れた、金属製のマスクなどを用いることが望ましい。本
発明の樹脂メッキ部品を製造するに用いられるマスク5
は、2重塗膜の輪郭の形状を正確に且つ滑らかとなるよ
う塗装を行うために、その端縁5aが見切り溝3の側壁
に密着できるように形成されていることが好ましく、ま
た端縁5aの厚さは0.2〜0.3mm程度であることが
望ましい。
【0016】上記のように、必要な面のみに2重塗膜を
設けた合成樹脂成形品に対して、更に金属メッキ膜を設
けるには、従来から採用されているメッキ方法をそのま
ま利用することができる。すなわち、樹脂成形品をクロ
ム酸やリン酸などを含む硫酸溶液に浸漬して表面を粗化
し、次にスズ塩とパラジウム塩との反応による活性化を
行い、化学銅メッキ浴中に浸漬して銅膜(厚さ0.1〜
0.2μ)を析出させる。その後電気メッキにより、厚
さ10〜20μの銅層と厚さ10〜20μのニッケル層
を順次に生成させ、更に厚さ0.1〜0.3μのクロム
層をメッキして、耐候性がよく且つ美麗な外観を有する
金属メッキ膜が得られる。
【0017】このようにして製造された本発明の自動車
外装用樹脂メッキ部品は、最初に、基材となる合成樹脂
成形品の表面の塗装を予定した部分に、金属メッキ操作
における化学処理用薬剤に対する抵抗性を有する塗料膜
を設け、次いで、金属メッキを予定した部分に耐候性の
金属メッキ膜を設けてなるものであり、塗料膜面上に金
属メッキ膜が生成することがなく、また金属メッキ膜上
に塗料膜が形成されることもない。従って、優れた密着
性と耐候性とを備えた塗装面と、耐久性が高くて美麗な
金属メッキ面とを備え、品質がよくて特性の揃った樹脂
メッキ部品が、簡素化された製造工程により、高い生産
性で製造できるものである。
【0018】
【実施例】以下、本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品
を、ライセンスモールの実施例に基づいて説明するが、
本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、その
技術思想に反しないかぎり適宜変更を加え、又は応用す
ることができることは、言うまでもない。
【0019】〔第1実施例〕ABS樹脂の射出成形によ
り、図1に示す形状をもち、図2の(a) に示す断面形状
の見切り溝3を備えたライセンスモール用基材を成形し
た。そして、表面をエアブローすることで異物などを除
去したのち、エステル−ケトン−芳香族系混合溶剤に、
酢酸ビニル共重合塩化ビニル樹脂をビヒクルとして溶解
し、藍色レーキ顔料と鱗片状のアルミニウム粉末とを配
合したメタリック調ラッカー塗料を、基材の表面に対し
て厚さが10〜15μmとなるように吹き付け塗装し
た。
【0020】これを常温の通気乾燥室内に10分程度放
置し、指触乾燥状態となったことを確認した後、上記の
ラッカー塗料と同様に、酢酸ビニル共重合塩化ビニル樹
脂を溶剤に溶解したクリアラッカー塗料を、前記のメタ
リック調塗膜面上に厚さが5〜15μmとなるように吹
き付け塗装した。こうして2重に塗装した基材を、温度
65℃の通気乾燥室内で60分乾燥して、基材の表面部
分に耐食性の2重塗膜が形成された、本発明の自動車外
装用樹脂メッキ部品の対照品である、メタリック調樹脂
部品のライセンスモールOを製造した。
【0021】次に、上記のライセンスモールO作成用の
基材と同様な、図2の(a) に示す断面形状の見切り溝3
を備えた基材を用い、その金属メッキを予定している周
辺部1を覆い、且つ見切り溝3にマスク5の端縁5aが
嵌合できるように、電鋳法によって製作した塗装用のマ
スク5を装着した。そして、ライセンスモールO作成の
場合と同様にして、メタリック調ラッカー塗料と、クリ
アラッカー塗料とを重ねて塗布し、マスク5を取り外し
た後乾燥して、耐食性の2重塗膜を形成した基材aを作
成した。
【0022】こうして作成した基材aを常法により洗浄
し、クロム硫酸混合液に浸漬して表面をエッチングし、
更に水洗したのち、活性化液に浸漬して触媒付けをした
後水洗し、化学銅メッキ液に浸漬して、厚さ0.1〜
0.2μの銅膜を析出させ、水洗した。その後これらの
各基材を電解銅メッキ糟に移して、先の銅膜の上に厚さ
10〜15μの銅層を電着し、水洗した。更にこれらの
銅メッキ基材の上に、半光沢ニッケル層と光沢ニッケル
層とを厚さ10〜15μに電気メッキし、水洗した。そ
の後、ニッケルメッキ層の上に厚さ0.1〜0.3μの
クロムメッキ層を電着し,充分に水洗し且つ乾燥して、
本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品である、メタリッ
ク調2重塗装で部分装飾クロムメッキしたライセンスモ
ールAを製造した。
【0023】また、上記のライセンスモールAの製造の
際の、メタリック調ラッカー塗料を塗布した後の、クリ
アラッカー塗料の塗布を省略した他は、ライセンスモー
ルAの製造の場合と全く同様な方法により、本発明に対
する比較品である、メタリック調単層塗装で部分装飾ク
ロムメッキしたライセンスモールPを製造した。
【0024】これらのライセンスモールO、A及びPに
ついて、塗装部の色相、光沢を目視により評価し比較し
たほか、塗膜の硬度(鉛筆硬度)、耐衝撃性(デュポン
式、−30℃、500g×30cm)、密着性(碁盤目テ
ープ剥離)、耐湿密着性(50℃、95%RH、240h
r)、耐水密着性(40℃、240hr)、耐ガソリン性
(浸漬、30min )、耐酸性(0.1モル硫酸スポッ
ト、24hr)、耐アルカリ性(0.1モル苛性ソーダス
ポット、55℃、4hr)、促進耐候性(サンシャインウ
ェザーメータ、500hr及び1000hr)、耐熱性(8
0℃、240hr)及び耐冷熱サイクル性(−30℃×4
hr及び80℃×4hr、10サイクル)を評価した。これ
らの結果を表1に示したが、本発明の自動車外装用樹脂
メッキ部品は優れた塗膜性能を有していることが分か
る。
【0025】そこで、ライセンスモールAとライセンス
モールPを、それぞれ自動車に実装して、自動洗車機に
よる洗車を繰り返し、耐傷付き性の比較を行った結果、
表1に併せて示すように、本発明の自動車外装用樹脂メ
ッキ部品は優れた耐傷付き性を示した。
【0026】
【表1】
【0027】〔第2実施例〕第1実施例のライセンスモ
ールAの製造において使用した、見切り溝3の断面が図
2の(a) に示す形状である基材に代えて、それぞれ図2
の(b) 、(c) 及び(d) に示す形状であるような基材を用
いて、それぞれの基材の形状に適合するマスクを装着し
て耐食性の2重塗膜を形成した他は、ライセンスモール
Aの製造の場合と全く同様な方法により、メタリック調
2重塗装されて部分装飾クロムメッキしたライセンスモ
ールB、C及びDを、それぞれ製造した。
【0028】こうして得た各ライセンスモールA並びに
B、C及びDの、各20個の製品について、塗膜と金属
メッキの境界見切り部の外観を目視で調べ、塗装上の欠
陥の生じ易さの目安として、塗装部のダレ、カブリ及び
スケの発生個数を計数し、表2に示した。この結果を見
ると、見切り部には見切り溝を設けることが望ましい。
また見切り溝の断面形状は開口幅が底部幅より広いのが
好ましく、見切り溝の側壁にマスクの端縁が係合できる
段差部などを設けるのが更に好ましいことが分かる。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品
は、合成樹脂成形品の表面の金属メッキ膜を設ける部分
に金属メッキ操作に対する抵抗性を有する樹脂ビヒクル
と顔料等の配合材とからなる第1塗料層又は金属メッキ
操作に対する抵抗性を有する樹脂ビヒクルからなる第2
塗料層の付着を防止するマスクを装着し、該マスクを装
着しない表面の部分に該第1塗料層を設け、該第1塗料
層の指触乾燥後に該第2塗料層を該第1塗料層の上に設
けて2重塗膜を形成し、該2重塗膜の乾燥後に該合成樹
脂成形品の表面の該マスクを外した部分に化学メッキ層
と耐食性の金属メッキ膜とを順次に設けることにより製
造するもので、塗膜を設けた部分と金属メッキ膜を設け
た部分との間に、密着性ばかりでなく耐薬品性や耐久性
の劣る部分が形成されることがなく、しかも外観も優れ
ているので、高品質且つ長寿命であり、更に製造工程が
簡素化されているために、生産性が高く経済的であると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車外装用樹脂メッキ部品の例であ
るライセンスモールの、一部を破断した状態の斜視図で
ある。
【図2】図1の例の金属メッキ層と塗膜層との境界部分
の形状を、他の変形例と比較して示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 周辺部 1a 金属メッキ層 2 本体部 2a 塗膜層 3 見切り溝 3a 開口幅 3b 底部幅 4 段差部 5 マスク 5a 端縁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂成形品の表面の一部に金属メッ
    キ膜を設けてなる自動車外装用樹脂部品において、該金
    属メッキ膜に隣接する該表面に、金属メッキ操作に対す
    る抵抗性を有する樹脂ビヒクルと顔料等の配合材とから
    なる第1塗料層と、金属メッキ操作に対する抵抗性を有
    する樹脂ビヒクルからなる第2塗料層との2重塗膜を設
    けたことを特徴とする自動車外装用樹脂メッキ部品。
  2. 【請求項2】 前記合成樹脂成形品は、前記金属メッキ
    膜を設ける面と前記2重塗膜を設ける面との間に見切り
    溝を備えている、請求項1に記載の自動車外装用樹脂メ
    ッキ部品。
  3. 【請求項3】 前記見切り溝の横断面形状は、底部幅以
    上の開口幅を有する台形である、請求項2に記載の自動
    車外装用樹脂メッキ部品。
  4. 【請求項4】 前記合成樹脂がABS樹脂である、請求
    項1乃至3のいずれかに記載の自動車外装用樹脂メッキ
    部品。
  5. 【請求項5】 前記樹脂ビヒクルが酢酸ビニル共重合塩
    化ビニル樹脂である、請求項1乃至4のいずれかに記載
    の自動車外装用樹脂メッキ部品。
  6. 【請求項6】 合成樹脂成形品の表面の金属メッキ膜を
    設ける部分に金属メッキ操作に対する抵抗性を有する樹
    脂ビヒクルと顔料等の配合材とからなる第1塗料層又は
    金属メッキ操作に対する抵抗性を有する樹脂ビヒクルか
    らなる第2塗料層の付着を防止するマスクを装着する工
    程と、該マスクを装着しない表面の部分に該第1塗料層
    を設ける工程と、該第1塗料層の指触乾燥後に該第2塗
    料層を該第1塗料層の上に設けて2重塗膜を形成する工
    程と、該2重塗膜の乾燥後に該合成樹脂成形品の表面の
    該マスクを外した部分に化学メッキ層と耐食性の金属メ
    ッキ膜とを順次に設ける工程とを含むことを特徴とす
    る、自動車外装用樹脂メッキ部品の製造法。
  7. 【請求項7】 前記合成樹脂成形品として、前記金属メ
    ッキ膜を設ける面と前記2重塗膜を設ける面との間に見
    切り溝を備えたものを用いる、請求項6に記載の自動車
    外装用樹脂メッキ部品の製造法。
  8. 【請求項8】 前記見切り溝の横断面形状は、底部幅以
    上の開口幅を有する略台形である、請求項7に記載の自
    動車外装用樹脂メッキ部品の製造法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008004558A1 (fr) * 2006-07-05 2008-01-10 Kakihara Kogyo Co., Ltd. Procédé de production un objet ornemental plaqué en convertissant une résine en une résine conductrice par métallisation sous vide et gabarit suspendu pour la fixation du moulage de résine

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WO2008004558A1 (fr) * 2006-07-05 2008-01-10 Kakihara Kogyo Co., Ltd. Procédé de production un objet ornemental plaqué en convertissant une résine en une résine conductrice par métallisation sous vide et gabarit suspendu pour la fixation du moulage de résine
WO2008004315A1 (fr) * 2006-07-05 2008-01-10 Kakihara Kogyo Co., Ltd. procédé de production d'objets plaqués de manière décorative en communiquant une électroconductivité à la résine par pulvérisation cathodique

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