JP2001104712A - 凝集沈澱装置およびそれを用いた水処理方法 - Google Patents

凝集沈澱装置およびそれを用いた水処理方法

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JP2001104712A JP28685399A JP28685399A JP2001104712A JP 2001104712 A JP2001104712 A JP 2001104712A JP 28685399 A JP28685399 A JP 28685399A JP 28685399 A JP28685399 A JP 28685399A JP 2001104712 A JP2001104712 A JP 2001104712A
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和彦 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原水を凝集沈澱処理するに際し、とくに高分
子凝集剤の添加量を小さく抑えつつ効率よく所望の大き
さのフロックを形成させ、処理水質の向上をはかるとと
もにランニングコストを低く抑えることが可能な凝集沈
澱装置およびそれを用いた水処理方法を提供する。 【解決手段】 原水中の懸濁物質を凝集剤と粒状物の添
加によりフロックに凝集させて沈澱させる凝集沈澱装置
において、粒状物として比重が3〜8の範囲にある粒状
物を用いたことを特徴とする凝集沈澱装置、およびそれ
を用いた水処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原水中の懸濁物質
を凝集沈澱により汚泥と処理水とに分離する凝集沈澱装
置、およびそれを用いた水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原水中に懸濁している物質(以下、SS
[Suspended Solid] と称することもある。)を沈澱によ
り分離除去する装置が知られている。従来の原水中のS
Sを除去するための凝集沈澱装置として、原水に単に凝
集剤を添加して凝集物を沈澱させ、凝集物を汚泥として
引き抜くとともに上部から処理水を導出するようにした
装置はよく知られている。
【0003】このような一般的な凝集沈澱装置では、凝
集物の沈澱に長時間を要し、沈澱槽としても極めて大型
のものが要求されることから、より効率よく凝集沈澱を
行わせるようにした凝集沈澱装置が提案されている。
【0004】たとえばフランス特許第1411792号
には、凝集槽において、原水に凝集剤とともに、粒径1
0〜200μm程度の粒状物(代表的には、珪砂)を添
加し、原水中のSSを比重の大きい粒状物を含んだ比較
的大きなフロックとして凝集させ、沈澱槽において凝集
槽から導入された被処理水中のフロックを沈澱させて処
理水と分離する凝集沈澱装置が開示されている。沈澱槽
から引き抜かれた沈澱フロックは、サイクロン等の分離
器により汚泥と粒状物とに分離され、分離された粒状物
は凝集槽に回収されて循環使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来装置
においては、通常、処理能力を高めるために、原水中の
マイナス荷電を持つコロイドやSS成分を荷電的に中和
する無機凝集剤を添加してフロックを形成し、そのフロ
ックと珪砂を結合して粗大フロックに成長させるために
高分子凝集剤を添加する。高分子凝集剤を添加しなけれ
ば、フロックに結合される珪砂の量が少なくなり、たと
えば処理線速度LV=50m/hのような高速の処理を
行うことはできない。すなわち、LV=50m/hのよ
うな高速の処理をするためには、高分子凝集剤は必須で
あり、高分子凝集剤の使用量が多くなると、ランニング
コストがかさむという問題があった。
【0006】また、サイクロン等で汚泥と珪砂の比重差
を利用して分離し、珪砂を回収再利用する場合、比較的
粒径の小さな珪砂は分離しきれずに系外に排出されるこ
とがあるため、排出された分の珪砂を補充しなければな
らず、ランニングコストを増加させるとともに、頻繁に
補給しなければならないという問題があった。
【0007】本発明の課題は、原水を凝集沈澱処理する
に際し、とくに高分子凝集剤の添加量を小さく抑えつつ
効率よく所望の大きさのフロックを形成させ、処理水質
の向上をはかるとともにランニングコストを低く抑える
ことが可能な凝集沈澱装置およびそれを用いた水処理方
法を提供することにある。
【0008】また、本発明の課題は、使用する粒状物の
系外への排出量を小さく抑え、粒状物の回収が容易で粒
状物に関するランニングコストも低く抑えることが可能
な凝集沈澱装置およびそれを用いた水処理方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の凝集沈澱装置は、原水中の懸濁物質を凝集
剤と粒状物の添加によりフロックに凝集させて沈澱させ
る凝集沈澱装置において、粒状物として比重が3〜8の
範囲にある粒状物を用いたことを特徴とするものからな
る。
【0010】この凝集沈澱装置は、たとえば、原水中の
懸濁物質を凝集剤と粒状物の添加によりフロックとして
凝集させる凝集槽と、凝集槽からの導入水中のフロック
を沈澱させ処理水とフロックとに分離する沈澱槽とを備
えた構造に構成できる。
【0011】また、凝集沈澱物を引き抜く引き抜きライ
ンを有し、該引き抜きラインに、汚泥と粒状物をそれら
の比重差を利用して分離し粒状物を回収する回収手段が
設けられた構造とすることができる。回収装置として
は、たとえば液体サイクロンを用いることができる。
【0012】また、凝集剤としては、主として原水中の
コロイドやSS成分を荷電的に中和してフロックを形成
する無機凝集剤と、主としてそのフロックを粒状物と結
合させてより大きな粗大フロックに成長させるための高
分子凝集剤との両方を添加する。
【0013】粒状物としては、従来の珪砂(比重:約
2.5)に比べてはるかに比重の大きなもの、つまり比
重3〜8の粒状物が用いられる。このような粒状物とし
ては、たとえばガーネット(比重:約3.5)や酸化ジ
ルコニウムを主成分とする粒状物(比重:4〜6.
5)、さらに比重の大きな鉄やステンレス粒子(比重:
7〜8)を用いることができる。比重が3よりも小さい
と、従来の珪砂に対し有位差がそれ程無くなり、逆に比
重が8よりも大きくなると、その粒状物を含有した汚泥
を送給したり、粒状物を循環使用したりすることが難し
くなる。
【0014】粒状物の比重の好ましい範囲としては、4
〜6.5の範囲が挙げられる。このような比重を達成で
きるものとして、酸化ジルコニウムを主成分とする粒状
物を使用できる。酸化ジルコニウムを主成分とする粒状
物は、純度の高い酸化ジルコニウムを精製する前の、天
然鉱石から粒度だけを揃えたものとして、安価にかつ大
量に入手可能である。このような高分子凝集剤は、一般
に”ジルコンサンド”と呼ばれており、粒径10〜20
0μm程度の範囲内のある適当な粒径に調製されたもの
として容易に入手できる。
【0015】このような酸化ジルコニウムを主成分とす
る粒状物においては、通常主成分である酸化ジルコニウ
ム以外の残りの成分の大半は、シリカ(つまり、珪砂と
同じ成分)である。したがって、酸化ジルコニウムを主
成分とする粒状物の比重は、酸化ジルコニウムとシリカ
の含有割合に支配されるが、通常酸化ジルコニウムの含
有量が60%以上あるので、粒状物全体の比重としては
4〜6.5の範囲、とくに5近傍の値となる。
【0016】このような本発明に係る凝集沈澱装置およ
びそれを用いた水処理方法においては、比重が3〜8と
従来の珪砂に比べはるかに高い粒状物が用いられるの
で、凝集沈澱の処理速度を高めることが可能になる。す
なわち、生成されたフロックの沈降速度は、その密度と
粒径により決まり、たとえば従来方法において珪砂をフ
ロックと結合させると、珪砂を含まないフロック(密
度:1.001〜1.1)に比べて、その密度が非常に
大きくなり、沈降速度が増大し、高速での処理が可能に
なる。このような高速処理を目指した凝集沈澱におい
て、珪砂の代わりに本発明に係る高比重の粒状物を用い
ると、珪砂と同量(同重量)の粒状物を同量の無機凝集
剤および同量の高分子凝集剤の条件で結合させた場合で
も、生成された個々のフロックの密度が、珪砂を用いて
生成したフロックに比べてより高くなり、沈降速度が増
大して、より高速の処理が可能になる。
【0017】また、高比重の粒状物の内でも特定の粒状
物、とくに酸化ジルコニウムを主成分とする粒状物を用
いると、フロック形成過程において、珪砂を用いてフロ
ックを形成する場合に比べ、より大きなフロックを形成
することができ、より沈降速度の速いフロックを形成で
きることがわかった。これは、酸化ジルコニウムを主成
分とする粒状物に対する高分子凝集剤のフロック生長に
関する効き目の方が、珪砂に対するそれよりも大きいた
めと考えられる。
【0018】したがって、とくに酸化ジルコニウムを主
成分とする粒状物を用いる場合には、たとえばその粒状
物を従来の珪砂と同一量(重量)添加した場合には、よ
り大きなフロックの生成、より高い沈降速度が達成可能
となり、それによって処理水質の向上が達成される。ま
た、酸化ジルコニウムに対する高分子凝集剤の効き目
が、珪砂に対するそれよりも高いので、高分子凝集剤の
添加量を少なくしても、従来の珪砂使用の場合と同等の
フロック成長特性、処理水質を得ることが可能になり、
高分子凝集剤の添加量を少なくした分ランニングコスト
の低減が可能となる。さらに、処理水質を向上しつつ、
ランニングコストを低減することも可能になる。
【0019】また、凝集沈澱物を引き抜き、汚泥と粒状
物との分離して分離された粒状物をフロック形成槽に戻
して回収利用する場合、比重の大きい粒状物を使用する
ことにより、同一重量の粒状物を添加する場合にあって
は比重が大きい分粒状物の体積が減少し、循環される粒
状物の量が減少するとともに、サイクロン等で分離され
る際個々の粒状物の比重が大きいため延伸分離されやす
くなる。つまり、サイクロン等に供給する粒状物の量が
減少する効果と、粒状物の大きい比重のため分離されや
すくなる効果が相乗的に働き、分離された汚泥とともに
排出されていく粒状物の量が飛躍的に減少する。したが
って、粒状物に関するランニングコストも低減される。
また、粒状物の循環量が少なくなるので、サイクロン等
の、汚泥と粒状物の比重差を利用して分離し粒状物を回
収する装置も小さくて済む。
【0020】このように、本発明に係る装置および方法
においては、フロックの凝集特性を向上し、高い沈降速
度、優れた処理水質が可能になるとともに、高分子凝集
剤、粒状物に関するランニングコストの低減が可能にな
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発
明の一実施態様に係る凝集沈澱装置1を示している。凝
集沈澱装置1は、凝集槽2と、それに隣接配置された沈
澱槽3を備えている。凝集槽2には、原水供給ライン4
を介して原水5が供給され、本実施態様では、無機凝集
剤6と、高分子凝集剤7がライン注入される。無機凝集
剤6の注入位置の下流側には、スタティックミキサー等
からなるミキサ8が介装されており、注入された凝集剤
が原水に良好に混合されるようになっている。ただし、
これら凝集剤は、凝集槽2に直接投入することも可能で
ある。
【0022】無機凝集剤6としては、たとえばポリ塩化
アルミニウム(PAC)、塩化第二鉄、硫酸第二鉄を使
用でき、高分子凝集剤7としては、たとえばノニオン
性、アニオン性あるいは両性の高分子凝集剤を用いるこ
とができる。アニオン性の高分子凝集剤としては、たと
えば、アクリル酸またはその塩の重合物、アクリル酸ま
たはその塩とアクリルアミドとの共重合物、アクリルア
ミドと2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン
酸塩の共重合物、アクリル酸またはその塩とアクリルア
ミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸塩の3元共重合物、ポリアクリルアミドの部分加水
分解物などが挙げられるが、特にこれらに限定されるも
のではない。ノニオン性の高分子凝集剤としては、代表
的なものとしてポリアクリルアミドが挙げられるが、特
にこれに限定されるものではない。両性の高分子凝集剤
としては、たとえば、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートの3級塩および4級塩(塩化メチル塩等)等
の少なくとも1種のカチオン性単量体と、アクリル酸お
よびその塩(ナトリウム、カルシウム等の塩類)、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩(ナ
トリウム、カルシウム等の塩類)等の少なくとも1種の
アニオン性単量体の共重合物、あるいは、上記の少なく
とも1種のカチオン性単量体および上記の少なくとも1
種のアニオン性単量体とアクリルアミド等の少なくとも
1種のノニオン性単量体との三元もしくは四元以上の共
重合物等が挙げられるが、特にこれらに限定されるもの
ではない。高分子凝集剤の分子量の範囲は特に限定され
ないが、500万〜2000万の範囲が好ましい。これ
らの高分子凝集剤は、単独で又は混合物として用いるこ
とができる。高分子凝集剤の添加量は、一般的に経済的
な観点から0.3〜2mg/l程度である。
【0023】凝集槽2内には、比重が3〜8の範囲にあ
る粒状物が添加され、本実施態様では、比重が4〜6.
5の範囲にある酸化ジルコニウムを主成分とする粒状物
9が添加される。添加量は、凝集槽2内における粒状物
9の濃度が所定の濃度になるように初期添加され、処理
時間の経過に伴って、所定の濃度を維持できるように、
定期的にあるいは不定期に不足分が補充される。
【0024】凝集槽2には、モータ10によって駆動さ
れる攪拌機11が設けられており、攪拌により原水中の
懸濁物質が、無機凝集剤6、高分子凝集剤7、粒状物9
を含むフロックとして凝集される。
【0025】この凝集においては、無機凝集剤6が懸濁
物質を凝集させて微細なフロックを生成させ、それに高
分子凝集剤7が絡まってより大きなフロックに成長さ
せ、成長したフロックには比重の大きい粒状物9が含有
され、全体として比較的大きな、比重の大きい沈澱しや
すいフロックに成長する。とくに本発明においては、粒
状物9の比重が従来の珪砂の比重よりも大幅に高いの
で、より沈澱しやすいフロックに形成される。
【0026】フロックの成長は、攪拌機11の攪拌翼近
傍よりはむしろその上方部位で進む。凝集槽2の下部2
aは、下方に向かって狭まるコーン状に形成されてお
り、攪拌翼の回転に伴って回動する被処理水の回転流の
流速が下部2aにおいて高められるため、凝集槽2の下
部2aへのフロックの沈澱や堆積は適切に防止されてい
る。
【0027】成長した凝集フロック13を含む被処理水
は、越流ぜき12を介して沈澱槽3へと導入される。沈
澱槽3では、導入水中のフロックが下方に沈澱され、沈
澱されたフロックは上方の処理水14に対して分離され
る。沈澱槽3内の上部には、複数の傾斜板15が並設さ
れており、処理水14とともにフロックが流出するのを
抑制している。
【0028】沈澱槽3の底部には、沈澱されたフロック
を引き抜くための引抜ライン16が接続されており、汚
泥引抜ポンプ17によって、沈澱した凝集フロックが引
き抜かれる。引き抜かれたフロックは、汚泥19と粒状
物9とを分離し、分離された粒状物9を凝集槽2に回収
するための分離、回収手段としての液体サイクロン18
に送られ、サイクロン18内では遠心分離により、汚泥
19と粒状物9とに分離される。分離された粒状物9
は、再び凝集槽2内に回収されて循環使用される。
【0029】上記のように構成された凝集沈澱装置1に
おいては、フロック生成、成長のために用いられる粒状
物9として、比重が3〜8のもの、とくに本実施態様で
は比重が4〜6.5の酸化ジルコニウムを主成分とする
粒状物が用いられる。このような高比重の粒状物9を使
用した場合、前述の如き優れた作用、効果が得られる
が、それを確認するために以下のような実験を行った。
【0030】〔実験〕懸濁物質としてカオリンを原水に
添加した人口濁水に、無機凝集剤としてPACを注入し
てラインミキシングし、凝集槽に高分子凝集剤としての
ポリマー、および粒状物を注入し、以下の条件で実験し
て、処理水の濁度を測定した。(実験は図1に示した装
置にて行った。)添加した粒状物は、高比重の酸化ジル
コニウムを主成分とする粒状物(”ジルコンサンド”)
とし(実施例)、比較のために、従来の珪砂を用いた実
験も行った(比較例)。また、装置内の粒状物濃度を測
定して、装置内の粒状物量を算出し、最初に添加した粒
状物の量(=初期粒状物添加量)から、粒状物の装置内
残存率を計算した。
【0031】 ・実験機 凝集槽 :500mm□×3000mmH 沈澱槽 :500mm□×3000mmH ・運転条件 原水流量 :17.5m3 /h (沈澱槽線速度〔LV〕=70m/h) PAC注入量 :20mg/リットル カオリン添加量:20mg/リットル ・珪砂 平均径 =100μm 均等係数 =2.0 比重 =2.5 ・”ジルコンサンド” 平均径 =100μm 均等係数 =2.0 比重 =5.0 (酸化ジルコニウム含有量:66重量%)
【0032】処理水濁度についての実験結果を表1に
(実施例1〜6、比較例1〜6)、粒状物の残存率につ
いての実験結果を図2に(”ジルコンサンド”と珪砂の
比較)、それぞれ示す。なお、図2に示した実験におい
ては、ポリマー添加量=0.5mg/lの条件で運転し
て、粒状物の残存率を調査した。
【0033】
【表1】
【0034】表1から分かるように、処理水質(処理水
濁度)については、同じポリマー添加量の場合、粒状物
として”ジルコンサンド”を用いた方が珪砂の場合より
も優れていた。処理水質を同程度とする場合には、”ジ
ルコンサンド”の場合にはポリマー添加量を低減するこ
とができる。
【0035】また、図2から分かるように、粒状物の残
存率は、珪砂の実験では、初期の添加量の80%になる
までの時間が約2.5日であったのに対し、”ジルコン
サンド”は24日であり、約10倍粒状物の排出が遅か
った。したがって、サイクロン等から分離されずに汚泥
とともに排出される粒状物の量を大幅に低減することが
できる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の凝集沈澱
装置およびそれを用いた水処理方法によれば、所望のフ
ロック生成、成長のための粒状物に比重が3〜8の高比
重の粒状物を用いたので、生成されたフロックの沈降速
度を高めて処理速度を高めることが可能になる。そし
て、高分子凝集剤の添加量を小さく抑えつつ効率よく所
望の大きさのフロックを形成させ、処理水質を向上する
ことができるとともに、高分子凝集剤の使用量を抑えて
ランニングコストを低減することが可能になる。
【0037】また、粒状物の系外への排出量を小さく抑
えることができ、粒状物に関するランニングコストを低
減することもできる。さらに、粒状物の分離、回収手段
の小型化をはかることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る凝集沈澱装置の全体
構成図である。
【図2】本発明による効果を確認するために行った実験
における、装置運転時間と粒状物残存率との関係図であ
る。
【符号の説明】
1 凝集沈澱装置 2 凝集槽 2a 凝集槽の下部 3 沈澱槽 4 原水供給ライン 5 原水 6 無機凝集剤 7 高分子凝集剤 8 ミキサー 9 粒状物 10 モータ 11 攪拌機 12 越流ぜき 13 成長したフロック 14 処理水 15 傾斜板 16 引抜ライン 17 汚泥引抜ポンプ 18 分離回収手段としての液体サイクロン 19 汚泥
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/56 C02F 1/56 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水中の懸濁物質を凝集剤と粒状物の添
    加によりフロックに凝集させて沈澱させる凝集沈澱装置
    において、粒状物として比重が3〜8の範囲にある粒状
    物を用いたことを特徴とする凝集沈澱装置。
  2. 【請求項2】 原水中の懸濁物質を凝集剤と粒状物の添
    加によりフロックとして凝集させる凝集槽と、凝集槽か
    らの導入水中のフロックを沈澱させ処理水とフロックと
    に分離する沈澱槽とを備えている、請求項1の凝集沈澱
    装置。
  3. 【請求項3】 凝集沈澱物を引き抜く引き抜きラインを
    有し、該引き抜きラインに、汚泥と粒状物をそれらの比
    重差を利用して分離し粒状物を回収する回収手段が設け
    られている、請求項1または2の凝集沈澱装置。
  4. 【請求項4】 回収装置が液体サイクロンである、請求
    項3の凝集沈澱装置。
  5. 【請求項5】 凝集剤が無機凝集剤と高分子凝集剤を含
    む、請求項1ないし4のいずれかに記載の凝集沈澱装
    置。
  6. 【請求項6】 粒状物の比重が4〜6.5の範囲にあ
    る、請求項1ないし5のいずれかに記載の凝集沈澱装
    置。
  7. 【請求項7】 粒状物が酸化ジルコニウムを主成分とす
    るものである、請求項6の凝集沈澱装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の凝
    集沈澱装置を用いて原水の処理を行うことを特徴とする
    水処理方法。
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