JP3866053B2 - 凝集沈澱装置およびその運転方法 - Google Patents

凝集沈澱装置およびその運転方法

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原水中の懸濁物質を粒状物と凝集剤を添加して凝集沈澱により汚泥と処理水とに分離する凝集沈澱装置およびその運転方法に関し、とくに沈澱槽から抜き出したスラリーを汚泥と粒状物とに分離するに際し、原水の性状や抜き出すべきスラリーの量等に応じて最適な運転が可能な、凝集沈澱装置およびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原水中に懸濁している物質(以下、SS[Suspended Solid] と称することもある。)を沈澱により分離除去する装置が知られている。従来の原水中のSSを除去するための凝集沈澱装置として、原水に単に凝集剤を添加して凝集物を沈澱させ、凝集物を汚泥として引き抜くとともに上部から処理水を導出するようにした装置はよく知られている。このような一般的な凝集沈澱装置では、凝集物の沈澱に長時間を要し、沈澱槽としても極めて大型のものが要求されることから、より効率よく凝集沈澱を行わせるようにした凝集沈澱装置が提案されている。
【0003】
たとえば、原水中のSSを除去するための凝集沈澱装置として、原水に粒径10〜200μm程度の粒状物(砂)と高分子凝集剤を添加して原水中のSSととにフロックを形成させる凝集槽と、凝集槽から流出するフロックを処理水と分離する沈澱槽と、沈澱槽から引き抜いたスラリーを砂と汚泥に分離するサイクロンとから構成された装置が知られている。
【0004】
この種の凝集沈澱装置は、たとえば図3に示すように構成される。予備凝集槽101に導入された原水102に無機凝集剤103を添加して攪拌機104で攪拌し、その原水に高分子凝集剤105を添加して凝集槽106に導入し、攪拌機107で攪拌して粒状物(砂)108とともにフロック109を形成させ、その被処理水を沈澱槽110に導入して汚泥を沈降分離するとともに、傾斜板111を介して上部から処理水112を得る。沈澱槽110の下部から汚泥引抜ポンプ113によりスラリーを抜き出し、ライン114を介して分離器としてのサイクロン115に送る。サイクロン115では、汚泥と砂とに遠心分離され、その上部出口側116(本明細書では「サイクロン上流側」と呼ぶ。)から、分離された汚泥117が排出されて後段の汚泥処理工程に送られるとともに、下部出口側118(本明細書では「サイクロン下流側」と呼ぶ。)から、分離された砂108が凝集槽106へと戻されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示したような従来型凝集沈澱装置は、河川水や排水等の濁質やSSを含む水の凝集沈澱処理に適用することができる。
【0006】
ところで、河川水の原水濁質濃度は、平常時と降雨時等に大きな差があり、平常時の濁度が数度〜数十度であるのに比べて降雨時には1000度以上となることもある。また一般に、濁度が高いほどPAC(ポリ塩化アルミニウム)等の無機凝集剤を増やす必要がある。
【0007】
このような原水の濁質負荷量の増大や無機凝集剤添加量の増大が生じると、沈澱槽110への汚泥負荷量(沈降スラリー量)が増加し、沈澱槽110での汚泥スラリーの引抜きが間に合わず、沈澱槽110内に汚泥が蓄積することになる。沈澱槽110内に汚泥が蓄積すると、砂を大量に含んだ汚泥は重いため、沈澱槽110の下部でブリッジングを起こして、汚泥引抜きライン114を閉塞させたり、処理水のショートパスを起こして処理水質を悪化させたりすることがある。ブリッジングを防止するために掻き寄せ機等を設置することも考えられるが、そうすると、沈澱槽下部の汚泥を巻き上げることになって、処理水質の悪化を招く問題が発生する。
【0008】
このような問題の発生を防止する方法として、あらかじめ沈澱槽への汚泥負荷量が増大した場合の大きな引抜量に設定しておく方法もあるが、引抜量を常時増加すると、サイクロン上流側の流量が増加し、処理水の回収率が低下したり、汚泥負荷が少ない時のサイクロン上流側汚泥が希薄となって、後段の汚泥設備の効率が悪化するという問題を招く。したがって、単に汚泥引抜量を常時増大させる方法は採用が難しい。
【0009】
一方、上記方法を採用しない場合の対策として、
▲1▼図4に示すように、汚泥引抜ポンプ113の出口側に流量コントロール弁121および流量計122を設け、汚泥負荷量の増加に伴って引抜量を増加する方法、
▲2▼図5に示すように、汚泥引抜ポンプ113の駆動モータを回転数可変モータ123とし、流量計122等で流量を確認しながら、汚泥負荷量の増加に伴って引抜量を増加する方法、等が考えられる。
【0010】
しかし、上記▲1▼の方法には、流量コントロール弁121の弁体の摩耗の問題がある。また、上記▲1▼、▲2▼の方法に共通する問題として、流量を制御したときのサイクロン115の入口圧の変動により、サイクロン115の上流側と下流側の流量バランスが変化して、サイクロン115の砂と汚泥の分離能力を安定的に維持できないという問題がある。これは、(a)流量を増やそうとしても圧力損失が非常に大きくなる、(b)流量を所定量より減らすと極端に分離性能が悪化する、(c)流量の増加に伴って汚泥負荷が増大すると分離性能が悪化するという、サイクロン115固有の特性に由来する問題である。サイクロン115は、できるだけ所定(設計通りの)定圧、定流量で運転したほうが良く、それによって目標とする分離性能を安定して維持できることとなる。
【0011】
本発明の課題は、上述のような現状に鑑み、原水の性状等が変化した場合にも、とくに原水の濁度が高くなった場合にも、汚泥引抜ラインの閉塞、処理水の悪化、サイクロンの分離効率の低下等の不都合を招くことなく、凝集沈澱処理系全体として安定して所望の性能を発揮することが可能な、凝集沈澱装置およびその運転方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る凝集沈澱装置は、原水中の懸濁物質を粒状物と凝集剤の添加によりフロックとして凝集させる凝集槽と、凝集槽からの導入水中のフロックを沈降させ処理水とスラリーとに分離する沈澱槽と、沈澱槽からスラリーを抜き出す汚泥引抜ポンプと、抜き出したスラリーを汚泥と粒状物とに分離し、分離した粒状物を凝集槽に戻すサイクロンとを備えた凝集沈澱装置において、汚泥引抜ポンプおよび少なくとも1個のサイクロンを備えた汚泥引抜分離系を、複数系列、選択的に運転可能に並設したことを特徴とするものからなる。
【0013】
また、本発明に係る凝集沈澱装置の運転方法は、上記凝集沈澱装置の運転方法であって、原水の濁質負荷または/および原水中への無機凝集剤の添加量に応じて、汚泥引抜ポンプおよびサイクロンを備えた汚泥引抜分離系の運転系列数を制御することを特徴とする方法からなる。
【0014】
この運転方法においては、たとえば、原水の濁度を検知し、検知した値に応じて、汚泥引抜ポンプおよびサイクロンを備えた汚泥引抜分離系の運転系列数を制御することができる。また、この検知した原水の濁度から添加すべき無機凝集剤量を求め、濁度と無機凝集剤量に応じて、汚泥引抜ポンプおよびサイクロンを備えた汚泥引抜分離系の運転系列数を制御することもできる。
【0015】
このような本発明に係る凝集沈澱装置およびその運転方法においては、沈澱槽から抜き出されるべきスラリーの量に応じて、汚泥引抜ポンプおよびサイクロンを備えた汚泥引抜分離系の運転系列数が変更される。原水の濁質負荷が増えたり、それに応じて添加される無機凝集剤の量が増えたりしたときには、運転系列数が増加され、沈澱槽からの抜出量が最適な量へと増大される。
【0016】
汚泥引抜ポンプとサイクロンとがセットにされた汚泥引抜分離系ごと、系列数が増減されるので、各サイクロンに対しては、実質的に定圧、定流量の運転が可能となり、サイクロン自体の分離性能は安定して所望の性能に維持される。また、汚泥引抜分離系ごと系列数が増減されるので、各汚泥引抜分離系内においては流量制御は不要であり、複雑な制御系が不要であるとともに、流量コントロール弁を設ける場合の弁体の摩耗等の問題は生じない。
【0017】
したがって、沈澱槽から抜き出される汚泥スラリーの性状や量、さらにはそれに含まれる無機凝集剤の量に応じて、最適な系列数にて運転することが可能になるので、原水の濁質負荷が増大した際にも、汚泥抜出ラインを閉塞したり処理水質が悪化したりする問題が解消され、かつ、サイクロンの分離効率も良好に維持されるから、分離される汚泥は適切な濃度に保たれ、後段の汚泥処理を安定して効率よく行うことが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る凝集沈澱装置1を示している。図1において、凝集沈澱装置1は、予備凝集槽2と、凝集槽3と、それに隣接配置された沈澱槽4を備えている。予備凝集槽2には、原水導入ライン5を介して原水6が導入され、無機凝集剤7が添加されて、モータ8で駆動される攪拌機9によって攪拌される。原水導入ライン5には、本実施態様では、原水6の濁度を検知する濁度計10が設けられており、検知した値によって後述の汚泥引抜分離系の運転系列数を、より具体的には運転する汚泥引抜ポンプの数を、選択できるようになっている。
【0019】
予備凝集槽2からの原水は、凝集槽3に導入されるが、そのときに高分子凝集剤11がライン注入されるようになっている。凝集槽3内には、粒状物としての砂12が添加され、モータ13によって駆動される攪拌機14による攪拌により、原水の懸濁物質が、無機凝集剤7、高分子凝集剤11、砂12を含むフロック15として凝集される。この凝集においては、無機凝集剤7が懸濁物質を凝集させて微細なフロックを生成させ、それに高分子凝集剤11が絡まってより大きなフロックに成長させ、成長したフロックには比重の大きい粒状物としての砂12が含有され、全体として比較的大きな、比重の大きい沈澱しやすいフロックに成長する。
【0020】
成長した凝集フロック15を含む被処理水は、越流ぜき16を介して沈澱槽4へと導入される。沈澱槽4では、導入水中のフロックが下方に沈澱され、沈澱されたフロックは上方の処理水17に対して分離される。沈澱槽4内の上部には、複数の傾斜板18が並設されており、処理水17とともにフロックが流出するのを抑制している。
【0021】
沈澱槽4の底部には、沈澱されたフロックを含むスラリーを抜き出すための引抜ライン19が接続されており、引抜ライン19は、並列に配置された引抜ライン19a、19b、19cに分岐されている。各引抜ライン19a、19b、19cには、それぞれ、汚泥引抜ポンプ20a、20b、20cが設けられており、それぞれの引抜ライン19a、19b、19cは、対応する各サイクロン21a、21b、21cへと接続されている。引抜ライン19a、汚泥引抜ポンプ20a、サイクロン21a、および、引抜ライン19b、汚泥引抜ポンプ20b、サイクロン21b、および引抜ライン19c、汚泥引抜ポンプ20c、サイクロン21cは、それぞれ汚泥引抜分離系22a、22b、22cを構成している。本実施態様では3系列の汚泥引抜分離系22a、22b、22cを有しているが、2系列以上で適宜複数系列に設定することができる。また、本実施態様ではサイクロンは各汚泥引抜分離系当たり1個ずつ設けてあるが、系列当たり複数個設置することも可能である。
【0022】
各サイクロン21a、21b、21cでは、送られてきたスラリーを遠心分離により、サイクロン上流側23に排出される汚泥24と、サイクロン下流側25へと導出される砂12とに分離し、分離された砂12は、再び凝集槽3内に戻されて循環使用される。汚泥排出ライン26は、図示の如く1本のラインに合流させて複数の汚泥処理工程(図示略)へ送るようにしてもよく、分岐ラインのまま送ってもよい。
【0023】
なお、本実施態様においては、各サイクロンにおける圧力損失や入出口の圧力を検知し、各サイクロンが所定の分離性能を発揮できる条件にあることを確認するために、各サイクロン21a、21b、21cの上流側および下流側に圧力計27が設けられている。
【0024】
上記のように構成された凝集沈澱装置1は、次のように運転される。予備凝集槽2へと導入されてくる原水6の濁質負荷として濁度が濁度計10で検知され、この検知濁度に応じて、汚泥引抜分離系22a、22b、22cの運転系列数が制御される。より具体的には、濁度計10の検知信号に応じて、運転すべき汚泥引抜ポンプ20a、20b、20cの数が決められ、その数の汚泥引抜ポンプが運転される。
【0025】
すなわち、原水6中の濁質負荷が増大した場合、その負荷増加に応じて、汚泥引抜分離系22a、22b、22cの運転系列数が増加される。したがって、沈澱槽4からのスラリー抜き出し量が増加されるので、沈澱槽4内での沈澱スラリー量が増大しても、ブリッジングを起こしたり、汚泥引抜ライン19を閉塞させたりすることはなく、また、処理水17へのショートパスを起こして処理水質が悪化することも防止される。その結果、処理水の回収率も悪化しない。
【0026】
また、各汚泥引抜分離系22a、22b、22cごとに、汚泥引抜ポンプ20a、20b、20cとサイクロン21a、21b、21cをそれぞれ備えているので、運転されている各々の汚泥引抜分離系内にあっては、対応するサイクロンに対する流量、圧力をほぼ一定に保つことが可能になる。その結果、各サイクロンは、設計通りの所定の分離性能を発揮することができ、系全体として良好な汚泥24と砂12との分離性能が安定して維持される。また、汚泥24の性状も、所望の濃度に維持される。すなわち、原水の性状が変化し、沈澱槽4からのスラリー抜き出し量が変化しても、サイクロンにおける良好な分離効率と分離された汚泥の所望の性状、濃度とが、安定して維持されることになる。その結果、砂12の回収、循環効率も良好に確保され、後段の汚泥処理工程における効率、たとえば脱水機における効率も安定して良好な効率に維持される。
【0027】
上記説明においては、原水6の濁度のみに応じて汚泥引抜分離系22a、22b、22cの運転系列数を制御するようにしたが、これに加え、無機凝集剤7の添加量にも応じて、運転系列数を制御するようにしてもよい。たとえば、上記濁度計10で検知した濁度に応じて無機凝集剤7の添加すべき量を計算し、その濁度と無機凝集剤7の添加量に応じて運転系列数を制御することもできる。
【0028】
なお、本発明では、汚泥引抜ポンプと固定個数のサイクロンとの両方を備えた汚泥引抜分離系を複数系列設けたが、サイクロンでの分離効率のみを考慮すると、単にサイクロンを複数並設しておき、スラリー引抜量等に応じて、使用するサイクロンの数を選択制御する方法も可能である。しかし、サイクロンの本数を自動弁等で変えようとすると、サイクロンの本数によって、入口圧および出口圧が変化し、サイクロン上流側と下流側の流量バランスが変化する。これを防ぐためには、図2の参考例に示すように、複数のサイクロン31に対し、出口の流量をコントロールする流量コントロール弁32および流量計33をサイクロン上流側34に対して設置し、圧力計35による入口圧をコントロールするコントロール弁(図示略)を設置することが必要となり、本発明よりも複雑な制御になるとともに、コストが増加する。したがって、本発明の構成は、図2に示したような構成よりも、制御、コスト的に優れており、しかも、沈澱槽4内のブリッジング防止、処理水質の確保まで確実に達成できる。
【0029】
また、本発明に係る凝集沈澱装置およびその運転方法は、河川水等のみでなく、本発明に係る装置が適用できるもの(たとえば、生物処理水や重金属のアルカリ凝集沈澱等)なら何でも適用可能である。
【0030】
なお、本発明において使用する無機凝集剤や高分子凝集剤の種類はとくに限定されず、無機凝集剤としては、たとえばポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩化第二鉄、硫酸第二鉄を使用できる。高分子凝集剤としては、たとえばノニオン性、アニオン性あるいは両性の高分子凝集剤を用いることができる。アニオン性の高分子凝集剤としては、たとえば、アクリル酸またはその塩の重合物、アクリル酸またはその塩とアクリルアミドとの共重合物、アクリルアミドと2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸塩の共重合物、アクリル酸またはその塩とアクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩の3元共重合物、ポリアクリルアミドの部分加水分解物などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。ノニオン性の高分子凝集剤としては、代表的なものとしてポリアクリルアミドが挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。両性の高分子凝集剤としては、たとえば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの3級塩および4級塩(塩化メチル塩等)等の少なくとも1種のカチオン性単量体と、アクリル酸およびその塩(ナトリウム、カルシウム等の塩類)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩(ナトリウム、カルシウム等の塩類)等の少なくとも1種のアニオン性単量体の共重合物、あるいは、上記の少なくとも1種のカチオン性単量体および上記の少なくとも1種のアニオン性単量体とアクリルアミド等の少なくとも1種のノニオン性単量体との三元もしくは四元以上の共重合物等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。高分子凝集剤の分子量の範囲は特に限定されないが、500万〜2000万の範囲が好ましい。これらの高分子凝集剤は、単独で又は混合物として用いることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の凝集沈澱装置およびその運転方法によれば、汚泥引抜ポンプとサイクロンを備えた汚泥引抜分離系を複数系列設け、原水の濁質負荷等に応じて運転系列数を変更できるようにしたので、とくに原水の濁度が高くなった場合にあっても、汚泥引抜ラインの閉塞や処理水質の悪化等の不都合の発生を防止でき、良好な処理水質の確保および回収率の確保を達成できるとともに、サイクロンの分離性能を安定して所定の性能に維持できるので、粒状物の回収循環使用効率を高め、かつ、後段の汚泥処理工程の効率の良い安定した運転を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る凝集沈澱装置の全体構成図である。
【図2】本発明と比較するための参考例の部分概略構成図である。
【図3】従来の凝集沈澱装置の全体構成図である。
【図4】従来の凝集沈澱装置において考えられる対策を示す概略構成図である。
【図5】従来の凝集沈澱装置において考えられる別の対策を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 凝集沈澱装置
2 予備凝集槽
3 凝集槽
4 沈澱槽
5 原水導入ライン
6 原水
7 無機凝集剤
9 攪拌機
10 濁度計
11 高分子凝集剤
12 粒状物としての砂
14 攪拌機
15 凝集フロック
16 越流ぜき
17 処理水
18 傾斜板
19、19a、19b、19c 汚泥引抜ライン
20a、20b、20c 汚泥引抜ポンプ
21a、21b、21c サイクロン
22a、22b、22c 汚泥引抜分離系
23 サイクロン上流側
24 汚泥
25 サイクロン下流側
26 汚泥排出ライン
27 圧力計

Claims (4)

  1. 原水中の懸濁物質を粒状物と凝集剤の添加によりフロックとして凝集させる凝集槽と、凝集槽からの導入水中のフロックを沈降させ処理水とスラリーとに分離する沈澱槽と、沈澱槽からスラリーを抜き出す汚泥引抜ポンプと、抜き出したスラリーを汚泥と粒状物とに分離し、分離した粒状物を凝集槽に戻すサイクロンとを備えた凝集沈澱装置において、汚泥引抜ポンプおよび少なくとも1個のサイクロンを備えた汚泥引抜分離系を、複数系列、選択的に運転可能に並設したことを特徴とする凝集沈澱装置。
  2. 請求項1に記載の凝集沈澱装置の運転方法であって、原水の濁質負荷または/および原水中への無機凝集剤の添加量に応じて、汚泥引抜ポンプおよびサイクロンを備えた汚泥引抜分離系の運転系列数を制御することを特徴とする、凝集沈澱装置の運転方法。
  3. 原水の濁度を検知し、検知した値に応じて、汚泥引抜ポンプおよびサイクロンを備えた汚泥引抜分離系の運転系列数を制御することを特徴とする、請求項2に記載の凝集沈澱装置の運転方法。
  4. 検知した原水の濁度から添加すべき無機凝集剤量を求め、濁度と無機凝集剤量に応じて、汚泥引抜ポンプおよびサイクロンを備えた汚泥引抜分離系の運転系列数を制御することを特徴とする、請求項3に記載の凝集沈澱装置の運転方法。
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