JP2001102429A - ステージ装置およびそれを備えた検査装置 - Google Patents

ステージ装置およびそれを備えた検査装置

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JP2001102429A
JP2001102429A JP2000226945A JP2000226945A JP2001102429A JP 2001102429 A JP2001102429 A JP 2001102429A JP 2000226945 A JP2000226945 A JP 2000226945A JP 2000226945 A JP2000226945 A JP 2000226945A JP 2001102429 A JP2001102429 A JP 2001102429A
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stage device
guide
stage
guide surface
air
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JP2000226945A
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Yukiharu Okubo
至晴 大久保
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動源である平面モータの制御系を簡単化し
ても軸間干渉の発生が低減され、高精度な位置決めが可
能となるステージ装置を提供すること。 【解決手段】 ベース部材11と、ベース部材11のガ
イド面11aに対し平行な面内で移動するテーブル部材
15と、テーブル部材15をY方向に案内すると共に、
ガイド面11aに沿って移動する第1のガイド部材17
と、第1のガイド部材17をX方向に案内する第2のガ
イド部材13,14と、ベース部材11、テーブル部材
15、および第2のガイド部材13,14各々と第1の
ガイド部材17との間を非接触で案内支持する非接触軸
受1〜3と、ベース部材11とテーブル部材15との何
れか一方に設けられた磁石と他方に設けられた電磁石と
からなる平面モータと、平面モータを制御してガイド面
11aに平行な方向の駆動力を発生させ、テーブル部材
15を移動させる移動制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2次元平面内で試
料を高精度に位置決めするためのステージ装置およびそ
れを備えた検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりステージ装置は、半導体素子な
どをリソグラフィ工程で製造する際の露光装置や、半導
体素子に形成された回路パターンなどを検査する検査装
置、または超精密加工装置おいて、ウェーハなどの試料
を2次元平面内で精度良く位置決めするために使用され
ている。
【0003】例えば特開平9−17846号公報に開示
された磁気浮上型のステージ装置200は、図21に示
されるように、矩形の固定ステージ211と、固定ステ
ージ211よりも小さな矩形の移動ステージ212とで
構成される。試料は、移動ステージ212上に載置され
る。ここで、固定ステージ211は、縦横方向に配列さ
れた多数の電磁石213と、電磁石213を収納する密
閉槽214とからなる。密閉槽214の上板は、低透磁
率の材質からなる。
【0004】一方、固定ステージ211の上部に浮上し
た移動ステージ212の底面には、6つの永久磁石21
5と、3つのギャップセンサ216とが取り付けられて
いる。3つのギャップセンサ216は、密閉槽214の
上板を基準面として、移動ステージ212のZ方向の位
置およびα方向,β方向の傾きを測定する。さらに、固
定ステージ211の周囲には、3台のレーザ干渉計21
7が設けられている。3台のレーザ干渉計217は、移
動ステージ212のX方向,Y方向の位置およびθ方向
の傾きを測定する。
【0005】なお、上記の電磁石213と永久磁石21
5とは、平面モータを構成している。平面モータの電磁
石213に電流を供給することにより、磁気的な吸引
力、反発力およびローレンツ力などを発生させ、移動ス
テージ212を駆動することができる。このステージ装
置200において、ギャップセンサ216およびレーザ
干渉計217からの情報を受けた制御装置(不図示)
は、電磁石213の電流を制御し、移動ステージ212
を所望の姿勢に駆動する。その結果、移動ステージ21
2上に載置されたウェーハなどの試料は、X,Y,Z,
θ,α,βの6自由度で位置決めされる。
【0006】また、このステージ装置200は、電磁石
213が密閉槽214に収納されているため、電磁石2
13からの脱ガスの飛散が防止され、大気中だけでな
く、クリーンルームや真空中での作業にも適用できる。
一方、特開平3−73513号公報に開示されたステー
ジ装置300は、図22に示されるように、スライド部
301x,301yが、駆動ねじ303x,303yに
より、ガイドレール302x,302yに沿って移動す
るものである。なお、ガイドレール302yは、スライ
ド部301xに固定されている。
【0007】そして、スライド部301x,301yに
は、スライド部301x,301yとガイドレール30
2x,302yとの間隙に、高圧気体(乾燥空気)を供
給する供給管304x,304yが接続されている。ま
た、スライド部301x,301yには、気体排出部3
09x,309yが取り付けられている。この気体排出
部309x,309yは、図示しない真空ポンプに繋が
れた排気管310x,310yに接続されている。
【0008】このステージ装置300において、供給管
304x,304yからスライド部301x,301y
とガイドレール302x,302yとの間隙に供給され
た高圧気体は、気体排出部309x,309yとガイド
レール302x,302yとの間隙に向けて流れ、排気
管310x,310yを介して真空チャンバーの外へ速
やかに排出される。
【0009】その結果、スライド部301x,301y
(および気体排出部309x,309y)は、ガイドレ
ール302x,302yから浮上しながら、X方向,Y
方向に移動する。なお、スライド部301y上のテーブ
ル308に、試料313が載置される。このようにX方
向,Y方向の軸受が静圧気体軸受スライドよりなるステ
ージ装置300によれば、スライド部301x,301
y(および気体排出部309x,309y)をガイドレ
ール302x,302yから浮上させるための高圧気体
が、真空チャンバーの外に放出されるので、真空中また
は特殊気体中で使用することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た磁気浮上型のステージ装置200(図21)では、移
動ステージ212の姿勢の全てを、電磁石213と永久
磁石215とで構成される平面モータにて同時制御しな
ければならないため(6軸制御)、多数の電磁石213
を独立して駆動する必要があり、きわめて複雑な制御系
が要求される。
【0011】さらに、移動ステージ212に取り付けら
れたケーブル(不図示)などの引っ張りや振動(外乱)
の影響を受けやすく、複雑な制御系をもってしても、軸
間干渉が発生しないように制御することは困難であっ
た。このため、従来のステージ装置200では、位置決
め精度の向上に限界があった。また、上記の静圧気体軸
受を設けたステージ装置300(図22)では、排気管
310x,310yが伸縮可能な金属製の蛇腹部材にて
構成されるが、この金属製の蛇腹部材をスライド部30
1x,301yの移動に追従させながらスムーズに伸縮
させることは困難であった。
【0012】このため、スライド部301x,301y
の移動時、金属製の蛇腹部材からスライド部301x,
301yに不要な反力が加わることがあり、位置決め精
度の向上に限界があった。そこで、請求項1〜請求項1
1に記載した発明の目的は、駆動源である平面モータの
制御系を簡単化しても軸間干渉の発生が低減され、高精
度な位置決めが可能となるステージ装置を提供すること
にある。
【0013】さらに、請求項12に記載した発明の目的
は、テーブルに載置された試料の位置決め精度を向上さ
せることができる検査装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ベース部材と、該ベース部材に設けられたガイド面
に対し平行な面内で移動するテーブル部材とを備えたス
テージ装置において、テーブル部材を第1の方向に案内
すると共に、ガイド面に沿って移動する第1のガイド部
材と、第1のガイド部材を第1の方向に対して垂直な第
2の方向に案内する第2のガイド部材と、ベース部材、
テーブル部材、および第2のガイド部材各々と、第1の
ガイド部材との間を、非接触で案内支持する非接触軸受
と、ベース部材とテーブル部材との何れか一方に設けら
れた磁石と、他方に設けられた電磁石とからなる平面モ
ータと、平面モータを制御して、ガイド面に平行な方向
の駆動力を発生させ、テーブル部材を移動させる移動制
御手段とを備えたものである。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のステージ装置において、第1のガイド部材に、
ガイド面まで貫通した開口部を設け、テーブル部材を開
口部の中でガイド面に沿って移動させるようにし、さら
にテーブル部材をガイド面から浮上させる浮上手段を備
えたものである。また、請求項3に記載の発明は、請求
項1または請求項2に記載のステージ装置において、テ
ーブル部材をガイド面に向けて付勢する第1の付勢手段
と、第1のガイド部材をガイド面に向けて付勢する第2
の付勢手段とを備えたものである。
【0016】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載のステージ装置において、第1の付勢手段が、第
1のガイド部材と一体的に設けられている第1の付勢部
材と、第1の付勢部材とテーブル部材との間を、非接触
で案内支持する非接触軸受とを備えたものである。ま
た、請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4
に記載のステージ装置において、第2の付勢手段が、第
2のガイド部材と一体的に設けられている第2の付勢部
材と、第2の付勢部材と第1のガイド部材との間を、非
接触で案内支持する非接触軸受とを備えたものである。
【0017】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
から請求項5の何れか1項に記載のステージ装置におい
て、第2のガイド部材が、ベース部材と一体的に設けら
れたものである。また、請求項7に記載の発明は、請求
項2に記載のステージ装置において、浮上手段が、平面
モータを制御して、ガイド面の法線に平行な方向の駆動
力を発生させる浮上制御手段にて構成されたものであ
る。
【0018】また、請求項8に記載の発明は、請求項2
に記載のステージ装置において、浮上手段が、テーブル
部材とガイド面との間を、流体により非接触で案内支持
する静圧軸受にて構成されたものである。また、請求項
9に記載の発明は、請求項1、請求項4または請求項5
に記載のステージ装置において、非接触軸受が、流体を
介して案内支持する静圧軸受にて構成されたものであ
る。
【0019】また、請求項10に記載の発明は、請求項
8または請求項9に記載のステージ装置において、静圧
軸受が、流体として気体を用いた静圧気体軸受にて構成
されたものである。また、請求項11に記載の発明は、
請求項8から請求項10の何れか1項に記載のステージ
装置において、静圧軸受が、流体を噴出するパッド部
と、パッド部の回りに設けられ、該パッド部から噴出し
た流体を排出する排出部とで構成されたものである。
【0020】また、請求項12に記載の発明は、請求項
1から請求項11の何れか1項に記載のステージ装置
と、ステージ装置のテーブル部材に載置された試料に対
し、ビームを照射する照射手段と、ビームの照射によっ
て試料から発生する二次ビームを検出する検出手段とを
備えたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態を説明する。
【0022】(第1実施形態)まず、第1実施形態につ
いて説明する。第1実施形態は、請求項1,請求項2,
請求項6,請求項7,請求項9,請求項10に対応す
る。第1実施形態のステージ装置10は、このステージ
装置10を上方から見た図(図1(a))、および側方か
ら見た図(図1(b),(c))に示されるように、XY面
に平行な基準ガイド面11aを有するステージベース1
1と、基準ガイド面11aに沿って移動可能な可動部1
2と、ステージベース11の基準ガイド面11a側に固
定され、可動部12全体を側方から支持してX方向に案
内するXガイド13,14とで構成されている。
【0023】また、上記の可動部12は、試料20(例
えばウェーハ)を載置するテーブル15と、基準ガイド
面11aまで貫通した矩形状の開口部16を有する可動
枠17とで構成されている。なお、テーブル15は、可
動枠17の開口部16の中に位置する。さらに、可動枠
17は、図1(d)に示されるように、開口部16の中に
位置するテーブル15を側方から支持してY方向に案内
するYガイド18,19と、Yガイド18,19を連結
する連結部21,22とで構成されている。
【0024】また、可動枠17のYガイド18,19に
は、YZ面に平行で互いに対向するガイド面18a,1
9aが設けられている。ガイド面18aとガイド面19
aとの間隔は、テーブル15のX方向に沿った長さより
も少し広い程度である。このため、テーブル15とYガ
イド18,19(可動枠17)とは常に一体となってX
方向に移動することになる(後述する)。
【0025】ガイド面18a,19a各々のY方向に沿
った長さLy1は、テーブル15のY方向に沿った長さ
Ly2よりも、所定量(Ly1−Ly2)だけ長くなっ
ている。この所定量(Ly1−Ly2)が、テーブル1
5のY方向に沿った最大移動量に相当する。一方、この
可動枠17(および開口部16の中に位置するテーブル
15)をX方向に案内するXガイド13,14には、図
1(a)に示されるように、XZ面に平行で互いに対向す
るガイド面13a,14aが設けられている。ガイド面
13aとガイド面14aとの間隔は、可動枠17のY方
向に沿った長さよりも少し広い程度である。
【0026】なお、ガイド面13a,14a各々のX方
向に沿った長さLx1は、可動枠17のX方向に沿った
長さLx2(図1(d)参照)よりも、所定量(Lx1−
Lx2)だけ長くなっている。この所定量(Lx1−L
x2)が、可動枠17のX方向に沿った最大移動量、す
なわちテーブル15のX方向に沿った最大移動量に相当
する。
【0027】さらに、図1(b),(c)のA−A断面図
(図2(a))、および図1(a)のB−B断面図(図2
(b))に示されるように、上記した可動枠17の連結部
21,22には、Xガイド13,14のガイド面13
a,14aと対向する面に、エアパッド1A,1B,1
C,1Dが設けられている。これらのエアパッド1A〜
1Dは、不図示の空気供給源に接続されている。
【0028】また、可動枠17の連結部21,22に
は、図2(b)、および図1(a)のC−C断面図(図2
(c))に示されるように、ステージベース11の基準ガ
イド面11aと対向する面に、エアパッド2A,2B,
2C,2Dが設けられている(図1(a)も参照)。これ
らのエアパッド2A〜2Dも、不図示の空気供給源に接
続されている。
【0029】一方、図2(a)、および図1(a)のD−D
断面図(図2(d))に示されるように、テーブル15に
は、可動枠17を構成するYガイド18,19のガイド
面18a,19aと対向する面に、エアパッド3A,3
B,3C,3Dが設けられている。これらのエアパッド
3A〜3Dも、不図示の空気供給源に接続されている。
また、テーブル15には、図2(d)に示されるように、
ステージベース11の基準ガイド面11aと対向する面
に、複数の永久磁石23,23,…が設けられている。
これら永久磁石23,23,…の配置は、テーブル15
を基準ガイド面11a側から見た図(図3(a))に示さ
れるようになっている。図3(a)には、8個の永久磁石
23,23,…が示されている。
【0030】これに対して、ステージベース11には、
図2(b),(d)に示されるように、基準ガイド面11a
側の内部に、複数の電磁石24,24,…が設けられて
いる。これら電磁石24,24,…は、図1(b),(c)
のE−E断面図(図3(b))に示されるように、マトリ
クス状に配列されている。図3(b)には、36個の電磁
石24,24,…が示されている。なお、ステージベー
ス11の上板は、低透磁率の材質からなる。
【0031】上記の永久磁石23,23,…と電磁石2
4,24,…とは、ステージ装置10において、平面モ
ータ25を構成している。そして、平面モータ25の各
電磁石24には、平面モータ25を3軸制御するモータ
制御部26が接続されている。モータ制御部26は、平
面モータ25を制御して、基準ガイド面11aの法線に
平行な方向(Z方向)の駆動力、および、基準ガイド面
11aに平行な方向(X方向,Y方向)の駆動力を発生
させる。これらの駆動力は、ステージベース11の上板
のみを介してテーブル15に確実に伝達される。
【0032】なお、テーブル15のX方向またはY方向
への移動時、平面モータ25を構成する複数の永久磁石
23,23,…は常に、ステージベース11内の電磁石
24,24,…の何れかと対向するようになっている。
さらに、ステージ装置10(図1(a))には、テーブル
15の上面に、試料20を保持するホルダ27と、移動
鏡28x,28yとが設けられている。移動鏡28x,
28yの表面は各々、YZ面に平行な反射面,XZ面に
平行な反射面となっている。
【0033】また、移動鏡28xに対向する位置には、
移動鏡28xの反射面に対し測長用ビームを投射して、
テーブル15のX方向に沿った位置(X位置)を計測す
る不図示のレーザ干渉計が設置されている。同様に、移
動鏡28yに対向する位置にも、レーザ干渉計(不図
示)が設置されている。このレーザ干渉計によれば、テ
ーブル15のY方向に沿った位置(Y位置)が計測され
る。
【0034】各レーザ干渉計による計測結果(テーブル
15のX位置,Y位置)は、上記のモータ制御部26
(図3(b))に出力され、平面モータ25のサーボ制御
に用いられる。なお、テーブル15(図1(a))には、
その他、内部に設置されたモータなどの電気的駆動源に
対して電力を供給するためのケーブルや、モータを冷却
する冷却液配管、テーブル15(試料20)を所定の温
度に保つための冷却液配管、さらには各種センサに接続
されたケーブルなどの一端が取り付けられている。以
下、これらのケーブルおよび配管を総称して「ケーブル
類29」という。
【0035】ここで、上記のステージベース11は、請
求項1の「ベース部材」に対応する。基準ガイド面11
aは、請求項1の「ガイド面」に対応する。テーブル1
5は、請求項1の「テーブル部材」に対応する。Yガイ
ド18,19は、請求項1の「第1のガイド部材」に対
応する。Xガイド13,14は、請求項1の「第2のガ
イド部材」に対応する。X方向,Y方向は、請求項1の
「第2の方向」,「第1の方向」に対応する。
【0036】また、上記のエアパッド1A〜1D,2A
〜2D,3A〜3Dは、請求項1の「非接触軸受」,請
求項9の「静圧軸受」,請求項10の「静圧気体軸受」
に対応する。モータ制御部26は、請求項1の「移動制
御手段」,請求項2の「浮上手段」,請求項7の「浮上
制御手段」に対応する。次に、上記のように構成された
ステージ装置10(図1〜図3)の位置決め動作につい
て説明する。
【0037】位置決め動作に当たって、モータ制御部2
6(図3(b))は、平面モータ25を制御して常にZ方
向の駆動力を発生させる。これによりテーブル15は常
に、基準ガイド面11aから浮上した状態に保たれる。
なお、テーブル15の基準ガイド面11aからの浮上量
(Z位置)は、平面モータ25によるZ方向の駆動力と
テーブル15の自重とのバランスにより、一定に保たれ
る。
【0038】また、位置決め動作に当たって、エアパッ
ド2A〜2D(図2(b),(c),図1(a))には、空気
供給源(不図示)から連続的に空気が供給される。エア
パッド2A〜2Dに供給された空気は、ステージベース
11の基準ガイド面11aに対して噴出される。これに
より、可動枠17と基準ガイド面11aとの間には、所
定圧力の空気層が形成される。すなわち、可動枠17
は、基準ガイド面11aから非接触な状態で支持され
る。
【0039】なお、可動枠17の基準ガイド面11aか
らの浮上量(Z位置)は、可動枠17と基準ガイド面1
1aとの間に形成された空気層の圧力と可動枠17の自
重とのバランスにより、一定に保たれる。さらに、位置
決め動作に当たって、空気供給源(不図示)からエアパ
ッド3A〜3D(図2(a))にも、連続的に空気が供給
される。
【0040】エアパッド3A〜3Dに供給された空気
は、可動枠17のガイド面18a,19aに対して噴出
される。これによりテーブル15とガイド面18a,1
9aとの間には、所定圧力の空気層が形成される。すな
わち、テーブル15は、ガイド面18a,19aから非
接触な状態で支持される。このときテーブル15は、エ
アパッド3A,3CおよびYガイド18によって、Yガ
イド19のガイド面19aに向けて付勢され、かつ、エ
アパッド3B,3DおよびYガイド19によって、Yガ
イド18のガイド面18aに向けて付勢されている。
【0041】言い換えると、テーブル15は、対向配置
されたエアパッド3Aとエアパッド3BおよびYガイド
18,19によるX方向の与圧と、対向配置されたエア
パッド3Cとエアパッド3DおよびYガイド18,19
によるX方向の与圧とを、同時に受けている。このよう
に、Y軸上の異なる2箇所で同時にX方向の与圧を受け
ているため、テーブル15が可動枠17の開口部16の
中でZ軸回りに回転するようなことはない。その結果、
テーブル15の可動枠17に対するX位置は常に、一定
に保たれる。
【0042】また、位置決め動作に当たって、エアパッ
ド1A〜1D(図2(a))にも、空気供給源(不図示)
から連続的に空気が供給される。エアパッド1A〜1D
に供給された空気は、Xガイド13,14のガイド面1
3a,14aに対して噴出される。これにより、可動枠
17とガイド面13a,14aとの間には、所定圧力の
空気層が形成される。すなわち、可動枠17は、ガイド
面13a,14aから非接触な状態で支持される。
【0043】このとき可動枠17は、エアパッド1A,
1BおよびXガイド13によって、Xガイド14のガイ
ド面14aに向けて付勢され、かつ、エアパッド1C,
1DおよびXガイド14によって、Xガイド13のガイ
ド面13aに向けて付勢されている。言い換えると、可
動枠17は、対向配置されたエアパッド1Aとエアパッ
ド1CおよびXガイド13,14によるY方向の与圧
と、対向配置されたエアパッド1Bとエアパッド1Dお
よびXガイド13,14によるY方向の与圧とを、同時
に受けている。
【0044】このように、X軸上の異なる2箇所で同時
にY方向の与圧を受けているため、可動枠17がXガイ
ド13,14に挟まれた空間(以下「移動空間」と云
う)の中でZ軸回りに回転するようなことはない。その
結果、可動枠17のY位置は常に一定に保たれる。ま
た、可動枠17が移動空間の中でZ軸回りに回転するこ
とはなく、かつ、上記のように、可動枠17の開口部1
6の中でテーブル15がZ軸回りに回転することもない
ため、テーブル15が移動空間の中において、Z軸回り
に回転することはないと云える。
【0045】なお、テーブル15にはケーブル類29
(図1(a))の一端が取り付けられているが、このケー
ブル類29の引っ張りや振動(外乱)の影響を受け、テ
ーブル15が移動空間の中でZ軸回りに回転してしまう
こともない。この状態で、モータ制御部26(図3
(b))が平面モータ25を制御してY方向の駆動力を発
生させると、テーブル15(図1(a))は、可動枠17
の開口部16の中で、基準ガイド面11aからの浮上状
態とガイド面18a,19aからの非接触状態とを保ち
ながら、Z軸回りの回転を起こすことなく、ガイド面1
8a,19aに沿ってY方向に直進する。
【0046】このときのテーブル15のY位置は、移動
鏡28y(図1(a))に対向配置されたレーザ干渉計
(不図示)による計測結果に基づいて制御され、平面モ
ータ25の駆動により精密に位置決めされる。したがっ
て、テーブル15上のホルダ27に保持された試料20
も、Y方向に精密に位置決めされる。一方、モータ制御
部26(図3(b))が平面モータ25を制御してX方向
の駆動力を発生させると、テーブル15(図1(a))
は、基準ガイド面11aからの浮上状態を保ちながら、
X方向に移動しようとする。
【0047】ところが、テーブル15は、上記したX方
向の与圧により可動枠17に対するX位置が一定に保た
れるため、単独ではなく可動枠17と一体となって、基
準ガイド面11aからの浮上状態を保ちながらX方向に
移動することになる。ちなみに、このときの可動枠17
は、基準ガイド面11aおよびガイド面13a,14a
からの非接触状態を保ちながら、Z軸回りの回転を起こ
すことなく、ガイド面13a,14aに沿ってX方向に
直進する。
【0048】したがって、可動枠17と一体となってX
方向に移動するテーブル15も、Z軸回りの回転を起こ
すことなく、ガイド面13a,14aに沿ってX方向に
直進する。このときのテーブル15のX位置は、移動鏡
28x(図1(a))に対向配置されたレーザ干渉計(不
図示)による計測結果に基づいて制御され、平面モータ
25の駆動により、精密に位置決めされる。したがっ
て、テーブル15上のホルダ27に保持された試料20
も、X方向に精密に位置決めされる。
【0049】上記したように、Xガイド13,14と、
Yガイド18,19と、エアパッド1A〜1D,3A〜
3Dとを設けた第1実施形態のステージ装置10によれ
ば、位置決め動作時、平面モータ25の制御系を使わな
くても、テーブル15が移動空間(Xガイド13,14
に挟まれた空間)の中でZ軸回りに回転することはな
い。
【0050】したがって、平面モータ25の制御系を簡
単化し、3軸制御系とすることができる。さらに、簡単
化された3軸制御系で平面モータ25を制御する場合で
も、軸間干渉の発生が低減され、高精度な位置決めが実
現する。また、第1実施形態のステージ装置10では、
可動枠17が基準ガイド面11aまで貫通した開口部1
6を有し、この開口部16の中をテーブル15が基準ガ
イド面11aに沿って移動するので、平面モータ25の
駆動力をテーブル15の重心付近に直接かつ確実に作用
させることができ、移動の安定化が図られる。
【0051】ちなみに、第1実施形態のステージ装置1
0は、大気中で使用する場合に有効なステージ装置であ
る。なお、このステージ装置10を真空中または特殊気
体雰囲気中で使用する場合には、エアパッド1A〜1
D,2A〜2D,3A〜3Dから噴出された空気をチャ
ンバー外に強制排出するための排気管などを設ければよ
い。
【0052】また、ステージ装置10では、テーブル1
5のY方向への移動時、テーブル15が移動空間の中で
Z軸回りに回転することはないが、X方向に位置ずれを
起こす可能性はあるため、上記したテーブル15のX方
向への移動時と同様、テーブル15のX位置を平面モー
タ25により補正制御することが好ましい。同様に、テ
ーブル15のX方向への移動時、テーブル15が移動空
間の中でZ軸回りに回転することはないが、Y方向に位
置ずれを起こす可能性はあるため、上記したテーブル1
5のY方向への移動時と同様、テーブル15のY位置を
平面モータ25により補正制御することが好ましい。
【0053】さらに、上記した第1実施形態では、平面
モータ25のZ方向駆動力によってテーブル15を基準
ガイド面11aから浮上させる磁気浮上型のステージ装
置10を説明したが、後述する第2実施形態のように、
テーブル15の下面(基準ガイド面11aと対向する
面)に設けたエアパッド(図4(d)のエアパッド6A〜
6D参照)により、テーブル15を浮上させることもで
きる(請求項8)。
【0054】また、テーブル15の下面にあるエアパッ
ドの回りに排気溝を設け、エアパッドから噴出される空
気を強制的に排出させることで、テーブル15を基準ガ
イド面11aに向けて付勢し、その浮上量(Z位置)を
安定化させることができる。 (第2実施形態)次に、第2実施形態について説明す
る。第2実施形態は、請求項1〜請求項6,請求項8〜
請求項10に対応する。
【0055】第2実施形態のステージ装置30(図4〜
図6)は、上述した第1実施形態のステージ装置10
(図1〜図3)に、後述する新たな構成要素(4A〜4
D,5A〜5D,6A〜6D,31〜35)を付加する
と共に、上述したステージ装置10のモータ制御部26
(図3(b))に代えてモータ制御部35を設けたもので
ある。
【0056】以下、第2実施形態のステージ装置30
(図4〜図6)について、上述した第1実施形態のステ
ージ装置10(図1〜図3)との相違点に絞って説明す
る。なお、ステージ装置30(図4〜図6)において、
上記のステージ装置10(図1〜図3)と共通する構成
要素(1A〜1D,2A〜2D,3A〜3D,11〜1
9,21〜25,27〜29)には同じ符号を付してあ
る。
【0057】第2実施形態のステージ装置30は、この
ステージ装置30を上方から見た図(図4(a))、およ
び側方から見た図(図4(b),(c))に示されるよう
に、Xガイド13,14各々の上端に、爪部31,32
が固定されたものである。これら爪部31,32は、X
ガイド13,14と共に、可動枠17(および開口部1
6の中に位置するテーブル15)をX方向に案内するた
めのものである。
【0058】また、これら爪部31,32には各々、図
4(a)のF−F断面図(図5(a))に示されるように、
基準ガイド面11aに対向すると共に基準ガイド面11
aに平行なガイド面31a,32aが設けられている。
さらに、図4(a)のB−B断面図(図6(b))、および
図4(a)のC−C断面図(図6(c))に示されるよう
に、可動枠17の連結部21,22には、爪部31,3
2のガイド面31a,32aと対向する面に、エアパッ
ド4A,4B,4C,4Dが設けられている(図4(a)
も参照)。これらのエアパッド4A〜4Dは、上述した
エアパッド1A〜1D,2A〜2D,3A〜3Dと同
様、不図示の空気供給源に接続されている。
【0059】一方、ステージ装置30において、可動枠
17を構成するYガイド18,19各々の上端には、図
4(a)、および図4(a)のG−G断面図(図5(b))に
示されるように、爪部33,34が固定されている。こ
れら爪部33,34は、Yガイド18,19と共に、テ
ーブル15をY方向に案内するためのものである。
【0060】また、これら爪部33,34には各々、図
5(b)に示されるように、基準ガイド面11aに対向す
ると共に基準ガイド面11aに平行なガイド面33a,
34aが設けられている。さらに、図6(b)、および図
4(a)のD−D断面図(図6(d))に示されるように、
テーブル15には、爪部33,34のガイド面33a,
34aと対向する面に、エアパッド5A,5B,5C,
5Dが設けられている(図4(a)も参照)。これらのエ
アパッド5A〜5Dも、不図示の空気供給源に接続され
ている。
【0061】また、テーブル15には、このテーブル1
5を下方から見た図(図4(d))、図6(b)、および図
6(d)に示されるように、基準ガイド面11aと対向す
る面に、エアパッド6A,6B,6C,6Dが設けられ
ている。これらのエアパッド6A〜6Dも、不図示の空
気供給源に接続されている。
【0062】一方、平面モータ25(図6(d))を構成
する各電磁石24には、この平面モータ25を2軸制御
するモータ制御部35が接続されている。モータ制御部
35は、平面モータ25を制御して、基準ガイド面11
aに平行な方向(X方向,Y方向)の駆動力を発生させ
る。この駆動力は、ステージベース11の上板を介して
テーブル15に確実に伝達される。
【0063】ここで、上記の爪部33,34およびエア
パッド5A〜5Dは、請求項3の「第1の付勢手段」に
対応する。爪部31,32およびエアパッド4A〜4D
は、請求項3の「第2の付勢手段」に対応する。爪部3
3,34は、請求項4の「第1の付勢部材」に対応す
る。エアパッド5A〜5Dは、請求項4の「非接触軸
受」,請求項9の「静圧軸受」,請求項10の「静圧気
体軸受」に対応する。
【0064】また、上記の爪部31,32は、請求項5
の「第2の付勢部材」に対応する。エアパッド4A〜4
Dは、請求項5の「非接触軸受」,請求項9の「静圧軸
受」,請求項10の「静圧気体軸受」に対応する。エア
パッド6A〜6Dは、請求項2の「浮上手段」,請求項
8の「静圧軸受」,請求項10の「静圧気体軸受」に対
応する。モータ制御部35は、請求項1の「移動制御手
段」に対応する。
【0065】次に、上記のように構成されたステージ装
置30(図4〜図6)の位置決め動作について説明す
る。位置決め動作に当たって、空気供給源(不図示)か
らエアパッド1A〜1D(図6(a))には連続的に空気
が供給され、上述したステージ装置10の場合と同様
に、可動枠17がガイド面13a,14aから非接触な
状態で支持される。また可動枠17は、移動空間(Xガ
イド13,14に挟まれた空間)の中でZ軸回りに回転
することなく、そのY位置が常に一定に保たれる。
【0066】また、位置決め動作に当たって、空気供給
源(不図示)からエアパッド3A〜3D(図6(a))に
も連続的に空気が供給され、上述したステージ装置10
の場合と同様に、テーブル15がガイド面18a,19
aから非接触な状態で支持される。またテーブル15
も、移動空間の中でZ軸回りに回転することなく、可動
枠17に対するX位置が常に一定に保たれる。
【0067】さらに、位置決め動作に当たって、空気供
給源(不図示)からエアパッド2A〜2D(図6(b),
(c))にも連続的に空気が供給され、上述したステージ
装置10の場合と同様に、可動枠17が基準ガイド面1
1aから非接触な状態で支持される。また、ステージ装
置30では、位置決め動作に当たって、上記のエアパッ
ド2A〜2Dに対向配置されたエアパッド4A〜4D
(図6(b),(c))にも、空気供給源(不図示)から連
続的に空気が供給される。
【0068】エアパッド4A〜4Dに供給された空気
は、爪部31,32のガイド面31a,32aに対して
噴出される。これにより、可動枠17とガイド面31
a,32aとの間には、所定圧力の空気層が形成され
る。すなわち、可動枠17は、ガイド面31a,32a
から非接触な状態で支持される。したがって、ステージ
装置30の可動枠17は、エアパッド4A〜4Dおよび
爪部31,32によって、ステージベース11の基準ガ
イド面11aに向けて付勢され、かつ、エアパッド2A
〜2Dおよびステージベース11によって、爪部31,
32のガイド面31a,32aに向けて付勢される。
【0069】言い換えると、この可動枠17は、対向配
置されたエアパッド4Aとエアパッド2A,爪部31,
ステージベース11によるZ方向の与圧と、対向配置さ
れたエアパッド4Bとエアパッド2B,爪部31,ステ
ージベース11によるZ方向の与圧と、エアパッド4C
とエアパッド2C,爪部32,ステージベース11によ
るZ方向の与圧と、エアパッド4Dとエアパッド2D,
爪部32,ステージベース11によるZ方向の与圧と
を、同時に受けることになる。
【0070】このように、XY面内の異なる4箇所で同
時にZ方向の与圧を受けることにより、ステージ装置3
0の可動枠17は、基準ガイド面11aからの浮上量
(Z位置)が厳密に規定される。したがって、可動枠1
7のYガイド18,19に固定された爪部33,34の
ガイド面33a,34a(図5(b))は、基準ガイド面
11aからの高さH1が厳密に規定されることになる。
【0071】さらに、位置決め動作に当たって、エアパ
ッド6A〜6D(図6(b),(d))にも、空気供給源
(不図示)から連続的に空気が供給される。エアパッド
6A〜6Dに供給された空気は、ステージベース11の
基準ガイド面11aに対して噴出される。これにより、
テーブル15と基準ガイド面11aとの間には、所定圧
力の空気層が形成される。すなわち、テーブル15は、
基準ガイド面11aから浮上した状態に保たれる。
【0072】また、位置決め動作に当たって、上記のエ
アパッド6A〜6Dに対向配置されたエアパッド5A〜
5D(図6(b),(d))にも、空気供給源(不図示)か
ら連続的に空気が供給される。エアパッド5A〜5Dに
供給された空気は、爪部33,34のガイド面33a,
34aに対して噴出される。これにより、テーブル15
とガイド面33a,34aとの間には、所定圧力の空気
層が形成される。すなわち、テーブル15は、ガイド面
33a,33aから非接触な状態で支持される。
【0073】したがって、ステージ装置30のテーブル
15は、エアパッド5A〜5Dおよび爪部33,34に
よって、ステージベース11の基準ガイド面11aに向
けて付勢され、かつ、エアパッド6A〜6Dおよびステ
ージベース11によって、爪部33,34のガイド面3
3a,34aに向けて付勢される。言い換えると、この
テーブル15は、対向配置されたエアパッド5Aとエア
パッド6A,爪部33,ステージベース11によるZ方
向の与圧と、対向配置されたエアパッド5Bとエアパッ
ド6B,爪部34,ステージベース11によるZ方向の
与圧と、エアパッド5Cとエアパッド6C,爪部33,
ステージベース11によるZ方向の与圧と、エアパッド
5Dとエアパッド6D,爪部34,ステージベース11
によるZ方向の与圧とを、同時に受けることになる。
【0074】前述したように、爪部33,34のガイド
面33a,34aの高さH1(図5(b))は一定である
ため、ステージ装置30のテーブル15は、XY面内の
異なる4箇所で同時にZ方向の与圧を受けることによ
り、基準ガイド面11aからの浮上量(Z位置)が厳密
に規定される。この状態で、モータ制御部35(図6
(d))が平面モータ25を制御してY方向の駆動力を発
生させると、テーブル15(図4(a))は、可動枠17
の開口部16の中で、基準ガイド面11aからの浮上状
態とガイド面18a,19a,33a,34aからの非
接触状態とを保ちながら、Z軸回りの回転および上下動
を起こすことなく、Y方向に直進する。
【0075】このときのテーブル15のY位置は、ステ
ージ装置10のときと同様、移動鏡28y(図4(a))
に対向配置されたレーザ干渉計(不図示)の計測結果に
基づいて制御され、精密に位置決めされる。したがっ
て、テーブル15上の試料20も、Y方向に精密に位置
決めされる。一方、モータ制御部35(図6(d))が平
面モータ25を制御してX方向の駆動力を発生させる
と、テーブル15(図4(a))は、基準ガイド面11a
からの浮上状態とガイド面33a,34aからの非接触
状態とを保ちながら、可動枠17と一体となってX方向
に移動する。
【0076】ちなみに、このときの可動枠17は、基準
ガイド面11aおよびガイド面13a,14a,31
a,32aからの非接触状態を保ちながら、Z軸回りの
回転および上下動を起こすことなく、X方向に直進す
る。したがって、可動枠17と一体となってX方向に移
動するテーブル15も、Z軸回りの回転および上下動を
起こすことなく、X方向に直進する。
【0077】このときのテーブル15のX位置は、ステ
ージ装置10のときと同様、移動鏡28x(図4(a))
に対向配置されたレーザ干渉計(不図示)の計測結果に
基づいて制御され、精密に位置決めされる。したがっ
て、テーブル15上の試料20も、X方向に精密に位置
決めされる。上記したように、爪部31〜34と、エア
パッド4A〜4D,5A〜5Dとを設けた第2実施形態
のステージ装置30によれば、位置決め動作時、テーブ
ル15に上下動を生じさせることがなく、テーブル15
を滑らかに移動させることができる。
【0078】したがって、テーブル15の重量を増やさ
なくても、軸受剛性を高めることができる。仮にテーブ
ル15の重量を増加させると、テーブル15の慣性力が
大きくなるため、駆動の高速化が妨げられる。また、振
動の影響が出やすく位置決め精度の向上も難しくなる。
さらに、平面モータ25の負荷も増加してしまう。ま
た、ステージ装置30の軽量化および小型化が困難とな
る。
【0079】しかし、第2実施形態のステージ装置30
では、テーブル15の重量を増やすことなく軸受剛性を
高めることができるため、平面モータ25の負荷の軽減
や、位置決めの高速化および高精度化、さらには軽量化
および小型化が可能となる。また、第2実施形態のステ
ージ装置30では、テーブル15の下面にエアパッド6
A〜6Dを設けて基準ガイド面11aから浮上させるよ
うに構成したので、平面モータ25の制御系をさらに簡
単化し、2軸制御系とすることができる。
【0080】さらに、簡単化された2軸制御系で平面モ
ータ25を制御する場合でも、軸間干渉の発生が低減さ
れ、高精度な位置決めが実現する。ちなみに、第2実施
形態のステージ装置30は、大気中で使用する場合に有
効なステージ装置である。なお、このステージ装置30
を真空中または特殊気体雰囲気中で使用する場合には、
エアパッド1A〜1D,2A〜2D,3A〜3D,4A
〜4D,5A〜5D,6A〜6Dから噴出された空気を
チャンバー外に強制排出するための排気管などを設けれ
ばよい。
【0081】(第3実施形態)次に、第3実施形態につ
いて説明する。第3実施形態は、請求項1〜請求項6,
請求項8〜請求項10に対応する。第3実施形態のステ
ージ装置40(図7〜図9)は、上述した第2実施形態
のステージ装置30(図4〜図6)を構成するXガイド
13,14および爪部31,32に代えてXガイド4
1,42を設け、エアパッド1A〜1D,4A〜4Dに
代えてエアパッド7A〜7Dを設け、Yガイド18,1
9および爪部33,34に代えてYガイド43,44を
設け、エアパッド3A〜3D,5A〜5Dに代えてエア
パッド8A〜8Dを設けたものである。
【0082】以下、第3実施形態のステージ装置40
(図7〜図9)について、上述した第2実施形態のステ
ージ装置30(図4〜図6)との相違点に絞って説明す
る。図7には、第3実施形態のステージ装置40を上方
から見た図(a)、および側方から見た図(b),(c)が示
されている。また、図8には、図7(a)のF−F断面図
(a)、およびG−G断面図(b)が示されている。さら
に、図9には、図7(b),(c)のA−A断面図(a)、図
7(a)のB−B断面図(b)、C−C断面図(c)、および
D−D断面図(d)が示されている。
【0083】なお、ステージ装置40(図7〜図9)に
おいて、上記のステージ装置30(図4〜図6)と同じ
機能を果たす構成要素(2A〜2D,6A〜6D,1
1,12,15〜17,21〜25,27〜29)には
同じ符号を付してある。さて、ステージ装置40のXガ
イド41,42は、ステージベース11の基準ガイド面
11a側に固定されている。
【0084】また、Xガイド41,42には各々、図8
(a)に示されるように、基準ガイド面11aに対して非
平行な傾斜ガイド面41a,42aが設けられている。
傾斜ガイド面41a,42aは、互いに対向すると共
に、それぞれ基準ガイド面11aにも対向している。
【0085】さらに、ステージ装置40のエアパッド7
A,7B,7C,7Dは、図9(a),(b)に示されるよ
うに、Xガイド41,42の傾斜ガイド面41a,42
aと対向する連結部21,22の面に設けられている
(図7(a)も参照)。これらのエアパッド7A〜7D
は、エアパッド2A〜2D,6A〜6Dと同様、不図示
の空気供給源に接続されている。
【0086】一方、ステージ装置40のYガイド43,
44は、図9(a)に示されるように、連結部21,22
によって連結され、開口部16を有する可動枠17を構
成している。また、Yガイド43,44には各々、図8
(b)に示されるように、基準ガイド面11aに対して非
平行な傾斜ガイド面43a,44aが設けられている。
傾斜ガイド面43a,44aは、互いに対向すると共
に、それぞれ基準ガイド面11aにも対向している。
【0087】さらに、ステージ装置40のエアパッド8
A,8B,8C,8Dは、図9(a),(d)に示されるよ
うに、Yガイド43,44の傾斜ガイド面43a,44
aと対向するテーブル15の面に設けられている(図7
(a)も参照)。これらのエアパッド8A〜8Dも、不図
示の空気供給源に接続されている。ここで、上記のXガ
イド41,42は、請求項1の「第2のガイド部材」,
請求項5の「第2の付勢部材」に対応する。エアパッド
7A〜7Dは、請求項1および請求項5の「非接触軸
受」,請求項9の「静圧軸受」,請求項10の「静圧気
体軸受」に対応する。Yガイド43,44は、請求項1
の「第1のガイド部材」,請求項4の「第1の付勢部
材」に対応する。エアパッド8A〜8Dは、請求項1お
よび請求項4の「非接触軸受」,請求項9の「静圧軸
受」,請求項10の「静圧気体軸受」に対応する。
【0088】次に、上記のように構成されたステージ装
置40(図7〜図9)の位置決め動作について説明す
る。位置決め動作に当たって、空気供給源(不図示)か
らエアパッド2A〜2D(図9(b),(c))およびエア
パッド6A〜6D(図9(b),(d))には連続的に空気
が供給され、上述したステージ装置30の場合と同様、
可動枠17が基準ガイド面11aから非接触な状態で支
持されると共に、テーブル15が基準ガイド面11aか
ら浮上した状態に保たれる。
【0089】また、ステージ装置40では、位置決め動
作に当たって、エアパッド7A〜7D(図9(b),
(c))およびエアパッド8A〜8D(図9(b),(d))
にも、空気供給源(不図示)から連続的に空気が供給さ
れる。エアパッド7A〜7Dに供給された空気は、Xガ
イド41,42の傾斜ガイド面41a,42aに対して
噴出される。これにより、可動枠17と傾斜ガイド面4
1a,42aとの間には、所定圧力の空気層が形成され
る。すなわち、可動枠17は、傾斜ガイド面41a,4
2aから非接触な状態で支持される。
【0090】また、エアパッド8A〜8Dに供給された
空気は、Yガイド43,44の傾斜ガイド面43a,4
4aに対して噴出される。これにより、テーブル15と
傾斜ガイド面43a,44aとの間には、所定圧力の空
気層が形成される。すなわち、テーブル15は、傾斜ガ
イド面43a,44aから非接触な状態で支持される。
さて、ステージ装置40において、可動枠17は、Xガ
イド41の傾斜ガイド面41aとの間に形成された空気
層の圧力により、Xガイド42の傾斜ガイド42aに向
けて付勢されると共に、ステージベース11の基準ガイ
ド面11aに向けて付勢され、かつ、Xガイド42の傾
斜ガイド面42aとの間に形成された空気層の圧力によ
り、Xガイド41の傾斜ガイド41aに向けて付勢され
ると共に、基準ガイド面11aに向けて付勢される。
【0091】したがって、ステージ装置40の可動枠1
7は、上述したステージ装置30と同様、Xガイド41
とXガイド42とに挟まれた空間の中でZ軸回りに回転
することなく、そのY位置が常に一定に保たれ、かつ、
基準ガイド面11aからの浮上量(Z位置)が厳密に規
定される。
【0092】その結果、可動枠17を構成するYガイド
43,44の傾斜ガイド面43a,44a(図10
(b))と基準ガイド面11aとの位置関係も、厳密に規
定されることになる。一方、ステージ装置40における
テーブル15は、Yガイド43の傾斜ガイド面43aと
の間に形成された空気層の圧力により、Yガイド44の
傾斜ガイド44aに向けて付勢されると共に、ステージ
ベース11の基準ガイド面11aに向けて付勢され、か
つ、Yガイド44の傾斜ガイド面44aとの間に形成さ
れた空気層の圧力により、Xガイド43の傾斜ガイド4
3aに向けて付勢されると共に、基準ガイド面11aに
向けて付勢される。
【0093】したがって、このテーブル15は、上述し
たステージ装置30と同様、Xガイド41,42に挟ま
れた空間の中でZ軸回りに回転することなく、可動枠1
7に対するX位置が常に一定に保たれ、かつ、基準ガイ
ド面11aからの浮上量(Z位置)が厳密に規定され
る。この状態で、モータ制御部35(図9(d))が平面
モータ25を制御してY方向の駆動力を発生させると、
テーブル15(図7(a))は、可動枠17の開口部16
の中で、基準ガイド面11aからの浮上状態と傾斜ガイ
ド面43a,44aからの非接触状態とを保ちながら、
Z軸回りの回転および上下動を起こすことなくY方向に
直進し、精密に位置決めされる。したがって、テーブル
15上の試料20も、Y方向に精密に位置決めされる。
【0094】一方、モータ制御部35(図9(d))が平
面モータ25を制御してX方向の駆動力を発生させる
と、テーブル15(図7(a))は、基準ガイド面11a
からの浮上状態からの非接触状態を保ちながら、可動枠
17と一体となってX方向に移動する。ちなみに、この
ときの可動枠17は、基準ガイド面11aおよび傾斜ガ
イド面41a,42aからの非接触状態を保ちながら、
Z軸回りの回転および上下動を起こすことなく、X方向
に直進する。したがって、可動枠17と一体となってX
方向に移動するテーブル15も、Z軸回りの回転および
上下動を起こすことなく、X方向に直進し、精密に位置
決めされる。したがって、テーブル15上の試料20
も、X方向に精密に位置決めされる。
【0095】上記したように、Xガイド41,42と、
Yガイド43,44と、エアパッド7A〜7D,8A〜
8Dとを設けた第3実施形態のステージ装置40によれ
ば、位置決め動作時、テーブル15に上下動を生じさせ
ることがなく、テーブル15を滑らかに移動させること
ができる。また、第3実施形態のステージ装置40で
は、上記ステージ装置30のXガイド13,14と爪部
31,32とエアパッド1A〜1D,4A〜4Dとで達
成していた機能を、Xガイド41,42およびエアパッ
ド7A〜7Dで兼用することができ、さらにYガイド1
8,19と爪部33,34とエアパッド3A〜3D,5
A〜5Dとで達成していた機能を、Yガイド43,44
およびエアパッド8A〜8Dで兼用することができ、部
品点数の削減が可能となる。
【0096】(第4実施形態)次に、第4実施形態につ
いて説明する。第4実施形態は、請求項1〜請求項6,
請求項8〜請求項10に対応する。第4実施形態のステ
ージ装置50(図10,図11)は、上述した第2実施
形態のステージ装置30(図4〜図6)を構成する平板
状のYガイド18,19に代えてL字型のYガイド5
1,52を設けると共に、エアパッド6A〜6Dに代え
てエアパッド9A〜9Dを設けたものである。
【0097】以下、第4実施形態のステージ装置50
(図10,図11)について、上述した第2実施形態の
ステージ装置30(図4〜図6)との相違点に絞って説
明する。図10には、第4実施形態のステージ装置50
を上方から見た図(a)、側方から見た図(b),(c)、お
よびテーブル15を下方から見た図(d)が示されてい
る。また、図11には、図10(b),(c)のA−A断面
図(a)、図10(a)のB−B断面図(b)、G−G断面図
(b)、およびD−D断面図(d)が示されている。図10
(a)のC−C断面図は、上述した図6(c)と同様である
ため、ここでは図示省略した。
【0098】なお、ステージ装置50(図10,図1
1)において、上記のステージ装置30(図4〜図6)
と同じ機能を果たす構成要素(1A〜1D,2A〜2
D,3A〜3D,4A〜4D,5A〜5D,11〜1
7,21〜25,27〜29,31〜35)には同じ符
号を付してある。さて、ステージ装置50のYガイド5
1,52は、図11(a)に示されるように、連結部2
1,22によって連結され、開口部16を有する可動枠
17を構成している。なお、これらのYガイド51,5
2各々の上端には、爪部33,34が固定されている。
【0099】また、Yガイド51,52には各々、図1
1(c)に示されるように、YZ面に平行で互いに対向す
るガイド面51a,52aと、爪部33,34のガイド
面33a,34aに対向すると共に平行なガイド面51
b,52bと、YZ面に平行で互いに対向するガイド面
51c,52cとが順に設けられている。このうちガイ
ド面51c,52cは、ガイド面51a,52aよりも
基準ガイド面11a側に位置する。また、ガイド面51
c,52cの間隔は、ガイド面51a,52aの間隔よ
りも狭くしてある。さらに、ガイド面51a,52aの
Z方向に沿った長さは、ガイド面51c,52cのZ方
向に沿った長さよりも広くしてある。
【0100】このように、ステージ装置50の可動枠1
7は、爪部33とYガイド51とで構成されたY方向に
延びる溝状の凹部と、爪部34とYガイド52とで構成
されたY方向に延びる溝状の凹部とを対向させた構成と
なっている。このため、テーブル15の断面形状は、可
動枠17の溝状の凹部に遊嵌するように、爪部33,3
4のガイド面33a,34aと、Yガイド51,52の
ガイド面51a,52a,51b,52b,51c,5
2cとに沿った十字型に整形されている(図11(d)参
照)。
【0101】したがって、テーブル15の下面15a
は、ステージベース11の基準ガイド面11aに対向す
るようになっている。そして、このテーブル15の下面
15aに、平面モータ25を構成する複数の永久磁石2
3,23,…が設けられる(図10(d)も参照)。ま
た、ステージ装置50のエアパッド9A,9B,9C,
9Dは、図11(b),(d)に示されるように、Yガイド
51,52のガイド面51b,52bと対向するテーブ
ル15の面に設けられている(図10(d)も参照)。こ
れらのエアパッド9A〜9Dも、不図示の空気供給源に
接続されている。
【0102】なお、ステージ装置50において、エアパ
ッド3A〜3Dは、図11(a),(d)に示されるよう
に、Yガイド51,52のガイド面51a,52aと対
向するテーブル15の面に設けられているここで、上記
のYガイド51,52は、請求項1の「第1のガイド部
材」に対応する。エアパッド9A〜9Dは、請求項1の
「非接触軸受」,請求項9の「静圧軸受」,請求項10
の「静圧気体軸受」に対応すると共に、請求項2の「浮
上手段」,請求項8の「静圧軸受」に対応する。
【0103】次に、上記のように構成されたステージ装
置50(図10,図11)の位置決め動作について説明
する。位置決め動作に当たって、エアパッド1A〜1
D,2A〜2D,4A〜4D(図11(b))には、空気
供給源(不図示)から連続的に空気が供給され、上述し
たステージ装置30の場合と同様に、可動枠17が、ガ
イド面13a,14a,31a,32a(図5(a)参
照)と基準ガイド面11aとから非接触な状態で支持さ
れる。
【0104】したがって、ステージ装置50の可動枠1
7は、上述したステージ装置30の可動枠17(図6
(b)参照)と同様、Xガイド13,14に挟まれた移動
空間の中でZ軸回りに回転することなく、そのY位置が
常に一定に保たれ、かつ、基準ガイド面11aからの浮
上量(Z位置)が厳密に規定される。
【0105】その結果、可動枠17を構成するYガイド
51,52(図11(c))のガイド面51b,52b、
およびYガイド51,52に固定された爪部33,34
のガイド面33a,34aは、基準ガイド面11aから
の高さH2,H3が厳密に規定されることになる。ま
た、ステージ装置50では、位置決め動作に当たって、
エアパッド3A〜3D(図11(d))にも、空気供給源
(不図示)から連続的に空気が供給される。
【0106】エアパッド3A〜3Dに供給された空気
は、Yガイド51,52のガイド面51a,52aに対
して噴出される。これにより、テーブル15とガイド面
51a,52aとの間には、所定圧力の空気層が形成さ
れる。すなわち、テーブル15は、ガイド面51a,5
2aから非接触な状態で支持される。したがって、ステ
ージ装置50のテーブル15は、上述したステージ装置
30の場合と同様に、移動空間の中でZ軸回りに回転す
ることなく、可動枠17に対するX位置が常に一定に保
たれる。
【0107】さらに、ステージ装置50では、位置決め
動作に当たって、エアパッド5A〜5D(図11(d))
にも、空気供給源(不図示)から連続的に空気が供給さ
れ、上述したステージ装置30の場合と同様、テーブル
15が爪部33,34のガイド面33a,34aから非
接触な状態で支持される。また、ステージ装置50で
は、位置決め動作に当たって、エアパッド9A〜9D
(図11(d))にも、空気供給源(不図示)から連続的
に空気が供給される。
【0108】エアパッド9A〜9Dに供給された空気
は、Yガイド51,52のガイド面51b,52bに対
して噴出される。これにより、テーブル15とガイド面
51b,52bとの間には、所定圧力の空気層が形成さ
れる。すなわち、テーブル15は、ガイド面51b,5
2bから非接触な状態で支持されると共に、基準ガイド
面11aから浮上した状態に保たれる。
【0109】したがって、ステージ装置50のテーブル
15は、エアパッド5A〜5Dおよび爪部33,34に
よって、Yガイド51,52のガイド面51b,52b
およびステージベース11の基準ガイド面11aに向け
て付勢され、かつ、エアパッド9A〜9DおよびYガイ
ド51,52によって、爪部33,34のガイド面33
a,34aに向けて付勢される。
【0110】言い換えると、このテーブル15は、対向
配置されたエアパッド5Aとエアパッド9A,爪部3
3,Yガイド51によるZ方向の与圧と、対向配置され
たエアパッド5Bとエアパッド9B,爪部34,Yガイ
ド52によるZ方向の与圧と、エアパッド5Cとエアパ
ッド9C,爪部33,Yガイド51によるZ方向の与圧
と、エアパッド5Dとエアパッド9D,爪部34,Yガ
イド52によるZ方向の与圧とを、同時に受けることに
なる。
【0111】前述したように、Yガイド51,52のガ
イド面51b,52bの高さH2、および爪部33,3
4のガイド面33a,34aの高さH3(図11(c))
は一定であるため、ステージ装置50のテーブル15
は、XY面内の異なる4箇所で同時にZ方向の与圧を受
けることにより、ガイド面51b,52bおよび基準ガ
イド面11aからの浮上量(Z位置)が厳密に規定され
る。
【0112】この状態で、モータ制御部35(図11
(d))が平面モータ25を制御してY方向の駆動力を発
生させると、テーブル15は、可動枠17の開口部16
の中で、基準ガイド面11aからの浮上状態とガイド面
33a,34a,51a,52a,51b,52b,5
1c,52cからの非接触状態とを保ちながら、Z軸回
りの回転および上下動を起こすことなくY方向に直進
し、精密に位置決めされる。したがって、テーブル15
上の試料20も、Y方向に精密に位置決めされる。
【0113】一方、モータ制御部35が平面モータ25
を制御してX方向の駆動力を発生させると、テーブル1
5は、基準ガイド面11aからの浮上状態とガイド面3
3a,34a,51b,52bからの非接触状態とを保
ちながら、可動枠17と一体となってX方向に移動す
る。
【0114】ちなみに、このときの可動枠17は、基準
ガイド面11aおよびガイド面13a,14a,31
a,32aからの非接触状態を保ちながら、Z軸回りの
回転および上下動を起こすことなく、X方向に直進す
る。したがって、可動枠17と一体となってX方向に移
動するテーブル15も、Z軸回りの回転および上下動を
起こすことなく、X方向に直進し、精密に位置決めされ
る。したがって、テーブル15上の試料20も、X方向
に精密に位置決めされる。
【0115】上記したように、Yガイド51,52と、
エアパッド9A〜9Dとを設けた第4実施形態のステー
ジ装置50によれば、位置決め動作時、テーブル15に
上下動を生じさせることがなく、テーブル15を滑らか
に移動させることができる。なお、上記した第4実施形
態のステージ装置50(図10,図11)では、Yガイ
ド51,52のガイド面51a,52aと対向するテー
ブル15の面に、エアパッド3A〜3Dを設けた(図1
1(d))が、エアパッド3A〜3Dの取り付け位置は、
図12(a),(b)に示されるように、Yガイド51,5
2のガイド面51c,52cと対向するテーブル15の
面でもよい。このとき、ガイド面51c,52cのZ方
向に沿った長さを、ガイド面51a,52aのZ方向に
沿った長さよりも広くしておくことが望ましい。
【0116】因みに、図12(a)は、図11(c)に示さ
れる断面図と同様、図10(a)のG−G断面図に相当す
る。また、図12(b)は、図11(d)に示される断面図
と同様、図10(a)のD−D断面図に相当する。さら
に、上記した第4実施形態では、テーブル15と基準ガ
イド面11aとの間にL字型Yガイド51,52の下端
部が入り込むように構成されたステージ装置50(第2
実施形態のステージ装置30の変形)を説明したが、第
3実施形態のステージ装置40(図7〜図9)における
Yガイド43,44の下端部を同様に変形させて、テー
ブル15と基準ガイド面11aとの間にYガイド43,
44の下端部が入り込むように構成することもできる。
このとき同様に、エアパッド6A〜6Dに代えてエアパ
ッド9A〜9Dを設ければよい。
【0117】また、上記した第2〜第4実施形態では、
テーブル15の下面(基準ガイド面11aと対向する
面)にエアパッド(図4(d)のエアパッド6A〜6D参
照)を設けたり、テーブル15のガイド面51b,52
bと対向する面にエアパッド(図10(d)のエアパッド
9A〜9D参照)を設けたりして、テーブル15を基準
ガイド面11aから浮上させたが、上述した第1実施形
態のように、平面モータ25を制御してZ方向の駆動力
を発生させ、これによってテーブル15を基準ガイド面
11aから浮上させることもできる(請求項7)。この
とき、テーブル15に設けたエアパッド6A〜6D(図
4(d))やエアパッド9A〜9D(図10(d))が不要
になる。
【0118】(第5実施形態)次に、第5実施形態につ
いて説明する。第5実施形態は、請求項1,請求項3〜
請求項6,請求項8〜請求項10に対応する。第5実施
形態のステージ装置60(図13,図14)は、上述し
た第2実施形態のステージ装置30(図4〜図6)を構
成する可動枠17に底板61を取り付けると共に、エア
パッド6A〜6Dに代えてエアパッド10A〜10Dを
設けたものである。
【0119】以下、第5実施形態のステージ装置60
(図13,図14)について、上述した第2実施形態の
ステージ装置30(図4〜図6)との相違点に絞って説
明する。図13には、第5実施形態のステージ装置60
を上方から見た図(a)、側方から見た図(b),(c)、お
よびテーブル15を下方から見た図(d)が示されてい
る。また、図14には、図13(b),(c)のA−A断面
図(a)、図13(a)のB−B断面図(b)、C−C断面図
(c)、およびD−D断面図(d)が示されている。
【0120】なお、ステージ装置60(図13,図1
4)において、上記のステージ装置30(図4〜図6)
と同じ機能を果たす構成要素(1A〜1D,2A〜2
D,3A〜3D,4A〜4D,5A〜5D,11〜1
9,21〜25,27〜29,31〜35)には同じ符
号を付してある。さて、ステージ装置60の底板61
は、図13(b),図14(b),(d)に示されるように、
可動枠17の基準ガイド面11a側に取り付けられてい
る。なお、底板61の大きさは、X方向にはYガイド1
8からYガイド19まで、Y方向には連結部21から連
結部22までとなっている。
【0121】また、この底板61の上面には、基準ガイ
ド面11aに対し平行なガイド面61aが設けられてい
る。このように、ステージ装置60の可動枠17には、
上述したステージ装置30のような可動枠17の開口部
16が設けられていない。このため、ステージ装置60
のテーブル15は、上述したステージ装置30のように
基準ガイド面11aに沿って移動するのではなく、底板
61のガイド面61aに沿って、基準ガイド面11aに
対し平行な面内で移動することになる。
【0122】また、ステージ装置60のエアパッド10
A,10B,10C,10Dは、図14(b),(d)に示
されるように、底板61のガイド面61aと対向するテ
ーブル15の面に設けられている(図13(d)も参
照)。これらのエアパッド10A〜10Dも、不図示の
空気供給源に接続されている。なお、ステージ装置60
において、エアパッド2A〜2Dは、図14(b),(c)
に示されるように、ステージベース11の基準ガイド面
11aと対向する底板61の面に設けられている。
【0123】ここで、上記の底板61およびYガイド1
8,19は、請求項1の「第1のガイド部材」に対応す
る。エアパッド10A〜10Dは、請求項1の「非接触
軸受」,請求項9の「静圧軸受」,請求項10の「静圧
気体軸受」に対応する。次に、上記のように構成された
ステージ装置60(図13,図14)の位置決め動作に
ついて説明する。
【0124】位置決め動作に当たって、エアパッド1A
〜1D,2A〜2D,4A〜4D(図14(b))には、
空気供給源(不図示)から連続的に空気が供給され、上
述したステージ装置30の場合と同様に、可動枠17
が、ガイド面13a,14a,31a,32a(図5
(a)参照)と基準ガイド面11aとから非接触な状態で
支持される。
【0125】したがって、ステージ装置60の可動枠1
7は、上述したステージ装置30の可動枠17(図6
(b)参照)と同様、Xガイド13,14に挟まれた移動
空間の中でZ軸回りに回転することなく、そのY位置が
常に一定に保たれ、かつ、基準ガイド面11aからの浮
上量(Z位置)が厳密に規定される。また、ステージ装
置60では、位置決め動作に当たって、エアパッド3A
〜3D(図11(d))にも、空気供給源(不図示)から
連続的に空気が供給され、上述したステージ装置30の
場合と同様、テーブル15がガイド面18a,19aか
ら非接触な状態で支持され、移動空間の中でZ軸回りに
回転することなく、可動枠17に対するX位置が常に一
定に保たれる。
【0126】さらに、ステージ装置60では、位置決め
動作に当たって、エアパッド5A〜5D(図11(d))
にも、空気供給源(不図示)から連続的に空気が供給さ
れ、上述したステージ装置30の場合と同様、テーブル
15が爪部33,34のガイド面33a,34aから非
接触な状態で支持される。また、ステージ装置60で
は、位置決め動作に当たって、エアパッド10A〜10
D(図11(d))にも、空気供給源(不図示)から連続
的に空気が供給される。
【0127】エアパッド10A〜10Dに供給された空
気は、底板61のガイド面61aに対して噴出される。
これにより、テーブル15とガイド面61aとの間に
は、所定圧力の空気層が形成される。すなわち、テーブ
ル15は、ガイド面61aから浮上した状態に保たれ
る。
【0128】したがって、ステージ装置60のテーブル
15は、エアパッド5A〜5Dおよび爪部33,34に
よって、底板61のガイド面61aに向けて付勢され、
かつ、エアパッド10A〜10Dおよび底板61によっ
て、爪部33,34のガイド面33a,34aに向けて
付勢される。言い換えると、このテーブル15は、対向
配置されたエアパッド5Aとエアパッド10A,爪部3
3,底板61によるZ方向の与圧と、対向配置されたエ
アパッド5Bとエアパッド10B,爪部34,底板61
によるZ方向の与圧と、エアパッド5Cとエアパッド1
0C,爪部33,底板61によるZ方向の与圧と、エア
パッド5Dとエアパッド10D,爪部34,底板61に
よるZ方向の与圧とを、同時に受けることになる。
【0129】このように、XY面内の異なる4箇所で同
時にZ方向の与圧を受けることにより、ステージ装置6
0のテーブル15は、ガイド面61aからの浮上量(Z
位置)が厳密に規定される。この状態で、モータ制御部
35(図14(d))が平面モータ25を制御してY方向
の駆動力を発生させると、テーブル15は、ガイド面6
1aからの浮上状態とガイド面33a,34a,18
a,19aからの非接触状態とを保ちながら、Z軸回り
の回転および上下動を起こすことなくY方向に直進し、
精密に位置決めされる。したがって、テーブル15上の
試料20も、Y方向に精密に位置決めされる。
【0130】一方、モータ制御部35が平面モータ25
を制御してX方向の駆動力を発生させると、テーブル1
5は、ガイド面61aからの浮上状態とガイド面33
a,34aからの非接触状態とを保ちながら、可動枠1
7と一体となってX方向に移動する。ちなみに、このと
きの可動枠17は、基準ガイド面11aおよびガイド面
13a,14a,31a,32aからの非接触状態を保
ちながら、Z軸回りの回転および上下動を起こすことな
く、X方向に直進する。したがって、可動枠17と一体
となってX方向に移動するテーブル15も、Z軸回りの
回転および上下動を起こすことなく、X方向に直進し、
精密に位置決めされる。したがって、テーブル15上の
試料20も、X方向に精密に位置決めされる。
【0131】上記したように、可動枠17に底板61を
設けた第5実施形態のステージ装置60によれば、位置
決め動作時、テーブル15に上下動を生じさせることな
く、テーブル15を滑らかに移動させることができる。
なお、上記した第5実施形態では、第2実施形態のステ
ージ装置30の可動枠17に底板61を取り付けたステ
ージ装置60を説明したが、図15に示されるステージ
装置65のように、第3実施形態のステージ装置40
(図7〜図9)の可動枠17に同様の底板61を設ける
こともできる。因みに、図15(a),(b)において、ス
テージ装置40(図7〜図9)と同じ機能を果たす構成
要素には同じ符号を付してある。図15(b)は、図15
(a)のD−D断面図に相当する。
【0132】また、上記した第1〜第5実施形態では、
テーブル15に設けた永久磁石23,23,…とステー
ジベース11に設けた電磁石24,24,…とで平面モ
ータ25を構成したが、逆に、永久磁石23,23,…
をステージベース11に設け、電磁石24,24,…を
テーブル15に設けてもよい。 (第6実施形態)次に、第6実施形態について説明す
る。
【0133】第6実施形態のステージ装置は、上述した
第2実施形態のステージ装置30(図4〜図6)に、後
述する補助モータ66を設けると共に、上記ステージ装
置30のモータ制御部35(図6(d))に代えてモータ
制御部67を設けたものである。図16は、第6実施形
態のステージ装置を構成するテーブル15を下方から見
た図(a)、ステージベース11をXY面で切った断面図
(b)、および可動枠17を下方から見た図(c)である。
なお、図16において、上記のステージ装置30(図4
〜図6)と同じ機能を果たす構成要素(2A〜2D,6
A〜6D,11,15〜19,21〜25)には同じ記
号を付してある。
【0134】さて、第6実施形態のステージ装置を構成
するステージベース11内には、図16(b)に示される
ように、複数の電磁石68,68,…が設けられてい
る。電磁石68,68,…は、平面モータ25を構成す
る電磁石24,24,…の+Y側と−Y側とにおいて、
X方向に沿って一列に配置されている。図16(b)で
は、一列あたり6個の電磁石68,68,…が示されて
いる。
【0135】また、第6実施形態のステージ装置を構成
する可動枠17には、図16(c)に示されるように、エ
アパッド2A〜2Dが設けられている面と同じ面に、複
数の永久磁石69,69,…が設けられている。図16
(c)には、連結部21のエアパッド2A,2B間に設け
た2つの永久磁石69,69と、連結部22のエアパッ
ド2C,2D間に設けた2つの永久磁石69,69とが
示されている。
【0136】そして、上記の電磁石68,68,…と永
久磁石69,69,…とで、補助モータ66を構成して
いる。さらに、第6実施形態のステージ装置では、平面
モータ25を構成する各電磁石24と補助モータ66を
構成する各電磁石68とに、モータ制御部67が接続さ
れている。
【0137】モータ制御部67は、平面モータ25を2
軸制御して、XY方向の駆動力を発生させると共に、補
助モータ66を1軸制御して、X方向の駆動力を発生さ
せる。これらの駆動力は、ステージベース11の上板を
介して、テーブル15および可動枠17に確実に伝達さ
れる。このように構成された第6実施形態のステージ装
置では、テーブル15をY方向に位置決めする際、モー
タ制御部67が、上述した第2実施形態のステージ装置
30と同様に平面モータ25を制御してY方向の駆動力
を発生させる。その結果、テーブル15および試料20
のY位置が精密に位置決めされる。
【0138】そして、テーブル15をX方向に位置決め
する際、第6実施形態のステージ装置では、モータ制御
部67が、平面モータ25を制御してX方向の駆動力を
発生させると共に、補助モータ66を制御してX方向の
駆動力を発生させる。平面モータ25の駆動力はテーブ
ル15に伝達され、補助モータ66の駆動力は可動枠1
7に直接伝達される。
【0139】そして、平面モータ25により駆動される
テーブル15と、補助モータ66により駆動される可動
枠17とが、一体となってX方向に移動する。その結
果、テーブル15および試料20のX位置が精密に位置
決めされる。上記したように、補助モータ66を設けた
第6実施形態のステージ装置によれば、X方向移動がよ
り滑らかに、真っ直ぐ移動させることができる。直進性
が向上する。また、X方向移動時の平面モータ25の負
荷を軽減できる。
【0140】なお、上記した第6実施形態では、可動枠
17に設けた永久磁石69,69,…とステージベース
11に設けた電磁石68,68,…とで補助モータ66
を構成したが、逆に、永久磁石69,69,…をステー
ジベース11に設け、電磁石68,68,…をテーブル
15に設けてもよい。 (第7実施形態)次に、第7実施形態について説明す
る。第7実施形態は、請求項12に対応する。
【0141】第7実施形態は、上記した第1〜第6実施
形態のステージ装置(10,30,40,50,60,6
5)の何れかと同様の構成を有するステージ装置70
(後述する)を用いた検査装置100(図17〜図20)
に関する。第7実施形態の検査装置100は、図17に
示されるように、一次コラム121と、二次コラム12
2と、チャンバー123とで構成されている。一次コラ
ム121は、二次コラム122の側面に対して斜めに取
り付けられている。二次コラム122の下部には、チャ
ンバー123が取り付けられている。これら一次コラム
121,二次コラム122,チャンバー123は、真空
排気系(不図示)と繋がっており、真空排気系のターボ
ポンプにより排気されて、内部の真空状態が維持され
る。
【0142】ここで、一次コラム121、二次コラム1
22およびチャンバー123の構成について順に説明す
る。 〔一次コラム〕一次コラム121の内部には、電子ビー
ムを出射する電子銃124が配置されている。この電子
銃124の陰極には、矩形陰極で大電流を取り出すこと
ができるランタンヘキサボライト(LaB6)が用いら
れる。
【0143】また、一次コラム121の内部には、電子
銃124から出射される電子ビーム(以下「一次ビー
ム」という)の光軸上に、一次光学系125および一次
偏向器126が配置されている。一次光学系125に
は、回転軸非対称の四重極(または八重極)の静電レン
ズ(または電磁レンズ)を使用することができるが、こ
の第7実施形態では、3段の静電レンズ125a,12
5b,125c(図19参照)にて構成された例を説明
する。
【0144】静電レンズ125a,125b,125c
は各々、図18(a)に示すように、4つの円柱ロッド1
11〜114からなり、対向する電極同士(111と1
13,112と114)が等電位に設定され、かつ互い
に逆の電圧特性(111と113に+Vq、112と1
14に−Vq)が与えられている。このような静電レン
ズ125a,125b,125cは、いわゆるシリンド
リカルレンズと同様、矩形陰極の長軸(X軸)、短軸
(Y軸)各々で集束と発散とを引き起こすことができ
る。したがって、各静電レンズ125a,125b,1
25cのレンズ条件を最適化することによって、出射電
子を損失することなく、一次ビームの断面を任意の形状
に成形することができる。図18(a)には、一次ビーム
の断面が矩形状の場合が示されている。
【0145】また、一次偏向器126(図17)には、
静電偏向器または電磁偏向器を使用できるが、この第7
実施形態では、図18(b)に示されるように、独立した
4つの電極115〜118にて構成された二軸偏向可能
な静電偏向器の例を説明する。電極116,118に対
する印加電圧を変化させることで、一次ビームの軌道を
X軸に沿って偏向することができる。また、電極11
5,117に対する印加電圧を変化させることで、一次
ビームの軌道をY軸に沿って偏向することができる。
【0146】さらに、一次コラム121(図17)に
は、一次光学系125のレンズ電圧を制御する一次コラ
ム制御ユニット145と、一次偏向器126に印加する
電圧を制御する偏向器制御ユニット147とが接続され
ている。これら一次コラム制御ユニット145,偏向器
制御ユニット147は、CPU143に接続されてい
る。 〔チャンバー〕チャンバー123の内部には、図17に
示されるように、ステージ装置70が設置され、このス
テージ装置70のテーブル15に試料20が載置されて
いる。なお、ステージ装置70のテーブル15には、所
定のリターディング電圧(後述する)が印加されてい
る。
【0147】ステージ装置70は、上記した第1〜第6
実施形態のステージ装置(10,30,40,50,60,6
5)と同様の構成を有すると共に、各エアパッドから噴
出された空気を強制的に排出させる排気手段を設けたも
のである。排気手段には、エアパッドの周囲を取り囲む
凹部(排気溝)と、排気溝に溜まった空気を真空排気系
のポンプに導く排気管とが設けられる。したがって、エ
アパッドから噴出された空気は、ポンプによる空気の吸
引により排気溝と排気管とを介してチャンバー123外
に排出される。エアパッドからの空気がチャンバー12
3内に漏れることはないため、ステージ装置70は真空
中でも使用できる。
【0148】チャンバー123には、ステージ装置70
のテーブル15をXY方向に駆動するステージ制御ユニ
ット149と、テーブル15の移動方向および移動量に
応じたステージ移動信号を出力するレーザ干渉計ユニッ
ト150とが接続されている。
【0149】さらに、ステージ制御ユニット149,レ
ーザ干渉計ユニット150は、CPU143に接続され
ている。なお、ステージ制御ユニット149には、ステ
ージ装置70の平面モータ25(ここでは図示省略し
た)を制御するモータ制御部35(不図示)が含まれ
る。 〔二次コラム〕二次コラム122の内部には、図17に
示されるように、試料20から発生する二次ビーム(後
述する)の光軸上に、カソードレンズ129、ニューメ
ニカルアパーチャ(開口絞り)130、ウィーンフィル
タ131、第2レンズ132、フィールドアパーチャ
(視野絞り)133、第3レンズ134、第4レンズ1
35、二次偏向器136および検出器137が配置され
る。
【0150】このうちカソードレンズ129は、通常、
複数枚の電極で構成される。ここでは、図19に示され
るように、3枚の電極129a,129b,129cの
構成例を説明する。この場合、カソードレンズ129の
下(試料20側)から1番目の電極129aと2番目の
電極129bとに電圧を印加し、3番目の電極129c
をゼロ電位に設定することでレンズとして機能させるこ
とができる。
【0151】また、ニューメニカルアパーチャ130
(図17)は、開口絞りに相当するもので、上記カソー
ドレンズ129の開口角を決定する。その形状は、円形
の穴が開いた金属製(Mo等)の薄膜板である。このニ
ューメニカルアパーチャ130は、その開口部がカソー
ドレンズ129の焦点位置になるように配置されてい
る。このため、ニューメニカルアパーチャ130とカソ
ードレンズ129とは、テレセントリックな電子光学系
を構成している。
【0152】ウィーンフィルタ131は、電磁プリズム
として作用する偏向器であり、ウィーン条件(E=v
B。なお、vは荷電粒子の速度、Eは電界、Bは磁界を
表し、E⊥Bである。)を満たす荷電粒子(例えば二次
ビーム)のみを直進させ、それ以外の荷電粒子(例えば
一次ビーム)の軌道を曲げることができる。
【0153】第2レンズ132,第3レンズ134,第
4レンズ135はすべて、ユニポテンシャルレンズまた
はアインツェルレンズと呼ばれる回転軸対称型のレンズ
であり、それぞれ3枚の電極で構成されている(図20
参照)。各レンズは通常、外側の2つの電極をゼロ電位
とし、中央の電極に印加する電圧を変えることでレンズ
作用が制御される。
【0154】また、第2レンズ132と第3レンズ13
4との間(図17)には、フィールドアパーチャ133
が配置されている。このフィールドアパーチャ133
は、光学顕微鏡の視野絞りと同様、視野を必要範囲に制
限する。ここで、上記したカソードレンズ129、ニュ
ーメニカルアパーチャ130、ウィーンフィルタ13
1、第2レンズ132、フィールドアパーチャ133、
第3レンズ134、および第4レンズ135をまとめ
て、二次光学系128と呼ぶことにする。
【0155】二次偏向器136は、上記した一次偏向器
126(図18(b))と同様、独立した4つの電極11
5〜118にて構成された二軸偏向可能な静電偏向器で
あり、電極116,118に対する印加電圧を変化させ
ることで、二次ビームの軌道をX軸に沿って偏向するこ
とができる。また、電極115,117に対する印加電
圧を変化させることで、二次ビームの軌道をY軸に沿っ
て偏向することができる。
【0156】また、検出器137(図17)は、電子を
加速増倍するMCP138と、電子を光に変換する蛍光
面139および不図示の光学リレーレンズを有するFO
P(ファイバオプティックプレート)140と、光学像
を撮像する二次元CCDセンサ141とから構成され
る。二次元CCDセンサ141は、二次元に配列された
複数の受光画素を有している。この検出器137には、
画像処理ユニット142が接続されている。
【0157】さらに、二次コラム122には、カソード
レンズ129,第2レンズ132,第3レンズ134,
第4レンズ135の各レンズ電圧を制御すると共に、ウ
ィーンフィルタ131に印加する電磁界を制御する二次
コラム制御ユニット146と、二次偏向器136に印加
する電圧を制御する偏向器制御ユニット148とが接続
されている。これら二次コラム制御ユニット146,偏
向器制御ユニット148,画像処理ユニット142は、
CPU143に接続されている。
【0158】なお、CPU143には、画像を表示する
CRT144が接続されている。ここで、上記した第7
実施形態の電子銃124,一次光学系125,ウィーン
フィルタ131,ニューメニカルアパーチャ130,カ
ソードレンズ129,一次コラム制御ユニット145
は、請求項12の「照射手段」に対応する。二次光学系
128,二次コラム制御ユニット146,検出器13
7,画像処理ユニット142は、請求項12の「検出手
段」に対応する。
【0159】次に、上記のように構成された検査装置1
00における一次ビームおよび二次ビームの軌道などに
ついて順に説明する。 〔一次ビーム〕電子銃124からの一次ビームは、電子
銃124の加速電圧よって加速され、図19に示すよう
に、一次光学系125のレンズ作用および一次偏向器1
26の偏向作用を受けながらウィーンフィルタ131の
中心部に入射する。なお、図19には、矩形陰極のX方
向断面に放出された電子の軌道とY方向断面に放出され
た電子の軌道とが示されている。
【0160】ウィーンフィルタ131に入射した一次ビ
ームは、ウィーンフィルタ131の偏向作用により軌道
が曲げられ、ニューメニカルアパーチャ130の開口部
に到達する。ここで、一次光学系125のレンズ電圧の
設定により、一次ビームはニューメニカルアパーチャ1
30の開口部で集光するようになっている。ニューメニ
カルアパーチャ130の開口部で集光した一次ビーム
は、カソードレンズ129を介して、試料20面上に照
射される。ここで、ニューメニカルアパーチャ130と
カソードレンズ129とはテレセントリックな電子光学
系を構成しているため、カソードレンズ129を通過し
た一次ビームは平行ビームとなり、試料20面上に垂直
かつ均一に照射される。すなわち、光学顕微鏡で云うケ
ーラー照明が実現される。
【0161】また、試料20が載置されたテーブル15
には上記のリターディング電圧が印加されているため、
カソードレンズ129の電極129aと試料20面との
間には、一次ビームに対して負の電界が形成される。し
たがって、カソードレンズ129を通過した一次ビーム
は、試料20面に到達するまでに減速され、試料20の
チャージアップや破壊を防ぐようにしている。
【0162】なお、検査装置100内に散乱する不要な
電子ビームは、ニューメニカルアパーチャ130によっ
て試料20面に到達することが阻止され、試料20のチ
ャージアップやコンタミネーションを防いでいる。とこ
ろで、試料20面上における一次ビームの照射領域12
4Aは、一次光学系125へのレンズ電圧を制御するこ
とにより整形され、この第7実施形態ではほぼ矩形状と
なっている。さらに、照射領域124Aの位置は、一次
偏向器126への印加電圧の制御により一次ビームの軌
道をXY方向に偏向することで、試料20面上をXY方
向に移動させることができる。
【0163】〔二次ビーム〕一方、試料20面上に一次
ビームが照射されると、その照射領域124Aからは、
二次電子、反射電子、または後方散乱電子のうち、少な
くとも1種からなる二次ビームが発生する。この二次ビ
ームは、照射領域124Aの二次元画像情報を有する。
また、上記のように一次ビームが試料20に対して垂直
に照射されたので、二次ビームは影のない鮮明な像を有
することになる。
【0164】ここで、試料20が載置されたテーブル1
5には上記のリターディング電圧が印加されているた
め、図20に示されるカソードレンズ129の電極12
9aと試料20面との間には、二次ビームに対して正の
電界が形成される。したがって、試料20から発生した
二次ビームは、カソードレンズ129に向けて加速さ
れ、効率よく二次光学系128の視野内に導かれる。
【0165】そして、二次ビームは、カソードレンズ1
29によって集束作用を受け、ニューメニカルアパーチ
ャ130を通過すると共に、ウィーンフィルタ131の
偏向作用も受けずにそのまま直進し、第2レンズ132
を介してフィールドアパーチャ133上に達する。この
とき、試料20とフィールドアパーチャ133とは共役
関係となり、試料20の像がフィールドアパーチャ13
3の位置で結像される。
【0166】このように、二次ビームを、カソードレン
ズ129のみで結像させるのではなく、第2レンズ13
2と合わせて1回の結像を行わせることにより、レンズ
収差の発生を抑えることができる。また、ウィーンフィ
ルタ131に印加する電磁界を変えることで、二次ビー
ムから、特定のエネルギー帯を持つ電子(例えば二次電
子、反射電子、または後方散乱電子)のみを選択して通
過させることができる。
【0167】そして、フィールドアパーチャ133を通
過した二次ビームは、後段に配置された第3レンズ13
4と第4レンズ135とによって集束発散を繰り返し、
第3レンズ134によって1回結像されたのち、第4レ
ンズ135によって検出器137の検出面に達する。こ
のとき、二次ビームにより形成される試料20の像が再
結像される。
【0168】このように、試料20から発生した二次ビ
ームは、合計3回結像したのち、検出器137に入射す
る。ここで、第3レンズ134と第4レンズ135とを
合わせて1回の結像を行わせるようにしてもよい(合計
2回の結像)。なお、フィールドアパーチャ133は、
後段の第3レンズ134および第4レンズ135と共
に、不要な二次ビームを遮断して、検出器137のチャ
ージアップやコンタミネーションを防いでいる。ニュー
メニカルアパーチャ130は、二次ビームに対しては、
後段の第2レンズ132〜第4レンズ135のレンズ収
差を抑える役割を果たしている。
【0169】このように、試料20から発生して検出器
137の検出面に結像した二次ビームは、検出器137
内のMCP138を通過する際に加速増倍され、蛍光面
139で光に変換される。そして、蛍光面139からの
光は、FOP140を介して二次元CCDセンサ141
の撮像面に結像する。なお、第3レンズ134,第4レ
ンズ135は、フィールドアパーチャ133上に得られ
た中間像を拡大投影するためのレンズである。したがっ
て、試料20面上での照射領域124Aの二次元像は、
検出器137の検出面に拡大投影される。検出器137
の検出面に投影された二次元像の位置は、二次偏向器1
36への印加電圧の制御により二次ビームの軌道をXY
方向に偏向することで、XY方向に移動させることがで
きる。
【0170】また、検出器137の検出面に投影された
照射領域124Aの二次元像(二次ビームの像)は、蛍
光面139において光学像に変換されたのち、FOP1
40を介して二次元CCDセンサ141の撮像面に投影
される。因みに、FOP140は、蛍光面139での画
像サイズと二次元CCDセンサ141での撮像サイズと
を合わせるために、光学像を約1/3に縮小して投影す
る。
【0171】一方、二次元CCDセンサ141の撮像面
に投影された光学像は、二次元CCDセンサ141にて
光電変換され、得られた信号電荷は、例えば1/30秒
おきに二次元CCDセンサ141から画像処理ユニット
142(図17)に出力される。画像処理ユニット14
2は、二次元CCDセンサ141からの信号電荷をA/
D変換したのち、内部のVRAMに格納して画像情報を
作成し、CPU143に出力する。CPU143は、試
料20の画像をCRT144に表示させる。また、CP
U143は、画像情報に対してテンプレートマッチング
等を実行することで、試料の欠陥箇所を特定する。
【0172】上記したように、第7実施形態の検査装置
100によれば、上記した第1〜第6実施形態のステー
ジ装置と同様構成のステージ装置70を用い、かつ、エ
アパッドから噴出された空気を排出する排気手段を設け
て強制的にチャンバー123外に排出するようにしてい
るので、チャンバー123内の真空度を低下させるなど
の悪影響を防ぐことができると共に、試料20を高精度
に位置決めすることができ、検査の信頼性を高めること
ができる。
【0173】なお、上記した第7実施形態では、一次ビ
ームが試料20に照射されるまでの経路(一次ビーム
系)と、試料20からの二次ビームが検出器137に到
達するまでの経路(二次ビーム系)とで、カソードレン
ズ129,ウィーンフィルタ131などを共用した検査
装置100を説明したが、一次ビーム系と二次ビーム系
とを各々独立させて、各々にカソードレンズを備える構
成であっても良い。
【0174】また、上記した第7実施形態では、複数の
受光画素を二次元に配列した二次元CCDセンサ141
で試料画像を撮像する例を説明したが、このような二次
元CCDセンサ141に代えて、複数のラインCCDセ
ンサを並列に配してなるイメージセンサや、TDI(Ti
me Delay Integration)アレイCCDセンサを設けて試
料画像を撮像してもよい。
【0175】さらに、本実施形態では、検査装置につい
て説明したが、これに限ることなく、露光装置やEB露
光装置に用いてもよい。
【0176】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜請求項
11に記載した発明によれば、平面モータの制御系を簡
単化した場合でも軸間干渉の発生を低減することができ
るので、高精度な位置決めが可能で信頼性の高いステー
ジ装置を提供することができる。
【0177】さらに、請求項12に記載した発明によれ
ば、テーブル上の試料を高精度に位置決めすることがで
きるので、信頼性の高い検査結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステージ装置10の上面図(a)、側面図(b),
(c)、および可動枠17の上面図(d)である。
【図2】ステージ装置10のA−A断面図(a)、B−B
断面図(b)、C−C断面図(c)、およびD−D断面図
(d)である。
【図3】テーブル15の下面図(a)、およびステージ装
置10のE−E断面図(b)である。
【図4】ステージ装置30の上面図(a)、側面図(b),
(c)、およびテーブル15の下面図(d)である。
【図5】ステージ装置30のF−F断面図(a)、および
G−G断面図(b)である。
【図6】ステージ装置30のA−A断面図(a)、B−B
断面図(b)、C−C断面図(c)、およびD−D断面図
(d)である。
【図7】ステージ装置40の上面図(a)、および側面図
(b),(c)である。
【図8】ステージ装置40のF−F断面図(a)、および
G−G断面図(b)である。
【図9】ステージ装置40のA−A断面図(a)、B−B
断面図(b)、C−C断面図(c)、およびD−D断面図
(d)である。
【図10】ステージ装置50の上面図(a)、側面図
(b),(c)、およびテーブル15の下面図(d)である。
【図11】ステージ装置50のA−A断面図(a)、B−
B断面図(b)、G−G断面図(c)、およびD−D断面図
(d)である。
【図12】ステージ装置50の変形構成を示す断面図で
ある。
【図13】ステージ装置60の上面図(a)、側面図
(b),(c)、およびテーブル15の下面図(d)である。
【図14】ステージ装置60のA−A断面図(a)、B−
B断面図(b)、C−C断面図(c)、およびD−D断面図
(d)である。
【図15】ステージ装置65の上面図(a),D−D断面
図(b)である。
【図16】補助モータを説明する図である。
【図17】検査装置100の構成を示す図である。
【図18】一次光学系25の構成を示す図(a)、および
偏向器の構成を示す図(b)である。
【図19】一次ビームの軌道を示す図である。
【図20】二次ビームの軌道を示す図である。
【図21】従来のステージ装置200の斜視図である。
【図22】従来のステージ装置300の斜視図である。
【符号の説明】
1A〜1D,2A〜2D,3A〜3D,4A〜4D,5
A〜5D,6A〜6D,7A〜7D,8A〜8D,9A
〜9D,10A〜10D エアパッド 10,30,40,50,60,65,70,200,
300 ステージ装置 11 ステージベース 12 可動部 13,14,41,42 Xガイド 15 テーブル 16 開口部 17 可動枠 18,19,43,44,51,52 Yガイド 20 試料 21,22 連結部 23,69,215 永久磁石 24,68,213 電磁石 25 平面モータ 26,35,36 モータ制御部 27 ホルダ 28x,28y 移動鏡 29 ケーブル類 31,32,33,34 爪部 61 底板 310x,310y 排気管 304x,304y 供給管 66 補助モータ 100 検査装置 121 一次コラム 122 二次コラム 123 チャンバー 124 電子銃 125 一次光学系 126,136 偏向器 128 二次光学系 129 カソードレンズ 130 ニューメニカルアパーチャ 131 ウィーンフィルタ 132 第2レンズ 133 フィールドアパーチャ 134 第3レンズ 135 第4レンズ 137 検出器 138 MCP 139 蛍光面 140 FOP 141 二次元CCDセンサ 142 画像処理ユニット 143 CPU 144 CRT 145 一次コラム制御ユニット 146 二次コラム制御ユニット 147,148 偏向器制御ユニット 149 ステージ制御ユニット 150 レーザ干渉計ユニット 211 固定ステージ 212 移動ステージ 214 密閉槽 216 ギャップセンサ 217 レーザ干渉計 301x,301y スライド部 302x,302y ガイドレール 303x,303y 駆動ねじ 309x,309y 気体排出部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材と、該ベース部材に設けられ
    たガイド面に対し平行な面内で移動するテーブル部材と
    を備えたステージ装置において、 前記テーブル部材を第1の方向に案内すると共に、前記
    ガイド面に沿って移動する第1のガイド部材と、 前記第1のガイド部材を前記第1の方向に対して垂直な
    第2の方向に案内する第2のガイド部材と、 前記ベース部材、前記テーブル部材、および前記第2の
    ガイド部材各々と、前記第1のガイド部材との間を、非
    接触で案内支持する非接触軸受と、 前記ベース部材と前記テーブル部材との何れか一方に設
    けられた磁石と、他方に設けられた電磁石とからなる平
    面モータと、 前記平面モータを制御して、前記ガイド面に平行な方向
    の駆動力を発生させ、前記テーブル部材を移動させる移
    動制御手段とを備えたことを特徴とするステージ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のステージ装置におい
    て、 前記第1のガイド部材は、前記ガイド面まで貫通した開
    口部を有し、 前記テーブル部材は、前記開口部の中で前記ガイド面に
    沿って移動し、 前記テーブル部材を前記ガイド面から浮上させる浮上手
    段を備えたことを特徴とするステージ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のステー
    ジ装置において、 前記テーブル部材を前記ガイド面に向けて付勢する第1
    の付勢手段と、 前記第1のガイド部材を前記ガイド面に向けて付勢する
    第2の付勢手段とを備えたことを特徴とするステージ装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のステージ装置におい
    て、 前記第1の付勢手段は、 前記第1のガイド部材と一体的に設けられている第1の
    付勢部材と、 前記第1の付勢部材と前記テーブル部材との間を、非接
    触で案内支持する非接触軸受とを有することを特徴とす
    るステージ装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載のステー
    ジ装置において、 前記第2の付勢手段は、 前記第2のガイド部材と一体的に設けられている第2の
    付勢部材と、 前記第2の付勢部材と前記第1のガイド部材との間を、
    非接触で案内支持する非接触軸受とを有することを特徴
    とするステージ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5の何れか1項に記
    載のステージ装置において、 前記第2のガイド部材は、前記ベース部材と一体的に設
    けられていることを特徴とするステージ装置。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載のステージ装置におい
    て、 前記浮上手段は、 前記平面モータを制御して、前記ガイド面の法線に平行
    な方向の駆動力を発生させる浮上制御手段であることを
    特徴とするステージ装置。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載のステージ装置におい
    て、 前記浮上手段は、前記テーブル部材と前記ガイド面との
    間を、流体により非接触で案内支持する静圧軸受である
    ことを特徴とするステージ装置。
  9. 【請求項9】 請求項1、請求項4または請求項5に記
    載のステージ装置において、 前記非接触軸受は、流体を介して案内支持する静圧軸受
    であることを特徴とするステージ装置。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9に記載のステ
    ージ装置において、 前記静圧軸受は、流体として気体を用いた静圧気体軸受
    であることを特徴とするステージ装置。
  11. 【請求項11】 請求項8から請求項10の何れか1項
    に記載のステージ装置において、 前記静圧軸受は、 流体を噴出するパッド部と、 前記パッド部の回りに設けられ、該パッド部から噴出し
    た流体を排出する排出部とを有することを特徴とするス
    テージ装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項11の何れか1項
    に記載のステージ装置と、 前記ステージ装置の前記テーブル部材に載置された試料
    に対し、ビームを照射する照射手段と、 前記ビームの照射によって前記試料から発生する二次ビ
    ームを検出する検出手段とを備えたことを特徴とする検
    査装置。
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