JP2001102295A - 電子ビーム描画装置およびパターン描画方法 - Google Patents

電子ビーム描画装置およびパターン描画方法

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JP2001102295A JP2000221021A JP2000221021A JP2001102295A JP 2001102295 A JP2001102295 A JP 2001102295A JP 2000221021 A JP2000221021 A JP 2000221021A JP 2000221021 A JP2000221021 A JP 2000221021A JP 2001102295 A JP2001102295 A JP 2001102295A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空間電荷効果の影響を大幅に減少して解像度
およびスループットに優れた低加速電子ビーム描画装置
およびパターン描画方法を提供する。 【解決手段】 1を除くアスペクト比の放出面を有する
矩形陰極1を含む電子銃と、多極子レンズQa,Qa
を含む非対称レンズ系の照明光学系3と、CPアパチ
ャー5と、多極子レンズQb〜Qbを含む対称レン
ズ系の投影光学系8とを備える電子ビーム描画装置10
を用い、矩形陰極1から5kV以下の低加速で電子ビー
ムを出射させ、矩形陰極1のアスペクト比に対応して短
軸方向と長軸方向とで異なる倍率でCPアパチャー5の
所望のキャラクタ上に等方な入射面で結像するように照
明光学系を制御し、アパチャー像としてCPアパチャー
5を出射した電子ビームが短軸方向および長軸方向のい
ずれも同一の縮小倍率で、かつ、クロスオーバを結ぶこ
とのない軌道を描いて短軸方向と長軸方向とで異なる入
射角で基板21上面に入射して結像するように投影光学
系8を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルプロジェクシ
ョン方式の電子ビーム描画装置およびパターン描画方法
に関するもので、特に、低エネルギーの電子ビームを用
いるパターン描画に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム(Electron Beam)を用いて
半導体ウェーハなどの基板表面にパターンを描画する電
子ビーム描画装置は、解像度の点で特に優れているた
め、半導体回路のより一層の微細化要求に応えるものと
して注目されている。
【0003】現在、実用化されている電子ビーム描画装
置に対しては、 (1)近接効果の影響によりパターン精度が悪い (2)スループットが小さい 等の欠点が指摘されている。
【0004】近接効果とは、高い加速電圧で入射した電
子がウェーハ上のレジストの内部で散乱し、背面散乱電
子が入射点の周辺のレジストまでも露光してしまい、パ
ターンの精度が低下する現象である。これを補正するた
めには、パターンのレイアウトに対応してドーズ量の補
正を行うことが必要になり、これが装置の構成を極めて
複雑にしている。
【0005】スループットが小さい原因の一つにレジス
トの感度が低いことがある。これは、レジストの感度が
電子ビームの入射により発生する二次電子の量に依存す
るのに対し、高い加速電圧で電子ビームを入射させる
と、入射電子がレジストを突き抜けてしまい、必要な二
次電子が十分に発生しないためである。
【0006】上記の二つの問題を解決できる手法として
低加速電子ビーム描画方式がある。ここでいう低加速と
は、近接効果の影響を無視できる程度の加速電圧を指
し、具体的には概ね5kv以下である。加速電圧が低い
と、入射電子のエネルギーが低く、背面散乱電子の影響
が小さいので、近接効果を軽減できるからである。ま
た、入射電子のエネルギーが低いと、レジスト内部の散
乱断面積が大きくなって、二次電子の発生効率が高くな
る。レジストの感光に寄与するのは低エネルギーの二次
電子であるので、二次電子の発生効率の向上はそのまま
レジストの感度の向上となってあらわれる。レジストの
高感度化はそのままスループットの向上となってあらわ
れる。
【0007】このように、低加速電子ビーム描画方式
は、高加速方式に比べて大きな利点を有しており、特に
直接描画の分野で顕著な利点となる。さらに、低加速電
子ビーム描画方式を採用する他の利点として、加速電圧
が低いと静電型コラム(電界型レンズを用いた電子光学
系)を使用できる点が挙げられる。静電型コラムは、小
型化が容易であること、電界レンズであるため磁界型レ
ンズのようにヒステリシスがないので応答性がよい、等
の特長がある。しかし、この反面で、収束レンズとして
使用するときのレンズ電圧が高くなるという欠点があっ
た。例えば、加速電圧が50kVのとき、レンズ電圧は
70〜100kVとなるため、これでは実用性に乏し
い。しかし、低加速電圧(5kV以下)であれば、レン
ズ電圧は10kV程度となり、現状の高電圧電源技術で
実用化可能である。静電型レンズは、収束レンズとして
ではなく、高速性の要求される偏向器としてはすでに実
用化されているが、全てを静電型レンズで構成された電
子ビーム描画装置は未だ実用化されていない。
【0008】一方、静電型コラムを用いた低加速電子ビ
ーム描画装置は、特願平10−279075号(特開2
000−173529「電子ビーム描画方法及びその装
置」)で既に提案されている。この出願明細書(以下、
先行技術1という)においては、セルプロジェクション
方式の電子ビーム描画装置のコラムを全て静電型レンズ
で構成することが提案されている(ここでは、広い意味
で偏向器や収差補正器も含めてレンズと呼んでいる)。
ただし、本提案において収束用レンズは、回転対称系の
静電型レンズで構成されている。
【0009】このように、低加速電子ビーム描画技術に
よれば、スループットの大きい直接描画の可能性があ
り、しかも静電型コラムにより、小型で制御性の高い描
画装置が実現される可能性がある。このことは、将来の
微細化パターンの形成に大きな効果を奏することが期待
できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、低加速
電子ビーム描画装置については、空間電荷効果という大
きな問題がある。空間電荷効果とは、空間電荷によって
形成される空間電位により荷電粒子の流れが制限される
現象であり、電子ビーム描画装置においては、陰極(カ
ソード)からの放出電流の制限、クロスオーバを含む電
子ビームの収束時におこるビーム径の広がり(いわゆる
ビームぼけ)となって現れる。空間電荷効果は、電子ビ
ームのエネルギーに依存するため、電子ビームのエネル
ギーが低い場合は空間電荷効果が顕著に現れる。従っ
て、低加速電子ビームコラムにおいて重大な問題とな
る。
【0011】先行技術1に記載されたセルプロジェクシ
ョン方式のコラムにおけるレンズ構成例を図7に示す。
ただし、ここでは本発明の説明に直接関係のないビーム
の走査偏向系、非点収差補正等の収差補正系に関する説
明は省略する。なお、以下の各図において、同一の部分
は、同一の参照番号を付してその説明を適宜省略する。
【0012】先行技術1に提案されたセルプロジェクシ
ョン方式のコラムは、図7に示すように、主として電子
銃51、照明光学系53、キャラクタープロジェクショ
ンアパーチャ(Character Projection aperture;以
下、単にCPアパーチャという)5、投影光学系58か
ら構成されている。
【0013】電子銃51から出射された電子ビームは、
第1の開き角絞り52により矩形の断面形状を有するよ
うに成形され、照明光学系53によりその軌道が制御さ
れてCPアパーチャ5上に拡大投影される。第1の静電
式成形偏向器4は、CPアパーチャ5上に形成されてい
る多数のキャラクターから所望の描画パターンに対応し
たキャラクターを選択し、ビームを偏向することによ
り、選択されたキャラクタ上に照射させる。照明光学系
53は、例えばCPアパーチャ5の有効領域が50μm
であるとすると、50μm領域をカバーするように電子
ビームを結像させる。第2の静電式成形偏向器6は、偏
向された電子ームを光軸中心に振り戻すためのものであ
る。
【0014】CPアパーチャ5のキャラクタに照射した
電子ビームは、キャラクタの形状に対応して成形され、
CPアパーチャ5を起点とするセルパターンビームとし
て投影光学系58に入射し、投影光学系58によって基
板上面に縮小投影される。基板表面で一括して露光する
領域を5μm角とすると、縮小率は1/10である。
【0015】セルプロジェクション方式の描画装置は、
上記先行技術の他にも、H.Sunaoshiet.al;Jpn.J.Appl.P
hys.Vol.34(1995),pp.6679-6683(以下、先行技術2と
いう)や、K.Hattori et.al;J.Vac.Scl.Technol.B 11
(6),Nov/Dec 1993,p.2346(以下、先行技術3という)
にも記載されている。
【0016】投影光学系は、先行技術3にも示されてい
るように、縮小レンズ(ReductionLens)と対物レンズ
(Objective Lens)からなる二段縮小レンズ系になって
いる。空間電荷効果によるビームぼけは、この投影光学
系内部と基板上面で発生する。
【0017】静電型レンズでは、減速モードと加速モー
ドの2つのモードが選択できる。一般的に収差性能は加
速モードの方が優れているが、加速モードではレンズ電
界に高電界が必要なので実用性が低く、このため、一般
的には減速モードが用いられる。減速モードでは、電子
はレンズ内部で一旦減速された後、再び加速されてレン
ズを出射する。
【0018】電子ビームは、縮小レンズで一旦クロスオ
ーバを結び、対物レンズ内部でさらに減速されるため、
このときに空間電荷効果の影響を大きく受けてしまう。
【0019】さらに、最も空間電荷効果の影響を顕著に
受けるのが基板面である。この部分では、空間電荷効果
によるビームのぼけは、開き角と焦点距離(電子が無電
界空間を走行する距離)に依存する。即ち、開き角が小
さくなると空間電荷効果の影響は大きくなり、焦点距離
が長くなると空間電荷効果の影響は大きくなる。しか
し、空間電荷効果の影響を軽減するために開き角を大き
くすると、収差の影響が大きくなり、特に低加速電圧動
作のときには色収差の影響が大きくなってしまうため、
あまり開き角を大きくとることはできない。このことが
低加速電子ビーム描画装置の電子光学系を設計するにあ
たっての困難な問題になっている。
【0020】基板表面における空間電荷効果の影響は、
Y.Yamazaki and M.Miyoshi;Optik 96.No.4(1994)pp.184
-186(以下、先行技術4という)において解析されてい
る。これは、楕円断面ビームの空間電荷効果によるビー
ム径の増大比と開き角比の関係を解析したものである。
より具体的には、均一な電流密度を有する楕円断面ビー
ムをアナモルフィック結像光学条件において基板表面で
円形スポットに結像する場合において光学系に現れる空
間電荷効果の影響について解析されている。
【0021】空間電荷効果によるビーム径の増大比と開
き角比との関係を図8に示す。回転対称系ではX方向、
Y方向の軌道はいずれも同じであるから、入射電子の開
き角は相互に等しく、従って開き角比は1である(α/
γ=1)。図8のグラフは、回転対称系、即ち、α/γ
=1の場合の空間電荷効果によるビームの広がりを1と
して、開き角の比の増大に伴って変化する、空間電荷効
果によるビームの広がりの減少率を示している。このグ
ラフからは、α/γ=γ/α=1から離れる(即ち、開
き角比が大きくなる)に従って、ビーム径の増大比は小
さくなっていき、ビームのぼけが軽減されていくことが
わかる。
【0022】これは、開き角比の増大に従い、等電位空
間での楕円断面ビームのアスペクト比が増大し、ビーム
束の最外端の電子に作用する電界強度が低減し、空間電
荷効果によるビーム径の影響が抑制されることを示して
いる。例えば、開き角比10のとき、最外端電子に作用
する電界は、図中の破線で示しているように、円形断面
ビームの場合に比べて58%に低減していることがわか
る。これと比例してビーム径の増大も抑制される。
【0023】従って、楕円断面ビームにより基板上に等
方的なCPアパーチャ像を結像し、なおかつその楕円断
面のアスペクト比を大きくできる光学系、言い換えれ
ば、基板面に入射する入射角比を大きくする光学系を形
成できれば、空間電荷効果によるビームぼけが著しく軽
減された電子光学鏡筒を提供することができることがわ
かる。
【0024】四極子レンズに代表される多極子非対称レ
ンズ系をプローブ形成に用いることは、既にいくつかの
論文に記載されている。このような多極子非対称レンズ
系のいくつかの応用例が電子顕微鏡;Vol.25,No.3(199
0)pp.159-166(以下、先行技術4という)、電子顕微
鏡;Vol.25,No.1(1991)pp.58-65(以下、先行技術5と
いう)に記載されている。先行技術4のp.159に
は、3段の電界型四極子レンズを用いた可変成形型の電
子ビーム描画装置の電子光学系の概念図が示されてい
る。この電子光学系の構成について図9を参照しながら
説明する。
【0025】図9に示す可変成形ビーム方式の電子光学
系は、電子銃71から出射した電子ビームを磁界レンズ
(コンデンサーレンズ72)で矩形絞り73上に照射
し、これを通過した矩形ビームに対して、X,Y方向の
縮小率を3段の四極子レンズ系74によって制御する電
子光学系である。八極子レンズ75は、非点収差の補正
および電子ビームの偏向に用いられる。図9から分かる
ように、先行技術4に記載された電子光学系は、照明光
学系である電子銃からコンデンサーレンズまでは回転対
称系のレンズで構成されている。投影光学系は四極子レ
ンズ系74と八極子レンズ75から構成されている非対
称レンズ系で構成されている。
【0026】電子光学系の上半分、即ち、照明光学系が
回転対称系であるため、矩形アパーチャ73を出射した
電子のX,Y方向における軌道の出射角はいずれも等し
い(α=γ)。従って、単純に矩形アパーチャ像を縮小
投影した場合には、基板面の入射角も相互に等しいこと
になる。即ち、X軸方向の倍率とY軸方向の倍率は相互
に等しく、従って、X方向入射角をαとし、Y方向入
射角をγとすると、α=γである。
【0027】先行技術4に記載された電子光学系は、可
変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置を提供すること
を目的としている。そのため、等方的な矩形アパーチャ
像に対してX,Y方向の倍率を任意に変化させることに
より電子ビームの基板上における照射面の形状を変化さ
せる。線状ビームにして投影するときには、X,Y方向
の倍率を変化させる。具体的には、先行技術4に示され
ているように、3段の四極子レンズの各電極Q1〜Q3
のうち、電極Q1の励磁条件を固定して、電極Q2,Q
3の励起条件を変化させる。これによりX軸方向とY軸
方向の倍率は、相互に異なることとなり、従って基板表
面への入射角も異なることとなり、X方向の入射角を
α’、Y方向の入射角をγ’とすれば、α’≠γ’とな
る。
【0028】異なる入射角による結像光学系は、Y.Yama
zaki and M.Miyoshi;Nuclear lnstruments and Methods
In Phisics Research A363(1995)67-72(先行技術6)
に記載されている。ここでは、線状陰極(正確には矩形
陰極)を等方的な円ビームに縮小投影するための電界型
四極子レンズ系の結像条件について記載されている。こ
こに示された電子光学系では、光源を10μm×100
μm、アスペクト比10のLaB線状陰極で構成し、
3段の四極子レンズ系(トリプレット)でアナモルフィ
ック結像系を構成し、X軸(短軸)の倍率を1/100
0、Y軸(長軸)の倍率を1/100に設定しすること
により矩形ビームを円ビームに変形・縮小することが示
されている。
【0029】先行技術6に記載された、四極子レンズに
よるトリプレットの結像光学系の光線図を図10に示
す。矩形陰極の長軸がX軸、短軸がY軸である。同図に
おいては、四極子レンズ電極Q2の励起条件に基づく2
つの結像条件が示されているが、縮小率を満足するため
には、図中実線で示した強励起モードが最適解である。
長軸軌道であるX軌道81は、四極子レンズ電極Q1で
収束軌道、四極子レンズ電極Q2で発散軌道をとり、最
終的に四極子レンズ電極Q3で収束されて基板21の上
面に結像する。この一方、短軸軌道であるY軌道82は
四極子レンズ電極Q1で発散軌道、四極子レンズ電極Q
2で収束軌道をとり、最終的に四極子レンズ電極Q3で
発散しながら結像する。
【0030】非対称な矩形陰極から出射した電子ビーム
を等方的な丸ビームに結像するため、X,Y各軸の倍率
が異なるので、基板表面における入射角度は倍率比に一
致して異なっている(p.68,Fig.15)。この先行技術6に
よれば、Mx(X軸軌道の倍率)=1/1000,My
(Y軸軌道の倍率)=1/100であるから、入射角の
比は1:10になる。このように、先行技術6によれ
ば、非対称な矩形陰極から出射した電子ビームを等方的
な丸ビームに結像するための結像光学系の構成に関する
基本概念は示されているが、セルプロジェクション方式
の電子光学系に適用するための具体的手段は記載されて
いなかった。
【0031】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、空間電荷効果の影響を大幅に減少
して解像度およびスループットに優れた低加速電子ビー
ム描画装置およびパターン描画方法を提供することにあ
る。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の手段に
より上記課題の解決を図る。
【0033】即ち、本発明によれば、電子ビームを基板
に照射して所望のパターンを描画する電子ビーム描画装
置であって、上記電子ビームの照射により上記基板から
発生する背面散乱電子の量が近接する描画パターンの露
光量に影響を及す量を下回る加速電圧で、かつ、光軸に
対して非対称な断面形状を有する上記電子ビームを出射
する電子ビーム出射手段と、上記所望のパターン形状に
対応した形状の絞り孔を有する成形アパーチャと、約1
である第1のアスペクト比を有する断面形状で上記電子
ビームが上記成形アパーチャに照射するように上記電子
ビームの光軸に対して非対称な倍率が設定される照明光
学系と、上記光軸の方向をZ軸方向とすると、上記成形
アパーチャの形状に対応して成形されて上記成形アパー
チャを出射した上記電子ビームをX軸方向およびY軸方
向のいずれも同一の倍率で縮小するとともに、上記光軸
に対して非対称な軌道を経て上記X軸方向と上記Y軸方
向とで異なる入射角をもって上記基板に結像させる投影
光学系と、を含む電子光学系を備える電子ビーム描画装
置が提供される。
【0034】上記電子ビーム描画装置によれば、上記照
明光学系に上記光軸に対して非対称な倍率が設定される
ので、上記電子ビームは、上記X軸方向と上記Y軸方向
とで異なる入射角をもって上記成形アパーチャに入射す
る。このとき、一般的に、照明光学系は、結像条件で、
即ち、上記X軸方向のビーム軌道と上記Y軸方向のビー
ム軌道が上記光軸上の一点で交差するという条件で動作
する。回転対称の光学系では、必ず結像条件が成立する
が、非対称の光学系では、X軸方向の焦点位置(X軌道
がZ軸と交差する点をいう)とY軸方向の焦点位置(Y
軌道がZ軸と交差する点をいう)とが一致する場合に結
像条件が成立する。照明光学系の本来の目的は、CPア
パーチャを照明することであるため、本発明において
は、必ずしも結像する必要はない。従って、光源から非
対称に出射された上記電子ビームが等方な断面形状(ア
スペクト比が約1)で上記成形アパーチャに入射するの
で、絞り孔の形状に応じた断面形状(CPアパーチャ
像)を有する電子ビームが上記成形アパーチャへの入射
角と同一の出射角で上記絞り孔から出射する。また、上
記投影光学系は、上記絞り孔から出射した上記電子ビー
ムを上記X軸方向および上記Y軸方向のいずれも同一の
倍率で縮小するとともに、光軸に対して非対称な軌道を
経て上記X軸方向と上記Y軸方向とで異なる入射角をも
って上記基板表面に結像させる。これにより、上記電子
ビームが照明光学系および投影光学系内でクロスオーバ
を一切結ぶことなく縮小されて上記基板表面で等方的に
結像する。この結果、上記投影光学系内における空間電
荷効果の影響が解消され、上記基板表面における空間電
荷効果の影響を大幅に低減することができる。これによ
り、低加速の電子ビーム描画装置で従来発生していたビ
ームぼけを大幅に低減することができる。この結果、低
エネルギーの電子ビームを用いながら、解像度に優れ、
スループットの高い電子ビーム描画装置が提供される。
【0035】上記電子ビーム描画装置において、上記照
明光学系は、第1の多極子レンズを有すると好適であ
り、さらに、少なくとも2段の上記第1の多極子レンズ
を有することが望ましい。
【0036】非対称な断面形状の電子ビームを形成する
方法には、矩形陰極からX軸方向およびY軸方向ともに
等しい出射角度で電子を放出させる方法と、円陰極から
X軸方向とY軸方向とで異なる出射角度で電子を放出さ
せる方法とが含まれる。いずれの方法によっても、多極
子レンズ系から構成される非対称光学系では同様の効果
が得られる。
【0037】即ち、上記X軸方向と上記Y軸方向とのア
スペクト比が1を除く第2のアスペクト比である矩形状
の第1の陰極を有する場合は、上記電子ビーム出射装置
から上記X軸方向と上記Y軸方向とで等しい出射角で出
射した電子が上記X軸方向と上記Y軸方向とで異なる入
射角で上記成形アパーチャ上に入射する。この結果、非
対称な断面形状で出射した電子ビームが実質的に等方な
断面形状で上記成形アパーチャに入射する。上記照明光
学系が上記少なくとも2段の多極子レンズを有する場合
は、これらの多極子レンズが上記第2のアスペクト比に
対応して、上記短軸の方向で拡大系となり上記長軸の方
向で縮小系となるように上記照明光学系の焦点条件が設
定されると好適である。
【0038】この一方、実質的に円形状である第2の陰
極を有する場合は、上記電子ビーム出射装置から上記X
軸方向と上記Y軸方向とで異なる出射角で出射した電子
が光軸に非対称な軌道を経て上記X軸方向と上記Y軸方
向とで任意の異なる入射角で上記成形アパーチャに入射
するように、上記照明光学系の焦点条件が設定されると
良い。この焦点条件は、上記X軸方向における上記電子
ビームの焦点位置と上記Y軸方向における上記電子ビー
ムの焦点位置とが異なる位置となるように、上記X軸方
向と上記Y軸方向とで相互に独立して設定される条件で
あることが望ましい。この結果、電子ビームはクロスオ
ーバを結ぶことなく上記成形アパーチャに入射する。
【0039】上記第1の陰極は、ランタンヘキサボライ
ド(LaB)を用いて形成されると好適であり、ま
た、上記第2の陰極は、ZrO/W熱電界放出型が好適
である。
【0040】上記電子ビーム描画装置において、上記投
影光学系は、第2の多極子レンズを有することが望まし
い。
【0041】さらに、上記投影光学系は、4段の上記第
2の多極子レンズを有し、これらの多極子レンズは、上
記電子ビームが上記X軸方向で発散および収束を繰返す
軌跡を描き、上記Y軸方向で上記X軸方向とは逆に集束
および発散を繰返す軌跡を描くように結像条件が設定さ
れると好適である。
【0042】これにより、上記開き絞り孔の形状に応じ
た断面形状を有する電子ビームが投影光学系の内部でク
ロスオーバを一切結ぶことなく基板表面に結像する。こ
の結果、投影光学系内部における空間電荷効果の影響が
解消され、また基板表面における空間電荷効果の影響が
大幅に低減するので、ビームぼけを大幅に低減すること
ができる。
【0043】上記多極子レンズは、静電型四極子レンズ
または八極子レンズを含むと良い。また、本発明によれ
ば、電子ビームを出射する電子銃と、所望のパターン形
状に対応した形状の絞り孔を有する成形アパーチャと、
出射された上記電子ビームを制御して上記成形アパーチ
ャに照射させる照明光学系と、上記絞り孔の形状に応じ
て成形され上記成形アパーチャを出射した上記電子ビー
ムを制御して基板の表面に結像させる投影光学系と、を
含む電子光学系を備える電子ビーム描画装置を用いて上
記基板に上記所望のパターンを描画するパターン描画方
法であって、上記電子ビームの照射により上記基板から
発生する背面散乱電子の量が近接する描画パターンの露
光量に影響を及す量を下回る加速電圧で、かつ、光軸に
対して非対称な断面形状を有する上記電子ビームを出射
させる第1の手順と、上記照明光学系の倍率を上記光軸
に対して非対称な倍率に設定し、実質的に等方な断面形
状で上記電子ビームが上記成形アパーチャに入射するよ
うに上記電子ビームを制御する第2の手順と、上記光軸
の方向をZ軸方向とすると、上記成形アパーチャを出射
した上記電子ビームをX軸方向およびY軸方向のいずれ
においても同一の倍率で縮小させるとともに、上記光軸
に対して非対称の軌跡を描き、かつ、上記X軸方向と上
記Y軸方向とで異なる入射角で上記基板に入射して結像
するように上記投影光学系を制御する第3の手順と、を
備えるパターン描画方法が提供される。
【0044】上記第2の手順は、上記電子ビームが上記
X軸方向と上記Y軸方向とで異なる入射角で上記成形ア
パーチャに入射するように、上記照明光学系の焦点条件
を設定する手順であることが望ましい。
【0045】さらに、上記焦点条件を設定する手順は、
上記X軸方向における上記電子ビームの焦点位置と上記
Y軸方向における上記電子ビームの焦点位置とが異なる
位置となるように、上記X軸方向の焦点条件と上記Y軸
方向の焦点条件とを相互に独立して設定する手順である
と良い。これにより、照明光学系においてもビーム軸に
対して非対称の光学系が形成され、上記電子ビームがク
ロスオーバを結ぶことを回避することができる。
【0046】上記第3の手順は、上記電子ビームが上記
X軸方向で発散および収束を繰返す軌跡を描き、上記Y
軸方向で上記X軸方向とは逆に収束および発散を繰返す
軌跡を描くように上記投影光学系に結像条件を設定する
手順を含むと好適である。
【0047】上記電子銃は、X軸方向とY軸方向とのア
スペクト比が1を除く値である第1のアスペクト比であ
る矩形状の第1の陰極を有し、上記第1の手順は、この
第1の陰極から等しい出射角で電子を出射する手順を含
むことが望ましい。
【0048】また、これとは代替的に、実質的に円形状
である第2の陰極を上記電子銃が有し、上記第1の手順
は、上記X軸方向と上記Y軸方向とで異なる出射角で電
子を放出させる手順を含むこととしても同様の結果が得
られる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のいく
つかについて図面を参照しながら説明する。
【0050】(1)第1の実施形態 図1は、本発明にかかる電子ビーム描画装置の第1の実
施の形態が備える電子光学系の概略構成を示すブロック
図である。同図に示すように、本実施形態におけるセル
プロジェクション方式の電子光学系10は、陰極1を有
する電子銃と、第1の開き角絞り2と、照明光学系3
と、第1の成形偏向器4と、CPアパーチャ(成形アパ
ーチャ)5と、第2の成形偏向器6と、第2の開き角絞
り7と、投影光学系8とを備えている。
【0051】陰極1は、ランタンヘキサボライド(La
)から形成された矩形陰極である。本実施形態にお
いて、陰極1は、短辺がl0μm、長辺が100μmで
あり、そのアスペクト比(第1のアスペクト比)は10
となっている。
【0052】照明光学系3は、本実施形態において特徴
的な構成要素であり、電極Qa,Qaをそれぞれ有
する四極子レンズ(第1の多極子レンズ)を用いた2段
の非対称レンズ系(ダブレット)となっている。照明光
学系3は、陰極1から出射した電子ビームを均一な密度
でCPアパーチャ5上に照射させ、CPアパーチャ像を
形成させる。CPアパーチャにおける照射領域は、通常
50〜100μm角程度である。なお、第1の開き角絞
り2は陰極1からの電子の出射角度を規定するためのも
のである。また、第2の開き角絞り7は、X,Y軌道の
投影光学系への入射角度を規定するためのもので、X軸
およびY軸についてそれぞれの絞りが必要なので、X,
Y一対の開き角絞りで一つの絞りを構成している。
【0053】投影光学系8は、電極Qb〜Qbをそ
れぞれ有する4極子レンズ(第2の多極子レンズ)を用
いた4段の非対称レンズ系(カルテット)で構成され、
CPアパーチャ5のキャラクタパターンにより成形され
たアパーチャ像を縮小して投影し、基板21の上面に正
確に結像させる。本実施形態において基板21の上面の
有効露光領域は5μmであり、投影光学系8の縮小率
は、1/10である。投影光学系8に4段の四極子レン
ズ系を採用した理由は、縮小率と収差特性とを同時に達
成するためである。
【0054】図1に示す電子光学系10の制御方法につ
いて、本発明にかかるパターン描画方法の第1の実施の
形態として図面を参照しながら説明する。
【0055】図2は、図1に示す電子光学系10により
制御される電子ビームのビーム軌道を示す模式図であ
る。同図においては、矩形陰極1の短辺方向をX軸方
向、長辺方向をY軸方向とし、電子ビームのビーム軌道
がX軸方向とY軸方向のそれぞれについて示されてい
る。即ち、ビーム軌道11,12は、陰極1から出射し
た電子ビームがCPアパーチャ5を通過するまでのX,
Y方向のビーム軌道をそれぞれ示し、また、ビーム軌道
13,14は、投影光学系内におけるX,Y方向のビー
ム軌道をそれぞれ示す。
【0056】本実施形態のパターン描画方法の最大の特
徴は、照明光学系3の倍率を非対称に設定し、これによ
り、電子ビームをCPアパーチャ5上に等方的(正方形
または円形)に照射できるようにした点にある。即ち、
陰極1の電子ビーム放出面の形状について非対称である
矩形状を持たせ、照明光学系3の倍率を光軸に垂直なビ
ーム切断面の短軸方向と長軸方向とで互いに異なるよう
に、即ち非対称に設定することにより、等しい出射角度
で陰極1を出射した電子がCPアパーチャ5へ異なる入
射角度で入射させる。この入射角度の相違は、単純に異
なる倍率比を設定することによって決まり、さらに各倍
率比は、陰極1のアスペクト比によって決まる。例え
ば、本実施形態のように、矩形陰極1のアスペクト比が
1:l0であれば、X軸(短軸)方向とY軸(長軸)方
向との間の倍率比はl0になり、従って入射角比は1:
l0になる。
【0057】本実施形態では、10μm×l00μmの
サイズのLaB陰極1を用いているので、CPアパー
チャ5への入射角は、X軸軌道方向の入射角α=0.
2mrad,Y軸軌道方向の入射角γ=2mradと
なり、基板21の上面への入射角は、X軸軌道方向α
=2mrad、Y軸軌道方向γ=20mradとな
る。以下、このような入射角を実現するための制御方法
を各光学系について詳細に説明する。
【0058】1)照明光学系の制御方法 図3に二段四極子レンズ系を用いた照明光学系3の具体
的構成とビーム軌道を示す。
【0059】LaB陰極1からの電子の放出角度は、
一般に1mrad〜10mradである。ここでは1m
radに設定している。四極子レンズ系に代表される多
極子レンズ系の特長は、結像倍率をX軸方向、Y軸方向
でそれぞれ独立に設定できる点にある。
【0060】本実施形態においては、セルプロジェクシ
ョン方式に従ってパターンを描画するので、CPアパチ
ャー5で50μm角の等方形状の入射面を有するように
電子ビームを成形する必要がある。
【0061】四極子レンズ系において、電子ビームの軌
道は、X軸方向とY軸方向のうち、一方が収束軌道をと
るときには、もう一方は必ず発散軌道をとる。このた
め、四極子レンズ系で収束光学系を構成するためには、
2段以上の構成が必要になり、ここで示しているダブレ
ットは最小構成である。実用上は、収差性能や縮小率を
考慮すると、急激な軌道変化を避けなければならないの
で、さらに多段の構成にすることが一般的であるが、セ
ルプロジェクション方式の照明光学系においては、収差
の影響は大きな問題にはならないので、図1に示す電子
ビーム描画装置10は、最小構成のダブレットを採用す
ることで小型化を実現している。
【0062】LaB矩形陰極1からは、短辺方向(X
方向)および長辺方向(Y方向)のいずれからも等しい
開き角で電子が出射するので、CPアパチャー5上で正
方形の50μm角のビームを形成するためには、X軸方
向を拡大系、Y軸方向を縮小系の結像条件を設定する。
図1に示す電子光学系10において矩形陰極1の短辺の
サイズが10μm、長辺のサイズがl00μmなので、
電子ビームの倍率のうちX軸軌道の倍率をMx、Y軸軌
道の倍率をMyとすると、Mx=5、My=0.5とな
る。
【0063】先ず、X軸軌道11を第1の電極Qa
収束させた後、第2の電極Qaで発散作用を与えてC
Pアパチャー5の上面で結像させる。
【0064】この一方、Y軸軌道12については、X軸
軌道とは反対に、まず第1電極Qa で発散させた後、
第2電極Qaで収束作用を与えてCPアパチャー5の
上面で結像させる。このときのCPアパチャー5への入
射角はα=0.2mrad、γ=2mradと、非
対称になる。
【0065】2)投影光学系の制御方法 図4に四段四極子レンズ系(カルテット)を用いた投影
光学系8の具体的構成とビーム軌道を示す。本実施形態
では、CPアパチャー5の有効領域が50μm角である
ため、基板21の上面での描画領域を5μm角と設定し
ている。即ち、縮小率は1/10である。投影光学系8
の光源となるCPアパーチャ5からの電子ビームの出射
角は、前述した入射角と等しいので、α=0.2mr
ad(短軸:X軸方向)、γ=2mrad(長軸:Y
軸方向)である。投影光学系8では、等方的にX軸、Y
軸ともに1/10となるように電子ビームを縮小させて
基板21の上面で投影させる。従って、X軸、Y軸とも
に等しい倍率を設定する。即ち、Mx=My=1/10
である。
【0066】投影光学系8においても、前述したよう
に、四極子レンズ系により交互に収束と発散を繰り返し
ながら最終的に基板21の上面にCPアパーチャ像を結
像させる。X軸軌道13は、投影光学系の光源であるC
Pアパーチャ5をα=0.2mradの出射角で出射
した後、電極Qbで発散、電極Qbで収束、電極Q
で発散、そして電極Qbで収束させて、基板21
の上面に結像させる。この一方、Y軸軌道14は、CP
アパーチャ5をγ=2mradの出射角で出射した
後、電極Qbで収束、電極Qbで発散、電極Qb
で収束、そして電極Qbで発散させて、基板21の上
面に結像させる。
【0067】ここで着目するべきことは、X,Y軌道を
見て分かるように、投影光学系内部でクロスオーバを一
切結ばせることなく、基板21上面に結像させる点であ
る。従って、従来技術で問題点として指摘した投影光学
系内部でのクロスオーバによる空間電荷効果によるビー
ムぼけは発生しない。
【0068】X,Y軸方向ともに倍率は、Mx=My=
1/10である。従って、基板21の表面への入射角を
それぞれα、γとすると、α=2mrad、γ
=20mradとなる。このことは、従来技術で一般原
理として示したように、電子ビームの入射角度が非対称
ならば基板表面での空間電荷効果が軽減されることに一
致する。即ち、本実施形態のパターン描画方法によれ
ば、基板21へのX,Y軸方向の入射角度比は1:10
であるので、空間電荷効果によるビームのぼけは、次式 Δx/Δα=Δy/Δγ=2/〔(α/γ)1/2
(γ/α)1/2〕 で表され、空間分解能への影響が1/1.8に軽減され
る。
【0069】本実施形態では、LaB矩形陰極のアス
ペクト比を1:10としてこの上記結果を取得したが、
製造技術上では既に1:100のアスペクト比が得られ
るので、このような矩形陰極を用いれば、空間電荷効果
の影響を約1/10と、さらに一桁軽減することが可能
である。
【0070】このように、本実施形態によれば、既に知
られている原理(先行技術4)である、結像断面におけ
る電子ビームの開き角と空間電荷効果との関係を成立さ
せて、空間電荷効果の影響を大幅に軽減できるパターン
描画方法を低加速セルプロジェクション方式の電子ビー
ム描画装置を用いて達成することができる。
【0071】(2)第2の実施形態 上述した第1の実施形態では、矩形光源を備える場合に
ついて説明したが、本発明によれば、一般に広く用いら
れている円光源でも前述した目的を達成することができ
る。
【0072】図5は、本発明にかかる電子ビーム描画装
置の第2の実施の形態が備える電子光学系の概略構成を
示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態
におけるセルプロジェクション方式の電子光学系20
は、円陰極81を有する電子銃を備える。円陰極81
は、ZrO/Wを用いて約1μmの大きさで形成され
(先端に1μmφの球を有する)、本実施形態の電子銃
は、熱電界放出型(Thermal-assinted Field Emissio
n:以下、単にTFEという)電子銃である。熱電界放
出型電子銃は、輝度が高く、かつ、エネルギ幅が1eV
と小さいので、色収差の影響を軽減できるという利点を
有する。図5に示す電子光学系20における電子銃以外
の構成は、図1に示す電子光学系10とほぼ同一であ
る。従って、最小構成である2段の四極子レンズ系3が
採用されている。
【0073】図5に示す電子光学系20の制御方法につ
いて、本発明にかかるパターン描画方法の第2の実施の
形態として図面を参照しながら説明する。
【0074】電子光学系20の投影光学系の動作条件も
上述した第1の実施形態とほぼ同一であるので、その説
明は省略し、以下では照明光学系の制御方法について説
明する。本実施形態における制御方法の特徴は、X軸軌
道の焦点位置とY軸軌道の焦点位置とを互いに独立に設
定することにより、非対称の光学系を構成する点にあ
る。
【0075】図6は、図5に示す電子光学系20が備え
る照明光学系の概略構成とビーム軌道を説明する模式図
である。図3と同様に、図6においても、電子ビームの
ビーム軸をZ軸方向とし、電子ビームのビーム軌道がX
軸方向とY軸方向のそれぞれについて示されている。即
ち、ビーム軌道16,17は、円陰極81から出射した
電子ビームがCPアパーチャ5を通過するまでのX,Y
方向のビーム軌道をそれぞれ示す。
【0076】まず、第1の開き角絞り2を適切に配置す
ることにより(図5参照)、電子ビームの開き角のう
ち、X軸方向の開き角αとY軸方向の開き角γとを
それぞれ異なる値に設定する。本実施形態においては、
TFE陰極の大きさは約1μmであるため、50μmの
CPアパーチャ5を照明するために、電子ビームの放出
は、X軸方向、Y軸方向ともに拡大系となる。
【0077】代表的なTFE電子銃が備えるZrO/W
陰極の放出角度分布において、安定的に放出電子を得ら
れる放出角度は、最大で30mradである。そこで、
本実施形態では、γ=30mrad、α=3mra
dと設定することにより、アスペクト比10の出射電子
を得る。さらに、照明光学系の倍率として約50倍が必
要なので、焦点位置における開き角は、それぞれα
(X軸方向)が約0.006mrad、γ(Y軸方
向)が約0.6mradとなる。しかしながら、図6に
示すように、本実施形態においては、X軸方向の軌道と
Y軸方向の軌道とで結像させることなく、しかも焦点位
置を互いにずらすように設定する。こもため、倍率値
は、約50倍の近傍でX軸方向とY軸方向とで互いに異
なる値をとる。このような設定は、引き続く結像光学系
との間で最適化を図るためのものであり、単なる設計上
の問題であって本質的な問題ではない。
【0078】図6には、X軸方向の軌道における焦点距
離XillumXとY軸方向の軌道における焦点距離Y
illumYが示されている。また、従来技術に従って
CPアパーチャ5の通過直後に電子ビームを結像させた
場合の結像位置をZillu として示す。本実施形態
における照明光学系の制御方法によれば、光軸に対して
非対称な光学系を形成するので、これらの焦点距離X
illumX、Yill umYは、それぞれ独立して設
定することができる。即ち、XillumXとY
illumYとをZillumを挟んでZ軸方向の上下
にずらして設定している。このため、本実施形態のパタ
ーン描画方法によれば、電子ビームが結像することなく
投影光学系に入射するので、光源からウェーハに至るま
でにクロスオーバが形成されることは一切ない。この結
果、クロスオーバによる電子の集中をさらに排除するの
で、空間電荷効果の影響をさらに軽減することができ
る。
【0079】空間電荷効果の影響を軽減するためには、
前記電子ビームの断面形状におけるアスペクト比が大き
いほど好ましい。矩形陰極のアスペクト比は、現状でも
100以上であるのに対し、TFEの場合は、安定的に
放出電子を得られる放出角度は、前述したとおり、最大
で30mradである。従って、矩形陰極を用いる場合
と比較して、円陰極の場合には改善に限界があるが、本
実施形態の制御方法を用いることにより、空間電荷効果
の影響を大幅に軽減しつつ、高解像度および高スループ
ットでパターンを描画することができる。
【0080】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記形態に限ることなく、その要旨を逸
脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0081】例えば、上述した電子ビーム描画装置の第
2の実施形態においては、陰極をZrO/W熱電界放出
型としたが、その他Wコールドカソード、カーバイド系
陰極であっても同様の効果が得られる。
【0082】また、照明光学系、投影光学系のレンズに
ついても、X,Y軸の収束特性、特に倍率を独立に設定
できる非対称レンズ系であれば、本発明の目的を達成で
きる。従って、上記実施形態で説明した静電型四極子レ
ンズ系でのみで構成する必要はなく、多極子レンズ(八
極子、さらにそれ以上の多極子)であれば本発明の目的
は達成される。また、多極子レンズの構成についても、
上述した実施形態においては、照明光学系で2段、投影
光学系で4段としたが、さらに多段の多極子レンズを用
いて収差性能を向上させることもできる。さらに、静電
型の多極子レンズの一部または全てを磁界型多極子レン
ズで置き換えることも動作上可能である。これは、コラ
ムの形状(大きさ)および重量と要求仕様との間におけ
る設計上のトレードオフの問題となる。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明は、以下の
効果を奏する。
【0084】即ち、本発明にかかる電子ビーム描画装置
によれば、空間電荷効果によるビームのぼけを大幅に軽
減できる電子光学系を備えるので、低加速の電子ビーム
を用いつつ、優れた解像度と大きなスループットを有す
る、セルプロジェクション方式の電子ビーム描画装置が
提供される。
【0085】また、本発明にかかるパターン描画方法に
よれば、空間電荷効果によるビームのぼけを大幅に軽減
するので、低加速の電子ビームを用いつつ、優れた解像
度で所望のパターンを大きなスループットで基板上に描
画できるパターン描画方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電子ビーム描画装置の第1の実
施の形態における電子光学系の概略構成を示すブロック
図である。
【図2】図1に示す電子光学系のビーム軌道を説明する
模式図である。
【図3】図1に示す電子光学系が備える照明光学系の概
略構成とビーム軌道を説明する模式図である。
【図4】図1に示す電子光学系が備える投影光学系の概
略構成とビーム軌道を説明する模式図である。
【図5】本発明にかかる電子ビーム描画装置の第2の実
施の形態における電子光学系の概略構成を示すブロック
図である。
【図6】図5に示す電子光学系が備える照明光学系の概
略構成とビーム軌道を説明する模式図である。
【図7】従来の技術におけるセルプロジェクション方式
のコラムの一例を説明するためのレンズ構成図である。
【図8】空間電荷効果によるビーム径の増大比と開き角
比との関係を示すグラフである。
【図9】3段電界型四極子レンズを用いた従来の技術に
よる可変成形型電子ビーム描画装置の電子光学系の概念
図である。
【図10】四極子レンズを用いたトリプレットの結像光
学系によるビーム軌道を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ランタンヘキサボライド(LaB)矩形陰極 2 第1の開き角絞り 3 照明光学系 4 第1の成形偏向器 5 キャラクター(CP)アパーチャ 6 第2の成形偏向器 7 第2の開き角絞り 8 投影光学系 10,20 電子ビーム描画装置 13 基板 11〜14 電子ビーム軌道 81 円陰極 Qa,Qa,Qb〜Qb 四極子レンズの電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/305 H01L 21/30 541M 541S (72)発明者 奥 村 勝 弥 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを基板に照射して所望のパター
    ンを描画する電子ビーム描画装置であって、 前記電子ビームの照射により前記基板から発生する背面
    散乱電子の量が近接する描画パターンの露光量に影響を
    及す量を下回る加速電圧で、かつ、光軸に対して非対称
    な断面形状を有する前記電子ビームを出射する電子ビー
    ム出射手段と、 前記所望のパターン形状に対応した形状の絞り孔を有す
    る成形アパーチャと、 約1である第1のアスペクト比を有する断面形状で前記
    電子ビームが前記成形アパーチャに照射するように前記
    電子ビームの光軸に対して非対称な倍率が設定される照
    明光学系と、 前記光軸の方向をZ軸方向とすると、前記成形アパーチ
    ャの形状に対応して成形されて前記成形アパーチャを出
    射した前記電子ビームをX軸方向およびY軸方向のいず
    れも同一の倍率で縮小するとともに、前記光軸に対して
    非対称な軌道を経て前記X軸方向と前記Y軸方向とで異
    なる入射角をもって前記基板に結像させる投影光学系
    と、を含む電子光学系を備える電子ビーム描画装置。
  2. 【請求項2】前記照明光学系は、第1の多極子レンズを
    有することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム描
    画装置。
  3. 【請求項3】前記電子ビーム出射手段は、前記X軸方向
    と前記Y軸方向とのアスペクト比が1を除く第2のアス
    ペクト比である矩形状の第1の陰極を備え、この第1の
    陰極から等しい出射角度で電子を放出させることを特徴
    とする請求項1または2に記載の電子ビーム描画装置。
  4. 【請求項4】前記照明光学系は、少なくとも2段の前記
    第1の多極子レンズを有し、これらの多極子レンズは、
    前記第2のアスペクト比に対応して、前記X軸方向で拡
    大系となり前記Y軸方向で縮小系となるように焦点条件
    が設定されることを特徴とする請求項3に記載の電子ビ
    ーム描画装置。
  5. 【請求項5】前記第1の陰極は、ランタンヘキサボライ
    ド(LaB)を用いて形成されることを特徴とする請
    求項3または4に記載の電子ビーム描画装置。
  6. 【請求項6】前記電子ビーム出射手段は、実質的に円形
    状である第2の陰極を有し、この第2の陰極から放出さ
    れる電子のうち、異なる出射角度で放出した電子に基づ
    いて前記電子ビームを出射することを特徴とする請求項
    1または2に記載の電子ビーム描画装置。
  7. 【請求項7】前記照明光学系は、前記電子ビームが前記
    X軸方向と前記Y軸方向とで異なる入射角で前記成形ア
    パーチャに入射するように、焦点条件が設定されること
    を特徴とする請求項6に記載の電子ビーム描画装置。
  8. 【請求項8】前記焦点条件は、前記電子ビームがクロス
    オーバを結ぶことを回避するために、前記X軸方向にお
    ける前記電子ビームの焦点位置と前記Y軸方向における
    前記電子ビームの焦点位置とが異なる位置となるよう
    に、前記X軸方向と前記Y軸方向とで相互に独立して設
    定される条件であることを特徴とする請求項7に記載の
    電子ビーム描画装置。
  9. 【請求項9】前記投影光学系は、第2の多極子レンズを
    有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに
    記載の電子ビーム描画装置。
  10. 【請求項10】前記投影光学系は、4段の前記第2の多
    極子レンズを有し、これらの多極子レンズは、前記電子
    ビームが前記X軸方向で発散および収束を繰返す軌跡を
    描き、前記Y軸方向で前記X軸方向とは逆に集束および
    発散を繰返す軌跡を描くように結像条件が設定されるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の電子ビーム描画装置。
  11. 【請求項11】前記多極子レンズは、静電型四極子レン
    ズを含むことを特徴とする請求項2ないし10のいずれ
    かに記載の電子ビーム描画装置。
  12. 【請求項12】前記多極子レンズは、八極子レンズを含
    むことを特徴とする請求項2ないし10のいずれかに記
    載の電子ビーム描画装置。
  13. 【請求項13】電子ビームを出射する電子銃と、所望の
    パターン形状に対応した形状の絞り孔を有する成形アパ
    ーチャと、出射された前記電子ビームを制御して前記成
    形アパーチャに照射させる照明光学系と、前記絞り孔の
    形状に応じて成形され前記成形アパーチャを出射した前
    記電子ビームを制御して基板の表面に結像させる投影光
    学系と、を含む電子光学系を備える電子ビーム描画装置
    を用いて前記基板に前記所望のパターンを描画するパタ
    ーン描画方法であって、 前記電子ビームの照射により前記基板から発生する背面
    散乱電子の量が近接する描画パターンの露光量に影響を
    及す量を下回る加速電圧で、かつ、光軸に対して非対称
    な断面形状を有する前記電子ビームを出射させる第1の
    手順と、 前記照明光学系の倍率を前記光軸に対して非対称な倍率
    に設定し、実質的に等方な断面形状で前記電子ビームが
    前記成形アパーチャに入射するように前記電子ビームを
    制御する第2の手順と、 前記光軸の方向をZ軸方向とすると、前記成形アパーチ
    ャを出射した前記電子ビームをX軸方向およびY軸方向
    のいずれにおいても同一の倍率で縮小させるとともに、
    前記光軸に対して非対称の軌跡を描き、かつ、前記X軸
    方向と前記Y軸方向とで異なる入射角で前記基板に入射
    して結像するように前記投影光学系を制御する第3の手
    順と、を備えるパターン描画方法。
  14. 【請求項14】前記第2の手順は、前記電子ビームが前
    記X軸方向と前記Y軸方向とで異なる入射角で前記成形
    アパーチャに入射するように、前記照明光学系の焦点条
    件を設定する手順であることを特徴とする請求項13に
    記載のパターン描画方法。
  15. 【請求項15】前記焦点条件を設定する手順は、前記電
    子ビームがクロスオーバを結ぶことを回避するために、
    前記X軸方向における前記電子ビームの焦点位置と前記
    Y軸方向における前記電子ビームの焦点位置とが異なる
    位置となるように、前記X軸方向の焦点条件と前記Y軸
    方向の焦点条件とを相互に独立して設定する手順である
    ことを特徴とする請求項14に記載のパターン描画方
    法。
  16. 【請求項16】前記電子銃は、前記X軸方向と前記Y軸
    方向とのアスペクト比が1を除く値である第1のアスペ
    クト比である矩形状の第1の陰極を有し、 前記第1の手順は、前記第1の陰極から等しい出射角で
    電子を出射する手順を含むことを特徴とする請求項13
    ないし15のいずれかに記載のパターン描画方法。
  17. 【請求項17】前記電子銃は、実質的に円形状である第
    2の陰極を有し、 前記第1の手順は、前記X軸方向と前記Y軸方向とで異
    なる出射角で電子を放出させる手順を含むことを特徴と
    する13ないし15のいずれかに記載のパターン描画方
    法。
  18. 【請求項18】前記第3の手順は、前記電子ビームが前
    記X軸方向で発散および収束を繰返す軌跡を描き、前記
    Y軸方向で前記X軸方向とは逆に収束および発散を繰返
    す軌跡を描くように前記投影光学系の結像条件を設定す
    る手順を含むことを特徴とする請求項13ないし17の
    いずれかに記載のパターン描画方法。
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JP2009531855A (ja) * 2006-03-27 2009-09-03 マルチビーム システムズ インコーポレイテッド 高電流密度パターン化荷電粒子ビーム生成のための光学系

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