JP2001101859A - 磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記憶装置

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JP2001101859A JP27745899A JP27745899A JP2001101859A JP 2001101859 A JP2001101859 A JP 2001101859A JP 27745899 A JP27745899 A JP 27745899A JP 27745899 A JP27745899 A JP 27745899A JP 2001101859 A JP2001101859 A JP 2001101859A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度で、かつ低消費電力な磁気記憶装置を
提供する。 【解決手段】 第1の強磁性電極と、第2の強磁性電極
と、第1及び第2の強磁性電極間に第1及び第2の誘電
体層を介して挿入されたゲート電極とを具備するスピン
依存トンネル効果素子を備える複数のメモリセルと;複
数のスピン依存トンネル効果素子の第1または第2の強
磁性電極が共通に接続されるデータ線と;それぞれ異な
るメモリセルのゲート電極と容量結合する複数のワード
線とを具備し、データ線に共通に接続された複数のメモ
リセルの1つを記憶情報読み出し時に選択するセル選択
が、ワード線の1つを選択して電位を変化させ、選択し
たワード線と容量結合するメモリセルの抵抗値を変える
ことにより行われることを特徴とする磁気記憶装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピン依存トンネ
ル効果素子を用いた磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ランダムアクセスメモリ(以下MR
AMと略記)とは、情報の記録担体として強磁性体の磁
化方向を利用した、記録情報を随時、書き換え、保持、
読み出すことができる固体メモリの総称である。MRA
Mは、一般に薄膜状の強磁性体、非磁性導電体、絶縁
体、若しくはそれらの複合構造からなる複数のメモリセ
ルと、それに付随した複数の書き込み、読み出し線及び
駆動回路によって構成される。
【0003】MRAMにおける情報の記録は、メモリセ
ルを構成する強磁性体の磁化方向を、書き込み線に電流
を流して生じる電流磁界によって反転させ、反転後の磁
化方向がある基準方向に対して平行か、反平行であるか
を2進法の情報“1”、“0”に対応させて行われる。
MRAMにおいては、記録保持時の消費電力は原理的に
ゼロであり、また電源を切っても長期間にわたって記録
保持が行われる不揮発性メモリである。
【0004】一方、MRAMでの記録情報の読み出し
は、メモリセルの電気抵抗が、メモリセルを構成する強
磁性体の磁化方向とセンス電流との相対角、または複数
の強磁性層間の磁化の相対角によって変化する現象、い
わゆる磁気抵抗効果を利用して行う。磁気抵抗効果とし
ては、電流と磁化の相対角が平行か、垂直かによって電
気抵抗が変化する異方性磁気抵抗効果(以下AMR効果
と略記)、非磁性導電体を挟んだ複数の強磁性層の磁化
配列が平行か、反平行かによって電気抵抗が変化する巨
大磁気抵抗効果(以下GMR効果と略記)、さらに絶縁
体を挟んだ複数の強磁性層の磁化配列が平行か、反平行
かによって強磁性層間のトンネル抵抗が変化するスピン
依存トンネル効果(以下TMR効果と略記)が主に用い
られている。
【0005】AMR効果、GMR効果を示すメモリセル
(以下AMRセル、GMRセルと略記)では、一般にセ
ンス電流の方向は強磁性体の膜面に平行である。現在実
用化されているAMR効果、GMR効果を示す材料のほ
とんどは良伝導体であり、そのシート抵抗率は約数Ω/
μm〜約数10Ω/μm程度の値である。従って、
メモリセルの抵抗値を約100Ω、磁気抵抗効果による
抵抗変化率を約5%とし、メモリセルに接続されたセン
スアンプの最小検出感度を約50mVと仮定した場合、
必要なセル出力電圧を得るためには、約10mAのセン
ス電流が必要となる。現在、実用化されているMOS型
電界効果トランジスタでは、ソース-ドレイン間電流I
の値はチャネル幅Wとチャネル長Lとの比(W/L)
に比例しており、W=約3.3μm、L=約1μmでの
の値は約0.1mAである。従って約10mAいう
センス電流の値は、サブミクロンルールの加工寸法で作
成されるトランジスタに対しては非常に過大である。
【0006】この点を解決するため、例えば、IEEE
Trans.Comp.Pac.Manu.Tec
h. pt.A,17,373(1994).には、A
MR効果、GMR効果を用いたMRAMセルにおいて、
複数のAMR、GMRセルを直列に接続し、データ線を
構成する方法が開示されている。この方法では複数のメ
モリセルで一つのデータ線駆動用トランジスタを共有す
るため、セル面積を増大させることなく、トランジスタ
の面積を増大し、チャネル幅を増加させることが可能と
なる。例えば、前述の文献では、8個のメモリセルを直
列に接続し、W/L=約50/1のトランジスタにより
約2.5mAのセンス電流を供給する。
【0007】しかしながら、メモリセルを直列接続した
場合、電力消費効率が大きく低下する問題を抱えてい
る。すなわち、前述の文献の方法では、ある一つのメモ
リセルの記録情報を読み出す場合の消費効率ηはη=1
/8=0.125となる。このような電力消費の非効率
性は、モバイルPCのような特に低消費電力が求められ
る用途では大きな問題となる。
【0008】これらの問題点を解決するため、AMR効
果、GMR効果に代わり、TMR効果を応用しようとす
る提案がなされている。TMR効果を示すメモリセル
(以下TMRセルと略記)は、主として強磁性層1/絶
縁層/強磁性層2からなる三層膜で構成され、電流は絶
縁層をトンネルして流れる。トンネル抵抗値は、両強磁
性金属層の磁化の相対角の余弦に比例して変化し、両磁
化が反平行の場合に極大値をとる。例えばIEEE T
rans.Mag.,33,3553(1997).で
は、NiFe/Co/Al/Co/NiFeトン
ネル接合において、約50Oe以下の低磁界において約
25%を越える抵抗変化率が見いだされることが開示さ
れている。TMR効果に基づく抵抗変化率は、強磁性層
1、2の伝導電子のスピン偏極率P、Pの積に比例
する。例えばハーフメタルのように100%スピン偏極
した材料を用いれば、約50%以上の抵抗変化率を得る
ことも可能である。さらにTMRセルでは、AMRセ
ル、GMRセルに比べ高い抵抗値が得られる。典型的な
セル抵抗値は、接合面積μm当たりで約10〜約1
Ωである。したがって仮に約1μmセルにおいて
抵抗値約10kΩ、抵抗変化率約50%を仮定すると、
約10μAのセンス電流で約50mVのセル読み出し信
号が得られる。
【0009】TMRセルでは、センス電流は強磁性体の
膜面に垂直に流れる。従ってセルを直列接続することが
難しく、そのセル配列は、AMRセル、GMRセルとは
大きく異なる。TMRセルを用いたMRAMでは、デー
タ線上に複数のTMRセルを並列接続する。その詳細構
造としては、複数のTMR素子をマトリックス状に配置
し、(1)各々のTMRセルに選択トランジスタを配置
したもの、(2)データ線毎に選択トランジスタを配置
したもの、(3)行データ線、列データ線毎に選択トラ
ンジスタを配置したもの(例えばJ.Appl.Phy
s.,81,3758(1997).参照)が提案され
ている。これらの構造は、それぞれ利点と欠点を有して
いる。
【0010】(1)の方式では、個々のセルに選択トラ
ンジスタが配置されているため、読み出し時の電力消費
効率ηが高い。しかしながら、各セルにトランジスタを
配置するため、セル面積を低減することが難しいという
欠点を有している。例えばデータ線幅をFとした場合、
セル面積は〜12F程度と見積もられ、この方式での
セル面積の縮小限界はDRAMと同程度の約8Fであ
ると考えられる。一方、(2)、(3)の方式では、個
々のセルには選択トランジスタが不要であり、セル面積
は約6F〜約9Fと見積もられる。この方式では、
セル面積の縮小限界は行データ線、列データ線を間隔F
で配置したときに得られ、その値は約4Fとなり、
(1)に比べ大幅な高集積化が可能である。しかしこの
方式では、センス電流は同一のデータ線に配置された他
のセルにも分流して流れる。データ線に接続したセル数
をNとした場合、データ線駆動トランジスタから見た見
かけの抵抗値は単一のセル抵抗値の1/Nであり、した
がってセンス電流を低減させることが難しくなり、消費
電力効率ηは(1)に比べ大幅に低くなる。また、セン
スアンプに出力される信号は、セル出力信号の1/Nと
なるため、(1)に比べ読み出し時の信号−ノイズ比が
低くなる。これを解決するためにはセンスアンプの読み
出し時間を長くせざるを得ず、高速読み出し性を損なう
結果となる。
【0011】(2)、(3)の欠点を改良すべく、
(3)の構造に加えて、各TMR素子に直列に半導体ダ
イオードを接続した構造が、例えば米国特許5,64
0,343号並びに米国特許5,838,608号に提
案されている。この構造では、TMR素子に直列にpn
ダイオードまたはショットキーダイオードが接続されて
おり、TMR素子は一方の列データ線に、ダイオードは
行データ線に接続されている。ダイオードはセンス電流
方向に対して順方向に配置されており、ダイオードの順
方向電圧降下と列データ線と行データ線間の電位差との
大小関係を制御することにより、セル選択を行ってい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、TMR
素子をメモリセルに応用することにより、読み出し時の
センス電流の低減とセル出力信号の増大を同時に実現す
ることができ、従来用いられているAMR効果、GMR
効果を用いたMRAMに比べより高密度のMRAMを提
供することが可能である。
【0013】しかしながら、TMR素子をメモリセルに
応用するためには、TMRセルをマトリックス状に配置
し、複数のセルで一つのデータ線駆動トランジスタを共
有することが望ましいが、TMRセルではセンス電流を
素子に垂直に流すため、セルの直列接続が難しいという
本質的な問題を有している。そして、現在提案されてい
るTMRセルを用いた高集積メモリ構造では、データ線
に対してセルを並列接続するため、センス電流が分流
し、結果として消費電力効率の減少、さらには十分な信
号−ノイズ比を得られないことによる読み出し時間の増
加を生じるという問題を有している。
【0014】本発明はこのような問題に鑑みなされたも
のであり、高密度で、かつ低消費電力な磁気記憶装置を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の第1は、
第1の強磁性電極と、第2の強磁性電極と、第1及び第
2の強磁性電極間に第1及び第2の誘電体層を介して挿
入されたゲート電極とを具備するスピン依存トンネル効
果素子を備える複数のメモリセルと;複数のスピン依存
トンネル効果素子の第1または第2の強磁性電極が共通
に接続されるデータ線と;それぞれ異なるメモリセルの
ゲート電極と容量結合する複数のワード線とを具備し、
データ線に共通に接続された複数のメモリセルの1つを
記憶情報読み出し時に選択するセル選択が、ワード線の
1つを選択して電位を変化させ、選択したワード線と容
量結合するメモリセルの抵抗値を変えることにより行わ
れることを特徴とする磁気記憶装置を提供する。
【0016】本発明の第1では、ワード線とデータ線が
交差しても良い。
【0017】また本発明の第1では、第1の強磁性電
極、第1の誘電体層、ゲート電極、第2の誘電体層、及
び第2の強磁性電極はこの順に積層形成され、第2の誘
電体層は、第2の強磁性電極が形成される第1領域と、
第2の強磁性電極が形成されない第2領域を備え、複数
のメモリセルの第2領域に沿って、ワード線が配設され
てもよい。
【0018】本発明の第1では、ワード線の電位を変化
させる事により、スピン依存トンネル効果素子が2種類
のトンネル抵抗値を示し、2種類のトンネル抵抗値の比
が、少なくとも1000倍であっても良い。
【0019】また本発明の第1では、ゲート電極が、誘
電体マトリックス中に分散された保持力を持つ強磁性体
微粒子を有するグラニュラー磁性膜であっても良い。
【0020】また本発明の第1では、ゲート電極が、誘
電体マトリックス中に分散された非磁性体粒子または半
導体微粒子を有し、かつ非磁性体粒子または半導体微粒
子のスピン緩和時間が第1または第2の強磁性電極から
誘電体層をトンネルしてゲート電極に至るまでのトンネ
ル時間よりも長いグラニュラー膜であっても良い。
【0021】さらに本発明の第1では、ゲート電極が、
量子化された共鳴準位を有する金属または半導体微粒子
であっても良い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記憶装置につ
いて、さらに詳細に説明する。
【0023】本発明は前記のように高集積度、低消費電
力、高速読み出しを兼ね備えた磁気記憶装置に係わり、
特に外部電圧によってその電気抵抗が変化する機能を有
したスピン依存トンネル効果素子の磁気記憶装置への応
用に関するものである。
【0024】スピン依存トンネル効果素子を用いた磁気
記憶装置において、メモリセルの高密度配列を実現する
ためには、図1に模式的に示すように、個々のメモリセ
ル11〜13から選択トランジスタを廃し、かつデータ
線14に対してメモリセル11〜13を並列に配置する
方法が最適である。
【0025】しかしながらデータ線14に対してメモリ
セル11〜13を並列に配置したのみでは、センス電流
が各メモリセル11〜13に分流するため、センスアン
プ15に出力される信号はセル出力信号の1/N(Nは
メモリセルの数)となり、十分な信号−ノイズ比を得る
ことが難しい。この点を解決するためには、各メモリセ
ルを構成するスピン依存トンネル効果素子が、各ワード
線WLにより印加される外部電圧によって、そのトンネ
ル抵抗値を変化する機能を有していればよい。ここで、
データ線駆動用トランジスタ16は、定電流源18に接
続される。情報の読み出しは、ワード線17を高電圧と
して、データ線駆動用トランジスタ16を導通させ、定
電流源18からデータ線14に、センス電流を流す事で
行われる。
【0026】スピン依存トンネル効果素子のトンネル抵
抗値が、各ワード線WLにより外部電圧を印加した場合
(オン状態)にR、印加しない場合(オフ状態)にF
であるとする。ここでFは1以上の正の定数であ
る。またこのスピン依存トンネル効果素子の磁気抵抗変
化量はΔRであるとする。理想的に、同一の特性を有
するスピン依存トンネル効果素子がN個並列に同一デー
タ線上に接続している場合を考える。今、一つのメモリ
セルをオン状態、他のメモリセルをオフ状態とした場
合、センスアンプから見た見かけの磁気抵抗変化量Δ
R、接合抵抗値Rは、N/Fの関数として与えられる。
【0027】図2には、ΔR/ΔR及びR/RをN
/Fの関数として示した。N/F=10、例えばオン、
オフ時の抵抗変化が無く(F=1)かつ10個のセルを
並列に接続した場合、ΔR/ΔR、R/R共に約
0.1以下となる。一方、N/F<10−1では、ΔR
/ΔR、R/R共に約0.8以上の値が得られる。
【0028】図3にはノイズ源としてJohnson
noiseを仮定した場合に得られる信号−ノイズ比S
/NをN/Fの関数として示した。ここではR=約1
Ω、ΔR/R=約0.5、バンド幅=約100
MHzを仮定した。現在公知の半導体メモリでのS/N
の値は概ね300程度である。
【0029】N/F=10でのS/Nは約50以下であ
り、この条件で記憶情報の読み出しを行うためには、セ
ンスアンプの構成を多段化し、かつ読み出し時間を長く
する必要がある。
【0030】一方、N/F<10−1では、約300を
越えるS/Nが得られており、従来の半導体メモリ技術
を用いて高速な読み出しを実現することが可能である。
さらにN/F<10−2では約350以上のS/Nが得
られより好ましい。N/F<10−2は、10個のセル
を並列に接続した場合でオン、オフ時の抵抗変化が約1
以上であれば実現できる。
【0031】導電層/絶縁層/導電層からなる単一トンネ
ル接合において、その電流−電圧特性は一般に非線形性
を示すが、室温に於いて約数100mV以下の電圧領域
での、バイアス電圧による電気抵抗の差はたかだか数倍
程度である。しかしながら、導電層/絶縁層の積層数を
増やした多重トンネル接合、または前記絶縁体中に導電
性微粒子を層状に分散させたナノ構造多重トンネル接
合、またゲート層に半導体を用いたトンネル接合では、
外部電圧を変化させることによって室温においても接合
抵抗の値を約10倍以上変化させることが可能であ
る。
【0032】以下、強磁性電極1/絶縁層1/ゲート層
/絶縁層2/強磁性電極2からなる二重トンネル接合を
例にとって、トンネル接合にスイッチング機能を付与す
る手段について説明する。前記構造に於いて、強磁性電
極1からゲート層へのトンネリングを考える。今、一つ
の電子がゲート層へトンネルすると、ゲート層の静電エ
ネルギーはE=e/2Cだけ増加する。ここでCは
ゲート層の静電容量である。Cが十分に小さくEの値
が測定温度kTより大きい場合には、電子はトンネリ
ングに必要なエネルギーを格子振動から受け取ることが
できず、トンネリングは生じずいわゆるクーロンギャッ
プが生じる。絶縁体1のトンネル抵抗をR、絶縁体2
のトンネル抵抗をRとすると、トンネリング可能なと
き(オン状態)の接合抵抗はR+Rであり、一方ト
ンネリングが不可能なとき(オフ状態)の接合抵抗は高
次のトンネリング過程を含めても、Rとなる。ゲ
ート層の静電エネルギーEは、ゲート層に容量結合し
た第3のゲート電極の電位Vまた強磁性電極1、2間
の電位差Vにより制御することが可能である。従って外
部電圧によりトンネル接合の電気抵抗を約10倍以上
変化させることができる。上述のようないわゆるクーロ
ンブロッケード効果を室温で生じさせるためには、ゲー
ト層の静電容量を少なくても約2×10−18F以下に
する必要がある。このように小さな静電容量を得るため
にはゲート層を、絶縁体中に導電性微粒子を層状に分散
させた構造とすればよい。前記静電容量を得るために
は、前記導電性微粒子の粒子径を概ね2nm以下とする
必要がある。この粒子径でのクーロンギャップの大きさ
はおよそ90mVである。
【0033】前記の絶縁体中に導電性微粒子を層状に分
散させた構造において、導電性微粒子は一般には強磁性
体であるが、非磁性体を用いることもできる。非磁性体
中のスピン緩和時間τsfが接合抵抗と接合容量の積で
決まるトンネル時間τより長ければ、非磁性体微粒子
中にスピン方向に依存した化学ポテンシャルシフトΔμ
が生じる。これがいわゆるスピン蓄積効果である。この
ため強磁性電極1から非磁性体にトンネルした電子は、
スピンを保ったまま強磁性電極2にトンネルすることが
でき、これにより強磁性電極1、2の磁化配列に依存し
た磁気抵抗変化が生じる。静電容量を小さくする目的で
粒子径を小さくした場合、強磁性体微粒子では異方性エ
ネルギーの減少により熱的擾乱による磁化方向の乱れが
次第に顕著になる。磁化方向が乱れると、トンネルした
電子のスピンが散乱を受け、磁気抵抗変化量の減少が生
じる。スピン蓄積効果を用いた場合にはこのような問題
は生じない。
【0034】導電性微粒子には半導体を用いることもで
きる。半導体の場合、スピン緩和時間τsfが金属に比
べ長いため、スピン蓄積効果が生じやすい。また粒子形
状とした場合に含まれる電子数が同じ大きさの金属に比
べ非常に少ないため、スピン蓄積効果により生じるスピ
ンに依存した化学ポテンシャルのシフト量Δμが、金属
の場合に比べ大きくなる。従ってより大きな磁気抵抗変
化量を得ることができる。
【0035】半導体にはバンドギャップが存在するた
め、前記のクーロンブロッケード効果を用いずにトンネ
ル接合にスイッチング機能を付与させることが可能であ
る。すなわち、強磁性電極1、2間の電位差が小さく、
強磁性電極1のフェルミ準位が半導体のバンドギャップ
内にある場合、トンネル電流は流れない(オフ状態)。
ここで第3のゲート電極から絶縁体中の半導体微粒子に
電圧を与え、半導体の伝導帯が強磁性電極1のフェルミ
準位に一致するようにするとトンネル電流が流れる(オ
ン状態)。オン状態では、強磁性電極1から半導体へス
ピン偏極した電子がトンネルするので、島状半導体にス
ピン蓄積効果が生じる。半導体のバンドギャップの大き
さは一般に約1〜約2eVであり、クーロンブロッケー
ド効果による生じるクーロンギャップに比べ、数十倍大
きな値である。したがって、本機能をスイッチング機能
に利用した場合にはバイアス電圧に対するオフ領域の幅
を広く取ることができ、動作マージンを得る意味で好ま
しい形態であるといえる。
【0036】前述のように絶縁体中に導電性微粒子を層
状に分散させた構造では、ここの粒子に含まれる電子数
が少ないため、量子閉じこめ効果によって共鳴準位が生
じるさせることができる。これを用いていわゆる共鳴ト
ンネル効果によってスイッチング機能を付与させること
も可能である。特に半導体微粒子では、金属に比べ単位
体積当たりの電子数が少ないため、共鳴準位の間隔がよ
り大きくなり、オフ領域の幅を広く取ることが可能であ
る。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0038】(実施例1)図4(a)は本発明の第1の
実施例であるスイッチ機能を有するスピン依存トンネル
効果素子を利用した磁気記憶装置を説明するためのメモ
リセル断面図である。また図4(b)は互いに隣接した
複数のメモリセルの配置を示した平面図である。なお、
メモリセルに接続される周辺半導体回路部(電流、電圧
源、センスアンプ、アドレスデコーダ等)については、
従来公知の技術を用いて実現可能でありその詳細な説明
は省略する。
【0039】本実施例では、半導体基板41上にビット
線42、ワード線43、データ線44が立体的に交叉し
て形成されており、各々は層間絶縁膜45によって電気
的に絶縁されている。スピン依存トンネル効果素子46
は、ビット線42とデータ線44が交叉する領域に形成
され、下端はビット線42に上端はコンタクトホール4
7を介してデータ線44に接続している。本実施例で
は、1メモリセル当たりのセル面積は、ビット線42、
データ線44の線幅と最小間隔をFと表記した場合約6
となる。比較としては、半導体MOS型FETから
なる選択トランジスタを各メモリセルに付与した場合の
1メモリセル当たりのセル面積は約12F である。こ
こから明らかなように、本実施例によりメモリセルの集
積度を大幅に向上させることが可能となる。
【0040】スピン依存トンネル効果素子46は、上部
強磁性電極461、上部絶縁層462、ゲート層46
3、下部絶縁層464、下部強磁性電極465が積層さ
れた構造をもち、強磁性二重トンネル接合を形成してい
る。ゲート層463は、上部絶縁層462および層間絶
縁膜45を介して、ワード線43と容量結合しており、
ゲート層463の電位はワード線43の電位により制御
可能である。
【0041】本実施例におけるスピン依存トンネル効果
素子46の各層の構成としては、例えば、上部強磁性電
極461と下部強磁性電極465とにNiFe等の軟磁
性体とCo、CoFe等の伝導電子のスピン偏極度の高
い強磁性体とを積層した膜を用い、上部絶縁層462と
下部絶縁層464にAlを、ゲート層463にA
マトリックス中に分散したCoPt等の強磁性
微粒子を用いた強磁性ナノ構造トンネル接合を用いるこ
とができる。この場合のスイッチング機能は、ゲート層
463に生じるクーロンブロッケード効果または共鳴ト
ンネル効果を利用してなされる。
【0042】本実施例においてスピン依存トンネル効果
素子46に求められる最低限の要件は、 (1)スピン依存トンネル効果素子46中に少なくとも
2層以上の強磁性層を有し、該強磁性層の磁化の相対角
によってスピン依存トンネル効果素子のトンネル抵抗値
が変化すること。
【0043】(2)スピン依存トンネル効果素子46の
トンネル抵抗値がゲート層463の電位によって変化す
ること。
【0044】の二点であり、このような要件を満たす範
囲で各種の構成が利用可能である。他の構成例として
は、例えばゲート層463として誘電体中に分散した非
磁性金属微粒子、若しくは半導体微粒子を用いた構成が
ある。また数nm以下程度の膜厚の強磁性金属超薄膜、
非磁性金属超薄膜、半導体超薄膜をゲート層463に用
いた構成も可能である。いずれの場合もスイッチング機
能は、ゲート層463に生じるクーロンブロッケード効
果または共鳴トンネル効果を利用してなされる。半導体
微粒子を用いた場合には、半導体微粒子のバンドギャッ
プをスイッチング機能に利用することも可能である。
【0045】本実施例における記録情報の読み出しは、
選択するスピン依存トンネル効果素子46が接続するビ
ット線42、データ線44とを周辺半導体回路部に接続
した後に、該スピン依存トンネル効果素子46と結合す
るワード線43にスピン依存トンネル効果素子46の構
成によって決まる限界電圧Vを与え、スピン依存トン
ネル効果素子46をオン状態とすることによってなされ
る。本実施例ではデータ線44とワード線43とが交叉
して形成されているため、上述の方法により当該データ
線44とワード線43の交叉部分にあるスピン依存トン
ネル効果素子46の記録情報のみが読み出される。
【0046】上記のように、スイッチング機能を有する
スピン依存トンネル効果素子をメモリセルに用いると、
個々のセルにはトランジスタ、ダイオード等の選択用半
導体素子が不要となり、そのメリットは非常に大きい。
【0047】すなわちTMR素子に直列に選択用半導体
素子を接続した構造では、センス電流により選択用半導
体素子に電圧降下が生じることが避けられない。この電
圧降下の大きさは、例えば0.25mmルールで作成し
たMOSトランジスタ、pnダイオードでは約数100
mVに達する。従って選択用半導体素子の特性に約10
%のばらつきが生じると、それにより約数10mVの雑
音が生じる。この雑音レベルはTMR素子の出力電圧に
匹敵する大きさであり、信号−雑音比を大きく劣化させ
る原因となる。
【0048】また金属から構成されるTMR素子と選択
用半導体素子を特性を保って接続するためには、その接
続部の製造に格段の注意が必要である。
【0049】各TMR素子に直列に半導体ダイオードを
接続する構造では、半導体ダイオード上へのTMR素子
形成が困難であること、また半導体ダイオードの抵抗値
がTMR素子と同程度であり、かつその抵抗値のばらつ
きが大きいことから、信号−ノイズ比の向上が困難であ
ることといった問題を有している。
【0050】しかしながら本発明のメモリセルアレイで
は、メモリセル内にダイオード等の別個の半導体素子を
用いていないため、半導体素子の特性ばらつきにかかる
問題を排除することが可能となるだけでなく、メモリセ
ルアレイの製造方法が容易になるという利点も有してい
る。
【0051】クーロンブロッケード効果をスイッチング
機能に利用した場合、スピン依存トンネル効果素子46
のオン状態、オフ状態は、上部強磁性電極461と下部
強磁性電極465間の電位差Vとゲート層463の電位
の両方に依存する。図5(a)にはスピン依存トン
ネル効果素子46の電気的な模式図を示した。また図5
(b)は、スピン依存トンネル効果素子46のオン状
態、オフ状態の状態図を模式的に示した図である。ここ
で合成容量CΣ=C+C+C、チャージングエネ
ルギーE=e/2CΣである。
【0052】すなわちスピン依存トンネル効果素子46
をオン状態にするのに必要なゲート層463の電位
値は、上部強磁性電極461と下部強磁性電極465間
に電位差Vに依存して変化する。さらに電位差VがeV
>Eとなると、Vに関係なく素子はオン状態に転移
する。共鳴トンネル効果または半導体のバンドギャップ
をスイッチング機能に利用した場合には、離散準位の間
隔をEまた半導体のフェルミ準位と伝導帯の底までの
間隔をE’とすればそれぞれeV<E、eV<
’を満たす必要がある。
【0053】したがって本実施例においてワード線電位
を用いてセル選択を確実に行うためには、読み出し
時に非選択のスピン依存トンネル効果素子46が接続し
たビット線42とデータ線44との電位差VがeV<E
の条件を満たしている必要がある。この条件を満たす
ためには、(1)センス電流値を制御してスピン依存ト
ンネル効果素子46での電圧降下VをeV<E
する。(2)非選択のスピン依存トンネル効果素子46
が接続したデータ線44の電位を独立に制御して、ビッ
ト線42とデータ線44の電位差VをeV<Eとす
る、等の方法を用いればよい。
【0054】なお、上記記録情報の読み出し方法の詳
細、また記録情報の書き込み方法については、従来公知
であるところの電流センス技術、また電流磁界を利用し
た磁化反転技術を用いればよい。本実施例は、その特徴
であるメモリセルのスイッチング機能以外は、従来の磁
気メモリ技術、半導体メモリ技術をそのまま適用して実
現することが可能であり、従来技術との整合性の面から
その価値は大きい。
【0055】(実施例2)次に本発明の第2の実施例に
ついて説明する。図6(a)はスイッチ機能を有するス
ピン依存トンネル効果素子を利用した、第2の実施例の
磁気記憶装置を説明するメモリセル断面図である。また
図6(b)は互いに隣接した複数のメモリセルの配置を
示した平面図である。本実施例については、特に第1の
実施例と異なる部分について、詳細に説明する。
【0056】本実施例では、第1の実施例と異なり、同
一のビット線42上の隣接したスピン依存トンネル効果
素子46のゲート層463が、異なるワード線43に容
量結合している。従って、公知の折り返しデータ線構造
と、差動センスアンプによる読み出しが可能となり、信
号−ノイズ比の高い動作が実現可能となる。また、本実
施例での1メモリセルあたりのセル面積は約6.25F
となり、本実施例においても集積度の向上が可能とな
る。
【0057】(第3の実施例)次に本発明の第3の実施
例について説明する。図7(a)はスイッチ機能を有す
るスピン依存トンネル効果素子を利用した、第3の実施
例の磁気記憶装置を説明するメモリセル断面図である。
また図7(b)は互いに隣接した複数のメモリセルの配
置を示した平面図である。本実施例については、特に第
1の実施例と異なる部分について、詳細に説明する。
【0058】本実施例では、第1の実施例とは、スピン
依存トンネル効果素子46の構造が異なる。本実施例に
おいては、スピン依存トンネル効果素子46は、異なる
2つの上部強磁性電極4611、4612を備えてお
り、それぞれ異なるコンタクトホール47を経て異なる
データ線44に接続されている。2つの上部強磁性電極
4611、4612はそれぞれ、異なる記憶ノードとし
て機能する。記録情報の読み出し時のセル選択は、デー
タ線44とそれに交差するワード線43との組合せで行
われる。
【0059】本実施例は読み出しの際に電流磁界を利用
する形態に適している。すなわち、読み出し時に磁化反
転層として働く下部強磁性電極465が、2つの上部強
磁性電極4611、4612によって共有されているた
め、二つのメモリセルの書き込み線48を一本に統合す
ることが可能となる。さらに書き込み線48の線幅を太
くすることができるため、電流磁界発生時における電力
消費を軽減させることが出来る。なお、記録情報の書き
込み時には、データ線44、ビット線42に生じる電流
磁界を併せて用いることでセル選択は実現できる。
【0060】また、本実施例での1メモリセルあたりの
セル面積は約5.75Fとなり、本実施例においても
集積度の向上が可能となる。
【0061】(実施例4)次に本発明の第4の実施例に
ついて説明する。図8(a)はスイッチ機能を有するス
ピン依存トンネル効果素子を利用した、第4の実施例の
磁気記憶装置を説明するメモリセル断面図である。また
図8(b)は互いに隣接した複数のメモリセルの配置を
示した平面図である。本実施例については、特に第1の
実施例と異なる部分について、詳細に説明する。
【0062】本実施例では、第1の実施例と異なり、ワ
ード線43を下部強磁性電極465より下に設けてい
る。この場合、ワード線43とスピン依存トンネル効果
素子46との図8(a)中の横方向の間隔を約F/2未
満とする事が可能であり、大幅なセル面積の低減が実現
出来る。本実施例での1メモリセルあたりのセル面積は
約4Fとなる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の磁気記憶
装置では、スイッチング機能を有するスピン依存トンネ
ル効果素子をメモリセルに用いる事で、素子選択用トラ
ンジスタを用いた場合と同程度の信号−ノイズ比を保っ
たまま、セル面積を大幅に低減する事が可能となる。即
ち、高集積度、低消費電力、高速読み出しを兼ね備えた
磁気記憶装置を提供する事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気記憶装置を説明する図。
【図2】 磁気記憶装置の抵抗変化量、抵抗値を、セル
数とオン、オフ時の抵抗変化率の関数として表した説明
図。
【図3】 磁気記憶装置の信号−ノイズ比をセル数とオ
ン、オフ時の抵抗変化率の関数として表した説明図。
【図4】 本発明の第1の実施例の磁気記憶装置を模式
的に示した断面図(a)と、平面図(b)。
【図5】 (a)、(b)とも、本発明の磁気記憶装置
の動作を説明する図。
【図6】 本発明の第2の実施例の磁気記憶装置を模式
的に示した断面図(a)と、平面図(b)。
【図7】 本発明の第3の実施例の磁気記憶装置を模式
的に示した断面図(a)と、平面図(b)。
【図8】 本発明の第4の実施例の磁気記憶装置を模式
的に示した断面図(a)と、平面図(b)。
【符号の説明】
11、12、13…メモリセル 14…データ線 15…センスアンプ 16…データ線駆動用トランジスタ 17…ワード線 18…定電流源 41…半導体基板 42…ビット線 43…ワード線 44…データ線 45…層間絶縁膜 46…スピン依存トンネル効果素子 47…コンタクトホール 48…書き込み線 461、4611、4612…上部強磁性電極 462…上部絶縁層 463…ゲート層 464…下部絶縁層 465…下部強磁性電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪俣 浩一郎 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5F083 EP32 FZ10 GA05 GA09 LA12 LA16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の強磁性電極と、第2の強磁性電極
    と、前記第1及び第2の強磁性電極間に第1及び第2の
    誘電体層を介して挿入されたゲート電極とを具備するス
    ピン依存トンネル効果素子を備える複数のメモリセル
    と、前記複数のスピン依存トンネル効果素子の前記第1
    または第2の強磁性電極が共通に接続されるデータ線
    と、それぞれ異なる前記メモリセルの前記ゲート電極と
    容量結合する複数のワード線とを具備し、前記データ線
    に共通に接続された複数の前記メモリセルの1つを記憶
    情報読み出し時に選択するセル選択が、前記ワード線の
    1つを選択して電位を変化させ、選択した前記ワード線
    と容量結合するメモリセルの抵抗値を変えることにより
    行われることを特徴とする磁気記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記ワード線と前記データ線が交差する
    事を特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の強磁性電極、前記第1の誘電
    体層、前記ゲート電極、前記第2の誘電体層、及び前記
    第2の強磁性電極はこの順に積層形成され、前記第2の
    誘電体層は、前記第2の強磁性電極が形成される第1領
    域と、前記第2の強磁性電極が形成されない第2領域を
    備え、複数の前記メモリセルの第2領域に沿って、前記
    ワード線が配設されていることを特徴とする請求項1記
    載の磁気記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記ワード線の電位を変化させる事によ
    り、前記スピン依存トンネル効果素子が2種類のトンネ
    ル抵抗値を示し、前記2種類のトンネル抵抗値の比が、
    少なくとも1000倍であることを特徴とする請求項1
    記載の磁気記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記ゲート電極が、誘電体マトリックス
    中に分散された保磁力を持つ強磁性体微粒子を有するグ
    ラニュラー磁性膜である事を特徴とする請求項1、2、
    3または4記載の磁気記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記ゲート電極が、誘電体マトリックス
    中に分散された非磁性体粒子または半導体微粒子を有
    し、かつ前記非磁性体粒子または前記半導体微粒子のス
    ピン緩和時間が前記第1または第2の強磁性電極から前
    記誘電体層をトンネルして前記ゲート電極に至るまでの
    トンネル時間よりも長いグラニュラー膜である事を特徴
    とする請求項1、2、3または4記載の磁気記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記ゲート電極が、量子化された共鳴準
    位を有する金属または半導体微粒子である事を特徴とす
    る請求項1、2、3または4記載の磁気記憶装置。
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