JP2001100034A - 光学補償シート - Google Patents
光学補償シートInfo
- Publication number
- JP2001100034A JP2001100034A JP27757699A JP27757699A JP2001100034A JP 2001100034 A JP2001100034 A JP 2001100034A JP 27757699 A JP27757699 A JP 27757699A JP 27757699 A JP27757699 A JP 27757699A JP 2001100034 A JP2001100034 A JP 2001100034A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- weight
- parts
- comparative example
- composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
Abstract
方性層を有する光学補償シートを得る。 【解決手段】 透明支持体上の配向膜の上に、液晶性化
合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性
層を有する光学補償シートにおいて、液晶性組成物の塗
布量(X)と25℃における液晶性組成物の粘度(Y)
とを、下記式(1)〜(4)を満足するように調節す
る。 (1)Y>0.3X (2)Y>2.1X−17.1 (3)Y<0.6X+3.8 (4)X>2.0
Description
化合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方
性層を有する光学補償シートに関する。
よび光学補償シート(位相差板)からなる。透過型液晶
表示装置では、二枚の偏光素子を液晶セルの両側に取り
付け、少なくとも一枚の光学補償シートを液晶セルと偏
光素子との間に配置する。反射型液晶表示装置では、反
射板、液晶セル、少なくとも一枚の光学補償シート、そ
して一枚の偏光素子の順に配置する。液晶セルは、棒状
液晶性化合物、それを封入するための二枚の基板および
棒状液晶性化合物に電圧を加えるための電極層からな
る。液晶セルは、棒状液晶性化合物の配向状態の違い
で、透過型については、TN(Twisted Nematic)、I
PS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric
Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory B
end)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Ver
tically Aligned)、反射型については、HAN(Hybri
d Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案
されている。
り、視野角を拡大するために、様々な液晶表示装置で用
いられている。光学補償シートとしては、延伸ポリマー
フイルムが従来から使用されていた。延伸ポリマーフイ
ルムからなる光学補償シートに代えて、透明支持体上に
液晶性化合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光
学異方性層を有する光学補償シートを使用することが提
案されている。液晶性化合物には、多様な配向形態があ
る。液晶性化合物を用いることで、従来の延伸ポリマー
フイルムでは得ることができない光学的性質を実現する
ことが可能になった。液晶性化合物を用いた光学補償シ
ートでは、液晶セルの様々な表示モードに対応するもの
が既に提案されている。例えば、TNモードの液晶セル
用光学補償シートは、特開平6−214116号公報、
米国特許5583679号、同5646703号、ドイ
ツ特許公報3911620A1号の各明細書に記載があ
る。また、IPSモードまたはFLCモードの液晶セル
用光学補償シートは、特開平10−54982号公報に
記載がある。さらに、OCBモードまたはHANモード
の液晶セル用光学補償シートは、米国特許580525
3号および国際特許出願WO96/37804号の各明
細書に記載がある。さらにまた、STNモードの液晶セ
ル用光学補償シートは、特開平9−26572号公報に
記載がある。そして、VAモードの液晶セル用光学補償
シートは、特許番号第2866372号公報に記載があ
る。
においては、透明支持体上の配向膜の上に、液晶性組成
物を均一に塗布することが重要である。光学異方性層の
厚さにムラがあったり、光学異方性層の表面に凹凸やス
ジ(ワイヤーバーのような塗布に使用する器具で起きる
スジ)が生じると、光学異方性層の光学的性質に問題が
生じる。一般に、塗布液の粘度が高いと、塗布層表面に
スジが生じやすいことが知られている。そのため、従来
の技術では、低粘度の液晶性組成物を使用することによ
り、光学異方性層表面のスジの発生を防止しようとして
いた。しかし、本発明者が研究を進めたところ、低粘度
の液晶性組成物を用いると、光学異方性層の厚さが充分
に均一にならないことが判明した。本発明の目的は、厚
さが均一で表面にスジが生じにくい光学異方性層を有す
る光学補償シートを提供することである。
[1]〜[6]の光学補償シートにより達成された。 [1]透明支持体上の配向膜の上に、液晶性化合物を含
む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性層を有す
る光学補償シートであって、液晶性組成物の塗布量と2
5℃における液晶性組成物の粘度が下記式(1)〜
(4)を満足することを特徴とする光学補償シート: (1)Y>0.3X (2)Y>2.1X−17.1 (3)Y<0.6X+3.8 (4)X>2.0 [式中、Xは、液晶性組成物の塗布量(ml/m2 )で
あり;そして、Yは、液晶性組成物の25℃における粘
度(cp)である]。 [2]液晶性組成物が、液晶性化合物が有機溶媒中に溶
解している溶液であり、有機溶媒の25℃における粘度
が1cp以上である[1]に記載の光学補償シート。 [3]有機溶媒が、シクロヘキサノン、ジアセトンアル
コールおよびプロピレングリコールモノメチルエーテル
からなる群より選ばれる[2]に記載の光学補償シー
ト。 [4]液晶性組成物が、さらに高分子化合物を含む
[1]に記載の光学補償シート。 [5]高分子化合物が、ジアセチルセルロースである
[4]に記載の光学補償シート。 [6]液晶組成物が、ジアセチルセルロースを液晶性化
合物の量の0.1乃至10重量%の量で含む[5]に記
載の光学補償シート。
成物は粘度が低すぎて、光学異方性層の厚さが不均一に
なっていたことが判明した。塗布液の粘度が高い場合に
塗布層に問題が生じることは自明であるが、塗布液の粘
度が低い場合に生じる問題については全く予想されてい
なかった。さらに本発明者が研究を進めた結果、液晶性
組成物の塗布量との関係で、均一な光学異方性層が得ら
れる粘度の領域が存在していることが判明した。すなわ
ち、上記式(1)〜(4)で定義される領域である。液
晶性組成物を、この領域を満足する粘度と塗布量で使用
すれば、厚さが均一で、表面にスジが生じにくい光学異
方性層が得られる。
晶性組成物の塗布量と粘度とを、下記式(1)〜(4)
を満足するように調整する。 (1)Y>0.3X (2)Y>2.1X−17.1 (3)Y<0.6X+3.8 (4)X>2.0 上記式において、Xは、液晶性組成物の塗布量(ml/
m2 )であり;そして、Yは、液晶性組成物の25℃に
おける粘度(cp)である。液晶性組成物の塗布量は、
光学異方性層の厚さに応じて決定される。ただし、一定
の光学異方性を得るためには、上記式(4)で定義した
ように、2.0ml/m2 を越える塗布量が必要であ
る。光学異方性層の厚さは、光学補償シートに要求され
る光学異方性(レターデーション)に応じて決定され
る。そして、光学補償シートに要求される光学異方性
は、光学的に補償しようとする液晶セルの光学的性質に
応じて決定する。すなわち、液晶セルの光学的性質か
ら、順次、液晶性組成物の塗布量まで決定することがで
きる。そして、その塗布量から、上記式(1)〜(4)
を満足するように液晶性組成物の粘度を調節する。
度が低すぎて、問題が生じていた。よって、従来の液晶
性組成物よりも粘度を高くする手段を採用することが好
ましい。具体的には、粘度の高い有機溶媒を用いて液晶
性組成物を調製するか、あるいは粘度の高い物質を液晶
性組成物に添加すればよい。粘度の高い有機溶媒として
は、25℃における粘度が1cp以上である有機溶媒が
好ましい。従来の液晶性組成物に使用していた有機溶媒
であるメチルエチルケトンは、比較的低粘度(25℃に
おける粘度:0.37cp)である。25℃における粘
度が1cp以上である有機溶媒の例には、シクロヘキサ
ノン(2.2cp)、ジアセトンアルコール(2.9c
p)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル
(1.75cp)が含まれる。前記式で定義されるよう
に、液晶性組成物の粘度が高すぎても問題があるため、
高粘度の有機溶媒と低粘度の有機溶媒を併用して、粘度
を調節してもよい。
は、一般に高分子化合物である。粘度調節の観点では、
使用する高分子化合物について特に制限はない。しか
し、液晶性組成物に添加するため、液晶性化合物の配向
や光学異方性層の光学的性質に影響を与えない高分子化
合物を選択して使用する必要がある。問題なく使用でき
る高分子化合物としては、ジアセチルセルロースを挙げ
ることができる。高分子化合物の使用量は、必要とされ
る液晶性組成物の粘度に応じて決定する。ジアセチルセ
ルロースの場合、液晶性化合物の量の0.1乃至10重
量%の量で使用することが好ましい。液晶性組成物に
は、下記の液晶性化合物および上記の有機溶媒または高
分子化合物に加えて、任意の添加剤(例、重合開始剤、
可塑剤、モノマー、界面活性剤、配向温度低下剤、カイ
ラル剤)を加えてもよい。
棒状液晶性化合物またはディスコティック液晶性化合物
が好ましく、ディスコティック液晶性化合物が特に好ま
しい。棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾ
キシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル
類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フ
ェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、
シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェ
ニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類お
よびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ま
しく用いられる。以上のような低分子液晶性化合物だけ
ではなく、高分子液晶性化合物も用いることができる。
高分子液晶性化合物は、以上のような低分子液晶性化合
物に相当する側鎖を有するポリマーである。高分子液晶
性化合物を用いた光学補償シートについては、特開平5
−53016号公報に記載がある。
文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst.,
vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学
総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2
節(1994);B. Kohne et al.,Angew. Chem. Soc. Chem.
Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am. C
hem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載され
ている。ディスコティック液晶性化合物の重合について
は、特開平8−27284公報に記載がある。ディスコ
ティック液晶性化合物を重合により固定するためには、
ディスコティック液晶性化合物の円盤状コアに、置換基
として重合性基を結合させる必要がある。ただし、円盤
状コアに重合性基を直結させると、重合反応において配
向状態を保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと
重合性基との間に、連結基を導入する。従って、ディス
コティック液晶性化合物は、下記式(I)で表わされる
化合物であることが好ましい。
り;Pは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整
数である。式(I)の円盤状コア(D)の例を以下に示
す。以下の各例において、LP(またはPL)は、二価
の連結基(L)と重合性基(P)との組み合わせを意味
する。
は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−
CO−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み
合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であること
が好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、ア
ルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−
O−および−S−からなる群より選ばれる二価の基を少
なくとも二つ組み合わせた基であることがさらに好まし
い。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレ
ン基、アリーレン基、−CO−および−O−からなる群
より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基
であることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数
は、1乃至12であることが好ましい。アルケニレン基
の炭素原子数は、2乃至12であることが好ましい。ア
リーレン基の炭素原子数は、6乃至10であることが好
ましい。アルキレン基、アルケニレン基およびアリーレ
ン基は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子、シア
ノ、アルコキシ基、アシルオキシ基)を有していてもよ
い。二価の連結基(L)の例を以下に示す。左側が円盤
状コア(D)に結合し、右側が重合性基(P)に結合す
る。ALはアルキレン基またはアルケニレン基を意味
し、ARはアリーレン基を意味する。
O− L20:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−A
L−O−CO− L21:−S−AL− L22:−S−AL−O− L23:−S−AL−O−CO− L24:−S−AL−S−AL− L25:−S−AR−AL−
合物がねじれ配向している液晶セルを、光学的に補償す
るためには、ディスコティック液晶性化合物もねじれ配
向させることが好ましい。上記AL(アルキレン基また
はアルケニレン基)に、不斉炭素原子を導入すると、デ
ィスコティック液晶性化合物を螺旋状にねじれ配向させ
ることができる。また、不斉炭素原子を含む光学活性を
示す化合物(カイラル剤)を光学的異方性層に添加して
も、ディスコティック液晶性化合物を螺旋状にねじれ配
向させることができる。
種類に応じて決定する。重合性基(P)の例を以下に示
す。
1、P2、P3、P7、P8、P15、P16、P1
7)またはエポキシ基(P6、P18)であることが好
ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、
エチレン性不飽和重合性基(P1、P7、P8、P1
5、P16、P17)であることが最も好ましい。式
(I)において、nは4乃至12の整数である。具体的
な数字は、ディスコティックコア(D)の種類に応じて
決定される。なお、複数のLとPの組み合わせは、異な
っていてもよいが、同一であることが好ましい。
物を併用してもよい。例えば、以上述べたような重合性
ディスコティック液晶性化合物と非重合性ディスコティ
ック液晶性化合物とを併用することができる。非重合性
ディスコティック液晶性化合物は、前述した重合性ディ
スコティック液晶性化合物の重合性基(P)を、水素原
子またはアルキル基に変更した化合物であることが好ま
しい。すなわち、非重合性ディスコティック液晶性化合
物は、下記式(II)で表わされる化合物であることが好
ましい。 (II)D(−L−R)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Rは水素原子またはアルキル基であり;そして、n
は4乃至12の整数である。式(II)の円盤状コア
(D)の例は、LP(またはPL)をLR(またはR
L)に変更する以外は、前記の重合性ディスコティック
液晶分子の例と同様である。また、二価の連結基(L)
の例も、前記の重合性ディスコティック液晶分子の例と
同様である。Rのアルキル基は、炭素原子数が1乃至4
0であることが好ましく、1乃至30であることがさら
に好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル基の方
が好ましく、分岐を有する鎖状アルキル基よりも直鎖状
アルキル基の方が好ましい。Rは、水素原子または炭素
原子数が1乃至30の直鎖状アルキル基であることが特
に好ましい。
組成物を後述する配向膜の上に、塗布して形成する。液
晶組成物の塗布は、公知の方法(例、バーコーティング
法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコー
ティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコ
ーティング法)により実施できる。液晶性化合物の重合
反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開
始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好
ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物
(米国特許2367661号、同2367670号の各
明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448
828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロ
イン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、
多核キノン化合物(米国特許3046127号、同29
51758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾ
ールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わ
せ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジ
ンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667
号公報、米国特許4239850号明細書記載)および
オキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明
細書記載)が含まれる。光重合開始剤の使用量は、塗布
液の固形分の0.01乃至20重量%であることが好ま
しく、0.5乃至5重量%であることがさらに好まし
い。液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用
いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/c
m2 乃至50J/cm2 であることが好ましく、100
乃至800mJ/cm2 であることがさらに好ましい。
光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施
してもよい。光学異方性層の厚さは、0.1乃至20μ
mであることが好ましく、0.2乃至15μmであるこ
とがさらに好ましく、0.3乃至10μmであることが
最も好ましい。
くはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸
着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラン
グミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物
(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモ
ニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のよう
な手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、
磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配
向膜も知られている。配向膜に使用するポリマーの種類
は、液晶セルの表示モードの種類に応じて決定する。液
晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に垂直(ダイ
レクターが透明支持体面の法線方向に平行)に配向して
いる表示モード(例、VA、OCB、HAN)では、光
学的異方性層の液晶性分子を実質的に水平(ディスコテ
ィック液晶性分子ではダイレクターが透明支持体面の法
線方向に平行)に配向させる機能を有する配向膜を用い
る。液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に水平
に配向している表示モード(例、STN)では、光学的
異方性層の液晶性分子を実質的に垂直に配向させる機能
を有する配向膜を用いる。液晶セル内の棒状液晶性分子
の多くが実質的に斜めに配向している表示モード(例、
TN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実質的に斜
めに配向させる機能を有する配向膜を用いる。
セルの表示モードに対応する液晶性分子を用いた光学補
償シートについての文献に記載がある。配向膜に使用す
るポリマーを架橋して、配向膜の強度を強化してもよ
い。配向膜に使用するポリマーに架橋性基を導入して、
架橋性基を反応させることにより、ポリマーを架橋させ
ることができる。なお、配向膜に使用するポリマーの架
橋については、特開平8−338913号公報に記載が
ある。配向膜の厚さは、0.01乃至5μmであること
が好ましく、0.05乃至1μmであることがさらに好
ましい。
体として、光学異方性を制御したポリマーフイルムが用
いられる。支持体が透明であるとは、光透過率が80%
以上であることを意味する。光学異方性は、具体的に
は、面内レターデーション(Re)が100nm以下で
あることが好ましく、50nm以下であることがさらに
好ましい。また、厚み方向のレターデーション(Rth)
は、500nm以下であることが好ましく、300nm
以下であることがさらに好ましい。透明支持体の面内レ
ターデーション(Re)と厚み方向のレターデーション
(Rth)は、それぞれ下記式で定義される。 Re=(nx−ny)×d Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d 式中、nxおよびnyは、透明支持体の面内屈折率であ
り、nzは透明支持体の厚み方向の屈折率であり、そし
てdは透明支持体の厚さである。
ロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリアクリレート、ポリメタクリ
レート、ノルボルネン樹脂が用いられる。ポリマーフイ
ルムを延伸することによって、光学異方性を得る。な
お、セルロースエステルフイルムにレターデーション上
昇剤(欧州特許0911656A2号明細書記載)を添
加することで、光学的異方性の高いセルロースエステル
フイルムを製造することもできる。セルロースエステル
または合成ポリマーのフイルムは、ソルベントキャスト
法により形成することが好ましい。透明支持体の厚さ
は、20乃至500μmであることが好ましく、50乃
至200μmであることがさらに好ましい。透明支持体
とその上に設けられる層(接着層、配向膜あるいは光学
異方性層)との接着を改善するため、透明支持体に表面
処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線
(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。透明支持
体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
は、TN(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Swit
ching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、
OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Sup
per Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)
およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々
な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。液
晶表示装置は、液晶セル、偏光素子および光学補償シー
ト(位相差板)からなる。偏光素子は、一般に偏光膜と
保護膜からなる。偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性
染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。
ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニ
ルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光膜の偏
光軸は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。
保護膜は偏光膜の両面に設けられる。光学補償シートの
透明支持体を、偏光膜の一方の側の保護膜としても機能
させることができる。他方の側の保護膜としては、光学
的等方性が高いセルロースエステルフイルムを用いるこ
とが好ましい。
セルロースフイルムにゼラチン下塗り層を設けた。ゼラ
チン下塗り層の上に、下記の組成の塗布液を#12のワ
イヤーバーコーターで塗布し、120℃で2分間乾燥し
て配向膜を形成した。
を#2のワイヤーバーコーターで塗布し、130℃で2
分間加熱して、液晶性化合物を配向させた。さらに、5
00mJ/cm2 の紫外線を照射して、液晶性化合物を
重合させ、光学異方性層を形成した。
をB型粘度計(BL型、東京計器(株)製)で測定した
ところ、2.2cpであった。また、液晶性組成物の塗
布量は、3.5ml/m2 であった。形成した光学異方
性層を調べたところ、厚さも塗布面状も均一であった。
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施例
1と同様にして、光学補償シートを作製して評価した。
結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第1表に示す。
3に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補償
シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補償
シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
6に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
7に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
8に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
9に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
生
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
3に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
4に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
5に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
6に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
7に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
8に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
9に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
0)を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
1)を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
2)を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
3)を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
3に変更した以外は、比較例22と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
4に変更した以外は、比較例22と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
5に変更した以外は、比較例22と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
4)を#6のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
7に変更した以外は、比較例26と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
8に変更した以外は、比較例27と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
生
例1〜19および比較例1〜28の結果をプロットした
グラフである。横軸(X)は、塗布量(ml/m2 )で
あり、縦軸(Y)は、粘度(cp)である。黒丸は実施
例(光学異方性層が均一)、白丸は比較例(光学異方性
層が不均一)の結果を示す。
した液晶表示装置(VL−1530S、富士通(株)
製)に設けられている一対の偏光板および一対の光学補
償シートを剥がし、代わりに実施例13で作製した光学
補償シートを二枚貼り付けた。それぞれの光学補償シー
トの外側に、市販の偏光板(HLC2−5618HC
S、(株)サンリッツ製)をクロスニコル配置となるよ
うに貼り付けた。黒表示にして、斜め方向から表示を確
認したところ、均一な黒表示であった。
した液晶表示装置(VL−1530S、富士通(株)
製)に設けられている一対の偏光板および一対の光学補
償シートを剥がし、代わりに比較例23で作製した光学
補償シートを二枚貼り付けた。それぞれの光学補償シー
トの外側に、市販の偏光板(HLC2−5618HC
S、(株)サンリッツ製)をクロスニコル配置となるよ
うに貼り付けた。黒表示にして、斜め方向から表示を確
認したところ、面内にムラが認められた。
プロットしたグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 透明支持体上の配向膜の上に、液晶性化
合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性
層を有する光学補償シートであって、液晶性組成物の塗
布量と25℃における液晶性組成物の粘度が下記式
(1)〜(4)を満足することを特徴とする光学補償シ
ート: (1)Y>0.3X (2)Y>2.1X−17.1 (3)Y<0.6X+3.8 (4)X>2.0 [式中、Xは、液晶性組成物の塗布量(ml/m2 )で
あり;そして、Yは、液晶性組成物の25℃における粘
度(cp)である]。 - 【請求項2】 液晶性組成物が、液晶性化合物が有機溶
媒中に溶解している溶液であり、25℃における粘度が
1cp以上である有機溶媒を含む請求項1に記載の光学
補償シート。 - 【請求項3】 25℃における粘度が1cp以上である
有機溶媒が、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール
およびプロピレングリコールモノメチルエーテルからな
る群より選ばれる請求項2に記載の光学補償シート。 - 【請求項4】 液晶性組成物が、さらに高分子化合物を
含む請求項1に記載の光学補償シート。 - 【請求項5】 高分子化合物が、ジアセチルセルロース
である請求項4に記載の光学補償シート。 - 【請求項6】 液晶組成物が、ジアセチルセルロースを
液晶性化合物の量の0.1乃至10重量%の量で含む請
求項5に記載の光学補償シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27757699A JP2001100034A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 光学補償シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27757699A JP2001100034A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 光学補償シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001100034A true JP2001100034A (ja) | 2001-04-13 |
Family
ID=17585413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27757699A Pending JP2001100034A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 光学補償シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001100034A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004099861A (ja) * | 2002-07-15 | 2004-04-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 液晶層形成用コーティング組成物およびそれを用いた光学素子の製造方法 |
WO2006088101A1 (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-24 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 液晶層形成用インキ組成物と、そのインキ組成物を用いて作製した光学フィルム、偏光フィルム及び液晶表示装置 |
-
1999
- 1999-09-29 JP JP27757699A patent/JP2001100034A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004099861A (ja) * | 2002-07-15 | 2004-04-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 液晶層形成用コーティング組成物およびそれを用いた光学素子の製造方法 |
WO2006088101A1 (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-24 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 液晶層形成用インキ組成物と、そのインキ組成物を用いて作製した光学フィルム、偏光フィルム及び液晶表示装置 |
JP5029352B2 (ja) * | 2005-02-18 | 2012-09-19 | 大日本印刷株式会社 | 液晶層形成用インキ組成物と、そのインキ組成物を用いて作製した光学フィルム、偏光フィルム及び液晶表示装置 |
TWI405829B (zh) * | 2005-02-18 | 2013-08-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 液晶層形成用油墨組成物,使用該油墨組成物製作之光學膜,偏光膜及液晶顯示裝置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6685998B1 (en) | Optical compensatory sheet comprising transparent support and optically anisotropic layer | |
JP4647315B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP4284221B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2000284126A (ja) | 位相差板、円偏光板および反射型液晶表示装置 | |
JP4094792B2 (ja) | 光学補償シート、楕円偏光板および液晶表示装置 | |
US20110058127A1 (en) | Optical compensation sheet, polarizing plate, liquid crystal display and method of manufacturing optical compensation sheet | |
JP2008019240A (ja) | 化合物、それを含有する液晶組成物、異方性材料、偏光板保護フィルム、光学補償フィルムならびに液晶表示装置 | |
JP2001330725A (ja) | 光学補償シート、楕円偏光板および液晶表示装置 | |
JP2001081465A (ja) | ディスコティック液晶組成物、光学補償シートおよび液晶表示装置 | |
US7785676B2 (en) | Optical compensation sheet, polarizing plate, and liquid crystal display device | |
JP2001166147A (ja) | 光学補償シートおよび液晶表示装置 | |
JP4378023B2 (ja) | 円偏光板および反射型液晶表示装置 | |
JP4260331B2 (ja) | 光学補償シートおよび偏光板 | |
JP2006293315A (ja) | 光学異方性膜及び液晶表示装置 | |
JP2005037809A (ja) | 光学補償シート、偏光板および液晶表示装置 | |
JP4038715B2 (ja) | 光学補償フィルム、偏光板および液晶表示装置 | |
JP2001100032A (ja) | 偏光板、楕円偏光板および液晶表示装置 | |
JP3996292B2 (ja) | 液晶表示装置およびその製造方法 | |
JP2001100034A (ja) | 光学補償シート | |
JP4460664B2 (ja) | 光学補償シートおよび液晶表示装置 | |
JP2007256477A (ja) | 光学補償シートの製造方法およびその製造方法により作製された光学補償シートを含む偏光板、および液晶表示装置 | |
JP2005099329A (ja) | 位相差板および液晶表示装置 | |
JP4148611B2 (ja) | 光学補償シート、楕円偏光板および液晶表示装置 | |
JP2005275083A (ja) | 配向膜、位相差膜及び液晶表示装置 | |
JP4241130B2 (ja) | 光学補償シート、その製造方法、偏光板、及び液晶表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040824 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070718 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070724 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070925 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071019 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071116 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20071221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080122 |