JP2001100034A - 光学補償シート - Google Patents

光学補償シート

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JP2001100034A
JP2001100034A JP27757699A JP27757699A JP2001100034A JP 2001100034 A JP2001100034 A JP 2001100034A JP 27757699 A JP27757699 A JP 27757699A JP 27757699 A JP27757699 A JP 27757699A JP 2001100034 A JP2001100034 A JP 2001100034A
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Eiichiro Aminaka
英一郎 網中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さが均一で表面にスジが生じにくい光学異
方性層を有する光学補償シートを得る。 【解決手段】 透明支持体上の配向膜の上に、液晶性化
合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性
層を有する光学補償シートにおいて、液晶性組成物の塗
布量(X)と25℃における液晶性組成物の粘度(Y)
とを、下記式(1)〜(4)を満足するように調節す
る。 (1)Y>0.3X (2)Y>2.1X−17.1 (3)Y<0.6X+3.8 (4)X>2.0

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明支持体上に液晶性
化合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方
性層を有する光学補償シートに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶セル、偏光素子お
よび光学補償シート(位相差板)からなる。透過型液晶
表示装置では、二枚の偏光素子を液晶セルの両側に取り
付け、少なくとも一枚の光学補償シートを液晶セルと偏
光素子との間に配置する。反射型液晶表示装置では、反
射板、液晶セル、少なくとも一枚の光学補償シート、そ
して一枚の偏光素子の順に配置する。液晶セルは、棒状
液晶性化合物、それを封入するための二枚の基板および
棒状液晶性化合物に電圧を加えるための電極層からな
る。液晶セルは、棒状液晶性化合物の配向状態の違い
で、透過型については、TN(Twisted Nematic)、I
PS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric
Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory B
end)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Ver
tically Aligned)、反射型については、HAN(Hybri
d Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案
されている。
【0003】光学補償シートは、画像着色を解消した
り、視野角を拡大するために、様々な液晶表示装置で用
いられている。光学補償シートとしては、延伸ポリマー
フイルムが従来から使用されていた。延伸ポリマーフイ
ルムからなる光学補償シートに代えて、透明支持体上に
液晶性化合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光
学異方性層を有する光学補償シートを使用することが提
案されている。液晶性化合物には、多様な配向形態があ
る。液晶性化合物を用いることで、従来の延伸ポリマー
フイルムでは得ることができない光学的性質を実現する
ことが可能になった。液晶性化合物を用いた光学補償シ
ートでは、液晶セルの様々な表示モードに対応するもの
が既に提案されている。例えば、TNモードの液晶セル
用光学補償シートは、特開平6−214116号公報、
米国特許5583679号、同5646703号、ドイ
ツ特許公報3911620A1号の各明細書に記載があ
る。また、IPSモードまたはFLCモードの液晶セル
用光学補償シートは、特開平10−54982号公報に
記載がある。さらに、OCBモードまたはHANモード
の液晶セル用光学補償シートは、米国特許580525
3号および国際特許出願WO96/37804号の各明
細書に記載がある。さらにまた、STNモードの液晶セ
ル用光学補償シートは、特開平9−26572号公報に
記載がある。そして、VAモードの液晶セル用光学補償
シートは、特許番号第2866372号公報に記載があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光学補償シートの作製
においては、透明支持体上の配向膜の上に、液晶性組成
物を均一に塗布することが重要である。光学異方性層の
厚さにムラがあったり、光学異方性層の表面に凹凸やス
ジ(ワイヤーバーのような塗布に使用する器具で起きる
スジ)が生じると、光学異方性層の光学的性質に問題が
生じる。一般に、塗布液の粘度が高いと、塗布層表面に
スジが生じやすいことが知られている。そのため、従来
の技術では、低粘度の液晶性組成物を使用することによ
り、光学異方性層表面のスジの発生を防止しようとして
いた。しかし、本発明者が研究を進めたところ、低粘度
の液晶性組成物を用いると、光学異方性層の厚さが充分
に均一にならないことが判明した。本発明の目的は、厚
さが均一で表面にスジが生じにくい光学異方性層を有す
る光学補償シートを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
[1]〜[6]の光学補償シートにより達成された。 [1]透明支持体上の配向膜の上に、液晶性化合物を含
む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性層を有す
る光学補償シートであって、液晶性組成物の塗布量と2
5℃における液晶性組成物の粘度が下記式(1)〜
(4)を満足することを特徴とする光学補償シート: (1)Y>0.3X (2)Y>2.1X−17.1 (3)Y<0.6X+3.8 (4)X>2.0 [式中、Xは、液晶性組成物の塗布量(ml/m2 )で
あり;そして、Yは、液晶性組成物の25℃における粘
度(cp)である]。 [2]液晶性組成物が、液晶性化合物が有機溶媒中に溶
解している溶液であり、有機溶媒の25℃における粘度
が1cp以上である[1]に記載の光学補償シート。 [3]有機溶媒が、シクロヘキサノン、ジアセトンアル
コールおよびプロピレングリコールモノメチルエーテル
からなる群より選ばれる[2]に記載の光学補償シー
ト。 [4]液晶性組成物が、さらに高分子化合物を含む
[1]に記載の光学補償シート。 [5]高分子化合物が、ジアセチルセルロースである
[4]に記載の光学補償シート。 [6]液晶組成物が、ジアセチルセルロースを液晶性化
合物の量の0.1乃至10重量%の量で含む[5]に記
載の光学補償シート。
【0006】
【発明の効果】本発明者の研究の結果、従来の液晶性組
成物は粘度が低すぎて、光学異方性層の厚さが不均一に
なっていたことが判明した。塗布液の粘度が高い場合に
塗布層に問題が生じることは自明であるが、塗布液の粘
度が低い場合に生じる問題については全く予想されてい
なかった。さらに本発明者が研究を進めた結果、液晶性
組成物の塗布量との関係で、均一な光学異方性層が得ら
れる粘度の領域が存在していることが判明した。すなわ
ち、上記式(1)〜(4)で定義される領域である。液
晶性組成物を、この領域を満足する粘度と塗布量で使用
すれば、厚さが均一で、表面にスジが生じにくい光学異
方性層が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】[液晶性組成物]本発明では、液
晶性組成物の塗布量と粘度とを、下記式(1)〜(4)
を満足するように調整する。 (1)Y>0.3X (2)Y>2.1X−17.1 (3)Y<0.6X+3.8 (4)X>2.0 上記式において、Xは、液晶性組成物の塗布量(ml/
2 )であり;そして、Yは、液晶性組成物の25℃に
おける粘度(cp)である。液晶性組成物の塗布量は、
光学異方性層の厚さに応じて決定される。ただし、一定
の光学異方性を得るためには、上記式(4)で定義した
ように、2.0ml/m2 を越える塗布量が必要であ
る。光学異方性層の厚さは、光学補償シートに要求され
る光学異方性(レターデーション)に応じて決定され
る。そして、光学補償シートに要求される光学異方性
は、光学的に補償しようとする液晶セルの光学的性質に
応じて決定する。すなわち、液晶セルの光学的性質か
ら、順次、液晶性組成物の塗布量まで決定することがで
きる。そして、その塗布量から、上記式(1)〜(4)
を満足するように液晶性組成物の粘度を調節する。
【0008】前述したように、従来の液晶性組成物は粘
度が低すぎて、問題が生じていた。よって、従来の液晶
性組成物よりも粘度を高くする手段を採用することが好
ましい。具体的には、粘度の高い有機溶媒を用いて液晶
性組成物を調製するか、あるいは粘度の高い物質を液晶
性組成物に添加すればよい。粘度の高い有機溶媒として
は、25℃における粘度が1cp以上である有機溶媒が
好ましい。従来の液晶性組成物に使用していた有機溶媒
であるメチルエチルケトンは、比較的低粘度(25℃に
おける粘度:0.37cp)である。25℃における粘
度が1cp以上である有機溶媒の例には、シクロヘキサ
ノン(2.2cp)、ジアセトンアルコール(2.9c
p)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル
(1.75cp)が含まれる。前記式で定義されるよう
に、液晶性組成物の粘度が高すぎても問題があるため、
高粘度の有機溶媒と低粘度の有機溶媒を併用して、粘度
を調節してもよい。
【0009】液晶性組成物に添加する粘度の高い物質
は、一般に高分子化合物である。粘度調節の観点では、
使用する高分子化合物について特に制限はない。しか
し、液晶性組成物に添加するため、液晶性化合物の配向
や光学異方性層の光学的性質に影響を与えない高分子化
合物を選択して使用する必要がある。問題なく使用でき
る高分子化合物としては、ジアセチルセルロースを挙げ
ることができる。高分子化合物の使用量は、必要とされ
る液晶性組成物の粘度に応じて決定する。ジアセチルセ
ルロースの場合、液晶性化合物の量の0.1乃至10重
量%の量で使用することが好ましい。液晶性組成物に
は、下記の液晶性化合物および上記の有機溶媒または高
分子化合物に加えて、任意の添加剤(例、重合開始剤、
可塑剤、モノマー、界面活性剤、配向温度低下剤、カイ
ラル剤)を加えてもよい。
【0010】[液晶性化合物]液晶性化合物としては、
棒状液晶性化合物またはディスコティック液晶性化合物
が好ましく、ディスコティック液晶性化合物が特に好ま
しい。棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾ
キシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル
類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フ
ェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、
シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェ
ニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類お
よびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ま
しく用いられる。以上のような低分子液晶性化合物だけ
ではなく、高分子液晶性化合物も用いることができる。
高分子液晶性化合物は、以上のような低分子液晶性化合
物に相当する側鎖を有するポリマーである。高分子液晶
性化合物を用いた光学補償シートについては、特開平5
−53016号公報に記載がある。
【0011】ディスコティック液晶性化合物は、様々な
文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst.,
vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学
総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2
節(1994);B. Kohne et al.,Angew. Chem. Soc. Chem.
Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am. C
hem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載され
ている。ディスコティック液晶性化合物の重合について
は、特開平8−27284公報に記載がある。ディスコ
ティック液晶性化合物を重合により固定するためには、
ディスコティック液晶性化合物の円盤状コアに、置換基
として重合性基を結合させる必要がある。ただし、円盤
状コアに重合性基を直結させると、重合反応において配
向状態を保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと
重合性基との間に、連結基を導入する。従って、ディス
コティック液晶性化合物は、下記式(I)で表わされる
化合物であることが好ましい。
【0012】(I)D(−L−P)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Pは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整
数である。式(I)の円盤状コア(D)の例を以下に示
す。以下の各例において、LP(またはPL)は、二価
の連結基(L)と重合性基(P)との組み合わせを意味
する。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】式(I)において、二価の連結基(L)
は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−
CO−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み
合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であること
が好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、ア
ルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−
O−および−S−からなる群より選ばれる二価の基を少
なくとも二つ組み合わせた基であることがさらに好まし
い。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレ
ン基、アリーレン基、−CO−および−O−からなる群
より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基
であることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数
は、1乃至12であることが好ましい。アルケニレン基
の炭素原子数は、2乃至12であることが好ましい。ア
リーレン基の炭素原子数は、6乃至10であることが好
ましい。アルキレン基、アルケニレン基およびアリーレ
ン基は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子、シア
ノ、アルコキシ基、アシルオキシ基)を有していてもよ
い。二価の連結基(L)の例を以下に示す。左側が円盤
状コア(D)に結合し、右側が重合性基(P)に結合す
る。ALはアルキレン基またはアルケニレン基を意味
し、ARはアリーレン基を意味する。
【0023】L1:−AL−CO−O−AL− L2:−AL−CO−O−AL−O− L3:−AL−CO−O−AL−O−AL− L4:−AL−CO−O−AL−O−CO− L5:−CO−AR−O−AL− L6:−CO−AR−O−AL−O− L7:−CO−AR−O−AL−O−CO− L8:−CO−NH−AL− L9:−NH−AL−O− L10:−NH−AL−O−CO− L11:−O−AL− L12:−O−AL−O−
【0024】L13:−O−AL−O−CO− L14:−O−AL−O−CO−NH−AL− L15:−O−AL−S−AL− L16:−O−CO−AL−AR−O−AL−O−CO− L17:−O−CO−AR−O−AL−CO− L18:−O−CO−AR−O−AL−O−CO− L19:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−C
O− L20:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−A
L−O−CO− L21:−S−AL− L22:−S−AL−O− L23:−S−AL−O−CO− L24:−S−AL−S−AL− L25:−S−AR−AL−
【0025】なお、STNモードのような棒状液晶性化
合物がねじれ配向している液晶セルを、光学的に補償す
るためには、ディスコティック液晶性化合物もねじれ配
向させることが好ましい。上記AL(アルキレン基また
はアルケニレン基)に、不斉炭素原子を導入すると、デ
ィスコティック液晶性化合物を螺旋状にねじれ配向させ
ることができる。また、不斉炭素原子を含む光学活性を
示す化合物(カイラル剤)を光学的異方性層に添加して
も、ディスコティック液晶性化合物を螺旋状にねじれ配
向させることができる。
【0026】式(I)の重合性基(P)は、重合反応の
種類に応じて決定する。重合性基(P)の例を以下に示
す。
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】重合性基(P)は、不飽和重合性基(P
1、P2、P3、P7、P8、P15、P16、P1
7)またはエポキシ基(P6、P18)であることが好
ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、
エチレン性不飽和重合性基(P1、P7、P8、P1
5、P16、P17)であることが最も好ましい。式
(I)において、nは4乃至12の整数である。具体的
な数字は、ディスコティックコア(D)の種類に応じて
決定される。なお、複数のLとPの組み合わせは、異な
っていてもよいが、同一であることが好ましい。
【0034】二種類以上のディスコティック液晶性化合
物を併用してもよい。例えば、以上述べたような重合性
ディスコティック液晶性化合物と非重合性ディスコティ
ック液晶性化合物とを併用することができる。非重合性
ディスコティック液晶性化合物は、前述した重合性ディ
スコティック液晶性化合物の重合性基(P)を、水素原
子またはアルキル基に変更した化合物であることが好ま
しい。すなわち、非重合性ディスコティック液晶性化合
物は、下記式(II)で表わされる化合物であることが好
ましい。 (II)D(−L−R)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Rは水素原子またはアルキル基であり;そして、n
は4乃至12の整数である。式(II)の円盤状コア
(D)の例は、LP(またはPL)をLR(またはR
L)に変更する以外は、前記の重合性ディスコティック
液晶分子の例と同様である。また、二価の連結基(L)
の例も、前記の重合性ディスコティック液晶分子の例と
同様である。Rのアルキル基は、炭素原子数が1乃至4
0であることが好ましく、1乃至30であることがさら
に好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル基の方
が好ましく、分岐を有する鎖状アルキル基よりも直鎖状
アルキル基の方が好ましい。Rは、水素原子または炭素
原子数が1乃至30の直鎖状アルキル基であることが特
に好ましい。
【0035】[光学異方性層]光学異方性層は、液晶性
組成物を後述する配向膜の上に、塗布して形成する。液
晶組成物の塗布は、公知の方法(例、バーコーティング
法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコー
ティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコ
ーティング法)により実施できる。液晶性化合物の重合
反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開
始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好
ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物
(米国特許2367661号、同2367670号の各
明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448
828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロ
イン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、
多核キノン化合物(米国特許3046127号、同29
51758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾ
ールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わ
せ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジ
ンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667
号公報、米国特許4239850号明細書記載)および
オキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明
細書記載)が含まれる。光重合開始剤の使用量は、塗布
液の固形分の0.01乃至20重量%であることが好ま
しく、0.5乃至5重量%であることがさらに好まし
い。液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用
いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/c
2 乃至50J/cm2 であることが好ましく、100
乃至800mJ/cm2 であることがさらに好ましい。
光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施
してもよい。光学異方性層の厚さは、0.1乃至20μ
mであることが好ましく、0.2乃至15μmであるこ
とがさらに好ましく、0.3乃至10μmであることが
最も好ましい。
【0036】[配向膜]配向膜は、有機化合物(好まし
くはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸
着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラン
グミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物
(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモ
ニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のよう
な手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、
磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配
向膜も知られている。配向膜に使用するポリマーの種類
は、液晶セルの表示モードの種類に応じて決定する。液
晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に垂直(ダイ
レクターが透明支持体面の法線方向に平行)に配向して
いる表示モード(例、VA、OCB、HAN)では、光
学的異方性層の液晶性分子を実質的に水平(ディスコテ
ィック液晶性分子ではダイレクターが透明支持体面の法
線方向に平行)に配向させる機能を有する配向膜を用い
る。液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に水平
に配向している表示モード(例、STN)では、光学的
異方性層の液晶性分子を実質的に垂直に配向させる機能
を有する配向膜を用いる。液晶セル内の棒状液晶性分子
の多くが実質的に斜めに配向している表示モード(例、
TN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実質的に斜
めに配向させる機能を有する配向膜を用いる。
【0037】具体的なポリマーの種類については、液晶
セルの表示モードに対応する液晶性分子を用いた光学補
償シートについての文献に記載がある。配向膜に使用す
るポリマーを架橋して、配向膜の強度を強化してもよ
い。配向膜に使用するポリマーに架橋性基を導入して、
架橋性基を反応させることにより、ポリマーを架橋させ
ることができる。なお、配向膜に使用するポリマーの架
橋については、特開平8−338913号公報に記載が
ある。配向膜の厚さは、0.01乃至5μmであること
が好ましく、0.05乃至1μmであることがさらに好
ましい。
【0038】[透明支持体]光学補償シートの透明支持
体として、光学異方性を制御したポリマーフイルムが用
いられる。支持体が透明であるとは、光透過率が80%
以上であることを意味する。光学異方性は、具体的に
は、面内レターデーション(Re)が100nm以下で
あることが好ましく、50nm以下であることがさらに
好ましい。また、厚み方向のレターデーション(Rth)
は、500nm以下であることが好ましく、300nm
以下であることがさらに好ましい。透明支持体の面内レ
ターデーション(Re)と厚み方向のレターデーション
(Rth)は、それぞれ下記式で定義される。 Re=(nx−ny)×d Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d 式中、nxおよびnyは、透明支持体の面内屈折率であ
り、nzは透明支持体の厚み方向の屈折率であり、そし
てdは透明支持体の厚さである。
【0039】透明支持体を形成する材料としては、セル
ロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリアクリレート、ポリメタクリ
レート、ノルボルネン樹脂が用いられる。ポリマーフイ
ルムを延伸することによって、光学異方性を得る。な
お、セルロースエステルフイルムにレターデーション上
昇剤(欧州特許0911656A2号明細書記載)を添
加することで、光学的異方性の高いセルロースエステル
フイルムを製造することもできる。セルロースエステル
または合成ポリマーのフイルムは、ソルベントキャスト
法により形成することが好ましい。透明支持体の厚さ
は、20乃至500μmであることが好ましく、50乃
至200μmであることがさらに好ましい。透明支持体
とその上に設けられる層(接着層、配向膜あるいは光学
異方性層)との接着を改善するため、透明支持体に表面
処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線
(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。透明支持
体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
【0040】[液晶表示装置]本発明の光学補償シート
は、TN(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Swit
ching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、
OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Sup
per Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)
およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々
な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。液
晶表示装置は、液晶セル、偏光素子および光学補償シー
ト(位相差板)からなる。偏光素子は、一般に偏光膜と
保護膜からなる。偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性
染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。
ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニ
ルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光膜の偏
光軸は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。
保護膜は偏光膜の両面に設けられる。光学補償シートの
透明支持体を、偏光膜の一方の側の保護膜としても機能
させることができる。他方の側の保護膜としては、光学
的等方性が高いセルロースエステルフイルムを用いるこ
とが好ましい。
【0041】
【実施例】[実施例1]厚さ100μmのトリアセチル
セルロースフイルムにゼラチン下塗り層を設けた。ゼラ
チン下塗り層の上に、下記の組成の塗布液を#12のワ
イヤーバーコーターで塗布し、120℃で2分間乾燥し
て配向膜を形成した。
【0042】 ──────────────────────────────────── 配向膜塗布液 ──────────────────────────────────── 下記の変性ポリビニルアルコール 10重量部 水 371重量部 メタノール 119重量部 グルタルアルデヒド(架橋剤) 0.5重量部 ────────────────────────────────────
【0043】
【化16】
【0044】配向膜の上に、下記の液晶性組成物(1)
を#2のワイヤーバーコーターで塗布し、130℃で2
分間加熱して、液晶性化合物を配向させた。さらに、5
00mJ/cm2 の紫外線を照射して、液晶性化合物を
重合させ、光学異方性層を形成した。
【0045】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(1) ──────────────────────────────────── 下記の液晶性化合物 378重量部 下記のメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 2.62重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 887重量部 ────────────────────────────────────
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】使用した液晶組成物の25℃における粘度
をB型粘度計(BL型、東京計器(株)製)で測定した
ところ、2.2cpであった。また、液晶性組成物の塗
布量は、3.5ml/m2 であった。形成した光学異方
性層を調べたところ、厚さも塗布面状も均一であった。
【0049】[実施例2]ワイヤーバーコーターを#3
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0050】[実施例3]ワイヤーバーコーターを#4
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0051】[比較例1]ワイヤーバーコーターを#5
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0052】[比較例2]ワイヤーバーコーターを#6
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0053】[比較例3]ワイヤーバーコーターを#7
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0054】[比較例4]ワイヤーバーコーターを#8
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0055】[比較例5]ワイヤーバーコーターを#9
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0056】[実施例4]下記の液晶性組成物(2)を
#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施例
1と同様にして、光学補償シートを作製して評価した。
結果を第1表に示す。
【0057】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(2) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 2.62重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 663重量部 ────────────────────────────────────
【0058】[実施例5]ワイヤーバーコーターを#3
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0059】[実施例6]ワイヤーバーコーターを#4
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0060】[実施例7]ワイヤーバーコーターを#5
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0061】[比較例6]ワイヤーバーコーターを#6
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0062】[比較例7]ワイヤーバーコーターを#7
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0063】[比較例8]ワイヤーバーコーターを#8
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0064】[比較例9]ワイヤーバーコーターを#9
に変更した以外は、実施例4と同様にして、光学補償シ
ートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0065】[比較例10]下記の液晶性組成物(3)
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第1表に示す。
【0066】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(3) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 2.62重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 523重量部 ────────────────────────────────────
【0067】[比較例11]ワイヤーバーコーターを#
3に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0068】[実施例8]ワイヤーバーコーターを#4
に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補償
シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0069】[実施例9]ワイヤーバーコーターを#5
に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補償
シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0070】[実施例10]ワイヤーバーコーターを#
6に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0071】[比較例12]ワイヤーバーコーターを#
7に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0072】[比較例13]ワイヤーバーコーターを#
8に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0073】[比較例14]ワイヤーバーコーターを#
9に変更した以外は、比較例10と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第1表に示す。
【0074】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 光学補償シート 液晶性組成物 粘度(Y) 塗布量(X) 光学異方性層 ──────────────────────────────────── 実施例1 (1) 2.2 3.5 均一 実施例2 (1) 2.2 5.2 均一 実施例3 (1) 2.2 6.9 均一 比較例1 (1) 2.2 8.6 不均一* 比較例2 (1) 2.2 10.4 不均一* 比較例3 (1) 2.2 12.1 不均一* 比較例4 (1) 2.2 13.8 不均一* 比較例5 (1) 2.2 15.5 不均一* 実施例4 (2) 4.1 3.5 均一 実施例5 (2) 4.1 5.2 均一 実施例6 (2) 4.1 6.9 均一 実施例7 (2) 4.1 8.6 均一 比較例6 (2) 4.1 10.4 不均一* 比較例7 (2) 4.1 12.1 不均一* 比較例8 (2) 4.1 13.8 不均一* 比較例9 (2) 4.1 15.5 不均一* 比較例10 (3) 7.3 3.5 不均一** 比較例11 (3) 7.3 5.2 不均一** 実施例8 (3) 7.3 6.9 均一 実施例9 (3) 7.3 8.6 均一 実施例10 (3) 7.3 10.4 均一 比較例12 (3) 7.3 12.1 不均一* 比較例13 (3) 7.3 13.8 不均一* 比較例14 (3) 7.3 15.5 不均一* ────────────────────────────────────
【0075】(註) 粘度: cp 塗布量: ml/m2 不均一* :厚みにムラが発生 不均一**:表面に塗布方向に沿ったスジ状のムラが発
【0076】[比較例15]下記の液晶性組成物(4)
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
【0077】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(4) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 2.62重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 359重量部 ────────────────────────────────────
【0078】[比較例16]ワイヤーバーコーターを#
3に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0079】[比較例17]ワイヤーバーコーターを#
4に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0080】[比較例18]ワイヤーバーコーターを#
5に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0081】[比較例19]ワイヤーバーコーターを#
6に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0082】[実施例11]ワイヤーバーコーターを#
7に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0083】[比較例20]ワイヤーバーコーターを#
8に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0084】[比較例21]ワイヤーバーコーターを#
9に変更した以外は、比較例15と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0085】[実施例12]下記の液晶性組成物(5)
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
【0086】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(5) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 1191重量部 ────────────────────────────────────
【0087】[実施例13]下記の液晶性組成物(6)
を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
【0088】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(6) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 シクロヘキサノン 2449重量部 ────────────────────────────────────
【0089】[実施例14]下記の液晶性組成物(7)
を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
【0090】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(7) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 735重量部 シクロヘキサノン 1714重量部 ────────────────────────────────────
【0091】[実施例15]下記の液晶性組成物(8)
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
【0092】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(8) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 595重量部 ジアセトンアルコール 595重量部 ────────────────────────────────────
【0093】[実施例16]下記の液晶性組成物(9)
を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、実施
例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価し
た。結果を第2表に示す。
【0094】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(9) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 595重量部 シクロヘキサノン 595重量部 ────────────────────────────────────
【0095】[実施例17]下記の液晶性組成物(1
0)を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
【0096】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(10) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 ジアセチルセルロース 7.6重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 735重量部 ジアセトンアルコール 1714重量部 ────────────────────────────────────
【0097】[実施例18]下記の液晶性組成物(1
1)を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
【0098】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(11) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 ジアセチルセルロース 7.6重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 735重量部 シクロヘキサノン 1714重量部 ────────────────────────────────────
【0099】[実施例19]下記の液晶性組成物(1
2)を#3のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
【0100】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(12) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 735重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 1714重量部 ────────────────────────────────────
【0101】[比較例22]下記の液晶性組成物(1
3)を#2のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
【0102】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(13) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 5重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 2449重量部 ────────────────────────────────────
【0103】[比較例23]ワイヤーバーコーターを#
3に変更した以外は、比較例22と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0104】[比較例24]ワイヤーバーコーターを#
4に変更した以外は、比較例22と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0105】[比較例25]ワイヤーバーコーターを#
5に変更した以外は、比較例22と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0106】[比較例26]下記の液晶性組成物(1
4)を#6のワイヤーバーコーターで塗布した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作製して評価
した。結果を第2表に示す。
【0107】 ──────────────────────────────────── 液晶性組成物(14) ──────────────────────────────────── 実施例1で用いた液晶性化合物 378重量部 実施例1で用いたメラミンポリマーの80重量%メチルエチルケトン溶液 2.62重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 42重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 12.6重量部 光重合増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 4.2重量部 メチルエチルケトン 292重量部 ────────────────────────────────────
【0108】[比較例27]ワイヤーバーコーターを#
7に変更した以外は、比較例26と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0109】[比較例28]ワイヤーバーコーターを#
8に変更した以外は、比較例27と同様にして、光学補
償シートを作製して評価した。結果を第2表に示す。
【0110】
【表2】 第2表 ──────────────────────────────────── 光学補償シート 液晶性組成物 粘度(Y) 塗布量(X) 光学異方性層 ──────────────────────────────────── 比較例15 (4) 10.2 3.5 不均一** 比較例16 (4) 10.2 5.2 不均一** 比較例17 (4) 10.2 6.9 不均一** 比較例18 (4) 10.2 8.6 不均一** 比較例19 (4) 10.2 10.4 不均一** 実施例11 (4) 10.2 12.1 均一 比較例20 (4) 10.2 13.8 不均一* 比較例21 (4) 10.2 15.5 不均一* 実施例12 (5) 1.5 3.5 均一 実施例13 (6) 5.1 5.2 均一 実施例14 (7) 2.8 5.2 均一 実施例15 (8) 2.9 3.5 均一 実施例16 (9) 2.7 3.5 均一 実施例17 (10) 4.7 5.2 均一 実施例18 (11) 3.9 5.2 均一 実施例19 (12) 2.2 5.2 均一 比較例22 (13) 1.0 3.5 不均一* 比較例23 (13) 1.0 5.2 不均一* 比較例24 (13) 1.0 6.9 不均一* 比較例25 (13) 1.0 8.6 不均一* 比較例26 (14) 13.9 10.4 不均一** 比較例27 (14) 13.9 12.1 不均一** 比較例28 (14) 13.9 13.8 不均一** ────────────────────────────────────
【0111】(註) 粘度: cp 塗布量: ml/m2 不均一* :厚みにムラが発生 不均一**:表面に塗布方向に沿ったスジ状のムラが発
【0112】図1は、第1表および第2表に示した実施
例1〜19および比較例1〜28の結果をプロットした
グラフである。横軸(X)は、塗布量(ml/m2 )で
あり、縦軸(Y)は、粘度(cp)である。黒丸は実施
例(光学異方性層が均一)、白丸は比較例(光学異方性
層が不均一)の結果を示す。
【0113】[実施例20]垂直配向型液晶セルを使用
した液晶表示装置(VL−1530S、富士通(株)
製)に設けられている一対の偏光板および一対の光学補
償シートを剥がし、代わりに実施例13で作製した光学
補償シートを二枚貼り付けた。それぞれの光学補償シー
トの外側に、市販の偏光板(HLC2−5618HC
S、(株)サンリッツ製)をクロスニコル配置となるよ
うに貼り付けた。黒表示にして、斜め方向から表示を確
認したところ、均一な黒表示であった。
【0114】[比較例29]垂直配向型液晶セルを使用
した液晶表示装置(VL−1530S、富士通(株)
製)に設けられている一対の偏光板および一対の光学補
償シートを剥がし、代わりに比較例23で作製した光学
補償シートを二枚貼り付けた。それぞれの光学補償シー
トの外側に、市販の偏光板(HLC2−5618HC
S、(株)サンリッツ製)をクロスニコル配置となるよ
うに貼り付けた。黒表示にして、斜め方向から表示を確
認したところ、面内にムラが認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜19および比較例1〜28の結果を
プロットしたグラフである。
【符号の説明】 横軸(X) 塗布量(ml/m2 ) 縦軸(Y) 粘度(cp) 黒丸 実施例 白丸 比較例

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上の配向膜の上に、液晶性化
    合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性
    層を有する光学補償シートであって、液晶性組成物の塗
    布量と25℃における液晶性組成物の粘度が下記式
    (1)〜(4)を満足することを特徴とする光学補償シ
    ート: (1)Y>0.3X (2)Y>2.1X−17.1 (3)Y<0.6X+3.8 (4)X>2.0 [式中、Xは、液晶性組成物の塗布量(ml/m2 )で
    あり;そして、Yは、液晶性組成物の25℃における粘
    度(cp)である]。
  2. 【請求項2】 液晶性組成物が、液晶性化合物が有機溶
    媒中に溶解している溶液であり、25℃における粘度が
    1cp以上である有機溶媒を含む請求項1に記載の光学
    補償シート。
  3. 【請求項3】 25℃における粘度が1cp以上である
    有機溶媒が、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール
    およびプロピレングリコールモノメチルエーテルからな
    る群より選ばれる請求項2に記載の光学補償シート。
  4. 【請求項4】 液晶性組成物が、さらに高分子化合物を
    含む請求項1に記載の光学補償シート。
  5. 【請求項5】 高分子化合物が、ジアセチルセルロース
    である請求項4に記載の光学補償シート。
  6. 【請求項6】 液晶組成物が、ジアセチルセルロースを
    液晶性化合物の量の0.1乃至10重量%の量で含む請
    求項5に記載の光学補償シート。
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