JP2001098910A - 内燃機関のベーン式バルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のベーン式バルブタイミング制御装置

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JP2001098910A JP27398799A JP27398799A JP2001098910A JP 2001098910 A JP2001098910 A JP 2001098910A JP 27398799 A JP27398799 A JP 27398799A JP 27398799 A JP27398799 A JP 27398799A JP 2001098910 A JP2001098910 A JP 2001098910A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ベーンを渦巻きばねによって回転方向に付勢す
る構成のベーン式バルブタイミング制御装置において、
定常偏差を発生させることなく、目標のバルブタイミン
グを保持できるようにする。 【解決手段】ベースデューティ比(中立制御値)とフィ
ードバック補正分(S7)との加算結果を最終的なデュ
ーティ比とし(S8)、該デューティ比の制御信号で電
磁切換弁を制御することで、ベーンの回転方向前後に形
成される進角側油圧室と遅角側油圧室とに相対的に油を
給排してクランクシャフトに対するカムシャフトの回転
位相を制御する構成において、前記ベースデューティ比
を、目標の回転位相に応じて切り換える(S4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関のベーン式
バルブタイミング制御装置に関し、詳しくは、カムシャ
フトに固定されるベーンを進角又は遅角側に付勢する弾
性体を備えてなるベーン式バルブタイミング制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベーン式バルブタイミング制御装
置として、特開平10−141022号公報や特開平1
0−068306号公報に開示されるようなものがあっ
た。
【0003】このものは、カムスプロケットに固定され
る筒状のハウジングの内周面に凹部を形成する一方、カ
ムシャフトに固定されるベーンを前記凹部に収容させ、
前記凹部内で前記ベーンが移動できる範囲内でカムシャ
フトがカムスプロケットに対して相対的に回転できるよ
う構成する。
【0004】そして、前記ベーンが前記凹部を回転方向
の前後に区画して形成される一対の油圧室(進角側油圧
室及び遅角側油圧室)に対して、スプールバルブにより
相対的に油を給排することで前記凹部内におけるベーン
の位置を変化させ、クランクシャフトに対するカムシャ
フトの回転位相を連続的に制御するように構成される。
【0005】ここで、前記スプールバルブの制御値は、
回転位相を保持するための一定の中立制御値(基本制御
値)に、実際の回転位相が目標に一致するようにPID
制御されるフィードバック補正値を加算して決定され、
該決定された制御値にディザ信号を重畳して前記スプー
ルバルブのアクチュエータに出力する構成となってい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特開平
10−068306号公報に開示されるように、ベーン
を進角側又は遅角側に付勢する渦巻きばね等の弾性体を
備えて構成される場合、従来のように、中立制御値を目
標の回転位相に関わらずに一定とする構成では、圧力バ
ランスを確保することができずに定常偏差が発生すると
いう問題があった。
【0007】即ち、ベーンを付勢する渦巻きばね等の弾
性体を備える構成では、回転位相によって前記弾性体の
保持力が変化するため、回転位相に関わらずに一定の中
立制御値を用いると、回転位相を保持できずに定常偏差
を生じ、目標の回転位相を保持するためには、前記回転
位相に応じた保持力の変化に対応する特性で常に油を流
し続けるようなバルブ位置に制御することが要求される
ものである。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、ベーンをカムスプロケットに対して進角側又は遅
角側に付勢する弾性体を備えてなるベーン式バルブタイ
ミング制御装置において、定常偏差を発生させることな
く目標の回転位相を精度良く保持できるようにすること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明は、カムシャフトに固定されるベーンを、カムスプ
ロケットと一体に設けられる凹部に収容させて、前記ベ
ーンの回転方向前後に進角側油圧室と遅角側油圧室とを
形成する一方、前記両油圧室に相対的に油を給排するバ
ルブを設け、該バルブ位置の制御によって前記凹部内に
おける前記ベーンの位置を変化させて、クランクシャフ
トに対するカムシャフトの回転位相を連続的に制御する
構成であって、前記ベーンをカムスプロケットに対して
進角側又は遅角側に付勢する弾性体を備えてなる内燃機
関のベーン式バルブタイミング制御装置において、前記
バルブの中立制御値を、目標の回転位相に応じて切り換
えるよう構成した。
【0010】かかる構成によると、目標の回転位相、換
言すれば、前記弾性体の保持力に応じてバルブの中立制
御値(基本制御値)が切り換えられ、回転位相を保持さ
せるときに前記中立制御値でバルブを制御させる。
【0011】請求項2記載の発明では、前記弾性体が渦
巻きばねである構成とした。かかる構成によると、渦巻
きばねによってベーンをカムスプロケットに対して進角
側又は遅角側に付勢し、回転位相による前記渦巻きばね
の保持力の違いに応じて中立制御値が切り換えられる。
【0012】請求項3記載の発明では、前記バルブの中
立制御値を、目標の回転位相及び油圧に応じて切り換え
るよう構成した。かかる構成によると、回転位相を保持
するためバルブの中立制御値を、目標の回転位相による
弾性体の保持力の変化に応じて切り換えると共に、油圧
の違いによっても中立制御値を切り換える。
【0013】請求項4記載の発明では、前記ベーン式バ
ルブタイミング制御装置が機関駆動のオイルポンプを用
いる構成であって、前記油圧を機関回転速度に基づいて
推定する構成とした。
【0014】かかる構成によると、オイルポンプが機関
駆動されることで、機関回転速度とポンプの回転速度と
が比例するので、機関回転速度から油圧を推定して、中
立制御値の切り換え制御に用いる。
【0015】請求項5記載の発明では、前記バルブの中
立制御値を、油温に応じて補正するよう構成した。かか
る構成によると、目標の回転位相(及び油圧)に応じて
設定される中立制御値が、油温、即ち、作動油の粘性に
応じて補正される。
【0016】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、回転位相
による弾性体の保持力の違いに対応して中立制御値を変
化させて、前記保持力に対応する特性で常に油を供給し
続けることができ、定常偏差の発生を抑制できるという
効果がある。
【0017】請求項2記載の発明によると、渦巻きばね
によりベーンを付勢する構成において、回転位相により
渦巻きばねの保持力が変化しても、回転位相を精度良く
保持できる位置にバルブを制御できるという効果があ
る。
【0018】請求項3記載の発明によると、油圧の変化
による中立制御値の要求の違いに対応でき、油圧変化に
よって定常偏差が生じることを回避できるという効果が
ある。
【0019】請求項4記載の発明によると、機関回転速
度から油圧を推定するので、油圧センサを設ける必要が
なく、システムコストを低減できるという効果がある。
請求項5記載の発明によると、油温による作動油の粘性
変化に応じて中立制御値を切り換えられるので、油温変
化で定常偏差が生じることを回避できるという効果があ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、実施形態における内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置の機構部分を示すものであり、吸気側カ
ムシャフトと排気側カムシャフトとの2つを備える機関
において、吸気バルブ側のカムシャフトに適用して吸気
バルブのバルブタイミングを可変に制御するものであ
る。
【0021】図1に示すバルブタイミング制御装置は、
機関のクランクシャフト(図示省略)によりタイミング
チェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット1
(タイミングスプロケット)と、カムシャフトの端部に
固定されてカムスプロケット1内に回転自在に収容され
た回転部材3と、該回転部材3をカムスプロケット1に
対して相対的に回転させる油圧回路4と、カムスプロケ
ット1と回転部材3との相対回転位置を所定位置で選択
的にロックするロック機構10とを備えている。
【0022】前記カムスプロケット1は、外周にタイミ
ングチェーン(又はタイミングベルト)が噛合する歯部
を有する回転部(図示省略)と、該回転部の前方に配置
されて前記回転部材3を回転自在に収容するハウジング
6と、該ハウジング6の前後開口を閉塞するフロントカ
バー,リアカバー(図示省略)とから構成される。
【0023】前記ハウジング6は、前後両端が開口形成
された円筒状を呈し、内周面の周方向の90°位置に
は、4つの隔壁部13が突設されている。この隔壁部1
3は、横断面台形状を呈し、それぞれハウジング6の軸
方向に沿って設けられて、各両端縁がハウジング6の両
端縁と同一面になっていると共に、基端側には、回転部
とハウジング6とフロントカバー,リアカバーとを軸方
向に一体的に結合させるためのボルトが挿通する4つの
ボルト挿通孔14が軸方向へ貫通形成されている。更
に、各隔壁部13の内端面中央位置に軸方向に沿って切
欠形成された保持溝13a内に、シール部材15が嵌合
保持されている。
【0024】前記回転部材3は、固定ボルト26によっ
てカムシャフトの前端部に固定されており、中央に前記
固定ボルト26が挿通するボルト挿通孔を有する円環状
の基部27と、該基部27の外周面周方向の90°位置
に一体に設けられた4つのベーン28a,28b,28
c,28dとを備えている。
【0025】前記第1〜第4ベーン28a〜28dは、
それぞれ断面が略逆台形状を呈し、各隔壁部13間の凹
部に配置され、前記凹部を回転方向の前後に隔成し、ベ
ーン28a〜28dの両側と各隔壁部13の両側面との
間に、進角側油圧室32と遅角側油圧室33を構成す
る。
【0026】各ベーン28a〜28dの外周面の中央に
軸方向に切欠された保持溝29にハウジング6の内周面
に摺接するシール部材30がそれぞれ嵌着保持されてい
る。前記ロック機構10は、ロックピン34が、回転部
材3の最大遅角側の回動位置において係合孔(図示省
略)に係入するようになっている。
【0027】また、前記回転部材3(ベーン28a〜2
8d)は、図2に示すように、一端がフロントカバーに
固定され、他端が基部27にピンで固定される弾性体と
しての渦巻きばね(ゼンマイ)36によって遅角側に付
勢されるようになっている。
【0028】尚、前記回転部材3(ベーン28a〜28
d)を付勢する弾性体としては、渦巻きばね(ゼンマ
イ)36に代えて、引張・圧縮コイルばね,ねじりコイ
ルばね,板ばね等を用いても良い。
【0029】前記油圧回路4は、進角側油圧室32に対
して油圧を給排する第1油圧通路41と、遅角側油圧室
33に対して油圧を給排する第2油圧通路42との2系
統の油圧通路を有し、この両油圧通路41,42には、
供給通路43とドレン通路44a,44bとがそれぞれ
通路切り換え用の電磁切換弁45を介して接続されてい
る。前記供給通路43には、オイルパン46内の油を圧
送する機関駆動のオイルポンプ47が設けられている一
方、ドレン通路44a,44bの下流端がオイルパン4
6に連通している。
【0030】前記第1油圧通路41は、回転部材3の基
部27内に略放射状に形成されて各進角側油圧室32に
連通する4本の分岐路41dに接続され、第2油圧通路
42は、各遅角側油圧室33に開口する4つの油孔42
dに接続される。
【0031】前記電磁切換弁45は、内部のスプール弁
体が各油圧通路41,42と供給通路43及びドレン通
路44a,44bとを相対的に切り換え制御するように
なっていると共に、コントローラ48からの制御信号に
よって切り換え作動されるようになっている。
【0032】具体的には、図3に示すように、シリンダ
ブロック49の保持孔50内に挿通固定された筒状のバ
ルブボディ51と、該バルブボディ51内の弁孔52に
摺動自在に設けられて流路を切り換えるスプール弁体5
3と、該スプール弁体53を作動させる比例ソレノイド
型の電磁アクチュエータ54とから構成されている。
【0033】前記バルブボディ51は、周壁の略中央位
置に前記供給通路43の下流側端と弁孔52とを連通す
る供給ポート55が貫通形成されていると共に、該供給
ポート55の両側に前記第1,第2油圧通路41,42
の他端部と弁孔52とを連通する第1ポート56及び第
2ポート57がそれぞれ貫通形成されている。また、周
壁の両端部には、両ドレン通路44a,44bと弁孔5
2とを連通する第3,第4ポート58,59が貫通形成
されている。
【0034】前記スプール弁体53は、小径軸部の中央
に供給ポート55を開閉する略円柱状の第1弁部60を
有していると共に、両端部に第3,第4ポート58,5
9を開閉する略円柱状の第2,第3弁部61,62を有
している。また、スプール弁体53は、前端側の支軸5
3aの一端縁に有する傘部53bと弁孔52の前端側内
周壁に有するスプリングシート51aとの間に弾装され
た円錐状の弁ばね63によって、図中右方向、つまり第
1弁部60で供給ポート55と第2油圧通路42とを連
通する方向に付勢されている。
【0035】前記電磁アクチュエータ54は、コア6
4,移動プランジャ65,コイル66,コネクタ67な
どを備え、移動プランジャ65の先端に前記スプール弁
体53の傘部53bを押圧する駆動ロッド65aが固定
されている。
【0036】前記コントローラ48は、機関回転速度を
検出する回転センサ101や吸入空気量を検出するエア
フローメータ102からの信号によって現在の運転状態
(負荷、回転)を検出すると共に、クランク角センサ1
03及びカムセンサ104からの信号によってカムスプ
ロケット1とカムシャフトとの相対回動位置、即ち、ク
ランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を検出
する。
【0037】前記コントローラ48は、前記電磁アクチ
ュエータ54に対する通電量をディザ信号が重畳された
デューティ制御信号に基づいて制御する。例えば、コン
トローラ48から電磁アクチュエータ54にデューティ
比0%の制御信号(OFF信号)を出力すると、スプー
ル弁体53が弁ばね63のばね力で図で最大右方向に移
動する。これによって、第1弁部60が供給ポート55
の開口端55aを開成して第2ポート57と連通させる
と同時に、第2弁部61が第3ポート58の開口端を開
成すると共に、第4弁部62が第4ポート59を閉止す
る。このため、オイルポンプ47から圧送された作動油
は、供給ポート55,弁孔52,第2ポート57,第2
油圧通路42を通って遅角側油圧室33に供給されると
共に、進角側油圧室32内の作動油が、第1油圧通路4
1,第1ポート56,弁孔52,第3ポート58を通っ
て第1ドレン通路44aからオイルパン46内に排出さ
れる。
【0038】従って、遅角側油圧室33の内圧が高、進
角側油圧室32の内圧が低となって、回転部材3は、ベ
ーン28a〜28bを介して最大遅角側に回転し、この
結果、吸気バルブの開時期が遅くなり、排気バルブとの
オーバーラップが小さくなる。
【0039】一方、コントローラ48から電磁アクチュ
エータ54にデューティ比100%の制御信号(ON信
号)を出力すると、スプール弁体53が弁ばね63のば
ね力に抗して図で左方向へ最大に摺動して、第3弁部6
1が第3ポート58を閉止すると同時に、第4弁部62
が第4ポート59を開成すると共に、第1弁部60が、
供給ポート55と第1ポート56とを連通させる。この
ため、作動油は、供給ポート55、第1ポート56、第
1油圧通路41を通って進角側油圧室32内に供給され
ると共に、遅角側油圧室33内の作動油が第2油圧通路
42、第2ポート57、第4ポート59、第2ドレン通
路44bを通ってオイルパン46に排出され、遅角側油
圧室33が低圧になる。
【0040】このため、回転部材3は、ベーン28a〜
28dを介して進角側へ最大に回転し、これによって、
吸気バルブの開時期が早くなり(進角され)、排気バル
ブとのオーバーラップが大きくなる。
【0041】尚、コントローラ48から電磁アクチュエ
ータ54にデューティ比50%の制御信号を出力する
と、第1弁部60が供給ポート55を閉止し、かつ、第
3弁部61が第3ポート58を閉止し、かつ、第4弁部
62が第4ポート59を閉止する位置となる。
【0042】前記コントローラ48は、クランク角セン
サ103及びカムセンサ104からの信号に基づいて検
出されるカムスプロケット1とカムシャフトとの相対回
動位置(回転位相)と、運転状態に応じて設定した前記
相対回動位置(回転位相)の目標値(目標進角値)とを
一致させるためのフィードバック補正分PIDDTYを
比例・積分・微分(PID)動作によって設定し、所定
のベースデューティ比BASEDTY(中立制御値)と
フィードバック補正分PIDDTYとの加算結果を最終
的なデューティ比VTCDTYとし、該デューティ比V
TCDTYの制御信号を電磁アクチュエータ54に出力
するようにしてある。
【0043】つまり、前記相対回動位置(回転位相)を
遅角方向へ変化させる必要がある場合には、前記フィー
ドバック補正分PIDDTYによりデューティ比が減少
され、オイルポンプ47から圧送された作動油が遅角側
油圧室33に供給されると共に、進角側油圧室32内の
作動油がオイルパン46内に排出されるようになり、逆
に、前記相対回動位置(回転位相)を進角方向へ変化さ
せる必要がある場合には、前記フィードバック補正分P
IDDTYによりデューティ比が増大され、作動油が進
角側油圧室32内に供給されると共に、遅角側油圧室3
3内の作動油がオイルパン46に排出されるようにな
る。そして、前記相対回動位置(回転位相)を現状の状
態に保持する場合には、前記フィードバック補正分PI
DDTYの絶対値が減ることで、ベースデューティ比付
近のデューティ比に戻るよう制御される。
【0044】ここで、前記コントローラ48によるバル
ブタイミング制御を図4のフローチャートに従って説明
する。S1では、回転センサ101からの検出信号に基
づいて機関回転速度Neを算出する。
【0045】S2では、回転位相の目標値を、例えば機
関負荷や機関回転速度Neに応じて設定する。S3で
は、水温センサ105からの検出信号に基づいて機関の
冷却水温度Twを検出する。
【0046】S4では、予め前記目標値と機関回転速度
Neとに応じて、ベースデューティ比BASEDTY
(中立制御値)を記憶したマップから、そのときの目標
値と機関回転速度Neとに対応するベースデューティ比
BASEDTYを検索する。
【0047】前記目標値に応じたベースデューティ比B
ASEDTYの切り換えは、回転位相(回転体3の回動
位置)によって渦巻きばね36の保持力が変化し、回転
位相を保持するために要求されるベースデューティ比B
ASEDTYが回転位相によって変化することに対応す
るものであり、これにより、渦巻きばね36の保持力に
応じたバランス特性で油を供給し続けることができ、定
常偏差の発生を抑制できる。
【0048】また、機関回転速度Neに応じたベースデ
ューティ比BASEDTYの切り換えは、機関回転速度
Neから油圧を推定し、油圧に応じてベースデューティ
比BASEDTYの切り換えを行うものである。前述の
ように、オイルポンプ47は機関駆動され、ポンプ回転
速度が機関回転速度Neに比例することから機関回転速
度Neから油圧を推定できる一方、回転位相を保持する
ために要求されるベースデューティ比BASEDTYが
油圧に応じて変化することから、機関回転速度Neに応
じてベースデューティ比BASEDTYを切り換えるも
のである。但し、油圧を直接検出する油圧センサを備え
る構成であっても良いし、また、簡易的には、上記の油
圧(機関回転速度Ne)に応じたベースデューティ比B
ASEDTYの切り換えを省略するようにしても良い。
【0049】S5では、水温センサ105で検出される
機関の冷却水温度Twに基づいて、水温Twに応じて、
前記ベースデューティ比BASEDTYを補正設定する
ための補正係数を設定する。
【0050】前記水温Twは、作動油の温度を代表する
温度として用いており、これにより、作動油の温度(粘
性)によって異なるベースデューティ比BASEDTY
の要求に対応して、ベースデューティ比BASEDTY
を補正設定することができる。
【0051】S6では、前記ベースデューティ比BAS
EDTYを前記補正係数で補正して、最終的なベースデ
ューティ比BASEDTYを決定する。S7では、目標
値と実際の回転位相とに基づくPID制御によってフィ
ードバック補正分PIDDTYを設定する。
【0052】そして、S8では、前記ベースデューティ
比BASEDTYにフィードバック補正分PIDDTY
を加算してデューティ比を最終決定し、電磁アクチュエ
ータ54に前記決定したデューティ比の制御信号を出力
する。
【0053】ところで、上記の構成は吸気バルブのバル
ブタイミングを制御するものとして説明したが、排気バ
ルブのバルブタイミングを制御する構成であっても良
く、その場合には、電磁アクチュエータ54にデューテ
ィ比100%の制御信号(ON信号)を出力すると遅角
され(オーバーラップ量が最大)、デューティ比0%の
制御信号(OFF信号)を出力すると進角される(オー
バーラップ量が最小)よう構成すると共に、渦巻きばね
36によってベーン(回転体3)が進角側に付勢される
ようにすると良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態におけるバルブタイミング制御装置
の機構部分を示す断面図。
【図2】上記バルブタイミング制御装置におけるベーン
の付勢機構を示す断面図。
【図3】上記バルブタイミング制御装置における電磁切
換弁を示す縦断面図。
【図4】上記バルブタイミング制御装置における電磁切
換弁の制御機能を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…カムスプロケット 3…回転部材 4…油圧回路 6…ハウジング 13…隔壁 28a〜28d…ベーン 32…進角側油圧室 33…遅角側油圧室 45…電磁切換弁 47…オイルポンプ 48…コントローラ 101…回転センサ 102…エアフローメータ 103…クランク角センサ 104…カムセンサ 105…水温センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カムシャフトに固定されるベーンを、カム
    スプロケットと一体に設けられる凹部に収容させて、前
    記ベーンの回転方向前後に進角側油圧室と遅角側油圧室
    とを形成する一方、前記両油圧室に相対的に油を給排す
    るバルブを設け、該バルブ位置の制御によって前記凹部
    内における前記ベーンの位置を変化させて、クランクシ
    ャフトに対するカムシャフトの回転位相を連続的に制御
    する構成であって、前記ベーンをカムスプロケットに対
    して進角側又は遅角側に付勢する弾性体を備えてなる内
    燃機関のベーン式バルブタイミング制御装置において、 前記バルブの中立制御値を、目標の回転位相に応じて切
    り換えるよう構成したことを特徴とする内燃機関のベー
    ン式バルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】前記弾性体が渦巻きばねであることを特徴
    とする請求項1記載の内燃機関のベーン式バルブタイミ
    ング制御装置。
  3. 【請求項3】前記バルブの中立制御値を、目標の回転位
    相及び油圧に応じて切り換えるよう構成したことを特徴
    とする請求項1又は2記載の内燃機関のベーン式バルブ
    タイミング制御装置。
  4. 【請求項4】前記ベーン式バルブタイミング制御装置が
    機関駆動のオイルポンプを用いる構成であって、前記油
    圧を機関回転速度に基づいて推定することを特徴とする
    請求項3記載の内燃機関のベーン式バルブタイミング制
    御装置。
  5. 【請求項5】前記バルブの中立制御値を、油温に応じて
    補正するよう構成したことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1つに記載の内燃機関のベーン式バルブタイミ
    ング制御装置。
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