JP2001097698A - 高所作業車の安全装置 - Google Patents

高所作業車の安全装置

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JP2001097698A
JP2001097698A JP27651599A JP27651599A JP2001097698A JP 2001097698 A JP2001097698 A JP 2001097698A JP 27651599 A JP27651599 A JP 27651599A JP 27651599 A JP27651599 A JP 27651599A JP 2001097698 A JP2001097698 A JP 2001097698A
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Takao Kanazawa
隆雄 金澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブーム先端部を地面に押し付けたり、転倒支
点よりも内側の領域内において作業台を構造物の下面に
押し付けたような場合であってもブームや作業台を破損
させることのない高所作業車の安全装置を提供する。 【解決手段】 車体10の転倒支点よりも外側の領域
(S1+S2)内においては転倒防止制御の下でブーム
先端部30aを移動でき、地面付近の領域(S2)内で
は、ブーム先端部30aに作用する上方荷重が、そのブ
ーム先端部30a位置について予め定められた許容上方
荷重を上回るときにブーム30の作動規制が行われる。
また、車体10の転倒支点よりも内側の領域(S3)内
では、ブーム先端部30aに作用する下方荷重が、その
ブーム先端部30aについて予め定められた許容下方荷
重を上回るときにブーム30の作動規制が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体上に設けられ
た起伏、伸縮動等自在なブームの先端部に作業台を取り
付けて構成した高所作業車の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車体上に起伏、伸縮動等が自在なブーム
を有し、このブームの先端部に作業台を取り付けて構成
された高所作業車においては、ブーム先端部に作用する
下方荷重により生ずる転倒モーメントにより車体が転倒
しないようにするための安全装置が設けられている。こ
のような安全装置は一般に、ブーム先端部の車体に対す
る位置を検出するとともに、そこに作用する下方荷重を
検出してこれら両者から転倒モーメントを算出し、この
転倒モーメントが予め定められた許容転倒モーメントを
上回るようなときにブームの作動を規制する構成となっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな転倒モーメントによる車体転倒を防止する安全装置
を備えた高所作業車であっても、ブーム先端部を地面に
押し付けたような場合や、転倒支点よりも内側の領域内
において作業台を構造物(例えば橋梁)の下面に押し付
けたりしたような場合にはブームの作動規制は働かず、
無理な曲げ荷重によりブームや作業台を破損させてしま
う虞があった。
【0004】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、ブーム先端部を地面に押し付けたり、転倒
支点よりも内側の領域内において作業台を構造物の下面
に押し付けたような場合であってもブームや作業台を破
損させることのない高所作業車の安全装置を提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係る高所作業車の安全装置は、ブーム
の先端部の車体に対する位置を検出する位置検出手段
(例えば、実施形態における起伏角度検出器51、長さ
検出器52及び旋回角度検出器53)と、ブームの先端
部に作用する上方荷重を検出する上方荷重検出手段(例
えば、実施形態における荷重検出器54)と、上方荷重
検出手段により検出される上記上方荷重が、位置検出手
段により検出されるブームの先端部の位置について予め
定められた許容上方荷重を上回っているときにブームの
作動を規制する制御を行う第1規制制御手段(例えば、
実施形態におけるコントローラ50)とを備えて構成さ
れている。
【0006】このような構成においては、上方荷重検出
手段により検出されるブームの先端部に作用する上方荷
重が、位置検出手段により検出されるブームの先端部の
位置について予め定められた許容上方荷重を上回ったと
きには、第1規制手段がブームの作動を規制するので、
例えば作業者の乗降等により作業台を地面近くにまで降
下させ、誤ってブームの先端部を地面に押し付けてしま
ったような場合であってもブームを破損させるようなこ
とがなく、安全性が高められる。
【0007】また、もう一つの本発明に係る高所作業車
の安全装置は、ブームの先端部の車体に対する位置を検
出する位置検出手段(例えば、実施形態における起伏角
度検出器51、長さ検出器52及び旋回角度検出器5
3)と、ブームの先端部に作用する下方荷重を検出する
下方荷重検出手段(例えば、実施形態における荷重検出
器54)と、下方荷重検出手段により検出される上記下
方荷重及び位置検出手段により検出されるブームの先端
部の位置から求められる車体の転倒モーメントが予め定
められた許容転倒モーメントを上回っているときにブー
ムの作動を規制する制御を行う第2規制制御手段(例え
ば、実施形態におけるコントローラ50)と、車体の転
倒支点より内側の領域内において、下方荷重検出手段に
より検出される上記下方荷重が、位置検出手段により検
出されるブームの先端部の位置について予め定められた
許容下方荷重を上回っているときにブームの作動を規制
する制御を行う第3規制制御手段(例えば、実施形態に
おけるコントローラ50)とを備えて構成されている。
【0008】このような構成においては、転倒防止制御
の対象外である車体の転倒支点より内側の領域内におい
て、下方荷重検出手段により検出されるブームの先端部
に作用する下方荷重が、位置検出手段により検出される
ブームの先端部の位置について予め定められた許容下方
荷重を上回っているときにはブームの作動が規制される
ので、例えば橋梁の下面における作業を行っている時
に、作業台を誤って橋梁の下面に押し付けてしまったよ
うな場合であってもブームを破損させるようなことがな
く、安全性が高められる。なお、このような押しつけが
転倒防止制御の対象となる車体の転倒支点よりも外側の
領域内において行われた場合には、転倒防止制御により
ブームの作動が規制され、ブームの破損等が防止され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る
安全装置を備えた高所作業車1を示している。この高所
作業車1は、運転席11の後方に車台12を有してタイ
ヤ車輪13により道路走行が可能な車体10と、車台1
2上に設けられた旋回台20と、この旋回台20から上
方に延びた支柱21にフートピン22で取り付けられて
起伏シリンダ23により起伏動可能になっているブーム
30と、このブーム30の先端部に設けられた作業台4
0とを有して構成されている。
【0010】旋回台20は車体10内に設けられた旋回
モータ24により水平旋回動が可能になっており、これ
によりブーム30を360度旋回させることが可能にな
っている。ブーム30は複数のブーム部材が入れ子式に
構成されており、内蔵された伸縮シリンダ31により伸
縮動が可能になっている。作業台40はブーム30の先
端部に設けられて常時垂直状態が保持される垂直ポスト
32を介して取り付けられており、レベリングシリンダ
33の作動により、作業台40の床面は常に水平に保た
れるようになっている。
【0011】作業台40は垂直ポスト32に対して旋回
自在であり、作業台40内に設けられた水平旋回モータ
41により水平旋回動可能になっている。また、作業台
40上には上部操作装置42が設けられており、ここに
備えられたレバー類を手動操作することにより、ブーム
30の起伏、伸縮、旋回及び作業台40の水平旋回を行
うことができるようになっている。なお、車体10上に
は下部操作装置15が設けられており、ここに備えられ
たレバー類を手動操作することによってもブーム30及
び作業台40を作動させることが可能である。
【0012】車体10の前後左右にはジャッキ14が設
けられており、これらを下方へ張り出して車体10を安
定支持させることができるようになっている。また、各
ジャッキ14は車体10の側方に張り出させることも可
能であり、ブーム30の先端部に作用する荷重が車体1
0を転倒させようとするモーメント(転倒モーメント)
に抗することができるようになっている。
【0013】ここで、ブーム30の起伏、伸縮、旋回作
動について図2を用いて少し詳しく説明する。上部或い
は下部の操作装置42,15からレバー操作を行うとそ
の操作信号はコントローラ50に入力される。コントロ
ーラ50はこれら操作信号に基づいて起伏制御バルブ6
1、伸縮制御バルブ62及び旋回制御バルブ63(いず
れも電磁比例方向流量制御バルブ)を電磁駆動して油圧
ポンプPから供給される作動油の起伏シリンダ23、伸
縮シリンダ31及び旋回モータ24への供給制御を行
う。これによりブーム30及び作業台40は両操作装置
42,15のレバー類の操作に従って作動する。
【0014】またコントローラ50は、ブーム30内に
設けられた起伏角度検出器51により検出されるブーム
30の起伏角度の情報と、同じくブーム30内に設けら
れた長さ検出器52により検出されるブーム30の長さ
の情報と、車体10内に設けられた旋回角度検出器53
により検出される旋回台20の旋回角度の情報とからブ
ーム30の先端部の車体10に対する位置を算出するよ
うになっている。また、起伏シリンダ23の近傍には起
伏シリンダ23に作用する油圧に基づいてブーム30の
先端部(ブーム先端部30a)に作用する上方荷重及び
下方荷重を検出することが可能な荷重検出器54が設け
られている。この荷重検出器54により検出される情報
もコントローラ50に出力される。
【0015】上記のように求められたブーム先端部30
aの位置が車体10の転倒支点(ジャッキ14の張出位
置)よりも外側の領域内にある場合には、コントローラ
50は荷重検出器54により検出されたブーム先端部3
0aに作用する下方荷重と、演算により求められたブー
ム先端部30aの位置とから転倒モーメントを算出す
る。一方、コントローラ50の記憶装置には、車体10
の転倒支点よりも外側の領域内の各位置(ブーム先端部
30a位置)について車体10が転倒しない範囲で定め
られた許容転倒モーメントのデータが予め記憶されてお
り、ブーム先端部30aの位置が上記領域内にあるとき
には、その位置についての許容転倒モーメントを呼び出
して両者の比較を行う。その結果、算出された転倒モー
メントがそのブーム先端部30a位置についての許容転
倒モーメントを上回るときには、コントローラ50はバ
ルブ61〜63の作動規制を行って非安全側(車体転倒
側)へのブーム30の作動を禁止する制御(転倒防止制
御)を行う。
【0016】このようにコントローラ50は転倒防止制
御装置として働くが、このような転倒防止制御装置によ
れば、ブーム先端部30aは転倒モーメントが大きくな
る領域、すなわちブーム30の起伏角度が小さく、且つ
ブーム30の長さが長くなる領域への移動は制限される
ことになる。また、ブーム先端部30aが車体10の転
倒支点(ジャッキ14の張出位置)より内側の領域内に
あるときには車体10は転倒モーメントにより転倒する
ことはないので、転倒防止制御が働く領域は車体10の
転倒支点よりも外側の領域のみとなる。
【0017】図3は車体10を後方から見、ブーム30
を側方に張り出したときの様子を示している。図に示す
領域S1及びS2(領域S2は地面付近に限定した領
域)は転倒防止制御の下でブーム先端部30aを移動で
きる領域であり、車体10の転倒支点(ジャッキ14の
張出位置)よりも内側で転倒防止制御の対象外となる領
域S3は転倒モーメントによる転倒の虞なくブーム先端
部30aを移動できる領域である。なお、このようなブ
ーム先端部30aの移動可能領域(S1+S2+S3)
は作業台40の負荷荷重やジャッキ14の側方張出量に
よっても異なり、作業台40の負荷荷重が大きいほど、
またジャッキ14の側方張出量が小さいほど側方への移
動が制限される。また、このような条件ごとに設定され
るブーム先端部30aの移動領域データはコントローラ
50の記憶装置に記憶されており、上記条件ごとに、対
応するデータがその都度呼び出されて用いられる。
【0018】また、コントローラ50の記憶装置には、
領域S2内の各位置(ブーム先端部30a位置)につい
て、ブーム30や作業台40に有害な変形等が生じない
範囲でブーム先端部30aに作用することが許容される
上方荷重(許容上方荷重)のデータが予め記憶されてお
り、ブーム先端部30aの位置がこの領域S2内にある
ときには、その位置についての許容上方荷重を呼び出
し、荷重検出器54により検出された上方荷重との比較
を行う。その結果、荷重検出器54により検出されたブ
ーム先端部30aに作用する上方荷重がそのブーム先端
部30a位置についての許容上方荷重を上回るときに
は、コントローラ50はバルブ61〜63の作動規制を
行って、ブーム30の非安全側への作動を禁止する制御
を行う。
【0019】ここで、ブーム先端部30aに作用する上
方荷重は、ブーム先端部30aを地面に押し付けた場合
を想定しており、従って上記ブーム30の非安全側への
作動とは、ブーム先端部30aを更に下降させるような
作動である。また、ブーム30を安全側に作動させる作
動、すなわちブーム先端部30aを上方に移動させる作
動は許容される。なお、上記許容上方荷重は、領域S2
内における位置(ブーム先端部30a位置)ごとに変化
するように定めてもよいが、領域S2内全て同じ値に定
めてもよい。この場合の許容上方荷重は、作業台40の
最小積載時(積載空時)の荷重を若干下回る荷重とすれ
ば充分である。
【0020】また、コントローラ50の記憶装置には、
領域S3内の各位置(ブーム先端部30a位置)につい
て、ブーム30や作業台40に有害な変形等が生じない
発生しない範囲でブーム先端部30aに作用することが
許容される下方荷重(許容下方荷重)のデータが予め記
憶されており、ブーム先端部30aの位置がこの領域S
3内にあるときには、その位置についての許容下方荷重
を呼び出し、荷重検出器54により検出された下方荷重
との比較を行う。その結果、荷重検出器54により検出
されたブーム先端部30aに作用する下方荷重がそのブ
ーム先端部30a位置についての許容下方荷重を上回る
ときには、コントローラ50はバルブ61〜63の作動
規制を行って、ブーム30の非安全側への作動を行う。
【0021】ここで、ブーム先端部30aに作用する下
方荷重は、作業台40を構造物の下面に下方から押し付
けた場合を想定しており、従って上記ブーム30の非安
全側への作動とは、ブーム先端部30aを更に上昇させ
るような作動である。また、ブーム30を安全側に作動
させる作動、すなわちブーム先端部30aを下方に移動
させる作動は許容される。なお、上記許容下方荷重は、
領域S3内における位置(ブーム先端部30a位置)ご
とに変化するように定めてもよいが、領域S3内全て同
じ値に定めてもよい。この場合の許容下方荷重は、作業
台40の最大積載時の荷重を若干上回る荷重とすれば充
分である。
【0022】このような構成の高所作業車1により高所
作業を行うときには、先ず作業者が運転席11内から運
転して道路走行を行い、高所作業車1を作業現場へ移動
させる。このように道路を走行するときには、ブーム3
0を全縮且つブーム受け16に載置されるまで倒伏させ
た状態(格納状態)にする。作業現場へ到着したら、作
業者は各ジャッキ14を張り出させて車体10を支持さ
せる。車体10が全ジャッキ14により支持されたら作
業者は車台12上から作業台40に搭乗し、上部操作装
置42からレバー類を操作してブーム30の起伏、伸
縮、旋回及び作業台40の水平旋回を行って作業台40
を所望の高所位置に移動させ、作業を行う。
【0023】ここで、例えば、地面付近の作業を行う場
合や、作業者を地面上から作業台40に乗降させるよう
な場合等には作業台40すなわちブーム先端部30aを
地面付近に移動させる必要があるが、このとき誤ってブ
ーム先端部30aを地面に押し付けてしまう場合があ
る。このような場合には通常、ブーム30に作用するこ
とのない上方曲げが作用する虞があるが、この高所作業
車1においては、前述のように、荷重検出器54により
検出されるブーム先端部30aに作用する上方荷重が、
検出器51〜53により検出されるブーム先端部30a
の位置について予め定められた許容上方荷重を上回った
ときには、コントローラ50がブーム30の作動を規制
するようになっているので、上記のような場合であって
もブーム30を破損させるようなことがなく、安全性が
高められる。
【0024】また、例えば、橋梁の下面等における作業
を行っている場合等には、転倒防止制御の対象外である
領域S3内において、作業台40を誤って橋梁の下面に
押し付けてしまう場合がある。このような場合には、ブ
ーム30及び作業台40に許容されているよりも大きな
下方荷重がブーム30に作用する場合があるが、この高
所作業車1においては、前述のように、荷重検出器54
により検出されるブーム先端部30aに作用する下方荷
重が、検出器51〜53により検出されるブーム先端部
30aの位置について予め定められた許容下方荷重を上
回ったときには、コントローラ50がブーム30の作動
を規制するようになっているので、上記のような場合で
あってもブーム30を破損させるようなことがなく、安
全性が高められる。なお、このような作業台40の橋梁
の下面等への押しつけが領域S3内でなく領域S1内に
おいて行われた場合には前述の転倒防止制御によりブー
ム30の作動が規制されることとなり、同じくブーム3
0の破損が防止される。
【0025】これまで本発明に係る高所作業車の安全装
置について説明してきたが、本発明の範囲は上述のもの
に限られない。例えば、荷重検出器54は必ずしも起伏
シリンダ23に作用する油圧に基づいてブーム先端部3
0aに作用する上方荷重及び下方荷重を検出する構成で
ある必要はなく、ブーム先端部30aに作用する荷重を
直接検出する構成等のものであっても構わない。更に、
本発明の安全装置の適用対象は、車体上に設けられたブ
ームの先端部に作業台が取り付けられて構成されていれ
ばよく、走行装置がクローラ装置である高所作業車や、
作業台上から車体走行操作を行うことが可能な自走式の
高所作業車等であっても構わない。
【0026】また、上記実施形態においては、ブーム先
端部30aに作用する上方荷重をもとにブーム30の作
動を規制する領域S2は地面付近に限られていたが、こ
れは必ずしも地面付近に限定しなくてもよい。但し、ブ
ーム30に上方荷重が作用するのはブーム先端部30a
を地面付近に位置させた場合(ブーム先端部30aを地
面に押し付けた場合)が多く、またこのように領域S2
を限定することにより、コントローラ50の記憶装置に
記憶させるデータ量を減らすことが可能となる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る高所
作業車の安全装置においては、上方荷重検出手段により
検出されるブームの先端部に作用する上方荷重が、位置
検出手段により検出されるブームの先端部の位置につい
て予め定められた許容上方荷重を上回ったときには、第
1規制手段がブームの作動を規制するので、例えば作業
者の乗降等により作業台を地面近くにまで降下させ、誤
ってブームの先端部を地面に押し付けてしまったような
場合であってもブームを破損させるようなことがなく、
安全性が高められる。
【0028】また、もう一つの本発明に係る高所作業車
の安全装置においては、車体の転倒支点より内側の領域
内において、下方荷重検出手段により検出されるブーム
の先端部に作用する下方荷重が、位置検出手段により検
出されるブームの先端部の位置について予め定められた
許容下方荷重を上回っているときにはブームの作動が規
制されるので、例えば橋梁の下面における作業時に、転
倒防止制御の対象外である車体の転倒支点より内側の領
域内において、作業台を誤って橋梁の下面に押し付けて
しまったような場合であってもブームを破損させるよう
なことがなく、安全性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る安全装置を備えた高所作業車の側
面図である。
【図2】上記高所作業車の制御系を示すブロック図であ
る。
【図3】上記高所作業車におけるブーム先端部の移動可
能領域の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 高所作業車 10 車体 30 ブーム 50 コントローラ(第1〜第3規制制御手段) 51 起伏角度検出器(位置検出手段) 52 長さ検出器(位置検出手段) 53 旋回角度検出器(位置検出手段) 54 荷重検出器(上方荷重検出手段、下方荷重検出
手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体上に設けられた起伏、伸縮等自在な
    ブームの先端部に作業台を取り付けて構成した高所作業
    車の安全装置であって、 前記ブームの先端部の前記車体に対する位置を検出する
    位置検出手段と、 前記ブームの先端部に作用する上方荷重を検出する上方
    荷重検出手段と、 前記上方荷重検出手段により検出される前記上方荷重
    が、前記位置検出手段により検出される前記ブームの先
    端部の位置について予め定められた許容上方荷重を上回
    っているときに前記ブームの作動を規制する制御を行う
    第1規制制御手段とを備えたことを特徴とする高所作業
    車の安全装置。
  2. 【請求項2】 車体上に設けられた起伏、伸縮等自在な
    ブームの先端部に作業台を取り付けて構成した高所作業
    車の安全装置であって、 前記ブームの先端部の前記車体に対する位置を検出する
    位置検出手段と、 前記ブームの先端部に作用する下方荷重を検出する下方
    荷重検出手段と、 前記下方荷重検出手段により検出される前記下方荷重及
    び前記位置検出手段により検出される前記ブームの先端
    部の位置から求められる前記車体の転倒モーメントが予
    め定められた許容転倒モーメントを上回っているときに
    前記ブームの作動を規制する制御を行う第2規制制御手
    段と、 前記車体の転倒支点より内側の領域内において、前記下
    方荷重検出手段により検出される前記下方荷重が、前記
    位置検出手段により検出される前記ブームの先端部の位
    置について予め定められた許容下方荷重を上回っている
    ときに前記ブームの作動を規制する制御を行う第3規制
    制御手段とを備えたことを特徴とする高所作業車の安全
    装置。
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