JP2001095236A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2001095236A
JP2001095236A JP27094599A JP27094599A JP2001095236A JP 2001095236 A JP2001095236 A JP 2001095236A JP 27094599 A JP27094599 A JP 27094599A JP 27094599 A JP27094599 A JP 27094599A JP 2001095236 A JP2001095236 A JP 2001095236A
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chopper circuit
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 力率改善の必要性のない小電力消費状態にお
いて、電力損失を低く抑えることができるスイッチング
電源装置を提供する。 【解決手段】 出力電力量検出回路22は、出力電力量
が上記閾値より小さい場合、昇圧チョッパ回路5の力率
改善機能を機能させないための制御信号を、或いは、出
力電力量が上記閾値より大きい場合、昇圧チョッパ回路
5の力率改善機能を機能させるための制御信号を出力す
る。昇圧チョッパ回路5は、力率改善機能を機能させな
いための上記制御信号を出力電力量検出回路22から受
けると、この制御信号に基づいて昇圧機能を停止させ
る。この結果、ブリッジ整流器2の出力電圧はスルーで
平滑コンデンサ7に出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単相交流電源を入
力とする高力率タイプのスイッチング電源装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スイッチング電源装置において、
交流入力電流の導通角を広げ、力率を改善するため、図
5に示すように、ブリッジ整流器2と電圧変換回路17
との間に昇圧チョッパ形式の力率改善回路5が設けられ
ている。
【0003】図5において、AC入力電源1から供給さ
れる電流はブリッジ整流器2により整流され、入力AC
電源整流回路の正出力ライン3と負出力ライン4との間
の電圧波形は、図6(a)に示す全波整流電圧波形とな
る。昇圧チョッパ回路5の制御回路6は、図6(a)の
全波整流電圧波形と、図6(a)に直線で示す平滑コン
デンサ7の充電電圧の電圧レベルを取り込み、これらを
演算処理し、チョークコイル8内に図6(b)の実線で
示す波形の電流を流す。なお、図6(a)に示す両電圧
波形は、共通のグランドレベルを基準としており、両電
圧波形のレベル差は、昇圧チョッパ回路5による電圧昇
圧分(ΔV)に相当する。
【0004】昇圧チョッパ回路5において、抵抗9およ
び抵抗10からなる直列回路は、入力AC電源整流回路
の正出力ライン3と負出力ライン4の間の電圧を抵抗分
割によって降圧し、制御回路6の入力端子11に入力す
る。また、抵抗12および抵抗13からなる直列回路
は、平滑コンデンサ7の充電電圧を抵抗分割により降圧
し、制御回路6の入力端子14に入力する。
【0005】制御回路6は、スイッチングトランジスタ
15の駆動信号を出力端子16から送出してスイッチン
グトランジスタ15をオン又はオフ制御し、前述のよう
にチョークコイル8内に図6(b)の実線で示す波形の
電流を流し、この電流波形がフィルタ回路21により平
均化され、AC入力電源1内に流れる。換言すると、制
御回路6は、上記AC入力電源1内を流れる電流波形が
AC入力電源1の電圧波形に近似波形となるようにスイ
ッチングトランジスタ15のオン又はオフ制御を行う。
【0006】昇圧のメカニズムは、通常、一般の昇圧チ
ョッパ回路と同じであり、スイッチングトランジスタ1
5のオン期間中に入力AC電源整流回路の正出力ライン
3からチョークコイル8を通してスイッチングトランジ
スタ15に電流が流れてチョークコイル8内に励磁エネ
ルギが蓄積され、スイッチングトランジスタ15がオフ
すると、該励磁エネルギにより、昇圧電流が入力AC電
源整流回路の正出力ライン3からチョークコイル8およ
びダイオード20を通して平滑コンデンサ7に流入す
る。
【0007】制御回路6は、前述のように、入力端子1
4にて平滑コンデンサ7の充電電圧レベルを監視し、該
電圧レベルが所定電圧より大きい場合、平滑コンデンサ
7を流れる電流波形の波高値(図6(b)参照)が全体
に低くなるようにスイッチングトランジスタ15をオン
またはオフ制御し、逆に、上記電圧レベルが所定電圧よ
り小さい場合、平滑コンデンサ7を流れる電流波形(図
6(b)参照)の波高値が全体的に高くなるようにスイ
ッチングトランジスタ15をオンまたはオフ制御するこ
とによって、上記電圧レベルが常に所定の一定電圧値に
なるように制御している。電圧変換回路17は、平滑コ
ンデンサ17の充電電圧をスイッチング動作によって所
望の電圧値に変換し、出力端子18及び19から出力す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術は、次のような問題点を有している。
【0009】即ち、力率改善機能を有するスイッチング
電源装置は、力率改善機能のないスイッチング電源装置
と比較して、昇圧チョッパ回路5の力率改善に伴って電
力損失が生じ、その分だけ、電力変換効率が劣化する
が、例えば、機器の待機時のような、特に力率改善の必
要性のない小電力消費状態においても、力率改善機能を
動作させ無駄な電力を浪費している。
【0010】また、スイッチング電源装置が本体機器に
組み込まれている場合は、リモコン受信機からの送信信
号、または本体機器から送信されてくる動作状態を知ら
せる信号を容易にスイッチング電源装置に取り込むこと
ができる。しかし、例えば、ACアダプタのように本体
機器から機構的に切り離されたものに適用する場合、動
作状態を指令する特別の配線を本体機器との間で設ける
必要が生じる。この場合、ACアダプタを上記本体機器
の専用電源に指定せざるを得ず、汎用性に乏しいものと
なってしまう。
【0011】これは、ACアダプタと本体機器との間
は、電源供給線のみにて接続され、出力電圧仕様および
出力電力仕様が合致する範囲において、あらゆる機器に
共通に使用する、という理想からはほど遠い。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスイッチン
グ電源装置は、上記課題を解決するために、力率改善機
能を有する昇圧チョッパ回路を備え、該昇圧チョッパ回
路の出力を電圧変換して、所望の電圧を負荷に供給する
スイッチング電源装置において、以下の措置を講じたこ
とを特徴としている。
【0013】即ち、上記スイッチング電源装置は、上記
負荷に供給されている出力電力量を検出する出力電力量
検出手段と、検出された上記出力電力量が所定量以上か
否かを判断する判断手段と、検出された出力電力量が所
定量以上であることが上記判断手段によって判断された
場合に上記昇圧チョッパ回路の力率改善機能を機能させ
る一方、所定量未満の軽負荷動作状態であることが判断
された場合に該力率改善機能を機能させない力率改善機
能制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0014】上記構成によれば、負荷の状態に基づい
て、昇圧チョッパ回路における力率改善機能が制御さ
れ、該昇圧チョッパ回路の出力が所望の電圧に変換され
て負荷に供給される。
【0015】この際、従来においては、負荷の軽重に関
係なく、昇圧チョッパ回路において力率改善が行われて
いた。その結果、軽負荷動作状態において、力率改善の
必要性がないにもかかわらず、昇圧チョッパ回路におい
て力率改善が行われ、その分だけ、電力損失が生じ、電
力変換効率が劣化していた。
【0016】そこで、本スイッチング電源装置によれ
ば、負荷の軽重に基づいて、昇圧チョッパ回路の力率改
善機能を機能させるか否かが次のようにして制御され
る。すなわち、負荷に供給されている出力電力量は、出
力電力量検出手段によって検出され、判断手段によっ
て、所定量以上か、或いは所定量未満の軽負荷動作状態
であるかが判断される。
【0017】上記判断の結果、検出された出力電力量が
所定量以上である場合、力率改善機能制御手段は、上記
昇圧チョッパ回路を制御し、力率改善機能を機能させ、
これにより力率改善が行われる。これに対して、判断手
段による上記判断の結果、検出された出力電力量が所定
量未満の軽負荷動作状態である場合、力率改善機能制御
手段は、上記昇圧チョッパ回路を制御し、力率改善機能
を機能させず、したがって、この場合には力率改善が行
われない。
【0018】以上のように、軽負荷状態にて動作してい
る期間、昇圧チョッパ回路において力率改善機能が機能
しなくなるので、力率改善に伴う電力損失が回避され、
その分、省エネルギ化が図れると共に電力変換効率が向
上する。
【0019】しかも、上記負荷の軽重の判断は、スイッ
チング電源装置内の判断手段によって行われるので、該
スイッチング電源装置により電力供給を受ける機器が該
スイッチング電源装置と機構的に切り離されている場合
(例えば、ACアダプタのような場合)でも、両者間の
配線は、電源供給線のみとなり、出力電圧仕様および出
力電力仕様が合致する範囲において、あらゆる機器に共
通に使用でき、汎用性に優れ、且つ、低製造コスト化が
可能なスイッチング電源装置を提供できる。
【0020】上記力率改善機能制御手段は、閉または開
により上記昇圧チョッパ回路に対する動作電源の供給ま
たは遮断を行う開閉手段を有し、上記昇圧チョッパ回路
の力率改善機能を機能させない場合に該スイッチング手
段が上記動作電源を上記昇圧チョッパ回路に供給しない
ことが好ましい。
【0021】この場合、出力電力量が所定量以上である
ことが判断手段によって判断されると、開閉手段が閉状
態となって動作電源が昇圧チョッパ回路に供給される。
これにより、力率改善が昇圧チョッパ回路において行わ
れる。
【0022】これに対して、軽負荷状態にて動作してい
る期間、開閉手段は開状態となるので、昇圧チョッパ回
路に対して動作電源の供給が遮断される。これにより、
昇圧チョッパ回路は動作せず、力率改善が行われなくな
る。このように、軽負荷状態にて動作中は、昇圧チョッ
パ回路に対して動作電源が供給されなくなるので、昇圧
チョッパ回路において電力損失がなくなり、その分、確
実に電力変換効率が向上し、更なる省エネルギ化が図れ
る。
【0023】上記出力電力量検出手段は、出力電力量に
応じた直流電流を充電抵抗を介してコンデンサに充電す
るものであり、上記判断手段は、上記コンデンサの両端
の電圧値が基準電圧値未満の場合に検出された上記出力
電力量が所定量未満であると判断することが好ましい。
【0024】この場合、出力電力量に応じた直流電流を
充電抵抗を介してコンデンサに充電するという簡単な構
成で出力電力量検出手段を実現することができる。この
際、上記充電抵抗を高抵抗で構成すると、消費電力を僅
少にすることができると共に、低コストで出力電力量検
出手段を実現できる。
【0025】また、上記開閉手段が閉状態のときに、上
記動作電源から整流器、抵抗を介して上記コンデンサを
更に充電することが好ましい。この場合、コンデンサの
両端の電圧は、この更なる充電に応じて引き上げられて
安定する。これにより、上記直流電流によるコンデンサ
の充電電圧が上記基準電圧値付近で変動している(リッ
プル変動している)場合でも、コンデンサの両端の電圧
が上記のように引き上げられるので、上記開閉手段の開
閉がチャタリングすることを回避でき、昇圧チョッパ回
路において力率改善機能が機能したり機能しなくなった
りすることによってトグルすることがなくなる。これに
より、昇圧チョッパ回路において、より正確に力率改善
機能の制御を行うことが可能となる。
【0026】上記開閉手段はトランジスタであり、上記
動作電源は該トランジスタを介して上記昇圧チョッパ回
路に供給され、上記判断手段は、ツェナ電圧が上記基準
電圧値に対応するツェナダイオードであり、上記コンデ
ンサの両端の電圧が上記ツェナ電圧よりも大きい場合に
上記トランジスタが導通することが好ましい。
【0027】軽負荷動作状態の場合、コンデンサの両端
の電圧はツェナダイオードのアノードからカソードに電
流を流すにいたらないので、トランジスタは駆動されず
非導通の状態になる。動作電源が昇圧チョッパ回路に供
給されないので、力率改善は行われない。これに対し
て、軽負荷動作状態を脱すると、コンデンサの両端の電
圧はツェナダイオードのアノードからカソードに電流を
流し、トランジスタは駆動されて導通の状態になる。こ
れにより、動作電源が昇圧チョッパ回路に供給されるの
で、力率改善が行われる。
【0028】以上のように、開閉手段をトランジスタで
構成すると共に、判断手段をツェナダイオードで構成す
るという簡単な構成によって、力率改善機能の制御を確
実に行える。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1乃至図4、及び図6に基づいて説明すれば、以下のと
おりである。なお、図5で示す従来のスイッチング電源
装置と同じ機能を有する部材については同じ符号を付記
し、詳細な説明を省略する。
【0030】本実施の形態に係るスイッチング電源装置
においては、図1に示すように、図5で示した電圧変換
回路17に、負荷(図示しない)に対して供給されてい
る出力電力量を検出する出力電力量検出回路22が追加
されている。この出力電力量検出回路22は、スイッチ
ング電源装置の出力端子18及び19から上記負荷に対
して供給されている電力量を検出し、この検出量と内部
設定された閾値とを比較する。この出力電力量検出回路
22は、出力電力量が上記閾値より小さい場合、昇圧チ
ョッパ回路5の力率改善機能を機能させない(停止させ
る)ための制御信号を、或いは、出力電力量が上記閾値
より大きい場合、昇圧チョッパ回路5の力率改善機能を
機能させる(動作させる)ための制御信号を昇圧チョッ
パ回路5に出力する。
【0031】上記昇圧チョッパ回路5は、力率改善機能
を機能させないための上記制御信号を出力電力量検出回
路22から受けると、この制御信号に基づいて昇圧機能
を停止させる。この結果、ブリッジ整流器2の出力電圧
はスルーで(そのまま)平滑コンデンサ7に出力され
る。この場合。力率及び電力損失等の特性は、力率改善
機能を有しない(昇圧チョッパ回路5が設けられていな
い)スイッチング電源装置と同じである。
【0032】また、昇圧チョッパ回路5は、力率改善機
能を機能させるための上記制御信号を出力電力量検出回
路22から受けると、この制御信号に基づいて昇圧機能
を動作させ、前述の従来技術において説明したように、
ブリッジ整流器2の出力電圧を昇圧する。この結果、平
滑コンデンサ7が充電される。この場合、力率が改善さ
れ、電力損失が力率改善機能を停止した場合と比較して
増加する。
【0033】図2は、図1のスイッチング電源装置の具
体例を示す回路図である。すなわち、図2のスイッチン
グ電源装置において、昇圧チョッパ回路5の動作電源
は、電圧変換回路17から昇圧チョッパ回路5の動作電
源供給ライン24を介して供給される。この動作電源供
給ライン24上に昇圧チョッパ回路5の機能の動作また
は停止を制御するチョッパ制御回路23(力率改善機能
制御手段)が設けられている。このチョッパ制御回路2
3は、スイッチSWを有しその開閉動作によって、上述
の出力電力量検出回路22の制御信号が昇圧チョッパ回
路5の力率改善を機能させるように指示している場合、
上記動作電源供給ライン24を昇圧チョッパ回路5に接
続する一方、上記出力電力量検出回路22の制御信号
が、昇圧チョッパ回路5の力率改善を機能させないよう
に指示している場合、上記動作電源供給ライン24を遮
断する。
【0034】なお、昇圧チョッパ回路5の動作電源は、
必ずしも電圧変換回路17から供給される必要はなく、
昇圧チョッパ回路5内で自給自足したり、正出力ライン
3から供給されたりする構成であってもよい。
【0035】図3は、図2のスイッチング電源装置の具
体例を示し、PWM制御方式のフライバックコンバータ
回路を採用したものである。なお、図2と同じ機能を有
する部材には同じ参照番号を付記し、詳細な説明を省略
する。
【0036】本スイッチング電源装置にAC入力電源1
が接続されると、フィルタ回路21を経由してブリッジ
整流器2から整流電圧が出力される。この時点では、未
だ、昇圧チョッパ回路5が動作していないので、上記整
流電圧はスルー(そのまま)で平滑コンデンサ7に出力
される。
【0037】図示しない起動用電源は、コンデンサ30
を充電し、該充電電圧が所定の電圧値以上に達すると、
PWM制御回路26は動作を開始する。FET27は、
PWM制御回路26により駆動され、変圧器25の一次
巻線25aに流れる電流をオンまたはオフ制御する。F
ET27のオフ期間に変圧器25の二次巻線25bから
ダイオード38、出力端子18を介して負荷(図示しな
い)に電流(電力)が供給される。このとき、コンデン
サ37は、出力端子18及び19間の電圧を平滑化す
る。
【0038】図示しない出力電圧検出回路は、出力端子
18及び19間の電圧を検出し、この情報を図示しない
フォトカプラを介してPWM制御回路26に伝達し、P
WM制御回路26は、この情報に基づいてFET27の
オン期間を制御し、結果として、出力電圧を所定の値に
制御する。このコンバータが起動を開始すると、以後、
変圧器25の補助巻線25cからダイオード28を介し
て供給される電流により、PWM制御回路26及びその
他の補助回路(図示しない)が駆動され、図示しない起
動用電源の動作は停止する。
【0039】出力電力量検出回路22は、変圧器25の
補助巻線25cに誘起される正電圧をダイオード29、
抵抗32を介してコンデンサ31に導き入れ、該コンデ
ンサ31を充電する回路により構成されている。コンデ
ンサ31の両端には、抵抗33が並列に接続され、抵抗
32と抵抗33とによってコンデンサ31の充電電圧の
最大値が決まる。
【0040】出力電力量検出回路22において、上記抵
抗32と抵抗33は、高い抵抗値のものでよく、したが
って僅少の消費電力で、所定の出力電力検出機能を果た
すことができ、しかも、簡単な構成のため、低コストに
て実現が可能である。
【0041】抵抗32は、コンデンサ31の充電電流を
制限するように作用し、この作用により、該コンデンサ
31の充電電圧が、スイッチング電源装置の出力電力量
に比例して変化する。このことは、スイッチング電源装
置の出力電力量が大きくなるにしたがって、補助巻線2
5cに正極性誘起電圧の発生している期間が長くなり、
その分、多くの電流がコンデンサ31に流入することか
ら説明できる。なお、抵抗32は、インダクタに置き換
えることも可能であり、充電電流を量的に抑制するよう
な素子であればよい。
【0042】また、コンデンサ31の充電電圧は、次段
の比較回路36(判断手段)に伝達される。該比較回路
36は、コンデンサ31の充電電圧と比較回路36内に
設けられた図示しない内部基準電圧(基準電圧値)とを
比較し、コンデンサ31の充電電圧の方が大きい場合、
昇圧チョッパ回路5の動作電源供給ライン24上に設け
られたチョッパ制御回路23のスイッチSWをオンす
る。
【0043】この場合、動作電源供給ライン24から昇
圧チョッパ回路5に動作電源が供給され、昇圧チョッパ
回路5は動作し、これにより、力率が改善される。ま
た、昇圧チョッパ回路5の機能の動作または停止を制御
するチョッパ制御回路23のスイッチSWがオンする
と、動作電源供給ライン24から、スイッチSW、ダイ
オード35、抵抗34を介してコンデンサ31に更なる
充電電流が供給されるため、コンデンサ31の両端の電
圧は多少引き上げられて安定する。これにより、例え
ば、コンデンサ31の充電電圧が内部基準電圧と同じレ
ベル付近で、多少上下に変動している(リップル変動し
ている)ような場合、昇圧チョッパ回路5の動作状態と
停止状態との間をトグルすることが防止される。
【0044】また、上記比較回路36は、コンデンサ3
1の充電電圧と、比較回路36内に設けられた内部基準
電圧とを比較し、コンデンサ31の充電電圧の方が低い
場合、昇圧チョッパ回路5の動作電源供給ライン24上
に設けられたチョッパ制御回路23のスイッチSWをオ
フする。したがって、動作電源供給ライン24から昇圧
チョッパ回路5への動作電源の供給が停止され、力率改
善機能が機能しなくなり、その分、電力損失は減少す
る。
【0045】図4は、上記スイッチング電源装置の更な
る具体例を示している。この例における力率改善動作に
ついて図4を参照しながら以下に説明する。なお、図3
と同じ機能を有する部材には同じ参照番号を付記し、詳
細な説明を省略する。
【0046】AC入力電源1からフィルタ回路21を介
して供給される電流は、ブリッジ整流器2により整流さ
れ、入力AC電源整流回路の正出力ライン3と負出力ラ
イン4との間の電圧波形は、図6(a)に示す全波整流
電圧波形となる。制御回路6(例えば、モトローラ社製
のMC34262、MC33262等の力率改善制御I
C)は、何れも図6(a)に示す、全波整流電圧波形と
平滑コンデンサ7の充電電圧の電圧レベルとを取り込
み、これらを演算処理し、チョークコイル8内に図6
(b)の実線にて示した電流を流す。なお、図6の両電
圧波形は、共通のグランドレベルを基準としており、両
電圧波形のレベル差は、昇圧チョッパ回路5による電圧
昇圧分(ΔV)に相当する。
【0047】抵抗9、及び抵抗10からなる直列回路
は、入力AC電源整流回路の正出力ライン3と負出力ラ
イン4との間の電圧を抵抗分割により降圧し、制御回路
6の入力端子11に入力する。また、抵抗12及び抵抗
13からなる直列回路は、平滑コンデンサ7の充電電圧
を抵抗分割により降圧し、制御回路6の入力端子14に
入力する。
【0048】制御回路6は、スイッチングトランジスタ
15の駆動信号を出力端子16から送出してスイッチン
グトランジスタ15をオンまたはオフ制御し、前述のよ
うにチョークコイル8内に図6(b)の実線で示す電流
を流し、この電流波形がフィルタ回路21により平均化
され、AC入力電源1内を流れる。換言すると、制御回
路6は、AC入力電源1内を流れる電流波形がAC入力
電源1の電圧波形に近似波形となるようにスイッチング
トランジスタ15をオンまたはオフ制御している。
【0049】昇圧のメカニズムは、通常、一般の昇圧チ
ョッパ回路と同じであり、スイッチングトランジスタ1
5のオン期間中に入力AC電源整流回路の正出力ライン
3からチョークコイル8を介してスイッチングトランジ
スタ15に電流が流れてチョークコイル8内に励磁エネ
ルギが蓄積され、スイッチングトランジスタ15がオフ
すると励磁エネルギにより、昇圧電流が入力AC電源整
流回路の正出力ライン3からチョークコイル8及びダイ
オード20を介して平滑コンデンサ7に流入する。
【0050】制御回路6は、前述のように、入力端子1
4にて平滑コンデンサ7の充電電圧レベルを監視し、該
充電電圧レベルが所定の電圧より大きい場合、チョーク
コイル8内を流れる電流波形(図6(b)参照)の波高
値が全体に低くなるように、スイッチングトランジスタ
15をオンまたはオフ制御し、逆に、上記充電電圧レベ
ルが所定の電圧より小さい場合、チョークコイル8内を
流れる電流波形(図6(b)参照)の波高値が全体に高
くなるようにスイッチングトランジスタ15をオンまた
はオフ制御することによって、該電圧レベルが常に所定
の一定電圧値になるように制御される。
【0051】また、図3で示した上記比較回路36は、
抵抗32とコンデンサ31の接続点にツェナダイオード
47のカソードが、更に該ツェナダイオード47のアノ
ードにNPNトランジスタ48のベースが抵抗46を介
して接続され、更にまた、コンデンサ31のもう一方の
端子に上記NPNトランジスタ48のエミッタが接続さ
れる構成である。
【0052】コンデンサ31の充電電圧がツェナダイオ
ード47のツェナ電圧よりも大きい場合、カソードから
アノードに向かって電流が流れて上記NPNトランジス
タ48がオンし、該NPNトランジスタ48のコレクタ
がローレベルの電圧レベルになる。また、コンデンサ3
1の充電電圧がツェナダイオード47のツェナ電圧より
も小さい場合、カソードからアノードに向かって電流が
流れないので、NPNトランジスタ48がオフし、該N
PNトランジスタ48のコレクタはハイレベルの電圧レ
ベルになる。
【0053】上記チョッパ制御回路23は、PNPトラ
ンジスタ49からなり、エミッタがコンデンサ30(昇
圧チョッパ回路5用の電流供給源に相当)に接続される
と共に、コレクタが制御回路6の動作用電源受信端子6
aに接続され、且つ、ベースがベース電流制限抵抗10
0を介して上記NPNトランジスタ48のコレクタに接
続されている。上記のように、コンデンサ31の充電電
圧がツェナダイオード47のツェナ電圧よりも大きい場
合、上記NPNトランジスタ48がオンしてPNPトラ
ンジスタ49のベースの電圧レベルがローレベルに引き
下げられると、上記NPNトランジスタ49がオンする
ので、動作電源供給ライン24から動作電源が供給され
て制御回路6が動作する。逆に、コンデンサ31の充電
電圧がツェナダイオード47のツェナ電圧よりも小さい
場合、NPNトランジスタ48がオフしてPNPトラン
ジスタ49のベースの電圧レベルがハイレベルに引き上
げられると、上記NPNトランジスタ49がオフするの
で、動作電源供給ライン24から動作電源が供給されな
くなり、制御回路6の動作が停止する。
【0054】本発明に係るスイッチング電源装置は、以
上のように、交流電圧を整流後、昇圧チョッパ回路(ア
クティブフィルタ)に通して作成した直流電源を次段の
電圧変換回路に通し、所望の電圧に変換する方式の力率
改善機能付のスイッチング電源装置において、電圧変換
回路に出力電力量を検出する手段を備え、該検出手段が
出力電力量と所定の閾値を比較し、出力電力量が所定の
閾値より小さい場合は、昇圧チョッパ回路の機能を停
止、或いは、出力電力量が所定の閾値より大きい場合
は、昇圧チョッパ回路の機能を動作させる手段を備えた
ことを特徴としている。
【0055】従来のスイッチング電源装置は、軽負荷動
作状態において法的規制上及び実用上、力率改善の必要
性がないにもかかわらず、負荷の軽重に関係なく力率改
善回路を動作させていた。これに対して、上記スイッチ
ング電源装置によれば、負荷の軽重を内部で自己判定
し、軽負荷状態にて動作している期間、力率改善機能を
停止し、電力損失を、力率改善回路の電力損失分だけ軽
減する。また、負荷の軽重を自己判定するので、本スイ
ッチング電源装置から電力の供給を受けている機器か
ら、軽負荷動作中であることを知らせる信号を受信する
ことが不要となり、その分、該機器との間に設けるべき
送信線の数を減少できる。これにより、省エネルギ、及
び製造コストの両面において社会貢献することが可能と
なる。
【0056】上記昇圧チョッパ回路の機能の動作または
停止を制御する手段は、昇圧チョッパ回路の動作電源を
オン、オフすることにより、所定の機能を果たすことを
特徴としている。
【0057】この場合、力率改善機能を停止する手段と
して、省エネルギの点で最も有効な手段を提供できる。
例えば、力率改善機能を停止させる手段として、他に
も、上述の制御回路6の信号入力端子11や出力端子1
6の接続を遮断することが挙げられる。この場合、それ
なりに電力損失を軽減するが、何れも制御電流が制御回
路6の出力端子16から供給されるため、この電力消費
分、本手段と比較して省エネルギ効果が劣る。
【0058】上記出力電力量検出手段は、上記電圧変換
回路の変圧器に備えられた補助巻線に誘起される電圧を
ダイオードにより整流後、該整流後の電圧により、抵抗
またはインダクタを通して、コンデンサを充電する回路
と、該コンデンサの充電電圧と基準電圧を比較する回路
により構成され、この比較結果を昇圧チョッパ回路の機
能の停止または動作を制御する手段に伝達することを特
徴としている。
【0059】この場合、出力電力量検出手段として、簡
単な構成で、電力消費が少なく、しかも確実に所定の機
能を達成する構成を提供することができる。例えば、出
力電力量検出手段として、他にも、上記FET27のド
レインに検出抵抗を直列接続し、該検出抵抗の両端の電
圧を検出する構成、及び上記出力端子19と変圧器の上
記巻線25b間に検出抵抗を接続し、該検出抵抗の両端
の電圧を検出する構成が考えられる。しかし、何れも、
検出抵抗に大きな電流が流れ、該検出回路の損失が上記
構成よりも大きくなってしまう。
【0060】コンデンサの充電電圧と基準電圧を比較す
る上記回路は、コンデンサの正極方向に充電される一方
の端子に定電圧ダイオード(ツェナダイオード)のカソ
ードが、更に、該定電圧ダイオードのアノードにNPN
トランジスタのベースが、更にまた、コンデンサの他方
の端子に該NPNトランジスタのエミッタが接続され、
比較結果を該NPNトランジスタのコレクタから出力
し、昇圧チョッパ回路の機能の停止または動作を制御す
る手段に伝達することを特徴としている。
【0061】この場合、コンデンサの充電電圧と基準電
圧とを比較する回路を簡単な構成で、しかも確実に所定
機能を達成する構成を提供できる。例えば、同等機能を
果たす構成として、コンパレータを使用し、該コンパレ
ータの正入力端子にコンデンサの充電電圧を、負入力端
子に基準電圧を入力する構成が考えられるが、本構成の
方が低コストで実現可能である。
【0062】昇圧チョッパ回路の機能の停止または動作
を制御する手段は、昇圧チョッパ回路用電流供給源にP
NPトランジスタのエミッタが、昇圧チョッパ回路の動
作用電源受信端子に該PNPトランジスタのコレクタが
接続され、該PNPトランジスタのベースに出力電力量
検出手段の比較結果が出力されることを特徴としてい
る。
【0063】この場合、昇圧チョッパ回路の機能の停止
または動作を制御する手段は、上記力率改善制御IC用
の動作電源断続手段と、上記コンデンサの充電電圧と基
準電圧とを比較する回路との整合性を図り、確実な動作
を実現できる。
【0064】
【発明の効果】本発明に係るスイッチング電源装置は、
以上のように、上記負荷に供給されている出力電力量を
検出する出力電力量検出手段と、検出された上記出力電
力量が所定量以上か否かを判断する判断手段と、検出さ
れた出力電力量が所定量以上であることが上記判断手段
によって判断された場合に上記昇圧チョッパ回路の力率
改善機能を機能させる一方、所定量未満の軽負荷動作状
態であることが判断された場合に該力率改善機能を機能
させない力率改善機能制御手段とを備えていることを特
徴としている。
【0065】それゆえ、次のような効果を併せて奏す
る。即ち、負荷に供給されている出力電力量は、出力電
力量検出手段によって検出され、判断手段によって、所
定量以上か、或いは所定量未満の軽負荷動作状態である
かが判断される。この判断の結果、検出された出力電力
量が所定量以上である場合、力率改善機能制御手段は、
上記昇圧チョッパ回路を制御し、力率改善機能を機能さ
せ、これにより力率改善が行われる。これに対して、判
断手段による上記判断の結果、検出された出力電力量が
所定量未満の軽負荷動作状態である場合、力率改善機能
制御手段は、上記昇圧チョッパ回路を制御し、力率改善
機能を機能させず、したがって、この場合には力率改善
が行われない。
【0066】以上のように、軽負荷状態にて動作してい
る期間、昇圧チョッパ回路において力率改善機能が機能
しなくなるので、力率改善に伴う電力損失が回避され、
その分、省エネルギ化が図れると共に電力変換効率を向
上できる。
【0067】しかも、上記負荷の軽重の判断は、スイッ
チング電源装置内の判断手段によって行われるので、該
スイッチング電源装置により電力供給を受ける機器が該
スイッチング電源装置と機構的に切り離されている場合
(例えば、ACアダプタのような場合)でも、両者間の
配線は、電源供給線のみとなり、出力電圧仕様および出
力電力仕様が合致する範囲において、あらゆる機器に共
通に使用でき、汎用性に優れ、且つ、低製造コスト化が
可能なスイッチング電源装置を提供できる。
【0068】上記力率改善機能制御手段は、閉または開
により上記昇圧チョッパ回路に対する動作電源の供給ま
たは遮断を行う開閉手段を有し、上記昇圧チョッパ回路
の力率改善機能を機能させない場合に該スイッチング手
段が上記動作電源を上記昇圧チョッパ回路に供給しない
ことが好ましい。
【0069】この場合、出力電力量が所定量以上である
ことが判断手段によって判断されると、開閉手段が閉状
態となって動作電源が昇圧チョッパ回路に供給され、力
率改善が昇圧チョッパ回路において行われる。
【0070】これに対して、軽負荷状態にて動作してい
る期間、開閉手段は開状態となるので、昇圧チョッパ回
路に対して動作電源の供給が遮断される。これにより、
昇圧チョッパ回路は動作せず、力率改善が行われなくな
る。このように、軽負荷状態にて動作中は、昇圧チョッ
パ回路に対して動作電源が供給されなくなるので、昇圧
チョッパ回路において電力損失がなくなり、その分、確
実に電力変換効率が向上し、更なる省エネルギ化が図れ
るという効果を併せて奏する。
【0071】上記出力電力量検出手段は、出力電力量に
応じた直流電流を充電抵抗を介してコンデンサに充電す
るものであり、上記判断手段は、上記コンデンサの両端
の電圧値が基準電圧値未満の場合に検出された上記出力
電力量が所定量未満であると判断することが好ましい。
【0072】この場合、出力電力量に応じた直流電流を
充電抵抗を介してコンデンサに充電するという簡単な構
成で出力電力量検出手段を実現することができる。この
際、上記充電抵抗を高抵抗で構成すると、消費電力を僅
少にすることができると共に、低コストで出力電力量検
出手段を実現できるという効果を併せて奏する。
【0073】また、上記開閉手段が閉状態のときに、上
記動作電源から整流器、抵抗を介して上記コンデンサを
更に充電することが好ましい。この場合、コンデンサの
両端の電圧は、この更なる充電に応じて引き上げられて
安定する。これにより、上記直流電流によるコンデンサ
の充電電圧が上記基準電圧値付近で変動している(リッ
プル変動している)場合でも、コンデンサの両端の電圧
が上記のように引き上げられるので、上記開閉手段の開
閉がチャタリングすることを回避でき、昇圧チョッパ回
路において力率改善機能が機能したり機能しなくなった
りすることによってトグルすることがなくなる。それゆ
え、昇圧チョッパ回路において、より正確に力率改善機
能の制御を行うことが可能となるという効果を併せて奏
する。
【0074】上記開閉手段はトランジスタであり、上記
動作電源は該トランジスタを介して上記昇圧チョッパ回
路に供給され、上記判断手段は、ツェナ電圧が上記基準
電圧値に対応するツェナダイオードであり、上記コンデ
ンサの両端の電圧が上記ツェナ電圧よりも大きい場合に
上記トランジスタが導通することが好ましい。
【0075】軽負荷動作状態の場合、コンデンサの両端
の電圧はツェナダイオードのアノードからカソードに電
流を流すにいたらないので、トランジスタは駆動されず
非導通の状態になる。動作電源が昇圧チョッパ回路に供
給されないので、力率改善は行われない。これに対し
て、軽負荷動作状態を脱すると、コンデンサの両端の電
圧はツェナダイオードのアノードからカソードに電流を
流し、トランジスタは駆動されて導通の状態になる。こ
れにより、動作電源が昇圧チョッパ回路に供給されるの
で、力率改善が行われる。
【0076】以上のように、開閉手段をトランジスタで
構成すると共に、判断手段をツェナダイオードで構成す
るという簡単な構成によって、力率改善機能の制御を確
実に行えるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイッチング電源装置の構成例を
示す回路図である。
【図2】図1のスイッチング電源装置の力率改善機能の
制御を示す回路図である。
【図3】図2のスイッチング電源装置の具体的構成例を
示す回路図である。
【図4】図3の比較回路の具体的構成例を示す回路図で
ある。
【図5】従来のスイッチング電源装置の構成例を示す回
路図である。
【図6】(a)(b)は従来技術と本発明との両方を説
明するものであり、スイッチング電源装置の要部の電圧
波形図である。
【符号の説明】
1 AC入力電源 2 ブリッジ整流器 5 昇圧チョッパ回路 6 制御回路 7 平滑コンデンサ 8 チョークコイル 22 出力電力量検出回路(出力電力量検出手段) 23 チョッパ制御回路(力率改善機能制御手段) 36 比較回路(判断手段) 47 ツェナダイオード(判断手段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月2日(2000.6.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 スイッチング電源装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単相交流電源を入
力とする高力率タイプのスイッチング電源装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スイッチング電源装置において、
交流入力電流の導通角を広げ、力率を改善するため、図
5に示すように、ブリッジ整流器2と電圧変換回路17
との間に昇圧チョッパ形式の力率改善回路5が設けられ
ている。
【0003】図5において、AC入力電源1から供給さ
れる電流はブリッジ整流器2により整流され、入力AC
電源整流回路の正出力ライン3と負出力ライン4との間
の電圧波形は、図6(a)に示す全波整流電圧波形とな
る。昇圧チョッパ回路5の制御回路6は、図6(a)の
全波整流電圧波形と、図6(a)に直線で示す平滑コン
デンサ7の充電電圧の電圧レベルを取り込み、これらを
演算処理し、チョークコイル8内に図6(b)の実線で
示す波形の電流を流す。なお、図6(a)に示す両電圧
波形は、共通のグランドレベルを基準としており、両電
圧波形のレベル差は、昇圧チョッパ回路5による電圧昇
圧分(ΔV)に相当する。
【0004】昇圧チョッパ回路5において、抵抗9およ
び抵抗10からなる直列回路は、入力AC電源整流回路
の正出力ライン3と負出力ライン4の間の電圧を抵抗分
割によって降圧し、制御回路6の入力端子11に入力す
る。また、抵抗12および抵抗13からなる直列回路
は、平滑コンデンサ7の充電電圧を抵抗分割により降圧
し、制御回路6の入力端子14に入力する。
【0005】制御回路6は、スイッチングトランジスタ
15の駆動信号を出力端子16から送出してスイッチン
グトランジスタ15をオン又はオフ制御し、前述のよう
にチョークコイル8内に図6(b)の実線で示す波形の
電流を流し、この電流波形がフィルタ回路21により平
均化され、AC入力電源1内に流れる。換言すると、制
御回路6は、上記AC入力電源1内を流れる電流波形が
AC入力電源1の電圧波形に近似波形となるようにスイ
ッチングトランジスタ15のオン又はオフ制御を行う。
【0006】昇圧のメカニズムは、通常、一般の昇圧チ
ョッパ回路と同じであり、スイッチングトランジスタ1
5のオン期間中に入力AC電源整流回路の正出力ライン
3からチョークコイル8を通してスイッチングトランジ
スタ15に電流が流れてチョークコイル8内に励磁エネ
ルギが蓄積され、スイッチングトランジスタ15がオフ
すると、該励磁エネルギにより、昇圧電流が入力AC電
源整流回路の正出力ライン3からチョークコイル8およ
びダイオード20を通して平滑コンデンサ7に流入す
る。
【0007】制御回路6は、前述のように、入力端子1
4にて平滑コンデンサ7の充電電圧レベルを監視し、該
電圧レベルが所定電圧より大きい場合、平滑コンデンサ
7を流れる電流波形の波高値(図6(b)参照)が全体
に低くなるようにスイッチングトランジスタ15をオン
またはオフ制御し、逆に、上記電圧レベルが所定電圧よ
り小さい場合、平滑コンデンサ7を流れる電流波形(図
6(b)参照)の波高値が全体的に高くなるようにスイ
ッチングトランジスタ15をオンまたはオフ制御するこ
とによって、上記電圧レベルが常に所定の一定電圧値に
なるように制御している。電圧変換回路17は、平滑コ
ンデンサ17の充電電圧をスイッチング動作によって所
望の電圧値に変換し、出力端子18及び19から出力す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術は、次のような問題点を有している。
【0009】即ち、力率改善機能を有するスイッチング
電源装置は、力率改善機能のないスイッチング電源装置
と比較して、昇圧チョッパ回路5の力率改善に伴って電
力損失が生じ、その分だけ、電力変換効率が劣化する
が、例えば、機器の待機時のような、特に力率改善の必
要性のない小電力消費状態においても、力率改善機能を
動作させ無駄な電力を浪費している。
【0010】また、スイッチング電源装置が本体機器に
組み込まれている場合は、リモコン受信機からの送信信
号、または本体機器から送信されてくる動作状態を知ら
せる信号を容易にスイッチング電源装置に取り込むこと
ができる。しかし、例えば、ACアダプタのように本体
機器から機構的に切り離されたものに適用する場合、動
作状態を指令する特別の配線を本体機器との間で設ける
必要が生じる。この場合、ACアダプタを上記本体機器
の専用電源に指定せざるを得ず、汎用性に乏しいものと
なってしまう。
【0011】これは、ACアダプタと本体機器との間
は、電源供給線のみにて接続され、出力電圧仕様および
出力電力仕様が合致する範囲において、あらゆる機器に
共通に使用する、という理想からはほど遠い。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスイッチン
グ電源装置は、上記課題を解決するために、力率改善機
能を有する昇圧チョッパ回路を備え、該昇圧チョッパ回
路の出力を1次側に補助巻線を有する変圧器で電圧変換
して、所望の電圧を負荷に供給するスイッチング電源装
置において、以下の措置を講じたことを特徴としてい
る。
【0013】即ち、上記スイッチング電源装置は、上記
補助巻線に誘起される正電圧をダイオードと充電電流を
量的に抑制する素子とを介してコンデンサに導き入れて
上記コンデンサを充電することにより、上記負荷に供給
されている出力電力量を検出する出力電力量検出手段
と、上記コンデンサの充電電圧値と基準電圧値とを比較
し、上記充電電圧値が上記基準電圧値未満の場合に、検
出された上記出力電力量が所定量未満の軽負荷動作状態
であると判断し、上記充電電圧値が上記基準電圧値以上
の場合に、検出された上記出力電力量が所定量以上であ
ると判断する判断手段と、検出された上記出力電力量が
所定量以上であると上記判断手段によって判断された場
合に上記昇圧チョッパ回路の力率改善機能を機能させる
一方、所定量未満の軽負荷動作状態であると判断された
場合に該力率改善機能を機能させない力率改善機能制御
手段とを備えていることを特徴としている。
【0014】上記構成によれば、負荷の状態に基づい
て、昇圧チョッパ回路における力率改善機能が制御さ
れ、該昇圧チョッパ回路の出力が所望の電圧に変換され
て負荷に供給される。
【0015】この際、従来においては、負荷の軽重に関
係なく、昇圧チョッパ回路において力率改善が行われて
いた。その結果、軽負荷動作状態において、力率改善の
必要性がないにもかかわらず、昇圧チョッパ回路におい
て力率改善が行われ、その分だけ、電力損失が生じ、電
力変換効率が劣化していた。
【0016】そこで、本スイッチング電源装置によれ
ば、負荷の軽重に基づいて、昇圧チョッパ回路の力率改
善機能を機能させるか否かが次のようにして制御され
る。すなわち、出力電力量検出手段によって、負荷に供
給されている出力電力量を、補助巻線に誘起される正電
圧をダイオードと充電電流を量的に抑制する素子とを介
してコンデンサに導き入れてコンデンサを充電すること
により検出する。上記素子がコンデンサの充電電流を量
的に抑制するように作用することにより、コンデンサの
充電電圧はスイッチング電源装置の出力電力量に比例し
て変化し、上記素子が高い抵抗値の抵抗である場合のよ
うに僅少の消費電力で所定の出力電力検出機能を果たす
ことができる。そして判断手段によって、コンデンサの
充電電圧値と基準電圧値とを比較し、充電電圧値が基準
電圧値未満の場合に、検出された出力電力量が所定量未
満の軽負荷動作状態であると判断し、充電電圧値が基準
電圧値以上の場合に、検出された出力電力量が所定量以
上であると判断する。
【0017】上記判断の結果、検出された出力電力量が
所定量以上である場合、力率改善機能制御手段は、上記
昇圧チョッパ回路を制御し、力率改善機能を機能させ、
これにより力率改善が行われる。これに対して、判断手
段による上記判断の結果、検出された出力電力量が所定
量未満の軽負荷動作状態である場合、力率改善機能制御
手段は、上記昇圧チョッパ回路を制御し、力率改善機能
を機能させず、したがって、この場合には力率改善が行
われない。
【0018】以上のように、軽負荷状態にて動作してい
る期間、昇圧チョッパ回路において力率改善機能が機能
しなくなるので、力率改善に伴う電力損失が回避され、
その分、省エネルギ化が図れると共に電力変換効率が向
上する。
【0019】しかも、上記負荷の軽重の判断は、スイッ
チング電源装置内の判断手段によって行われるので、該
スイッチング電源装置により電力供給を受ける機器が該
スイッチング電源装置と機構的に切り離されている場合
(例えば、ACアダプタのような場合)でも、両者間の
配線は、電源供給線のみとなり、出力電圧仕様および出
力電力仕様が合致する範囲において、あらゆる機器に共
通に使用でき、汎用性に優れ、且つ、低製造コスト化が
可能なスイッチング電源装置を提供できる。
【0020】また、上記素子を抵抗またはインダクタと
してコンデンサへの充電電流を量的に抑制すると、簡単
な構成で、コンデンサの充電電圧がスイッチング電源装
置の出力電力量に比例して変化し、上記素子が高い抵抗
値の抵抗である場合のように僅少の消費電力で所定の出
力電力検出機能を果たすことができる。
【0021】上記力率改善機能制御手段は、閉または開
により上記昇圧チョッパ回路に対する動作電源の供給ま
たは遮断を行う開閉手段を有し、上記昇圧チョッパ回路
の力率改善機能を機能させない場合に上記開閉手段が開
状態となって上記動作電源を上記昇圧チョッパ回路に供
給せず、上記昇圧チョッパ回路の力率改善機能を機能さ
せる場合に上記開閉手段が閉状態となって上記動作電源
を上記昇圧チョッパ回路に供給することが好ましい。
【0022】この場合、出力電力量が所定量以上である
ことが判断手段によって判断されると、開閉手段が閉状
態となって動作電源が昇圧チョッパ回路に供給される。
これにより、力率改善が昇圧チョッパ回路において行わ
れる。
【0023】これに対して、軽負荷状態にて動作してい
る期間、開閉手段は開状態となるので、昇圧チョッパ回
路に対して動作電源の供給が遮断される。これにより、
昇圧チョッパ回路は動作せず、力率改善が行われなくな
る。このように、軽負荷状態にて動作中は、昇圧チョッ
パ回路に対して動作電源が供給されなくなるので、昇圧
チョッパ回路において電力損失がなくなり、その分、確
実に電力変換効率が向上し、更なる省エネルギ化が図れ
【0024】た、上記開閉手段が閉状態のときに、上
記動作電源から整流器、抵抗を介して上記コンデンサを
更に充電することが好ましい。この場合、コンデンサの
両端の電圧は、この更なる充電に応じて引き上げられて
安定する。これにより、上記直流電流によるコンデンサ
の充電電圧が上記基準電圧値付近で変動している(リッ
プル変動している)場合でも、コンデンサの両端の電圧
が上記のように引き上げられるので、上記開閉手段の開
閉がチャタリングすることを回避でき、昇圧チョッパ回
路において力率改善機能が機能したり機能しなくなった
りすることによってトグルすることがなくなる。これに
より、昇圧チョッパ回路において、より正確に力率改善
機能の制御を行うことが可能となる。
【0025】上記開閉手段はトランジスタであり、上記
動作電源は該トランジスタを介して上記昇圧チョッパ回
路に供給され、上記判断手段は、ツェナ電圧が上記基準
電圧値に対応するツェナダイオードであり、上記コンデ
ンサの両端の電圧が上記ツェナ電圧よりも大きい場合に
上記トランジスタが導通することが好ましい。
【0026】軽負荷動作状態の場合、コンデンサの両端
の電圧はツェナダイオードのアノードからカソードに電
流を流すにいたらないので、トランジスタは駆動されず
非導通の状態になる。動作電源が昇圧チョッパ回路に供
給されないので、力率改善は行われない。これに対し
て、軽負荷動作状態を脱すると、コンデンサの両端の電
圧はツェナダイオードのアノードからカソードに電流を
流し、トランジスタは駆動されて導通の状態になる。こ
れにより、動作電源が昇圧チョッパ回路に供給されるの
で、力率改善が行われる。
【0027】以上のように、開閉手段をトランジスタで
構成すると共に、判断手段をツェナダイオードで構成す
るという簡単な構成によって、力率改善機能の制御を確
実に行える。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1乃至図4、及び図6に基づいて説明すれば、以下のと
おりである。なお、図5で示す従来のスイッチング電源
装置と同じ機能を有する部材については同じ符号を付記
し、詳細な説明を省略する。
【0029】本実施の形態に係るスイッチング電源装置
においては、図1に示すように、図5で示した電圧変換
回路17に、負荷(図示しない)に対して供給されてい
る出力電力量を検出する出力電力量検出回路22が追加
されている。この出力電力量検出回路22は、スイッチ
ング電源装置の出力端子18及び19から上記負荷に対
して供給されている電力量を検出し、この検出量と内部
設定された閾値とを比較する。この出力電力量検出回路
22は、出力電力量が上記閾値より小さい場合、昇圧チ
ョッパ回路5の力率改善機能を機能させない(停止させ
る)ための制御信号を、或いは、出力電力量が上記閾値
より大きい場合、昇圧チョッパ回路5の力率改善機能を
機能させる(動作させる)ための制御信号を昇圧チョッ
パ回路5に出力する。
【0030】上記昇圧チョッパ回路5は、力率改善機能
を機能させないための上記制御信号を出力電力量検出回
路22から受けると、この制御信号に基づいて昇圧機能
を停止させる。この結果、ブリッジ整流器2の出力電圧
はスルーで(そのまま)平滑コンデンサ7に出力され
る。この場合力率及び電力損失等の特性は、力率改善
機能を有しない(昇圧チョッパ回路5が設けられていな
い)スイッチング電源装置と同じである。
【0031】また、昇圧チョッパ回路5は、力率改善機
能を機能させるための上記制御信号を出力電力量検出回
路22から受けると、この制御信号に基づいて昇圧機能
を動作させ、前述の従来技術において説明したように、
ブリッジ整流器2の出力電圧を昇圧する。この結果、平
滑コンデンサ7が充電される。この場合、力率が改善さ
れ、電力損失が力率改善機能を停止した場合と比較して
増加する。
【0032】図2は、図1のスイッチング電源装置の具
体例を示す回路図である。すなわち、図2のスイッチン
グ電源装置において、昇圧チョッパ回路5の動作電源
は、電圧変換回路17から昇圧チョッパ回路5の動作電
源供給ライン24を介して供給される。この動作電源供
給ライン24上に昇圧チョッパ回路5の機能の動作また
は停止を制御するチョッパ制御回路23(力率改善機能
制御手段)が設けられている。このチョッパ制御回路2
3は、スイッチSWを有しその開閉動作によって、上述
の出力電力量検出回路22の制御信号が昇圧チョッパ回
路5の力率改善を機能させるように指示している場合、
上記動作電源供給ライン24を昇圧チョッパ回路5に接
続する一方、上記出力電力量検出回路22の制御信号
が、昇圧チョッパ回路5の力率改善を機能させないよう
に指示している場合、上記動作電源供給ライン24を遮
断する。
【0033】なお、昇圧チョッパ回路5の動作電源は、
必ずしも電圧変換回路17から供給される必要はなく、
昇圧チョッパ回路5内で自給自足したり、正出力ライン
3から供給されたりする構成であってもよい。
【0034】図3は、図2のスイッチング電源装置の具
体例を示し、PWM制御方式のフライバックコンバータ
回路を採用したものである。なお、図2と同じ機能を有
する部材には同じ参照番号を付記し、詳細な説明を省略
する。
【0035】本スイッチング電源装置にAC入力電源1
が接続されると、フィルタ回路21を経由してブリッジ
整流器2から整流電圧が出力される。この時点では、未
だ、昇圧チョッパ回路5が動作していないので、上記整
流電圧はスルー(そのまま)で平滑コンデンサ7に出力
される。
【0036】図示しない起動用電源は、コンデンサ30
を充電し、該充電電圧が所定の電圧値以上に達すると、
PWM制御回路26は動作を開始する。FET27は、
PWM制御回路26により駆動され、変圧器25の一次
巻線25aに流れる電流をオンまたはオフ制御する。F
ET27のオフ期間に変圧器25の二次巻線25bから
ダイオード38、出力端子18を介して負荷(図示しな
い)に電流(電力)が供給される。このとき、コンデン
サ37は、出力端子18及び19間の電圧を平滑化す
る。
【0037】図示しない出力電圧検出回路は、出力端子
18及び19間の電圧を検出し、この情報を図示しない
フォトカプラを介してPWM制御回路26に伝達し、P
WM制御回路26は、この情報に基づいてFET27の
オン期間を制御し、結果として、出力電圧を所定の値に
制御する。このコンバータが起動を開始すると、以後、
変圧器25の補助巻線25cからダイオード28を介し
て供給される電流により、PWM制御回路26及びその
他の補助回路(図示しない)が駆動され、図示しない起
動用電源の動作は停止する。
【0038】出力電力量検出回路22は、変圧器25の
補助巻線25cに誘起される正電圧をダイオード29、
抵抗32を介してコンデンサ31に導き入れ、該コンデ
ンサ31を充電する回路により構成されている。コンデ
ンサ31の両端には、抵抗33が並列に接続され、抵抗
32と抵抗33とによってコンデンサ31の充電電圧の
最大値が決まる。
【0039】出力電力量検出回路22において、上記抵
抗32と抵抗33は、高い抵抗値のものでよく、したが
って僅少の消費電力で、所定の出力電力検出機能を果た
すことができ、しかも、簡単な構成のため、低コストに
て実現が可能である。
【0040】抵抗32は、コンデンサ31の充電電流を
制限するように作用し、この作用により、該コンデンサ
31の充電電圧が、スイッチング電源装置の出力電力量
に比例して変化する。このことは、スイッチング電源装
置の出力電力量が大きくなるにしたがって、補助巻線2
5cに正極性誘起電圧の発生している期間が長くなり、
その分、多くの電流がコンデンサ31に流入することか
ら説明できる。なお、抵抗32は、インダクタに置き換
えることも可能であり、充電電流を量的に抑制するよう
な素子であればよい。
【0041】また、コンデンサ31の充電電圧は、次段
の比較回路36(判断手段)に伝達される。該比較回路
36は、コンデンサ31の充電電圧と比較回路36内に
設けられた図示しない内部基準電圧(基準電圧値)とを
比較し、コンデンサ31の充電電圧の方が大きい場合、
昇圧チョッパ回路5の動作電源供給ライン24上に設け
られたチョッパ制御回路23のスイッチSWをオンす
る。
【0042】この場合、動作電源供給ライン24から昇
圧チョッパ回路5に動作電源が供給され、昇圧チョッパ
回路5は動作し、これにより、力率が改善される。ま
た、昇圧チョッパ回路5の機能の動作または停止を制御
するチョッパ制御回路23のスイッチSWがオンする
と、動作電源供給ライン24から、スイッチSW、ダイ
オード35、抵抗34を介してコンデンサ31に更なる
充電電流が供給されるため、コンデンサ31の両端の電
圧は多少引き上げられて安定する。これにより、例え
ば、コンデンサ31の充電電圧が内部基準電圧と同じレ
ベル付近で、多少上下に変動している(リップル変動し
ている)ような場合、昇圧チョッパ回路5の動作状態と
停止状態との間をトグルすることが防止される。
【0043】また、上記比較回路36は、コンデンサ3
1の充電電圧と、比較回路36内に設けられた内部基準
電圧とを比較し、コンデンサ31の充電電圧の方が低い
場合、昇圧チョッパ回路5の動作電源供給ライン24上
に設けられたチョッパ制御回路23のスイッチSWをオ
フする。したがって、動作電源供給ライン24から昇圧
チョッパ回路5への動作電源の供給が停止され、力率改
善機能が機能しなくなり、その分、電力損失は減少す
る。
【0044】図4は、上記スイッチング電源装置の更な
る具体例を示している。この例における力率改善動作に
ついて図4を参照しながら以下に説明する。なお、図3
と同じ機能を有する部材には同じ参照番号を付記し、詳
細な説明を省略する。
【0045】AC入力電源1からフィルタ回路21を介
して供給される電流は、ブリッジ整流器2により整流さ
れ、入力AC電源整流回路の正出力ライン3と負出力ラ
イン4との間の電圧波形は、図6(a)に示す全波整流
電圧波形となる。制御回路6(例えば、モトローラ社製
のMC34262、MC33262等の力率改善制御I
C)は、何れも図6(a)に示す、全波整流電圧波形と
平滑コンデンサ7の充電電圧の電圧レベルとを取り込
み、これらを演算処理し、チョークコイル8内に図6
(b)の実線にて示した電流を流す。なお、図6の両電
圧波形は、共通のグランドレベルを基準としており、両
電圧波形のレベル差は、昇圧チョッパ回路5による電圧
昇圧分(ΔV)に相当する。
【0046】抵抗9、及び抵抗10からなる直列回路
は、入力AC電源整流回路の正出力ライン3と負出力ラ
イン4との間の電圧を抵抗分割により降圧し、制御回路
6の入力端子11に入力する。また、抵抗12及び抵抗
13からなる直列回路は、平滑コンデンサ7の充電電圧
を抵抗分割により降圧し、制御回路6の入力端子14に
入力する。
【0047】制御回路6は、スイッチングトランジスタ
15の駆動信号を出力端子16から送出してスイッチン
グトランジスタ15をオンまたはオフ制御し、前述のよ
うにチョークコイル8内に図6(b)の実線で示す電流
を流し、この電流波形がフィルタ回路21により平均化
され、AC入力電源1内を流れる。換言すると、制御回
路6は、AC入力電源1内を流れる電流波形がAC入力
電源1の電圧波形に近似波形となるようにスイッチング
トランジスタ15をオンまたはオフ制御している。
【0048】昇圧のメカニズムは、通常、一般の昇圧チ
ョッパ回路と同じであり、スイッチングトランジスタ1
5のオン期間中に入力AC電源整流回路の正出力ライン
3からチョークコイル8を介してスイッチングトランジ
スタ15に電流が流れてチョークコイル8内に励磁エネ
ルギが蓄積され、スイッチングトランジスタ15がオフ
すると励磁エネルギにより、昇圧電流が入力AC電源整
流回路の正出力ライン3からチョークコイル8及びダイ
オード20を介して平滑コンデンサ7に流入する。
【0049】制御回路6は、前述のように、入力端子1
4にて平滑コンデンサ7の充電電圧レベルを監視し、該
充電電圧レベルが所定の電圧より大きい場合、チョーク
コイル8内を流れる電流波形(図6(b)参照)の波高
値が全体に低くなるように、スイッチングトランジスタ
15をオンまたはオフ制御し、逆に、上記充電電圧レベ
ルが所定の電圧より小さい場合、チョークコイル8内を
流れる電流波形(図6(b)参照)の波高値が全体に高
くなるようにスイッチングトランジスタ15をオンまた
はオフ制御することによって、該電圧レベルが常に所定
の一定電圧値になるように制御される。
【0050】また、図3で示した上記比較回路36は、
抵抗32とコンデンサ31の接続点にツェナダイオード
47のカソードが、更に該ツェナダイオード47のアノ
ードにNPNトランジスタ48のベースが抵抗46を介
して接続され、更にまた、コンデンサ31のもう一方の
端子に上記NPNトランジスタ48のエミッタが接続さ
れる構成である。
【0051】コンデンサ31の充電電圧がツェナダイオ
ード47のツェナ電圧よりも大きい場合、カソードから
アノードに向かって電流が流れて上記NPNトランジス
タ48がオンし、該NPNトランジスタ48のコレクタ
がローレベルの電圧レベルになる。また、コンデンサ3
1の充電電圧がツェナダイオード47のツェナ電圧より
も小さい場合、カソードからアノードに向かって電流が
流れないので、NPNトランジスタ48がオフし、該N
PNトランジスタ48のコレクタはハイレベルの電圧レ
ベルになる。
【0052】上記チョッパ制御回路23は、PNPトラ
ンジスタ49からなり、エミッタがコンデンサ30(昇
圧チョッパ回路5用の電流供給源に相当)に接続される
と共に、コレクタが制御回路6の動作用電源受信端子6
aに接続され、且つ、ベースがベース電流制限抵抗10
0を介して上記NPNトランジスタ48のコレクタに接
続されている。上記のように、コンデンサ31の充電電
圧がツェナダイオード47のツェナ電圧よりも大きい場
合、上記NPNトランジスタ48がオンしてPNPトラ
ンジスタ49のベースの電圧レベルがローレベルに引き
下げられると、上記PNPトランジスタ49がオンする
ので、動作電源供給ライン24から動作電源が供給され
て制御回路6が動作する。逆に、コンデンサ31の充電
電圧がツェナダイオード47のツェナ電圧よりも小さい
場合、NPNトランジスタ48がオフしてPNPトラン
ジスタ49のベースの電圧レベルがハイレベルに引き上
げられると、上記PNPトランジスタ49がオフするの
で、動作電源供給ライン24から動作電源が供給されな
くなり、制御回路6の動作が停止する。
【0053】本発明に係るスイッチング電源装置は、以
上のように、交流電圧を整流後、昇圧チョッパ回路(ア
クティブフィルタ)に通して作成した直流電源を次段の
電圧変換回路に通し、所望の電圧に変換する方式の力率
改善機能付のスイッチング電源装置において、電圧変換
回路に出力電力量を検出する手段を備え、該検出手段が
出力電力量と所定の閾値を比較し、出力電力量が所定の
閾値より小さい場合は、昇圧チョッパ回路の機能を停
止、或いは、出力電力量が所定の閾値より大きい場合
は、昇圧チョッパ回路の機能を動作させる手段を備えた
ことを特徴としている。
【0054】従来のスイッチング電源装置は、軽負荷動
作状態において法的規制上及び実用上、力率改善の必要
性がないにもかかわらず、負荷の軽重に関係なく力率改
善回路を動作させていた。これに対して、上記スイッチ
ング電源装置によれば、負荷の軽重を内部で自己判定
し、軽負荷状態にて動作している期間、力率改善機能を
停止し、電力損失を、力率改善回路の電力損失分だけ軽
減する。また、負荷の軽重を自己判定するので、本スイ
ッチング電源装置から電力の供給を受けている機器か
ら、軽負荷動作中であることを知らせる信号を受信する
ことが不要となり、その分、該機器との間に設けるべき
送信線の数を減少できる。これにより、省エネルギ、及
び製造コストの両面において社会貢献することが可能と
なる。
【0055】上記昇圧チョッパ回路の機能の動作または
停止を制御する手段は、昇圧チョッパ回路の動作電源を
オン、オフすることにより、所定の機能を果たすことを
特徴としている。
【0056】この場合、力率改善機能を停止する手段と
して、省エネルギの点で最も有効な手段を提供できる。
例えば、力率改善機能を停止させる手段として、他に
も、上述の制御回路6の信号入力端子11や出力端子1
6の接続を遮断することが挙げられる。この場合、それ
なりに電力損失を軽減するが、何れも制御電流が制御回
路6の出力端子16から供給されるため、この電力消費
分、本手段と比較して省エネルギ効果が劣る。
【0057】上記出力電力量検出手段は、上記電圧変換
回路の変圧器に備えられた補助巻線に誘起される電圧を
ダイオードにより整流後、該整流後の電圧により、抵抗
またはインダクタを通して、コンデンサを充電する回路
と、該コンデンサの充電電圧と基準電圧を比較する回路
により構成され、この比較結果を昇圧チョッパ回路の機
能の停止または動作を制御する手段に伝達することを特
徴としている。
【0058】この場合、出力電力量検出手段として、簡
単な構成で、電力消費が少なく、しかも確実に所定の機
能を達成する構成を提供することができる。例えば、出
力電力量検出手段として、他にも、上記FET27のド
レインに検出抵抗を直列接続し、該検出抵抗の両端の電
圧を検出する構成、及び上記出力端子19と変圧器の上
記巻線25b間に検出抵抗を接続し、該検出抵抗の両端
の電圧を検出する構成が考えられる。しかし、何れも、
検出抵抗に大きな電流が流れ、該検出回路の損失が上記
構成よりも大きくなってしまう。
【0059】コンデンサの充電電圧と基準電圧を比較す
る上記回路は、コンデンサの正極方向に充電される一方
の端子に定電圧ダイオード(ツェナダイオード)のカソ
ードが、更に、該定電圧ダイオードのアノードにNPN
トランジスタのベースが、更にまた、コンデンサの他方
の端子に該NPNトランジスタのエミッタが接続され、
比較結果を該NPNトランジスタのコレクタから出力
し、昇圧チョッパ回路の機能の停止または動作を制御す
る手段に伝達することを特徴としている。
【0060】この場合、コンデンサの充電電圧と基準電
圧とを比較する回路を簡単な構成で、しかも確実に所定
機能を達成する構成を提供できる。例えば、同等機能を
果たす構成として、コンパレータを使用し、該コンパレ
ータの正入力端子にコンデンサの充電電圧を、負入力端
子に基準電圧を入力する構成が考えられるが、本構成の
方が低コストで実現可能である。
【0061】昇圧チョッパ回路の機能の停止または動作
を制御する手段は、昇圧チョッパ回路用電流供給源にP
NPトランジスタのエミッタが、昇圧チョッパ回路の動
作用電源受信端子に該PNPトランジスタのコレクタが
接続され、該PNPトランジスタのベースに出力電力量
検出手段の比較結果が出力されることを特徴としてい
る。
【0062】この場合、昇圧チョッパ回路の機能の停止
または動作を制御する手段は、上記力率改善制御IC用
の動作電源断続手段と、上記コンデンサの充電電圧と基
準電圧とを比較する回路との整合性を図り、確実な動作
を実現できる。
【0063】
【発明の効果】本発明に係るスイッチング電源装置は、
以上のように、上記補助巻線に誘起される正電圧をダイ
オードと充電電流を量的に抑制する素子とを介してコン
デンサに導き入れて上記コンデンサを充電することによ
り、上記負荷に供給されている出力電力量を検出する出
力電力量検出手段と、上記コンデンサの充電電圧値と基
準電圧値とを比較し、上記充電電圧値が上記基準電圧値
未満の場合に、検出された上記出力電力量が所定量未満
の軽負荷動作状態であると判断し、上記充電電圧値が上
記基準電圧値以上の場合に、検出された上記出力電力量
が所定量以上であると判断する判断手段と、検出された
上記出力電力量が所定量以上であると上記判断手段によ
って判断された場合に上記昇圧チョッパ回路の力率改善
機能を機能させる一方、所定量未満の軽負荷動作状態で
あると判断された場合に該力率改善機能を機能させない
力率改善機能制御手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0064】それゆえ、次のような効果を併せて奏す
る。即ち、負荷に供給されている出力電力量は、出力電
力量検出手段によってコンデンサに充電することにより
検出される。コンデンサの充電電流を量的に抑制する素
子の作用により、コンデンサの充電電圧はスイッチング
電源装置の出力電力量に比例して変化し、僅少の消費電
力で所定の出力電力検出機能を果たすことができる。そ
して、判断手段によって充電電圧値と基準電圧値とが比
較され、出力電力量が所定量以上か、或いは所定量未満
の軽負荷動作状態であるかが判断される。この判断の結
果、検出された出力電力量が所定量以上である場合、力
率改善機能制御手段は、上記昇圧チョッパ回路を制御
し、力率改善機能を機能させ、これにより力率改善が行
われる。これに対して、判断手段による上記判断の結
果、検出された出力電力量が所定量未満の軽負荷動作状
態である場合、力率改善機能制御手段は、上記昇圧チョ
ッパ回路を制御し、力率改善機能を機能させず、したが
って、この場合には力率改善が行われない。
【0065】以上のように、軽負荷状態にて動作してい
る期間、昇圧チョッパ回路において力率改善機能が機能
しなくなるので、力率改善に伴う電力損失が回避され、
その分、省エネルギ化が図れると共に電力変換効率を向
上できる。
【0066】しかも、上記負荷の軽重の判断は、スイッ
チング電源装置内の判断手段によって行われるので、該
スイッチング電源装置により電力供給を受ける機器が該
スイッチング電源装置と機構的に切り離されている場合
(例えば、ACアダプタのような場合)でも、両者間の
配線は、電源供給線のみとなり、出力電圧仕様および出
力電力仕様が合致する範囲において、あらゆる機器に共
通に使用でき、汎用性に優れ、且つ、低製造コスト化が
可能なスイッチング電源装置を提供できる。
【0067】また、上記素子を抵抗またはインダクタと
してコンデンサへの充電電流を量的に抑制すると、簡単
な構成で、コンデンサの充電電圧がスイッチング電源装
置の出力電力量に比例して変化し、上記素子が高い抵抗
値の抵抗である場合のように僅少の消費電力で所定の出
力電力検出機能を果たすことができる。
【0068】上記力率改善機能制御手段は、閉または開
により上記昇圧チョッパ回路に対する動作電源の供給ま
たは遮断を行う開閉手段を有し、上記昇圧チョッパ回路
の力率改善機能を機能させない場合に上記開閉手段が開
状態となって上記動作電源を上記昇圧チョッパ回路に供
給せず、上記昇圧チョッパ回路の力率改善機能を機能さ
せる場合に上記開閉手段が閉状態となって上記動作電源
を上記昇圧チョッパ回路に供給することが好ましい。
【0069】この場合、出力電力量が所定量以上である
ことが判断手段によって判断されると、開閉手段が閉状
態となって動作電源が昇圧チョッパ回路に供給され、力
率改善が昇圧チョッパ回路において行われる。
【0070】これに対して、軽負荷状態にて動作してい
る期間、開閉手段は開状態となるので、昇圧チョッパ回
路に対して動作電源の供給が遮断される。これにより、
昇圧チョッパ回路は動作せず、力率改善が行われなくな
る。このように、軽負荷状態にて動作中は、昇圧チョッ
パ回路に対して動作電源が供給されなくなるので、昇圧
チョッパ回路において電力損失がなくなり、その分、確
実に電力変換効率が向上し、更なる省エネルギ化が図れ
るという効果を併せて奏する
【0071】た、上記開閉手段が閉状態のときに、上
記動作電源から整流器、抵抗を介して上記コンデンサを
更に充電することが好ましい。この場合、コンデンサの
両端の電圧は、この更なる充電に応じて引き上げられて
安定する。これにより、上記直流電流によるコンデンサ
の充電電圧が上記基準電圧値付近で変動している(リッ
プル変動している)場合でも、コンデンサの両端の電圧
が上記のように引き上げられるので、上記開閉手段の開
閉がチャタリングすることを回避でき、昇圧チョッパ回
路において力率改善機能が機能したり機能しなくなった
りすることによってトグルすることがなくなる。それゆ
え、昇圧チョッパ回路において、より正確に力率改善機
能の制御を行うことが可能となるという効果を併せて奏
する。
【0072】上記開閉手段はトランジスタであり、上記
動作電源は該トランジスタを介して上記昇圧チョッパ回
路に供給され、上記判断手段は、ツェナ電圧が上記基準
電圧値に対応するツェナダイオードであり、上記コンデ
ンサの両端の電圧が上記ツェナ電圧よりも大きい場合に
上記トランジスタが導通することが好ましい。
【0073】軽負荷動作状態の場合、コンデンサの両端
の電圧はツェナダイオードのアノードからカソードに電
流を流すにいたらないので、トランジスタは駆動されず
非導通の状態になる。動作電源が昇圧チョッパ回路に供
給されないので、力率改善は行われない。これに対し
て、軽負荷動作状態を脱すると、コンデンサの両端の電
圧はツェナダイオードのアノードからカソードに電流を
流し、トランジスタは駆動されて導通の状態になる。こ
れにより、動作電源が昇圧チョッパ回路に供給されるの
で、力率改善が行われる。
【0074】以上のように、開閉手段をトランジスタで
構成すると共に、判断手段をツェナダイオードで構成す
るという簡単な構成によって、力率改善機能の制御を確
実に行えるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイッチング電源装置の構成例を
示す回路図である。
【図2】図1のスイッチング電源装置の力率改善機能の
制御を示す回路図である。
【図3】図2のスイッチング電源装置の具体的構成例を
示す回路図である。
【図4】図3の比較回路の具体的構成例を示す回路図で
ある。
【図5】従来のスイッチング電源装置の構成例を示す回
路図である。
【図6】(a)(b)は従来技術と本発明との両方を説
明するものであり、スイッチング電源装置の要部の電圧
波形図である。
【符号の説明】 1 AC入力電源 2 ブリッジ整流器 5 昇圧チョッパ回路 6 制御回路 7 平滑コンデンサ 8 チョークコイル 22 出力電力量検出回路(出力電力量検出手段) 23 チョッパ制御回路(力率改善機能制御手段) 36 比較回路(判断手段) 47 ツェナダイオード(判断手段)
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月29日(2000.8.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】力率改善機能を有する昇圧チョッパ回路を
    備え、該昇圧チョッパ回路の出力を電圧変換して、所望
    の電圧を負荷に供給するスイッチング電源装置であっ
    て、 上記負荷に供給されている出力電力量を検出する出力電
    力量検出手段と、 検出された上記出力電力量が所定量以上か否かを判断す
    る判断手段と、 検出された出力電力量が所定量以上であると上記判断手
    段によって判断された場合に上記昇圧チョッパ回路の力
    率改善機能を機能させる一方、所定量未満の軽負荷動作
    状態であると判断された場合に該力率改善機能を機能さ
    せない力率改善機能制御手段とを備えていることを特徴
    とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】上記力率改善機能制御手段は、閉または開
    により上記昇圧チョッパ回路に対する動作電源の供給ま
    たは遮断を行う開閉手段を有し、上記昇圧チョッパ回路
    の力率改善機能を機能させない場合に該スイッチング手
    段が上記動作電源を上記昇圧チョッパ回路に供給しない
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装
    置。
  3. 【請求項3】上記出力電力量検出手段は、出力電力量に
    応じた直流電流を充電抵抗を介してコンデンサに充電す
    るものであり、 上記判断手段は、上記コンデンサの両端の電圧値が基準
    電圧値未満の場合に検出された上記出力電力量が所定量
    未満であると判断することを特徴とする請求項1又は2
    に記載のスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】上記出力電力量検出手段は、出力電力量に
    応じた直流電流を充電抵抗を介してコンデンサに充電す
    るものであり、 上記判断手段は、上記コンデンサの両端の電圧値が基準
    電圧値以上の場合に検出された上記出力電力量が所定量
    以上であると判断し、 上記開閉手段が閉状態のときに、上記動作電源から整流
    器、抵抗を介して上記コンデンサを更に充電することを
    特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】上記開閉手段はトランジスタであり、上記
    動作電源は該トランジスタを介して上記昇圧チョッパ回
    路に供給され、 上記判断手段は、ツェナ電圧が上記基準電圧値に対応す
    るツェナダイオードであり、上記コンデンサの両端の電
    圧が上記ツェナ電圧よりも大きい場合に上記トランジス
    タが導通することを特徴とする請求項3又は4に記載の
    スイッチング電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101938219A (zh) * 2009-06-30 2011-01-05 美国思睿逻辑有限公司 用于级联切换功率转换器中辅助电源运行的低能传输模式
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