JP2001094188A - 発光素子および発光素子モジュール - Google Patents

発光素子および発光素子モジュール

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JP2001094188A JP26854299A JP26854299A JP2001094188A JP 2001094188 A JP2001094188 A JP 2001094188A JP 26854299 A JP26854299 A JP 26854299A JP 26854299 A JP26854299 A JP 26854299A JP 2001094188 A JP2001094188 A JP 2001094188A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板が発光波長に対して透明である場合に確
認される基板由来の導波モードが関わる発振波長に対す
る強度変調を抑制し、優れた光出力直線性と外部共振器
との結合特性を示す発光素子を提供すること。 【解決手段】 発光波長に対して透明な基板、該基板上
に形成され該基板と同じ導電型を示す第1導電型クラッ
ド層、および該第1導電型クラッド層上に形成された活
性層構造を有する発光素子であって、前記基板と前記第
1導電型クラッド層の間に第1導電型低屈折率層が形成
されており、かつ、前記基板の発光波長に対する屈折率
sub、前記第1導電型クラッド層の発光波長に対する
平均屈折率の実数部分nclad1、および前記第1導電型
低屈折率層の発光波長に対する平均屈折率nLIL1が以下
の関係式を満足することを特徴とする発光素子。 (式1) nsub > nclad1 > nLIL1

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子およびそ
の発光素子を含む発光素子モジュールに関するものであ
る。本発明は光ファイバー増幅器用励起光源等のような
半導体レーザに好適に利用することができる。また、L
ED、スーパールミネッセントダイオード等の発光素子
への適応も可能である。
【0002】
【従来の技術】近年における光情報処理技術、光通信技
術の進展には目ざましいものがある。例えば、光ファイ
バーネットワークによる双方向通信を、高速に、しかも
画像情報の様な情報量の大きい伝送において実現するに
は大容量の光ファイバー伝送路とともに、その伝送方式
に対する柔軟性を持つ信号増幅用のアンプが不可欠であ
る。この代表例として、Er3+等の希土類をドープした
光ファイバー増幅器(EDFA)の研究が各方面で盛ん
に行なわれている。そして、EDFAのコンポーネント
として不可欠な要素である、優れた励起光源用の半導体
レーザの開発が待たれている。
【0003】EDFA応用に供することのできる励起光
源の発振波長は、原理的に800nm、980nm、1
480nmの3種類存在する。このうち増幅器の特性か
ら見れば980nmでの励起が、利得やノイズ特性等を
考慮すると最も望ましいことが知られている。このよう
な980nm帯の発振波長を有するレーザは、主にGa
As基板上にInGaAsを活性層として用いることで
実現されており、高出力でありながら長寿命であるとい
う相反する要求を満たすことが求められている。さらに
この近傍の波長、例えば890〜1150nmにおいて
はSHG光源等の要求もあり、その他種々の応用面にお
いても優れた特性を有するレーザの開発が待たれてい
る。また、情報処理分野では高密度記録を目的として半
導体レーザの短波長化が進んでいる。特に最近の青色レ
ーザの進展は目覚しく、AlOx等の基板上に成長され
たGaN系材料では、その信頼性も上昇しており、さら
なる研究が続いている。
【0004】たとえばGaAs基板上の980nm帯の
レーザに求められる特性としては、前記のような高出力
特性や高信頼性の他に、光出力の安定性、電流光出力の
直線性、発振波長の安定性等も重要である。光出力の安
定性が重要視されるのは石英ファイバー中にドープされ
たEr3+に対する励起の度合いが変動すると、これが光
増幅器そのもののゲインの揺らぎになってしまうからで
あり、電流光出力特性の優れた直線性は、温度等の外部
環境が変化したときでも一定出力を保持するような制御
をレーザに施すために必要である。また石英ファイバー
中にドープされたEr3+の吸収帯が狭いため、発振波長
の安定性も重要である。
【0005】ところが、半導体レーザではその縦モード
の変動に起因した強度雑音、すなわち光出力の揺らぎが
観測されるのが一般的である。この現象はモードホッピ
ングノイズとして知られており、過去に多くの報告があ
る。基板が発振波長に対して吸収を持つ例として、例え
ばGaAs基板上のAlGaAsを活性層とする780
nm帯のレーザ(Journal of quantum electronics, vo
l.21 No.8,pp1264-1270 August,1985)を挙げることが
できる。ここに示されているようにレーザの環境温度、
あるいは注入電流を変動させた際に、複数の縦モードが
競合していると比較的近接しているモード間、例えばレ
ーザの共振器長で規定される隣接したファブリペローモ
ード間で発振波長の飛びがおこる。上記文献の場合では
モードの飛びは0.2〜0.3nmであることが示され
ており、半導体レーザにおいては異なる発振波長間では
ゲインが違うため、これが強度雑音の原因となる。これ
は横モードが安定化していることとは独立であって、レ
ーザの電流光出力特性においては、その揺らぎ(非直線
性)として観測される。またこのモードホッピングには
ヒステリシスが観測されており、一定の光出力で駆動し
ている場合であっても、その温度履歴、注入電流履歴に
よって発振波長が異なってしまう問題も指摘されてい
る。
【0006】このようなモードホッピングに加えて、基
板が発光している波長に対して透明である場合(例えば
GaAs基板がInGaAs活性層から放出される光に
対して透明な980nm近傍のレーザの場合)には、過
去に報告されているレーザと比較して波長間隔の広い、
大きな強度雑音が発生する。これは以下のような理由に
よる(Journal of quantum electronics, vol.33 No.1
0,pp1801-1809 Octrber,1997)。
【0007】活性層から、特にその下側にもれ出した光
は基板に吸収されることなく基板中に導波される。この
ため、基板由来の導波モードが存在するようになる。特
にその高次モードは、基板上に作り込んだレーザ構造中
を導波される通常のファブリペローモードと結合するよ
うになる。基板は一般に100〜150μm程度の厚み
を有するが、この結果、発振スペクトルの構造中に2〜
3nm程度の波長間隔で、強度変調が見られるようにな
る。すなわち、この2〜3nmの間隔で比較的発振しや
すい縦モードが存在し、これらがモード競合を起こすこ
ととなる。
【0008】レーザのゲインは波長が離れているほど異
なり、10nm程度と極端に離れたモード間ではモード
競合は起こりにくい。しかし上記の2〜3nm離れたモ
ード間では、ゲインの違いは比較的大きいものの、モー
ド競合が起こらないほど離れてもいないため、隣接した
ファブリペローモード間のモードホップに比較すると、
極端に大きな強度雑音が発生してしまう。すなわち、基
板が発光している波長に対して透明である場合に確認さ
れる基板由来の導波モードが関わる発振スペクトル間の
強度変調は、基板が発光している波長を吸収する場合に
みられる通常のファブリペローモード間のモードホッピ
ングよりも大きな強度雑音の原因となる。また、例えば
EDFA用の励起光源等ではその波長安定性も重要であ
るが、このような基板由来の導波モードが関わる発振ス
ペクトル間の強度変調を有するレーザにおいては、外部
共振器、例えば波長安定化のために用いられるグレーテ
ィングファイバーとレーザを結合させた際に、その波長
安定化効果が小さい等の問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来技
術の問題点を解決することを課題とした。具体的には、
本発明は、基板が発光波長に対して透明である場合に確
認される基板由来の導波モードが関わる発振波長の強度
変調を抑制し、結果として優れた光出力直線性をもつ発
光素子を実現し、さらには外部共振器との結合特性を改
善することを解決すべき課題とした。さらに該発光素子
用いた、広い温度範囲と広い出力範囲で安定して動作す
る発光素子モジュールを提供することも解決すべき課題
とした。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討を進めた結果、屈折率を特定条件
下に制御した低屈折率層を形成することによって所期の
効果を奏する優れた発光素子を製造しうることを見出
し、本発明を提供するに至った。すなわち本発明は、発
光波長に対して透明な基板、該基板上に形成され該基板
と同じ導電型を示す第1導電型クラッド層、および該第
1導電型クラッド層上に形成された活性層構造を有する
発光素子であって、前記基板と前記第1導電型クラッド
層の間に第1導電型低屈折率層が形成されており、か
つ、前記基板の発光波長に対する屈折率nsub、前記第
1導電型クラッド層の発光波長に対する平均屈折率の実
数部分nclad1、および前記第1導電型低屈折率層の発
光波長に対する平均屈折率nLIL1が以下の関係式を満足
することを特徴とする発光素子。
【数5】(式1) nsub > nclad1 > nLIL1
【0011】本発明の発光素子の好ましい態様として、
前記第1導電型低屈折率層の厚みT LIL1と発光波長λが
以下の関係式を満足する態様;
【数6】(式2) TLIL1 > λ/20 前記活性層構造上に形成された第2導電型クラッド層、
該第2導電型クラッド層上に形成された第2導電型低屈
折率層、および該第2導電型低屈折率層上に形成された
コンタクト層を有し、かつ、前記第2導電型クラッド層
の発光波長に対する屈折率nclad2、前記第2導電型低
屈折率層の発光波長に対する屈折率nLIL2、および前記
コンタクト層の発光波長に対する屈折率ncontが以下の
関係式を満足する態様;
【数7】(式3) ncont > nclad2 > nLIL2
前記第2導電型低屈折率層の厚みTLIL2と発光波長λが
以下の関係式を満足する態様;
【数8】(式4) TLIL2 > λ/20 前記基板が誘電体であって、その他の材料が半導体から
なる態様;前記発光素子を構成する材料が全て半導体か
らなる態様;前記第1導電型クラッド層または前記第2
導電型クラッド層の少なくとも一方が超格子構造を有す
る態様;前記第1導電型低屈折率層または前記第2導導
電型低屈折率層の少なくとも一方が超格子構造を有する
態様;レーザ素子である態様;GaAs基板上に構成元
素としてIn、GaおよびAsを含む歪量子井戸活性層
を有する半導体レーザである態様;前記GaAs基板の
厚みが75μm以下である態様;前記活性層構造が、活
性層、および光ガイドまたはバリアとして機能する層を
有しており、かつ前記活性層構造の少なくとも一部がn
型の不純物を含む態様;端面発光型である態様を挙げる
ことができる。
【0012】また本発明は、上記の発光素子、および該
発光素子の光の出射方向に外部共振器を有することを特
徴とする発光素子モジュールも提供する。本発明の発光
素子モジュールは、外部共振器が、発光素子の光の出射
方向に特定の波長を選択的に反射するグレーティングフ
ァイバーであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の発光素子
および発光素子モジュールについて詳細に説明する。本
発明の発光素子は、発光波長に対して透明な基板、該基
板上に形成され該基板と同じ導電型を示す第1導電型ク
ラッド層、および該第1導電型クラッド層上に形成され
た活性層構造を少なくとも有する発光素子である。その
特徴は、基板と第1導電型クラッド層の間に第1導電型
低屈折率層が形成されている点と、基板の発光波長に対
する屈折率nsub、第1導電型クラッド層の発光波長に
対する平均屈折率の実数部分nclad1、および第1導電
型低屈折率層の発光波長に対する平均屈折率nLIL1が上
記式1を満足する点にある。このような条件を満たすも
のであれば、本発明の発光素子の構造の詳細や製造方法
は特に制限されない。
【0014】本明細書において「A層の上に形成された
B層」という表現は、A層の上面にB層の底面が接する
ようにB層が形成されている場合と、A層の上面に1以
上の層が形成されさらにその層の上にB層が形成されて
いる場合の両方を含むものである。また、A層の上面と
B層の底面が部分的に接していて、その他の部分ではA
層とB層の間に1以上の層が存在している場合も、上記
表現に含まれる。具体的な態様については、以下の各層
の説明と実施例の具体例から明らかである。
【0015】以下において、本発明の発光素子の好まし
い構成例およびその製造法について具体的に説明する。
本発明の発光素子の一態様として半導体レーザを例に
挙げて以下に説明する。その構成としては、例えば屈折
率導波構造を有し、基板と異なる導電型を有する第2導
電型クラッド層が二層に分かれ、第2導電型第2クラッ
ド層と電流ブロック層とで電流注入領域を形成し、さら
に電極との接触抵抗を下げるためのコンタクト層を有す
るレーザをあげることができる。この例を始めとする様
々なレーザの基本的エピタキシャル構造の製法について
は、例えば特開平8−130344号公報を参考にする
ことができる。この種のレーザは光通信に用いられる光
ファイバー増幅器用の光源等に用いられ、層構成や使用
材料等を適宜選択することによってさらに様々な用途へ
応用することもできる。
【0016】図1は、本発明の発光素子におけるエピタ
キシャル構造の一例としてグルーブ型の半導体レーザの
構成を示した概略断面図である。基板(1)としては、
所望の発振波長、格子整合性、意図的に活性層等に導入
される歪、ガイド層等に用いられる活性層の歪み補償等
の点から、GaAsの単結晶基板を使用することが好ま
しい。GaAsは、V族としてAsやP等を含むIII
−V族半導体レーザに対する格子整合性の観点から望ま
しい。なお、本明細書において元素の<族>の記述でロ
ーマ数字で記載されているものは旧来の表現方法にした
がっている。
【0017】基板はいわゆるジャスト基板だけではな
く、エピタキシャル成長の際の結晶性を向上させる観点
から、いわゆるオフ基板(miss oriented substrate)
の使用も可能である。オフ基板は、ステップフローモー
ドでの結晶成長を促進する効果を有しており、広く使用
されている。オフ基板は0.5〜2度程度の傾斜を持つ
ものが広く用いられるが、量子井戸構造を構成する材料
系によっては傾斜を10度前後にすることもある。基板
には、MBEあるいはMOCVD等の結晶成長技術を利
用して半導体レーザを製造するために、あらかじめ化学
エッチングや熱処理等を施しておいてもよい。
【0018】本発明の発光素子に用いる基板は、発光波
長に対して透明でなければならない。また一般にその厚
みは機械的強度等も考えあわせると、100〜150μ
m程度である。しかし場合によっては、これより薄い基
板も素子の光出力直線性を向上させる観点で望ましい。
75μm以下の厚みはこの観点で好ましく、さらに50
μm以下のものがより望ましい。これは基板が薄い場
合、例えば50μm程度のものを考えると、基板由来の
導波モードによって強度変調を受けた発振波長の間隔が
極端に広がって7〜9nmとなる。このような極端に大
きな間隔の場合には2つのモードのゲインはその片方が
相当に小さくなり、結果として発振スペクトル間の強度
変調の抑制に効果がある。
【0019】バッファ層(2)は、基板バルク結晶の不
完全性を緩和し、結晶軸を同一にしたエピタキシャル薄
膜の形成を容易にするために設けることが好ましい。バ
ッファ層(2)は、基板(1)と同一の化合物で構成す
るのが好ましく、基板がGaAsであるので通常はGa
Asが使用される。しかし、超格子層をバッファ層に使
用することも広く行われており、同一の化合物で形成さ
れなくてもよい。一方、誘電体基板を用いた場合には必
ずしも基板と同一の物質ではなく、その所望の発光波
長、デバイス全体の構造から、適宜、基板と異なった材
料が選ばれる場合もある。
【0020】第1導電型低屈折率層(3)は基板と後述
の第1導電型クラッド層(4)との間に配置され、後述
の活性層から基板側への光のもれ出しを抑制する機能を
有する。この目的のために第1導電型低屈折率層の発光
波長に対する平均屈折率nLI L1は、前記基板の発光波長
に対する屈折率nsub、後述の第1導電型クラッド層の
発光波長に対する平均屈折率の実数部分nclad1ととも
に上記式1を満たすように適宜選択される。nsubとn
clad1との差(nsub−nclad1)は0.1より大きいこ
とが好ましく、0.15より大きいことがより好まし
い。また、nclad1とnLIL1との差(nc lad1−nLIL1
は0.1より大きいことが好ましく、0.12より大き
いことがより好ましい。なお、本明細書における屈折率
はJournal of Applied Physics,Vol.58(3), 1985, R1-R
29に記載される方法により計算された値である。
【0021】第1導電型低屈折率層が存在しない場合に
は後述の第1導電型クラッド層よりも屈折率が高い基板
によって、第1導電型クラッド層からの光のしみ出しが
助長され、基板由来の縦モードを誘発する原因となる
が、式1を満たす層を素子に内在させることで、実効的
に第1導電型クラッド層側からみた基板側の屈折率を低
下させ、基板側への光のしみ出しを解消することができ
る。式1を満たすものならば第1導電型低屈折率層を構
成する材料、構造等は特に制限されず、様々に選択が可
能である。例えば基板がGaAs(980nmにおける
屈折率nsub=3.5252)であり、第1導電型クラ
ッド層がAl0.35Ga0.65As(980nmにおける屈
折率nclad1=3.3346)である場合には、第1導
電型低屈折率層としてAl0.7Ga0.3As(980nm
における屈折率nLIL1=3.1387)等を用いること
ができる。また第1導電型低屈折率層には超格子構造等
を採用することも可能であり、Al0.6Ga0.4As(1
0nm/n=3.1951)/Al0.4Ga0.6As(5
nm/n=3.3069)の対からなる層を、例えば4
0対分積層し第1導電型低屈折率層とすることもでき
る。この場合にはその平均屈折率はnLIL1=(10×
3.1951+5×3.3069)/(10+5)=
3.2324である。第1導電型低屈折率層の厚みは実
効的に第1導電型クラッド層側からみた基板側の屈折率
を低下させ、基板側への光のしみ出しを解消する程度で
あれば特に制限されないが、この目的のために前記第1
導電型低屈折率層の厚みTLIL1が発光波長λに対して上
記式2の関係を満たすことが望ましい。TLIL1はλ/1
0よりも大きいことが好ましく、λ/7よりも大きいこ
とがより好ましい。
【0022】第1導電型クラッド層(4)は一般的には
活性層構造(5)の平均屈折率より小さな屈折率を有す
る材料で構成され、所望の発振波長を実現するために準
備される基板(1)、バッファ層(2)、第1導電型低
屈折率層(3)、活性層構造(5)等により適宜材料が
規定される。例えば基板(1)としてGaAsが使用さ
れ、バッファ層(2)にもGaAsが使用されていると
きには、第1導電型クラッド層(4)としてAlGaA
s系材料、InGaAs系材料、AlGaInP系材
料、InGaP系材料等が用いられる。クラッド層全体
またはその一部には、活性層側からの特定の帯域の光を
反射する反射領域(反射ミラー)を内在させることもで
きる。この反射領域はクラッド層内部で光を活性層側に
戻すもので、前記第1導電型低屈折率層とあわせて基板
への光のしみ出しを抑制する効果がある。またクラッド
層の一部または全てを超格子構造とすることも可能であ
る。
【0023】活性層構造(5)は、波長選択、デバイス
特性等の観点から適宜選択されるが、その発振波長は基
板に対して透明でなければならない。活性層そのものの
材料選択の観点では基板(1)としてGaAsが使用さ
れている場合には活性層としてInGaAs系材料、A
lGaInAs系材料、InGaAsP系材料等が用い
られる。活性層構造(5)はInを含む系であることが
好ましい。最も好ましいのはInGaAsを含む系また
はInGaNを含む系である。これは、一般に使用して
いる基板、すなわちInGaAsの場合にはGaAs基
板が、またInGaNの場合にはAl23が、それぞれ
の発振波長に対して透明であるからである。活性層の構
造としては、バルク活性層、量子井戸活性層等様々な形
態を用いることができる。しかし、活性層構造(5)の
少なくとも一部にはn型の不純物が含まれていることが
望ましい。これによって、特に外部共振器と本発明を適
応したレーザを結合させた際には安定した動作が実現で
き、広い温度範囲、さらには広い光出力領域で光出力直
線性が確保されるからである。
【0024】特に量子井戸を含む活性層構造を有する場
合には、少なくとも光ガイドまたはバリアとして機能す
る層と活性層を有していて、活性層構造の一部にn型の
不純物を含むことが望ましい。また、光ガイド層、バリ
ア層、活性層の数と順序はそれぞれの層の機能を発揮し
うるように任意に組み合わせることが可能であり、ま
た、n型の不純物を含有させる部分についても任意に選
択することが可能である。また、活性層はレーザの特性
改善のために歪量子井戸構造をとっていてもよい。さら
に活性層全体としては歪が打ち消される様に、光ガイド
層の材料等を量子井戸層の有する歪みと逆の歪みを持つ
様に選択してもよい。光ガイド層の材料としてはAlG
aAs系材料、InGaAs系材料、InGaP系材
料、AlGaInP系材料、AlInGaAs系材料、
InGaAsP系材料、GaAsP系材料等活性層にあ
わせて選択することができる。また、光ガイド層は前記
材料を組み合わせた超格子とすることも可能である。さ
らに、量子井戸と光ガイド層の間に意図的にバンドギャ
ップの大きな材料を挿入して、温度特性の改善を行うこ
とも可能である。
【0025】第2導電型第1クラッド層(6)および第
2導電型第2クラッド層(7)は、第1導電型クラッド
層(4)と同様に一般的には活性層構造(5)の平均屈
折率より小さな屈折率を有する材料で構成され、基板
(1)、バッファ層(2)、活性層構造(5)等により
適宜材料が規定される。例えば基板(1)としてGaA
sが使用され、バッファ層(2)にもGaAsが使用さ
れているときには、AlGaAs系材料、InGaAs
系材料、InGaP系材料、AlGaInP系材料、A
lInGaAs系材料、InGaAsP系材料、GaA
sP系材料等が用いられる。これらの層の全体または一
部には、後述のコンタクト層への光の染み出しを低減さ
せる目的で、活性層側からの特定の帯域の光を反射する
反射領域(反射ミラー)を設けることもできる。コンタ
クト層への光のしみ出しの抑制は特に10μmを越える
ような厚いコンタクト層であって、コンタクト層の屈折
率ncontが前述の第2導電型第1クラッド層と第2導電
型第2クラッド層の発光波長に対する平均屈折率の実数
部分nclad2よりも大きい場合に効果的である。また後
述の電流ブロック層が発振波長に対して透明である場合
も効果的である。
【0026】電流ブロック層(8)は、文字通り電流を
ブロックして実質的に流さないようにすることが要求さ
れるので、その導電型は第1導電型クラッド層(4)と
同一かあるいはアンドープとすることが好ましい。ま
た、例えばAlGaAs系で電流ブロック層(8)を形
成する場合であれば、AlyGa1-yAs(0<y≦1)
からなる第2導電型第2クラッド層(7)より屈折率が
小さいことが好ましい。すなわち、電流ブロック層
(8)がAlzGa1-zAs(0≦z≦1)であれば、混
晶比としてはz>yになることが好ましい。また、yと
zの関係において、本発明は、主に半導体レーザ、特に
レーザ構造自体よる導波が基本モードのみであるものに
好適に利用されるが、この観点では、電流ブロック層
(8)と第2導電型第2クラッド層(7)の屈折率差に
よって主に規定される横方向の有効屈折率差は10-3
オーダであることが望ましい。電流ブロック層(8)の
上にはキャップ層(9)を設けることが好ましい。
【0027】第2導電型第2クラッド層(7)の屈折率
は、通常、活性層構造(5)の屈折率以下である。ま
た、第2導電型第2クラッド層(7)は通常第1導電型
クラッド層(4)および第2導電型第1クラッド層
(6)と同一の屈折率とされる。またこれらの層の一部
または全部を反射ミラー層とする際にはそれぞれの層の
平均屈折率は同一になるようにするのが望ましい。第2
導電型第2クラッド層(7)の上には、後述のコンタク
ト層(11)への光の染み出しを抑制する目的で、反射
ミラー層を設けることもできる。
【0028】第2導電型第2クラッド層(7)と後述の
コンタクト層(11)の間には第2導電型低屈折率層
(10)を設けることが望ましい。この層は前述のとお
りコンタクト層への光のしみ出しの抑制を目的として配
置され、得に10μmを越えるような厚いコンタクト層
であって、コンタクト層の屈折率ncontが前述の第2導
電型第1クラッド層と第2導電型第2クラッド層の発光
波長に対する平均屈折率の実数部分より大きい場合に効
果的である。ここでは第2導電型のクラッド層が第1と
第2の2つに分かれている態様について説明している
が、第2導電型クラッド層が単一の層である場合ではn
clad2は単一の層における第2導電型クラッド層の屈折
率に相当する。
【0029】第2導電型低屈折率層(10)は、その目
的のために第2導電型低屈折率層の発光波長に対する屈
折率nLIL2、コンタクト層の発光波長に対する屈折率n
cont、第2導電型クラッド層の発光波長に対する平均屈
折率の実数部分nclad2が上記式3を満たすように適宜
選択されることが好ましい。ncontとnclad2との差
(ncont−nclad2)は0.1より大きいことが好まし
く、0.15より大きいことがより好ましい。また、n
clad2とnLIL2との差(nclad2−nLIL2)は0.1より
大きいことが好ましく、0.12より大きいことがより
好ましい。
【0030】第2導電型低屈折率層は第1導電型低屈折
率層と同様にその構成材料、厚み、構造等を適宜選択す
ることが可能である。特にその厚みTLIL2に関しては発
振波長をλとして上記式4を満たすことが望ましい。T
LIL2はλ/10よりも大きいことが好ましく、λ/7よ
りも大きいことがより好ましい。 第2導電型低屈折率
層の上には、電極(12)との接触抵抗率を下げるため
等の目的で、コンタクト層(11)を設けるのが好まし
い。コンタクト層(11)は、通常、GaAs材料にて
構成される。この層は、通常電極との接触抵抗率を低く
するためにキャリア濃度を他の層より高くする。コンタ
クト層の厚みは適宜選択されるが、前記第2導電型低屈
折率層はコンタクト層が厚い場合に効果的に作用する
【0031】半導体レーザを構成する各層の厚さは、そ
れぞれの層の機能を効果的に奏する範囲内で適宜選択さ
れる。通常、バッファ層(2)の厚さは0.1〜3μ
m、第1導電型クラッド層(4)の厚さは0.5〜5μ
m、活性層構造(5)の厚さは量子井戸構造の場合1層
当たり0.0005〜0.02μm、第2導電型第1ク
ラッド層(6)の厚さは0.05〜0.3μm、第2導
電型第2クラッド層(7)の厚さは0.5〜5μm、電
流ブロック層(8)の厚さは0.3〜2μm、キャップ
層(9)の厚さは0.005〜0.5μm、コンタクト
層(11)の厚さは1〜25μmの範囲から選択され
る。
【0032】図1に示す半導体レーザは、さらに電極
(12)および(13)を形成することにより作製され
る。エピタキシャル層側電極(12)は、p型の場合、
コンタクト層(11)表面に例えばTi/Pt/Auを
順次に蒸着した後、合金化処理することによって形成さ
れる。一方、基板側電極(13)は基板(1)の表面に
形成され、n型電極の場合、例えばAuGe/Ni/A
uを基板表面に順に蒸着した後、合金化処理することに
よって形成される。
【0033】製造した半導体ウエハーには、光の出射面
である端面を形成する。本発明では光の出射は端面出射
とは限らないが、端面出射型のデバイスに好適に用いら
れる。端面は半導体レーザの場合には共振器を構成する
鏡となる。好ましくは、劈開により端面を形成する。劈
開は広く用いられる方法であり、劈開によって形成され
る端面は使用する基板の方位によって異なる。例えば、
好適に利用されるnominally(100)と結晶
学的に等価な面をもつ基板を使用して端面発光型レーザ
等の素子を形成する際には、(110)もしくはこれと
結晶学的に等価な面が共振器を形成する面となる。一
方、オフ基板を使用するときには、傾斜させた方向と共
振器方向の関係によっては端面が共振器方向と90度に
ならない場合もある。例えば(100)基板から、(1
−10)方向に向けて角度を2度傾けた基板を使用した
場合には端面も2度傾くことになる。
【0034】本発明では、露出した半導体端面上に、誘
電体、または誘電体および半導体の組合せからなるコー
ティング層(15)および(16)を形成するのが好ま
しい(図2)。コーティング層は、主に半導体レーザか
らの光の取り出し効率を上げる目的と、端面の保護する
という2つの目的のために形成する。また、後述の外部
共振器との結合を高めるために、発振波長に対して低反
射率(反射率10%以下)のコーティング層を前端面に
施し、発振波長に対して高反射率(例えば80%以上)
のコーティング層を後端面に施す非対称コーティングを
行うのが望ましい。これはさらなる波長安定化のために
使用される外部共振器から戻ってくる光を積極的にレー
ザ内部に取り込み、波長の安定化を促進する点で非常に
重要である。特にこの目的のためには前端面の反射率は
5%、より望ましくは2.5%以下であることが好まし
い。
【0035】コーティング層(15)および(16)に
は、さまざまな材料を用いることができる。例えば、A
lOx、TiOx、SiOx、SiN、SiおよびZn
Sからなる群から選ばれる1種または2種以上の組合せ
を用いることが好ましい。低反射率のコーティング層と
してはAlOx、TiOx、SiOx等が、また高反射
率のコーティング層としてはAlOx/Siの多層膜、
TiOx/SiOxの多層膜等が用いられる。それぞれ
の膜厚を調節することによって、所望の反射率を実現す
ることができる。しかし、一般に低反射率のコーティン
グ層とするAlOx、TiOx、SiOx等の膜厚は、
その波長λでの屈折率の実数部分をnとしてλ/4n近
傍になるように調整するのが一般的である。また、高反
射多層膜の場合も、膜を構成する各材料がλ/4n近傍
になるように調整するのが一般的である。
【0036】本発明の半導体レーザに対して波長安定化
を図るためにレーザ外部に波長選択性のある鏡を準備
し、外部共振器と本発明のレーザを結合させることが望
ましい。特にファイバーグレーティングを用いて外部共
振器を形成すること望ましい。ファイバーグレーティン
グは、その目的に応じて中心波長、反射あるいは透過帯
域、ファイバーグレーティングが有するレーザ側への光
の反射率等を適宜選択可能である。特にファイバーグレ
ーティングのレーザ側への光の反射率がレーザの発振波
長において2〜15%、好ましくは5〜10%であり、
かつ、その反射帯域が中心波長に対して0.1〜5.0
nm、好ましくは0.5〜1.5nmであることが望ま
しい。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の実施例に示す材料、濃度、厚さ、操
作手順等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更
することができる。したがって、本発明の範囲は以下の
実施例に示す具体例に制限されるものではない。
【0038】(実施例1)図1および図2のグルーブ型
の半導体レーザを以下の手順にしたがって製造した。キ
ャリア濃度1×1018cm-3のn型GaAs基板(98
0nmにおける屈折率3.5252、厚さ350μm)
(1)の(100)面上に、MBE法にて、バッファ層
(2)として厚さ1μmでキャリア濃度1×1018cm
-3のn型GaAs層(980nmにおける屈折率3.5
252);第1導電型低屈折率層として厚さ0.15μ
mでキャリア濃度1×1018cm-3のn型Al0.7Ga
0.3As層(980nmにおける屈折率3.138
7);第1導電型クラッド層(4)として厚さ1.5μ
mでキャリア濃度1×1018cm-3のn型Al0.35Ga
0.65As層(980nmにおける屈折率3.334
6);次いで、厚さ35nmでキャリア濃度1×1018
cm-3のn型GaAs光ガイド層上に、厚さ6nmのア
ンドープIn0.16Ga0.84As歪量子井戸層、さらにそ
の上に厚さ35nmでキャリア濃度1×1018cm-3
n型GaAs光ガイド層を有する歪単一量子井戸活性層
構造(5);第2導電型第1クラッド層(6)として厚
さ0.1μmでキャリア濃度1×1018cm-3のp型A
0.35Ga0.65As層(980nmにおける屈折率3.
3346);電流ブロック層(8)として厚さ0.5μ
mでキャリア濃度5×1017cm-3のn型Al0.39Ga
0.61As層(980nmにおける屈折率3.306
9);キャップ層(9)として厚さ10nmでキャリア
濃度1×10 18cm-3のn型GaAs層を順次積層し
た。ここでn型の不純物としてはSiを用い、p型の不
純物としてはBeを用いた。
【0039】最上層の電流注入領域部分を除く部分に窒
化シリコンのマスクを設けた。このとき、窒化シリコン
マスクのストライプ状開口部の幅は1.5μmとした。
ついで硫酸(98重量%)、過酸化水素(30重量%水
溶液)および水を体積比で1:1:5で混合した混合液
を用いて、25℃でキャップ層と電流ブロック層のエッ
チングを27秒かけて、第2導電型第1クラッド層に到
達するまで行った。次いでHF(49%)とNH4
(40%)を1:6で混合した混合液に2分30秒浸漬
して窒化シリコン層を除去した。
【0040】その後、MOCVD法にて第2導電型第2
クラッド層(7)として、キャリア濃度1×1018cm
-3のp型Al0.35Ga0.65As層(980nmにおける
屈折率3.3346)を埋め込み部分(電流注入領域部
分)の厚さが1.5μmになるように成長させ、連続し
て第2導電型低屈折層(10)として厚さ0.15μm
でキャリア濃度1×1018cm-3のp型Al0.7Ga0.3
As層(980nmにおける屈折率3.1387);さ
らに、電極との接触を保つためのコンタクト層(11)
として、厚さ7μmでキャリア濃度1×1019cm-3
p型GaAs層(980nmにおける屈折率3.525
2)を成長させた。ここでのp型不純物としてはZnを
用いた。電流注入領域の幅W(第2導電型第1クラッド
層との界面における第2導電型第2クラッド層の幅)は
2.2μmであった。
【0041】上記の電流ブロック層(8)と第2導電型
第2クラッド層(7)の屈折率の差、およびWの幅は、
導波モードが基本モードのみになるように設計し、クラ
ッド層、電流ブロック層等のAl混晶比を決定した。基
板の厚みを100μmになるようにポリッシングし、さ
らに、基板側電極(13)であるn型電極としてAuG
eNi/Auを、またエピタキシャル層側電極(12)
であるp型電極としてTi/Pt/Auを蒸着させ、4
00℃で合金化を5分間行って半導体ウエハーを完成さ
せた。
【0042】続いて、大気中で、共振器長700μmの
レーザバーの状態に劈開して(110)面を露出させ
た。次いで、AlOx膜を発振波長980nmにおいて
前端面の反射率が2.5%になるように真空中で165
nm製膜し、コーティング層(15)を形成した。さら
に後端面側の処理を行うために、一度レーザバーを真空
層から取り出した。後端面側には、厚さ170nmのA
lOx層/厚さ60nmのアモルファスSi層/厚さ1
70nmのAlOx層/厚さ60nmのアモルファスS
i層の4層からなるコーティング層(16)を形成し、
反射率92%の後端面を作製した。
【0043】作製した半導体レーザの電流光出力特性を
25℃の環境で200mA〜300mAの範囲で詳細に
調べた結果を図3に示す。図4はこれを微分したもの
(スロープ効率(W/A))である。図3に示されてい
るように注入電流に対して光出力が直線的に上昇してい
ることが確認された。またこの場合のスロープ効率の変
動は±0.05(W/A)以内と小さいことが確認され
た。また同様の範囲でピーク波長λpと中心波長λcの
変化を調べた。この結果を図5と図6にそれぞれ示す。
ここでピーク波長λpとは最大の相対強度を示す波長で
あり、中心波長λcとは発振波長全体の重心である。λ
p、λcとも比較的直線的なレッドシフト傾向を示し、
最大の波長飛びが1nm以下であることが確認された。
また、基板由来の広い波長間隔での発振波長に対する強
度変調は観測されなかった。
【0044】さらにレーザ前端面に981nmでの反射
率が6.5%、反射帯域が1nmのグレーティングファ
イバーを配置した半導体レーザモジュールを作製した。
半導体レーザモジュールの環境温度を変化させながら、
グレーティングファイバーからの光出力をパラメータと
してモジュール全体のトラッキングエラーを測定した。
トラッキングエラーとは内臓されているフォトダイオー
ドで光出力を一定にするような制御をした際のファイバ
ーからの光出力の変動であり、外部共振器との結合特性
の指標となるものである。光出力をファイバー端出力と
して100mW、140mW、180mWとなるように
内蔵フォトダイオードで制御し、温度を5℃から40℃
まで変化させた際のトラッキングエラーは±0.3dB
以内と良好であることが確認された。
【0045】(実施例2)第2導電型低屈折率層(1
0)を設けず、またコンタクト層(11)の厚みを3.
5μmとした以外は実施例1と同様にして半導体レーザ
を作製した。作製した半導体レーザの電流光出力特性を
25℃の環境で200mA〜300mAの範囲で詳細に
調べた結果、注入電流に対して光出力が直線的に上昇し
ていることが確認された。またこの場合のスロープ効率
の変動は±0.06(W/A)以内と小さいことが確認
された。また同様の範囲でピーク波長λpと中心波長λ
cの変化を調べた。λp、λcとも比較的直線的なレッ
ドシフト傾向を示し、最大の波長飛びが0.7nm以下
であることが確認された。また、基板由来の広い波長間
隔での発振波長に対する強度変調は観測されなかった。
【0046】さらに実施例1と同様の半導体レーザモジ
ュールを作製し、トラッキングエラーを測定した。光出
力をファイバー端出力として100mW、140mW、
180mWとなるように内蔵フォトダイオードで制御
し、温度を5℃から40℃まで変化させた際のトラッキ
ングエラーは±0.35dB以内と良好であることが確
認された。
【0047】(実施例3)第2導電型低屈折率層(1
0)を設けず、また、第1導電型低屈折率層(3)をA
0.6Ga0.4As(10nm/n=3.1951)/A
0.4Ga0.6As(5nm/n=3.3069)の対か
らなる層を50対層分積層してその平均屈折率nLIL1
3.2324とした以外は実施例1と同様にして半導体
レーザを作製した。作製した半導体レーザの電流光出力
特性を25℃の環境で200mA〜300mAの範囲で
詳細に調べた結果、注入電流に対して光出力が直線的に
上昇していることが確認された。またこの場合のスロー
プ効率の変動は±0.05(W/A)以内と小さいこと
が確認された。また同様の範囲でピーク波長λpと中心
波長λcの変化を調べた。λp、λcとも比較的直線的
なレッドシフト傾向を示し、最大の波長飛びが0.6n
m以下であることが確認された。また、基板由来の広い
波長間隔でのモードホッピングが観測されなかった。
【0048】さらに実施例1と同様の半導体レーザモジ
ュールを作製し、トラッキングエラーを測定した。光出
力をファイバー端出力として100mW、140mW、
180mWとなるように内蔵フォトダイオードで制御
し、温度を5℃から40℃まで変化させた際のトラッキ
ングエラーは±0.32dB以内と良好であることが確
認された。
【0049】(実施例4)基板(1)の厚みを50μm
とした以外は実施例1と同様にして半導体レーザを作製
した。作製した半導体レーザの電流光出力特性を25℃
の環境で200mA〜300mAの範囲で詳細に調べた
結果、注入電流に対して光出力が直線的に上昇している
ことが確認された。またこの場合のスロープ効率の変動
は±0.035(W/A)以内と小さいことが確認され
た。また同様の範囲でピーク波長λpと中心波長λcの
変化を調べた。λp、λcとも比較的直線的なレッドシ
フト傾向を示し、最大の波長飛びが0.4nm以下であ
ることが確認された。また、基板由来の広い波長間隔で
のモードホッピングは観測されなかった。
【0050】さらに実施例1と同様の半導体レーザモジ
ュールを作製し、トラッキングエラーを測定した。光出
力をファイバー端出力として100mW、140mW、
180mWとなるように内蔵フォトダイオードで制御
し、温度を5℃から40℃まで変化させた際のトラッキ
ングエラーは±0.28dB以内と良好であることが確
認された。
【0051】(比較例)第1導電型低屈折率層(3)と
第2導電型低屈折率層(10)を設けなかった以外は実
施例1と同様にして半導体レーザを作製した。作製した
半導体レーザの電流光出力特性を25℃の環境で200
mA〜300mAの範囲で詳細に調べた結果を図7に示
す。図8はこれを微分したもの(スロープ効率(W/
A))である。図7では、特に280mA近傍に示され
ているように、注入電流に対して光出力が直線的でない
部分が存在することが確認された。またこの場合のスロ
ープ効率の変動は全体にわたって大きく、最大では1.
15W/Aを越え、最小では0.75W/Aよりも小さ
かった。また同様の範囲でピーク波長λpと中心波長λ
cの変化を調べた。この結果を図9と図10にそれぞれ
示す。λp、λcともに、階段状の変化を示し、基板由
来の広い波長間隔での発振波長に対する強度変調が観測
された。最大の波長飛びは2.8nm程度であることが
確認された。
【0052】実施例1と同様の半導体レーザモジュール
を作製し、モジュール全体のトラッキングエラーを測定
した。光出力をファイバー端出力として100mW、1
40mW、180mWとし、温度を5℃から40℃まで
変化させた際のトラッキングエラーは±0.6dBと大
きいことが確認された。
【0053】
【発明の効果】本発明の発光素子は、基板が発光波長に
対して透明である場合に確認される基板由来の導波モー
ドが関わる発振波長に対する強度変調を抑制し、優れた
光出力直線性と外部共振器との結合特性を示す。また、
本発明の発光素子モジュールは、広い温度範囲と広い出
力範囲で安定して動作する。このため、本発明の発光素
子と発光素子モジュールの応用範囲は極めて多岐にわた
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発光素子の一態様である半導体レー
ザの断面図である。
【図2】 本発明の発光素子の一態様である半導体レー
ザの斜視図である。
【図3】 実施例1の半導体レーザの電流光出力特性を
示すグラフである。
【図4】 実施例1の半導体レーザの電流とスロープ効
率の関係を示すグラフである。
【図5】 実施例1の半導体レーザのピーク波長λpの
変化を示すグラフである。
【図6】 実施例1の半導体レーザの中心波長λcの変
化を示すグラフである。
【図7】 比較例の半導体レーザの電流光出力特性を示
すグラフである。
【図8】 比較例の半導体レーザの電流とスロープ効率
の関係を示すグラフである。
【図9】 比較例の半導体レーザのピーク波長λpの変
化を示すグラフである。
【図10】 比較例の半導体レーザの中心波長λcの変
化を示すグラフである。
【符号の説明】
1: 基板 2: バッファ層 3: 第1導電型低屈折率層 4: 第1導電型クラッド層 5: 活性層構造 6: 第2導電型第1クラッド層 7: 第2導電型第2クラッド層 8: 電流ブロック層 9: キャップ層 10: 第2導電型低屈折率層 11: コンタクト層 12: エピタキシャル層側電極 13: 基板側電極 15: コーティング層 16: コーティング層
フロントページの続き Fターム(参考) 2H037 AA01 BA02 CA01 5F041 AA14 CA05 CA34 CA65 CA66 CA74 CA85 CB03 EE25 FF14 5F073 AA13 AA44 AA51 AA55 AA73 AA83 AB21 BA01 CA07 CB02 CB07 CB20 CB22 DA05 DA06 DA23 DA32 EA07 EA29 FA02 HA10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光波長に対して透明な基板、該基板上
    に形成され該基板と同じ導電型を示す第1導電型クラッ
    ド層、および該第1導電型クラッド層上に形成された活
    性層構造を有する発光素子であって、 前記基板と前記第1導電型クラッド層の間に第1導電型
    低屈折率層が形成されており、かつ、 前記基板の発光波長に対する屈折率nsub、前記第1導
    電型クラッド層の発光波長に対する平均屈折率の実数部
    分nclad1、および前記第1導電型低屈折率層の発光波
    長に対する平均屈折率nLIL1が以下の関係式を満足する
    ことを特徴とする発光素子。 【数1】(式1) nsub > nclad1 > nLIL1
  2. 【請求項2】 前記第1導電型低屈折率層の厚みTLIL1
    と発光波長λが以下の関係式を満足することを特徴とす
    る請求項1に記載の発光素子。 【数2】(式2) TLIL1 > λ/20
  3. 【請求項3】 前記活性層構造上に形成された第2導電
    型クラッド層、該第2導電型クラッド層上に形成された
    第2導電型低屈折率層、および該第2導電型低屈折率層
    上に形成されたコンタクト層を有し、かつ、 前記第2導電型クラッド層の発光波長に対する屈折率n
    clad2、前記第2導電型低屈折率層の発光波長に対する
    屈折率nLIL2、および前記コンタクト層の発光波長に対
    する屈折率ncontが以下の関係式を満足することを特徴
    とする請求項1または2に記載の発光素子。 【数3】(式3) ncont > nclad2 > nLIL2
  4. 【請求項4】 前記第2導電型低屈折率層の厚みTLIL2
    と発光波長λが以下の関係式を満足することを特徴とす
    る請求項3に記載の発光素子。 【数4】(式4) TLIL2 > λ/20
  5. 【請求項5】 前記基板が誘電体であって、その他の材
    料が半導体からなることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の発光素子。
  6. 【請求項6】 前記発光素子を構成する材料が全て半導
    体からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の発光素子。
  7. 【請求項7】 前記第1導電型クラッド層または前記第
    2導電型クラッド層の少なくとも一方が超格子構造を有
    することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    発光素子。
  8. 【請求項8】 前記第1導電型低屈折率層または前記第
    2導導電型低屈折率層の少なくとも一方が超格子構造を
    有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
    の発光素子。
  9. 【請求項9】 レーザ素子であることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれかに記載の発光素子。
  10. 【請求項10】 GaAs基板上に構成元素としてI
    n、GaおよびAsを含む歪量子井戸活性層を有する半
    導体レーザであることを特徴とする請求項9に記載の発
    光素子。
  11. 【請求項11】 前記GaAs基板の厚みが75μm以
    下であることを特徴とする請求項10記載の発光素子。
  12. 【請求項12】 前記活性層構造が、活性層、および光
    ガイドまたはバリアとして機能する層を有しており、か
    つ前記活性層構造の少なくとも一部がn型の不純物を含
    むことを特徴とする請求項10または11に記載の発光
    素子。
  13. 【請求項13】 端面発光型であることを特徴とする請
    求項1〜12のいずれかに記載の発光素子。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の発
    光素子、および該発光素子の光の出射方向に外部共振器
    を有することを特徴とする発光素子モジュール。
  15. 【請求項15】 前記外部共振器が、前記発光素子の光
    の出射方向に特定の波長を選択的に反射するグレーティ
    ングファイバーであることを特徴とする請求項14に記
    載の発光素子モジュール。
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