JP2001093563A - 外部マニホルド型燃料電池 - Google Patents

外部マニホルド型燃料電池

Info

Publication number
JP2001093563A
JP2001093563A JP27324899A JP27324899A JP2001093563A JP 2001093563 A JP2001093563 A JP 2001093563A JP 27324899 A JP27324899 A JP 27324899A JP 27324899 A JP27324899 A JP 27324899A JP 2001093563 A JP2001093563 A JP 2001093563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stack
manifold
fuel cell
external manifold
seal layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27324899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3444484B2 (ja
Inventor
Junji Niikura
順二 新倉
Hideo Obara
英夫 小原
Tatsuto Yamazaki
達人 山崎
Kazuhito Hado
一仁 羽藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP27324899A priority Critical patent/JP3444484B2/ja
Publication of JP2001093563A publication Critical patent/JP2001093563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3444484B2 publication Critical patent/JP3444484B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部マニホルド型燃料電池のスタック側面に
おいて、信頼性の高いガスシール性を実現し、かつ外部
マニホルドの脱着を可能とすること。 【解決手段】 電解質層と、前記電解質層を挟持する触
媒反応層を有する一対の電極と、前記電極に燃料および
酸化剤を供給するための流路を有する導電性セパレータ
とを積層したスタックからなり、前記スタックの側面
に、前記燃料、前記酸化剤、および温度制御もしくは加
湿のために前記スタックに供給する流体のうち少なくと
も1種以上を供給するための外部マニホルドを具備する
燃料電池において、前記外部マニホルドと前記スタック
の側面との間に、前記外部マニホルドおよびスタックの
側面から脱着可能な弾性体からなる非接着性シール層を
有する外部マニホルド型燃料電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポータブル電源、
電気自動車用電源、家庭内コージェネレーションシステ
ム等に使用される燃料電池に関する。また、本発明は、
特に燃料、酸化剤または冷却流体などを外部マニホルド
によって供給する外部マニホルド型燃料電池の構成およ
びその製造法に関する。さらに、本発明は、比較的低温
で動作する固体高分子型およびリン酸型などの燃料電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、水素ガスなどの燃料と空気
などの酸化剤を電極において電気化学的に反応させて電
気を発生するものであり、場合によっては熱も同時に発
生させる。そして、使用する電解質の種類によって、固
体高分子型、リン酸型、溶融炭酸塩型および固体酸化物
型などの燃料電池がある。ここで、近年、開発が盛んに
行われている固体高分子電解質型燃料電池の概略部分断
面図を図8に示す。図8において、水素イオンを選択的
に輸送する高分子電解質膜81の両面には、白金系の金
属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒反応
層82および82’が密着して配されている。さらに、
触媒反応層82および82’の外面には、ガス通気性と
導電性を兼ね備えた拡散層83および83’が密着して
配されている。この触媒反応層82および82’と拡散
層83および83’により電極84および84’が構成
される。また、供給される水素ガスや空気が電池外へリ
ークしたり互いに混合したりしないように、電極の周囲
には高分子電解質膜81を挟んでシール部材85を配
し、セパレータ板87との隙間を密封することのできる
構造が採用されている。電極84および84’、電解質
膜81、ならびにシール部材85は、電極電解質接合体
(以下、「MEA」という。)86を形成している。
【0003】MEAの外側には、MEAを機械的に固定
するとともに、隣接するMEA同士を互いに電気的に直
列に接続するための導電性セパレータ板87が配されて
いる。セパレータ板87の電極84と接触する部分に
は、電極に水素ガスおよび空気などの反応ガスを供給
し、かつ発生したガス、水分および余剰の反応ガスを運
び去るためのガス流路88が形成されている。そして、
電解質膜81を2つのMEAで挟み、さらにMEAの外
側をセパレータ87で挟むことにより、単電池が構成さ
れる。また、2セル毎に配されるセパレータ板87’の
内部には、電池温度を一定に保つための冷却媒体を循環
させる冷却媒体流路89が設けられている。このように
冷却水を循環させることにより、反応により発生した熱
エネルギーは、温水などの形で利用される。このよう
に、燃料電池においては、一般的に単電池を数多く積み
重ねた積層構造が採用されており、いわゆるスタックを
構成している。
【0004】そして、各単電池には、水素ガス、空気お
よび冷却媒体などを供給するためのマニホルドが必要で
ある。そして、マニホルドの種類によって、内部マニホ
ルド型燃料電池と外部マニホルド型燃料電池とがある。
内部マニホルド型燃料電池とは、各単電池へのガス供給
孔、ガス排出孔、さらには冷却水の供給排出孔を、スタ
ック内部に確保したものであり、外部マニホルドとは、
前記供給排出孔を有するマニホルドを別途スタックの側
面に配したものである。ここで、図7に外部マニホルド
型燃料電池の構成の一例を示す。図7に示すように、外
部マニホルド型燃料電池の場合、マニホルド3のフラン
ジ面32に接するスタック71は、前述のMEAやセパ
レータなどの薄板状構成物の積層体であり、その側面に
は各種流体を供給排出するための孔72が開口してい
る。そして、スタック71の側面に外部マニホルド3を
配置する場合、側面とフランジ面32との間で反応ガス
が漏れないように、シール層を設ける必要がある。
【0005】図6の(a)に、スタック71の側面の様
子を模式的に示す拡大概略斜視図を示す。図6の(a)
に示すように、スタック71の側面には、MEA86お
よびセパレータ87の端面の寸法誤差等に起因する凹凸
があるため、マニホルドのフランジ面32との間隙にシ
ール層61を設けてシールしようとした場合、内部マニ
ホルド型と比較して信頼性の高いシールを形成すること
は比較的困難である。そのため、外部マニホルドのシー
ルを形成する方法としては、例えばリン酸型燃料電池等
では、図6の(b)に示すようにスタック側面の凹凸部
62に、加熱により軟化させたフッ素樹脂シート63を
挟んで板64を押し当て、凹凸部を平らにしてマニホル
ドを取り付ける方法が提案されている(例えば特開平3
−184271号公報)。しかし、凹凸の間隔が小さい
場合、または凹部が深くなっている場合は、熱変形した
フッ素樹脂シートと凹凸部に間隙が残ってしまい、反応
ガスの漏洩が発生する場合がある。また、フッ素樹脂シ
ートは塑性変形するが比較的硬いため、常に大きな力で
スタック側面に押しつけながら使用しなければならない
という問題がある。
【0006】これに対し、図6の(c)に示すように、
スタック側面と外部マニホルドフランジ面32’との間
に、コーキング材65とパッキン66を挿入して反応ガ
スの漏洩を防ぐ方法も提案されている(例えば特開平3
−233867号公報)がある。確かに、この方法によ
れば比較的信頼性の高いシール性を得ることができる
が、万一シールが確実に行われていない場合、その不具
合の発見は、外部マニホルドを取り付け、漏洩試験を行
うまでわからない。さらに、漏洩が発見され、再度外部
マニホルド全体を取り外してシールをやり直す場合、ま
たはスタックを構成する単電池を交換する必要性が発生
した場合等、何らかの理由で外部マニホルドを取り外す
必要がある場合が問題である。すなわち、通常のコーキ
ング材を使用していると、スタック側面にコーキング材
が付着し、その除去が困難だからである。また、再度外
部マニホルドを取り付ける際にも、スタック側面等に残
留したコーキング材がシールの確実性を低下させる等の
問題がある。
【0007】次に、固体高分子電解質型燃料電池では、
前述の従来法以外にも、スタック側面と外部マニホルド
のフランジ面との間に、独立気泡を有するシール部材
(例えば独立気泡を有するEPDM製シート等)を挿入
し、外部マニホルドを取り付けることが行われている。
しかし、この従来法においても、凹凸の間隙が小さい場
合には、シール材がその間隙を完全に埋めることことは
容易でなく、充分なシール性を得ることができないのが
現状である。さらに、低温動作型の燃料電池では、接着
性の液状シリコーンゴム等を用いて、外部マニホルドを
スタックの側面に直接接着する方法も使用される。しか
し、この場合、完全なシールが比較的容易に得られるも
のの、接着性が高いために、一度シリコーンゴムを塗布
し硬化させた場合、後に外部マニホルドを取り外すこ
と、およびスタックの側面に付着したシリコーンゴムを
完全に除去することが極めて困難であるという問題があ
る。
【0008】ところで、燃料電池は多数の単電池を積層
して使用する形態であるため、なかにはスタック製作後
に異常を有するセルが発見される場合もある。こうした
場合、前述のように外部マニホルドの取り外しおよび再
取り付けが困難であると、異常セルの交換も容易に行え
ないという問題がある。すなわち、外部マニホルドをス
タックの側面に配置する場合には優れたシール性が求め
られ、さらに、脱着可能であることが求められているの
である。さらに、従来の燃料電池には、実際の使用形態
も問題が生じる。現在、燃料電池の応用のひとつとし
て、自動車の動力源として使用することが検討されてい
る。このよう検討において、1つの外部マニホルドを複
数個のスタックで共同利用する構成も考えられている。
しかし、このような構成において、何らかの不都合をき
たしたスタックを交換等する必要がある場合、外部マニ
ホルドの取り外しおよび取り付けの容易性が実用上極め
て重要な因子となる。以上のように、燃料電池のスタッ
クの外部マニホルドからの取り外し、および再取り付け
が困難であったり、再取り付けを行った場合のシール性
に対する信頼性も低いと、燃料電池の製造段階だけでな
く整備保守段階においても、多大な時間的ロスおとび信
頼性の低下を招くという問題があるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、上述のような従来技術における問題点に鑑み、外部
マニホールド型燃料電池において、外部マニホルドとス
タック側面との間のガスシールが確実に得られ、さらに
外部マニホルドの取り付けおよび取り外しが容易である
外部マニホルド型燃料電池を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の目的を
達成すべく、電解質層と、前記電解質層を挟持する触媒
反応層を有する一対の電極と、前記電極に燃料および酸
化剤を供給するための流路を有する導電性セパレータと
を積層したスタックからなり、前記スタックの側面に、
前記燃料、前記酸化剤、および温度制御もしくは加湿の
ために前記スタックに供給する流体のうち少なくとも1
種以上を供給するための外部マニホルドを具備する燃料
電池において、前記外部マニホルドと前記スタックの側
面との間に、前記外部マニホルドおよびスタックの側面
から脱着可能な弾性体からなる非接着性シール層を設け
る。この場合、前記外部マニホルドおよび前記非接着性
シール層との間に、前記外部マニホルドおよび前記非接
着性シール層とを接着する接着性シール層を設けるのが
有効である。また、前記スタックの側面に位置するシー
ル層の上に、剛性を有しかつ前記外部マニホルドのシー
ル面と同じ形状の透明板を設けるのが有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の最大の特徴は、前記外部
マニホルドが取り付けられる前記スタックの側面に、前
記外部マニホルドの脱着可能な弾性体からなる非接着性
シール層を設ける点にある。本発明は、従来から前記ス
タックの側面に設けられていたシール層を構成する材料
を選択することにより、外部マニホルドとスタック側面
との間のガスシールを確実にし、さらに外部マニホルド
の取り付けおよび取り外しを容易に行うことができると
いう効果を奏するものである。すなわち、本明細書にお
ける「非接着性シール層」とは、シール機能を有する
が、完全には接着してしまわず、容易に剥がすことので
きるものをいう。前記外部マニホルドは、例えばステン
レス鋼などの金属、ポリカーボネートなどの樹脂などか
ら構成する。また、燃料電池のスタックの側面には、燃
料電池を構成するセパレータ(金属、カーボンなど)、
MEAシール部材または粉体(フェノール樹脂、EPD
Mなど)、場合によっては電解質膜、カーボン製多孔体
(ペーパー、クロス)などが面している。
【0012】したがって、外部マニホルドの脱着が可能
な弾性体を構成する材料(シール剤)は、スタックの側
面を構成する前記材料および外部マニホルドを構成する
材料に対して脱着可能であることが必要である。換言す
れば、非接着性シール層を構成するシール剤は、スタッ
クの側面に塗布した後に硬化させた場合に、接着力が弱
い弾性体としてシール層を形成し、前記外部マニホルド
の脱着を可能とする粘性流体であればよい。さらに具体
的には、一般的に離型性およびガス気密性に優れる樹脂
をシール剤として用いるのが好ましい。例えば、液状シ
リコーンゴムなどがあげられる。このような非接着性シ
ール層を設けることにより、燃料電池のスタックの側面
と非接着性シール層との間には極めて高いシール性が保
持される。また、非接着性シール層の外側に取り付けら
れた外部マニホルドは、適当な力でスタック側面に押し
つけられている限り、良好な密着性を発揮する。しか
し、非接着性シール層は外部マニホルドに対して接着力
が弱いため、スタック側面に押しつける力が解除される
と、容易にこれを剥離することができるのである。
【0013】次に、本発明の燃料電池においては、前記
外部マニホルドおよび前記非接着性シール層との間に、
前記外部マニホルドおよび前記非接着性シール層とを接
着する接着性シール層を有する設けるのが有効である。
ここで、「接着性シール層」とは、前述の「非接着性シ
ール層」に対する概念であり、シール性を有しかつ強力
に接着するものであり、必ずしも脱着可能ではないもの
である。このような接着性シール層を設けることによ
り、外部マニホルド本体と二層からなるシール層の間を
強く接着することができ、燃料電池のスタックの側面と
の間においては、必要時に比較的容易に分離することが
できる。
【0014】さらに、本発明の燃料電池においては、燃
料電池のスタックの側面に位置するシール層の上に、前
記外部マニホルドのシール面と同じ形状の剛性を有する
透明板を設けるのが好ましい。これは、シール層が、ス
タックの側面の凹凸を隙間なく覆って良好なガスシール
性を保持しているかどうかを確認するためである。した
がって、前記透明板を構成する材料は、透明性および剛
性を具備することに加えて、シール層と脱着可能である
のが好ましい。なお、ここで用いるシール層を構成する
材料は、前述の非接着性シール層であっても、接着性シ
ール層であってもかまわない。前記透明板を構成する材
料としては、必ずしも透明度が高くなくとも、スタック
側面に対するシール層の状態が確認できる程度であれば
良く、構成材料および厚さなどについても、本発明の効
果を損なわない範囲であれば特に制限されるものではな
い。具体的には、例えば、ポリカーボネート、アクリル
樹脂、塩化ビニル、ガラスなどがあげられる。なかで
も、耐熱性、耐衝撃性に優れるという理由から、ポリカ
ーボネートを用いるのが好ましい。また、前記透明板の
形状は、外部マニホルドのシール有効面と同等の形状で
あればよい。
【0015】このように、スタック側面に位置するシー
ル層の上に、前記透明板を設けることにより、シール層
がスタック側面の凹凸を間隙無く埋め尽くしているか
を、前記の透明板を通して目視で確認することができ
る。したがって、最もシールの確実性を得ることが困難
である凹凸部のシールの確実性を確認してから、外部マ
ニホルドを設置することができる。なお、前記透明板と
外部マニホルドとの間にもなんらかの接着手段を設ける
ことが必要でるが、このばあいも、非接着性シール層と
接着性シール層のいずれを設けても構わない。これによ
り、前記透明板の平滑面とシール層を介して、容易に、
かつ高いガスシール性を有する状態で、外部マニホルド
をスタック側面に設置することができる。
【0016】
【実施例】本発明を、電解質として固体高分子電解質膜
を用いた固体高分子電解質型燃料電池について適用した
実施例につて、図面を参照しながら説明する。 《実施例1》本実施例では、塗布後に接着力が弱い弾性
体として硬化して非接着性シール層を形成する粘性流体
として、接着性をほとんど有しない液状シリコーンゴム
(東芝シリコーン(株)製のTSE3455T)を用い
た。前記液状シリコーンゴムは、型取り用として接着性
をほとんど有さず、使用にあたって、100重量部に対
して硬化剤を約10重量部添加・撹拌してから用いる二
液型のものであった。粘度は200〜500ポアズであ
り流動性が良いものであった。また、この液状シリコー
ンゴムは、塗布後数時間で硬化が始まり、24時間でほ
ぼ硬化を終了する仕様のものであった。以下、図1を参
照しながら説明する。
【0017】まず、図1の(a)に示すように、シリン
ジに前記液状シリコーンゴムを充填し、燃料電池のスタ
ックのマニホルド取り付け面4に、必要量の液状シリコ
ーンゴムを塗布して非接着性シール層1を設けた。液状
シリコーンゴムの粘度が比較的低いため、スタック側面
にセパレータとMEAによって形成される凹凸部(最小
ピッチ約0.3mm、最大深さ約1mm)2にも、特に
塗り込める操作をしなくても、自然に液状シリコーンゴ
ムが細部の間隙にまで流入し、充填させることができ
た。次に、液状シリコーンゴムが硬化する前に、マニホ
ルド3を所定の位置に配置し、取り付け用のボルト5に
よって、マニホルド3を燃料電池のスタック本体に圧
接、固定した。そして、液状シリコーンゴムがある程度
硬化したところで他方のマニホルド取り付け側面にも同
様の処理をし、マニホルドを取り付けた。
【0018】[評価]24時間後、液状シリコーンゴム
が完全に硬化した時点で、マニホルドの出口側を封じ、
入口側から1kgfGのチッ素を導入し漏れの有無を調
べたが、実用上問題になるような漏れは認められなかっ
た。次に、このマニホルドを取り外してみたところ、図
の(b)に示すように、マニホルド3のフランジ面から
剥がれ、硬化したシリコーンゴム1’はスタック側面に
付着した状態で外れた。一方、スタック側面に付着した
シリコーンゴム1’は、一端をつかんでゆっくり剥がす
と、表面に残留することなくきれいに除去することがで
きた。さらに、マニホルドを取り外した後、再度マニホ
ルドを取り付けたところ、シール層の残留物がほとんど
無いため、取り付け作業を迅速かつ確実に行うことがで
きた。またガスシール性の信頼性にも問題が無いことも
確認できた。このように、本発明によれば、マニホルド
の取り外し、再取り付けを容易かつ迅速に行うことがで
きる。
【0019】《実施例2》本実施例でも実施例1で用い
た液状シリコーンゴムを用いた。まず、図2の(a)に
示すように、必要量の前記液状シリコーンゴムを、実施
例1と同様にシリンジを用いて、燃料電池のスタック側
面のマニホルド取り付け面4に塗布して、非接着性シー
ル層21を設けた。ついで非接着性シール層21が硬化
する前の段階で、その表面に重ねるように、今度は接着
性を有する接着性シール層22を塗布した。接着性シー
ル層を構成する材料としては、スリーボンド(株)製の
1222Bを用いた。この接着性シール層22を構成す
る液状シリコーンゴムは、使用時に接着性を向上させる
ためにシランカップリング剤などの添加剤を加えるもの
であった。なお、ここで用いた液状シリコーンゴムは粘
度が約500ポアズの1液型のものであった。
【0020】[評価]前記非接着性シール層上の接着性
シール層が完全に硬化する前に、その上にマニホルド3
を配置し、ボルト5によってスタック本体に軽く圧接し
た状態で固定した。そして、24時間放置し、完全に接
着性シール層を硬化させた。硬化後、実施例1と同様に
漏れ試験を行ったが漏れは認められなかった。次に、こ
のマニホルド3を取り外したところ、図2の(b)に示
すように、マニホルド3のフランジ面に非接着性シール
層および接着性シール層が接着した状態で、スタックか
ら剥がすことができた。また、スタック側面に付着残留
するシリコーンゴムは極めて少なく、残留した微量のシ
リコーンゴムも容易に除去することができた。また、マ
ニホルドを取り外した後、再度マニホルドを取り付ける
ため、マニホルドフランジに付着した非接着性シール層
および接着性シール層をカッターで切除した。そして、
前述のようにして再度シール層を設け、マニホルドを取
り付けたところ、特に問題もなく迅速かつ確実に作業を
行うことができた。また再取り付け後のガスシール性の
信頼性についても問題は無かった。
【0021】《実施例3》本実施例では、まず図3に示
すような透明性と剛性を有する部材としてポリカーボネ
ート製透明板(厚さ2mm)31を用意した。前記透明
板31は、マニホルドのフランジ面32と同様の形状を
有するように加工し、反応ガスおよび冷却水の流路用開
口部33を設けた。図4の(a)を参照し、前記透明板
31を用いた取り付け方法を説明する。燃料電池のスタ
ックのマニホルド取り付け側面に、実施例2で用いたも
のと同じ接着性シール層22を設けた後、硬化する前の
段階で透明板31を配置して軽く圧接した。接着性シー
ル層22を構成する液状シリコーンゴムはまだ硬化して
いないため、透明板31に押されることで液状シリコー
ンゴムはスタック側面の凹部に押し込まれ、透明板31
のほぼ全面と接しながら広がった。このように、透明板
31が透明であり、かつ表面が平滑であるため、接着性
のシール層を構成する液状シリコーンゴムが細かい凹凸
部への侵入し、充填される様子を目視で容易に観察・確
認することができた。
【0022】このため、万一、深い凹部または透明板3
1との間などに液状シリコーンゴム22の行き渡ってい
ない不良部分があれば、その部分は気泡が残留した状態
として、前記の作業進行中にその場で容易に発見するこ
とができる。すなわち、最もシール不良が起こりやすい
凹凸部でのシール状況を製作途中で確認することがで
き、不良部分を発見した際には、非接着性シール層を構
成する液状シリコーンゴムがまだ硬化していないため、
透明板31を引き剥がし、不良部分の補修を行った後、
再び作業を続行することができる。
【0023】ついで、目視でスタック側面の凹凸部のシ
ールが完全であることを確認し、液状シリコーンゴム2
2を硬化させた後、透明板31の上にマニホルド3を、
非接着性シール層34を介して取り付けた。本実施例で
は、非接着性シール層として、マニホルドのフランジ面
と同じ平面形状に加工したEPDMシートを用いた。そ
して、マニホルド3本体をボルト5によって燃料電池の
スタック側面に圧接するように固定した。 [評価]透明板31およびマニホルド3のフランジ表面
はほとんど凹凸の無い平面であり、シール層として用い
たEPDMシートも柔軟性に富むため、前述のような方
法で完全なシールを容易に形成することができた。実施
例1と同様にして漏れ試験を行ったが漏れは認められな
かった。ついで、燃料電池を実際に動作させた後、マニ
ホルド3を取り外し、再度取り付ける試験を行った。ボ
ルト5をはずしマニホルド3を引き剥がす力を加える
と、図4の(b)に示すように、マニホルド3は非接着
性シール層34の部分で容易に取り外すことができた。
一方、透明板31は、接着性シール層22でスタック側
面4に接着されているため、取り外し過程で外れること
はなかった。また、新しい第一のシール層を使用して再
度マニホルドを取り付けたところ、最初の取り付けと同
等のシール状態で取り付けることができた。
【0024】前述のような構成により、スタックの凹凸
の激しい側面に、確実にシールを形成することができ、
かつシールの信頼性を目視で確認できるという利点が得
られる。また、マニホルドを取り外す必要性が発生した
場合は、マニホルド3と透明板31の間で容易に取り外
すことができる。さらに、上記実施例では燃料電池のス
タック側面と透明板の間に、接着性シール層を設けたが
が、ここに非接着性シール層を設けてマニホルド3と透
明板31との間、および燃料電池のスタック側面4と透
明板31との間のいずれの部位においても取り外すこと
ができる。こうした脱着の容易性は、燃料電池のスタッ
クの製作時はもちろん、実際に燃料電池スタックが使用
されている状態においても、メンテナンスまたはスタッ
クの交換などのの際に極めて重要な要因となる。例え
ば、図5に示すように、本発明による構成の外部マニホ
ルド型燃料電池のスタックを、共通マニホルド52で複
数個接続して使用する場合においては、特定のスタック
51’の取り外しおよび再取り付けなどが容易となり、
メンテナンス性が高められる利点がある。図5は、本発
明に係る複数の燃料電池のスタックからなる燃料電池シ
ステムの概略斜視図である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、マニホルドと燃料電池
のスタック間のガスシール性を損なうことなく、マニホ
ルドの取り外しおよび再取り付けを容易に行うことがで
きる。また燃料電池の組立工程の合理化と、燃料電池の
使用場面におけるメンテナンス性の向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る外部マニホルド型燃料
電池の部分概略断面図である。
【図2】本発明の実施例2に係る外部マニホルド型燃料
電池の部分概略断面図である。
【図3】本発明の実施例3に係る外部マニホルド型燃料
電池の概略分解斜視図である。
【図4】本発明の実施例3に係る外部マニホルド型燃料
電池の部分概略断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る複数のスタックを共通マ
ニホルドで接続した燃料電池システムの概略斜視図であ
る。
【図6】従来の外部マニホルド型燃料電池のマニホルド
取り付け方法を示す説明図である。
【図7】従来の外部マニホルド型燃料電池の概略斜視図
である。
【図8】固体高分子型燃料電池の構造の一部を示す概略
部分断面図である。
【符号の説明】
1 非接着性シール層(硬化前) 1’ 非接着性シール層(硬化後) 2 スタック側面の凹凸部 3 マニホルド 4 スタック側面のマニホルド取り付け面 21 非接着性シール層 22 接着性シール層 31 透明板 32、32’マニホルドのフランジ面 33 ガスおよび冷却水流路用開口部 34 シール層 51、51’外部マニホルド型燃料電池のスタック 52 共通マニホルド 61 シール層 62 燃料電池のスタック側面の凹凸部 63 フッ素樹脂シート 64 当て板 65 コーキング材 66 パッキン 71 燃料電池のスタック 72 流体供排孔 81 高分子電解質膜 82,82’触媒反応層 83,83’拡散層 84,84’電極 85 シール部材 86 電極電解質接合体(MEA) 87 セパレータ板 88 ガス流路 89 冷却媒体流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 達人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 羽藤 一仁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA04 AA06 CC03 CC04 CC06 CX03 CX04 CX06 CX07 CX08 EE02 EE05 EE18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質層と、前記電解質層を挟持する触
    媒反応層を有する一対の電極と、前記電極に燃料および
    酸化剤を供給するための流路を有する導電性セパレータ
    とを積層したスタックからなり、前記スタックの側面
    に、前記燃料、前記酸化剤、および温度制御もしくは加
    湿のために前記スタックに供給する流体のうち少なくと
    も1種以上を供給するための外部マニホルドを具備する
    燃料電池であって、前記外部マニホルドと前記スタック
    の側面との間に、前記外部マニホルドおよびスタックの
    側面から脱着可能な、弾性体からなる非接着性シール層
    を有する外部マニホルド型燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記外部マニホルドおよび前記非接着性
    シール層との間に、前記外部マニホルドおよび前記非接
    着性シール層とを接着する接着性シール層を有する請求
    項1記載の外部マニホルド型燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記スタックの側面に位置するシール層
    の上に、剛性を有しかつ前記外部マニホルドのシール面
    と同じ形状の透明板を有する請求項1記載の外部マニホ
    ルド型燃料電池。
JP27324899A 1999-09-27 1999-09-27 外部マニホルド型燃料電池 Expired - Fee Related JP3444484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27324899A JP3444484B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 外部マニホルド型燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27324899A JP3444484B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 外部マニホルド型燃料電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001093563A true JP2001093563A (ja) 2001-04-06
JP3444484B2 JP3444484B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=17525197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27324899A Expired - Fee Related JP3444484B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 外部マニホルド型燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3444484B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006216465A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Toyota Motor Corp 燃料電池
JP2007193970A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Toyota Motor Corp 燃料電池
JP2008010279A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp 燃料電池及び燃料電池の製造方法
WO2008139988A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 燃料電池用スタックおよび燃料電池搭載車両
JP2021128827A (ja) * 2020-02-10 2021-09-02 株式会社東芝 燃料電池スタック

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006216465A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Toyota Motor Corp 燃料電池
JP2007193970A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Toyota Motor Corp 燃料電池
JP2008010279A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp 燃料電池及び燃料電池の製造方法
WO2008139988A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 燃料電池用スタックおよび燃料電池搭載車両
US8318372B2 (en) 2007-04-27 2012-11-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell stack and vehicle equipped with fuel cell system
JP2021128827A (ja) * 2020-02-10 2021-09-02 株式会社東芝 燃料電池スタック

Also Published As

Publication number Publication date
JP3444484B2 (ja) 2003-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1839358B1 (en) Gasketed membrane-electrode-assembly and fuel cell system employing the same
US7226684B2 (en) Sealing arrangement for fuel cells
US9005840B2 (en) Polymer fuel cell stack and polymer fuel cell separator pair
US8399150B2 (en) Integrated fuel cell assembly and method of making
KR101142651B1 (ko) 개스킷
US20020051902A1 (en) Method for mounting seals for fuel cell and fuel cell
WO2007043587A1 (ja) 膜電極接合体および固体高分子形燃料電池
JPH1055813A (ja) 燃料電池の組立て構造
US20190252693A1 (en) Fuel cell microseal and a method of manufacture thereof
JP2006210234A (ja) 燃料電池用構成部材
US20120122012A1 (en) Fuel cell and method for manufacturing same
JP2019192327A (ja) 燃料電池および燃料電池の製造方法
JP4553101B2 (ja) 燃料電池セパレータ及びその製造方法、並びに該セパレータを用いた燃料電池及び車両
JP3444484B2 (ja) 外部マニホルド型燃料電池
WO2005045971A1 (ja) セパレータおよびセパレータの製造方法
JP2001332277A (ja) 燃料電池スタック
US7001686B2 (en) Process for forming an integral gasket on a bipolar plate for a PEM fuel cell
JP2001325972A (ja) 燃料電池用硬化性組成物
JP5615794B2 (ja) 燃料電池用電解質膜・電極構造体の製造方法
KR102264147B1 (ko) 연료전지용 기체확산층 일체형 가스켓, 및 이를 구비한 가스켓 일체형 막-전극 집합체
CN115881999A (zh) 单电池制造方法及电堆制造方法
JP6126049B2 (ja) 燃料電池の製造方法
US20040128825A1 (en) Laminated membrane electrode seal assembly
CN221262427U (zh) 电池结构
JP5273369B2 (ja) シール構造体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees