JP2001093452A - 蛍光表示装置 - Google Patents

蛍光表示装置

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JP2001093452A
JP2001093452A JP26834299A JP26834299A JP2001093452A JP 2001093452 A JP2001093452 A JP 2001093452A JP 26834299 A JP26834299 A JP 26834299A JP 26834299 A JP26834299 A JP 26834299A JP 2001093452 A JP2001093452 A JP 2001093452A
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fluorescent
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JP26834299A
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Masayuki Nakanishi
優行 中西
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Original Assignee
Ise Electronics Corp
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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多色表示ができ、高精細化が可能な蛍光表示
装置を提供する。 【解決手段】 蛍光表示装置に、透光性基板101と、
この基板101の一表面上に配置された複数の陽極10
4と、これらの陽極104に対応して各陽極104上に
配置された蛍光膜105と、これらの蛍光膜105と離
間しかつ対向配置されたカソード107と、透光性基板
101を除く各部品を内蔵し、かつ透光性基板101を
一部として使用した外囲器と、この外囲器の外側で、か
つ観察する側との間に蛍光膜105を挟むように配置さ
れた少なくとも1つのバックライト光源140と、透光
性基板101上の複数の蛍光膜105間あるいは蛍光膜
105の少なくとも一部に配置されたバックライト光源
140の光を透過させる光透過部とを備えて、バックラ
イト光源140からの光と蛍光膜105からの光を合成
して両者とは異なる色を表示できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蛍光表示装置に
関し、特に多色表示を可能とした蛍光表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】蛍光表示装置は、一方が透明な真空容器
の中でカソードから放出される電子を蛍光膜に衝突発光
させて所望のパターンを表示する電子管であり、蛍光膜
は表示すべきパターンの形状で陽極上に塗布された蛍光
体で構成されている。従来の一般的な蛍光表示装置は、
ガラス基板と、ガラス基板上に設けられ陽極やグリッド
をリードと接続する配線層と、配線層上に配置されスル
ーホールを有する絶縁層と、絶縁層上に配置されスルー
ホールを介して配線層と接続された陽極と、陽極上に所
定のパターンで配置された蛍光膜と、蛍光膜と対向して
配置されたカソードと、蛍光膜とカソードの間に設けら
れたグリッドと、透明なフロントガラスと前述したガラ
ス基板及びそれらに挟まれた枠状の側壁から構成され気
密封着された外囲器とで構成されており、外囲器内が1
-3〜10-5Paの真空度に保たれている。
【0003】そして、側壁とガラス基板との接触部を貫
通して複数のリードが設けられ、これらのリードにより
上述したカソード、グリッド及び陽極へ外部から電気信
号が与えられている。このように、通常は電子の働きを
制御するためのグリッドをカソードと蛍光膜の間に設け
た3極管構造のものが最も多く用いられているが、用途
によってはグリッドのない2極管構造のものが用いられ
ることもある。このように、蛍光表示装置では表示に蛍
光体の発光を用いるため、表示パターンは陽極上に配置
された蛍光膜のパターンで決まり、表示色は蛍光体の種
類によって決まる。
【0004】従来、蛍光表示装置には表示機能を向上さ
せるため多色表示を行うようにしたものがあり、その手
段として、発光色の異なる蛍光体を塗り分けて多色発光
させる方法と、カラーフィルタを用いて蛍光体の発光を
色変換させる方法が実用化されている。発光色の異なる
蛍光体を塗り分けて多色発光させる方法を用いた蛍光表
示装置としては、表示パターンによって塗布する蛍光体
を変えることにより表示パターンの多色表示を実現した
ものや、1つの画素を赤、緑、青の3種類の蛍光体で構
成し、この3色の組み合わせで画素ごとに多色表示可能
にしたものなどが知られている。
【0005】また、カラーフィルタを用いて蛍光体の発
光を色変換させる方法を用いた蛍光表示装置としては、
ガラス基板上に配置された透光性の陽極導体上に蛍光膜
が形成され、蛍光膜と対向してフィラメント状カソード
が配置された構成を有し、カソードから放出された電子
の衝撃により発光する蛍光体の光を透明な陽極を通して
外部に出力するようにした透過型蛍光表示装置におい
て、ガラス基板と透光性陽極導体の間に吸収特性の異な
る複数のカラーフィルタを設けたものなどが知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た表示パターンによって塗布する蛍光体を変えて表示パ
ターンの多色表示を行うものは、表示色が蛍光体によっ
て制限されるため、所望の表示色が得られないという問
題があった。また、1つの画素を赤、緑、青の3種類の
蛍光体で構成し、この3色の組み合わせで画素ごとに多
色表示を行うようにしたものは、1つの画素を赤、緑、
青の3種類の蛍光体で構成するため1画素当たり3個の
陽極が必要であり、高精細化が難しいという問題があっ
た。また、前述したカラーフィルタを備えた透過型蛍光
表示装置は、複数のカラーフィルタを用いて1つの画素
を構成するため、高精細化が難しいという問題があっ
た。この発明の目的は、上記課題を解決するため、多色
表示ができ、高精細化が可能な蛍光表示装置を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、この発明の蛍光表示装置は、透光性基板と、こ
の基板の一表面上に配置された複数の陽極と、これらの
陽極に対応して各陽極上に配置された蛍光膜と、これら
の蛍光膜と離間しかつ対向配置されたカソードと、上述
した透光性基板を除く各部品を内蔵しかつ透光性基板を
一部として使用した外囲器と、この外囲器の外側でかつ
観察する側との間に前記蛍光膜を挟むように配置された
少なくとも1つのバックライト光源と、透光性基板上の
複数の蛍光膜間あるいは蛍光膜の少なくとも一部に配置
されたバックライト光源の光を透過させる光透過部とを
備え、バックライト光源からの光と蛍光膜からの光を合
成して両者とは異なる色を表示できるようにしたことに
よって特徴づけられる。
【0008】また、この発明の蛍光表示装置の一構成例
は、透光性基板と、この基板の一表面上に配置された複
数の陽極と、これらの陽極に対応して各陽極上に配置さ
れた蛍光膜と、これらの蛍光膜の上方に離間して配置さ
れたグリッドと、このグリッドの上方に離間して配置さ
れたカソードと、上述した透光性基板を除く各部品を内
蔵しかつ透光性基板を一部として使用した外囲器と、こ
の外囲器の外側でかつ観察する側との間に前記蛍光膜を
挟むように配置された少なくとも1つのバックライト光
源と、透光性基板上の複数の蛍光膜間あるいは蛍光膜の
少なくとも一部に配置されたバックライト光源の光を透
過させる光透過部とを備え、バックライト光源からの光
と蛍光膜からの光を合成して両者とは異なる色を表示で
きるようにしたことによって特徴づけられる。
【0009】前述した蛍光表示装置の一構成例は、透光
性基板と陽極との間に透光性基板上に配置された配線層
と、この配線層上に配置された少なくとも一部が光透過
可能な絶縁層とを備えており、この絶縁層には配線層と
各陽極とを接続する手段が備えられている。光透過部の
一構成例は、少なくとも一部が光透過可能な材料あるい
は構造によって構成されている陽極と、少なくとも一部
が光透過可能な構造によって構成されている蛍光膜とを
備えている。前述した蛍光表示装置の一構成例は、透光
性基板上の蛍光膜および光透過部以外を覆う遮光層を備
えている。
【0010】また、前述した蛍光表示装置の一構成例
は、複数の蛍光膜が発光色の異なる複数の発光材料によ
って構成されている。バックライト光源の一構成例は、
可変色光源を備えている。前述した蛍光表示装置の別の
構成例は、光透過部とバックライト光源の間に少なくと
も1つの光学フィルタが配置されている。前述した蛍光
表示装置の他の構成例は、透光性基板の他面側に光透過
部を通過する光を遮断する少なくとも1つのシャッター
が配置されている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に図を用いてこの発明の実施
の形態を説明する。はじめに、この発明の蛍光表示装置
の第1の実施の形態について説明する。この実施の形態
は、蛍光膜で構成された画素と画素の間に光透過部を設
けて背後からバックライト光源の光を透過させ、蛍光膜
の発光色とバックライト光源の発光色を加法混色させて
観察者から見た表示色を変更可能にしたものである。加
法混色が成立するためには、十分に画素を小さくすると
共に、画素間の距離も十分に小さくすることが必要であ
り、これらの値は観察する距離に依存する。例えば、人
間の目は、0.4mm程度の画素ピッチでは30〜50
cm程度離れれば混色が起こり、大画面表示装置のよう
に20mmの画素ピッチでは5〜10m離れれば混色が
生じるので、画素と画素ピッチを使用条件に合わせて混
色して見える程度の大きさにすればよい。
【0012】また、混色は以下の加法混色の式にしたが
ってxy色度図上で決定することができる。ここで、2
つの色光が(x1,y1,Y1)と(x2,y2,Y2)の形で与えられ
ているとすると、この2つの光の加法混色の結果である
(x3,y3,Y3)は、 x3={x1(Y1/y1)+x2(Y2/y2)}/(Y1/y1+Y2/y2) y3={y1(Y1/y1)+y2(Y2/y2)}/(Y1/y1+Y2/y2) Y3=Y1+Y2 となる。ここでx,yはxy色度図における座標を表
し、Yは輝度値を表す。例えば、赤と緑の混色により黄
色が得られ、赤と青では紫、青と緑では青緑、青と黄色
では白色が得られる。よって、これらをもとにバックラ
イト光源からの透過光の面積と蛍光膜の発光面積、及び
両者の輝度を勘案して所望の混色が成立するようにパタ
ーン設計、材料設計を行えばよい。
【0013】図1は、この発明の蛍光表示装置の第1の
実施の形態を示しており、図2は、図1のガラス基板1
01上の構成を示している。この蛍光表示装置は、透明
なガラス基板101の一面上に複数の帯状陽極104が
互いに平行に配置されており、これら帯状陽極104に
は所定の間隔で光透過可能な開口部104aが設けられ
ている。開口部104aと陽極リード104cとを除く
帯状陽極104上には蛍光膜105が配置されており、
帯状陽極104とその開口部104aを除くガラス基板
101上には遮光絶縁層130が形成されている。
【0014】帯状陽極104の上方には、複数のワイヤ
状グリッド106が互いに平行でかつ帯状陽極104と
直交する方向に配置されており、遮光絶縁層130上に
置かれてフリットガラスで固着された図示されないスペ
ーサガラスの上端にフリットガラスで固着され帯状陽極
104から所定の空隙を保つように保持されている。グ
リッド106の上方にはカソードとなるフィラメント1
07が空隙を介してグリッド106と直交する方向に配
置されており、フィラメントサポート132に溶接固定
されたアンカー131に接続されている。フィラメント
107の上方には空隙を介して透明なフロントガラス1
09が配置されている。
【0015】フロントガラス109は、ガラス基板10
1上に配置された枠状の側壁108を介してガラス基板
101と対向して配置されている。ガラス基板101と
側壁108、及び側壁108とフロントガラス109
は、それぞれフリットガラス110により接着固定され
て真空容器となる外囲器を構成しており、外囲器内が1
-3〜10-5Paの真空度に保たれている。ガラス基板
101の他面側には、空隙を介してバックライト光源1
40が配置され、図示しない電源に2本のリード線14
1を介して接続されている。
【0016】ここで、外囲器を構成するガラス基板10
1、フロントガラス109及び側壁108には、ソーダ
ライムガラスを用いており、ガラス基板101は、帯状
陽極104の長さ方向がフロントガラス109と側壁1
08よりも長く、帯状陽極104の一端が、カードエッ
ジ型の陽極リード104cを構成している。また、図示
されないが、側壁108とガラス基板101の間のフリ
ットガラス110を貫通してワイヤ状グリッド106と
フィラメントサポート132が外部へ引き出されてお
り、グリッドリードとフィラメントリードを構成してい
る。
【0017】帯状陽極104は、図2に示すような光透
過可能な矩形状の開口部104aが所定間隔で設けられ
た帯状のアルミニウム薄膜であり、ガラス基板101の
一面上にスパッタ法で厚さ1μmのアルミニウム薄膜を
成膜した後、フォトリソグラフィーとエッチングで矩形
状の開口部104aを有する帯状のパターンを形成した
ものである。なお、帯状陽極104の光透過可能な開口
部104aは、矩形状に限られるものではなく、例えば
だ円形のような形状でもよい。また、図3(a)に示す
ように帯状陽極104の幅を部分的に狭めて細線104
dとし、両わきに開口部104aを形成したり、図3
(b)に示すように帯状陽極104の一部を片側に細線
104dを残すようにくり抜いて開口部104aを形成
するようにしてもよく、図3(c)に示すように帯状陽
極104の一部をメッシュ構造104eにして開口部1
04aを形成してもよい。
【0018】蛍光膜105は、緑色光を発光する一般的
なZnO:Zn蛍光体で構成されており、蛍光体ペース
トを陽極リード104cと開口部104aとを除く陽極
104上にスクリーン印刷後、焼成して形成する。遮光
絶縁層130は、蛍光表示装置の絶縁層などで一般的に
使用されている黒色顔料が添加されたフリットガラスで
形成されており、ガラス基板101上の帯状陽極104
が形成されていない領域に絶縁ペーストをスクリーン印
刷した後、焼成して形成する。グリッド106及びフィ
ラメント107は、蛍光表示装置に用いられる公知のも
のであるので説明を省略する。バックライト光源140
は、赤色光を出力する面発光光源であり、赤色発光ダイ
オード(LED)を基板上に複数配置し、この上に光拡
散板を配置したものである。なお、図示していないが、
バックライト光源以外の外部光が混入しないように、フ
ロントガラス109部分を除く蛍光表示装置全体を遮光
するように構成するのは当然のことである。
【0019】このような構成において、ガラス基板10
1上の画素は、帯状陽極104上のグリッドに挟まれた
領域にある蛍光膜105で構成されており、画素の発光
は、発光させたい蛍光膜105のある帯状陽極104に
正電圧を印加し、かつ発光させたい蛍光膜105の両わ
きにあるワイヤ状のグリッド106に正電圧を印加する
ことによって行う。この場合、正電圧が印加された帯状
陽極104上にある蛍光膜105の内、正電圧が印加さ
れたワイヤ状のグリッド106で挟まれた領域が発光
し、少なくとも1つの負電圧が印加されたワイヤ状のグ
リッド106で挟まれた領域は発光しない。
【0020】この実施の形態においては、フロントガラ
ス109側から観察者117がガラス基板101面を観
察したときに、ガラス基板101面上の蛍光膜105の
発光光115と、蛍光膜105間に設けられた帯状陽極
104の開口部104aを透過してくるバックライト光
源140の光116とが混色して見えるように蛍光膜1
05の面積と輝度、光透過部の位置と面積及びバックラ
イト光源140の輝度が決められている。
【0021】次に、この蛍光表示装置の表示モードにつ
いて説明する。図4は、この蛍光表示装置の蛍光膜で構
成された画素の表示色が蛍光膜間の光透過部を透過して
くるバックライト光源の光によって変化する様子を示す
説明図であり、同図に示すように、この蛍光表示装置は
4つの表示モードを備えている。図4(a)は全消灯モ
ードであり、蛍光膜を消光しバックライト光源を消灯し
た状態である。このモードでは、蛍光膜が未発光状態1
25となり、光透過部が非透光状態126となるため、
画面には何も表示されない。図4(b)は赤色発光モー
ドであり、蛍光膜を消光しバックライト光源を点灯した
状態である。このモードではパターン表示は行わない
が、光透過部がバックライト光源の赤色光により赤色表
示127されるため、画面が全面赤色発光状態となる。
【0022】図4(c)は緑色発光モードであり、所定
の蛍光膜を発光させバックライト光源を消灯した状態で
ある。このモードでは、蛍光膜の発光により様々なパタ
ーンを緑色表示128することができる。図4(d)は
黄色発光モードであり、所定の蛍光膜を発光させバック
ライト光源を点灯した状態である。このモードでは、蛍
光膜の蛍光体発光による緑色光と光透過部を透過してく
るバックライト光源の赤色光が混色して表示パターンが
黄色表示129され、表示パターン以外の部分が赤色表
示127される。また、すべての蛍光膜を発光させた場
合は、画面が全面黄色発光状態となる。
【0023】この第1の実施の形態では、緑色発光する
蛍光膜と赤色発光するバックライト光源を用いて混色を
起こすようにしたが、これに限られるものではなく、所
望の発色が得られるようにそれぞれの発光色を選択する
ようにしてもよい。また、蛍光体は、1種類に限られる
ものではなく、必要に応じて発光色の異なる蛍光体を用
いた蛍光膜を追加してバックライト光源との混色による
表示色を増やすようにしてもよい。なお、バックライト
光源とガラス基板の間に空隙を設けたが、必ずしも空隙
を設ける必要はなく、ガラス基板が厚く輝度むらが生じ
ない場合は密着させてもよい。
【0024】また、バックライト光源は、蛍光膜の蛍光
体発光との組み合わせにより所望の混色が得られる光源
であれば何でもよく、例えば発光ダイオード(LE
D)、電球、蛍光灯、冷陰極放電管、ネオンランプなど
が使用できる。この場合、バックライト光源の発光色
は、1種類に限られるものではなく、例えば、色の異な
る着色ランプを組み合わせたり、ネオンサインなどに用
いられる放電管を発光色の異なるもの同士で組み合わせ
たり、多色発光するLEDや発光色の異なるLEDを基
板上に配置したLEDボードを用いたりして発光色を可
変できるようにしてもよい。なお、バックライト光源を
可変色光源とした場合、バックライト光源の発光色を変
えることにより蛍光膜の発光光との混色による表示パタ
ーンの表示色や背景色を変更することができるようにな
るので、表示色を多彩にできるという効果が得られる。
【0025】また、バックライト光源の個数も1個に限
るものではなく必要に応じて複数設けるようにしてもよ
い。この場合、発光色の異なるバックライト光源を独立
に点灯制御することにより、発光ドットとバックライト
光源のON/OFFによる混色に加えて、バックライト
光源同士の発光色の組み合わせによる背景色の混色や、
発光色の異なる複数の透過光と蛍光膜の発光光との混色
ができるようになるので、表示色をより多彩にできると
いう効果が得られる。
【0026】次に、この発明の蛍光表示装置の第2の実
施の形態について説明する。この実施の形態は、画素を
構成する蛍光膜とその下部の陽極とを光透過可能に形成
して画素の背後からバックライト光源の光を透過させ、
蛍光体の発光色とバックライト光源の発光色を加法混色
して画素の表示色を変更可能にしたものである。図5
は、この発明の蛍光表示装置の第2の実施の形態を示し
ており、この蛍光表示装置は、透明なガラス基板201
上に配線層202が形成され、配線層202上には透明
絶縁層203が形成されている。透明絶縁層203上に
は、光透過可能な陽極204が島状に形成されており、
透明絶縁層203に開けられたスルーホール203aを
介して個別に配線層202の所定位置に接続されてい
る。また、透明絶縁層203上の陽極204が形成され
ていない領域には、遮光絶縁層230が形成されてい
る。陽極204上には光透過可能に形成された蛍光膜2
05が配置されている。
【0027】蛍光膜205の上方には、所定の空隙を介
してメッシュ状のグリッド206が配置されており、遮
光絶縁層230上に置かれた脚部により蛍光体205か
ら所定の空隙を保つように保持されている。グリッド2
06の脚部は、一方が固定用フリットガラス214で遮
光絶縁層230に固着され、他方が焼成された導電性ペ
ースト213で遮光絶縁層230に固着されると共に、
スルーホールを介して配線層202に接続されている。
グリッド206の上方には空隙を介してカソードとなる
フィラメント207がグリッド206と直交する方向に
配置されており、図示されないフィラメントサポートに
溶接固定されたアンカーで保持されている。フィラメン
ト207の上方には空隙を介して透明なフロントガラス
209が配置されている。
【0028】フロントガラス209は、ガラス基板20
1端部に配置された枠状の側壁208を介してガラス基
板201と対向して配置されている。ガラス基板201
と側壁208、及び側壁208とフロントガラス209
は、それぞれフリットガラス210により接着固定され
て真空容器となる外囲器を構成しており、外囲器内が1
-3〜10-5Paの真空度に保たれている。また、側壁
208とガラス基板201の間のフリットガラス210
を貫通して複数のリード211が設けられており、一部
のリードの端部はガラス基板201上の電極212に接
触しており、この電極212は図示していない配線によ
り配線層202に接続している。また、フィラメント2
07に通電するリードには、図示されないフィラメント
サポートがそのまま使用されている。ガラス基板201
の他面側には、空隙を介してバックライト光源240が
配置され、図示しない電源に2本のリード線241を介
して接続されている。
【0029】ここで、外囲器を構成するガラス基板20
1、フロントガラス209及び側壁208には、ソーダ
ライムガラスを用いている。なお、図示していないが、
バックライト光源240以外の外部光が混入しないよう
に、フロントガラス209部分を除く蛍光表示装置全体
を遮光するように構成するのは当然のことである。配線
層202は、所定の配線パターンが形成された厚さ1μ
mのアルミニウム薄膜で形成されており、陽極204下
部のスルーホール203aと接続する部分をフィラメン
ト207程度の寸法の細線で形成し、光透過可能にして
いる。なお、配線層の形成方法は、第1の実施の形態で
説明したものと同じであるので、説明を省略する。
【0030】透明絶縁層203は、フリットガラスを主
成分とし、ビークルと、フィラーとしてSiO2やAl2
3などの無機酸化物やSi34などの窒化物を添加し
て膨張係数や絶縁耐圧及びピンポール防止性能などの印
刷性能を調整したガラスペーストを焼成して得られるガ
ラス質材料で形成されている。この場合、透明絶縁層2
03を形成する材料はガラス質材料に限られるものでは
なく、印刷法、塗布法、スパッタ法、蒸着法及びCVD
法のいずれかを用いて形成した酸化物、窒化物、フッ化
物又はそれらの複合化合物でもよい。例えば、Si
2,Si34,MgF2,Al23,MgO,SiAl
ON,TiO2,Ta25,ZrO2などが使用できる。
また、これらの異種、同種の多層膜としてもよい。な
お、透明絶縁層203を形成する材料は、必ずしも透明
である必要はなく、混色が生じる程度の光透過性を有す
る半透明材料でもよい。
【0031】陽極204は、透明導電膜であるITO
(Indium Tin Oxide)膜で形成されて
おり、周知のスパッタ法とリフトオフ法を用いて所定の
パターンに加工されている。遮光絶縁層230は、蛍光
表示装置の絶縁層などで一般的に使用されている黒色顔
料が添加されたフリットガラスで形成されており、形成
方法も従来の絶縁ペーストをスクリーン印刷して焼成す
る方法をそのまま用いている。蛍光膜205は、光透過
可能とするため、その膜厚を蛍光体粒子1〜3層程度の
厚さにしている。例えば、ZnO:Zn蛍光体を用いた
場合、その平均粒径は3〜4μmであるから、蛍光膜2
05の膜厚を3〜12μmの範囲に制御すればよい。な
お、蛍光膜205を光透過可能な構造とする方法は、こ
れに限られるものではなく、膜厚を変えずに蛍光体の粒
子径を大きくして蛍光体の充てん密度を低くすることに
より粒子間の隙間を広げて光透過率を向上させる方法
や、図6に示すように、蛍光膜205を微細なドット状
にパターン加工することによって、蛍光膜205内に微
細な穴205bを多数設けて光透過率を向上させる方法
を用いてもよい。グリッド206及びフィラメント20
7は、蛍光表示管に用いられる公知のものであるので説
明を省略する。
【0032】このような構成において、ガラス基板20
1上の画素は、陽極204上の蛍光膜205で構成され
ており、画素の点灯は、発光させたい蛍光膜205が配
置された陽極204に正電圧を印加し、かつ発光させた
い蛍光膜205の上方にあるメッシュ状のグリッド20
6に正電圧を印加することによって行う。また、点灯さ
せない画素は、対応する蛍光膜205が配置された陽極
204に負電圧を印加しておく。この実施の形態におい
ては、フロントガラス209側から観察者217がガラ
ス基板201面を観察したときに、ガラス基板201上
の蛍光膜205の発光光215と、蛍光膜205を透過
してくるバックライト光源240の光216とが混色し
て見えるように蛍光膜205の輝度とバックライト光源
240の輝度が決められている。この場合、バックライ
ト光源240には赤色光を発光するものを用い、蛍光体
には、緑色光を発光する一般的なZnO:Zn蛍光体を
用いる。
【0033】次に、この蛍光表示装置の表示モードにつ
いて説明する。図7は、この蛍光表示装置の蛍光膜で構
成された画素の表示色が蛍光膜を透過してくるバックラ
イト光源の光によって変化する様子を説明する図であ
る。同図に示すように、この蛍光表示装置は4つの表示
モードを有する。図7(a)は全消灯モードであり、蛍
光膜を消光しバックライト光源を消灯した状態である。
このモードでは、蛍光膜が未発光状態125となり、バ
ックライト光源の光も透過してこないので、画面には何
も表示されない。図7(b)は赤色発光モードであり、
蛍光膜を消光しバックライト光源を点灯した状態であ
る。このモードでは、パターン表示は行わないが、透過
してくるバックライト光源の赤色光で画素が赤色表示1
27され、画面が全面赤色発光状態となる。
【0034】図7(c)は緑色発光モードであり、所定
の蛍光膜を発光させバックライト光源を消灯した状態で
ある。このモードでは、蛍光膜の蛍光体発光により様々
なパターンを緑色表示128することができる。図7
(d)は黄色発光モードであり、所定の蛍光膜を発光さ
せバックライト光源を点灯した状態である。このモード
では、蛍光膜の蛍光体発光による緑色光と透過してくる
バックライト光源の赤色光が混色して表示パターンが黄
色表示129され、表示パターン以外の部分が赤色表示
127される。また、すべての蛍光膜を発光させた場合
は、画面が全面黄色発光状態となる。
【0035】この実施の形態によれば、フロントガラス
209側から観察する直視型蛍光表示装置に限らず、ガ
ラス基板201側から観察する前面発光型蛍光表示装置
とすることも可能である。図8は、前面発光型蛍光表示
装置とした場合の構成を示し、同図において図5と異な
るのは、バックライト光源240をフロントガラス20
9側に配置すると共に、リード211をフロントガラス
209側に折り曲げて、ガラス基板201側から観察す
るようにしたことである。なお、バックライト光源24
0とフロントガラス209の間に空隙を設けたが、必ず
しも空隙を設ける必要はなく、輝度むらが生じない場合
は密着させてもよい。前面発光型とした場合、直視型に
比べて視野角を大きくとれる効果が得られる。
【0036】また、この実施の形態では、図5に示した
構成で説明したが、これに限られるものではなく、例え
ば図1に示した構成にも適用可能である。この場合、図
1と異なるのは、図9に示すように、透明なガラス基板
101上に配置された帯状陽極104の、この帯状陽極
104と直交して上方に配置されたワイヤ状のグリッド
106で挟まれた蛍光体発光領域にメッシュ構造104
eの光透過部が設けられていることと、帯状陽極104
上にベタで配置された蛍光膜105が光透過可能な構造
を有していることである。この場合、光透過可能な蛍光
膜105は、この実施の形態で説明したいずれかの方法
を用いて形成することは言うまでもない。
【0037】また、図9に示す構成において、メッシュ
構造104eを有する帯状陽極104に代えて図2、図
3(a)、図3(b)のいずれかに示した構造の帯状陽
極104を用い、この帯状陽極104の光透過部にIT
O膜を配置し、このITO膜上に光透過可能な蛍光膜1
05を配置するようにしてもよい。この場合、ITO膜
は、光透過部を含み陽極リード104cを除く帯状陽極
104上全体に配置するようにしてもよく、光透過可能
な蛍光膜105も、光透過部を含むITO膜上全体に配
置してもよい。また、図8と同様に、フロントガラス1
09側にバックライト光源140を配置し、ガラス基板
101側から観察するようにしてもよい。この場合、帯
状陽極104のアルミニウム薄膜の反射によるコントラ
ストの低下が発生するので、ガラス基板101の外側に
着色したアクリル樹脂等のフィルターを取り付けてコン
トラストの低下を防止するとよい。
【0038】また、この実施の形態では、ドットマトリ
クス表示タイプの蛍光表示装置で説明したが、これに限
られるものではなく、固定パターン表示タイプや固定パ
ターン表示とドットマトリクス表示を組み合わせたタイ
プにも適用可能である。図10は、固定パターン表示タ
イプの一構成例を示し、図11は、図10のガラス基板
201上の構成を示している。図10において図5と異
なるのは、島状の透明陽極204の下側に透明絶縁層2
03を挟んで透明陽極204のパターンと同じかそれよ
り大きいパターンの配線層202が配置されており、こ
の配線層202は蛍光膜205の下部が光透過可能なメ
ッシュ構造202eで構成されていることである。蛍光
膜205は、図11に示すように、透明陽極204上に
所定の表示パターンで配置されており、第2の実施の形
態で説明したいずれかの方法を用いて光透過可能に形成
されている。このような構成において、バックライト光
源の光216は、光透過可能な蛍光膜205を透過して
観察者217へ到達し、蛍光膜205の発光光215と
混色を生じさせて固定パターンの表示色を変化させる。
なお、固定パターン表示タイプの構成は、図10と図1
1に示したもの限られるものではない。例えば、表示密
度が高く陽極の下側に複数の配線を通す必要がある場合
などは、配線層202をメッシュ構造に代えて細線で構
成し、絶縁層を透明絶縁層203に代えて一般的に用い
られている黒色絶縁層で形成し、光透過部の下側の絶縁
層のみを透明絶縁膜とするようにしてもよい。
【0039】この第2の実施の形態では、緑色発光する
蛍光膜と赤色発光するバックライト光源を用いて混色を
起こすようにしたが、これに限られるものではなく、所
望の発色が得られるようにそれぞれの発光色を選択する
ようにしてもよい。また、蛍光膜に用いる蛍光体は、1
種類に限られるものではなく、必要に応じて発光色の異
なる蛍光体を用いた蛍光膜を追加してバックライト光源
との混色による表示色を増やすようにしてもよい。な
お、バックライト光源とガラス基板の間に空隙を設けた
が、必ずしも空隙を設ける必要はなく、密着させてもよ
い。
【0040】また、バックライト光源は、蛍光膜の蛍光
体発光との組み合わせにより所望の混色が得られる光源
であれば何でもよく、例えば発光ダイオード(LE
D)、電球、蛍光灯、冷陰極放電管、ネオンランプなど
が使用できる。この場合、バックライト光源の発光色
は、1種類に限られるものではなく、例えば、色の異な
る着色ランプを組み合わせたり、ネオンサインなどに用
いられる放電管を発光色の異なるもの同士で組み合わせ
たり、多色発光するLEDや発光色の異なるLEDを基
板上に配置したLEDボードを用いたりして発光色を可
変できるようにしてもよい。なお、バックライト光源を
可変色光源とした場合、バックライト光源の発光色を変
えることにより蛍光膜の蛍光体発光との混色による表示
パターンの発色を変更することができるようになるの
で、表示色を多彩にできるという効果が得られる。
【0041】また、バックライト光源の個数も1個に限
るものではなく必要に応じて複数設けるようにしてもよ
い。この場合、発光色の異なるバックライト光源を独立
に点灯制御することにより、蛍光膜の蛍光体発光とバッ
クライト光源のON/OFFによる混色に加えて、発光
色の異なる複数の透過光と蛍光膜の蛍光体発光との混色
ができるようになるので、表示色をより多彩にできると
いう効果が得られる。また、1画素の表示に1つの陽極
で対応できるので、画素間隔を狭めることができ、高精
細表示に対応できるという効果が得られる。
【0042】次に、この発明の蛍光表示装置の第3の実
施の形態について説明する。この実施の形態は、画素の
一部に光透過可能な開口部を設け、背後のバックライト
光源の光を透過させ、蛍光膜の発光光とバックライト光
源の光を加法混色して画素の表示色を変更可能にしたも
のである。図12は、この発明の蛍光表示装置の第3の
実施の形態を示しており、同図において、この蛍光表示
装置が図5に示すものと異なる点は、陽極204の一部
に光透過可能な開口部204aを設けてバックライト光
源240の光216が透過するようにして、陽極204
上に配置された蛍光膜205の発光光215と混色させ
るように構成したことである。
【0043】この場合、陽極204に設ける光透過可能
な開口部204aは、図13(a)に示すように、画素
の中央部に開口部204aを設けてその周囲を蛍光膜2
05が囲むようにしてもよいし、図13(b)に示すよ
うに、画素の中央部と周辺部とに開口部204aを設け
て蛍光膜205を光透過部が囲むようにしてもよい。蛍
光膜205の膜厚は、バックライト光源240の光を透
過させないように厚くしてもよいし、適度に薄くしてバ
ックライト光源240の光の一部を透過させ、開口部2
04aからの透過光と組み合わせて混色の度合いを調整
するようにしてもよい。なお、この実施の形態では必ず
しも陽極204に光透過可能な材料を用いる必要はな
く、不透明材料を用いてもよい。また、図9に示す構成
において、メッシュ構造104eを有する帯状陽極10
4に代えて図14の(a)及び(b)のいずれかに示し
た構造の帯状陽極104を用い、この帯状陽極104上
に蛍光膜105を配置するようにしてもよい。この場
合、蛍光膜105は、帯状陽極104の開口部104a
付近に限定して配置してもよく、陽極リード104cを
除く帯状陽極104上に配置してもよい。
【0044】次に、この発明の蛍光表示装置の第4の実
施の形態について説明する。図15は、この発明の蛍光
表示装置の第4の実施の形態を示しており、同図におい
て、図5と同一符号は同一部分を示す。図16におい
て、この蛍光表示装置が図5に示したものと異なる点
は、ガラス基板201とバックライト光源240との間
に少なくとも1つの光学フィルタ242を配置し、かつ
バックライト光源240に連続スペクトルを有する光源
を用いたことである。ここでは、バックライト光源24
0として白色蛍光灯を用いる。光学フィルタ242は、
所定の波長の光を透過するバンドパスフィルタであり、
ガラス基板201に密着して配置してもよいし、間隙を
設けて配置してもよい。なお、図示していないが、バッ
クライト光源240以外の外部光が混入しないように、
フロントガラス209部分を除く蛍光表示装置全体を遮
光するように構成するのは当然のことである。
【0045】この実施の形態によれば、バックライト光
源240の白色光(連続スペクトル)から光学フィルタ
242を用いて所望の波長の光を取り出せるので、必要
な波長の光を発する単色光源が得られない場合でも、所
望の混色を生じさせることが可能となる。また、光学フ
ィルタ242を交換可能に構成することにより、混色に
よる表示色を容易に変更することができるので、表示色
の異なる品種を簡単に提供することができ、生産コスト
の削減が可能である。また、固定パターンを表示する蛍
光表示装置の場合は、表示パターンに合わせて透過波長
の異なる光学フィルタを配置することにより、1つの画
面内で表示パターンごとに異なる表示色とすることが可
能であり、ユーザーにとって表示色の選択範囲が広がる
メリットがある。
【0046】この実施の形態では、図15に示した構成
で説明したが、これに限られるものではなく、図1、図
6、図9、図10、図12で示した構成においても同様
に対応できることは言うまでもない。また、図8に示し
たような前面発光型蛍光表示装置においても、フロント
ガラス209とバックライト光源240との間に少なく
とも1つの光学フィルタを配置し、かつバックライト光
源240に白色発光するものを用いることにより同様の
効果が得られる。
【0047】また、必ずしも光学フィルタを独立に設け
る必要はなく、直視型蛍光表示装置であればガラス基板
のいずれか一方の面あるいは両面に、前面発光型蛍光表
示装置であればフロントガラスのいずれか一方の面ある
いは両面に光学フィルタ層を設けるようにしてもよい。
この場合、光学フィルタ層の形成方法として、例えばガ
ラス中にコロイドを析出させて着色フィルタを形成する
方法する方法などが使用できる。また、直視型蛍光表示
装置の場合、ガラス基板に設ける光フィルタを光透過部
ごとに個別に配置するようにしてもよいし、図16に示
すように光透過部の下側の透明絶縁層203に無機顔料
を添加した光学フィルタ層203bを形成するようにし
てもよい。ガラス基板に光学フィルタを設ける場合、光
透過部ごとに透過波長を変えることが容易であり、高精
細表示にも対応可能である。
【0048】次に、この発明の蛍光表示装置の第5の実
施の形態について説明する。図17は、この発明の蛍光
表示装置の第5の実施の形態を示しており、同図におい
て、図5と同一符号は同一部分を示す。図17におい
て、この蛍光表示装置が図5に示したものと異なる点
は、ガラス基板201のバックライト光源240側に各
光透過部に対応したシャッター板220を配置し、画素
ごとに混色の有無を制御するように構成したことであ
る。シャッター板220としては、例えば液晶シャッタ
ーを使用することができる。
【0049】この場合、表示パターンに合わせて蛍光膜
205の点灯・消灯と液晶シャッター121の開閉動作
を同期させる制御回路(図示せず)を備えており、蛍光
膜205のみによる緑色表示パターンと、バックライト
光源240の透過光のみによる赤色表示パターンと、蛍
光膜205の発光光215とバックライト光源240の
光216との混色による黄色表示パターンの3色を選択
することができると共に、表示パターン以外の背景色も
液晶シャッター221閉による黒色と液晶シャッター2
21開による赤色から選択することが可能となる。これ
により、寿命の長い1種類の蛍光体のみで多色表示が可
能となるので、寿命の短い蛍光体を使用する必要がなく
なり、多色表示する蛍光表示装置の寿命が向上する。こ
の実施の形態では、図17に示した構成で説明したが、
これに限られるものではなく、図1、図6、図9、図1
0、図12で示した構成においても同様に対応できるこ
とは言うまでもない。
【0050】次に、この発明の蛍光表示装置の第6の実
施の形態について説明する。図18は、この発明の蛍光
表示装置の第6の実施の形態を示しており、同図におい
て図17と同一符号は同一部分を示す。図18におい
て、この蛍光表示装置が図17に示したものと異なる点
は、バックライト光源240とシャッター板220の間
に光学フィルタ242を配置し、かつバックライト光源
240に白色発光するものを用いるようにしたことであ
る。ここで、光学フィルタ242は、シャッター板22
0に密着してもよいし、間隙を設けて配置してもよい。
また、固定パターンを表示する蛍光表示装置などで、固
定パターンごとに光学フィルタを合わせる場合のように
視差が影響するときは、ガラス基板201とシャッター
板220の間に光学フィルタ242を挟むようにしても
よく、ガラス基板201あるいは透明絶縁層203に光
学フィルタ層を設けるようにしてもよい。なお、図示し
ていないが、バックライト光源240以外の外部光が混
入しないように、フロントガラス209部分を除く蛍光
表示装置全体を遮光するように構成するのは当然のこと
である。
【0051】この実施の形態によれば、シャッター板2
20により光透過部ごとに混色の有無を制御すると共
に、バックライト光源240の白色光(連続スペクト
ル)から光学フィルタ242を用いて所望の波長の光を
取り出せるようにしたので、必要な波長の光を発する単
色光源が得られない場合でも所望の表示色が得られ、か
つ画素ごとに混色の有無が制御が可能である。また、光
学フィルタ242を交換可能に構成した場合は、混色に
よる表示色を容易に変更することができるので、表示色
の異なる品種を簡単に提供することができ、生産コスト
の削減が可能である。また、固定パターンを表示する蛍
光表示装置の場合は、表示パターンに合わせて透過波長
の異なる光学フィルタを配置することにより、1つの画
面内で表示パターンごとに異なる表示色とすることが可
能であり、ユーザーにとって表示色の選択範囲が広がる
メリットがある。
【0052】この発明の実施の形態では、一般的な3極
管タイプで説明したが、グリッドのない2極管タイプで
も適用可能なことは言うまでもない。また、フィラメン
ト状のカソードを用いたもので説明したが、これに限ら
れるものではなく、観察者が視認できない寸法で、かつ
電子放出が可能なものであれば他のものでもよい。ま
た、外囲器も真空容器として構成でき、バックライト光
源の透過光と蛍光膜の表示パターンが直視できるもので
あれば、他のものでもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の蛍光表
示装置は、透光性基板と、この基板上に配置された複数
の陽極と、これらの陽極に対応してその上に配置された
蛍光膜と、これらの蛍光膜と離間しかつ対向配置された
カソードと、上述した透光性基板を除く各部品を内蔵し
かつ透光性基板を一部として使用した外囲器と、この外
囲器の外側でかつ透光性基板の他面側及び透光性基板と
対向する面側のいずれか一方に配置された少なくとも1
つのバックライト光源と、透光性基板上の複数の蛍光膜
間あるいは蛍光膜の少なくとも一部に配置されたバック
ライト光源の光を透過させる光透過部とを備え、バック
ライト光源からの光と蛍光膜からの光を合成して両者と
は異なる色を表示できるようにしたので、1種類の蛍光
体で多色表示が可能であり、多色表示のために寿命の短
い蛍光体を使用する必要がなくなるため、長寿命が得ら
れるという効果を有する。
【0054】この発明の蛍光表示装置は、従来表示に使
用されていなかった蛍光膜間の領域あるいは蛍光膜の少
なくとも一部にバックライト光源の光を透過させる光透
過部を配置したので、1つの画素で多色表示が可能であ
り多色化によって解像度が低下することがなく高精細化
が容易であるという効果を有する。また、蛍光膜を光透
過可能な構造としてバックライト光源の光と蛍光膜の発
光光とで混色を発生させるようにしたので、ドットマト
リクス表示に限らず、従来発光色の切り替えができなか
った固定パターン表示であってもパターンの発光色を変
更できるため、表示情報をより多彩に表示することがで
きるという効果を有する。
【0055】この発明の蛍光表示装置の一構成例は、ガ
ラス基板上の光透過部とバックライト光源の間に光学フ
ィルタを配置したので、バックライト光源に連続スペク
トルを有する光源を用いることにより光学フィルタを用
いて所望の波長の光を取り出せるので、必要な波長の光
を発する単色光源が得られない場合でも、混色により所
望の表示色が得られるという効果を有する。この発明の
蛍光表示装置の別の構成例は、ガラス基板の他面側に複
数のシャッターを有するシャッター板を備えるようにし
たので、光透過部を個別に透過させたり、遮光させたり
することができ、画素ごとに混色を制御して表示色を変
更することが可能なため、表示色の自由度を大きく向上
させることができるという効果を有する。
【0056】このように、この発明の蛍光表示装置は、
蛍光膜による発光色とバックライト光源の発光色を混色
させて両者と異なる色を表示できるようにしたので、蛍
光体に縛られずに多彩な表示を行うことができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】 図1の観察者側から見たガラス基板面の部分
平面図である。
【図3】 図2の別の例を示す図である。
【図4】 第1の実施の形態の表示モードを示す図であ
る。
【図5】 第2の実施の形態を示す断面図である。
【図6】 図5の光透過可能な蛍光膜の別の例を示す部
分断面図である。
【図7】 第2の実施の形態の表示モードを示す図であ
る。
【図8】 第2の実施の形態の別の例を示す断面図であ
る。
【図9】 第2の実施の形態の別の例を示す断面図であ
る。
【図10】 第2の実施の形態の別の例を示す部分断面
図である。
【図11】 図10の観察者側から見たガラス基板面の
部分平面図である。
【図12】 第3の実施の形態を示す断面図である。
【図13】 図12の観察者側から見たガラス基板面の
部分平面図である。
【図14】 図13の別の例を示す図である。
【図15】 第4の実施の形態を示す断面図である。
【図16】 図15の別の例を示す図である。
【図17】 第5の実施の形態を示す断面図である。
【図18】 第6の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
101,201…ガラス基板、102,202…配線
層、102a,202a…配線開口部、104…帯状陽
極、104a,204a…陽極開口部、104c…陽極
リード、104d…陽極細線、104e…陽極メッシュ
構造、105,205…蛍光膜、105a,205a…
蛍光膜開口部、106,206…グリッド、107,2
07…フィラメント(カソード)、108,208…側
壁、109,209…フロントガラス、110,210
…フリットガラス、115,215…蛍光膜の発光光、
116,216…バックライト光源の光、117,21
7…観察者、125…未発光状態、126…非透光状
態、127…赤色表示、128…緑色表示、129…黄
色表示、130,230…遮光絶縁層、131…アンカ
ー、132…フィラメントサポート、140,240…
バックライト光源、141,241…リード線、202
e…配線層メッシュ構造、203…透明絶縁層、203
a…スルーホール、203b…光学フィルタ層、204
…陽極、205b…微細な穴、211…リード、212
…電極、213…導電ペースト、214…固定用フリッ
トガラス、220…シャッター板、221…液晶シャッ
ター、230a…遮光層開口部、242…光学フィル
タ。
フロントページの続き Fターム(参考) 5C032 EE10 EE17 5C036 EE04 EE19 EF01 EF02 EF05 EF08 EF12 EG26 EG29 EG30 EG36 EG42 EH01 EH09 EH26 5C094 AA08 AA31 BA32 CA19 CA24 DA14 DA15 EA05 EB02 ED02 ED15 ED20 FB12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板と、 この基板の一表面上に配置された複数の陽極と、 これらの陽極に対応して各陽極上に配置された蛍光膜
    と、 これらの蛍光膜と離間しかつ対向配置されたカソード
    と、 上述した透光性基板を除く各部品を内蔵し、かつ前記透
    光性基板を一部として使用した外囲器と、 この外囲器の外側で、かつ観察する側との間に前記蛍光
    膜を挟むように配置された少なくとも1つのバックライ
    ト光源と、 前記透光性基板上の複数の蛍光膜間あるいは蛍光膜の少
    なくとも一部に配置された前記バックライト光源の光を
    透過させる光透過部とを備え、 前記バックライト光源からの光と前記蛍光膜からの光を
    合成して両者とは異なる色を表示できるようにしたこと
    を特徴とする蛍光表示装置。
  2. 【請求項2】 透光性基板と、 この基板の一表面上に配置された複数の陽極と、 これらの陽極に対応して各陽極上に配置された蛍光膜
    と、 これらの蛍光膜の上方に離間して配置されたグリッド
    と、 このグリッドの上方に離間して配置されたカソードと、 上述した透光性基板を除く各部品を内蔵し、かつ前記透
    光性基板を一部として使用した外囲器と、 この外囲器の外側で、かつ観察する側との間に前記蛍光
    膜を挟むように配置された少なくとも1つのバックライ
    ト光源と、 前記透光性基板上の複数の蛍光膜間あるいは蛍光膜の少
    なくとも一部に配置された前記バックライト光源の光を
    透過させる光透過部とを備え、 前記バックライト光源からの光と前記蛍光膜からの光を
    合成して両者とは異なる色を表示できるようにしたこと
    を特徴とする蛍光表示装置。
  3. 【請求項3】 前記透光性基板と前記陽極との間には、
    さらに前記基板上に配置された配線層と、この配線層上
    に配置された少なくとも一部が光透過可能な絶縁層とを
    備え、 この絶縁層には前記配線層と各陽極とを接続する手段が
    含まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    蛍光表示装置。
  4. 【請求項4】 前記光透過部は、少なくとも一部が光透
    過可能な材料あるいは構造によって構成されている陽極
    と、少なくとも一部が光透過可能な構造によって構成さ
    れている蛍光膜とを備えていることを特徴とする請求項
    1から3のいずれか1つに記載の蛍光表示装置。
  5. 【請求項5】 前記透光性基板上の蛍光膜および前記光
    透過部以外を覆う遮光層を備えていることを特徴とする
    請求項1から4のいずれか1つに記載の蛍光表示装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の蛍光膜は、発光色の異なる複
    数の発光材料によって構成されていることを特徴とする
    請求項1から5のいずれか1つに記載の蛍光表示装置。
  7. 【請求項7】 前記バックライト光源は、可変色光源で
    あることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに
    記載の蛍光表示装置。
  8. 【請求項8】 前記光透過部と前記バックライト光源の
    間に少なくとも1つの光学フィルタが配置されているこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の
    蛍光表示装置。
  9. 【請求項9】 前記透光性基板の他面側に前記光透過部
    を通過する光を遮断する少なくとも1つのシャッターが
    配置されていることを特徴とする請求項1から8のいず
    れか1つに記載の蛍光表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009080398A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Noritake Itron Corp 蛍光表示装置
JP2012099372A (ja) * 2010-11-03 2012-05-24 Futaba Corp 蛍光表示装置

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