JP2001093448A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

Info

Publication number
JP2001093448A
JP2001093448A JP26681499A JP26681499A JP2001093448A JP 2001093448 A JP2001093448 A JP 2001093448A JP 26681499 A JP26681499 A JP 26681499A JP 26681499 A JP26681499 A JP 26681499A JP 2001093448 A JP2001093448 A JP 2001093448A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
ray tube
potential
cathode ray
funnel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26681499A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikuni Kojima
利邦 小島
Masanori Morii
昌紀 森井
Hiromi Wakazono
弘美 若園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electronics Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electronics Corp
Priority to JP26681499A priority Critical patent/JP2001093448A/ja
Priority to US09/645,741 priority patent/US6774554B1/en
Publication of JP2001093448A publication Critical patent/JP2001093448A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/86Vessels; Containers; Vacuum locks
    • H01J29/88Vessels; Containers; Vacuum locks provided with coatings on the walls thereof; Selection of materials for the coatings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2229/00Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
    • H01J2229/88Coatings
    • H01J2229/882Coatings having particular electrical resistive or conductive properties

Landscapes

  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極線管の全長の短縮に伴い電子ビームの偏
向パワーが増大し、また色選択機構への電子ビームの入
射が鋭角になり、ドーミング、磁界等によってミスラン
ディングが大きくなる。 【解決手段】 陰極線管内の内部導電膜に酸化アルミニ
ウム・酸化チタンの混合物、または酸化ルテニウムを用
いることで、放電、チャージ等を起こすことなく異なる
電位ポテンシャルを設け静電レンズを形成し、電子ビー
ムの軌道を任意に設計するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャドウマスク等
色選択機構を有するテレビジョン用受像機や、コンピュ
ータディスプレイ等に用いられる陰極線管に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の陰極線管について、図3を用いて
説明する。ガラス外囲器は、スクリーンを形成するパネ
ル4、ファンネル6、およびそのネック部6aに設置さ
れている電子銃8で構成されている。パネル4の内面に
は赤、緑、青の3色の蛍光体で構成される蛍光面1、ア
ルミ膜2が形成されており、さらにその内側に色選択機
構であるシャドウマスク3がパネル4の内面と所定の距
離を保って設けられている。ファンネル6の内面には内
部導電膜5が形成され、この導電膜5にはアノードボタ
ン9を通じて外部から高電圧(約30〔kV〕)が印加
されている。この高電圧は、電子銃8にも内部導電膜5
を通じて印加されるとともに、シャドウマスク3および
蛍光面1にも同様に印加され、電子銃8から蛍光面1に
到るまでは高電圧の等電位空間が形成されている。
【0003】次に、陰極線管の動作について説明する。
電子ビームは、電子銃8から発射され蛍光面1上で結像
する。ファンネル6とネック部6aの中間部に設けられ
た偏向ヨーク12により、電子ビームは水平および垂直
方向に偏向される。電磁偏向作用を受けた電子ビーム
は、この電磁偏向領域から外れると直線軌道を描いてシ
ャドウマスク3に到達し、シャドウマスク3の孔を通過
した後に蛍光面1の蛍光体に射突しこれを励起し発光す
る。スクリーンの周辺を走査する場合、電子ビームはシ
ャドウマスク3に対して斜めに角度θmで入射する。
【0004】陰極線管の全長を短縮させるためには、従
来方式では偏向角θ1、つまりシャドウマスク3に対す
る入射角θmを大きくしなければならない。このため、
偏向ヨーク12の装着位置は非常に高い精度が要求され
る。
【0005】また、電子ビームの約80〔%〕はシャド
ウマスク3に射突するため、いわゆるドーミング現象と
いう熱膨張現象をひきおこし、孔の位置の変位がミスラ
ンディングを誘起させる。これは入射角度θmが大きく
なるほど、すなわち偏向角θ1が大きくなるほど、わず
かな孔位置の変位が大きなミスランディングをひきおこ
す。また、地磁気による影響についても角θmが大きい
場合はミスランディング量は大きくなる。
【0006】これらの欠点を解決するため、電子銃およ
びファンネルのうち少なくとも一部とスクリーン部とに
異なる所望の電位を与え、ファンネルとスクリーン部と
の間、あるいはさらに電子銃とファンネルとの間等に静
電レンズを形成することにより、偏向ヨークにより偏向
された電子ビ−ムは電磁偏向領域を外れても直線軌道を
描かず、シャドウマスクに電子ビームをθ1より小さな
入射角θmで入射させることができる。このような管内
に静電レンズを形成させる構成について、例えば特開昭
55−1012号には、ファンネル内壁に一様に塗布さ
れている黒鉛からなる導電性被膜を独立に塗布し、個々
に異なる電位を印加することで陰極線管内に静電レンズ
を形成させる方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
構成では、導電性被膜が比抵抗の小さいポーラスな黒鉛
により形成されるため、真空中で異なる電位の導電性被
膜間で放電が起こりやすい。それぞれを独立した電位に
保つためには、電極間の距離を広げる必要があり、ガラ
ス基盤の露出面積が大きくなるので、静電レンズの歪
み、放電、チャージドリフト等の問題が発生する。
【0008】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、陰極線管内で少なくとも2つ以上
の異なる電位が放電等で干渉せず独立し、安定した電位
を保つことで、信頼性の高い陰極線管を提供するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の陰極線管は、内
面に色選択機構および蛍光体を有する前面パネルと、内
壁に導電性被膜を有するロート状のファンネルとからな
るバルブと、前記ファンネルのネック部内に収納された
電子銃とからなり、前記導電性被膜が2つ以上の領域に
分離されて各々に異なる電位を有する陰極線管におい
て、前記導電性被膜は、高い電位を有する高電位被膜
と、前記高電位被膜より低い電位を有し前記高電位被膜
との間に絶縁領域を介して配置される低電位被膜よりな
り、前記低電位被膜と前記絶縁領域との間にさらに抵抗
被膜が形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0010】この構成により、陰極線管内で少なくとも
2つ以上の異なる電位が放電等で干渉せずそれぞれ独立
し、安定した電位をそれぞれが供給することができ、静
電レンズの形成が可能となる。
【0011】また、前記低電位被膜と前記高電位被膜と
の間が抵抗被膜により占められていることが好ましい
(請求項6)。
【0012】この構成により、陰極線管内で少なくとも
2つ以上の異なる電位が放電等で干渉せずそれぞれ独立
し、安定した電位をそれぞれが供給することができ、静
電レンズの形成が可能となる。さらに、ファンネルのガ
ラス面が露出することがないので、チャージドリフトの
問題が解決される。
【0013】また、前記抵抗被膜と電子ビームとが内部
磁気シールドを兼ねる電極体により絶縁され、前記電極
体が前記パネルまたは前記ファンネルのいずれかと同電
位であることが好ましい(請求項10)。
【0014】この構成により、陰極線管内でファンネル
のガラス面または抵抗膜が電子ビームに対して露出する
ことがないので、前記領域の塗布形状によるラスター形
状の歪みおよびチャージドリフトの問題が解決される。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1に示す
本発明の陰極線管は、内面に蛍光体膜1、アルミ膜2お
よびシャドウマスク3を有するパネル4とファンネル6
とからなるバルブ7と、ネック部6a内に収納された電
子ビームを放射するための電子銃8とを備えている。フ
ァンネル6の内面には、パネル4側の端部に全周にわた
り高電位電極である導電性被膜13を設け、これに隣接
した絶縁ギャップ11、抵抗被膜5a、さらにファンネ
ル6の電子銃8側に低電位電極である導電性被膜5bを
形成している。パネル4の内部には、色選択機構として
のシャドウマスク3とこれに固定され内部磁気シールド
14を有し、パネル4内部に埋設されたパネルピン、シ
ャドウマスク3に固着された板状のスプリングを介して
パネル4の内面とシャドウマスク3と内部磁気シールド
14が同電位に設定されている。内部磁気シールド14
は一般的な台形状のものであり、抵抗被膜5aと電子ビ
ームとを絶縁し、パネル4またはファンネル6と同電位
になっている。
【0016】以下、ネック部外径φ29.1〔mm〕の
51〔cm〕(19インチ)コンピュータモニタ用陰極
線管に本発明を適用した実施例について説明する。
【0017】(実施例1)ファンネル6のパネル側に幅
15〔mm〕の高電位電極である導電性被膜13を設
け、これに隣接した幅20〔mm〕の絶縁ギャップ11
を介して抵抗被膜5aとして酸化ルテニウムを含有する
抵抗ペーストS−52073(昭栄化学株式会社製)
を、幅10〔mm〕で刷毛塗りで塗布した。さらにこの
ファンネルを所定の温度で焼成固化し被着させ、残りの
部分の導電性被膜5bに黒鉛と酸化チタンからなる導電
ペーストGA−354C(日立粉末冶金株式会社製)を
被着させファンネルの内面の被膜を形成した。
【0018】比較例1として、抵抗被膜5aの被着部分
に導電ペーストGA−354Cを塗布したこと、内部磁
気シールド14を用いていないことを除いて実施例1と
同様に構成した陰極線管を製作した。
【0019】実施例1、比較例1のサンプルにおいて、
パネル印加電位のファンネルの低電位への干渉性、チャ
ージドリフトについて調べた。干渉性の評価は、パネル
とファンネルのみに高電圧を印加し、ファンネル電極に
誘起される電圧の測定と放電現象の観測をすることで行
った。チャージドリフトの評価は、高電位100:低電
位60の電圧比で陰極線管を60分間発光状態とし、そ
の前後の発光面4コーナーの電子ビームのランディング
ポイントの平均変化量を測定することで行った。その結
果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】実施例1によれば、パネルに30〔kV〕
を印加した時の誘起電圧は0〔V〕すなわち印加電圧の
0〔%〕で、高電圧の低電圧への干渉は皆無である。こ
のため、100:0の比率の電位の設定が可能であり、
所望の静電レンズの設計自由度が高い点で優れている。
一方、低電位側の電極の全てを導電ペーストで形成した
比較例1では、30〔kV〕を印加したときの誘起電圧
は90〔%〕以上あり、別電位への干渉性が大きく、所
望の静電レンズの効果を得ることはできない。
【0022】なお、本実施例の酸化ルテニウムは一般に
RuxOyの分子構造を有し、xとyの値は任意であ
る。また、抵抗被膜5aの形成方法はディップ法、印刷
法等でもよい。抵抗被膜5aは、ファンネル内面の任意
の位置に設置することができる。また、本実施例ではア
ノードボタンを二つ設置して各々に電位を供給している
が、管内に分割抵抗を配置して電圧を分圧して供給して
もよい。
【0023】(実施例2)抵抗被膜5aの酸化ルテニウ
ムの塗布幅を30〔mm〕にしたこと以外は実施例1と
同様にして陰極線管を製作した。パネルに30〔kV〕
を印加したときの誘起電圧は、表1に示すように0
〔V〕で、別電位への干渉性は皆無であり、最大で10
0:0の比率の電位の設定が可能であり、所望の静電レ
ンズの設計自由度が高い。
【0024】(実施例3)抵抗被膜5aを、酸化ルテニ
ウムに代えて酸化チタン・酸化アルミニウム混合物(混
合比率40:60)を溶射法にて塗布形成させたこと以
外は実施例1と同様にして陰極線管を製作した。この実
施例では、パネルに30〔kV〕を印加したときの誘起
電圧は表1に示すように5〔kV〕、すなわち印加電圧
の17〔%〕であり別電位への干渉性は低い。最大で1
00:0(20〔kV〕以下)の比率の電位の設定が可
能であり、所望の静電レンズの設計自由度が高い。
【0025】(実施例4)抵抗被膜5aを酸化ルテニウ
ムに代え酸化チタン・酸化アルミニウム混合物(混合比
率7:93)を溶射法にて塗布形成させたこと以外は実
施例1と同様にして陰極線管を製作した。この実施例
は、パネルに30〔kV〕を印加したときの誘起電圧は
表1に示すように4〔kV〕すなわち13〔%〕で、別
電位への干渉性は低い。印加電圧20〔kV〕であれば
最大で100:0の比率の電位の設定が可能であり、所
望の静電レンズの設計自由度が高い。
【0026】以上の実施例では、陰極線管内に静電レン
ズを形成させるため、2つの電位ポテンシャルを形成さ
せる例を提示したが、3つ以上の電位ポテンシャルを設
けて静電レンズを形成することも可能である。
【0027】(第2の実施の形態)図2に示すように、
本発明の第2の実施形態の陰極線管は、内面に蛍光体
1、アルミ膜2およびシャドウマスク3を有するパネル
4、内壁に抵抗被膜5a、抵抗被膜5aに接続された導
電性被膜5bを有するファンネル6からなるバルブ7
と、ファンネル6のネック部6a内に収納された電子ビ
ームを放射するための電子銃8とを備えている。ファン
ネル内壁の抵抗被膜5aは酸化アルミニウム・酸化チタ
ンの混合物である。第1アノードボタン9が接続される
導電性被膜13と、第2アノードボタン10が接続され
る導電性被膜5bとの間を、酸化アルミニウム・酸化チ
タン混合物からなる抵抗被膜5aで接続する。
【0028】この構成によれば、異なる電圧を印加して
いる2つの電極間には常に電流が流れるため放電現象は
起きず、また抵抗被膜5aが高抵抗であるため、電流は
数〔μA〕程度と微少であり、電圧降下等の電源への負
担も小さい。したがって、それぞれの電極が独立した電
位供給を行うことができ、静電レンズの安定化、チャー
ジアップ、電極間でのスパーク不良を低減することがで
き、信頼性の高い陰極線管を提供できる。
【0029】以下、ネック部外径φ29.1〔mm〕の
51〔cm〕(19インチ)コンピュータモニタ用陰極
線管に本発明を適用した実施例について説明する。
【0030】(実施例5)抵抗被膜5aは、酸化チタン
(TiO2が主成分)と酸化アルミニウムとの混合物
(混合比率=10:90)をファンネル内面のパネル側
に、幅20〔mm〕(接続抵抗値:700〔MΩ〕相
当)でプラズマ溶射法で被着させることにより形成し
た。導電性被膜5bは、黒鉛と酸化チタンからなる導電
ペーストGA−354C(日立粉末冶金製)を被着させ
形成した。
【0031】比較例2として、抵抗被膜5aの酸化チタ
ンと酸化アルミニウムの混合比率を30:70、被着幅
を10〔mm〕(接続抵抗値:50〔MΩ〕相当)に変
え、ファンネル6の内壁上に形成し、他の仕様は実施例
5と同様にした比較用の陰極線管も製作した。また比較
例3として、抵抗被膜5aの被着幅40〔mm〕の塗布
部分になにも塗布せずガラス基盤を露出させ接続抵抗を
無限大にしたこと以外は実施例5と同様にして作製した
陰極線管も作製した。
【0032】実施例5、比較例2、3のサンプルにおい
て、第1の実施の形態と同じく、パネル印加電位のファ
ンネルの低電位への干渉性、チャージドリフトについて
調べた。その結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】実施例5によれば、パネルに30〔kV〕
印加したときの誘起電圧は10〔%〕以下であり別電位
への干渉性は低く、すなわち100:10の比率の電位
ポテンシャルの設定が可能である。また数〔μA〕オー
ダーの電流が流れるため電荷のチャージがなく、放電も
起こらない。被着幅の少ない比較例2では30〔kV〕
までを印加したときの誘起電圧は80〔%〕以上あり別
電位への干渉性が大きく、所望の静電レンズの効果を得
ることはできない。また、ガラスの露出幅を40〔m
m〕とした比較例3ではギャップ間の放電現象による誘
起電圧が大きく、電位差による静電レンズの形成は不可
能である。以上のように実施例5は、酸化アルミニウム
・酸化チタンからなる抵抗被膜の抵抗値を700〔M
Ω〕以上とすることで設計自由度が高い。
【0035】なお、導電性被膜5bは、比抵抗値の小さ
い黒鉛,酸化チタンを主成分としたもの等を用いて形成
してもよい。
【0036】(実施例6)抵抗被膜5aの酸化チタンと
酸化アルミニウムの混合比率を7:93で、この塗布幅
を50〔mm〕(接続抵抗値:17〔GΩ〕相当)にし
たこと以外は実施例5と同様の方法で陰極線管を作製し
た。この実施例によれば、パネルに30〔kV〕まで印
加したときの誘起電圧は10〔%〕以下であり別電位へ
の干渉性は低く、すなわち100:10の比率の電位ポ
テンシャルの設定が可能であり、所望の静電レンズの設
計自由度が高い。
【0037】(実施例7)96〔cm〕(38インチ)
TV用陰極線管において、抵抗被膜5aの酸化チタンと
酸化アルミニウムの混合比率を20:80で、この塗布
幅を150〔mm〕(接続抵抗値:1〔GΩ〕相当)に
したこと以外は実施例5と同様の方法で陰極線管を作製
した。この実施の形態によれば、パネルに30〔kV〕
まで印加したときの誘起電圧は10〔%〕以下であり別
電位への干渉性は低く、すなわち100:10の比率の
電位ポテンシャルの設定が可能であり、所望の静電レン
ズの設計自由度が高い。
【0038】(実施例8)81〔cm〕(32インチ)
TV用陰極線管において、抵抗被膜5aの酸化チタンと
酸化アルミニウムの混合比率を7:93で、この塗布幅
を150〔mm〕(接続抵抗値:500〔GΩ〕相当)
にしたこと以外は実施例5と同様の方法で陰極線管を作
製した。この実施の形態によれば、パネルに30〔k
V〕まで印加したときの誘起電圧は10〔%〕以下であ
り別電位への干渉性は低く、すなわち100:10の比
率の電位ポテンシャルの設定が可能であり、所望の静電
レンズの設計自由度が高い。
【0039】(実施例9)81〔cm〕(32インチ)
TV用陰極線管において、抵抗被膜5aの酸化チタン
(TiOが主成分)と酸化アルミニウムの混合比率を
7:93で、この塗布幅を150〔mm〕(接続抵抗
値:2〔GΩ〕相当)にしたこと以外は実施例5と同様
の方法で陰極線管を作製した。この実施例によれば、パ
ネルに30〔kV〕まで印加したときの誘起電圧は10
〔%〕以下であり別電位への干渉性は低く、すなわち1
00:10の比率の電位ポテンシャルの設定が可能であ
り、所望の静電レンズの設計自由度が高い。
【0040】なお、上記各実施例で提示した酸化アルミ
ニウムは一般にAlxOyの分子構造を有し、xとyの
値は任意である。また、酸化チタンは一般にTixOy
の分子構造を有し、xとyの値は任意である。また、酸
化アルミニウム・酸化チタンを溶射法で塗布形成させて
いるが、形成方法はディップ法、印刷法等でもよい。ま
た、抵抗被膜5aをパネル側に設置する例を提示した
が、ファンネル内面の任意の位置に設置することも可能
である。また、アノードボタンを二つ設置して各々に電
位を供給する方式について述べているが、管内に分割抵
抗を配置して電圧を分圧して供給してもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明の陰極線管
は、絶縁物を介し対向する高電位電極と低電位電極のう
ちの低電位側電極の境界付近に酸化アルミニウム・酸化
チタン混合物または酸化ルテニウムを含有する抵抗被膜
で被覆することにより、または、両電極を酸化アルミニ
ウム・酸化チタン混合物からなる抵抗被膜を用いて接続
することにより、両電極の異なる電位が放電等により干
渉することがなく電位が安定するので、静電レンズの形
成が可能となり、チャージドリフトの問題も解決され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の陰極線管の第1の実施の形態の側面断
面図
【図2】本発明の陰極線管の第2の実施の形態の側面断
面図
【図3】従来の陰極線管の側面断面図
【符号の説明】
1 蛍光膜 3 シャドウマスク 4 パネル 5a 抵抗被膜 5b 導電性被膜 6 ファンネル 7 バルブ 11 絶縁ギャップ 13 導電性被膜 14 内部磁気シールド
フロントページの続き (72)発明者 若園 弘美 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 Fターム(参考) 5C032 AA02 DD07 DE01 DE02 DG09 DG10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に色選択機構および蛍光体を有する
    前面パネルと、内壁に導電性被膜を有するロート状のフ
    ァンネルとからなるバルブと、前記ファンネルのネック
    部内に収納された電子銃とからなり、前記導電性被膜が
    2つ以上の領域に分離されて各々に異なる電位を有する
    陰極線管において、 前記導電性被膜は、高い電位を有する高電位被膜と、前
    記高電位被膜より低い電位を有し前記高電位被膜との間
    に絶縁領域を介して配置される低電位被膜よりなり、 前記低電位被膜と前記絶縁領域との間にさらに抵抗被膜
    が形成されていることを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 前記抵抗被膜が、少なくとも酸化ルテニ
    ウムを含有するものである、請求項1に記載の陰極線
    管。
  3. 【請求項3】 前記抵抗被膜が、少なくとも酸化チタン
    と酸化アルミニウムの混合物である、請求項1に記載の
    陰極線管。
  4. 【請求項4】 酸化チタンと酸化アルミニウムの混合比
    率を7:93〜40:60とした、請求項3に記載の陰
    極線管。
  5. 【請求項5】 前記抵抗被膜の幅を10〔mm〕以上と
    した、請求項1〜4のいずれかに記載の陰極線管。
  6. 【請求項6】 内面に色選択機構および蛍光体を有する
    前面パネルと、内壁に導電性被膜を有するロート状のフ
    ァンネルとからなるバルブと、前記ファンネルのネック
    部内に収納された電子銃とからなり、前記導電性被膜が
    2つ以上の領域に分離されて各々に異なる電位を有する
    陰極線管において、 前記導電性被膜は、高い電位を有する高電位被膜と、前
    記高電位被膜より低い電位を有する低電位被膜とからな
    り、 前記低電位被膜と前記高電位被膜との間が抵抗被膜によ
    り占められていることを特徴とする陰極線管。
  7. 【請求項7】 前記抵抗被膜が、酸化チタンと酸化アル
    ミニウムとの混合物を主成分とする、請求項6に記載の
    陰極線管。
  8. 【請求項8】 前記抵抗被膜の酸化チタンと酸化アルミ
    ニウムの混合比率を7:93〜20:80とした、請求
    項7に記載の陰極線管。
  9. 【請求項9】 前記抵抗被膜の接続抵抗値を700〔M
    Ω〕以上500〔GΩ〕以下とした、請求項6〜8のい
    ずれかに記載の陰極線管。
  10. 【請求項10】 前記抵抗被膜と電子ビームとが内部磁
    気シールドを兼ねる電極体により絶縁され、前記電極体
    が前記パネルまたは前記ファンネルのいずれかと同電位
    である、請求項1〜9のいずれかに記載の陰極線管。
JP26681499A 1999-09-21 1999-09-21 陰極線管 Pending JP2001093448A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26681499A JP2001093448A (ja) 1999-09-21 1999-09-21 陰極線管
US09/645,741 US6774554B1 (en) 1999-09-21 2000-08-24 Cathode ray tube

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26681499A JP2001093448A (ja) 1999-09-21 1999-09-21 陰極線管

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001093448A true JP2001093448A (ja) 2001-04-06

Family

ID=17436050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26681499A Pending JP2001093448A (ja) 1999-09-21 1999-09-21 陰極線管

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6774554B1 (ja)
JP (1) JP2001093448A (ja)

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4018717A (en) * 1975-09-29 1977-04-19 Owens-Illinois, Inc. Arc suppression in a cathode ray tube
US4124540A (en) * 1976-11-04 1978-11-07 Gte Sylvania Incorporated Resistive electrical conductive coating for use in a cathode ray tube
JPS5469059A (en) * 1977-11-14 1979-06-02 Hitachi Ltd Rear-step focusing color picture tube
JPS551012A (en) 1978-06-16 1980-01-07 Hitachi Ltd Post focusing type color picture tube
US4473774A (en) * 1982-02-09 1984-09-25 Rca Corporation CRT with internal neck coating for suppressing arcing therein
US5675212A (en) * 1992-04-10 1997-10-07 Candescent Technologies Corporation Spacer structures for use in flat panel displays and methods for forming same
US4518893A (en) * 1982-11-23 1985-05-21 Rca Corporation CRT with internal neck coating of crystalline tin oxide for suppressing arcing therein
US4571521A (en) * 1983-08-23 1986-02-18 North American Philips Consumer Electronics Corp. Color CRT with arc suppression structure
US4527229A (en) * 1983-09-19 1985-07-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Flyback transformer with high voltage variable resistor built therein
US4602187A (en) * 1984-06-28 1986-07-22 North American Philips Consumer Electronics Corp. Color CRT with composite arc suppression structure
NL8500905A (nl) * 1985-03-28 1986-10-16 Philips Nv Werkwijze voor het vervaardigen van een inrichting met een elektrische weerstandslaag en toepassing van de werkwijze.
GB8701289D0 (en) * 1987-01-21 1987-02-25 Philips Nv Electron beam device
JP2609627B2 (ja) * 1987-09-18 1997-05-14 株式会社日立製作所 陰極線管
JPH02195633A (ja) 1989-01-23 1990-08-02 Mitsubishi Electric Corp カラーブラウン管装置
KR950000047Y1 (ko) * 1990-08-30 1995-01-07 주식회사 금성사 코일형상의 고저항체를 가지는 음극선관
JPH07161308A (ja) * 1993-12-07 1995-06-23 Hitachi Ltd カラー陰極線管用電子銃
JP3660488B2 (ja) * 1997-11-10 2005-06-15 株式会社東芝 陰極線管

Also Published As

Publication number Publication date
US6774554B1 (en) 2004-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3979632A (en) Cathode ray tube having surface charge inhibiting means therein
KR20030041989A (ko) 대전 방지용 분산액과 대전 방지막 및 화상 표시 장치
EP0139760B1 (en) Cathode-ray tube
CA1199361A (en) Crt comprising metallized glass beads for suppressing arcing therein
US4210844A (en) Cathode ray tube arc suppressor coating
GB2115603A (en) Cathode-ray tube
US4564786A (en) External neck charge dissipation means for an in-line color cathode ray tube
JP2001093448A (ja) 陰極線管
KR100599702B1 (ko) 음극선관의 컨버젼스 드리프트 보정 장치
US4528477A (en) CRT with optical window
JPH1074465A (ja) 陰極線管
US6005472A (en) Inner resistor for cathode-ray tube
US4712041A (en) Color CRT tension mask support assembly with a glass frame
US5196764A (en) Cathode ray tube having symmetrical anode potential
JP2002093344A (ja) カラ−陰極線管
US4681775A (en) CRT with optical window and method
US6597103B1 (en) Display tube
EP0333421B1 (en) Cathode ray tubes
JP3660488B2 (ja) 陰極線管
JPH0696662A (ja) 電子管用カソード
JP2003529890A (ja) ブラウン管の管ネック
JP2000173496A (ja) カラー陰極線管
JP2000173511A (ja) 陰極線管
JPH08115681A (ja) 陰極線管
JP2001351542A (ja) 陰極線管

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040803

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041130