JP2001093407A - 半導体光電陰極及びそれを用いた光検出器及びそれを用いた光検出装置 - Google Patents

半導体光電陰極及びそれを用いた光検出器及びそれを用いた光検出装置

Info

Publication number
JP2001093407A
JP2001093407A JP27471899A JP27471899A JP2001093407A JP 2001093407 A JP2001093407 A JP 2001093407A JP 27471899 A JP27471899 A JP 27471899A JP 27471899 A JP27471899 A JP 27471899A JP 2001093407 A JP2001093407 A JP 2001093407A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
light
electron
optical filter
semiconductor photocathode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27471899A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Aragaki
実 新垣
Toru Hirohata
徹 廣畑
Hirobumi Suga
博文 菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP27471899A priority Critical patent/JP2001093407A/ja
Publication of JP2001093407A publication Critical patent/JP2001093407A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Common Detailed Techniques For Electron Tubes Or Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長分別性を持たせた半導体光電陰極および
これを使用した光検出器、光検出装置を提供する。 【解決手段】 本発明の半導体光電陰極は、第一導電型
の基板101と、基板101上に形成された第一導電型
の光フィルタ層103と、光フィルタ層103上に形成
された第一導電型の電子ブロック層104と、電子ブロ
ック層104上に形成された光吸収層105と、光吸収
層105上に形成された第一導電型の電子放出層106
と、電子放出層106上に形成された第二導電型のコン
タクト層107と、コンタクト層107上に形成された
第一の電極108と、基板上に形成された第二の電極1
09と、電子放出層106上の露出表面の仕事関数を低
下させるための活性層110とを備え、電子ブロック層
104のエネルギギャップが光フィルタ層103より大
きく、光フィルタ層103のエネルギギャップを任意に
変化させることにより特定の波長域のみに感度を有する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微弱光検出、特に
赤外領域の微弱光検出に関し、分光機能を有する半導体
光電陰極を用いた光検出器およびこの光検出器を備えた
光検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微弱光を検出するための光検出器
として半導体光電陰極を備える光電子倍増管が知られて
いる。特に、波長1μm以上の近赤外領域で高感度を有
する半導体光電陰極が、例えば特開平8−255580
号公報に開示されており、このような高感度半導体光電
陰極を有する光電子倍増管が市販されている。
【0003】図9に、特開平8−255580号公報に
開示されている半導体光電陰極の断面模式図を示す。図
示のように、この半導体光電陰極は、第一導電型の半導
体基板11と、第一導電型の光吸収層12と、第一導電
型の電子放出層13と、第二導電型のコンタクト層14
と、コンタクト層14上に形成された表面電極15と、
電子放出層13の露出表面に形成された電子放出層13
の仕事関数を低下させる活性層16と、裏面電極17を
備えている。この半導体光電陰極の作用を説明すると、
表面電極15と裏面電極17に逆バイアスを印加する
と、第一導電型の電子放出層13と第二導電型のコンタ
クト層14のPN接合界面に空乏層が形成される。そし
て、入射光により光吸収層12で励起された電子が、空
乏層に生じる電界によって電子放出層13および活性層
16を介して真空中に放出され、このように入射光が電
子に変換される。
【0004】ところで、ある測定対象物からの発光のう
ち、所望の波長の被測定光、特に赤外領域の被測定光を
検出するためには、冷却された検出器と発光物質との間
に分光器あるいは所望の波長のみを透過する多層膜干渉
バンドパスフィルタ(以下バンドパスフィルタ)を設置
し、これらを透過してきた被測定光をレンズ等で集光
し、光検出器(半導体光電陰極)に導く方法が用いられ
てきた。ここで、光検出器としての光電子増倍管を冷却
して用いることにより、暗電流が減少し、非常に高感度
な光検出装置を実現することができる。
【0005】しかし、高感度な光検出器を実現しても、
測定対象物からの発光量が極めて小さい、いわゆる極微
弱光レベルになると、発光物質と冷却された光検出器の
間に設置された分光器やバンドパスフィルタあるいはそ
れらを支持する鏡筒等の部品から室温で放射される背景
放射光(以下背景光)が、被測定光に比べて無視できな
い強度になり、結果として検出装置のS/N比が低下す
るという問題が生じていた。そして、この背景光を抑制
する方法として、光検出器にコールドシールドやコール
ドフィルタを使用する方法が用いられてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の背景光の抑制方法では、コールドシールドおよびコー
ルドフィルタ自身からの背景光を抑制するために、検出
器を冷却する手段のほかにコールドシールドおよびコー
ルドフィルタを冷却するための手段が必要となる。その
ため、冷却装置が大型化するという問題が生じていた。
また、検出器の冷却手段と別途の冷却手段を設置し、コ
ールドシールドあるいはコールドフィルタを冷却する方
法も提案されているが、これも複数の冷却装置の設置が
必要となり、装置の大型化やコスト増となるため、本質
的な背景光を除去する解決法とはなっていない。
【0007】そこで、本発明は、半導体光電陰極自体に
波長分別性を持たせることにより分光器やバンドパスフ
ィルタを不要とし、これにより背景光の影響を受けない
半導体光電陰極およびこれを使用した光検出器、光検出
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の半導体光電陰極は第一導電型の基板と、基
板上に形成された第一導電型の光フィルタ層と、光フィ
ルタ層上に形成された第一導電型の電子ブロック層と、
電子ブロック層上に形成された光吸収層と、光吸収層上
に形成された第一導電型の電子放出層と、電子放出層が
ほぼ均一に分布して露出するように電子放出層上に形成
された第二導電型のコンタクト層と、バイアスを印加す
るためにコンタクト層に接して形成された第一の電極
と、バイアスを印加するために基板に接して形成された
第二の電極と、電子放出層上の露出部分表面の仕事関数
を低下させるために露出部分部表面に接して形成された
活性層とを備え、電子ブロック層のエネルギギャップが
光フィルタ層より大きく、光フィルタ層を構成する半導
体材料またはその組成比を選択することでエネルギギャ
ップを所定値に設定することにより特定の波長域のみに
感度を有することを特徴とする。
【0009】これにより、光フィルタ層のバンドギャッ
プよりも大きなエネルギを持つ短波長の光が基板裏面よ
り入射すると、光フィルタ層で光が吸収され電子が励起
されるが、励起された電子は光フィルタ層よりも大きな
バンドギャップを持つ電子ブロック層で遮蔽されるた
め、光吸収層に電子が到達しない。そのため、光フィル
タ層のバンドギャップの大きさによって、本発明におけ
る半導体光電陰極の短波長側の光に対する感度が制限さ
れる。また、光フィルタ層のエネルギギャップよりも小
さなエネルギを持った光は光吸収層に到達するが、その
うち光吸収層のエネルギバンドギャップよりも大きなエ
ネルギを持った光は光吸収層で吸収され、これにより電
子が励起される。この電子は、電子放出層に形成された
電界によって移動し、活性層により仕事関数を低下させ
られている電子放出面より放出される。このように、光
吸収層のバンドギャップの大きさによって、本発明にお
ける半導体光電陰極の長波長側の光に対する感度が制限
される。
【0010】また、本発明の半導体光電陰極は、第一導
電型の基板と、基板上に形成された第一導電型の光フィ
ルタ層と、光フィルタ層上に形成された第一導電型の電
子ブロック層と、電子ブロック層上に形成された光吸収
層と、光吸収層上に形成された第一導電型の電子放出層
と、電子放出層がほぼ均一に分布して露出するように電
子放出層上に形成されたショットキ電極と、バイアスを
印加するためにショットキ電極に接して形成された第一
の電極と、バイアスを印加するために基板に接して形成
された第二の電極と、電子放出層上の露出部分表面の仕
事関数を低下させるために露出部分表面に接して形成さ
れた活性層とを備え、電子ブロック層のエネルギギャッ
プが光フィルタ層より大きく、光フィルタ層を構成する
半導体材料またはその組成比を選択することでエネルギ
ギャップを所定値に設定することにより特定の波長域の
みに感度を有することを特徴とする。
【0011】これにより、前述したと同様に、光フィル
タ層のバンドギャップよりも大きなエネルギを持つ短波
長の光が基板裏面より入射すると、光フィルタ層で光が
吸収され電子が励起されるが、励起された電子は光フィ
ルタ層よりも大きなバンドギャップを持つ電子ブロック
層で遮蔽されるため、光吸収層に電子が到達しない。そ
のため、光フィルタ層のバンドギャップの大きさによっ
て、本発明における半導体光電陰極の短波長側の光に対
する感度が制限される。また、光フィルタ層のエネルギ
ギャップよりも小さなエネルギを持った光は光吸収層に
到達するが、そのうち光吸収層のエネルギバンドギャッ
プよりも大きなエネルギを持った光は光吸収層で吸収さ
れ、これにより電子が励起される。この電子は、電子放
出層に形成された電界によって移動し、活性層により仕
事関数を低下させられている電子放出面より放出され
る。このように、光吸収層のバンドギャップの大きさに
よって、本発明における半導体光電陰極の長波長側の光
に対する感度が制限される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明にか
かる実施形態について説明する。ただし、同一要素には
同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】まず、本発明にかかる実施形態について説
明する。図1に本発明にかかる第一実施形態の半導体光
電陰極の断面模式図を示す。図示のように、第一実施形
態の半導体光電陰極1は、p型InP基板101と、基板
101上に形成されたp型InPバッファ層102と、バ
ッファ層上に形成されたp型InxGa(1-x)AsyP(1-y)光フ
ィルタ層103と、光フィルタ層103上に形成された
p型InxGa(1-x)AsyP(1-y )電子ブロック層104と、電
子ブロック層104上に形成されたp型InxGa(1-x )AsyP
(1-y)光吸収層105と、光吸収層105上に形成され
たp-型InP電子放出層106と、電子放出層106上に
形成されたn+型InPコンタクト層107と、コンタクト
層107上に形成されたコンタクト層107とオーミッ
ク接触する第一電極108と、基板101裏面に形成さ
れた基板101とオーミック接触する第二電極109
と、コンタクト層107が形成されていない電子放出層
106上に形成されたCsO活性層110と、図示しな
い第一電極108と第二電極109にバイアスを印加す
る電圧源とを備えている。
【0014】ところで、コンタクト層107は、電子放
出層106からの電子の放出が均一となり、また、その
放出を妨げないように、電子放出層106がほぼ均一に
分布して露出するように形成されている。その形状は、
例えば、図4の(a)〜(d)に示すように、格子状、
スパイラル状あるいは同心状に配置された方形を相互に
接続した形状、基幹および基幹から延びた複数の分岐か
らなる形状など、様々な形状が考えられ、電子放出層1
06がほぼ均一に分布して露出するような形状であれば
どのようなものでもよい。
【0015】図2に、図1に示した半導体光電陰極1に
バイアスを印加していない状態のエネルギバンド図を示
す。図示のように、基板101、バッファ層102、電
子ブロック層104および電子放出層106は同じエネ
ルギギャップを持つ。また、光フィルタ層103は基板
101等よりも小さいエネルギギャップを持つ。更に、
光吸収層105は光フィルタ層103よりも小さなエネ
ルギギャップをもつ。図2に示すように、バイアスを印
加していない状態において、光吸収層105で励起され
た電子は、光吸収層105と電子放出層106の界面に
おける伝導帯CBの不連続により電子放出層106の電
子放出面には到達できない。
【0016】図3に、図1に示した半導体光電陰極1の
第一電極108と第二電極109に、電子放出層106
とコンタクト層107間に逆バイアスがかかるような電
圧を印加した状態のエネルギバンド図を示す。逆バイア
スにより電子放出層106とコンタクト層107のPN
接合に空乏層が形成される。この空乏層は、電子ブロッ
ク層104にまで延長され、電子ブロック層104から
電子放出層106にわたって電界が形成される。ここ
で、電子ブロック層104のエネルギバンドギャップが
大きいため、もし過剰なバイアスを印加しても光フィル
タ層103には空乏層が到達しないため、電界は生じな
い。また、電子放出層106の電子放出面は活性層11
0により表面仕事関数が低下させられている。
【0017】次に、図3を参照して第一実施形態の半導
体光電陰極の作用について説明する。基板101裏面か
ら入射した光のエネルギが光フィルタ層103および光
吸収層105のエネルギギャップよりも小さな場合を考
える。この場合、半導体光電陰極1において、入射光は
何の作用ももたらすことなく半導体光電陰極を通過す
る。
【0018】次に、基板101裏面から入射した光のエ
ネルギが基板101および光フィルタ層103のエネル
ギギャップよりも小さく、かつ、光吸収層105のエネ
ルギギャップよりも大きい場合を考える。入射光は基板
101から電子ブロック層104までを透過し、光吸収
層105に到達する。入射光は、光吸収層105のエネ
ルギギャップよりも大きなエネルギを持つため、光吸収
層105において吸収され、電子を励起する。励起され
た電子は、光吸収層105と電子放出層106間の伝導
帯CBの不連続を超えて、電界によって電子放出層10
6の電子放出面に到達する。電子放出層106の電子放
出面は活性層110によって表面仕事関数が低下させら
れているので、電子放出面に到達した電子は効率よく真
空中に放出される。
【0019】次に、基板101裏面から入射した光のエ
ネルギが基板101のエネルギギャップよりも小さく、
光フィルタ層103のエネルギギャップよりも大きい場
合を考える。入射光は、基板101およびバッファ層1
02を透過し、光フィルタ層103に到達する。入射光
は、光フィルタ層103よりも大きなエネルギを持つた
め、光フィルタ層103において吸収され、電子を励起
する。励起された電子は、光フィルタ層103と電子ブ
ロック層104間の伝導帯CBの不連続により遮蔽さ
れ、光吸収層105には到達できない。
【0020】次に、基板101裏面から入射した光のエ
ネルギが基板101のエネルギギャップよりも大きい場
合を考える。この場合、入射した光は基板101によっ
て吸収され、電子を励起する。しかし、基板101には
電界が存在しないため、励起された電子は基板101に
留まる。そのため、この入射光に対しては半導体光電陰
極1は半導体光電陰極として作用しない。
【0021】以上、説明したことをまとめると、第一実
施形態にかかる半導体光電陰極1の感度は、長波長側は
光吸収層105のエネルギギャップに対応する波長によ
って制限され、短波長側は光フィルタ層103のエネル
ギギャップに対応する波長によって制限される。これに
よって、図5に示すように、半導体光電陰極1はある波
長帯、第一実施形態では1240nmから1300nm
の波長帯の光のみに感度を有することになる。逆にいえ
ば、光フィルタ層103および光吸収層105のエネル
ギギャップを適当に選択することにより、所望の波長の
光に感度を有する波長分別制を有した半導体光電陰極を
実現することが可能となる。
【0022】図6を参照して、本発明にかかる第二実施
形態について説明する。図6に本発明にかかる第二実施
形態の半導体光電陰極の断面模式図を示す。図示のよう
に、第二実施形態の半導体光電陰極2は、p型InP基板
101と、基板101上に形成されたp型InPバッファ
層102と、バッファ層上に形成されたp型InxGa(1-x )
AsyP(1-y)光フィルタ層103と、光フィルタ層103
上に形成されたp型InxGa(1-x)AsyP(1-y)電子ブロック
層104と、電子ブロック層104上に形成されたp型
InxGa(1-x)AsyP(1-y)光吸収層105と、光吸収層10
5上に形成されたp-型InP電子放出層106と、電子放
出層106上に形成された電子放出層106とショット
キー接触する第一電極108と、基板101裏面に形成
された基板101とオーミック接触する第二電極109
と、第一電極108が形成されていない電子放出層10
6上に形成されたCsO活性層110と、図示しない第
一電極108と第二電極109にバイアスを印加する電
圧源とを備えている。ここで、第一の電極108は、第
一実施形態のコンタクト層107と同様に、電子放出層
106がほぼ均一に分布して露出するように形成されて
いる。
【0023】次に、図6を参照して第二実施形態の半導
体光電陰極の作用について説明する。まずはじめに、半
導体光電陰極2の第一電極108と第二電極109に、
電子放出層106と第一の電極108間に逆バイアスが
かかるような電圧を印加する。これにより、電子放出層
106から電子ブロック層104まで空乏層が形成され
る。つまり、第一実施形態との違いは、PN接合により
空乏層を形成するか、ショットキー接触によって空乏層
を形成するかの差のみであり、第二実施形態の以下の作
用およびエネルギーバンド図は第一実施形態と同じであ
り、また同様の作用を奏するので、説明は省略する。
【0024】前述した第一及び第二実施形態の説明にお
いて、各半導体層の膜厚について述べていないが、光フ
ィルタ層103は所望の波長選択性が得られる膜厚であ
ればよく、光吸収層105も被測定光を十分に吸収でき
るだけの膜厚があればよく、このように、特に、膜厚に
関しては限定されるものではない。また、各半導体層の
キャリア密度は、バイアス電圧との兼ね合いで決定され
るものであり、特に限定されるものではないが、好まし
くは基板101、バッファ層102、光フィルタ層10
3、電子ブロック層104、光吸収層105および電子
放出層106のキャリア密度は0.5〜10×1016
-3の範囲であり、なかでも光フィルタ層103および
電子ブロック層104は光吸収層105のキャリア密度
よりも大きいほうが好ましい。また、コンタクト層10
6は1×1018cm-3以上のキャリア密度であることが
好ましい。
【0025】なお、本発明の光電陰極は第一および第二
実施形態に限られるものではない。例えばバッファ層1
02は必ずしも必要ではなく、場合によっては挿入しな
くてもよい。また、半導体材料としてInPおよびInxGa
(1-x)AsyP(1-y)を用いたが、本発明において半導体材料
はこれに限られるものではなく、図2および図3に示し
たエネルギバンドの構造を構成でき、例えばInx(AlyGa
(1-y))(1-x)Asなどの材料で良好なヘテロ接合が製作可
能であれば、どのような材料を用いてもよい。この様
に、様々な材料で作製された半導体光電陰極の感度は、
上述した本実施形態の波長帯の感度とは異なるものとす
ることができ、設計によって所望の波長帯に感度を有す
る半導体光電陰極を作製することが可能である。また、
活性層110の材料は本実施形態で使用したCsOに限
られず、電子放出層106の表面仕事関数を低下させる
作用のある材料であれば、例えば他のアルカリ金属、あ
るいはそれらの酸化物、あるいはそれらのフッ化物、あ
るいはそれらの混合物であってもよい。
【0026】本実施形態の半導体光電陰極は上記のよう
に構成されるが、これは一見すると本発明の構成に類似
しているかのごとく見える、特開平9−213205号
公報および特開平8−96705号公報に掲載されてい
る半導体光電陰極とは、特徴部分において構成が異なっ
ており、そのため、本実施形態の半導体光電陰極は格別
の作用・効果を奏するものである。そこで、以下に本実
施形態と上記公報との差異を図1、図10および図11
を参照して述べる。
【0027】特開平9−213205号公報には、半導
体光電陰極の短波長側の感度を制御する半導体光電陰極
が開示されている。図10に特開平9−213205号
公報に開示されている半導体光電陰極の断面模式図を示
す。図示のように、この半導体光電陰極は、ガラス面板
20上に反射防止膜22を介して入射した被検出光の長
波長側の光成分を遮断する作用を持つ光吸収層23と、
光吸収層23上に形成された光吸収層23よりもエネル
ギギャップの小さい電子放出層24と、電子放出層24
の仕事関数を低下させるために電子放出層24上に形成
された活性層25と、電極21とを備えている。
【0028】この半導体光電陰極を構成している光吸収
層23は、光吸収層23のエネルギギャップよりも小さ
なエネルギを持つ長波長の光を遮断する作用をなしてお
り、本実施形態における光吸収層103と同様の作用を
持っている。しかし、光吸収層23は、ガラス面板20
からの不純物を電子放出層24に拡散させないという別
の作用も持っており、材料も(AlyGa(1-y))xIn(1-x)Pに
限定されている。また、この半導体光電陰極は、可視域
領域での高感度な負の電子親和力半導体光電陰極を提供
することを目的としており、このため、特開平9−21
3205号公報に掲載されている半導体光電陰極と本実
施形態の半導体光電陰極とは、本質的に目的および構造
が異なるものである。
【0029】特開平8−96705号公報には、電子遮
蔽層を有した半導体光電陰極が開示されている。図11
に特開平8−96705号公報に開示されている半導体
光電陰極を用いた光電管を示す。簡単のため、半導体光
電陰極30にのみ注目すると、この半導体光電陰極30
は、基板32と、基板32上に形成された電子遮蔽層3
3と、電子遮蔽層33上に形成された光吸収層34と、
光吸収層34上に形成された電子放出層35と、電子放
出層35の表面に形成され電子放出層35の仕事関数を
低下させる活性層36とを備えている。
【0030】図11に示す半導体光電陰極30のエネル
ギバンド図を図12に示す。図示のように、電子遮蔽層
33のエネルギギャップが光吸収層34よりも大きいた
め、電子遮蔽層33は、光吸収層34で吸収された電子
が基板32方向に移動しないように電子を遮蔽するとい
う作用を持っている。これは一見して、本実施形態にお
ける電子ブロック層104と類似した作用をなしている
ようであるが、本実施形態における電子ブロック層10
4は、本発明の光電陰極の短波長側の波長分別制を高め
るために設けられており、光フィルタ層103で励起さ
れた電子が光吸収層105へ移動するのを遮蔽するとい
う作用をなしている。この様に、電子遮蔽層33と電子
ブロック層104は異なる作用をなしており、このた
め、特開平8−96705号公報に掲載されている半導
体光電陰極と本実施形態の半導体光電陰極は本質的に目
的および構成が異なるものである。
【0031】次に、図7を参照して、前述した本実施形
態の半導体光電陰極を備えた光検出器である光電子増倍
管の実施形態について述べる。図7は、本実施形態の光
電子増倍管400の断面模式図を示している。本実施形
態の光電子増倍管は、本発明にかかる半導体光電陰極4
01と、半導体光電陰極から放出された電子を収束する
収束電極402と、収束電極402によって収束された
電子が入射する第一段ダイノード403と、第一段ダイ
ノードが放出した2次電子が入射する第二段ダイノード
404と、以下2次電子が入射し更に2次電子を放出す
る複数のダイノード(番号は省略する)と、増倍された
電子が入射する陽極405と、上記した要素を真空雰囲
気で内蔵する真空容器406と、真空容器406から電
気信号を取り出すためのステムピン407と、入射光が
透過し半導体光電陰極401に到達させるための入射窓
408とを備えている。
【0032】次に、図7を参照して、本実施形態の光電
子増倍管400の作用について説明する。被測定光は入
射窓408を透過し、半導体光電陰極401に到達す
る。半導体光電陰極401は、前述したように、特定の
波長帯のみの光を吸収し、電子を励起する。そして、入
射光の光量に応じた電子を真空中に放出する。真空中に
放出された電子は、収束電極402によって効率よく第
一段ダイノード403に入射する。第一段ダイノード
は、入射した電子によって2次電子を発生させ真空中に
放出する。放出された2次電子は、第二段ダイノード4
04に入射し、更なる2次電子を発生させ真空中に放出
する。これを後段の複数のダイノードによって繰り返す
ことにより、最終的に陽極405には、半導体光電陰極
401から放出された電子の100万倍程度の電子が集
められ、信号電流としてステムピン407から取り出さ
れる。
【0033】ここで、本実施形態の光電子増倍管400
は、波長分別制を有した半導体光電陰極を具備している
ので、被測定光を分光するための分光器、分光フィルタ
あるいはこれら光学部品を支持するための部品が不要と
なり、これらからの背景光ががなくなるため、非常にS
/N比の良い測定を行うことが可能となる。
【0034】なお、本発明の光検出器は本実施形態に限
られるものではない。例えば、マイクロチャネルプレー
トを2次電子増倍部とする光電子増倍管、画像増強管、
ストリーク管および電子打ち込み型の増倍部を有する電
子管なども本発明にかかる半導体光電陰極を応用した光
検出器である。
【0035】次に、図8を参照して、図7に示した光検
出器400を備えた微弱光検出装置の実施形態について
説明する。図8は、本実施形態の微弱光検出器の断面模
式図を示す。本実施形態の微弱光検出装置500は、光
検出器400と、光検出器400を冷却するための冷却
器501と、試料容器502と、これらを内包するため
の密閉容器503と、密閉容器503内部を冷却するた
めの冷却手段504と、試料容器502内の試料に環流
液および反応液を循環させるための恒温循環ポンプ50
5と、環流液を流すためのパイプ505a,505bお
よび反応液を流すためのパイプ505cと、試料に光化
学反応を生じさせるための光を試料容器502に導入す
る光ファイバ506とを備えている。
【0036】次に、図8を参照して本実施形態の微弱光
検出器500の作用について説明する。ただし、本実施
形態では試料として培養された生体細胞を用いることと
する。光検出器400は、冷却器501によって所定の
温度に冷却されている。冷却器501は、液体窒素蒸気
によって光検出器400を所定温度に冷却するようにし
ており、液体窒素蒸気の流入パイプ501aより冷却器
501に流入する液体窒素蒸気の流入量を変えることに
よって光検出器の温度を制御している。流入した液体窒
素蒸気は、流出パイプ501bにより排出される。密閉
容器503は、断熱および遮光されており、内部は冷却
手段504として配置されている冷凍機によって0℃程
度の低温に保たれている。
【0037】試料容器502の下部は、透明な窓502
aが具備されており、更にその下部に、光検出器400
が配設されている。試料容器502内に配置された試料
の温度が37℃一定となるように恒温循環ポンプ505
を設定する。そして、所定温度の環流液をパイプ505
aを通して試料容器502内に流入させる。そして、流
入された環流液はパイプ505bによって排出される。
ここで、パイプ505bの高さを調整することにより、
試料容器502内部の環流液の液面を所定の高さに保つ
ことができる。
【0038】次に、試料からの発光量を測定する方法に
ついて説明する。まず、試料を上記のように試料容器5
02内に配置し、光ファイバ506から光を照射しない
状態で試料からの発光量を窓502aを介して光検出器
400で測定する。そしてこれを参照光とし、パソコン
などの外部記憶装置(図示せず)に保存する。次に、反
応液をパイプ505aを通して恒温循環ポンプ505に
よって流入させる。反応液を流入し終わったら、試料か
らの発光量を光検出器400で測定し、これを外部記憶
装置に保存する。そして、両者の差分をパソコンなどで
計算することにより、実際の発光量を測定することがで
きる。この方法によれば、バックグラウンド光の影響を
ほとんど受けない微弱光検出を行えるため、非常に精度
の高い測定が可能となる。
【0039】次に、光ファイバ506により試料に光を
照射したときの光化学反応による発光を測定する方法に
ついて説明する。ここで、試料には生理食塩水で所定の
濃度に希釈されたヘマトポルフィリン誘導体(HpD)
を用いる。まず、透明な容器などに入れられたHpD溶
液を、試料容器502内に配置し、光ファイバ506か
ら光を照射しない状態で参照光を光検出器400で測定
する。参照光は、パソコンなどの外部記憶装置に保存さ
れる。次に、所定の波長のレーザ光を光ファイバ506
を通してHpD溶液に照射する。HpDは所定の波長の
光が照射されると一重項酸素を発生し、その際に一重項
酸素に由来した1270nmの波長の光を発生する。通
常の測定では一重項酸素に由来しないHpDからの蛍光
成分が大きく、一重項酸素由来光は蛍光に埋もれて測定
できないが、照射するレーザ光をパルス光とし、ゲート
機能によりレーザパルス光照射後の一定期間の発光を測
定することにより、蛍光成分を含まない一重項酸素由来
光のみを検出できることがわかっている。この方法を用
いて、一重項酸素由来光を前述した1240nmから1
300nmの波長帯に感度を有する光電陰極を具備した
微弱光検出装置500によって測定することにより、従
来よりもはるかに低濃度に希釈されたHpDからの一重
項酸素由来光が高精度で検出できる。
【0040】なお、本発明の光検出装置は本実施形態に
限られるものではない。例えば、本実施形態では液体窒
素蒸気を利用した冷却器501や冷凍機504を用いた
が、冷却手段はこれに限られるものではない。また、本
実施形態では光検出器400を試料容器502の下部に
配設したが、試料容器502の上部に窓502aを設
け、光検出器400を試料容器502上部に配設しても
よい。また、試料として生体細胞およびHpD溶液を例
にして微弱光測定方法を説明したが、もちろん試料はこ
れに限られるものではない。
【0041】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
半導体光電陰極は、所望の波長帯に感度を有するように
設計できるので、従来のように被測定光を分光するため
の分光器やバンドパスフィルタが不要となる。そのた
め、本発明の半導体光電陰極を備えた光検出器および光
検出装置は、分光器やバンドパスフィルタやそれらを支
持するための鏡筒等の部品から室温で照射される背景光
の影響を全く受けなくなる。また、背景光を押さえるた
めの冷却手段も不要となるため、小型でS/N比の非常
によい光検出器および光検出装置を実現することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる半導体光電陰極の第一実施形態
の断面模式図である。
【図2】第一実施形態の半導体光電陰極のエネルギバン
ド図である。
【図3】第一実施形態の半導体光電陰極にバイアスを印
加したときのエネルギバンド図である。
【図4】第一実施形態の半導体光電陰極に設けられたコ
ンタクト層の形状の例を示す図である。
【図5】第一実施形態の半導体光電陰極の波長に対する
感度を示すグラフである。
【図6】本発明にかかる半導体光電陰極の第二実施形態
の断面模式図である。
【図7】本発明の実施形態にかかる光検出器の断面模式
図である。
【図8】本発明の本実施形態にかかる光検出装置の断面
模式図である。
【図9】従来の半導体光電陰極の断面模式図である。
【図10】従来の半導体光電陰極の断面模式図である。
【図11】従来の半導体光電陰極の断面模式図である。
【図12】図11に示す半導体光電陰極のエネルギバン
ド図である。
【符号の説明】
1…半導体光電陰極、2…半導体光電陰極、101…基
板、102バッファ層、103…光フィルタ層、104
…電子ブロック層、105…光吸収層、106…電子放
出層、107…コンタクト層、108,109…電極、
110…活性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅 博文 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 5C035 AA20 CC01 CC08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を吸収して光電子を放出する半導
    体光電陰極であって、 第一導電型の基板と、 前記基板上に形成された第一導電型の光フィルタ層と、 前記光フィルタ層上に形成された第一導電型の電子ブロ
    ック層と、 前記電子ブロック層上に形成された光吸収層と、 前記光吸収層上に形成された第一導電型の電子放出層
    と、 前記電子放出層がほぼ均一に分布して露出するように前
    記電子放出層上に形成された第二導電型のコンタクト層
    と、 バイアスを印加するために前記コンタクト層に接して形
    成された第一の電極と、 バイアスを印加するために前記基板に接して形成された
    第二の電極と、 前記電子放出層上の露出部分表面の仕事関数を低下させ
    るために当該露出部分表面に接して形成された活性層と
    を備え、前記電子ブロック層のエネルギギャップが前記
    光フィルタ層より大きく、前記光フィルタ層を構成する
    半導体材料またはその組成比を選択することでエネルギ
    ギャップを所定値に設定することにより特定の波長域の
    みに感度を有することを特徴とする半導体光電陰極。
  2. 【請求項2】 前記基板がInPで形成され、前記光フィ
    ルタ層がInxGa(1-x)AsyP(1-y)で形成され、前記電子ブ
    ロック層がInxGa(1-x)AsyP(1-y)で形成され、前記光吸
    収層がInxGa(1-x)AsyP(1-y)で形成され、前記電子放出
    層がInPで形成され、前記コンタクト層がInPで形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の半導体光電陰
    極。
  3. 【請求項3】 入射光を吸収して光電子を放出する半導
    体光電陰極であって、 第一導電型の基板と、 前記基板上に形成された第一導電型の光フィルタ層と、 前記光フィルタ層上に形成された第一導電型の電子ブロ
    ック層と、 前記電子ブロック層上に形成された光吸収層と、 前記光吸収層上に形成された第一導電型の電子放出層
    と、 前記電子放出層がほぼ均一に分布して露出するように前
    記電子放出層上に形成されたショットキ電極と、 バイアスを印加するために前記ショットキ電極に接して
    形成された第一の電極と、 バイアスを印加するために前記基板に接して形成された
    第二の電極と、 前記電子放出層上の露出部分表面の仕事関数を低下させ
    るために当該露出部分表面に接して形成された活性層と
    を備え、前記電子ブロック層のエネルギギャップが前記
    光フィルタ層より大きく、前記光フィルタ層を構成する
    半導体材料またはその組成比を選択することでエネルギ
    ギャップを所定値に設定することにより特定の波長域の
    みに感度を有することを特徴とする半導体光電陰極。
  4. 【請求項4】 前記基板がInPで形成され、前記光フィ
    ルタ層がInxGa(1-x)AsyP(1-y)で形成され、前記電子ブ
    ロック層がInxGa(1-x)AsyP(1-y)で形成され、前記光吸
    収層がInxGa(1-x)AsyP(1-y)で形成され、前記電子放出
    層がInPで形成されていることを特徴とする請求項3記
    載の半導体光電陰極。
  5. 【請求項5】 前記活性層がアルカリ金属またはその酸
    化物またはそのフッ化物から形成されることを特徴とす
    る請求項1から4いずれかに記載の半導体光電陰極。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の半導
    体光電陰極と、 前記半導体光電陰極に対面する陽極と を備え、前記半導体光電陰極と前記陽極は真空雰囲気中
    に備えられることを特徴とする光検出器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光検出器と、 前記第一および第二の電極と前記陽極にバイアスを印加
    する電源手段と、 前記陽極の出力を信号処理する信号処理手段とを備える
    ことを特徴とする光検出装置。
JP27471899A 1999-09-28 1999-09-28 半導体光電陰極及びそれを用いた光検出器及びそれを用いた光検出装置 Pending JP2001093407A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27471899A JP2001093407A (ja) 1999-09-28 1999-09-28 半導体光電陰極及びそれを用いた光検出器及びそれを用いた光検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27471899A JP2001093407A (ja) 1999-09-28 1999-09-28 半導体光電陰極及びそれを用いた光検出器及びそれを用いた光検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001093407A true JP2001093407A (ja) 2001-04-06

Family

ID=17545613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27471899A Pending JP2001093407A (ja) 1999-09-28 1999-09-28 半導体光電陰極及びそれを用いた光検出器及びそれを用いた光検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001093407A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004107378A2 (en) * 2003-05-22 2004-12-09 Itt Manufacturing Enterprises, Inc. Tuned bandwidth photocathode for transmission electron affinity devices
CN100347801C (zh) * 2002-11-14 2007-11-07 浜松光子学株式会社 光电阴极
JP2008546150A (ja) * 2005-06-01 2008-12-18 インテヴァック インコーポレイテッド 光電陰極構造及び使用方法
CN109671600A (zh) * 2019-01-31 2019-04-23 南京工程学院 一种波长可调的AlGaAs光电阴极
CN111613497A (zh) * 2020-06-05 2020-09-01 陕西理工大学 一种分光谱响应增强的透射式光电阴极及其制备方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100347801C (zh) * 2002-11-14 2007-11-07 浜松光子学株式会社 光电阴极
WO2004107378A2 (en) * 2003-05-22 2004-12-09 Itt Manufacturing Enterprises, Inc. Tuned bandwidth photocathode for transmission electron affinity devices
WO2004107378A3 (en) * 2003-05-22 2005-03-24 Itt Mfg Enterprises Inc Tuned bandwidth photocathode for transmission electron affinity devices
US6998635B2 (en) 2003-05-22 2006-02-14 Itt Manufacturing Enterprises Inc. Tuned bandwidth photocathode for transmission negative electron affinity devices
JP2008546150A (ja) * 2005-06-01 2008-12-18 インテヴァック インコーポレイテッド 光電陰極構造及び使用方法
CN109671600A (zh) * 2019-01-31 2019-04-23 南京工程学院 一种波长可调的AlGaAs光电阴极
CN109671600B (zh) * 2019-01-31 2023-10-20 南京工程学院 一种波长可调的AlGaAs光电阴极
CN111613497A (zh) * 2020-06-05 2020-09-01 陕西理工大学 一种分光谱响应增强的透射式光电阴极及其制备方法
CN111613497B (zh) * 2020-06-05 2023-05-12 陕西理工大学 一种分光谱响应增强的透射式光电阴极及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11081310B2 (en) Photocathode including silicon substrate with boron layer
KR102402975B1 (ko) 붕소층을 갖는 실리콘 기판 상에 전계 이미터 어레이를 포함하는 광전 음극
TWI631722B (zh) 光倍增管、影像感測器及使用光倍增管(pmt)或影像感測器之檢測系統
JP5322635B2 (ja) 光電陰極構造及び使用方法
Yotter et al. A review of photodetectors for sensing light-emitting reporters in biological systems
Zappa et al. Solid-state single-photon detectors
US5747826A (en) Photoemitter electron tube, and photodetector
JP5628315B2 (ja) カットオフ波長を有する低エネルギー携帯性微弱光用カメラ
Mizuno et al. Development of UV image intensifier tube with GaN photocathode
Bülter Single-photon counting detectors for the visible range between 300 and 1,000 nm
JP2001093407A (ja) 半導体光電陰極及びそれを用いた光検出器及びそれを用いた光検出装置
KR20180121792A (ko) 다중 채널 광전자 증배관 어셈블리
Costello et al. Imaging GaAs vacuum photodiode with 40% quantum efficiency at 530 nm
Seib et al. Photodetectors for the 0.1 to 1.0 μm Spectral Region
JP2011138684A (ja) 透過型光電陰極およびそれを備える計測装置
JPH07254724A (ja) X線検出器
JPH0669529A (ja) 内部の光放出を検出する構造と方法
JP2798696B2 (ja) 光電子放射体
CN113990733B (zh) 大面积红外单光子探测器
JP2719098B2 (ja) 光電子放出面およびそれを用いた電子管と光検出装置
Nützel Single-photon imaging using electron multiplication in vacuum
US7638745B2 (en) Device for photon energy measurement and method thereof
JP2752312B2 (ja) 光電子放出面およびそれを用いた電子管と光検出装置
Aebi et al. Multichannel intensified photodiode for near infrared single photon detection
Krizan Novel photon detectors