JP2001092256A - 作像ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

作像ユニット及び画像形成装置

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JP2001092256A
JP2001092256A JP27257999A JP27257999A JP2001092256A JP 2001092256 A JP2001092256 A JP 2001092256A JP 27257999 A JP27257999 A JP 27257999A JP 27257999 A JP27257999 A JP 27257999A JP 2001092256 A JP2001092256 A JP 2001092256A
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toner
image forming
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carrier
latent image
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JP27257999A
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English (en)
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Akio Kutsuwada
昭夫 轡田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交換に時間と工数のかかるキャリア以外の部
品のみを交換し、さらに継続して使用可能とすること
で、コストメリットと、環境対応性(廃棄物低減性)を
向上させることができる作像ユニット及び画像形成装置
を提供する。 【解決手段】 二成分現像剤101のキャリアの寿命
を、潜像担持体7、帯電装置8及びクリ−ニング部材1
8のなかの1以上の寿命の整数倍とする作像ユニット1
及び画像形成装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式によ
って、潜像担持体に形成された静電潜像を、トナーとキ
ャリアを有する二成分系現像剤を用いる現像装置によっ
てトナー像として可視像化する作像ユニット及び画像形
成装置に関する、さらに詳細には、メンテナンス等の回
数を減らすために、現像剤と潜像担持体等を一定の寿命
にする作像ユニット及び画像形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ又はそ
の複合機などとして構成される上記形式の画像形成装置
は、潜像担持体や現像装置などの多数の作像要素を有し
ている。また現像装置には二成分系現像剤が収容され、
しかもその現像装置は現像に供される二成分系現像を担
持して搬送する現像剤担持搬送部材などの要素を有して
いるのであるが、このような各要素は経時的に劣化し、
遂には使用に耐え得ない状態となる。このため、通常
は、これらの要素が使用し得なくなったとき、又はその
直前の時期に、その要素が新たなものと交換される。こ
の交換時期が各要素の寿命である。このように、画像形
成装置においては、その各要素が寿命となったときに、
これを交換する必要があるため、交換作業を頻繁に行わ
なければならず、大変煩しいものとなっている。そこ
で、画像形成装置を構成する複数の要素が同時に寿命と
なるようにその寿命を設定し、これらを同時に新たなも
のと交換できるように構成された画像形成装置が提案さ
れている。このような画像形成装置としては、例えば、
特開平8−314221号公報に記載の画像形成装置等
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
画像形成装置では、潜像担持体の寿命と二成分系現像剤
のキャリアの寿命とを一致させたり、又は、潜像担持体
の寿命と帯電装置の寿命と二成分系現像剤のキャリアの
寿命とクリーニング部材の寿命とを全て一致させるた
め、製造が非常に困難であるという問題点がある。ま
た、それぞれの寿命を、最も寿命の短い構成要素を基準
としなければならず、逆に、交換作業を頻繁に行わなけ
ればならず、大変煩しいものとなるという問題点があ
る。さらに、構成要素を高寿命にするために、画像形成
装置のランニング時のコストが高くなったり、画像ムラ
が生ずるなどの画像品位の低下が生ずる場合があるとい
う問題点がある。
【0004】そこで、本発明は上述のような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、現像装置内のキ
ャリアの寿命を、他の作像要素の整数倍以上とし、交換
に時間と工数のかかるキャリア以外の部品のみを交換
し、さらに継続して使用可能とすることで、コストメリ
ットと、環境対応(廃棄物低減)性を向上させることが
できる作像ユニット及び画像形成装置を提供することで
ある。さらに、画像形成過程で生ずる廃棄用トナーをク
リーニング装置内に回収し、これを現像装置に供給する
リサイクル機構を備えることにより一層のコストメリッ
トと、環境対応性を向上させることができる作像ユニッ
ト及び画像形成装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
ため、請求項1に記載の発明は、静電潜像の形成される
潜像担持体と、 潜像担持体に静電潜像を形成すべく、
潜像担持体を帯電する帯電装置と、 潜像担持体に形成
された静電潜像を、トナ−とキャリアを有する二成分現
像剤を用いてトナ−像として可視像化する現像装置と、
潜像担持体に形成されたトナ−像を転写材に転写した
後、潜像担持体表面に残留するトナ−を潜像担持体表面
から除去するクリ−ニング部材を備えたクリ−ニング装
置とを具備し、かつ 現像装置が現像に供される二成分
現像剤を担持して搬送する現像剤担持搬送部材を有し、
潜像担持体に形成されたトナ−像を転写材に転写し、
さらにこの転写材を感光体表面より剥離する分離手段を
設け、一体的に形成される作像ユニットにおいて、 二
成分現像剤のキャリアの寿命を、 潜像担持体、帯電装
置及びクリ−ニング部材のなかの1以上の寿命の整数倍
とする作像ユニットである。請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の作像ユニットにおいて、 クリーニ
ング装置内に回収されるトナーを現像装置内に供給する
トナーリサイクル装置を備える作像ユニットである。
【0006】請求項3に記載の発明は、スキャナを備
え、原稿の読み取りを行う読み取り部と、 前記読み取
り部で読み取られた原稿の潜像を形成し、該潜像の現像
を行って画像を形成する画像形成部と、 前記画像形成
部で形成された画像を転写するための記録紙を供給する
給紙部とから構成され、 前記画像形成部は、静電潜像
の形成される潜像担持体と、 潜像担持体に静電潜像を
形成すべく、潜像担持体を帯電する帯電装置と、 潜像
担持体に形成された静電潜像を、トナ−とキャリアを有
する二成分現像剤を用いてトナ−像として可視像化する
現像装置と、 潜像担持体に形成されたトナ−像を転写
材に転写した後、潜像担持体表面に残留するトナ−を潜
像担持体表面から除去するクリ−ニング部材を備えたク
リ−ニング装置とを具備し、かつ 現像装置が現像に供
される二成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持搬送
部材を有し、 潜像担持体に形成されたトナ−像を転写
材に転写し、さらにこの転写材を感光体表面より剥離す
る分離手段を設け、一体的に形成される作像ユニットで
ある画像形成装置において、 二成分現像剤のキャリア
の寿命を、 潜像担持体、帯電装置及びクリ−ニング部
材のなかの1以上の寿命の整数倍とする画像形成装置で
ある。請求項4に記載の発明は、 請求項3に記載の画
像形成装置において、 クリーニング装置内に回収され
るトナーを現像装置内に供給するトナーリサイクル装置
を備える画像形成装置である。
【0007】ここで、作像ユニットとは、少なくとも潜
像担持体、帯電装置、現像装置、クリーニング装置及分
離手段を設けており、複写機、プリンター等の画像形成
装置に着脱可能なユニットをいう。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる作像ユニッ
ト及び画像形成装置の実施の形態を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、図示していない画像形成装置本体
に装着された作像ユニット1の垂直断面図であり、図2
はその作像ユニットの外観斜視図である。この作像ユニ
ット1は、画像形成装置本体に着脱可能に装着される。
本例では、作像ユニット1を画像形成装置本体に対し
て、図2に矢印Aで示す方向に押し込むことによって、
図1に示した画像形成装置本体内の所定の位置に装填セ
ットし、作像ユニットを矢印Aと反対方向に引き出すこ
とによって、画像形成装置本体から取り出すことができ
る。画像形成装置は、例えば複写機、プリンタ、ファク
シミリ又はその複合機などとして構成される。
【0009】図1及び図2に示すように、作像ユニット
1は、ユニットケ−ス2と、これに組み込まれた後述す
る各種の作像要素を有し、ユニットケ−ス2は、ケ−ス
本体3と、その上部に取り付けられたケ−スカバ−4
と、後述する現像装置の上壁を構成する現像ケ−スカバ
−5と、同じく後述するトナ−リサイクル装置のトナ−
搬送路の上壁及び現像装置の上壁の一部を構成する上カ
バ−6とを有していて、ケ−スカバ−4、現像ケ−スカ
バ−5、及び上カバ−6は、ケ−ス本体に対してスナッ
プフィット(所謂パッチン止め)によって着脱自在に係
止される。現像ケ−スカバ−5に形成された開口102
(図2)は、図2には示していない現像剤カ−トリッジ
81(図1)によって閉鎖される。
【0010】図3は、図1及び図2に示したケ−スカバ
−4、現像ケ−スカバ−5、及び上カバ−6をケ−ス本
体3から外した時の様子を示す外観斜視図であり、図4
は同じ状態での部分平面図である。ユニットケ−ス2の
内部には、静電潜像の形成される像担持体の一例である
ドラム状の感光体7と帯電装置としての帯電ロ−ラ8が
それぞれ回転自在に組み付けられ、帯電ロ−ラ8は感光
体7に対して平行に配設されている。図3に、帯電ロ−
ラ8を感光体7から離間した状態を示す。画像形成動作
時には、感光体7は図示していない駆動装置によって図
1における時計方向に回転駆動され、この時、画像形成
装置本体に支持され図示していない除電装置からの除電
光L1が、ケ−スカバ−4に形成された開口34を通し
てユニットケ−ス2内に入射し、感光体7の表面を照射
する。これにより、感光体7は、その表面電位が例えば
0〜−150Vの基準電位に平均化される。一方、帯電
ロ−ラ8には、図示しない電源によって所定の電圧が印
加されており、この帯電ロ−ラ8が、感光体7の表面に
圧接され、その感光体7の回転によって従動回転しなが
ら、感光体7を、その表面電位が例えば−900V前後
となるように一様に帯電する。上述のように所定の極性
に帯電された感光体7の表面部分には、露光部9におい
て、光変調されたレ−ザ光L2が照射される。このレ−
ザ光L2は、画像形成装置本体に支持された図示してい
ない露光光学系から出射され、ケ−スカバ−4に形成さ
れた開口35を通してユニットケ−ス2に入射する。か
かる露光によって、感光体7上に所定の静電潜像が形成
される。例えば、レ−ザ光L2の照射された感光体部分
(画像部)は、その表面電位が0〜−290となり、レ
−ザ光L2の照射されない感光体部分(地肌部)の表面
電位は、前述の−900V前後をほぼ維持する。図示し
ていない原稿を照射し、その反射光像を感光体7に結像
して静電潜像を形成することもできる。
【0011】一方、ユニットケ−ス2には、図1及び図
4に示したように現像装置10の現像スリ−ブ11(図
3には示さず)が回転自在に支持され、この現像スリ−
ブ11は画像形成動作時に図1における反時計方向に回
転駆動される。また、現像装置10は、ユニットケ−ス
2におけるケ−ス本体3の一部と、その上部を覆う前述
の現像カバ−5とによって構成される現像ケ−ス12の
内部に収容され、その内部に現像剤室90が区画されて
いる。かかる現像ケ−ス12内の現像剤室90には、ト
ナ−とキャリアを有する紛体状の2成分現像剤101
(図1)が収容され、現像スリ−ブ11の内部には、全
体を符号13で示した複数の磁石が固定配置されてい
る。磁石13の磁力で現像スリーブ11上に吸着された
現像剤101は、現像スリ−ブ11が前述のように回転
することによって、現像ケ−ス12内の現像スリーブ1
1上に担持されつつ搬送され、ドクタブレ−ド14より
成る規制部材によって、搬送される現像剤の量が規制さ
れる。現像剤量規制後の現像剤は、現像スリ−ブ11と
感光体7との対向部である現像領域へ運ばれる。この
時、現像スリ−ブ11には例えば−600V前後の現像
バイアス電圧が印加されているため、現像領域に搬送さ
れた現像剤中のトナ−が、感光体7上の画像部に静電的
に移行して付着し、感光体7上にトナ−像が形成され
る。感光体7に形成された静電潜像がトナ−像として可
視像化されるのである。このように、現像装置10は、
感光体7より成る像担持体上に形成された静電潜像を、
トナ−とキャリアを有する2成分系現像剤101を用い
てトナ−像として可視像化する用をなし、現像スリ−ブ
11は、現像に供される2成分系現像剤101を担持し
て搬送する現像剤担持搬送部材の一部を構成する。
【0012】一方、画像形成装置本体には、図1に示す
ように、転写装置である転写ロ−ラ15が感光体7に対
向して回転自在に支持されている。また画像形成装置本
体には図示していない給紙装置が設けられ、この給紙装
置から、転写材である転写紙100が、図1に矢印Bで
示すように、感光体7と転写ロ−ラ15との間の転写部
22へ向けて搬送される。かかる転写紙100は、その
先端と感光体7上に形成されたトナ−像の先端とが合致
した状態で、感光体7と転写ロ−ラ15との間の転写部
22を通過する。この時、転写ロ−ラ15は、転写紙1
00を介して感光体7に当接しながら図1における反時
計方向に回転し、しかもこの転写ロ−ラ15には転写バ
イアス電圧が印加されているので、感光体7上のトナ−
像が転写紙100に転写される。感光体7を離れた転写
紙100は、図1に矢印B1で示したように、図示して
いない定着装置へと搬送され、ここで熱と圧力の作用に
より、トナ−像が転写紙100上に融着されて定着され
る。転写紙100の搬送方向における転写部22の下流
側には、画像形成装置本体に支持された除電針16が配
置されている。この除電針16は、一側が感光体7の回
転中心方向に向かうように配置され、感光体7と平行に
延びる薄い金属板より成り、感光体7に向いた側は鋸歯
状に形成され、その各歯の先端は鋭角にとがっている。
かかる除電針16には、図示していない電源により電圧
が印加され、これによって転写紙100を除電し、感光
体7から分離しやすくしている。転写材として中間転写
部材を用い、感光体上のトナ−像をその中間転写部材に
一次転写し、しかる後、そのトナ−像を最終転写材であ
る転写紙に2次転写するように構成することもできる。
【0013】トナ−像転写後に感光体7上に付着してい
る残留トナ−は、図1に示したクリ−ニング装置17の
クリ−ニングブレ−ド18によって感光体7の表面から
掻き落とされる。このようにして感光体7の表面が清掃
され、次の画像形成動作に移る。クリ−ニング装置17
は、ユニットケ−ス2のケ−ス本体3の一部によって構
成されたクリ−ニングケ−ス19を有し、クリ−ニング
ブレ−ド18によって掻き取られたトナ−は、クリ−ニ
ングケ−ス19内に配置されたトナ−搬送部材20の回
転によってクリ−ニング装置17外に排出され、後述す
るように現像装置10において再使用される。トナ−搬
送部材20は、例えばトナ−搬送スクリュ−又はトナ−
搬送コイルなどの適宜な形態で構成される。クリ−ニン
グブレ−ド18は、感光体7の表面に残留するトナ−を
当該表面から除去してその表面を清掃するクリ−ニング
部材の一部を成すものであって、後に説明するように、
ケ−ス本体3に固定保持されている。
【0014】以上のように、図示した画像形成装置は、
感光体7より成る像担持体に形成されたトナ−像を、そ
の像担持体に向けて搬送された転写紙100に転写して
記録画像を得るように構成されている。また画像形成装
置本体に着脱可能に装着された作像ユニットは、上述の
像担持体を含む作像要素の少なくとも1つをユニットケ
−スに組み付けたものであって、図示した例では感光体
7、帯電ロ−ラ8、現像装置10及びクリ−ニング装置
17の各作像要素がユニットケ−ス2に組み付けられて
構成されている。ここで、転写紙100を感光体7へ向
けて正しく搬送するには、その転写紙100を案内する
ガイド部を設ける必要がある。このため、図1に示した
画像形成装置においては、転写部22へ搬送される転写
紙100を案内する上下のガイド部23、24が設けら
れている。下側のガイド部24は、画像形成装置本体に
固定されたガイド部材によって構成され、このガイド部
材は、転写部22を離れた転写紙100を矢印B1の方
向に案内する用をなすものである。ここで、上側のガイ
ド部23についても、画像形成装置本体に固定されたガ
イド部材により構成することが可能であるが、このよう
にすると、下側のガイド部24のほかに、上側のガイド
部23にも独立した部材として画像形成装置本体に設け
なければならず、これによって部品点数が上昇する欠点
を免れない。そこで、本例の画像形成装置においては、
画像形成装置本体に装着された作像ユニット1のユニッ
トケ−ス2下部、図の例ではそのケ−ス本体3の下部
が、搬送される転写紙100の進行方向を規制する上側
のガイド部23を構成している。ユニットケ−ス2下部
が上側のガイド部23を構成するように、作像ユニット
1のユニットケ−ス2が画像形成装置本体に対して位置
決めされているのである。かかる上側のガイド部23
は、下側のガイド部24に対して上方に離間して位置し
ていると共に、転写紙100の搬送方向に関し、転写部
22よりも上流側の部位に位置し、転写部22へ搬送さ
れる転写紙100を案内する用を成す。このように、ユ
ニットケ−ス2自体によって転写紙100を案内する上
側のガイド部23を構成しているので、上側のガイド部
として独立した部材を設ける必要がなく、画像形成装置
の部品点数の減少と、そのコストの低減を達成できる。
【0015】図5は、作像ユニットを構成するユニット
ケ−ス2のケ−ス本体3を図3に示した状態から上下反
転させて示す斜視図である。この図から判るように、本
例ではユニットケ−ス2のケ−ス本体3の底壁21に形
成された切欠25から感光体7の一部がユニットケ−ス
2の外方へ突出している。また図5における矢印B、図
1の矢印Bと同じく、転写部22(図1)に向けて送ら
れる転写紙100の搬送方向を示している。さらに符号
Wは、転写紙100が通る通紙領域を示しており、最大
幅の転写紙100もこの領域Wを通過する。本例では、
図1及び図5に示すように、ユニットケ−ス2下部によ
って構成される上側のガイド部23が、ユニットケ−ス
2におけるケ−ス本体3の底壁21に突設されていて、
かつ転写紙100の搬送方向Bに沿って延びる複数のガ
イドリブ26によって構成されている。これらのリブ2
6は、転写紙100の搬送方向Bに対して直交する方向
に互いに離間し、しかも、転写紙100が通過する通紙
領域W内に設けられ、そのリブ26の自由端縁によって
最大サイズの転写紙100も確実に案内できるように構
成されている。転写部22へ搬送される転写紙100を
案内するガイド部を上述したガイドリブ26でなく、ユ
ニットケ−ス2下部の平坦な面、例えばその底板21の
下面によって、構成することもできるが、ガイド部が平
坦な面であると、転写紙100の持つ静電気力によっ
て、その転写紙100が平坦なガイド面に密着し、転写
紙100の搬送性が低下することがある。かかる搬送性
の低下が生じると、転写紙100上に転写されたトナ−
像に伸びや縮みが発生して異常画像となる恐れがある。
また平坦な平面よりなるガイド部にトナ−が付着した場
合、その付着面積が大きくなるため、付着トナ−が転写
紙の先端に多量に付着して転写紙に著しい汚れが発生す
る恐れがある。これに対して、図1及び図5に示した例
のように、ガイドリブ26によって上側のガイド部23
を構成し、そのガイドリブ26の自由端縁に転写紙10
0が接しても、その接触面積は極小さなものになるの
で、転写紙100が静電気力で上側のガイド部23に密
着することを防止でき、異常画像の発生を阻止できる。
しかもガイドリブ26の自由端縁により構成される上側
のガイド部23にトナ−が付着しても、そのガイド部2
3と転写紙100との接触面積は小さいので、転写紙1
00に多量のトナ−が付着することを阻止でき、転写紙
100に、トナ−による著しい汚れが発生することを防
止できる。
【0016】また、図1及び図5に示すように、転写紙
100が通過する通紙領域W以外のユニットケ−ス2の
下部の部分、図の例ではそのケ−ス本体3の下部の部分
に、転写紙100の上側のガイド部23よりも外方(図
1における下方)に突出した突部27が設けられてい
る。転写紙100の搬送を阻害しないユニットケ−ス2
の下部の部分に突部27が突設されているのである。図
1及び図5の例では、上側のガイド部23によって案内
される転写紙100の通紙幅範囲の両方に、ケ−ス本体
3と一体に形成された突部27がそれぞれ設けられ、合
計4個の突部27が配設されている。そして、これらの
突部27がユニットケ−ス2の底壁21より突出する高
さHは、各ガイドリブ26が底壁21から突出する高さ
hよりも高くなっている。ここで、作像ユニット1を前
述のように画像形成装置本体から取り出した時に、その
ユニット1は、ユニットケ−ス2下部の側を下に向けて
平坦な床面や机上面などの載置面上に載置される。その
際、ユニットケ−ス2の下部には、ガイド部23よりも
外方に突出した突部27が設けられているので、これら
の突部27が、載置面に当接する。すなわち、突部27
の間に存在するガイド部23、本例ではガイドリブ26
の自由端縁が載置面に接することはないのである。上記
構成によれば、載置面上にたとえ異物が存在していて
も、その異物が上側のガイド部23に付着したり、その
異物によって上側のガイド部23が傷つけられるような
恐れはない。従って、この作像ユニット1を再び画像形
成装置本体にそのまま装填して使用しても、転写紙10
0に異物が付着することなく、ガイド部23は支障なく
転写紙100を案内する機能を果たすことができる。ま
た、たとえ突部27に載置面上の異物が付着したり、そ
の異物によって突部27が多少傷つけられたとしても、
かかる作像ユニット1を画像形成装置本体にセットした
時、その突部27は転写紙100の通る通紙領域Wより
も外側に位置しているので、転写紙100の搬送が阻害
される恐れは無い。
【0017】図5においては、搬送される転写紙100
の両側に突部27を設けたが、通紙領域Wより外側のユ
ニットケ−ス下部の部分であれば、他の部位に突部27
を設けてもよい。図6は、搬送される転写紙の両方向
と、通紙領域Wよりも転写紙搬送方向上流側のユニット
ケ−ス底壁21の部分とに、ガイドリブ26から成る上
側のガイド部23よりもユニットケ−ス外方に突出した
突部27をそれぞれ設けた例を示している。図1、図5
及び図6に示した突部27の底壁21から突出する高さ
Hは、作像ユニット1を載置面上に置いた時、感光体7
も、その載置面に接しないような大きさに設定されてい
る。
【0018】次に、本発明の理解のため、図示した作像
ユニットを構成する各装置と、その各作像要素をより詳
細に説明する。先ず、図1に例示した感光体7は積層型
のOPC感光体より成り、図7はその断面構造の模式拡
大図である。図7に示した積層型感光体7は、その導電
性基板28上に、0.1〜1μmの厚みを有する電荷発
生層(CGL)29と、10〜30μmの厚みを有する
電荷移動層(CTL)30が順次積層されたものであ
り、かかる電荷発生層29と電荷移動層30とが感光層
31を構成している。かかる感光体7に入射するレ−ザ
光L2は、透光性の電荷移動層30を透過して電荷発生
層29で吸収され、電荷発生層29ではこの励起エネル
ギによってキャリアが生成される。生成されたキャリア
は外場の力で電荷移動層30に注入され、その電荷移動
層30中を移動して感光体表面に達し、表面電荷を中和
する。図7に示した電荷移動層30は正孔輸送型のもの
で、マイナス帯電した時の状態を示している。
【0019】次に、図1及び図3に示した帯電ロ−ラ8
は、像担持体に静電潜像を形成すべく、その担持体を帯
電する帯電装置の一例を構成するものであり、かかる帯
電ロ−ラ8は、金属製の芯金の外周に導電性ゴムを巻き
付けた構成となっていて感光体7を帯電する時感光体7
の表面に接触する。かかる帯電ロ−ラ8は、その長手方
向各端部が、一方だけを図3に示した軸受け33aにそ
れぞれ回転自在に支持され、その各軸受け33aは、帯
電ロ−ラ8に対して平行にのびる帯電ロ−ラケ−ス33
の長手方向各端部に、帯電ロ−ラ8と共に、感光体7に
対して接近又は離間する方向に所定の範囲を移動可能に
支持されている。また帯電ロ−ラケ−ス33の帯電ロ−
ラ8に対向した面には、その帯電ロ−ラ8に沿って長く
延びた帯電ロ−ラ清掃部材であるクリ−ニングパッド3
2が貼着されている。上述した各軸受け33aと、帯電
ロ−ラケ−ス33の長手方向各端部との間には、図示し
ていない第1の圧縮スプリングが圧装され、これによっ
て各軸受け33aが感光体7に対して接近する向きに加
圧され、帯電ロ−ラ8が感光体7の表面に圧接すること
ができる。また、帯電ロ−ラケ−ス33も、感光体7の
表面に対して所定の範囲を接近又は離間する方向に移動
可能に、該ケ−ス33の長手方向各端部がユニットケ−
ス2のケ−ス本体3に形成された各切欠き36(図3に
一方だけを示す)に組み付けられている。かかる帯電ロ
−ラケ−ス33は、ケ−スカバ−4(図1、図2)によ
ってケ−ス本体3からの抜け出しが阻止されている。さ
らに、ケ−ス本体3と、帯電ロ−ラケ−ス33の長手方
向各端部との間にも、上述した第1の圧縮スプリングと
は別の第2の圧縮スプリング37(図3に一方だけを示
す)が圧装され、これによって帯電ロ−ラケ−ス33が
感光体7の表面から離間する方向に付勢されている。ケ
−スカバ−4は、感光体7及び帯電ロ−ラ8などに人の
手が触れないようにする保護カバ−の働きを為すもので
あるが、その他、上述のように、第2の圧縮スプリング
37によって付勢された帯電ロ−ラケ−ス33が、ケ−
ス本体3から外れないようにするストッパとしての働き
もなしている。これにより、帯電ロ−ラケ−ス33用の
独立したストッパ部材を設ける必要がなく、構成の簡素
化を達成できる。
【0020】一方、図1に示すように、画像形成装置本
体には、カム38を回転制御する電磁クラッチ39が設
けられ、カム38は電磁クラッチ39の回転軸に固定さ
れていて、電磁クラッチ39は一回の動作で120°回
転するように構成されている。またこのカム38には、
枢ピン40を介して画像形成装置本体に揺動可能に支持
された揺動ア−ム41の一端41aが図示していないば
ねの作用で圧接し、このア−ム41の他端41bは、ケ
−スカバ−4の開口34を通して帯電ロ−ラケ−ス33
の上面に当接している。帯電ロ−ラケ−ス33の上面
は、前述の第2の圧縮スプリング37の加圧作用によっ
て、揺動ア−ム41の他端41bに圧接する。 カム3
8が図1に示した回転位置を占めていて、符号a1で示
したカム面部分が揺動ア−ム41の一端41aに当たっ
ている時、帯電ロ−ラケ−ス33も図1に示した位置を
占めているが、この時帯電ロ−ラ8は、前述の第一の圧
縮スプリングの押圧作用によって感光体7の表面に圧接
し、その帯電ロ−ラ8の芯金に印加された電圧により、
前述の如く感光体7を所定の極性に帯電する。上述のよ
うに帯電ロ−ラ8は、感光体7を帯電する帯電動作時
に、感光体7の表面に接触し続けているので、、感光体
7に付着した微小トナ−によって帯電ロ−ラ8が汚れて
しまい、感光体7に帯電ムラが発生する恐れがある。こ
のため、本例の画像形成装置では、帯電ロ−ラ8による
帯電動作時以外の適時に、電磁クラッチ39が作動して
カム38が120°回転し、符号a2で示したカム面部
分が揺動ア−ム41の一端41aに圧接する。これによ
り、揺動ア−ム41の他端41bは、帯電ロ−ラケ−ス
33を感光体7の表面に接近する向きに加圧して移動さ
せる。この時帯電ロ−ラ8は感光体7の表面に圧接した
ままであり、従ってクリ−ニングパッド32が帯電ロ−
ラ8の周面に圧接する。その際、帯電ロ−ラ8は感光体
7の回転に従動して回転し、クリ−ニングパッド32が
帯電ロ−ラ8の周面を清掃する。このようにして、帯電
ロ−ラ8がトナ−によって汚されたまま、感光体7への
帯電動作を行うことが阻止され、感光体7の帯電ムラ発
生を防止することができるのである。
【0021】また画像形成装置の作動を停止する時、電
磁クラッチ39の動作により、カム38は図1に符号a
3で示した面が揺動ア−ム41の一端41aに圧接す
る。これにより揺動ア−ム41の他端41bは図1に示
した状態よりも上方に持ち上がり、帯電ロ−ラケ−ス3
3は、前述の第2の圧縮スプリング37の作用で感光体
7から離間する方向に移動し、帯電ロ−ラ8も感光体7
の表面から離れる。画像形成装置の作動停止状態で長時
間、帯電ロ−ラ8が感光体7に当接したままであると、
感光体7が汚染され、異常画像が発生する恐れがある
が、本例の画像形成装置においては、上述のように、そ
の作動停止時に、帯電ロ−ラ8を感光体7から離間さ
せ、画像形成作動時に異常画像が発生することを阻止し
ているのである。帯電ロ−ラ8に代え、コロナ放電器よ
り成る帯電装置を用いることもできるが、本例のように
帯電ロ−ラ8を採用すると、コロナ放電器を用いた場合
のオゾン発生量を1/100〜1/1000に抑えるこ
とが可能となり、これによって画像形成装置本体にオゾ
ン処理部材を付設する必要がなくなる。
【0022】次に帯電ロ−ラ8による帯電メカニズムに
ついて説明する。図8は感光体7と帯電ロ−ラ8を模式
的に示す帯電モデル図であり、図9はその帯電モデルの
等価回路を示している。ここで、帯電ロ−ラ8の中心の
芯金に印加する電圧をVaとし、帯電ロ−ラ8にかかる
電圧をVr、帯電ロ−ラ8と感光体7の当接近傍の空隙
42における放電開始電圧をVg、感光体7の表面電位
をVdとすると、これらの関係は、 Va=Vr+Vg+Vd (1) と表わされる。ここで、帯電ロ−ラ8にかかる電圧Vr
は、帯電ロ−ラ8の抵抗値をR、流れる電流値をIとす
ると、 Vr=I・R (2) となり、上記空隙における放電開始電圧Vgは、感光体
7の感光層31の膜厚をd、感光層31の比誘電率をK
dとすると、 Vg=312+6.2×d/Kd+√(7737.6×
d/Kd) (3)で表わされる。感光体の表面電位
Vdは、感光体7に供給される電荷をQ、その感光層3
1の静電容量をCとすると、 Vd=Q/C (4) となる。ここで、感光体7の周速をVp、帯電ロ−ラ8
の長さをL、その誘電定数をKoとすると、Q=I/L
・Vp、C=(Ko・Kd)/dとなり、 Vd=(I・d)/(Ko・Kd・L・Vp) (5) となる。よって(1)式は、 Va=I・R+312+6.2×d/Kd+√(7737.6×d/Kd )+(I・d)/(Ko・Kd・L・Vp) (6) となる。以上が帯電モデル式である。
【0023】次に、帯電ロ−ラ8による帯電の制御方式
を考えると、この方式には定電圧制御方式と、定電流制
御方式のいずれかの方式を採用することができる。定電
圧制御方式は、(1)、(6)式のVaを一定とする制
御方式である。この場合、(1)式で実際感光体7の帯
電電位として使われるのはVdの項である。従って、V
r及びVgが変化すると、Vdに影響を与える。ここで
各項について見てみると、Vrの項は、帯電ロ−ラ8の
抵抗値が変動因子である。従って、環境変動で帯電ロ−
ラ8の抵抗値が上昇すると、Vr値が上がり、Vdが下
がることになる。この影響を抑えるために温度検知手段
を設け、Vaを補正する必要がある。又、著しく帯電ロ
−ラ抵抗値が上昇するのは低温低湿時であるので、図示
していないヒ−タ等を設け、ある温度以下にならないよ
うにするのが望ましい。次に、Vgの項においては感光
層31の膜厚dの影響を受けるが、実際に数値を代入
し、初期でd=28μm、経時で4μm減少したとし、
Kd=3.2として計算すると、Vg(28)=62
6、Vg(24)=599で、この差27Vの変化量と
なる。この程度の変化なので、帯電電位(通常800〜
1000V)に対する影響は小さいと考える。なお、前
記帯電ロ−ラ抵抗値変動のところで流れる電流の値自体
は小さいので、帯電ロ−ラ抵抗値を低目(例えば10
7 Ω以下)に抑えれば、Vdへの影響を小さくするこ
とが可能である。
【0024】定電流方式の場合は、(6)式でIが一定
となる制御方式で、Vrの項、Vgの項の影響は受けな
い。しかしながら、Vdの項の感光層膜厚dの変化の影
響は、Vdに直接及び、前記例で示した初期28μm
で、経時で4μm変化した場合、Vdは経時でVd×2
4/28の値となり、仮にVdが初期850Vとする
と、経時では728Vとなり100V以上も低下してし
まい、帯電性能が保証できなくなる恐れがある。これを
防ぐためには、感光層31の膜厚変化を検知して補正す
ればよいが、実際上、このような検知機構は高価でとて
も装着できない。従って、感光体表面の硬度を上げ、摩
耗しない感光体を使用する以外、現状では対策が難し
い。
【0025】以上の理由から、本例では、帯電ロ−ラ8
の抵抗変動に対する印加電圧補正の方法として、定電圧
制御方式を採用している。そして、帯電ロ−ラ8の温度
検出手段として、図1に示すように、ケ−スカバ−4に
装着されたサ−ミスタ43が使用されている。このサ−
ミスタ43は、帯電ロ−ラ8の表面温度を検知し、その
帯電ロ−ラ8が温度変化してその電気抵抗が変化した分
の印加電圧補正を行うための回路へ信号を送っている。
かかるサ−ミスタ43は、帯電ロ−ラ8が感光体7の表
面から離間した時、その帯電ロ−ラ8に接触する位置に
設けられている。上述のように、サ−ミスタ43をケ−
スカバ−4に取り付けたので、このサ−ミスタ用の専用
の取り付け部材を別に設ける必要がなく、画像形成装
置、特にその作像ユニット1の構成を簡素化することが
できる。また帯電ロ−ラ8が感光体7より離間した時、
すなわち帯電ロ−ラ8に電圧が印加されていない時にサ
−ミスタ43が帯電ロ−ラ8の周面に接触してそのロ−
ラ8の温度を検知できるように構成されているので、サ
−ミスタ43が、帯電ロ−ラ8へ印加された電圧の影響
によって壊れる恐れはない。
【0026】次に、現像装置10について説明する。図
1、図3及び図4を参照して先に説明したように、現像
ケ−ス12には、例えば小さな鉄球より成るキャリアと
トナ−とを有する二成分系現像剤101が収容され、こ
の現像剤101は、後に詳しく説明する第1及び第2の
剤攪拌部材44、45によって現像ケ−ス12の現像剤
室90内を循環搬送されつつ攪拌され、現像スリ−ブ1
1の周辺に設けられたドクタブレ−ド14によって層厚
を規制される。現像スリ−ブ11の周面のうち、感光体
7に対向する部分は、現像ケ−ス12から外部に露出し
ている。 ここで、現像スリ−ブ11は、その外径が例
えば16〜20mmのアルミニュ−ムより成る非磁性円
筒体に形成され、その周面は円滑に形成されるか、又は
現像剤の搬送性を高めるため、現像スリ−ブ11の外周
面に例えばV溝などの凹凸が形成されている。図4に示
すように、現像スリ−ブ11の内部には軸46が貫通
し、この軸46に前述の磁石13が固定されている。軸
46の手前側の端部46aは、ユニットケ−ス2のケ−
ス本体3に対して後述するように固定支持され、奥側の
端部46bは、現像スリ−ブ11の奥側端に嵌着固定さ
れたスリ−ブ端部材47に軸受けを介して相対回転可能
に嵌合している。またこのスリ−ブ端部材47の軸部4
7aは、ユニットケ−スのケ−ス本体3に後述するよう
に回転自在に支持されている。現像スリ−ブ11の手前
側の端部は、軸受けを介して軸46に回転自在に支持さ
れている。なお、ここに言う「奥側」と「手前側」は、
画像形成装置本体に対する作像ユニット1の着脱方向を
基準としたものである。
【0027】上述のように、軸46は、磁石13と共に
ユニットケ−ス2に対して不動に支持され、かかる軸4
6に現像スリ−ブ11が回転自在に支持されてている。
そしてスリ−ブ端部材47が、これに付設されたカップ
リング48とこれに係合する画像形成装置本体側のカッ
プリング49(図2)とを介して回転駆動されることに
より、現像スリ−ブ11が図1における反時計方向に回
転駆動される。現像スリ−ブ11へのバイアス電圧は、
上述したカップリング48,49を介して、画像形成装
置本体側から印加される。図10は、現像スリ−ブ11
と、その内部に固定配置された磁石13と、感光体7と
の関係を示す説明図である。ここに示したように、磁石
13の個々の磁石、すなわち第1〜第5の磁石13a〜
13eは、現像スリ−ブ11の周方向に配列され、それ
ぞれ軸46に不動に固定され、そのスリ−ブ11の長手
方向に延びている。そして、これらの磁石13a〜13
eによって現像スリ−ブ11の周方向に、その法線方向
の磁力分布P1〜P6が形成される。
【0028】第1の磁石13aは感光体7にほぼ対向
し、その磁力分布は、感光体7と現像スリ−ブ11の中
心間を結ぶ線よりもθ=3°〜10°だけ上側にピ−ク
を有している。そのピ−ク磁束密度は、80〜100m
T(ミリテラス)である。ピ−ク磁束密度が小さすぎる
と、現像剤のキャリアを現像スリ−ブ11に保持できず
現像剤が飛散する。逆に大きすぎると、感光体7上に現
像されたトナ−の周方向への穂跡が発生しやすくなり、
しかも感光体7の低電位部に付着したトナ−が、再度現
像スリ−ブ11に回収されることがある。角度θを大き
くしすぎると、現像能力が低下する。第2の磁石13b
による磁力分布P2は、現像ケ−ス12の開口部近傍に
50〜80mTのピ−ク磁束密度をもつ。この磁力は、
現像ケ−ス12内に現像剤を搬送すると共に、現像ケ−
ス12の下側近傍の空気を現像ケ−ス12内へ運ぶ機能
を有している。これにより、現像ケ−ス12外へのトナ
−飛散を防ぐことができる。空気の搬送性の効率を上げ
るために、ピ−ク磁束密度部に対応する現像ケ−ス部分
12aの形状を現像スリ−ブ11から離れる向きに少し
膨らませると良い。これにより現像剤の穂をスム−ズに
形成することができる。第3の磁石13cは、磁力分布
P3を形成し、その磁力によって現像ケ−ス12内へ現
像剤を搬送すると共に、第4の磁石13bと協働して、
磁力分布P4(磁束密度10mT以下)を形成する。こ
れによって現像に供された後の現像剤が現像スリ−ブ1
1より離される。第4の磁石13dの磁力は、後に詳し
く説明する第2の剤攪拌部材45(図4)により供給さ
れた現像剤を現像スリ−ブ11に保持される用を成す。
ドクタ−ブレ−ド14の領域では磁束密度を小さくし、
現像剤を現像スリ−ブ11に密着させた状態で通過させ
ることにより、現像剤の層厚を安定して規制することが
できる。第5の磁石13eは、磁力分布P6を形成し、
第4の磁石13dの磁力によって保持された現像剤を第
1の磁石13aの領域へ運ぶが、現像剤を安定させる共
に、現像スリ−ブ11の周辺の空気流を制御するため、
後述する入り口シ−ル50と現像剤が接触するように、
その磁力分布P6のピ−ク磁束密度が設定されている。
【0029】現像スリ−ブ11と感光体7の間隙Gp
は、現像スリ−ブ11とドクタブレ−ド14の間隙Gd
との関係により決まり、Gp=Gd×(0.8〜1.
0)、Gp−Gd=(0〜0.15)mmを満たす値と
なる。現像スリ−ブ11の周速をVs(mm/se
c)、感光体7の周速をVp(mm/sec)とする
と、両者の関係は、 Vs=(1〜2.5)×Vp という式が成立する。図4及び図11に示すように、現
像スリ−ブ11の奥側端部から突出するスリ−ブ端部材
47の軸部47aは、奥側支持部材57に回転自在に嵌
合し、軸46の手前側端部46aは手前側支持部材58
に相対回転不能に嵌合している。これらの支持部材5
7,58は、図11に示すように、これらに形成された
長孔に挿通されてドクタブレ−ド14にねじ込まれたね
じ59によって、ドクタブレ−ドに連結されている。従
って、これらのねじ59を緩めれば、ドクタブレ−ド1
4を現像スリ−ブ11に対してその略法線方向に位置調
整することができる。その調整後、ねじ59を締め付け
てドクタブレ−ド14を現像スリ−ブ11に対して固定
する。ドクタブレ−ド14を現像スリ−ブ11に対して
上述のように動かした値と、その両者の間の隙間は一対
一で対応する。また、このような調整作業は、ドクタブ
レ−ド14と現像スリ−ブ11を現像装置から外した状
態で楽に遂行することができる。図3及び図4に示すよ
うに、ユニットケ−ス2のケ−ス本体3には、その手前
側に手前側外板51と、手前側内板52を有し、その奥
側に奥側外板53と奥側内板54を有している。ケ−ス
本体3の各内板52、54の上端縁には、現像ケ−スカ
バ−5(図1、図2)の前後の側板の下端縁がそれぞれ
当接し、その前後の側板が構成されている。このよう
に、2成分系現像剤を収容した現像ケ−ス12は、ユニ
ットケ−ス2の一部によって構成されている。現像ケ−
スカバ−5の前後の側板については、その奥側の側板だ
け、図1に符号5aを付して示してある。
【0030】感光体7は、その長手方向各端部に固定さ
れたフランジ部材86,87が、手前側位置決め板55
と奥側位置決め板56を介して、ケ−ス本体の手前側内
板52と奥側外板53とにそれぞれ回転自在に支持され
ている。また軸46の手前側端部46aに嵌合した手前
側支持部材58も、手前側位置決め板55を介してユニ
ットケ−ス2の手前側内板52に固定支持されている。
さらに、スリ−ブ端部材47の軸部47aも奥側位置決
め板56を介してユニットケ−ス2の奥側外板53に回
転自在に支持されている。奥側の支持部材57は、奥側
内板54の凹溝に着脱可能に嵌合する。上述のように、
感光体7と現像スリ−ブ11は、その手前側と奥側がそ
れぞれ共通の位置決め板55、56を介してユニットケ
−スに支持され、これによって現像スリ−ブ11と感光
体7の中心間距離が一定に保たれ、両者の間隙Gpが常
に一定に維持される。また、図11に示したように、奥
側と手前側の各支持部材57、58には、入り口シ−ル
カバ−60が係止され、このカバ−60には図1及び図
10にも示すように、現像スリ−ブ11と感光体7との
間の現像領域の上流側に位置して、現像スリ−ブ11の
上部を覆い、現像スリ−ブ上の現像剤を規制すると共
に、空気の流れを規制する。入り口シ−ル50は、例え
ばPET又はPURなどの薄い樹脂から成り、現像装置
10外へのトナ−の飛散を防止している。
【0031】また、図11に示す如く、奥側と手前側の
各支持部材57、58には薄い樹脂などから成るサイド
シ−ル61,62がそれぞれ貼着され、これらのサイド
シ−ル61,62は現像スリ−ブ11の長手方向各端部
の周面に対向し、その各端部からトナ−とキャリアが飛
散することを防止している。次に前述の第1及び第2の
攪拌部材44,45は、図4に示すように、軸63,6
4と、その各軸63、64に固着された複数の楕円板6
5,66から構成されている。図3においては、図を分
かりやすくするため、楕円板に関しての図示を省略して
あるが、各楕円板65,66は、楕円を一部切り欠いた
形状に形成されている。楕円板に代え、スクリュ−を各
軸63,64に固定して各攪拌部材44,45を構成す
ることもできる。第1の攪拌部材44は、その軸63の
長手方向各端部が、ユニットケ−ス2のケ−ス本体3に
おける手前側の支持壁67と奥側内板54にそれぞれ回
転自在に支持され、また第2の攪拌部材45の軸64
は、その長手方向各端部がユニットケ−ス2の手前側内
板52と奥側内板54とに軸受けを介してそれぞれ回転
自在に支持されている。またこれらの攪拌部材44、4
5の各軸63,64の奥側端部には、駆動ギア68、6
9が、その各軸に対して相対回転不能に支持され、また
スリ−ブ端部材47にも駆動ギア70が固定されてい
る。これらのギア70、69,68、は図示していない
中間ギアを介して互いに噛み合っている。また、現像ケ
−ス12を構成するケ−ス本体3には、第1及び第2の
攪拌部材44,45の間の領域に、これらの攪拌部材4
4,45と平行に延びる仕切り壁71が立設され、その
仕切り壁71の手前側と奥側は切り欠かれていて、通路
71a、71bがそれぞれ形成されている。
【0032】前述のようにスリ−ブ端部材47が画像形
成装置本体側の駆動装置によって回転駆動されると、現
像スリ−ブ11が回転すると共に、そのスリ−ブ端部材
47の回転が駆動ギア70,69,68と中間ギアを介
して第1及び第2の攪拌部材44,45に伝えられ、こ
れらの部材がそれぞれ所定の方向に回転駆動される。こ
れにより、現像ケ−ス12内の現像剤室90に収容され
た現像剤が、矢印X方向に攪拌されながら搬送され、そ
の現像剤は仕切り壁71によって案内されつつ、その両
端の通路71a、71bを通して循環する。これによ
り、現像剤のトナ−とキャリアが互いに異極性に摩擦帯
電される。かかる現像剤が現像スリ−ブ11に供給さ
れ、また現像スリ−ブ11からの現像剤が攪拌部材の側
に戻される。各楕円板65,66は、楕円の一部を切り
欠いた形状を有しているので、その切り欠き部の縁に現
像剤が当たることにより、現像剤の攪拌効果が高められ
る。
【0033】ここで、各攪拌部材44、45における楕
円板65,66のピッチをP、その楕円形の短径をYと
した時、 P=(1/3〜4/5)×Y を満たしていることが望ましい。ピッチPがこれよりも
小さいと、現像剤の搬送力が低下するため、攪拌部材4
4,45の回転数が高くなり、現像剤が劣化しやすくな
る。またピッチPが上式よりも大きくなると、現像剤に
対する攪拌性能が低下する。第1及び第2の攪拌部材4
4、45の回転数は互いに等しく、その各楕円板65、
66の外径YとピッチPも互いに等しい。また、その各
楕円板65,66の短径部における周速Vと、現像スリ
−ブ11の周速Vsとの関係は、 Vs=(1.1〜1.5)×V を満たすことが望ましい。楕円板65、66の周速Vが
上式で表わされるよりも高速であると、現像剤へのスト
レスが大きくなり、また逆に低速であると現像スリ−ブ
11上の現像剤の交換に時間がかかり、感光体7上に形
成されるトナ−像に濃度ムラが発生する。各攪拌部材4
4、45の楕円板65,66と、仕切り壁71又は現像
ケ−ス壁との間の隙間は、0.5〜2mmとすることが
望ましい。この隙間がこの値よりも大きいと、現像剤を
確実に搬送できなくなり、滞留する現像剤を生じ、また
この隙間が上記よりも狭いと、現像剤が仕切り壁71や
現像ケ−ス壁に過度に強く摺擦され、早期に劣化する恐
れがある。また、第2の攪拌部材45の楕円板66と現
像スリ−ブ11との間の隙間を、1.5〜3mmに設定
すると、現像剤を現像スリ−ブ11にスム−ズに供給で
き、また現像スリ−ブ11から現像剤をスム−ズに回収
することができる。両者間の隙間が大きすぎると、現像
スリ−ブ11に対する現像剤の供給と回収が十分に行わ
れず、逆に小さすぎると、現像剤のストレスによる劣化
が早まり、またトナ−の供給ムラが発生する。
【0034】現像ケ−ス12には、図1及び図4に示す
ように、現像剤101のトナ−濃度を検知するセンサ、
本例では透磁率測定センサ72が設けられている。また
画像形成装置本体には、図1及び図2に示したトナ−ボ
トル73が着脱自在に装着されている。現像ケ−ス12
内の現像剤室90に収容された現像剤101のトナ−濃
度が基準値以下になったことが、センサ72によって検
知されると、その検知信号に基づくトナ−補給信号によ
りトナ−ボトル73がその駆動軸74を介して回転駆動
され、これによってそのトナ−ボトル73の補給口73
aから、トナ−が、上カバ−6の上壁に形成された開口
6a(図2)を通して、ケ−ス本体3によって形成され
たトナ−補給部75(図3、図4)に供給される。補給
トナ−を収容したトナ−ボトル73は、その内壁面にス
パイラル状の突起が形成され、その回転によって内部の
トナ−が順次奥側から手前側の補給口73aに送られ、
トナ−補給部75に補給される。その際、トナ−ボトル
73とトナ−補給部75との間には、補給トナ−を案内
するホッパ(図示せず)が設けられ、これによってトナ
−ボトル73からのトナ−が飛散せずにトナ−補給部7
5に供給される。トナ−ボトル73を回転させる駆動軸
74には、図示していない電磁クラッチが設けられ、ト
ナ−補給信号が出力されると、その電磁クラッチがオン
され、トナ−ボトル用の駆動軸74が回転する。
【0035】図3及び図4に示すように、トナ−補給部
75と、二成分現像剤の収容された現像剤室90との間
には、多数の小孔が形成された薄い樹脂シ−トより成る
遮蔽板76が配置され、またトナ−補給部75には、軸
77に基端部を固定された薄い樹脂シ−トより成るトナ
−送り出し部材78が配置され、その軸77に固定され
たギア79は、第1の攪拌部材44の軸63に固定され
たギア80に噛み合っている。遮蔽板76に形成された
小孔の直径は例えば0.5〜1mm程の大きさである。
軸77はケ−ス本体3に回転自在に支持されている。前
述のように第1の攪拌部材44が回転すると、その回転
はギア80、79を介して軸77に伝えられ、トナ−送
り出し部材78が回転し、その先端部が遮蔽板76に摺
接する。これによってトナ−補給部75のトナ−が、遮
蔽板76の小孔を通して、攪拌部材44の設けられた現
像剤室901へ送りこまれる。上述のように、トナ−ボ
トル73からのトナ−を一旦トナ−補給部75に蓄積
し、遮蔽板76の小孔を通して少量ずつ現像剤室90へ
送り出すので、トナ−ボトル73からトナ−が一定量ず
つ排出されなくとも、現像剤室90には一定量ずつトナ
−が供給されることになる。現像剤室90へ補給された
トナ−は、攪拌部材44,45によって、ここに存する
二成分現像剤に攪拌混合される。
【0036】上述したトナ−補給動作を行っても、セン
サ72がトナ−濃度低下を検知し続けた時は、トナ−ボ
トル73内のトナ−がなくなったものとして、トナ−エ
ンドが近いことを表示部に表示し、その旨をユ−ザに報
せる。このような表示がなされたにもかかわらず、トナ
−ボトルが交換されない時は、その表示後A4サイズの
転写紙に対して50枚の画像形成動作を行った時、画像
形成装置の作動を停止する。トナ−ボトル73の交換動
作を、画像形成装置本体の前ドア(図示せず)の開閉時
間により判断しトナ−ボトル73の交換後、一定時間ト
ナ−補給動作を行い、センサ72の検知電圧が一定値に
達したことを確認後、画像形成装置の動作禁止を解除す
る。図2に示したように、現像ケ−スカバ−5には開口
102が形成され、この開口102には図1に示した現
像剤カ−トリッジ81が装着されている。新品の作像ユ
ニット1が製造工場や販売店から出荷される時、現像剤
カ−トリッジ81の下部開口は図示していない可撓性の
シ−ル部材によって覆われ、そのカ−トリッジ81の内
部にトナ−とキャリアを有する二成分現像剤が収容され
ている。この時現像剤室90には現像剤は存在しない。
作像ユニット1がユ−ザの元に納品された時、図示して
いないロ−ラを回転することによって、そのロ−ラに上
記シ−ル部材を巻き取り、現像剤カ−トリッジ81の開
口を開放する。これによりその内部の現像剤が現像ケ−
ス12内の現像剤室90に落下する。このように、作像
ユニット1がユ−ザの元に届けられるまで、現像剤カ−
トリッジ81内に現像剤をシ−ルして収納しておくの
で、作像ユニット1の保管中に吸湿による現像剤の劣化
を防止でき、また現像剤が現像装置から漏出することも
阻止できる。
【0037】次に、二成分現像剤を用いた現像メカニズ
ム、特に作用する力を中心としたニ成分現像剤による磁
気ブラシ現像の基本的な概念について説明する。図10
に示した感光体7と現像スリ−ブ11との間に形成され
る現像電界は一般に次式で与えられる。 E=ε(Vd−Vb)/Gp (7) ここで、 Eは現像電界(V/mm)、εは現像剤の誘
電率、Vdは感光体の画像部電位(V)、Vbは現像バ
イアス(V)、Gpは現像ギャップ(感光体と現像スリ
−ブとのギャップ:mm)をあらわし、(7)式より、
現像電界は、現像バイアス電圧でコントロ−ルすること
が可能であることがわかる。よって、画像濃度制御は現
像バイアス電圧を変化させ、現像電界をコントロ−ルす
ることによって行っている。
【0038】さらに、ここでトナ−に働く力を分類して
説明する。 a)現像剤のキャリアとトナ−の付着力 キャリア粒子Cに付着するトナ−粒子の付着力のモデル
図を図12に示す。トナ−粒子Tは、キャリアCの表面
と何回かの接触・摩擦による何個かの電荷交換を行い、
qの負の電荷を持ち、それに見合う正の電荷がキャリア
側にある。両者の接触点での付着力Ftは、電荷qによ
るク−ロン力と短距離ファンデルワ−ルス力Fvとから
成り、次のように表わされる。 Ft=Fv+αq2/4πε0r2 ここで、rはトナ−粒径半径、ε0は真空の誘電率、α
はトナ−の誘電率に依存する定数(1〜1.9)であ
る。 b)絶縁性磁気ブラシ現像のモデル 二成分現像では、トナ−粒子に作用する現像駆動力(静
電力)(q・E)がキャリアとの付着力より大きくなっ
た時、現像が行われる。 q・E>Fv+αq2/4πε0r2 (9) 式(9)は、図13で説明するとわかりやすい。ここで
はE1<E2のような現像電界を示しており、直線はそ
れぞれの現像力を表わしている。E1の電界では現像は
起こらず、Ft曲線より上のqE2はq1とq2の間に
あるので、この範囲にある電荷を持つトナ−は、すべて
現像可能なことになる。
【0039】以上が、現像装置10とこれに関連する構
成の説明であるが、少なくとも感光体と現像装置を組み
付けて成る従来の作像ユニットにおいては、その現像装
置においてキャリアを有さない一成分現像剤を用いるの
が主流であった。この場合、トナ−粒子を現像スリ−ブ
から感光体へ付着させる時、二成分現像方式のキャリア
のような媒体がないので、現像スリ−ブ感光体へ近接さ
せる必要が有り、その距離は、通常0〜0.3mmとい
う微小なものである。従って、本実施例に採用される後
述するようなトナ−リサイクルを行い、廃トナ−タンク
等の部品を削除しようとした場合、一度感光体へ付着
し、クリ−ニング装置で回収されたリサイクルトナ−に
は紙紛等の異物が含まれるため、感光体と現像ロ−ラ間
のギャップが狭いと、この紙紛等の異物がそのギャップ
に挟まり、白スジ等の異常画像が発生しやすくなる。ま
た、一成分現像方式でトナ−リサイクルを実施している
ものもあるが、この場合、作像ユニットの寿命は、コピ
−枚数で例えば10K(K=1000)枚前後と短い。
これに対して、本例では現像方式を二成分現像方式とす
ることにより、感光体7と現像スリ−ブ11の間の距離
を0.5mm以上とすることが可能で、トナ−リサイク
ルを実施しても紙紛等の異物の挟み込みが発生する事は
なく、作像ユニットの寿命もコピ−枚数で、例えば30
K枚以上まで延ばすことができる。よって、一成分現像
方式に比べ、キャリアを使用する分のコストは上がる
が、作像ユニット1の交換間隔が延びる分、メンテナン
ス費用も削減される。
【0040】転写メカニズムについて説明する。図1に
示した転写ロ−ラ15は、金属の芯金に導電性樹脂を巻
き付けたもので、ここには図示されない圧縮スプリング
により軸受けごと感光体方向へ押し付けられている。こ
の転写ロ−ラ15に定電流を流し、感光体上のトナ−を
転写紙へ転写紙へ転写させる。この転写ロ−ラ15も帯
電ロ−ラ8と同様の機構で、感光体7との接離を行うこ
とが可能である。図14において、厚さdmの感光層3
1を有する感光体7上に体積電荷密度ρの帯電トナ−層
dtがあり、その下に厚さdpの転写紙100が位置す
る。このトナ−層と転写紙との空隙をgとする。さらに
転写紙100上には、電荷トナ−と逆極性の電荷σcを
与える。この状態において、感光体表面からxの所にあ
る電荷量qtを持つトナ−Tに働く記録紙方向の力Fe
(x)は、次式で表わされる。 Fe(x)=qt{−σc−ρ(dt−x)}/(ε0・Kt) (10 ) ここで、ε0は真空の誘電率、Ktはトナ−層の比誘電
率である。感光体表面から距離xの所にある帯電トナ−
Tに働く静電力Fe(x)が、機械的な付着力Faとつ
り合い、この点でトナ−層が分割され、(dt−x)の
厚さのトナ−層のみが転写に転写されると仮定すると、
転写率ηは次式で表わされる。 η=(dt−x)/dt =∫01−1/(ρ・dt){σc+(ε0・Kt)Fa/qt} (11 ) なお、(10)式について体積電荷密度ρは、トナ−の
密度をδ、帯電トナ−層の充填率をp、トナ−比電荷を
Tpとすると、ρ=δ・P・Tpと表わせる。又、トナ
−電荷量qtはトナ−1個の質量をmとすると、qt=
Tp・mと表わせる。よって(10)式は、 Fe(x)={σc・m・Tp−δ・P・m(dt−x)Tp2}/(ε0・ Kt) (12) とも書き表わせる。以上が転写モデル式である。
【0041】次に転写制御方式について説明すると、ま
ず、最大コピ−幅サイズ紙でトナ−が存在する場合につ
いて、転写モデルとして図15、図16に等価回路を示
す。これにより画像部転写電流Ibを求める。 Ib=(V−Vl)/(R+Zb) (13) 但し、Zb=(1/Cd+1/Cp+1/Ct) Cd=K0・Kd・L・Vp/d Cp=K0・Kp・L・Vp/dp Ct=K0・Kt・L・Vp/dt であり、ここで、Vは転写電圧 、Vlは画像部表面電
位 、Rは転写ロ−ラ抵抗値 、K0は誘電定数 、Kd
は感光層比誘電率 、Kpは転写紙比誘電率 、Ktはト
ナ−層比誘電率 、dは感光層膜厚 、dpは転写紙厚
、dtはトナ−層厚、Lは通紙幅 、Vpは感光体周速
を表し、(13)式に各値を代入し、V−Vlの項を表
わす式とすると、 V−Vl=Ib・R+(Ib・dp)/( K0・Kp・L・Vp )+(I b・ dt)/( K0・Kt・L・Vp)+(Ib・d)/( K0・Kd・L ・Vp) (14) となる。(14)式より、転写制御方式を定電流方式と
すると、前記転写メカニズムで説明した転写に作用する
転写電荷σcは、(14)式の転写紙の項のIb/L・
Vpと同じであるので、Ibが一定となるように制御す
ることにより、常に安定した転写電荷を与えることとな
り、転写条件が安定する。一方、定電圧制御の場合は、
(14)式においてVを一定とした時、転写ロ−ラ15
の抵抗値Rの値が環境変化で大きく変化し、抵抗値が大
きくなると、転写ロ−ラ部の電圧が大きくなり、その分
転写紙に印加される電圧値が小さくなり転写電荷が変化
し、安定した転写条件が得られなくなる。よって転写ロ
−ラ15の抵抗値変化に対しては、定電流制御が有利で
ある。
【0042】次に、転写紙は存在するがトナ−が存在す
る領域が狭い場合、又転写紙サイズが小さく、直接感光
体7と転写ロ−ラ15が接触する領域が広い場合につい
て考慮してみる。図17及び図18は、転写紙100は
あるがトナ−層がない場合、図19及び図20は、直接
感光体7と転写ロ−ラ15が接触している場合である。
ここで各々の流れる電流をIw、Idとすると、 Iw=(V−Vd)/(R+Zw) (15) である。ただし、Zw=(1/Cd+1/Cp)を表
し、また、 Id=(V−Vd)/(R+Zd) (16) である。ただし、Zd=(1/Cd)を表し、Vdは光
体非画像部表面電位を表す。定電流制御の場合、小サイ
ズ(A6等)の転写紙を通紙した時、印加電流の多くが
感光体7へ流れ込み、結果Ibは十分な値にならず、転
写電荷が小となり転写不良となる。これを防止する手段
として、一度転写ロ−ラの抵抗値を測定し、その後適性
転写電荷が得られるような、この抵抗値に適した電圧を
印加する方法がある。これについて説明すると、非画像
形成時に電流I1が流れる電圧をV1とすると、 I1=(V1−Vd)/(R+Zd) (17) なる関係から転写ロ−ラの抵抗値Rが求められる。すな
わち、 R=1/I1・{V1−Vd−(I1・Id)/Cd} (18) となり、ここで、Vdは帯電電位、Cdは感光層の静電容
量であり、この値はあらかじめわかっている値である。
次に、画像形成時にIbが適正電流値I2となる電圧値を
V2とすると、 I2=(V2−Vl)/(R+Zb) (19) (18)式を(19)式に代入し、V2を求めると、 V2=(I2/I1)×(V1−Vd)+I2(Zb−Zd)+Vl (20) となり、非画像形成時に求めたV1に対して、(20)
式で導かれた電圧値V2で画像形成時に定電圧印加を行
うことで、常に転写ロ−ラの抵抗値Rに応じた適正な電
圧Vで転写可能となる。
【0043】線速の影響について考察する。感光体周速
Vpと転写ロ−ラ抵抗Rとの関係を見るため、(1
3)、(14)、(15)式をRについて解く式にする
と、 R=(V−Vl)/(Qb・L・Vp)−Yb/Vp (21) R=(V−Vd)/(Qw・L・Vp)−Yw/Vp (22) R=(V−Vd)/(Qd・L・Vp)−Yd/Vp (23) となる。ただし、Yb/Vp=1/Cd+1/Cp +1/
Ct 、Yw/Vp=1/Cd+1/Cp、Yd/Vp=1/C
d を表し、Qb、Qw、Qdは各々画像部、非画像部、非
通紙部の単位面積当たりの電荷量である。つまり、Qb
=Ib/L・Vp、Qw=Iw/L・Vp、Qd=Id/L・
Vpである。よって感光体周速を変える時には、周速に
反比例して転写ロ−ラ抵抗値を変えれば良いことがわか
る。なお、(16)式で、前記帯電ロ−ラの帯電ロ−ラ
メカニズムのところで入れてある放電開始電圧(Vg)
の項を省いてあるが、これはVgの式が、Vg=312
+6.2×d/Kd+√(7737.6×d/Kd)で表
わされ、d感光層の膜厚と、感光層の比誘電率より決定
される、ほぼ一定する値とみなせるため省略した。
【0044】次に、図1に示したクリ−ニング装置17
について説明する。クリ−ニング装置17のクリ−ニン
グブレ−ド18は、平板状のポリウレタンゴム等の弾性
体より成り、金属製のブレ−ドホルダ82に接着剤又は
両面テ−プで固定されている。ブレ−ドホルダ82は、
図3にも示すように、ケ−ス本体3に形成された傾斜面
84に設けられた2本の位置決めピン83により、傾斜
84に対して平行な方向の位置が規制され、感光体7の
回転方向に対向する、いわゆるカウンタ−方向でケ−ス
本体3にビス85で固定されている。このビス85は、
クリ−ニングブレ−ド18の貼り付け面と同じ方向で、
かつケ−ス本体3に形成された傾斜面84に、ブレ−ド
ホルダ82を完全に密着させ、かつその傾斜面84にな
らうようにし、傾斜面84に対して垂直な方向のクリ−
ニングブレ−ド18の位置を規制する。上記の様にし
て、感光体7に対するクリ−ニングブレ−ド18の当接
角と押圧が完全に保証され、クリ−ニング不良や異音発
生等の不具合を防止している。またケ−ス本体3にブレ
−ドホルダ82を固定するビス85のスライド方向位置
は、感光体のフランジ部材86、87を含めた両端より
さらに外側に設定することもでき、このようにすれば、
感光体7をはずすことなく、クリ−ニングブレ−ドのみ
交換が可能となる利点が得られる。
【0045】次にトナ−リサイクル装置について説明す
る。図1及び図3に示したクリ−ニング装置17のクリ
−ニングブレ−ド18によって感光体7から掻き落とさ
れたトナ−は、トナ−搬送部材20によってクリ−ニン
グケ−ス19内を手前側へ搬送され、そのケ−ス19に
一体に突設されたパイプ88を通して外部に排出され
る。トナ−搬送部材20の奥側端部には、図示していな
いギアが固定され、このギアは、感光体7の奥側のフラ
ンジ部材87に一体に形成されたギアと噛み合い、感光
体7の回転がトナ−搬送部材20に伝えられ、そのトナ
−搬送部材20が回転駆動される。図3、図21及び図
22に示すように、クリ−ニングケ−ス19外に突出し
たトナ−搬送部材20の手前側端部には、ロ−ラ部91
と、これに突設された一対のピン89が設けられ、この
ロ−ラ部91にはトナ−リサイクルベルト92が巻き掛
けられている。このベルト92には、その周方向に沿っ
て等ピッチで等しい長さの多数の長孔93が形成され、
上述した各ピン89がいずれかの各長孔93に入り込ん
でいる。トナ−リサイクルベルト92は、図3に示す如
くケ−ス本体3の一部により形成された桶状部94内の
トナ−搬送路に位置し、このトナ−搬送路の上部は前述
のような上カバ−6(図2も参照)によって覆われてい
る。図3及び図22に示すように、桶状部94には従動
ロ−ラ95が回転自在に支持され、このロ−ラ95に上
述のトナ−リサイクルベルト92が巻き掛けられてい
る。トナ−搬送部材20が前述のように回転駆動される
と、これと一体のロ−ラ91が回転し、この時各ピン8
9がトナ−リサイクルベルト92の長孔93に次々と係
合してゆき、これによってトナ−リサイクルベルト92
が図22に矢印で示した方向に駆動される。また、トナ
−リサイクルベルト92の外面には、その周方向に配列
された多数の弾性フィン96が突設され、トナ−リサイ
クルベルト92の駆動時に、各弾性フィン96は桶状部
94と上カバ−6の内壁面に摺接する。
【0046】トナ−搬送部材20によって、クリ−ニン
グ装置17のクリ−ニングケ−ス19外に排出されたト
ナ−は、トナ−リサイクルベルト92との受け渡し部付
近で不安定に動いているうちに、そのベルト92の長孔
93を通過し、桶状部94の内壁面上に落下する。そし
て、駆動されるトナ−リサイクルベルト92の弾性フィ
ン96によってトナ−搬送路中を搬送され、現像装置1
0の現像剤室90に送り込まれる。この時、弾性フィン
96は、桶状部94の内壁面に圧接するので、トナ−は
残らず現像装置10へ向けて搬送され、しかもトナ−に
対して過大なストレスが及ぼされる不具合を阻止でき
る。また、従動ロ−ラ95の近傍の桶状部94の内壁部
分には突部によって傾斜面94aが形成され、この傾斜
面94aを各弾性フィン96が摺擦する時、その弾性フ
ィン96は弾性曲げ変形し、傾斜面94aを通過したと
ころで、その各弾性フィン96は自然状態に勢いよく弾
性復帰する。このため、弾性フィン96により搬送され
たトナ−は、図4に示した第2の攪拌部材45へと飛ば
される。このようにして確実にトナ−を現像剤室90に
搬送することができる。現像剤室90に搬送されたトナ
−は、ここに存する現像剤101に攪拌混合され、再使
用される。
【0047】図21に示すように、トナ−リサイクルベ
ルト9の厚さをt1、これと一体の各弾性フィン96の
厚さをt2とした時、t1<t2に設定されている。これ
により、弾性フィン96の腰の強さが、トナ−リサイク
ルベルト92の腰の強さよりも強くなり、かかる弾性フ
ィン96が図22に示すように桶状部94の内壁面に圧
接してトナ−を搬送する時、その弾性フィン96自体が
大きく曲げ変形することはない。そして、この弾性フィ
ン96が傾斜面94aに接し始めると、そのフィン96
が大きく曲げ変形し、次いでこれが弾性復帰する時、勢
いよくトナ−を飛ばす。上述の如きトナ−リサイクル装
置を用いることにより、感光体7から回収したトナ−を
収容する廃トナ−タンクを廃止でき、その回収トナ−を
現像装置10において効率よく再利用することができ
る。またトナ−搬送路を構成する桶状部94は、ケ−ス
本体3の一部によって構成されているので、この桶状部
94と、その他のケ−ス本体部分とを別体として構成し
た場合のように、その間の隙間からトナ−が漏れ出る不
具合を阻止でき、したがってそのトナ−漏出防止用のス
ポンジなどのシ−ル材を設ける必要もない。また桶状部
94とその他のケ−ス本体部分が一体化されているの
で、作像ユニット1の組み付け性が向上する。
【0048】ところで、先にも説明したように、ユニッ
トケ−ス2に回転自在に支持された第1及び第2の攪拌
部材44,45の軸63,64には、その奥側の端部に
駆動ギア68,69がその各軸63,64に対して相対
回転不能不能に嵌合している。このようなギアを軸に支
持する際、従来はそのギアが軸からその軸線方向にずれ
動いて離脱することを阻止するため、Eリング又はCリ
ングなどからなる係止リングをその軸に嵌着し、かかる
係止リングによってギアが軸から外れることを阻止する
ように構成していた。係止リングをギアの外れを防止す
るストッパとして用いていたのである。ところが、この
ような係止部材を用いれば、それだけ部品点数が増大
し、コストが上昇する。これに対して、図3及び図4に
示した構成例においては、上述の各駆動ギア68、69
の外側に、ユニットケ−ス2の奥側外板53が位置して
おり、この外板53によって、各駆動ギア68、69が
各軸63,64からその軸線方向に外れることを阻止す
るストッパが構成されている。すなわち、ユニットケ−
ス2のケ−ス本体3は、軸63,64を回転自在に支持
する奥側内板54と、そのさらに外側に位置する奥側外
板53を有し、その板53,54の間に駆動ギア68,
69を配置し、奥側外板53によって、駆動ギア68,
69が軸63,64から外れることを阻止するストッパ
を構成しているのである。ギア68,69が位置する空
間の上部は、現像ケ−スカバ−5の一部によって覆われ
ている。
【0049】このように外板53が、その本来の機能の
他にギア68,69用のストッパの機能を兼ねるように
構成することによって、従来必要とされた係止リングを
省略することができ、その分、部品点数を減少させ、コ
ストを低減することができる。 さらに、各ギア68,
69は、奥の外板と内板54の間の密閉された空間に位
置しているので、ギア68、69に人が手を触れるおそ
れをなくすことができる。またケ−ス本体3は、内板5
4と外板53の二重壁構造となっているので、現像装置
10の現像剤が作像ユニット1の外部に漏れることをよ
り確実に防止することができる。内板54と現像ケ−ス
カバ−5の奥側の側板5a(図1)とから現像剤が多少
現像剤室90の外に漏れたとしても、外板53によっ
て、これが作像ユニット外に漏出することを阻止できる
のである。
【0050】また、図23又は図24に示すように、各
駆動ギア68,69に対向する奥側外板53の面にリブ
状又は円筒状の突部97を形成しておき、その突部97
に各駆動ギア68,69の端面が接触するように構成す
ると、各駆動ギア68,69が奥側外板53に接する面
積を小さくすることができ、これによって両者間に作用
する摩擦力を低減でき、ギア68,69の駆動トルクを
低減できる。しかも、ギア68,69のユニットケ−ス
2の摩耗を少なくしてその寿命を延ばすことができる。
上述のように、ギアに接するケ−ス部分をそのギアの外
側に隣接して設け、そのケ−ス部分によってギアが軸か
ら外れることを阻止する構成は、作像ユニット以外の各
種の機械、装置にも広く適用できるものである。なお、
各駆動ギア69,69が各種63,64に対して、その
軸線方向内側へずれることを防止する構成は各種採用で
き、例えば図25に示すように、ユニットケ−ス2の奥
側内板54とこれに装着された軸受け154の内の少な
くとも一方によって、各ギア68,69が軸63,64
の軸線方向内側へ動くことを防止することができる。或
いは図26に示すように、各軸63,64に段部163
を形成し、この段部163により各ギア68,69がそ
の軸線方向内側へずれ動くことを防止してもよい。ま
た、図27に示すように、Eリング又はCリングより成
る係止リング164によって各ギア63,64の軸線方
向内側へのずれ動きを防止してもよい。
【0051】以上の如く、図示した画像形成装置は、静
電潜像の形成される感光体7より成る像担持体と、その
感光体7に形成された静電潜像を、トナ−とキャリアを
有する二成分現像剤を用いてトナ−像として可視像化す
る現像装置10とを具備し、その現像装置10が、現像
に供される二成分現像剤101を担持して搬送する現像
スリ−ブ11より成る現像剤担持搬送部材を有し、感光
体7に形成されたトナ−像を転写紙100より成る転写
材に転写して記録画像を得るように構成されている。し
かも、感光体7に静電潜像を形成すべく、その感光体7
を帯電する帯電ロ−ラ8として構成された帯電装置と、
感光体7に形成されたトナ−像を転写紙100に転写し
た後、その像担持体表面に残留するトナ−を当該表面か
ら除去するクリ−ニングブレ−ド18より成るクリ−ニ
ング部材を備えたクリ−ニング装置17とを具備してい
る。
【0052】さらに、各作像要素の寿命について説明す
る。このように、図示した作像ユニットは多数の要素を
有し、しかも二成分現像剤101が現像剤室90に収容
されて使用される。このような各要素は、経時的に劣化
し、遂には使用に耐え得ない状態となる。通常、これら
の要素は、これを使用し得なくなった時、又はその直前
の時期に新たなものと交換される。この交換時期が各要
素の寿命である。その際、その各要素が、全く別々に寿
命となるように構成されていると、個々の要素が寿命と
なるごとに、その要素を交換しなければならず、その交
換作業が大変煩雑となる。作像ユニットの複数の作像要
素がほぼ同時に寿命となるように、その各要素を構成す
れば、寿命となった複数の要素を一括して交換すること
ができ、作業を簡素化することができる。しかし、とく
に、従来は二成分現像剤のキャリアの寿命と、他の作像
要素の寿命の関連については何ら考慮が払われておら
ず、従って通常はキャリアが劣化した時、その現像剤の
交換を単独で行わざるを得なかった。そこで、現像装置
内のキャリアの寿命を、他のパ−ツ(感光体等)の整数
倍以上持つ構成(コ−ト膜厚で調整)とし、交換に時間
と工数のかかるキャリア以外の部品のみを交換し、さら
に継続して使用可能とすることで、コストメリットと、
環境対応性(廃棄物低減性)を向上させることが可能と
なる。
【0053】本実施の形態では、このような観点から、
二成分現像剤101のキャリアの寿命を、像担持体の一
例である感光体7の寿命の整数倍となるような構成にし
ている。かかる構成によれば、現像剤101が寿命とな
った時に同時に感光体7の寿命と一致し、これらを一括
して交換でき、その作業性を格段と向上させることがで
きる。また図示した作像ユニット1は、感光体7より成
る潜像担持体と、現像スリ−ブ11より成る現像剤担持
搬送部材が、ユニットケ−ス2に組み付けられて作像ユ
ニット1が構成され、二成分現像剤101が、ユニット
ケ−ス2の一部によって構成された現像ケ−ス12に収
容されているので、上述にように、感光体7とキャリア
が同一寿命になる時、作像ユニット1の全体を新たなも
のと交換するようにしても、ユ−ザに対する経済的な負
担が過大となることはない。作像ユニット1の全体を交
換すれば交換作業を著しく簡素化できる。しかも現像装
置10の現像ケ−ス12がユニットケ−ス2によって構
成されているので、作像ユニット全体のコストを低減で
き、よってユ−ザに対する経済的な負担をより一層軽減
することができる。また、キャリアの寿命には達しない
が、感光体7の寿命に達した時、感光体7の交換作業は
容易であり、ユ−ザに対する経済的な負担が過大となる
ことはない。
【0054】また、キャリアの寿命に対して、感光体7
の寿命だけでなく、帯電装置を構成する帯電ロ−ラ8の
寿命と、クリ−ニング部材を構成するクリ−ニングブレ
−ド18の寿命とを整数倍にすることにより、これらが
寿命となった時、これらを一括して交換でき、その作業
性をより一層向上させることができる。その際、本実施
の形態では感光体7より成る像担持体と、帯電ロ−ラ8
より成る帯電装置と、現像スリ−ブ11より成る現像剤
担持搬送部材と、クリ−ニングブレ−ド18より成るク
リ−ニング部材とがユニットケ−ス2に組み付けられて
作像ユニット1が構成され、二成分現像剤101が、ユ
ニットケ−ス2の一部によって構成された現像ケ−ス1
2に収容されているので、これらが寿命となった時、作
像ユニット1の全体を新たなものと交換するようにして
も、ユ−ザに対する経済的負担をより一層軽減すること
ができる。
【0055】また、本実施の形態の作像ユニットでは、
クリ−ニング装置17によって、感光体7より成る像担
持体から除去されたトナ−を現像装置10において再使
用すべく、当該トナ−をクリ−ニング装置17から現像
装置10へ搬送するトナ−リサイクル装置が設けられて
いると共に、そのトナ−リサイクル装置のトナ−搬送路
がユニットケ−ス2の一部によって構成されているの
で、トナ−を再利用することによってユ−ザに対する経
済的負担を軽減でき、しかもトナ−リサイクル装置を設
けてもそのトナ−搬送路がユニットケ−ス2より構成さ
れるので、作像ユニット1のコストの上昇を効果的に抑
えることができ、寿命となった作像ユニットの全体を新
たなものと交換しても、ユ−ザに対する負担をより一層
確実に軽減することができる。さらには、除電針16も
前記する作像ユニット全体を交換する時期と同じ寿命と
し、同時交換するようにすることで、さらにユ−ザの負
担を軽減することが可能となる。
【0056】ここで、作像ユニット1の各作像要素の寿
命は、例えば次のように設定することができる。なお、
ここでは各要素が使用に耐え得なくなる直前の状態とな
った時、その寿命であるとしている。先ず現像剤の寿
命、より正確にはそのキャリアの寿命は、その現像剤の
攪拌及び循環などにより、キャリアの摩擦帯電特性が劣
化していくことにより決定される。すなわち、キャリア
のコーティング層厚と、現像装置10の現像剤室90に
収容される現像剤101の全量を選定することによっ
て、現像剤101の大略の寿命を決定することができる
のである。感光体7の寿命は、主にその感光層31が、
クリ−ニングブレ−ド18によって経時的に削られ、そ
の膜厚が減少し、適性帯電電位が得られなくなることに
より決定される。すなわち、感光層7の大略の寿命を設
定できる。クリ−ニングブレ−ド18の寿命は、その感
光体7に対する当接圧と、感光体7に当接しているブレ
−ドエッジの摩耗量とによって決定される。一般に、ブ
レードエッジの摩耗量が大きくなると、感光体上の残留
トナ−に対するクリ−ニング性が劣化する。ところが、
クリ−ニングブレ−ド18の感光体7に対する当接圧が
高い方が、クリ−ニングブレ−ド18の摩耗量大きくな
るものの、そのクリ−ニング性が高まるので、クリ−ニ
ングブレ−ド18の寿命は延びる。但し、その当接圧が
高いと、感光体7の負荷トルクが増大する不具合があ
る。このようなことから、感光体7に対するクリ−ニン
グブレ−ド18の当接圧を選定することによって、クリ
−ニングブレ−ド18の大略の寿命を設定することがで
きる。帯電ロ−ラ8の寿命は、帯電ロ−ラ表面に付着し
た微小トナ−をクリ−ニングするクリ−ニングパッド3
2(図1)を帯電ロ−ラ8に対して押し付ける圧力に左
右され、その押し付け圧が大きいと帯電ロ−ラ8に対す
るクリ−ニング性は良いが、経時で帯電ロ−ラ表面に傷
が発生し、画像ムラとなる。また、押し付け圧が小さい
と帯電ロ−ラ8に対するクリ−ニング性が悪くなる。こ
のようなことから、帯電ロ−ラ8に対するクリ−ニング
パッド32の押圧力を選定することによって、帯電ロ−
ラ8の大略の寿命を設定できる。
【0057】以上が作像ユニット1を構成する各要素の
寿命を決定する要因であるが、次ぎに感光体7と現像剤
101のキャリアの寿命を一致させる時のより具体的な
例を示す。先ず、新たな作像ユニット1を使用し始めて
から、転写紙に画像を形成し続け、感光体7、現像剤1
01等が寿命となり、交換を要すると判断されたときの
コピー枚数をS枚とする。現像剤101については、こ
れが劣化して使用し得ない状態となるまで使用するとし
た時、S枚の画像形成を終えた直後に、キャリアの摩擦
帯電特性が劣化するように、キャリアのコーティング層
厚とその現像剤の量を決定する。キャリアの摩擦帯電極
性は、トナ−比電荷(単位重量当りの電荷量Q/M)で
表わすことができ、図28にそのトナ−比電荷とコピ−
枚数との関係を示す。トナ−比電荷(Q/M)が許容範
囲よりも低下すると、地肌汚れや画像濃度低下を起こす
ので、このような状態となる直前に、コピ−枚数がS枚
となるようにキャリアのコーティング層厚とその現像剤
の量を設定するのである。例えば、上述のS枚を30K
枚、40K枚、又は50K枚(K=1000)とした場
合、現像剤の寿命は、上述のようにキャリアの摩擦帯電
特性の代用値であるトナ−比電荷(Q/M)の値で決定
されるが、この値が30K、40K、又は50K枚の各
枚数通紙後でも10〜40μc/gの範囲内にあるよう
に、しかもこの各コピ−枚数に達した直後にトナ−比電
荷がこの値よりも低下するように、キャリアのコーティ
ング層厚と現像剤の量を選択すれば、現像剤の寿命を正
しく設定できる。具体的には、コーティング層厚を、例
えば0.5μm〜1.5μmの範囲の中から選択し、か
つ現像剤量(重量)を2.45N〜4.41Nの範囲か
ら選択する。なお、現像剤101の量は、少なければそ
れだけコストを低減できるので、寿命コピ−枚数が30
K枚の時は、50K枚の時より現像剤量を少なくする方
向で、キャリアのコーティング層厚との組み合わせを設
定することが望ましい。
【0058】次に、感光体7についても、これが劣化す
るまで使用し続けると仮定した時、コピ−枚数がS枚と
なった直後に適正帯電電流が得られなくなるように、そ
の感光層31の膜厚を設定する。その一例として、経時
による感光層31の膜厚変化によって、その帯電電位が
変化する幅を20V以下にする場合を考えると、先に帯
電ロ−ラ8の帯電メカニズムのところで示した式の中
で、感光層31の膜厚の影響を受ける放電開始電圧(帯
電開始電圧)Vgの項の変動が20V以下となるよう
に、感光層31の膜厚を選定すれば良い。S枚のコピ−
後の感光層摩耗量は予め判っているので、これをlとす
る。初期の感光層の膜厚をd、その比誘電率をKdと
し、初期の帯電開始電圧をVgs、S枚のコピ−後の帯
電開始電圧をVgeとすると、 Vgs=312+6.2×d/Kd+√(7737.6
×d/Kd) Vge=312+6.2×(d−l)/Kd+√{77
37.6×(d−l)/Kd} Vgs−Vge=1.931+49.17{√d−√
(d−l)} となる。ここで、lが3μmとすると、 Vgs−Vge=5.79+49.17{√d−√(d
−3)} となり、変化幅20V以下とすると、 Vgs−Vge=5.79+49.17{√d−√(d
−3)}≦20 となり、√d−√(d−3)≦0.289となる。ここ
で、√d=D、d−3=D2とすると、 D−√(D2−3)≦0.289 で、 √(D2−3)≦D−0.289 となり、その両辺を2乗すると、 D2−3≦ D2−0.578D+0.0835 0.578D≦3.0835 から、D≦5.33となり、√d=Dより、d=D
であるから、D=5.332とすると、d=28.4μ
mとなる。
【0059】よって、S枚コピ−後に感光層31が仮に
3μm摩耗するとした場合、28.4μmの膜厚の感光
層を選定することで、変動幅を20V以下とすることが
可能となる。例えば、感光体7が30K枚のコピ−枚数
で寿命となるようにするには、30K枚の通紙後の感光
層の膜厚変化による電位低下が20V以下となり、且つ
その感光体をさらにそのまま使用し続けた時、その直後
に電位低下が20Vよりも大きくなるように感光層31
の膜厚を設定する。30K枚のコピ−後の感光層31の
摩耗量が2μmであるとすると、前述の計算式より、そ
の初期の膜厚は13μm近傍となる。同様に、40K枚
までに感光体7が寿命となるようにする時は、その感光
層31の摩耗量は2.5μmとなるから、その初期の膜
厚を20μm近傍とすれば良い。さらに、50K枚で感
光体7が寿命となる時は、感光層31の摩耗量は3μm
となるから、その初期の膜厚を28.4μm近傍とす
る。上述のようにして、現像剤の寿命を感光体の寿命の
整数倍として現像剤と感光体の寿命を調節すれば、感光
体と現像装置を一体化した作像ユニットにした場合で
も、感光体が寿命に達したときには感光体のみを容易に
交換でき、また、感光体と現像剤が同時に寿命に達した
ときには一括で交換できる。これにより、メンテナンス
費用を大幅に削減できる。
【0060】また、クリーニングブレ−ド18の感光体
表面への当接圧とクリ−ニングブレ−ド18の摩耗量の
関係を示した図29のグラフから判るように、クリ−ニ
ングブレ−ド18がS枚のコピ−で寿命となるようにす
るには、例えばクリ−ニングブレ−ド18の当接圧が小
なる時、S枚のコピ−終了時に未だクリ−ニング不良が
発生せず、このクリ−ニングブレ−ド18をさらにその
まま使用し続けて、S枚のコピ−直後にクリ−ニング不
良が発生するようにその当接圧を設定する。クリ−ニン
グブレ−ド18の当接圧が大なる時も同様である。当接
圧を高目に設定すると、クリ−ニングブレ−ド18の摩
耗量が多くなるが、クリ−ニングブレ−ド18がクリ−
ニング良好な状態で感光体を清掃できるコピ−枚数が増
大し、クリ−ニングブレ−ド18の寿命を延ばせること
は、図29からよく理解できる。但し、その当接圧が大
きいと、前述のように感光体の負荷トルクが増大し、そ
の分、駆動モ−タに大きな負荷がかかり、駆動モ−タの
容量を大きくしなければならず、画像形成装置のコスト
が増大する。従って、クリ−ニングブレ−ド18の感光
体7に対する当接圧をあまり高く設定しない方が経済的
である。
【0061】上述のようにして、クリ−ニングブレ−ド
18の寿命を設定できるため、現像剤の寿命をクリーニ
ングブレードの寿命の整数倍とすることにより、クリー
ニングブレードを配するクリーニング装置と現像装置を
一体化した作像ユニットにした場合でも、クリーニング
ブレードが寿命に達したときには、クリーニングブレー
ドのみを容易に交換でき、また、クリーニングブレード
と現像剤が同時に寿命に達したときには、一括で交換で
きる。これにより、メンテナンス費用を大幅に削減でき
る。例えば、前述のように、現像剤と感光体7の寿命を
30Kのコピ−枚数とした時、感光体7に対するクリ−
ニングブレ−ド18の当接圧を0.1176N/cm近
傍とし、また寿命を40Kのコピ−枚数とした時は、感
光体7に対するクリ−ニングブレ−ド18の当接圧を
0.1568N/cm近傍に設定する。また寿命となる
コピ−枚数が50Kの時は、クリ−ニングブレ−ド18
の当接圧を0.196N/cm近傍に設定することによ
って、各要素の寿命をほぼ一致させることもできる。し
かし、クリーニングブレード18の当接圧を高くする
と、前述のように感光体の負荷トルクが増大し、その
分、駆動モ−タに大きな負荷がかかるため経済的ではな
い。従って、寿命、メンテナンス費用、ランニング時の
経済性を考慮して当接圧を規制することが好ましい。
【0062】また、S枚のコピ−枚数で帯電ロ−ラ8が
寿命となり、この時これを交換するように当該ロ−ラ8
を構成するには次のようにすれば良い。図30及び図3
1は、帯電ロ−ラ8の表面上に付着した微小トナ−を清
掃するクリ−ニングパッド32が帯電ロ−ラ8の表面に
当接する圧接力(パッド圧)と、そのパッド32による
クリ−ニング性と、帯電ロ−ラ8の表面に発生する傷に
よる画像ムラの関係を示している。これらの図中に「O
K」で示した範囲がクリ−ニングパッド32による帯電
ロ−ラ8のクリ−ニング性が良好で、画像ムラが少ない
範囲である。図30及び図31より、S枚コピ−後で
も、クリ−ニングパッド32によるクリ−ニング性が良
好で、画像ムラの発生がなく、しかもその帯電ロ−ラ8
をそのまま使用し続けた場合に、S枚のコピ−直後にク
リ−ニング性と画像ムラが不良となるようにパッド圧を
選定する。このようにして、現像剤101、感光体7、
クリ−ニングブレ−ド18及び帯電ロ−ラ8の寿命を全
て一致させることができる。例えば、その寿命までのコ
ピ−枚数Sを30Kとする時は、帯電ロ−ラ8に対する
パッド32の圧接力(パッド圧)を5.88N近傍に設
定し、寿命コピ−枚数Sが40Kの時は、パッド圧を
7.84N近傍に設定する。同様に、寿命コピ−枚数S
が50Kの時は、パッド圧を9.8N近傍に設定する。
なお、このパッド圧も、そのパッド32による帯電ロ−
ラ8のクリ−ニング性を満足できれば、低目の設定する
ことが好ましく、これにより感光体7の駆動負荷を低減
できるので、その駆動モ−タとして小容量のものを使用
でき、コストを低減できる。
【0063】図32(a)、(b)に示すように、除電
針16の先端Rが、経時の放電の高熱により溶け、先端
Rが大きくなり放電効率が落ちると交換となる。よって
この先端Rの初期の大きさを適宜の寿命に合わせて作れ
ば、無駄の無い経済的な除電針が提供できる。なお先端
Rを小さくするほどコスト高になるので、高寿命タイプ
は小さく、短寿命タイプは大きくすることでコストバラ
ンスが図られる。この時、除電針の寿命を他の交換部品
の整数倍に設定することが可能である。
【0064】以上の通り、ユニットケ−ス2に組み付け
られる交換する必要のある作像要素、すなわち感光体
7、現像剤101、クリ−ニングブレ−ド18、帯電ロ
−ラ8を一定枚数コピ−した後、これらが寿命となるよ
うに、その各要素の材料を選び、かつ特性値を設定する
ことで、今まで以上に経済的で無駄の無いユニットを構
成でき、その部品交換時に一つの作像ユニットを交換す
ることで交換作業が終了し、メンテナンス性を大幅に向
上させ、メンテナンス費用を大幅に削減可能となる。こ
れに対し、低コストの高耐久部品の使用が可能であれ
ば、その個々の部品の寿命を変えるように構成すること
も可能である。以上、ユニットケ−スに感光体と現像装
置とクリ−ニング装置と帯電ロ−ラの作像要素を組み付
けて作像ユニットを構成したが、これらの作像要素、ま
たは、他の作像要素を適宜組み合わせ、少なくとも一つ
の作像要素をユニットケ−スに組み付けて作像ユニット
を構成することもできる。通常は、少なくとも感光体と
現像装置とをユニットケ−スに組み付けて作像ユニット
を構成することが多い。このように少なくとも一つの作
像要素とユニットケ−スとを組み付けて作像ユニットを
構成することにより、その組立性が向上し、しかもその
作像ユニットの交換時の操作性が高められる。また、フ
ック数の作像要素を組み付けて作像ユニットを構成しな
い画像形成装置にも適用できるものである。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
作像ユニットでは、現像装置内のキャリアをコート膜厚
で調整して、他のパ−ツ(感光体等)の整数倍以上の寿
命を持つ構成とし、交換に時間と工数のかかるキャリア
以外の作像要素のみを交換し、さらに継続して使用可能
とすることで、コストメリットと、環境対応性(廃棄物
低減性)を向上させることが可能となる。また、キャリ
アの寿命時には、他の作像要素も同時に寿命に達してお
り、作像ユニットを交換することによりすべての作像ユ
ニットを一括で交換できるので、メンテナンス性を大幅
に向上させ、メンテナンス費用を大幅に削減可能とな
る。また、請求項2に記載の作像ユニットでは、トナ−
リサイクル装置を用いることにより、感光体から回収し
たトナ−を収容する廃トナ−タンクを廃止でき、作像ユ
ニットを小型化することが可能になり、さらにその回収
トナ−を現像装置において効率よく再利用することがで
きるため、メンテナンス性を大幅に向上させ、メンテナ
ンス費用を削減することができ、さらに、すべてのトナ
ーを最後まで利用できるために経済性が向上する。ま
た、請求項3に記載の画像形成装置では、現像装置内の
キャリアの寿命を、他の作像要素の整数倍にすることに
より、交換に時間と工数のかかるキャリア以外の作像要
素のみを交換した後、さらに一定期間継続して使用可能
とすることで、コストメリットを向上させることが可能
となる。さらに、請求項4に記載の画像形成装置では、
トナ−リサイクル装置を用いることにより、その回収ト
ナ−を現像装置において効率よく再利用することができ
るためメンテナンス性を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作像ユニットの垂直断面図である。
【図2】現像剤カ−トリッジの装着されていない作像ユ
ニットとトナ−ボトルを示す概略外観斜視図である。
【図3】ケ−スカバ−、現像ケ−スカバ−、及び上カバ
−を取り外した状態の作像ユニット示す斜視図である。
【図4】図3に示す作像ユニットの部分断面図である。
【図5】ケース本体を反転させた状態を示す斜視図であ
る。
【図6】他の実施形態のケース本体を反転させた状態を
示す斜視図である。
【図7】感光体を構成する基体、電荷発生層と電荷移動
層を概略的に示す断面模式図である。
【図8】感光体と帯電ロ−ラの構成を示す模式図であ
る。
【図9】感光体、帯電ローラ及び電源の構成を等価回路
で表す模式図である。
【図10】現像装置と感光体の関係を示す模式図であ
る。
【図11】ドクタブレ−ド、現像スリ−ブ、支持部材及
び入り口シ−ルカバ−の分解斜視図である。
【図12】現像機構を説明する模式図である。
【図13】トナ−電荷とトナ−に働く力との関係を示す
図である。
【図14】転写モデルを説明する模式図である。
【図15】感光体と転写ロ−ラの関係を示す構成図であ
る。
【図16】感光体と転写ローラの関係を等価回路で表す
模式図である。
【図17】感光体、転写ロ−ラと転写紙の関係を示す模
式図である。
【図18】感光体、転写ロ−ラと転写紙の関係を等価回
路で表す模式図である。
【図19】感光体と転写ロ−ラの関係を示す構成図であ
る。
【図20】感光体と転写ロ−ラの関係を等価回路で表す
模式図である。
【図21】トナーリサイクル装置中のトナ−リサイクル
ベルトの拡大斜視図である。
【図22】トナーリサイクル装置中のトナ−リサイクル
ベルトの垂直断面図である。
【図23】ユニットケ−スの奥側外板の実施形態を示す
斜視図である。
【図24】ユニットケ−スの奥側外板の他の実施形態を
示す斜視図である。
【図25】駆動ギアが軸の軸線方向内側にずれることを
防止する構成を示す水平断面図である。
【図26】駆動ギアが軸の軸線方向内側にずれることを
防止する他の構成を示す水平断面図である。
【図27】動ギアが軸の軸線方向内側にずれることを防
止するさらに他の構成を示す水平断面図である。
【図28】コピ−枚数とトナ−比電荷との関係を示すグ
ラフである。
【図29】コピ−枚数とクリ−ニングブレ−ドの摩耗量
との関係を示すグラフである。
【図30】コピ−枚数と帯電ロ−ラのクリ−ニング性と
の関係を示すグラフである。
【図31】コピ−枚数と画像ムラとの関係を示すグラフ
である。
【図32】(a)は、除電針の斜視図である。(b)
は、除電針の先端部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 作像ユニット 2 ユニットケ−ス 3 ケース本体 4 ケースカバー 5 現像ケースカバー 6 上カバー 6a 開口 7 感光体 8 帯電ローラ 9 露光部 10 現像装置 11 スリーブ 12 現像ケ−ス 13 磁石 14 ドクターブレード 15 転写ローラ 16 除電針 17 クリ−ニング装置 18 クリーニングブレード 19 クリーニングケース 20 トナー搬送部材 21 底壁 22 転写部 23 上側ガイド部 24 下側ガイド部 25 切欠 26 リブ 27 突部 28 導電性基板 29 電荷発生層 30 電荷移動層 31 感光層 32 クリーニングパッド 33 帯電ローラケース 33a 軸受け 34、35 開口 36 切欠 37 圧縮スプリング 38 カム 39 電磁クラッチ 40 枢ピン 41 揺動アーム 42 空隙 43 サーミスタ 44、45 攪拌部材 46 軸 47 スリーブ端部材 48、49 カップリング 52 手前側内板 54 奥側内板 55、56 位置決め板 57 奥側支持部材 58 手前側支持部材 59 ねじ 60 カバー 61、62 サイドシール 63、64 軸 65、66 楕円板 67 支持壁 68、69、70 駆動ギア 71 仕切り壁 72 透磁率測定センサ 73 トナーボトル 73a 補給口 74 駆動軸 75 トナー補給部 76 遮蔽板 77 軸 78 トナー送り出し部材 79、80 ギア 81 現像剤カートリッジ 82 ブレードホルダー 83 位置決めピン 84 傾斜面 85 ビス 86、87 フランジ部材 88 パイプ 89 ピン 90 現像剤室 91 ローラ部 92 トナーリサイクルベルト 93 長孔 94 桶状部 95 ローラ 96 弾性フィン 100 転写紙 101 二成分現像剤 102 開口 L1 除電光 L2 レーザ光 W 通紙領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像の形成される潜像担持体と、 潜像担持体に静電潜像を形成すべく、潜像担持体を帯電
    する帯電装置と、 潜像担持体に形成された静電潜像を、トナ−とキャリア
    を有する二成分現像剤を用いてトナ−像として可視像化
    する現像装置と、 潜像担持体に形成されたトナ−像を転写材に転写した
    後、潜像担持体表面に残留するトナ−を潜像担持体表面
    から除去するクリ−ニング部材を備えたクリ−ニング装
    置とを具備し、かつ現像装置が現像に供される二成分現
    像剤を担持して搬送する現像剤担持搬送部材を有し、 潜像担持体に形成されたトナ−像を転写材に転写し、さ
    らにこの転写材を感光体表面より剥離する分離手段を設
    け、一体的に形成される作像ユニットにおいて、 二成分現像剤のキャリアの寿命を、 潜像担持体、帯電装置及びクリ−ニング部材のなかの1
    以上の寿命の整数倍とすることを特徴とする作像ユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の作像ユニットにおい
    て、 クリーニング装置内に回収されるトナーを現像装置内に
    供給するトナーリサイクル装置を備えることを特徴とす
    る作像ユニット。
  3. 【請求項3】 スキャナを備え、原稿の読み取りを行う
    読み取り部と、 前記読み取り部で読み取られた原稿の潜像を形成し、該
    潜像の現像を行って画像を形成する画像形成部と、 前記画像形成部で形成された画像を転写するための記録
    紙を供給する給紙部とから構成され、 前記画像形成部は、静電潜像の形成される潜像担持体
    と、 潜像担持体に静電潜像を形成すべく、潜像担持体を帯電
    する帯電装置と、 潜像担持体に形成された静電潜像を、トナ−とキャリア
    を有する二成分現像剤を用いてトナ−像として可視像化
    する現像装置と、 潜像担持体に形成されたトナ−像を転写材に転写した
    後、潜像担持体表面に残留するトナ−を潜像担持体表面
    から除去するクリ−ニング部材を備えたクリ−ニング装
    置とを具備し、かつ現像装置が現像に供される二成分現
    像剤を担持して搬送する現像剤担持搬送部材を有し、 潜像担持体に形成されたトナ−像を転写材に転写し、さ
    らにこの転写材を感光体表面より剥離する分離手段を設
    け、一体的に形成される作像ユニットである画像形成装
    置において、 二成分現像剤のキャリアの寿命を、 潜像担持体、帯電装置及びクリ−ニング部材のなかの1
    以上の寿命の整数倍とすることを特徴とする画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像形成装置におい
    て、 クリーニング装置内に回収されるトナーを現像装置内に
    供給するトナーリサイクル装置を備えることを特徴とす
    る画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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