JP2001091123A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2001091123A
JP2001091123A JP27208699A JP27208699A JP2001091123A JP 2001091123 A JP2001091123 A JP 2001091123A JP 27208699 A JP27208699 A JP 27208699A JP 27208699 A JP27208699 A JP 27208699A JP 2001091123 A JP2001091123 A JP 2001091123A
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明裕 野口
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弘次 鹿島
Masato Tago
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2400/00General features of, or devices for refrigerators, cold rooms, ice-boxes, or for cooling or freezing apparatus not covered by any other subclass
    • F25D2400/28Quick cooling

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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 常には庫内をその内壁面を介して冷却する構
成の冷蔵庫において、負荷変動に対する追従性の向上お
よび冷却の迅速性の向上を図ると共に、壁面への露付き
を極力防止する。 【解決手段】 内箱3を介して冷蔵室3内を冷却する壁
面用エバポレータ9を設けると共に、送風装置13によ
る強制対流によって冷蔵室3内を冷却する強制対流用エ
バポレータ12を設ける。扉6を開放するなどして冷蔵
室3の熱的負荷が増大すると、強制対流用エバポレータ
12のみが冷却作用を呈し、これにより冷却された空気
が冷蔵室3内を循環し、同室が迅速に冷却される。この
強制対流用エバポレータ12の冷却により、冷蔵室3内
の湿気が強制対流用エバポレータ12による冷却によっ
て凝縮し、除去されるので、その後に冷媒の供給先が壁
面用エバポレータ9による冷却に切り替えられた場合、
冷蔵室3の内壁面に結露することを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は常には庫内をその内
壁面を介して冷却する構成の冷蔵庫に係り、特には内壁
面への露付きを防止するために庫内空気を強制対流させ
てその強制対流される空気を冷却することができるよう
にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】庫内壁面の冷却によって食品保存性を高
めた冷蔵庫がある。これは業務用の冷蔵庫として構成さ
れ、庫内温度を一定に保ち、且つ庫内湿度を100%近
くに維持しつつ冷蔵保存ができるようにしたものであ
る。この壁面冷却式の冷蔵庫の概略構成を図13に示
す。
【0003】同図において、庫内である冷蔵室101の
壁面はダクト102として構成され、そのダクト102
の入口102aおよび出口102bはエバポレータ室1
03に連通されている。エバポレータ室103内には、
エバポレータ104および送風装置105が配置され、
エバポレータ104によって冷却された空気は入口10
2aからダクト102へと供給される。そして、ダクト
102内を流れる冷気は冷蔵室101の壁面(ダクト1
02の一側面)を冷却する。冷蔵室101の壁面が冷却
されると、内部の食品は輻射によって冷却されると共
に、冷蔵室101内の空気が壁面により冷やされて自然
体流することによって冷却される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の壁面冷却式冷蔵庫では、負荷変動に追従できない、
冷却速度が遅いという問題があった。すなわち、扉が開
かれると、外部の暖かい空気が冷蔵室101内に侵入
し、冷蔵室101の温度が上がる。この場合、いわゆる
ファンクール式の一般の冷蔵庫では、コンプレッサの回
転数を上げて冷凍能力を高くすることによって冷気温度
を低くすると共に、ファン送風量を増すことによって冷
気循環量を増加させ、迅速に庫内を冷却することができ
る。
【0005】しかしながら、従来の壁面冷却式冷蔵庫で
は、冷気温度を低くすると、壁面に結露して氷結するお
それがあるので、コンプレッサの回転数を上げて負荷変
動に対する追従性を向上させることが困難である。ま
た、エバポレータ104により空気を冷却し、その冷却
された空気をダクト102に流して冷蔵室101の内壁
面を冷却し、そして輻射と自然対流とによって冷蔵室1
01内を冷却する構成であるから、庫内冷却に関して迅
速性に欠けるのである。
【0006】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、負荷変動に対する追従性の向上および
冷却の迅速性の向上を図ることができると共に、壁面へ
の露付きを極力防止することができる冷蔵庫を提供する
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の冷蔵庫は、能力可変型のコンプレ
ッサと、食品保存室の内壁面を冷却することにより該食
品保存室内を冷却する壁面用エバポレータと、強制対流
手段によって強制対流される前記食品保存室内の空気を
冷却する強制対流用エバポレータと、前記コンプレッサ
で圧縮されコンデンサで凝縮された冷媒の流路を、少な
くとも前記壁面用エバポレータに供給する流路と前記強
制対流用エバポレータに供給する流路との間で切り替え
可能な切替手段と、庫外温度を検出する庫外温度検出手
段、前記食品保存室内の温度を検出する庫内温度検出手
段および前記食品保存室内の湿度を検出する庫内湿度検
出手段と、前記庫外温度検出手段、前記庫内温度検出手
段および前記庫内湿度検出手段の検出結果から庫内の熱
的負荷を演算する演算手段と、この演算手段による演算
結果から前記コンプレッサの能力を変化させると共に、
前記切替手段の切り替え動作を制御する制御手段とを具
備したものである。
【0008】この構成によれば、扉を開放するなどして
庫内の熱的負荷が増大すると、制御手段がコンプレッサ
の能力を高めると共に、強制対流用エバポレータに冷媒
が供給されるように切替手段を切り替える。これによ
り、強制対流用エバポレータにより冷却された空気が食
品保存室内を循環(対流)し、同室が迅速に冷却され
る。この強制対流用エバポレータの冷却により、庫内空
気の湿気が結露して除去されるので、その後に冷媒の供
給先が壁面用エバポレータに切り替えられて該壁面用エ
バポレータよる冷却に切り替えられても、食品保存室の
内壁面に結露することを防止できる。
【0009】請求項2記載の冷蔵庫は、扉の開放を検出
する開扉検出手段を設け、前記制御手段は、前記開扉検
出手段が扉の開放を検出したとき、前記演算手段による
庫内の熱的負荷とは関係なく、前記切替手段を冷媒が前
記強制対流用エバポレータに供給されるように切替制御
することを特徴とするものである。この構成によれば、
扉が開放されると、庫外の暖かい空気が食品保存室内に
侵入するので、庫内温度検出手段により食品保存室内の
温度が上昇したことを検出する前に、先行して強制対流
用エバポレータによる冷却に変えることができる。
【0010】請求項3記載の冷蔵庫は、前記制御手段
は、前記食品保存室内が目標温度よりも所定温度以上低
い温度で所定湿度以下の状態を所定時間継続したとき、
前記切替手段を冷媒が前記壁面用エバポレータに供給さ
れるように切替制御することを特徴とするものである。
強制対流用エバポレータによる冷却は、食品保存室内の
湿度を低くし過ぎる結果となるので、早期に壁面用エバ
ポレータによる冷却に切り替えることが好ましい。請求
項3の制御によれば、内壁面への露付きを防止しなが
ら、早期に壁面用エバポレータによる冷却に切り替える
ことできる。この場合、請求項4記載の冷蔵庫のよう
に、前記所定温度は2℃で、前記所定湿度は50%とす
ることが好ましい。
【0011】請求項5記載の冷蔵庫は、前記壁面用エバ
ポレータへの冷媒供給は、開度調節可能な絞り手段を介
して行われ、前記制御手段は、前記壁面用エバポレータ
での冷媒の蒸発温度が前記食品保存室の温度と湿度とか
ら求められる露点温度に対し、所定温度以上となるよう
に前記絞り手段の開度を制御することを特徴とするもの
である。
【0012】この構成によれば、内壁面への結露をより
一層確実に防止できる。しかも、絞り手段を開度制御可
能にしたので、壁面用エバポレータでの冷媒の蒸発温度
が露点温度に対し所定温度以上となるような制御を容易
に行うことができる。この場合、請求項6記載の冷蔵庫
のように、前記所定温度は3℃であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
〜図6に基いて説明する。図1は冷蔵庫の全体構成の概
略を示す。同図において、冷蔵庫本体1は前面を開放し
た箱形をなし、鋼板製の外箱2とプラスチック製の内箱
3との間に発泡性断熱材4を充填して構成されている。
この冷蔵庫本体1内は食品保存室、例えば冷蔵室5とし
て構成され、その開放前面は冷蔵庫本体1に回動可能に
枢設された扉6によって開閉されるようになっている。
【0014】上記冷蔵室5内は、その内壁面を冷やすこ
とによって冷却されると共に、冷気の強制対流によって
も冷却される。そして、内壁面から冷蔵室5を冷却する
ために、冷蔵室5の内壁面を構成する内箱3の背面およ
び左右両側面の裏側には、例えば熱交換板7に冷媒パイ
プ8を蛇行状に添設して構成した壁面用エバポレータ9
が設けられている。また、冷気の強制対流によって冷蔵
室5を冷却するために、冷蔵室5の内部上方には、例え
ば蛇行状に形成した冷媒パイプ10に熱交換フィン11
を添設して構成した強制対流用エバポレータ12が配設
されていると共に、この強制対流用エバポレータ12に
よって冷却された冷気の冷蔵室5内で強制対流させるた
めに強制対流手段としての送風装置13が配設されてい
る。なお、送風装置13は、ファンをモータによって駆
動する構成の周知のもので、そのモータの回転速度は例
えば強中弱の3段階に切り替え可能となっている。
【0015】冷蔵庫本体1の下部後側には機械室14が
形成されており、この機械室14にインバータによる能
力可変型のコンプレッサ15が配設されている。このコ
ンプレッサ15の吐出口15aは、図2の冷凍サイクル
構成図に示すように、コンデンサ16の入口に接続され
ている。コンデンサ16の出口側は二分岐されており、
一方の分岐路は第1の電磁開閉弁17および第1のキャ
ピラリチューブ18を介して前記壁面用エバポレータ9
の入口に接続され、他方の分岐路は第2の電磁開閉弁1
9および第2のキャピラリチューブ20を介して前記強
制対流用エバポレータ12の入口に接続されている。そ
して、両エバポレータ9および12の出口はコンプレッ
サ15の吸入口15bに接続されている。
【0016】この冷凍サイクルにおいて、第1の電磁開
閉弁17が通電されて開動作すると、冷媒を壁面用エバ
ポレータ9に供給する第1の流路21が形成され、第2
の電磁開閉弁19が通電されて開動作すると、冷媒を強
制対流用エバポレータ12に供給する第2の流路22が
形成される。更に、両開閉電磁弁17および19が共に
通電されて開放すると、上記第1および第2の流路21
および22が形成されて冷媒が両エバポレータ9および
12の双方に供給されるようになる。従って、第1およ
び第2の電磁開閉弁17および19は、冷媒の供給先を
切り替える切替手段として機能する。
【0017】さて、この冷蔵庫には、熱的負荷の演算な
どのために、図3に示すように、庫内である冷蔵室5内
の温度を検出する冷蔵室用温度センサ23(庫内温度検
出手段)、冷蔵室5内の湿度(相対湿度)を検出する冷
蔵室用湿度センサ24(庫内湿度検出手段)、冷蔵庫の
内壁面である内箱3の表面温度を検出する壁面用温度セ
ンサ25(壁面温度検出手段)、冷蔵庫が設置された部
屋の温度を検出する庫外用温度センサ26(庫外温度検
出手段)が設けられている。また、冷蔵庫には、扉6の
開放を検出するために、扉6の開放に連動してオン動作
する扉スイッチ27が設けられている。
【0018】図3は冷蔵庫の電気的構成を示すもので、
制御手段としてのマイクロコンピュータ28の入力部に
は、冷蔵室用温度センサ23、冷蔵室用湿度センサ2
4、壁面用温度センサ25、庫外用温度センサ26、扉
スイッチ27が接続されている。また、マイクロコンピ
ュータ28の出力部には、送風装置13を駆動する回転
数切替回路29、コンプレッサ15のインバータ装置3
0、第1および第2の電磁開閉弁17および19を駆動
する駆動回路31、扉6を開いたとき点灯する庫内灯3
2などが接続されている。
【0019】さて、この実施例では、マイクロコンピュ
ータ28は演算手段として機能し、冷蔵庫の顕熱負荷Q
air 、潜熱負荷Qwet 、顕熱負荷Qair と潜熱負荷Qwe
t の合計値である全熱負荷Qaを次の(1)式〜(3)
式によって求める。 Qair =Ra×(Tin−Ta) ……(1) Qwet =Rw×Rh……(2) Qa=Qair +Qwet =Ra×(Tin−Ta)+Rw×Rh……(3) ここで、Tinは冷蔵庫が設置された部屋の温度、Taは
冷蔵室5内の温度、Raは顕熱負荷定数、Rwは潜熱負
荷定数、Rhは冷蔵室5内の相対湿度である。
【0020】そして、マイクロコンピュータ28は、上
記(3)式により求めた全熱負荷の大きさに応じてコン
プレッサ15および送風装置13の回転数を制御すると
共に、電磁開閉弁17および19を通断電制御して壁面
用エバポレータ12および強制対流用エバポレータ12
への冷媒供給を制御する。電磁開閉弁17および19の
通断電制御は具体的には図4(a)の条件に従って行わ
れる。すなわち、冷蔵庫の全熱負荷QaがQa1以下のと
きには、マイクロコンピュータ28は第1の電磁開閉弁
17だけに通電し、冷媒を壁面用エバポレータ9だけに
供給する。また、全熱負荷QaがQa1を越え、Qa2未満
のときには、両電磁開閉弁17,19の双方に通電し、
壁面用エバポレータ9および強制対流用エバポレータ1
2の双方に冷媒を供給する。更に、全熱負荷QaがQa2
以上のときには、第2の電磁開閉弁19だけに通電し、
強制対流用エバポレータ12だけに冷媒を供給するよう
にする。なお、上記のQa1およびQa2の値の一例を示す
と、Qa1は30W、Qa2は40Wである。
【0021】強制対流用エバポレータ12に冷媒が供給
される場合には、送風装置13も駆動される。送風装置
13の回転速度が高中低に切り替えられると、送風量が
大風量、中風量、小風量に変化する。この風量切り替え
は、冷蔵庫の全熱負荷QaがQa1以上のときには、無条
件で大風量が選択される。そして、冷蔵庫の全熱負荷Q
aがQa2未満のときには、顕熱負荷Qair 、潜熱負荷Q
wet の大小に応じて図に示すように切り替えられる。す
なわち、顕熱負荷Qair がQair1未満であったとき、潜
熱負荷Qwet がQw1未満では小風量、潜熱負荷Qwet が
Qw1以上では中風量に設定され、顕熱負荷Qair がQai
r1以上であったとき、潜熱負荷Qwetの大小とは無関係
に大風量に設定される。
【0022】さて、マイクロコンピュータ28は、一定
時間毎に、冷蔵室用温度センサ23が検出する冷蔵室5
内の温度Ta、冷蔵室用湿度センサ24が検出する冷蔵
室5内の湿度Rh、壁面用温度センサ25が検出する冷
蔵室5の内壁面の温度Tw、庫外用温度センサ26が検
出する部屋の温度Tinを読み取り、Ta、Rh、Tinを
前記(1)式〜(3)式に代入して冷蔵庫の顕熱負荷Q
air 、潜熱負荷Qwetおよび全熱負荷Qaを演算する。
【0023】そして、全熱負荷QaがQa1以下のとき、
マイクロコンピュータ28は、コンプレッサ15を全熱
負荷Qaに応じた回転速度で運転すると共に、第1の電
磁開閉弁17に通電する。すると、冷媒が壁面用エバポ
レータ9に供給され、冷蔵室5の内壁面である内箱3を
冷却する。これにより、冷蔵室5内が冷却され、冷蔵室
5内は所定の低温度、高湿度に保たれる。
【0024】扉6が開かれると、暖かい外気が冷蔵庫5
内に侵入する。すると、全熱負荷Qaが大きくなるた
め、マイクロコンピュータ28は、コンプレッサ15を
高速運転し、そして第1の電磁開閉弁17を断電して第
2の電磁開閉弁19に通電すると共に、送風装置13を
大風量にて運転する。すると、壁面用エバポレータ9が
冷却作用を停止し、代わって、強制対流用エバポレータ
12が冷却作用を呈するようになる。そして、送風装置
13の送風作用により、冷蔵室5内の空気が強制対流用
エバポレータ12と熱交換して低温度に冷却された後、
冷蔵室5内に送風されて再び強制対流用エバポレータ1
2により低温度に冷却されるというように循環(強制対
流)する。これにより、冷蔵室5内は迅速に冷却されて
行く。
【0025】このように熱負荷の変動に対して良好に追
従し、しかも冷気を強制対流(強制対流)させるので冷
蔵室5内を迅速に冷却できる。その上、冷蔵室5内に侵
入した空気が強制対流用エバポレータ12と熱交換して
冷却される際、その空気中に含まれている湿気は強制対
流用エバポレータ12で結露して除去される。これによ
り冷蔵室5内の空気の湿度は低下すると共に、壁面用エ
バポレータ9は冷却作用を呈していないため、冷蔵室5
の内壁面に露付きが生ずることを極力防止できる。な
お、強制対流用エバポレータ12において結露により生
じた水は図示しない露受けに落下して庫外に排除され
る。
【0026】冷蔵室5内の温度が低下し、Qa1<Qa<
Qa2になると、マイクロコンピュータ28は、第1およ
び第2の電磁開閉弁17および19に通電する。する
と、壁面用エバポレータ9も冷却作用を呈するようにな
るが、上記のようにして冷蔵室5内の空気の湿度は低下
しているので、冷蔵室5の内壁面に結露することはな
い。更に、冷蔵室5内の温度が低下し、Qa≦Qa1にな
ると、マイクロコンピュータ28は、第2の電磁開閉弁
19を断電し、元の冷媒が壁面用エバポレータ9のみに
供給される状態にする。
【0027】マイクロコンピュータ28は、基本的に
は、上記のように図4(a)に示す条件に従って第1お
よび第2の電磁開閉弁17および19を通断電制御する
が、この実施例では、冷蔵室5の内壁面の温度Twが冷
蔵室5内の温度Taと湿度Thとから求められる露点D
Pに3℃を加えた温度以下の場合(Tw≦DP+3)に
は、無条件で第1の電磁開閉弁17を断電して第2の電
磁開閉弁19に通電し、強制対流用エバポレータ12の
みに冷媒を供給するようにしている。なお、マイクロコ
ンピュータ28の記憶手段であるROMには、温度と湿
度とから露点を求めるためのデータが記憶されている。
【0028】このように(Tw≦DP+3)のとき、強
制対流用エバポレータ12のみに冷媒を供給するように
構成すると、冷蔵室5の内壁面への露付きをより確実に
防止することができる。すなわち、例えば4℃で相対湿
度70%の湿り空気は、図6に示す湿り空気h−x線図
からすると、ほぼ0℃で結露するが、実際には2℃位で
冷蔵庫5の内壁面に結露し始める。このような事実に鑑
みて、本実施例では、壁面用温度センサ25の検出温度
Twが露点DPに3℃を加えた温度以下の場合には、無
条件に強制対流用エバポレータ12のみに冷媒を供給
し、これによって冷蔵室5内の空気中に含まれる湿気を
強制対流用エバポレータ12で凝縮させ、以て冷蔵室5
内の空気の露点DPを冷蔵庫5の内壁面の温度Twより
も3℃以上高い温度となるようにして冷蔵室5の内壁面
への露付きをより確実に防止している。
【0029】また、この実施例では、扉6が開かれた場
合には、電磁開閉弁17,19の開閉については、図5
に示すフローチャートに従って制御するようにしてい
る。すなわち、扉6の開放を扉スイッチ27が検出する
と、マイクロコンピュータ28は図5のルーチンを実行
し、ステップS1で第2の電磁開閉弁17のみに通電し
て強制対流用エバポレータ12だけが冷却作用を呈する
ようにする。
【0030】すると、扉6の開放によって冷蔵室5内に
侵入した外気は強制対流用エバポレータ12により冷却
され、且つ湿気が除去される。これにより、全熱負荷Q
aがQa<Qa2になると、マイクロコンピュータ28
はステップS2で「YES」となってステップS3に移
行し、第1の電磁開閉弁17にも通電して壁面用エバポ
レータ9も冷却作用を呈するようにする。そして、Qa
≦Qa1になると、マイクロコンピュータ28はステッ
プS4で「YES」となってステップS5に移行し、第
2の電磁開閉弁19を断電して第1の電磁開閉弁17だ
けを通電状態のままとし、壁面用エバポレータ9だけで
冷蔵室5内を冷却する状態にする。
【0031】このように扉6が開かれたとき、これに応
答して強制対流用エバポレータ12のみによる冷却に切
り替えるようにすれば、直ちに冷蔵室5の内壁面への結
露を防止するための運転状態に入ることができる。この
ため、冷蔵室用温度センサ23、冷蔵室用湿度センサ2
4の検出温度の変化に基づく全熱負荷の上昇によって外
気が侵入したことを検出してから、強制対流用エバポレ
ータ12のみによる冷却に切り替える場合に比べ、より
一層確実に冷蔵室5の内壁面への結露を防止できる。
【0032】図7は本発明の第2実施例を示す。この実
施例は扉6が開かれたときの電磁開閉弁17,19の開
閉制御に関するものであるが、前記第1実施例との相違
は、Qa≦Qa1となった後、冷蔵室5内の温度Taが
目標温度Ta0よりも所定温度T以上低くなった時(ステ
ップSA5で「YES」)、この状態が所定時間t継続
されたことを条件に(ステップSA6で「YES」)、
第1の電磁開閉弁17だけに通電して壁面用エバポレー
タ9だけによる冷却に切り替えるようにしたところにあ
る。この場合、上記の目標温度Ta0は例えば冷蔵温度で
ある4℃、所定温度Tは2℃、所定時間tは1分とする
ことが考えられる。
【0033】このようにした理由は次の通りである。セ
ンサには検出誤差がある。特に冷蔵室用湿度センサ24
の検出精度が±10%であったとすると、冷蔵室用湿度
センサ24が湿度50%を検出しても、検出誤差によっ
て実際には60%であることもあり得る。一方、図6に
示す湿り空気h−x線図から理解されるように、冷蔵温
度である4℃前後では、例えば30℃の場合に比べて、
相対湿度を示す線の間隔が狭く且つ傾斜が緩やかとなっ
ている。このため、4℃前後では、相対湿度が10%違
うと、露点が大きく異なることとなる。例えば、4℃の
とき湿度60%では露点は−2℃前後、50%では露点
は−5℃前後である。
【0034】以上のことから、4℃、湿度50%のとき
壁面用エバポレータ9による冷却に切り替えるように構
成した場合、実際の湿度が60%であっても、冷蔵室用
湿度センサ24が湿度50%を検出すると、壁面用エバ
ポレータ9による冷却に切り替えられる。ところが、実
際の湿度は60%であるから、その露点は−2℃前後で
あるが、壁面用エバポレータ9による冷却に切り替えら
れると、冷蔵室5の内壁面は−2℃程度にまで冷却され
る場合があるので、これでは冷蔵室5の内壁面に結露す
ることがある。
【0035】しかしながら、この実施例では、目標温度
Ta0よりTだけ低い温度、つまり4℃より2℃以上低い
温度である2℃以下で湿度50%を検出したとき、その
状態がt時間(1分間)継続したことを条件に、壁面用
エバポレータ9による冷却に切り替えるので、検出誤差
により湿度が実際には60%であったとしても、2℃で
湿度60%のときの露点は−5℃程度となる。壁面用エ
バポレータ9による冷却に切り替えられても、冷蔵室5
の内壁面は−5℃程度にまでは冷却されないので、冷蔵
室5の内壁面に結露するはない。このように本実施例で
は、冷蔵室5内の空気を冷やし込んでその湿度を下げて
から壁面用エバポレータ9による冷却に切り替えるの
で、冷蔵室5の内壁面への結露をより一層防止できる。
【0036】図8および図9は本発明の第3実施例を示
す。この実施例が前記第1実施例と異なるところは、第
2の電磁開閉弁19に代えて、開度調節可能な絞り手段
としてパルスモータ33aを駆動源とするニードル弁か
らなる絞り弁33としたところにある。このように絞り
弁33にすると、その開度調節により、壁面用エバポレ
ータ9での冷媒の蒸発圧力ひいては蒸発温度を制御でき
る。この場合、絞り弁33とキャピラリチューブ34を
直列に接続すると、蒸発圧力(蒸発温度)の調整幅を広
くできる。
【0037】この実施例では、壁面用エバポレータ9に
よる冷却と強制対流用エバポレータ12による冷却とを
交互に行うことを基本としている。そして、壁面用エバ
ポレータ9による冷却の場合には、冷蔵室5の内壁面の
温度Twが冷蔵室5内の温度Taと湿度Thとから求め
られる露点DPに所定温度、例えば3℃を加えた温度以
上となるように壁面用エバポレータ9での冷媒圧力、換
言すれば蒸発温度Teを制御する。
【0038】ここで、壁面用エバポレータ9での蒸発温
度Teは、冷蔵室5の内壁面の温度Twと同値ではな
く、壁面用エバポレータ9の配設状態を加味した補正値
Thによって補正される。この補正値Thは、本実施例
の場合、壁面用エバポレータ9が内箱3を介して冷蔵室
5内を冷却するので、補正値Thは4℃に設定される。
従って、蒸発温度は冷蔵室5の内壁面の温度Twより例
えば4℃低い温度となるように制御される。また、壁面
用エバポレータ9が冷蔵室5内に露出している場合に
は、補正値Thは0℃に設定され、蒸発温度はTwと同
じ温度となるように制御される。
【0039】図9は壁面用エバポレータ9による冷却と
強制対流用エバポレータ12による冷却とを交互に行う
場合の制御内容を示す。マイクロコンピュータ28は所
定時間毎に図9のルーチンを実行する。同図のルーチン
に入ると、マイクロコンピュータ28は、まずステップ
SB1で壁面用温度センサ25の検出温度Twが(DP
+3)以上で、且つ冷蔵室5内の温度Taが内壁面の温
度Tw以下であるか否かを判断し、「YES」のときス
テップSB2に移行して絞り弁33を開く。そして、マ
イクロコンピュータ28は、ステップSB3で絞り弁3
3の開度を、壁面用エバポレータ9の蒸発温度TeがT
wより4℃低い温度となるように調節し、リターンとな
る。
【0040】そして、TwがTa未満になると、マイク
ロコンピュータ28はステップSB1で「NO」と判断
してステップSB4に移行し、ここで絞り弁33を閉
じ、第2の電磁開閉弁19を開動作させ、リターンとな
る。これにより、冷蔵室5内は強制対流用エバポレータ
12によって冷却されるようになる。このように、Tw
<Taになると、Tw≧(DP+3)であっても強制対
流用エバポレータ12による冷却に切り替える理由は、
Tw<Taになると、冷媒は壁面用エバポレータ9では
蒸発できなくなるためである。
【0041】図10および図11は本発明の第4実施例
を示す。この実施例が第1実施例と異なるところは、第
1および第2の電磁開閉弁17および19に代えて電磁
駆動の三方弁35(流路切替手段)としたところにあ
り、三方弁35の入口はコンデンサ16の出口に接続さ
れ、一方の出口は壁面用エバポレータ9側の第1のキャ
ピラリチューブ18に接続され、他方の出口は強制対流
用エバポレータ12側の第2のキャピラリチューブ20
に接続されている。
【0042】三方弁35は、冷媒流路を、冷媒を強制対
流用エバポレータ12に供給する第1の流路21と壁面
用エバポレータ9に供給する第2の流路22との間で切
り替えるようになっている。そして、マイクロコンピュ
ータ28は、図11による条件に従って三方弁35を切
り替えるようになっており、全熱負荷QaがQa1未満の
とき、第1の流路21が形成されるようにして冷媒を壁
面用エバポレータ9に供給し、QaがQa1以上のとき第
2の流路22が形成されるようにして冷媒を強制対流用
エバポレータ12に供給するものである。
【0043】図12は本発明の第5実施例を示す。この
実施例は、冷蔵室5内の上部にダクト36を設け、この
ダクト36内に強制対流用エバポレータ12と送風装置
13とを配設したものである。上記ダクト36には、そ
の後部に冷蔵室5内の空気を吸入する給気口37が設け
られ、前部に吐気口38が下向きに設けられている。
【0044】そして、扉6が開かれたとき、送風装置1
3が駆動されるように構成することにより、ダクト36
内に吸入された冷蔵室5内の空気が吐気口38が下向き
に吹き出されて、冷蔵室5内の前面近くでいわゆるエア
カーテンを形成するので、扉6を開放したときに外気が
冷蔵室5内に侵入することを極力防止することができ
る。なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定
されるものではなく、以下のような拡張或いは変更が可
能である。冷蔵室5の内壁面をエバポレータそのもので
構成しても良い。冷凍室を備えた冷蔵庫に適用しても良
い。
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、負
荷変動に対する追従性の向上および冷却の迅速性の向上
を図ることができると共に、強制対流用エバポレータの
冷却により、庫内空気の湿気が結露して除去されるの
で、その後に壁面用エバポレータによる冷却に切り替え
られた場合、食品保存室の内壁面に結露することを防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、(a)は冷
蔵庫の縦断側面図、(b)は縦断正面図
【図2】冷凍サイクル構成図
【図3】電気的構成の概略を示すブロック図
【図4】熱的負荷に関する電磁開閉弁および送風装置の
制御内容を示す図
【図5】制御内容を示すフローチャート
【図6】湿り空気h−x線図
【図7】本発明の第2実施例を示す図5相当図
【図8】本発明の第3実施例を示す図2相当図
【図9】図5相当図
【図10】本発明の第4実施例を示す図2相当図
【図11】熱的負荷に関する三方弁の切り替え状態を示
す図
【図12】本発明の第5実施例を示す冷蔵庫の縦断側面
【図13】従来の壁面冷却式冷蔵庫の縦断側面図
【符号の説明】
図中、5は冷蔵室(食品保存室)、9は壁面用エバポレ
ータ、12は強制対流用エバポレータ、13は送風装置
(強制対流手段)、15はコンプレッサ、17,19は
第1,第2の電磁開閉弁(切替手段)、23は冷蔵室用
温度センサ(庫内温度検出手段)、24は冷蔵室用湿度
センサ(庫内湿度検出手段)、25は壁面用温度セン
サ、26は庫外用温度センサ(庫外温度検出手段)、2
7は扉スイッチ(開扉検出手段)、28はマイクロコン
ピュータ(演算手段、制御手段)、33は絞り弁(絞り
手段、切替手段)、35は三方弁(切替手段)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25D 23/00 302 F25D 23/00 302L (72)発明者 野口 明裕 大阪府茨木市太田東芝町1番6号 株式会 社東芝大阪工場内 (72)発明者 鹿島 弘次 大阪府茨木市太田東芝町1番6号 株式会 社東芝大阪工場内 (72)発明者 田子 正人 大阪府茨木市太田東芝町1番6号 株式会 社東芝大阪工場内 Fターム(参考) 3L045 AA02 AA03 BA01 CA02 DA02 EA01 EA03 GA04 GA05 HA02 HA07 JA13 JA14 LA02 LA06 LA12 MA02 MA07 PA01 PA02 PA03 PA04 PA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 能力可変型のコンプレッサと、 食品保存室の内壁面を冷却することにより該食品保存室
    内を冷却する壁面用エバポレータと、 強制対流手段によって強制対流される前記食品保存室内
    の空気を冷却する強制対流用エバポレータと、 前記コンプレッサで圧縮されコンデンサで凝縮された冷
    媒の流路を、少なくとも前記壁面用エバポレータに供給
    する流路と前記強制対流用エバポレータに供給する流路
    との間で切り替え可能な切替手段と、 庫外温度を検出する庫外温度検出手段、前記食品保存室
    内の温度を検出する庫内温度検出手段および前記食品保
    存室内の湿度を検出する庫内湿度検出手段と、 前記庫外温度検出手段、前記庫内温度検出手段および前
    記庫内湿度検出手段の検出結果から庫内の熱的負荷を演
    算する演算手段と、 この演算手段による演算結果から前記コンプレッサの能
    力を変化させると共に、前記切替手段の切り替え動作を
    制御する制御手段とを具備してなる冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 扉の開放を検出する開扉検出手段を設
    け、前記制御手段は、前記開扉検出手段が扉の開放を検
    出したとき、前記演算手段による庫内の熱的負荷とは関
    係なく、前記切替手段を冷媒が前記強制対流用エバポレ
    ータに供給されるように切替制御することを特徴とする
    請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記食品保存室内が目
    標温度よりも所定温度以上低い温度で所定湿度以下の状
    態を所定時間継続したとき、前記切替手段を冷媒が前記
    壁面用エバポレータに供給されるように切替制御するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の冷蔵庫において、前記所
    定温度は2℃で、前記所定湿度は50%であることを特
    徴とする冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 前記壁面用エバポレータへの冷媒供給
    は、開度調節可能な絞り手段を介して行われ、前記制御
    手段は、前記壁面用エバポレータでの冷媒の蒸発温度
    が、前記食品保存室の温度と湿度とから求められる露点
    温度に対し、所定温度以上となるように前記絞り手段の
    開度を制御することを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の冷蔵庫において、前記所
    定温度は3℃であることを特徴とする冷蔵庫。
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