JP2001090809A - プーリーボルトおよびその被締結体の構造 - Google Patents

プーリーボルトおよびその被締結体の構造

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JP2001090809A
JP2001090809A JP26551399A JP26551399A JP2001090809A JP 2001090809 A JP2001090809 A JP 2001090809A JP 26551399 A JP26551399 A JP 26551399A JP 26551399 A JP26551399 A JP 26551399A JP 2001090809 A JP2001090809 A JP 2001090809A
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pulley
pulley bolt
bolt
groove
boss
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Yuji Aikawa
裕二 相川
Toshinori Nagai
利典 永井
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Suzuki Motor Corp
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した高い軸力が得られて、プーリーボル
トのゆるみを防止したプーリーボルトおよびその被締結
体の構造を提供する。 【解決手段】 クランクプーリー3のボス部端面16
に、プーリー回転軸の回りにシール部材としてのOリン
グを嵌合するための環状の溝部18を設けて、プーリー
ボルト7の座面15に溝部18の内側のボス部端面16
に当接する当接部21を設けると共に、当接部21の外
側に浮きフランジ部6aを形成した。このように構成す
ることで、当接部21がボス部端面16に接触するの
で、座面15の外側部分がボス部端面16に接触してい
る場合と比較して摩擦半径が小さくなり、安定して大き
な軸力を得ることができると共に、Oリング17により
当接部21へのオイルの侵入を防いで、プーリーボルト
のゆるみを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プーリーボルトお
よびプーリーボルトにより締結される被締結体の構造に
関するもので、特に、安定して大きい軸力が得られるよ
うにすることで、プーリーボルトをゆるみにくくしたプ
ーリーボルトおよびその被締結体の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンのクランク軸の端部に
は、図10に示すように、カムを駆動するためのクラン
クスプロケット51と補機を駆動するためのクランクプ
ーリ52とがプーリーボルト55により締結されてお
り、これらクランクスプロケット51およびクランクプ
ーリー52は、クランク軸53に嵌合されたキー54で
回り止めがなされている。また、クランクプーリー52
のボス部56の端面57には、プーリー回転軸の回りに
環状の溝部58が形成されており、該溝部58にシール
部材としてのOリング59を挿入することで、プーリー
ボルト55の座面55bとボス部56の端面57との接
触面にオイルが侵入するのを阻止して、プーリーボルト
55がゆるむのを防止することが従来から行われてい
る。
【0003】しかしながら、プーリーボルト55は、溝
58に挿入されたシール部材としてのOリング59を押
圧するために座面55bが大きく形成されており、これ
により製造上の問題で、座面55bには図11の矢印A
方向に0°ないし1°の傾斜角度の誤差を生じている。
このようなプーリーボルト55をトルク法で締付けした
場合には、座面55bの傾斜角度の誤差が座面55bと
ボス部56の端面57との摩擦半径の差異となり、個体
ごとのプーリーボルト55の軸力が不安定なものになっ
てしまっていた。また、座面55bがOリング59を必
要以上につぶしまうことで、Oリング59が溝からはみ
出す等などしてシール性が損なわれてしまい、オイルが
プーリーボルト55の座面55bとボス部56の端面5
7との接触面に侵入してすべりを生じることにより、プ
ーリーボルト55がゆるんでしまうことがあった。さら
に、座面55bの傾斜角度が大きくフランジ部55aの
変形量が大きい場合には、プーリーボルト55をトルク
法により締付けした場合に、曲げ振動およびプーリーボ
ルト55の軸線方向の振動に対してねじがゆるみ易くな
る傾向があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
事情に鑑みてなされたもので、安定した高い軸力を得る
ことで、プーリーボルトのゆるみを防止したプーリーボ
ルトおよびその被締結体の構造を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、フランジ部
を有するプーリーボルトと、該プーリーボルトによりエ
ンジンのクランク軸に締結されるクランクプーリーなど
の被締結体とからなるプーリーボルトおよびその被締結
体の構造であって、クランクプーリーのボス部端面に、
プーリー回転軸の回りに環状に形成されてシール部材が
嵌合される溝部を設けて、プーリーボルトの座面に、溝
部の内側のボス部端面と当接する当接部を設けると共に
該当接部の外側に浮きフランジ部を設けたことを特徴と
する。
【0006】このように構成することで、プーリーボル
トをトルク法により締付けした場合には、プーリーボル
トの座面は、当接部がクランクプーリーのボス部端面と
当接されているので、座面とボス部端面との摩擦半径が
小さくなり、安定して大きな軸力を得ることができる。
また、溝部に嵌合されるシール部材は、当接部の外側の
浮きフランジ部により押圧されるので、必要以上につぶ
れてしまいシール性が損なわれてしまうようなことがな
く、オイルが当接部とボス部端面との接触面に侵入する
ことを防ぐことができ、プーリーボルトのゆるみを防止
することができる。さらに、プーリーボルトのフランジ
部に浮きフランジ部を設けたので、浮きフランジ部とボ
ス部端面との間隔を変化させることによりクランクプー
リーの共振周波数を調整することができ、エンジンの騒
音および振動を低減することができる。
【0007】また、本発明のうち請求項2に記載の発明
は、クランクプーリーのボス部端面に、溝部とボス部の
ボス孔とを連通する連通溝部を形成したことを特徴とす
る。
【0008】このように構成することで、プーリーボル
トの座面とクランクプーリーのボス部端面との接触面の
面積が小さくなり、プーリーボルトをトルク法で締付け
した場合には、該接触面において面圧が大きくなること
でプーリー回転軸の軸線回りのねじれに対して相対的に
すべりを生じにくくなるので、プーリーボルトをゆるみ
にくくすることができる。
【0009】また、本発明のうち請求項3に記載の発明
は、溝部の内側に溝部と同心の第二の溝部を形成して、
プーリーボルトのフランジ部座面に、溝部と第二の溝部
との間のボス部端面で当接するよう当接部を形成したこ
とを特徴とする。
【0010】このように構成することで、溝部と第二の
溝部とにそれぞれシール部材を設けることにより、当接
部の内側と外側とからの当接部へのオイルの侵入を防ぐ
ことができるので、プーリーボルトをゆるみにくくする
ことができる。
【0011】また、本発明のうち請求項4に記載の発明
は、溝部に断面が略L形状で弾性を有するシール部材を
設けたことを特徴とする。
【0012】このように構成することで、シール部材
は、当接部へのオイルの侵入を防ぐと共に、ダンパーと
して機能してプーリーボルトの軸線方向および軸線の曲
げ方向の振動を収束させるので、エンジンの振動および
騒音を低減させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態のプー
リーボルトおよびその被締結体の構造を図1ないし図5
に基づいて説明する。第一の実施の形態のプーリーボル
トおよびその被締結体の構造では、図1に示すように、
クランク軸1の端部に被締結体としてのクランクスプロ
ケット2とクランクプーリー3とを順次嵌合して、クラ
ンク軸の端面4に設けられたねじ孔5にフランジ部6を
有したプーリーボルト7を螺合して締付けすることで、
クランク軸1の端部にクランクスプロケット2とクラン
クプーリー3とが締結されて、クランク軸の回転により
クランクスプロケット2とクランクプーリー3とが回転
して、それぞれに巻回されたカムチェーン8および図示
しないVベルトが駆動される構造になっている。
【0014】次に、プーリーボルト7およびその被締結
体の構造の各構成について説明する。まず、クランク軸
1には、図1に示すように、外周面の所定の位置にキー
溝9が形成されており、クランクスプロケット2とクラ
ンクプーリー3との回り止めとしてのキー10が嵌合さ
れている。また、クランク軸1のキー溝9が形成されて
いる外周面よりも内側の外周面には、段差部11が形成
されており、段差部11にはクランク軸端面4に平行で
所定の幅を有する環状の面12が形成されている。そし
て、該環状の面12とクランクスプロケット2の端面2
aとが当接することで、被締結体としてのクランクスプ
ロケット2とクランクプーリー3とがクランク軸1の軸
線方向に位置決めされる構造になっている。
【0015】次に、クランクプーリー3について説明す
る。クランクプーリー3は、ボス部13に形成されたボ
ス孔13aをクランク軸1に嵌合することでクランク軸
1に軸支されて、プーリー外周面に形成されたV溝14
に図示しないベルトが巻回されることで図示しない補機
を駆動するよう構成されている。また、プーリーボルト
7の座面15と対向するボス部13の端面16には、図
1および図2に示すように、プーリー回転軸の軸線の回
りに環状に形成されて、シール部材としてのOリング1
7が嵌合される溝部18が設けられている。なお、ボス
孔13a壁面の軸線方向にはキー10を嵌合するための
キー溝13b(図1参照)が形成されている。
【0016】次に、プーリーボルト7について説明す
る。プーリーボルト7は、図3に示すように、ボルトヘ
ッド19と、ボルトヘッド19の下面部に形成されたフ
ランジ部6と、座面15の中央から座面15と垂直方向
に延出するねじ部20とから構成されており、座面15
には、図2に示すように、クランクプーリー3のボス部
端面16の溝部18の内側部分に当接するよう形成され
た当接部21が設けられると共に、当接部21より外側
には当接部21と所定のギャップ(図2のH)を有した
浮きフランジ部6aが設けられている。そして、プーリ
ーボルト7の当接部21とクランク軸1の段差部11に
形成された環状の面12とにより、被締結体としてのク
ランクスプロケット2およびクランクプーリー3を挟持
して、プーリーボルト7を締付けすることで締結させる
構造になっている。また、プーリーボルト7の当接部2
1をクランクプーリー3のボス部端面16に当接させる
ことで、プーリーボルト7の浮きフランジ部6aがシー
ル部材としてのOリング17を押圧して保持するよう構
成されている。
【0017】このような構成において、第一の実施の形
態のプーリーボルトおよびその被締結体の構造における
作用について説明する。まず、第一の実施の形態のプー
リーボルト7における軸力について説明する。第一の実
施の形態のプーリーボルト7と従来のプーリーボルト5
5(図11参照)とで、座面12(55b)とボス部端
面16との接触面を比較すると、第一の実施の形態のプ
ーリーボルト7における接触面(図4(a)の斜線部
分)は、従来のプーリーボルト55における接触面(図
4(b)の斜線部分)より、接触面の半径、つまり、プ
ーリーボルトの座面とクランクプーリーのボス部端面と
の摩擦半径が小さいので、プーリーボルト7を締付けす
る場合の接触面抵抗が小さくなり、プーリーボルトをト
ルク法で締付けした場合には、図5に示すように、第一
の実施の形態のプーリーボルト7を用いた際の軸力(図
5の(a))は、従来のプーリーボルト55を用いた際
の軸力(図5の(b))と比較して、座面15(55
b)の図3および図11における矢印A方向の傾斜角度
による影響も受けずらく安定して大きな軸力を得ること
ができる。
【0018】次に、プーリーボルト7の浮きフランジ部
6aの作用について説明する。第一の実施の形態のプー
リーボルト7で被締結体としてのクランクスプロケット
2およびクランクプーリー3を締付けした場合には、図
2に示すように、浮きフランジ部6aとボス部端面16
との間に所定間隔(図2のH)のギャップが形成される
ので、プーリーボルト7の座面15でシール部材として
のOリング17が必要以上に潰されてしまうことがな
く、Oリング17のシール性を向上させることができ、
さらに、浮きフランジ部6aとボス部端面16との間隔
を変化させることにより、クランクプーリー3の共振周
波数を調整してエンジンの振動および騒音を低減するこ
とができ、また、プーリーボルト7の首下への負担が軽
減して耐久性を向上させることができる。
【0019】したがって、第一の実施の形態のプーリー
ボルトおよびその被締結体の構造により安定した大きな
軸力を得ることができるので、プーリーボルト7は、曲
げ振動およびプーリー軸線方向の振動に対してゆるみに
くくなり、また、プーリーボルト7の座面15側の締結
面と反対側の締結面、つまり、クランク軸1の段差部1
1に形成された面12とクランクスプロケット2の端面
2aとの接触面における接触圧力が向上するので、外部
からのオイルの侵入を防ぐことができ、プーリーボルト
7をゆるみにくくすることができる。また、プーリーボ
ルト7の座面15でシール部材としてのOリング17を
必要以上に潰してしまうようなことがなくOリング17
のシール性を向上することができるので、外部からクラ
ンクプーリー3のボス孔13aにオイルが侵入するのを
防ぐことができ、プーリーボルト7がゆるむのを防止す
ることができる。さらに、浮きフランジ部6aにより、
プーリーボルト7の共振周波数を調整することができる
ので、エンジンの振動および騒音を低減させることがで
き、プーリーボルト7の首下への負担が軽減して耐久性
を向上させることができる。
【0020】次に、第二の実施の形態のプーリーボルト
およびその被締結体の構造について説明する。ここで
は、前述したプーリーボルトおよびその被締結体の構造
と、構造が同一の部分については該説明を省き、同一の
符号を付与する。第二の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造は、図6に示すように、クラン
クプーリー3のボス部端面16に、プーリー回転軸の軸
線に直交する方向に溝部18とボス孔13aとを連通す
る連通溝部24を設けた構造になっている。なお、連通
溝部24は、1つであることに限らず、例えば、プーリ
ー回転軸から放射状に延出する方向に形成して複数設け
てもよい。また、連通溝部24は、プーリー回転軸の軸
線に直交する方向に形成するに限らず、プーリー回転軸
の軸線に直交する方向と所定の角度を有するような方向
に形成してもよい。
【0021】このように構成することで、プーリーボル
ト7をトルク法で締付けした場合には、プーリーボルト
7の当接部21とボス部端面16との接触面において、
連通溝部24により接触面積が小さくなることで接触圧
力が大きくなり、その結果、プーリー回転軸の軸線周り
のねじれに対して、プーリーボルト7の当接部21とボ
ス部端面16とが相対的にすべりずらくなるので、プー
リーボルトをゆるみにくくすることができる。
【0022】次に、第三の実施の形態のプーリーボルト
およびその被締結体の構造について説明する。ここで
は、前述したプーリーボルトおよびその被締結体の構造
と、構造が同一の部分については該説明を省き、同一の
符号を付与する。第三の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造は、図7および図8に示すよう
に、クランクプーリー3のボス部端面16の溝部18の
内側に、溝部18と同心で形成した第二の溝部22を設
けて、プーリーボルト7の座面15に、ボス部端面16
の溝部18と第二の溝部22との間に当接するように当
接部21を突出させて形成して、座面15における当接
部21の内側の面15aと外側の面15bとで溝部18
および第二の溝部22のそれぞれに嵌合されたシール部
材としてのOリング17を押圧して保持する構造になっ
ている。
【0023】このように構成することで、ボス部端面1
6の溝部18に嵌合されたシール部材としてのOリング
17と第二の溝部22に嵌合されたOリング17とによ
り、プーリーボルト7の当接部21へのオイルの侵入を
完全に防ぐことができるので、プーリーボルト7のゆる
みを防止することができる。
【0024】次に、第四の実施の形態のプーリーボルト
およびその被締結体の構造について説明する。ここで
は、前述したプーリーボルトおよびその被締結体の構造
と、構造が同一の部分については該説明を省き、同一の
符号を付与する。第四の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造は、図9に示すように、ボス部
端面16に形成された溝部18に、シール部材として断
面が略L形状のゴムパッキン23を設けた構造になって
いる。なお、シール部材の材料は、ゴムであることに限
らず、例えば、所定の弾性力を有すると共に耐油性を有
したウレタン等を使用してもよい。
【0025】このように構成することで、シール部材と
してのゴムパッキン23により、プーリーボルト7の当
接部21へのオイルの侵入を防いでプーリーボルト7の
ゆるみを防止することができると共に、ゴムパッキン2
3がダンパーとして機能してプーリーボルト7の曲げ方
向および軸線方向の振動を収束させるので、エンジンの
振動および騒音を低減することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明のうち請求項1に記載の発明によ
れば、プーリーボルトは、座面に形成された当接部がボ
ス部端面と接触するので安定した大きな軸力を得ること
ができ、曲げ振動およびプーリー軸線方向の振動に対し
てゆるみにくくなる。また、プーリーボルトの座面と反
対側の締結面、つまり、クランク軸の段差部に形成され
た面と被締結体の端面との接触面における接触圧力が向
上するので、外部からのオイルの侵入を防ぐことがで
き、プーリーボルトをゆるみにくくすることができる。
さらに、プーリーボルトの座面でシール部材としてのO
リングを必要以上に潰してしまうようなことがないの
で、Oリングのシール性を向上することができ、プーリ
ーボルトの当接部にオイルが侵入するのを防ぐことがで
き、プーリーボルトがゆるむのを防止することができ
る。また、浮きフランジ部の形状を変えることにより、
プーリーボルトの共振周波数を調整することができるの
で、エンジンの振動および騒音を低減させることができ
ると共に、プーリーボルトの首下への負担が軽減して耐
久性を向上させることができる。
【0027】本発明のうち請求項2に記載の発明によれ
ば、ボス部端面に、環状の溝部とボス孔とを連通する連
通溝部を設けたので、プーリーボルトをトルク法で締付
けした場合には、ボス部端面とプーリーボルトの当接部
との接触面の接触面積が小さくなることで該接触面にお
ける面圧が大きくなり、その結果、プーリー回転軸の軸
線周りのねじれに対して相対的にすべりを生じにくくな
るので、プーリーボルトをゆるみにくくすることができ
る。
【0028】本発明のうち請求項3に記載の発明によれ
ば、ボス部端面の溝部の内側に溝部と同心の第二の溝部
を設けたので、溝部に嵌合されたシール部材としてのO
リングと、第二の溝部に嵌合されたOリングとにより、
プーリーボルトの当接部へのオイルの侵入を完全に防ぐ
ことができるので、プーリーボルトのゆるみを防止する
ことができる。
【0029】本発明のうち請求項4に記載の発明によれ
ば、ボス部端面に形成された溝部に、シール部材として
断面が略L形状のゴムパッキンを設けたので、プーリー
ボルトの当接部へのオイルの侵入を防いでプーリーボル
トのゆるみを防止することができると共に、ゴムパッキ
ンがダンパーとして機能してプーリーボルトの曲げ方向
および軸線方向の振動を収束させるので、エンジンの振
動および騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造を示す説明図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造を示すための一部拡大図であ
る。
【図3】本発明の第一の実施の形態のプーリーボルトを
示す説明図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態のプーリーボルトの
座面におけるボス部端面との接触面((a)の斜線部)
と、従来のプーリーボルトの座面におけるボス部端面と
の接触面((b)の斜線部)とを比較するための説明図
である。
【図5】トルク法によりプーリーボルトを締付けした場
合の、本発明の第一の実施の形態のプーリーボルトの軸
力(a)と、従来のプーリーボルトの軸力(b)とを示
す図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造を示す説明図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造を示す説明図である。
【図8】本発明の第三の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造を示すための一部拡大図であ
る。
【図9】本発明の第四の実施の形態のプーリーボルトお
よびその被締結体の構造を示す説明図である。
【図10】従来のプーリーボルトおよびその被締結体の
構造を示す説明図である。
【図11】従来のプーリーボルトを示す説明図である。
【符号の説明】
1 クランク軸 2 クランクスプロケット(被締結体) 3 クランクプーリー(被締結体) 6 フランジ部 6a 浮きフランジ部 7 プーリーボルト 13 ボス部 13a ボス孔 15 座面 16 ボス部端面 17 Oリング(シール部材) 18 溝部 21 当接部 22 第二の溝部 24 連通溝部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ部を有するプーリーボルトと、
    該プーリーボルトによりエンジンのクランク軸に締結さ
    れるクランクプーリーなどの被締結体とからなるプーリ
    ーボルトおよびその被締結体の構造であって、 前記クランクプーリーのボス部端面に、プーリー回転軸
    の回りに環状に形成されてシール部材が嵌合される溝部
    を設けて、前記プーリーボルトの座面に、前記溝部の内
    側の前記ボス部端面と当接する当接部を設けると共に該
    当接部の外側に浮きフランジ部を設けたことを特徴とす
    るプーリーボルトおよびその被締結体の構造。
  2. 【請求項2】 前記クランクプーリーの前記ボス部端面
    に、前記溝部と前記ボス部のボス孔とを連通する連通溝
    部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のプーリ
    ーボルトおよびその被締結体の構造。
  3. 【請求項3】 前記溝部の内側に前記溝部と同心の第二
    の溝部を形成して、前記プーリーボルトの前記フランジ
    部座面に、前記溝部と前記第二の溝部との間の前記ボス
    部端面で当接するよう前記当接部を形成したことを特徴
    とする請求項1に記載のプーリーボルトおよびその被締
    結体の構造。
  4. 【請求項4】 前記溝部に断面が略L形状で弾性を有す
    るシール部材を設けたことを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載のプーリーボルトおよびその被締結
    体の構造。
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