JP2001090365A - プ−ル - Google Patents

プ−ル

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JP2001090365A
JP2001090365A JP2000234820A JP2000234820A JP2001090365A JP 2001090365 A JP2001090365 A JP 2001090365A JP 2000234820 A JP2000234820 A JP 2000234820A JP 2000234820 A JP2000234820 A JP 2000234820A JP 2001090365 A JP2001090365 A JP 2001090365A
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water
pool
intake
pipe
filter
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Application number
JP2000234820A
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English (en)
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Masao Nakai
政雄 仲井
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地震等によって、プ−ル本体に接続された配管
が壊れ、この壊れた配管からプ−ルに蓄えられた水が流
出しないようにすると共に、地震による水道の断水等に
よる水不足が起こった際にプールの水を目的に応じた水
質に分けて供給できるようにする。 【解決手段】平常時は水泳等に使用されるプールPの取
水口1に取水配管を接続し、該取水配管を前記プールの
取水口1と給水口2とを結ぶ循環式とすると共に、該取
水配管に、集毛器5、ポンプ6、ろ過器7で構成した浄
化装置を設けたプ−ルの取水装置において、前記取水口
1を前記プールPの下部に設けると共に、前記取水口1
よりも高い位置に給水口2を開口し、前記プールの取水
口1近傍に地震動を検知して作動する緊急遮断弁8を設
けて構成したプ−ル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば災害等に
よる水不足時にプールの水を飲料用水や生活用水として
有効に利用することのできるプールに関する。
【0002】
【従来の技術】地震による水道の破壊や、夏季の好天続
きによるダムの渇水等により水不足が生じると、普段と
は別の取水源から水を確保せねばならなくなる。その場
合、通常は、他の地域から水を給水車で運搬して水を確
保するなどの方法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように他の地域か
ら給水車によって水を運搬するに当たっては、時間と費
用がかかるという問題がある。そこで、学校やスポーツ
施設に付設されている水泳用プールを災害時の取水源と
して活用することが提案されてきている。しかしなが
ら、地震等の災害によりプ−ル本体が毀損しなくともプ
−ル本体に接続された配管が壊れ、この壊れた配管から
プ−ルに蓄えられた水が流出しないようにする必要があ
る。また、プールの水は、当然そのままでは飲料用水と
して利用できない。一般生活において利用する水として
は、その浄化程度による水質で、飲料用水(食事用水)
と、トイレ洗浄水等の生活用水とに分けることができ
る。そして、これらの他にも、特に浄化は必要としない
火災発生時の消火用水を確保しなければならない。しか
しながら、このような使用目的に応じた水の浄化装置が
付帯されたプールは現在供給されておらず、早急な開発
が待たれているのが現状である。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、非常時にプールの水を目的に応じた水質に分けて
供給できるようにすると共に、震災時に、プ−ル本体に
接続する配管が地震によって壊れ、その壊れた配管から
プ−ルの水が漏出して、プ−ルに蓄えられた水が利用で
きなくなることがないようにしたプールを提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のプールは、平常時は水泳等に使用されるプールの取水
口に取水配管を接続し、該取水配管を前記プールの取水
口と給水口とを結ぶ循環式とすると共に、該取水配管
に、集毛器、ポンプ、ろ過器で構成した浄化装置を設け
たプ−ルの取水装置において、前記取水口を前記プール
の下部に設けると共に、前記取水口よりも高い位置に給
水口を開口し、前記プールの取水口近傍に地震動を検知
して作動する緊急遮断弁を設けたことを特徴としてい
る。本発明の請求項2は、請求項1に記載のプールにお
いて、前記取水口を2つ以上設け、これら取水口近傍に
それぞれ地震動を検知して作動する緊急遮断弁を設けた
ことを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明の請求項1に記載のプールによれば、取
水口と給水口とを結ぶ取水配管を循環式とし、この取水
配管に浄化装置を設け、平常時、水泳に使用しているプ
−ルの水を一定の清浄度に保持し、地震等の災害発生時
は、前記プ−ルの水を浄化装置によって、浄化して飲料
用水、生活用水として利用することができる。さらに、
前記取水口をプ−ルの下部に設け、給水口は前記取水口
より高い位置に開口し、前記取水口近傍に地震動を検知
して作動する緊急遮断弁を設け、地震等の災害が発生
し、取水配管が破損しても前記緊急遮断弁が閉じ、プ−
ルの水が壊れた取水配管から漏出し、プ−ルに蓄えられ
た水が利用できなくなることがないようにする。また、
給水口が取水口より高い位置に開口しているので、地震
等の災害発生時に、プ−ルの水の給水口からの流出を限
定する。本発明の請求項2に記載のプールによれば、前
記取水口を2つ以上設け、1つの取水口が閉塞しても他
の取水口から水を確保し、また、これら取水口近傍にそ
れぞれ地震動を検知して作動する緊急遮断弁を設けて、
地震等の災害発生時に、いずれの取水口からもプ−ルの
水の流出を回避する。
【0007】
【発明の実施の形態】A.第1の実施形態 A−1.第1の実施形態の構成:図1 図1は本発明の第1の実施形態の取水装置を備えた水泳
用プ−ルを示しており、符号Pが取水源の前記水泳用プ
ールである。プールPには、2つの取水口1と1つの給
水口2とが互いに対向する側壁にそれぞれ設けられてい
る。この場合、取水口1はプールPの底に近いところに
上下に並んで開口し、給水口2はプールPの深さの半分
よりもやや高い位置に開口している。各取水口1と給水
口2とは、取水配管たる循環配管3により結ばれてい
る。各取水口1には循環配管3が個別に接続され、取水
口切換弁4を介して合流している。循環配管3の途中に
は、上流側より、浄化装置である集毛器5、電動式ポン
プ6、ろ過器7が設けられている。
【0008】集毛器5は、循環配管3を通るプール水W
の中に混入するゴミや毛髪等を集め下流側に流れないよ
うにする。ポンプ6は、循環配管3内のプール水Wを給
水口2側へ圧送して循環させる。ろ過器7は、飲料用水
レベルの水質を保持できるものが用いられている。ま
た、循環配管3の取水口1および給水口2の近傍すなわ
ちプールPの近傍には、取水口遮断弁8、給水口遮断弁
9がそれぞれ設けられている。循環配管3のろ過器7の
下流側には、水道栓切換弁10を介して水道栓11が分
岐して設けられている。取水口遮断弁8および給水口遮
断弁9は、図示せぬ地震感知器に連結され、ある程度以
上の大きさの地震が発生したら自動的に遮断するよう構
成されている。
【0009】循環配管3におけるポンプ6の上流側と下
流側には、ポンプ切換弁12を介してバイパス配管13
が接続されている。このバイパス配管13の途中には、
バイパス配管13内の水を給水口2側へ圧送するエンジ
ン式ポンプ14が設けられている。このエンジン式ポン
プ14の下流側には、消火栓切換弁15を介して消火栓
16が分岐して設けられている。
【0010】A−2.第1の実施形態の作用 (1)通常の浄化運転 2つのポンプ切換弁12を循環配管3側に開き、バイパ
ス配管13へのプール水Wの流入を遮断する。水道栓切
換弁10を閉、2つの取水口遮断弁8のうちの一方のみ
を開、取水口切換弁4を開いている方の取水口遮断弁8
側に開、給水口遮断弁9を開とする。この状態で、ポン
プ6を作動させる。プール水Wは、取水口1から循環配
管3内に流入し、集毛器5を通過するとゴミや毛髪等が
除去されろ過器7を通過すると飲料用水レベルまで浄化
され、給水口2から再びプールPの中に戻る。所定の稼
働時間を経ると、プール水Wの全量が浄化される。プー
ルPの消火栓16は、火災発生時の他の取水源で水が確
保できない場合に利用される。なお、プールPの使用時
の消毒用薬品としては、飲料用水に適合する薬品を用い
る必要があり、そのために、無機塩素系薬剤を用いる。
この無機塩素系薬剤としては、液体塩素、高度サラシ
粉、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等が
好適である。
【0011】(2)非常時(水不足時)取水運転 他の取水源で飲料用水の確保が困難になった場合、水道
栓切換弁10を開け、プール水Wを飲料用水として水道
栓11から得る。
【0012】(3)非常時(停電時)の浄化運転 地震等の災害により停電が発生した場合、通常運転時に
使用するポンプ6は作動しないので、代わりにエンジン
式ポンプ14を利用する。それには、通常運転時の状態
から、2つのポンプ切換弁12をバイパス配管13側に
開く。また、バイパス配管13の消火栓切換弁15を閉
にする。この状態で、エンジン式ポンプ14を作動させ
る。プール水Wは、バイパス配管13を経由して循環す
る。図1において破線で囲んだ部分が、非常時に稼働さ
せる部分である。
【0013】(4)非常時の取水運転 地震等の災害により他の取水源からの水の取水が困難に
なった場合、水道栓切換弁を開け、プール水Wを飲料用
水として水道栓から得る。また、火災発生時に他の取水
源で水が確保できない場合は、消火栓切換弁を開け、バ
イパス配管の消火栓から消火用水を得る。地震の程度が
大きいと取水口遮断弁8および給水口遮断弁9が自動的
に閉じ、循環配管3が破損しても水漏れしない。
【0014】A−3.第1の実施形態の効果 上記第1の実施形態の取水装置によれば、循環配管3に
バイパス配管を設け、このバイパス配管にエンジン式ポ
ンプ14を設けたので、停電時に電動式ポンプ6が使え
なくなった際にも、停電に影響を受けないエンジン式ポ
ンプを作動させることによりプール水Wを循環させて浄
化することができる。そして、非常時においては、循環
配管3に配したろ過器7を通った水を、飲料用水として
供給することができる。また、非常時における火災発生
時には、ろ過器7を通っていないプール水Wを消火栓1
6より消火用水として得ることができる。また、地震の
程度が大きく循環配管3が破損しても、取水口遮断弁8
および給水口遮断弁9が閉じることにより、取水口1か
らの取水は不可能になるもののプール水Wが漏出して周
辺に二次的な被害をおよぼすおそれが回避される。
【0015】また、取水口1はプールPの底部において
上下に2つ設けられているので、通常は下側の取水口1
を利用し、プールPの底にゴミや泥等が溜まって下側の
取水口1から取水できなくなったら、上側の取水口1か
ら取水できる。したがって、特にシーズンオフに非常時
が発生してプール水Wが比較的汚れていても、飲料用水
や消火用水を上側の取水口1から確実に取水できる。
【0016】A−4.第1の実施形態の変形例 (1)夏季以外の使用しない季節において、上記通常運
転を定期的(たとえばひと月に1回)に所定時間行わせ
る図示せぬ制御手段を具備させる。この制御手段の働き
によりプール水Wは汚れの程度が低くなり、常にある程
度のレベルの水質に保持される。このため、突然の非常
事態の発生の際にも即座に対応できる。 (2)飲料用水レベルのろ過器7と並列に生活用水レベ
ルのろ過器を配し、飲料用水と生活用水を個別に得られ
るように構成してもよい。 (3)ろ過器7を並列に複数設け、メンテナンス中でも
他のろ過器を使用できるようにする。
【0017】B.第2の実施形態 B−1.第2の実施形態の構成:図2 第2の実施形態の取水装置を備えたプ−ルPは、建物の
屋上等、比較的高い場所に設置されており、ポンプ等の
動力を用いず重力による自然落下を利用して取水する構
成である。また、プールPの浄化装置とは別に設けられ
た非常時取水専用の装置であり、たとえば地上等の比較
的低い場所の空きスペースに設置される。プールPの底
部には、第1、第2の取水口19、20が設けられ、こ
れら取水口19、20には、下方に延びる第1、第2の
取水配管21、22がそれぞれ接続されている。第1の
取水配管21は最終的に2つに分岐し、飲料用水供給口
23と生活用水供給口24とに接続されている。
【0018】第1の取水配管21は、上流側および下流
側で一旦2つに分岐し、再び集合している。上流側分岐
部における各分岐配管25a、25bには、ゴミや毛髪
等を除去するための第1のろ過器31がそれぞれ配され
ている。各分岐配管25a、25bにおける第1のろ過
器31の上流側と下流側には、開閉弁26が設けられて
いる。上流側の分岐配管25a、25bが合流した後、
その下流側には、生活用水レベルの第2のろ過器32が
設けられ、この第2のろ過器32の下流側に、下流側の
分岐部が配されている。第1の取水配管21における第
2のろ過器32の上流側と下流側には、開閉弁26が設
けられている。
【0019】下流側の分岐部からは、飲料用水配管27
と生活用水配管28とに分岐している。飲料用水配管2
7はさらに2つに分岐し、これら分岐配管27a、27
bには、上流側より第3、第4のろ過器33、34がそ
れぞれ配されている。第3のろ過器33はポリプロピレ
ンフィルタによるゴミの除去、第4のろ過器34は活性
炭による色やにおいの除去を行う。これら第3、第4の
ろ過器33、34の組み合わせで、飲料用水レベルのろ
過器が構成されている。分岐配管27a、27bは集合
し、滅菌器29を介して飲料用水供給口23に接続され
ている。分岐配管27a、27bにおける第3のろ過器
33の上流側と第4のろ過器34の下流側には、開閉弁
26が配されている。生活用水配管28には、そのまま
生活用水供給口24が接続されている。なお、第1の取
水配管21における第1の取水口19の近傍には、取水
口遮断弁30が配されている。また、第1の取水配管2
1には、分岐配管25a、25bの上流側と下流側とを
結ぶバイパス配管35が設けられている。このバイパス
配管35の途中には、下流側への流動を阻止するチェッ
ク弁36が設けられている。
【0020】第2の取水配管22は、消火栓38に直接
接続されている。上記飲料用水配管23、生活用水配管
24および消火栓38は、非常時に使用するものとし
て、建物の1階等の低層部に設置された1つの取入れパ
ネル37にまとめて配列されている。また、プール水W
の消毒には、上記第1の実施形態で説明したように、液
体塩素、高度サラシ粉、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩
素酸カルシウム等の無機塩素系薬剤が用いられる。
【0021】上記各ろ過器は、ハウジングと、このハウ
ジング内に収納されて水が通過するろ過用エレメントか
らなる構成であり、各ろ過器の仕様は表1の通りであ
る。
【0022】
【表1】
【0023】B−2.第2の実施形態の作用 (1)非常時の取水運転 各開閉弁26、取水口遮断弁30を開き、プール水Wを
第1の取水口19から第1の取水配管21に流入させ
る。プール水Wはまず分岐配管25a、25bの第1の
ろ過器31を通過してゴミや毛髪等が除去され、次い
で、第2のろ過器32を通過することにより生活用水レ
ベルまで浄化される。この後、飲料用水配管27と生活
用水配管28とに分岐する。飲料用水配管27に分岐し
た水はさらに2つの分岐配管27a、27bに分かれ、
第3、第4のろ過器33、34を通ることによって飲料
用水レベルまで浄化され、さらに、滅菌器29により滅
菌された後、飲料用水供給口23から飲料用水として供
給される。生活用水配管28に分岐した水は、生活用水
供給口24から生活用水として供給される。また、火災
発生時に他の取水源で水が確保できない場合は、第2の
取水配管22に流入しているプール水Wを、消火栓38
から消火用水として直接得る。
【0024】B−3.第2の実施形態の効果 第1の取水配管21から、飲料用水と生活用水とが個別
に取水され、さらに消火用水が第2の取水配管22から
取水できる。このように、プール水Wが目的に応じた3
種類の水質に分けられ、それぞれ個別に供給される。
【0025】B−4.第2の実施形態の変形例 (1)上記第2の実施形態では、重力を利用してプール
水Wを目的別に取水しているが、もしもプールPの高さ
が不十分で水圧を確保できない場合には、例えば上流側
の分岐配管25a、25bの集合部の下流側に、停電を
考慮してエンジン式ポンプを設け、取水圧を確保できる
ように構成する。 (2)飲料用水と生活用水の取水配管を個別にプールに
接続し、これら取水配管に、飲料用水レベルと生活用水
レベルのろ過器を配して独立した流路から取水するよう
にしてもよい。 (3)第2の取水配管22にも取水口遮断弁30を設
け、地震の程度が大きく配管が破損した場合には、直ち
に取水口遮断弁30を閉じて二次的被害を防ぐようにす
る。
【0026】C−1.第3の実施形態の構成:図3〜図
5 第3の実施形態のプ−ルの取水装置は、プール水Wを循
環させて浄化するための浄化系統50と、非常時にプー
ル水を取水する非常時系統70とが互いに独立して設け
られている。すなわち、プールPの水を取り出す取水配
管は、プール水Wを循環させて浄化するための通常用配
管52と、この通常用配管52と独立して非常時にプー
ル水Wを取水する非常用配管72とで構成されている。
さらに、プールPのオーバーフロー水を再びプールPに
戻すオーバーフロー系統90が設けられた構成となって
いる。プールPの底部には、各系統50、70の起点と
なる第1、第2の取水口51、71と、消火栓用の第3
の取水口101が設けられている。
【0027】第1の取水口51には、取水配管たる通常
用配管52が接続されている。この通常用配管52は、
最終的に2つに分岐してプールPの給水口53に接続さ
れている。第1の取水口51から延びる通常用配管52
の途中には、開閉弁54、集毛器55、電動ポンプ5
6、逆止弁57、開閉弁58を経て、プール水Wを浄化
するための循環ろ過器59が設けられている。この循環
ろ過器59は、プール水Wが常に循環するため大型のも
のが用いられる。循環ろ過器59の下流側には滅菌器6
0が設けられ、循環ろ過器59を通過したプール水W
は、滅菌器60により滅菌されてプールPに戻される。
循環ろ過器59には、開閉弁61が途中に設けられた排
水管62が2つ接続されている。また、循環ろ過器59
内における通常用配管52の下流側にも、開閉弁63が
設けられている。
【0028】第2の取水口71には、取水配管たる非常
用配管72が接続されている。この非常用配管72の途
中には、開閉弁73、集毛器74、エンジン式ポンプ7
5、開閉弁73を経て第1のろ過器76が設けられてい
る。各開閉弁73の上流側と下流側は、逆止弁77を有
する循環通路78で連通されている。非常用配管72の
第1のろ過器76の下流側は、開閉弁79を通過してか
ら、2つの飲料用水配管80と1つの生活用水配管81
に分岐している。
【0029】2つの飲料用水配管80は主配管80aと
バイパス配管80bとに分けられ、主配管80aには、
上流側より第2、第3のろ過器82、83がそれぞれ設
けられ、バイパス配管80bには、第4、第5のろ過器
84、85がそれぞれ設けられている。第2、第4のろ
過器82、84は、ポリプロピレンフィルタによるゴミ
の除去、第3、第5のろ過器83、85は、活性炭によ
る色やにおいの除去を行う。第2、第3のろ過器82、
83の組み合わせ、第4、第5のろ過器84、85の組
み合わせで、飲料用水レベルのろ過器が構成されてい
る。これらろ過器82〜85においては、上流側よりも
下流側の方が目が細かいものが用いられている。
【0030】上記第1のろ過器76は、浄化系統50の
循環ろ過器59よりも小型のものが用いられ、第2〜第
5のろ過器82〜85は第1のろ過器76よりもさらに
小型とされている。これら各ろ過器76、82〜85
は、ハウジングと、このハウジング内に収納されて水が
通過するろ過用エレメントからなる構成であり、各ろ過
器の仕様は次の表2の通りである。
【0031】
【表2】
【0032】主配管80aとバイパス配管80bは集合
され、滅菌器86を介して蛇口を有する飲料用水供給口
87に接続されている。主配管80aとバイパス配管8
0bの2組のろ過器82、83、84、85の上流側と
下流側には、それぞれ開閉弁88が設けられている。生
活用水配管81は、開閉弁88を介してそのまま蛇口を
有する生活用水供給口89に接続されている。
【0033】第3の取水口101には、消火栓用配管1
02が接続され、この消火栓用配管102には蛇口を有
する消火栓103が直接接続されている。上記飲料用水
供給口87、生活用水供給口89および消火栓103
は、非常時に使用するものとして、建物の1階等の低層
部に設置された1つの取入れパネル110にまとめて配
列されている。
【0034】次に、前記オーバーフロー系統90を説明
する。プールPには、プールPからオーバーフローする
プール水Wを受ける通路91が設けられている。この溢
れ通路91には、開閉弁92を介してサージタンク93
が設けられ、オーバーフローしたプール水Wは、まずこ
のサージタンク93内に貯留される。溢れ通路91にお
けるサージタンク93の下流側には、開閉弁92、集毛
器94、電動ポンプ95、逆止弁96、開閉弁92が設
けられ、これらを経て溢れ通路91は、前記非常用配管
72の第1のろ過器76の直前に開閉弁92を介して合
流している。非常用配管72には、生活用水配管81か
らさらに戻し通路97が延びている。この戻し通路97
は、前記浄化系統50の通常配管52における循環ろ過
器59の下流側に合流している。戻し通路97の途中に
は、開閉弁92と逆止弁96が設けられている。電動ポ
ンプ95は、サージタンク93内のプール水Wが一定量
に達したら運転されるように構成すると好ましい。
【0035】また、サージタンク93には、サージタン
ク93内に貯留するプール水Wを排水する第1の排水管
99と、サージタンク93内のオーバーフロー水を排水
する第2の排水管98とが設けられ、これらは合流され
ている。第1の排水管99には、開閉弁92が設けられ
ている。
【0036】上記非常時系統70を構成する集毛器7
4、エンジン式ポンプ75、第1〜第5のろ過器76、
82〜85、滅菌器86およびオーバーフロー系統90
を構成する集毛器94、電動ポンプ95は、図4および
図5に示すように、1つのフレーム120に載置されて
ユニット化されるとともに、一括して運搬が可能とされ
ている。これにより、プールへの設置が容易となってい
る。
【0037】C−2.第3の実施形態の作用 (1)通常時(プール使用時)の運転 各開閉弁54、58、63を開き、各開閉弁61を閉じ
る。また、浄化運転の際には、非常時系統70において
は、第1のろ過器76の上流側の各開閉弁73および第
1のろ過器76の下流側の各開閉弁88を閉じておく。
この状態で電動ポンプ56を運転し、プール水Wを第1
の取水口51から通常用配管52に流入させる。プール
水Wは集毛器55を通過してゴミや毛髪等が除去され、
次いで、循環ろ過器を通過することによりプール水レベ
ルまで浄化される。この後、滅菌器60により滅菌され
てから給水口53よりプールPに戻される。
【0038】(2)オーバーフロー系統の運転 また、通常時においては、オーバーフロー系統90を働
かせる。そのために、溢れ通路91におけるサージタン
ク93の上流側の開閉弁92を開き、第1の排水管99
の開閉弁92は閉じておく。プール水Wのオーバーフロ
ー水は、溢れ通路91からサージタンク93内に貯留さ
れ、一定量が溜まったら、サージタンク93の下流側の
2つの開閉弁92および第1のろ過器76の下流側の開
閉弁79と、戻し通路97の開閉弁92を開けた状態
で、電動ポンプ95を運転する。するとサージタンク9
3内に溜められたプール水Wは、サージタンク93の下
流側の溢れ通路91を通って第1のろ過器76で浄化さ
れる。浄化されたオーバーフロー水は、戻し通路97か
ら浄化系統50における通常用配管52の循環ろ過器5
9よりも下流側に合流し、プールPに戻される。
【0039】(3)非常時の取水運転 まず、浄化系統50およびオーバーフロー系統90のす
べての開閉弁を閉じ、また、非常時系統70において
は、第4、第5のろ過器84、85の上流側および下流
側の2つの開閉弁88以外の開閉弁73、88を開け
る。この状態で、エンジン式ポンプ75を運転する。プ
ール水Wは、第2の取水口71から非常用配管72を経
て、まず集毛器74を通過することでゴミや毛髪等が除
去され、次いで、第1のろ過器76を通過することによ
り生活用水レベルまで浄化される。この後、飲料用水配
管80と生活用水配管81とに分岐する。飲料用水配管
80に分岐した水は、第2、第3のろ過器82、83を
通ることによって飲料用水レベルまで浄化され、さら
に、滅菌器86により滅菌された後、飲料用水供給口8
7から飲料用水として供給される。生活用水配管81に
分岐した水は、生活用水供給口89から生活用水として
供給される。第2、第3のろ過器82、83を交換する
必要が生じたら、これらのろ過器の上流側と下流側の開
閉弁88を閉じ、交換中は第4、第5のろ過器84、8
5を利用する。
【0040】飲料用水供給口87や生活用水供給口89
が閉じられている場合には、流水はエンジン式ポンプ7
5の下流側から通路78を通って上流側に戻される。こ
れにより、プール水Wの出口が遮断されてもエンジン式
ポンプ75の吐出圧が上がることがなく、エンジン式ポ
ンプ75が発熱して損傷するおそれが回避される。
【0041】また、火災発生時に他の取水源で水が確保
できない場合は、消火栓用配管102に流入しているプ
ール水Wを、消火栓103から消火用水として直接得
る。
【0042】C−3.第3の実施形態の効果 浄化系統50の循環ろ過器59は大型なので、地震等の
災害時に倒壊する危険性が大きいが、非常時系統70の
各ろ過器76、82〜85は小型なので倒壊のおそれが
小さい。したがって、災害時においてプール水Wの浄化
が確実に行え、生活用水や飲料用水を確保できる。
【0043】プールのオーバーフロー水をオーバーフロ
ー系統90により浄化した後プールPに戻すので、水の
使用量を節約できる。また、特にゴミ等の含有率が多い
オーバーフロー水を、浄化系統50の循環ろ過器59で
は浄化せず、非常時系統70の第1のろ過器76で浄化
するので、浄化系統50の循環ろ過器59の早期劣化が
防がれ、通常運転時の浄化機能が長期にわたって維持さ
れる。また、オーバーフロー水は一旦サージタンク93
に溜められ、サージタンク93内のオーバーフロー水が
一定量になった時点で、電動ポンプ95が作動し、サー
ジタンク93内のプール水Wが電動ポンプ95でプール
Pに戻される構成なので、間欠的に発生するオーバーフ
ロー水を流動させる電動ポンプ95が空転することがな
く、この電動ポンプ95の寿命が長期化する。
【0044】また、上記非常時系統70を構成する集毛
器74、エンジン式ポンプ75、第1〜第5のろ過器7
6、82〜85、滅菌器86およびオーバーフロー系統
90を構成する集毛器94、電動ポンプ95は、図4お
よび図5に示すように、1つのフレーム120に搭載さ
れてユニット化されるとともに、一括して運搬が可能と
されている。
【0045】C−4.第3の実施形態の変形例 (1)非常時系統70のエンジン式ポンプ75は、災害
時に停電しても運転可能である点で有効であるが、この
エンジン式ポンプ75に代えて、停電の影響を受けない
発電機を具備する電動ポンプを設けてもよい。 (2)オーバーフロー水は、第1のろ過器76のみを通
過させてプールPに戻しているが、第2、第3のろ過器
82、83あるいは第4、第5のろ過器84、85を通
過させた後にプールPに戻すようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の取水装置
を備えたプールによれば、次のような様々な効果を奏す
る。本発明の請求項1に記載のプ−ルによれば、平常時
は水泳等に使用されるプールの取水口に取水配管を接続
し、この取水配管を前記プールの取水口と給水口とを結
ぶ循環式とし、また前記取水配管に、集毛器、ポンプ、
ろ過器で構成した浄化装置を設けたので、この循環式と
した取水配管によりプ−ルの水を通常時循環させること
により、プ−ルを水泳に使用している場合、プ−ルの水
を一定の清浄度に保持できる。また、上記のようにプ−
ルを水泳等に使用しない時期(シ−ズンオフ)において
も、プ−ルの水を定期的に循環させることにより、プ−
ルの水を一定の清浄度に保持でき、したがって突然の非
常時(地震等の災害発生時)にも対応できる。また、給
水口が取水口より高い位置に開口しているので、プ−ル
の水位が給水口より低くなると、給水口からプ−ルの水
が流出することはなく、地震等の災害発生時に、給水口
からプ−ルの水の流出を限定できる。さらにまた、前記
取水口をプールの下部に設け、このプールの取水口近傍
に地震動を検知して作動する緊急遮断弁を設けたので、
地震等の災害発生時に、プ−ル本体に接続する取水配管
が破損しても、前記緊急遮断弁が作動して閉じるので前
記破損した取水配管からプ−ルの水が漏出して、プ−ル
に蓄えられた水が利用できなくなることがない。また、
地震による水道の断水(または、渇水による水不足)が
起こった際には、このプ−ルの水を前記浄化装置によっ
て浄化し、その浄化したプ−ルの水を飲料用水、生活用
水として利用することができる。本発明の請求項2に記
載のプールによれば、取水口を2つ以上設けたので、1
つの取水口が閉塞しても、他の取水口から水を確保でき
る。なお、上記取水口を上下に設けるとプ−ルの底にゴ
ミや泥等が堆積しても上側の取水口から取水を確保でき
る。また、前記2つ以上の取水口近傍にそれぞれ地震動
を検知して作動する緊急遮断弁を設けたので、プールに
取水口が2つ以上設けられていても、これらいずれの取
水口に接続する取水配管が地震等の災害発生によって破
損しても前記緊急遮断弁が作動して閉じ、前記破損によ
ってプ−ルの水が漏出することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の取水装置を備えたプ
−ルの該取水装置の配管図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の取水装置を備えたプ
−ルの該取水装置の配管図である。
【図3】本発明の第3の実施形態の取水装置を備えたプ
−ルの該取水装置の配管図である。
【図4】本発明の第3の実施形態の非常時系統のユニッ
トの側面図である。
【図5】同ユニットの平面図である。
【符号の説明】
1・・・取水口 2・・・給水口 3・・・循環配管(取水配管) 6・・・電動ポンプ 7・・・ろ過器 8、30・・・取水口遮断弁 9・・・給水口遮断弁 13・・・バイパス配管 14、75・・・エンジン式ポンプ 19、51・・・第1の取水口 21・・・第1の取水配管 11、23、87・・・飲料用水供給口 24、89・・・生活用水供給口 31、76・・・第1のろ過器 32、82・・・第2のろ過器 33、83・・・第3のろ過器 34、84・・・第4のろ過器 52・・・通常用配管(取水配管) 59・・・循環ろ過器 72・・・非常用配管(取水配管) 85・・・第5のろ過器 91・・・溢れ通路 97・・・戻し通路 P・・・プール W・・・プール水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平常時は水泳等に使用されるプールの取水
    口に取水配管を接続し、該取水配管を前記プールの取水
    口と給水口とを結ぶ循環式とすると共に、該取水配管
    に、集毛器、ポンプ、ろ過器で構成した浄化装置を設け
    たプ−ルの取水装置において、 前記取水口を前記プールの下部に設けると共に、前記取
    水口よりも高い位置に給水口を開口し、前記プールの取
    水口近傍に地震動を検知して作動する緊急遮断弁を設け
    たことを特徴とするプ−ル。
  2. 【請求項2】前記取水口を2つ以上設け、これら取水口
    近傍にそれぞれ地震動を検知して作動する緊急遮断弁を
    設けたことを特徴とする請求項1記載のプ−ル。
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