JP2001089389A - 抗原特異的t細胞の誘導剤 - Google Patents

抗原特異的t細胞の誘導剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】腫瘍やウイルス感染症の治療に有効な、抗原特
異的T細胞の誘導剤ならびに抗原特異的T細胞の誘導増
強剤を提供すること。 【解決手段】抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来
する抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNAから
なる群より選ばれた少なくとも1種とインターフェロン
および/またはそれが発現可能なDNAとを有効成分と
して含有する、抗原特異的T細胞の誘導剤ならびにイン
ターフェロンおよび/またはそれが発現可能なDNAを
有効成分として含有する、抗原特異的T細胞の誘導増強
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗原特異的T細胞
の誘導剤に関する。さらに詳しくは、腫瘍やウイルス由
来の抗原ペプチドに特異的なT細胞の誘導剤に関する。
本発明はまた、抗原特異的T細胞の誘導増強剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】生体による癌細胞やウイルス感染細胞の
排除には細胞性免疫、とりわけ抗原特異的T細胞(細胞
傷害性T細胞(以下CTL と呼ぶ場合もある)およびヘル
パーT細胞)が中心的な働きをしている。抗原特異的T
細胞は、癌やウイルスに由来する抗原タンパク質の断片
ペプチドと結合した細胞表面のMHC分子(ヒトの場合
はHLA分子とも呼ばれる)をT細胞受容体で認識し
て、癌細胞やウイルス感染細胞を特異的に傷害したり、
各種のサイトカインを産生して免疫を活性化する。MH
C分子に提示される断片ペプチドは抗原ペプチドと呼ば
れ、通常8から20アミノ酸程度の長さである。癌抗原
ペプチドやウイルス抗原ペプチドを投与し、生体内の特
異的なT細胞を増強させるワクチン療法は、癌やウイル
ス感染症の治療や予防に有用と考えられる。ワクチンに
より効率良く特異免疫を誘導するには、主体となる抗原
タンパク質や抗原ペプチド以外に免疫を活性化する物
質、すなわちアジュバントを同時に投与することが有効
である。アジュバントとしては、アルミニウム化合物、
細菌由来の分子などが知られている(FASEB:6,3265,19
96、Ann.Rev.Immunol.,:4,369、1986)。また近年、GM-C
SFおよびIL-12 が、当該ワクチンアジュバントとして有
効であることが明らかになってきた。すなわちGM-CSFお
よびIL-12 を抗原ペプチドと一緒にwater-in-oil(油中
水型)エマルションの剤形で投与することにより、抗原
ペプチド特異的なCTL の誘導を増強することが報告され
ている(J.Immunol.,158:3947,1997 )。さらにGM-CSF
を抗原ペプチドと同時に投与することにより、フロイン
トの完全アジュバントと同程度の遅延型過敏症(DTH) を
誘導し、特異的免疫誘導に有効であることも報告されて
いる(Blood,88:202、1996 )。
【0003】インターフェロンは、生体内でリンパ球や
繊維芽細胞等様々な細胞が産生するサイトカインで、抗
ウイルス作用や抗癌作用等を示し、α、β、γ等の主要
なサブタイプがある。
【0004】インターフェロン−α( 以下IFN-αと略記
する) は、主に白血球より産生されるサイトカインで、
ウイルスに感染した細胞が産生する抗ウイルス蛋白とし
て発見された(C.R.Seance Soc.Biol.,152:1627,195
8)。IFN-αは、抗ウイルス作用の他に、腫瘍細胞増殖
抑制作用、T細胞やNK細胞の傷害活性増強、MHCクラ
スIの発現増強など、様々な生理活性を有することが知
られている(Immunol.Today,17:369,1996)。そして、
抗原特異的な免疫誘導に関しては、抗原特異的な抗体の
誘導に当該IFN-αが有効であるとの報告(J.Biol.Regu
l.Homest.Agents,8:9 ,1994) があるが、その他の作用
についてはほとんど知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、腫瘍
やウイルス感染症の治療に有効な、抗原ペプチドに特異
的なT細胞の誘導剤ならびに抗原ペプチドに特異的なT
細胞の誘導増強剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
(1) 抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来する
抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNAからなる
群より選ばれた少なくとも1種とインターフェロンおよ
び/またはそれが発現可能なDNAとを有効成分として
含有する、抗原特異的T細胞の誘導剤、(2) インタ
ーフェロンおよび/またはそれが発現可能なDNAを有
効成分として含有する、抗原特異的T細胞の誘導増強
剤、(3) 抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来
する抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNAから
なる群より選ばれた少なくとも1種を投与した後に使用
される、インターフェロンおよび/またはそれが発現可
能なDNAを含有する抗原特異的T細胞の誘導増強剤、
(4) インターフェロンおよび/またはそれが発現可
能なDNAを投与した後に使用される、抗原タンパク
質、該抗原タンパク質に由来する抗原ペプチドおよびこ
れらが発現可能なDNAからなる群より選ばれた少なく
とも1種を含有する抗原特異的T細胞の誘導剤、(5)
抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来する抗原ペ
プチドおよびこれらが発現可能なDNAからなる群より
選ばれた少なくとも1種が投与されている個体を対象と
する、インターフェロンおよび/またはそれが発現可能
なDNAを含有する抗原特異的T細胞の誘導増強剤、
(6) 抗原特異的T細胞の誘導剤を製造するための、
抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来する抗原ペプ
チドおよびこれらが発現可能なDNAからなる群より選
ばれた少なくとも1種とインターフェロンおよび/また
はそれが発現可能なDNAの使用、ならびに(7) 抗
原特異的T細胞の誘導増強剤を製造するための、インタ
ーフェロンおよび/またはそれが発現可能なDNAの使
用、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、抗原タンパク質、該抗
原タンパク質に由来する抗原ペプチドおよびこれらが発
現可能なDNAからなる群より選ばれた少なくとも1種
とインターフェロンおよび/またはそれが発現可能なD
NAとを有効成分として含有する、該抗原ペプチドに特
異的なT細胞の誘導剤を提供する。本発明は、新たに見
出したインターフェロンの抗原特異的T細胞誘導増強作
用に基づくものであり、抗原タンパク質、該抗原タンパ
ク質に由来する抗原ペプチドまたはこれらが発現可能な
各DNA単独の場合に比べ、インターフェロンを組み合
わせた場合に抗原特異的T細胞の誘導がより顕著に増強
され得る。本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤により奏
される、かかる効果は、従来の知見から全く予想され得
ないものである。
【0008】本発明において「抗原タンパク質、該抗原
タンパク質に由来する抗原ペプチドおよびこれらが発現
可能なDNA」とは、抗原ペプチドに特異的なT細胞を
誘導可能なものであれば特に限定されるものではなく、
細胞表面のMHC分子(HLA分子)と複合体を直接形
成することにより抗原特異的T細胞を誘導可能なもの
と、間接的に、即ち、細胞内に取り込まれ、DNAの発
現により得られた発現産物や抗原ペプチドそのもの、ま
たは該発現産物や抗原タンパク質そのもの等が細胞内分
解されたものがMHC分子と結合して複合体を形成し、
該結合複合体が細胞表面に提示されることにより、抗原
特異的T細胞を誘導可能なものとの両方が含まれる。
【0009】抗原タンパク質には、ウイルス由来の抗原
タンパク質、細菌由来の抗原タンパク質または腫瘍抗原
タンパク質等が含まれる。ウイルス由来の抗原タンパク
質としては、HIV、C型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイ
ルス、インフルエンザウイルス、HPV、HTLV、E
BV等のウイルス由来の抗原タンパク質が挙げられる。
細菌由来の抗原タンパク質としては、結核菌等の細菌由
来の抗原タンパク質が挙げられる。腫瘍抗原タンパク質
としては、Immunity, vol.10: 281, 1999 のtable1に記
載のものが代表例として挙げられる。具体的には、例え
ば、メラノーマ抗原タンパク質として、MAGE(Scie
nce ,254:1643,1991)、gp100(J.Exp.Med.,17
9:1005,1994)、MART−1(Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA,91:3515 ,1994)、チロシナーゼ(J.Exp.Med.,17
8:489 ,1993);メラノーマ以外の腫瘍抗原タンパク質
として、HER2/neu(J.Exp.Med.,181:2109,19
95)、CEA(J.Natl.Cancer.Inst. ,87:982,199
5)、PSA(J.Natl.Cancer.Inst. ,89:293,1997)
等の腫瘍マーカー、または扁平上皮癌由来のSART−
1(J.Exp.Med.,vol.187,p277-288, 1998 、国際公開第
97/46676号パンフレット) やサイクロフィリンB(Pro
c. Natl. Acad. Sci., U.S.A. 88: 1903, 1991)等が挙
げられる。以上の抗原タンパク質は、全長のみならず、
その部分ポリペプチドや改変体であっても抗原ペプチド
特異的なT細胞を誘導可能なものであればよい。
【0010】抗原タンパク質に由来する抗原ペプチド
(以下、単に抗原ペプチドと略す)には、前記抗原タン
パク質の一部であって8〜20アミノ酸残基程度からな
るペプチドもしくはその機能的に同等の特性を有する誘
導体、または該ペプチドもしくはその誘導体を2以上連
結したポリトープ等が含まれる。「機能的に同等の特性
を有する誘導体」とは、抗原ペプチドのアミノ酸配列の
1または数個のアミノ酸残基を置換、欠失および/また
は付加(ペプチドのN末端、C末端へのアミノ酸の付加
も含む)した改変体であって、かつ抗原ペプチド特異的
なT細胞を誘導可能なものをいう。
【0011】具体的に腫瘍抗原ペプチドを例にとると、
以下のものが挙げられる。すなわちSART−1由来の
腫瘍抗原ペプチドとして、配列番号:1〜配列番号:3
のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するHLA−A2
6拘束性の腫瘍抗原ペプチド、配列番号:4〜配列番
号:9のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するHLA
−A24拘束性の腫瘍抗原ペプチド、または配列番号:
10〜配列番号:15のいずれかに記載のアミノ酸配列
を有するHLA−A2拘束性の腫瘍抗原ペプチドが挙げ
られる。また、サイクロフィリンB由来の腫瘍抗原ペプ
チドとして、配列番号:16〜配列番号:17のいずれ
かに記載のアミノ酸配列を有するHLA−A24拘束性
の腫瘍抗原ペプチドが挙げられる。また、SART−3
由来の腫瘍抗原ペプチドとして、配列番号:18〜配列
番号:24のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するH
LA−A24拘束性の腫瘍抗原ペプチドが挙げられ、A
RT−1由来の腫瘍抗原ペプチドとして、配列番号:2
5〜配列番号:27のいずれかに記載のアミノ酸配列を
有するHLA−A24拘束性の腫瘍抗原ペプチドが挙げ
られ、また、腫瘍抗原ペプチド活性を有する酵母由来の
ペプチドとして、配列番号:28に記載のアミノ酸配列
を有するHLA−A24拘束性のペプチドが挙げられ
る。
【0012】ウイルス由来の抗原ペプチドの例として
は、配列番号:34に記載のアミノ酸配列を有するペプ
チド等が挙げられる。
【0013】さらに、前記の腫瘍抗原ペプチドと機能的
に同等の特性を有する誘導体としては、HLA抗原に結
合して提示される抗原ペプチド配列の規則性(モチー
フ)が判明しているものについては、当該モチーフに基
いてアミノ酸を置換したペプチド誘導体が挙げられる。
具体的には、HLA−A24の結合モチーフとしては、
8 〜11アミノ酸よりなるペプチドのうちの第2位のアミ
ノ酸がチロシン、フェニルアラニン、メチオニンまたは
トリプトファンであり、C末端がフェニルアラニン、ロ
イシン、イソロイシン、トリプトファン又はメチオニン
となることが知られている(J.Immunol.,152,p3913,199
4, Immunogenetics,41:p178,1995, J.Immunol.,155:p43
07,1994 )。またHLA-A2の結合モチーフについては、以
下の表1に示したモチーフが知られている(Immunogene
tics,41,p178,1995 、 J.Immunol.,155:p4749,1995)。
【0014】
【表1】
【0015】従って腫瘍抗原ペプチド誘導体の例とし
て、前記の如き腫瘍抗原ペプチドに対し、これらのモチ
ーフ上とり得るアミノ酸への置換を施したペプチド誘導
体が挙げられる。当該誘導体の具体例としては、配列番
号:29〜配列番号:31のいずれかに記載のアミノ酸配列
を有するSART−1由来の腫瘍抗原ペプチド誘導体、
または配列番号:32〜配列番号:33のいずれかに記載の
アミノ酸配列を有するサイクロフィリンB由来の腫瘍抗
原ペプチド誘導体などが挙げられる。
【0016】ポリトープとは、複数の抗原ペプチドを連
結させた組換えペプチドをいい(例えば Journal of Im
munology, 160,p1717,1998等を参照のこと)、本発明に
おいては前記抗原ペプチドまたはその誘導体の1種また
は2種以上を適宜組み合わせたアミノ酸配列を含有する
ペプチドのことである。ポリトープは、前記抗原ペプチ
ドまたはその誘導体をコードする遺伝子を1種または2
種以上連結させることにより作製された組換えDNA
を、適当な発現ベクターに挿入し、得られた組換えベク
ターを宿主細胞内で発現させることにより得られる。
【0017】抗原タンパク質または抗原ペプチドを発現
可能なDNAには、前記抗原タンパク質または抗原ペプ
チドをコードする遺伝子を適当な発現ベクターに連結し
たDNAが含まれる。該遺伝子は、ゲノムDNA、cD
NAまたは化学的に合成したDNAであってもよい。ま
た、該遺伝子は、抗原タンパク質または抗原ペプチドを
コードする限り、その塩基配列において1または複数の
塩基が置換、欠失、挿入または付加された塩基配列から
なってもよい。
【0018】発現ベクターとしては、抗原提示細胞内で
発現可能なベクターであれば特に限定されないが、プラ
スミドベクターまたはウイルスベクターが用いられる。
プラスミドベクターとしては、pCR3、pcDNA
3.1、pRc/CMV2(Invitrogen社) や、pSP
ORT1、pSPORT2、pSFV1(GIBCO BRL
社) 等の公知のベクターが好適に利用できる。ウイルス
ベクターとしては、例えばレトロウイルス、アデノウイ
ルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシ
ニアウイルス、ポックスウイルス、ポリオウイルス、シ
ンドビスウイルス等のDNAウイルスまたはRNAウイ
ルス由来のベクター等が挙げられる。この中で、レトロ
ウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随
伴ウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクターが好
ましい。
【0019】抗原タンパク質は、 Molecular Cloning 2
nd Edt., Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)
等の基本書に従って、所望の抗原タンパク質をコードす
るcDNA のクローニング工程、当該cDNAの発現ベクター
への連結工程、当該ベクターの宿主細胞への導入工程お
よび抗原タンパク質の発現工程を行なうことにより得ら
れた組換えタンパク質を、さらに常法により精製するこ
とによって調製することができる。
【0020】抗原ペプチドは、通常のペプチド化学にお
いて用いられる方法に準じて合成することができる。合
成方法としては、文献(ペプタイド・シンセシス(Pept
ideSynthesis ),Interscience,New York,1966;ザ
・プロテインズ(The Proteins),Vol 2 ,Academic P
ress Inc. ,New York,1976;ペプチド合成,丸善
(株),1975;ペプチド合成の基礎と実験、丸善
(株),1985;医薬品の開発 続第14巻・ペプチド合
成,広川書店,1991)などに記載されている方法が挙げ
られる。また、前記 Molecular Cloningに従って、抗原
ペプチドをコードする遺伝子を発現させた組換えペプチ
ドを常法により精製する方法で調製してもよい。
【0021】抗原タンパク質または抗原ペプチドを発現
可能なDNAは、前記 Molecular Cloning等の基本書に
従って、抗原タンパク質または抗原ペプチドをコードす
る組換えDNAを得て、得られたDNAを発現ベクター
へ挿入することにより調製することができる。
【0022】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤にもう
1つの有効成分として含有されるインターフェロンなら
びにそれを発現可能なDNAは、抗原ペプチド特異的な
T細胞の誘導を増強するものであれば特に限定されない
が、インターフェロン−α(IFN-α)、インターフェロ
ン−β(IFN-β)、インターフェロン−γ(IFN-γ)
等、ならびにそれらを発現可能なDNAが挙げられる。
なかでも、抗原特異的T細胞の誘導増強作用が大きいと
いう観点からIFN-αが好ましい。
【0023】IFN-αは、天然由来であっても遺伝子組換
えであっても良く、天然由来のものとしては、製品名
「スミフェロン」(住友製薬)、「IFN αモチダ」(持
田製薬)、「オーアイエフ」(大塚製薬)などの市販品
が挙げられ、遺伝子組換え品としては、製品名「キャン
フェロン」(武田薬品)、「ロフェロン」(ロシュ)、
「イントロン」(シェリング・プラウ)などの市販品が
挙げられる。また、コンセンサスインターフェロン(ア
ムジェン社)やPEG化インターフェロン(国際公開第
99/64016号パンフレット参照)も挙げられる。
実験動物を用いる場合は、例えばマウスの場合には、IF
N-α, murine, Recombinant , E. coli(カルビオケム
社) 、IFN-α, Mouse, Recombinant , CHO細胞( ハイカ
ルト・バイオテクノロジー社)、IFN-α, Mouse, Rec.
( ペストカ バイオメディカル社) 、interferon- α,
Mouse ( ペーゼル社) 等の市販品が用いられる。
【0024】インターフェロンを発現可能なDNAに
は、前記インターフェロンをコードする遺伝子を適当な
発現ベクターに連結したDNAが含まれる。該遺伝子
は、ゲノムDNA、cDNAまたは化学的に合成したD
NAであってもよい。また、該遺伝子は、インターフェ
ロンをコードする限り、その塩基配列において1または
複数の塩基が置換、欠失、挿入または付加された塩基配
列からなってもよい。なお、インターフェロンの塩基配
列は公知である(Nature,295(1982),p503-508 、Natur
e,284(1980),p316-320 、Nature,290(1981),p20-26 、N
ucleic Acids Res.,8(1980),p4057-4074 等の文献やGen
Bank データベースに登録された配列参照)。
【0025】発現ベクターとしては、生体内で発現可能
なベクターであれば特に限定されないが、プラスミドベ
クターまたはウイルスベクターが用いられる。具体的に
は、前記例示したプラスミドベクターまたはウイルスベ
クターが挙げられる。
【0026】インターフェロンを発現可能なDNAは、
前記 Molecular Cloning等の基本書に従って、インター
フェロンをコードする組換えDNAを得て、得られたD
NAを発現ベクターへ挿入することにより調製すること
ができる。
【0027】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤に含有
される有効成分の内、前記抗原タンパク質、抗原ペプチ
ドおよびこれらが発現可能なDNAからなる群より少な
くとも1種を選択する。治療目的に応じて、抗原タンパ
ク質を2種以上、抗原ペプチドを2種以上または該DN
Aを2種以上選択してもよい。
【0028】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤に含有
される有効成分の組合せは、抗原タンパク質とIFN-α、
抗原タンパク質とIFN-β、抗原タンパク質とIFN-γ、抗
原ペプチドとIFN-α、抗原ペプチドとIFN-β、抗原ペプ
チドとIFN-γ、抗原タンパク質または抗原ペプチドを発
現可能なDNAとIFN-α、抗原タンパク質または抗原ペ
プチドを発現可能なDNAとIFN-β、抗原タンパク質ま
たは抗原ペプチドを発現可能なDNAとIFN-γ等、ある
いはそれらの組合せにおいて、各インターフェロンを、
インターフェロンを発現可能なDNAに置き換えたもの
等が例示されるが、より特異的かつ効果的に抗原特異的
T細胞の誘導増強を行い得るという観点から、抗原タン
パク質とIFN-αおよび抗原ペプチドとIFN-αとの組合せ
が好ましい。
【0029】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤中の抗
原タンパク質または抗原ペプチドの量は、抗原特異的T
細胞を誘導可能であれば特に限定されないが、1回の投
与当たり、好ましくは通常0.0001mg〜1000mg、より好ま
しくは0.001mg 〜100mg 、さらに好ましくは0.01mg〜10
mgである。
【0030】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤中の抗
原タンパク質または抗原ペプチドを発現可能なDNAの
量は、抗原特異的T細胞を誘導可能であれば特に限定さ
れないが、1回の投与当たり、好ましくは通常0.0001mg
〜100mg 、より好ましくは0.001mg 〜10mgである。
【0031】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤中のイ
ンターフェロンの量は、抗原特異的T細胞を誘導可能で
あれば特に限定されないが、IFN-α、IFN-β、IFN-γい
ずれも、1回の投与当たり好ましくは10U 〜1×108 U
程度である。また、インターフェロンを発現可能なDN
Aの量は、前記例示した程度の量のインターフェロンに
より奏される効果と同等の効果が奏されれば特に限定さ
れない。
【0032】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤におけ
る、抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来する抗原
ペプチド、これらが発現可能なDNA、インターフェロ
ンおよびインターフェロンが発現可能なDNAの量比は
特に限定されるものではなく、該誘導剤の1回の投与当
たりに、各有効成分が前記投与量で投与され得るように
各有効成分が該誘導剤に含有されておればよい。
【0033】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤には、
さらに免疫増強剤を含有することができる。ここで、
「免疫増強剤」とは、抗原と共に投与することにより、
抗原に特異的な細胞性免疫誘導を増強する、いわゆるア
ジュバント活性を有する物質をいい、本発明においては
インターフェロン以外のサイトカインも含まれる。免疫
増強剤としては、例えば、文献(Clin.Microbiol.Rev.,
7:277,1994 )に記載のアジュバント、具体的には、ア
ルミニウム化合物、細菌由来のC.parvum、BCG-CWS 、リ
ポポリサッカリド(LPS) もしくはムラミルジペプチド(M
DP) 、植物由来のサポニン等が挙げられる。インターフ
ェロン以外のサイトカインとしては、GM-CSF、IL-12 、
IL -2 等が挙げられる。
【0034】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤は、所
望の薬理効果を奏するような投与剤形にすることが好ま
しい。この目的に適する投与剤形としては、油中水型
(w/o)エマルション製剤、水中油型(o/w)エマ
ルション製剤、水中油中水型(w/o/w)エマルショ
ン製剤、リポソーム製剤、マイクロスフェアー製剤、マ
イクロカプセル製剤、固形注射剤または液剤等が挙げら
れる。
【0035】油中水型(w/o)エマルション製剤は、
有効成分を水の分散相に分散させた形態をとる。
【0036】水中油型(o/w)エマルション製剤は、
有効成分を水の分散媒に分散させた形態をとる。
【0037】水中油中水型(w/o/w)エマルション
製剤は、有効成分を最内相の水の分散相に分散させた形
態をとる。
【0038】以上のようなエマルションの調製は、例え
ば、特開平8−985号公報、特開平9−122476
号公報等を参考にして行うことができる。
【0039】リポソーム製剤は、有効成分を脂質二重膜
構造のリポソームで水相内または膜内に包み込んだ形の
微粒子である。リポソームを作るための主要な脂質とし
ては、ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン等が
挙げられ、これにジセチルホスフェート、ホスファチジ
ン酸、ホスファチジルセリン等を加えてリポソームに荷
電を与えて安定化させる。リポソームの調製方法として
は、超音波法、エタノール注入法、エーテル注入法、逆
相蒸発法、フレンチプレスエクストラクション法等が挙
げられる。
【0040】マイクロスフェアー製剤は、均質な高分子
マトリックスから構成され、該マトリックス中に有効成
分が分散された形の微粒子である。マトリックスの材料
としては、アルブミン、ゼラチン、キチン、キトサン、
デンプン、ポリ乳酸、ポリアルキルシアノアクリレート
等の生分解性高分子が挙げられる。マイクロスフェアー
製剤の調製方法としては公知の方法に従えばよく特に限
定されない。
【0041】マイクロカプセル製剤は、有効成分を芯物
質として被膜物質で覆った形の微粒子である。被膜物質
に用いられるコーティング材料としては、カルボキシメ
チルセルロース、セルロースアセテートフタレート、エ
チルセルロース、ゼラチン、ゼラチン・アラビアゴム、
ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシ
プロピルセルロース等の膜形成性高分子が挙げられる。
マイクロカプセル製剤の調製方法は、コアセルベーショ
ン法、界面重合法等が挙げられる。
【0042】固形注射剤は有効成分をコラーゲンやシリ
コン等の基材に封入して固形化させた剤形である。固形
注射剤の調製方法としては文献(Pharm.Tech.Japan,7(1
991),p402-409 )記載の方法等が挙げられる。
【0043】液剤は、有効成分を医薬上許容されうる溶
媒、担体等と混合した剤形である。医薬上許容されうる
溶媒としては、水、ブドウ糖液、生理食塩水等が挙げら
れる。さらに、医薬として許容される補助剤、例えば、
pH調節剤または緩衝剤、張度調節剤、浸潤剤等を含有
することができる。
【0044】以上のような本発明の抗原特異的T細胞の
誘導剤は、あらかじめ製剤化したものを使用することも
できれば、患者への投与時に用時調製することも可能で
ある。すなわち、本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤の
有効成分である抗原タンパク質、抗原ペプチド、これら
を発現可能なDNA、インターフェロン、インターフェ
ロンを発現可能なDNA、免疫増強剤、そして投与剤形
であるエマルション等は、あらかじめ混合して製剤化し
たものを使用することもできれば、患者への投与時に用
時調製することも可能である。
【0045】以上のようにして調製された本発明の抗原
特異的T細胞の誘導剤について、以下のように抗原特異
的T細胞の誘導能を調べることができる。
【0046】実験動物に本発明の抗原特異的T細胞の誘
導剤を1回または複数回投与する。最後の投与から1週
間後に、脾臓を摘出し、脾臓のリンパ球を調製する。未
感作のマウスの脾細胞も同時に調製し、抗原ペプチドを
数時間パルスした後、2000〜5000rad 程度のX 線を照射
し、これを抗原提示細胞とする。免疫したマウスのリン
パ球に抗原提示細胞を加えることにより培養系で抗原ペ
プチドによる再刺激を行う。必要に応じて同様の刺激を
1週間に1回の割合で複数回行う。最後の刺激から1週
間後にリンパ球を回収し、抗原ペプチドをパルスした細
胞、抗原陽性の細胞などを標的細胞として、リンパ球内
に誘導された抗原ペプチド特異的T細胞が反応して産生
する種々のサイトカイン( 例えばIFN-γ) の量を定量し
たり、51Crでラベルした標的細胞に対する抗原ペプチド
特異的T細胞の傷害活性を51Cr遊離測定法(J.Immuno
l.,139:2888,1987)で測定することなどにより抗原特
異的T細胞の誘導能を調べることができる。ヒトの場合
は、実験動物の脾臓リンパ球の代りに、末梢血からフィ
コール法などで分離した末梢血単核球(PBMC)を用いて
同様な方法で抗原ペプチド特異的T細胞の誘導能を調べ
ることができる。
【0047】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤は、抗
原陽性の患者に投与すると、抗原提示細胞のHLA抗原
に抗原ペプチドが高密度に提示され、提示されたHLA
抗原複合体特異的T細胞が増殖してターゲット細胞(抗
原ペプチド陽性の細胞)を破壊したり、各種のサイトカ
インを産生して免疫を活性化することができる。好まし
くは、本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤は、腫瘍また
はウイルス感染症の治療または予防に用いる。腫瘍の治
療または予防に用いる場合、腫瘍特異的な腫瘍抗原ペプ
チドを有効成分とする本発明の抗原特異的T細胞の誘導
剤を患者に投与することにより、癌細胞に対する特異的
細胞性免疫が増強され、腫瘍を治療し、または腫瘍の増
殖・転移を予防することができる。さらに、本発明の抗
原特異的T細胞の誘導剤を、従来の化学療法や放射線療
法と併用することにより、治療効果を上げることも可能
である。
【0048】ウイルス感染症の治療または予防に用いる
場合、ウイルス由来の抗原ペプチドを有効成分とする本
発明の抗原特異的T細胞の誘導剤を患者に投与すること
により、ウイルス感染細胞に対する特異的細胞性免疫が
増強され、ウイルス感染症を治療または予防することが
できる。
【0049】投与方法としては、皮下注射、持続皮下注
射、皮内注射、静脈注射、動脈注射、筋肉注射、局所注
入、腹腔内投与等が挙げられる。浸透圧ポンプなどを用
いて連続的に徐々に投与することや、徐放性製剤(例え
ばミニペレット製剤)を調製し、埋め込むことも可能で
ある。投与回数としては特に限定されないが、通常、数
日ないし数ヶ月に1回投与する。
【0050】さらに本発明は、インターフェロンおよび
/またはそれが発現可能なDNAを有効成分として含有
する、抗原特異的T細胞の誘導増強剤をも提供する。前
述のように、本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤の有効
成分であるインターフェロンは、抗原特異的なT細胞の
誘導を増強する効果を有している。従って、前記のよう
に誘導剤の一成分として使用される他、抗原特異的T細
胞の誘導活性を高めるための誘導増強剤として、単独で
も使用され得る。本発明の誘導増強剤は、ワクチンによ
るT細胞の誘導活性が不十分な場合などに有効に使用さ
れる。特に、インターフェロン−αを用いることが好ま
しい。
【0051】本発明の誘導増強剤中のインターフェロン
の量は、抗原特異的なT細胞の誘導を増強可能であれば
特に限定されないが、IFN-α、IFN-β、IFN-γいずれ
も、1回の投与当たり好ましくは10U 〜1×108 U 程度
である。また、インターフェロンを発現可能なDNAの
量は、前記例示した程度の量のインターフェロンにより
奏される効果と同等の効果が奏されれば特に限定されな
い。
【0052】本発明の誘導増強剤の調製方法、投与方法
は、前記抗原特異的T細胞の誘導剤と同様である。
【0053】本発明におけるヒトにおいて抗原特異的T
細胞を誘導する方法としては、特に限定されるものでは
なく、抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来する
抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNAからなる
群より選ばれた少なくとも1種の投与と、インターフ
ェロンおよび/またはそれが発現可能なDNAの投与と
を、両者を含む製剤を投与することにより行ってもよ
く、別々の製剤として投与してもよい。後者の場合、同
時でもよく、順次投与してもよい。順次投与する場合、
いずれが先でいずれが後でもよく、例えば、抗原タンパ
ク質、該抗原タンパク質に由来する抗原ペプチドおよび
これらが発現可能なDNAからなる群より選ばれた少な
くとも1種を投与した後、インターフェロンおよび/ま
たはそれが発現可能なDNAを含有する抗原特異的T細
胞の誘導増強剤を投与する方法であってもよい。また、
インターフェロンおよび/またはそれが発現可能なDN
Aを投与した後、抗原タンパク質、該抗原タンパク質に
由来する抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNA
からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する抗原
特異的T細胞の誘導剤を投与する方法であってもよい。
その際の投与の間隔としては先の製剤を投与した直後で
もよく、約1日〜6ヵ月間をおいた後であってもよい。
あるいは、抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来す
る抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNAからな
る群より選ばれた少なくとも1種が投与されている個体
を対象にインターフェロンおよび/またはそれが発現可
能なDNAを含有する抗原特異的T細胞の誘導増強剤を
投与する態様であってもよい。この態様では、例えば、
抗原タンパク質等が投与されている患者に対して定期的
にインターフェロン等が投与される態様を含んでいる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0055】実施例1浸透圧ポンプによる抗原ペプチド投与系でのIFN-αのCT
L 誘導増強作用 浸透圧ポンプ( アルザ社、1003D 型) に薬剤を入れ、マ
ウス皮下に埋め込み、3日間で薬剤を徐放させる系での
CTL 誘導を検討した。実験群は、以下の5群を設定し
た。 1群:浸透圧ポンプで100 μg のペプチドFlu366-374
投与 2群:浸透圧ポンプで105unit(以下U と略記する) のIF
N-αを投与 3群:浸透圧ポンプで100 μg のペプチドFlu366-374
105 UのIFN-αを投与 4群:フロイントの不完全アジュバントと混合して100
μg のペプチドFlu366-3 74を投与 5群:無処理(薬剤投与なし)
【0056】インフルエンザウイルス由来のH -2Db
束性の抗原ペプチドであるペプチドFlu366-374のアミノ
酸配列は、Ala-Ser-Asn-Glu-Ser-Met-Glu-Thr-Met (配
列番号:34)であり、Fmoc法により合成した。
【0057】フロイントの不完全アジュバント(以下、
IFA と略記する)は、和光純薬より購入した。2本のガ
ラスシリンジを連結し、等量のIFA とペプチド溶液(2mg
/ml)を混合することによりエマルションを用時調製し
た。
【0058】マウスIFN-αは、酪酸ナトリウムで前処理
したマウス細胞株のEAT 細胞( エールリッヒ腹水癌由
来、ATCC株番号CCL-77) にウイルスNewcastle Disease
Virus(以下、NDV と略記する)を感染させ、テオフィ
リン処理することにより産生されたIFN-αをCPG カラ
ム、抗IFN-α抗体カラムを用いて精製することにより調
製した。IFN-αの力価は、ウイルスによる細胞変性効果
(CPE) のIFN-αによる阻止を指標にした測定法を成書
(M.J.Clemens ら編、“Lymphokines and Interferons
:a practical approach”,p.6,IRL Press ,Oxfor
d,1987)に記載の方法を参考にして行い定量した。
【0059】1から3群は、薬剤を充填した浸透圧ポン
プをC57BL/6 マウス(日本チャールズ・リバー)の尾底
部の皮下に留置した。4群は、IFA のエマルションをC5
7BL/6 マウスの尾底部の皮下に0.1ml を投与した。各
群、3匹を用いた。
【0060】薬剤投与7日後に各群のマウスから脾臓を
摘出し、溶血処理をして脾細胞を調製した。脾細胞は24
穴プレートに5×106 細胞/well(1.7ml )で10穴ずつ
播種した。無処理マウス脾臓から抗原提示細胞用に脾細
胞を調製し、ペプチドFlu366 -374を90μg/ml添加して37
℃で1時間培養してペプチドパルスした後、X線照射
(2000rad )した。この抗原提示細胞を前述の1から5
群のマウス脾細胞を播種した24穴プレートに5×106
胞/well(0.1ml )添加して、in vitroでのペプチド再
刺激を行った。培養には、RPMI1640に10%FCS 、10U/ml
マウスIL-2(BECTON DICKINSON 社) 、10mM HEPES、20
mM L- グルタミン、1mM ピルビン酸ナトリウム、1mM ME
M 非必須アミノ酸(GIBCO BRL社) 、1 %MEM ビタミン(G
IBCO BRL社) 、55μM2-メルカプトエタノールを含む培
養液を用いた。
【0061】5日間培養後、プレートの脾細胞を回収
し、T.Nishimura et al 、J.Immunol.,139 ,2888(198
7)に記載の方法に従い、4時間の51Cr遊離測定法を行っ
てペプチド特異的な細胞傷害活性を測定した。ペプチド
特異的な細胞傷害活性測定の標的細胞は、51Crで標識
し、ペプチドFlu366-374をパルスしたEL-4細胞(リンパ
腫由来、ATCC株番号TIB-39)を用いた。非特異的な細胞
傷害活性測定の標的細胞は、51Crで標識したEL-4細胞を
用いた。結果を図1(A)および図1(B) に示す。図1(B)
は、ペプチドをパルスしていないEL-4に対する細胞傷害
活性を示しているが、全群で傷害活性は10%以下の低値
であり、本検討では、非特異的キラー細胞は誘導されな
かった。図1(A)は、ペプチドをパルスしたEL-4細胞に対
する細胞傷害活性を示している。図1(A)より浸透圧ポン
プを用いてペプチドまたはIFN-αを単独で投与した場合
(1群、2群)は、無処理(5 群)と同様にペプチド特
異的CTLは誘導されなかった。しかし、浸透圧ポンプを
用いてペプチドとIFN-αを同時に投与した場合には、IF
A を用いた投与と同様に、ペプチド特異的細胞傷害活性
が検出されることから、CTL が誘導されていることが明
らかとなった。この結果よりIFN-αには、CTL 誘導増強
作用のあることが示された。
【0062】実施例2IFA 剤形でのIFN-αのCTL 誘導増強作用 IFA のエマルション剤形で抗原ペプチドを投与して特異
的CTL を誘導する系でのIFN-αの作用を検討した。 1群:IFA 剤形で100 μg のペプチドFlu366-374を投与 2群:IFA 剤形で100 μg のペプチドFlu366-374と105U
のIFN-αを投与 3群:IFA 剤形(vehicle) を投与
【0063】ペプチドFlu366-374、IFA およびIFN-α
は、実施例1と同一ロットを使用した。2本のガラスシ
リンジを連結し、PBS で調製した薬剤溶液と等量のIFA
を混合することによりエマルションを用時調製し、C57B
L/6 マウスの尾底部の皮下に0.1ml を投与した。各群、
3匹を用いた。投与7日後に脾細胞を調製し、以下、実
施例1と同様にペプチド再刺激を行い、培養5日後に51
Cr遊離法により細胞傷害活性を測定した。
【0064】結果を図2(A)、図2(B)に示す。図2(B)は、
ペプチドをパルスしていないEL-4に対する細胞傷害活性
を示しているが、全群で傷害活性は10%以下の低値であ
り、本検討では、非特異的キラー細胞は誘導されなかっ
た。図2(A) は、ペプチドをパルスしたEL-4に対する細
胞傷害活性を示している。図2(A) より、ペプチドおよ
びIFN-αを投与した群(2群) では、IFA でペプチドのみ
を投与した群(1群) に比べて、強い細胞傷害活性が誘導
されていた。この結果よりIFN-αには、IFA 投与による
ペプチド特異的CTL の誘導を増強する作用のあることが
明らかになった。
【0065】配列表フリーテキスト 配列番号:29は、SART−1由来の抗原ペプチドの
HLA抗原結合モチーフに基づいて設計されたペプチド
である。
【0066】配列番号:30は、SART−1由来の抗
原ペプチドのHLA抗原結合モチーフに基づいて設計さ
れたペプチドである。
【0067】配列番号:31は、SART−1由来の抗
原ペプチドのHLA抗原結合モチーフに基づいて設計さ
れたペプチドである。
【0068】配列番号:32は、サイクロフィリンB由
来の抗原ペプチドのHLA抗原結合モチーフに基づいて
設計されたペプチドである。
【0069】配列番号:33は、サイクロフィリンB由
来の抗原ペプチドのHLA抗原結合モチーフに基づいて
設計されたペプチドである。
【0070】
【発明の効果】本発明の抗原特異的T細胞の誘導剤は、
有効成分であるIFN-α等のインターフェロンが抗原ペプ
チド特異的T細胞誘導作用を増強するものであるため、
抗原ペプチド特異的細胞性免疫誘導を目的とするワクチ
ンとして有用である。
【0071】
【配列表】
SEQUENCE LISTING <110> Sumitomo Pharmaceuticals Co., Ltd. <120> Agent for Induction of Antigen-Specific T Ce
ll <130> SP-12-005 <150> JP 11-207687 <151> 1999-07-22 <160> 34
【0072】<210> 1 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 1
【0073】<210> 2 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2
【0074】<210> 3 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 3
【0075】<210> 4 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 4
【0076】<210> 5 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 5
【0077】<210> 6 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 6
【0078】<210> 7 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 7
【0079】<210> 8 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 8
【0080】<210> 9 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 9
【0081】<210> 10 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 10
【0082】<210> 11 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 11
【0083】<210> 12 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 12
【0084】<210> 13 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 13
【0085】<210> 14 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 14
【0086】<210> 15 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 15
【0087】<210> 16 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 16
【0088】<210> 17 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 17
【0089】<210> 18 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 18
【0090】<210> 19 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 19
【0091】<210> 20 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 20
【0092】<210> 21 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 21
【0093】<210> 22 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 22
【0094】<210> 23 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 23
【0095】<210> 24 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 24
【0096】<210> 25 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 25
【0097】<210> 26 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 26
【0098】<210> 27 <211> 8 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 27
【0099】<210> 28 <211> 9 <212> PRT <213> Saccharomyces cerevisiae <400> 28
【0100】<210> 29 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <221> VARIANT <223> Designed peptide based on the motif for anti
genic peptide fromSART-1,to which HLA antigen bind
s. <400> 29
【0101】<210> 30 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <221> VARIANT <223> Designed peptide based on the motif for anti
genic peptide fromSART-1,to which HLA antigen bind
s. <400> 30
【0102】<210> 31 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <221> VARIANT <223> Designed peptide based on the motif for anti
genic peptide fromSART-1,to which HLA antigen bind
s. <400> 31
【0103】<210> 32 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <221> VARIANT <223> Designed peptide based on the motif for anti
genic peptide fromcyclophilin B,to which HLA antig
en binds. <400> 32
【0104】<210> 33 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <221> VARIANT <223> Designed peptide based on the motif for anti
genic peptide fromcyclophilin B,to which HLA antig
en binds. <400> 33
【0105】<210> 34 <211> 9 <212> PRT <213> Influenza virus <400> 34
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、浸透圧ポンプによる抗原ペプチド投与
系でのIFN-αのCTL 誘導増強作用を示すグラフである。
図1(A)は、ペプチドをパルスしたEL-4細胞に対する細胞
傷害活性を示し、図1(B)は、ペプチドをパルスしていな
いEL-4細胞に対する細胞傷害活性を示す。
【図2】図2は、IFA 剤形でのIFN-αのCTL 誘導増強作
用を示すグラフである。図2(A) は、ペプチドをパルス
したEL-4細胞に対する細胞傷害活性を示し、図2(B)は、
ペプチドをパルスしていないEL-4細胞に対する細胞傷害
活性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 9/20 A61K 9/50 9/50 39/02 38/21 45/00 39/02 48/00 45/00 A61P 31/12 48/00 35/00 A61P 31/12 37/04 35/00 43/00 37/04 A61K 37/02 43/00 37/66 C12N 15/09 ZNA C12N 15/00 ZNAA

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由
    来する抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNAか
    らなる群より選ばれた少なくとも1種とインターフェロ
    ンおよび/またはそれが発現可能なDNAとを有効成分
    として含有する、抗原特異的T細胞の誘導剤。
  2. 【請求項2】 インターフェロンがインターフェロン−
    αである請求項1記載の誘導剤。
  3. 【請求項3】 抗原タンパク質または抗原ペプチドとイ
    ンターフェロン−αとを有効成分として含有する、請求
    項2記載の誘導剤。
  4. 【請求項4】 免疫増強剤をさらに含有する、請求項1
    〜3いずれか記載の誘導剤。
  5. 【請求項5】 油中水型エマルション、水中油型エマル
    ション、水中油中水型エマルション、リポソーム、マイ
    クロスフェアー、マイクロカプセル、固形注射剤または
    液剤の剤形である、請求項1〜4いずれか記載の誘導
    剤。
  6. 【請求項6】 抗原が腫瘍抗原またはウイルス由来抗原
    である、請求項1〜5いずれか記載の誘導剤。
  7. 【請求項7】 腫瘍もしくはウイルス感染症の治療また
    は予防に用いる、請求項1〜6いずれか記載の誘導剤。
  8. 【請求項8】 インターフェロンおよび/またはそれが
    発現可能なDNAを有効成分として含有する、抗原特異
    的T細胞の誘導増強剤。
  9. 【請求項9】 インターフェロンがインターフェロン−
    αである請求項8記載の誘導増強剤。
  10. 【請求項10】 抗原タンパク質、該抗原タンパク質に
    由来する抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNA
    からなる群より選ばれた少なくとも1種を投与した後に
    使用される、インターフェロンおよび/またはそれが発
    現可能なDNAを含有する抗原特異的T細胞の誘導増強
    剤。
  11. 【請求項11】 インターフェロンおよび/またはそれ
    が発現可能なDNAを投与した後に使用される、抗原タ
    ンパク質、該抗原タンパク質に由来する抗原ペプチドお
    よびこれらが発現可能なDNAからなる群より選ばれた
    少なくとも1種を含有する抗原特異的T細胞の誘導剤。
  12. 【請求項12】 抗原タンパク質、該抗原タンパク質に
    由来する抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNA
    からなる群より選ばれた少なくとも1種が投与されてい
    る個体を対象とする、インターフェロンおよび/または
    それが発現可能なDNAを含有する抗原特異的T細胞の
    誘導増強剤。
  13. 【請求項13】 抗原特異的T細胞の誘導剤を製造する
    ための、抗原タンパク質、該抗原タンパク質に由来する
    抗原ペプチドおよびこれらが発現可能なDNAからなる
    群より選ばれた少なくとも1種とインターフェロンおよ
    び/またはそれが発現可能なDNAの使用。
  14. 【請求項14】 抗原特異的T細胞の誘導増強剤を製造
    するための、インターフェロンおよび/またはそれが発
    現可能なDNAの使用。
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