JP2001088798A - 宇宙用展開構造物 - Google Patents

宇宙用展開構造物

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JP2001088798A
JP2001088798A JP27001999A JP27001999A JP2001088798A JP 2001088798 A JP2001088798 A JP 2001088798A JP 27001999 A JP27001999 A JP 27001999A JP 27001999 A JP27001999 A JP 27001999A JP 2001088798 A JP2001088798 A JP 2001088798A
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panels
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JP27001999A
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Yumi Senbokutani
由美 仙北谷
Hirochika Ishikawa
博規 石川
Yoshinori Nakasuga
好典 中須賀
Akihiro Miyasaka
明宏 宮坂
Hiroaki Tsunoda
博明 角田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納時の容積を小さくし、かつ展開時の強度
を高くする。 【解決手段】 展開構造物1は、第1パネル11と、第
2パネル12と、第3パネル13と、周方向に隣接する
パネル間を機械的に連結し、収納時においては周方向に
配置された各パネルを、厚さ方向の位置をずらしながら
構造物の中心を軸として回転させるべく変形する第1ス
ライド式ヒンジと、放射線方向に隣接するパネル間を機
械的に連結し、収納時においては放射線方向に配置され
た各パネルを、厚さ方向の位置をずらしながら放射線方
向に移動させるべく変形する第2スライド式ヒンジとか
ら構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工衛星等に収納
状態で搭載され、宇宙空間で展開する平面型の宇宙用展
開構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、宇宙空間で2次元的に展開す
るアンテナや太陽電池などの宇宙用展開構造物の展開方
法の1例としては、図11(a)に示すようなものが挙
げられる。図11(a)に示す宇宙用展開構造物61
は、複数のパネルをx,y軸方向にそれぞれ所定の枚数
だけ並べる。ここで、パネル65を開始点とすると、ま
ずy軸方向に並べてある隣のパネル66との間を山折り
ヒンジ63でつなぎ、パネル66と隣接するパネル67
との間を谷折りヒンジ64でつなぐ。このような連結を
繰り返して、y軸方向に並べてある全てのパネルをつな
いだ後、パネル65と反対側の端にあるパネル62と、
x軸方向で隣接するパネル68との間の連結について
は、パネル62とパネル67との間のヒンジが山折りヒ
ンジであれば谷折りヒンジを設け、谷折りヒンジであれ
ば山折りヒンジを設ける。ここでは、パネル62とパネ
ル67との間が山折りヒンジなので、パネル62とパネ
ル68との間は谷折りヒンジ69でつなぐ。このように
山折りヒンジと谷折りヒンジを交互に配置することによ
り、2次元に広がる宇宙用展開構造物61を構成するこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大型の展開構造物をロ
ケットフェアリング内に効率的に収納するには、展開構
造物をより収納しやすい形状に折り畳めると便利であ
る。しかしながら、図11(a)の宇宙用展開構造物6
1では、収納しやすい形状に折り畳むことはできるが、
図11(b)に示す71の位置にヒンジがないため、展
開時の強度が足りないという問題点があった。本発明
は、上記課題を解決するためになされたもので、収納時
の容積を小さくすることができ、かつ展開時の強度を高
くすることができる宇宙用展開構造物を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の宇宙用展開構造
物は、展開時において1つの頂点が互いに向かい合うよ
うに構造物の中心から放射線状に配置される三角形状の
複数の第1パネル(11)と、展開時において前記放射
線方向の2つの縁辺が第1パネルの放射線方向に沿った
2つの縁辺の延長線上に位置し、前記第1パネルを取り
巻くように配置される複数の第2パネル(12)と、周
方向に隣接するパネル間を機械的に連結し、収納時にお
いては前記周方向に配置された各パネルを、厚さ方向の
位置をずらしながら構造物の中心を軸として回転させる
べく変形する第1スライド式ヒンジと、前記放射線方向
に隣接するパネル間を機械的に連結し、収納時において
は前記放射線方向に配置された各パネルを、厚さ方向の
位置をずらしながら前記放射線方向に移動させるべく変
形する第2スライド式ヒンジとを有している。そして、
収納時においては前記周方向に配置された各パネルを第
1のスライド式ヒンジによって重ね合わせた後、前記放
射線方向に配置された各パネルを第2のスライド式ヒン
ジによって重ね合わせるものである。
【0005】また、前記第2スライド式ヒンジは、前記
放射線方向に隣接する異種のパネルのうち収納時に上側
に移動するパネル内に配置されている。この第2スライ
ド式ヒンジは、前記異種のパネルのうち収納時に下側に
移動するパネルに一端が接続されたケーブル(22)
と、展開時において前記異種のパネルが前記放射線方向
に沿って互いに離れるようにケーブルを引くスライドバ
ネ(24)と、展開時において前記異種のパネルの厚さ
方向の位置が揃うように前記ケーブルとスライドバネを
巻き取る回転バネ(23)とから構成される。また、本
発明の宇宙用展開構造物の1構成例は、前記第1、第2
スライド式ヒンジの代わりに、収納時において連結部を
山折りあるいは谷折りに折り畳むべく変形する折り畳み
式ヒンジ(41〜44)を有するものである。また、本
発明の宇宙用展開構造物の1構成例は、展開時において
前記折り畳み式ヒンジをパネル内部に引き込む手段(5
1)を有するものである。そして、本発明の宇宙用展開
構造物の1構成例として、前記折り畳み式ヒンジ(43
a,44a)は、収納時の折り畳み動作中において隣接
するパネル間の距離が最も短い位置に配置されるもので
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】[実施の形態の1]次に、本発明
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態となる宇宙用展開構造
物が完全に展開した状態を示す平面図である。図1のよ
うに展開後の形状が多角形となる宇宙用展開構造物1
は、展開時において1つの頂点が互いに向かい合うよう
に構造物の中心から放射線状に配置される三角形状の複
数の第1パネル11と、展開時において内周側の縁辺が
第1パネル11の外周側の縁辺と向かい合い、この内周
側の縁辺とつながる前記放射線方向の2つの縁辺が第1
パネル11の放射線方向に沿った2つの縁辺の延長線上
に位置する、第1パネル11を取り巻くように配置され
る四角形状の複数の第2パネル12と、展開時において
内周側の縁辺が第2パネル12の外周側の縁辺と向かい
合い、この内周側の縁辺とつながる前記放射線方向の2
つの縁辺が第2パネル12の放射線方向に沿った2つの
縁辺の延長線上に位置する、第2パネル12を取り巻く
ように配置される四角形状の複数の第3パネル13と、
周方向に隣接するパネル間を機械的に連結し、収納時に
おいては周方向に配置された各パネルを、厚さ方向の位
置をずらしながら構造物の中心を軸として回転させるべ
く変形する第1スライド式ヒンジ(不図示)と、前記放
射線方向に隣接するパネル間を機械的に連結し、収納時
においては放射線方向に配置された各パネルを、厚さ方
向の位置をずらしながら放射線方向に移動させるべく変
形する第2スライド式ヒンジ(不図示)とから構成され
る。
【0007】パネル11,12,13の各個数は同一で
あり、パネル11,12,13は宇宙用展開構造物1を
半径方向(前記放射線方向)に3等分し、かつ周方向に
16等分する大きさとなっている。この宇宙用展開構造
物1の収納方法を図2を用いて説明する。ここで、同一
の放射線方向に1列に並んだ3つのパネル11,12,
13の集まりを群14と呼ぶ。宇宙用展開構造物1を収
納するには、各群14の厚さ方向の位置をずらしなが
ら、各群14を展開構造物1の中心を回転中心として例
えば時計回りに回転させることで、各群14を厚さ方向
に重ね合わせた形状とする。
【0008】図2(a)は、3つの群14が回転して厚
さ方向に重なりつつある様子を上から見た平面図であ
る。また、図2(b)は、図2(a)の状態を横方向か
ら見た側面図である。続いて、図2(c)に示すよう
に、同一種類のパネル毎、すなわちパネル11の固ま
り、パネル12の固まり、パネル13の固まり毎に厚さ
方向の位置をずらしながら、これらパネルの固まりをそ
れぞれ移動させることにより、パネルの固まりを厚さ方
向に完全に重ね合わせる(図2(d))。図2(e)は
図2(d)の状態を上から見た平面図である。こうし
て、宇宙用展開構造物1を収納状態に移行させることが
できる。
【0009】次に、このような収納状態から宇宙用展開
構造物1を展開させる展開方法を図3、図4、図5を用
いて説明する。なお、図3〜図5では、パネル11,1
2,13のそれぞれについて最大で3枚分のみ記載して
いる。まず、同一種類のパネル毎に、これらパネルを前
記放射線方向となるべき方向に移動させるには、図3
(a)に示す第2スライド式ヒンジが使われる。図3
(a)は、パネル11,12,13のそれぞれの固まり
が厚さ方向に重なり合っている状態で、各パネル内部を
透視した斜視図である。
【0010】第2スライド式ヒンジは、車輪21と、ケ
ーブル22と、回転バネ23と、スライドバネ24とか
ら構成される。収納状態のパネル11(11−1〜11
−3)の固まりにおいて、一番上のパネル11−1の内
部には、2つの車輪21が収められている。収納状態の
パネル12(12−1〜12−3)の固まりにおいて一
番上のパネル12−1と、パネル11−1内の車輪21
との間は、この車輪21の車軸に取り付けられたケーブ
ル22によってつながれている。ケーブル22は、展開
構造物1の放射線方向となるべき方向(図3における左
右方向)に沿って設けられた、各パネル11−1,11
−2,11−3の下面の開口部25を通ってパネル12
−1とつながれている。
【0011】さらに、パネル11−1の内部には、展開
構造物1の周方向となるべき方向に沿った軸を回転中心
としてパネル11−1に回転自在に取り付けられた回転
ばね23と、一端が車輪21の車軸に取り付けられ、他
端が回転バネ23に取り付けられたスライドバネ24と
が収められている。
【0012】パネル12にも同様の第2スライド式ヒン
ジが設けられている。すなわち、収納状態のパネル12
(12−1〜12−3)の固まりにおいて、一番上のパ
ネル12−1の内部には、車輪21が収められている。
収納状態のパネル13(13−1〜13−3)の固まり
において一番上のパネル13−1と、パネル12−1内
の車輪21との間は、この車輪21の車軸に取り付けら
れたケーブル22によってつながれている。さらに、パ
ネル12−1の内部には、回転ばね23とスライドバネ
24とが収められている。
【0013】図2(d)に示した収納状態では、回転バ
ネ23は、左回り(反時計方向)に回転すべく駆動力を
蓄え、スライドバネ24は、展開構造物1の外周方向
(図3における右方向)に縮むべく駆動力を蓄えてい
る。収納状態から展開が始まって第2スライド式ヒンジ
の動作が完了するまで、各パネル11(11−1〜11
−3)は、結合機構26によって一固まりとなるように
互いに固定されている。同様に、各パネル12(12−
1〜12−3)は、結合機構26によって互いに固定さ
れ、各パネル13(13−1〜13−3)も、結合機構
26によって互いに固定されている。
【0014】図3(b)は、パネル11,12のそれぞ
れの固まりが厚さ方向に重なり合っている状態で、各パ
ネル内部を透視した側面図である。前述のように、図2
(d)に示した収納状態では、スライドバネ24は、縮
む方向の駆動力を蓄えている。したがって、展開構造物
1を収納状態にロックしているロック機構(不図示)が
解除されると、スライドバネ24は、縮む方向に変形し
始める。バネ24の変形により、車輪21の車軸が回転
バネ23の方に引っ張られ、車輪21は、パネル11−
1内を回転しつつ回転バネ23の方向に移動する。
【0015】この時点では、ケーブル22の長さが一定
なので、車輪21とその車軸が回転バネ23の方向に移
動すると、パネル11とパネル12の前記放射線方向の
位置関係が互いに離れる方向に変化する(すなわち、パ
ネル11の固まりとパネル12の固まりの何れか一方若
しくはその両方が前記展開構造物1の放射線方向となる
べき方向に沿って互いに逆向きに移動する)。図3
(a)、図3(b)は、このような移動途中の状態を示
している。
【0016】図3(c)は、スライドバネ24が完全に
縮んだ状態で、パネル11,12内部を透視した側面図
である。前述のように、図2(d)に示した収納状態で
は、回転バネ23は、左回り(反時計方向)に回転すべ
く駆動力を蓄えている。回転バネ23には、スライドバ
ネ24が取り付けられているので、バネ24が伸びた状
態では、パネル11−1内部の底面と天井との間にある
バネ24が回転バネ23の回転を抑える働きをする。し
たがって、この状態では、回転バネ23は回転しない。
【0017】そして、図3(c)の状態になると、回転
バネ23が反時計方向の回転を開始する。このとき、回
転バネ23は、スライドバネ24とケーブル22とを巻
き取るように回転する。ケーブル22の巻き取りが開始
されると、ケーブル22の長さが徐々に短くなるので、
パネル11とパネル12の厚さ方向の位置関係が図4
(a)に示すように互いに接近する方向に変化する(す
なわち、パネル11の固まりとパネル12の固まりの何
れか一方若しくはその両方が互いに接近する方向に移動
する)。
【0018】そして、ついにはパネル11(11−1〜
11−3)とパネル12(12−1〜12−3)の厚さ
方向の位置が同一となる(図4(b))。パネル11と
パネル12の厚さ方向の位置が同一となった後、結合機
構27は、隣接するパネル11とパネル12とを結合し
固定する(図4(c))。これにより、第2スライド式
ヒンジの動作が終了するので、結合機構26は、各パネ
ルの結合を解除する。
【0019】以上のような第2スライド式ヒンジの動
作、結合機構27による固定、結合機構26の解除は、
パネル12(12−1〜12−3)とパネル13(13
−1〜13−3)との間でも同時に起こる。こうして、
パネル11〜13は、前述の群14の状態となる。図4
(d)は、このときの状態を上から見た平面図であり、
各群14が厚さ方向に重なり合っている。
【0020】次に、各群14は、第1スライド式ヒンジ
が発生する駆動力により、展開構造物1の中心となるべ
き位置を回転中心として回転を開始する(図4
(e))。図4(f)は、図4(e)をA−A線で切断
したときの断面図である。なお、図4(f)では、パネ
ル13の断面のみを示している。各パネル13(13−
1〜13−3)の下面には、円弧状のスリット28が設
けられており、一方、各パネル13の上面には、収納時
にスリット28と咬みあう形状の突起29が設けられて
いる。このスリット28と突起29の咬みあいには、滑
動可能な余裕が設けられているものとする。なお、ここ
では、スリット28と突起29をパネル13に設けてい
るが、他のパネルに設けてもよい。
【0021】次に、図5は、図4(e)の状態をBの方
向から見たときにパネル13内部を透視した側面図であ
る。各パネル13(13−1,13−2)の内部には、
第1スライド式ヒンジが収められている。この第1スラ
イド式ヒンジは、展開構造物1の前記放射線方向となる
べき方向に沿った軸を回転中心としてパネル13に回転
自在に取り付けられた回転バネ30と、一端が回転バネ
30に取り付けられたケーブル31とから構成される。
ケーブル31の他端は、回転バネ30が収納されている
パネル13に対して収納時に真下に移動するパネル13
に取り付けられている。
【0022】図4(d)の状態では、回転バネ30は、
左回り(反時計方向)に回転すべく駆動力を蓄えてい
る。したがって、回転バネ30が反時計方向の回転を開
始すると、回転バネ30はケーブル31を巻き取るよう
に回転する。ケーブル31の巻き取りが開始されると、
ケーブル31の長さが徐々に短くなるので、パネル13
−1とパネル13−2の周方向の位置関係が互いに離れ
る方向に変化する。このとき、スリット28と突起29
が咬みあっているので、パネル13−1とパネル13−
2の何れか一方若しくはその両方は、前記展開構造物1
の中心となるべき位置を回転中心として互いに逆向きに
回転する。
【0023】パネル11〜13は、前記結合機構27の
動作により、群14毎に固定されている。したがって、
各群14が前記展開構造物1の中心となるべき位置を回
転中心として回転することになる。このような回転の結
果、ついには各群14の厚さ方向の位置が同一となる。
各群14の厚さ方向の重なりがなくなった時点で、スリ
ット28と突起29の咬みあいは解除される。
【0024】以上のようにして、展開構造物1は、図1
のような展開状態に移行する。なお、各群14のうち1
つの群14(図4(d)の状態において最も下にある群
14)については第1スライド式ヒンジを設ける必要は
ない。また、展開構造物1の収納方法を図2を用いて簡
単に説明したが、展開構造物1を収納する場合には、展
開時と逆の順序で第1スライド式ヒンジを外部から力を
加えることによって変形させた後、同様に第2スライド
式ヒンジを外部から力を加えることによって変形させれ
ばよい。
【0025】なお、本実施の形態では、第2スライド式
ヒンジに車輪21、ケーブル22、回転バネ23及びス
ライドバネ24を用いているが、第1スライド式ヒンジ
と同様に、回転バネとケーブルで第2スライド式ヒンジ
を構成してもよい。また、図1の例では、展開後の構造
物1の平面形状が正多角形となっているが、これを円形
としてもよい。この場合には、展開時に一番外側に位置
するパネルの外周側の縁辺が円弧状となる。
【0026】[実施の形態の2]実施の形態の1では、
隣接するパネル間の連結にスライド式ヒンジを用いた
が、収納時において連結部を山折りあるいは谷折りに折
り畳むべく変形する折り畳み式ヒンジを用いてもよい。
図6は、本発明の第2の実施の形態となる宇宙用展開構
造物の一部を示す平面図である。
【0027】本実施の形態では、第1パネル11と隣接
する第2パネル12とを機械的に連結するヒンジとし
て、収納時に連結部を谷折りに折り畳むべく変形する折
り畳み式ヒンジ41を設け、第2パネル12と隣接する
第3パネル13とを機械的に連結するヒンジとして、収
納時に連結部を山折りに折り畳むべく変形する折り畳み
式ヒンジ42を設けている。
【0028】図7(a)に示すように、第1パネル11
と隣接する第2パネル12との連結部を谷折りにし、第
2パネル12と隣接する第3パネル13との連結部を山
折りにすることにより、図6の宇宙用展開構造物1a
は、上から見たとき図7(b)のような形状となる。さ
らに、周方向に隣接するパネル間には、収納時に連結部
を山折りに折り畳むべく変形する折り畳み式ヒンジ43
と、収納時に連結部を谷折りに折り畳むべく変形する折
り畳み式ヒンジ44とが交互に設けられている。これに
より、山折りと谷折りを交互に繰り返すと、宇宙用展開
構造物1aは、上から見たとき図7(c)のような形状
となる。
【0029】[実施の形態の3]図8(a)は、図7
(c)に示した収納状態の宇宙用展開構造物1aの側面
図である。実施の形態の2における山折りの折り畳み式
ヒンジ43は、折り畳んだときに外側となるパネル13
同士を結ぶヒンジであることから、他のヒンジに比べて
大きいヒンジになってしまう。これに対して、谷折りの
折り畳み式ヒンジ44は、折り畳んだときに内側となる
パネル13同士を結ぶヒンジなので、ヒンジ43に比べ
て小さくて済む。したがって、宇宙用展開構造物1aを
展開させると、ヒンジ43によって結合されるパネル間
の間隔は、図8(b)に示すようにヒンジ44によって
結合されるパネルの間隔よりも広くなってしまう。
【0030】本実施の形態では、展開時に折り畳み式ヒ
ンジ43をこれらのヒンジの両脇にあるパネル内部に引
き込むバネ51を設けている。したがって、周方向に隣
接するパネル11〜13を折り畳み式ヒンジ43が発生
する駆動力により図9(a)、図9(b)、図9(c)
のように徐々に展開させると、折り畳み式ヒンジ43
は、バネ51を収容しているパネル(図9の例ではパネ
ル13)内部に引き込まれる。こうして、図9(e)の
ように展開後のヒンジ43の長さを短くすることができ
る。
【0031】[実施の形態の4]図10は、本発明の第
4の実施の形態における折り畳み式ヒンジの構成を説明
するための図である。図10(a)は、本実施の形態の
展開構造物が図7(b)に相当する状態にあるときの側
面図である。本実施の形態では、収納時の折り畳み動作
中において隣接するパネル間の距離が最も短い位置に、
山折りの折り畳み式ヒンジ43aと谷折りの折り畳み式
ヒンジ44aとを設けている。図10(b)のように折
り畳み式ヒンジ43aを山折りに、折り畳み式ヒンジ4
4aを谷折りに折り畳むと、図10(c)のようにな
る。以上のような構成により、本実施の形態では、隣接
するパネル間の間隔が開かないようにすることができ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、展開時に円形または多
角形となる宇宙用展開構造物を放射線方向と周方向に分
割し、周方向に隣接するパネル間を第1スライド式ヒン
ジによって機械的に連結し、放射線方向に隣接するパネ
ル間を第2スライド式ヒンジによって機械的に連結する
ことにより、展開時の強度を高くすることができる。ま
た、収納時には、周方向に配置された各パネルを第1の
スライド式ヒンジによって重ね合わせた後、放射線方向
に配置された各パネルを第2のスライド式ヒンジによっ
て重ね合わせることができるので、収納時の容積を小さ
くすることができる。
【0033】また、スライド式ヒンジの代わりに折り畳
み式ヒンジを用いる場合に、展開時において折り畳み式
ヒンジをパネル内部に引き込む手段を設けることによ
り、隣接するパネル間の間隔が開かないようにすること
ができる。
【0034】また、折り畳み式ヒンジを、収納時の折り
畳み動作中において隣接するパネル間の距離が最も短い
位置に配置することにより、隣接するパネル間の間隔が
開かないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となる宇宙用展開
構造物が完全に展開した状態を示す平面図である。
【図2】 図1の宇宙用展開構造物の収納方法を説明す
るための図である。
【図3】 図1の宇宙用展開構造物の展開方法を説明す
るための図である。
【図4】 図1の宇宙用展開構造物の展開方法を説明す
るための図である。
【図5】 図1の宇宙用展開構造物の展開方法を説明す
るための図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態となる宇宙用展開
構造物の一部を示す平面図である。
【図7】 図6の宇宙用展開構造物の収納方法を説明す
るための図である。
【図8】 図6の宇宙用展開構造物の収納状態を示す側
面図及び展開状態を示す平面図である。
【図9】 本発明の第3の実施の形態における折り畳み
式ヒンジの構成を説明するための図である。
【図10】 本発明の第4の実施の形態における折り畳
み式ヒンジの構成を説明するための図である。
【図11】 従来の宇宙用展開構造物の平面図である。
【符号の説明】
1、1a…宇宙用展開構造物、11…第1パネル、12
…第2パネル、13…第3パネル、14…群、21…車
輪、22…ケーブル、23…回転バネ、24…スライド
バネ、25…開口部、26、27…結合機構、28…ス
リット、29…突起、30…回転バネ、31…ケーブ
ル、41、42、43、44、43a、44a…折り畳
み式ヒンジ、51…バネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中須賀 好典 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 宮坂 明宏 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 角田 博明 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 展開時に円形又は多角形となる宇宙用展
    開構造物において、展開時において1つの頂点が互いに
    向かい合うように構造物の中心から放射線状に配置され
    る三角形状の複数の第1パネルと、 展開時において前記放射線方向の2つの縁辺が第1パネ
    ルの放射線方向に沿った2つの縁辺の延長線上に位置
    し、前記第1パネルを取り巻くように配置される複数の
    第2パネルと、 周方向に隣接するパネル間を機械的に連結し、収納時に
    おいては前記周方向に配置された各パネルを、厚さ方向
    の位置をずらしながら構造物の中心を軸として回転させ
    るべく変形する第1スライド式ヒンジと、 前記放射線方向に隣接するパネル間を機械的に連結し、
    収納時においては前記放射線方向に配置された各パネル
    を、厚さ方向の位置をずらしながら前記放射線方向に移
    動させるべく変形する第2スライド式ヒンジとを有し、 収納時においては前記周方向に配置された各パネルを第
    1のスライド式ヒンジによって重ね合わせた後、前記放
    射線方向に配置された各パネルを第2のスライド式ヒン
    ジによって重ね合わせることを特徴とする宇宙用展開構
    造物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の宇宙用展開構造物におい
    て、 前記第2スライド式ヒンジは、前記放射線方向に隣接す
    る異種のパネルのうち収納時に上側に移動するパネル内
    に配置され、 前記異種のパネルのうち収納時に下側に移動するパネル
    に一端が接続されたケーブルと、 展開時において前記異種のパネルが前記放射線方向に沿
    って互いに離れるようにケーブルを引くスライドバネ
    と、 展開時において前記異種のパネルの厚さ方向の位置が揃
    うように前記ケーブルとスライドバネを巻き取る回転バ
    ネとから構成されることを特徴とする宇宙用展開構造
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の宇宙用展開構造物におい
    て、 前記第1、第2スライド式ヒンジの代わりに、収納時に
    おいて連結部を山折りあるいは谷折りに折り畳むべく変
    形する折り畳み式ヒンジを有することを特徴とする宇宙
    用展開構造物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の宇宙用展開構造物におい
    て、 展開時において前記折り畳み式ヒンジをパネル内部に引
    き込む手段を有することを特徴とする宇宙用展開構造
    物。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の宇宙用展開構造物におい
    て、 前記折り畳み式ヒンジは、収納時の折り畳み動作中にお
    いて隣接するパネル間の距離が最も短い位置に配置され
    ることを特徴とする宇宙用展開構造物。
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