JP2001086137A - 無線通信システム - Google Patents

無線通信システム

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JP2001086137A
JP2001086137A JP26374799A JP26374799A JP2001086137A JP 2001086137 A JP2001086137 A JP 2001086137A JP 26374799 A JP26374799 A JP 26374799A JP 26374799 A JP26374799 A JP 26374799A JP 2001086137 A JP2001086137 A JP 2001086137A
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slave station
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request signal
master station
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JP26374799A
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English (en)
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Hirotsugu Sato
博世 佐藤
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 子局装置が親局装置に対して信号を無線送信
して当該親局装置とデータを無線通信する無線LANシ
ステム等の無線通信システムで、データ送信頻度が大き
い子局装置から親局装置に対して無線送信される信号の
衝突を防止する。 【解決手段】 子局装置2a〜2cでは送信手段が自己
のデータ送信頻度の情報を要求信号スロットにより無線
送信し、親局装置1では受信手段が当該情報を受信し、
割当手段が当該情報に基づいてデータ送信頻度が大きい
子局装置を優先させて当該子局装置に異なる要求信号ス
ロットを割り当て、送信手段が割り当てた要求信号スロ
ットを指定する情報を許可信号スロットにより無線送信
する。子局装置では受信手段が当該情報を受信し、送信
手段が当該情報で指定される要求信号スロットにより要
求信号を無線送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親局装置と子局装
置とが無線通信する無線LANシステム等の無線通信シ
ステムやこのようなシステムに備えられる親局装置や子
局装置に関し、特に、データ送信頻度が大きい複数の子
局装置から親局装置に対して無線送信される信号の衝突
を防止することにより通信効率を向上させる技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えばデジタル無線通信システムである
無線LANシステムでは親局装置と子局装置とが無線通
信することが行われており、このような無線通信の方式
として時分割2重(TDD:Time Division Duplex)方
式が用いられている。図7には、このような無線LAN
システムを構成する装置の一例として、回線4と接続さ
れた親局装置(CM:Control Module)1と、親局装置
1の通信可能領域(サービスエリア)に存する複数の子
局装置(UM:User Module)2a〜2cと、これらの
子局装置2a〜2cと接続された複数の端末装置3a〜
3gとを示してある。
【0003】ここで、回線4としては例えばバックボー
ンLANが用いられており、バックボーンLANはイー
サネット等の有線のLANシステムから構成されてい
る。なお、回線4には例えば上記図7に示した親局装置
1以外の親局装置(図示せず)も接続されており、親局
装置間では当該回線4を介して信号を通信することが可
能である。また、親局装置1の通信可能領域は例えば数
10m程度の半径を有する円状の領域から構成されてい
る。
【0004】また、端末装置3a〜3gとしては例えば
パーソナルコンピュータ等のデータ処理装置が用いられ
ており、子局装置2a〜2cと端末装置3a〜3gとの
接続の仕方としては、例えばPCMCIA等のインタフ
ェースを用いて子局装置と端末装置とを1対1で接続す
る仕方が用いられる場合や、例えば上記した回線4と同
様なイーサネット等の有線のLANシステムを用いて1
つの子局装置に複数の端末装置を接続する仕方が用いら
れる場合がある。なお、上記図7に示した例では、子局
装置2aには4つの端末装置3a〜3dが接続されてお
り、子局装置2bには1つの端末装置3eが接続されて
おり、子局装置2cには2つの端末装置3f、3gが接
続されている。
【0005】上記図7に示した親局装置1や子局装置2
a〜2cの構成例を示す。なお、各子局装置2a〜2c
の構成は例えば同様であるため、ここでは子局装置2a
を代表させてその構成例を示す。図8には、親局装置1
の構成例を示してあり、この親局装置1には、無線信号
を送受信する機能を有したアンテナ部11と、無線通信
するデータ信号を変復調する機能等を有した無線部12
と、無線通信するデータ信号をベースバンド処理する機
能等を有したベースバンド処理部13と、これら各処理
部11〜13を制御する機能等を有した制御部14とが
備えられている。
【0006】また、上記した制御部14には、ベースバ
ンド処理部13との間で信号の受け渡しを行う機能を有
したデュアルポートメモリ21と、イーサネット等の有
線回線を終端する機能を有したLANコントローラ22
と、制御プログラム等を記憶するメモリであるROM2
3と、MPU25の作業領域等として用いられるメモリ
であるRAM24と、制御プログラムを実行して各処理
部11〜13、21〜24の制御や無線通信等に係る各
種の処理を行う機能を有したMPU25とが備えられて
いる。
【0007】図9には、子局装置2aの構成例を示して
あり、この子局装置2aには、例えば上記図8に示した
親局装置1に備えられたものと同様なアンテナ部31と
無線部32とベースバンド処理部33と制御部34とが
備えられている。また、上記した制御部34には、ベー
スバンド処理部33との間で信号の受け渡しを行う機能
を有したデュアルポートメモリ41と、子局装置2aと
接続された端末装置3a〜3dとの間でデータの送受信
を行う機能を有した端末対応部42と、制御プログラム
等を記憶するメモリであるROM43と、MPU45の
作業領域等として用いられるメモリであるRAM44
と、制御プログラムを実行して各処理部31〜33、4
1〜45の制御や無線通信等に係る各種の処理を行う機
能を有したMPU45とが備えられている。
【0008】なお、上記したように端末対応部42とし
ては、LANコントローラを用いて子局装置と複数の端
末装置とを接続する構成とすることや、PCMCIA等
のインタフェースを用いて子局装置と端末装置とを1対
1で接続する構成とすることができる。
【0009】また、上記図7に示した無線LANシステ
ムでは、例えば1つの親局装置1が当該親局装置1の通
信可能領域に存する複数(例えば10)の子局装置2a
〜2cを収容することが可能であり、親局装置1と子局
装置2a〜2cとの間の無線通信では、例えばアクセス
方式としてGSMA(Global Scheduling Multiple Acc
ess)方式が用いられるとともに通信方式として時分割
高速データ伝送路を実現するTDD方式が用いられる。
【0010】ここで、上記したGSMA方式はTDD伝
送路におけるデータ信号同士の衝突を避けるために考え
出された多重化アクセス方式であり、GSMA方式で用
いられる無線フレームのフォーマットの具体例を示す。
図10には、GSMA方式を採用した無線LANシステ
ムで用いられる無線フレームのフォーマットの一例を示
してあり、この無線フレーム51は、1個の許可信号ス
ロット(図中に(a)で示したGチャネル(GCH))
と、10個の要求信号スロット(図中に(b)で示した
Rチャネル(RCH))と、1個のデータ信号スロット
(図中に(c)で示したDチャネル(DCH))と、1
個の確認信号スロット(図中に(d)で示したAチャネ
ル(ACH))とから構成されている。
【0011】要求信号スロットは子局装置2a〜2cか
ら親局装置1へ要求信号を送信するための上りスロット
であり、要求信号とは例えば子局装置2a〜2cが親局
装置1に対して当該親局装置1へのデータ通信(すなわ
ち、データ信号スロットの使用)を要求するのに用いら
れる信号である。
【0012】ここで、要求信号スロットは親局装置1が
収容している全ての子局装置2a〜2cにより共用され
るものであるため、複数の子局装置2a〜2cが同じ要
求信号スロットのタイミングで要求信号を無線送信した
場合には信号の衝突が発生する。そこで、このような信
号衝突の発生頻度を低減させるために、無線フレーム5
1には複数(この例では10個)の要求信号スロットが
設けられており、それぞれの子局装置2a〜2cがこれ
ら複数の要求信号スロットの中から1個の要求信号スロ
ットをランダムに選択して用いる構成としている。な
お、無線フレーム51中の各要求信号スロットには例え
ばそれぞれ異なる識別子(例えば異なるチャネル番号
“1”〜“10”)が割り当てられている。
【0013】許可信号スロットは親局装置1から子局装
置2a〜2cへ許可信号を送信するための下りスロット
であり、許可信号とは親局装置1が子局装置2a〜2c
に対してデータ信号スロットの使用の仕方を通知するの
に用いられる信号である。具体的には、許可信号では、
親局装置1がいずれの子局装置2a〜2cとの間でデー
タ信号スロットによりデータを通信するかを特定する情
報や、当該データ通信が上り通信(子局装置から親局装
置への通信)であるか或いは下り通信(親局装置から子
局装置への通信)であるかを特定する情報が通知され
る。
【0014】なお、上り通信の許可を通知する許可信号
は、子局装置2a〜2cから親局装置1に対して上記し
た要求信号が送信されたことに対する応答として用いら
れる。すなわち、親局装置1は、子局装置2a〜2cか
らの要求信号を受信して当該要求を許可する場合には、
当該子局装置2a〜2cに対して自己(当該親局装置
1)へのデータ通信(すなわち、データ信号スロットの
使用)の許可を通知するための信号として上記した許可
信号を送信する。
【0015】データ信号スロットは親局装置1から子局
装置2a〜2cへデータ信号を送信するための下りスロ
ット或いは子局装置2a〜2cから親局装置1へデータ
信号を送信するための上りスロットとして用いられ、い
ずれの通信方向(すなわち、下り通信方向或いは上り通
信方向)のスロットとして用いられるかは上記のように
親局装置1からの許可信号により指定される。また、デ
ータ信号とはデータ(例えばユーザデータ)を通信する
のに用いられる信号である。
【0016】確認信号スロットは親局装置1から子局装
置2a〜2cへ確認信号を送信するための下りスロット
或いは子局装置2a〜2cから親局装置1へ確認信号を
送信するための上りスロットとして用いられ、確認信号
とはデータ信号を受信した装置(親局装置1或いは子局
装置2a〜2c)が当該データ信号の受信状態(例えば
正常に受信したことや受信誤りがあったこと)を送信元
の装置(子局装置2a〜2c或いは親局装置1)に通知
するのに用いられる信号である。
【0017】なお、以上に示した無線フレーム51では
当該フレーム51中に確認信号スロットを設けたが、例
えば自己から送信したデータ信号が送信先の装置により
正常に受信されたか否かを確認することが必要ではない
場合には、確認信号スロットを省略することも可能であ
る。図11には、GSMA方式を採用した無線LANシ
ステムで用いられる無線フレーム52のフォーマットの
他の例として、上記図10に示した無線フレーム構成に
おいて確認信号スロットを省略した場合の構成例を示し
てある。
【0018】以上に示したような無線フレーム51(或
いは無線フレーム52)を用いた通信の形式は親局集中
制御による予約−許可型であり、予約方式にランダムア
クセス方式が用いられている。具体的には、例えば上り
通信では、子局装置2a〜2cがランダムアクセス方式
により親局装置1に対して要求信号を無線送信する一
方、親局装置1が当該要求信号に応じて当該子局装置2
a〜2cに対して許可信号を無線送信することにより当
該子局装置2a〜2cに上り通信に用いるデータ信号ス
ロット等の割り当てを通知する。また、例えば下り通信
では、親局装置1が上記と同様な許可信号によるスロッ
ト割り当て方式を用いて子局装置2a〜2cに下り通信
に用いるデータ信号スロット等の割り当てを通知する。
【0019】次に、上記図7に示した無線LANシステ
ムで行われる処理動作の一例として、端末装置3a〜3
gから他の端末装置へデータを送信するために当該デー
タを端末装置3a〜3gから親局装置1へ送信する場合
の処理動作例を示す。なお、この処理動作は、端末装置
3a〜3gから子局装置2a〜2cへデータを送信する
処理動作と、子局装置2a〜2cから親局装置1へ当該
データを送信する処理動作とを組合せて実現される。
【0020】まず、端末装置3a〜3gから子局装置2
a〜2cへデータを送信する場合の処理動作例を示す。
すなわち、まず、端末装置3a〜3gでは親局装置1へ
送信しようとするデータを例えば図12に示されるフレ
ーム61により自己が接続されている子局装置2a〜2
cへ送信する。
【0021】ここで、同図には、端末装置3a〜3gと
子局装置2a〜2cとの間で通信されるフレームの一例
を示してあり、このフレーム61は、データの送信先の
端末装置を特定するアドレス(送信先アドレス)である
送信先アドレス部(DA部)と、データの送信元の端末
装置を特定するアドレス(送信元アドレス)である送信
元アドレス部(SA部)と、データを格納する領域であ
るデータ部(DATA部)とから構成されている。な
お、例えばイーサネットではデータ長を示すデータ長部
やフレームの伝送誤りを検出するためのフレームチェッ
ク部等もフレーム61に付加されるが、ここでは省略し
てある。
【0022】そして、上記のようなフレーム61により
端末装置3a〜3gからデータが送信されると、当該端
末装置3a〜3gと接続された子局装置2a〜2cで
は、端末対応部42を介して受信された当該フレーム6
1が例えばLANコントローラの機能等によりデュアル
ポートメモリ41に格納される。
【0023】次に、上記のようにして端末装置3a〜3
gから受信したデータを子局装置2a〜2cから親局装
置1へ送信する場合の処理動作例を示す。すなわち、ま
ず、子局装置2a〜2cでは、例えば上記図10に示し
たフレーム51中に設けられた複数の要求信号スロット
の中でいずれか1個の要求信号スロットをランダムに選
択して、選択した要求信号スロットにより親局装置1に
対して要求信号を無線送信する。
【0024】一方、子局装置2a〜2cからの要求信号
を受信した親局装置1では、許可信号スロットにより当
該子局装置2a〜2cへ許可信号を無線送信することに
より、当該子局装置2a〜2cに自己へのデータ通信の
許可を通知する。なお、例えば同一の無線フレーム51
に含まれる複数の要求信号スロットを介して複数の子局
装置2a〜2cからの要求信号が親局装置1により受信
されたような場合には、親局装置1では、各子局装置2
a〜2cに対して公平にデータ通信の許可を与えるため
に、これら複数の子局装置2a〜2cの中からデータ通
信の許可を与える子局装置をランダムに選択していく。
【0025】そして、子局装置2a〜2cでは、親局装
置1からの許可信号を受信すると、デュアルポートメモ
リ41に格納された前記フレーム61をデータ信号スロ
ットに格納することで、当該データ信号スロットにより
親局装置1へ当該フレーム61を無線送信する。
【0026】なお、親局装置1では子局装置2a〜2c
からの前記フレーム61を正常に受信することができた
か否かを示す確認信号を確認信号スロットにより送信元
の子局装置2a〜2cに通知することが行われ、これに
より親局装置1が前記フレーム61を正常に受信するこ
とができなかった旨を通知された子局装置2a〜2cで
は例えば再び上記した要求信号の送信処理以降の処理
(すなわち、再送処理)を実行する。
【0027】また、親局装置1が子局装置2a〜2cか
らの前記フレーム61を正常に受信した場合には、当該
親局装置1では、当該フレーム61中の送信先アドレス
部を参照して、当該フレーム61の送信先となる端末装
置と接続された子局装置が他の親局装置により収容され
ている場合には、当該フレーム61を当該他の親局装置
へ回線4を介して送信する。そして、このフレーム61
の送信先となる端末装置と接続された子局装置を収容す
る親局装置では、当該フレーム61を当該子局装置に対
して無線送信することにより、当該フレーム61中のデ
ータを当該子局装置を介して送信先となる端末装置へ送
信する。
【0028】以上のような処理動作を行うことにより、
上記図7に示した無線LANシステムでは、例えば同一
の親局装置1により収容されている複数の子局装置2a
〜2cのそれぞれと接続された端末装置3a〜3gの間
でデータを通信することができるとともに、例えば異な
る親局装置により収容されている複数の子局装置のそれ
ぞれと接続された端末装置の間においてもデータを通信
することができる。
【0029】ところで、上述したように、上記図7に示
した無線LANシステムでは無線フレーム中に設けられ
た複数の要求信号スロットを親局装置1により収容され
ている複数の子局装置2a〜2cが共用して、それぞれ
の子局装置2a〜2cがこれら複数の要求信号スロット
の中からランダムに選択した要求信号スロットを用いて
親局装置1に対する要求信号を無線送信することが行わ
れるため、複数の子局装置2a〜2cが同じ要求信号ス
ロットを選択して要求信号を無線送信してしまうと、当
該要求信号スロットにおいて無線信号(要求信号)の衝
突が生じてしまい、これにより、当該要求信号スロット
において親局装置1では子局装置2a〜2cからの要求
信号を正常に受信することができなくなってしまう。
【0030】このように親局装置1が子局装置2a〜2
cからの要求信号を正常に受信することができなかった
場合には、親局装置1から当該子局装置2a〜2cへの
許可信号は送信されないため、当該子局装置2a〜2c
では親局装置1に対して要求信号を再度送信する必要が
発生する。なお、この場合に、要求信号の衝突が生じた
無線フレームの次の無線フレーム中の要求信号スロット
を用いて各子局装置2a〜2cが要求信号の再送信を行
うこととすると再度衝突が生じてしまう確率が大きいた
め、各子局装置2a〜2cでは例えばランダムな長さの
時間が経過した後に要求信号スロットをランダムに選択
して要求信号を再送信する。
【0031】上記のように子局装置2a〜2cが親局装
置1に対してランダムなタイミングで要求信号を無線送
信するランダムアクセス方式では、例えば親局装置1に
収容される子局装置2a〜2cの数が多いほど要求信号
の衝突が多発し、例えば子局装置2a〜2cが親局装置
1に対して要求信号を送信する頻度(アクセス頻度)が
大きいほど要求信号の衝突が多発する。
【0032】また、子局装置をアクセス頻度が大きい子
局装置とアクセス頻度が小さい子局装置とに分けて考え
ると、要求信号の衝突が生じる確率は、アクセス頻度が
大きい子局装置同士の間で生じる確率が最も大きく、ア
クセス頻度が大きい子局装置とアクセス頻度が小さい子
局装置との間で生じる確率が次に大きく、アクセス頻度
が小さい子局装置同士の間で生じる確率が最も小さい。
【0033】なお、ここで言うアクセス頻度とは子局装
置2a〜2cが親局装置1に対して要求信号を無線送信
する頻度であり、すなわち、子局装置2a〜2cが親局
装置1に対して親局装置1へのデータ通信を要求する頻
度と等しい。また、子局装置2a〜2cが親局装置1に
対して親局装置1へのデータ通信を要求する頻度は、通
常、子局装置2a〜2cが親局装置1へデータを送信し
ようとする頻度(データ送信頻度)と等しい。
【0034】ここで、上記のような信号の衝突を低減さ
せる公知の発明として、例えば特開平10−20995
6号公報には、無線基地局と複数の無線パケット端末と
の間で無線パケット通信を行うに際して、無線基地局が
下りスロット(無線基地局から無線パケット端末へパケ
ットを転送するスロット)によりパケット通信に使用可
能な上りスロット(無線パケット端末から無線基地局へ
パケットを転送するスロット)を指示する空きスロット
情報を一定周期毎等に報知する一方、無線パケット端末
が当該空きスロット情報により指示される上りスロット
の中からランダムに選択した上りスロットを用いて無線
基地局に対してパケットを無線送信する無線パケット通
信方法が記載されている。
【0035】このような無線パケット通信方法を用いる
と、使用可能な(すなわち、空いている)上りスロット
が無線基地局から無線パケット端末に通知されるため、
無線パケット端末では空いている上りスロットの中から
使用する上りスロットを選択することができる。このた
め、例えば無線パケット端末が使用できない(すなわ
ち、空いていない)上りスロットをも含めた全ての上り
スロットの中から使用する上りスロットを選択する場合
と比べて、特定の上りスロットにランダムアクセスが集
中してしまうことが防止され、これにより、チャネル全
体としてのスループットの低下が抑制される。
【0036】なお、上記した無線パケット通信方法にお
ける無線基地局を上記図7に示した親局装置1とみな
し、無線パケット端末を子局装置2a〜2cとみなし、
上りスロットを要求信号スロットとみなし、パケットを
要求信号とみなして、当該無線パケット通信方法と同様
な通信方法を上記図7に示した無線LANシステムに適
用した場合には、この無線LANシステムにおいても上
記と同様な効果を得ることが可能である。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例で示したよ
うに、従来の無線LANシステムでは、子局装置から親
局装置に対して無線送信される要求信号の衝突が生じて
しまうといった問題があり、特に、データ送信頻度が大
きい子局装置同士の間での衝突確率が最も大きいといっ
た不具合があったため、このようなデータ送信頻度が大
きい子局装置同士の間での信号衝突を防止することが必
要であった。
【0038】なお、上記従来例で示した無線パケット通
信方法と同様な通信方法を用いれば当該通信方法を用い
ない場合と比べて上記した衝突確率は低減されるが、こ
の通信方法では、各子局装置のデータ送信頻度を全く考
慮していないため、例えばデータ送信頻度が大きい子局
装置同士の間での信号衝突(すなわち、衝突確率が最も
大きい信号衝突)を十分に防止することはできなかっ
た。このため、データ送信頻度が大きい子局装置同士の
間での信号衝突に起因して、システム全体としてのスル
ープットが低下してしまっていた。
【0039】また、上記従来例で示したように、従来の
無線LANシステムでは、複数の子局装置が親局装置に
対してデータ通信を要求している場合には親局装置がラ
ンダムに選択した子局装置に対してデータ通信を順次許
可していくことが行われるが、この許可の仕方は、例え
ば緊急に親局装置に対してデータを送信する必要が子局
装置で発生した場合には非常に不都合なものであった。
【0040】具体的には、子局装置では送信対象となる
未送信のデータがメモリ(送信バッファメモリ)に大量
に格納されてしまって、当該データの量が当該メモリの
容量を超えてしまいそうな(すなわち、オーバーフロー
してしまいそうな)場合には緊急に親局装置に対して当
該データを送信することが必要となるが、従来の無線L
ANシステムでは、このような子局装置が親局装置によ
りすぐに選択されるとは限らないため、前記メモリのオ
ーバーフロー等といった不具合が生じ易かった。
【0041】以上のように、従来の無線LANシステム
では、親局装置と子局装置とが無線通信を行うに際し
て、各子局装置のデータ送信頻度が十分に考慮されてい
なかったため、この点において通信効率の劣化が生じて
いた。また、例えば親局装置のデータ送信頻度をも考慮
すれば、通信効率を更に向上させることができると考え
られる。
【0042】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、親局装置と子局装置とが無線
通信するに際して、データ送信頻度が大きい複数の子局
装置から無線送信される信号の衝突を防止することによ
り通信効率を向上させることができる無線LANシステ
ム等の無線通信システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、このような無線通信システムに備えら
れる親局装置や子局装置を提供することを目的とする。
【0043】また、本発明は、未送信データ量が大きい
子局装置により優先的にデータ送信が行われるようにす
ることにより通信効率を向上させることができる技術を
提供することを目的とする。また、本発明は、親局装置
の未送信データ量をも考慮することにより通信効率を向
上させることができる技術を提供することを目的とす
る。
【0044】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る無線通信システムでは、子局装置が親
局装置に対して信号を無線送信して当該親局装置とデー
タを無線通信するに際して、次のようにして子局装置か
ら信号を無線送信するタイミングを制御する。すなわ
ち、子局装置ではデータ送信頻度情報送信手段が自己の
データ送信頻度の情報を親局装置に対して無線送信す
る。一方、親局装置ではデータ送信頻度情報受信手段が
子局装置からデータ送信頻度情報を無線受信し、割当手
段が受信したデータ送信頻度情報に基づいてデータ送信
頻度が大きい子局装置を優先させて子局装置に異なる信
号送信タイミングを割り当て、信号送信タイミング指定
情報送信手段が子局装置に割り当てた信号送信タイミン
グを指定する情報を当該子局装置に対して無線送信す
る。そして、子局装置では信号送信タイミング指定情報
受信手段が親局装置から信号送信タイミング指定情報を
無線受信し、信号送信手段が受信した信号送信タイミン
グ指定情報により指定される信号送信タイミングで親局
装置に対する信号を無線送信する。
【0045】従って、例えば親局装置の通信可能領域に
データ送信頻度が大きい子局装置が複数存する場合であ
っても、親局装置がこのようなデータ送信頻度が大きい
子局装置を優先させてこれらの子局装置のそれぞれに異
なる信号送信タイミングを割り当て、それぞれの子局装
置が自己に割り当てられた信号送信タイミングで信号を
無線送信することが行われるため、これらのデータ送信
頻度が大きい子局装置同士の間で親局装置に対して無線
送信する信号の衝突が生じてしまうことを防止すること
ができ、これにより、システム全体としてのスループッ
トの低下を防止して通信効率を向上させることができ
る。
【0046】なお、本発明では、データ送信頻度が大き
い子局装置とデータ送信頻度が小さい子局装置との間で
の信号衝突やデータ送信頻度が小さい子局装置同士の間
での信号衝突については生じてしまう可能性があるが、
上記のように最も衝突確率が大きい信号衝突であるデー
タ送信頻度が大きい子局装置同士の間での信号衝突が全
く生じないようにすることができるため、全体として信
号衝突の確率を低減させることができ、これにより、上
述したようにシステム全体としてのスループットの低下
を防止することができる。
【0047】ここで、データ送信頻度としては、一例と
して、子局装置と接続された端末装置の数を用いること
ができる。具体的には、例えば子局装置が当該子局装置
と接続された端末装置から受信したデータを親局装置に
対して無線送信する構成では、子局装置と接続された端
末装置の数が多いほど(例えば当該端末装置の数に比例
して)子局装置が親局装置に対してデータを送信する頻
度が大きくなるとみなすことができる。
【0048】また、データ送信頻度としては、他の例と
して、子局装置における親局装置に対する未送信のデー
タの量を用いることができる。具体的には、例えば親局
装置に対する未送信データ量が多いほど(例えば当該未
送信データ量に比例して)子局装置が親局装置に対して
データを送信する頻度が大きくなるとみなすことができ
る。なお、このような未送信データ量としては、例えば
未送信データのビット数量などを用いることができるば
かりでなく、例えば未送信のデータを送信するために必
要なデータ送信の回数を未送信データ量とみなして用い
ることもできる。
【0049】また、データ送信頻度が大きい子局装置を
優先させて子局装置に異なる信号送信タイミングを割り
当てるとは、具体的には、例えば親局装置の通信可能領
域に複数の子局装置が存する場合に、これら複数の子局
装置の中でデータ送信頻度が比較的大きい子局装置には
優先的にそれぞれ異なる信号送信タイミングを割り当て
るということである。ここで、子局装置のデータ送信頻
度が大きいか否かは、例えば当該子局装置と同一の親局
装置の通信可能領域に存する他の子局装置のデータ送信
頻度との比較により判定することや、例えば親局装置へ
のデータ通信を要求する複数の子局装置に対してデータ
送信頻度が大きい順序で優先順位を付けて当該優先順位
が高い子局装置をデータ送信頻度が大きいものと判定す
ることや、例えばデータ送信頻度が大きいとみなすため
の閾値を設定して判定すること等ができる。
【0050】なお、本発明では、データ送信頻度が大き
い子局装置が優先されればよいため、例えば親局装置の
通信可能領域に存する子局装置の数や各子局装置のデー
タ送信頻度の状況に応じて、これら全ての子局装置にそ
れぞれ異なる信号送信タイミングが割り当てられる場合
があってもよく、また、データ送信頻度が大きい一部の
子局装置のみにそれぞれ異なる信号送信タイミングが割
り当てられる場合があってもよい。
【0051】また、信号送信タイミングが割り当てられ
なかった子局装置については、例えばランダムなタイミ
ングで親局装置に対する信号を無線送信する構成を用い
ることができ、また、例えば親局装置に対する信号の無
線送信を一定時間等の間停止させるような構成を用いる
ことも可能である。
【0052】また、好ましい態様として上記した本発明
の構成を上記図7に示したような無線LANシステムに
適用する場合には、子局装置から親局装置に対して無線
送信する信号としては要求信号が用いられるとともに信
号送信タイミングとしては要求信号スロットのタイミン
グが用いられるが、上記した本発明では、このような信
号や信号送信タイミングとしては特に限定はない。
【0053】すなわち、本発明は、複数の子局装置から
親局装置に対して無線送信される信号が衝突してしまう
ことが生じるようなシステムであれば、どのようなシス
テムに適用することも可能であり、データ送信頻度が大
きい子局装置から信号を無線送信する信号送信タイミン
グを互いにずらすことにより、このような子局装置同士
の間での信号衝突を防止するものである。このため、例
えば上記従来例で示したようなTDD方式が用いられな
いようなシステムであっても、信号衝突の可能性があれ
ば本発明により当該衝突の確率を低減させることがで
き、また、衝突を防止する対象となる信号としてもどの
ような信号が用いられてもよい。更に、衝突の可能性が
ある信号が複数種類ある場合には、これら全ての信号に
本発明を適用してもよく、また、一部の信号のみに本発
明を適用してもよい。
【0054】なお、TDD方式が用いられないシステム
の具体例としては、例えば上り通信と下り通信とで使用
する周波数帯が異なるようなシステムにおいても複数の
子局装置が同一の周波数帯を使用して上り通信を行うよ
うな場合には信号の衝突が生じる可能性があるといった
ものがある。
【0055】また、本発明に係る無線通信システムで
は、親局装置と子局装置とがフレームにより無線通信す
るに際して、次のようにして子局装置から要求信号を無
線送信するタイミングを制御する。ここで、フレームに
は、子局装置が親局装置に対して当該親局装置へのデー
タ通信を要求する要求信号を送信する複数の要求信号ス
ロットと、親局装置が子局装置に対して自己へのデータ
通信の許可を通知する許可信号を送信する許可信号スロ
ットとが含まれている。
【0056】すなわち、子局装置ではデータ送信頻度情
報送信手段が自己のデータ送信頻度の情報を要求信号ス
ロットにより親局装置に対して無線送信する。一方、親
局装置では、データ送信頻度情報受信手段が子局装置か
ら要求信号スロットによりデータ送信頻度情報を無線受
信し、要求信号スロットが割り当てられていない子局装
置から要求信号を無線受信した場合に、例えばフレーム
に含まれる複数の要求信号スロットの中で子局装置に割
り当てられていない要求信号スロットがあるときには、
割当手段が当該子局装置に空いている(すなわち、割り
当てられていない)要求信号スロットを割り当てる。
【0057】また、親局装置では要求信号スロットが割
り当てられていない子局装置から要求信号を無線受信し
た場合に、フレームに含まれる複数の要求信号スロット
の全てが子局装置に割り当てられているときには、割当
手段が当該子局装置から受信したデータ送信頻度情報に
基づいて、当該子局装置のデータ送信頻度が要求信号ス
ロットが割り当てられている子局装置の中で最小のデー
タ送信頻度を有する子局装置の当該データ送信頻度と比
べて大きい場合には、当該最小のデータ送信頻度を有す
る子局装置に対する要求信号スロットの割り当てを解除
するとともに、割り当てを解除した要求信号スロットを
前記要求信号スロットが割り当てられていない子局装置
に割り当てる。
【0058】そして、親局装置では要求信号スロット指
定情報送信手段が上記のようにして子局装置に割り当て
た要求信号スロットを指定する情報を当該子局装置に対
して許可信号スロットにより無線送信する。一方、子局
装置では要求信号スロット指定情報受信手段が親局装置
から許可信号スロットにより要求信号スロット指定情報
を無線受信し、要求信号送信手段が受信した要求信号ス
ロット指定情報により指定される要求信号スロットを用
いて親局装置に対する要求信号を無線送信する。
【0059】従って、フレーム中の要求信号スロットに
空きがある場合には全ての子局装置のそれぞれに異なる
要求信号スロットが割り当てられることから子局装置か
ら無線送信される要求信号の衝突をなくすことができる
とともに、フレーム中の要求信号スロットに空きがない
場合にはデータ送信頻度が大きい子局装置を優先させて
当該子局装置のそれぞれに異なる要求信号スロットを割
り当てることが行われるためデータ送信頻度が大きい子
局装置同士の間で要求信号の衝突が生じてしまうことを
防止することができ、これにより、システム全体として
のスループットの低下を防止して通信効率を向上させる
ことができる。
【0060】また、このような本発明に係る無線通信シ
ステムでは、例えば子局装置のデータ送信頻度として子
局装置の親局装置に対する未送信データ量が用いられる
場合に、次のようにして通信効率の向上を図ることがで
きる。すなわち、子局装置では子局未送信データ量管理
手段が親局装置に対する未送信データ量を管理し、親局
装置では優先許可手段が子局装置から受信したデータ送
信頻度情報に基づいて、親局装置に対する未送信データ
量が大きい子局装置に優先的に自己へのデータ通信を許
可する。
【0061】従って、上記のように未送信データ量が大
きい子局装置に優先的に親局装置へのデータ通信が許可
されるため、例えば子局装置がメモリに未送信データを
格納しておく構成において、当該メモリのオーバーフロ
ーが生じてしまうのを防止することができる。なお、こ
のようにメモリのオーバーフローの発生が防止されるこ
とから、例えば当該メモリの記憶容量を小さくすること
ができ、これにより、子局装置の小型化や低消費電力化
や低コスト化を図ることができる。また、例えば複数の
子局装置がそれぞれ異なる大きさの未送信データ量を有
している場合であっても、上記のような優先許可処理が
行われることにより各子局装置の未送信データ量の大き
さが平均化されるため、システム全体としての通信効率
を向上させることができる。
【0062】また、上記のような本発明に係る無線通信
システムでは、例えば子局装置のデータ送信頻度として
子局装置の親局装置に対する未送信データ量が用いられ
る場合に、次のようにして通信効率の向上を図ることが
できる。ここで、上記したフレームには、親局装置から
子局装置への下りデータ信号の送信と子局装置から親局
装置への上りデータ信号の送信とに共用される共用デー
タ信号スロットが含まれている。
【0063】すなわち、子局装置では子局未送信データ
量管理手段が親局装置に対する未送信のデータの量を管
理し、親局装置では親局未送信データ量管理手段が子局
装置に対する未送信のデータの量を管理し、通信制御手
段が子局装置から受信したデータ送信頻度情報に基づい
て、自己へのデータ通信を要求する子局装置の中で最大
の未送信データ量を有する子局装置の当該未送信データ
量が自己の未送信データ量と比べて大きい場合には共用
データ信号スロットにより上りデータ信号を無線送信さ
せる一方、当該最大の未送信データ量を有する子局装置
の当該未送信データ量が自己の未送信データ量と比べて
小さい場合には共用データ信号スロットにより下りデー
タ信号を無線送信する。
【0064】従って、上り通信と下り通信とで共用され
るデータ信号スロットが用いられる場合に、例えば親局
装置へのデータ通信を要求する子局装置の中に親局装置
の未送信データ量より大きい未送信データ量を有するも
のがあれば当該子局装置に上り通信を許可する一方、親
局装置の未送信データ量がいずれの子局装置の未送信デ
ータ量より大きければ親局装置が下り通信を実行すると
いったことが行われるため、親局装置と子局装置とを合
わせた全ての装置の間で未送信データ量を平均化するこ
とができ、これにより、システム全体としての通信効率
を向上させることができる。
【0065】また、本発明では、以上に示した無線通信
システムばかりでなく、このようなシステムに備えられ
る親局装置や子局装置も提供する。すなわち、本発明に
係る親局装置では、子局装置から信号を無線受信して当
該子局装置とデータを無線通信するに際して、データ送
信頻度情報受信手段が子局装置から当該子局装置のデー
タ送信頻度の情報を無線受信し、割当手段が受信したデ
ータ送信頻度情報に基づいてデータ送信頻度が大きい子
局装置を優先させて子局装置に異なる信号送信タイミン
グを割り当て、信号送信タイミング指定情報送信手段が
子局装置に割り当てた信号送信タイミングを指定する情
報を当該子局装置に対して無線送信することにより、当
該子局装置により当該信号送信タイミングで親局装置に
対する信号を無線送信させる。
【0066】また、本発明に係る子局装置では、親局装
置に対して信号を無線送信して当該親局装置とデータを
無線通信するに際して、データ送信頻度情報送信手段が
自己のデータ送信頻度の情報を親局装置に対して無線送
信することにより、当該親局装置により子局装置から受
信したデータ送信頻度情報に基づいてデータ送信頻度が
大きい子局装置を優先させて子局装置に異なる信号送信
タイミングを割り当てさせて子局装置に割り当てられた
信号送信タイミングを指定する情報を当該子局装置に対
して無線送信させ、信号送信タイミング指定情報受信手
段が親局装置から信号送信タイミング指定情報を無線受
信し、信号送信手段が受信した信号送信タイミング指定
情報により指定される信号送信タイミングで親局装置に
対する信号を無線送信する。
【0067】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例に係る無線通
信システムを図面を参照して説明する。なお、本例で
は、好ましい態様として、上記従来例で示したようなT
DD方式やランダムアクセス方式を採用した無線LAN
システムに本発明を適用した場合を示す。また、本例で
は、本発明に言う子局装置のデータ送信頻度として子局
装置と接続された端末装置の数を用いた場合を示す。
【0068】本例の無線LANシステムの概略的な構成
は例えば上記図7に示した無線LANシステムの構成と
同様であり、本例では説明の便宜上から、上記図7に示
した符号と同じ符号を用いて親局装置1や子局装置2a
〜2cや端末装置3a〜3g等を示す。
【0069】また、本例の親局装置1の概略的な構成は
例えば上記図8に示した親局装置の構成と同様であり、
本例では説明の便宜上から、上記図8に示した符号と同
じ符号を用いて親局装置1に備えられた各処理部11〜
14、21〜25を示す。また、本例の子局装置2a〜
2cの概略的な構成は例えば上記図9に示した子局装置
の構成と同様であり、本例では説明の便宜上から、上記
図9に示した符号と同じ符号を用いて子局装置2a〜2
cに備えられた各処理部31〜34、41〜45を示
す。
【0070】また、本例の親局装置1と子局装置2a〜
2cとの間の無線通信で用いられる無線フレームのスロ
ット構成は例えば上記図10に示した無線フレーム51
のスロット構成と同様であり、本例では説明の便宜上か
ら、上記図10に示した符号と同じ符号を用いて本例の
無線フレーム51を示す。また、本例の子局装置2a〜
2cと当該子局装置2a〜2cに接続された端末装置3
a〜3gとの間で通信されるフレームの構成は例えば上
記図12に示したフレーム61の構成と同様であり、本
例では説明の便宜上から、上記図12に示した符号と同
じ符号を用いて本例のフレーム61を示す。
【0071】以下では、本例の無線LANシステムにつ
いて、上記従来例で示した無線LANシステムとは異な
る構成や動作を主として説明する。なお、本例の親局装
置1や子局装置2a〜2cでは、上記従来例で示した親
局装置や子局装置とは異なる動作を実行することから、
例えばそれぞれの制御部14、34のROM23、43
に格納される制御プログラムが従来の制御プログラムと
は異なっており、制御プログラムにより実行される処理
が従来の処理とは異なっている。
【0072】まず、本例の無線LANシステムに備えら
れた親局装置1や子局装置2a〜2cやこれらの装置
1、2a〜2cの間の通信で用いられる無線フレーム5
1の特徴的な構成例を示す。すなわち、本例の子局装置
2a〜2cでは、例えばワークメモリ用のRAM44
に、端末接続数変数領域や、接続端末領域や、RCH選
択変数領域が設けられている。ここで、端末接続数変数
領域は子局装置2a〜2cと接続されている端末装置3
a〜3gの数(端末接続数)を格納するメモリ領域であ
り、接続端末領域は子局装置2a〜2cと接続されてい
る端末装置3a〜3gのアドレスを格納するメモリ領域
である。
【0073】また、RCH選択変数領域は要求信号を送
信するのに使用する要求信号スロットを特定する情報
(RCH選択変数)を格納するメモリ領域である。ここ
で、RCH選択変数としては、例えば要求信号スロット
が固定的に割り当てられている場合には当該要求信号ス
ロットを特定する情報(本例では、“1”〜“10”の
チャネル番号)が用いられる一方、例えば要求信号スロ
ットが固定的に割り当てられていない場合には要求信号
スロットをランダムに選択して使用することを示す情報
(本例では、“0”)が用いられる。
【0074】なお、本例の子局装置2a〜2cには、例
えば自己と端末装置3a〜3gとの接続状況を一定期間
毎等に監視することにより、上記した端末接続数変数領
域に格納する端末接続数や上記した接続端末領域に格納
するアドレスを適時更新して管理する機能が備えられて
いる。
【0075】また、本例の親局装置1では、例えばワー
クメモリ用のRAM24に、各子局装置2a〜2c毎の
接続端末数テーブル領域や、各子局装置2a〜2c毎の
RCH番号テーブル領域や、固定使用RCH番号領域
や、接続数閾値領域や、接続端末テーブル領域が設けら
れている。ここで、接続端末数テーブル領域は各子局装
置2a〜2cと接続されている端末装置3a〜3gの数
(端末接続数)を記憶する接続端末数テーブルを格納す
るメモリ領域である。
【0076】また、RCH番号テーブル領域は各子局装
置2a〜2cが要求信号を無線送信するのに使用する要
求信号スロットを特定する情報を記憶するRCH番号テ
ーブルを格納するメモリ領域である。ここで、本例で
は、この情報としては、例えば要求信号スロットが固定
的に割り当てられている子局装置2a〜2cに対しては
当該要求信号スロットを特定する情報(本例では、
“1”〜“10”のチャネル番号)が用いられる一方、
例えば要求信号スロットが固定的に割り当てられていな
い子局装置2a〜2cに対しては要求信号スロットをラ
ンダムに選択して使用することを示す情報(本例では、
“0”)が用いられる。
【0077】また、固定使用RCH番号領域は子局装置
2a〜2cに固定的に割り当てられて使用されている要
求信号スロットの総数を格納するメモリ領域である。こ
こで、本例の親局装置1では要求信号スロットの割り当
て処理を要求信号スロットの番号順(すなわち、“1”
から“10”までの順)に行うものとする。この場合、
固定的に割り当てられている要求信号スロットの総数
は、固定的に割り当てられている要求信号スロットの番
号の中で最大の番号の値(固定使用RCH番号)と等し
くなり、上記した本例の固定使用RCH番号領域には当
該固定使用RCH番号が格納される。
【0078】また、接続数閾値領域は、子局装置2a〜
2cに対して要求信号スロットを固定的に割り当てるか
否かを判定するための条件を格納するメモリ領域であ
り、具体的には本例では、要求信号スロットが固定的に
割り当てられている子局装置の中で端末接続数が最小で
ある子局装置の識別子(本例では当該子局装置の装置番
号)を閾値子局番号として格納するとともに、当該子局
装置の端末接続数(すなわち、前記最小のもの)を接続
数閾値として格納する。
【0079】また、接続端末テーブル領域は各子局装置
2a〜2cと接続されている端末装置3a〜3gのアド
レスを記憶する接続端末テーブルを格納するメモリ領域
であり、この接続端末テーブルは、例えば親局装置1が
回線4を介して他の親局装置からデータを受信したとき
に、当該データの宛先となる端末装置3a〜3gがいず
れの子局装置2a〜2cと接続されているかを判定する
ために用いられる。なお、以上に示した親局装置1の接
続端末数テーブル等では、例えば当該親局装置1の通信
可能領域に存して当該親局装置1により収容されている
複数の子局装置2a〜2cについて端末接続数等を管理
している。
【0080】また、本例の無線フレーム51中の各要求
信号スロットは、子局装置2a〜2cから親局装置1へ
の要求信号を送信するに際して、当該子局装置2a〜2
cの端末端末数を特定する情報を当該要求信号に付加し
て親局装置1へ送信することができる構成となってい
る。また、本例の無線フレーム51中の許可信号スロッ
トは、親局装置1から子局装置2a〜2cへの許可信号
を送信するに際して、当該子局装置2a〜2cに使用さ
せる要求信号スロットを特定する情報(RCH指定情
報)を当該許可信号に付加して送信することができる構
成となっている。
【0081】ここで、上記したRCH指定情報として
は、例えば要求信号スロットが固定的に割り当てられた
子局装置2a〜2cに対しては当該要求信号スロットを
特定する情報が用いられる一方、例えば要求信号スロッ
トが固定的に割り当てられていない子局装置2a〜2c
に対しては当該子局装置2a〜2cにより要求信号スロ
ットをランダムに選択して使用することを指示する情報
が用いられる。
【0082】次に、本例の無線LANシステムに備えら
れた親局装置1や子局装置2a〜2cの処理動作の一例
として、子局装置2a〜2cが端末装置3a〜3gから
受信したデータを親局装置1に対して無線送信する場合
に行われる処理動作例を示す。なお、以下に示す子局装
置2a〜2cの処理動作や親局装置1の処理動作は、例
えば子局装置2a〜2cの制御部34や親局装置1の制
御部14が制御プログラムを実行することにより制御さ
れて実行される。
【0083】まず、図1には、子局装置2a〜2cから
親局装置1に対して要求信号を無線送信するに際して当
該子局装置2a〜2cにより行われる処理の手順の一例
を示してある。すなわち、子局装置2a〜2cでは、例
えば当該子局装置2a〜2cと接続された端末装置3a
〜3gから親局装置1へ送信するデータ(本例ではフレ
ーム61)が発生した旨(送信データの発生)の通知を
端末対応部42を介して制御部34により受けると、制
御部34がデュアルポートメモリ41に格納されたフレ
ーム61中の送信元アドレスを読み出して、読み出した
送信元アドレスと接続端末領域に格納されているアドレ
スとを比較することで新規端末の登録が必要か否かの判
定を行う(ステップS1)。
【0084】この結果、子局装置2a〜2cでは、読み
出した送信元アドレスと一致するアドレスが接続端末領
域に格納されている場合には上記した端末装置3a〜3
gが既に登録済みのものであることを検出する一方、格
納されていない場合には上記した端末装置3a〜3gが
未登録のものであることを検出する。そして、子局装置
2a〜2cでは、上記した端末装置3a〜3gが未登録
のものであることを検出した場合には、端末接続数変数
領域を更新して当該子局装置2a〜2cの端末接続数に
1を加えるとともに(ステップS2)、読み出した送信
元アドレスと同じアドレスを接続端末領域に格納して新
規端末の登録を行う(ステップS3)。
【0085】次に、子局装置2a〜2cでは、RCH選
択変数を読み出して、当該RCH選択変数が“0”であ
るか否かを判定する(ステップS4)。この結果、子局
装置2a〜2cでは、読み出したRCH選択変数が
“0”であった場合には要求信号スロットをランダムに
選択すること(ランダムRCH選択)が設定されている
ことを検出して、例えばベースバンド処理部33のRC
H選択レジスタにランダムRCH選択に対応した値を書
き込む(ステップS7)。なお、この値を書き込むと、
例えばランダム信号が生成されることで要求信号スロッ
トがランダムに選択され、ランダムに選択された要求信
号スロットが要求信号の送信に用いられる。
【0086】一方、上記の結果、子局装置2a〜2cで
は、読み出したRCH選択変数が“0”以外の値であっ
た場合には要求信号スロットが固定的に割り当てられて
いることを検出して、例えばベースバンド処理部33の
RCH選択レジスタに自己に割り当てられている要求信
号スロットのチャネル番号(すなわち、RCH選択変数
の値“1”〜“10”)を書き込む(ステップS5)。
なお、この値を書き込むと、当該値と対応した要求信号
スロット(すなわち、固定的に割り当てられた要求信号
スロット)が選択され、当該要求信号スロットが要求信
号の送信に用いられる。
【0087】次いで、子局装置2a〜2cでは、要求信
号スロットにより親局装置1に対して送信するデータ
(RCHデータ)をデュアルポートメモリ41内の領域
(RCH領域)に書き込み、例えばベースバンド処理部
33のRCH送信要求フラグをセットすることにより要
求信号の無線送信処理を行う(ステップS6)。
【0088】具体的には、子局装置2a〜2cでは、例
えばベースバンド処理部33によりRCH送信要求フラ
グがセットされていることを検出するとタイマ(ランダ
ム時間タイマ)を起動してランダムな長さの時間を計時
し、当該計時が終了した(ランダム時間タイマがタイム
アップした)ときに、上記したRCH選択レジスタの状
態に基づいて決定される要求信号スロットによりデュア
ルポートメモリ41のRCH領域に書き込まれたRCH
データを親局装置1に対して要求信号として無線送信し
て、RCH送信要求フラグをクリアする。
【0089】なお、上記したRCH送信要求フラグは、
要求信号の送信要求が存在することを示すフラグであ
る。また、上記したRCH領域に書き込まれるRCHデ
ータは、例えば子局装置2a〜2cの端末接続数を特定
するデータや、当該子局装置2a〜2cの装置番号を特
定するデータや、当該子局装置2a〜2cが端末装置3
a〜3gから受信したフレーム61中の送信先アドレス
や送信元アドレスを特定するデータ等から構成される。
【0090】次に、図2には、親局装置1が子局装置2
a〜2cから要求信号を無線受信するに際して当該親局
装置1により行われる処理の手順の一例を示してある。
すなわち、親局装置1では、子局装置2a〜2cから要
求信号を受信すると、上記した接続端末テーブルを検索
することにより、受信した送信元アドレスに対応した端
末装置3a〜3gが受信した装置番号に対応した当該子
局装置2a〜2cと接続されたものとして登録されてい
るか否かを判定する(ステップS11)。
【0091】この結果、親局装置1では、受信した送信
元アドレスと一致するアドレスが受信した装置番号に対
応した子局装置2a〜2cと接続されたものとして接続
端末テーブルに登録されていない場合には当該アドレス
を接続端末テーブルに新規に登録する(ステップS1
2)。一方、上記の結果、前記アドレスが既に登録され
ている場合には、このような新規登録処理は行われな
い。
【0092】次に、親局装置1では、子局装置2a〜2
cから受信した要求信号に含まれた端末接続数の値によ
り上記した接続端末数テーブルの記憶内容を更新する
(ステップS13)。次いで、親局装置1では、上記し
た固定使用RCH番号を読み出して、要求信号スロット
の固定使用状況を判定する(ステップS14)。具体的
には、親局装置1では、読み出した固定使用RCH番号
が無線フレーム51中に含まれる要求信号スロットの総
数(本例では10個)未満であれば空いている要求信号
スロットが存在することを検出する一方、当該総数と等
しければ全ての要求信号スロットが子局装置2a〜2c
に固定的に割り当てられていることを検出する。
【0093】上記の結果、親局装置1では、例えば空い
ている要求信号スロットが存在すること(固定RCH空
きあり)を検出した場合には、固定使用RCH番号領域
を更新して固定使用RCH番号に1を加えるとともに
(ステップS15)、受信した装置番号に対応する子局
装置2a〜2cのRCH番号テーブルに固定使用RCH
番号の値を設定して、当該値に対応した要求信号スロッ
トを当該子局装置2a〜2cに固定的に割り当てる(ス
テップS16)。そして、親局装置1では、このように
して要求信号スロットを割り当てた子局装置2a〜2c
の端末接続数と上記した接続数閾値とを比較して(ステ
ップS17)、当該端末接続数の方が当該接続数閾値よ
り小さい場合には、上記した閾値子局番号を当該子局装
置2a〜2cの装置番号に更新するとともに、上記した
接続数閾値を当該子局装置2a〜2cの端末接続数に更
新する(ステップS18)。
【0094】一方、上記の結果(ステップS14)、親
局装置1では、無線フレーム51中の全ての要求信号ス
ロットが固定的に割り当てられていること(固定RCH
満杯)を検出した場合には、受信した装置番号と対応す
る子局装置2a〜2cの端末接続数と接続数閾値とを比
較する(ステップS20)。
【0095】この結果、親局装置1では、例えば前記端
末接続数の方が前記接続数閾値より大きいときには、閾
値子局番号と対応する子局装置のRCH番号テーブルを
読み出して、当該RCH番号テーブルに書き込まれてい
る要求信号スロットの番号を受信した装置番号と対応す
る子局装置2a〜2cのRCH番号テーブルに書き込む
とともに、前記閾値子局番号と対応する子局装置のRC
H番号テーブルを“0”値に更新する(ステップS2
2)。このような処理を行うと、前記閾値子局番号と対
応する子局装置に対する要求信号スロットの割り当てが
解除されるとともに、当該要求信号スロットが前記装置
番号と対応する子局装置2a〜2cに割り当てられて、
要求信号スロットの再割り当て(要求信号スロットが割
り当てられる子局装置の入れ替え)が実現される。
【0096】そして、上記のような再割り当て処理が行
われると、親局装置1では、当該再割り当て後に要求信
号スロットが固定的に割り当てられている子局装置2a
〜2cの中から端末接続数が最小の子局装置2a〜2c
を検出し、閾値子局番号を当該子局装置2a〜2cの装
置番号に更新するとともに、接続数閾値を当該子局装置
2a〜2cの端末接続数に更新する(ステップS2
3)。
【0097】また、上記の結果(ステップS20)、親
局装置1では、例えば前記端末接続数の方が前記接続数
閾値以下であるときには、受信した装置番号と対応する
子局装置2a〜2cのRCH番号テーブルを“0”値に
設定することにより、当該子局装置2a〜2cによりラ
ンダムな要求信号スロットの選択が行われるようにする
(ステップS21)。
【0098】そして、上記のようにして受信した装置番
号に対応する子局装置2a〜2cに使用させる要求信号
スロット(ランダムに選択する場合も含む)が決定する
と、親局装置1では、許可信号スロットにより当該子局
装置2a〜2cに対して送信するデータ(GCHデー
タ)をデュアルポートメモリ21内の領域(GCH領
域)に書き込み、例えばベースバンド処理部13が許可
信号スロットのタイミングで当該DCHデータを許可信
号として無線送信する(ステップS19)。ここで、G
CHデータには、例えば親局装置1へのデータ通信を許
可する対象となる子局装置2a〜2cの装置番号(送信
許可子局番号)を特定するデータや、当該子局装置2a
〜2cに対するRCH指定情報のデータ等が含まれる。
【0099】次に、図3には、子局装置2a〜2cが親
局装置1から許可信号を無線受信するに際して当該子局
装置2a〜2cにより行われる処理の手順の一例を示し
てある。すなわち、子局装置2a〜2cでは、例えばベ
ースバンド処理部33が許可信号スロットのタイミング
で親局装置1からGCHデータを許可信号として受信し
て、受信したGCHデータをデュアルポートメモリ41
に格納する。このようにして親局装置1から許可信号を
受信したことがベースバンド処理部33から制御部34
に通知されると、子局装置2a〜2cでは、受信したG
CHデータ中の送信許可子局番号を読み出して、当該G
CHデータが自己宛てのデータであるか否かを判定する
(ステップS31)。
【0100】この結果、子局装置2a〜2cでは、読み
出した送信許可子局番号が自己の装置番号と一致する場
合には受信したGCHデータが自己宛てのデータである
ことを検出し、受信したGCHデータ中のRCH指定情
報を読み出して、当該RCH指定情報に従って上記した
RCH選択変数を更新する(ステップS32)。このよ
うな更新が行われると、子局装置2a〜2cでは、例え
ば次回の要求信号送信処理においては当該更新内容に従
って使用する要求信号スロットが選択されることにな
る。そして、子局装置2a〜2cでは、例えば親局装置
1に対するデータを親局装置1により指定されたデータ
信号スロットにより無線送信する(ステップS33)。
【0101】一方、上記の結果(ステップS31)、子
局装置2a〜2cでは、読み出した送信許可子局番号が
自己の装置番号とは異なる場合には受信したGCHデー
タが他の子局装置宛てのデータであることを検出し、例
えばベースバンド処理部33のRCH送信要求フラグを
セットすることにより要求信号の再送信処理を行う(ス
テップS34)。
【0102】以上のように、本例の無線LANシステム
では、子局装置2a〜2cが自己のデータ送信頻度を親
局装置1に通知する一方、親局装置1がデータ送信頻度
が大きい子局装置2a〜2cを優先させて、データ送信
頻度が大きい子局装置2a〜2cのそれぞれに異なる要
求信号スロットを固定的に割り当てることが行われるた
め、データ送信頻度が大きい子局装置同士の間で要求信
号の衝突が生じてしまうことを防止することができ、こ
れにより、システム全体としてのスループットの低下を
防止して通信効率を向上させることができる。また、こ
のような信号衝突を防止すると、親局装置1により子局
装置2a〜2cからの要求信号を正常に受信する確率が
大きくなるため、親局装置1では自己の通信可能領域に
存する子局装置2a〜2cの状態管理が行い易くなる。
【0103】また、本例の無線LANシステムでは、無
線フレーム51中の要求信号スロットに空きがない場合
には上記のようにして親局装置1によりデータ送信頻度
が大きい子局装置2a〜2cを優先させて要求信号スロ
ットの割り当て処理が行われる一方、無線フレーム51
中の要求信号スロットに空きがある場合には親局装置1
により全ての子局装置2a〜2cのそれぞれに異なる要
求信号スロットを割り当てることが行われるため、親局
装置1の通信可能領域に存する子局装置2a〜2cの数
等に応じて柔軟に要求信号スロットの割り当てを行うこ
とができる。
【0104】また、本例の無線LANシステムでは、例
えば子局装置2a〜2cが親局装置1に対して要求信号
を無線送信する度毎に当該子局装置2a〜2cのデータ
送信頻度が親局装置1に通知されるため、親局装置1で
は子局装置2a〜2cから要求信号を受信する度毎に当
該子局装置2a〜2cのデータ送信頻度を更新すること
ができる。このため、親局装置1では、常に最新の子局
装置2a〜2cのデータ送信頻度に基づいて要求信号ス
ロットの割り当て処理を行うことができ、これにより、
要求信号の衝突確率が小さい最適な通信状況を常に確保
することができる。
【0105】次に、本発明の第2実施例に係る無線通信
システムを図面を参照して説明する。なお、本例では、
上記第1実施例の場合と同様に、上記従来例で示したよ
うなTDD方式やランダムアクセス方式を採用した無線
LANシステムに本発明を適用した場合を示す。また、
本例では、本発明に言う子局装置のデータ送信頻度とし
て、子局装置のメモリ(送信バッファメモリ)に格納さ
れている親局装置に対する未送信のデータを送信するた
めに必要なデータ送信の回数(保留送信データ数)を用
いた場合を示す。
【0106】上記第1実施例の場合と同様に、本例の無
線LANシステムの概略的な構成は例えば上記図7に示
した無線LANシステムの構成と同様であり、本例では
説明の便宜上から、上記図7に示した符号と同じ符号を
用いて親局装置1や子局装置2a〜2cや端末装置3a
〜3g等を示す。
【0107】また、上記第1実施例の場合と同様に、本
例の親局装置1の概略的な構成は例えば上記図8に示し
た親局装置の構成と同様であり、本例では説明の便宜上
から、上記図8に示した符号と同じ符号を用いて親局装
置1に備えられた各処理部11〜14、21〜25を示
す。また、上記第1実施例の場合と同様に、本例の子局
装置2a〜2cの概略的な構成は例えば上記図9に示し
た子局装置の構成と同様であり、本例では説明の便宜上
から、上記図9に示した符号と同じ符号を用いて子局装
置2a〜2cに備えられた各処理部31〜34、41〜
45を示す。
【0108】また、上記第1実施例の場合と同様に、本
例の親局装置1と子局装置2a〜2cとの間の無線通信
で用いられる無線フレームのスロット構成は例えば上記
図10に示した無線フレーム51のスロット構成と同様
であり、本例では説明の便宜上から、上記図10に示し
た符号と同じ符号を用いて本例の無線フレーム51を示
す。また、上記第1実施例の場合と同様に、本例の子局
装置2a〜2cと当該子局装置2a〜2cに接続された
端末装置3a〜3gとの間で通信されるフレームの構成
は例えば上記図12に示したフレーム61の構成と同様
であり、本例では説明の便宜上から、上記図12に示し
た符号と同じ符号を用いて本例のフレーム61を示す。
【0109】以下では、本例の無線LANシステムにつ
いて、上記従来例で示した無線LANシステムとは異な
る構成や動作を主として説明する。なお、本例の親局装
置1や子局装置2a〜2cでは、上記従来例で示した親
局装置や子局装置とは異なる動作を実行することから、
例えばそれぞれの制御部14、34のROM23、43
に格納される制御プログラムが従来の制御プログラムと
は異なっており、制御プログラムにより実行される処理
が従来の処理とは異なっている。
【0110】まず、本例の無線LANシステムに備えら
れた親局装置1や子局装置2a〜2cやこれらの装置
1、2a〜2cの間の通信で用いられる無線フレーム5
1の特徴的な構成例を示す。すなわち、本例の子局装置
2a〜2cでは、例えばワークメモリ用のRAM44
に、保留送信データ変数領域や、RCH選択変数領域が
設けられている。ここで、保留送信データ変数領域は上
記した子局装置2a〜2cの保留送信データ数を格納す
るメモリ領域である。なお、本例の子局装置2a〜2c
には、例えばメモリに格納された親局装置1に対する未
送信データの量を監視することにより、上記した保留送
信データ変数領域に格納する保留送信データ数を適時更
新して管理する機能が備えられている。
【0111】また、RCH選択変数領域は要求信号を送
信するのに使用する要求信号スロットを特定する情報
(RCH選択変数)を格納するメモリ領域である。ここ
で、RCH選択変数としては、例えば要求信号スロット
が固定的に割り当てられている場合には当該要求信号ス
ロットを特定する情報(本例では、“1”〜“10”の
チャネル番号)が用いられる一方、例えば要求信号スロ
ットが固定的に割り当てられていない場合には要求信号
スロットをランダムに選択して使用することを示す情報
(本例では、“0”)が用いられる。
【0112】また、本例の親局装置1では、例えばワー
クメモリ用のRAM24に、RCHテーブル領域や、自
己の保留送信データ変数領域や、固定使用RCH数領域
や、RCH閾値番号領域が設けられている。ここで、R
CHテーブル領域は要求信号スロットが固定的に割り当
てられた子局装置2a〜2cの装置番号及び保留送信デ
ータ数を割り当てられた要求信号スロットの番号と対応
させて記憶するRCHテーブルを格納するメモリ領域で
ある。
【0113】また、保留送信データ変数領域は親局装置
1により保留している送信データの個数(保留送信デー
タ数)を格納するメモリ領域である。なお、本例では、
親局装置1の保留送信データ数と子局装置2a〜2cの
保留送信データ数とは同様なものである。また、固定使
用RCH数領域は子局装置2a〜2cに固定的に割り当
てられて使用されている要求信号スロットの総数(固定
使用RCH数)を格納するメモリ領域である。
【0114】また、RCH閾値番号領域は要求信号スロ
ットが固定的に割り当てられている子局装置2a〜2c
の中で保留送信データ数が最小である子局装置2a〜2
cに割り当てられた要求信号スロットの番号(RCH閾
値番号)を格納するメモリ領域である。
【0115】また、本例の無線フレーム51中の各要求
信号スロットは、子局装置2a〜2cから親局装置1へ
の要求信号を送信するに際して、当該子局装置2a〜2
cの保留送信データ数を特定する情報を当該要求信号に
付加して親局装置1へ送信することができる構成となっ
ている。また、本例の無線フレーム51中の許可信号ス
ロットは、親局装置1から子局装置2a〜2cへの許可
信号を送信するに際して、当該子局装置2a〜2cに使
用させる要求信号スロットを特定する情報(RCH指定
情報)を当該許可信号に付加して送信することができる
構成となっている。
【0116】ここで、上記したRCH指定情報として
は、例えば要求信号スロットが固定的に割り当てられた
子局装置2a〜2cに対しては当該要求信号スロットを
特定する情報(本例では、“1”〜“10”のチャネル
番号)が用いられる一方、例えば要求信号スロットが固
定的に割り当てられていない子局装置2a〜2cに対し
ては当該子局装置2a〜2cにより要求信号スロットを
ランダムに選択して使用することを指示する情報(本例
では、“0”)が用いられる。
【0117】次に、本例の無線LANシステムに備えら
れた親局装置1や子局装置2a〜2cの処理動作の一例
として、子局装置2a〜2cが端末装置3a〜3gから
受信したデータを親局装置1に対して無線送信する場合
に行われる処理動作例を示す。なお、以下に示す子局装
置2a〜2cの処理動作や親局装置1の処理動作は、例
えば子局装置2a〜2cの制御部34や親局装置1の制
御部14が制御プログラムを実行することにより制御さ
れて実行される。
【0118】まず、図4には、子局装置2a〜2cから
親局装置1に対して要求信号を無線送信するに際して当
該子局装置2a〜2cにより行われる処理の手順の一例
を示してある。すなわち、子局装置2a〜2cでは、例
えば当該子局装置2a〜2cと接続された端末装置3a
〜3gから親局装置1へ送信するデータ(本例ではフレ
ーム61)が発生した旨(送信データの発生)の通知を
端末対応部42を介して制御部34により受けると、制
御部34が上記した保留送信データ変数領域を更新して
保留送信データ数に1を加える(ステップS41)。
【0119】次に、子局装置2a〜2cでは、RCH選
択変数を読み出して、当該RCH選択変数が“0”であ
るか否かを判定する(ステップS42)。この結果、子
局装置2a〜2cでは、読み出したRCH選択変数が
“0”であった場合には要求信号スロットをランダムに
選択すること(ランダムRCH選択)が設定されている
ことを検出して、例えばベースバンド処理部33のRC
H選択レジスタにランダムRCH選択に対応した値を書
き込む(ステップS45)。なお、この値を書き込む
と、例えばランダム信号が生成されることで要求信号ス
ロットがランダムに選択され、ランダムに選択された要
求信号スロットが要求信号の送信に用いられる。
【0120】一方、上記の結果、子局装置2a〜2cで
は、読み出したRCH選択変数が“0”以外の値であっ
た場合には要求信号スロットが固定的に割り当てられて
いることを検出して、例えばベースバンド処理部33の
RCH選択レジスタに自己に割り当てられている要求信
号スロットのチャネル番号(すなわち、RCH選択変数
の値“1”〜“10”)を書き込む(ステップS4
3)。なお、この値を書き込むと、当該値と対応した要
求信号スロット(すなわち、固定的に割り当てられた要
求信号スロット)が選択され、当該要求信号スロットが
要求信号の送信に用いられる。
【0121】次いで、子局装置2a〜2cでは、要求信
号スロットにより親局装置1に対して送信するデータ
(RCHデータ)をデュアルポートメモリ41内の領域
(RCH領域)に書き込み、例えばベースバンド処理部
33のRCH送信要求フラグをセットすることにより要
求信号の無線送信処理を行う(ステップS44)。
【0122】具体的には、子局装置2a〜2cでは、例
えばベースバンド処理部33によりRCH送信要求フラ
グがセットされていることを検出するとタイマ(ランダ
ム時間タイマ)を起動してランダムな長さの時間を計時
し、当該計時が終了した(ランダム時間タイマがタイム
アップした)ときに、上記したRCH選択レジスタの状
態に基づいて決定される要求信号スロットによりデュア
ルポートメモリ41のRCH領域に書き込まれたRCH
データを親局装置1に対して要求信号として無線送信し
て、RCH送信要求フラグをクリアする。
【0123】なお、上記したRCH送信要求フラグは、
要求信号の送信要求が存在することを示すフラグであ
る。また、上記したRCH領域に書き込まれるRCHデ
ータは、例えば子局装置2a〜2cの保留送信データ数
を特定するデータや、当該子局装置2a〜2cの装置番
号を特定するデータ等の制御データから構成されてい
る。
【0124】次に、図5には、親局装置1が子局装置2
a〜2cから要求信号を無線受信するに際して当該親局
装置1により行われる処理の手順の一例を示してある。
すなわち、親局装置1では、子局装置2a〜2cから要
求信号を受信すると、要求信号により通知される各子局
装置2a〜2cの保留送信データ数を検出して、自己へ
のデータ通信を要求している子局装置2a〜2cの中で
保留送信データ数が最大の子局装置2a〜2cを検出す
る(ステップS51)。
【0125】次に、親局装置1では、上記のようにして
検出した子局装置2a〜2cの保留送信データ数(すな
わち、前記最大のもの)と自己の保留送信データ数とを
比較する(ステップS52)。この結果、親局装置1で
は、自己の保留送信データ数の方が検出した子局装置2
a〜2cの保留送信データ数より大きい場合には、デー
タ信号スロットを下り通信に用いることとして子局装置
2a〜2cへのデータを無線送信する処理(DCH下り
処理)を実行する。
【0126】一方、上記の結果(ステップS52)、親
局装置1では、自己の保留送信データ数が検出した子局
装置2a〜2cの保留送信データ数以下である場合に
は、データ信号スロットを上り通信に用いることとして
以下の処理(DCH上り処理)を実行する。すなわち、
DCH上り処理においては、親局装置1では、まず、上
記した固定使用RCH数を読み出して、要求信号スロッ
トの使用状況を判定する(ステップS53)。
【0127】具体的には、親局装置1では、読み出した
固定使用RCH数が無線フレーム51中に含まれる要求
信号スロットの総数(本例では10個)未満であれば空
いている要求信号スロットが存在することを検出する一
方、当該総数と等しければ全ての要求信号スロットが子
局装置2a〜2cに固定的に割り当てられていることを
検出する。
【0128】上記の結果、親局装置1では、例えば空い
ている要求信号スロットが存在すること(固定RCH空
きあり)を検出した場合には、固定使用RCH数領域を
更新して固定使用RCH数に1を加える(ステップS5
4)。これとともに、親局装置1では、上記のようにし
て(ステップS51において)検出した子局装置2a〜
2cの装置番号及び保留送信データ数を空いている要求
信号スロットの番号と対応させてRCHテーブルに登録
するとともに、登録した要求信号スロットの番号を許可
信号のRCH指定情報として設定して、当該子局装置2
a〜2cに当該要求信号スロットを固定的に割り当てる
(ステップS55)。
【0129】そして、親局装置1では、上記のようにし
て新たに要求信号スロットを固定的に割り当てた子局装
置2a〜2cの保留送信データ数とRCH閾値番号の要
求信号スロットが割り当てられている子局装置の保留送
信データ数とを比較して(ステップS56)、新たに要
求信号スロットを割り当てた子局装置2a〜2cの保留
送信データ数の方が小さい場合には、RCH閾値番号を
当該子局装置2a〜2cに新たに割り当てた要求信号ス
ロットの番号に更新する(ステップS57)。
【0130】一方、上記の結果(ステップS53)、親
局装置1では、無線フレーム51中の全ての要求信号ス
ロットが固定的に割り当てられていること(固定RCH
満杯)を検出した場合には、上記のようにして(ステッ
プS51において)検出した子局装置2a〜2cの保留
送信データ数とRCH閾値番号の要求信号スロットが割
り当てられている子局装置の保留送信データ数とを比較
する(ステップS59)。
【0131】この結果、親局装置1では、上記のように
して(ステップS51において)検出した子局装置2a
〜2cの保留送信データ数の方が大きい場合には、RC
H閾値番号の要求信号スロットが割り当てられている子
局装置に対する当該割り当てを解除するとともに、割り
当てを解除した当該要求信号スロットを上記のようにし
て検出した子局装置2a〜2cに割り当て、当該割り当
ての内容で当該要求信号スロットに係るRCHテーブル
を更新する(ステップS61)。このような処理(要求
信号スロットの再割り当て処理)が行われると、保留送
信データ数が大きい子局装置が優先されて、要求信号ス
ロットが固定的に割り当てられる子局装置が入れ替えら
れる。また、親局装置1では、このような再割り当てを
行った要求信号スロットの番号を許可信号のRCH指定
情報として設定する。
【0132】そして、親局装置1では、RCHテーブル
を参照して、要求信号スロットが固定的に割り当てられ
ている子局装置2a〜2cの中で最小の保留送信データ
数を有する子局装置2a〜2cが割り当てられている要
求信号スロットを検索し、RCH閾値番号を当該要求信
号スロットの番号に更新する(ステップS62)。
【0133】また、上記の結果(ステップS59)、親
局装置1では、上記のようにして(ステップS51にお
いて)検出した子局装置2a〜2cの保留送信データ数
の方がRCH閾値番号の要求信号スロットが割り当てら
れている子局装置の保留送信データ数より小さい場合に
は、許可信号のRCH指定情報として“0”を設定する
ことにより上記のようにして検出した子局装置2a〜2
cにより要求信号スロットをランダムに選択させるよう
にする(ステップS60)。
【0134】そして、上記のようにして(ステップS5
1において)検出した子局装置2a〜2cに使用させる
要求信号スロット(ランダムに選択する場合も含む)が
決定すると、親局装置1では、許可信号スロットにより
当該子局装置2a〜2cに対して送信するデータ(GC
Hデータ)をデュアルポートメモリ21内の領域(GC
H領域)に書き込み、例えばベースバンド処理部13が
許可信号スロットのタイミングで当該DCHデータを許
可信号として無線送信する(ステップS58)。ここ
で、GCHデータには、例えば親局装置1へのデータ通
信を許可する対象となる子局装置2a〜2cの装置番号
(送信許可子局番号)を特定するデータや、当該子局装
置2a〜2cに対するRCH指定情報のデータ等が含ま
れる。
【0135】次に、上記第1実施例で用いた図3を参照
して、子局装置2a〜2cが親局装置1から許可信号を
無線受信するに際して当該子局装置2a〜2cにより行
われる処理の手順の一例を示す。なお、以下では、説明
の便宜上から、上記第1実施例で用いた符号(ステップ
S31〜ステップS34)と同じ符号を用いて説明を行
う。
【0136】すなわち、子局装置2a〜2cでは、例え
ばベースバンド処理部33が許可信号スロットのタイミ
ングで親局装置1からGCHデータを許可信号として受
信して、受信したGCHデータをデュアルポートメモリ
41に格納する。このようにして親局装置1から許可信
号を受信したことがベースバンド処理部33から制御部
34に通知されると、子局装置2a〜2cでは、受信し
たGCHデータ中の送信許可子局番号を読み出して、当
該GCHデータが自己宛てのデータであるか否かを判定
する(ステップS31)。
【0137】この結果、子局装置2a〜2cでは、読み
出した送信許可子局番号が自己の装置番号と一致する場
合には受信したGCHデータが自己宛てのデータである
ことを検出し、受信したGCHデータ中のRCH指定情
報を読み出して、当該RCH指定情報に従って上記した
RCH選択変数を更新する(ステップS32)。このよ
うな更新が行われると、子局装置2a〜2cでは、例え
ば次回の要求信号送信処理においては当該更新内容に従
って使用する要求信号スロットが選択されることにな
る。
【0138】そして、子局装置2a〜2cでは、例えば
親局装置1に対するデータを親局装置1により指定され
たデータ信号スロットにより無線送信する(ステップS
33)。なお、具体的には、子局装置2a〜2cでは、
例えばベースバンド処理部33のDCH送信フラグをセ
ットしてベースバンド処理部33が上記のようにデータ
信号スロットのタイミングでデータ信号を送信するよう
に設定するとともに、ベースバンド処理部33のACH
受信フラグをセットしてベースバンド処理部33が確認
信号スロットのタイミングで親局装置1からの確認信号
を受信するように設定する。ここで、DCH送信フラグ
はデータ信号の送信要求が存在することを示すフラグで
あり、ACH受信フラグは確認信号の受信要求が存在す
ることを示すフラグである。
【0139】一方、上記の結果(ステップS31)、子
局装置2a〜2cでは、読み出した送信許可子局番号が
自己の装置番号とは異なる場合には受信したGCHデー
タが他の子局装置宛てのデータであることを検出し、例
えばベースバンド処理部33のRCH送信要求フラグを
セットすることにより要求信号の再送信処理を行う(ス
テップS34)。
【0140】次に、図6には、子局装置2a〜2cが親
局装置1から確認信号を無線受信するに際して当該子局
装置2a〜2cにより行われる処理の手順の一例を示し
てある。すなわち、子局装置2a〜2cでは、親局装置
1から確認信号を受信すると、当該確認信号の内容を解
析して、親局装置1に対して無線送信したデータ信号が
当該親局装置1により正常に受信されたか否かを判定す
る(ステップS71)。
【0141】この結果、子局装置2a〜2cでは、親局
装置1に対して無線送信したデータ信号が当該親局装置
1により正常に受信されたこと(正常受信)を検出した
場合には、保留送信データ変数領域を更新して保留送信
データ数から1を減じる(ステップS72)。一方、子
局装置2a〜2cでは、親局装置1に対して無線送信し
たデータ信号が当該親局装置1により正常に受信されな
かったこと(受信エラー)を検出した場合には、例えば
ベースバンド処理部33のRCH送信要求フラグをセッ
トすることにより要求信号の再送信処理を行う(ステッ
プS73)。
【0142】以上のように、本例の無線LANシステム
では、例えば上記第1実施例の場合と同様に、子局装置
2a〜2cが自己のデータ送信頻度を親局装置1に通知
する一方、親局装置1がデータ送信頻度が大きい子局装
置2a〜2cを優先させて、データ送信頻度が大きい子
局装置2a〜2cのそれぞれに異なる要求信号スロット
を固定的に割り当てることが行われるため、データ送信
頻度が大きい子局装置同士の間で要求信号の衝突が生じ
てしまうことを防止することができ、これにより、シス
テム全体としてのスループットの低下を防止して通信効
率を向上させることができる。また、このような信号衝
突を防止すると、親局装置1により子局装置2a〜2c
からの要求信号を正常に受信する確率が大きくなるた
め、親局装置1では自己の通信可能領域に存する子局装
置2a〜2cの状態管理が行い易くなる。
【0143】また、本例の無線LANシステムでは、上
記のようにして保留送信データ数が大きい子局装置2a
〜2cに固定的に要求信号スロットを割り当てることが
行われることから当該子局装置2a〜2cが親局装置1
に対してアクセスすることができる確率を大きくするこ
とができ、また、保留送信データ数が大きい子局装置に
優先的に親局装置1へのデータ通信が許可されることに
より、各子局装置2a〜2cの保留送信データ数を平均
化することができる。このため、例えば子局装置2a〜
2cがメモリに未送信のデータを格納しておくに際して
当該メモリのオーバーフローが生じてしまうのを防止す
ることができ、これにより、例えばメモリの記憶容量を
小さくして、子局装置の小型化や低消費電力化や低コス
ト化を図ることができる。
【0144】また、本例の無線LANシステムでは、例
えば上記第1実施例の場合と同様に、無線フレーム51
中の要求信号スロットに空きがない場合には上記のよう
にして親局装置1によりデータ送信頻度が大きい子局装
置2a〜2cを優先させて要求信号スロットの割り当て
処理が行われる一方、無線フレーム51中の要求信号ス
ロットに空きがある場合には親局装置1により全ての子
局装置2a〜2cのそれぞれに異なる要求信号スロット
を割り当てることが行われるため、親局装置1の通信可
能領域に存する子局装置2a〜2cの数等に応じて柔軟
に要求信号スロットの割り当てを行うことができる。
【0145】また、本例の無線LANシステムでは、例
えば上記第1実施例の場合と同様に、子局装置2a〜2
cが親局装置1に対して要求信号を無線送信する度毎に
当該子局装置2a〜2cのデータ送信頻度が親局装置1
に通知されるため、親局装置1では子局装置2a〜2c
から要求信号を受信する度毎に当該子局装置2a〜2c
のデータ送信頻度を更新することができる。このため、
親局装置1では、常に最新の子局装置2a〜2cのデー
タ送信頻度に基づいて要求信号スロットの割り当て処理
を行うことができ、これにより、要求信号の衝突確率が
小さい最適な通信状況を常に確保することができる。
【0146】また、本例の無線LANシステムでは、無
線フレーム51中のデータ信号スロットが上り通信と下
り通信とで共用される場合に、上述したように親局装置
1へのデータ通信を要求する子局装置2a〜2cの保留
送信データ数と親局装置1の保留送信データ数とを考慮
して保留送信データ数が大きい装置からのデータ送信を
優先させるように上り通信と下り通信とを切替えるよう
にしたため、親局装置1と子局装置2a〜2cとを合わ
せた全ての装置の間で保留送信データ数を平均化するこ
とができ、これにより、親局装置1のメモリのオーバー
フローをも防止して、システム全体としての通信効率を
向上させることができる。
【0147】ここで、以上に示した第1実施例及び第2
実施例では、子局装置2a〜2cが自己のデータ送信頻
度の情報を要求信号スロットにより親局装置1に対して
無線送信する機能により、本発明に言うデータ送信頻度
情報送信手段が構成されている。また、子局装置2a〜
2cが親局装置1から許可信号スロットによりRCH指
定情報を無線受信する機能により、本発明に言う信号送
信タイミング指定情報受信手段や要求信号スロット指定
情報受信手段が構成されている。また、子局装置2a〜
2cが受信したRCH指定情報により指定される要求信
号スロットを用いて親局装置1に対する要求信号を無線
送信する機能により、本発明に言う信号送信手段や要求
信号送信手段が構成されている。
【0148】また、以上に示した第1実施例や第2実施
例では、親局装置1が子局装置2a〜2cからデータ送
信頻度情報を無線受信する機能により、本発明に言うデ
ータ送信頻度情報受信手段が構成されている。また、親
局装置1が以上の第1実施例や第2実施例に示したよう
な仕方でデータ送信頻度が大きい子局装置を優先させて
当該子局装置2a〜2cのそれぞれに異なる要求信号ス
ロットを割り当てる機能により、本発明に言う割当手段
が構成されている。また、親局装置1が子局装置2a〜
2cに割り当てた要求信号スロットを指定する情報を当
該子局装置2a〜2cに対して許可信号により無線送信
する機能により、本発明に言う信号送信タイミング指定
情報送信手段や要求信号スロット指定情報送信手段が構
成されている。
【0149】また、上記した第2実施例では、子局装置
2a〜2cが親局装置1に対する未送信データ量を保留
送信データ数として管理する機能により、本発明に言う
子局未送信データ量管理手段が構成されている。また、
上記した第2実施例では、親局装置1が子局装置2a〜
2cから受信したデータ送信頻度情報に基づいて自己に
対する保留送信データ数が大きい子局装置2a〜2cに
優先的に自己へのデータ通信を許可する機能により、本
発明に言う優先許可手段が構成されている。また、親局
装置1が子局装置2a〜2cに対する未送信データ量を
保留送信データ数として管理する機能により、本発明に
言う親局未送信データ量管理手段が構成されている。ま
た、親局装置1が上述したような仕方でデータ信号スロ
ットにより上り通信と下り通信とを切替えて行う機能に
より、本発明に言う通信制御手段が構成されている。
【0150】なお、本発明に係る無線通信システムや親
局装置や子局装置の構成としては、必ずしも以上の第1
実施例や第2実施例に示した構成に限られず、種々な構
成が用いられてもよい。一例として、本発明に係る無線
通信システムは、必ずしも無線LANシステムばかりで
なく、他のシステムに適用することも可能なものであ
る。また、親局装置と子局装置との間の無線通信で用い
られるフレームの構成としても種々なものであってもよ
く、例えば当該フレームに含まれる各スロットの数とし
ても種々な数であってもよい。
【0151】また、以上に示した第1実施例や第2実施
例では、本発明に係る親局装置により行われる各種の処
理や本発明に係る子局装置により行われる各種の処理
が、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア
資源においてプロセッサが制御プログラムを実行するこ
とにより制御される構成としたが、例えば当該処理を実
行するための各機能手段を独立したハードウエア回路と
して構成することもできる。また、本発明は上記の制御
プログラムを格納したフロッピーディスクやCD−RO
M等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体とし
て把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体
からコンピュータに入力してプロセッサに実行させるこ
とにより、本発明に係る処理を遂行させることができ
る。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無線
通信システムや親局装置や子局装置によると、子局装置
が親局装置に対して信号を無線送信して当該親局装置と
データを無線通信するに際して、例えば子局装置が自己
のデータ送信頻度の情報を親局装置に通知する一方、親
局装置が当該データ送信頻度情報に基づいてデータ送信
頻度が大きい子局装置を優先させて当該子局装置のそれ
ぞれに異なる信号送信タイミング(例えば要求信号スロ
ット)を指定し、子局装置が当該指定に従った信号送信
タイミング(例えば要求信号スロット)で信号(例えば
要求信号)を無線送信するようにしたため、データ送信
頻度が大きい子局装置同士の間で当該信号衝突が生じて
しまうことを防止することができ、これにより、システ
ム全体としてのスループットの低下を防止して通信効率
を向上させることができる。
【0153】また、本発明に係る無線通信システムで
は、例えば子局装置のデータ送信頻度として子局装置の
親局装置に対する未送信データ量が用いられる場合に、
親局装置が子局装置から受信したデータ送信頻度情報に
基づいて親局装置に対する未送信データ量が大きい子局
装置に優先的に自己へのデータ通信を許可するようにし
たため、各子局装置の未送信データ量を平均化すること
ができ、例えば上記第2実施例で述べたように、子局装
置のメモリがオーバーフローしてしまうのを防止するこ
と等ができる。
【0154】また、本発明に係る無線通信システムで
は、例えば子局装置のデータ送信頻度として子局装置の
親局装置に対する未送信データ量が用いられる場合に、
親局装置が自己の未送信データ量と子局装置から通知さ
れた当該子局装置の未送信データ量との大小に基づい
て、未送信データ量が大きい装置からのデータ送信が優
先されるようにデータ信号スロットによりデータを通信
する方向(上り通信方向と下り通信方向)とを切替える
ようにしたため、親局装置と子局装置とを合わせた全て
の装置の間で未送信データ量を平均化することができ、
これにより、システム全体としての通信効率を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る子局装置による処理
の手順の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る親局装置による処理
の手順の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る子局装置による処理
の手順の一例を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る子局装置による処理
の手順の一例を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る親局装置による処理
の手順の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る子局装置による処理
の手順の一例を示す図である。
【図7】無線LANシステムの一例を示す図である。
【図8】親局装置の構成例を示す図である。
【図9】子局装置の構成例を示す図である。
【図10】無線フレームの一例を示す図である。
【図11】無線フレームの他の例を示す図である。
【図12】子局装置と端末装置との間で通信されるフレ
ームの一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・親局装置、 2a〜2c・・子局装置、 3a〜
3g・・端末装置、4・・回線、 11、31・・アン
テナ部、 12、32・・無線部、13、33・・ベー
スバンド処理部、 14、34・・制御部、21、41
・・デュアルポートメモリ、 22・・LANコントロ
ーラ、23、43・・ROM、 24、44・・RA
M、 25、45・・MPU、42・・端末対応部、
51、52・・無線フレーム、 61・・フレーム、

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 子局装置が親局装置に対して信号を無線
    送信して当該親局装置とデータを無線通信する無線通信
    システムにおいて、 子局装置には、自己のデータ送信頻度の情報を親局装置
    に対して無線送信するデータ送信頻度情報送信手段と、 親局装置から信号送信タイミング指定情報を無線受信す
    る信号送信タイミング指定情報受信手段と、 受信した信号送信タイミング指定情報により指定される
    信号送信タイミングで親局装置に対する信号を無線送信
    する信号送信手段と、を備える一方、 親局装置には、子局装置からデータ送信頻度情報を無線
    受信するデータ送信頻度情報受信手段と、 受信したデータ送信頻度情報に基づいてデータ送信頻度
    が大きい子局装置を優先させて子局装置に異なる信号送
    信タイミングを割り当てる割当手段と、 子局装置に割り当てた信号送信タイミングを指定する情
    報を当該子局装置に対して無線送信する信号送信タイミ
    ング指定情報送信手段と、 を備えたことを特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】 親局装置と子局装置とがフレームにより
    無線通信する無線通信システムにおいて、 フレームには、子局装置が親局装置に対して当該親局装
    置へのデータ通信を要求する要求信号を送信する複数の
    要求信号スロットと、親局装置が子局装置に対して自己
    へのデータ通信の許可を通知する許可信号を送信する許
    可信号スロットとが含まれており、 子局装置には、自己のデータ送信頻度の情報を要求信号
    スロットにより親局装置に対して無線送信するデータ送
    信頻度情報送信手段と、 親局装置から許可信号スロットにより要求信号スロット
    指定情報を無線受信する要求信号スロット指定情報受信
    手段と、 受信した要求信号スロット指定情報により指定される要
    求信号スロットを用いて親局装置に対する要求信号を無
    線送信する要求信号送信手段と、を備える一方、 親局装置には、子局装置から要求信号スロットによりデ
    ータ送信頻度情報を無線受信するデータ送信頻度情報受
    信手段と、 フレームに含まれる複数の要求信号スロットの中で子局
    装置に割り当てられていない要求信号スロットがあると
    きには要求信号スロットが割り当てられていない子局装
    置から要求信号を無線受信したことに応じて当該子局装
    置に空いている要求信号スロットを割り当てる一方、フ
    レームに含まれる複数の要求信号スロットの全てが子局
    装置に割り当てられているときには要求信号スロットが
    割り当てられていない子局装置から要求信号を無線受信
    したことに応じて当該子局装置から受信したデータ送信
    頻度情報に基づいて当該子局装置のデータ送信頻度が要
    求信号スロットが割り当てられている子局装置の中で最
    小のデータ送信頻度を有する子局装置の当該データ送信
    頻度と比べて大きい場合には当該最小のデータ送信頻度
    を有する子局装置に対する要求信号スロットの割り当て
    を解除するとともに割り当てを解除した要求信号スロッ
    トを前記要求信号スロットが割り当てられていない子局
    装置に割り当てる割当手段と、 子局装置に割り当てた要求信号スロットを指定する情報
    を当該子局装置に対して許可信号スロットにより無線送
    信する要求信号スロット指定情報送信手段と、 を備えたことを特徴とする無線通信システム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の無線通信システムにお
    いて、 子局装置には、親局装置に対する未送信のデータの量を
    管理する子局未送信データ量管理手段を備え、 子局装置のデータ送信頻度として子局装置の親局装置に
    対する未送信データ量が用いられ、 親局装置には、子局装置から受信したデータ送信頻度情
    報に基づいて親局装置に対する未送信データ量が大きい
    子局装置に優先的に自己へのデータ通信を許可する優先
    許可手段を備えたことを特徴とする無線通信システム。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の無線通信システムにお
    いて、 フレームには、親局装置から子局装置への下りデータ信
    号の送信と子局装置から親局装置への上りデータ信号の
    送信とに共用される共用データ信号スロットが含まれて
    おり、 子局装置には、親局装置に対する未送信のデータの量を
    管理する子局未送信データ量管理手段を備え、 子局装置のデータ送信頻度として子局装置の親局装置に
    対する未送信データ量が用いられ、 親局装置には、子局装置に対する未送信のデータの量を
    管理する親局未送信データ量管理手段と、 子局装置から受信したデータ送信頻度情報に基づいて自
    己へのデータ通信を要求する子局装置の中で最大の未送
    信データ量を有する子局装置の当該未送信データ量が自
    己の未送信データ量と比べて大きい場合には共用データ
    信号スロットにより上りデータ信号を無線送信させる一
    方、当該最大の未送信データ量を有する子局装置の当該
    未送信データ量が自己の未送信データ量と比べて小さい
    場合には共用データ信号スロットにより下りデータ信号
    を無線送信する通信制御手段と、を備えたことを特徴と
    する無線通信システム。
  5. 【請求項5】 子局装置から信号を無線受信して当該子
    局装置とデータを無線通信する親局装置において、 子局装置から当該子局装置のデータ送信頻度の情報を無
    線受信するデータ送信頻度情報受信手段と、 受信したデータ送信頻度情報に基づいてデータ送信頻度
    が大きい子局装置を優先させて子局装置に異なる信号送
    信タイミングを割り当てる割当手段と、 子局装置に割り当てた信号送信タイミングを指定する情
    報を当該子局装置に対して無線送信することにより、当
    該子局装置により当該信号送信タイミングで親局装置に
    対する信号を無線送信させる信号送信タイミング指定情
    報送信手段と、を備えたことを特徴とする親局装置。
  6. 【請求項6】 親局装置に対して信号を無線送信して当
    該親局装置とデータを無線通信する子局装置において、 自己のデータ送信頻度の情報を親局装置に対して無線送
    信することにより、当該親局装置により子局装置から受
    信したデータ送信頻度情報に基づいてデータ送信頻度が
    大きい子局装置を優先させて子局装置に異なる信号送信
    タイミングを割り当てさせて子局装置に割り当てられた
    信号送信タイミングを指定する情報を当該子局装置に対
    して無線送信させるデータ送信頻度情報送信手段と、 親局装置から信号送信タイミング指定情報を無線受信す
    る信号送信タイミング指定情報受信手段と、 受信した信号送信タイミング指定情報により指定される
    信号送信タイミングで親局装置に対する信号を無線送信
    する信号送信手段と、を備えたことを特徴とする子局装
    置。
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