JP2001085781A - 変調器集積半導体レーザ及び変調器集積半導体レーザを使用した半導体レーザ装置 - Google Patents

変調器集積半導体レーザ及び変調器集積半導体レーザを使用した半導体レーザ装置

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JP2001085781A
JP2001085781A JP26361999A JP26361999A JP2001085781A JP 2001085781 A JP2001085781 A JP 2001085781A JP 26361999 A JP26361999 A JP 26361999A JP 26361999 A JP26361999 A JP 26361999A JP 2001085781 A JP2001085781 A JP 2001085781A
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semiconductor
section
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Kazuhisa Takagi
和久 高木
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザの数を増やすことなく広い範囲
の発振波長のレーザ光を発することができる変調器集積
半導体レーザ及び変調器集積半導体レーザを使用した半
導体レーザ装置を得る。 【解決手段】 半導体基板2におけるレーザ部4が形成
された部分の裏面にレーザ部用ペルチェクーラ12を、
半導体基板2における光変調部7が形成された部分の裏
面に光変調部用ペルチェクーラ14を対応するサブマウ
ント13,15を介してそれぞれ設け、レーザ部4と光
変調部7の温度調整を独立して行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システム用
の光源に使用する半導体レーザに関し、特に変調器集積
半導体レーザ及び変調器集積半導体レーザを使用した半
導体レーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来の変調器集積半導体レー
ザを示した概略の斜視図である。なお、図12では、4
つの半導体レーザを使用した場合を例にして示してい
る。図12において、変調器集積半導体レーザ200
は、半導体基板201上に形成された、異なる発振波長
λ1〜λ4の4つの半導体レーザLD1〜LD4を有す
るレーザ部202、合波器203及び電界吸収型の光変
調器MODを有する光変調部204を備えている。レー
ザ部202において、所望の波長に最も近い波長の半導
体レーザが選択されて電流が注入されることにより選択
された半導体レーザが発振する。選択された半導体レー
ザから発せられたレーザ光は、合波器203を介して光
変調器MODで光変調されて出力される。
【0003】このような構成において、半導体レーザに
おける発振波長の微調整は、半導体レーザの温度を調整
することによって行っており、例えば、半導体レーザの
発振波長は、約0.1nm/℃の割合で変化し、温度が
高いほど長波長化する。一方、半導体レーザの温度を調
整すると光変調部204の温度もほぼ同じだけ変化す
る。このような構成の、変調器と半導体レーザとを集積
した素子は、特開平7−106691号公報で開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光変調部20
4における光吸収層のバンドギャップ波長の温度変化
は、約1.0nm/℃で、レーザ部202の発振波長の
変化の10倍となる。半導体レーザにおける発振波長に
対する光変調部204のバンドギャップ波長のマージン
は±5nmであることから、光変調部204の温度は、
±5℃の範囲でのみ変化させることができる。したがっ
て、光変調部204における発振波長の微調整範囲は±
0.5nm以内となる。
【0005】本来、半導体レーザは、−10℃〜+85
℃の範囲で使用することができることから、波長可変範
囲は半導体レーザ1個あたり9.5nm程度あるにもか
かわらず、1nmの範囲でしか使用することができなか
った。このため、広い範囲の波長に適応するためには多
数の半導体レーザが必要となり、素子の大型化、歩留ま
りの低下、及びコストの増加の原因となっていた。
【0006】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、レーザ部と光変調部とをそれ
ぞれ独立して温度調整を行うことによって、レーザ部に
おける半導体レーザの数を増やすことなく広い範囲の発
振波長のレーザ光を発することができる変調器集積半導
体レーザ及び変調器集積半導体レーザを使用した半導体
レーザ装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る変調器集
積半導体レーザは、半導体基板上に形成された少なくと
も1つの半導体レーザで構成されるレーザ部と、半導体
基板上に形成され該レーザ部からのレーザ光に対して光
変調を行って外部へ射出する光変調器を有する光変調部
と、レーザ部の温度調整を独立して行う第1温度調整部
と、光変調部の温度調整を独立して行う第2温度調整部
とを備えるものである。
【0008】また、この発明に係る変調器集積半導体レ
ーザは、請求項1において、上記第1温度調整部及び第
2温度調整部が、ペルチェ効果を利用した電子冷熱素子
をそれぞれ有し、該各電子冷熱素子を、半導体基板にお
けるレーザ部が形成された裏面、及び半導体基板におけ
る光変調部が形成された裏面に対応して設けたものであ
る。
【0009】また、この発明に係る変調器集積半導体レ
ーザは、請求項1又は請求項2のいずれかにおいて、上
記第1温度調整部が、半導体レーザの近傍に形成された
抵抗体で構成される発熱体を有し、上記第2温度調整部
が、光変調器の近傍に形成された抵抗体で構成される発
熱体を有するものである。
【0010】また、この発明に係る変調器集積半導体レ
ーザは、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、上
記レーザ部と光変調部との間に、半導体基板を削って形
成された少なくとも1つの溝を設けたものである。
【0011】また、この発明に係る変調器集積半導体レ
ーザは、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、半
導体基板における上記レーザ部及び光変調部が形成され
た各裏面に、半導体基板と異なる金属がそれぞれ埋め込
まれたものである。
【0012】また、この発明に係る変調器集積半導体レ
ーザは、請求項5において、上記金属に、半導体基板よ
りも熱伝導率が大きいものを使用したものである。
【0013】この発明に係る半導体レーザ装置は、半導
体基板上に形成された少なくとも1つの半導体レーザで
構成されるレーザ部、半導体基板上に形成され該レーザ
部からのレーザ光に対して光変調を行って外部へ射出す
る光変調器を有する光変調部、レーザ部の温度調整を独
立して行う第1温度調整部、及び光変調部の温度調整を
独立して行う第2温度調整部を有する変調器集積半導体
レーザと、該変調器集積半導体レーザから射出されるレ
ーザ光の波長を検出する波長検出部と、光変調部の温度
検出を行うと共に該検出した温度と該波長検出部で検出
された波長から、変調器集積半導体レーザから射出され
るレーザ光の波長が所望の波長になるように第1温度調
整部及び第2温度調整部に対して個別に温度制御を行う
制御部とを備えるものである。
【0014】また、この発明に係る半導体レーザ装置
は、請求項7において、上記第1温度調整部及び第2温
度調整部が、ペルチェ効果を利用した電子冷熱素子をそ
れぞれ有し、該各電子冷熱素子を、半導体基板における
レーザ部が形成された裏面、及び半導体基板における光
変調部が形成された裏面に対応して設けたものである。
【0015】また、この発明に係る半導体レーザ装置
は、請求項7又は請求項8のいずれかにおいて、上記第
1温度調整部が、半導体レーザの近傍に形成された抵抗
体で構成される発熱体を有し、上記第2温度調整部が、
光変調器の近傍に形成された抵抗体で構成される発熱体
を有するものである。
【0016】また、この発明に係る半導体レーザ装置
は、請求項7から請求項9のいずれかにおいて、上記レ
ーザ部と光変調部との間に、半導体基板を削って形成さ
れた少なくとも1つの溝を設けたものである。
【0017】また、この発明に係る半導体レーザ装置
は、請求項7から請求項9のいずれかにおいて、半導体
基板におけるレーザ部及び光変調部が形成された各裏面
に、半導体基板と異なる金属がそれぞれ埋め込まれたも
のである。
【0018】また、この発明に係る半導体レーザ装置
は、請求項11において、上記金属に、半導体基板より
も熱伝導率が大きいものを使用したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施の形態に基
づいて、本発明を詳細に説明する。 実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1における
変調器集積半導体レーザの例を示した概略の斜視図であ
る。なお、図1では、4つの半導体レーザを有する場合
を例にして示している。
【0020】図1において、変調器集積半導体レーザ1
は、半導体基板2上に形成された、異なる発振波長λa
〜λdの4つの半導体レーザ3a〜3dで構成されるレ
ーザ部4、合波器5及び電界吸収型の光変調器6で構成
される光変調部7を有する半導体レーザ素子10を備え
ている。レーザ部4が形成された半導体基板2の裏面に
は、マウント台11上に固着されレーザ部4の温度調整
を行うレーザ部用ペルチェクーラ12が、サブマウント
13を介して設けられている。
【0021】更に、光変調部7が形成された半導体基板
2の裏面には、マウント台11上に固着され光変調部7
の温度調整を行う光変調部用ペルチェクーラ14が、サ
ブマウント15を介して設けられている。マウント台1
1は、鉄、銅又は銀ブロック等で形成され、サブマウン
ト13及び15は、炭化けい素(SiC)又は窒化アルミ
(AlN)等で形成されている。また、レーザ部用ペルチ
ェクーラ12及び光変調部用ペルチェクーラ14は、ペ
ルチェ効果を利用した電子冷熱素子で形成されている。
【0022】図2は、図1のA‐A’断面を示した概略
の断面図である。図2から分かるように、半導体基板2
には、各半導体レーザ3a〜3dにおけるそれぞれの活
性層21a〜21d、合波器5における導波路層22、
及び光変調部7における吸収層23がそれぞれ形成され
ている。導波路層22は、各半導体レーザ3a〜3dか
らのレーザ光に対して透明となるように、材料のバンド
キャップが大きくなるように形成されており、例えば
1.55μmのレーザ光に対して1.3μm組成のInGa
AsPとする。このような構成において、変調器集積半
導体レーザ1は、レーザ部4における、所望の波長に最
も近い波長の半導体レーザが選択されて電流が注入され
ることにより選択された半導体レーザが発振する。選択
された半導体レーザから発せられたレーザ光は、合波器
5を介して光変調器6で光変調されて射出される。
【0023】次に、図3は、図1及び図2で示した半導
体レーザ素子10の製造方法を示した図である。なお、
図3では、図3(a)〜図3(c)、図3(e)、図3(f)及
び図3(i)は、図1のA‐A’断面を示しており、図3
(g)及び図3(h)は、図1のX‐X’断面を示してい
る。
【0024】図3において、最初に、図3(a)で示すよ
うに、n形半導体基板であるn‐InP基板2上にn‐
InPバッファ層41及びアンドープInGaAsP光導波
層42をMOCVD法により結晶成長させて形成する。
その後、レーザ部4形成領域をエッチングするためのS
iO2マスク43aをパターン形成させる。次に、図3
(b)で示すように、ドライエッチング(例えば、CH4
+O2+N2のエッチングガスを使用する)又はウエット
エッチング(例えば、HClのエッチング液を使用す
る)によって、レーザ部4を形成する領域の光導波層4
2を除去する。
【0025】次に、図3(c)で示すように、図3(b)で
行ったエッチング部に活性層21bを形成する。図3
(d)は、図3(c)の活性層21bの構造を示した図であ
り、図3(b)で行ったエッチング部に、n‐InGaAs
P光閉込層44、InGaAsP多重量子井戸活性層4
5、アンドープInGaAsP光閉込層46、p‐InPク
ラッド層47、p‐InGaAsP回析格子層48を順次
MOCVD法により結晶成長させて形成する。回析格子
は、p‐InGaAsP回析格子層48を干渉露光法で格
子状にエッチングすることで形成される。この後、光変
調部7の領域における光導波層42をエッチングするた
めのSiO2マスク43bをパターン形成する。
【0026】次に、図3(e)で示すように、光変調部7
の領域における光導波層42を、図3(b)で示した方法
と同様の方法でエッチングする。この後、図3(f)で示
すように、p‐InPクラッド層49、p+‐InGaAs
コンタクト層50を順次MOCVD法により結晶成長さ
せて形成する。次に、図3(g)で示すように、SiO2
スク43cをパターン形成し、該形成したSiO2マスク
43cをエッチングマスクとして導波路形成を行う。更
に、図3(h)で示すように、図3(g)でエッチングした
部分に、InP:Fe(鉄ドープインジウムリン)等の半
絶縁性半導体層51を埋込成長させて形成する。
【0027】次に、図3(i)で示すように、レーザ部4
の領域と光変調部7の領域との間の部分のp+‐InGa
Asコンタクト層50を、エッチング(例えば酒石酸を
使用)によって除去した後、SiO2絶縁膜52をパター
ン形成する。更に、下層がTiで上層がAuである2層構
造の電極のTi/Au表電極53及びAuメッキ層54を
順次パターン形成し、n‐InP基板2の裏面を研磨し
た後、下層から順にAuGe層、Ni層、Ti層、Pt層、
Ti層、Pt層、Au層の7層構造をなすAuGe/Ni/T
i/Pt/Ti/Pt/Au電極55及びAuメッキ層56を
順次パターン形成する。この後、ウエハから半導体レー
ザ素子10をへき開によって切り出し、前端面に低反射
コート(図示せず)を、後端面には高反射コート(図示
せず)をそれぞれ行って半導体レーザ素子10の製造が
完了する。なお、半導体レーザは、回析格子に位相シフ
ト領域があり、かつ後面が低反射コートされたものであ
ってもよい。また、回析格子が利得結合型の半導体レー
ザで後面が低反射コートされたものであってもよい。
【0028】図4は、図1及び図2の変調器集積半導体
レーザ1を使用した半導体レーザ装置の例を示す概略の
ブロック図である。図4において、半導体レーザ装置3
1は、変調器集積半導体レーザ1と、半導体レーザ3a
〜3dに対する電源の供給を行うレーザ用電源部32
と、入力される選択信号に応じて半導体レーザ3a〜3
dのいずれか1つにレーザ用電源部32からの電源の供
給を行うレーザ選択スイッチ部33と、レーザ部用ペル
チェクーラ12の電源供給を行う第1ペルチェクーラ用
電源部34と、光変調部用ペルチェクーラ14の電源供
給を行う第2ペルチェクーラ用電源部35と、光変調器
6に対する変調信号を生成して出力する変調信号生成部
36とを備えている。
【0029】更に、半導体レーザ装置31は、モノクロ
メータや光スペクトラムアナライザ等を用いて変調器集
積半導体レーザ1から射出されるレーザ光の波長を測定
する波長測定部37と、変調器集積半導体レーザ1から
のレーザ光の波長が外部より指定された波長になるよう
に、レーザ選択スイッチ部33、第1ペルチェクーラ用
電源34及び第2ペルチェクーラ用電源35の動作制御
を行う波長制御部38とを備えている。
【0030】このような構成において、波長制御部38
は、半導体レーザ3a〜3dの内、外部から指定された
波長に最も近い波長の1つの半導体レーザに、レーザ用
電源部32から電流が注入されるようにレーザ選択スイ
ッチ部33の制御を行う。変調器集積半導体レーザ1か
ら射出されたレーザ光は、分波器を介して波長測定部3
7に入射され、波長測定部37は、該入射光の波長を測
定して波長制御部38に出力する。波長制御部38は、
熱電対(図示せず)等で光変調部7の温度をモニタし、
波長測定部37で測定された波長が外部から指定された
波長になるように、第1及び第2ペルチェクーラ用電源
34,35を個別に制御して、レーザ部4及び光変調部
7の温度制御を行う。
【0031】例えば、DFB(distributed feedback)レ
ーザの場合、レーザ光の波長の温度係数は、約0.1n
m/℃であることから、波長制御部38は、第1及び第
2ペルチェクーラ用電源34,35を個別に制御して、
レーザ部用ペルチェクーラ12及び光変調部用ペルチェ
クーラ14への印加電流及びその方向を変化させること
により、変調器集積半導体レーザ1から射出されるレー
ザ光の波長を制御する。通常、典型的な変調器集積半導
体レーザで、10℃〜35℃の範囲で温度変化させるこ
とから、このときのレーザ光の波長可変範囲は、半導体
レーザ1本あたり2.5nmである。
【0032】一方、レーザ部4の発振波長をλmとし、
光変調部7のバンドギャップ波長をλnとすると、λm
とλnとの差Δλ(Δλ=λm−λn)は、変調光信号
の伝送特性上50nm〜60nmであることが好まし
い。このことから、波長制御部38は、Δλが上記値か
ら変化しないように、レーザ部4の発振波長λmに応じ
て光変調部7の温度を独立に変化させてλnの値を調整
する。このように、レーザ部4の波長に応じて光変調部
7の動作が最適となるバンドギャップ波長になるよう
に、光変調部用ペルチェクーラ14を用いて光変調部7
の温度調整が行われる。
【0033】ここで、半導体レーザ素子10において、
例えば、レーザ部4の長さが300μm〜500μm、
合波器5が形成されている部分の長さが100μm〜2
00μm、光変調部7の長さが100μm〜250μm
であり、素子の厚さが約100μm、素子の幅が約30
0μmである場合、射出されるレーザ光の波長可変範囲
は、1530nm〜1560nmであり、可変幅は30
nmである。このときの半導体レーザの必要数は12本
であり、レーザ部4と光変調部7の温度は30℃の範囲
内で独立に可変制御される。これに対して、従来の構成
では、レーザ光の波長可変幅30nmをカバーするに
は、60本の半導体レーザが必要となる。これらのこと
から、レーザ光の波長可変範囲が従来の5倍になること
から、半導体レーザの数は1/5で済むことになる。
【0034】このように、本実施の形態1における変調
器集積半導体レーザは、レーザ部4と光変調部7にペル
チェクーラをそれぞれ設けて、レーザ部4と光変調部7
の温度調整を独立して行うようにした。このことから、
レーザ部4の温度を動作可能な範囲、例えば−10℃〜
+85℃で変化させることができ、1つの半導体レーザ
における波長変化を大きくすることができる。このた
め、所望の波長範囲に対するレーザ部を構成する半導体
レーザの数を削減することができ、半導体レーザ素子の
小型化を行うことができると共に歩留まりを向上させる
ことができ、コストの低減を図ることができる。
【0035】実施の形態2.上記実施の形態1では、レ
ーザ部4及び光変調部7の温度調整をペルチェクーラを
使用して行ったが、レーザ部4及び光変調部7にそれぞ
れ発熱体を設けて温度調整を行うようにしてもよく、こ
のようにしたものを本発明の実施の形態2とする。図5
は、本発明の実施の形態2における変調器集積半導体レ
ーザの例を示した概略の斜視図である。なお、図5で
は、図1と同じものは同じ符号で示しており、ここでは
その説明を省略する。
【0036】図5において、変調器集積半導体レーザ6
1は、半導体基板2上に形成された、異なる発振波長の
4つの半導体レーザ3a〜3d及び該各半導体レーザ3
a〜3dの近傍に対応して形成された発熱体62a〜6
5aで構成されるレーザ部66、合波器5、並びに光変
調器6及び該光変調器6の近傍に設けられた発熱体67
aで構成される光変調部68を備えている。
【0037】発熱体62aには電極62b,62cが、
発熱体63aには電極63b,63cが、発熱体64a
には電極64b,64cが、発熱体65aには電極65
b,65cが、それぞれ形成されている。同様に、発熱
体67aには電極67b,67cが形成されている。発
熱体62a〜65a及び67aは、例えばTa2N(窒化
タンタル)抵抗体で形成されており、Ta2N抵抗体は、
例えば蒸着及びリフトオフによって形成することができ
る。電極62b〜65b及び67b並びに電極62c〜
65c及び67cは、Ti/Au電極であり、対応する発
熱体62a〜65a及び67aに電流を注入するための
ものである。
【0038】図6は、図5の変調器集積半導体レーザ6
1を使用した半導体レーザ装置の例を示す概略のブロッ
ク図である。なお、図6では、図4と同じものは同じ符
号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図
4との相違点のみ説明する。図6における図4との相違
点は、図4の変調器集積半導体レーザ1を図5の変調器
集積半導体レーザ61に置き換え、図4の第1ペルチェ
クーラ用電源部34を第1発熱体用電源部72に、図4
の第2ペルチェクーラ用電源部35を第2発熱体用電源
部73にそれぞれ置き換えたことと、発熱体62a〜6
5aのいずれか1つに第1発熱体用電源部72からの電
源の供給を行う発熱体選択スイッチ部74を追加したこ
とにあり、これらに伴って、図4の波長制御部38を波
長制御部75にし、図4の半導体レーザ装置31を半導
体レーザ装置71にしたことにある。
【0039】波長制御部75は、図4の波長制御部38
と同様にしてレーザ選択スイッチ部33の制御を行うと
共に、選択した半導体レーザに対応する発熱体に対して
第1発熱体用電源部71からの電源の供給が行われるよ
うに発熱体選択スイッチ部74の制御を行う。また、波
長制御部75は、熱電対(図示せず)等で光変調部7の
温度をモニタし、波長測定部37で測定された波長が外
部から指定された波長になるように、第1及び第2発熱
体用電源部72,73を制御して、選択された半導体レ
ーザ及び光変調部7の温度制御を行う。このようにし
て、変調器集積半導体レーザ61から射出されるレーザ
光の波長が所望の波長になるように制御される。
【0040】このように、本実施の形態2における変調
器集積半導体レーザは、レーザ部4と光変調部7に発熱
体をそれぞれ設けて、レーザ部4と光変調部7の温度調
整を独立して行うようにした。このことから、実施の形
態1と同様の効果を得ることができる。
【0041】実施の形態3.上記実施の形態2では、レ
ーザ部4及び光変調部7にそれぞれ発熱体を設けて温度
調整を行うようにしたが、発熱体を使用した温度調整
は、室温に対して温度上昇を行うことしかできないこと
から、レーザ部4及び光変調部7の温度調整を実施の形
態1で示したペルチェクーラと、実施の形態2で示した
発熱体とを併用してレーザ部4及び光変調部7の温度調
整を独立して行うようにしてもよく、このようにしたも
のを本発明の実施の形態3とする。
【0042】図7は、本発明の実施の形態3における変
調器集積半導体レーザの例を示した概略の斜視図であ
る。なお、図7では、図1又は図5と同じものは同じ符
号で示しており、ここではその説明を省略する。図7に
おいて、変調器集積半導体レーザ81は、半導体基板2
上に形成された、異なる発振波長の4つの半導体レーザ
3a〜3d及び該各半導体レーザ3a〜3dの近傍に対
応して形成された発熱体62a〜65aで構成されるレ
ーザ部66、合波器5、並びに光変調器6及び該光変調
器6の近傍に設けられた発熱体67aで構成される光変
調部68を有する半導体レーザ素子82を備えている。
【0043】レーザ部66が形成された半導体基板2の
裏面には、マウント台11上に固着されたレーザ部用ペ
ルチェクーラ12が、サブマウント13を介して設けら
れている。更に、光変調部68が形成された半導体基板
2の裏面には、マウント台11上に固着され光変調部6
8の温度調整を行う光変調部用ペルチェクーラ14が、
サブマウント15を介して設けられている。
【0044】図8は、図7の変調器集積半導体レーザ8
1を使用した半導体レーザ装置の例を示す概略のブロッ
ク図である。なお、図8では、図4又は図6と同じもの
は同じ符号で示しており、ここではその説明を省略す
る。図8において、半導体レーザ装置85は、変調器集
積半導体レーザ81と、レーザ用電源部32と、レーザ
選択スイッチ部33と、第1ペルチェクーラ用電源部3
4と、第2ペルチェクーラ用電源部35と、変調信号生
成部36とを備えている。
【0045】更に、半導体レーザ装置85は、波長測定
部37と、第1発熱体用電源部72と、第2発熱体用電
源部73と、発熱体選択スイッチ部74とを備え、変調
器集積半導体レーザ81からのレーザ光の波長が外部よ
り指定された波長になるように、レーザ選択スイッチ部
33、第1ペルチェクーラ用電源34、第2ペルチェク
ーラ用電源35、第1発熱体用電源部72、第2発熱体
用電源部73、及び発熱体選択スイッチ部74の動作制
御を行う波長制御部83とを備えている。
【0046】このような構成において、波長制御部83
は、図4の波長制御部38及び図6の波長制御部75の
各動作を行うものであり、図4の波長制御部38と同様
にしてレーザ選択スイッチ部33の制御を行うと共に、
図6の波長制御部75と同様にして発熱体選択スイッチ
部74の制御を行う。また、波長制御部83は、熱電対
(図示せず)等で光変調部7の温度をモニタし、波長測
定部37で測定された波長が外部から指定された波長に
なるように、第1及び第2ペルチェクーラ用電源34,
35並びに第1及び第2発熱体用電源部72,73を制
御して、レーザ部4及び光変調部7の温度制御を独立し
て行う。
【0047】このようにすることにより、冷却も含めた
温度の粗調をレーザ部用ペルチェクーラ12及び光変調
部用ペルチェクーラ14で行い、更に温度調整における
微調整を発熱体62a〜65a及び67aで行うことが
でき、より正確な温度制御を行うことができる。
【0048】このように、本実施の形態3における変調
器集積半導体レーザは、レーザ部4と光変調部7にペル
チェクーラと発熱体をそれぞれ設けて、レーザ部4と光
変調部7の温度調整を独立して行うようにした。このこ
とから、実施の形態1と同様の効果を得ることができる
と共に、射出されるレーザ光の波長に対する正確な波長
制御を行うことができ、より正確にレーザ光の波長を所
望の波長にすることができる。
【0049】実施の形態4.実施の形態1から実施の形
態3における各変調器集積半導体レーザにおいて、レー
ザ部4と光変調部7との間に溝を設け、レーザ部4と光
変調部7との間の熱的干渉を低減するようにしてもよ
く、このようにしたものを本発明の実施の形態4とす
る。図9は、本発明の実施の形態4における変調器集積
半導体レーザの例を示した概略の断面図である。なお、
図9では、ペルチェクーラを使用した場合を例にして図
1のA‐A’断面に対応させて示しており、図2と同じ
ものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると
共に図2との相違点のみ説明する。
【0050】図9における図2との相違点は、半導体基
板2における合波器5が形成されている部分の裏面の一
部に、溝92a及び92bを形成したことにあり、これ
に伴って、図2の変調器集積半導体レーザ1を変調器集
積半導体レーザ91にしたことにある。図9において、
レーザ部4と光変調部7との間における半導体基板2の
裏面、すなわち半導体基板2における合波器5が形成さ
れている部分における裏面に、大略コの字型の溝92a
及び92bが形成されている。該溝92a及び92b
は、半導体基板2の両端まで形成するようにしてもよい
し、半導体基板2の両端まで達しないように形成しても
よい。
【0051】溝92a及び92bは、n形半導体基板で
あるn‐InP基板2を、例えばHClのエッチング液を
使用したウエットエッチングを行うことによって形成す
ることができる。溝92a及び92bを形成するための
半導体基板2における裏面の掘り込み量は、導波路を伝
搬する光のモードに影響を与えない距離までを限界と
し、通常、導波路より5μmまでを限界とする。このよ
うに、レーザ部4と光変調部7との間の半導体基板の裏
面に溝を設けることにより、レーザ部4と光変調部7と
の間の熱的干渉を低減することができる。
【0052】図9では、半導体基板2の裏面に溝を形成
する場合を例にして説明したが、半導体基板2の表面に
溝を形成するようにしてもよく、図10は、このように
した場合における変調器集積半導体レーザの例を示した
概略の斜視図である。なお、図10では、発熱体を使用
した場合を例にして示しており、図5と同じものは同じ
符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に
図5との相違点のみ説明する。
【0053】図10における図5との相違点は、半導体
基板2における合波器5が形成されている部分の表面の
一部に、溝93a及び93bを形成したことにあり、こ
れに伴って、図5の変調器集積半導体レーザ61を変調
器集積半導体レーザ95にしたことにある。図10にお
いて、レーザ部4と光変調部7との間における半導体基
板2の表面、すなわち半導体基板2における合波器5が
形成されている部分における表面の一部に、溝93a及
び93bがレーザ光の進行を妨げないように形成されて
いる。溝93a及び93bは、図9で示した溝92a及
び92bと同様にして形成することができ、溝92a及
び92bと同様の働きをする。
【0054】このように、本実施の形態4における変調
器集積半導体レーザは、レーザ部4と光変調部7との間
の半導体基板に溝を設けることにより、レーザ部4と光
変調部7との間の熱的干渉を低減することができるた
め、レーザ部4及び光変調部7における温度制御が容易
になり、半導体レーザ装置のコストを低減することがで
きる。
【0055】実施の形態5.実施の形態4では、レーザ
部4と光変調部7との間の半導体基板に溝を設けること
によって、レーザ部4と光変調部7との間の熱的干渉を
低減するようにしたが、レーザ部4と光変調部7が形成
された半導体基板2の裏面をそれぞれエッチングして他
の金属を埋め込み、レーザ部4と光変調部7との間の熱
的干渉を低減するようにしてもよく、このようにしたも
のを本発明の実施の形態5とする。図11は、本発明の
実施の形態5における変調器集積半導体レーザの例を示
した概略の断面図である。なお、図11では、ペルチェ
クーラを使用した場合を例にして図1のA‐A’断面に
対応させて示しており、図2と同じものは同じ符号で示
し、ここではその説明を省略すると共に図2との相違点
のみ説明する。
【0056】図11における図2との相違点は、半導体
基板2におけるレーザ部4及び光変調部7が形成されて
いる部分の各裏面に所定の金属102a及び102bを
対応させて埋め込んだことにあり、これに伴って、図2
の変調器集積半導体レーザ1を変調器集積半導体レーザ
101にしたことにある。
【0057】図11において、半導体基板2におけるレ
ーザ部4及び光変調部7の裏面をそれぞれエッチング
し、該エッチングした各箇所に、半導体基板2とは異な
る金属、例えばAu(金)を埋め込む。この際、埋め込み
金属102a及び102bと導波路との間が約5μm以
上離れるようにし、レーザ光の導波モードに影響を与え
ないようにする。なお、埋め込み金属102a及び10
2bは、半導体基板2の両端まで埋め込むようにしても
よいし、半導体基板2の両端まで達しないように埋め込
むようにしてもよい。
【0058】ここで、半導体基板2を形成するInPの
熱伝導率が、0.68×102W/(m・k)であるのに対
して、Auの熱伝導率は、3.2×102W/(m・k)で
あり、Auの方がInPよりも約5倍大きい。このことか
ら、レーザ部4と光変調部7との間が、金属によって接
続されないように半導体基板2の裏面電極103a,1
03bを形成することにより、レーザ部4と光変調部7
との間での熱的干渉を低減することができると共に、熱
伝導のよい金属を埋め込むことによって、熱伝導に異方
性が生じるため更に熱的干渉を低減することができる。
【0059】このように、本実施の形態5における変調
器集積半導体レーザは、半導体基板2におけるレーザ部
4と光変調部7の各裏面に基板の材料とは異なる金属、
例えば熱伝導のよい金属をそれぞれ埋め込むことによ
り、上記実施の形態4と同様の効果を得ることができ
る。
【0060】なお、上記実施の形態1から実施の形態5
では、変調器集積半導体レーザが複数の半導体レーザと
合波器を有する場合を例にして説明したが、本発明はこ
れに限定するものではなく、変調器集積半導体レーザが
1つの半導体レーザを有する場合においても適用するこ
とができ、同様の効果を得ることができる。この場合、
合波器は不要となる。
【0061】
【発明の効果】請求項1に係る変調器集積半導体レーザ
は、レーザ部と光変調部に温度調整部をそれぞれ独立し
て設け、レーザ部と光変調部の温度調整を独立して行え
るようにした。このことから、レーザ部の温度を動作可
能な範囲、例えば−10℃〜+85℃で変化させること
ができ、1つの半導体レーザにおける波長変化を大きく
することができる。このため、所望の波長範囲に対する
レーザ部を構成する半導体レーザの数を削減することが
でき、半導体レーザ素子の小型化を行うことができると
共に歩留まりを向上させることができ、コストの低減を
図ることができる。
【0062】請求項2に係る変調器集積半導体レーザ
は、請求項1において、具体的には、レーザ部と光変調
部が形成された半導体基板の各裏面にペルチェ効果を利
用した電子冷熱素子をそれぞれ設けて、レーザ部と光変
調部の温度調整を独立して行えるようにした。このこと
から、1つの半導体レーザにおける波長変化を大きくす
ることができるため、所望の波長範囲に対するレーザ部
を構成する半導体レーザの数を削減することができ、半
導体レーザ素子の小型化を行うことができると共に歩留
まりを向上させることができ、コストの低減を図ること
ができる。
【0063】請求項3に係る変調器集積半導体レーザ
は、請求項1又は請求項2のいずれかにおいて、具体的
には、レーザ部と光変調部に発熱体をそれぞれ設けて、
レーザ部と光変調部の温度調整を独立して行えるように
した。このことから、1つの半導体レーザにおける波長
変化を大きくすることができるため、所望の波長範囲に
対するレーザ部を構成する半導体レーザの数を削減する
ことができ、半導体レーザ素子の小型化を行うことがで
きると共に歩留まりを向上させることができ、コストの
低減を図ることができる。更に、レーザ部と光変調部に
電子冷熱素子と発熱体をそれぞれ設けて、レーザ部と光
変調部の温度調整を独立して行うようにすると、射出さ
れるレーザ光の波長に対する正確な波長制御を行うこと
ができ、より正確にレーザ光の波長を所望の波長にする
ことができる。
【0064】請求項4に係る変調器集積半導体レーザ
は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、レーザ
部と光変調部との間の半導体基板に溝を設けることによ
り、レーザ部と光変調部との間の熱的干渉を低減するこ
とができる。このため、レーザ部及び光変調部における
温度制御が容易になり、コストを低減することができ
る。
【0065】請求項5に係る変調器集積半導体レーザ
は、請求項1から請求項3のいずれかにおいて、半導体
基板におけるレーザ部と光変調部の各裏面に基板の材料
とは異なる金属をそれぞれ埋め込むことにより、レーザ
部と光変調部との間の熱的干渉を低減することができ
る。このため、レーザ部及び光変調部における温度制御
が容易になり、コストを低減することができる。
【0066】請求項6に係る変調器集積半導体レーザ
は、請求項5において、具体的には、半導体基板におけ
るレーザ部と光変調部の各裏面に半導体基板よりも熱伝
導のよい金属を埋め込むことにより、熱伝導に異方性が
生じることから熱的干渉を更に低減することができる。
【0067】請求項7に係る半導体レーザ装置は、変調
器集積半導体レーザにおけるレーザ部と光変調部に温度
調整部をそれぞれ独立して設け、該レーザ部と光変調部
の温度調整を独立して行うようにした。このことから、
1つの半導体レーザにおける波長変化を大きくすること
ができる。このため、所望の波長範囲に対するレーザ部
を構成する半導体レーザの数を削減することができ、半
導体レーザ素子の小型化を行うことができると共に歩留
まりを向上させることができ、コストの低減を図ること
ができる。
【0068】請求項8に係る半導体レーザ装置は、請求
項7において、具体的には、変調器集積半導体レーザに
おけるレーザ部と光変調部が形成された半導体基板の各
裏面にペルチェ効果を利用した電子冷熱素子をそれぞれ
設けて、該レーザ部と光変調部の温度調整を独立して行
うようにした。このことから、1つの半導体レーザにお
ける波長変化を大きくすることができる。このため、所
望の波長範囲に対する変調器集積半導体レーザを構成す
る半導体レーザの数を削減することができ、半導体レー
ザ素子の小型化を行うことができると共に歩留まりを向
上させることができ、コストの低減を図ることができ
る。
【0069】請求項9に係る半導体レーザ装置は、請求
項7又は請求項8のいずれかにおいて、具体的には、変
調器集積半導体レーザにおけるレーザ部と光変調部に発
熱体をそれぞれ設けて、レーザ部と光変調部の温度調整
を独立して行うようにした。このことから、1つの半導
体レーザにおける波長変化を大きくすることができるた
め、所望の波長範囲に対する変調器集積半導体レーザを
構成する半導体レーザの数を削減することができ、半導
体レーザ素子の小型化を行うことができると共に歩留ま
りを向上させることができ、コストの低減を図ることが
できる。更に、変調器集積半導体レーザにおけるレーザ
部と光変調部に電子冷熱素子と発熱体をそれぞれ設け
て、レーザ部と光変調部の温度調整を独立して行うよう
にすると、変調器集積半導体レーザから射出されるレー
ザ光の波長に対する正確な波長制御を行うことができ、
より正確にレーザ光の波長を所望の波長にすることがで
きる。
【0070】請求項10に係る半導体レーザ装置は、請
求項7から請求項9のいずれかにおいて、変調器集積半
導体レーザにおけるレーザ部と光変調部との間の半導体
基板に溝を設けることにより、レーザ部と光変調部との
間の熱的干渉を低減することができる。このため、変調
器集積半導体レーザのレーザ部及び光変調部における温
度制御が容易になり、コストを低減することができる。
【0071】請求項11に係る半導体レーザ装置は、請
求項7から請求項9のいずれかにおいて、変調器集積半
導体レーザの半導体基板におけるレーザ部と光変調部の
各裏面に基板の材料とは異なる金属をそれぞれ埋め込む
ことにより、レーザ部と光変調部との間の熱的干渉を低
減することができる。このため、変調器集積半導体レー
ザのレーザ部及び光変調部における温度制御が容易にな
り、コストを低減することができる。
【0072】請求項12に係る半導体レーザ装置は、請
求項11において、具体的には、変調器集積半導体レー
ザの半導体基板におけるレーザ部と光変調部の各裏面に
半導体基板よりも熱伝導のよい金属を埋め込むことによ
り、熱伝導に異方性が生じることから熱的干渉を更に低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における変調器集積半
導体レーザの例を示した概略の斜視図である。
【図2】 図1のA‐A’断面を示した概略の断面図で
ある。
【図3】 図1で示した半導体レーザ素子10の製造方
法を示した図である。
【図4】 図1及び図2の変調器集積半導体レーザ1を
使用した半導体レーザ装置の例を示す概略のブロック図
である。
【図5】 本発明の実施の形態2における変調器集積半
導体レーザの例を示した概略の斜視図である。
【図6】 図5の変調器集積半導体レーザ61を使用し
た半導体レーザ装置の例を示す概略のブロック図であ
る。
【図7】 本発明の実施の形態3における変調器集積半
導体レーザの例を示した概略の斜視図である。
【図8】 図7の変調器集積半導体レーザ81を使用し
た半導体レーザ装置の例を示す概略のブロック図であ
る。
【図9】 本発明の実施の形態4における変調器集積半
導体レーザの例を示した概略の断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態4における変調器集積
半導体レーザの他の例を示した概略の斜視図である。
【図11】 本発明の実施の形態5における変調器集積
半導体レーザの例を示した概略の断面図である。
【図12】 従来の変調器集積半導体レーザの例を示し
た概略の斜視図である。
【符号の説明】
1,61,81,91,95,101 変調器集積半導
体レーザ、 2 半導体基板、 3a〜3d 半導体レ
ーザ、 4,66 レーザ部、 5 合波器、6 光変
調器、 7,68 光変調部、 10,82 半導体レ
ーザ素子、11 マウント台、 12 レーザ部用ペル
チェクーラ、 13,15 サブマウント、 14 光
変調部用ペルチェクーラ、 31,71,85 半導体
レーザ装置、 32 レーザ用電源部、 33 レーザ
選択スイッチ部、 34 第1ペルチェクーラ用電源
部、 35 第2ペルチェクーラ用電源部、 36 変
調信号生成部、 37 波長測定部、 38,75,8
3 波長制御部、 62a〜65a,67a 発熱体、
72 第1発熱体用電源部、 73 第2発熱体用電
源部、 74 発熱体選択スイッチ部、 92a,92
b,93a,93b 溝、 102a,102b 埋め
込み金属。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された少なくとも1
    つの半導体レーザで構成されるレーザ部と、 半導体基板上に形成され該レーザ部からのレーザ光に対
    して光変調を行って外部へ射出する光変調器を有する光
    変調部と、 上記レーザ部の温度調整を独立して行う第1温度調整部
    と、 上記光変調部の温度調整を独立して行う第2温度調整部
    と、を備えることを特徴とする変調器集積半導体レー
    ザ。
  2. 【請求項2】 上記第1温度調整部及び第2温度調整部
    は、ペルチェ効果を利用した電子冷熱素子をそれぞれ有
    し、該各電子冷熱素子は、半導体基板におけるレーザ部
    が形成された裏面、及び半導体基板における光変調部が
    形成された裏面に対応して設けられることを特徴とする
    請求項1に記載の変調器集積半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 上記第1温度調整部は、半導体レーザの
    近傍に形成された抵抗体で構成される発熱体を有し、上
    記第2温度調整部は、光変調器の近傍に形成された抵抗
    体で構成される発熱体を有することを特徴とする請求項
    1又は請求項2のいずれかに記載の変調器集積半導体レ
    ーザ。
  4. 【請求項4】 上記レーザ部と光変調部との間に、半導
    体基板を削って形成された少なくとも1つの溝を設けた
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記
    載の変調器集積半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 半導体基板における上記レーザ部及び光
    変調部が形成された各裏面に、半導体基板と異なる金属
    がそれぞれ埋め込まれたことを特徴とする請求項1から
    請求項3のいずれかに記載の変調器集積半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 上記金属は、半導体基板よりも熱伝導率
    が大きいことを特徴とする請求項5に記載の変調器集積
    半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に形成された少なくとも1
    つの半導体レーザで構成されるレーザ部、半導体基板上
    に形成され該レーザ部からのレーザ光に対して光変調を
    行って外部へ射出する光変調器を有する光変調部、レー
    ザ部の温度調整を独立して行う第1温度調整部、及び光
    変調部の温度調整を独立して行う第2温度調整部を有す
    る変調器集積半導体レーザと、 該変調器集積半導体レーザから射出されるレーザ光の波
    長を検出する波長検出部と、 上記光変調部の温度検出を行うと共に、該検出した温度
    と該波長検出部で検出された波長から、変調器集積半導
    体レーザから射出されるレーザ光の波長が所望の波長に
    なるように上記第1温度調整部及び第2温度調整部に対
    して個別に温度制御を行う制御部と、を備えることを特
    徴とする半導体レーザ装置。
  8. 【請求項8】 上記第1温度調整部及び第2温度調整部
    は、ペルチェ効果を利用した電子冷熱素子をそれぞれ有
    し、該各電子冷熱素子は、半導体基板におけるレーザ部
    が形成された裏面、及び半導体基板における光変調部が
    形成された裏面に対応して設けられることを特徴とする
    請求項7に記載の半導体レーザ装置。
  9. 【請求項9】 上記第1温度調整部は、半導体レーザの
    近傍に形成された抵抗体で構成される発熱体を有し、上
    記第2温度調整部は、光変調器の近傍に形成された抵抗
    体で構成される発熱体を有することを特徴とする請求項
    7又は請求項8のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  10. 【請求項10】 上記レーザ部と光変調部との間に、半
    導体基板を削って形成された少なくとも1つの溝を設け
    たことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに
    記載の半導体レーザ装置。
  11. 【請求項11】 半導体基板における上記レーザ部及び
    光変調部が形成された各裏面に、半導体基板と異なる金
    属がそれぞれ埋め込まれたことを特徴とする請求項7か
    ら請求項9のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  12. 【請求項12】 上記金属は、半導体基板よりも熱伝導
    率が大きいことを特徴とする請求項11に記載の半導体
    レーザ装置。
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