JP2001085272A - 可変容量コンデンサ - Google Patents

可変容量コンデンサ

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JP2001085272A
JP2001085272A JP32262699A JP32262699A JP2001085272A JP 2001085272 A JP2001085272 A JP 2001085272A JP 32262699 A JP32262699 A JP 32262699A JP 32262699 A JP32262699 A JP 32262699A JP 2001085272 A JP2001085272 A JP 2001085272A
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Japan
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electrode
semiconductor layer
type organic
organic compound
compound semiconductor
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JP32262699A
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English (en)
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Hisayoshi Watanabe
久芳 渡辺
Yoshikazu Hori
義和 堀
Masao Fukuyama
正雄 福山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変静電容量値の大容量化や高い容量精度の
実現そして、少量多品種の対応が容易で、低電圧で動作
し低損失で周波数特性が良好な可変容量コンデンサを提
供すること 【解決手段】 互いに絶縁されて対向する一対の第1電
極2と第2電極6との間に、P型有機化合物半導体層4
1とN型有機化合物半導体層42とが面接触した有機P
N接合部4が挟まれている、可変容量コンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可変容量コンデン
サに関し、より詳細には、静電容量を直流バイアス電圧
で調整することが要求される電子機器および電気機器に
使用される可変容量コンデンサであって、低電圧で動作
するだけでなく、低損失かつ周波数特性が良好な可変容
量コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、屋外で使用される携帯用の電子機
器あるいはコンピュータ関連の電子機器および電気機器
が多用されている。これらの電子機器等に用いられる部
品として、発信周波数を微調整等するために、レーザー
トリミングにより電極面積を調整して静電容量値を調整
するレーザートリマブルコンデンサが多用されてきてい
る。
【0003】以下、従来のレーザートリマブルコンデン
サの構造を図5に基づいて説明する。図5(a)はレー
ザートリマブルコンデンサの上面図、図5(b)は図5
(a)のA−A’断面図である。
【0004】図5(b)に示すように、セラミック基板
51の片面上に、所定の間隔を保って離間することによ
り電気的に絶縁された銀ペーストからなる内部電極52
・53が形成されている。この平行に配置された内部電
極52・53上にセラミックからなる誘電体54を配設
し、この上面に金ペーストからなる中間電極55が形成
されている。
【0005】上記コンデンサの左右側面にはそれぞれ外
部電極56・57が形成されており、外部電極56には
内部電極52が接続され、外部電極57には内部電極5
3がそれぞれ接続されている。このように、上記コンデ
ンサは、外部電極56と外部電極57との間に、内部電
極52と中間電極55とからなるコンデンサと、内部電
極53と中間電極55とからなるコンデンサが直列に接
続された複合コンデンサとなっている。
【0006】図5(b)に示すように、中間電極55は
外部に露出しており、耐湿性および耐熱性が必要なた
め、金ペーストから形成されている。この中間電極55
をレーザービームで焼き切り、中間電極55の面積を小
さくすることによって、直列に配置された二つのコンデ
ンサの一方または両方の静電容量値を小さくすることが
できる。その結果、このようなコンデンサは、その静電
容量値が元の値より小さくなるため、可変容量コンデン
サとして使用されてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザートリマ
ブルコンデンサの調整方法は、1つのコンデンサのみで
静電容量値を測定しながら調整するのではなく、レーザ
ートリマブルコンデンサが組込まれた回路の信号を取出
し、その信号を必要な信号となるように、たとえば周波
数を取り出すとすると、決められた周波数となるように
トリミングする。まず、図4に示すように、複数個のレ
ーザートリマブルコンデンサをマトリックス状に並べる
ようにして基板回路に組み込み、回路を完成させる。次
に基板回路に通電し、信号を取出す。次に、取り出され
た信号を見ながら、レーザートリマブルコンデンサの中
間電極55を、集光したYAGレーザーにより少しずつ
蒸発させて焼き切るトリミングを行い、取り出される信
号を必要な信号値に少しずつ近づけていく。そして、最
終的に当該信号が所定の数値範囲に入った時にトリミン
グ作業が完了する。
【0008】このように、トリミング作業は時間がかか
り、またレーザーで焼き切り過ぎてしまったときには、
静電容量を元に戻せないなどの課題を有していた。
【0009】この課題を解決するために、一般的なメカ
ニカルトリミングコンデンサや、電圧可変容量型コンデ
ンサを用いる方法が考えられる。しかし、前者は回転可
能な対抗電極の回転により面積や見かけ上での比誘電率
または等価的な電極間隔を制御して行う。具体的には、
その際の摩擦で位置決めを行う。従って、振動や温度変
化に対し摩擦力の変化が生じ、静電容量値のずれを招
く。後者としてはいわゆるダイオードが挙げられるが、
必要な初期の比較的大きな静電容量値を得るためには精
密な工程条件の変更や広い半導体面積が要求され、技術
的・コスト的に対応が困難であった。また、チタン酸バ
リウム系の強誘電体材料を用い、電界強度を増加させる
ことによる比誘電率低下減少を利用する方法もあるが、
現在製造できる技術では10V以上の直流電圧を印加す
る必要があり、また焼成してできた材料の初期比誘電率
と電圧依存性のばらつきは大きく、精密な静電容量値を
提供できるものではなかった。
【0010】特開平10−256085号公報には、セ
ラミック基板上に下部電極層、第1の誘電体層、第2の
誘電体層、および上部電極層を順に積層した容量可変素
子が開示されている。しかし、この公報では、第1の誘
電体層および第2の誘電体層に用いられる化合物とし
て、タンタルおよびチタン酸ストロンチウムなどの無機
化合物が開示されているのみであり、誘電体層として有
機化合物を用いて容量可変コンデンサを得ることは開示
も示唆もされていない。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決するため
になされ、可変静電容量値の大容量化や高い容量精度の
実現そして、少量多品種の対応が容易で、低電圧で動作
し低損失で周波数特性が良好な可変容量コンデンサを提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明に係る可変容量コンデンサは、互いに絶縁されて対向
する一対の第1電極2と第2電極6との間に、P型有機
化合物半導体層41とN型有機化合物半導体層42とが
面接触した有機PN接合体4が挟まれている。
【0013】P型有機化合物半導体層41に含まれるP
型有機化合物の少なくとも1つは、以下の化3により表
されるポリトリフェニルアミン化合物であることが好ま
しい。
【0014】
【化3】
【0015】ここで、R137はそれぞれ独立して水
素、メチル基、エチル基、およびイソプロピル基からな
る群から選択され、X1およびX2は、それぞれ独立し
て、なし、メチレン基、およびチオエーテル基からなる
群から選択され、nは1以上である。好ましくは、R1
37はいずれも水素であるか、またはR1、R6、R11
1 6のいずれか1つがメチル基であり、残りのRがいず
れも水素である。
【0016】N型有機化合物半導体層42に含まれるN
型有機化合物の少なくとも1つは、無置換またはメチル
基、エチル基、イソプロピル基、あるいはターシャリブ
チル基置換トリス8−キノリノラートアルミニウム、ト
リス4−メチル−8−キノリノラートアルミニウム、ト
リス4−フェナントリジノラートアルミニウム、トリス
10−ベンゾキノリノラートアルミニウム、ビス10−
ベンゾキノリノラートベリリウム、1,4−ビス2,2
−ジフェニルビニルベンゼン、4,4’−ビス2,2−
ジフェニルビヌルビフェニル、4,4’’−ビス2,2
−ジフェニルビニルテルフェニル、および4,4’’’
−ビス2,2−ジフェニルビニルクアテルフェニルから
なる群から選択されることが好ましい。
【0017】また、P型有機化合物半導体層41または
N型有機化合物半導体層42の少なくとも一方に、0.
1重量%以上5重量%以下の不純物がドープされていて
もよい。
【0018】1つの実施の態様においては、P型有機化
合物半導体層41の厚みTpおよびN型有機化合物半導
体層42の厚みTnはそれぞれ10nm以上100nm
以下であり、Tp+Tn≧50nmである。
【0019】各第1電極2および第2電極6の面積抵抗
値は0.7Ω/□以上10Ω/□以下であることが好ま
しい。また、第1電極2および第2電極6のいずれか一
方の電極は、0.1重量%以上5重量%以下のリチウム
を含有するアルミニウムからなることが好ましい。
【0020】P型有機化合物半導体層41の厚みとN型
有機化合物半導体層42の厚みとを異ならせたときに
は、印加電圧0Vを境として、正極側と負極側との間で
印加電圧に対する静電容量の変化量の大きさを変化させ
ることができる。
【0021】1つの実施の態様においては、一対の第1
電極2および第2電極6が、対向する一対の第1基板1
と第2基板9との間に挟まれると共に、第1基板1およ
び第2基板9の周囲が接着層8により封止されている。
また、第1基板1と第2基板9との間に、複数個のPN
有機接合体41が挟まれていてもよい。
【0022】接着層8の熱変形温度は70℃以上である
ことが好ましい。また、P型有機化合物半導体層41と
N型有機化合物半導体層42との接触面積は0.02m
2以上であることも好ましい。このような本発明に係
る可変容量コンデンサを備えた携帯用機器も本発明の趣
旨に含まれる。
【0023】上記課題を解決する本発明に係る可変容量
コンデンサの製造方法は、平板状の第1電極2上に、P
型有機化合物半導体を積層してP型有機化合物半導体層
41を形成するP型半導体層形成工程、P型有機化合物
半導体層41上に、N型有機化合物半導体を積層してN
型有機化合物半導体層42を形成するN型半導体層形成
工程、および第1電極2に向かい合うように、N型有機
化合物半導体層42上に第2電極6を設ける対向電極形
成工程、を包含する。
【0024】さらに、本発明に係る可変容量コンデンサ
の製造方法は、P型半導体層形成工程の前に、第1電極
2を第1基板1上に形成する電極形成工程、対向電極形
成工程の後に、周囲に接着剤を塗布した第2基板9と第
1基板1とを貼り合わせて接着剤を硬化させる工程、を
包含してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面と共に詳細に
説明する。なお、以下の説明においては、第1電極2上
にP型有機化合物半導体層41およびN型有機化合物半
導体層42が順に積層されている。ただし、半導体層4
1,42の順序を逆にして、第1電極2上にN型有機化
合物半導体層およびP型有機化合物半導体層を順に積層
してもよい。この場合、十分とは言い難いが似たような
効果が得られる。
【0026】図1(a)は本発明に係る可変容量コンデ
ンサの平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−
A’線断面図である。図1(b)に示すように、本発明
に係る可変容量コンデンサは、平板状の第1電極2上に
有機PN接合体4が積層されており、有機PN接合体4
上には第1電極2と対向する電極6(以下、「第2電極
6」という)が積層されている。有機PN接合体4は、
P型有機化合物半導体層41とN型有機化合物半導体層
42とが面接触して形成されている。
【0027】有機化合物半導体層4はP型、すなわち、
ホール輸送性であり、このような半導体層4に用いられ
るホール輸送性有機化合物としては、以下のポリトリフ
ェニルアミン化合物が挙げられる;
【0028】
【化4】 (ここで、R137はそれぞれ独立して水素、メチル
基、エチル基、およびイソプロピル基からなる群から選
択され、X1およびX2は、それぞれ独立して、なし、メ
チレン基、およびチオエーテル基からなる群から選択さ
れ、nは1以上である)。
【0029】なお、各フェニル基に導入されるR基の表
記について説明すると、例えば、化1において最も左に
位置するフェニル基には、R1からR5までの5つのR基
が導入され得るが、特に表記または言及しない限り、R
1はオルト位、メタ位、およびパラ位のいずれであって
もよい。このように、特に表記または言及しない限り、
フェニル基上のR基の位置(オルト位、メタ位、および
パラ位)は特に限定されない。
【0030】合成しやすい、入手しやすい、安価である
等の理由から、R137はすべて水素であることが好ま
しい。また、後述するが、R1、R6、R11、およびR16
の少なくともいずれかがメチル基であることも好まし
い。X1およびX2は、熱変形温度を向上させることがで
きるという観点から、それぞれ独立して、なしであるこ
とが好ましい。nは4以下であることが好ましく、1ま
たは2であることがより好ましい。
【0031】ポリトリフェニルアミン化合物は、特定の
モノマーを重合させて合成することができない。そのた
め、ベンゼン等を出発材料として使用し、炭素−炭素結
合を得るためにWurtz−Fitting反応を利用
したり、塩化ベンジル等と脱塩酸反応とを利用すること
によってX1およびX2としてメチレン基を導入したり、
ニトロクロロベンゼンに硫化ナトリウムを作用すること
によってX1およびX2としてチオエーテル基を導入し、
ニトロ基を還元してアミン化しクロロベンゼンと銅を触
媒としアルカリ下で反応させてトリフェニルアミン骨格
を得る等の複数の工程を得て目的の化合物を得ることが
できる。具体的には、特開平7−126615号公報、
特開平8−100172号公報、および特開平10−0
25473号公報を参照のこと。なお、これらの公報に
おいては、可変容量コンデンサついては一切、言及がな
い。
【0032】ポリトリフェニルアミン化合物を合成する
際には、複数工程を経るため多くの異性体ならびに不純
物が生成し、時にn=3の場合、以下の化5および化6
で表される化合物のような種々の異性体が含まれる場合
がある。
【0033】
【化5】
【0034】
【化6】
【0035】なお、多くの前記異性体や不純物を除去す
るため、水洗や種々の溶剤による溶解性を利用した除去
工程が必要であり、0.1Pa以下の真空でそれぞれの
材料の不純物を気化させ除去したり、さらに気化可能な
場合は蒸発させ不揮発分及び難蒸発成分を分離除去して
も良い。
【0036】得られたポリトリフェニルアミン化合物の
うち、分子量の低いものは真空蒸着技術による薄膜形成
が可能である。真空蒸着技術による薄膜形成に適切なポ
リトリフェニルアミン化合物の具体的な分子量は、73
1(例えば、n=1、Rはすべて水素)以上1217
(例えば、n=3、Rはすべて水素)以下である。
【0037】一方、分子量が1460(例えば、n=
4、Rはすべて水素)を超えるポリトリフェニルアミン
化合物は、真空蒸着技術による薄膜形成を行う際に、高
い蒸発レートの温度(約500℃以上)で加熱すると分
解してしまう。低い蒸発レートの温度(約420℃から
約480℃程度)で加熱すれば蒸着による薄膜形成も可
能であるが、非常に薄膜形成に時間がかかるため、非常
に生産性が低くなる。そのため、このようなポリトリフ
ェニルアミン化合物の場合には、溶剤コーティング法に
よりポリトリフェニルアミン化合物からなる薄膜を形成
することが好ましい。このような溶剤コーティング法で
は、短時間で薄膜を形成することができるので、非常に
生産性が高くなる。なお、溶剤コーティング法では、膜
厚を100nm未満にすることが困難であるので、10
0nm未満の膜厚が所望される場合には、真空蒸着を行
うことが好ましい。
【0038】溶剤コーティング法においては、N−メチ
ルピロリドン等からなる溶剤へのポリトリフェニルアミ
ン化合物の溶解性を高めるために、R1、R6、R11、お
よびR16の少なくとも1つにメチル基、エチル基、イソ
プロピル基、ターシャリブチル基を導入して置換ポリト
リフェニルアミン化合物とすることが好ましい(なお、
この場合、その他のRはすべて水素である)。この置換
基としてはメチル基が好ましい。
【0039】有機化合物半導体層5はN型、すなわち、
電子輸送性であり、このような半導体層5に用いられる
電子輸送性有機化合物としては、トリス(8−キノリノ
ラート)アルミニウム、トリス(4−メチル−8−キノ
リノラート)アルミニウム、トリス(4−フェナントリ
ジノラート)アルミニウム、トリス(10−ベンゾキノ
リノラート)アルミニウム、ビス(10−ベンゾキノリ
ノラート)ベリリウム、1,4−ビス(2,2−ジフェ
ニルビニル)ベンゼン、4,4’−ビス(2,2−ジフ
ェニルビヌル)ビフェニル、4,4’’−ビス(2,2
−ジフェニルビニル)テルフェニル、4,4’’’−ビ
ス(2,2−ジフェニルビニル)クアテルフェニルが挙
げられる。
【0040】この中でも、熱的および電気的に安定であ
るという観点から、トリス(8−キノリノラート)アル
ミニウム、および4,4’’−ビス(2,2−ジフェニ
ルビニル)テルフェニルが好ましい。これらの電子輸送
性有機化合物は、その一部の水素がメチル基、エチル
基、イソプロピル基やターシャリブチル基に置換されて
いてもよいが、置換されていない(すなわち、無置換で
ある)ことが好ましい。
【0041】本発明者らによれば、P型有機化合物とし
てポリトリフェニルアミン化合物を用い、そしてN型有
機化合物として上記のような電子輸送性有機化合物を用
いたP型有機化合物半導体層41とN型有機化合物半導
体層42とを面接触することによって有機PN接合体4
を形成し、P型有機化合物半導体層41およびN型有機
化合物半導体層42にそれぞれ面接触するように有機P
N接合体4を挟む電極2,6を設けると、この電極2,
6の間では、その間の印加電圧により蓄積される静電容
量を変化させることができ、コンデンサとして利用でき
ることが見いだされた。さらに、このような有機PN接
合体4においては、保存温度および動作温度を70℃か
ら85℃程度まで非常に高くできることも見出された。
【0042】P型有機化合物半導体層41およびN型有
機化合物半導体層42の接触面積は0.02mm2以上
であることが好ましい。大面積基板上に数万個を超える
複数の可変容量コンデンサを配設する場合では、一平面
に配設される電極2,6自体が実質的にコンデンサとな
って数pFの静電容量を有するため、可変容量コンデン
サの対向面積を0.02mm2未満にした場合、静電容
量値の変化幅は10%以下になり、可変容量コンデンサ
としての価値が低くなってしまう場合がある。
【0043】P型有機化合物半導体層41およびN型有
機化合物半導体層42の少なくとも一方に有機化合物ま
たは無機化合物をドープすることにより、電圧印加によ
る静電容量の変化幅を約0.5%から約10%程度、拡
大・縮小することができる。ドープに用いられる化合物
は、半導体層41,42中の有機化合物に対して0.1
重量%から5重量%までの範囲でドープされることが好
ましく、2重量%から3重量%までの範囲でドープされ
ることがより好ましい。ドープに適した有機化合物とし
ては、ルブレン、クマリン、1,2−(4,4’−ジフ
ェニルアニリノ)エチレン、および4−(ジシアノメチ
レン)−2−t−ブチル−6−(1,1,7,7,−テ
トラメチルジュロリドイル−9−エンイル)−4H−ピ
ランを挙げることができる。これらの有機化合物は単独
でも2種類以上組み合わせて用いても良い。ドープの方
法としては、P型およびN型有機化合物半導体の蒸着時
に同時蒸着により加えたり、溶剤コーティングの直前に
混ぜる等の方法が挙げられる。
【0044】コンデンサの定格電圧は直流で2.5V以
下の要望が多く、厚みを厚くする必要はほとんどない。
そのため、P型有機化合物半導体層41の厚みTpおよ
びN型有機化合物半導体層42の厚みTnはそれぞれ一
般的に10nmから100nmまでの間の任意の値から
選ばれると共に、P型有機化合物半導体層41およびN
型有機化合物半導体層42の厚みの和(Tp+Tn)を
50nm以上とすることで直流定格電圧2.5Vの可変
容量コンデンサが得られる。(Tp+Tn)が50nm
未満である場合には、2.5Vの直流電圧に耐えられ
ず、絶縁破壊が生じ、実用に耐えない。一方、上記厚み
Tp、Tn、および(Tp+Tn)が所定範囲にある場
合には、印加電圧を−2.5Vから+2.5Vまでの範
囲で変化させても、図2(a)に示すような静電容量の
変化が認められる。さらに、膜厚のむらを±10%以内
に抑え、さらに静電容量の公差を10%以内とすれば、
歩留まりを90%以上にすることができる。
【0045】本発明に係るコンデンサは直流バイアスに
より静電容量が決まる可変容量コンデンサであるため、
トリミングのバイアス電圧は自動設定になっていたり、
バイアス電圧の調整範囲が狭いことが多い。そのため、
初期の静電容量値に求められる精度が高い。設定された
有機PN接合体4の厚みと、実際に作成される有機PN
接合体4の厚みとは、PN接合面積が0.02mm2
ら0.05mm2までの間は、ほとんど同一の厚みであ
るが、例えば、PN接合面積が6400mm2である場
合には、中心付近の厚みに対して、周囲の厚みがその7
0%程度になってしまう場合がある。
【0046】このように、PN接合面積が大きくなるほ
ど膜厚にむらが生じ易くなり、この膜厚のむらにより初
期静電容量値が大きくばらつく。一般的にこのコンデン
サの初期静電容量値(0Vにおける静電容量)のばらつ
きは±10%以内であることが求められるため、膜厚の
むらは小さいことが必要である。本発明者らは、電極
2,6が対向する対向面積内の有機PN接合体4の膜厚
のむらを±10%以内に抑えることが必要であることを
見出した。対向面積をさらに大きくした場合でも、有機
PN接合体4の膜厚のむらは、±10%以内に抑えるこ
とが要求される。
【0047】(厚みの比率について)さらに本発明者ら
は、P型有機化合物半導体層41とN型有機化合物半導
体層42との間の厚みの比を変化させることにより、印
加電圧に対する静電容量の変化量の大きさを変えること
ができることを見出した。具体的には、P型有機化合物
半導体層41の厚みとN型有機化合物半導体層42の厚
みを異ならせることにより、図2(b)に示すように、
0Vを境として、正極側と負極側との間で上記印加電圧
に対する静電容量の変化量の大きさ(図2(b)におけ
る傾き)を変えることができる。すなわち、正極側にお
ける傾きと、負極側における傾きとを変えることができ
る。正極側の傾きを大きくするためには、P型有機化合
物半導体層41を薄くして、N型有機化合物半導体層4
2を厚くする。負極側の傾きを大きくするためには、P
型有機化合物半導体層41を厚くして、N型有機化合物
半導体層42を薄くする。具体的な厚みの比は、1:4
〜4:1である。なお、一方の半導体層41,42が極
端に薄い(例えば、10nm未満)場合には、耐電圧性
が低下するおそれが高い。
【0048】P型有機化合物半導体層41およびN型有
機化合物半導体層42の厚みを厚くすることで、有機P
N接合体4の耐電圧性を向上させることができる。具体
的には、有機PN接合体4の厚みを200nm以上にし
た場合には、印加電圧をDC10V以上にすることがで
き、短時間における電圧印加であれば、印加電圧をDC
30Vにすることもできる。一方、有機PN接合体4の
厚みを10nm未満とした場合には、耐電圧がDC2.
5V未満となり著しく低下してしまう傾向がある。
【0049】(第1電極2について)次に第1電極2
は、直接大気にさらされ、外部引出し電極として使用さ
れ、耐候性、耐酸化性および耐湿性等の高信頼性が要求
されるため、白金、金等を含んだ貴金属薄膜か、または
インジウム錫酸化物、窒化硼素等を含む導電性セラミッ
ク薄膜からなることが好ましい。このとき、薄膜の厚み
はコンデンサの特性に影響を与える。すなわち、第1電
極2が抵抗体として作用するため、等価回路がCR直列
回路となり、第1電極2の厚みが薄くなると抵抗値が高
くなり、価直列抵抗値が高くなるためバイパスコンデン
サまたは共振用のコンデンサとして使い難くなる。逆に
電極厚みが厚くなると抵抗値が下がり、コンデンサとし
て非常に好ましい特性となる。具体的には、貴金属薄膜
が用いられる場合には、10nm以上100nm以下で
あることが好ましく、導電性セラミック薄膜が用いられ
る場合には、100nm以上400nm以下であること
が好ましい。
【0050】ここまでは、薄膜の厚みによる直接的な影
響を説明してきたが、第1電極2の抵抗値は、膜厚以外
に電極の形成方法、熱処理による電極の状態、不純物そ
して酸素含有量により左右される。最終的な抵抗値は面
積抵抗値に換算して0.7Ω/□以上10.0Ω/□以
下であることが好ましい。第1電極2および引出電極3
の面積抵抗値が10.0Ω/□を超える場合には、本発
明に係る可変容量コンデンサの損失角に悪影響が生じ得
る場合がある。一方、第1電極2の厚みを大きくしてそ
の面積抵抗値を0.7Ω/□未満とした場合には、厚み
の増加による電極の物理的応力のため、耐圧が低下して
しまう。
【0051】さらに、第1電極2の厚みを増やして抵抗
値(面積抵抗値)を減らそうとして比抵抗値が大きい導
電性セラミック薄膜を第1電極2および引出電極3とし
て使用した場合、第1電極2の厚みのむらが大きくな
り、厚みむらが生じている部分の第1電極2上に形成さ
れる半導体層41,42の耐電圧を維持し難しくなるた
め、第1電極2の実用的な抵抗値は面積抵抗値に換算し
て7.0Ω/□以上10.0Ω/□以下である。従っ
て、7.0Ω/□以下の面積抵抗値が必要な場合は、第
1電極2を貴金属から形成することが好ましい。なお、
第1電極2を貴金属薄膜から形成した場合、その面積抵
抗値が7.0Ω/□を超えると不安定となり、信頼性が
低下するおそれがある。なお、後述する引出電極3につ
いても上記と同様のことが言える。また、いうまでもな
いが、第1電極2および引出電極3は平板状である。
【0052】(第2電極6について)一般的なコンデン
サにおいては、第2電極6はアルミニウムから形成され
ることが多い。しかし、本発明の場合、静電容量を変化
させるためには4V前後のバイアス電圧が必要であるた
め、低いバイアス電圧で静電容量を可変にするために
は、アルミニウムにリチウムを加えることが好ましいこ
とが見いだされた。もちろんリチウム100%であって
もかまわないが(この場合、第2電極6そのものがリチ
ウムから形成されることになる)、リチウムは水と反応
し易く、腐食により静電容量値がすぐ低下するなどの取
り扱い難い欠点を有する。さらに、耐湿性を最も効率よ
く向上させるために、リチウムと表面に反応が進行し難
い酸化保護膜ができるアルミニウムとの同時蒸着組成物
とすることが本発明者らにより見いだされた。また、リ
チウムの添加量が5重量%を超えるとでは耐湿性が急激
に悪くなり、0.1重量%未満では必要なバイアス電圧
が不安定となり必要な電圧が増加する傾向がある。具体
的には、リチウムが0.1重量%未満である場合には、
静電容量が変化する電圧の幅が−4Vから+4V程度ま
で広がる。従って、通常、要求されているように、静電
容量が変化する電圧の幅を約−2.5Vから+2.5V
程度にするためには、アルミニウムに対するリチウムの
含有量は、0.1重量%以上5重量%以下であることが
好ましい。もちろん、静電容量が変化する電圧の幅が−
4Vから+4V程度まで広げた可変容量コンデンサが必
要とされた場合には、リチウムの含有量を0.1重量%
未満とすればよい。なお、第2電極6も第1電極2と同
様、平板状である。
【0053】(保護層7について)湿気および酸素の侵
入・拡散を遅らせて第1電極2、引出電極3、および第
2電極6、ならびに有機PN接合体4を保護するため、
第2電極6の表面からこれらを覆うような保護層7が形
成されることが好ましい。このような保護層7として
は、厚み100nm以上500nm以下の酸化ゲルマニ
ウムおよび二酸化シリコンからなる層が挙げられる。
【0054】1つの実施態様において、図1(b)に示
すように、上記のような一対の電極2,6およびそれに
挟まれた有機PN接合体4からなる可変容量コンデンサ
は、周囲が接着層8によって封止された一対の第1基板
1と第2基板9との間に挟まれている。
【0055】(基板1,9について)このような基板
1,9としては特に限定されないが、基板内部の電極
2,6および有機PN接合体4を保護するため、一対の
基板1,9は、空気中の水分および酸素を透過させない
ものであることが好ましい。このような基板としては、
例えば、ガラス板、セラミックス板、および表面を絶縁
された金属板が挙げられる。一般的に薄い無機材料は割
れ易いので、厚みによって採用できる面積が変わる。一
般的に基板1,9の厚みが0.2mm以上0.5mm未
満である場合には、基板1,9の寸法は2.0mm×
1.25mmから3.2mm×2.5mm程度であり、
基板1,9の厚みが0.5mm以上1.1mm以下であ
る場合には、基板1,9の寸法は大容量コンデンサに適
した4.5mm×3.2mmから100mm×100m
m程度にすることができる。
【0056】(接着層8について)一対の基板1,9の
周囲を接着する接着層8としては、一般的には室温硬化
性エポキシ樹脂、紫外線硬化性樹脂が使用されるが、本
発明における有機PN接合体4は、その保存温度および
動作温度を70℃から85℃程度まで非常に高くできる
ことが見出されているので、これに適した接着剤を用い
ることが好ましい。すなわち、このような接着層8に用
いられる接着剤としては、室温硬化または紫外線硬化の
後に、自己発熱による温度上昇を含め、約70℃での二
次加熱硬化が可能であるものが好ましい。この場合、接
着層8の熱変形温度が少なくとも70℃であるので、本
発明における有機PN接合体4の保存温度および動作温
度を70℃から85℃程度まで非常に高くできたことと
相俟って、本発明に係る可変容量コンデンサは耐熱安定
性に極めて優れる。
【0057】さらに、上記接着剤に粒径5μm以上50
μm以下のアルミナまたはシリカの微粉末を加えること
により、2枚の基板1,9間に最低限の厚みを有する接
着層8を確保することが容易になる。これにより、外部
から侵入する湿気、酸素による有機PN接合体4へのダ
メージを防止し、強度や湿気の浸透しにくい封止構造が
得られる。粒径が50μmを超える場合には、外部から
湿気が侵入しやすくなる傾向がある。粒径が5μm未満
である場合には、接着力を低下させる場合がある。
【0058】接着層8により封止された2枚の基板1,
9間には、水分濃度を50ppm以下に調整した乾燥ガ
スを封入することが好ましい。このような乾燥ガスとし
ては、無機ガスおよび有機ガスが挙げられる。これらは
単独でも、混合して用いられてもよい。無機ガスとして
は、一般に不活性ガスと称される窒素ガス、アルゴンガ
ス、およびネオンガスが挙げられる。有機ガスとしては
炭素数が3以下のアルカン(すなわち、メタン、エタ
ン、プロパン)、およびパーフルオロアルカンが挙げら
れる。
【0059】(製造方法)図1(b)に示される本発明
に係る可変容量コンデンサの製造方法について説明す
る。まず、第1基板1上に外部に引き出される引き出し
電極としての第1電極2および引出電極3を形成する。
第1電極2および引出電極3を第1基板1上に形成する
方法としては、第1電極2および引出電極3が貴金属薄
膜から形成される場合、蒸着またはスパッタを挙げるこ
とができ、第1電極2および引出電極3が導電性セラミ
ック薄膜から形成される場合、蒸着、スパッタ、化学分
解法(熱的分解)を挙げることができる。なお、第1基
板1上の第1電極2および引出電極3は互いに絶縁され
ている。
【0060】次に、第1電極2上にP型有機化合物半導
体層41を形成する。さらにP型有機化合物半導体層4
1上に、これとほぼ同じ面積を有するN型有機化合物半
導体層42を形成することにより、半導体層41,42
の接合面でどの部分も全く同一の有機PN接合体4が形
成される。半導体層41,42の形成方法は上述した通
りである。
【0061】次に、必要とされる静電容量値に応じた対
向面積となるように、N型有機化合物半導体層42上に
蒸着により第2電極6を形成する。さらに、第2電極6
と引出電極3とを電気的に接続する。第2電極6上から
は、半導体層41,42等を湿気や酸素から守るための
保護層7を形成する。次に、周囲に接着剤を塗布した第
2基板9と第1基板1とを静かに貼り合わせて加圧する
ことにより、本発明に係る可変容量コンデンサが作製さ
れる。なお、基板1の周囲に接着剤を塗布してもよい。
このとき、乾燥ガス雰囲気下で行えば、基板1,9間に
乾燥ガスを容易に封入できる。また、第2基板9を裁置
する際に有機PN接合体4へのダメージをできる限り低
減するため、図1(b)に示すように、保護層7(また
は第2電極6)と第2基板9とを離間しておくことが好
ましい。
【0062】上記の説明では、一対の基板1,9の間に
は1つのPN有機接合体41が挟まれているが、図3に
示すように、2つ以上のPN有機接合体41が挟まれて
いてもよい。この場合、1つのPN有機接合体41の場
合と比較して、最大静電容量および初期静電容量値を調
整しやすいという利点がある。一対の基板1,9の間に
挟まれる2つ以上のPN有機接合体41とそれを挟む各
電極2,6とからなるコンデンサは、並列に接続されて
もよく、直列に接続されてもよい。また、直列に接続さ
れた複数列のコンデンサを並列に接続してもよい。
【0063】
【実施例】以下、本発明を実施例と共により詳細に説明
するが、以下の実施例は特許請求の範囲に記載された本
願発明を例示するためにのみ用いられるべきであり、特
許請求の範囲に記載された本願発明の趣旨を限定するた
めに用いられてはならない。
【0064】(実施例1) (実施例1) (可変容量コンデンサの作製)厚み0.5mm、幅2.
5mm、奥行3.2mmである硼珪酸ガラスからなる基
板1の一方の面上に、面積抵抗値が9±1Ω/□である
インジウム錫酸化物をスパッタにより第1電極2および
引出電極3を形成した。第1電極2の幅は2.3mm、
奥行は2.5mmであり、引出電極3の幅は0.7m
m、奥行は2.5mmであり、第1電極2および引出電
極3の間には幅0.2mmの間隔を帯状に形成すること
により、第1電極2および引出電極3を互いに絶縁し
た。
【0065】次に、第1電極2上に、以下の化7に示さ
れるポリトリフェニルアミン化合物を蒸着により、厚み
50nm±2.5nm、幅1.7mm、奥行1.8mm
のP型有機化合物半導体層41を積層した。このとき、
図1(b)に示すように、第1電極2の一側面をポリト
リフェニルアミン化合物により被覆した。
【0066】
【化7】
【0067】さらに、P型有機化合物半導体層41上
に、以下の化8に示されるトリス(8−キノリノラー
ト)アルミニウムを蒸着により、厚み50±2.5n
m、幅1.7mm、奥行1.8mmのN型有機化合物半
導体層42を、P型有機化合物半導体層41に完全に重
なるように積層した。このようにして、有機PN接合体
41を形成した。なお、図1(b)のように、P型有機
化合物半導体層41の一側面をトリス(8−キノリノラ
ート)アルミニウムにより被覆した。
【0068】
【化8】
【0069】次に、N型有機化合物半導体層42上に4
±1重量%のリチウムと96±1重量%のアルミニウム
とを同時蒸着することにより、面積抵抗値が0.7±
0.1Ω/□、厚みが150nm、幅が1.7mm、奥
行が1.8mmの第2電極6を積層した。また、蒸着の
際には、形成される第2電極6と引出電極3とが電気的
に接続するように、第2電極6から、半導体層5の側
面、トリス(8−キノリノラート)アルミニウムに被覆
された半導体層4の側面、およびポリトリフェニルアミ
ン化合物により被覆された第1電極2の側面にかけても
リチウムとアルミニウムとを同時蒸着した。なお、第1
電極2の側面は、第1電極2および引出電極3の間の中
央部から第1電極2の側面までにかけて硬化したポリト
リフェニルアミン化合物により絶縁されている。第2電
極6上には、酸化ゲルマニウムからなる厚み200nm
の保護層7を蒸着により積層した。
【0070】一方、水添ビスフェノールA型エポキシ樹
脂に当量の変性フタル酸無水物(水素添加芳香族酸無水
物)を混合した硬化剤とイミダゾール系反応開始剤とか
らなり、粘度が0.2Pa・sの室温硬化型エポキシ樹
脂に、粒径が10±2μmの球状シリカを1重量%分散
させた接着剤を、厚みが0.5mm、幅が2.9mm、
奥行が2.5mmの硼珪酸ガラスからなる第2基板9の
周囲に塗布し、70℃の窒素ガス雰囲気下で有機PN接
合体41等を積層した第1基板1にこの第2基板9を貼
り合わせて加圧して、接着剤を熱硬化させることにより
可変容量コンデンサを得た。なお、接着剤は自己発熱し
たが、70℃の窒素ガス雰囲気下であったため、接着剤
は一度に硬化した。
【0071】(可変容量コンデンサの評価)得られた可
変容量コンデンサの静電容量の電圧による変化を図2
(a)に示す。電圧変化の測定においては、インジウム
錫酸化物からなる幅2.3mmの第1電極2を陽極と
し、幅0.7mmの引出電極3を陰極とした。図2
(a)に示されるように、−2.5Vから+2.5Vの
範囲の電圧を印加すると、約500pFから約1150
pFまで静電容量がリニアに変化した。さらに温度60
℃、相対湿度95%、印加電圧+2.5Vの条件下、連
続通電300時間後の静電容量の変化率は±1%以内で
あり、非常に優れた耐湿性を示した。また、温度70℃
の条件下、+2.5Vの印加電圧を3000時間かけて
連続通電した後に、−2.5Vから+2.5Vの範囲の
電圧を印加しても、約550pFから約1100pFま
で静電容量がリニアに変化し、非常に優れた耐久性を示
した。
【0072】同様に、温度70℃の条件下、+4.8V
の印加電圧を3000時間かけて連続通電した後に、−
2.5Vから+2.5Vの範囲の電圧を印加しても、約
600pHから約1000pHまで静電容量がリニアに
変化した。このとき、幅2.mmの第1電極2を陰極と
して電圧を印加した場合の損失角は、印加電圧が0Vの
場合には1.9%であり、印加電圧が2.5Vの場合に
は0.86%であった。一方、第1電極2を陽極として
1.6Vの電圧を印加した場合の損失角は4.52%で
あったが、回路上問題とならない低損失であった。さら
に、周波数1kHzの交流電圧(1V)を印加した際を
基準として、周波数100kHzの交流電圧(1V)を
印加した際の静電容量変化率は約−1.6%であり、高
周波の交流電圧を印加した場合であっても良好な特性が
維持されることが理解された。
【0073】(実施例2)次に図3の本発明の別な実施
例について説明する。 (可変容量コンデンサの作製)
【0074】(実施例2)次に図3の本発明の別の実施
例について説明する。 (可変容量コンデンサの作製)図3において、厚み1.
1mmのアルミノシリケートガラスからなる第1基板1
の一方の面上に、面積抵抗値が0.7Ω/□である金か
らなる第1電極2ならびに引出電極3aおよび3bを積
層した。第1電極2の厚みは200nm、幅は44.7
mm、奥行70.0mmであった。引出電極3aの厚み
は200nm、幅は5.0mm、奥行34.85mmで
あった。引出電極3bの厚みは200nm、幅は5.0
mm、奥行34.85mmであった。また、第1電極2
と引出電極3aとの間(図3(b)参照)は0.5mm
であり、同様に第1電極2と引出電極3bとの間(図3
(a)参照)も0.5mmであった。
【0075】次に、第1電極2上に、以下の化9で示さ
れるポリトリフェニルアミン化合物を蒸着により、厚み
100±5μm、幅30mm、奥行31.85mmのP
型有機化合物半導体層41を2つ積層した。このとき、
第1電極2の一側面をポリトリフェニルアミン化合物に
より被覆した。
【0076】
【化9】
【0077】さらに、2つのP型有機化合物半導体層4
1上のそれぞれに、以下の化10に示される4,4’’
−ビス(2,2−ジフェニルビニル)テルフェニルを蒸
着して、厚み100±5μm、幅30mm、奥行31.
85mmのN型有機化合物半導体層42を、P型有機化
合物半導体層41に完全に重なるように積層した。この
ようにして、有機PN接合体4を形成した。このとき、
P型有機化合物半導体層41の一側面を4,4’’−ビ
ス(2,2−ジフェニルビニル)テルフェニルにより被
覆した。なお、この被覆の際、4,4’’−ビス(2,
2−ジフェニルビニル)テルフェニルが引出電極3a・
3bに接触しないように注意した。
【0078】
【化10】
【0079】次に、2つのN型有機化合物半導体層42
上のそれぞれに0.2±0.1重量%のリチウムと9
9.8±0.1重量%のアルミニウムとを同時蒸着する
ことにより、面積抵抗値が0.7±1Ω/□、厚みが3
00nm、幅が31.15mm、奥行が30.85mm
の対向電極6a・6bを積層した。また、蒸着の際に
は、形成される対向電極6aと引出電極3aとが、対向
電極6bと引出電極3bとがそれぞれ電気的に接続する
ように、対向電極6a・6bから、半導体層42の側
面、4,4’’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)テ
ルフェニルに被覆された半導体層41の側面、およびポ
リトリフェニルアミン化合物により被覆された第1電極
2の側面にかけてもリチウムとアルミニウムとを同時蒸
着した。対向電極6a・6b上には、二酸化シリコンか
らなる厚み200nmの保護層7を蒸着により積層し
た。
【0080】一方、粒径が20±5μmの0.2重量%
の球状シリカ、および2重量%のラウロイルパーオキサ
イドを含有する紫外線硬化型接着剤(主成分:エポキシ
アクリレート)を、厚み1.1mm、幅36mm、奥行
70mmのアルミノシリケートガラスからなる第2基板
9の周囲に塗布し、有機PN接合体4等を積層した第1
基板1にこの第2基板9を貼り合わせて加圧して、接着
剤に紫外線を照射させて硬化した後、さらに80℃に加
熱して接着剤を二次硬化させて可変容量コンデンサを得
た。
【0081】(可変容量コンデンサの評価)得られた可
変容量コンデンサは、小さな可変容量コンデンサが2個
並列に接続された3端子コンデンサであり、電圧による
静電容量の変化は2個共に第1電極2を陽極、引出電極
3a・3bを陰極として、−2.5Vから+2.5Vま
で範囲で電圧を印加すると、約80000pFから約1
83000pFまで静電容量がリニアに変化した。ま
た、共振周波数での等価直列抵抗は0.1Ω以下となり
優れた性能を示した。
【0082】細長い基板1,9を用いることにより、こ
のような可変容量コンデンサを横一列に数個から数十個
形成することもでき、かつそれぞれの初期の静電容量値
を全く同じにすることも異なることにすることもでき
る。また、大面積の基板1上に、一対の電極2,6に挟
まれた有機PN接合体4を40000個、マトリックス
状に配置した可変容量コンデンサや、いくつかの端子を
共通にして静電容量値を10倍から100倍にした可変
容量コンデンサでも同様の良好な特性が得られた。
【0083】
【発明の効果】本発明に係る可変容量コンデンサによれ
ば、低い直流印加電圧により静電容量を変化させること
ができ、低損失で周波数特性が良好な可変容量コンデン
サが提供される。従来のトリマブルコンデンサと異な
り、本発明に係る可変容量コンデンサは、印加電圧を大
きくさせることにより、静電容量値を大きくすることも
可能である。さらに、PN接合を利用した無機ダイオー
ドと異なり、初期静電容量値を大きくすることもでき
る。さらに、従来の可変容量コンデンサと比較して、本
発明に係る可変容量コンデンサは非常に小さく、特に携
帯電話、ノート型パソコン等の携帯用機器内に用いられ
る可変容量コンデンサとして最適である。
【0084】また、ドーピングに用いられる化合物や、
電極2,6および/または有機PN接合体4の厚みを変
更することにより、静電容量の範囲を変化させることが
できるため、様々な要求に応えることが可能である。具
体的には、最大静電容量値は膜厚等を調節することによ
り、1cm2当り17000pFから60000pFま
で任意に選ぶことができるだけでなく、電極2,6およ
び/または有機PN接合体4の面積を変更することによ
り、10pFから10μFを超える範囲まで任意の初期
静電容量値を有する可変容量コンデンサを提供すること
ができる。
【0085】本発明に係る可変容量コンデンサは、静電
容量値が増加する方向に5Vを超える過電圧が瞬時に印
加された場合であっても自己回復性を有する。また、温
度60℃、相対湿度95%の温湿度環境下に300時間
放置しても静電容量が全く変動しない。さらに、図3に
示すように、一対の基板1,9の間に複数個の可変容量
コンデンサを備えた可変容量コンデンサ装置では、実回
路上における初期静電容量値を、必要に応じて1桁以上
変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る可変容量コンデンサの平
面図 (b)は図1(a)のA−A’線断面図
【図2】(a)は、本発明に係る可変容量コンデンサの
静電容量の変化を示すグラフ (b)は、半導体層41,42の厚みを異ならせた場合
の静電容量の変化を示すグラフ
【図3】(a)は本発明に係る他の可変容量コンデンサ
の平面図 (b)は図3(a)のA−A’線断面図 (c)は図3(a)のB−B’線断面図
【図4】複数個のレーザートリマブルコンデンサをマト
リックス状に並べるようにして基板回路に組み込んだ平
面図
【図5】(a)は従来のレーザートリマブルコンデンサ
の上面図 (b)は図5(a)のA−A’断面図
【符号の説明】
1 第1基板 2 第1電極 3 引出電極 4 有機PN接合体 41 P型有機化合物半導体層 42 N型有機化合物半導体層 6 第2電極 7 保護層 8 接着層 9 第2基板

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに絶縁されて対向する一対の第1電
    極(2)と第2電極(6)との間に、P型有機化合物半
    導体層(41)とN型有機化合物半導体層(42)とが
    面接触した有機PN接合体(4)が挟まれている、可変
    容量コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記P型有機化合物半導体層(41)に
    含まれるP型有機化合物の少なくとも1つが、以下の化
    1により表されるポリトリフェニルアミン化合物であ
    る、請求項1に記載の可変容量コンデンサ; 【化1】 (ここで、R137はそれぞれ独立して水素、メチル
    基、エチル基、およびイソプロピル基からなる群から選
    択され、X1およびX2は、それぞれ独立して、なし、メ
    チレン基、およびチオエーテル基からなる群から選択さ
    れ、nは1以上である)。
  3. 【請求項3】 前記R137はいずれも水素である、請
    求項2に記載の可変容量コンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記R1、R6、R11、R16のいずれか1
    つがメチル基であり、残りのRがいずれも水素である、
    請求項2に記載の可変容量コンデンサ。
  5. 【請求項5】 前記N型有機化合物半導体層(42)に
    含まれるN型有機化合物の少なくとも1つが、無置換ま
    たはメチル基、エチル基、イソプロピル基、あるいはタ
    ーシャリブチル基置換トリス(8−キノリノラート)ア
    ルミニウム、トリス(4−メチル−8−キノリノラー
    ト)アルミニウム、トリス(4−フェナントリジノラー
    ト)アルミニウム、トリス(10−ベンゾキノリノラー
    ト)アルミニウム、ビス(10−ベンゾキノリノラー
    ト)ベリリウム、1,4−ビス(2,2−ジフェニルビ
    ニル)ベンゼン、4,4’−ビス(2,2−ジフェニル
    ビヌル)ビフェニル、4,4’’−ビス(2,2−ジフ
    ェニルビニル)テルフェニル、および4,4’’’−ビ
    ス(2,2−ジフェニルビニル)クアテルフェニルから
    なる群から選択される、請求項1から4までのいずれか
    に記載の可変容量コンデンサ。
  6. 【請求項6】 前記P型有機化合物半導体層(41)ま
    たはN型有機化合物半導体層(42)の少なくとも一方
    に、0.1重量%以上5重量%以下の不純物がドープさ
    れている、請求項1から5までのいずれかに記載の可変
    容量コンデンサ。
  7. 【請求項7】 前記P型有機化合物半導体層(41)の
    厚み(Tp)およびN型有機化合物半導体層(42)の
    厚み(Tn)がそれぞれ10nm以上100nm以下で
    あり、Tp+Tn≧50nmである、請求項1から6ま
    でのいずれかに記載の可変容量コンデンサ。
  8. 【請求項8】 前記各第1電極(2)および第2電極
    (6)の面積抵抗値が0.7Ω/□以上10Ω/□以下
    である、請求項1から7までのいずれかに記載の可変容
    量コンデンサ。
  9. 【請求項9】 前記第1電極(2)および第2電極
    (6)のいずれか一方の電極が、0.1重量%以上5重
    量%以下のリチウムを含有するアルミニウムからなる、
    請求項1から8までに記載の可変容量コンデンサ。
  10. 【請求項10】 P型有機化合物半導体層(41)の厚
    みとN型有機化合物半導体層(42)の厚みとが異な
    り、印加電圧0Vを境として、正極側と負極側との間で
    印加電圧に対する静電容量の変化量の大きさが異なる、
    請求項1から8までに記載の可変容量コンデンサ。
  11. 【請求項11】 前記一対の第1電極(2)および第2
    電極(6)が、対向する一対の第1基板(1)と第2基
    板(9)との間に挟まれると共に、前記第1基板(1)
    および第2基板(9)の周囲が接着層(8)により封止
    されている、請求項1から10までのいずれかに記載の
    可変容量コンデンサ。
  12. 【請求項12】 前記第1基板(1)と第2基板(9)
    との間に、複数個のPN有機接合体(41)が挟まれて
    いる、請求項11に記載の可変容量コンデンサ。
  13. 【請求項13】 前記接着層(8)の熱変形温度が70
    ℃以上である、請求項1から12までのいずれかに記載
    の可変容量コンデンサ。
  14. 【請求項14】 前記P型有機化合物半導体層(41)
    と前記N型有機化合物半導体層(42)との接触面積が
    0.02mm2以上である、請求項1から13までのい
    ずれかに記載の可変容量コンデンサ。
  15. 【請求項15】 請求項1から14までに記載の可変容
    量コンデンサを備えた携帯用機器。
  16. 【請求項16】平板状の第1電極(2)上に、P型有機
    化合物半導体を積層してP型有機化合物半導体層(4
    1)を形成するP型半導体層形成工程、前記P型有機化
    合物半導体層(41)上に、N型有機化合物半導体を積
    層してN型有機化合物半導体層(42)を形成するN型
    半導体層形成工程、および前記第1電極(2)に向かい
    合うように、前記N型有機化合物半導体層(42)上に
    第2電極(6)を設ける対向電極形成工程、を包含す
    る、可変容量コンデンサの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記P型有機化合物半導体層(41)
    に含まれるP型有機化合物の少なくとも1つが、以下の
    化1により表されるポリトリフェニルアミン化合物であ
    る、請求項16に記載の可変容量コンデンサの製造方
    法; 【化2】 (ここで、R137はそれぞれ独立して水素、メチル
    基、エチル基、およびイソプロピル基からなる群から選
    択され、X1およびX2は、それぞれ独立して、なし、メ
    チレン基、およびチオエーテル基からなる群から選択さ
    れ、nは1以上である)。
  18. 【請求項18】 前記R137はいずれも水素である、
    請求項17に記載の可変容量コンデンサの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記R1、R6、R11、R16のいずれか
    1つがメチル基であり、残りのRがいずれも水素であ
    る、請求項17に記載の可変容量コンデンサの製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記N型有機化合物半導体層(42)
    に含まれるN型有機化合物の少なくとも1つが、無置換
    またはメチル基、エチル基、イソプロピル基、あるいは
    ターシャリブチル基置換トリス(8−キノリノラート)
    アルミニウム、トリス(4−メチル−8−キノリノラー
    ト)アルミニウム、トリス(4−フェナントリジノラー
    ト)アルミニウム、トリス(10−ベンゾキノリノラー
    ト)アルミニウム、ビス(10−ベンゾキノリノラー
    ト)ベリリウム、1,4−ビス(2,2−ジフェニルビ
    ニル)ベンゼン、4,4’−ビス(2,2−ジフェニル
    ビヌル)ビフェニル、4,4’’−ビス(2,2−ジフ
    ェニルビニル)テルフェニル、および4,4’’’−ビ
    ス(2,2−ジフェニルビニル)クアテルフェニルから
    なる群から選択される、請求項16から19までのいず
    れかに記載の可変容量コンデンサの製造方法。
  21. 【請求項21】前記P型半導体層形成工程の前に、前記
    第1電極(2)を第1基板(1)上に形成する電極形成
    工程、 前記対向電極形成工程の後に、周囲に接着剤を塗布した
    第2基板(9)と第1基板(1)とを貼り合わせて前記
    接着剤を硬化させる工程、をさらに包含する、請求項1
    6から20までのいずれかに記載の可変容量コンデンサ
    の製造方法。
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