JP2001085144A - セラミックヒータ - Google Patents
セラミックヒータInfo
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- JP2001085144A JP2001085144A JP2000000149A JP2000000149A JP2001085144A JP 2001085144 A JP2001085144 A JP 2001085144A JP 2000000149 A JP2000000149 A JP 2000000149A JP 2000000149 A JP2000000149 A JP 2000000149A JP 2001085144 A JP2001085144 A JP 2001085144A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シリコンウエハ等の被加熱物を均一に加熱す
ることができるセラミックヒータを提供すること。 【解決手段】 セラミック板の表面または内部に発熱体
を形成してなるセラミックヒータにおいて、被加熱物を
加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設
けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加
熱面に近く形成し、この有底孔に測温素子を設けたこと
を特徴とするセラミックヒータ。
ることができるセラミックヒータを提供すること。 【解決手段】 セラミック板の表面または内部に発熱体
を形成してなるセラミックヒータにおいて、被加熱物を
加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設
けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加
熱面に近く形成し、この有底孔に測温素子を設けたこと
を特徴とするセラミックヒータ。
Description
【0001】
【0002】
【従来の技術】半導体製品は、シリコンウエハ上に感光
性樹脂をエッチングレジストとして形成し、シリコンウ
エハのエッチングを行う工程等を経て製造される。この
感光性樹脂は液状であり、スピンコーターなどを用いて
シリコンウエハ表面に塗布されるのであるが、塗布後に
乾燥させなければならず、塗布したシリコンウエハをヒ
ータ上に載置して加熱することになる。従来、このよう
な用途に使用される金属製のヒータとしては、アルミニ
ウム板の裏面に発熱体を配置したものが採用されてい
る。
性樹脂をエッチングレジストとして形成し、シリコンウ
エハのエッチングを行う工程等を経て製造される。この
感光性樹脂は液状であり、スピンコーターなどを用いて
シリコンウエハ表面に塗布されるのであるが、塗布後に
乾燥させなければならず、塗布したシリコンウエハをヒ
ータ上に載置して加熱することになる。従来、このよう
な用途に使用される金属製のヒータとしては、アルミニ
ウム板の裏面に発熱体を配置したものが採用されてい
る。
【0003】ところが、このような金属製のヒータは、
以下のような問題があった。まず、金属製であるため、
ヒータ板の厚みは、15mm程度と厚くしなければなら
ない。なぜなら、薄い金属板では、加熱に起因する熱膨
張により、反り、歪みが発生してしまい、金属板上に載
置したシリコンウエハが破損したり傾いたりしてしまう
からである。しかしながら、ヒータ板の厚みを厚くする
と、ヒータの重量が重くなり、また、かさばってしま
う。
以下のような問題があった。まず、金属製であるため、
ヒータ板の厚みは、15mm程度と厚くしなければなら
ない。なぜなら、薄い金属板では、加熱に起因する熱膨
張により、反り、歪みが発生してしまい、金属板上に載
置したシリコンウエハが破損したり傾いたりしてしまう
からである。しかしながら、ヒータ板の厚みを厚くする
と、ヒータの重量が重くなり、また、かさばってしま
う。
【0004】また、発熱体に印加する電圧や電流量を変
えることにより、加熱温度を制御するのであるが、金属
板が厚いために、電圧や電流量の変化に対してヒータ板
の温度が迅速に追従せず、温度制御しにくいという問題
もあった。
えることにより、加熱温度を制御するのであるが、金属
板が厚いために、電圧や電流量の変化に対してヒータ板
の温度が迅速に追従せず、温度制御しにくいという問題
もあった。
【0005】そこで、特公平8−8247号公報などで
提案されているように、発熱体が形成された窒化物セラ
ミックを使用し、発熱体近傍の温度を測定しながら、温
度制御する技術が提案されている。
提案されているように、発熱体が形成された窒化物セラ
ミックを使用し、発熱体近傍の温度を測定しながら、温
度制御する技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
技術を用いてシリコンウエハを加熱しようとした際、ヒ
ータ表面の温度差に起因する熱衝撃でシリコンウエハが
破損してしまうという問題が発生した。
技術を用いてシリコンウエハを加熱しようとした際、ヒ
ータ表面の温度差に起因する熱衝撃でシリコンウエハが
破損してしまうという問題が発生した。
【0007】そこで、本発明者らは、シリコンウエハ破
損の原因について鋭意研究した結果、温度制御を行って
いるにも拘わらずシリコンウエハが破損するのは、発熱
体の近傍の温度を測定しても、この温度は、必ずしもシ
リコンウエハ加熱面の温度を反映していないため、シリ
コンウエハに場所による温度差が生じ、破損してしまう
という予期しない事実をつきとめた。また、このような
温度の不均一性は、窒化物セラミックや炭化物セラミッ
クなどの熱伝導率の高いものほど顕著であるという事実
も新たにつきとめた。
損の原因について鋭意研究した結果、温度制御を行って
いるにも拘わらずシリコンウエハが破損するのは、発熱
体の近傍の温度を測定しても、この温度は、必ずしもシ
リコンウエハ加熱面の温度を反映していないため、シリ
コンウエハに場所による温度差が生じ、破損してしまう
という予期しない事実をつきとめた。また、このような
温度の不均一性は、窒化物セラミックや炭化物セラミッ
クなどの熱伝導率の高いものほど顕著であるという事実
も新たにつきとめた。
【0008】そこで、本発明者らはさらに検討を重ね、
よりシリコンウエハに近い部分の温度を測定し、その結
果に基づいて加熱を行うことにより、シリコンウエハの
加熱面の温度差を小さくすることができ、セラミック板
の破損を防止することができることを見いだし、以下に
示す内容を要旨構成とする本発明を完成するに至った。
よりシリコンウエハに近い部分の温度を測定し、その結
果に基づいて加熱を行うことにより、シリコンウエハの
加熱面の温度差を小さくすることができ、セラミック板
の破損を防止することができることを見いだし、以下に
示す内容を要旨構成とする本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、第一の本発明のセ
ラミックヒータは、セラミック板の表面または内部に発
熱体を形成してなるセラミックヒータにおいて、被加熱
物を加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔
を設けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的
に加熱面に近く形成し、この有底孔に上記測温素子を設
けたことを特徴とする。
ラミックヒータは、セラミック板の表面または内部に発
熱体を形成してなるセラミックヒータにおいて、被加熱
物を加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔
を設けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的
に加熱面に近く形成し、この有底孔に上記測温素子を設
けたことを特徴とする。
【0010】上記セラミックヒータにおいて、上記有底
孔の底と加熱面との距離は、0.1mm〜セラミック板
の厚さの1/2であることが望ましい。上記セラミック
ヒータを構成するセラミックは、窒化物セラミックまた
は炭化物セラミックであることが望ましい。上記セラミ
ックヒータの発熱体は、少なくとも2以上の回路に分割
されてなることが望ましい。上記セラミックヒータの発
熱体は、断面が偏平形状であることが望ましい。
孔の底と加熱面との距離は、0.1mm〜セラミック板
の厚さの1/2であることが望ましい。上記セラミック
ヒータを構成するセラミックは、窒化物セラミックまた
は炭化物セラミックであることが望ましい。上記セラミ
ックヒータの発熱体は、少なくとも2以上の回路に分割
されてなることが望ましい。上記セラミックヒータの発
熱体は、断面が偏平形状であることが望ましい。
【0011】また、第二の本発明のセラミックヒータ
は、セラミック板の表面または内部に発熱体が形成され
るとともに、このセラミック板の温度を測定する測温素
子と、上記発熱体に電力を供給する制御部と、上記測温
素子により測定された温度データを記憶する記憶部と、
上記温度データから上記発熱体に必要な電力を演算する
演算部とを備えてなるセラミックヒータにおいて、上記
セラミック板に、被加熱物を加熱する加熱面の反対側か
ら加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の
底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有
底孔に上記測温素子を設けたことを特徴とする。上記セ
ラミックヒータにおいて、上記発熱体は、少なくとも2
以上の回路に分割されてなり、各回路には異なる電力が
供給されるように構成されていることが望ましい。
は、セラミック板の表面または内部に発熱体が形成され
るとともに、このセラミック板の温度を測定する測温素
子と、上記発熱体に電力を供給する制御部と、上記測温
素子により測定された温度データを記憶する記憶部と、
上記温度データから上記発熱体に必要な電力を演算する
演算部とを備えてなるセラミックヒータにおいて、上記
セラミック板に、被加熱物を加熱する加熱面の反対側か
ら加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の
底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有
底孔に上記測温素子を設けたことを特徴とする。上記セ
ラミックヒータにおいて、上記発熱体は、少なくとも2
以上の回路に分割されてなり、各回路には異なる電力が
供給されるように構成されていることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】第一の本発明のセラミックヒータ
は、セラミック板の表面または内部に発熱体を形成して
なるセラミックヒータにおいて、被加熱物を加熱する加
熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるととも
に、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く
形成し、この有底孔に上記測温素子を設けたことを特徴
とする。
は、セラミック板の表面または内部に発熱体を形成して
なるセラミックヒータにおいて、被加熱物を加熱する加
熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるととも
に、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く
形成し、この有底孔に上記測温素子を設けたことを特徴
とする。
【0013】第一の本発明のセラミックヒータによれ
ば、測温場所が発熱体よりも被加熱物(シリコンウエ
ハ)の加熱面に近いので、より正確な被加熱物の温度の
測定が可能となり、この温度の測定結果に基づいて発熱
体の発熱状態を調整することにより、被加熱物を均一に
加熱することが可能となる。
ば、測温場所が発熱体よりも被加熱物(シリコンウエ
ハ)の加熱面に近いので、より正確な被加熱物の温度の
測定が可能となり、この温度の測定結果に基づいて発熱
体の発熱状態を調整することにより、被加熱物を均一に
加熱することが可能となる。
【0014】また、窒化物セラミックや炭化物セラミッ
クは、熱膨張係数が金属よりも小さく、機械的な強度が
金属に比べて格段に高いため、セラミック板(以下、ヒ
ータ板という)の厚さを薄くしても、加熱により反った
り、歪んだりしない。そのため、ヒータ板を薄くて軽い
ものとすることができる。さらに、ヒータ板の熱伝導率
が高く、ヒータ板自体が薄いため、ヒータ板の表面温度
が、発熱体の温度変化に迅速に追従する。即ち、電圧、
電流値を変えて発熱体の温度を変化させることにより、
ヒータ板の表面温度を制御することができるのである。
クは、熱膨張係数が金属よりも小さく、機械的な強度が
金属に比べて格段に高いため、セラミック板(以下、ヒ
ータ板という)の厚さを薄くしても、加熱により反った
り、歪んだりしない。そのため、ヒータ板を薄くて軽い
ものとすることができる。さらに、ヒータ板の熱伝導率
が高く、ヒータ板自体が薄いため、ヒータ板の表面温度
が、発熱体の温度変化に迅速に追従する。即ち、電圧、
電流値を変えて発熱体の温度を変化させることにより、
ヒータ板の表面温度を制御することができるのである。
【0015】上記セラミックヒータにおいて、上記発熱
体は、ヒータ板の一主面の表面に形成し、反対側面をシ
リコンウエハなどの被加熱物を加熱する加熱面とする
か、または、ヒータ板の内部であって、中心より一方の
主面側に偏芯させて形成し、発熱体から遠い方の面を加
熱面とすることが望ましい。
体は、ヒータ板の一主面の表面に形成し、反対側面をシ
リコンウエハなどの被加熱物を加熱する加熱面とする
か、または、ヒータ板の内部であって、中心より一方の
主面側に偏芯させて形成し、発熱体から遠い方の面を加
熱面とすることが望ましい。
【0016】発熱体の形成位置をこのように設定するこ
とにより、発熱体から発生した熱が伝搬していくうち
に、ヒータ板全体に拡散し、被加熱物(シリコンウエ
ハ)を加熱する面の温度分布が均一化され、その結果、
被加熱物の各部分における温度が均一化される。加熱
は、ヒータ板に被加熱物を載置して行うか、または、ヒ
ータ板から被加熱物を所定距離に離間させた状態で保持
して行うことができる。
とにより、発熱体から発生した熱が伝搬していくうち
に、ヒータ板全体に拡散し、被加熱物(シリコンウエ
ハ)を加熱する面の温度分布が均一化され、その結果、
被加熱物の各部分における温度が均一化される。加熱
は、ヒータ板に被加熱物を載置して行うか、または、ヒ
ータ板から被加熱物を所定距離に離間させた状態で保持
して行うことができる。
【0017】図1は、第一の本発明のセラミックヒータ
の一例を模式的に示す底面図である。ヒータ板11は、
円板状に形成されており、発熱体12は、ヒータ板11
の加熱面(図示した底面の反対側面)の全体の温度が均
一になるように加熱する必要があるため、ヒータ板11
の底面に同心円状のパターンに形成されている。また、
これら発熱体12は、互いに近い二重の同心円同士が1
組として、1本の線になるように接続され、その両端に
入出力の端子となる端子ピン13が接続されている。ま
た、中央に近い部分には、支持ピン(図示せず)を挿入
するための貫通孔15が形成され、さらに、測温素子を
挿入するための有底孔14a〜14iが形成されてい
る。
の一例を模式的に示す底面図である。ヒータ板11は、
円板状に形成されており、発熱体12は、ヒータ板11
の加熱面(図示した底面の反対側面)の全体の温度が均
一になるように加熱する必要があるため、ヒータ板11
の底面に同心円状のパターンに形成されている。また、
これら発熱体12は、互いに近い二重の同心円同士が1
組として、1本の線になるように接続され、その両端に
入出力の端子となる端子ピン13が接続されている。ま
た、中央に近い部分には、支持ピン(図示せず)を挿入
するための貫通孔15が形成され、さらに、測温素子を
挿入するための有底孔14a〜14iが形成されてい
る。
【0018】このセラミックヒータ10において、ヒー
タ板11の厚さは、0.5〜5mmが好ましい。0.5
mmより薄いと、強度が低下するため破損しやすくな
り、一方、5mmより厚くなると、熱が伝搬しにくくな
り、加熱の効率が悪くなる。
タ板11の厚さは、0.5〜5mmが好ましい。0.5
mmより薄いと、強度が低下するため破損しやすくな
り、一方、5mmより厚くなると、熱が伝搬しにくくな
り、加熱の効率が悪くなる。
【0019】セラミックヒータ10を構成するセラミッ
クは、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックである
ことが望ましい。上記窒化物セラミックとしては、例え
ば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化
チタン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
クは、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックである
ことが望ましい。上記窒化物セラミックとしては、例え
ば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化
チタン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0020】また、炭化物セラミックとしては、例え
ば、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化
タンタル、炭化タングステン等が挙げられる。これら
は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ば、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化
タンタル、炭化タングステン等が挙げられる。これら
は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0021】これらのなかでは、窒化アルミニウムが最
も好ましい。熱伝導率が180W/m・Kと最も高く、
温度追従性に優れる反面、温度分布の不均一を招きやす
く、本発明のような測温素子の形成構造をとる必要があ
るからである。
も好ましい。熱伝導率が180W/m・Kと最も高く、
温度追従性に優れる反面、温度分布の不均一を招きやす
く、本発明のような測温素子の形成構造をとる必要があ
るからである。
【0022】第一の本発明のセラミックヒータ10にお
いて、有底孔14a〜14iの底と加熱面との距離(図
2(b)参照)Lは、0.1mm〜セラミック板の厚さ
の1/2であることが望ましい。有底孔14a〜14i
の底と加熱面との距離が0.1mm未満では、放熱して
しまい、シリコンウエハ加熱面に温度分布が形成されて
しまい、セラミック板の厚さの1/2を超えると、発熱
体の温度の影響を受けやすく、やはりシリコンウエハの
加熱面に温度分布が形成されてしまうからである。
いて、有底孔14a〜14iの底と加熱面との距離(図
2(b)参照)Lは、0.1mm〜セラミック板の厚さ
の1/2であることが望ましい。有底孔14a〜14i
の底と加熱面との距離が0.1mm未満では、放熱して
しまい、シリコンウエハ加熱面に温度分布が形成されて
しまい、セラミック板の厚さの1/2を超えると、発熱
体の温度の影響を受けやすく、やはりシリコンウエハの
加熱面に温度分布が形成されてしまうからである。
【0023】上記測温素子としては、例えば、熱電対、
白金測温抵抗体、サーミスタ等が挙げられる。また、上
記熱電対としては、例えば、JIS−C−1602(1
980)に挙げられるように、K型、R型、B型、S
型、E型、J型、T型熱電対等が挙げられるが、これら
のなかでは、K型熱電対が好ましい。
白金測温抵抗体、サーミスタ等が挙げられる。また、上
記熱電対としては、例えば、JIS−C−1602(1
980)に挙げられるように、K型、R型、B型、S
型、E型、J型、T型熱電対等が挙げられるが、これら
のなかでは、K型熱電対が好ましい。
【0024】上記熱電対の接合部の大きさは、素線の径
と同一か、もしくはそれよりも大きく、0.5mm以下
であることが望ましい。これは、接合部が大きい場合
は、熱容量が大きくなって応答性が低下してしまうから
である。なお、素線の径よりも小さくすることは困難で
ある。
と同一か、もしくはそれよりも大きく、0.5mm以下
であることが望ましい。これは、接合部が大きい場合
は、熱容量が大きくなって応答性が低下してしまうから
である。なお、素線の径よりも小さくすることは困難で
ある。
【0025】有底孔14a〜14iの直径は、0.3〜
0.5mmであることが望ましい。これは、大きすぎる
と放熱性が大きくなり、また小さすぎると加工性が低下
して、加工面との距離を均等にすることができなくなる
からである。
0.5mmであることが望ましい。これは、大きすぎる
と放熱性が大きくなり、また小さすぎると加工性が低下
して、加工面との距離を均等にすることができなくなる
からである。
【0026】上記有底孔14a〜14iは、図1に示し
たように、ヒータ板11の中心に対して対称で、かつ、
十字を形成するように配列することが望ましい。これ
は、加熱面全体の温度を測定することができるからであ
る。
たように、ヒータ板11の中心に対して対称で、かつ、
十字を形成するように配列することが望ましい。これ
は、加熱面全体の温度を測定することができるからであ
る。
【0027】上記測温素子は、金ろう、銀ろうなどを使
用して、有底孔14a〜14iの底に接着してもよく、
有底孔14a〜14iに挿入した後、耐熱性樹脂で封止
してもよく、両者を併用してもよい。上記耐熱性樹脂と
しては、例えば、熱硬化性樹脂、特にはエポキシ樹脂、
ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、シ
リコーン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、シ
リカゾル、アルミナゾルなどのセラミックを用いて封止
してもよい。
用して、有底孔14a〜14iの底に接着してもよく、
有底孔14a〜14iに挿入した後、耐熱性樹脂で封止
してもよく、両者を併用してもよい。上記耐熱性樹脂と
しては、例えば、熱硬化性樹脂、特にはエポキシ樹脂、
ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、シ
リコーン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、シ
リカゾル、アルミナゾルなどのセラミックを用いて封止
してもよい。
【0028】上記金ろうとしては、37〜80.5重量
%Au−63〜19.5重量%Cu合金、81.5〜8
2.5重量%Au−18.5〜17.5重量%Ni合金
から選ばれる少なくとも1種が望ましい。これらは、溶
融温度が、900℃以上であり、高温領域でも溶融しに
くいためである。銀ろうとしては、例えば、Ag−Cu
系のものを使用することができる。
%Au−63〜19.5重量%Cu合金、81.5〜8
2.5重量%Au−18.5〜17.5重量%Ni合金
から選ばれる少なくとも1種が望ましい。これらは、溶
融温度が、900℃以上であり、高温領域でも溶融しに
くいためである。銀ろうとしては、例えば、Ag−Cu
系のものを使用することができる。
【0029】発熱体12は、図1に示したように、少な
くとも2以上の回路に分割されていることが望ましく、
2〜10の回路に分割されていることがより望ましい。
回路を分割することにより、各回路に投入する電力を制
御して発熱量を変えることができ、シリコンウエハの加
熱面の温度を調整することができるからである。
くとも2以上の回路に分割されていることが望ましく、
2〜10の回路に分割されていることがより望ましい。
回路を分割することにより、各回路に投入する電力を制
御して発熱量を変えることができ、シリコンウエハの加
熱面の温度を調整することができるからである。
【0030】発熱体12のパターンとしては、図1に示
した同心円のほか、例えば、渦巻き、偏心円、屈曲線な
どが挙げられる。
した同心円のほか、例えば、渦巻き、偏心円、屈曲線な
どが挙げられる。
【0031】本発明において、発熱体12をヒータ板1
1の表面に形成する場合には、金属粒子を含む導電ペー
ストをヒータ板11の表面に塗布して所定パターンの導
体ペースト層を形成した後、これを焼き付け、ヒータ板
11の表面で金属粒子を焼結させる方法が好ましい。な
お、金属の焼結は、金属粒子同士および金属粒子とセラ
ミックとが融着していれば充分である。
1の表面に形成する場合には、金属粒子を含む導電ペー
ストをヒータ板11の表面に塗布して所定パターンの導
体ペースト層を形成した後、これを焼き付け、ヒータ板
11の表面で金属粒子を焼結させる方法が好ましい。な
お、金属の焼結は、金属粒子同士および金属粒子とセラ
ミックとが融着していれば充分である。
【0032】図1に示したように、ヒータ板11の表面
に発熱体12を形成する場合には、この発熱体12の厚
さは、1〜30μmが好ましく、1〜10μmがより好
ましい。また、ヒータ板11の内部に発熱体を形成する
場合には、その厚さは、1〜50μmが好ましい。
に発熱体12を形成する場合には、この発熱体12の厚
さは、1〜30μmが好ましく、1〜10μmがより好
ましい。また、ヒータ板11の内部に発熱体を形成する
場合には、その厚さは、1〜50μmが好ましい。
【0033】また、ヒータ板11の表面に発熱体12を
形成する場合には、発熱体12の幅は、0.1〜20m
mが好ましく、0.1〜5mmがより好ましい。また、
ヒータ板11の内部に発熱体を形成する場合には、発熱
体の幅は、5〜20μmが好ましい。
形成する場合には、発熱体12の幅は、0.1〜20m
mが好ましく、0.1〜5mmがより好ましい。また、
ヒータ板11の内部に発熱体を形成する場合には、発熱
体の幅は、5〜20μmが好ましい。
【0034】発熱体12は、その幅や厚さにより抵抗値
に変化を持たせることができるが、上記した範囲が最も
実用的である。抵抗値は、薄く、また、細くなる程大き
くなる。発熱体12は、ヒータ板11の内部に形成した
場合の方が、厚み、幅とも大きくなるが、発熱体12を
内部に設けると、加熱面と発熱体との距離が短くなり、
表面の温度の均一性が低下するため、発熱体12自体の
幅を広げる必要があること、内部に発熱体を設けるため
に、窒化物セラミック等との密着性を考慮する必要性が
ないため、タングステン、モリブデンなどの高融点金属
やタングステン、モリブデンなどの炭化物を使用するこ
とができ、抵抗値を高くすることが可能となるため、断
線等を防止する目的で厚み自体を厚くしてもよい。その
ため、発熱体12は、上記した厚みや幅とすることが望
ましい。
に変化を持たせることができるが、上記した範囲が最も
実用的である。抵抗値は、薄く、また、細くなる程大き
くなる。発熱体12は、ヒータ板11の内部に形成した
場合の方が、厚み、幅とも大きくなるが、発熱体12を
内部に設けると、加熱面と発熱体との距離が短くなり、
表面の温度の均一性が低下するため、発熱体12自体の
幅を広げる必要があること、内部に発熱体を設けるため
に、窒化物セラミック等との密着性を考慮する必要性が
ないため、タングステン、モリブデンなどの高融点金属
やタングステン、モリブデンなどの炭化物を使用するこ
とができ、抵抗値を高くすることが可能となるため、断
線等を防止する目的で厚み自体を厚くしてもよい。その
ため、発熱体12は、上記した厚みや幅とすることが望
ましい。
【0035】発熱体12は、断面が矩形であっても楕円
であってもよいが、偏平であることが望ましい。偏平の
方が加熱面に向かって放熱しやすいため、加熱面の温度
分布ができにくいからである。断面のアスペクト比(発
熱体の幅/発熱体の厚さ)は、10〜5000であるこ
とが望ましい。この範囲に調整することにより、発熱体
12の抵抗値を大きくすることができるとともに、加熱
面の温度の均一性を確保することができるからである。
であってもよいが、偏平であることが望ましい。偏平の
方が加熱面に向かって放熱しやすいため、加熱面の温度
分布ができにくいからである。断面のアスペクト比(発
熱体の幅/発熱体の厚さ)は、10〜5000であるこ
とが望ましい。この範囲に調整することにより、発熱体
12の抵抗値を大きくすることができるとともに、加熱
面の温度の均一性を確保することができるからである。
【0036】発熱体12の厚さを一定とした場合、アス
ペクト比が上記範囲より小さいと、ヒータ板11のウエ
ハ加熱面方向への熱の伝搬量が小さくなり、発熱体12
のパターンに近似した熱分布が加熱面に発生してしま
い、逆にアスペクト比が大きすぎると発熱体12の中央
の直上部分が高温となってしまい、結局、発熱体12の
パターンに近似した熱分布が加熱面に発生してしまう。
従って、温度分布を考慮すると、断面のアスペクト比
は、10〜5000であることが好ましいのである。
ペクト比が上記範囲より小さいと、ヒータ板11のウエ
ハ加熱面方向への熱の伝搬量が小さくなり、発熱体12
のパターンに近似した熱分布が加熱面に発生してしま
い、逆にアスペクト比が大きすぎると発熱体12の中央
の直上部分が高温となってしまい、結局、発熱体12の
パターンに近似した熱分布が加熱面に発生してしまう。
従って、温度分布を考慮すると、断面のアスペクト比
は、10〜5000であることが好ましいのである。
【0037】発熱体12をヒータ板11の表面に形成す
る場合は、アスペクト比を10〜200、発熱体12を
ヒータ板11の内部に形成する場合は、アスペクト比を
200〜5000とすることが望ましい。
る場合は、アスペクト比を10〜200、発熱体12を
ヒータ板11の内部に形成する場合は、アスペクト比を
200〜5000とすることが望ましい。
【0038】発熱体12は、ヒータ板11の内部に形成
した場合の方が、アスペクト比が大きくなるが、これ
は、発熱体12を内部に設けると、加熱面と発熱体12
との距離が短くなり、表面の温度均一性が低下するた
め、発熱体12自体を偏平にする必要があるからであ
る。
した場合の方が、アスペクト比が大きくなるが、これ
は、発熱体12を内部に設けると、加熱面と発熱体12
との距離が短くなり、表面の温度均一性が低下するた
め、発熱体12自体を偏平にする必要があるからであ
る。
【0039】本発明の発熱体12をヒータ板11の内部
に偏芯して形成する場合の位置は、ヒータ板11の加熱
面の反対側面(底面)に近い位置で、加熱面から底面ま
での距離に対して50%を超え、99%までの位置とす
ることが望ましい。50%以下であると、加熱面に近す
ぎるため、温度分布が発生してしまい、逆に、99%を
超えると、ヒータ板11自体に反りが発生して、シリコ
ンウエハが破損するからである。
に偏芯して形成する場合の位置は、ヒータ板11の加熱
面の反対側面(底面)に近い位置で、加熱面から底面ま
での距離に対して50%を超え、99%までの位置とす
ることが望ましい。50%以下であると、加熱面に近す
ぎるため、温度分布が発生してしまい、逆に、99%を
超えると、ヒータ板11自体に反りが発生して、シリコ
ンウエハが破損するからである。
【0040】また、発熱体12をヒータ板11の内部に
形成する場合には、発熱体形成層を複数層設けてもよ
い。この場合は、各層のパターンは、相互に補完するよ
うにどこかの層に発熱体12が形成され、加熱面の上方
から見ると、どの領域にもパターンが形成されている状
態が望ましい。このような構造としては、例えば、互い
に千鳥の配置になっている構造が挙げられる。
形成する場合には、発熱体形成層を複数層設けてもよ
い。この場合は、各層のパターンは、相互に補完するよ
うにどこかの層に発熱体12が形成され、加熱面の上方
から見ると、どの領域にもパターンが形成されている状
態が望ましい。このような構造としては、例えば、互い
に千鳥の配置になっている構造が挙げられる。
【0041】導体ペーストとしては特に限定されない
が、導電性を確保するための金属粒子または導電性セラ
ミックが含有されているほか、樹脂、溶剤、増粘剤など
を含むものが好ましい。
が、導電性を確保するための金属粒子または導電性セラ
ミックが含有されているほか、樹脂、溶剤、増粘剤など
を含むものが好ましい。
【0042】上記金属粒子としては、例えば、貴金属
(金、銀、白金、パラジウム)、鉛、タングステン、モ
リブデン、ニッケルなどが好ましい。これらは、単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの金
属は、比較的酸化しにくく、発熱するに充分な抵抗値を
有するからである。上記導電性セラミックとしては、例
えば、タングステン、モリブデンの炭化物などが挙げら
れる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
(金、銀、白金、パラジウム)、鉛、タングステン、モ
リブデン、ニッケルなどが好ましい。これらは、単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの金
属は、比較的酸化しにくく、発熱するに充分な抵抗値を
有するからである。上記導電性セラミックとしては、例
えば、タングステン、モリブデンの炭化物などが挙げら
れる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0043】これら金属粒子または導電性セラミック粒
子の粒径は、0.1〜100μmが好ましい。0.1μ
m未満と微細すぎると、酸化されやすく、一方、100
μmを超えると、焼結しにくくなり、抵抗値が大きくな
るからである。
子の粒径は、0.1〜100μmが好ましい。0.1μ
m未満と微細すぎると、酸化されやすく、一方、100
μmを超えると、焼結しにくくなり、抵抗値が大きくな
るからである。
【0044】上記金属粒子の形状は、球状であっても、
リン片状であってもよい。これらの金属粒子を用いる場
合、上記球状物と上記リン片状物との混合物であってよ
い。上記金属粒子がリン片状物、または、球状物とリン
片状物との混合物の場合は、金属粒子間の金属酸化物を
保持しやすくなり、発熱体12と窒化物セラミック等と
の密着性を確実にし、かつ、抵抗値を大きくすることが
できるため有利である。
リン片状であってもよい。これらの金属粒子を用いる場
合、上記球状物と上記リン片状物との混合物であってよ
い。上記金属粒子がリン片状物、または、球状物とリン
片状物との混合物の場合は、金属粒子間の金属酸化物を
保持しやすくなり、発熱体12と窒化物セラミック等と
の密着性を確実にし、かつ、抵抗値を大きくすることが
できるため有利である。
【0045】導体ペーストに使用される樹脂としては、
例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられ
る。また、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコ
ールなどが挙げられる。増粘剤としては、セルロースな
どが挙げられる。
例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられ
る。また、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコ
ールなどが挙げられる。増粘剤としては、セルロースな
どが挙げられる。
【0046】導体ペーストには、上記したように、金属
粒子に金属酸化物を添加し、発熱体12を金属粒子およ
び金属酸化物を焼結させたものとすることが望ましい。
このように、金属酸化物を金属粒子とともに焼結させる
ことにより、ヒータ板である窒化物セラミックまたは炭
化物セラミックと金属粒子とを密着させることができ
る。
粒子に金属酸化物を添加し、発熱体12を金属粒子およ
び金属酸化物を焼結させたものとすることが望ましい。
このように、金属酸化物を金属粒子とともに焼結させる
ことにより、ヒータ板である窒化物セラミックまたは炭
化物セラミックと金属粒子とを密着させることができ
る。
【0047】金属酸化物を混合することにより、窒化物
セラミックまたは炭化物セラミックと密着性が改善され
る理由は明確ではないが、金属粒子表面や窒化物セラミ
ック、炭化物セラミックの表面は、わずかに酸化されて
酸化膜が形成されており、この酸化膜同士が金属酸化物
を介して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物セラミッ
クまたは炭化物セラミックとが密着するのではないかと
考えられる。
セラミックまたは炭化物セラミックと密着性が改善され
る理由は明確ではないが、金属粒子表面や窒化物セラミ
ック、炭化物セラミックの表面は、わずかに酸化されて
酸化膜が形成されており、この酸化膜同士が金属酸化物
を介して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物セラミッ
クまたは炭化物セラミックとが密着するのではないかと
考えられる。
【0048】前記金属酸化物としては、例えば、酸化
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B 2 O3 )、アル
ミナ、イットリアおよびチタニアからなる群から選ばれ
る少なくとも1種が好ましい。
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B 2 O3 )、アル
ミナ、イットリアおよびチタニアからなる群から選ばれ
る少なくとも1種が好ましい。
【0049】これらの酸化物は、発熱体12の抵抗値を
大きくすることなく、金属粒子と窒化物セラミックまた
は炭化物セラミックとの密着性を改善することができる
からである。
大きくすることなく、金属粒子と窒化物セラミックまた
は炭化物セラミックとの密着性を改善することができる
からである。
【0050】上記酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ
素(B2 O3 )、アルミナ、イットリア、チタニアの割
合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合、重
量比で、酸化鉛が1〜10、シリカが1〜30、酸化ホ
ウ素が5〜50、酸化亜鉛が20〜70、アルミナが1
〜10、イットリアが1〜50、チタニアが1〜50で
あって、その合計が100重量部を超えない範囲で調整
されていることが望ましい。これらの範囲で、これらの
酸化物の量を調整することにより、特に窒化物セラミッ
クとの密着性を改善することができる。
素(B2 O3 )、アルミナ、イットリア、チタニアの割
合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合、重
量比で、酸化鉛が1〜10、シリカが1〜30、酸化ホ
ウ素が5〜50、酸化亜鉛が20〜70、アルミナが1
〜10、イットリアが1〜50、チタニアが1〜50で
あって、その合計が100重量部を超えない範囲で調整
されていることが望ましい。これらの範囲で、これらの
酸化物の量を調整することにより、特に窒化物セラミッ
クとの密着性を改善することができる。
【0051】上記金属酸化物の金属粒子に対する添加量
は、0.1重量%以上10重量%未満が好ましい。ま
た、このような構成の導体ペーストを使用して発熱体1
2を形成した際の面積抵抗率は、1〜45mΩ/□が好
ましい。
は、0.1重量%以上10重量%未満が好ましい。ま
た、このような構成の導体ペーストを使用して発熱体1
2を形成した際の面積抵抗率は、1〜45mΩ/□が好
ましい。
【0052】面積抵抗率が45mΩ/□を超えると、印
加電圧量に対して発熱量は大きくなりすぎて、ヒータ板
の表面に発熱体12を設けたヒータ板11では、その発
熱量を制御しにくいからである。なお、金属酸化物の添
加量が10重量%以上であると、面積抵抗率が50mΩ
/□を超えてしまい、発熱量が大きくなりすぎて温度制
御が難しくなり、温度分布の均一性が低下する。
加電圧量に対して発熱量は大きくなりすぎて、ヒータ板
の表面に発熱体12を設けたヒータ板11では、その発
熱量を制御しにくいからである。なお、金属酸化物の添
加量が10重量%以上であると、面積抵抗率が50mΩ
/□を超えてしまい、発熱量が大きくなりすぎて温度制
御が難しくなり、温度分布の均一性が低下する。
【0053】発熱体12がヒータ板11の表面に形成さ
れる場合には、発熱体12の表面部分に、金属被覆層
(図3参照)48が形成されていることが望ましい。内
部の金属焼結体が酸化されて抵抗値が変化するのを防止
するためである。形成する金属被覆層の厚さは、0.1
〜10μmが好ましい。
れる場合には、発熱体12の表面部分に、金属被覆層
(図3参照)48が形成されていることが望ましい。内
部の金属焼結体が酸化されて抵抗値が変化するのを防止
するためである。形成する金属被覆層の厚さは、0.1
〜10μmが好ましい。
【0054】金属被覆層を形成する際に使用される金属
は、非酸化性の金属であれば特に限定されないが、具体
的には、例えば、金、銀、パラジウム、白金、ニッケル
などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。これらのなかでは、ニッケル
が好ましい。
は、非酸化性の金属であれば特に限定されないが、具体
的には、例えば、金、銀、パラジウム、白金、ニッケル
などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。これらのなかでは、ニッケル
が好ましい。
【0055】発熱体12には、電源と接続するための端
子が必要であり、この端子は、半田を介して発熱体12
に取り付けるが、ニッケルは、半田の熱拡散を防止する
からである。接続端子としては、例えば、コバール製の
端子ピン13が挙げられる。
子が必要であり、この端子は、半田を介して発熱体12
に取り付けるが、ニッケルは、半田の熱拡散を防止する
からである。接続端子としては、例えば、コバール製の
端子ピン13が挙げられる。
【0056】なお、発熱体12をヒータ板11の内部に
形成する場合には、発熱体表面が酸化されることがない
ため、被覆は不要である。発熱体12をヒータ板11内
部に形成する場合、発熱体の一部が表面に露出していて
もよく、発熱体を接続するためのスルーホールが端子部
分に設けられ、このスルーホールに端子が接続、固定さ
れていてもよい。
形成する場合には、発熱体表面が酸化されることがない
ため、被覆は不要である。発熱体12をヒータ板11内
部に形成する場合、発熱体の一部が表面に露出していて
もよく、発熱体を接続するためのスルーホールが端子部
分に設けられ、このスルーホールに端子が接続、固定さ
れていてもよい。
【0057】接続端子を接続する場合、半田としては、
銀−鉛、鉛−スズ、ビスマス−スズなどの合金を使用す
ることができる。なお、半田層の厚さは、0.1〜50
μmが好ましい。半田による接続を確保するのに充分な
範囲だからである。本発明のセラミックヒータでは、セ
ラミック板の内部に電極を埋設して静電チャックとした
り、表面にチャックトップ導体層を設け、内部にガード
電極やグランド電極を形成してウエハプローバとして機
能させることができる。
銀−鉛、鉛−スズ、ビスマス−スズなどの合金を使用す
ることができる。なお、半田層の厚さは、0.1〜50
μmが好ましい。半田による接続を確保するのに充分な
範囲だからである。本発明のセラミックヒータでは、セ
ラミック板の内部に電極を埋設して静電チャックとした
り、表面にチャックトップ導体層を設け、内部にガード
電極やグランド電極を形成してウエハプローバとして機
能させることができる。
【0058】次に、第一の本発明のセラミックヒータの
製造方法について説明する。まず、図1に示したヒータ
板11の表面に発熱体12が形成されたセラミックヒー
タの製造方法について説明する。 (1) ヒータ板の作製工程 上述した窒化アルミニウムなどの窒化物セラミックまた
は炭化物セラミックの粉末に必要に応じてイットリア等
の焼結助剤やバインダ等を配合してスラリーを調製した
後、このスラリーをスプレードライ等の方法で顆粒状に
し、この顆粒を金型などに入れて加圧することにより板
状などに成形し、生成形体(グリーン)を作製する。
製造方法について説明する。まず、図1に示したヒータ
板11の表面に発熱体12が形成されたセラミックヒー
タの製造方法について説明する。 (1) ヒータ板の作製工程 上述した窒化アルミニウムなどの窒化物セラミックまた
は炭化物セラミックの粉末に必要に応じてイットリア等
の焼結助剤やバインダ等を配合してスラリーを調製した
後、このスラリーをスプレードライ等の方法で顆粒状に
し、この顆粒を金型などに入れて加圧することにより板
状などに成形し、生成形体(グリーン)を作製する。
【0059】次に、生成形体に、必要に応じて、シリコ
ンウエハを支持するための支持ピンを挿入する貫通孔1
5となる部分や熱電対などの測温素子を埋め込むための
有底孔14a〜14iとなる部分を形成する。
ンウエハを支持するための支持ピンを挿入する貫通孔1
5となる部分や熱電対などの測温素子を埋め込むための
有底孔14a〜14iとなる部分を形成する。
【0060】次に、この生成形体を加熱、焼成して焼結
させ、セラミック製の板状体を製造する。この後、所定
の形状に加工することにより、ヒータ板11を作製する
が、焼成後にそのまま使用することができる形状として
もよい。加圧しながら加熱、焼成を行うことにより、気
孔のないヒータ板11を製造することが可能となる。加
熱、焼成は、焼結温度以上であればよいが、窒化物セラ
ミックまたは炭化物セラミックでは、1000〜250
0℃である。
させ、セラミック製の板状体を製造する。この後、所定
の形状に加工することにより、ヒータ板11を作製する
が、焼成後にそのまま使用することができる形状として
もよい。加圧しながら加熱、焼成を行うことにより、気
孔のないヒータ板11を製造することが可能となる。加
熱、焼成は、焼結温度以上であればよいが、窒化物セラ
ミックまたは炭化物セラミックでは、1000〜250
0℃である。
【0061】(2) ヒータ板に導体ペーストを印刷する工
程 導体ペーストは、一般に、金属粒子、樹脂、溶剤からな
る粘度の高い流動物である。この導体ペーストをスクリ
ーン印刷などを用い、発熱体を設けようとする部分に印
刷を行うことにより、導体ペースト層を形成する。発熱
体は、ヒータ板全体を均一な温度にする必要があること
から、図1に示すような同心円状からなるパターンに印
刷することが望ましい。導体ペースト層は、焼成後の発
熱体12の断面が、方形で、偏平な形状となるように形
成することが望ましい。
程 導体ペーストは、一般に、金属粒子、樹脂、溶剤からな
る粘度の高い流動物である。この導体ペーストをスクリ
ーン印刷などを用い、発熱体を設けようとする部分に印
刷を行うことにより、導体ペースト層を形成する。発熱
体は、ヒータ板全体を均一な温度にする必要があること
から、図1に示すような同心円状からなるパターンに印
刷することが望ましい。導体ペースト層は、焼成後の発
熱体12の断面が、方形で、偏平な形状となるように形
成することが望ましい。
【0062】(3) 導体ペーストの焼成 ヒータ板11の底面に印刷した導体ペースト層を加熱焼
成して、樹脂、溶剤を除去するとともに、金属粒子を焼
結させ、ヒータ板11の底面に焼き付け、発熱体12を
形成する。加熱焼成の温度は、500〜1000℃が好
ましい。導体ペースト中に上述した金属酸化物を添加し
ておくと、金属粒子、ヒータ板および金属酸化物が焼結
して一体化するため、発熱体とヒータ板との密着性が向
上する。
成して、樹脂、溶剤を除去するとともに、金属粒子を焼
結させ、ヒータ板11の底面に焼き付け、発熱体12を
形成する。加熱焼成の温度は、500〜1000℃が好
ましい。導体ペースト中に上述した金属酸化物を添加し
ておくと、金属粒子、ヒータ板および金属酸化物が焼結
して一体化するため、発熱体とヒータ板との密着性が向
上する。
【0063】(4) 金属被覆層の形成 発熱体12表面には、金属被覆層を設けることが望まし
い。金属被覆層は、電解めっき、無電解めっき、スパッ
タリング等により形成することができるが、量産性を考
慮すると、無電解めっきが最適である。
い。金属被覆層は、電解めっき、無電解めっき、スパッ
タリング等により形成することができるが、量産性を考
慮すると、無電解めっきが最適である。
【0064】(5) 端子等の取り付け 発熱体12のパターンの端部に電源との接続のための端
子(端子ピン13)を半田で取り付ける。また、有底孔
14a〜14iに銀ろう、金ろうなどで熱電対を固定
し、ポリイミド等の耐熱樹脂で封止し、セラミックヒー
タ10の製造を終了する。
子(端子ピン13)を半田で取り付ける。また、有底孔
14a〜14iに銀ろう、金ろうなどで熱電対を固定
し、ポリイミド等の耐熱樹脂で封止し、セラミックヒー
タ10の製造を終了する。
【0065】次に、ヒータ板の内部に発熱体が形成され
たセラミックヒータの製造方法について説明する。 (1) ヒータ板の作製工程 まず、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックの粉末
をバインダ、溶剤等と混合してペーストを調製し、これ
を用いてグリーンシートを作製する。
たセラミックヒータの製造方法について説明する。 (1) ヒータ板の作製工程 まず、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックの粉末
をバインダ、溶剤等と混合してペーストを調製し、これ
を用いてグリーンシートを作製する。
【0066】上述したセラミック粉末としては、窒化ア
ルミニウム、炭化ケイ素などを使用することができ、必
要に応じて、イットリア等の焼結助剤を加えてもよい。
また、バインダとしては、アクリル系バインダ、エチル
セルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコール
から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
ルミニウム、炭化ケイ素などを使用することができ、必
要に応じて、イットリア等の焼結助剤を加えてもよい。
また、バインダとしては、アクリル系バインダ、エチル
セルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコール
から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
【0067】さらに溶媒としては、α−テルピネオー
ル、グリコールから選ばれる少なくとも1種が望まし
い。これらを混合して得られるペーストをドクターブレ
ード法でシート状に成形してグリーンシートを作製す
る。グリーンシートの厚さは、0.1〜5mmが好まし
い。
ル、グリコールから選ばれる少なくとも1種が望まし
い。これらを混合して得られるペーストをドクターブレ
ード法でシート状に成形してグリーンシートを作製す
る。グリーンシートの厚さは、0.1〜5mmが好まし
い。
【0068】次に、得られたグリーンシートに、必要に
応じて、シリコンウエハを支持するための支持ピンを挿
入する貫通孔となる部分、熱電対などの測温素子を埋め
込むための有底孔となる部分、発熱体を外部の端ピンと
接続するためのスルーホールとなる部分等を形成する。
後述するグリーンシート積層体を形成した後に、上記加
工を行ってもよい。
応じて、シリコンウエハを支持するための支持ピンを挿
入する貫通孔となる部分、熱電対などの測温素子を埋め
込むための有底孔となる部分、発熱体を外部の端ピンと
接続するためのスルーホールとなる部分等を形成する。
後述するグリーンシート積層体を形成した後に、上記加
工を行ってもよい。
【0069】(2) グリーンシート上に導体ペーストを印
刷する工程 グリーンシート上に、金属ペーストまたは導電性セラミ
ックを含む導電性ペーストを印刷する。これらの導電ペ
ースト中には、金属粒子または導電性セラミック粒子が
含まれている。
刷する工程 グリーンシート上に、金属ペーストまたは導電性セラミ
ックを含む導電性ペーストを印刷する。これらの導電ペ
ースト中には、金属粒子または導電性セラミック粒子が
含まれている。
【0070】タングステン粒子またはモリブデン粒子の
平均粒子径は、0.1〜5μmが好ましい。平均粒子が
0.1μm未満であるか、5μmを超えると、導体ペー
ストを印刷しにくいからである。このような導体ペース
トとしては、例えば、金属粒子または導電性セラミック
粒子85〜87重量部;アクリル系、エチルセルロー
ス、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコールから選ば
れる少なくとも1種のバインダ1.5〜10重量部;お
よび、α−テルピネオール、グリコールから選ばれる少
なくとも1種の溶媒を1.5〜10重量部を混合した組
成物(ペースト)が挙げられる。
平均粒子径は、0.1〜5μmが好ましい。平均粒子が
0.1μm未満であるか、5μmを超えると、導体ペー
ストを印刷しにくいからである。このような導体ペース
トとしては、例えば、金属粒子または導電性セラミック
粒子85〜87重量部;アクリル系、エチルセルロー
ス、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコールから選ば
れる少なくとも1種のバインダ1.5〜10重量部;お
よび、α−テルピネオール、グリコールから選ばれる少
なくとも1種の溶媒を1.5〜10重量部を混合した組
成物(ペースト)が挙げられる。
【0071】(3) グリーンシートの積層工程 導体ペーストを印刷していないグリーンシートを、導体
ペーストを印刷したグリーンシートの上下に積層する。
このとき、上側に積層するグリーンシートの数を下側に
積層するグリーンシートの数よりも多くして、発熱体の
形成位置を底面の方向に偏芯させる。具体的には、上側
のグリーンシートの積層数は20〜50枚が、下側のグ
リーンシートの積層数は5〜20枚が好ましい。
ペーストを印刷したグリーンシートの上下に積層する。
このとき、上側に積層するグリーンシートの数を下側に
積層するグリーンシートの数よりも多くして、発熱体の
形成位置を底面の方向に偏芯させる。具体的には、上側
のグリーンシートの積層数は20〜50枚が、下側のグ
リーンシートの積層数は5〜20枚が好ましい。
【0072】(4) グリーンシート積層体の焼成工程 グリーンシート積層体の加熱、加圧を行い、グリーンシ
ートおよび内部の導体ペーストを焼結させる。加熱温度
は、1000〜2000℃が好ましく、加圧の圧力は、
100〜200kg/cm2 が好ましい。加熱は、不活
性ガス雰囲気中で行う。不活性ガスとしては、例えば、
アルゴン、窒素などを使用することができる。
ートおよび内部の導体ペーストを焼結させる。加熱温度
は、1000〜2000℃が好ましく、加圧の圧力は、
100〜200kg/cm2 が好ましい。加熱は、不活
性ガス雰囲気中で行う。不活性ガスとしては、例えば、
アルゴン、窒素などを使用することができる。
【0073】なお、焼成を行った後に、測温素子を挿入
するための有底孔を設けてもよい。有底孔は、表面研磨
後に、サンドブラストなどのブラスト処理を行うことに
より形成することができる。また、内部の発熱体と接続
するためのスルーホールに端子を接続し、加熱してリフ
ローする。加熱温度は、200〜500℃が好適であ
る。さらに、測温素子としての熱電対などを銀ろう、金
ろうなどで取り付け、ポリイミドなどの耐熱性樹脂で封
止し、セラミックヒータの製造を終了する。
するための有底孔を設けてもよい。有底孔は、表面研磨
後に、サンドブラストなどのブラスト処理を行うことに
より形成することができる。また、内部の発熱体と接続
するためのスルーホールに端子を接続し、加熱してリフ
ローする。加熱温度は、200〜500℃が好適であ
る。さらに、測温素子としての熱電対などを銀ろう、金
ろうなどで取り付け、ポリイミドなどの耐熱性樹脂で封
止し、セラミックヒータの製造を終了する。
【0074】次に、第二の本発明のセラミックヒータに
ついて説明する。第二の本発明のセラミックヒータは、
セラミック板の表面または内部に発熱体が形成されると
ともに、このセラミック板の温度を測定する測温素子
と、上記発熱体に電力を供給する制御部と、上記測温素
子により測定された温度データを記憶する記憶部と、上
記温度データから上記発熱体に必要な電力を演算する演
算部とを備えてなるセラミックヒータにおいて、上記セ
ラミック板に、被加熱物を加熱する加熱面の反対側から
加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の底
を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有底
孔に測温素子を設けたことを特徴とする。
ついて説明する。第二の本発明のセラミックヒータは、
セラミック板の表面または内部に発熱体が形成されると
ともに、このセラミック板の温度を測定する測温素子
と、上記発熱体に電力を供給する制御部と、上記測温素
子により測定された温度データを記憶する記憶部と、上
記温度データから上記発熱体に必要な電力を演算する演
算部とを備えてなるセラミックヒータにおいて、上記セ
ラミック板に、被加熱物を加熱する加熱面の反対側から
加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の底
を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有底
孔に測温素子を設けたことを特徴とする。
【0075】第二の本発明のセラミックヒータによれ
ば、測温場所が発熱体よりもシリコンウエハの加熱面に
近いので、より正確なシリコンウエハの温度の測定が可
能となり、この正確な温度の測定結果を記憶部に記憶
し、上記記憶部で記憶された温度データに基づき、均一
加熱のために発熱体に投入する電圧を演算部で計算し、
この計算結果に基づき、制御部より制御電圧を発熱体に
印加するので、シリコンウエハ全体を均一に加熱するこ
とが可能となる。
ば、測温場所が発熱体よりもシリコンウエハの加熱面に
近いので、より正確なシリコンウエハの温度の測定が可
能となり、この正確な温度の測定結果を記憶部に記憶
し、上記記憶部で記憶された温度データに基づき、均一
加熱のために発熱体に投入する電圧を演算部で計算し、
この計算結果に基づき、制御部より制御電圧を発熱体に
印加するので、シリコンウエハ全体を均一に加熱するこ
とが可能となる。
【0076】また、窒化物セラミックや炭化物セラミッ
クは、熱膨張係数が金属よりも小さく、機械的な強度が
金属に比べて格段に高いため、ヒータ板を薄くて軽いも
のとすることができる。さらに、ヒータ板の熱伝導率が
高く、ヒータ板自体が薄いため、ヒータ板の表面温度
が、発熱体の温度変化に迅速に追従する。
クは、熱膨張係数が金属よりも小さく、機械的な強度が
金属に比べて格段に高いため、ヒータ板を薄くて軽いも
のとすることができる。さらに、ヒータ板の熱伝導率が
高く、ヒータ板自体が薄いため、ヒータ板の表面温度
が、発熱体の温度変化に迅速に追従する。
【0077】図2(a)は、第二の本発明のセラミック
ヒータの一例の概略を示したブロック図であり、(b)
は、その一部を示した部分拡大断面図である。図2に示
したように、このセラミックヒータ20では、ヒータ板
21に貫通孔25が複数個(図中では、1個のみ)設け
られ、その貫通孔25に支持ピン26が挿入され、この
支持ピン26上にシリコンウエハ19が載置されるよう
になっている。また、この支持ピン26を上下させるこ
とにより、シリコンウエハ19を図示しない搬送機に渡
したり、搬送機からシリコンウエハ19を受け取ったり
することができるようになっている。また、支持ピン2
6により、シリコンウエハ19をヒータ板21から所定
距離に離間させた状態で保持し、加熱を行うこともでき
るようになっている。
ヒータの一例の概略を示したブロック図であり、(b)
は、その一部を示した部分拡大断面図である。図2に示
したように、このセラミックヒータ20では、ヒータ板
21に貫通孔25が複数個(図中では、1個のみ)設け
られ、その貫通孔25に支持ピン26が挿入され、この
支持ピン26上にシリコンウエハ19が載置されるよう
になっている。また、この支持ピン26を上下させるこ
とにより、シリコンウエハ19を図示しない搬送機に渡
したり、搬送機からシリコンウエハ19を受け取ったり
することができるようになっている。また、支持ピン2
6により、シリコンウエハ19をヒータ板21から所定
距離に離間させた状態で保持し、加熱を行うこともでき
るようになっている。
【0078】一方、ヒータ板21の内部に発熱体22
a、22bが埋設され、この発熱体22a、22bは、
スルーホール28を介して底面に設けられた端子ピン2
3に接続されている。また、端子ピン23には、ソケッ
ト32が取り付けられ、このソケット32は、電源を有
する制御部29に接続されている。
a、22bが埋設され、この発熱体22a、22bは、
スルーホール28を介して底面に設けられた端子ピン2
3に接続されている。また、端子ピン23には、ソケッ
ト32が取り付けられ、このソケット32は、電源を有
する制御部29に接続されている。
【0079】また、ヒータ板21には、底面21b側か
ら有底孔24が設けられ、この有底孔24の底には、熱
電対27が固定されている。この熱電対27は、記憶部
30に接続され、各熱電対27の温度を一定時間毎に測
定し、そのデータを記憶することができるようになって
いる。そして、この記憶部30は、制御部29に接続さ
れるとともに、演算部31に接続され、記憶部30に記
憶されたデータに基づき、演算部31で制御する電圧値
等の計算を行い、これに基づき、制御部29から各発熱
体21に対して所定の電圧を印加し、加熱面21aの温
度を均一化することができるようになっている。
ら有底孔24が設けられ、この有底孔24の底には、熱
電対27が固定されている。この熱電対27は、記憶部
30に接続され、各熱電対27の温度を一定時間毎に測
定し、そのデータを記憶することができるようになって
いる。そして、この記憶部30は、制御部29に接続さ
れるとともに、演算部31に接続され、記憶部30に記
憶されたデータに基づき、演算部31で制御する電圧値
等の計算を行い、これに基づき、制御部29から各発熱
体21に対して所定の電圧を印加し、加熱面21aの温
度を均一化することができるようになっている。
【0080】セラミックヒータ20を構成する各部材
(ヒータ板21、発熱体22a、22b、スルーホール
28)やヒータ板21に形成する有底孔24等は、第一
のセラミックヒータの場合と同様に構成されているの
で、ここではその説明を省略する。
(ヒータ板21、発熱体22a、22b、スルーホール
28)やヒータ板21に形成する有底孔24等は、第一
のセラミックヒータの場合と同様に構成されているの
で、ここではその説明を省略する。
【0081】次に、この第二の本発明のセラミックヒー
タ20の動作について、説明する。まず、制御部29を
作動させることによりセラミックヒータ20に電力を投
入すると、ヒータ板21自体の温度が上がり始めるが、
外周部の方の表面温度がやや低温になる。
タ20の動作について、説明する。まず、制御部29を
作動させることによりセラミックヒータ20に電力を投
入すると、ヒータ板21自体の温度が上がり始めるが、
外周部の方の表面温度がやや低温になる。
【0082】熱電対27で測温したデータは、記憶部3
0に一端格納される。次に、この温度データは演算部3
1に送られ、演算部31において、各測定点における温
度の差ΔTを演算し、さらに、加熱面21aの温度の均
一化のために必要なデータΔWを演算する。
0に一端格納される。次に、この温度データは演算部3
1に送られ、演算部31において、各測定点における温
度の差ΔTを演算し、さらに、加熱面21aの温度の均
一化のために必要なデータΔWを演算する。
【0083】例えば、発熱体22aと発熱体22bにお
ける温度差ΔTがあり、発熱体22aの方が低ければ、
ΔTを0にするような電力データΔWを演算し、これを
制御部29に送信して、これに基づいた電力を発熱体2
2aに投入して昇温させるのである。
ける温度差ΔTがあり、発熱体22aの方が低ければ、
ΔTを0にするような電力データΔWを演算し、これを
制御部29に送信して、これに基づいた電力を発熱体2
2aに投入して昇温させるのである。
【0084】電力の計算アルゴリズムについては、ヒー
タ板21の比熱と加熱域の重量から昇温に必要な電力を
演算する方法が最も簡便であり、これに発熱体パターン
に起因する補正係数を加味してもよい。また、予め、特
定の発熱体パターンについて昇温試験を行い、測温位
置、投入電力、温度の関数を予め求めておき、この関数
から投入電力を演算してもよい。そして、演算部31で
演算された電力に対応する印加電圧と時間とを制御部2
9に送信し、制御部29でその値に基づいて各発熱体2
2に電力を投入することになる。
タ板21の比熱と加熱域の重量から昇温に必要な電力を
演算する方法が最も簡便であり、これに発熱体パターン
に起因する補正係数を加味してもよい。また、予め、特
定の発熱体パターンについて昇温試験を行い、測温位
置、投入電力、温度の関数を予め求めておき、この関数
から投入電力を演算してもよい。そして、演算部31で
演算された電力に対応する印加電圧と時間とを制御部2
9に送信し、制御部29でその値に基づいて各発熱体2
2に電力を投入することになる。
【0085】図3は、第二の本発明のセラミックヒータ
の他の一例の概略を示したブロック図である。図3に示
したセラミックヒータ40では、ヒータ板41の底面4
1bに発熱体42a、42bが形成され、発熱体42
a、42bの周囲に金属被覆層48が形成されている。
また、発熱体42a、42bに金属被覆層48を介して
端子ピン43が接続、固定され、端子ピン43に、ソケ
ット52が取り付けられている。そして、このソケット
52は、電源を有する制御部29に接続されており、そ
のほかは、図2に示したセラミックヒータと同様に構成
されている。
の他の一例の概略を示したブロック図である。図3に示
したセラミックヒータ40では、ヒータ板41の底面4
1bに発熱体42a、42bが形成され、発熱体42
a、42bの周囲に金属被覆層48が形成されている。
また、発熱体42a、42bに金属被覆層48を介して
端子ピン43が接続、固定され、端子ピン43に、ソケ
ット52が取り付けられている。そして、このソケット
52は、電源を有する制御部29に接続されており、そ
のほかは、図2に示したセラミックヒータと同様に構成
されている。
【0086】図3に示したセラミックヒータ40の動作
は、図2に示したセラミックヒータ20と同様であり、
熱電対42a、42bの温度を一定時間毎に測定して記
憶部50で記憶し、このデータから演算部51で制御す
る電圧値等の計算を行い、これに基づき、制御部49か
ら発熱体42a、42bに対して所定の電圧を印加し
て、セラミックヒータ40の加熱面41a全体の温度を
均一化することができるようになっている。
は、図2に示したセラミックヒータ20と同様であり、
熱電対42a、42bの温度を一定時間毎に測定して記
憶部50で記憶し、このデータから演算部51で制御す
る電圧値等の計算を行い、これに基づき、制御部49か
ら発熱体42a、42bに対して所定の電圧を印加し
て、セラミックヒータ40の加熱面41a全体の温度を
均一化することができるようになっている。
【0087】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1)窒化アルミニウム製のセラミックヒータ
(図1参照)の製造 (1) 窒化アルミニウム粉末(平均粒径:1.1μm)1
00重量部、イットリア(平均粒径:0.4μm)4重
量部、アクリル系バインダ12重量部およびアルコール
からなる組成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉末
を作製した。
(図1参照)の製造 (1) 窒化アルミニウム粉末(平均粒径:1.1μm)1
00重量部、イットリア(平均粒径:0.4μm)4重
量部、アクリル系バインダ12重量部およびアルコール
からなる組成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉末
を作製した。
【0088】(2) 次に、この顆粒状の粉末を金型に入
れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。こ
の生成形体にドリル加工を施し、シリコンウエハの支持
ピンを挿入する貫通孔15となる部分、熱電対を埋め込
むための有底孔14a〜14iとなる部分(直径:1.
1mm、深さ:2mm)を形成した。
れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。こ
の生成形体にドリル加工を施し、シリコンウエハの支持
ピンを挿入する貫通孔15となる部分、熱電対を埋め込
むための有底孔14a〜14iとなる部分(直径:1.
1mm、深さ:2mm)を形成した。
【0089】(3) 加工処理の終った生成形体を1800
℃、圧力:200kg/cm2 でホットプレスし、厚さ
が3mmの窒化アルミニウム板状体を得た。次に、この
板状体から直径210mmの円板体を切り出し、セラミ
ック製の板状体(ヒータ板)11とした。
℃、圧力:200kg/cm2 でホットプレスし、厚さ
が3mmの窒化アルミニウム板状体を得た。次に、この
板状体から直径210mmの円板体を切り出し、セラミ
ック製の板状体(ヒータ板)11とした。
【0090】(4) 上記(3) で得たヒータ板11に、スク
リーン印刷にて導体ペーストを印刷した。印刷パターン
は、図1に示したような同心円状のパターンとした。導
体ペーストとしては、プリント配線板のスルーホール形
成に使用されている徳力化学研究所製のソルベストPS
603Dを使用した。この導体ペーストは、銀−鉛ペー
ストであり、銀100重量部に対して、酸化鉛(5重量
%)、酸化亜鉛(55重量%)、シリカ(10重量
%)、酸化ホウ素(25重量%)およびアルミナ(5重
量%)からなる金属酸化物を7.5重量部含むものであ
った。また、銀粒子は、平均粒径が4.5μmで、リン
片状のものであった。
リーン印刷にて導体ペーストを印刷した。印刷パターン
は、図1に示したような同心円状のパターンとした。導
体ペーストとしては、プリント配線板のスルーホール形
成に使用されている徳力化学研究所製のソルベストPS
603Dを使用した。この導体ペーストは、銀−鉛ペー
ストであり、銀100重量部に対して、酸化鉛(5重量
%)、酸化亜鉛(55重量%)、シリカ(10重量
%)、酸化ホウ素(25重量%)およびアルミナ(5重
量%)からなる金属酸化物を7.5重量部含むものであ
った。また、銀粒子は、平均粒径が4.5μmで、リン
片状のものであった。
【0091】(5) 次に、導体ペーストを印刷したヒータ
板11を780℃で加熱、焼成して、導体ペースト中の
銀、鉛を焼結させるとともにヒータ板11に焼き付け、
発熱体12を形成した。銀−鉛の発熱体12は、厚さが
5μm、幅2.4mm、面積抵抗率が7.7mΩ/□で
あった。
板11を780℃で加熱、焼成して、導体ペースト中の
銀、鉛を焼結させるとともにヒータ板11に焼き付け、
発熱体12を形成した。銀−鉛の発熱体12は、厚さが
5μm、幅2.4mm、面積抵抗率が7.7mΩ/□で
あった。
【0092】(6) 硫酸ニッケル80g/l、次亜リン酸
ナトリウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、ほ
う酸8g/l、塩化アンモニウム6g/lの濃度の水溶
液からなる無電解ニッケルめっき浴に上記(5) で作製し
たヒータ板11を浸漬し、銀−鉛の発熱体12の表面に
厚さ1μmの金属被覆層(ニッケル層)を析出させた。
ナトリウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、ほ
う酸8g/l、塩化アンモニウム6g/lの濃度の水溶
液からなる無電解ニッケルめっき浴に上記(5) で作製し
たヒータ板11を浸漬し、銀−鉛の発熱体12の表面に
厚さ1μmの金属被覆層(ニッケル層)を析出させた。
【0093】(7) 電源との接続を確保するための端子を
取り付ける部分に、スクリーン印刷により、銀−鉛半田
ペースト(田中貴金属製)を印刷して半田層を形成し
た。ついで、半田層の上にコバール製の端子ピン13を
載置して、420℃で加熱タフローし、端子ピン13を
発熱体12の表面に取り付けた。
取り付ける部分に、スクリーン印刷により、銀−鉛半田
ペースト(田中貴金属製)を印刷して半田層を形成し
た。ついで、半田層の上にコバール製の端子ピン13を
載置して、420℃で加熱タフローし、端子ピン13を
発熱体12の表面に取り付けた。
【0094】(8) 温度制御のための熱電対を81.7A
u−18.3Niの金ローで接続し、(1030℃で加
熱して融着)、セラミックヒータ10を得た。
u−18.3Niの金ローで接続し、(1030℃で加
熱して融着)、セラミックヒータ10を得た。
【0095】(実施例2)炭化ケイ素製のセラミックヒ
ータの製造 平均粒径1.0μmの炭化ケイ素を使用し、焼結温度を
1900℃とし、さらに得られたヒータ板の表面を15
00℃で2時間焼成して表面に厚さ1μmのSiO2 層
を形成したほかは、実施例1と同様にし、炭化ケイ素製
のセラミックヒータを製造した。
ータの製造 平均粒径1.0μmの炭化ケイ素を使用し、焼結温度を
1900℃とし、さらに得られたヒータ板の表面を15
00℃で2時間焼成して表面に厚さ1μmのSiO2 層
を形成したほかは、実施例1と同様にし、炭化ケイ素製
のセラミックヒータを製造した。
【0096】(実施例3)発熱体を内部に有するセラミ
ックヒータの製造 (1) 窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製 平均粒径:
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径:
0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量
部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノ
ールとからなるアルコール53重量部を混合したペース
トを用い、ドクターブレート法により成形を行って、厚
さ0.47mmのグリーンシートを得た。
ックヒータの製造 (1) 窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製 平均粒径:
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径:
0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量
部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノ
ールとからなるアルコール53重量部を混合したペース
トを用い、ドクターブレート法により成形を行って、厚
さ0.47mmのグリーンシートを得た。
【0097】(2) 次に、このグリーンシートを80℃で
5時間乾燥させた後、パンチングにより直径1.8m
m、3.0mm、5.0mmのシリコンウエハ支持ピン
を挿入する貫通孔15となる部分、端子ピンと接続する
ためのスルーホールとなる部分を設けた。
5時間乾燥させた後、パンチングにより直径1.8m
m、3.0mm、5.0mmのシリコンウエハ支持ピン
を挿入する貫通孔15となる部分、端子ピンと接続する
ためのスルーホールとなる部分を設けた。
【0098】(3) 平均粒子径1μmのタングステンカー
バイト粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0重
量部、α−テルピネオール溶媒3.5重量部および分散
剤0.3重量部を混合して導体ペーストAを調製した。
バイト粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0重
量部、α−テルピネオール溶媒3.5重量部および分散
剤0.3重量部を混合して導体ペーストAを調製した。
【0099】平均粒子径3μmのタングステン粒子10
0重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テル
ピネオール溶媒3.7重量部および分散剤0.2重量部
を混合して導体ペーストBを調製した。この導電性ペー
ストAをグリーンシートにスクリーン印刷で印刷し、導
体ペースト層を形成した。印刷パターンは、図1に示し
たような同心円パターンとした。また、端子ピンを接続
するためのスルーホール用の貫通孔に導体ペーストBを
充填した。上記処理の終わったグリーンシートに、さら
に、タングステンペーストを印刷しないグリーンシート
を上側(加熱面)に37枚、下側に13枚、130℃、
80kg/cm2 の圧力で積層した。
0重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テル
ピネオール溶媒3.7重量部および分散剤0.2重量部
を混合して導体ペーストBを調製した。この導電性ペー
ストAをグリーンシートにスクリーン印刷で印刷し、導
体ペースト層を形成した。印刷パターンは、図1に示し
たような同心円パターンとした。また、端子ピンを接続
するためのスルーホール用の貫通孔に導体ペーストBを
充填した。上記処理の終わったグリーンシートに、さら
に、タングステンペーストを印刷しないグリーンシート
を上側(加熱面)に37枚、下側に13枚、130℃、
80kg/cm2 の圧力で積層した。
【0100】(4) 次に、得られた積層体を窒素ガス中、
600℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150kg
/cm2 で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化ア
ルミニウム板状体を得た。これを230mmの円板状に
切り出し、内部に厚さ6μm、幅10mmの発熱体を有
するセラミックヒータとした。
600℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150kg
/cm2 で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化ア
ルミニウム板状体を得た。これを230mmの円板状に
切り出し、内部に厚さ6μm、幅10mmの発熱体を有
するセラミックヒータとした。
【0101】(5) 次に、(4) で得られた板状体を、ダイ
ヤモンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、SiC等
によるブラスト処理で表面に熱電対のための有底孔(直
径:1.2mm、深さ:2.0mm)を設けた。
ヤモンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、SiC等
によるブラスト処理で表面に熱電対のための有底孔(直
径:1.2mm、深さ:2.0mm)を設けた。
【0102】(6) さらに、スルーホール用の貫通孔の一
部をえぐり取って凹部とし、この凹部にNi−Auから
なる金ろうを用い、700℃で加熱リフローしてコバー
ル製の端子ピンを接続させた。なお、端子ピンの接続
は、タングステンの支持体が3点で支持する構造が望ま
しい。接続信頼性を確保することができるからである。 (8) 次に、温度制御のための複数の熱電対を有底孔に埋
め込み、セラミックヒータの製造を完了した。
部をえぐり取って凹部とし、この凹部にNi−Auから
なる金ろうを用い、700℃で加熱リフローしてコバー
ル製の端子ピンを接続させた。なお、端子ピンの接続
は、タングステンの支持体が3点で支持する構造が望ま
しい。接続信頼性を確保することができるからである。 (8) 次に、温度制御のための複数の熱電対を有底孔に埋
め込み、セラミックヒータの製造を完了した。
【0103】(実施例4)セラミックヒータの温度制御 (1) 電源を有する制御部、記憶部および演算部を備えた
温調器(オムロン製、E5ZE)を用意し、実施例1で
製造したセラミックヒータ10(図1参照)に、端子ピ
ン13を介して制御部からの配線を接続し、シリコンウ
エハをこのセラミックヒータ10上に載置した。
温調器(オムロン製、E5ZE)を用意し、実施例1で
製造したセラミックヒータ10(図1参照)に、端子ピ
ン13を介して制御部からの配線を接続し、シリコンウ
エハをこのセラミックヒータ10上に載置した。
【0104】(2) 次に、このセラミックヒータ10に電
圧を印加して、一旦200℃まで昇温しておき、さらに
200〜400℃まで昇温させ、図1に示す有底孔14
a〜14cに設置された熱電対により温度を測定した。
測定結果を図4に示した。また、発熱体12a、12
b、12cに投入した電力(電流値で表記する)のプロ
ファイルを図5に示した。なお、図4では、縦軸に温度
をとり、横軸に経過時間をとっており、図5では、縦軸
に電流をとり、横軸に経過時間をとっている。このセラ
ミックヒータ10上に載置したシリコンウエハは、加熱
の過程において、破損せず、均一に加熱された。
圧を印加して、一旦200℃まで昇温しておき、さらに
200〜400℃まで昇温させ、図1に示す有底孔14
a〜14cに設置された熱電対により温度を測定した。
測定結果を図4に示した。また、発熱体12a、12
b、12cに投入した電力(電流値で表記する)のプロ
ファイルを図5に示した。なお、図4では、縦軸に温度
をとり、横軸に経過時間をとっており、図5では、縦軸
に電流をとり、横軸に経過時間をとっている。このセラ
ミックヒータ10上に載置したシリコンウエハは、加熱
の過程において、破損せず、均一に加熱された。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように第一および第二の本
発明のセラミックヒータによれば、正確な被加熱物の温
度の測定が可能となり、この温度の測定結果に基づいて
発熱体の発熱状態を調整することにより、シリコンウエ
ハ全体を均一に加熱することができる。
発明のセラミックヒータによれば、正確な被加熱物の温
度の測定が可能となり、この温度の測定結果に基づいて
発熱体の発熱状態を調整することにより、シリコンウエ
ハ全体を均一に加熱することができる。
【図1】第一の本発明のセラミックヒータの一例を模式
的に示す底面図である。
的に示す底面図である。
【図2】(a)は、第二の本発明のセラミックヒータの
一例を模式的に示すブロック図であり、(b)は、その
部分拡大断面図である。
一例を模式的に示すブロック図であり、(b)は、その
部分拡大断面図である。
【図3】(a)は、第二の本発明のセラミックヒータの
他の一例を模式的に示すブロック図である。
他の一例を模式的に示すブロック図である。
【図4】実施例4に係るセラミックヒータの温度プロフ
ァイルを示すグラフである。
ァイルを示すグラフである。
【図5】実施例4に係るセラミックヒータの電力のプロ
ファイルを示すグラフである。
ファイルを示すグラフである。
10、20、40 セラミックヒータ 11、21、41 ヒータ板 12、22、42 発熱体 13、23、43 端子ピン 14、24、44 有底孔 15、25、45 貫通孔 19 シリコンウエハ 21a、41a 加熱面 21b、41b 底面 26、46 支持ピン 27、47 熱電対 28 スルーホール 29、49 制御部 30、50 記憶部 31、51 演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 靖二 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビデ ン株式会社内 Fターム(参考) 3K034 AA02 AA03 AA08 AA10 AA20 AA21 AA22 AA34 AA35 BB06 BB14 BC03 BC17 BC29 CA26 CA39 DA04 DA05 DA08 HA01 HA10 JA01 3K058 AA86 BA00 CA05 CB23 CE02 CE13 CE19 3K092 PP09 QA05 QB04 QB08 QB12 QB17 QB18 QB20 QB33 QB43 QB44 QB45 QB74 QB78 QC52 QC62 RF03 RF11 RF17 RF27 UA05 UA06 UA17 UA18 VV22
Claims (7)
- 【請求項1】 セラミック板の表面または内部に発熱体
を形成してなるセラミックヒータにおいて、被加熱物を
加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設
けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加
熱面に近く形成し、この有底孔に測温素子を設けたこと
を特徴とするセラミックヒータ。 - 【請求項2】 前記有底孔の底と加熱面との距離は、
0.1mm〜セラミック板の厚さの1/2である請求項
1に記載のセラミックヒータ。 - 【請求項3】 前記セラミックヒータを構成するセラミ
ックは、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックであ
る請求項1に記載のセラミックヒータ。 - 【請求項4】 前記発熱体は、少なくとも2以上の回路
に分割されてなる請求項1に記載のセラミックヒータ。 - 【請求項5】 前記発熱体は、断面が偏平形状である請
求項1に記載のセラミックヒータ。 - 【請求項6】 セラミック板の表面または内部に発熱体
が形成されるとともに、このセラミック板の温度を測定
する測温素子と、前記発熱体に電力を供給する制御部
と、前記測温素子により測定された温度データを記憶す
る記憶部と、前記温度データから前記発熱体に必要な電
力を演算する演算部とを備えてなるセラミックヒータに
おいて、前記セラミック板に、被加熱物を加熱する加熱
面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるととも
に、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く
形成し、この有底孔に前記測温素子を設けたことを特徴
とするセラミックヒータ。 - 【請求項7】 前記発熱体は、少なくとも2以上の回路
に分割されてなり、各回路には異なる電力が供給される
ように構成されている請求項6に記載のセラミックヒー
タ。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000000149A JP2001085144A (ja) | 1999-07-09 | 2000-01-04 | セラミックヒータ |
PCT/JP2000/008154 WO2001050818A1 (fr) | 1999-12-29 | 2000-11-20 | Generateur de chaleur en ceramique |
EP00976349A EP1175127A4 (en) | 1999-12-29 | 2000-11-20 | CERAMIC HEAT GENERATOR |
US10/618,651 US20040011782A1 (en) | 1999-12-29 | 2003-07-15 | Ceramic heater |
US10/618,665 US20040016746A1 (en) | 1999-12-29 | 2003-07-15 | Ceramic heater |
US10/618,623 US20040011781A1 (en) | 1999-12-29 | 2003-07-15 | Ceramic heater |
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JP19628399 | 1999-07-09 | ||
JP2000000149A JP2001085144A (ja) | 1999-07-09 | 2000-01-04 | セラミックヒータ |
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Publication Number | Publication Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001085144A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6914222B2 (en) | 2002-12-20 | 2005-07-05 | Kyocera Corporation | Wafer heating apparatus |
JP2006013045A (ja) * | 2004-06-24 | 2006-01-12 | Kyocera Corp | ウェハ支持部材 |
US7090394B2 (en) | 2002-10-08 | 2006-08-15 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Temperature gauge and ceramic susceptor in which it is utilized |
KR100879848B1 (ko) * | 2001-04-18 | 2009-01-22 | 스미토모덴키고교가부시키가이샤 | 저항 발열체의 회로 패턴 및 그 패턴을 포함한 기판 처리장치 |
-
2000
- 2000-01-04 JP JP2000000149A patent/JP2001085144A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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