JP2001084739A - 映像再生装置、映像再生方法及び映像再生プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が一度再生した場面を記憶し、以降
は、再生された場面だけを再生することで、頭だし操作
や編集作業などの煩雑で複雑な操作をおこなうことな
く、特定の場面だけを再生することができる映像再生装
置を提供する。 【解決手段】 操作手段１１１の指示に従って映像デー
タ１０１と映像管理情報１０２を読み込み再生を制御す
る再生制御手段１０６と、再生中であることを検出し再
生通知情報を出力する再生通知手段１０７と、再生中の
場面を特定する場面管理情報を作成する場面管理情報作
成手段１０８と、作成された場面管理情報を保存する場
面管理情報保存手段１０９を備え、操作手段１１１から
再生が指示されると再生通知手段１０７が再生通知情報
を出力し、場面管理情報作成手段１０８が再生通知情報
に従って場面管理情報を作成し、場面管理情報に従って
再生手段１０６が再生を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、記録された映像の
再生にあたり、特定された場面だけを再生する映像再生
装置、映像再生方法並びに映像再生プログラムを記録し
た記録媒体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】映像を再生する装置として、VTR(Video
Tape Recorder)やDVD（Digital Versatile Disc）、LD
(Laser Disc)、Video CD等の装置が存在する。記録媒体
に記録された映像の特定場面をこれらの映像再生装置を
用いて見る場合には、利用者が早送りなどの操作を行い
見たい場面を探したり、場面の頭だし機能をもった映像
再生装置を利用している場合には、早送りなどの操作の
代わりに、場面スキップや場面選択などの操作をおこな
っていた。

【０００３】さらに再生のたびにこれら頭だしの操作を
することなく、記録された映像の特定場面を再生したい
場合には、録画編集可能な映像であれば、編集機能を用
いて映像の編集をおこなっていた。

【０００４】また、特開平１１-３９７７３号公報「ビ
デオディスク再生装置、ビデオディスク再生方法および
再生順序制御プログラムを記録した媒体」には、Video
CDなどのディスクに記録されている再生を制御する再生
順序情報を、編集機能を用いて利用者の手で編集するこ
とで、利用者が望む再生順序でディスクを再生するもの
が開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、早送り
や場面スキップ操作で場面の頭だしをおこなう場合は、
再生のたびに利用者が場面の頭だし操作をしなければな
らない。

【０００６】頭だし操作の代わりに映像を編集するに
は、利用者が映像の中から必要な場面を切り出し、切り
出した場面を接続していくという操作をおこなわなけれ
ばならない。

【０００７】映像ではなく、再生順序情報の編集をおこ
なう場合、特開平１１-３９７７３号公報に開示されて
いる方法であれば、利用者は再生順序の編集機能を動作
させ、再生順序情報を編集するための操作をおこなわな
ければならないという問題点がある。上記のいずれの場
合においてもユーザが煩雑で複雑な操作をしなければな
らないという問題があった。

【０００８】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、利用者によって再生された場面を自動的に記憶
し、以降の再生時は、再生された場面だけを再生するこ
とにより、頭だし操作や編集作業などの煩雑で複雑な操
作を不要にし、特定の場面だけを再生することができる
映像再生装置、映像再生方法並びに映像再生プログラム
を記録した記録媒体を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の映像再生方法は、利用者が映像に含まれる特
定の場面の頭だしを終了し再生を開始すると、再生を継
続している間、再生されている場面について、その場面
を特定するための場面管理情報を自動的に作成し、以降
の再生時は、場面管理情報に記録された場面だけを再生
する映像再生方法としたものであって、煩雑な操作や複
雑な操作をおこなうことなく、特定の場面だけを自動的
に再生することが可能になる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明は、利用者の操作に従って
映像の再生、検索を指示する操作手段と、前記操作手段
によって利用者が映像を再生中であることを示す再生通
知情報を出力する再生通知手段と、前記再生通知情報に
従って、場面管理情報を作成する場面管理情報作成手段
と、前記場面管理情報を保存する場面管理情報保存手段
と、前記場面管理情報に従って再生する映像再生手段を
備え、作成された前記場面管理情報に従って映像を再生
する再生装置としたものであって、利用者が一度再生し
た場面だけを、以降の再生時は、自動的に再生すること
ができるという作用を有する。

【００１１】（実施の形態１）図１は本発明の実施の形
態１による映像再生装置の基本的構造を示すブロック図
である。図１において、利用者が操作手段１１１を用い
て映像の再生を指示すると、再生制御手段１０６は映像
管理情報１０２に含まれる再生順序情報１０３または場
面管理情報１０４を読み込み、読み込んだ情報に従って
映像データ１０１の読み出しをおこなう。読み出された
映像データは、映像再生手段１０５によって映像信号お
よび音声信号に変換され、表示手段１１０によって表示
される。再生通知手段１０７は、再生制御手段１０６の
動作状態に応じて再生通知情報を場面管理情報作成手段
１０８に出力する。再生通知情報に従って場面管理情報
作成手段１０８が作成した場面管理情報は、場面管理情
報保存手段１０９によって場面管理情報１０４に保存さ
れる。

【００１２】ここでは、DVDビデオレコーダを用いた例
で具体的動作を説明する。図５はDVDビデオレコーダ用
ディスクの論理構造を示したものである。図５におい
て、DVDビデオレコーダ用ディスクには映像データと、
それらを再生するための情報であるリアルタイムレコー
ディングビデオマネージャー（以下、RTR#VMGという）
が記録されている。映像データは符号化されたビデオス
トリームとオーディオストリーム、字幕などのサブピク
チャストリームなどからなる複数のビデオオブジェクト
ユニット（以下、VOBUという）で構成されている。RTR#
VMGは主にディスク全体の情報や記録されている映像に
関するテキストデータ、VOBUを映像として再生するため
の情報であるプログラムチェイン（以下、PGCという）
で構成されている。PGCには映像を記録したときに作成
されるオリジナルPGCと、利用者が後から作成できるユ
ーザー定義PGCが存在する。DVD-RAMを用いたビデオレコ
ーダにおいて、前記PGCは図６に示されるようにセル、
ビデオオブジェクト情報（以下、VOBIという）、前記VO
BUという階層構造で構成されている。VOBIはVOBUを再生
するために必要な情報をまとめたもので、VOBUの再生順
序などが記録されている。セルには対象となるVOBIとそ
の再生開始時間と再生終了時間が記録されている。

【００１３】図２は、図１における再生制御手段１０
６、再生通知手段１０７、場面管理情報作成手段１０
８、場面管理情報保存手段１０９のDVDビデオレコーダ
における処理内容を示したフローチャートである。図２
の処理のうち、処理２０７は図１の再生通知手段１０７
に対応し、処理２０８は図１の場面管理情報作成手段１
０８に対応し、処理２１０は図１の場面管理情報保存手
段１０９に対応し、その他の処理は図１の再生制御手段
１０６に対応する。また、処理２０２のオリジナルPGC
は図１の再生順序情報１０３に対応し、処理２０３のユ
ーザー定義PGCは図１の場面管理情報１０４に対応して
いる。

【００１４】処理２０１において利用者が記録された映
像をそのまま再生したいかどうかの選択を受け付ける。
記録されたままの映像を再生する場合は処理２０２でオ
リジナルPGCを読み込み、利用者の以前再生した映像情
報に従って再生する場合には処理２０３でユーザ定義PG
Cを読み込む。

【００１５】処理２０４においてプレーヤーの動作状態
と読み込まれたPGCに従ってVOBUの再生がおこなわれ
る。処理２０５において利用者の操作を受けつけ、処理
２０６において利用者の操作に対する処理をおこなう。
例えば利用者が早送りをおこなった場合は、処理２０６
においてプレーヤーの状態が早送りに設定され、前記処
理２０４において早送りに応じた再生が実行される。処
理２０７ではプレーヤーの状態に応じて再生通知情報が
出力され、処理２０８において処理２０７から出力され
た再生通知情報に応じて、再生している場面についての
場面管理情報を作成する。ここで処理２０７、処理２０
８の処理について詳細に説明する。

【００１６】図３は、図２における再生通知処理２０７
の処理内容を示したフローチャートである。処理３０１
においてレコーダの動作状態が確認され、動作状態が再
生なら、処理３０２にて再生通知情報が出力され、再生
以外なら処理３０３にて再生通知情報の出力が停止され
る。

【００１７】図４は、図２における場面管理情報作成処
理２０８の処理内容を示したフローチャートである。処
理４０１で再生しているPGCがユーザー定義PGCであると
判断した場合には、既に場面管理情報による再生である
ため処理を終了する。再生しているPGCがオリジナルPGC
である場合には処理４０２以降が実行される。処理４０
２にて再生通知情報が出力されているかを判断する。処
理４０３によって再生通知情報の出力が開始されたこと
を判断すると、処理４０４によって再生時間を検出する
タイマが起動する。このタイマは場面の頭だし操作のと
きに発生する場面確認のためのわずかの時間の再生を除
去するために利用されるものである。DVDビデオレコー
ダでは再生が進むにつれてセルが更新されていくため、
処理４０５において、セルの更新を監視し、セルが更新
されていない場合には、処理４０６においてセルの再生
終了時間を現在再生中の時間に変更する。セルが更新さ
れた場合には、処理４０７でセルの開始時間と終了時間
を現在再生中の時間に設定した新しいセルを作成する。
処理４０２にて再生通知情報が停止していると判断され
たときには、処理４０８でタイマの値を確認し、タイマ
の値が再生を開始して一定時間経過していることを示し
ているならば、処理４０９にて作成中のセルを作成中の
ユーザー定義PGCに追加する。一定時間経過していない
場合は、処理４１０で作成中のユーザー定義PGCを無効
とする。

【００１８】上記のように作成された場面管理情報は映
像の再生が停止されたときに、図２の処理２１０によっ
てディスクのユーザー定義PGCに格納される。

【００１９】図７はセル#nのVOBI#mを再生しているとき
にユーザーの操作によって早送りされたときに作成され
るユーザー定義PGCの例である。本例では、ユーザーが
動画データの０：００〜１：００まで再生を行い、１：
００〜４：００まで早送りを行い、４：００〜５：００
まで再生を行った場合である。この場合オリジナルユー
ザー定義PGCのデータとして、セル＃iにセル開始時間
０：００とセル終了時間１：００が、セル＃i+1にセル
開始時間４：００とセル終了時間５：００のデータが格
納される。

【００２０】以上のように本実施の形態１によれば、ユ
ーザが再生した操作情報を元に、以降の再生の時は、記
録された映像に含まれる特定の場面だけを自動的に再生
することが可能となる。

【００２１】（実施の形態２）図８は、本発明の実施の
形態２における映像再生装置の基本的構造を示すブロッ
ク図である。実施の形態１と同様、DVDビデオレコーダ
を用いた例で動作を説明する。実施の形態１で説明した
図１との違いは、場面管理情報８０４であるユーザー定
義PGCがディスク等の外部記憶媒体に保存されるのでは
なく映像再生装置内の記憶手段に保存される点と、映像
データや映像管理情報を用いて記録された映像を識別し
識別結果を出力する映像識別手段８１２が設けられてい
る点である。映像再生装置内の記憶手段としては、フラ
ッシュメモリやHDD等の不揮発性のものが望ましい。８
０１から８１１はそれぞれ図１の１０１から１１１と同
様のものである。

【００２２】以下実施の形態２における動作について、
実施の形態１と異なる部分について説明する。実施の形
態１で説明した図２の処理２０３にて、ユーザー定義PG
Cをディスクから読み出すのではなく、装置内の場面管
理情報８０４から映像識別手段８１２の識別結果に応じ
て読み出し、処理２１０にて、作成された場面管理情報
をディスクのユーザー定義PGCに格納するのではなく、
映像識別手段８１２の識別結果に応じて分類し、装置内
の場面管理情報８０４に格納する。

【００２３】以上のように本実施の形態２によれば、場
面管理情報を記録再生装置内の記憶手段に記憶させてお
くことにより、場面管理情報を書き込むことができない
媒体の再生であっても、記録された映像に含まれる特定
の場面だけを再生することが可能となる。

【００２４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、記録され
た映像の再生において、再生されている場面に関する場
面管理情報を作成し、以降の再生において、場面管理情
報に記録されている場面だけを再生するため、頭だしや
編集などの操作をおこなうことなく、特定の場面だけを
再生することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１における映像再生装置の
構成を示すブロック図

【図２】同実施の形態１の再生処理を示すフローチャー
ト

【図３】同実施の形態１の再生通知処理を示すフローチ
ャート

【図４】同実施の形態１の場面管理情報作成処理を示す
フローチャート

【図５】DVDレコーダにおけるDVD-RAMディスクのデータ
構造図

【図６】DVDレコーダにおける再生論理構造図

【図７】作成されるユーザー定義PGCの例を示す図

【図８】本発明の実施の形態２における映像再生装置の
構成を示すブロック図

【符号の説明】

１０１ 映像データ １０２ 映像管理情報 １０３ 再生順序情報 １０４ 場面管理情報 １０５ 映像再生手段 １０６ 再生制御手段 １０７ 再生通知手段 １０８ 場面管理情報作成手段 １０９ 場面管理情報保存手段 １１０ 表示手段 １１１ 操作手段

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録された映像の再生において、特定され
   た場面だけを再生する映像再生装置であって、利用者の
   操作に従って映像の再生、検索を指示する操作手段と、
   前記操作手段によって利用者が映像を再生中であること
   を示す再生通知情報を出力する再生通知手段と、前記再
   生通知情報に従って、再生中の場面を特定するために必
   要な場面管理情報を作成する場面管理情報作成手段と、
   前記場面管理情報を保存する場面管理情報保存手段と、
   前記場面管理情報に従って再生する再生手段を備える映
   像再生装置。
2. 【請求項２】場面管理情報保存手段は、映像データが記
   録されている記録媒体に場面管理情報を保存することを
   特徴とする請求項１に記載の映像再生装置。
3. 【請求項３】場面管理情報保存手段は、映像再生装置内
   の記憶手段に場面管理情報を保存することを特徴とする
   請求項１に記載の映像再生装置。
4. 【請求項４】記録された映像の再生において、特定され
   た場面だけを再生する映像再生方法であって、利用者の
   操作に従って映像の再生、検索を指示するステップと、
   前記操作手段によって利用者が映像を再生中であること
   を示す再生通知情報を出力するステップと、前記再生通
   知情報に従って、再生中の場面を特定するために必要な
   場面管理情報を作成するステップと、前記場面管理情報
   を保存する場面管理情報保存ステップと、前記場面管理
   情報に従って再生するステップとを備える映像再生方
   法。
5. 【請求項５】記録された映像の再生において、特定され
   た場面だけを再生する映像再生プログラムを記録したコ
   ンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、利用者の
   操作に従って映像の再生、検索を指示するステップと、
   利用者が映像を再生中であることを示す再生通知情報を
   出力するステップと、前記再生通知情報に従って、再生
   中の場面を特定するために必要な場面管理情報を作成す
   るステップと、前記場面管理情報を保存する場面管理情
   報保存ステップと、前記場面管理情報に従って再生する
   ステップとを備える映像再生プログラムを記録した記録
   媒体。