JP2001084677A - ディスク駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスク挿入ガイド部の強度向上、ディスク
の挿入の容易性、ディスク昇降機構をフレームに取り付
ける時の取り付け容易性が課題。 【解決手段】 矩形形状の底面９ｈと、底面９ｈに対向
する２辺にそれぞれ上方に立ち上がった側壁９ａ及び底
面９ｈに対して直交する開口部９ｂとを備えたフレーム
９を有し、フレーム９の底面９ｈにはディスク８を回転
駆動するディスク駆動モータ１２と前記ディスク８の記
録及び再生を行うヘッドを搭載したキャリッジ体１０と
が支持され、前記フレーム両側壁９ａの内面側には前記
ディスク８を保持するキャリア３が係合され、開口部９
ｂにディスク挿入口を備えたディスク駆動装置におい
て、ディスク挿入口９ｂ近傍におけるフレーム両側壁９
ａの少なくとも一方に、フレーム９に対してディスク８
の挿入をガイドするディスク挿入ガイド部９ｃをフレー
ム９と一体的に両側壁９ａの内面側に突出させて設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク駆動装置
に係わり、更に詳しくは、ディスク挿入ガイド部を有
し、ディスクの挿入を容易にしたディスク駆動装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、コンピュータやＯＡ機器の急激な
普及に伴い、機器の小型化が進められている。これらの
機器の記録媒体としてはフロッピディスクやハードディ
スク等がある。これらのディスクを記録媒体として使用
する際には、ディスクを回転駆動する装置や読み取り・
書き込みを行うための装置等が必要となる。

【０００３】例えば、特開平８−４５２４２号公報にそ
の技術が開示されている。以下その概要について説明す
る。

【０００４】上記公報の従来技術の構成は、ディスクに
対して情報の記録及び再生を行うための上下ヘッドを搭
載したキャリッジ体及びこのキャリッジ体を前記ディス
クに対して摺動させるためのステッピングモータを収納
したフレームと、前記上下ヘッドに対する信号処理及び
前記ステッピングモータの駆動制御を行っている制御回
路基板と、前記ディスクの回転駆動を行うためのディス
ク駆動モータを回転制御しているモータ駆動回路基板と
を備え、前記制御回路基板とモータ駆動回路基板とは柔
軟性を有する接続体により電気的に接続されている。前
記フレームとカバーとの間にディスク昇降機構が装着さ
れている。

【０００５】前記ディスク昇降機構を構成するホルダ−
のディスク挿入口近傍における先端部の両側部に外側に
開くように折り曲げられた一対のディスクの挿入をガイ
ドするディスク挿入ガイド部が形成されている。

【０００６】上述したディスク挿入ガイド部の構造を更
に明確に開示した従来技術として特開平９−２１２９７
５号公報がある。以下、図４に基づきその概要について
説明する。

【０００７】図４に示すディスクカートリッジ装置にお
いて、ディスク２０の挿脱を案内するホルダー２１の両
側部に外側に開くように折り曲げられた一対のディスク
挿入ガイド部２２が形成されている。このディスク挿入
ガイド部２２は、先端部が自由端の片持ち状態に形成さ
れている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た２つの従来技術において、ディスクを装置に挿入する
際の案内としてホルダーの両側の先端部を外側に開くよ
うに折り曲げてディスク挿入ガイド部を形成している
が、一般的に使用者はフロントパネルのディスク挿入口
の位置を正確に確認することなくディスクをディスク挿
入口に挿入し、前記折り曲げられたガイド部に繰り返し
当接させて挿入している。この動作は繰り返し行われる
ため、前記ガイド部の根元に応力集中が発生し、損傷し
てしまうという問題があった。また、ホルダーの両側先
端部に外側に開くようなディスク挿入ガイド部を形成し
ているために、ホルダーをフレームに組み込みにくいと
いう問題があった。

【０００９】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、ディスクを容易に挿入するこ
とができ、且つ、組立性に優れ、剛性が高く強度的に安
定したディスク挿入ガイド部を有する安価なディスク駆
動装置を提供するものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるディスク駆動装置は、矩形形状の底
面と、底面に対向する２辺にそれぞれ上方に立ち上がっ
た側壁と、この両側壁及び底面に対して直交する開口部
とを備えたフレームを有し、前記フレームの底面にはデ
ィスクを回転駆動するディスク駆動モータと前記ディス
クの記録及び再生を行うヘッドを搭載したキャリッジ体
とが支持され、前記フレーム両側壁の内面側には前記デ
ィスクを保持するキャリアが係合され、前記開口部にデ
ィスク挿入口を備えたディスク駆動装置において、前記
ディスク挿入口近傍における前記フレーム両側壁の少な
くとも一方に、前記フレームに対してディスクの挿入を
ガイドするディスク挿入ガイド部を前記側壁の内面側に
突出させて設けたことを特徴とするものである。

【００１１】また、前記ディスク挿入ガイド部は、前記
キャリアとこのキャリアを昇降動作するためのスライド
板とで構成されたディスク昇降機構が、ディスクの挿入
及び排出位置に位置している状態で、前記ディスクの前
記キャリアに対する挿入をガイドしていることを特徴と
するものである。

【００１２】また、前記ディスク挿入ガイド部は、前記
フレーム両側壁に一対で設けられていることを特徴とす
るものである。

【００１３】また、前記ディスク挿入ガイド部は、前記
フレームの側壁に一体的に形成さていることを特徴とす
るものである。

【００１４】また、前記フレームの両側壁における前記
ディスク挿入口近傍に一部切断部を設け、その切断部近
傍のフレーム側壁を外面側から内面側に向けて突出させ
ることによりディスク挿入ガイド部を形成したことを特
徴とするものである。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明をフロ
ッピーディスク装置に実施した場合について説明する。
図１は、本発明の実施の形態におけるフロッピーディス
ク装置の展開した分解斜視図、図２は、図１のフレーム
体の拡大斜視図、図３は、図２のＡ部拡大斜視図であ
る。

【００１６】図１及び図２において、フロッピーディス
ク駆動装置１の全体の大きな構成は、フレーム体２、キ
ャリア３、スライド板４、上カバー５、フロントパネル
６、及びシャッタ７より構成されている。前記キャリア
３は、ディスク８を着脱自在に保持し、スライド板４と
係合された状態でフレーム体２に収納される。スライド
板４とキャリア３とはロックレバー３ａによりロックさ
れた状態で組み付けられる。

【００１７】また、スライド板４とキャリア３との間に
は、コイルバネ（図示せず）が取り付けられており、ス
ライド板４は常にフロントパネル６側に付勢された状態
になる。前記スライド板４は、水平方向に摺動可能に構
成されており、ディスク８を記録／再生位置及び挿入／
排出位置に位置決めするためにキャリア３を昇降動作さ
せている。

【００１８】前記フロントパネル６は、ディスク８の挿
入及び排出を兼ねたディスク挿入口６ａを有しており、
前記フレーム体２の開口部９ｂに取り付けられる。フロ
ントパネル６の裏面側にはディスク挿入口６ａを開閉す
るシャッタ７がフレーム９の両側壁９ａに取り付けられ
る構成になっている。上カバー５はキャリア３及びスラ
イド板４をフレーム９に取り付けた後にネジ（図示せ
ず）によってフレーム９に固定される。

【００１９】図２に示すように、前記フレーム体２は、
フレーム９と、このフレーム９に支持された後述する構
成部品によって構成される。フレーム９は矩形形状の底
面９ｈと、底面９ｈに対向する２辺にそれぞれ上方に立
ち上がった側壁９ａとで一体に形成された一体物であ
る。フレーム９は、両側壁９ａ及び底面９ｈに対して直
交する開口部９ｂとを有している。

【００２０】フレーム９には、ディスク８に対して情報
の記録及び再生を行うため、上、下ヘッド１０ａ、１０
ｂを搭載したキャリッジ体１０と、このキャリッジ体１
０をディスク８に対して摺動させるためのステッピング
モータ１１と、ディスク８を駆動するためのディスク駆
動モータ１２を制御しているモータ駆動回路基板１３
と、上、下ヘッド１０ａ、１０ｂに対する信号制御及び
ステッピングモータ１１の駆動制御を行っている制御回
路基板１４とが支持されて固定されている。

【００２１】制御回路基板１４は、フレーム９の底面９
ｈの内面側にネジによって固定されている。モータ駆動
回路基板１３は、フレーム９の底面９ｈの外面側にネジ
によって固定されている。前記制御回路基板１４とモー
タ駆動回路基板１３は柔軟性接続体１５によって電気的
に接続されている。

【００２２】前記フレーム９のディスク挿入口９ｂ近傍
における両側壁９ａには一体的にディスク８の挿入をガ
イドする後述するディスク挿入ガイド部９ｃを両側壁９
ａの内面側に突出させて設けている。前記ディスク挿入
ガイド部９ｃは、前記キャリア３とこのキャリア３を昇
降動作するためのスライド板４とで構成されたディスク
昇降機構が、ディスク８の挿入／排出位置に位置してい
る状態で、前記ディスク８のキャリア３に対する挿入を
ガイドしている。

【００２３】図３において、更にディスク挿入ガイド部
９ｃを詳細に説明する。フレーム９の両側壁９ａの開口
部９ｂの近傍に剪断により切断部９ｄを設ける。その切
断部９ｄの近傍のフレーム側壁９ａを絞り加工により外
面側から内面側に向けて突出させることで、略Ｖ字形状
をしたディスク挿入ガイド部９ｃを形成する。このディ
スク挿入ガイド部９ｃは、その両端に連結部９ｅを、上
下方向に空隙９ｆを、略中央に頂部９ｇを有する形状と
なっている。

【００２４】前述した構成によりフロッピーディスク装
置１の動作について説明する。先ず、ディスク８をフロ
ントパネル６の開口部６ａよりシャッタ７を押圧しなが
ら挿入すると、ディスク８はフレーム９の開口部９ｂの
近傍の両側壁９ａに形成されたディスク挿入ガイド部９
ｃにガイドされながらキャリア３に挿入される。このと
き、スライド板４とキャリア３とのロック状態が解除さ
れてスライド板４はコイルバネの付勢によりフロントパ
ネル６側へ摺動する。

【００２５】この結果、スライド板４に形成したカム面
とキャリア３に形成したカムフォロワーとによるカム機
構によってキャリア３はスライド板４の水平方向の摺動
に連動して下方（フレーム９の底面側）へ降下し、ディ
スク８を記録／再生位置に案内する。この状態で、ディ
スク８は図示しないレバーによってディスクシャッタ８
ａが開放されると共に、フレーム９内に位置決め支持さ
れる。

【００２６】この時、キャリッジ体１０の上、下ヘッド
１０ａ、１０ｂはディスク８内に収納されている記録媒
体８ｂを挟むようにして上下ヘッドそれぞれが記録媒体
８ｂに接触した状態となる。ここで、システム側のパソ
コン本体等から記録、再生、消去を行う信号が入力され
ると、ディスク駆動モータ１２は記録媒体８ｂを回動
し、キャリッジ体１０が上、下ヘッド１０ａ、１０ｂを
所定のトラックにシークさせて記録、再生、消去等を行
う。

【００２７】また、ディスク８を取り出すときは、イジ
ェクトボタン４ａを押圧して、スライド板４をフロント
パネル６から離れる方向に水平移動させる。このとき、
スライド板４とキャリア３との間のカム機構によりキャ
リア３は上方（上カバー５側）へ上昇し、ディスク８は
挿入／排出位置へ移動する。この状態で、ディスク８が
取り出される。

【００２８】前記ディスク挿入ガイド部９ｃは、フレー
ム９の両側壁９ａに一体的に形成され、その両端が連結
部９ｅで連結された状態で、略Ｖ字形状に形成されてい
るので、強度的には安定した構造となる。また、上記し
たように、フレーム９にディスク挿入ガイド部９ｃが形
成されているため、ディスク昇降機構をフレーム９に取
り付ける際に容易にディスク昇降機構をフレーム９内へ
組み込むことができる。

【００２９】上記した実施の形態において、ディスク挿
入ガイド部をフレームの一部分で構成したがこれに限る
ものではない。別体をフレームの所定の位置に固着して
も良い。また、ディスク挿入ガイド部をフレームの両側
壁に形成した場合について説明してきたが、フレーム側
壁の一方に形成した場合についても同様の効果を有する
ものである。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によるディ
スク駆動装置は、ディスク挿入ガイド部をフレームの側
壁に設けたことで、ディスク昇降機構をフレームに取り
付ける時に、大変取り付け易くなる効果を有している。

【００３１】また、ディスク挿入ガイド部をフレーム側
壁に一体的に形成したので、ディスクをキャリア内に容
易に案内でき、強度的に安定したディスク挿入ガイド部
を有したディスク駆動装置を提供することができる。ま
た、ディスク挿入ガイド部がフレーム側壁に一体形成し
たので、部品点数が削減できる。

【００３２】また、ディスク挿入ガイド部は、切断部近
傍を外面側から内面側に向けて突出させて形成するの
で、加工が非常に簡単で容易に形成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のディスク駆動装置を展開した分解斜視
図である。

【図２】図１のフレーム体の拡大斜視図である。

【図３】図２のＡ部拡大斜視図である。

【図４】従来のディスクカートリッジ装置の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ ディスク駆動装置 ２ フレーム体 ３ キャリア ３ａ ロックレバー ４ スライド板 ４ａ イジェクトボタン ５ 上カバー ６ フロントパネル ６ａ ディスク挿入口 ７ シャッタ ８ ディスク ８ａ ディスクシャッタ ８ｂ 記録媒体 ９ フレーム ９ａ 側壁 ９ｂ 開口部 ９ｃ ディスク挿入ガイド部 ９ｄ 切断部 ９ｅ 連結部 ９ｆ 空隙 ９ｈ 底面 １０ キャリッジ体 １０ａ 上ヘッド １０ｂ 下ヘッド １１ ステッピングモータ １２ ディスク駆動モータ １３ モータ駆動回路基板 １４ 制御回路基板

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 矩形形状の底面と、底面に対向する２辺
   にそれぞれ上方に立ち上がった側壁と、この両側壁及び
   底面に対して直交する開口部とを備えたフレームを有
   し、前記フレームの底面にはディスクを回転駆動するデ
   ィスク駆動モータと前記ディスクの記録及び再生を行う
   ヘッドを搭載したキャリッジ体とが支持され、前記フレ
   ーム両側壁の内面側には前記ディスクを保持するキャリ
   アが係合され、前記開口部にディスク挿入口を備えたデ
   ィスク駆動装置において、前記ディスク挿入口近傍にお
   ける前記フレーム両側壁の少なくとも一方に、前記フレ
   ームに対してディスクの挿入をガイドするディスク挿入
   ガイド部を前記側壁の内面側に突出させて設けたことを
   特徴とするディスク駆動装置。
2. 【請求項２】 前記ディスク挿入ガイド部は、前記キャ
   リアとこのキャリアを昇降動作するためのスライド板と
   で構成されたディスク昇降機構がディスクの挿入及び排
   出位置に位置している状態で、前記ディスクの前記キャ
   リアに対する挿入をガイドしていることを特徴とする請
   求項１に記載のディスク駆動装置。
3. 【請求項３】 前記ディスク挿入ガイド部は、前記フレ
   ームの両側壁に一対で設けられていることを特徴とする
   請求項２に記載のディスク駆動装置。
4. 【請求項４】 前記ディスク挿入ガイド部は、前記フレ
   ームの側壁に一体的に形成さていることを特徴とする請
   求項１〜３のいずれか１つに記載のディスク駆動装置。
5. 【請求項５】 前記フレームの両側壁における前記ディ
   スク挿入口近傍に一部切断部を設け、その切断部近傍の
   フレーム側壁を外面側から内面側に向けて突出させるこ
   とにより前記ディスク挿入ガイド部を形成したことを特
   徴とする請求項４に記載のディスク駆動装置。