JP2001084649A - 光記録媒体用基板及び光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体用基板及び光記録媒体

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JP2001084649A
JP2001084649A JP26310299A JP26310299A JP2001084649A JP 2001084649 A JP2001084649 A JP 2001084649A JP 26310299 A JP26310299 A JP 26310299A JP 26310299 A JP26310299 A JP 26310299A JP 2001084649 A JP2001084649 A JP 2001084649A
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optical recording
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substrate
groove
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JP26310299A
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Katsuhiro Kishigami
勝博 岸上
Masashi Suenaga
正志 末永
Toshinori Sugiyama
寿紀 杉山
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原盤露光及び基板の成形が容易な光記録媒体
用基板及びそれを有する光記録媒体を提供する。 【解決手段】 光記録媒体用の基板に、案内溝3をトラ
ック方向に断続的に形成するとともに、トラック方向に
おける案内溝3の溝部5の長さとスペース部6の長さと
の合計が光スポット径4の半分以下になるように調整す
る。更に、案内溝3の溝部5の深さとプリピット2の深
さとが同一になるように、それらを構成する。これによ
り、原盤露光の際に、案内溝の溝部5の深さの制御が極
めて容易になる。かかる形状の案内溝3は、その深さが
プリピット2と同一であってもトラッキングのための案
内溝として十分機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリフォーマット
情報としてのプリピットとトラッキングのための案内溝
とを備える基板及びそれを用いた光記録媒体に関し、更
に詳細には、案内溝やプリピットに対応した凹凸パター
ンを有する原盤の作製を容易にし、かかる原盤に基づい
て得られるスタンパを用いて成形され、プリピットと案
内溝とが同一の深さを有する光記録媒体用基板及びそれ
を用いた光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】映像や音声、文書などの多種多様な情報
データを記録再生することが可能な情報記録媒体とし
て、MO(光磁気ディスク)やDVD(デジタルバーサ
タイルディスク)などの光記録媒体が知られている。光
記録媒体には、光透過性を有する基板が用いられてお
り、かかる基板には予め光記録媒体上の位置情報を示す
プリピットやトラッキングのための案内溝がスパイラル
状または同心円状に形成されている。
【0003】基板に形成される案内溝とプリピットと
は、通常、互いに深さが異なるように設定されている。
例えば、案内溝の深さは、レーザー光の波長をλ、基板
の屈折率nとすると、通常、λ/(8×n)程度になる
ように設定されている。これは、案内溝をこの深さにす
ることにより、プッシュプル法でトラッキングを行う場
合に、最も大きなトラッキングエラー信号を検出するこ
とができるからである。その結果、安定してトラッキン
グ制御を行うことができる。一方、プリピットの深さは
λ/(4×n)程度になるように設定されている。これ
は、プリピットをこの深さにすることにより、光の干渉
効果に基づいてプリピットからの反射光量は最も少なく
なるからである。すなわち、ピットのある部分とピット
のない部分とからの反射光量の差は最大となるので、得
られる再生信号としては最大となる。
【0004】案内溝やプリピットを有する基板は、主
に、マスタリング工程とスタンパ製作工程と成形工程の
3つの工程に基づいて製造される。マスタリング工程で
は、表面を研磨したガラス基板上にフォトレジストを塗
布し、このフォトレジスト上に案内溝やプリピットに対
応させてレーザー光を照射してフォトレジストを露光す
る。次いで、現像液を用いて露光部分を現像処理して、
案内溝やプリピットに対応した凹凸パターンを有する原
盤を作製する。スタンパ製作工程では、マスタリング工
程で作製した原盤からニッケル電鋳などによりスタンパ
を作製する。成形工程では、得られたスタンパを射出成
形機の金型に装着し、この金型内に溶融したプラスチッ
ク樹脂材料を射出充填する。こうして、案内溝やプリピ
ットが形成された基板が複製される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のマス
タリング工程においては、ガラス基板上に形成されるフ
ォトレジストの厚さは、ピットと案内溝のどちらか深い
方の深さに相当するように設定していた。そして、原盤
を露光する際には、レーザー光の強度やレーザー光を照
射する時間を、プリピットを形成する場合と案内溝を形
成する場合とで異なる値に設定することによってプリピ
ットと案内溝のそれぞれの深さや形状を制御していた。
【0006】上述したように、プリピットの深さはλ/
(4×n)になるように、案内溝の溝深さはλ/(8×
n)になるようにそれぞれ設定されているので、従来は
深い方であるプリピットの深さと同じ値になるようにフ
ォトレジストの厚さを設定していた。そして、フォトレ
ジストにプリピットに相当する領域を形成する場合に
は、フォトレジストの底面まで露光されるようにレーザ
ー光の強度を調整していた。一方、フォトレジストに案
内溝に相当する領域を形成する場合には、プリピットを
形成する場合よりもレーザー光の強度を弱くして、フォ
トレジストの膜厚の半分程度が露光されるように制御し
ていた。このように、プリピットの深さの調整はフォト
レジストの厚さで制御し、案内溝の深さはレーザー光の
強度で制御していた。
【0007】しかしながら、使用するフォトレジストの
特性上、フォトレジストの半分程度が露光されるように
高精度にレーザー光の強度を制御したり、現像の際の現
像条件を制御することは極めて困難であり、所望の深さ
の案内溝の形成は難しく、案内溝やプリピットに対応す
る凹凸パターンを有する原盤の歩留まりの悪化の原因と
なっていた。また、同一原盤内においてもレーザー光の
強度及び現像条件を一定に制御することは非常に困難で
あり、全体にわたって均一な溝深さを有する案内溝を形
成することは極めて困難であった。かかる案内溝の溝深
さの変動は記録信号またはトラッキング信号のノイズの
原因になっていた。
【0008】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、プリピットと案内溝を有し、原
盤露光及び案内溝やプリピットに対応した凹凸パターン
を有する原盤の作製が容易な光記録媒体用基板及びそれ
を有する光記録媒体を提供することにある。
【0009】更に、本発明の別の目的は、基板を製造す
るために用いられる原盤を露光する際に、案内溝に対応
する溝の深さの制御を容易にすることができるととも
に、全体にわたって均一な溝深さを有し、溝底面が平坦
な案内溝を備える光記録媒体用基板及びそれを有する光
記録媒体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、波長λの光を開口数NAのレンズで集光させて照
射することによって情報を記録再生する光記録媒体に用
いられ、プリフォーマット情報としてのプリピット及び
トラック方向に延在する案内溝を備える光記録媒体用の
基板において、上記案内溝はトラック方向に断続的に形
成され、当該断続的に形成された案内溝の深さが上記プ
リピットの深さと等しく、且つ案内溝のトラック方向の
長さと、トラック方向において隣り合う案内溝同士の間
隔との合計が0.5λ/NA以下であることを特徴とす
る光記録媒体用基板が提供される。
【0011】本発明の第1の態様の光記録媒体用基板
は、図1に示したように、トラッキングのための案内溝
を、案内溝の長さ方向、すなわちトラック方向において
断続的に形成するとともに、その断続的に形成された案
内溝の長さと、トラック方向で隣接する案内溝間の間隔
との合計の長さ(換言すれば案内溝の長さの周期)が光
スポット径の半分以下になるように調整している。すな
わち、本発明では、溝の部分(以下溝部と称する)と、
トラック方向で隣接する溝部同士によって画成された部
分(以下スペース部と称する)とをトラック方向におい
て交互に配置させるとともに、溝部の長さとスペース部
の長さの合計の長さが0.5λ/NA以下になるように
調整している。ここで、λは記録再生の際に用いられる
記録再生光の波長であり、NAは記録再生光を光記録媒
体に集光させるための対物レンズの開口数である。更
に、本発明では、案内溝の溝部の深さをプリピットと同
じ深さになるように設定している。このように、本発明
の光記録媒体用基板には、従来の連続した案内溝とは異
なり、不連続に案内溝が形成されているが、上記条件を
満足するように案内溝を構成すればトラッキング用の案
内溝として機能する。
【0012】また、本発明の光記録媒体用基板は、案内
溝の深さをプリピットの深さと同等に設定しているの
で、かかる基板を作成する際のマスタリング工程では、
案内溝の深さはフォトレジストの厚みを調整するだけで
制御することができる。このため、マスタリング工程の
際の案内溝やプリピットの深さの制御すなわちレーザー
光の制御が極めて容易になる。すなわち、基板を製造す
る際に用いられる原盤を露光する際に、常にフォトレジ
ストの底面まで露光されるようにレーザー光強度を設定
して露光を行うことができるのでレーザー光制御が極め
て容易になる。更には、案内溝に対応する凹部をフォト
レジストに形成するときにフォトレジストの底面まで露
光するので、得られる案内溝の深さはディスク全体にわ
たって常に一定となっている。また、案内溝の底面はフ
ォトレジストの底面、すなわち研磨されたガラス基板の
表面を反映するため極めて平坦である。したがって、か
かる基板を用いて製造した光記録媒体では、記録信号或
いはトラッキング信号のノイズを低減させることがで
き、確実にトラッキングを行うことができる。
【0013】案内溝により画成されるランドに情報マー
クが記録されており、かかる情報マークを再生するため
に、図1に示すようにランド部に光スポットを形成する
と、光スポットには案内溝が含まれる。従来は案内溝が
連続して形成されているために、光スポット内で案内溝
が占める割合は大きく、案内溝からのノイズにより再生
信号が劣化する恐れがあった。一方、本発明では、上述
したように案内溝を断続的に形成しているので、光スポ
ット内で案内溝が占める割合は従来よりも少なくなり、
案内溝によるノイズが低減され、再生信号の品質は向上
する。
【0014】本発明においては、案内溝の深さは、プリ
ピットの深さと共にλ/(6×n)〜λ/(4×n)に
なるように調整することが好ましい(ここで、nは基板
の屈折率を示し、λは光の波長を示す)。これにより、
プリピットからの検出される再生信号を最大に維持しつ
つトラッキングをかけることができる。案内溝の深さを
λ/4nにすると、ランドと案内溝とからの1次回折光
同士が互いに打ち消し合うため、トラッキングエラー信
号が得られないと考えられるが、本発明者らの研究によ
ると、上述のように案内溝を構成した基板を用いた光記
録媒体からはトラッキング信号が検出され、トラッキン
グをかけることができた。これは、以下の理由によると
考えられる。光は電磁波の一種であるために、形状が波
長以下の微細な構造を正確に認識することが出来ない。
すなわち、マーク(溝部)とスペースが存在した場合、
マークとスペースの境界部をはっきりと認識することが
できず、境界部を中心として波長程度の幅の範囲で暈け
た像として認識される。ここで、マークとスペースの段
差(溝深さ)がλ/(4×n)であるとした場合、例え
ばマークとスペースの境界部の傾斜角度が90度であっ
たとしても、その境界部は0からλ/(4×n)に連続
的に深さが変化するような斜面として認識される。した
がって、マークとスペースの寸法が光の波長に比べて短
くなれば、全体のマーク及びスペースの中で光が認識し
得る斜面の長さが占める割合、すなわち光がλ/(4×
n)よりも浅いと認識する領域は大きくなる。したがっ
て、マークとスペースによる一次回折光を検出できる領
域が大きくなり、それに伴ってトラッキング信号が得ら
れる領域も大きくなる。その結果、十分な信号強度のト
ラッキング信号を得ることができる。
【0015】本発明において、断続的に形成した案内溝
の溝部は、上述した条件を満足するのであれば任意の断
面形状にし得る。例えば、トラック幅方向の断面の形状
が、V字、台形または矩形になるように案内溝の溝部を
形成することができる。また、トラック方向の断面形状
についても、台形や矩形などの形状になるように案内溝
の溝部を形成することができる。
【0016】また、本発明では、上述した条件を満足す
るのであれば、図1における溝部5の長さとスペース部
6の長さとを任意の組み合わせにすることが可能であ
る。例えば、溝部5及びスペース部6のどちらか一方が
長くなるように形成しても良く、互いに同じ長さになる
ように形成してもよい。また、溝部5の長さとスペース
部6の長さの比率はディスク内で一定である必要はな
く、ディスクの内周側と外周側とでそれらの比率が異な
っていてもよい。
【0017】また、図1においては、案内溝の形状とし
て、溝の長さよりも溝幅のほうが短くなっているが、上
述した条件を満足するのであれば、溝の長さが溝幅より
も短くなっていてもよい。また、ディスク全体で案内溝
の溝幅は一定である必要はなく、例えば、内周側と外周
側で異なる溝幅を有していてもよい。
【0018】本発明の第2の態様に従えば、波長λの光
を開口数NAのレンズで集光させて照射することによっ
て情報を記録再生する光記録媒体に用いられ、プリフォ
ーマット情報としてのプリピット及びトラック方向に延
在するグルーブを備える光記録媒体用の基板において、
隣り合うグルーブによって画成されるランドがトラック
方向に断続的に形成され、当該断続的に形成されたラン
ドの高さが上記プリピットの深さと等しく、且つランド
のトラック方向の長さと、トラック方向において隣り合
うランド同士の間隔との合計が0.5λ/NA以下であ
ることを特徴とする光記録媒体用基板が提供される。
【0019】本発明の第2の態様の光記録媒体用基板
は、隣り合うグルーブによって画成されるランドを、ト
ラック方向において断続的に形成するとともに、断続的
に形成したランドの長さと、トラック方向で隣接するラ
ンドの間隔との合計の長さが光スポット径の半分以下に
なるように調整している。かかる基板を用いて製造され
る光記録媒体においては、グルーブに情報を記録するこ
とができる。
【0020】本発明の光記録媒体用基板の材料には、光
透過性を有する任意の材料を用いることができる。例え
ば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポ
リメチルペンテン、エポキシなどの透明樹脂材料を用い
ることができる。基板は、例えば、プリピットや案内溝
を同心円状またはスパイラル状に有するスタンパを装着
した射出成形機を用いて、上記透明樹脂材料を射出成形
して製造することができるが、この製造方法に限らず、
2P(Photo-Polymerization)法により製造してもよ
い。
【0021】本発明の第3の態様に従えば、トラック方
向に延在する案内溝を同心円状またはスパイラル状に備
え、案内溝間に画成される陸部に情報が記録される光記
録媒体において、上記案内溝は、トラック方向で溝部と
陸部とが交互に形成されて構成されていることを特徴と
する光記録媒体が提供される。
【0022】本発明の第3の態様の光記録媒体は、トラ
ッキングをとるための案内溝を、溝部(グルーブ部)と
陸部(ランド部)をトラック方向で交互に配置させて構
成している。記録再生の際に用いられる記録再生光の波
長をλ、記録再生光を光記録媒体に集光させるための対
物レンズの開口数をNAとすると、トラック方向におけ
る溝部の長さと陸部の長さの合計の長さが0.5λ/N
A以下になるように調整することにより、溝部と陸部と
を交互に配置させて構成した案内溝はトラッキング用の
案内溝として機能し得る。かかる案内溝構造を有する光
記録媒体は本発明者の知る限り存在しない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の態様に従う
光記録媒体用基板及びそれを用いた光記録媒体の実施例
について、図面を用いて具体的に説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0024】
【実施例】本実施例では、本発明に従う基板を用いた光
記録媒体の例として、直径5.25インチ、記録容量
2.6GBの光磁気ディスクを作製した。図3に、光磁
気ディスクの概略断面図を示す。光磁気ディスク100
は、光透過性基板11上に、第1誘電体層12、記録層
13、第2誘電体層14、反射層15及び保護層16を
順次積層した構造を有する。光透過性基板11は、本発
明に従う基板であり、図1に示したように、トラック9
に沿ってプリピット2と断続的に形成された案内溝3と
を備える。かかる構造の基板を備える光磁気ディスク1
00の製造方法について以下に説明する。
【0025】最初に本発明に従う光透過性基板11を作
製する。表面を研磨した平坦なガラス基板を用意し、ガ
ラス基板上に紫外線に感光するフォトレジストを113
nmの膜厚で均一に塗布した。次いで、レーザー光波長
351nm、開口数0.9の対物レンズを備えた光学系
を有する不図示の原盤露光装置を用いて原盤露光を行な
った。原盤露光では、フォトレジストを塗布したガラス
基板を原盤露光装置のターンテーブル上に載置し、ター
ンテーブルを回転させながらフォトレジスト上にレーザ
ー光を照射した。また、案内溝を形成するとき、レーザ
ー光を断続的に照射して、案内溝の溝部とスペース部と
が交互に且ついずれも300nmの長さで形成されるよ
うに調整した。次いで、現像液を用いて、露光したフォ
トレジストを現像した。ガラス基板上のフォトレジスト
には、プリピット及びトラッキングのための断続的な案
内溝に相当する凹凸パターンが形成されていた。
【0026】つぎに、かかるガラス原盤にニッケル電鋳
を行うことにより、ニッケルからなるスタンパを作製し
た。そして、作製したスタンパを不図示の射出成形機の
金型に装着し、この金型内にポリカーボネート樹脂を射
出充填することにより光透過性基板11を作製した。作
製した光透過性基板11は、屈折率が1.59であり、
プリピット及びトラッキング用の断続的な案内溝をスパ
イラル状に有していた。また、案内溝によって区画され
るトラックのトラックピッチは850nmであり、プリ
ピットの最短ピット長は400nmであった。プリピッ
ト及び断続的な案内溝の溝部の深さは、ともに108n
mであった。また、案内溝の溝部のトラック方向におけ
る断面形状は、図2に示したように、側壁7が傾斜した
台形状であった。
【0027】かかる光透過性基板11上に、不図示のス
パッタリング装置を用いて、SiNからなる第1誘電体
層12を膜厚90nmで、TbFeCoからなる記録層
13を膜厚20nmで、SiNからなる第2誘電体層1
4を膜厚20nmで、AlTiからなる光反射層15を
膜厚50nmで順次成膜した。次いで、反射層15上に
UV硬化膜からなる保護層16を膜厚3μmで形成し
た。こうして図6に示した積層構造を有する光磁気ディ
スク100を製造した。製造した光磁気ディスクは、デ
ィスク半径方向における案内溝間(ランド)に情報を記
録することができる。
【0028】得られた光磁気ディスク200は、不図示
の記録再生装置を用いて情報の記録または再生を行うこ
とができる。記録再生装置は、記録再生光の波長λが約
685nm、レンズの開口数が約0.55の光学系を有
し、光スポットサイズは約1250nmである。かかる
光学系を有する記録再生装置を用いて情報の再生を行っ
たところ、光磁気ディスク100からはプッシュプル信
号が検出されトラッキングをかけることができた。ま
た、光磁気ディスク100から検出された記録信号のC
/N比(Carrier to Noise ratio)は49dBであっ
た。ここで、比較のために、連続状の案内溝を有する従
来のタイプの基板を用いて作製した光磁気ディスクを、
上記記録再生装置を用いて同様に情報を再生したとこ
ろ、得られた記録信号のC/N比は47dBであった。
すなわち、本発明の基板を用いた光磁気ディスクでは、
記録信号のC/N比を2dB向上させることができた。
【0029】以上、本発明の光記録媒体について実施例
により説明してきたが、本発明は上記実施例に限定され
るものではなく、それらの変形及び改良を含むことは言
うまでもない。例えば、上記実施例では、本発明に従う
基板を光磁気ディスクに適用したが、これに限らず、相
変化型光記録媒体や、追記型光記録媒体、再生専用光記
録媒体の他の任意の光記録媒体に適用することができ
る。また、片面タイプの光磁気ディスクに限らず、両面
タイプの光磁気ディスクにも適用可能である。また、上
記実施例では、ランドに情報が記録されるランド記録タ
イプの光磁気ディスクを製造したが、案内溝(グルー
ブ)に情報が記録されるグルーブ記録タイプの光磁気デ
ィスクを製造することも可能である。この場合は、情報
が記録されるグルーブの深さとプリピットの深さを、例
えばλ/6〜λ/4の範囲内でそれぞれ同じ深さにし、
隣り合うグルーブによって画成されたランド部をトラッ
ク方向において断続的に形成し、ランドのトラック方向
の長さと、トラック方向において隣り合うグルーブ同士
の間隔との合計が0.5λ/NA以下になるように形成
すれば良い。
【0030】
【発明の効果】本発明の光記録媒体用の基板は、案内溝
の深さがプリピットの深さと等しくなっているので、基
板を製造する際に案内溝の深さを容易に制御することが
できる。また、従来よりも案内溝の溝深さを深くしてい
ても、案内溝をトラック方向に断続的に形成するととも
に、断続的に形成された案内溝の溝部の長さとスペース
部の長さとの合計が光スポット径の半分以下になるよう
に調整しているので、トラッキングのための案内溝とし
て十分機能させることができる。
【0031】また、本発明の基板に形成されている案内
溝は、底面が極めて平坦で、全体にわたって均一な深さ
を有しているので、この基板を用いて光記録媒体を作製
すれば、低ノイズで高品質の光記録媒体を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う基板の案内溝の形状について説明
するための部分拡大平面図である。
【図2】図1のA−A’における切断面を概略的に示し
た概略断面図である。
【図3】本発明に従う基板を備えた光磁気ディスクの断
面構造を概略的に示した図である。
【符号の説明】
1 ランド 2 プリピット 3 案内溝 4 光スポット 5 溝部 6 スペース部 7 溝部の側壁 11 光透過性基板 100 光磁気ディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 寿紀 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D029 KB03 WA01 WB11 WB17 WC05 WC06 WD01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長λの光を開口数NAのレンズで集光
    させて照射することによって情報を記録再生する光記録
    媒体に用いられ、プリフォーマット情報としてのプリピ
    ット及びトラック方向に延在する案内溝を備える光記録
    媒体用の基板において、 上記案内溝はトラック方向に断続的に形成され、当該断
    続的に形成された案内溝の深さが上記プリピットの深さ
    と等しく、且つ案内溝のトラック方向の長さと、トラッ
    ク方向において隣り合う案内溝同士の間隔との合計が
    0.5λ/NA以下であることを特徴とする光記録媒体
    用基板。
  2. 【請求項2】 上記基板の屈折率をnとしたときに、上
    記案内溝の深さが、λ/(n×6)〜λ/(n×4)の
    範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の光記録
    媒体用基板。
  3. 【請求項3】 上記案内溝により画成されるランドに情
    報が記録されることを特徴とする請求項1または2に記
    載の光記録媒体用基板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の基
    板を備える光記録媒体。
  5. 【請求項5】 波長λの光を開口数NAのレンズで集光
    させて照射することによって情報を記録再生する光記録
    媒体に用いられ、プリフォーマット情報としてのプリピ
    ット及びトラック方向に延在するグルーブを備える光記
    録媒体用の基板において、 隣り合うグルーブによって画成されるランドがトラック
    方向に断続的に形成され、当該断続的に形成されたラン
    ドの高さが上記プリピットの深さと等しく、且つランド
    のトラック方向の長さと、トラック方向において隣り合
    うランド同士の間隔との合計が0.5λ/NA以下であ
    ることを特徴とする光記録媒体用基板。
  6. 【請求項6】 上記基板の屈折率をnとしたときに、上
    記ランドの高さが、λ/(n×6)〜λ/(n×4)の
    範囲内にあることを特徴とする請求項5に記載の光記録
    媒体用基板。
  7. 【請求項7】 上記グルーブに情報が記録されることを
    特徴とする請求項5または6に記載の光記録媒体用基
    板。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれか一項に記載の基
    板を備える光記録媒体。
  9. 【請求項9】 トラック方向に延在する案内溝を同心円
    状またはスパイラル状に備え、案内溝間に画成される陸
    部に情報が記録される光記録媒体において、上記案内溝
    は、トラック方向で溝部と陸部とが交互に形成されて構
    成されていることを特徴とする光記録媒体。
JP26310299A 1999-09-17 1999-09-17 光記録媒体用基板及び光記録媒体 Withdrawn JP2001084649A (ja)

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