JP2001084625A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生装置

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JP2001084625A
JP2001084625A JP25770699A JP25770699A JP2001084625A JP 2001084625 A JP2001084625 A JP 2001084625A JP 25770699 A JP25770699 A JP 25770699A JP 25770699 A JP25770699 A JP 25770699A JP 2001084625 A JP2001084625 A JP 2001084625A
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Hiroyuki Tono
宏行 東野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録速度が高く、しかも記録済信号の安定な再
生時が可能な光学的情報記録媒体向けの記録/再生に利
用される光ヘッド装置を提供する。 【解決手段】この発明の光ヘッド装置1は、第1の波長
のレーザ光を放射する第1のレーザ素子11と、第2の
(第1の波長と等しい波長を含む)波長のレーザ光を放
射する第2のレーザ素子21と、第2のレーザ素子から
放射されたレーザ光を第1のレーザ素子からのレーザ光
と同時に光ディスクDの記録層に照射可能にまとめる偏
光ビームスプリッタ31を有し、情報を記録する際に
は、それぞれのレーザ素子からのレーザ光を同時に利用
する。なお、少なくとも一方のレーザ素子が放射するレ
ーザ光の波長は、光ディスクの記録層のエネルギー吸収
量の高い波長に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、情報の追加記録
が可能な光学的情報記録媒体に、情報を記録し、または
既に情報が記録されている記録媒体から情報を再生する
光学的情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ビームを用いた光学的情報記録および
再生が可能な記録媒体への情報の記録および記録媒体か
らの情報の再生においては、記録ビーム、トラッキング
ビーム、フォーカシングビームならびに再生ビームのそ
れぞれの光ビームは、同一光源から発せられる光ビーム
が利用されている。
【0003】周知の光学的情報記録/再生装置には、さ
まざまな光学的情報記録媒体に情報を記録し、また記録
媒体から情報を再生するために、波長の異なる光ビーム
を出射する複数の光源を有し、光学的情報記録媒体の種
類に応じた波長の光ビームを用いて、情報を記録し、ま
た再生する装置が知られている。この場合でも1つの種
類の記録媒体への記録と同記録媒体からの再生には、同
一の光源から発せられる光ビームが用いられる。
【0004】今日、高度情報化杜会の進展とコンピュー
タ等の情報機器の情報の処理速度の向上に伴って、上述
した記録/再生装置による情報の記録速度および再生速
度の向上が求められている。しかしながら、例えば1回
限りの書き込みが可能な追記型の光学的情報記録媒体記
録/再生装置の場合、再生装置の再生速度よりも記録装
置の記録速度が遅いことに代表されるように、一般に
は、再生速度よりも記録速度が遅い状況にある。
【0005】追記型光学的情報記録媒体に情報を記録す
る場合、エネルギーの大きな記録用光ビームを用いて、
記録媒体の記録層が高い光吸収率を呈する波長を用いる
ことにより、より小さな出力で記録ピットを形成でき
る。
【0006】何故ならば、記録ヘッドの移動速度をV
(m/S)、記録用光ビームの幅をD(m)、記録用光
ビームの照射時間をΔT(s)、記録用光ビームの出力
をP(J/s)、記録媒体の記録層の吸収係数をAとす
ると、ΔTの照射時間に吸収されるエネルギーは、P×
A×ΔTであり、同照射時間ΔTの間にエネルギーを吸
収する部分の面積Sは、V×D×ΔTで示され、面積S
の中に吸収されるエネルギーの平均の面密度W(J/m
口)は、 (P×A×ΔT)/(V×D××ΔT) =(P×A)/(V×D) となるが、Dを一定とすると、記録層に照射されるエネ
ルギーの平均の面密度は吸収率に比例し、記録ヘッドの
移動速度に反比例することになるためである。
【0007】このため、記録速度を高める場合、記録用
光ビームの出力を高めるか、吸収率の高い波長の記録用
光ビームを用いることが有効である。
【0008】一方、追記型光学的情報記録媒体から情報
を再生する場合、記録媒体の記録層の記録ピット部分か
らの反射光ビームと記録ピット以外の部分からの反射光
ビームとの間で、大きなコントラストを呈する波長の光
ビームを用いるほど、S/N(信号対ノイズ)比の高い
再生信号を得ることができる。ここで、大きなコントラ
ストを得るために考慮すべき定性としては、例えば光ビ
ームの反射率や光ビームの偏光角度等がある。
【0009】ところで、一般に、同一の波長の光ビーム
が上述した記録ビームに要求される項目と再生ビームに
要求される項目とを同時に満たすことはない。
【0010】例えば、透明な光入射側の支持体と金属反
射膜の間に記録層である有機色素を配置した構造の記録
層を有し、支持体を透過した光ビームのエネルギーによ
り、有機色素が熱変質して記録ピットを形成することに
より1回だけ書き込みできる記録媒体が市販されている
が、この種の記録媒体は、図2に示すように、近赤外線
付近の波長の光ビームに対する記録ピット部分とそれ以
外の部分とでは、記録層の反射率が大きく異なる特性を
有している。このため、上述した1回だけ記録が可能な
記録媒体から情報を再生する場合、時間的に強度が変動
しない近赤外の近傍の波長の光ビームを照射してその反
射光量をモニタして得られる記録ピットとそれ以外の部
分からの反射光量のコントラストを利用して、近赤外線
の波長の再生光ビームを照射して得られる反射光量をモ
ニタして反射光量が強い時間間隔と反射光量が弱い時間
間隔を測定する方法が利用されている。なお、一般に
は、上述した記録媒体において、波長800nm程度の
近赤外線に対する反射率は、記録ピット部分以外(未記
録部、曲線b)の領域で80%程度で、記録ピット部分
(既記録部、曲線a)領域で40%程度である(ここで
示した反射率は凹凸がない滑らかな面に記録層を設けた
場合の値である)。
【0011】一方、上述した追記型光学的情報記録媒体
の未記録部に情報を記録する場合、上述した再生ビーム
と同じ波長の近赤外線(光ビーム)を用いると、図3に
示されるように、光ビームの吸収率は、曲線bに示すよ
うに、20%程度{100%−反射率−透過率(0%程
度)}に留まる。このことは、記録速度を向上できない
ことを示している。
【0012】すなわち、上述した1回だけ記録可能な情
報記録媒体は、可視光領域の波長の光ビームに対する反
射率が小さくエネルギー吸収率が大きいため、この波長
領域の光ビームを用いて情報を記録すれば、エネルギー
効率が改善され、結果として記録速度を高めることがで
きる。しかしながら、その一方で、可視光領域の波長の
光ビームに対しては、記録ピット部分と記録ピット以外
の部分の反射光量の差がほとんど無いため、記録に用い
た波長の光ビームを再生光ビームに用いることはできな
いという問題が生ずる。
【0013】この欠点を補うため、例えば特開平2−1
87937号公報に、『記録の際に記録層の光吸収性を
有する波長の記録光ビームを照射して情報を記録し、記
録光ビームの波長より低い光吸収性を示す波長の再生光
ビームにより先に記録された信号を再生する』ことが開
示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平2−
187937号公報に開示されている記録/再生方法に
よっても、記録時と再生時の光ビームの波長を変える
(複数の光源を設け、記録と再生に応じて使用する光源
を選択する)必要が生じる問題がある。
【0015】また、記録の際には記録層の光吸収性を有
する波長の記録光ビームを照射して信号を記録し、再生
の際には記録光ビームの波長より低い光吸収性を示す波
長の再生光ビームによって記録された信号を再生するこ
とで、再生信号のS/N比を確保しながら、記録時には
より速い速度で情報を記録することができるが、この方
法によっても、光源の最大出力のエネルギーによる制約
を受ける。なお、図2を用いて既に示したような特性を
有する記録層を用い、未記録部へ情報を記録する際に、
吸収率の高い波長の光ビームを用いるだけでは、記録速
度が向上しない問題がある。
【0016】すなわち、図2を用いて既に示したよう
に、波長800nm程度の近赤外線に対する未記録部の
吸収率が20%程度であっても、実際に情報が記録され
ると色素膜に変化が生じて吸収率が70%程度にまで上
昇するため、未記録部における吸収率の低い波長の記録
光ビームを照射すると、照射直後(開始の瞬間)には、
記録層の吸収率が低くエネルギーの利用効率も低いが、
記録ピットが形成されるにつれて、吸収率が上昇してエ
ネルギー効率が改善される現象が見られるが、同未記録
部に対して50%程度の吸収率を呈する波長の光ビーム
を用いたとしても上述したような吸収率の増加が生じな
いので、記録速度は、向上しない。
【0017】また、光学的情報記録媒体記録/再生装置
で一般に光源として用いられている半導体レーザは、温
度が変化することで発光波長が変化するため、情報記録
媒体の記録層の吸収率が大きく変わるような波長の光ビ
ームを用いて情報を記録すると、周囲の温度の変化等に
起因して半導体レーザ素子の温度が変化して発光波長が
変化することにより光学的情報記録媒体の記録層の吸収
率が変化して記録感度が大幅に変化し、例えば再生時に
ジッタが増大する問題がある。
【0018】またさらに、上述したように、記録用の波
長の光ビームを発生するレーザ素子と再生用の波長の光
ビームを発生するレーザ素子は、それぞれ独立に設けら
れているため、両レーザ素子の位置決めのための調整作
業に要求されるコストが増大する問題がある。
【0019】さらにまた、記録用の波長の光ビームを発
生するレーザ素子と再生用の波長の光ビームを発生する
レーザ素子のそれぞれから発生される光ビームを記録面
の同一位置に重ね合わせるためには、光源の相対的な位
置やコリメートレンズの焦点距離と対物レンズの焦点距
離との比を制限しなければならないことが知られてい
る。
【0020】また、記録用の光ビームの記録面上のビー
ムスポット径(0次光の直径)ωが小さければ、その
分記録密度を向上させることができるが、一般には、ω
は、対物レンズを出射する光ビームの出射角がθであ
るとき、 ω=0.32λ/sinθ で定義されるため、例えばθを30°とすると、sin
θ=0.5であり、ωは、約0.6λとなる(P2
6、(1−20)式、光ディスク技術、(株)ラジオ技
術社、1989,2,10)。しかしながら、上記式に
おいて、仮にθが、θ=90°を取ることができたとし
ても、sinθ=1で、ωは、0.32λであり、そ
れ以上にビームスポット径を小さくすることはできな
い。
【0021】この発明の目的は、記録速度が高く、しか
も記録済信号の安定な再生時が可能な光学的情報記録媒
体向けの記録/再生に利用される光ヘッド装置を提供す
ることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した問
題点に基づきなされたもので、2以上の光源を有し、情
報記録時には、それぞれの光源からの光ビームを同時に
照射するものであって、少なくとも1つの光源から放射
される光ビームの波長が光学的記録媒体の記録層の記録
部分により少なくとも反射または吸収されるエネルギー
量が未記録部分よりも高いことを特徴とする光学的情報
記録再生装置を提供するものである。
【0023】またこの発明は、複数の光源と、この複数
の光源からのそれぞれの光ビームを光学的情報記録媒体
の記録面の1点に集光させる光学系と、を有し、この光
学系は、焦点距離がF1である対物レンズと焦点距離が
F2であるコリメータレンズを含み、F2/F1が4〜
10の範囲を取ることを特徴とする光学的情報記録再生
装置を提供するものである。
【0024】さらにこの発明は、第1の波長の光ビーム
を出射する第1の光源と、第1の波長とは異なる第2の
波長の光ビームを出射する第2の光源と、前記第1の光
源からの光ビームと前記第2の光源からの光ビームを合
成するプリズムユニットと少なくとも対物レンズを含
み、前記第1および第2の光源のそれぞれから出射され
た光ビームを、概ね同一の光路に案内する光学系と、光
学的情報記録媒体で反射され、前記対物レンズを経て取
り込まれた反射光ビームを光電変換する検出器と、前記
第1および第2の光源と前記プリズムユニットとの間に
は、それぞれの光源から出射された光ビームのビームス
ポット径を変化させるビーム径変換装置が設けられてい
ることを特徴とする光学的情報記録再生装置を提供する
ものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態である光学的情報記録媒体への情報の記録
し、記録媒体から情報を再生可能な光ヘッド装置(光学
的情報記録/再生装置)について詳細に説明する。
【0026】図1に示されるように、光ヘッド装置1
は、第1の波長のレーザビーム(光ビーム)L1を放射
する第1の半導体レーザ素子11、第2の波長のレーザ
ビーム(光ビーム)L2を放射する第2の半導体レーザ
素子21を有する。
【0027】それぞれの半導体レーザ素子11,21
は、それぞれが放射するレーザビームL1,L2の偏光
の方向が互いに直交する向きになるよう配置されてい
る。
【0028】第1の半導体レーザ素子11を出射された
レーザビームL1は、第1のコリメートレンズ12によ
りコリメートされ、偏光ビームスプリッタ31の偏光ビ
ームスプリット面31aを通過したのち、λ/4板(リ
ターダ)32で偏光の方向が直線偏光から円偏光に変換
されて、対物レンズ33に案内される。
【0029】対物レンズ33に案内されたレーザビーム
L1は、対物レンズ33により、光学的情報記録媒体で
ある光ディスクDの図示しない記録層(透明な支持体と
反射膜との間の色素層)に収束される。なお、対物レン
ズ33は、第1のレーザ素子11からのレーザビームL
1の波長と第2のレーザ素子21からのレーザビームL
2の波長のそれぞれに対して色消しされている。
【0030】光ディスクDの記録層に集光され、反射膜
で反射されたレーザビームL1は、対物レンズ33に戻
され、λ/4板32をもう一度通過することにより、偏
光の方向が円偏光から光ディスクDに向かうときの偏光
の方向と90°異なる方向に向けられた直線偏光に変換
されて、偏光ビームスプリッタ31に戻される。
【0031】偏光ビームスプリッタ31に戻されたレー
ザビームL1は、ビームスプリット面31aにより反射
され、透過率が概ね20%のハーフミラービームスプリ
ッタ34を通過して、集束レンズ35で集光されて、光
検出器36の図示しない受光面に入射される。
【0032】一方、第2の半導体レーザ素子21を出射
されたレーザビームL2は、第2のコリメートレンズ2
2によりコリメートされ、ハーフミラービームスプリッ
タ34により、光強度の概ね80%(好ましくは、少な
くとも3/4以上の割合)が反射されて、偏光ビームス
プリッタ31に案内される。
【0033】偏光ビームスプリッタ31に導かれた第2
の半導体レーザ素子21からのレーザビームL2は、偏
光ビームスプリット面31aでもう一度反射(レーザビ
ームL2の偏光の方向は、既に説明したように、第1の
半導体レーザ素子11からのレーザビームL1の偏光の
方向に対して90°回転されているのでこの場合は、反
射)され、λ/4板32で偏光の方向が直線偏光から円
偏光に変換されて対物レンズ33に案内される。
【0034】対物レンズ33に案内された第2の半導体
レーザ素子21からのレーザビームL2は、対物レンズ
33により、光ディスクDの図示しない記録層(透明支
持体基板と反射膜との間の色素層)に収束される。
【0035】光ディスクDの記録層に到達し、反射膜で
反射された第2の半導体レーザ素子21からのレーザビ
ームL2は、対物レンズ33に戻され、λ/4板32を
通過することにより偏光の方向が円偏光から光ディスク
に向かうときの偏光の方向と90°異なる方向に向けら
れた直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ31に
戻される。偏光ビームスプリッタ31に戻されたレーザ
ビームL2は、同偏光ビームスプリッタを通過して第1
のレーザ素子11側に出射される。なお、このレーザビ
ームL2は、第1のレーザ素子11のAPC(オートパ
ワーコントロール)のための第1のレーザ素子11に一
体的に組み立てられるフォトディテクタに入射しないよ
う図示しない光路変更部材により光路変更され、あるい
は図示しない遮光部材により遮光される。
【0036】図1においては、2つのコリメータレンズ
12,22、λ/4板32および偏光ビームスプリッタ
31を用いた光ヘッド装置を例に説明したが、λ/4板
32や偏光ビームスプリッタ31を利用しない光ヘッド
装置においても、同様に構成できる。
【0037】すなわち、周知の半導体レーザ素子が1つ
の光ヘッド装置に対して、図1の点線で囲んだ部分40
に相当する第2のレーザ素子21と記録時のレーザビー
ムの合成のためのハーフミラービームスプリッタ34を
付加することで、ほとんどの光ヘッド装置に対応でき
る。
【0038】ところで、図2および図3を用いて既に説
明したように、光学的情報記録媒体のうちの1回だけ書
き込みが可能な追記型の記録媒体においては、記録に適
したレーザビームの波長と再生に適したレーザビームの
波長が異なる。
【0039】ここで、図1に示した光ヘッド装置1にお
いて、第1および第2のレーザ素子11,21が放射す
るレーザビームL1およびL2の波長を最適に組み合わ
せる(例えば第2のレーザ素子21が放射するレーザビ
ームL2の波長を、記録媒体の記録層が吸収するエネル
ギー量が極大となる波長とする)ことにより、記録時の
記録速度を高めることができる。
【0040】詳細には、記録媒体のエネルギー吸収特性
が図3を用いて既に示したように、波長800nm程度
の近赤外線に対する未記録部の吸収率が概ね20%程度
(曲線b)であったとしても、実際に情報が記録され始
めると色素膜に変化が生じて吸収率が概ね70%程度
(図2における曲線b参照)まで上昇するため、未記録
部に対して吸収率の低い波長の記録光ビームを照射した
場合、照射直後(開始の瞬間)には記録層の吸収率が低
くエネルギーの利用効率も低いが、記録ピットが形成さ
れるにつれて吸収率が上昇してエネルギー効率が改善さ
れる(記録速度が向上する)ことが認められる。このと
き、第2のレーザ素子21から放射されるレーザビーム
L2は、図4(a)に示されるように、記録開始時に、
大きな出力を与え、ある時間経過後に出力レベルを所定
の割合で低下させる方法により発光制御される。このよ
うな発光制御によれば、記録媒体に形成される記録ピッ
トの幅が時間の経過とともに広がりを有することが防止
できる。
【0041】なお、記録対象としての光学的情報記録媒
体としては、入手可能な追記型記録媒体であって、グル
ーブ(案内溝)の形状が螺旋状で、グルーブの幅が0.
8μm程度、グルーブの深さが0.1μm程度、かつグ
ルーブのピッチが1.6μm程度である直径120m
m、厚さ1.2mmの透明プラスチック板に、厚さ0.
1μm程度の有機色素と厚さ50nm程度の金(Au)
の膜(反射膜)が積層された記録層と、記録層(反射
膜)を保護する紫外線硬化樹脂等の保護層を有する周知
のCD−Rと呼ばれるグループの光ディスクを用いてい
る。
【0042】また、上述したCD−Rにおいては、記録
層すなわち有機色素は、シアニン系またはフタロシアニ
ン系もしくはアゾ系の有機色素の中から適当な材料を用
いることにより、後段に詳述する方法で形成された記録
ピット(既記録部分)と記録ピット以外の部分(未記録
部分)とが、近赤外の波長のレーザビーム(再生光)に
対して大きな反射率のコントラストを提供する。
【0043】以下、CD−Rに対する情報の記録および
CD−Rからの情報の再生について、詳細に説明する。
すなわち、以下に説明する方法により、再生信号のS/
Nを劣化させることなく記録時にレーザビームのエネル
ギーを効率よく記録層へ吸収させることができ、記録速
度を向上できる。
【0044】[例1]図1に示した光ヘッド装置1にお
いて、第1および第2の半導体レーザ素子11および2
1のそれぞれの発光波長がいづれも780nmとする。
【0045】以下、図示しない周知の制御回路からを用
い、記録信号を2つの半導体レーザ素子11,12のそ
れぞれに、並列に接続して、それぞれの半導体レーザ素
子を同時に駆動する。
【0046】これにより、記録層に投入されるレーザビ
ームのエネルギーは、単純に2倍とみなすことはできな
いが、いづれか一方のレーザ素子のみを駆動する方法に
比較して増大される。但し、光検出器36に案内される
反射光量は、周知の光ヘッド装置に比較して低下するの
で、図示しない増幅器の増幅率を上げることが好まし
い。
【0047】なお、周知の光ヘッド装置において、レー
ザ素子が放射するレーザビーム(エネルギー)を集光ス
ポットとして利用可能なレーザビームの強度は、レーザ
素子から放射されるレーザビームの全エネルギーの1/
4程度である。また、波長780nmのレーザビームを
放射する一般的な半導体レーザーの許容放射能力は、断
続放射において、50mW程度であるから、記録層に照
射されるエネルギーは、最大で12mW程度となる。
【0048】この条件に基づいて、CD−Rの線速度
(回転速度)を1m/秒から20m/秒まで変化させ、
記録パルスの長さ、記録パルスの間隔を線速度に応じて
変化させながら2つの半導体レーザ素子から、合計20
mWのレーザビームをCD−Rに照射してサンプルを作
成し、その後、記録済みトラック上を、0.1mWの一
定ビームを走引させて反射光量をモニタしたところ、線
速度20m/秒程度まで良好に変調された信号が得られ
た。
【0049】比較のために、一方のレーザ素子の出力を
停止して、出力を12mWととして同様のサンプルを作
成し、記録済みトラックに、0.1mWの一定ビームを
照射して反射光量をモニタしたところ、線速度が7m/
秒程度までは、良好に変調された信号が得られた。
【0050】従って、発光波長が等しい2つの半導体レ
ーザ素子を用いて同時にレーザビームを放射させること
により、レーザ素子が1個の周知の記録装置および記録
方法に比較して、記録速度を高めることができることが
確認された。
【0051】[例2]図1に示した光ヘッド装置1にお
いて、2つの半導体レーザ素子のうちの一方に波長78
0nmのレーザビームを放射する半導体レーザ素子を用
い、もう一方に波長730nmのレーザビームを放射す
る半導体レーザ素子を用いる。なお、それぞれのレーザ
素子からのレーザビームL1,L2をコリメートするそ
れぞれのコリメートレンズ12および22に、組み合わ
せられるレーザ素子が発光するレーザビームの波長の近
傍の波長のみ色消しとなる特性を与える[achromatic l
ensとする]ことで、先に説明した偏光ビームスプリッ
タ31を通過したレーザビームが残りのレーザ素子に入
射する影響を低減できる。
【0052】ここで、波長780nmのレーザビームを
一定出力で照射することにより周知のトラッキングとフ
ォーカシングとに利用し、断続的に波長730nmのレ
ーザビームを照射する。なお、それぞれのレーザ素子か
ら放射されるレーザビームの放射制御(発光タイミン
グ)は、図4(b)に示されるように、記録開始時に、
大きな出力を与え、ある時間経過後に出力レベルを所定
の割合で低下させる方法が利用される。このような発光
制御によれば、記録媒体に形成される記録ピットの幅が
時間の経過とともに広がりを有することが防止できる。
なお、図4(b)から明らかなように、波長730nm
のレーザビームは、一定強度で連続して発光されるので
はなく、所定強度の範囲内で出力が変動される。
【0053】この構成によれば、波長730nmの記録
ビームが照射されている間は、波長780nmのレーザ
ビームも照射され、結果的に、それぞれのレーザ素子か
らの2つのレーザビームが記録ビームを構成する。な
お、再生には、波長780nmの連続ビームを用いれば
よい。この場合、再生時の連続ビームの出力は、記録時
に準じた出力レベルでも、それよりも低い出力レベルで
もよい。
【0054】ところで、この例2の構成において、記録
時に波長780nmのレーザビームを波長730nmの
レーザビームと同時に記録に用いると、既に説明した通
り記録媒体の記録層に対する波長780nmのレーザビ
ームが未記録部で吸収される程度は、約20%程度であ
るが、記録が開始されると同時に概ね60%程度にまで
上昇するため、記録ピットが形成されるにつれて吸収率
が上昇し、エネルギー効率が改善される。従って、未記
録時に記録層が大きな吸収率を呈しない波長のレーザビ
ームであってもトリガーを与えることにより記録能力の
向上に寄与することから、記録速度が高められる。
【0055】なお、上述した条件を用いて、一方の光源
から波長780nm、2mWの連続ビームを照射しなが
らもう一方の光源から波長730nm、10mWの断続
ビームを照射して、線速度を1m/秒から20m/秒ま
で変化させ、記録パルスの長さ、記録パルスの間隔を線
速度に応じて変化させながらサンプルを作成し(このと
きのトラッキング、フォーカシングは、記録ビームを停
止している間に730nm、0.3mWのレーザビーム
を利用)、その後、記録済みトラック上を波長780n
m、0.1mWの一定ビームを走引させ、反射光量をモ
ニタしたところ、線速度15m/秒程度まで良好に変調
された信号が得られた。
【0056】ここで、比較のために、波長730nmの
レーザビームだけを用いて線速度を1m/秒から20m
/秒まで変化させ、記録パルスの長さ、記録パルスの間
隔を線速度に応じて変化させながら10mWの記録ビー
ムを断続的に照射したサンプルを作成し(このときのト
ラッキング、フォーカシングは記録ビームを停止してい
る間に730nm、0.3mWのレーザビームを利
用)、その後、同様に波長780nmのレーザビームを
走引させ、その時の反射光量をモニタしたところ、線速
度10m/秒程度までは、良好に変調された信号が得ら
れた。
【0057】ところで、この例2に示した構成は、再生
時においては、未記録部に低い吸収率を呈するレーザビ
ームを用いる必要があること、すなわち再生に利用可能
なレーザビームには、良好な再生信号を得ることのでき
る波長の制約があることを示すものである。このため、
再生用レーザビームを発するレーザ素子を記録時に兼用
する方法では、再生用のレーザビームの波長を自由に設
定できない。しかしながら、もう一方の記録ビームの波
長としては、記録媒体による吸収が最大となる所定の波
長の±10nmの変化に対して吸収率が変化しない任意
の波長のレーザビームを放射可能な半導体レーザ素子を
用いることができる。
【0058】従って、波長の異なるレーザビームを放射
する2つの半導体レーザ素子を用い、一方のレーザ素子
の発光波長を、記録媒体の記録層の吸収が最大となる波
長の近傍(±10nm)の波長とし、他の一方のレーザ
素子の発光波長を記録媒体に記録されている情報の再生
に適した波長とすることで、記録速度が高く、しかも安
定な再生信号を得ることのできる光ヘッド装置が提供さ
れる。
【0059】次に、温度変化により半導体レーザ素子か
ら放射されるレーザビームの波長の変化に対応可能な光
ヘッド装置について考察する。
【0060】図2および図3を用いて既に説明した吸収
/反射特性を有する記録層からなる光学的情報記録媒体
に対し、図1に示した光ヘッド装置1における第1の半
導体レーザ素子から波長780nmのレーザビームを、
第2の半導体レーザ素子から波長720nmのレーザビ
ームを用いて情報を記録することを考える。
【0061】記録媒体の記録層の吸収/反射特性が図2
および図3に示した特性である場合、第1のレーザ素子
が放射するレーザビームの波長780nmでは、吸収率
は、23%程度であるが、波長が±10nm変化する
と、吸収率は、17%程度から34%程度まで変化す
る。このときの変動率は、23%を100とすると、7
4%〜147%となる(吸収率の変化率は、−26%〜
+47%)。これに対し、第2のレーザ素子が放射する
波長720nmでは、吸収率は、64%程度であり、エ
ネルギー効率は高いが、波長が±10nm変化すると、
吸収率は、56%程度から71%程度まで変化する。こ
のときの変動率は、64%を100とすると、88%〜
110%となる(吸収率の変化率は、−12%〜+11
%)。
【0062】従って、それぞれのレーザ素子から放射さ
れるレーザビームのそれぞれの波長が±10nm変化す
ると、情報記録媒体の吸収率の変化率は、±10%を越
えて変化することになる。
【0063】このことは、同一出力のレーザビームを用
いて情報を記録した場合であっても、レーザ素子本体お
よび周囲の温度変化等により発光波長が±10nm変化
すると、記録感度が10%を越えて変化する結果とな
り、記録出力の制御により最適の大きさの記録ピット形
成が困難となる。なお、ここで言う最適の記録ピットの
大きさとは、再生時にジッタが最小になる記録ピットの
大きさを指す。
【0064】すなわち、光学的情報再生では、記録ピッ
トの長さおよび未記録部分の長さを信号として検出して
いるため、記録感度が変化すると、記録ピットの長さお
よび未記録部分の長さが変化して、ジッタが増加する。
【0065】ジッタの程度が一定値を越えると正しい再
生ができなくなるため、記録ピットの大きさは、最適値
にできるだけ近くなるよう制御されなければならず、波
長の変化に支配されることなく、レーザビームの出力制
御のみで精度良く記録ピットを形成できる記録方法が要
求される。
【0066】このことは、上述した例2において既に説
明したように、2つの半導体レーザ素子を用い、記録ビ
ームを放射するレーザ素子の波長として、記録媒体によ
る吸収が最大となる所定の波長の±10nmの変化に対
して吸収率が変化しない任意の波長のレーザビームを放
射させ、他の一方のレーザ素子の発光波長を記録媒体に
記録されている情報の再生に適した波長とすることで、
容易に達成される。なお、情報記録媒体の吸収率の変化
率は、好ましくは、±5%以下となるよう、記録ビーム
を放射するレーザ素子の波長が選択される。
【0067】図5は、図1に示した光ヘッド装置の別の
実施の形態を説明する概略図である。なお、図1に示し
た構成に類似した構成には、同一の符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0068】図5に示すように、光ヘッド装置101
は、第1の波長のレーザビーム(光ビーム)L1を放射
する第1の半導体レーザ素子11、第2の波長のレーザ
ビーム(光ビーム)L2を放射する第2の半導体レーザ
素子21を有する。
【0069】それぞれの半導体レーザ素子11,21
は、それぞれが放射するレーザビームL1,L2の偏光
の方向が互いに直交する向きになるよう配置されてい
る。
【0070】第1の半導体レーザ素子11を出射された
レーザビームL1は、第1のコリメートレンズ12によ
りコリメートされ、偏光ビームスプリッタ31の偏光ビ
ームスプリット面31aを通過したのち、λ/4板32
で偏光の方向が直線偏光から円偏光に変換されて、対物
レンズ33に案内される。
【0071】対物レンズ33に案内されたレーザビーム
L1は、対物レンズ33により、光学的情報記録媒体で
ある光ディスクDの図示しない記録層(透明な支持体と
反射膜との間の色素層)に収束される。
【0072】光ディスクDの記録層に集光され、反射膜
で反射されたレーザビームL1は、対物レンズ33に戻
され、λ/4板32をもう一度通過することにより、偏
光の方向が円偏光から光ディスクDに向かうときの偏光
の方向と90°異なる方向に向けられた直線偏光に変換
されて、偏光ビームスプリッタ31に戻される。
【0073】偏光ビームスプリッタ31に戻されたレー
ザビームL1は、ビームスプリット面31aにより反射
され、透過率が概ね20%のハーフミラービームスプリ
ッタ34を通過して、集束レンズ35で集光されて、光
検出器36の図示しない受光面に入射される。
【0074】一方、第2の半導体レーザ素子21を出射
されたレーザビームL2は、第2のコリメートレンズ2
2によりコリメートされ、コリメートされたレーザビー
ムの断面ビーム径の概ね中心部分を所定の割合で遮光す
る超解像素子111を通過することで、エネルギー強度
で定義される断面ビーム径が通常のレーザビームに比較
して縮小されて、ハーフミラービームスプリッタ34に
案内される。ハーフミラービームスプリッタ34に案内
された(エネルギー強度で定義されるビーム径が縮小さ
れた)レーザビームL2は、ビームスプリッタ34によ
り、光強度の概ね80%(好ましくは、少なくとも3/
4以上の割合)が反射されて、偏光ビームスプリッタ3
1に案内される。
【0075】偏光ビームスプリッタ31に導かれた第2
の半導体レーザ素子21からのレーザビームL2は、偏
光ビームスプリット面31aでもう一度反射(レーザビ
ームL2の偏光の方向は、既に説明したように、第1の
半導体レーザ素子11からのレーザビームL1の偏光の
方向に対して90°回転されているのでこの場合は、反
射)され、λ/4板32で偏光の方向が直線偏光から円
偏光に変換されて対物レンズ33に案内される。
【0076】対物レンズ33に案内された第2の半導体
レーザ素子21からのレーザビームL2は、対物レンズ
33により、光ディスクDの図示しない記録層(透明支
持体基板と反射膜との間の色素層)に収束される。
【0077】光ディスクDの記録層に到達し、反射膜で
反射された第2の半導体レーザ素子21からのレーザビ
ームL2は、対物レンズ33に戻され、λ/4板32を
通過することにより偏光の方向が円偏光から光ディスク
に向かうときの偏光の方向と90°異なる方向に向けら
れた直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ31に
戻される。
【0078】図6(a)は、図5に示した光ヘッド装置
に組み込まれる超解像素子を説明する概略図である。ま
た、図6(b)は、図6(a)に示した超解像素子を通
過したレーザビームのビームスポットを説明する概略図
である。
【0079】図6(a)に示されるように、超解像素子
111は、光軸と直交する断面方向からみた状態で、中
心が所定の割合で例えば金属薄膜により遮光されている
もので、超解像素子111を通過したレーザビームのエ
ネルギー分布は、図6(b)に示されるように、1次光
リングは、通常のレーザビームに比較して大きくなるも
のの、0次光リングの直径を小さくできる。この0次光
のリングの直径の小さなレーザビームは、記録用のレー
ザビームに用いると有益である。また、第1のレーザ素
子11からのレーザビームL1は、超解像素子111を
通過するレーザビームL2に比較して、断面ビームスポ
ットのリング全体の大きさが小さいので、トラッキング
用のレーザビームとして好都合である。なお、超解像素
子111が配置される位置は、配置可能なさまざまな位
置を取る。
【0080】なお、図7に示すように、コリメートレン
ズと超解像素子を一体とした複合レンズ113を用いて
もよい。
【0081】図5に示した光ヘッド装置101において
は、図示しないスポット移動機構を用いて、第1のレー
ザビームL1によるビームスポットと第2のレーザビー
ムL2によるビームスポットを所定の相対位置となるよ
う、(記録媒体Dの)記録面上に位置させ、トラッキン
グに適した第1のレーザビームL1を利用してトラッキ
ングを制御しながら、超解像素子111を通過した第2
のレーザビームL2により、記録媒体Dの記録面に情報
を記録する。このとき、例えば2つのビームスポット
が、記録面の同一トラックに、例えば10μmの間隔で
集光されるよう、第1および第2のレーザ素子11、2
1、偏光ビームスプリッタ31およびハーフミラービー
ムスプリッタ34を配置することで、トラッキングビー
ムに続いて記録用ビームを到達させるよう光学系を構成
でき、極めて小さなピットを提供できる。このことは、
光ディスクD上に形成されるピットの間隔を詰めて記録
したとしても、再生信号が劣化することを抑止できるの
で、記録密度を向上できる。
【0082】また、2つのレーザビームのビームスポッ
トが重なるよう光学系を構成することで、上述した例に
比較してピットはいくぶん大きくなるが、超解像素子を
用いない例に比較して小さなビームスポットが得られる
ので、記録時に2つのレーザビームのパワーを合成し
て、記録速度を高めることができる。
【0083】次に、図5に示した光ヘッド装置を用いた
実際の動作の例を説明する。
【0084】第1および第2のレーザ素子11、21の
それぞれの発光波長を例えば660nmとすると、2つ
のビームスポットをトラック上で一定間隔となるよう配
置した場合には、図8(a)に示すように、第1のビー
ムスポットAと第2のビームスポットBが、所定の間隔
(ここでは、10μm)で並ぶことになる。
【0085】一方、第1および第2のレーザビームのそ
れぞれのビームスポットを重ねる場合には、図8(b)
に示すように、通常のビームにより形成されるビームス
ポットの内側(中心部に)超解像によりエネルギーが集
約されたビームの0次光リングが重ねることで、光強度
の高い領域Cが形成される。また、通常のビームによる
ビームスポットの外側に、超解像により生じた強度の低
い大きな1次光リングが生じる。このとき、2つのレー
ザビームのパワー制御の例としては、 1)通常ビームのパワーを再生用とし、超解像ビームの
パワーを記録用とし、超解像ビームを記録すべき情報
(記録信号)で、強度変調する 2)通常ビームのパワーを再生用よりは強いが記録はで
きない中程度とし超解像ビームのパワーを記録用とし、
超解像ビームを記録すべき情報で強度変調する 3)超解像ビームのパワーを記録可能な大きさとし、記
録すべき情報で強度変調し、通常ビームのパワーも記録
用とし、同様に記録すべき情報で、強度変調する、さら
に、通常ビームが記録すべき情報で変調されて生じる
「強い」レベルの記録ビーム相互間(インターバル)の
パワーを、所定の強度(記録はできない)であるリード
ビームとする 4)超解像ビームのパワーを単独ビームでは記録できな
い強さ(中程度)とし、記録すべき情報で強度変調志、
通常ビームのパワーを記録用とし、さらに、通常ビーム
が記録すべき情報で変調されて生じる「強い」レベルの
記録ビーム相互間(インターバル)のパワーを、所定の
強度(記録はできない)であるリードビームとするのい
づれかの方法が利用可能である。なお、記録媒体が書換
可能型である場合、2つのビームを用いることにより、
一方のビームで既に記録されている消去し、他方のビー
ムで新たに情報を書き込むことができる。この場合、1
つのビームを用いる周知の例に比較して、パワー制御系
が簡単に構成できる(1つのビームを用いる構成では、
3段階のパワー制御が必要である)。
【0086】図9は、超解像素子に代わる別の光学要素
を説明する概略図である。
【0087】図9に示すように、断面が平行四辺形また
は矩形である回転体プリズム115を用いると、光量を
減少させる(超解像素子111では、遮光された部分の
レーザビームのエネルギーは損失となる)ことなく、超
解像を発生可能なビームスポットを提供できる。
【0088】図10は、図5に示した光ヘッド装置の変
形例を説明する概略図である。なお、図5に示した構成
に類似した構成には、同一の符号を付して詳細な説明を
省略する。
【0089】図10に示されるように、光ヘッド装置2
01は、波長660nmのレーザビーム(光ビーム)L
1を放射する第1の半導体レーザ素子11、波長630
nmのレーザビーム(光ビーム)L2を放射する第2の
半導体レーザ素子21を有する。
【0090】それぞれの半導体レーザ素子11,21
は、それぞれが放射するレーザビームL1,L2の偏光
の方向が互いに直交する向きになるよう配置されてい
る。
【0091】第1の半導体レーザ素子11を出射された
レーザビームL1は、第1のコリメートレンズ12によ
りコリメートされ、偏光ビームスプリッタ31の偏光ビ
ームスプリット面31aを通過したのち、λ/4板(リ
ターダ)32で偏光の方向が直線偏光から円偏光に変換
されて、対物レンズ33に案内される。
【0092】対物レンズ33に案内されたレーザビーム
L1は、対物レンズ33により、光学的情報記録媒体で
ある光ディスクDの図示しない記録層(透明な支持体と
反射膜との間の色素層)に収束される。
【0093】光ディスクDの記録層に集光され、反射膜
で反射されたレーザビームL1は、対物レンズ33に戻
され、λ/4板32をもう一度通過することにより、偏
光の方向が円偏光から光ディスクDに向かうときの偏光
の方向と90°異なる方向に向けられた直線偏光に変換
されて、偏光ビームスプリッタ31に戻される。
【0094】偏光ビームスプリッタ31に戻されたレー
ザビームL1は、ビームスプリット面31aにより反射
され、透過率が概ね20%のハーフミラービームスプリ
ッタ34および所定の波長の光のみを通過するバンドパ
スフィルタ211を通過し、集束レンズ35で集光され
て、光検出器36の図示しない受光面に入射される。
【0095】なおバンドパスフィルタ211は、第1の
レーザ素子11からの660nmの波長のレーザビーム
のみを透過する特性が与えられている。
【0096】一方、第2の半導体レーザ素子21を出射
された波長630nmのレーザビームL2は、第2のコ
リメートレンズ22によりコリメートされ、コリメート
されたレーザビームの断面ビーム径の概ね中心部分を所
定の割合で遮光する超解像素子111を通過すること
で、エネルギー強度で定義される断面ビーム径が通常の
レーザビームに比較して縮小されて、ハーフミラービー
ムスプリッタ34に案内される。ハーフミラービームス
プリッタ34に案内された(エネルギー強度で定義され
るビーム径が縮小された)レーザビームL2は、ビーム
スプリッタ34により、光強度の概ね80%(好ましく
は、少なくとも3/4以上の割合)が反射されて、偏光
ビームスプリッタ31に案内される。
【0097】偏光ビームスプリッタ31に導かれた第2
の半導体レーザ素子21からのレーザビームL2は、偏
光ビームスプリット面31aでもう一度反射(レーザビ
ームL2の偏光の方向は、既に説明したように、第1の
半導体レーザ素子11からのレーザビームL1の偏光の
方向に対して90°回転されているのでこの場合は、反
射)され、λ/4板32で偏光の方向が直線偏光から円
偏光に変換されて対物レンズ33に案内される。
【0098】対物レンズ33に案内された第2の半導体
レーザ素子21からのレーザビームL2は、対物レンズ
33により、光ディスクDの図示しない記録層(透明支
持体基板と反射膜との間の色素層)に収束される。
【0099】光ディスクDの記録層に到達し、反射膜で
反射された第2の半導体レーザ素子21からのレーザビ
ームL2は、対物レンズ33に戻され、λ/4板32を
通過することにより偏光の方向が円偏光から光ディスク
に向かうときの偏光の方向と90°異なる方向に向けら
れた直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ31に
戻される。このとき、仮に偏光ビームスプリッタ31を
通過した第2のレーザビームのうちの任意量がハーフミ
ラービームスプリッタ34の側に回り込んだとしても、
バンドパスフィルタ211により、検出器36に到達す
ることが阻止される。これにより、検出器36の出力す
なわち記録媒体Dに記録されている情報がノイズによっ
て劣化されることなく再生される。
【0100】図11は、図1に示した光ヘッド装置を用
いて、より高い精度で2つのレーザビームを重ねる方法
を説明するものである。なお、この図11は、図1に示
しした構成と同一である。なお、第1および第2のレー
ザ素子11、21には、それぞれが放射するレーザビー
ムの波長が780nmおよび660nmのレーザ素子を
用いる。
【0101】図11に示されるように、光ヘッド装置1
において、対物レンズ33の図示しない前側焦平面と記
録媒体Dの図示しない記録層との間の距離(通常、対物
レンズ33の焦点距離f33に一致される)F1と、第
1のレーザ素子11の発光点と第1のコリメートレンズ
12の図示しない前側焦平面との間の距離(通常、コリ
メートレンズ12の焦点距離f12に一致される)F2
を考える。
【0102】以下、F1とF2との比を考え、F2/F
1の大きさと光ヘッド装置1のさまざまな特性について
考察する。
【0103】F2/F1が1の場合、振動や衝撃等によ
り発光点側が最適位置からずれると、ビームスポットが
形成される位置も、同じだけずれてしまう。
【0104】F2/F1が5である場合、発光点側が最
適位置からずれると、ビームスポットが形成される位置
のずれは、1/5となる。
【0105】ところで、通常利用されるレーザ素子が放
射するレーザビームの放射角は、概ね15°であり、コ
リメートレンズ12の有効径を5mmとすると、F2=
20mmで、光の利用効率(レーザ素子からの光がコリ
メートレンズに入射する量)は、1/4となる。これに
対して、記録面上で必要なレーザビームのパワーは15
mW程度であり、通常のレーザ素子の出力が80mW前
後であるから、他の損失を考慮すると、光の利用効率を
1/4よりも低下させると、記録面に情報を記録できな
くなる問題がある。
【0106】また、対物レンズ33の焦点距離は、通常
2mm程度であるから、F2/F1の上限は、10とな
る。
【0107】このように、F2/F1は、10までの範
囲で、できるだけ大きくなるよう、光ヘッド装置1の対
物レンズ33とコリメートレンズ12(22)を配置す
ることが好ましい。しかしながら、F2/F1が大きく
なるにつれて(レーザ素子の)発光点とコリメートレン
ズとの間の距離が長くなり、光の利用効率が低下する。
なお、F2/F1を一定にして、例えば偏光ビームスプ
リッタ31、対物レンズ33およびコリメートレンズ1
2(22)を大きくし、レーザ素子に出力の大きな素子
を用いることで、光の利用効率の低下を抑止できるが、
装置が大きくなる問題がある。
【0108】これとは別に、レーザ素子が2つであるか
ら、一方のレーザ素子を予め決められた位置に固定し、
他のレーザ素子が放射するレーザビームのビームスポッ
トの位置を、既に固定されているレーザ素子からのレー
ザビームのビームスポットに一致するよう接着剤等によ
り固定する場合、接着剤により固定したレーザ素子が2
μmほどずれる恐れがある。この発明の光ヘッド装置に
おいて利用するレーザビームのビームスポット径は、概
ね1μmであり、先に説明したような製造上の理由によ
り2μmのずれが生じた場合においても、記録面上での
ビームスポットのずれを0.5μmに抑えるためには、
F2/F1は、4以上であることが要求される。従っ
て、F2/F1は、4〜10の範囲に設定されるべきで
ある。なお、2つのレーザ素子は、好ましくは、図12
に示すように、1つのハウジングに一体的に固定されて
いるものを用いることが有益である。
【0109】図12は、図1に示した光ヘッド装置に、
2つのレーザチップが一体に収容されたレーザユニット
を適用する例を説明する概略図である。なお、図1に示
した構成に類似した構成には、同じ符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0110】図12に示すように、光ヘッド装置401
は、発光するレーザビームの偏光の方向が同一に定義さ
れた2つのレーザチップ(素子)が一つの容器に収容さ
れている半導体レーザユニット403、レーザユニット
403からの2本のレーザビームL1,L2を、概ね同
一の光軸上に誘導する光路変換プレート(平行平板ガラ
ス)405、平行平板ガラス405を出射された概ね光
路が一致された2本のレーザビームL1,L2をコリメ
ートするコリメートレンズ407、コリメートレンズ4
07を通過した平行なレーザビームL1,L2を記録媒
体Dに向けて透過する偏光ビームスプリッタ409、偏
光ビームスプリッタ409を通過して記録媒体Dに向か
うレーザビームと記録媒体Dで反射されたレーザビーム
のアイソレーションを整合するλ/4板(リターダ)3
2、リターダ32を通過して偏光の方向が変更されたレ
ーザビームを記録媒体Dの記録層に集光する対物レンズ
33、記録媒体Dの記録面で反射されたレーザビームが
対物レンズ33で捕獲され、リターダ32を通過して偏
光の方向が記録媒体Dに向かう際の偏光の方向に比較し
て90°回転されて、偏光ビームスプリッタ409の偏
光ビームスプリット面409aで反射されたレーザビー
ムを検出器36に向けて集光する集光レンズ411から
なる。
【0111】なお、集光レンズ411は、2つのレーザ
チップのうちの一方が放射するレーザビームの波長が異
なる場合に、記録媒体Dに記録されている情報の再生光
である波長のレーザビームのみを透過する材質により構
成される。
【0112】また、集光レンズ411と偏光ビームスプ
リッタ409との間に、図10で示したと同様の一方の
レーザチップから放射されるレーザビームの波長のみを
通過するバンドパスフィルタが設けられてもよい。この
場合、集光レンズ411に特別なフィルターレンズを用
いる必要がなくなる。
【0113】以下、先に説明したと同様に、レーザユニ
ット403の2つのレーザチップのうちの一方が、波長
780nmのレーザビーム(光ビーム)L1を放射し、
他の一方が波長660nmのレーザビーム(光ビーム)
L2を放射する場合、レーザユニット403から放射さ
れた2本のレーザビームL1,L2は、平行平板ガラス
405により概ね同一の光路に案内され、コリメートレ
ンズ407によりコリメートされ、偏光ビームスプリッ
タ409の偏光ビームスプリット面409aを通過した
のち、λ/4板(リターダ)32で偏光の方向が直線偏
光から円偏光に変換されて、対物レンズ33に案内され
る。
【0114】対物レンズ33に案内されたレーザビーム
L1,L2は、対物レンズ33により、光学的情報記録
媒体である光ディスクDの図示しない記録層(透明な支
持体と反射膜との間の色素層)に収束される。
【0115】光ディスクDの記録層に集光され、反射膜
で反射されたレーザビームL1,L2は、対物レンズ3
3に戻され、λ/4板32をもう一度通過することによ
り、偏光の方向が円偏光から光ディスクDに向かうとき
の偏光の方向と90°異なる方向に向けられた直線偏光
に変換されて、偏光ビームスプリッタ409に戻され
る。
【0116】偏光ビームスプリッタ409に戻されたレ
ーザビームL1,L2は、ビームスプリット面409a
により反射され、集束レンズ411により一方の波長の
レーザビームのみが通過されて集光され、光検出器36
の図示しない受光面に入射される。
【0117】なお、図13に示した光ヘッド装置401
においては、2つのレーザビームのパワー制御の例とし
ては、一方のレーザビームのパワーを再生用(弱い)と
し、他方のレーザビームのパワーを記録用(強い)と
し、記録すべき情報(記録信号)で、記録用レーザビー
ムの強度を変調することで、記録時間を短縮しながら、
確実な記録が可能で、再生時には、少なくとも一方のレ
ーザチップからのレーザビームにより、安定に、記録さ
れている情報を再生できる。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の記録方
法によれば、1回だけ書き込みが可能な追記型光学的情
報記録媒体に対する情報の記録において、再生時の再生
信号の特性の劣化を招くことなく、記録層が吸収するエ
ネルギー量を向上できる。これにより、記録速度を高め
ることができる。
【0119】また、主として記録用の波長のレーザ光を
放射するレーザ素子の発光波長を、記録媒体の記録層の
エネルギー吸収が高い波長とすることができることか
ら、記録用レーザ光の波長変動が生じた場合であって
も、記録感度の変動を抑制できる。このことは、記録さ
れた信号に生じるジッタを抑制でき、安定性の高い記録
を達成できる。
【0120】さらに、対物レンズの前側焦平面と記録媒
体の記録層との間の距離F1と、レーザ素子の発光点と
コリメートレンズの前側焦平面との間の距離F2に関
し、F2/F1の大きさを最適な比率とすることを見い
だしたので、振動や衝撃の影響を受けにくく、また2つ
のレーザ素子(チップ)の固定距離の変位が生じた場合
でも、ビームスポットのずれを小さくできる。これによ
り、安定な、情報の記録/再生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である光ヘッド装置の構
成を示す概略図。
【図2】図1に示した光ヘッド装置により情報が記録さ
れる光学的情報記録媒体の記録層の反射率と波長との関
係を説明するグラフ。
【図3】図1に示した光ヘッド装置により情報が記録さ
れる光学的情報記録媒体の記録層のエネルギー吸収量と
波長との関係を説明するグラフ。
【図4】図1に示した光ヘッド装置による情報の記録に
際して、レーザ素子から放射されるレーザビームの発光
タイミングの制御の一例を示すタイミングチャート。
【図5】図1に示した光ヘッド装置の別の実施の形態を
示す概略図。
【図6】図5に示した光ヘッド装置に組み込まれる超解
像素子の概略および超解像素子により提供されるビーム
スポット中のエネルギー分布を説明する概略図。
【図7】図6(a)に示した超解像素子と同様の効果を
提供できる複合レンズの例を示す概略図。
【図8】図6(a)に示した超解像素子を通過したビー
ムスポットと通常のビームスポットのトラック上での配
列の例を説明する概略図。
【図9】図6(a)に示した超解像素子に比較して損失
の少ない回転体プリズムを説明する概略図。
【図10】図5に示した光ヘッド装置の変形例を示す概
略図。
【図11】図1に示した光ヘッド装置において、より高
い精度で2つのレーザビームを重ねる方法を説明するた
めの2つのレンズの配置を説明する概略図。
【図12】2つのレーザチップが一体に収容されている
レーザユニットを用いた光ヘッド装置の例を示す概略
図。
【符号の説明】 1 ・・・光ヘッド装置、 11 ・・・半導体レーザ素子、 12 ・・・コリメートレンズ、 21 ・・・半導体レーザ素子、 22 ・・・コリメートレンズ、 31 ・・・偏向ビームスプリッタ、 31a・・・ビームスプリット面、 32 ・・・λ/4板、 33 ・・・対物レンズ、 34 ・・・ハーフミラービームスプリッタ、 35 ・・・集束レンズ、 36 ・・・光検出器、 111 ・・・超解像素子、 113 ・・・複合レンズ、 115 ・・・回転体プリズム、 211 ・・・バンドパスフィルタ、 405 ・・・平行平板ガラス。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2以上の光源を有し、情報記録時には、そ
    れぞれの光源からの光ビームを同時に照射するものであ
    って、少なくとも1つの光源から放射される光ビームの
    波長が光学的記録媒体の記録層の記録部分により少なく
    とも反射または吸収されるエネルギー量が未記録部分よ
    りも高いことを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】前記光源は、第1および第2の光源を含
    み、それぞれの光源の少なくとも一方の光源が放射する
    光ビームの波長は、±10nmの波長変化に対して上記
    光学的情報記録媒体の未記録部の吸収率変化が±5%以
    内となる値であることを特徴とする請求項1記載の光学
    的情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】前記2つの光源は、同一の容器に、一体に
    配列されていることを特徴とする請求項1記載の光学的
    情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】前記2つの光源を出射された光ビームが照
    射される方向に所定の角度で配置された平行平板をさら
    に有することを特徴とする請求項1記載の光学的情報記
    録再生装置。
  5. 【請求項5】複数の光源と、この複数の光源からのそれ
    ぞれの光ビームを光学的情報記録媒体の記録面の1点に
    集光させる光学系と、を有し、 この光学系は、焦点距離がF1である対物レンズと焦点
    距離がF2であるコリメータレンズを含み、F2/F1
    が4〜10の範囲を取ることを特徴とする光学的情報記
    録再生装置。
  6. 【請求項6】前記複数の光源は、同一のケースに収容さ
    れていることを特徴とする請求項5記載の光学的情報記
    録再生装置。
  7. 【請求項7】第1の波長の光ビームを出射する第1の光
    源と、 第1の波長とは異なる第2の波長の光ビームを出射する
    第2の光源と、 前記第1の光源からの光ビームと前記第2の光源からの
    光ビームを合成するプリズムユニットと少なくとも対物
    レンズを含み、前記第1および第2の光源のそれぞれか
    ら出射された光ビームを、概ね同一の光路に案内する光
    学系と、 光学的情報記録媒体で反射され、前記対物レンズを経て
    取り込まれた反射光ビームを光電変換する検出器と、 前記第1および第2の光源と前記プリズムユニットとの
    間には、それぞれの光源から出射された光ビームのビー
    ムスポット径を変化させるビーム径変換装置が設けられ
    ていることを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】前記ビーム径変換装置は、円筒状で、入射
    光ビームと出射光ビームとの間で、外径および内径を変
    化させることを特徴とする請求項7記載の光学的情報記
    録再生装置。
  9. 【請求項9】前記ビーム径変換装置は、前記光源からの
    光ビームの中心部分の光を透過しない遮光構造を有する
    ことを特徴とする請求項7記載の光学的情報記録再生装
    置。
  10. 【請求項10】前記光学系の前記対物レンズと前記プリ
    ズムユニットとの間には、さらにコリメートレンズが設
    けられていることを特徴とする請求項7記載の光学的情
    報記録再生装置。
  11. 【請求項11】前記ビーム径変換装置は、前記コリメー
    トレンズを出射した光ビームの中心部分の光を透過しな
    い遮光構造を有することを特徴とする請求項10記載の
    光学的情報記録再生装置。
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