JP2001083395A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP2001083395A
JP2001083395A JP25758299A JP25758299A JP2001083395A JP 2001083395 A JP2001083395 A JP 2001083395A JP 25758299 A JP25758299 A JP 25758299A JP 25758299 A JP25758299 A JP 25758299A JP 2001083395 A JP2001083395 A JP 2001083395A
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JP
Japan
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lens group
speed
gain
servo control
movable
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JP25758299A
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English (en)
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Toshifumi Takaoka
俊史 高岡
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動レンズ群を高速で駆動させた場合の動作
音の発生を最小限に抑えることができるようにする。 【解決手段】 可動レンズ群を備えた撮像装置におい
て、その可動レンズ群の目標位置と現在の可動位置との
差に基づいて、可動レンズ群を駆動する駆動手段に供給
する駆動信号を生成させるサーボ制御を行うと共に、そ
のサーボ制御のゲインを、駆動手段の動作速度に応じて
可変設定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばビデオカメ
ラに適用して好適な撮像装置に関し、特にズームレンズ
と称される画枠調整が可能なレンズ装置を撮像レンズと
して備えたものに適用して好適な撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオカメラなどの撮像装置にお
いて、光学系としてズームレンズと称される画枠調整が
可能な焦点距離が可変できるレンズを備えたものがあ
る。この画枠調整は、例えば撮像装置が備える画枠設定
用のレバーの操作に基づいて、レンズ鏡筒内部の画枠設
定用レンズ群を、モータなどの駆動手段により駆動させ
て、所望の位置に設定するようにしてある。また、自動
的にフォーカス調整を行う機構を備えた撮像装置の場合
には、フォーカス調整用レンズ群についても、何らかの
方法で検出したフォーカス制御信号に基づいて、モータ
などの駆動手段により駆動させて、自動的に適正なフォ
ーカス位置とするようにしてある。
【0003】従来のこのような画枠設定用レンズ群やフ
ォーカス調整用レンズ群を駆動する手段としては、ステ
ッピングモータを使用したものと、サーボモータを使用
したものが存在する。ステッピングモータは、オープン
ループ制御であるため、サーボモータに比べて制御負荷
は小さいが、精度の高い制御には不向きである。このた
め、精度の高い制御を必要とするレンズ系の駆動手段と
しては、サーボモータが一般的に使用されている。従来
のサーボモータは、予め設定された一定のサーボゲイン
で駆動制御を行うようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ビデオカメ
ラなどの固体撮像素子を撮像手段として使用する撮像装
置の場合には、装置の小型化や高画素化のために、固体
撮像素子の1画素あたりの受光面積が減少する傾向にあ
り、撮像面における許容錯乱円が小さくなって、可動レ
ンズ群の駆動手段による駆動を、より高い位置精度で行
う必要が生じていて、従来のサーボモータによる一定サ
ーボゲインによる制御では精度が十分でない場合があ
る。
【0005】また、ビデオカメラのように撮像装置に音
声を拾うマイクロホンが取付けられている場合には、駆
動手段による可動レンズ群の駆動音が問題になる場合が
多々ある。特に、ビデオカメラは近年小型化する傾向に
あるため、レンズ装置とマイクロホンとが近接して配置
される場合が多く、このような場合、レンズ装置内での
可動レンズ群のサーボモータなどによる駆動音を、マイ
クロホンが拾ってしまう可能性が高く、このような事態
が発生すると、この装置が収音して録音される音には、
レンズ系のノイズが絶えず含まれることになり、収音信
号の音質が低下してしまう。
【0006】このサーボモータによる可動レンズ群の駆
動時のノイズの発生原因の1つとして、可動レンズ群の
駆動速度の高速化がある。即ち、例えば画枠設定用レン
ズ群をワイド端側からテレ端側まで1秒未満の非常に短
い時間で移動させるようにすることが要請され、フォー
カス調整用レンズ群についても、その画枠設定用レンズ
群の高速移動に伴って高速で移動させて、フォーカス制
御が高速でできるようにすることが必要である。ところ
が、このように高速でサーボモータを駆動させた際に
は、機構部品の負荷変動に起因する動作音が発生しやす
い問題があった。この機構部品の負荷変動が発生する原
因の1つとしては、高速動作のサーボ制御信号にノイズ
が混入することがある。
【0007】本発明はかかる点に鑑み、可動レンズ群を
高速で駆動させた場合の動作音の発生を最小限に抑える
ことができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、可動レンズ群
を備えた撮像装置において、その可動レンズ群の目標位
置と現在の可動位置との差に基づいて、可動レンズ群を
駆動する駆動手段に供給する駆動信号を生成させるサー
ボ制御を行うと共に、そのサーボ制御のゲインを、駆動
手段の動作速度に応じて可変設定するようにしたもので
ある。
【0009】本発明によると、可動レンズ群を駆動する
駆動手段の動作速度に応じて、サーボ制御のゲインが変
化し、高速動作時に位置検出手段で検出される位置情報
などのノイズ発生を最小限に抑えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
添付図面を参照して説明する。
【0011】図1は、本実施の形態の撮像装置の光学系
の制御構成を示した図である。本実施の形態では、撮像
装置としてビデオカメラとしてあり、そのビデオカメラ
が備えるレンズ装置10は、いわゆるズームレンズと称
される画枠調整が可能なレンズ(即ち焦点距離が可変で
きるレンズ)としてあり、複数配置されたレンズ群1,
2,3,4の内の1つのレンズ群2が画枠設定用レンズ
群としてある。この画枠設定用レンズ群2は、鏡筒内で
光軸方向に移動可能なレンズ群としてあり、サーボモー
タ13aにより駆動される。また、レンズ群4は、フォ
ーカス調整用のレンズ群としてあり、このフォーカス調
整用レンズ群4についても、鏡筒内で光軸方向に移動可
能なレンズ群としてあり、サーボモータ13bにより駆
動される。ここでは、各サーボモータ13a,13bは
リニアモータで構成され、サーボ回路37から駆動信号
が供給される。このリニアモータの構成の詳細について
は後述する。
【0012】各サーボモータ13a,13bにより駆動
されるレンズ群2,4の可動位置は、MR素子を使用し
たMRセンサ23,25で磁気的に検出するようにして
あり、この検出情報をサーボ回路37に供給するように
してある。
【0013】レンズ装置10により光学像が結像する面
には、撮像素子31が配置してあり、この撮像素子31
で光学像を電気的な撮像信号に変換する。撮像素子31
としては、例えばCCDイメージャが使用される。撮像
素子31から読出された撮像信号は、アナログ/デジタ
ル変換器32でデジタルデータに変換された後、撮像信
号処理回路33に供給し、適正な映像信号とする処理が
行われ、その処理された映像信号がこの撮像装置から出
力される。或いは、この撮像装置が映像信号記録部を備
えたビデオカメラである場合には、得られた映像信号が
その記録部で記録される。
【0014】ここで、撮像信号処理回路33内には、撮
像信号の所定成分(例えば輝度の高域成分)を検波する
検波回路34を備え、その検波回路34の検波信号を、
この撮像装置の撮像動作を制御する中央制御ユニット
(CPU)35に供給する。中央制御ユニット35で
は、この検波信号のレベルに基づいて、フォーカスの状
態(合焦状態)を判定し、その判定した合焦状態がジャ
ストフォーカス状態となるように自動フォーカス制御を
行う。このフォーカス制御は、中央制御ユニット35か
らサーボ回路37にフォーカス調整用レンズ群4の目標
位置情報を供給して、サーボ回路37でその目標位置に
フォーカス調整用レンズ群4を駆動するためのサーボ制
御処理を行ってモータ13bの駆動信号(電圧信号)を
生成させて、その駆動信号をサーボモータ13bに供給
し、フォーカス調整用レンズ群4の可動位置を調整する
ことで実現する。
【0015】また、中央制御ユニット35には、図示し
ないズーム操作キーの操作情報が供給される構成として
あり、このズーム操作キーの操作情報に基づいて、画枠
設定用レンズ群2の目標位置情報をサーボ回路37に供
給し、サーボ回路37でその目標位置に画枠設定用レン
ズ群2を駆動するためのサーボ制御処理を行ってモータ
13aの駆動信号(電圧信号)を生成させて、その駆動
信号をサーボモータ13aに供給し、画枠設定用レンズ
群2の可動位置を調整するようにしてある。この場合、
ズーム操作キーの操作状態により、サーボモータ13a
による画枠設定用レンズ群2の駆動速度を可変できる構
成としてあり、最も高速で駆動した際には、ワイド端
(即ち最も焦点距離が短い状態)からテレ端(即ち最も
焦点距離が長い状態)に画枠設定用レンズ群2が移動す
る時間が、1秒未満の非常に高速駆動できるようにして
ある。
【0016】なお、ズームレンズはフォーカスを合わせ
る位置(距離)が同じであっても、画枠(焦点距離)が
変化したとき、フォーカス調整用レンズ群4の可動位置
についても変化させないと、ジャストフォーカス状態を
維持できない。この焦点距離とジャストフォーカス状態
のフォーカス調整用レンズ群4の位置との対応関係につ
いては、中央制御ユニット35に接続されたメモリ36
に予め記憶させてある。そして、焦点距離が変化したと
き、中央制御ユニット35はメモリ36の記憶情報を読
出して、サーボ回路37にフォーカス調整用のサーボ制
御信号を供給して、フォーカス調整用レンズ群4の可動
位置を調整するようにしてある。この場合、サーボモー
タ13bによるフォーカス調整用レンズ群4の駆動につ
いも、非常に高速駆動できるようにしてあり、例えば上
述したように画枠設定用レンズ群2を高速で可動させた
とき、その移動に追随したフォーカス調整用レンズ群4
の可動位置を補正してジャストフォーカス状態を維持す
る処理についても、高速で行えるようにしてある。
【0017】図6は、焦点距離(ズーム位置)とフォー
カス位置(フォーカス調整用レンズ群4の可動位置)と
の関係の一例を示した図である。例えば、被写体から撮
像面までの距離が2mであるとき、ズーム位置をワイド
端Wからテレ端Tまで連続的に変化させたとき、適正な
フォーカス位置は最遠の端部F側から徐々に近い位置に
変化した後、再び最遠の端部F側に戻る山なりの特性と
なる。そして、それよりも被写体の位置が近い場合(例
えば80cm)には、より大きくフォーカス位置が変化
する。また、被写体の位置が非常に近い位置の場合(例
えば30cm)には、ワイド端Wからある程度の位置ま
でしか適正にフォーカスを合わせることができない。
【0018】このようなことを考慮して、中央制御ユニ
ット35は画枠設定用レンズ群2とフォーカス調整用レ
ンズ群4の目標位置を設定する演算処理を行い、その目
標位置のデータをサーボ回路37に供給する。サーボ回
路37でのサーボ制御用の演算処理を行う際には、サー
ボのループゲインをモータの駆動速度により変化させる
ようにしてある。このゲインを変化させる処理の詳細に
ついては後述する。
【0019】次に、レンズ群2,4を光軸方向に可動さ
せる機構の例を、図2〜図4を参照して説明する。図2
は、レンズ装置10の内部を示した図であり、複数のレ
ンズ群1,2,3,4と撮像素子31が光軸に沿って配
置してあり、レンズ群1及び3については固定させてあ
り、レンズ群2及び4については光軸方向に可動できる
構成としてある。なお図2では、各レンズ群1〜4によ
る光学系は簡略化して示してあり、実際にはそれぞれの
群は複数枚のレンズで構成される場合もある。また、可
動レンズ群の位置についても、図2の例に限定されるも
のではない。
【0020】レンズ群2,4を可動させるための構成と
しては、光軸に沿って2本の軸11,12が上下に配置
してあり、この2本の軸11,12に、各レンズ群2,
4の保持枠16,19が支持される構成としてある。即
ち、画枠設定用レンズ群2については、図3に示すよう
に、保持枠16に取付けられた軸支持部15a,15b
で2本の軸11,12に支持させる構成としてある。そ
して、光軸方向に延びたマグネットとヨークで構成され
る磁気回路13が、軸11に沿って配置してある。この
マグネットに対向して、図4に示すように、可動側にコ
イル14が配置してあり、コイル14にサーボ回路37
からの駆動信号を印加したとき、その電圧により光軸方
向に推進力(ローレンツ力)が得られる。ここで、電圧
値及びその極性をサーボ回路37がコントロールするこ
とで、適切な向きと大きさの推進力が得られて、所望の
方向及び速度でレンズ群2が移動する。このレンズ群2
の可動範囲は、例えば図2に範囲L1として示す範囲内
である。
【0021】そして、レンズ群2の保持枠16には、所
定のパターンで着磁させた棒状のマグネット22が取付
けてあり、図4に示すように、そのマグネット22と所
定のギャップをあけた固定側には、2相のMR素子を使
用したMRセンサ23が配置してあり、MRセンサ23
の出力からサーボ回路37がレンズ群2の可動位置を判
断する。
【0022】フォーカス調整用レンズ群4を可動させる
ための構成についても、同様の構成としてあり、図2に
示すように、保持枠19に取付けられた軸支持部18
a,18bで2本の軸11,12に支持され、磁気回路
13のマグネットに対向したコイル17にサーボ回路3
7から駆動信号を印加したとき、レンズ群4が移動する
構成としてある。このレンズ群4の可動範囲は、例えば
図2に範囲L2として示す範囲内である。
【0023】そして、レンズ群4の保持枠19にも、所
定のパターンで着磁させた棒状のマグネット24が取付
けてあり、そのマグネット24と所定のギャップをあけ
た固定側には、2相のMR素子を使用したMRセンサ2
5が配置してあり、MRセンサ25の出力からサーボ回
路37がレンズ群4の可動位置を判断する。
【0024】次に、この撮像装置で画枠設定用レンズ群
2及びフォーカス調整用レンズ群4の可動位置を変化さ
せる場合の処理について説明する。この可動位置を変化
させる際には、例えば図5に示すように、中央制御ユニ
ット35からサーボ回路37にそれぞれのレンズ群2,
4の目標位置の情報が得られ、基本的にはこの撮像装置
で撮像を行う周期である1フィールド(50Hz又は6
0Hz)周期で、その目標位置に移動させるようにすれ
ば良い。ここで本例の撮像装置の場合には、中央制御ユ
ニット35から得られる目標位置を、サーボ回路37内
での演算で内挿して、20kHz〜30kHz程度の周
期でそれぞれのレンズ群2,4の目標位置の情報が得ら
れるようにし、その内挿された周期の目標位置と現在位
置との差が無くなるような電圧を各モータ13a,13
bに印加して、サーボ制御を行う。
【0025】ここで、本例のサーボ回路37で各モータ
13a,13bに印加する出力電圧の算出処理について
説明すると、以下の数式の演算により実行される。
【0026】
【数1】モータの印加電圧=(位置ループゲイン)×
(目標位置−現在位置)+(速度ループゲイン)×(現
在位置の微分値)+(積分ゲイン)×∫(目標位置−現
在位置)dt+(静止摩擦ゲイン)×δ(現在位置の微
分値)
【0027】この式において、モータが高速で動作して
いるときには、1項目と2項目が最も有効になり、この
2つの項から決まる制御成績となるように電圧がコント
ロールされる。一方、モータが停止している状態では、
1項目と3項目と4項目が有効になり、目標位置と現在
位置が一致するように電圧がコントロールされる。この
とき、高速動作時に有効になる2項目については、MR
センサの検出出力の微分値を用いているため、回路ノイ
ズ成分の影響が高速になるほど大きくなる。
【0028】実際にモータの位置をサーボ制御する際に
は、図7に示すように、目標位置と実際位置との間のず
れであるエラー量が発生し、高速動作中の位置精度は回
路ノイズ成分の影響などで速度に比例して悪くなる。こ
のとき、本例においては、〔数1〕式の1項目と位置ル
ープゲインと速度ループゲインを、モータの駆動により
変化させるようにしてある。
【0029】即ち、図8に示すように、例えば1フィー
ルド期間で100μmまでの移動速度である場合には、
サーボ制御演算に使用する位置ループゲインを一定値と
し、この100μm/1フィールドの速度を越えたと
き、その速度の増加に比例して位置ループゲインを徐々
に低下させる。同様に、サーボ制御演算に使用する速度
ループゲインについても、図9に示すように、例えば1
フィールド期間で100μmまでの移動速度である場合
には一定値とし、この100μm/1フィールドの速度
を越えたとき、その速度の増加に比例して速度ループゲ
インを徐々に低下させる。
【0030】サーボモータ13aにより画枠設定用レン
ズ群2を100μm/1フィールド以上の速度で高速に
移動させたときには、1撮像画像中の画角の変化が大き
くなり、その影響で例えジャストフォーカス状態であっ
ても撮像される画像がぼけたものになってしまい、フォ
ーカス位置の精度を上げる必要はなくなる。特に望遠側
の焦点距離を設定している場合には、レンズのF値が小
さくなると共に画角の変化量が大きくなるため、シャッ
タースピードを上げるなどの処理が困難になり、画像の
ぼけがより顕著に現れてしまう。言い換えれば、本例の
ビデオカメラの場合には、画枠設定用レンズ群2の10
0μm/1フィールドまでの移動速度の場合には、撮像
される画像のぼけを防止できる。
【0031】このため、100μm/1フィールド以上
の速度で高速でモータを駆動している際には、位置ルー
プゲインと速度ループゲインを下げることを行っても、
実質的に撮像画像の画質が低下することがない。そし
て、位置ループゲインと速度ループゲインを下げたこと
により、回路ノイズ成分の影響が小さくなり、各モータ
13a,13bがノイズの影響のないスムーズな動きを
するようになって、可動レンズ群2,4の動きがスムー
ズなものになって、可動レンズ群2,4が動くときに発
生する動作音を最小限に抑えることができる。サーボ制
御信号に含まれるノイズ成分が大きい場合には、可動レ
ンズ群2,4の動きがスムーズなものにならない可能性
が高く、例えば本来の目標位置の近傍を行ったり来たり
するような動きを短時間の間に繰り返すようなことにな
ることがあり、このような動きがあると、動作音のノイ
ズが大きくなってしまう。
【0032】ここで、サーボ回路37によるループゲイ
ンの設定処理例を、図10のフローチャートに示すと、
例えば可動レンズ群の位置を変化させる駆動が必要であ
るかか否か判断し(ステップ101)、駆動させる必要
のある場合には、その駆動速度が所定速度以上の高速駆
動(例えば上述した100μm/1フィールド以上の高
速駆動)であるか否か判断し(ステップ102)、高速
駆動でないと判断したときには、位置ループゲインと速
度ループゲインを、それぞれ予め決められた一定値に設
定する(ステップ103)。そして、所定速度以上の高
速駆動であると判断した場合には、そのときの速度に応
じて速度ループゲインと位置ループゲインを予め決めら
れた一定値から低下させる処理を行う(ステップ10
4)。
【0033】そして、ステップ103又は104で設定
された速度ループゲインと位置ループゲインを使用し
て、目標位置と現在位置とからモータのサーボ制御処理
を行い(ステップ105)、ステップ101の判断に戻
る。
【0034】このようにしてサーボ制御処理を行うこと
で、撮像装置内の可動レンズ群を高速駆動する際の動作
音の発生を最小限に抑えることができ、撮像装置そのも
のの低騒音化を図ることができる。また、例えば撮像装
置をビデオカメラに適用した場合のように、マイクロホ
ンを内蔵して、撮像と同時に音声の録音を同時に行う構
成としてある場合には、マイクロホンをレンズ装置に近
接して配置しても、レンズ装置の騒音を拾うことがなく
なり、マイクロホンの設置位置の自由度が向上して、ビ
デオカメラの小型化に貢献する。
【0035】なお、上述した実施の形態では、位置ルー
プゲインと速度ループゲインの双方を、高速の動作時に
低下させるようにしたが、いずれか一方のループゲイン
だけを低下させるようにしても、それなりの効果が得ら
れる。また、上述した実施の形態では、画枠設定用レン
ズの駆動モータと、フォーカス調整用レンズの駆動モー
タの双方のサーボ制御に適用したが、いずれか一方のモ
ータの制御に適用しても良い。例えば、フォーカス調整
用レンズのサーボモータだけに適用しても良い。また、
画枠設定用レンズを備えない(即ちズームレンズでな
い)レンズ装置において、フォーカス調整用レンズだけ
を可動させる場合にも適用できる。
【0036】また、上述した実施の形態では、ループゲ
インを変化させる高速駆動として、1フィールド期間に
100μm以上の高速駆動を行う場合としたが、この値
については適用される撮像装置により変化するものであ
り、上述した値に限定されるものではない。また、その
高速駆動時のループゲインの低下状態としては、図8,
図9に示したような速度に比例した連続的なゲイン制御
を行うものとしたが、このような連続的なゲイン変化で
なくても良い。例えば、一定の値以上の高速駆動時に、
単にゲインを所定値低下だけ低下させるような制御を行
っても良い。
【0037】また、サーボモータの構成についても、上
述した実施の形態ではリニアモータとしたが、他の構成
の駆動手段を適用しても良い。さらに、撮像装置そのも
のの構成についても、同様のレンズ装置を使用して撮像
を行う装置であれば、ビデオカメラ以外の撮像装置(ス
チルカメラなど)にも適用できるものである。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によると、可動
レンズ群を駆動する駆動手段の動作速度に応じて、サー
ボ制御のゲインが変化し、例えば高速動作時のゲインを
低く設定することで、高速動作時に位置検出手段で検出
される位置情報などのノイズ発生を最小限に抑えること
ができ、サーボ制御信号のノイズに起因する可動レンズ
群の駆動機構の負荷変動によるノイズ発生を最小限に抑
えることができる。
【0039】請求項2に記載した発明によると、請求項
1に記載した発明において、サーボ制御手段により可変
設定するゲインは、検出手段が検出した可動レンズ群の
現在位置の微分値に乗算する速度ループゲインであり、
動作速度が高速であるとき、ゲインを低く設定するよう
にしたことで、速度ループゲインに基づいた良好なノイ
ズ制御が行え、音響ノイズ発生の抑圧が良好にできる。
【0040】請求項3に記載した発明によると、請求項
1に記載した発明において、サーボ制御手段により可変
設定するゲインは、目標位置設定手段が設定した目標位
置と、検出手段が検出した現在位置との差に乗算する位
置ループゲインであり、動作速度が高速であるとき、ゲ
インを低く設定するようにしたことで、位置ループゲイ
ンに基づいた良好なノイズ制御が行え、音響ノイズ発生
の抑圧が良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるサーボ制御構成例
を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるレンズ装置の内部
構造例を示す構成図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるレンズ可動機構を
側面から拡大して示す拡大図である。
【図4】本発明の一実施の形態によるレンズ可動機構を
正面から拡大して示す拡大図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるサーボ目標位置演
算処理例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるズーム位置とフォ
ーカス位置の関係の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態のサーボ制御による目標
位置と実際位置とのずれの例を示す説明である。
【図8】本発明の一実施の形態による位置ループゲイン
の制御例を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態による速度ループゲイン
の制御例を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態によるゲイン設定処理
例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,3…固定レンズ群、2…画枠設定用レンズ群、4…
フォーカス調整用レンズ群、10…レンズ装置、11,
12…軸、13…磁気回路、13a…画枠設定用リニア
モータ、13b…フォーカス調整用リニアモータ、14
…コイル、15a,15b…軸支持部、16…画枠設定
用レンズ群保持枠、17…コイル、18a,18b…軸
支持部、19…フォーカス調整用レンズ群保持枠、2
2,24…位置検出用マグネット、23,25…MRセ
ンサ、31…撮像素子、32…アナログ/デジタル変換
器、33…撮像信号処理回路、34…検波回路、35…
中央制御ユニット、36…メモリ、37…サーボ回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系として可動レンズ群を有する撮像
    装置において、 上記可動レンズ群の目標位置設定手段と、 上記可動レンズ群を可動させる駆動手段と、 上記可動レンズ群の可動位置検出手段と、 上記可動レンズ群の目標位置と上記検出手段が検出した
    現在位置との差に基づいて、上記駆動手段に供給する駆
    動信号を生成させるサーボ制御を行うと共に、そのサー
    ボ制御のゲインを、上記駆動手段の動作速度に応じて可
    変設定するサーボ制御手段とを備えた、 撮像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撮像装置において、 サーボ制御手段により可変設定するゲインは、上記検出
    手段が検出した現在位置の微分値に乗算する速度ループ
    ゲインであり、動作速度が高速であるとき、ゲインを低
    く設定するようにした、撮像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の撮像装置において、 サーボ制御手段により可変設定するゲインは、上記目標
    位置設定手段が設定した目標位置と、上記検出手段が検
    出した現在位置との差に乗算する位置ループゲインであ
    り、動作速度が高速であるとき、ゲインを低く設定する
    ようにした、 撮像装置。
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