JP2001082844A - 気化冷却装置 - Google Patents

気化冷却装置

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JP2001082844A
JP2001082844A JP26131699A JP26131699A JP2001082844A JP 2001082844 A JP2001082844 A JP 2001082844A JP 26131699 A JP26131699 A JP 26131699A JP 26131699 A JP26131699 A JP 26131699A JP 2001082844 A JP2001082844 A JP 2001082844A
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祐介 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却遅れや冷却ムラを生じることのない気化
冷却装置を得ること。 【解決手段】 反応釜1のジャケット部2に制御弁28
を介して冷却流体供給通路7を接続する。制御弁28の
出口側に圧力センサ15を取り付ける。冷却流体供給通
路7のジャケット部2側端部に図示しないスプレーノズ
ルを取り付ける。ジャケット部2内にも圧力センサ12
を取り付ける。ジャケット部2へは、制御弁28から一
定量の冷却流体が供給されることにより、被冷却物に冷
却遅れや冷却ムラを生じることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却室内を吸引手
段で吸引しながら被冷却物を冷却流体の蒸発潜熱によっ
て気化冷却するものに関し、具体的には、重合や縮合等
の各種反応を行う反応釜の冷却装置、食品や医療品等の
気化冷却装置に関する。これらの被冷却物は、少しの温
度変化によって変質してしまう場合があり、高精度の温
度制御が必要とされる。
【0002】
【従来の技術】従来の気化冷却装置としては、例えば特
開平11−230653号公報に示されたものがある。
これは、反応釜1のジャケット部2に冷却流体供給管4
から開閉弁32とノズル5を介して冷却流体を供給する
ことにより、反応釜を気化冷却するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは、
ノズルから噴射する冷却流体の量が変動して、冷却遅れ
や冷却ムラを生じる問題があった。ノズルから供給され
る冷却流体は、開閉弁の弁開度に応じて所定の量がジャ
ケット部に供給されるのであるが、例えばジャケット部
内の圧力状態が変化すると、ノズル前後の圧力差が変動
してしまい、その結果ノズルから供給される流体量も変
化してしまい、冷却遅れや冷却ムラを生じてしまうので
ある。
【0004】従って本発明の課題は、気化冷却室に供給
する冷却流体の量を、常に一定量に維持することによっ
て、冷却遅れや冷却ムラを生じることのない気化冷却装
置を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段は、流体を吸引する吸引手段と、該吸引手段に
連通した気化冷却室と、該気化冷却室に噴射手段を介し
て冷却流体を供給する冷却流体供給通路と、気化冷却室
から冷却流体を排出する冷却流体排出通路を設けて、気
化冷却室で冷却流体の蒸発潜熱により被冷却物を気化冷
却するものにおいて、冷却流体の噴射手段の前後の圧力
差を検出する差圧検出手段を取り付けて、当該差圧検出
手段からの検出信号に応じて弁開度を制御する制御弁を
冷却流体供給通路に配置したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】差圧検出手段により冷却流体の噴
射手段の前後の差圧を検出して、この検出信号に応じて
差圧が一定になるように制御弁の開度を制御することに
より、噴射手段の前後の差圧を常に一定に維持して、冷
却流体の噴射量を気化冷却室の圧力変動に関わらず一定
量に維持することができ、冷却遅れあるいは冷却ムラを
防止することができる。
【0007】
【実施例】本実施例においては、気化冷却室として反応
釜1のジャケット部2を用いた例を示す。気化冷却室と
してのジャケット部2を備えた反応釜1と、吸引手段と
しての真空ポンプ4と、ジャケット部2に冷却流体を供
給する冷却流体供給通路7と、冷却流体供給通路7に配
置した制御弁28、及び、ジャケット部2から冷却流体
を排出する冷却流体排出通路11で気化冷却装置を構成
する。
【0008】反応釜1は、ほぼ全周にわたりジャケット
部2を形成し、内部に図示しない被冷却物を収容すると
共に、被冷却物の温度を検出する温度センサ10を備え
る。ジャケット部2にジャット部2内の圧力を検出する
圧力センサ12と、同様に温度を検出する温度センサ1
3を取り付ける。ジャケット部2の下部には、冷却流体
排出通路11に制御弁8を取り付けて後述する熱交換器
3と接続する。
【0009】熱交換器3は、内部に冷却流体排出通路1
1と連通した排出流体コイル6を設けたもので、下端部
に冷却流体管5をポンプ9を介して接続すると共に、上
端部に冷却流体供給通路7と連通した管路26を接続す
る。冷却流体管5から供給される冷却流体が、熱交換器
3内の排出流体コイル6で熱交換されて、管路26と冷
却流体供給通路7、及び、冷却流体供給通路7のジャケ
ット部2側端部に取り付けた図示しない噴射手段として
のスプレーノズルからジャケット部2に供給されて、反
応釜1内の被冷却物を気化冷却するものである。
【0010】冷却流体供給通路7内で制御弁28の出口
側に圧力センサ15を取り付けて、制御弁28の出口側
の冷却流体の圧力を検出する。ジャケット部2に取り付
けた圧力センサ12でジャケット部2内の圧力を検出し
て、これら双方の圧力センサ12,15で差圧検出手段
を構成する。圧力センサ12,15は図示はしないが圧
力コントローラを介して制御弁28と接続する。制御弁
28は、圧力センサ12,15からの検出信号によっ
て、双方の圧力差が所定値を維持するように弁開度を自
動的に制御して、噴射手段からジャケット部2に供給さ
れる冷却流体の量を一定量に維持するものである。
【0011】熱交換器3の排出流体コイル6の二次側に
は、吸引手段としての真空ポンプ4を接続する。また、
熱交換器3上部の管路26と冷却流体供給通路7の間
に、エゼクタ式のインラインヒータ21と温度センサ2
7を配置する。このインラインヒータ21にはコントロ
ールバルブ22と逆止弁23を介して熱交換流体供給管
24を接続する。このインラインヒータ21は、ジャケ
ット部2に冷却流体を供給する冷却流体供給通路7の流
体温度を、例えば加熱用の蒸気又は冷却用の冷却水をコ
ントロールバルブ22の弁開度をコントロールして供給
することにより任意に且つ補助的に温度制御できるもの
である。
【0012】本実施例においては、ジャケット部2で冷
却流体による気化冷却のみならず、加熱用の蒸気を供給
して蒸気加熱を行うこともできるものである。即ち、ジ
ャケット部2に、加熱用蒸気供給管30を、減圧弁31
とコントロールバルブ32と気液分離器45と圧力セン
サ33をそれぞれ介して接続する。ジャケット部2の下
端部に加熱用蒸気が凝縮したドレンを排出するドレン排
出管34を接続する。ドレン排出管34は、開閉弁35
とスチームトラップ36を並行に配置して、加熱用の吸
引手段37と接続する。加熱用の吸引手段37は、エゼ
クタ38とタンク39と循環ポンプ40で構成して、エ
ゼクタ38でジャケット部2内のドレン及び凝縮しきれ
なかった一部の蒸気を吸引するものである。
【0013】加熱用の吸引手段37の循管路を分岐して
管路41により加熱用蒸気供給管30と接続する。管路
41には、ストレーナ42と開度調整弁43を取り付け
る。管路41から加熱用蒸気供給管30に、吸引手段3
7を循環する循環流体の一部を供給することによって、
加熱用蒸気供給管30内の蒸気の温度を適宜低下させる
ことができるものである。特に、加熱用蒸気が過熱蒸気
となった場合に、循環流体を供給することにより、飽和
温度蒸気とするのに適したものである。
【0014】図示はしていないが、各センサやコントロ
ールバルブや制御弁やその他の弁、あるいは、ポンプ等
はコントローラや制御部と接続して集中制御できるよう
にする。
【0015】反応釜1内の図示しない被冷却物を冷却す
る場合は、制御弁28と冷却流体供給通路7とスプレー
ノズル等の噴射手段から所定温度の冷却流体をジャケッ
ト部2内の全体に且つ均一に供給することにより、冷却
流体が反応釜1内の被冷却物の熱を奪って気化して、そ
の蒸発潜熱によって被冷却物を気化冷却する。この場
合、制御弁28から供給される冷却流体は、圧力センサ
12,15によって差圧が一定に維持されて、その結果
供給量も一定量に維持される。
【0016】例えば、反応釜1内の被冷却物の実際の温
度が61乃至62℃程度であり、この被冷却物の温度を
60℃に冷却する場合は、ジェケット部2内の冷却流体
温度が58乃至59℃程度となるように、熱交換器3で
熱交換し、あるいは、インラインヒータ21で温度制御
することにより、被冷却物の温度のバラツキ、オーバー
シュートを防止して精度良く所定値に維持することがで
きる。
【0017】また本実施例においては、制御弁8の弁開
度を調節してジャケット部2内の温度、あるいは、圧力
を更に精度良く制御することにより、被冷却物の温度精
度を向上することができる。
【0018】ジャケット部2で被冷却物の熱を奪って気
化した気化蒸気と、気化せずに残った冷却流体は、ジャ
ケット部2下部の冷却流体排出通路11と制御弁8を通
って熱交換器3に至り、供給される冷却流体と熱交換し
て、真空ポンプ4から系外へ排出される。
【0019】
【発明の効果】気化冷却室に供給する冷却流体の量を、
常に一定量に維持することによって、冷却遅れや冷却ム
ラを生じることのない気化冷却装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気化冷却装置の実施例を示す構成図。
【符号の説明】
1 反応釜 2 ジャケット部 3 熱交換器 4 真空ポンプ 6 排出流体コイル 7 冷却流体供給通路 11 冷却流体排出通路 12 圧力センサ 15 圧力センサ 28 制御弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を吸引する吸引手段と、該吸引手段
    に連通した気化冷却室と、該気化冷却室に噴射手段を介
    して冷却流体を供給する冷却流体供給通路と、気化冷却
    室から冷却流体を排出する冷却流体排出通路を設けて、
    気化冷却室で冷却流体の蒸発潜熱により被冷却物を気化
    冷却するものにおいて、冷却流体の噴射手段の前後の圧
    力差を検出する差圧検出手段を取り付けて、当該差圧検
    出手段からの検出信号に応じて弁開度を制御する制御弁
    を冷却流体供給通路に配置したことを特徴とする気化冷
    却装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009165936A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Tlv Co Ltd 加熱冷却装置
JP2011021832A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Tlv Co Ltd 気化冷却装置
JP2011021831A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Tlv Co Ltd 気化冷却装置
JP2011189293A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Tlv Co Ltd 熱交換器

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