JP2001082677A - 管路の補修方法 - Google Patents

管路の補修方法

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JP2001082677A JP26435699A JP26435699A JP2001082677A JP 2001082677 A JP2001082677 A JP 2001082677A JP 26435699 A JP26435699 A JP 26435699A JP 26435699 A JP26435699 A JP 26435699A JP 2001082677 A JP2001082677 A JP 2001082677A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 裏込め材の注入時に支保を組んだり水圧をか
ける等の耐圧対策が不要で、比較的強度の低い安価な裏
込め材を用いても、腐食等による痛みの激しい既設管に
適用して高い強度を与えることのできる管路の補修方法
を提供する。 【解決手段】 マンホールからの搬入が可能なように周
方向および軸方向にそれぞれ適宜数に分割された補修部
材1を、マンホールHまたは既設管P内で筒状に組み立
てるとともに、その補修部材1として、補修後の管路の
表面材を形成する樹脂板11と、その樹脂板11と既設
管Pの内面との間に位置して当該樹脂板11に対して一
体化される補強材12a,12bによって構成されたも
のを用いることで、補修部材1自体の強度を従来に比し
て飛躍的に向上させ、それ自体で裏込め材の注入圧に耐
えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水道管路等の既
設管路の補修方法と、その補修方法に用いられる管路補
修材に関し、特に、人が管路内に入って補修可能な口径
800mm以上の大口径管路を補修するのに適した管路
の補修方法および管路補修材に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば下水道の大口径管を開削すること
なく補修する方法として、従来、片面にリブが形成され
た塩化ビニル製の帯状プロファイルを既設管内で螺旋状
に巻回して製管するとともに、その内側から支保材を組
んだ状態で、既設管とプロファイルとの間に裏込め材を
注入する方法や、同じく塩化ビニル製のやや幅広の帯状
(ストリップ)材を管内で螺旋状に巻回して既設管内面
に沿わせるとともに、既設管の内面との間に裏込め材を
注入する際の注入圧を低く抑えるために、帯状材を巻回
する前に、既設管内面の上部に裏込め材注入用ホースを
通すスペースを形成するためのスペーサを取り付ける方
法、あるいは、スタッドのついたポリエチレンチューブ
を既設管内に引込み、裏込め材の注入時にチューブ内に
水圧をかけることによって、そのチューブの変形を防止
する方法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な従来の管路の補修方法においては、裏込め材の注入時
に支保材を組んだり、水圧をかけたり、あるいは前もっ
て裏込め材注入用ホースを通すためのスペーサを設ける
など、多大な労力と時間を要し、その費用も膨大なもの
となってしまう。
【0004】また、以上の従来の管路の補修方法では、
いずれも、補修部材自体の強度が低く、裏込め材との一
体化によって必要強度を得るような構造となっているた
め、補修部材の裏込め材に接する側の面にリブを密に配
する必要があり、その多数のリブの存在によって裏込め
材が充分に行き渡らないという問題がある。ここで、そ
の問題を解決するために、および、裏込め材の注入圧を
低減させるために、裏込め材に流動化材が添加されるの
であるが、その分のコストが上昇するという問題があ
る。更に、必要強度を裏込め材に頼っているが故に、裏
込め材に相応の強度が要求される結果、その価格が高価
なものになるという欠点もある。更にまた、補修部材自
体の強度が低いために、既設管の痛みがひどくその強度
が著しく低下している場合の補修には不適当である。
【0005】本発明はこのような従来の管路の補修方法
における諸問題点を一挙に解決すべくなされたもので、
裏込め材の注入時に支保を組んだり水圧をかける等の耐
圧対策を必要とすることなく、また、流動化材等を添加
することなく裏込め材を既設管と補修材の間に充分に行
き渡らせることが可能で、更に、裏込め材の強度を従来
に比して低くして安価な裏込め材を用いても、腐食等に
よる痛みの激しい既設管に適用して補修後の管路の強度
を十分に高くすることのできる管路の補修方法と、その
方法に用いるのに適した管路補修材の提供を目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の管路の補修方法は、マンホールからの搬入
が可能なように周方向および軸方向にそれぞれ適宜数に
分割された補修部材を、マンホールまたは既設管内で既
設管の内周面に沿った筒状の補修材に組み立てて既設管
内に挿入し、その補修材と既設管との間隙に裏込め材を
注入する管路の補修方法において、上記補修部材が、補
修後の管路の表面材としての樹脂板と、その樹脂板と既
設管内面との間に位置して当該樹脂板と一体化され、裏
込め材の注入時における圧力に耐える高剛性の補強材と
からなることによって特徴づけられる(請求項1)。
【0007】また、請求項2に係る発明の管路補修材
は、請求項1に記載の管路の補修方法で用いる補修材で
あって、既設管内面に沿って筒状に配置される樹脂板
と、その樹脂板と既設管内面との間に位置して当該樹脂
板と一体化される補強材を有し、その補強材は、筒状に
組み立てられた樹脂板の外周面に沿った複数のリング状
部材を含むことによって特徴づけられる。
【0008】一方、請求項3に係る発明の管路補修材
は、おなじく請求項1に記載の管路の補修方法で用いる
補修材であって、既設管内面に沿って筒状に配置される
樹脂板と、その樹脂板と既設管内面との間に位置して当
該樹脂板と一体化される補強材を有し、上記樹脂板に
は、筒状に組み立てられた状態で軸方向に沿って伸びる
複数のパイプ状部材が一体化されているとともに、その
各パイプ状部材に挿入されるシャフトを介して、上記補
強材が樹脂板に一体化されることによって特徴づけられ
る。
【0009】本発明は、補修部材自体に十分な強度を持
たせることによって、裏込め材の注入時における圧力に
よる補修部材の変形を防止すべく支保を組んだり水圧を
かけることを不要とするとともに、腐食等の激しい既設
管に対しても十分な強度を付与することができ、しかも
裏込め材との一体化による強度を得るべく多数のリブを
密に配することが不要となることから、流動化材を添加
することなく補修部材と既設管の間での裏込め材の流動
を容易化させようとするものである。
【0010】すなわち、既設管の内周面に沿って設置さ
れる補修部材として、樹脂板からなる表面材と、その表
面材の既設管内周面に向く面において一体化される補強
材によって構成されたものを用いる。補強材には例えば
鋼製等の高剛性材料を用い、樹脂板からなる表面材と一
体化して補修部材を構成することによって、補修部材自
体の強度が従来に比して大幅に向上し、補修部材自体の
強度によって裏込め材の注入時における圧力に十分に耐
えて有害な変形を生じることがなく、かつ、補修後には
外水圧または土圧に抗する役割を担う。従って、裏込め
材の強度を特に高くすることなく、腐食等の激しい既設
管に用いても十分な強度を与えることができる。また、
補修部材自体の強度を高くすることにより、裏込め材に
対して一体化すべく補修部材の裏込め材との接する面に
必要以上のリブを設けることが不要となり、裏込め材の
注入時にその流動を妨げることがない。
【0011】そして、本発明方法においては、以上のよ
うな高強度の補修部材は、マンホールからの搬入が可能
なように周方向および軸方向に適宜個数に分割された状
態とされて、マンホールまたは既設管内で、既設管内面
に沿って筒状に組み立てられるため、開削を行うことな
く大口径管路の更生が可能となる。
【0012】以上の本発明方法に用いる補修材として、
請求項2に係る発明のように、樹脂板に一体化される補
強材に、筒状に組み立てられた樹脂板の外周面に沿った
複数のリング状部材を含ませることにより、補修材の強
度を確実に高くすることが可能となり、また、請求項3
に係る発明のように、樹脂板に筒状の軸方向に沿った複
数のパイプ状部材を一体化し、そのパイプ状に挿入され
るシャフトを介して補強材を一体化する構成を採用する
と、樹脂板と補強材との一体化が容易となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
好適な実施の形態について述べる。なお、以下の説明に
おいては、補修対象管が円形断面の場合について述べ
る。図1は本発明を適用した管路の補修方法に用いられ
る補修部材1を複数個用いて円筒状に組み立てた状態を
示す部分断面正面図であり、図2はその左側面図であ
る。また、図3には、円筒状に組み立てる前の1つの補
修部材1の構造を示す模式的斜視図を示す。
【0014】この例における補修部材1は、長さLの円
筒を周方向に3等分した形状を有しており、補修後の管
路の表面材を構成する樹脂板11と、その樹脂板11の
外側(円筒の外周面)に位置して樹脂板11と一体化さ
れた補強材12a,12bを主体として構成されてい
る。
【0015】樹脂板11は例えば高密度ポリエチレン製
であり、図4に展開状態における要部の正面図(表面
図)を示し、図5および図6にはそれぞれそのA−A断
面図および平面図をそれぞれ示すように、平板状の本体
部11aの片面に、円筒形の一部形状への湾曲状態にお
いて、円筒形の軸方向に沿って伸びる複数のパイプ状部
材11bとT形のリブ11cが円筒形の周方向に一定の
間隔を開けて一体化されているとともに、上記の湾曲状
態において円筒形の両端部に相当する対向2辺に規則的
な切欠きを有する軸方向接続用フランジ部11dが形成
され、他の対向2辺には周方向接続用フランジ部11e
が形成されている。なお、周方向接続用フランジ部11
eが形成されている辺の長さが上記した長さLに相当
し、軸方向接続用フランジ部11dが形成されている辺
の長さが、図1のように円筒形に組み立てられた状態に
おける円周の1/3の長さに相当する。また、図1にお
いては、図面の煩雑化を避けるためにリブ11cについ
てはその図示を省略している。
【0016】補強材12a,12bはそれぞれ鋼材を用
いた高剛性部材であり、互いに略同等の形状をしてお
り、図7に補強材12aを代表させてその正面図を示す
ように、それぞれ円を周方向に3等分した円弧状の形状
をしており、その厚さ(図7における紙面に直交する方
向への寸法)は一様であって、円弧に沿って複数の貫通
孔120が形成されている。補強材12aは、単独の補
修部材1に対して4個ずつ用いられているとともに、各
補修部材1を軸方向に接続する際には、その両端部に補
強材12bが2個ずつ用いられる。
【0017】各補強材12a,12bと樹脂板11との
接合一体化は、図8に樹脂板11のパイプ状部材11b
の軸方向に沿った断面図を示すように、補強材12aに
ついては、樹脂板11に形成されているパイプ状部材1
1bのうち、一直線上に並ぶ3個のパイプ状部材11b
の間の2箇所と、それらの両端部の2箇所にそれぞれ配
置した状態で、各パイプ状部材11bおよび各補強材1
2の貫通孔120を貫通するように、両端に雄ねじが形
成されたシャフト13aを挿入し、その各雄ねじにナッ
ト14aを締結することによって行われている。一方、
補修部材1を軸方向に接続する際に用いられる補強材1
2bについては、一つの補修部材1について、軸方向接
続用フランジ部11dの内側端面に沿って1個と、それ
よりも若干内側によった位置に1個が配置される。そし
て、これらの補強材12bは、隣り合う補修部材1の各
端部に2個ずつ配置されたものについて、軸方向フラン
ジ部11dを挟んでそれぞれの貫通孔120に共通のシ
ャフト13bを挿入してその両端部に形成されている雄
ねじにナット14bを締結することによって、樹脂板1
1に対して一体化され、また、このシャフト13b並び
にナット14bによって、隣り合う補修部材1どうしが
一体化される。なお、図8においてSはスペーサであ
り、Rは軸方向接続用フランジ部11d間に形成された
空隙に埋設した止水パッキンである。
【0018】各補修部材1を周方向に互いに一体化する
ための構造は、図9に周方向接合部における断面図を示
すように、各補修部材1の周方向接続用フランジ部11
eを突き合わせた状態で、その両側に軸方向に伸び、か
つ、その方向に複数の貫通孔150が形成された周方向
接続用金具15を配し、その各周方向接続用金具15の
貫通孔150のそれぞれにボルト16を貫通させ、その
両端部に形成されている雄ねじにナット17を締結する
ことによって行われる。この周方向接続用金具15は、
補強材12a両端部の下側に形成されている切欠き部U
(図7参照)に嵌まり込んだ状態で、単独の補修部材1
に当初から固定されている。また、隣り合う補修部材1
の補強材12aおよび12bどうしは、図1に示すよう
に、各補強材12a,12bの突き合わせ部分に補強材
接続用金具18をあてがって、その金具18の両側にお
いてそれぞれの補修部材1の補強材12a,12bに対
してボルト締めすることにより、相互に強固に一体化さ
れる。なお、図9においてRは周方向接続用フランジ部
11e間に形成された空隙に埋設した止水パッキンであ
る。また、図1においては、図面の煩雑化を避けるため
に周方向接続用金具15およびボルト16等については
図示を省略している。
【0019】さて、以上の補修部材1は、例えば補修対
象管路が1号人孔(マンホール)を有するものである場
合には、そのストレート部の直径900mmを通過する
大きさとされ、搬入に当たってはマンホールの蓋の部分
のみを拡開する。そして、各補修部材1はマンホール内
に搬入された上で、そのマンホールおよびそれに通じる
既設管内において図1のように円筒形に組み立てられ
る。また、この実施の形態においては、各補修部材1の
組み立ては、既設管内に下水隔離装置が挿入されて下水
の流れない領域が形成され、その下水隔離領域において
行われる。以下、その具体的な手法について述べる。
【0020】図10は、既設管P内に下水隔離装置2を
挿入し、その周囲に形成される下水隔離領域で補修部材
1を円筒形に組み立てていく状態を示す模式的断面図で
あり、図11はそのA−A断面図である。
【0021】下水隔離装置1は、筒状本体21aにアウ
ターシール21bとインナーシール21cが設けられた
止水プラグ21と、その止水プラグ21の筒状本体21
aの下流側端面部に取り付けられる下水隔離用筒体22
とを主体として構成されている。
【0022】アウターシール21bおよびインナーシー
ル21cは、それぞれ外部からエアを供給することによ
って膨張するシールであって、アウターシール21bは
筒状本体21aの外周に沿って設けられた複数のドーナ
ツ状ホース等によって構成され、エアを供給して膨張さ
せることによって、既設管Pの内面に対して水密に当接
する。また、インナーシール21cは筒状本体21aの
内面に周囲が気密に固定された袋状体であり、エアを供
給して膨張させることによって、筒状本体21aの内側
空間を水密に封止することができる。
【0023】下水隔離用筒体22は、既設管P内におい
て止水プラグ21に対して取り付けられる。その取付け
作業は、止水プラグ21のアウターシール21bおよび
インナーシール21cにエアを供給して既設管P内の下
水の流れを一時的に止めた状態で行われ、その作業にお
いて下水に触れることがない。下水隔離用筒体22を取
り付けた後、インナーシール21c内のエアが排出され
る。これにより、既設管P内を流れてきた下水は、止水
プラグ21の筒状本体21aおよび下水隔離用筒体22
の内部を流れ、下水隔離用筒体22の周囲には下水が流
れない領域、つまり下水隔離領域が形成される。
【0024】以上のような下水隔離装置2を、図10に
示すように、止水プラグ21が既設管P内に補修対象管
路の上流側に位置するマンホールHに近接してその上流
側に位置するように固定し、下水隔離用筒体22がマン
ホールHのインバート部に位置するように装着した状態
で、前記した補修部材1をマンホールH内に順次搬入
し、円筒形に組み立てつつ、軸方向に接合していく。図
12(A)〜(C)は各補修部材1を円筒形に組み立て
ていく手順を示す模式的断面図である。3個の補修部材
1A,1B,1Cを円筒形に組み立てるに当たっては、
各補修部材1A〜1Cを順次マンホールHから搬入して
下水隔離用筒体22の周囲に沿わせるとともに、先に搬
入したものを下水隔離用筒体22の周囲を回動させ、次
に搬入したものと互いに周方向に接合していく。図12
(C)に示すように、3個の補修部材1A〜1Cを周方
向に接合して円筒体10を形成すると、その円筒体10
を既設管Pの下流側に移動させ、次の円筒体10を組み
立てると同時に、先の円筒体10に対して軸方向に接合
していく。なお、補修部材1を円筒体10に組み立てた
後に下流側に移動させる場合、図10に示すように下流
側からワイヤ3で引っ張っるとよい。
【0025】以上の作業により、補修対象管路長に等し
い円筒形の補修材が組み立てられたら、例えばその両端
部に妻型枠を装着し、補修材の外周面と既設管内周面と
の間にモルタル等の裏込め材を注入して、作業を終え
る。
【0026】以上の方法において特に注目すべき点は、
複数の補修部材1を組み立てることによって既設管Pの
内面に沿って形成される補修材は、その外周にそれぞれ
が3個ずつの円弧状の補強材12a,12bを周方向に
強固に接合してなる複数のリング状の高剛性材料が一体
化されているため、それ自体の強度が高く、裏込め材の
注入圧に対して十分に耐えることができる点であり、こ
れにより、支保を組んだり内側から水圧をかけるといっ
た裏込め材注入圧に対する耐圧のための工法が不要とな
る。また、補修材自体の強度が高いが故に、腐食等によ
って既設管Pの強度が弱くても、補修により十分な強度
を付与することが可能となるとともに、裏込め材として
高強度のものを用いる必要もなくなり、更には、裏込め
材との一体化を図るためのリブの数は従来のものに比し
て少なくすることができる結果、裏込め材に流動化材を
添加することなく、補修材と既設管Pの間に裏込め材を
十分に行き渡らせることが可能となる。
【0027】また、以上の実施の形態において用いた下
水隔離装置2を用いた工法によると、補修部材1の組み
立ては下水隔離領域によって行われ、しかも、その組み
立て作業を通じて下水の流れを止めないために、流量の
多い下水道や流れの速い下水道に対しても、危険を伴う
ことなく作業を行うことができる。
【0028】なお、本発明は以上の実施の形態に限定さ
れることなく、例えば樹脂板11と補強材12との一体
化構造については、樹脂板11側に突起を設けるととも
に、補強材12側にその突起が嵌まり込む溝を形成し
て、その両者の嵌合によって一体化する構造等、他の任
意の構造を採用することができる。
【0029】また、以上の実施の形態においては、既設
管の断面形状が円筒形である場合について述べたが、例
えば矩形渠(ボックスカルバート)や馬蹄形渠(アーチ
カルバート)に対しても本発明を等しく適用することが
でき、その場合、補修部材1は組み立てによりその管渠
の断面形状に応じた形状となるように形成すればよく、
また、下水隔離装置2を用いる場合においても、対象と
する管渠の断面形状に応じた断面形状のものを用いれば
よい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、マンホ
ールからの搬入が可能なように周方向および軸方向にそ
れぞれ適宜数に分割された補修部材を、マンホールまた
は既設管内で筒状に組み立てて既設管の内周面に沿わせ
るとともに、その補修部材として、補修後の管路の表面
材としての樹脂板と、その樹脂板と既設管内面との間に
位置して当該樹脂板と一体化され、裏込め材の注入時に
おける圧力に耐える高剛性の補強材によって構成したか
ら、従来の管路の補修方法に比して補修部材自体の強度
が大幅に高く、それ自体で裏込め材の注入圧に十分に耐
えるため、従来の工法のように支保を組んだり、あるい
は内側から水圧をかける等の耐圧のための工事が不要と
なり、工費を大幅に削減することができる。
【0031】また、補修部1の高強度化により、腐食等
により強度が大幅に低下している既設管の補修に適用し
ても、特に高強度の裏込め材等を用いることなく十分な
強度を与えることができるとともに、従来のように裏込
め材との一体化によって強度を得るべく多数のリブを密
に配する必要がないために、流動化材を添加した裏込め
材を用いることなく、裏込め材の充填度を高くすること
ができ、裏込め材として安価な材料を選択することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した管路の補修方法に用いられる
補修部材1を複数個を用いて円筒状に組み立てた状態を
示す部分断面正面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】円筒状に組み立てる前の1つの補修部材1の構
造を示す模式的斜視図である。
【図4】図1の補修部材1に用いられている樹脂板11
の展開状態における要部の正面図(表面図)である。
【図5】図3の平面図である。
【図6】図3の右側面図である。
【図7】図1の補修部材1に用いられている補強材12
aの正面図である。
【図8】各補強材12a,12bと樹脂板11との接合
一体化の説明図で、樹脂板11のパイプ状部材11bの
軸方向に沿って切断した要部断面図である。
【図9】各補修部材1を周方向に互いに一体化するため
の構造の説明図で、補修部材11の周方向接合部におけ
る断面図である。
【図10】本発明を適用した管路の補修方法において、
既設管P内に下水隔離装置2を挿入した状態を示す模式
的断面図である。
【図11】図10のA−A断面図である。
【図12】本発明を適用した管路の補修方法において、
各補修部材1を円筒形に組み立てていく手順を(A)〜
(C)の順で示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 補修部材 11 樹脂板 11a 平板状の本体部 11b パイプ状部材 11c T形のリブ 11d 軸方向接続用フランジ部 11e 周方向接続用フランジ部 12a,12b 補強材 120 貫通孔 13a,13b シャフト 14a,14b,17 ナット 15 周方向接続用金具 16 ボルト 18 補強材接続用金具 2 下水隔離装置 21 止水プラグ 21a 筒状本体 21b アウターシール 21c インナーシール 22 下水隔離用筒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 槇本 太司 兵庫県加古川市加古川町稲屋511−10 (72)発明者 東 克彦 大阪府茨木市水尾2−3−6 (72)発明者 堅田 真史 大阪府吹田市岸辺北1−4−1 Fターム(参考) 3H025 EA01 EB13 ED02 EE03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンホールからの搬入が可能なように周
    方向および軸方向にそれぞれ適宜数に分割された補修部
    材を、マンホールまたは既設管内で当該既設管の内周面
    に沿った筒状の補修材に組み立てて既設管内に挿入し、
    その補修材と既設管との間隙に裏込め材を注入する管路
    の補修方法において、上記補修部材が、補修後の管路の
    表面材としての樹脂板と、その樹脂板と既設管内面との
    間に位置して当該樹脂板と一体化され、裏込め材の注入
    時における圧力に耐える高剛性の補強材とからなること
    を特徴とする管路の補修方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の管路の補修方法で用い
    る補修材であって、既設管内面に沿って筒状に配置され
    る樹脂板と、その樹脂板と既設管内面との間に位置して
    当該樹脂板と一体化される補強材を有し、その補強材
    は、筒状に組み立てられた樹脂板の外周面に沿った複数
    のリング状部材を含むことを特徴とする管路補修材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の管路の補修方法で用い
    る補修材であって、既設管内面に沿って筒状に配置され
    る樹脂板と、その樹脂板と既設管内面との間に位置して
    当該樹脂板と一体化される補強材を有し、上記樹脂板に
    は、筒状に組み立てられた状態で軸方向に沿って伸びる
    複数のパイプ状部材が一体化されているとともに、その
    各パイプ状部材に挿入されるシャフトを介して、上記補
    強材が樹脂板に一体化されることを特徴とする管路補修
    材。
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