JP2001082404A - 作業機械用油圧駆動装置 - Google Patents

作業機械用油圧駆動装置

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JP2001082404A
JP2001082404A JP26226899A JP26226899A JP2001082404A JP 2001082404 A JP2001082404 A JP 2001082404A JP 26226899 A JP26226899 A JP 26226899A JP 26226899 A JP26226899 A JP 26226899A JP 2001082404 A JP2001082404 A JP 2001082404A
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JP
Japan
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hydraulic motor
hydraulic
input shaft
clutch
drive device
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JP26226899A
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Nobuo Matsuyama
伸生 松山
Masanori Ikari
政典 碇
Toshio Uchimura
俊男 内村
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H47/00Combinations of mechanical gearing with fluid clutches or fluid gearing
    • F16H47/02Combinations of mechanical gearing with fluid clutches or fluid gearing the fluid gearing being of the volumetric type
    • F16H47/04Combinations of mechanical gearing with fluid clutches or fluid gearing the fluid gearing being of the volumetric type the mechanical gearing being of the type with members having orbital motion
    • F16H2047/045Combinations of mechanical gearing with fluid clutches or fluid gearing the fluid gearing being of the volumetric type the mechanical gearing being of the type with members having orbital motion the fluid gearing comprising a plurality of pumps or motors

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  • Actuator (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の減速比を得られ、かつ、小形で係合時
のショックが小さい油圧駆動装置を提供する。 【解決手段】 容量可変型の第1油圧モータ8及び第2
油圧モータ11と、第1油圧モータ8に連結された第1
入力軸5と、第2油圧モータ11に係合自在の第2入力
軸7とを備え、第1油圧モータ8及び第2油圧モータ1
1の出力トルクを出力軸2に伝達する作業機械用油圧駆
動装置において、出力軸2と第1入力軸5との間、及び
出力軸2と第2入力軸7との間を、それぞれ歯車列3,
4,6を介して連結し、第2油圧モータ11と第2入力
軸7との間に遊星歯車装置21を介挿し、第2油圧モー
タ11と第2入力軸7とを係合自在とするクラッチ10
を、遊星歯車装置21のリングギア29とハウジング2
4との間に設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の油圧モータ
の出力トルクを出力軸に伝達する作業機械用油圧駆動装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ホイールローダ等の作業車両
において、複数の油圧モータの出力トルクを出力軸に伝
達する油圧駆動装置が知られている。
【0003】図5は、特願平10−366455号に開
示された油圧駆動装置のスケルトン図である。同図にお
いて油圧駆動装置1は、負荷20に連結される出力軸2
と、出力軸2に固着された出力ギア3と、出力ギア3に
噛合する第1入力ギア4と、第1入力ギア4が固着され
た第1入力軸5と、第1入力ギア4に噛合する第2入力
ギア6と、第2入力ギア6が固着された第2入力軸7と
を備えている。出力ギア3、第1入力ギア4、及び第2
入力ギア6は、それぞれ平歯車である。第1入力軸5の
一端側部には高車速低トルクの第1油圧モータ8が、他
端側部にはコントロールポンプ9が、それぞれ接続され
ている。また、第2入力軸7の軸端部にはクラッチ10
を介して低車速高トルクの第2油圧モータ11が接続さ
れている。第1油圧モータ8及び第2油圧モータ11
は、図示しない油圧ポンプに油圧並列回路を介して接続
され、その吐出圧油により駆動される。
【0004】クラッチ10は、バネ12の付勢力によっ
て常時は係合状態にあり、油路13を介して油圧源から
供給されるクラッチ油圧によって切断される。このクラ
ッチ油圧は、油路13に介挿された二位置切換弁14に
よって供給又は遮断が制御される。コントロールポンプ
9の吐出油路15には、オリフィス16と、チェック弁
17とリリーフ弁18とが並列に配置されている。オリ
フィス16により検出される吐出油路15の油圧P1が
設定油圧を越えると、二位置切換弁14にパイロット圧
が供給されて二位置切換弁14が開作動され、クラッチ
油圧がかかってクラッチ10が切断される。
【0005】低速走行時にはクラッチ10は係合状態に
あり、第1油圧モータ8及び第2油圧モータ11の双方
が出力軸2に接続され、負荷20を高トルクで駆動す
る。また、高速走行時には、第1油圧ポンプ8の回転数
増加に伴い、コントロールポンプ9の吐出量が増大す
る。そして、オリフィス16により検出される吐出油路
15の油圧が設定油圧を越えると、二位置切換弁14に
パイロット圧P2が供給される。これによって、二位置
切換弁14が開作動され、クラッチ油圧P3によってク
ラッチ10が切断され、第1油圧モータ8のみからトル
クが出力軸2に伝達され、高速で負荷を駆動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、次に述べるような問題がある。即ち従来技
術の配置によれば、出力軸2に対して平歯車を使用し
て、第1入力軸5及び第2入力軸7を連結させている。
平歯車は、減速比を変更するためには軸間寸法や外径寸
法を大きく変更する必要があり、出力軸2に対する第
1、第2油圧モータ8,11の減速比の設定自由度が低
い。従って、それぞれの油圧モータ8,11に対して最
適な減速比を設定するのが難しいという問題点がある。
さらに、出力軸2に対して第1入力軸5を介して第2入
力軸7を連結させているため、出力軸2の中心軸に対し
て、第1入力軸5の中心軸をその左方(又は右方)に、
そして第2入力軸7の中心軸をさらにその左方(又は右
方)に配置しなければならず、油圧駆動装置が左右方向
に偏在してしまう。そのため、例えばアーティキュレー
ト式の作業車両のように、出力軸2を車両の左右方向略
中心に配置する必要のある作業車両においては、油圧駆
動装置1の車両の左右方向寸法が増大し、作業車両への
搭載が難しいという問題がある。
【0007】また、第2入力軸7上にクラッチ10を介
して第2油圧モータ11が接続されているため、第2入
力ギア6とクラッチ10とが同軸上に配置され、第2入
力軸7の軸長が長くなる。そのため、油圧駆動装置1の
大型化に繋がるという問題がある。また、クラッチ10
が周速が速い第2入力軸7に設けられているため、クラ
ッチ10を係合させる際にクラッチ10の両側の回転数
差が大きい。そのため、クラッチ10に摩耗が起きやす
く、また、係合時にショックが大きいという問題があ
る。また、クラッチ10のショックを吸収する機構がな
く、係合時のショックが大きいという問題がある。
【0008】本発明は、上記の問題に着目してなされた
ものであり、所望の減速比を得られ、かつ、小形で係合
時のショックが小さい油圧駆動装置を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明は、容量可変型の第1油
圧モータ及び第2油圧モータと、第1油圧モータに連結
された第1入力軸と、第2油圧モータに係合自在の第2
入力軸とを備え、第1油圧モータ及び第2油圧モータの
出力トルクを出力軸に伝達する作業機械用油圧駆動装置
において、出力軸と第1入力軸との間、及び出力軸と第
2入力軸との間を、それぞれ歯車列を介して連結し、第
2油圧モータと第2入力軸との間に遊星歯車装置を介挿
し、第2油圧モータと第2入力軸とを係合自在とするク
ラッチを、第2油圧モータと遊星歯車装置との間に設け
ている。
【0010】第1発明によれば、出力軸に対して第1入
力軸を、また出力軸に対して第2入力軸を、それぞれ他
の軸を介することなく連結している。これにより、出力
軸に対する第1入力軸及び第2入力軸の減速比を、それ
ぞれ独立に設定することができる。従って、例えば高車
速低トルクの第1油圧モータと、低車速高トルクの第2
油圧モータとに対してそれぞれ適した減速比を設定でき
るので、油圧モータのトルク伝達効率が良くなり、作業
車両の駆動効率が向上する。また、第2油圧モータと第
2入力軸との間に遊星歯車装置を介挿している。これに
より、第2油圧モータから出力軸への減速比が大きくな
るので大きなトルクが発生し、第2油圧モータを小型化
することが可能となる。また、遊星歯車装置は、その外
径寸法を大きく変えることなく減速比を変更できるの
で、限られた作業車両の内部空間内で、油圧モータに対
して最適な減速比を設定可能である。例えば、既製の油
圧モータの仕様が作業車両に必要なトルク特性を有して
いない場合にも所望のトルクを得ることができる。
【0011】また、第2油圧モータと第2入力軸とを係
合自在とするクラッチを、第2油圧モータと遊星歯車装
置との間に設けている。これにより、クラッチの係合時
に生じるショックを減衰することができる。例えばクラ
ッチを、リングギアと油圧駆動装置のハウジングとの間
に設けるようにすれば、リングギアは周速が遅いのでハ
ウジングとの間の速度差が小さくなり、クラッチの係合
時に生じる摩耗が小さく、クラッチの寿命が長くなる。
また、クラッチを係合する際の速度差が小さいために係
合のショックが小さくなり、運転の快適性が向上する。
【0012】また、第2発明は、第1発明記載の作業機
械用油圧駆動装置において、第1入力軸及び第2入力軸
の中心軸を、出力軸の中心軸に対してそれぞれ左右上方
に略対称に配置している。
【0013】第2発明によれば、作業車両の左右方向略
中心に配置される出力軸に対して、第1、第2入力軸を
出力軸のそれぞれ左右上方に略対称に配置している。こ
れにより、油圧駆動装置が作業車両の左右方向中心に対
して偏在することがなく、左右方向の重量バランスが良
くなる。さらに、油圧駆動装置の作業車両中心に対する
寸法が均等化するので、油圧駆動装置を作業車両の内部
に収納するのが簡単になる。
【0014】また、第3発明は、第1又は第2発明記載
の作業機械用油圧駆動装置において、第2入力軸の、第
2油圧モータ側と反対側の端部に潤滑油を取り入れる潤
滑油ポートを設けている。
【0015】第3発明によれば、第2入力軸に潤滑油ポ
ートを設けており、ここから潤滑油を取り入れて遊星歯
車装置を潤滑している。これにより、遊星歯車装置を油
槽内に漬けるような潤滑手段と比較して、遊星歯車装置
が油槽内の潤滑油を撹拌する際の駆動力のロスが少な
く、作業車両のエネルギー効率が向上する。
【0016】また、第4発明は、第3発明記載の作業機
械用油圧駆動装置において、クラッチをネガクラッチと
し、クラッチのクラッチ油圧を抜くドレンラインにクラ
ッチ油圧が急激に抜けないようにするモジュレーション
ダンパを設けている。
【0017】第4発明によれば、クラッチをネガクラッ
チとしている。これにより、走行中にエンジンや油圧ポ
ンプが停止するようなことがあった場合にもクラッチが
常に係合状態となるので、油圧ポンプがブレーキとなっ
て、作業車両の速度を落とすことができる。そして、ク
ラッチのクラッチ油圧を抜くドレンラインに、クラッチ
油圧が急激に抜けないようにするモジュレーションダン
パを設けている。これにより、クラッチが急激に係合す
ることがなくなり、係合時のショックが緩和されて作業
車両の乗り心地が向上する。
【0018】また、第5発明は、第1又は第2発明記載
の作業機械用油圧駆動装置において、第1入力軸の、第
1油圧モータ側と反対側の端部に、クラッチ油圧を制御
するコントロールポンプを連結している。
【0019】第5発明によれば、第1油圧モータを連結
している第1入力軸に、クラッチ油圧を制御するコント
ロールポンプを連結している。これにより、コントロー
ルポンプを駆動するための軸やギアが別途必要となら
ず、作業機械用油圧駆動装置の構成が簡単かつコンパク
トとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、本発明
による実施形態を詳細に説明する。尚、実施形態におい
て、前記従来技術の説明に使用した図と同一の要素には
同一符号を付し、重複説明は省略する。
【0021】図1に、実施形態における油圧駆動装置の
スケルトン図を示す。同図において油圧駆動装置1は、
負荷20に連結される出力軸2と、出力軸2に固着され
た出力ギア3と、出力ギア3に噛合する第1入力ギア4
と、第1入力ギア4が固着された第1入力軸5と、出力
ギア3に噛合する第2入力ギア6と、第2入力ギア6が
固着された第2入力軸7とを備えている。第1入力軸5
の一端側部には高車速低トルクの第1油圧モータ8が、
他端側部にはコントロールポンプ9が、それぞれ接続さ
れている。
【0022】第2入力軸7と第2油圧ポンプとは、遊星
歯車装置21を介して接続されており、遊星歯車装置2
1はクラッチ10によって係合自在となっている。即
ち、第2油圧モータ11は、遊星歯車装置21のサンギ
ア28に固着されたサンギア軸25に接続されている。
サンギア28と噛合する複数のプラネタリギア26に
は、プラネットキャリアを構成する第2入力ギア6が接
続されている。プラネタリギア26にはリングギア29
が噛合されており、リングギア29は油圧駆動装置1の
ハウジング24にクラッチ10を介して係合自在に接続
されている。また、第2入力軸7の一端部には第2入力
ギア6が配置され、他端部には、遊星歯車装置21を潤
滑する潤滑油を導入する潤滑油ポート27が設けられて
いる。このとき、第1油圧モータ8及び第2油圧モータ
11は、図示しない油圧ポンプに油圧並列回路を介して
接続され、その吐出圧油により駆動される。
【0023】油路13には二位置切換弁14が介挿され
て、油路13を介して図示しない油圧源から供給される
クラッチ油圧P3の供給又は遮断を制御する。クラッチ
10はネガクラッチになっていて、バネ12の付勢力に
よって常時は係合状態にあり、クラッチ油圧P3がバネ
12の付勢力を上回ると切断される。コントロールポン
プ9は、第1入力軸5を介して第1油圧ポンプ8によっ
て駆動され、第1油圧ポンプ8の回転数に正の相関を有
する油圧P1を吐出油路15に吐出する。吐出油路15
には、オリフィス16と、チェック弁17とリリーフ弁
18とが並列に配置されている。第1油圧ポンプ8の回
転数が大きくなってオリフィス16により検出される吐
出油路15の油圧P1が設定油圧を越えると、二位置切
換弁14にパイロット圧P2が供給されて二位置切換弁
14が開作動され、クラッチ油圧P3によってクラッチ
10が切断される。また、第1油圧ポンプ8の回転数が
小さくなって二位置切換弁14に供給されるパイロット
圧P2が弱まると、クラッチ油圧P3が減少し、クラッ
チ10はバネ12の付勢力に押されて係合する。このと
き、クラッチ油は、油路13からドレンライン23を介
してドレン34に抜ける。ドレンライン23には、オリ
フィス35と、バネ33A及びピストン33Bを有する
シリンダ33とを備えたモジュレーションダンパ22が
介挿されている。
【0024】図2に、遊星歯車装置21の断面図を示
す。同図において、クラッチ10が係合状態にあるとき
は、第2油圧モータ11が回転するとサンギア軸25及
びサンギア28が回転する。リングギア29はクラッチ
10によってハウジング24に固定されているので、サ
ンギア28の回転に伴ってプラネタリギア26が回転
し、プラネットキャリアを構成する第2入力ギア6が大
きな減速比で回転する。この回転により、第2入力ギア
6と噛合する出力ギア3を介して、第2油圧モータ11
の出力トルクが出力軸2に伝達される。また、クラッチ
10が切断状態にあるときには、リングギア29がハウ
ジング24に対して浮いているので、第2油圧モータ1
1が回転してもプラネットキャリアを構成する第2入力
ギア6は回転しない。従って、第2油圧モータ11の駆
動力は出力軸2に伝達されないようになっている。
【0025】また、同図に示すように、第2入力軸7の
第2油圧モータ11が配置されているのと反対側の端部
には、潤滑油導入用の潤滑油ポート27が設けられてい
る。この潤滑油ポート27から入れられた潤滑油は、図
中矢印の如く右方へ進み、第2入力軸7の内部に設けら
れた空間32を満たす。潤滑油の一部は第2入力軸7の
内壁に設けられた潤滑小孔31から外部に染み出し、ま
た、残りはサンギア軸25の軸端部に設けられた潤滑孔
30からサンギア軸25の内部に入ってサンギア軸25
の内壁に設けられた潤滑小孔31からサンギア軸25の
外部に染み出す。遊星歯車装置21は、これらの潤滑油
によって潤滑される。
【0026】図3に、油圧駆動装置1の外観斜視図を、
図4にその側面図を示す。同図に示すように、油圧駆動
装置1の下部に配置された出力軸2の中心軸2Cに対
し、第1油圧モータ8に接続された第1入力軸5の中心
軸5C及び第2油圧モータ11に接続された第2入力軸
7の中心軸7Cが、それぞれ左右上方に配置されてい
る。即ち、3本の軸2,5,7は、出力軸2を中心とし
て略対称のV字型に配置されている。
【0027】以下に、油圧駆動装置1の作用について説
明する。作業車両の車速Vが低い低速モードにおいて
は、第1油圧モータ8の回転速度が低いためにコントロ
ールポンプ9から吐出される油圧が低く、クラッチ10
はバネ12の付勢力によって接続されている。このと
き、第1油圧モータ8のトルクは、第1入力ギア4及び
出力ギア3を介して出力軸2に伝達され、第2油圧モー
タ11のトルクは第2入力ギア6及び出力ギア3を介し
て出力軸2に伝達される。これにより、出力軸2には、
第1油圧モータ8及び第2油圧モータ11の双方のトル
クが伝達され、負荷20は高トルクで駆動される。そし
て、作業車両の車速Vが上がって設定車速V2に達する
と(これを高速モードと言う)、増大した第1油圧モー
タ8の回転速度に伴って上昇するコントロールポンプ9
の吐出油圧が、設定油圧に達する。これによって二位置
切換弁14が開作動され、クラッチ油圧P3がバネ12
の付勢力を上回って、クラッチ10が切断される。その
結果、第2油圧モータ11からの動力伝達が断たれ、第
1油圧モータ8のみが出力軸2に接続される。第1油圧
モータ8は高車速低トルクの特性を有しているので、負
荷は高車速低トルクで駆動され、作業車両を走らせる際
のエネルギーロスが減少する。
【0028】また、作業車両の車速Vが低下して設定車
速V1(V1<V2)に達すると、高速モードから低速
モードに移行する。即ち、第1油圧モータ8の回転速度
が減少して二位置切換弁14が閉作動されることによ
り、クラッチ油圧P3がドレンライン23を通ってドレ
ン34に抜け、バネ12の付勢力が勝ってクラッチ10
が係合される。これにより、第1油圧モータ8及び第2
油圧モータ11の双方が出力軸2に接続され、負荷20
を高トルクで駆動する。
【0029】このとき、クラッチ10の切断に伴って、
ドレンライン23を流れるクラッチ油は、まずモジュレ
ーションダンパ22のシリンダ33内に流れ込む。油は
ピストン33Bを押し、ピストン33Bの前後でクラッ
チ油圧P3とバネ33Aによる付勢力とが釣り合ったと
ころでその流れが止まる。その後、油がオリフィス35
を通ってドレンに流れるうちにクラッチ油圧P3が次第
に下降するため、油はバネ33Aに押されてシリンダ3
3内から押し出され、ドレン34に抜ける。このような
モジュレーションダンパ22によって、クラッチ油圧は
最初に速く下降した後、次第にゆっくりと下降する。こ
れにより、クラッチ10が急激に係合するのを防止する
ことができ、係合によるショックが緩和されて乗り心地
が向上する。
【0030】以上説明したように、本実施形態による油
圧駆動装置1は、負荷20に連結された出力軸2と第1
入力軸5とを、他の軸を介さずに出力ギア3及び出力ギ
ア3に噛合する第1入力ギア4によって連結している。
また、出力軸2と第2入力軸7とを、他の軸を介さずに
出力ギア3及び出力ギア3に噛合する第2入力ギア6に
よって連結している。これにより、出力軸2に対する第
1入力軸5及び第2入力軸7の減速比を、それぞれ独立
に設定可能としている。従って、高車速低トルクの第1
油圧モータ8と、低車速高トルクの第2油圧モータ11
とに対してそれぞれ適した減速比を選択でき、作業車両
のエネルギー効率が向上する。また、低車速高トルクの
第2油圧モータ11と第2出力軸2との間に遊星歯車装
置21を介挿している。これにより、第2油圧モータ1
1から第2出力軸2への減速比が平歯車に比較して格段
に大きくなり、第2油圧モータ11を小型化することが
可能となる。また、遊星歯車装置21は、その外径寸法
を大きく変えることなく減速比を変更できるので、各油
圧モータ8,11に対して最適な減速比を設定可能であ
る。例えば、既製の油圧モータの仕様が作業車両に必要
な大きさのトルクを有していない場合にも、減速比を変
更することで所望のトルクを得ることができる。
【0031】また、第2油圧モータ11と出力軸2との
間を係合/切断するクラッチ10を、遊星歯車装置21
のリングギア29とハウジング24との間に設けてい
る。リングギア29は周速が遅く、ハウジング24との
間に速度差があまりないので、クラッチ10の係合時に
生じる摩耗が小さく、クラッチ10の寿命が長くなると
ともに、係合のショックが小さいので運転の快適性が向
上する。さらに、作業車両の左右方向略中心に配置され
る出力軸2を中心にして第1、第2油圧モータ8,11
を略対称に配置し、出力軸2を下方中心に、第1、第2
入力軸5,7をそれぞれ左右上方に配置したV字型にレ
イアウトしている。このような構成にすることにより、
作業車両の左右方向中心に対して油圧駆動装置1が左右
均等に配置され、重量バランスが良くなる。さらに、油
圧駆動装置の作業車両中心に対する左右方向の寸法がい
ずれかに偏在することがなく、油圧駆動装置を作業車両
の内部に収納するのが簡単になる。さらに、出力軸2に
対して第1入力軸5及び第2入力軸7を縦に直列に配置
するのに比べれば、油圧駆動装置1の高さが低くなるの
で、油圧駆動装置1をコンパクトに構成することが可能
となっている。
【0032】また、第2入力軸7の軸端部に、遊星歯車
装置21を潤滑する潤滑油を取り入れる潤滑油ポート2
7を設けている。これにより、遊星歯車装置21を油槽
内に漬けるような潤滑手段に比較して、遊星歯車装置2
1が油槽内の潤滑油を撹拌する際の駆動力のロスが少な
く、作業車両のエネルギー効率が向上する。また、クラ
ッチ10をネガクラッチとし、係合時に二位置切換弁1
4が閉作動してクラッチ油圧P3が抜ける油圧のドレン
ライン23に、モジュレーションダンパ22を設けてい
る。これにより、クラッチ油圧P3が徐々に抜けるよう
になるので、クラッチ10が急激に係合することがな
く、クラッチ10係合時のショックが緩和されて乗り心
地が向上する。また、第1油圧モータ8を連結している
第1入力軸5に、クラッチ油圧P3を制御するコントロ
ールポンプ9を連結している。これにより、第1入力軸
5から直接コントロールポンプ9を駆動することが可能
となり、コントロールポンプ9を駆動するための軸やギ
アが別途必要とならず、作業機械用油圧駆動装置1の構
成が簡単かつコンパクトとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態による油圧駆動装置のスケルトン図。
【図2】遊星歯車装置の断面図。
【図3】油圧駆動装置の外観斜視図。
【図4】油圧駆動装置の側面図。
【図5】従来技術による油圧駆動装置のスケルトン図。
【符号の説明】
1:油圧駆動装置、2:出力軸、3:出力ギア、4:第
1入力ギア、5:第1入力軸、6:第2入力ギア、7:
第2入力軸、8:第1油圧モータ、9:コントロールポ
ンプ、10:クラッチ、11:第2油圧モータ、12:
バネ、13:油路、14:二位置切換弁、15:吐出油
路、16:オリフィス、17:チェック弁、18:リリ
ーフ弁、20:負荷、21:遊星歯車装置、22:モジ
ュレーションダンパ、23:ドレンライン、24:ハウ
ジング、25:サンギア軸、26:プラネタリギア、2
7:潤滑油ポート、28:サンギア、29:リングギ
ア、30:潤滑孔、31:潤滑小孔、32:空間、3
3:シリンダ、34:ドレン、35:オリフィス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H081 AA03 BB02 3H089 BB05 BB27 CC01 DA15 DB03 DB13 DB33 EE07 EE17 GG02 JJ01 3J027 FA10 FA36 FB10 GB08 GC22 GD04 GD08 GD12 HG03 HH06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量可変型の第1油圧モータ(8)及び第
    2油圧モータ(11)と、 第1油圧モータ(8)に連結された第1入力軸(5)と、 第2油圧モータ(11)に係合自在の第2入力軸(7)とを備
    え、 第1油圧モータ(8)及び第2油圧モータ(11)の出力トル
    クを出力軸(2)に伝達する作業機械用油圧駆動装置にお
    いて、 出力軸(2)と第1入力軸(5)との間、及び出力軸(2)と第
    2入力軸(7)との間を、それぞれ歯車列(3,4,6)を介して
    連結し、 第2油圧モータ(11)と第2入力軸(7)との間に遊星歯車
    装置(21)を介挿し、 第2油圧モータ(11)と第2入力軸(7)とを係合自在とす
    るクラッチ(10)を、第2油圧モータ(11)と遊星歯車装置
    (21)との間に設けたことを特徴とする作業機械用油圧駆
    動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の作業機械用油圧駆動装置
    において、 第1入力軸(5)及び第2入力軸(7)の中心軸(5C,7C)を、
    出力軸(2)の中心軸(2C)に対してそれぞれ左右上方に略
    対称に配置したことを特徴とする作業機械用油圧駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の作業機械用油圧駆
    動装置において、 第2入力軸(7)の、第2油圧モータ(11)側と反対側の端
    部に遊星歯車装置(21)を潤滑する潤滑油を導入する潤滑
    油ポート(27)を設けたことを特徴とする作業機械用油圧
    駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の作業機
    械用油圧駆動装置において、 クラッチ(10)をネガクラッチとし、クラッチ(10)のクラ
    ッチ油圧(P3)を抜くドレンライン(23)にクラッチ油圧(P
    3)が急激に抜けないようにするモジュレーションダンパ
    (22)を設けたことを特徴とする作業機械用油圧駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の作業機械用油圧駆
    動装置において、 第1入力軸(5)の、第1油圧モータ(8)側と反対側の端部
    に、クラッチ油圧を制御するコントロールポンプ(9)を
    連結したことを特徴とする作業機械用油圧駆動装置。
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