JP2001081325A - 舗装用バインダーの製造方法 - Google Patents

舗装用バインダーの製造方法

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JP2001081325A
JP2001081325A JP25591799A JP25591799A JP2001081325A JP 2001081325 A JP2001081325 A JP 2001081325A JP 25591799 A JP25591799 A JP 25591799A JP 25591799 A JP25591799 A JP 25591799A JP 2001081325 A JP2001081325 A JP 2001081325A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 舗装用バインダー中の熱可塑性エラストマー
あるいはゴムを加硫することに伴って発生する有害な硫
化水素の量を削減できる舗装用バインダーの製造方法を
提供する。 【解決手段】 アスファルト、熱可塑性エラストマーあ
るいはゴムを含有するアスファルト系舗装用バインダー
あるいは、重質鉱油、石油樹脂、熱可塑性エラストマー
あるいはゴムを含有する非アスファルト系舗装用バイン
ダーを製造する際、該熱可塑性エラストマーあるいはゴ
ムを加硫するにあたり、硫黄あるいは硫黄化合物と結合
して硫化物を生成する金属およびその化合物から選ばれ
る1種または2種以上をあらかじめ添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、舗装用バインダー
の製造方法に関するものである。ここで言う舗装用バイ
ンダーには、アスファルトに改質剤を添加したアスファ
ルト系舗装用バインダー、およびカラー舗装用バインダ
ーや自然石舗装用バインダー等の非アスファルト系舗装
用バインダーを含んでいる。
【0002】
【従来の技術】アスファルトに改質剤を添加した舗装用
改質アスファルトを製造するにあたり、改質剤として、
SBS(スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマ
ー)、SBR(スチレン・ブタジエン・ゴム)など、各
種の熱可塑性エラストマー、あるいは各種のゴムが広く
使用されている。また、SBS、SBRなど熱可塑性エ
ラストマーあるいはゴムを含んだ舗装用改質アスファル
トに、さらに、硫黄または硫黄化合物を添加して、熱可
塑性エラストマーあるいはゴムと硫黄架橋の反応を起こ
させて、舗装用改質アスファルトを製造する方法、つま
り加硫と呼ばれる方法も、既に知られている。
【0003】熱可塑性エラストマーあるいはゴムを加硫
させることにより、次のようなメリットがあることが知
られている。すなわち、アスファルトに添加する熱可塑
性エラストマーあるいはゴムの量を削減することが可能
で、その分だけ舗装用バインダーのコストダウンが可能
となること、また、熱可塑性エラストマーあるいはゴム
とアスファルトとの分離が起きにくくなり、均一な改質
アスファルトが得られることである。以上述べたこと
は、アスファルトに改質剤を添加した舗装用アスファル
ト系バインダーについてであるが、非アスファルト系カ
ラー舗装用バインダーや自然石舗装用バインダー等につ
いても、熱可塑性エラストマーあるいはゴムを加硫させ
ることにより同様のメリットが得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱可塑性エラ
ストマーあるいはゴムを加硫させることにより舗装用バ
インダーを製造するにあたり、それに伴って起こる重大
な問題点がある。それは、臭気の発生である。臭気の主
な原因は、加硫に伴って発生する硫化水素である。硫化
水素は単に臭気の原因になるだけではなく、人間にとっ
て有害物質である。この硫化水素の発生のために、熱可
塑性エラストマーあるいはゴムの加硫を利用した舗装用
バインダーの製造は、前述したような多大なメリットが
あるにもかかわらず、ごく限られた範囲でのみ利用さ
れ、一般に広く利用されるには到っていないのが現状で
ある。そこで、熱可塑性エラストマーあるいはゴムの加
硫を利用した舗装用バインダーの製造において、硫化水
素の量を削減する方法としては、バインダーを製造する
ための撹拌混合槽から発生する気体を洗浄装置等に導入
して硫化水素を捕捉し除去する方法もあるが、洗浄液の
他に多大な設備費を要する。
【0005】本発明の目的は、加硫させることにより前
記メリットが得られるとともに、多大な設備費を要する
ことなく、少量の物質をあらかじめ舗装用バインダーの
中に添加しておくことによって、加硫に伴って発生する
有害な硫化水素を大幅に削減でき、安全性向上、作業環
境改善などの効果が得られる舗装用バインダーの製造方
法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、発生する硫化水素
を迅速に捕捉できる特定の物質を、加硫の前にあらかじ
め舗装用バインダーの中に添加しておくことにより硫化
水素の発生量を削減することができることを見いだし
て、本発明を成すに到った。
【0007】すなわち、本発明は、アスファルト、熱可
塑性エラストマーあるいはゴムを含有するアスファルト
系舗装用バインダーの製造方法において、該熱可塑性エ
ラストマーあるいはゴムを加硫するにあたり、硫黄ある
いは硫黄化合物と結合して硫化物を生成する金属および
その化合物から選ばれる1種または2種以上を添加する
ことを特徴とするアスファルト系舗装用バインダーの製
造方法に関するものである。
【0008】また本発明は、重質鉱油、石油樹脂、熱可
塑性エラストマーあるいはゴムを含有する非アスファル
ト系舗装用バインダーの製造方法において、該熱可塑性
エラストマーあるいはゴムを加硫するにあたり、硫黄あ
るいは硫黄化合物と結合して硫化物を生成する金属およ
びその化合物から選ばれる1種または2種以上を添加す
ることを特徴とする非アスファルト系舗装用バインダー
の製造方法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においてアスファルト系舗
装用バインダーに用いるアスファルトとしては、天然ア
スファルト、石油アスファルト、あるいはこれらの混合
物などのあらゆるアスファルトが使用できる。
【0010】天然アスファルトとしては、例えばギルソ
ナイト、グラハマイト、トリニダットレークアスファル
トなどが挙げられる。
【0011】また石油アスファルトとしては、例えば原
油の蒸留により得られる各種針入度グレードのストレー
トアスファルト、ストレートアスファルトを触媒の存在
下あるいは不存在下で空気を吹き込んで得られるブロー
ンアスファルトあるいはセミブローンアスファルト、ア
スファルト質を含む留分からプロパン、n−ブタンなど
の溶剤によりアスファルト質を分離する際に生成する溶
剤脱歴アスファルトなどが例示できる。これらの石油ア
スファルトは2種以上混合して使用できる。
【0012】本発明においてアスファルト系舗装用バイ
ンダー及び非アスファルト系舗装用バインダーに用いる
熱可塑性エラストマーとしては、スチレンと共役ジエン
のブロック・コポリマーおよびその部分水素化物が用い
られる。一般式はS―B―Sで表される。ここでSはス
チレンのポリマーブロック、Bはブタジエン、イソプレ
ン等の共役ジエンのポリマーブロックである。
【0013】本発明においてアスファルト系舗装用バイ
ンダー及び非アスファルト系舗装用バインダーに用いる
ゴムとしては、例えばスチレンブタジエン共重合体ゴム
(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、メタクリル酸
メチルブタジエンゴム(MBR)、アクリロニトリルブ
タジエンゴム(NBR)、天然ゴム(NR)などが挙げ
られる。これらの熱可塑性エラストマーおよびゴムは2
種以上を混合して用いることができる。
【0014】本発明において非アスファルト系舗装用バ
インダーに用いる重質鉱油としてはパラフィン系重質鉱
油や芳香族系重質鉱油が用いられる。
【0015】パラフィン系重質鉱油とは原油を常圧蒸留
および減圧蒸留して得られる潤滑油留分を溶剤脱れき、
溶剤抽出、水素化分解溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化
精製、硫酸洗浄、白土処理等を適宜組み合わせて精製し
た留分が使用できる。特に原油を減圧蒸留して得られる
潤滑油留分をフルフラール抽出などの溶剤抽出、水素化
精製およびMEK脱ろうなどの溶剤脱ろうを組み合わせ
て得られるブライトストックなどが好適に用いられる。
【0016】芳香族系重質鉱油とは芳香族分が好ましく
は30重量%以上、より好ましくは50重量%以上の重
質留分である。これらの重質鉱油は2種以上を混合して
用いることができる。
【0017】本発明において非アスファルト系舗装用バ
インダーに用いる石油樹脂としては脂肪族系石油樹脂
(通常C5系石油樹脂という)、芳香族系石油樹脂(通
常C9系石油樹脂という)、ジシクロペンタジエン樹脂
が用いられる。
【0018】C5系石油樹脂とは石油ナフサ、灯油、軽
油などの石油留分をスチームクラッキングなどの熱分解
により軽質オレフィンを製造する際に得られる沸点が1
00℃以下の分解留分を触媒存在下あるいは不存在下で
重合して得られる石油樹脂である。
【0019】C9系石油樹脂とは石油ナフサ、灯油、軽
油などの石油留分をスチームクラッキングなどの熱分解
により軽質オレフィンを製造する際に得られる沸点が1
40〜240℃の範囲の分解留分を触媒存在下あるいは
不存在下で重合して得られる石油樹脂である。
【0020】ジシクロペンタジエン樹脂とはシクロペン
タジエンのディールス・アルダー付加物を重合して得ら
れる樹脂である。これらの石油樹脂は2種以上を混合し
て用いることができる。
【0021】本発明において熱可塑性エラストマーある
いはゴムを加硫したときに発生する硫化水素を捕捉する
ための硫黄あるいは硫黄化合物と結合して硫化物を生成
する金属としては亜鉛、銅、鉄、アルミニウム、バリウ
ム、カルシウム、マグネシウム、錫など、硫化水素と結
合して硫化物を生成する金属が挙げられる。
【0022】またその化合物としては酸化亜鉛、酸化
銅、酸化鉄、酸化アルミニウムなどの各種金属酸化物、
あるいは、ステアリン酸亜鉛、ラウリル酸亜鉛、ステア
リン酸カルシウムなどの各種金属石けん(有機酸金属
塩)などが挙げられる。これらの金属および金属化合物
は2種以上を混合して用いることができる。
【0023】特に金属石けんには、加硫温度において液
状となるものがあり、これらの物質は液状であるために
舗装用バインダーの中に均一に混合されやすい。しかし
一方、液状物質であるために舗装用バインダーの性状、
例えば粘度などに影響を与えることがある。
【0024】また、固体の金属酸化物を添加する場合、
微細な粉末状で添加するが、それを直接、舗装用バイン
ダーの中に添加すると、微細な粒子が凝集して比較的大
きな粒子となって均一に分散しなくなる場合がある。そ
こで、金属酸化物など微細な粉末状物質を舗装用バイン
ダーに添加する場合には、次のような方法で行うと良
い。すなわち、舗装用バインダーに添加する予定のSB
Sなど他の改質剤と金属酸化物とを、あらかじめ良く混
合しておき、その混合物を舗装用バインダーに添加する
と、微細粒子の凝集が防止され、粉末状物質がバインダ
ーの中に均一に分散しやすくなる。
【0025】本発明において非アスファルト系舗装用バ
インダーにはエチレンコポリマーを添加することもでき
る。エチレンコポリマーとはエチレンと二重結合含有モ
ノマーとの共重合体である。例えばエチレンーエチルア
クリレートコポリマー(EEA)、エチレンービニルア
セテートコポリマー(EVA)またはこれらの混合物が
挙げられる。これらのエチレンコポリマーを2種以上混
合して用いることができる。
【0026】本発明においてアスファルト系舗装用バイ
ンダーの構成主成分の含有割合はアスファルトが好まし
くは85〜98重量部、熱可塑性エラストマーあるいは
ゴムが好ましくは2〜6重量部、硫黄あるいは硫黄化合
物と結合して硫化物を生成する金属およびその化合物が
好ましくは0.2〜5.0重量部である。
【0027】非アスファルト系舗装用バインダーの構成
主成分の含有割合は芳香族系重質鉱油が好ましくは30
〜70重量部、石油樹脂が好ましくは30〜70重量
部、熱可塑性エラストマーあるいはゴムが好ましくは2
〜6重量部、硫黄あるいは硫黄化合物と結合して硫化物
を生成する金属およびその化合物が好ましくは0.2〜
5.0重量部である。エチレンコポリマーの含有割合は
好ましくは2〜10重量部である。
【0028】本発明において、具体的なアスファルト系
舗装用バインダーの製造方法は、例えば熱可塑性エラス
トマーあるいはゴムと硫黄あるいは硫黄化合物と結合し
て硫化物を生成する金属およびその化合物から選ばれる
1種または2種以上を予め混合しておき、その混合物を
ストレート・アスファルトに添加して好ましくは140
〜200℃、より好ましくは160〜180℃で撹拌溶
解後、好ましくは140〜200℃、より好ましくは1
60〜180℃で硫黄を添加して好ましくは140〜2
00℃、より好ましくは160〜180℃でさらに撹拌
して加硫する。
【0029】非アスファルト系舗装用バインダーの製造
方法は、例えば熱可塑性エラストマーあるいはゴムと硫
黄あるいは硫黄化合物と結合して硫化物を生成する金属
およびその化合物とを予め混合しておき、その混合物
を、芳香族系重質鉱油と芳香族系石油樹脂とEEA(エ
チレン・エチルアクリレート共重合体)との混合物に添
加して好ましくは140〜200℃、より好ましくは1
60〜180℃で撹拌溶解後、好ましくは140〜20
0℃、より好ましくは160〜180℃で硫黄を添加し
て、好ましくは140〜200℃、より好ましくは16
0〜180℃でさらに撹拌して加硫する。
【0030】
【実施例】以下、実施例および比較例によって具体的に
説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものでは
ない。 (比較例1)熱可塑性エラストマー(SBS)4重量部
をストレート・アスファルト96重量部に添加して、1
80℃で撹拌溶解後、180℃で硫黄を0.2重量部添
加して180℃でさらに撹拌した。その時の撹拌槽を覆
った気相中の硫化水素濃度を、ガス検知管を使用して、
時間の経過と共に測定した。測定した結果を表1に示
す。
【0031】(実施例1)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末の酸化亜鉛0.5重量部とを
あらかじめ混合しておき、その混合物をストレート・ア
スファルト96重量部に添加して180℃で撹拌溶解
後、180℃で硫黄を0.2重量部添加して180℃で
さらに撹拌した。酸化亜鉛0.5重量部は、硫黄0.2
重量部の当量にほぼ相当する。その時の撹拌槽を覆った
気相中の硫化水素濃度を、ガス検知管を使用して、時間
の経過と共に測定した。測定した結果を表1に示す。
【0032】(実施例2)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末の酸化亜鉛0.5重量部とを
あらかじめ混合しておき、その混合物をストレート・ア
スファルト96重量部に添加して180℃で撹拌溶解
後、160℃で硫黄を0.2重量部添加して160℃で
さらに撹拌した。酸化亜鉛0.5重量部は、硫黄0.2
重量部の当量にほぼ相当する。その時の撹拌槽を覆った
気相中の硫化水素濃度を、ガス検知管を使用して、時間
の経過と共に測定した。測定した結果を表1に示す。
【0033】(実施例3)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末の酸化亜鉛1.0重量部とを
あらかじめ混合しておき、その混合物をストレート・ア
スファルト96重量部に添加して180℃で撹拌溶解
後、180℃で硫黄を0.2%添加して180℃でさら
に撹拌した。酸化亜鉛1.0重量部は、硫黄0.2重量
部の当量の2倍にほぼ相当する。その時の撹拌槽を覆っ
た気相中の硫化水素濃度を、ガス検知管を使用して、時
間の経過と共に測定した。測定した結果を表1に示す。
【0034】(実施例4)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末の酸化亜鉛1.0重量部とを
あらかじめ混合しておき、その混合物をストレート・ア
スファルト96重量部に添加して180℃で撹拌溶解
後、160℃で硫黄を0.2重量添加して160℃でさ
らに撹拌した。酸化亜鉛1.0重量部は、硫黄0.2重
量部の当量の2倍にほぼ相当する。その時の撹拌槽を覆
った気相中の硫化水素濃度を、ガス検知管を使用して、
時間の経過と共に測定した。測定した結果を表1に示
す。
【0035】(実施例5)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末のステアリン酸亜鉛4.0重
量部をあらかじめストレート・アスファルト96重量部
に添加して、180℃で撹拌溶解後、180℃で硫黄を
0.2重量部添加して180℃でさらに撹拌した。ステ
アリン酸亜鉛4.0重量部は、硫黄0.2重量部の当量
にほぼ相当する。その時の撹拌槽を覆った気相中の硫化
水素濃度を、ガス検知管を使用して、時間の経過と共に
測定した。測定した結果を表1に示す。
【0036】(実施例6)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末の酸化銅0.5重量部とをあ
らかじめ混合しておき、その混合物をストレート・アス
ファルト96重量部に添加して180℃で撹拌溶解後、
180℃で硫黄を0.2重量部添加して180℃でさら
に撹拌した。酸化銅0.5重量部は、硫黄0.2重量部
の当量にほぼ相当する。その時の撹拌槽を覆った気相中
の硫化水素濃度を、ガス検知管を使用して、時間の経過
と共に測定した。測定した結果を表1に示す。
【0037】(実施例7)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末の亜鉛0.8重量部とをあら
かじめ混合しておき、その混合物をストレート・アスフ
ァルト96重量部に添加して180℃で撹拌溶解後、1
80℃で硫黄を0.2重量部添加して180℃でさらに
撹拌した。亜鉛0.8重量部は、硫黄0.2重量部の当
量のほぼ2倍に相当する。その時の撹拌槽を覆った気相
中の硫化水素濃度を、ガス検知管を使用して、時間の経
過と共に測定した。測定した結果を表1に示す。
【0038】(比較例2)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部を、芳香族系重質鉱油55重量部と芳
香族系石油樹脂36重量部とEEA(エチレン・エチル
アクリレート共重合体)5.0重量部との混合物に添加
して、180℃で撹拌溶解後、180℃で硫黄を0.2
重量部添加して180℃でさらに撹拌した。その時の撹
拌槽を覆った気相中の硫化水素濃度を、ガス検知管を使
用して、時間の経過と共に測定した。測定した結果を表
2に示す。
【0039】(実施例8)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末の酸化亜鉛0.5重量部を予
め混合しておき、その混合物を、芳香族系重質鉱油55
重量部と芳香族系石油樹脂36重量部とEEA(エチレ
ン・エチルアクリレート共重合体)5.0重量部との混
合物に添加して180℃で撹拌溶解後、180℃で硫黄
を0.2重量部添加して180℃でさらに撹拌した。酸
化亜鉛0.5重量部は、硫黄0.2重量部の当量にほぼ
相当する。その時の撹拌槽を覆った気相中の硫化水素濃
度を、ガス検知管を使用して、時間の経過と共に測定し
た。測定した結果を表2に示す。
【0040】(実施例9)熱可塑性エラストマー(SB
S)4.0重量部と微粉末の亜鉛0.8重量部を予め混
合しておき、その混合物を芳香族系重質鉱油55重量部
と芳香族系石油樹脂36重量部とEEA(エチレン・エ
チルアクリレート共重合体)5.0重量部との混合物に
添加して180℃で撹拌溶解後、180℃で硫黄を0.
2重量部添加して180℃でさらに撹拌した。亜鉛0.
8重量部は、硫黄0.2重量部の当量のほぼ2倍に相当
する。その時の撹拌槽を覆った気相中の硫化水素濃度
を、ガス検知管を使用して、時間の経過と共に測定し
た。測定した結果を表2に示す。
【0041】(実施例10)熱可塑性エラストマー(S
BS)4.0重量部と微粉末のステアリン酸亜鉛4.0
重量部を予め芳香族系重質鉱油55重量部と芳香族系石
油樹脂36重量部とEEA(エチレン・エチルアクリレ
ート共重合体)5.0重量部との混合物に添加して18
0℃で撹拌溶解後、180℃で硫黄を0.2重量部添加
して180℃でさらに撹拌した。ステアリン酸亜鉛4.
0重量部は、硫黄0.2重量部の当量にほぼ相当する。
その時の撹拌槽を覆った気相中の硫化水素濃度を、ガス
検知管を使用して、時間の経過と共に測定した。測定し
た結果を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表1および表2から、実施例1〜実施例1
0の場合は、加硫に伴って発生する有害な硫化水素を大
幅に削減できることが判る。それに対して、比較例1〜
比較例2の場合は、硫化水素の発生量が多いことが判
る。
【0045】
【発明の効果】本発明の舗装用バインダーの製造方法に
より、多大な設備費を要することなく、少量の物質をあ
らかじめバインダーの中に添加しておくことによって、
加硫に伴って発生する有害な硫化水素を大幅に削減する
ことができる。そして、加硫を利用してバインダー中の
熱可塑性エラストマーあるいはゴムの量を削減すること
によるコストダウン、舗装用バインダーの製造における
安全性向上、作業環境改善などの効果が得られる。ま
た、加硫を利用できることにより、バインダー中におい
て熱可塑性エラストマーやゴムとアスファルトとの分離
が起きにくくなり、均一な改質アスファルトが得られる
という付随的効果も得られる。アスファルトを含まない
カラー舗装用バインダーや自然石舗装用バインダー等に
ついても、同様の付随的効果が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルト、熱可塑性エラストマーあ
    るいはゴムを含有するアスファルト系舗装用バインダー
    の製造方法において、該熱可塑性エラストマーあるいは
    ゴムを加硫するにあたり、硫黄あるいは硫黄化合物と結
    合して硫化物を生成する金属およびその化合物から選ば
    れる1種または2種以上を添加することを特徴とするア
    スファルト系舗装用バインダーの製造方法。
  2. 【請求項2】 重質鉱油、石油樹脂、熱可塑性エラスト
    マーあるいはゴムを含有する非アスファルト系舗装用バ
    インダーの製造方法において、該熱可塑性エラストマー
    あるいはゴムを加硫するにあたり、硫黄あるいは硫黄化
    合物と結合して硫化物を生成する金属およびその化合物
    から選ばれる1種または2種以上を添加することを特徴
    とする非アスファルト系舗装用バインダーの製造方法。
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