JP2001080049A - 印刷機におけるインキ量調整装置およびインキ量調整方法 - Google Patents

印刷機におけるインキ量調整装置およびインキ量調整方法

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JP2001080049A
JP2001080049A JP26138299A JP26138299A JP2001080049A JP 2001080049 A JP2001080049 A JP 2001080049A JP 26138299 A JP26138299 A JP 26138299A JP 26138299 A JP26138299 A JP 26138299A JP 2001080049 A JP2001080049 A JP 2001080049A
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Katsuya Yamaguchi
勝也 山口
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印刷版の交換後のならし印刷工程中での印刷枚
数または時間を短縮するとともに、定常印刷工程中の濃
度むらの発生を防止する技術を提供するもの。 【解決手段】今回の印刷のインキ供給量IPと、前回行
われた印刷のインキ供給量IBとに基づいて、ならし印
刷時のインキ供給量IQは、そのインキ供給量IQとイ
ンキ供給量IBとの間に、インキ供給量IPの値をとる
ように、決定される。さらに、ならし印刷工程におい
て、インキ供給量IQは、段階的にインキ供給量IPに
近づくように段階的に調整される。これにより、定常印
刷時のインキ供給量の急激な変化の発生を抑えることが
できるので、ならし印刷時間または枚数を少なくするだ
けでなく、印刷濃度むらの発生を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷機における
インキ量の調整方法およびインキ量の調整装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】オフセット印刷機などの印刷機では、印刷
版に最適なインキ量を供給するために、繰返し行われる
印刷により消費されるインキ量に相当する量のインキを
連続して供給する。消費されるインキ量は、印刷版に記
録される画像の内容によって異なり、おおよそその記録
画像の網点面積率に応じた量となる。印刷版が交換され
れば、当然のことながら画像内容が異なり、インキの消
費量も変わる。従って、印刷版の交換に伴い、インキ供
給量も調整される。
【0003】しかし、印刷版の交換と共にインキ供給量
の調整を行っても、印刷版交換直後の印刷は、印刷版に
実際に供給されるインキ供給量が調整後のインキ量に追
従しないため、通常、印刷版が交換されると、その定常
印刷開始前に、インキ供給量やその他の印刷環境を安定
させるためのならし印刷が行われる。場合によっては、
ならし印刷回数を少なく抑えるため、ならし印刷時のイ
ンキ供給量を調整する。ならし印刷時のインキ供給量
は、印刷版交換前のインキ供給量が、印刷版交換後のイ
ンキ供給量よりも多い時は、交換後のインキ供給量より
多いインキを供給し、逆に、印刷交換後のインキ供給量
が少ないときは、それより少ないインキを供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
ならし印刷時のインキ供給量が調整されるため、調整し
ないときに比べて、実際に印刷版に供給されるインキ量
が安定するまでの時間が短くなる。または、ならし印刷
に使用する印刷用紙の枚数が少なく済む。
【0005】しかしながら、ならし印刷時のインキ供給
量の調整は、通常1段階しか行われないため、インキ供
給量は、ならし印刷の終了後に、急激に変化する場合が
ある。インキ供給量の急激な変化は、定常印刷時に印刷
版に供給されるインキ量の変化となって現われ、印刷濃
度のむらが発生してしまう。
【0006】本発明は、上記問題点を解決し、ならし印
刷に使用する印刷枚数を抑え、若しくは、ならし印刷時
間を短縮する共に、印刷濃度むらの発生を抑える印刷機
のインキ量調整装置およびインキ量調整方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】前
述した課題の少なくとも一部を解決するための手段とし
て、以下に示す構成をとった。
【0008】第1の発明は、第1印刷版による第1定常
印刷終了後に、第2印刷版による第2定常印刷を行う印
刷機におけるインキ量調整装置において、第1定常印刷
終了後でかつ第2定常印刷開始前に、ならし印刷を行う
ものであって、第1定常印刷時のインキ供給量を第1供
給量として記憶する記憶手段と、第2印刷版に記録され
る画像データに基づいて、第2定常印刷時のインキ供給
量を、第2供給量として算出するインキ供給量算出手段
と、ならし印刷時のインキ供給量としての第3供給量と
第1供給量との間に、第2供給量の値をとるように、第
3供給量を決定するインキ供給量決定手段と、ならし印
刷時は、第3供給量に基づいて印刷版へのインキ供給量
を調整し、第2定常印刷時は、第2供給量に基づいて印
刷版へのインキ供給量を調整するインキ量調整手段と、
前記記憶手段に、第1供給量として第2供給量を更新し
て記憶する記憶更新手段と、を備え、前記インキ量調整
手段は、ならし印刷時のインキ供給量が、第3供給量か
ら第2供給量に段階的に近づくように、少なくとも2段
階のインキ供給量の調整を行うことを特徴とする。
【0009】上記インキ量調整装置によれば、第1定常
印刷と第2定常印刷の間に、ならし印刷を行う。このな
らし印刷時のインキ供給量である第3供給量と第1定常
印刷時のインキ供給量である第1供給量と間に、第2定
常印刷時のインキ供給量である第2供給量の値をとるよ
うに、第3供給量が決定される。ならし印刷時は、この
第3供給量で印刷を行い、かつ、第3供給量は、段階的
に第2供給量に近づくように調整される。従って、第2
供給量に応じたインキ供給量に安定化させるための時間
が短くて済み、若しくは、ならし印刷枚数が少なくて済
み、さらには、第2定常印刷時にインキ供給量の急激な
変化が発生しないので、印刷濃度むらの発生を抑えるこ
とができる。
【0010】さらに、上記インキ量調整装置において、
前記インキ供給量決定手段は、第1の供給量および第2
供給量の比に基づいて決定されることが好ましい。これ
によれば、差ではなく、比に基づいて決定するので、第
1供給量と第2供給量がどのような値をとっても、最適
な第3供給量を決定することができる。
【0011】また、上記インキ量調整装置において、前
記印刷機は、印刷版を複数に区分する領域ごとにインキ
供給量を調整することが可能であって、前記記憶手段、
前記インキ量算出手段、およびインキ量決定手段は、そ
れぞれ前記領域毎に、第1供給量、第2供給量、および
第3供給量を記憶、算出または決定することが好まし
い。これによれば、ならし印刷時のインキ供給量は、各
領域毎に最適な値を決定するので、印刷画像の濃度がそ
の領域ごとに異なっていても、ならし印刷時間または印
刷枚数を少なく抑えることができ、さらには、印刷濃度
むらの発生を抑えることができる。
【0012】また、本発明は、第1印刷版による第1定
常印刷終了後に、第2印刷版による第2定常印刷を行う
印刷機におけるインキ量調整方法において、第1定常印
刷終了後でかつ第2定常印刷開始前に、ならし印刷を行
うものであって、(a)第1定常印刷時のインキ供給量
を第1供給量として準備する工程と、(b)第2印刷版
に記録される画像データに基づいて、第2定常印刷時の
インキ供給量を、第2供給量として算出する工程と、
(c)ならし印刷時のインキ供給量としての第3供給量
と第1供給量の間に、第2供給量の値をとるように、第
3供給量を決定する工程と、(d)ならし印刷時は、第
3供給量に基づいて印刷版へのインキ供給量を調整し、
第2定常印刷時は、第2供給量に基づいて印刷版へのイ
ンキ供給量を調整する工程と、を備え、前記工程(a)
は、前記工程(c)の後、第2供給量を第1供給量とし
て更新して記憶する工程を含み、前記工程(d)は、な
らし印刷時のインキ供給量が、第3供給量から第2供給
量に段階的に近づくように、少なくとも2段階のインキ
供給量の調整を行うことを特徴とする。
【0013】上記方法によれば、上記各工程を実行する
ことによって、上記装置と同様の作用・効果を得ること
ができる。
【0014】また、上記方法において、前記工程(c)
は、第1供給量と第2供給量の比に基づいて第3供給量
を決定することが好ましい。このようにすれば、上記各
工程を実行することによって、上記装置と同様の作用・
効果を得ることができる。
【0015】また、前記印刷機は、印刷版を複数に区分
する領域ごとにインキ供給量を調整することが可能であ
って、前記工程(a)、(b)および(c)は、それぞ
れ前記領域毎に、第1供給量、第2供給量、および第3
供給量を準備・更新、算出または決定することが好まし
い。このようにすれば、上記各工程を実行することによ
って、上記装置と同様の作用・効果を得ることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき説明する。図1は、本発明にかかる印刷システムの
構成図である。この印刷システムは、印刷機2と、コン
トローラ1および複数のフロントエンドコンピュータ3
からなる。フロントエンドコンピュータ3は、印刷機2
によって印刷される画像データPDを生成するもので、
その画像データPDはページ記述言語で表現される。コ
ントローラ1は、画像データPDをネットワーク4を介
して受け取り、その画像データPDに基づく画像を印刷
するように、印刷機2を制御する。この印刷機2は、印
刷版PLへの画像記録(露光)、現像、および印刷を行
うことが可能なデジタル印刷機である。
【0017】この印刷機2で実行される工程は、大きく
わけて、準備工程、露光工程、現像工程および印刷工程
とからなる。準備工程は、新たな印刷版に対して印刷を
行うための準備工程であって、印刷版PLの交換が行わ
れる。露光工程は、新たに装着された印刷版PLに対し
て画像を露光して記録する工程である。続く現像工程
は、露光された印刷版PLを現像する工程である。印刷
工程は、現像された印刷版PLにインクを付与して、多
数の印刷用紙PAに対して同じ画像を繰返し印刷する工
程である。さらに、印刷工程は、印刷機2の印刷環境を
安定化させるためのならし印刷工程と、印刷環境が安定
化した後、印刷用紙PAに印刷が行われる定常印刷工程
とからなる。この印刷工程が終わると、次の画像データ
PDの印刷のために、準備工程に戻り、印刷版PLが交
換され、以上の工程を繰り返す。
【0018】図2は、コントローラ1および印刷機2の
詳細な構成を示す図である。コントローラ1は、ネット
ワーク4を介して画像データPDを受け取るためインタ
ーフェイス11、ページ記述言語で表現された画像デー
タPDをラスタ形式の画像データPD1に変換するため
のRIP処理部12、画像データPD1を一時的に記憶
する画像メモリ13、印刷機2のインキ供給量を制御す
るための流量弁開度制御部14からなる。流量弁開度制
御部14は、各画素毎が多値で表現された、すなわち網
点面積率で表現された画像データPD1の平均濃度を算
出し、その算出結果に基づいて印刷機2のインキ供給量
を制御する。定常印刷工程においては、画像データPD
1が表す濃度が濃い場合は、インキ供給量が多くなるよ
うに制御し、一方、濃度が淡い場合は、インキ供給量が
少なくなるように制御される。すなわち、画像データが
表す濃度に比例してインキ供給量が制御される。なお、
ならし印刷工程時のインキ供給量は、この前の定常印刷
工程におけるインキ供給量と、次に行われる印刷の画像
データPD1に基づいて算出されたインキ供給量に基づ
いて決定され、少なくとも2段階のインキ供給量調整が
行われる。
【0019】印刷機2は、準備工程で印刷版PLを交換
する印刷版交換部50と、露光工程で印刷版PLに画像
データPD1に基づいた画像を露光・記録する記録部6
0と、現像工程で露光済みの印刷版PLに対して現像す
る現像部70と、印刷工程で現像された印刷版PLを用
いて印刷を行う印刷部80とからなる。記録部60にお
いては、まず、網点発生部61で、多値で表現された画
像データPD1を、網点を表す2値の画像データPD2
に変換し、ドライバ62で、その2値の画像データPD
2に基づいて光源63のON/OFFを制御する。これ
により、印刷版PLには、画像データPDに応じた濃度
分布の網点画像が形成される。
【0020】印刷部80は、印刷版PLが装着される版
胴81、現像された印刷版PLにインキを付与するイン
キ部90、印刷版PLに形成されたインキ像が転写され
る転写胴82、転写胴82に転写されたインキ像を印刷
用紙PA上にさらに転写するため圧力を与える圧胴83
からなる。版胴81、転写胴82および圧胴83が矢印
方向に回転することによって、転写胴82と圧胴83の
間に順次供給される印刷用紙PAに印刷画像が形成され
る。なお、印刷用紙PAの搬送路中には、印刷枚数をカ
ウントするための用紙通過センサ84が設けられてい
る。
【0021】インキ部90は、インキが収納されたイン
キ壷91、インキの供給口となる流量弁92、流量弁9
2の開度を調整して、印刷版PLに供給されるインキ量
を制御するための開度調整用モータ93、および流量弁
92から出されるインキを印刷版PLにムラなく均一に
供給するためのインキングローラ94からなる。
【0022】なお、インキ部90は、版胴81の回転軸
方向に関して区分された領域毎に、インキ供給量を独立
的に調整可能なよう構成されている。すなわち、流量弁
92は、その領域に対応して開度が独立調整可能なよう
に複数の弁から構成され、さらにそれぞれの弁に対して
開度が調整可能なように1つずつの開度調整用モータ9
3が設けられている。
【0023】図3は、流量弁92の部分を拡大して表し
た概観斜視図である。2つの金属版96aおよび96b
によって、インキの供給口である開口部95が形成され
る。一方の金属版96aは、弾性を有しており、さらに
その開口部95側に複数の切り込みが入れられ、それに
より複数のインキキー98が形成される。金属版96a
の内側には、その切り込みからのインキ流出を防止する
ための可撓性の樹脂シート97が接着されている。各イ
ンキキー98に付与される力99を、それぞれの開度調
整用モータ93によって独立的に調整することによっ
て、各インキキー98毎の開度を変え印刷版PLに供給
されるインキ量を各領域毎に区分して制御することがで
きる。
【0024】図4は、調整される1つのインキキー98
に相当するインキ供給量の変化を示す図である。この図
は、ある印刷版PLに対してインキ供給量IBで定常印
刷した後、準備工程、露光工程および現像工程を経るこ
とによって、印刷版PLを交換して新たな画像を形成
し、インキ供給量IPで定常印刷する場合を示してい
る。さらに、この場合は、それらの定常印刷工程間で行
われるならし印刷工程では、3段階のインキ供給量IQ
(1)、IQ(2)、IQ(3)の調整が行われる場合
を示している。図4(a)に示すように、インキ供給量
IPが、インキ供給量IBより多い場合は、ならし印刷
工程時のインキ供給量IQ(1)、IQ(2)およびI
Q(3)は、いずれも今回のインキ供給量IPよりも多
くしている。逆に、図4(b)または(c)に示すよう
に、インキ供給量IPが、インキ供給量IBより少ない
場合は、ならし印刷工程時のインキ供給量IQ(1)、
IQ(2)およびIQ(3)は、いずれも今回のインキ
供給量IPよりも少なくしている。これをまとめて表現
すると、インキ供給量IPが、インキ供給量IBとなら
し印刷時のインキ供給量IQの間の値をとるように、な
らし印刷時のインキ供給量IQを決定するということで
ある。このように決定するのは、ならし印刷時のインキ
供給量IQ(1)、IQ(2)およびIQ(3)は、前
回の印刷工程終了時点で、インキングローラ94に滞留
しているインク量が、前回印刷時のインキ供給量IBに
相当しているので、この部分のインク量をできるだけ短
時間で今回のインキ供給量IPに相当する量になるよう
に調整するためである。これにより、ならし印刷枚数ま
たは時間を短縮することができる。
【0025】さらに、ならし印刷工程時のインキ供給量
IQ(1)、IQ(2)およびIQ(3)は、段階的に
今回のインキ供給量IPに近づくように決定される。こ
れにより、定常印刷時にインキングローラ94から印刷
版PLに付与されるインキ量の急激な変化を抑えること
ができるため、定常印刷工程時における印刷の濃度むら
の発生を抑制することができる。
【0026】ならし印刷時のインキ供給量IQ(1)、
IQ(2)、およびIQ(3)は、インキ供給量IBと
インキ供給量IPの比に基づいて決定され、具体的に
は、次の式で算出される。 IQ(1)=IP×(IP/IB)×k IQ(2)=(IQ(1)+IP)/2 IQ(3)=(IQ(2)+IP)/2 ここで、kは、補正係数であって、印刷機2の固有値
や、インキの種々の特性、印刷用紙の種類等に基づいて
任意に定められ、例えば、0.8乃至1の範囲の任意の
値が用いられる。
【0027】図5は、流量弁開度制御部14の詳細な構
成を示す図である。流量弁開度制御部14は、画像デー
タPD1に基づいてインキ供給量IPを算出するインキ
量算出部43、算出されたインキ供給量IPを一時的に
記憶するバッファ44、前回印刷時のインキ供給量IB
を記憶しているメモリ45、今回のインキ供給量IPと
前回のインキ供給量IBおよび前述の算出式に基づい
て、ならし印刷時のインキ供給量IQ(1)、IQ
(2)、IQ(3)を算出する流量弁開度算出部46、
ならし印刷時のインキ供給量IQ(1)、IQ(2)、
IQ(3)とともに今回の印刷工程時のインキ供給量I
Pを記憶する開度データメモリ47を備えている。さら
に、流量弁開度制御部14は、用紙通過センサ84から
の信号を受けて印刷枚数をカウントするためのカウンタ
41を備え、カウンタ41のカウント値に基づいて、開
度データメモリ47から出力されるインキ供給量IQ
(1)、IQ(2)、IQ(3)、IPのデータを順次
切り替える。これら順次切り替えられたインキ供給量の
データに基づいて、開度調整用モータ93が制御されイ
ンキ供給量が制御される。なお、この切り替えは、例え
ば、ならし印刷開始後、印刷枚数がm枚毎に行われる。
すなわち、1乃至m枚はインキ供給量IQ(1)で、
(m+1)枚から2m枚はインキ供給量IQ(2)で、
(2m+1)枚から3m枚はインキ供給量IQ(3)
で、それぞれならし印刷が行われ、さらに、(3m+
1)枚以降はインキ供給量IPで定常印刷が行われる。
【0028】なお、流量弁開度算出部46で今回の印刷
版PLに対するならし印刷時のインキ量算出が行われた
後で、かつインキ量算出部43で次回の印刷版PLに対
する定常印刷時のインキ量算出が行われる前に、バッフ
ァ44に記憶されている今回のインキ供給量IPをメモ
リ45に転送し、前回のインキ供給量IBとして更新し
て記憶する。
【0029】また、インキ量算出部43および流量弁開
度算出部46は、区分した領域毎に算出され、領域数を
nとすると、開度データメモリ47には、ならし印刷時
のインキ供給量データ3個とインキ供給量IP1個にそ
れぞれnを乗じたものの和の数、すなわち、(4×n)
個のインキ供給量のデータが記憶されていることにな
る。
【0030】図6は、インキ量算出部43で実行される
インキ量を算出する方法を説明するための図である。こ
の図は、印刷版PLの画像形成領域APLと、印刷版P
Lに記録される画像データPD1を構成する各画素Pと
の関係を示している。画像形成領域APLは、インキ部
の各インキキー98に対応してBj(j=1、
2、..、n)のn個の領域に区分されている。各領域
Bj毎に次式に基づいて平均濃度Djを算出する。
【数1】 例えば、領域B1の濃度データD1は、画素P(1、
1)乃至画素P(X,Y)の(X×Y)画素の濃度の平
均値である。もちろん、この濃度データDjは、そのま
ま各領域毎のインキ供給量IPjとして用いてもよい
が、濃度データDjに固定の係数tを乗じてインキ供給
量IPjを算出してもよい。
【0031】図7は、コントローラ1および印刷機2で
行われる動作を示したフローチャートである。先ず、ス
テップS1で、フロントエンドコンピュータ3からペー
ジ記述言語で表現された画像データPDを受信する。次
に、ステップS2において、RIP処理部12で画像デ
ータPDをラスター形式の画像データPD1に変換し、
そのデータを画像メモリ13に一時的に記憶する。ステ
ップS3で、画像データPD1に基づいて、各領域Bj
毎の画像の平均濃度Djを算出し、その平均濃度Djを
示す値をそのまままたは、ある固定の係数を乗じて得ら
れた値をインキ供給量IPjとして記憶する。さらに、
今回算出されたインキ供給量IPjと前回の印刷版PL
の画像データに基づいて算出された前回のインキ供給量
IBjとに基づいて、ならし印刷時のインキ供給量IQ
j(1)、IQj(2)、IQj(3)を前述の算出式
に基づいて求める。これらのインキ供給量に関するデー
タは、開度データメモリ47に記憶される。
【0032】次に、ステップS4で、インキ供給量IQ
j(1)に基づいて、各インキキー98の開度が調整さ
れる。この調整が完了すると、ステップS5でならし印
刷が開始する。ステップS6では、用紙通過センサ84
およびカウンタ41により、ならし印刷の枚数がm枚に
達したかどうか検出し、m枚に達した場合は、ステップ
S7に進み、インキ供給量IQj(2)に調整され、さ
らに、ステップS8で、ならし印刷が終了したかどう
か、この例では、印刷枚数が(3×m)枚に達したかど
うかに基づいて判断される。ならし印刷が終了していな
い場合は、ステップS6に戻ってならし印刷を続行、ス
テップS6で新たにm枚のならし印刷が終了したかどう
か判断され、m枚(合計で2×m枚)のならし印刷が終
了したと判断すると、ステップS7でインキ供給量がI
Qj(3)に調整される、再度、ステップS6に戻り、
合計で(3×m)枚のならし印刷が終了すると、ステッ
プS7で続く定常印刷時のインキ供給量IPjに調整さ
れ、ステップS8でならし印刷が終了したと判断され、
ステップS9に進む。ステップS9では、今回のインキ
供給量IPjを、次のならし印刷時のインキ供給量を算
出するために、インキ供給量IBjとして、メモリ45
に更新記録しておく。その後、ステップS10におい
て、インキ供給量IPjに基づいて、定常印刷が行われ
る。
【0033】[変形例]上記実施態様では、ならし印刷時
のインキ供給量の調整は、3段階の場合であったが、2
段階以上の調整であれば何段階でもよい。また、上記実
施態様では、ならし印刷時のインキ供給量の切り替えタ
イミングは、印刷枚数に基づいていたが、印刷時間に基
づいてもよい。また、上記実施態様では、ならし印刷時
の各段階は、同じ枚数の印刷を行ったあと切り替えてい
たが、それぞれの段階毎に印刷枚数を異ならせてもよ
い。ただし、定常印刷時のインキ供給量をより安定化さ
せるためには、より後に行われる段階ほど印刷枚数を多
く設定したほうがよい。
【0034】また、上記実施態様では、定常印刷時のイ
ンキ供給量を算出するために、ラスター変換された多値
の画像データPD1を用いたが、網点信号に変換された
画像データPD2を用いてもよい。この場合は、平均濃
度というより、平均の網点面積が算出される。
【0035】また、上記実施例では、インキの供給量を
流量弁92の開口部95の開度によって制御したが、イ
ンキングローラ94の回転速度によって制御してもよ
い。ただし、この場合は、複数の領域に区分してインキ
供給量を独立調整することはできない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる印刷システムの構成図である。
【図2】コントローラ1および印刷機2の詳細な構成を
示す図である。
【図3】流量弁部分の拡大概観図である。
【図4】インキ供給量の変化を示す図である。
【図5】流量弁開度調整部の詳細な構成を示す図であ
る。
【図6】インキ量算出する方法を説明するための図であ
る。
【図7】コントローラ1および印刷機2で行われる動作
を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 コントローラ 2 印刷機 13 画像メモリ 14 流量弁開度制御部 41 カウンタ 43 インキ量算出部 44 バッファ 45 メモリ 46 流量弁開度算出部 47 開度データメモリ 50 印刷版交換部 81 版胴 84 用紙通過センサ 90 インキ部 91 インキ壷 92 流量弁 93 開度調整用モータ 94 インキングローラ 95 開口部 98 インキキー Dj 平均濃度 IB インキ供給量 IP インキ供給量 IQ インキ供給量 PA 印刷用紙 PD 画像データ PD1 画像データ PD2 画像データ PL 印刷版

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1印刷版による第1定常印刷終了後
    に、第2印刷版による第2定常印刷を行う印刷機におけ
    るインキ量調整装置において、第1定常印刷終了後でか
    つ第2定常印刷開始前に、ならし印刷を行うものであっ
    て、 第1定常印刷時のインキ供給量を第1供給量として記憶
    する記憶手段と、 第2印刷版に記録される画像データに基づいて、第2定
    常印刷時のインキ供給量を、第2供給量として算出する
    インキ供給量算出手段と、 ならし印刷時のインキ供給量としての第3供給量と第1
    供給量との間に、第2供給量の値をとるように、第3供
    給量を決定するインキ供給量決定手段と、 ならし印刷時は、第3供給量に基づいて印刷版へのイン
    キ供給量を調整し、第2定常印刷時は、第2供給量に基
    づいて印刷版へのインキ供給量を調整するインキ量調整
    手段と、 前記記憶手段に、第1供給量として第2供給量を更新し
    て記憶する記憶更新手段と、を備え、 前記インキ量調整手段は、ならし印刷時のインキ供給量
    が、第3供給量から第2供給量に段階的に近づくよう
    に、少なくとも2段階のインキ供給量の調整を行う印刷
    機におけるインキ量調整装置。
  2. 【請求項2】 前記インキ供給量決定手段は、第1の供
    給量および第2供給量の比に基づいて決定される請求項
    1記載のインキ量調整装置。
  3. 【請求項3】 前記印刷機は、印刷版を複数に区分する
    領域ごとにインキ供給量を調整することが可能であっ
    て、 前記記憶手段、前記インキ量算出手段、およびインキ量
    決定手段は、それぞれ前記領域毎に、第1供給量、第2
    供給量、および第3供給量を記憶、算出または決定する
    請求項1乃至2記載のインキ量調整装置。
  4. 【請求項4】 第1印刷版による第1定常印刷終了後
    に、第2印刷版による第2定常印刷を行う印刷機におけ
    るインキ量調整方法において、第1定常印刷終了後でか
    つ第2定常印刷開始前に、ならし印刷を行うものであっ
    て、 (a)第1定常印刷時のインキ供給量を第1供給量とし
    て準備する工程と、 (b)第2印刷版に記録される画像データに基づいて、
    第2定常印刷時のインキ供給量を、第2供給量として算
    出する工程と、 (c)ならし印刷時のインキ供給量としての第3供給量
    と第1供給量の間に、第2供給量の値をとるように、第
    3供給量を決定する工程と、 (d)ならし印刷時は、第3供給量に基づいて印刷版へ
    のインキ供給量を調整し、第2定常印刷時は、第2供給
    量に基づいて印刷版へのインキ供給量を調整する工程
    と、を備え、 前記工程(a)は、前記工程(c)の後、第2供給量を
    第1供給量として更新して記憶する工程を含み、 前記工程(d)は、ならし印刷時のインキ供給量が、第
    3供給量から第2供給量に段階的に近づくように、少な
    くとも2段階のインキ供給量の調整を行う印刷機におけ
    るインキ量調整方法。
  5. 【請求項5】 前記工程(c)は、第1供給量と第2供
    給量の比に基づいて第3供給量を決定する請求項4記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 前記印刷機は、印刷版を複数に区分する
    領域ごとにインキ供給量を調整することが可能であっ
    て、 前記工程(a)、(b)および(c)は、それぞれ前記
    領域毎に、第1供給量、第2供給量、および第3供給量
    を準備・更新、算出または決定する請求項1乃至2記載
    のインキ量調整方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007307903A (ja) * 2006-05-15 2007-11-29 Heidelberger Druckmas Ag 印刷機のインキ装置を制御する方法
JP6110001B1 (ja) * 2016-09-09 2017-04-05 三菱重工印刷紙工機械株式会社 インキ供給装置及び方法、インキ供給量制御装置、印刷機

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