JP2000108308A - 印刷色調プリセット装置及び方法 - Google Patents
印刷色調プリセット装置及び方法Info
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Abstract
化ができ、色調安定化に要する時間(テスト時間)の短
縮及び紙損の低減、色調調節のための費用の低減を図る
ことができるような印刷色調プリセット装置及び方法を
提供する。 【解決手段】 印刷物の幅方向の各インキキー幅毎の色
調を検出する色調検出装置20と、色調検出装置20で
検出したデータを色調管理データに変換する色調管理装
置22と、幅方向の各インキキー毎の絵柄面積率に対す
るインキキー開度の関係等を記憶する記憶装置25と、
QSIデータ演算装置27、インキキー開度演算装置2
6、及びこれらを制御するコントローラ29を備え、印
刷物21の各位置の絵柄面積率データ等の入力装置23
からの信号を受ける制御装置24と、制御装置24で演
算した結果に基づきインキキーの開度設定等を制御する
IPC制御装置30を設け、これらにより印刷刷り出し
制御を行なう。
Description
ト方法及び装置に関し、さらに詳しくは、印刷機の印刷
における色調調節において、印刷開始時の立ち上りを早
くする色調プリセットに適用される方法及び装置に関す
る。
リセット方法及び装置を説明する。まず、図8は従来の
印刷色調プリセット方法を施行する印刷機のインキ供給
部を示すものであって、同図において、1はインキを供
給するインキ元ローラ、2はこのインキ元ローラ1の幅
方向に沿って複数設けられたインキキーであり、インキ
元ローラ1とインキキー2との間に溜められたインキ3
の供給量(インキ供給量)がインキ元ローラ1に対する
インキキー2のインキキー開度4に応じて適宜に調節さ
れるようになっている。また、5はインキキー開度4に
応じてインキ元ローラ1上に形成されるインキ膜をイン
キ元ローラ1からインキローラ群6に断続的に伝達する
インキ呼出しローラ、7は印刷する版(図示せず)が外
周面上に取付けられた版胴であり、インキ呼出しローラ
5から呼出されたインキがインキローラ群6を介して版
胴7に供給されるように構成されている。
の絵柄を設けたテスト用印刷物、9はこのテスト用印刷
物8上の絵柄の濃度を検出する濃度計、10はインキ供
給部の動作を制御するIPC(インテリジェント・プレ
ス・コントロール)制御装置である。IPC制御装置1
0は、印刷開始時に早期に色調を安定化させ損紙を少な
くするためのQSI(クイック・スタート・インキン
グ)データを設定するQSIデータ設定装置11と、ジ
ョブチェンジ(刷版交換)で停止後の印刷再開始時に早
期に色調を安定化させ損紙を少なくするための停止の仕
方であるSPE(スマート・プリント・エンド)データ
を設定するSPEデータ設定装置12と、印刷濃度又は
絵柄面積率とインキキー開度との関係を決定するインキ
キー変換関数を設定するインキキー変換関数設定装置1
3とをそれぞれ備えている。また、14は上記QSIデ
ータ設定装置11及びSPEデータ設定装置12のプリ
セット用データや絵柄面積率に対するインキキー開度換
算値が予め記憶された記憶装置、15はテスト用印刷物
8の計測データに基づき上記QSIデータのインキキー
開度、インキ元ローラ回転量、及びインキ呼出し回数、
上記SPEデータの刷り減らし枚数、及びインキキー変
換関数の絵柄面積率とインキキー開度との関係等を入力
する入力装置である。
に基づいて上記QSIデータのインキキー開度、インキ
元ローラ回転量、及びインキ呼出し回数、上記SPEデ
ータの刷り減らし枚数、及びインキキー変換関数の絵柄
面積率とインキキー開度との関係等が入力装置15から
IPC制御装置10に入力されるのに応じて、記憶装置
14からそれに対応する情報が読み出されてIPC制御
装置10に入力され、これに伴ってIPC制御装置10
から出力される制御信号により、上記QSIデータ及び
SPEデータや、印刷濃度又は絵柄面積率とインキキー
開度の関係を決定するインキキー変換関数が設定され、
実際の絵柄面積率に対応した結果の信号に基づいてイン
キキー開度、インキ元ローラ回転量、インキ呼出しロー
ラの呼出し回数等の制御が行なわれるようになってい
る。
運転経過と共に既述のQSI、SPE、インキキー開度
等のインキ膜厚の状態を表わしたものである。図9
(a)は、各ローラ類の配置を展開して示したものであ
り、図9(b)〜(h)に示すインキ膜厚表示の位置を
解り易くしたものである。また、図9(b)〜(h)
は、各運転状態の下でのインキ膜厚を誇張して表示した
ものである。なお、図9(a),(b)におけるAはイ
ンキキー2の開度(インキキー開度4)に相当するイン
キ元ローラ1上のインキ膜厚、Bはインキローラ群6の
上流部でのインキ膜厚、Cは版胴7上のインキ膜厚を示
している。
おり、この際にはインキキー開度AがQSI初期設定値
に設定されてインキ膜厚が幅方向において均一(薄膜)
となされる。また、図9(c)はQSIの完了時を示し
ており、この際にはインキローラ群6を回転させた状態
の下でインキ元ローラ1の回転量及びインキ呼出しロー
ラ5の呼出し回数がQSI初期設定値になるまで運転さ
れてインキ元ローラ1上のインキがインキローラ群6へ
移転され、印刷開始後の早期に色調が安定するようなイ
ンキ膜厚に設定される。また、図9(d)はインキキー
開度Aを絵柄面積率に応じたものにインキキー開度変換
関数に基づいてプリセットして印刷を開始する直前の状
態を示しており、この際にはインキキー開度Aがプリセ
ット値に応じて幅方向において変化した状態で設定され
る。なお、絵柄面積率に応じたインキキー開度Aの設定
の影響がC部(版胴7上)に伝わって安定するのは、イ
ンキローラ群6の構成及び絵柄の面積率にもよるが、1
00〜200枚以上に亘り印刷した後である。従って、
上記C部のインキ膜厚を安定させるためには100〜2
00枚以上に亘り印刷する必要がある。図9(e)はQ
SIにより予めインキをインキローラ群6に供給したも
のが適正であったかどうかがわかる領域のインキ膜厚状
態であり、印刷開始後の20〜50枚目のインキ膜厚状
態を示している。
物の色調が良好な状態にある場合を示しており、この場
合には各部におけるインキ開度4に応じてB部からC部
にかけてインキ膜厚が徐々に薄くなり、インキキー開度
Aの設定の影響がC部(版胴7上)に伝わって安定した
状態となっている。また、図9(g)は上述の図9
(f)の状態でインキ供給とインキ消費を絶って(すな
わち、インキ呼出しローラ5の作動を停止し、インキロ
ーラ群6と版胴7との間を脱にしてこれらの関係を離し
て)インキローラ群6を回転させた状態であって、この
状態から版胴7上の刷版を次のジョブの刷版(絵柄面積
率が前のジョブよりも小さい刷版)に交換して印刷を再
開したときに再開初期における印刷物のインキ濃度が濃
すぎる状態を示している。
SPEは、ジョブチェンジ(刷版交換)のために印刷機
を停止させる場合、印刷再開時に早期のうちに適正なイ
ンキ膜厚になるように印刷機を停止すべくインキ膜厚を
調節するものであり、インキ供給を断った後(すなわ
ち、インキ呼出しローラ5の呼出しを止めた後)、イン
キローラ群6上のインキを適正に少なくするため、SP
Eデータに基づきプリセットされた数枚(刷り減らし枚
数)を印刷し、インキを絵柄に応じて消費させた状態が
図9(h)に示されている状態である。
9(f)の状態からインキ供給を止めたままで、プリセ
ットした刷り減らし枚数だけ印刷し、印刷機を停止させ
るようにしている。これにより、インキ膜の厚い部分で
はインキが多く消費される一方、インキ膜厚の薄い部分
ではインキの消費量は少ないので、インキローラ群6上
のインキの全体量が少なくなると共にインキ膜厚は均等
化されて図9(h)のような状態になる。この状態から
印刷を再開すると、適正な印刷濃度からのずれが小さ
く、早期に安定した色彩濃度となり、損紙(濃度が不適
当な印刷物)の発生を最少にすることができる。
以上の如くそれぞれ必要な値をプリセットすることによ
り、印刷開始後の早期に色調を安定化させ、損紙の少な
い能率の良い印刷ができるようにしている。プリセット
するそれぞれの値は、QSIのためのインキキー開度、
インキ元ローラ回転量、インキ呼出しローラ呼出し回数
等や、SPEのための刷り減らし枚数等や、絵柄面積率
に対応するインキキー開度を決める関数であるインキキ
ー変換関数等である。
えられた数値を入力し、実際の印刷状態からオペレータ
の判断によりその数値を適宜に修正するようにしてい
る。インキキー変換関数の絵柄面積率とインキキー開度
との関係等は、予め各種の絵柄面積率を備えたテスト用
絵柄を印刷し、良好な印刷状態のサンプル(テスト用印
刷物8)を濃度計9にて計測し、インキキー幅毎の絵柄
面積率とインキキー開度との関係を記憶装置14に記憶
させておき、印刷を行なう都度に上記記憶した関係を利
用して、これから印刷しようとする絵柄面積率に応じた
インキキー開度を決め、それらのデータをそのままプリ
セット値として入力するか、或いはオペレータの経験に
基づいてそれらの値を修正して入力するようにしている
のが実状である。
如き従来の印刷色調プリセット方法及び装置では、次の
ような問題点がある。 (1) 印刷開始時にオペレータの勘により修正入力を
行なうようにしているため、最適値からのずれが起こ
り、紙損が多くなることがある。 (2) 測定値通りではなく、印刷の変化程度をオペレ
ータの勘に基づいて判断するため、精度が悪く、紙損を
適正化するまでに多くの時間を必要とする場合がある。 (3) 未熟練オペレータでは、修正入力の最適化は困
難である。 (4) テスト用絵柄を印刷してその印刷物を計測し、
関係関数を決定する手順を要するため、テスト時間及び
費用が余分に必要である。
問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、未
熟練オペレータであっても色調の早期安定化ができ、色
調安定化に要する時間(テスト時間)の短縮及び紙損の
低減、ひいては色調調節のための費用の低減を図ること
ができるような印刷色調プリセット方法及び装置を提供
することにある。
めに、本発明では、印刷機の印刷開始時に、特定のイン
キキー開度で特定量のインキをインキローラ群に供給し
た後に印刷を開始する印刷方式の印刷機の印刷色調プリ
セット装置において、(a) 印刷物の幅方向の各イン
キキー幅毎の色調を検出する色調検出装置と、(b)
上記色調検出装置で検出したデータを色調管理データに
変換する色調管理装置と、(c) 幅方向の各インキキ
ー毎の絵柄面積率に対するインキキー開度の関係、印刷
開始時におけるインキローラ群へのインキ供給用インキ
キー開度と印刷濃度との関係、インキ供給量と印刷濃度
との関係等のデータや上記色調検出装置で検出したデー
タ及び色調計測サンプルの種類データ、印刷物のインキ
キー幅位置毎の絵柄面積率データ、色調目標値等をそれ
ぞれ記憶する記憶装置と、(d) 印刷開始前用のクイ
ック・スタート・インキング設定データすなわちQSI
設定データを演算するQSIデータ演算装置及び印刷開
始時用の絵柄面積率対応のインキキー開度を演算するイ
ンキキー開度演算装置、及びそれらのデータを制御する
コントローラを備え、印刷物の各位置の絵柄面積率デー
タ、色調目標値、色調計測データの種類等の入力装置か
らの信号を受ける制御装置と、(e) 上記制御装置で
演算した結果に基づきインキキーの開度設定、呼出しロ
ーラの呼出し回数、インキ元ローラの回転量等を制御す
るインテリジェント・プレス・コントロール装置すなわ
ちIPC制御装置と、をそれぞれ具備し、これらにより
印刷刷り出し制御を行なうようにしている。また、本発
明では、印刷機の印刷開始時における色調を早期に安定
化させるために、印刷前にインキローラ群と版胴の関係
を離し、回転させているインキローラ群へ実績値に基づ
いたインキ膜厚を形成した後、実印刷のため各インキキ
ーをインキキー幅毎の絵柄面積率に対応したインキキー
開度に設定し、上記インキローラ群と版胴を着状態に
し、インキを供給しながら印刷を開始し、印刷開始後の
印刷サンプルを取り、この印刷サンプルの各色濃度を色
調検出装置で検出し、そのデータの印刷濃度値を次回の
印刷開始前の初期インキ供給時のインキキー開度プリセ
ット値とするようにし、それ以降は順次に上記のように
入手した印刷サンプルによりその次の印刷開始前の初期
インキ供給時のインキキー開度プリセット値とするよう
にしている。また、本発明では、印刷開始前の準備を終
えた後、実印刷を開始する際の各インキキー幅毎の絵柄
面積率に応じたインキキー開度の設定において、絵柄面
積率に対するインキキー開度の関係を予め複数のパター
ンとして設定し、そのうちの1つを初期設定値とし、そ
の値に基づいて印刷を開始し、その後に調整した結果の
印刷良好状態のインキキー開度のデータを取り込み、こ
のデータと上記印刷の各インキキー幅毎の絵柄面積率の
データが記憶している複数のパターンのうち最も近似し
たパターンを最少2乗法等で選択し、次回の実印刷を各
インキキー幅毎の絵柄面積率によりインキキー開度にプ
リセットして実印刷を行い、それ以降は順次に上記と同
様に印刷良好時のインキキー開度データとその時の絵柄
面積率のデータから最も近似したパターンを選択し、次
回の印刷のインキキー開度プリセット値を決定するよう
にしている。また、本発明では、印刷機停止直前に上記
インキローラ群上のインキ膜厚を減らして残留インキ膜
厚を均等化すべくインキの供給を止めた状態の下で規定
枚数の印刷を行なうための上記規定枚数と、その状態か
ら印刷開始したときの印刷濃度の関係のスマート・プリ
ント・エンド設定データすなわちSPE設定データとを
上記記憶装置に加えると共に、印刷サンプルから次回の
SPE設定データを決定するSPEデータ演算装置を上
記制御装置に付加するようにしている。また、本発明で
は、刷版を交換するジョブチェンジ前の印刷機停止時
に、ジョブチェンジ後のインキ膜厚を適正にするため
に、インキローラ群に残留しているインキを減少させる
目的でインキ供給を止めた状態として複数枚の印刷をす
ることによりインキ刷り減らしを行なうに当たり、予め
刷り減らし枚数とその状態で印刷開始したときの印刷濃
度との関係を求めておき、最初の印刷は上記関係から目
標濃度にする刷り減らし枚数をプリセット値とし、それ
によりジョブチェンジ前のSPEを行ない、それ以降で
は順次にジョブチェンジして印刷開始後の印刷サンプル
を取り、この印刷サンプルを色調検出装置にて各色の濃
度を検出し、これにより検出された濃度と実施した刷り
減らし枚数とに基づいて目標濃度にするための次回の刷
り減らし枚数プリセット値を決定するようにしている。
また、本発明では、印刷機の印刷開始時に色調を早期に
安定化させるために、印刷良好状態のインキキー開度デ
ータとその印刷絵柄面積率のデータとをそれぞれ取り込
み、それらのデータを記憶して蓄積し、上記データが任
意特定回数または任意特定期間に亘り蓄積したときに絵
柄面積率に対するインキキー開度の値の近似曲線を最少
2乗法等により求め、次回からのインキキー開度のプリ
セット値決定のために使用するパターンとして既存の選
択パターンに追加するようにしている。
図1〜図7を参照して説明する。なお、図1〜図7にお
いて、図8及び図9と同様の部分には同一の符号を付し
て重複する説明は省略する。
調プリセット方法を施行する印刷機のインキ供給部を示
すものである。図1において、20は印刷サンプル21
の色調を計測する走査型分光計、22は色調管理装置で
あり、この色調管理装置22において、走査型分光計2
0から得られる計測データが色彩、濃度等の色調データ
に変換されて目標濃度と比較されるようになっている。
また、23は入力装置であって、この入力装置23に
は、色調管理装置22からのデータ及びそのデータの種
類信号、絵柄の各インキキー幅毎の絵柄面積率データ、
目標濃度データ等の入力データや、各種条件(印刷紙
質、使用インキ等の情報)等が入力され、これらのデー
タが制御装置24に送付されるように構成されている。
り、この記憶装置25には、図3に示すような印刷開始
前用のQSIデータ関数や、図4(A)に示すような複
数のインキキー開度変換関数や、図5に示すようなSP
Eデータ関数等のデータが予め記憶されると共に、上記
入力装置23から入力されたデータが記憶されるように
なっている。一方、上述の制御装置24には、記憶装置
25の記憶データに基づいてプリセットするインキキー
開度を演算するインキキー開度演算装置26と、プリセ
ット用QSIデータを演算するQSIデータ演算装置2
7と、プリセット用SPEデータを演算するSPEデー
タ演算装置28と、それらの間のデータのやり取りを制
御するコントローラ29等がそれぞれ備えられている。
そして、上記制御装置24から出力される制御信号(結
果信号)がIPC制御装置10に供給されるように構成
されており、このIPC制御装置10からの制御信号に
基づいてインキキー開度、インキ元ローラ送り量、呼出
しローラ呼出し回数等の制御が行なわれるようになって
いる。
に印刷を行なう際には、印刷開始時に使用するQSIは
インキキー開度Kを図3のとし、インキ元ローラ1の
回転量を30%、インキ呼出しローラ5の呼出し回数を
40回と初期設定する。また、印刷するためのインキキ
ー開度の初期設定は図4(A)中のパターンIII にす
る。また、ジョブチェンジ時(刷版交換時)停止用SP
Eの刷り減らし枚数Pは、図5のにする。初期設定を
以上のようにし、印刷開始(運転開始)してから終了す
るまでに図2に示すように印刷サンプル取り又はデータ
取り込みを行ない、それぞれのデータを記億して色調調
整のために利用する。印刷開始後20枚目の印刷サンプ
ル20のデータをQSI20とし、ジョブチェンジ(刷
版交換)後に再スタートして20枚目のサンプル20の
データをSPE20とし、印刷終了直前等の良好な状態
の各インキキー開度データ及びその印刷絵柄面積率のデ
ータをOKデータ(OKD)として記憶装置25に記憶
させる。
させると共に、印刷開始後20枚目の印刷サンプル21
についての計測結果が図6の′であったとすれば、次
回の印刷開始時には上記′を通る直線Iの目標濃度の
開度であるにプリセットする。そのに対応するイン
キキー開度で印刷した場合の計測結果が′であったと
きには、その次の印刷開始時は上記′を通る直線IIの
目標濃度の開度であるにプリセットする。このような
操作を順次に行って次回のプリセットを行なう変換直線
を実績に基づき変更し続けることにより、操作回数を重
ねるのに伴って良好な状態に収束してくることとなる。
なお、インキ元ローラ1の回転量や、インキ呼出しロー
ラ5の呼出し回数は、QSI20の値が大幅にずれない
限り同一にしてQSIのプリセット値を決定する。
でプリセットし、SPE20のデータが図7に示す′
であったとすれば、初期設定関数が′を通る位置まで
移動させ、移動させた関数Iで目標濃度になるを次回
の刷り減らし枚数にプリセットする。同様に、上記の
結果が上記′であり、その点を通る関数IIにより目標
濃度にするをその次のプリセット値にする。このよう
な操作を順次行って次回のプリセットを行なう変換関数
を実績に基づき変更し続けれることにより、操作回数を
重ねるのに伴い良好な状態に収束してくることとなる。
のOKDデータは、各画線面積率対応のインキキー開度
値が図4(A)の各パターンのうちOKDと差が少ない
ものを最少2乗法で選択し、次回の印刷時にその選択し
たパターンを使用し、絵柄面積率に応じたインキキ−開
度をプリセットする。以後、順次にこの選択方法で次回
のパターンを選択し、それに基づきプリセットする。
自動的にデータ選択を行って運転する。これにより、実
績に応じた状態で良好な印刷ができることになる。な
お、上記QSI及びSPEデータの設定のために印刷開
始後または印刷再開後の20枚目の印刷サンプル21を
取る例を示したが、印刷初期に設定したインキキー開度
で印刷した結果が印刷面に安定的に現れるのはインキロ
ーラ配列及び絵柄面積率にもよるが100〜200枚目
以降であることを勘案して、印刷開始前の準備状態の良
否が判断ができる範囲の特定のところを決めて印刷サン
プル21を取るようにすればよい。
り、印刷開始時のQSIデータ、SPEデータ、印刷用
インキキー開度の設定値をその都度入力するか、或いは
前のままにしていた従来法とは異なり、自動的に前回の
印刷状態の補正をすることができることとなるので、未
熟練オペレータでも色調の早期安定化を行なうことがで
きる。従って、印刷テスト時間の短縮化による時間の節
約を図ることが可能となると共に、損紙の低減を図るこ
とが可能となる。
調プリセット方法について述べると、以下の通りであ
る。すなわち、既述の第1実施形態では、良好印刷状態
のインキキー開度データとその時の印刷絵柄面積率デ−
タとに基づいて次回のインキキー開度をプリセットする
インキキー変換関数(パターン)を選択するようにして
いるが、本実施形態においては、それに代えて、上記印
刷良好状態のインキキー開度データとその時の絵柄面積
率デ−タを記憶して蓄積しておき、任意特定回数又は任
意特定期間に亘り蓄積したデータを演算処理して新たに
図4(B)に示すようなプリセット値決定用の関係曲線
(インキキー変換関数)のパターンを求め、その新しく
求めたパターンを絵柄面積率とインキキー開度関数とし
て既存の選択パターンに追加するようにしている。この
場合、記憶する絵柄面積率とインキキー開度のパターン
の数の制限は適宜に設定し、使用頻度や、未使用経過日
数等を勘案して古いパターンを除外するようにしてい
る。
ば、既述の第1実施形態の場合と同様の作用効を得るこ
とができるのに加え、実績を重ねることにより色調の早
期安定化を更に自動的に短時間のうちに進行させること
ができる。
ト方法及び装置よれば、印刷開始時のQSIデータ、S
PEデータ、印刷用インキキー開度の設定値をその都度
入力するか、或いは前のままにしていた従来法の場合と
は異なり、自動的に前回の印刷状態の補正をすることが
できるので、未熟練オペレータでも印刷開始時における
色調を最適値からのずれを生じることなく高精度で色調
調節を行なうことができ、色調の早期安定化を図ること
ができる。また、これに応じて、印刷色調テスト時間の
短縮化による時間の節約を図ることが可能となると共
に、損紙の低減ひいては印刷費用の低減を図ることが可
能となる。
に加えて、実績を重ねてその実績を利用することによ
り、色調の早期安定化を自動的に、より短時間で、より
少ない紙損にて、しかもより高精度で行なうことが可能
となる。
ト方法を施行する印刷色調プリセット装置の構成図であ
る。
期時に色調調節を行なう操作手順を示す説明図である。
ータとその時の印刷絵柄面積率デ−タとに基づいて得ら
れるプリセット用のインキキー変換関数のパターンを示
す図、図4(B)は特定回数又は特定期間蓄積したデー
タを演算処理して新たに求めたプリセット用のインキキ
ー変換関数のパターンを示す図である。
る。
厚の変化状態を説明するための説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 印刷機の印刷開始時に、特定のインキキ
ー開度で特定量のインキをインキローラ群に供給した後
に印刷を開始する印刷方式の印刷機の印刷色調プリセッ
ト装置において、(a) 印刷物の幅方向の各インキキ
ー幅毎の色調を検出する色調検出装置と、(b) 上記
色調検出装置で検出したデータを色調管理データに変換
する色調管理装置と、(c) 幅方向の各インキキー毎
の絵柄面積率に対するインキキー開度の関係、印刷開始
時におけるインキローラ群へのインキ供給用インキキー
開度と印刷濃度との関係、インキ供給量と印刷濃度との
関係等のデータや上記色調検出装置で検出したデータ及
び色調計測サンプルの種類データ、印刷物のインキキー
幅位置毎の絵柄面積率データ、色調目標値等をそれぞれ
記憶する記憶装置と、(d) 印刷開始前用のクイック
・スタート・インキング設定データすなわちQSI設定
データを演算するQSIデータ演算装置及び印刷開始時
用の絵柄面積率対応のインキキー開度を演算するインキ
キー開度演算装置、及びそれらのデータを制御するコン
トローラを備え、印刷物の各位置の絵柄面積率データ、
色調目標値、色調計測データの種類等の入力装置からの
信号を受ける制御装置と、(e) 上記制御装置で演算
した結果に基づきインキキーの開度設定、呼出しローラ
の呼出し回数、インキ元ローラの回転量等を制御するイ
ンテリジェント・プレス・コントロール装置すなわちI
PC制御装置と、をそれぞれ具備し、これらにより印刷
刷り出し制御を行なうようにしたことを特徴とする印刷
色調プリセット装置。 - 【請求項2】 印刷機の印刷開始時における色調を早期
に安定化させるために、印刷前にインキローラ群と版胴
の関係を離し、回転させているインキローラ群へ実績値
に基づいたインキ膜厚を形成した後、実印刷のため各イ
ンキキーをインキキー幅毎の絵柄面積率に対応したイン
キキー開度に設定し、上記インキローラ群と版胴を着状
態にし、インキを供給しながら印刷を開始し、印刷開始
後の印刷サンプルを取り、この印刷サンプルの各色濃度
を色調検出装置で検出し、そのデータの印刷濃度値を次
回の印刷開始前の初期インキ供給時のインキキー開度プ
リセット値とするようにし、それ以降は順次に上記のよ
うに入手した印刷サンプルによりその次の印刷開始前の
初期インキ供給時のインキキー開度プリセット値とする
ようにしたことを特徴とする印刷色調プリセット方法。 - 【請求項3】 印刷開始前の準備を終えた後、実印刷を
開始する際の各インキキー幅毎の絵柄面積率に応じたイ
ンキキー開度の設定において、絵柄面積率に対するイン
キキー開度の関係を予め複数のパターンとして設定し、
そのうちの1つを初期設定値とし、その値に基づいて印
刷を開始し、その後に調整した結果の印刷良好状態のイ
ンキキー開度のデータを取り込み、このデータと上記印
刷の各インキキー幅毎の絵柄面積率のデータが記憶して
いる複数のパターンのうち最も近似したパターンを最少
2乗法等で選択し、次回の実印刷を各インキキー幅毎の
絵柄面積率によりインキキー開度にプリセットして実印
刷を行い、それ以降は順次に上記と同様に印刷良好時の
インキキー開度データとその時の絵柄面積率のデータか
ら最も近似したパターンを選択し、次回の印刷のインキ
キー開度プリセット値を決定するようにしたことを特徴
とする印刷色調プリセット方法。 - 【請求項4】 印刷機停止直前に上記インキローラ群上
のインキ膜厚を減らして残留インキ膜厚を均等化すべく
インキの供給を止めた状態の下で規定枚数の印刷を行な
うための上記規定枚数と、その状態から印刷開始したと
きの印刷濃度の関係のスマート・プリント・エンド設定
データすなわちSPE設定データとを上記記憶装置に加
えると共に、印刷サンプルから次回のSPE設定データ
を決定するSPEデータ演算装置を上記制御装置に付加
したことを特徴とする請求項1に記載の印刷色調プリセ
ット装置。 - 【請求項5】 刷版を交換するジョブチェンジ前の印刷
機停止時に、ジョブチェンジ後のインキ膜厚を適正にす
るために、インキローラ群に残留しているインキを減少
させる目的でインキ供給を止めた状態として複数枚の印
刷をすることによりインキ刷り減らしを行なうに当た
り、予め刷り減らし枚数とその状態で印刷開始したとき
の印刷濃度との関係を求めておき、最初の印刷は上記関
係から目標濃度にする刷り減らし枚数をプリセット値と
し、それによりジョブチェンジ前のSPEを行ない、そ
れ以降では順次にジョブチェンジして印刷開始後の印刷
サンプルを取り、この印刷サンプルを色調検出装置にて
各色の濃度を検出し、これにより検出された濃度と実施
した刷り減らし枚数とに基づいて目標濃度にするための
次回の刷り減らし枚数プリセット値を決定するようにし
たことを特徴とする印刷色調プリセット方法。 - 【請求項6】 印刷機の印刷開始時に色調を早期に安定
化させるために、印刷良好状態のインキキー開度データ
とその印刷絵柄面積率のデータとをそれぞれ取り込み、
それらのデータを記憶して蓄積し、上記データが任意特
定回数または任意特定期間に亘り蓄積したときに絵柄面
積率に対するインキキー開度の値の近似曲線を最少2乗
法等により求め、次回からのインキキー開度のプリセッ
ト値決定のために使用するパターンとして既存の選択パ
ターンに追加するようにしたことを特徴とする印刷色調
プリセット方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10279485A JP2000108308A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 印刷色調プリセット装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10279485A JP2000108308A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 印刷色調プリセット装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000108308A true JP2000108308A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17611709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10279485A Pending JP2000108308A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 印刷色調プリセット装置及び方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000108308A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1998
- 1998-10-01 JP JP10279485A patent/JP2000108308A/ja active Pending
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