JP2001078761A - 核酸結合性磁性シリカ粒子担体 - Google Patents

核酸結合性磁性シリカ粒子担体

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JP2001078761A
JP2001078761A JP25315899A JP25315899A JP2001078761A JP 2001078761 A JP2001078761 A JP 2001078761A JP 25315899 A JP25315899 A JP 25315899A JP 25315899 A JP25315899 A JP 25315899A JP 2001078761 A JP2001078761 A JP 2001078761A
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Katsuya Daimon
克哉 大門
Shigeru Komai
茂 駒井
Yutaka Takarada
裕 宝田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】核酸を含有すると考えられる試料から、効率良
く、しかも自動機械化を可能とするような核酸結合性磁
性シリカ粒子担体を提供する。 【解決手段】表面をシリカで被覆した超常磁性金属酸化
物であるシリカ粒子担体であって、該シリカ粒子担体が
0.5〜15.0μmの粒子直径、50〜500nmの
細孔直径および200〜5000mm3/gの細孔容積
とを有することを特徴とする核酸結合性磁性シリカ粒子
担体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸を含有すると
考えられる材料から核酸を抽出し単離する際に使用する
ことのできる核酸結合性磁性シリカ粒子担体に関する。
より詳細には、0.5〜15.0μmの粒子直径、50
〜500nmの細孔直径および200〜5000mm3
/gの細孔容積とを有する核酸結合性磁性シリカ粒子担
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の遺伝子工学や分子生物学の飛躍的
な進歩により、感染症や遺伝子疾患等について、DNA
およびRNAレベルでの解析が可能になった。特に、P
CR法(Science 230: 1350-1354, 1985)やNASB
A法(Nature 350,91-92(1991)、特許第26488
02号公報および特許第2650159号公報)等に代
表される核酸増幅方法の発明により、従来であれば検出
が非常に困難であった極微量の核酸の検出が可能とな
り、遺伝子解析が容易になった。ただし、生物試料中の
核酸を、必要であれば増幅し、検出するためには、試料
中に含まれる核酸を選択的に取り出す必要がある。これ
は、通常生物試料中には核酸以外の夾雑物質、例えばタ
ンパク質、脂質、糖類等が大量に含まれており、これら
が増幅や検出に悪影響を及ぼす可能性が高い。そのた
め、予め試料中の夾雑物質を除き、核酸を抽出する操作
が必要となる。
【0003】試料中から核酸を抽出し精製する方法は古
くから様々な手法で行われてきた。その代表的なものと
しては、フェノール/クロロホルム抽出法(Biochimica
etBiophysica acta 72: 619-629, 1963)、アルカリ
SDS法(Nucleic Acid Research 7: 1513-1523, 197
9)等の液相で行う方法がある。これらは実験室スケー
ルで汎用されるが、有害で廃棄の困難なフェノールやク
ロロホルムのような有機溶剤の他、危険物である水酸化
ナトリウムなどを使用するため、技術的には熟練を要
し、再現性良く実施することは容易でない。また核酸の
単離に核酸結合用担体を用いる方法として、ガラス粒子
とヨウ化ナトリウム溶液を使用する方法(Proc. Natl.
Acad. Sci.USA 76-2: 615-619, 1979)、ハイドロキ
シアパタイトを用いる方法(特開昭63−263093
号公報)等がある。これらの方法は有害な有機溶剤等は
使用しないものの、工程中に遠心分離操作を多く含むた
め多数の試料を一度に処理することが困難で、核酸を単
離するのに長時間かかるという問題を含んでいる。従っ
て、上記の核酸単離方法は有機溶剤やアルカリなどの危
険な試薬を使用すること、遠心分離操作を必要とし、多
数検体の処理が難しいことなどの難点がある。そしてさ
らに、抽出および単離工程の自動機械化に際して大きな
問題を含む。多数の検体を再現性良く処理し、更に人的
コストを低減させるためには、核酸抽出法の自動化は今
後不可欠のものとなる。
【0004】この自動機械化を目指したものとして、シ
リカ粒子とカオトロピックイオンを用いた方法(J.Clin
ical. Microbiology 28-3: 495-503(1990)、特許第2
680462号公報)がある。この方法は、核酸結合性
のシリカ粒子と試料中の核酸を遊離する能力を有するカ
オトロピックイオン溶液とを試料と混合し、核酸をシリ
カ粒子に結合させ、夾雑物質を洗浄により除去した後、
シリカ粒子に結合した核酸を回収するものである。この
方法は、DNAのみでなく、より不安定であるRNAの
抽出にも好適であり、また純度の高い核酸が得られると
いう点で非常に優れている。ただしこの核酸が結合した
粒子の洗浄については遠心分離またはフィルターなどを
使用した濾過などを行う必要があり、機械化の際に工程
が複雑となる恐れが高い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、核酸を含有す
ると考えられる材料から核酸を抽出および単離する際
に、臨床検体のような多量の夾雑物質を含む試料から、
効率よくしかも自動機械化を可能にする核酸結合性磁性
シリカ粒子担体を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決するべく鋭意研究を進めた結果、粒子担体を
使用し生物材料から核酸を抽出し単離する際、臨床検体
のような多量の不純物を含む試料から効率よく核酸を抽
出するためには、磁性シリカ粒子が少なくとも50nm
の細孔直径と200mm3/gの細孔容積を有すること
が有効であることを見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は以下のような構成から
なる。 (1)表面をシリカで被覆した超常磁性金属酸化物であ
る磁性シリカ粒子からなる核酸結合性磁性シリカ粒子担
体であって、該磁性シリカ粒子が0.5〜15.0μm
の粒子直径、50〜500nmの細孔直径および200
〜5000mm3/gの細孔容積とを有することを特徴
とする核酸結合性磁性シリカ粒子担体。 (2)該磁性シリカ粒子が1.0〜10.0μmの粒子
直径を有し、かつほぼ完全な球状である(1)の核酸結
合性磁性シリカ粒子担体。 (3)該磁性シリカ粒子中に、超常磁性金属酸化物とし
て10〜60%の酸化鉄を含有する(1)または(2)
の核酸結合性磁性シリカ粒子担体。 (4)該磁性シリカ粒子が5〜800m2/gの比表面
積を有する(1)〜(3)のいずれかの核酸結合性磁性
シリカ粒子担体。 (5)該磁性シリカ粒子を用いて抽出もしくは単離され
る核酸がDNAおよび/またはRNAである(1)〜
(4)のいずれかの核酸結合性磁性シリカ粒子担体。 (6)(1)〜(5)のいずれかの核酸結合性磁性シリ
カ粒子担体、核酸を該核酸結合性磁性シリカ粒子担体に
吸着させるための核酸抽出溶液、および核酸を含有する
生物試料から核酸を遊離させ該核酸結合性磁性シリカ粒
子担体に結合させる働きを有する核酸抽出溶液を含んで
なることを特徴とする核酸抽出用試薬。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明において使用する用語
を定義し、その測定法を説明する。表面積とは、粒子担
体の全表面上の面積を示す。また微小径粒子において
は、粒子1個当たりの表面積ではなく、単位重量(例え
ば1g)当たりの表面積で示すことが多く、これを比表
面積という。また、外部表面積とは、担体の表面に位置
する表面積をいう。細孔とは、粒子表面に存在する微細
な空洞を示し、細孔容積とは、細孔により構成される空
間の容積を示す。また、表面細孔直径とは、担体上に存
在する微小な細孔の直径であり、微小径の粒子では平均
の直径がよく用いられる。粒子直径とは、分散粒子の形
を球形と仮定した場合の直径を示す。一般に、多孔質の
磁性シリカ粒子担体においては、細孔部分の直径である
細孔直径と、粒子内部の容積となる細孔容積が存在す
る。そして本発明においては、これらの細孔直径と細孔
容積が試料中の核酸の回収効率に影響することを見出し
たものである。
【0009】すなわち本発明においては、磁性シリカ粒
子担体が少なくとも50nmの細孔直径と、200mm
3/gの細孔容積を有することが必要である。細孔直径
および細孔容積がより大きい粒子を使用することによ
り、核酸の回収量を高めることができる。細孔直径が5
0nm未満、細孔容積が200mm3/g未満である
と、試料中の夾雑物質等の影響により、目的とする核酸
が粒子表面に結合、吸着できないという問題を生じる。
【0010】本発明において、粒子の細孔直径および細
孔容積についての解析は、水銀圧入法により実施した。
この方法は、水銀はほとんどの物質の細孔壁を濡らさな
いため、強制的に加圧しないと細孔中に水銀が浸入して
いかないという物理的原理に基づいている。すなわち、
試料を取り囲んだ水銀を周囲より一様に圧力をかけ、順
次昇圧していくと、水銀は細孔径の比較的大きい細孔か
ら、小さい細孔へと浸入していく。ここで細孔が半径r
の円筒状であると仮定すると、圧力pをかけて水銀を押
し込もうとする力πr2Pと、浸入しようとする水銀を
外へ押し出そうとする力−2πr・γcosθが平衡に
なり、水銀は次式で決まる細孔半径rより大きい細孔に
浸入する。 pr=−2γcosθ (1) ここで、 P:圧力 r:細孔径 γ:水銀の表面張力 θ:水銀と試料の接触角(90゜<θ<180゜) である。上記(1)式はWashburn式と呼ばれ、右辺は測定
物質固有の定数となり、圧力または細孔半径に対する水
銀の浸入量となる。また水銀の浸入量は半径rより大き
い細孔の累積容積を示す。
【0011】次に、細孔の累積比表面積Sを考える場
合、ある細孔半径r、深さlの円筒細孔がn個存在した
とすると、比表面積の増加量は、 dS=2πrl・n (2) また、細孔容積の増加量は、 dV=πr2l・n (3) であり、(2) 式と(3)式から、 dS=(2/r)dV 従って、累積比表面積は、 S=(2/r)∫dV となる。
【0012】本発明の核酸結合性磁性シリカ粒子は以下
のような構造を有している。すなわち、下記超常磁性金
属酸化物の表面がシリカで被覆されており、そして、さ
らに微小なシリカ粒子で構成される無機多孔性壁物質で
複合されている。この磁性シリカ粒子は、ほぼ完全な球
状であることが好ましい。核酸とシリカ粒子とは、シリ
カ表面の水酸基と核酸の塩基との間で生じる水素結合に
より結合される。
【0013】本発明で用いられる超常磁性金属酸化物と
は、磁場変化度に応答するが、永久磁化はされず、残留
磁化が小さい金属酸化物をいう。好ましい超常磁性金属
酸化物としては、酸化鉄が挙げられる。この酸化鉄とし
ては、四三酸化鉄(Fe34)および四三酸化鉄を徐々
に酸化して得られるr型三二酸化鉄(rFe23)等が
用いられる。この四三酸化鉄は残留磁気が小さく、さら
に好ましい表面構造(ほぼ球形)を有するため、磁気分
離および再分散のサイクルを反復することが可能であ
る。四三酸化鉄を含有する磁性シリカ粒子は弱酸性の水
溶液中で安定であり、2年以上も貯蔵可能である。
【0014】本発明の核酸結合性磁性シリカ粒子中に含
まれる超常磁性金属酸化物の重量は、磁極の強さにもよ
るが10〜60重量%が好ましく、さらに好ましくは2
0〜40重量%である。この好ましい範囲内では、磁性
担体は市販の磁石を使用して迅速に分離できる。なお、
本発明においてシリカとは、SiO2結晶および他の形
態の酸化ケイ素分子、SiO2から構成されるケイソウ
植物の骨格ならびに無定型酸化ケイ素を含む。
【0015】本発明磁性シリカ粒子は下記性質を有する
ものが最も好ましい。 (1)担体は超常磁性酸化鉄を含む磁性シリカ粒子であ
る。 (2)磁性シリカ粒子の外部表面積は少なくとも10m2
gである。 (3)磁性シリカ粒子は、その表面がシリカで被覆されて
いる超常磁性金属酸化物を微小なシリカ粒子で構成され
る無機多孔性壁物質で複合してなる。 (4)超常磁性酸化鉄の重量は10〜60重量%である。 (5)磁性シリカ粒子の比表面積は10〜800m2/gで
ある。 (6)磁性シリカ粒子の表面細孔直径は50〜500nm
である。 (7)磁性シリカ粒子の細孔容積は200〜5000mm3
/gである。 (8)磁性シリカ粒子の粒子径は0.5〜15.0μmで
ある。
【0016】本発明の磁性シリカ粒子は、例えば特開平
6−47273号公報の記載される方法により製造する
ことができる。例えば、四三酸化鉄をテトラエトキシシ
ランのアルコ−ル溶液に添加し、超音波分散機により分
散湿潤させる。これにテトラエトキシシランの加水分解
触媒を加え、超音波分散させながら四三酸化鉄の表面に
シリカを沈着させる。このようにして得られた分散液に
ケイ素ナトリウムを加え、有機溶媒おび界面活性剤(ソ
ルビタンモノステアレ−トのトルエン溶液)を加えて乳
化し、W/O型エマルジョンを形成させる。この乳濁液
を硫酸アンモニウム水溶液に添加し、十分攪拌させるそ
の後、濾過分離、水洗、アルコ−ル沈殿を行い乾燥させ
ることにより、所望の球状シリカ粒子が得られる。
【0017】本発明の核酸結合性磁性シリカ粒子は、核
酸を含有する生物試料および、核酸を粒子表面に吸着に
より結合させる能力を持った核酸抽出溶液とともに使用
する。この核酸抽出溶液は、生物試料中の核酸を含む細
胞等を破壊し、核酸を露出させ、そして、この核酸を磁
性シリカ粒子に結合させる働きを有する溶液である。こ
のような溶液としては、好ましくはカオトロピック物質
のようなシリカ粒子表面の疎水性を高める物質が選択さ
れ、さらに好ましくはグアニジン(イソ)チオシアン酸
塩および/またはグアニジン塩酸塩のような核酸分解酵
素の阻害活性を有する化合物の溶液が使用できる。
【0018】カオトロピック物質としては、具体的には
グアニジンチオシアン酸塩、グアニジン塩酸塩、ヨウ化
ナトリウム、ヨウ化カリウム、尿素等が挙げられる。特
に、RNAを分解するリボヌクレアーゼに対する阻害効
果の大きなグアニジンチオシアン酸塩あるいはグアニジ
ン塩酸塩の使用が好ましい。これらのカオトロピック物
質の使用濃度は、用いられるカオトロピック物質により
異なるが、通常1.0〜8.0mol/l、好ましくは4.
0〜7.0mol/lであり、例えば、グアニジン塩酸塩を
使用する場合は4.0〜7.5mol/lである。また、グ
アニジンチオシアン酸塩を使用する場合には3.0〜
5.5mol/lの範囲である。
【0019】本発明の核酸結合性磁性シリカ粒子を含む
核酸抽出溶液には、緩衝剤を含有させることが好まし
い。これは予め核酸抽出溶液に含まれていても、また細
胞を溶解した後に緩衝液として添加してもよい。該緩衝
剤としては、一般に使用されるものであれば特に限定さ
れないが、中性付近、すなわちpH5.0〜9.0にお
いて緩衝能を有するものが好ましい。例えば、トリス−
塩酸塩、四ホウ酸ナトリウム−塩酸、リン酸二水素カリ
ウム−四ホウ酸ナトリウム緩衝液等が挙げられる。その
濃度としては1〜500mmol/l、pHとしては6.0〜
9.0の範囲が好適である。
【0020】また、核酸抽出溶液には、細胞膜の破壊あ
るいは細胞中に含まれるタンパク質を変性させる目的で
界面活性剤を含有させてもよい。この界面活性剤として
は、一般に細胞等からの核酸抽出に使用されるものであ
れば、特に限定されないが、具体的には、トリトン系界
面活性剤およびツイーン系界面活性剤等の非イオン界面
活性剤、N−ラウロイルサルコシンナトリウム等の陰イ
オン界面活性剤が挙げられる。本発明においては、特に
非イオン界面活性剤を0.1〜2.0%の範囲で使用す
るのが好ましい。さらに、上記核酸抽出溶液には試料中
に含まれるタンパク質、特にリボヌクレアーゼを変性、
失活させる目的で、2−メルカプトエタノールあるいは
ジチオスレイトール等の還元剤を含有させることが好ま
しい。
【0021】本発明において必要により使用する洗浄液
とは、核酸結合性担体から核酸の溶離を促進することな
く、かつタンパク質、糖類、脂質の固相への結合を妨げ
るものであれば特に限定されない。具体的には、4.0
〜7.5mol/lグアニジン塩酸塩溶液あるいは40〜1
00%エタノールで洗浄することが好ましい。また、初
めに溶解・吸着工程にて使用した抽出溶液を洗浄液とし
て使用すると、ゲノムDNAとタンパク質の除去に有効
である。このとき、続いて40〜100%エタノールで
洗浄することが好ましい。
【0022】本発明における核酸の結合した核酸結合性
担体から核酸を溶出する核酸溶出液とは、核酸結合性担
体から核酸の溶離を促進するものであれば、特に限定さ
れない。具体的には、水あるいはTE緩衝液(10mmol
/lトリス−塩酸塩、1.0mmol/lEDTA;pH8.
0)が好ましい。
【0023】この核酸−磁性シリカ粒子複合体を形成す
る際、夾雑物を多量に含む生物試料、例えば血液のよう
な検体を処理する場合、核試料由来の物質が磁性シリカ
粒子の周囲に付着し、核酸の結合を妨げる傾向にある。
実際、夾雑物が多い試料ほど核酸の回収能力が低下す
る。この問題を解決するため、本発明においては、細孔
直径および細孔容積がより大きい粒子を使用することに
より、上記試料由来の夾雑物質が粒子に付着しても、核
酸の結合に影響が出にくく、従って高い回収率を維持す
ることが可能となる。
【0024】本発明の核酸抽出用試薬は、(1)超常磁性
金属酸化物を含む磁性シリカ粒子である核酸結合性磁性
担体であって、該磁性シリカ粒子が50〜500nmの
細孔直径と、200〜5000mm3/gの細孔容積を
有する核酸結合性磁性担体と、上述したような(2)核酸
を核粒子に吸着させるための核酸抽出溶液、および(3)
核酸溶出溶液とを少なくとも含む。その組成比は使用目
的に応じて選択されるが、その一例としては、(1)約1
〜200μl、(2)約0.1〜10.0mlおよび(3)約
10〜500μlである。
【0025】本発明における核酸結合性磁性シリカ粒子
担体を核酸を含有する試料とともに核酸吸着用溶液中に
添加し、磁性シリカ粒子−核酸複合体を形成する。本発
明の磁性シリカ粒子を用いた核酸単離方法としては、好
ましくは下記工程を含む。 (a)核酸結合性担体、核酸を含有する試料および核酸
を核酸結合性担体に吸着させるための核酸抽出溶液を混
合して、核酸を核酸結合性担体に結合させる工程(吸着
工程)、(b)核酸が結合した核酸結合性担体を液体か
ら分離し、必要により洗浄する工程(分離工程)および
(c)核酸結合性担体−核酸複合体から核酸を溶出する
工程(溶出工程)
【0026】ここで、核酸を含有する試料とは、全血、
血清、血漿、尿、唾液、体液などの動物由来の生物材
料、その他、植物、微生物などの動物以外の生物材料を
包含する。また、これらの生物から分離した細胞および
培養細胞を含む。さらに、部分精製された核酸も包含す
る。
【0027】核酸とはDNAまたはRNAを意味する。
DNAとしては、2本鎖DNA、1本鎖DNA、プラス
ミドDNA、ゲノムDNA、cDNAなどを含む。ま
た、RNAとしては、ウイルス、細菌あるいは真菌等の
外来性寄生生物由来のRNAに加えて、これらの生物材
料を産する生物に由来する内在性のRNAを含み、tR
NA、mRNA、rRNAなどを含む。
【0028】上記(a)吸着工程では、核酸結合性担
体、核酸を含有する試料および核酸抽出溶液を混合し、
核酸を核酸結合性担体に吸着させる。混合方法は、ボル
テックスによる攪拌、転倒混和、磁気による攪拌などが
あり、混合時間は約1〜60分間である。これらの物質
を混合することにより、試料中の核酸、タンパク質、糖
類などが核酸結合性担体に物理的に吸着する。(b)分
離工程における液相と核酸結合性担体との分離手段とし
ては、粒子内の超常磁性金属酸化物を使用することによ
る、磁石等を用いた簡便な磁気分離法が可能である。
(b)工程では、必要により洗浄を行い、不要なタンパ
ク質、糖類、脂質などを溶離する。洗浄は1回または2
回以上行う。(c)溶出工程は、上記(b)工程におけ
る核酸が吸着した核酸結合性担体から該核酸を溶出する
工程である。このとき回収した核酸は、透析やエタノー
ル沈殿法等の脱塩、濃縮操作を施すことなく、制限酵素
やDNAポリメラーゼ等を使用する酵素反応に直接使用
することができる。また、必要により増幅した後、核酸
プローブ試薬を使用して目的核酸を検出することもでき
る。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げることにより、本発明の
効果を一層明瞭なものとする。ただし、これらの実施例
によって本発明の範囲は限定されるものではない。
【0030】実施例1(試料中の核酸の抽出) 磁性シリカ粒子は、細孔直径が1〜200nm、細孔容
積が40〜2200mm3/g程度まで異なる粒子を4
種類準備した。このうち粒子Aおよび粒子Bは本発明の
要件を満たすもの、また粒子Cおよび粒子Dは従来型粒
子で細孔直径と細孔容積が小さいものである。このほ
か、これらはすべて平均粒子径の範囲が1.0〜5.0
μm、四三酸化鉄粒子の含有量がグラム重量あたり30
%である。まず、0.1mg/ml濃度になるように5.0m
ol/lのNaCl溶液に懸濁した磁性シリカ粒子を準備し
た。各ロット中の磁性シリカ粒子の性質を表1に示す。
被験試料としては、耐熱性毒素TDH(Thermostable D
irect Haemolysin)を産生する腸炎ビブリオ菌体陽性の
全血検体を使用した。また核酸抽出用溶液としては、以
下の組成のものを使用した。 50mmol/l トリス−HCl 5.0mol/l グアニジンチオシアン酸塩 20mmol/l EDTA 1.2% Polyethylene Glycol Mono-p-isooctylpheny
l Ether
【0031】本実施例の具体的な操作は次の通りであ
る。 (1)1.5ml容のエッペンドルフチューブに、上記組成
を有する核酸抽出用試薬0.9mlを入れ、次に核酸を含
有すると考えられる生物試料0.1mlを添加し、よく混
合した。 (2)次に、5.0mol/lのNaCl溶液に懸濁した磁性
シリカ粒子担体50.0μlを加え、よく混合し室温で
10分間放置した。この間2分おきに混合した。 (3)遠心分離機を使用し、12,000rpmで1分間遠心する
ことにより、粒子をチューブ底部に集めた。 (4)フィルターチップ又はディスポーザブルスポイトを
用いて、溶液相を静かに吸引排出した。 (5)ここに、洗浄液として5.0mol/lのチオシアン酸
ナトリウム塩を含むトリス−塩酸緩衝液1.0mlを加え
混合した後、上記(3)と同様にして遠心分離した。 (6)上記(4)と同様に溶液を排出し、洗浄液による洗浄
操作をもう一度繰り返した。 (7)1.0mlの70%エタノール溶液により上記(5)か
ら(6)と同様に、核酸の吸着したシリカ粒子を洗浄し、
高濃度の塩溶液を除去した。 (8)再度1.0mlの70%エタノール溶液で洗浄した
後、1.0mlの99%エタノールで同様に洗浄した。 (9)56.0℃のヒートブロック上に上記のチューブを
設置し、約30分間静置することにより、チューブ内お
よびシリカ粒子中のエタノールを完全に蒸発させて除去
した。 (10)0.1mlの滅菌水を加え、56.0℃のヒートブロ
ック上に上記チューブを静置し10分間静置した。 (11)12,000rpmで5分間遠心分離することにより粒子を
チューブ底部に集め、次いで溶液相をフィルターチップ
で吸引し、別の新しいチューブに回収した。回収液量は
通常60〜70μl程度である。
【0032】実施例2(腸炎ビブリオTDH遺伝子の増
幅) 次にこの回収した核酸をNASBA法(Nature 350、9
1-92(1991)、特許第2648802号公報および特許第
2650159号公報)により増幅した。増幅反応は腸
炎ビブリオTDH遺伝子の配列中より最適な配列を有す
る増幅用プライマーを使用した。5'側プライマーの塩基
配列が、5'-CCCCGGTTCTGATGAGATAT TGTT-3'(配列番号
1)、3'側プライマーの塩基配列が、5'-AATTCTAATACGA
CTCACTA TAGGGAGACCAATATATTACCACTACCACTA-3'(配列番
号2、T7−RNAポリメラーゼのプロモーター配列を
含む)である。これらのプライマー配列は特開平4−2
0299号公報およびGene 93: 9-15(1993)に開示さ
れているものである。またNASBA法は、T7−RN
Aポリメラーゼ、逆転写酵素およびRNaseH(一重
鎖または二重鎖RNAまたはDNAを加水分解すること
なくRNA−DNAハイブリッドのRNAを加水分解す
るリボヌクレアーゼ)を用いた。
【0033】本実施例の具体的な操作は次の通りであ
る。 (1)以下に示すような組成の増幅反応液10.0μl
を入れたチューブに、実施例1の方法で抽出したTDH
遺伝子核酸溶液5.0μlを加えた。 40.0mmol/l トリス−HCl 12.0mmol/l MgCl2 70.0mmol/l KCl 5.0mmol/l DTT 15%(v/v) DMSO 1.0mmol/l dNTP 2.0mmol/l rNTP 0.2μmolプライマー×2 (2)このチューブを65℃で5分間静置した。
【0034】(3)次にこのチューブを41℃で5分間静
置し、以下に示すような組成の酵素溶液5.0μlを加
えた。 0.1U RNaseH 40.0U T7−RNAポリメラーゼ 8.0U 逆転写酵素 0.1g/l BSA (4)このチューブを41℃で90分静置した。 以上の手順により得られた増幅核酸溶液を核酸量評価の
ため検出に用いた。
【0035】実施例3(増幅した核酸溶液の検出) 核酸のサンドイッチハイブリダイゼーション法により、
腸炎ビブリオTDH遺伝子の検出を行った。本実施例の
具体的な操作は次の通りである。 (1)TDH遺伝子検出用捕捉プローブおよび標識プロー
ブの合成 捕捉プローブおよび標識プローブは、DNAシンセサイ
ザー391型(アプライドバイオシステムズ社製)を用い
て、ホスホアミダイト法により合成した。捕捉プローブ
の塩基配列は、5'-CGGTCATTCTGCTGTGTTCGTAAAAT-3'(配
列番号3)、標識プローブの塩基配列は、5'-CAGGTACTA
AAXGGTTCACATCCTA-3'(配列番号4)である。標識プロ
ーブの配列中Xは、5'位にリンカーアームを有するウリ
ジンを示す。これらのプローブは特開平4−20299
号公報及びGene 93: 9-15(1993)に開示されているもの
である。
【0036】(2)標識プローブの酵素(アルカリフォス
ファターゼ)標識 合成標識プローブと、そのリンカーアームを介してのア
ルカリフォスファターゼとの結合を、文献(Nucleic Ac
ids Research,14,6155,1986)の記載に従って行った。 (3)捕捉プローブ−固相の調製法 固相はポリスチレン製のマイクロタイタープレート(マ
イクロライト2、ダイネックス社製)を用い、上記方法
で得られた捕捉プローブを、マイクロプレートウェルに
100μlずつ分注し、25℃で一夜インキュベート
し、捕捉プローブをプレートに結合させた後、デオキシ
リボヌクレオチド三リン酸によりブロックした。
【0037】(4)サンドイッチハイブリダイゼーション
法による核酸の検出 以上の方法で調製した試薬および試料を用いて、核酸溶
液の検出を以下に述べる方法で行った。 (4−1)得られた核酸溶液を、水酸化ナトリウム溶液で
処理して変性させた。 (4−2)そして上記プレートに、変性させた試料を2.
0μl、ハイブリダイゼーション緩衝液を50.0μ
l、アルカリフォスファターゼ標識プローブ溶液を5
0.0μl加え、50℃で30分間ハイブリダイゼーシ
ョンを行った。 (4−3)マイクロプレートウェルから液を除き、1.0
%ラウリル硫酸ナトリウムを含む洗浄液1を200μl
加え、50℃で5分間洗浄した。 (4−4)次に0.5% Polyethylene Glycol Mono-p-is
ooctylphenyl Etherを含む洗浄液2を200μl加え室
温で5分間洗浄後、さらに1×SSC溶液200μlで
洗浄した。 (4−5)そして、アルカリフォスファターゼの基質であ
るLumiphos480(和光純薬社製)を100μl加え、3
7℃で15分間酵素反応を行った後、発光量をマイクロ
ライト1000(ダイナテック社製)で測定した。実施例1
〜3の結果を以下の表2に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表2から明白なように、本発明の粒子であ
る粒子Aおよび粒子Bを使用した場合には、従来型粒子
である粒子Cおよび粒子Dと比較して格段の差がみられ
る。10-3希釈付近の核酸量の多い試料においてはより
高い測定値を示している。また10-5希釈付近の低濃度
域でも、粒子Aおよび粒子Bではシグナルがみられる
が、粒子CおよびDではブランクとほぼ同じ程度のシグ
ナル(1.0rlu以下)であり、検出感度に差があるこ
とがわかる。
【0041】実施例4(各磁性粒子と核酸回収量の比
較) 上記と同様粒子AからDを使用し、あらかじめ増幅する
ことで数的に増大させた核酸溶液を用いて、実施例1の
方法で核酸を抽出し、実施例3の方法で検出量を測定し
た。被験試料としては、実施例2の方法(NASBA
法)で増幅したTDH遺伝子の核酸溶液を使用した。ま
た検体として、TDH遺伝子陰性の血清サンプルならび
に全血サンプルを用い、ここに増幅核酸溶液を添加した
ものを使用した。そして抽出し検出した核酸の検出量
を、添加した核酸量の検出値で割ることにより回収率と
して算出した。ここで全ての評価は2テストずつ実施し
た。実施例4の結果を、以下の表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3から明白なように、本発明の粒子を使
用することにより、核酸の回収効率は飛躍的に向上し
た。本発明の粒子Aおよび粒子Bでは、血清サンプルで
の評価において従来型粒子(粒子Cおよび粒子D)の約
2倍の回収効率を示している。また全血サンプルにおい
ては、本発明の粒子2種の方がおよそ一桁の差を回収効
率の面で示しており、本発明において用いられる粒子が
優れていることが示される。
【0044】比較例(細孔直径が500nm、細孔容積
が5000mm3/gよりも大きい場合) 本発明において、使用する磁性粒子が500nmよりも
大きい細孔直径および/または5000mm3/gより
も大きい細孔容積を有する場合には、粒子内部の空隙が
大きくなりすぎ、核酸以外の夾雑物が多量に粒子内部に
留まる可能性があるため好ましくないことが考えられ
る。加えて500nmよりも大きい細孔直径は、粒子直
径のかなりの部分を占めるため、粒子自体が脆くなり構
造を維持できない可能性がある。従って、本発明の方法
においては、上述したように50〜500nmの細孔直
径、200〜5000mm3/gの細孔容積ならびに
0.5〜15.0μmの粒子直径を有する磁性粒子を使
用する必要がある。
【0045】
【発明の効果】上述したように、本発明における表面細
孔直径50〜500nm、細孔容積200〜5000m
3/g、および粒子直径0.5〜15.0μmである
核酸結合性磁性シリカ粒子担体を使用することで、生物
材料から高い回収率で核酸を抽出および単離することが
可能となる。特に、全血試料のような夾雑物質を多量に
含む材料からの核酸抽出においては、従来の粒子担体と
比べて飛躍的な効果がみられるという利点を有する。
【0046】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:24 配列の形:核酸 トポロジー:一本鎖 配列の種類:合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..24 特徴を決定した方法:S 他の特徴:腸炎ビブリオTDH(Thermostable Direct Haemolysin)遺伝子の 102番目から125番目のヌクレオチド配列と相同的な配列を有する。 配列 CCCCGGTTCT GATGAGATAT TGTT 24
【0047】 配列番号:2 配列の長さ:51 配列の形:核酸 トポロジー:一本鎖 配列の種類:合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..51 特徴を決定した方法:S 他の特徴:腸炎ビブリオTDH(Thermostable Direct Haemolysin)遺伝子の 495番目から518番目のヌクレオチド配列と相補的な配列を有する。またT7−R NAポリメラーゼのプロモーター配列を有する。 配列 AATTCTAATA CGACTCACTA TAGGGAGACC AATATATTAC CACTACCACT A 51
【0048】 配列番号:3 配列の長さ:26 配列の形:核酸 トポロジー:一本鎖 配列の種類:合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..26 特徴を決定した方法:S 他の特徴:腸炎ビブリオTDH(Thermostable Direct Haemolysin)遺伝子の 339番目から364番目のヌクレオチド配列と相同的な配列を有する。 配列 CGGTCATTCT GCTGTGTTCG TAAAAT 26
【0049】 配列番号:4 配列の長さ:24 配列の型:核酸 トポロジー:一本鎖 配列の種類:合成DNA 配列の特徴 存在位置:1..24 特徴を決定した方法:S 他の特徴:腸炎ビブリオTDH(Thermostable Direct Haemolysin)遺伝子の 254番目から277番目のヌクレオチド配列と相同的な配列を有する。 配列 CAGGTACTAA AXGGTTGACA TCCT 24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面をシリカで被覆した超常磁性金属酸
    化物である磁性シリカ粒子からなる核酸結合性磁性シリ
    カ粒子担体であって、該磁性シリカ粒子が0.5〜1
    5.0μmの粒子直径、50〜500nmの細孔直径お
    よび200〜5000mm3/gの細孔容積とを有する
    ことを特徴とする核酸結合性磁性シリカ粒子担体。
  2. 【請求項2】 該磁性シリカ粒子が1.0〜10.0μ
    mの粒子直径を有する請求項1記載の核酸結合性磁性シ
    リカ粒子担体。
  3. 【請求項3】 該磁性シリカ粒子中に、超常磁性金属酸
    化物として10〜60%の酸化鉄を含有する請求項1ま
    たは2に記載の核酸結合性磁性シリカ粒子担体。
  4. 【請求項4】 該磁性シリカ粒子が5〜800m2/g
    の比表面積を有する請求項1〜3のいずれかに記載の核
    酸結合性磁性シリカ粒子担体。
  5. 【請求項5】 該磁性シリカ粒子を用いて抽出もしくは
    単離される核酸がDNAおよび/またはRNAである請
    求項1〜4のいずれかに記載の核酸結合性磁性シリカ粒
    子担体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の核酸結
    合性磁性シリカ粒子担体、核酸を該核酸結合性磁性シリ
    カ粒子担体に吸着させるための核酸抽出溶液、および核
    酸を含有する生物試料から核酸を遊離させ該核酸結合性
    磁性シリカ粒子担体に結合させる働きを有する核酸抽出
    溶液を含んでなることを特徴とする核酸抽出用試薬。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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