JP2001077600A - 検査システム - Google Patents

検査システム

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JP2001077600A
JP2001077600A JP25476599A JP25476599A JP2001077600A JP 2001077600 A JP2001077600 A JP 2001077600A JP 25476599 A JP25476599 A JP 25476599A JP 25476599 A JP25476599 A JP 25476599A JP 2001077600 A JP2001077600 A JP 2001077600A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査装置による検査の適正度を向上させる検
査システムを提供する。 【解決手段】 検査システム1は、電子部品が実装され
たプリント基板10の外観検査をする検査装置100
と、補修支援装置200とで構成される。制御判断部1
40は撮像部120を制御してプリント基板の形状デー
タを計測し、データ記憶部110内の基準データに従い
プリント基板が正常か異常かを判断し検査結果を表示部
130に表示すると共に基板コードと対応付けてデータ
記憶部110に格納する。異常あるプリント基板10は
補修作業者による目視検査の対象となり、制御部220
は目視検査結果の入力を受けて基板コードを用いて検査
装置100の検査結果と対応づけてデータ記憶部110
に格納する。検査制御用データ更新部160は、検査装
置は異常と補修作業者は正常と判断した検査対象物が所
定数あるときは所定基準を正常範囲が狭くなるような厳
格な基準に変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検査システムに関
し、特に、与えられた検査対象物を自動的に検査する検
査装置に用いられる検査制御用データを調整する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製品の製造工程等において、検査
制御用データに基づいて検査対象物を自動的に検査する
検査装置を活用して製品等の検査が行われている。ここ
で、検査制御用データは、検査対象物に対して各種の検
査を実行するために必要なデータであり、検査装置機器
各部の動作を制御するデータ、検査結果として正常とみ
るか異常とみるかの判断基準を定めるデータ等からな
る。
【0003】以下、プリント基板に電子部品が実装され
た後になされる外観検査の工程を例にして、従来の検査
方法を説明する。図9は、従来の検査のイメージを示す
図である。同図に示すように、実装工程において電子部
品が実装されたプリント基板901は、外観検査工程に
おいて検査装置900により検査され、異常が検出され
なければ、電気的に電子部品の接続状況等を検査する導
通検査工程に移される。
【0004】ここで、検査装置900は、電子部品が実
装されたプリント基板901に対して外観から把握でき
る異常があるか否かを検査する装置であり、データ記憶
部910、撮像部920、表示部930及び制御判断部
940を備える。データ記憶部910は、メモリ、磁気
ディスク等の記憶媒体であり、検査制御用データを予め
格納している。
【0005】撮像部920は、レーザ光線により対象物
を撮像する装置であり、プリント基板に対してレーザ光
線を発射し反射される光を感知し受像することにより、
プリント基板の各部を3次元の形状データで表し、形状
データをデータ記憶部910に格納するものである。表
示部930は、ディスプレイ装置であり、制御判断部9
40から与えられた文字列、画像等を表示するものであ
る。
【0006】また、制御判断部940は、CPU、メモ
リ等を有するコンピュータであり、検査制御用データを
参照して、例えば、プリント基板901の1つの電子部
品の位置に対し基板から60度の角度を持ってレーザを
照射して画像を撮像するといったように、撮像部920
を検査項目に応じて制御してレーザー照射位置や角度の
変更等を行いつつ電子部品を含むプリント基板901の
各部の形状データを取得し、この取得した形状データに
ついて、検査制御用データのうち判断基準を定めるデー
タに基づいて正常な値であるか否かを判断し、正常であ
るか異常であるか等の検査結果を表示部930を介して
表示するものである。ここで、検査項目とは、各種検査
内容のうちのそれぞれをいう。
【0007】例えば、検査制御用データには、実装され
ている全ての電子部品についての大きさ形状を示すデー
タ、全ての電子部品がプリント基板のどの位置に実装さ
れるべきであるかを示すデータ、位置のずれはどの程度
まで許容されるかを示すデータ等が予め含まれている。
また、検査項目には、例えば、ある電子部品の位置にず
れが生じていないかという項目がある。従って、この検
査項目についての検査を行う場合には、制御判断部94
0は、撮像部920を制御してその電子部品が置かれて
いるはずの部分周辺の形状データを得て、検査制御用デ
ータと照合した上で、位置ずれが許容範囲内にあるか否
かにより正常か異常かを判断することになる。
【0008】こうした外観検査工程において、検査装置
900によりプリント基板901が検査され、表示部9
30に正常である旨が表示された場合には、作業者はそ
の表示を見てプリント基板901を導通検査工程に移す
ことが可能になる。また、検査装置900による検査の
結果、1以上の検査項目について異常であることが検出
された場合には、そのプリント基板901は次工程に移
すことはできず、一般には作業者による補修作業が必要
となる。この補修作業により補修されたプリント基板は
再度外観検査工程に移されることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ある工程で
の検査装置による自動検査において、検出すべき異常を
検出できなかったという事態(以下、「見逃し」とい
う。)が発生した場合は、欠陥を有する検査対象物が次
工程に移行してしまうという問題が生じる。上述したよ
うに検査装置による検査においては、通常、一定の許容
範囲を示すデータ、即ち閾値データが予め設定され、そ
の許容範囲内に検査対象物があれば正常と判断される
が、この許容範囲が理想的な許容範囲よりも広く設定さ
れているときに見逃しが発生する。
【0010】見逃しを防ぐためには、許容範囲を狭く設
定すべきであるが、あまりにも狭く設定すると、検査に
おいて異常とされた検査対象物が補修作業に回されたと
きに、作業者によって補修の必要がないと判断される事
態(以下、「過検出」という。)が発生する。過検出に
よって、補修を行う作業者の目で見れば検査対象物は正
常であり補修の必要がないと判断される物であるにも関
わらず、検査装置による検査段階において異常と判断さ
れる物が多数となり、補修作業に回される検査対象物が
必要以上に増大し、補修作業を担当する作業者の作業負
担が増大するという問題が発生する。
【0011】しかしながら、検査に用いるための許容範
囲を示すデータを適正に設定することは非常に難しく、
検査に熟達していない作業者では許容範囲を適正に設定
することはできない。また、感覚的には許容範囲を認識
している熟達した作業者であっても、許容範囲をデータ
として設定する場合には必ずしも適切に設定できるとは
限らない。
【0012】そこで、本発明は、上述の問題点をシステ
ム的に解決すべくなされたものであり、検査装置による
検査の適正度を向上させることができる検査システムを
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る検査システムは、検査対象の状態を測定
して、その測定により得た値と比較するための値を特定
する第1の基準に従い当該検査対象が正常か異常かを判
断することにより当該検査対象を検査する検査手段と、
前記検査手段により検査される検査対象について正常か
異常かを示す入力情報の人による入力を受け付ける入力
受付手段と、前記検査手段による検査結果と前記入力受
付手段により受け付けた入力情報との間に所定の相違関
係がある事象が、所定数以上の検査対象について発生し
た場合に前記第1の基準を第2の基準に変更する基準変
更手段を備えることを特徴とする。
【0014】ここで、所定の相違関係がある事象とは、
過検出という事象又は見逃しという事象を意味する。と
ころで、プリント基板の外観検査工程において、プリン
ト基板への電子部品の実装状態は位置ずれの程度等がそ
れぞれ微妙に異なり、自動検査装置によりその実装状態
を測定して検査することとしても、取得する測定値が2
値ではなく多様となるためプリント基板が正常か異常か
を正確に判断することが困難で、予め完全な判断基準を
設定することは困難である。
【0015】ところが本発明は上記構成により、検査手
段による検査の結果と入力手段により受け付けられた人
の判断結果である入力情報とに相違がある場合に、検査
手段の判断の基準を変更するので、判断基準の適正化が
可能となり、判断基準が誤っているためになされていた
検査手段による不適正な検査は改善され検査の適性度が
向上し得る。
【0016】即ち、本発明に係る検査システムは、検査
工程において過検出や見逃しを抑制するため、これによ
り、異常と検出された検査対象についての補修等の処理
をする作業者の負担を軽減することができ、また、不適
正な検査対象がこの検査工程の次の工程に流出すること
を防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る検査システム
の実施の形態について図を用いて説明する。 <構成>図1は、本発明の実施の形態に係る検査システ
ム1の構成図である。検査システム1は、検査装置10
0及び補修支援装置200により構成され、電子部品が
実装されたプリント基板10を検査対象物とする外観検
査及び補修作業支援を実施するシステムである。即ち、
検査システム1は、製造工程における外観検査工程及び
補修作業工程に関連するシステムである。
【0018】ここで、プリント基板10には、検査対象
となる複数のプリント基板それぞれを識別するための基
板コードがバーコードとして記載されたラベル11が添
付されている。ここで、検査装置100は、電子部品が
実装されたプリント基板10に対して外観上の異常があ
るか否かを検査する装置であり、データ記憶部110、
撮像部120、表示部130、制御判断部140、ラベ
ル読取部150及び検査制御用データ更新部160を備
える。
【0019】データ記憶部110は、メモリ、磁気ディ
スク等の記憶媒体であり、検査装置機器各部の動作を制
御するデータや検査結果として正常とみるか異常とみる
かの判断基準を定めるデータ等からなる検査制御用デー
タを予め格納している。また、データ記憶部110に
は、プリント基板毎についての検査結果等のデータを管
理するための検査管理レコードの集合である検査管理情
報を格納することができる。
【0020】撮像部120は、検査対象物であるプリン
ト基板の状態を、撮像することにより測定する装置であ
り、プリント基板に対してレーザ光線を角度を変えつつ
照射し、反射される光を感知し受像することにより、電
子部品が実装されたプリント基板の各部の3次元形状を
検出し、3次元の形状データをデータ記憶部910に格
納するものである。なお、この形状データには3次元画
像データも含まれる。
【0021】表示部130は、ディスプレイ装置であ
り、制御判断部140から与えられた文字列、画像等を
表示するものである。ラベル読取部150は、プリント
基板に添付されているラベル11に記載されている基板
コードをバーコードリーダで読み取り、読み取った基板
コードをデータ記憶部110に検査管理情報の新たな検
査管理レコードの1項目として格納する。
【0022】制御判断部140は、CPU、メモリ等を
有するコンピュータであり、検査制御用データを参照し
て、例えば、プリント基板10の1つの電子部品の位置
に対し基板から60度の角度を持ってレーザを照射して
画像を撮像するといったように、撮像部120を検査項
目に応じて制御してレーザー照射位置や角度の変更等を
行いつつ電子部品を含むプリント基板10の各部の形状
データを取得し、この取得した形状データについて、検
査制御用データのうち判断基準を定めるデータに基づい
て正常な値であるか否かを各検査項目毎に判断し、正常
であるか異常であるか等の検査結果を表示部130を介
して表示するものである。また、制御判断部140は、
ラベル読取部150がデータ記憶部110に格納した基
板コードと対応付けて、撮像により取得した形状データ
と各検査項目についての検査結果とをデータ記憶部11
0に格納する。
【0023】検査制御用データ更新部160は、CP
U、メモリ等を有するコンピュータであり、1日毎に検
査管理情報を参照して各検査項目毎に検査が妥当になさ
れたか否かを判断し、判断結果に応じ必要があれば該当
する検査項目に関する判断基準を定めるデータを変更す
るものである。また、補修支援装置200は、検査装置
100により異常ありと判断されたプリント基板につい
ての作業者による補修を支援し、また補修前になされる
作業者による目視検査の結果の入力を受け付けて検査装
置100のデータ記憶部110に格納する装置であり、
ラベル読取部210、制御部220、表示部230及び
入力受付部240を備える。
【0024】ここで、ラベル読取部210は、プリント
基板に添付されているラベル11に記載されている基板
コードをバーコードリーダで読み取り、制御部220に
通知するものである。制御部220は、CPU、メモリ
等を備えるコンピュータであり、ラベル読取部210か
ら基板コードの通知を受けて、その基板コードを用いて
検査装置100のデータ記憶部110の検査管理情報を
検索して補修対象のプリント基板の形状データ等を得
て、表示部230を介して異常箇所を、他の部分と異な
る色、例えば赤色等で、強調して形状データを表示する
ことにより作業者に補修箇所を認識させる機能を有す
る。また、制御部220は、補修前になされる作業者に
よる目視検査の結果の入力を入力受付部240を介して
受け付けて、検査装置100のデータ記憶部110の検
査管理レコードに追加する機能をも有する。なお、制御
部220と制御判断部140とはケーブル等で接続され
所定の通信プロトコルに基づいてデータの転送を行うこ
ととし、制御部220からデータ記憶部110にアクセ
スするためには制御判断部140を経由してそのアクセ
スがなされるものとする。
【0025】表示部230は、ディスプレイ装置であ
り、制御部220から与えられる形状データを画面に表
示するものである。入力受付部240は、キーボード等
の入力装置であり、補修作業を担当する作業者によりプ
リント基板についての検査項目毎になされる目視検査の
結果のその作業者による入力を受け付ける。
【0026】<データ>以下、上述したデータ記憶部1
10に格納されている検査制御用データについて説明す
る。図2は、検査制御用データの構成及び内容例を示す
図である。検査制御用データ300は、回路番号301
及び検査項目302と、制御判断内容303とを対応付
けて構成されるデータである。
【0027】回路番号301は、プリント基板内の各位
置に配置された各電子部品それぞれを識別する番号であ
る。検査項目302は、各回路番号で特定される各電子
部品についての検査内容の種別を示すものであり、「部
品位置ずれ」、「リード位置ずれ」、「リードの浮
き」、「はんだの量」、「はんだの形状」等の検査項目
がある。
【0028】制御判断内容303は、実際に撮像部12
0を制御するための、例えばレーザ照射位置を示すデー
タ、どのような電子部品と照合するかを示すデータ、検
査結果として正常と判断するための条件を示すデータ等
とこれらのデータを用いて行う制御判断の内容を示すデ
ータを内容とする情報である。同図に示した内容例で
は、回路番号が1である特定位置の電子部品についての
部品位置ずれ検査は、プリント基板における2次元座標
(20,30)を中心位置として、Aという電子部品が
配置されているはずであるのでこれを撮像し、その位置
ずれが2次元座標における縦横−5から+5の範囲に収
まっており、回転角度が−1から+1の範囲に収まって
いれば、正常と判断することを示している。この範囲を
定める単位については、例えば、2次元座標における位
置ずれの単位は0.1mmであり、回転角度の単位は1
度である。
【0029】なお、例えばAという電子部品等、プリン
ト基板に実装される各電子部品それぞれについての形状
データは予めデータ記憶部110内に格納されており、
制御判断部140による照合等に利用される。また、回
路番号が1である特定位置の電子部品についてのリード
位置ずれ検査は、回路番号が1の電子部品についてのプ
リント基板への接続端子であるリードが曲がる等により
位置ずれを起こしているかの検査であり、同図の内容例
は、全てのリードが縦横−1から+1の範囲に収まって
いれば正常と判定することを示している。
【0030】ここで、検査内容について簡単に説明す
る。図3は、部品位置ずれ、リードの浮き及びはんだの
形状を説明するための図である。同図(a)は、点線で
示す位置に対して電子部品が何度か回転している状態で
あり、この回転角度が許容範囲を超える場合や位置の移
動量が許容範囲を超える場合には、部品位置ずれの検査
で異常と判断されることになる。
【0031】また、リードの位置ずれの検査では、リー
ドの位置の移動範囲が許容範囲を超える場合には、リー
ド位置ずれの検査で異常と判断されることになる。同図
(b)は、電子部品にリードの浮き310が生じている
ことを示しており、リードの浮きの検査では数値比較を
行わず、同図(b)に示されているようにプリント基板
に接触してあるべきリードに浮きが生じていると検出さ
れれば、異常と判断されることになる。
【0032】同図(c)は、電子部品をプリント基板に
貼り付けるためのはんだの形状320が一部尖っている
状態を示しており、尖った度合いが許容範囲を超える場
合には、はんだの形状の検査で異常と判断されることに
なる。なお、この尖った度合いは、例えば、形状データ
に基づき所定の演算を行うことにより得られる数値で表
される。
【0033】また、はんだの量の検査では、各電子部品
をプリント基板に貼り付けるためのはんだの量が許容範
囲内にあれば正常で許容範囲を超えていれば異常と判断
される。以下、データ記憶部110に格納される検査管
理情報について説明する。検査管理情報は、プリント基
板毎の検査結果を示す検査管理レコードの集合である。
【0034】図4は、検査管理レコードの構成及び内容
例を示す図である。検査管理レコード400は、あるプ
リント基板についての検査に関するデータからなり、検
査日時401、基板コード402、回路番号403、検
査項目404、検査結果405、形状データ406及び
補修時検査結果407から構成される。
【0035】ここで、検査日時401は、検査装置10
0によりあるプリント基板の検査が行われた日時であり
検査結果等とともに制御判断部140により記録され
る。基板コード402は、そのプリント基板のラベルに
記載されている基板コードであり、ラベル読取部150
により記録される。回路番号403は、プリント基板内
の各位置に配置された各電子部品それぞれを識別する番
号であり、また、検査項目404は、各回路番号で特定
される各電子部品についての検査内容の種別を示すもの
であり、「部品位置ずれ」、「リード位置ずれ」、「リ
ードの浮き」、「はんだの量」、「はんだの形状」等の
検査項目がある。なお、回路番号403及び検査項目4
04は、検査制御用データ300における回路番号30
1及び検査項目302と対応する。
【0036】検査結果405は、回路番号403及び検
査項目404により定まる検査の結果である。形状デー
タ406は、プリント基板について撮像部120により
撮像して得られた形状データである。なお、回路番号4
03、検査項目404、検査結果405及び形状データ
406は制御判断部140により記録される。
【0037】また、補修時検査結果407は、補修作業
において作業者によりなされる目視による検査の結果で
あり、補修支援装置200の入力受付部240及び制御
部220を介して記録される。 <動作>以下、上述した構成を備える検査システム1の
動作について説明する。
【0038】まず、プリント基板10に対する外観検査
工程を行う場合における検査装置100の動作について
説明する。図5は、検査装置100によるプリント基板
の検査処理を示すフローチャートである。検査装置10
0のラベル読取部150は、プリント基板10に添付さ
れたラベル11をバーコードリーダで読み取り基板コー
ドを得て、データ記憶部110に検査管理レコードを作
成してその1項目として基板コードを記録する(ステッ
プS501)。
【0039】ラベル読取部150によりラベルが読み取
られた後に、制御判断部140は、プリント基板10を
検査する(ステップS502)。即ち、制御判断部14
0は、データ記憶部110に格納されている図2に示し
たような検査制御用データに基づき撮像部120を制御
してプリント基板10を撮像し形状データを取得した上
で、この形状データを参照して各検査項目毎に回路が正
常であるか否かを判断する(ステップS502)。
【0040】例えば、プリント基板上の回路番号が1の
電子部品について部品がプリント基板における適正な実
装位置より2度回転して実装されていたならば、許容範
囲のプラスマイナス1度より大きく回転しているため、
部品位置ずれの検査項目については異常と判断すること
になる(図2参照)。全ての検査項目、即ち基板上の全
回路についての全検査項目についての検査が終了したと
きに、制御判断部140は、検査結果を検査対象のプリ
ント基板10のラベル11に記載された基板コードと対
応付け、検査管理情報の1つの検査管理レコードとして
記録し(ステップS503)、検査結果を表示部130
を介して表示する(ステップS504)。
【0041】この結果、データ記憶部110には、例え
ば図4の内容例で示した検査管理レコード400から補
修時検査結果407を除いたものが格納され、表示部に
よりディスプレイ装置の画面には、異常又は正常の旨を
示す文字列等が表示される。なお、全回路についての全
検査項目につき検査結果が正常であった場合には、プリ
ント基板10は外観検査工程の次工程である導通検査工
程に送られることになり、1つでも異常があった場合に
は、プリント基板10は補修作業工程に移される。
【0042】次に、プリント基板10が補修作業工程に
移されたとした場合の補修支援装置200の動作につい
て説明する。図6は、補修支援装置200の動作を示す
フローチャートである。補修支援装置200のラベル読
取部210は、補修作業工程に移されたプリント基板1
0に添付されたラベル11を読み取り、ラベルに記載さ
れた基板コードを制御部220に通知する(ステップS
601)。
【0043】基板コードの通知を受けた制御部220
は、その基板コードをキーとして、データ記憶部110
に格納されている検査管理情報を検索して、その基板コ
ードを含む検査管理レコードを取得する(ステップS6
02)。制御部220は、検査管理レコードを取得する
と、その中の形状データ406を表示部230を介して
表示する(ステップS603)。これにより、ディスプ
レイ装置の画面に、異常箇所を他の部分と異なる色で強
調してプリント基板の画像等の形状データが表示される
ので、補修作業を行う作業者は、一目でどの部分に異常
があるかを把握することができる。
【0044】補修作業を行う作業者は、電子部品が実装
されたプリント基板についての補修作業を行う前に、検
査装置100が行った検査と同等の検査項目について目
視により検査を行い、その結果を補修支援装置200に
入力する。従って、異常部分を画面に強調表示した後に
補修支援装置200の制御部220は、入力受付部24
0を介して作業者による目視検査結果の入力を受け付け
る(ステップS604)。なお、この入力は、例えば所
定のフォーマットに従ってなされ、制御部220は、各
回路の各検査項目に対して正常か異常かの値を得る。
【0045】目視検査結果の入力を受け付けた後に、制
御部220は、受け付けた検査結果を検査管理レコード
内の補修時検査結果407としてデータ記憶部110に
追加する(ステップS605)。この結果、例えば、図
4の内容例で示したような検査管理レコードが得られ
る。次に、1日毎に、例えば、検査作業等が朝から夕方
まで行われるとしたならば夜間の所定時刻になったとき
に、検査装置100内の検査制御用データ更新部160
が行う検査制御用データ更新処理について説明する。
【0046】図7は、検査制御用データ更新部160の
行う検査制御用データ更新処理を示すフローチャートで
ある。検査制御用データ更新部160は、データ記憶部
110に格納されている検査管理情報の各検査管理レコ
ードのうち、検査結果405と補修時検査結果407と
が異なるものを検索する(ステップS701)。なお、
毎日夜間に検査制御用データ更新処理を行う場合には、
検査日時401が当日を示す検査管理レコードに絞っ
て、検査結果405と補修時検査結果407とが異なる
ものを検索する。
【0047】検索結果となった全ての検査管理レコード
について、検査制御用データ更新部160は、検査項目
毎に過検出の数と見逃しの数とをカウントする(ステッ
プS702)。ここで、検査項目毎とは回路番号が異な
るものについてはそれぞれ別にという意味である。な
お、検査結果405が異常で補修時検査結果407が正
常であれば過検出であり、検査結果405が正常で補修
時検査結果407が異常であれば見逃しである。なお、
全ての検査項目について検査結果が正常であればプリン
ト基板は補修作業工程に移されず導通検査工程に送られ
るため、この場合においては補修時検査結果407が記
録されず見逃しを判断することはできないが、1つでも
異常が検出された場合には補修作業工程に移されるので
検査項目単位での見逃しを判断することができる。
【0048】検査項目毎に過検出と見逃しとの数のカウ
ントを行った後に、検査制御用データ更新部160は、
1つの検査項目に着目し(ステップS703)、過検出
の数が所定数N以上であるか否かを判断する(ステップ
S704)。過検出の数が所定数N以上であれば、検査
制御用データ更新部160は、着目している検査項目に
関する検査制御用データにおける正常判断の基準となる
許容範囲を示すデータを、1レベル厳格化するように変
更する(ステップS705)。また、過検出の数が所定
数Nより小さいならば、ステップS705の処理をスキ
ップする。
【0049】図8は、検査制御用データにおける制御判
断内容を決定するために用いる判断基準データの一例を
示す図である。同図に示す判断基準データ800は、回
路番号が1である特定位置の電子部品についてのリード
位置ずれの検査における正常範囲を定めるために用いる
判断基準を示すデータであり、基準レベル801と基準
値802とを対応付けたデータである。
【0050】基準レベルは、レベル1から例えばレベル
20までであり、レベル1が最も緩やかな基準であり、
レベルが高くなるほど厳格な基準となる。緩やかな基準
とは、検査対象物が理想的な部品の実装状態からある程
度離れた範囲までが正常であると判断する場合におい
て、正常の範囲を広くした基準をいい、厳格な基準と
は、正常の範囲を狭くした基準をいう。
【0051】このような判断基準データは、各回路の検
査項目毎に存在し、それぞれ予めいずれかの基準レベル
の基準値に基づいて検査制御用データは定められてお
り、それぞれどの基準レベルに基づいているかを示すデ
ータもデータ記憶部110には記憶されている。例え
ば、回路番号が1の電子部品についてのリード位置ずれ
検査に対しては予め基準レベルがレベル8であるとした
場合に、その検査項目に着目してステップS705を実
行した場合には、その基準レベルをレベル9に変更し
て、これに対応するように検査制御用データを更新する
ことになる。
【0052】図8の例は、レベル8において、リード位
置ずれは理想的な位置に対してプラスマイナス1の範囲
内のずれは正常と判断することを示し、1レベル厳格化
してレベル9としたならば、リード位置ずれは理想的な
位置に対してプラスマイナス0.9の範囲内のずれは正
常と判断することを示している。なお、これらの基準値
の単位は0.1mmである。
【0053】ステップS705の実行後又はステップS
705をスキップした後に、検査制御用データ更新部1
60は、着目している検査項目について見逃しの数が所
定数N以上であるか否かを判断する(ステップS70
6)。見逃しの数が所定数N以上であれば、検査制御用
データ更新部160は、着目している検査項目に関する
検査制御用データにおける正常判断の基準となる許容範
囲を示すデータを、1レベル緩和するように変更する
(ステップS707)。また、見逃しの数が所定数Nよ
り小さいならば、ステップS707の処理をスキップす
る。
【0054】ステップS707の実行後又はステップS
707をスキップした後に、検査制御用データ更新部1
60は、まだ着目していない検査項目がないか判断し
(ステップS708)、まだ着目していない検査項目が
残っている限りステップS703からステップS707
までの処理を繰り返し、全ての検査項目に着目済みであ
れば検査制御用データ更新処理を終了する。
【0055】従って、この検査制御用データ更新処理に
より、過検出や見逃しがN回以上発生している検査項目
についての検査制御用データを調整するので、それ以後
になされる検査装置100による検査の適正度が向上す
る可能性がある。なお、N回以上をもって検査制御用デ
ータの調整をすることとしているのは、誤差等の影響を
排除するためであり、Nは例えば10等、2以上の数で
ある。 <補足>以上、本発明に係る検査システムについて、実
施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形
態に限られないことは勿論である。即ち、 (1)本実施の形態では、プリント基板を対象とする外
観検査工程及び補修作業工程において利用される検査シ
ステム1について説明したが、本発明はこれに限定され
ることはなく、検査対象を問わない。
【0056】即ち、本発明に係る検査システムは、何ら
かの検査対象が正常であるか異常であるかを、コンピュ
ータ制御された検査装置により所定基準に基づき自動的
に判断し、その判断につき適性であるか不適性であるか
を示す情報を取得して、その情報に基づいてコンピュー
タ制御による判断基準を変更調整するような検査システ
ムであり、その判断につき適性であるか不適性であるか
を示す情報は、同一対象について人が判断した結果を取
得することにより導出する。
【0057】従って、検査装置により全ての検査項目に
ついて正常と判断されたものについても人の判断結果の
入力を受け付けることとしてもよいし、また、人の判断
が、検査装置による検査より先又は検査装置による検査
と並行してなされることとしてもよい。なお、検査装置
100と補修支援装置200は遠隔地に設置されていて
も近接して設置されていてもよく、また、検査装置によ
る検査によって異常が検出されたプリント基板の補修作
業への移行は即時に行われることとしても、遅延して行
われることとしてもよい。 (2)本実施の形態では、制御判断部140、制御部2
20及び検査制御用データ更新部160がコンピュータ
であることとしたが、それぞれが独立したコンピュータ
であることに限られることはなく、それぞれは、メモリ
に記録された各制御用プログラムがCPUにより実行さ
れることによりその機能が実現されるものであればよ
い。なお、各制御用プログラムで特定される処理の手順
は図5から図7までのフローチャートに示される手順で
ある。
【0058】また、検査制御用データ、検査管理情報、
判断基準データは、それぞれ別個の記憶媒体に格納され
ることとしてもよい。 (3)本実施の形態では、プリント基板10には、基板
コードがバーコードとして記載されたラベル11が添付
されていることとしたが、プリント基板10に直接的に
基板コードが印刷されていてもよく、また、バーコード
ではなく、例えば、2次元コードその他のコードの形式
でプリント基板を識別するための基板コードが付されて
いれもよい。 (4)本実施の形態では、レーザ照射により電子部品が
実装されたプリント基板の3次元形状を検出して外観検
査を行うこととしたが、外観検査の方法としてはこれに
限定されることはなく、CCDカメラ等で平面的に撮像
してプリント基板中の電子部品の部品位置ずれやリード
位置ずれの検査を行うこととしてもよい。 (5)本実施の形態では、検査制御用データ更新処理は
1日毎になされることとしたが、実行周期や実行回数等
がこれに限定されることはなく、例えば、1週間毎で
も、検査したプリント基板数が100等の予め定めた数
の倍数に達したときに行うこととしてもよい。
【0059】また、本実施の形態では、ステップS70
1の検索において、検査制御用データ更新処理を行うそ
の当日に検査されたところの検査管理レコードに検索対
象を絞り込むこととしたが、検索対象は当日に限定され
ることはなく、例えば、当日から1週間前まで等の一定
期間の間に検査されたところの検査管理レコードに検索
対象を絞り込む等としてもよい。 (6)本実施の形態で示した検査管理レコードの内容に
他の項目を追加してもよい。例えば、検査装置100が
検査時の室温や湿度等の検査環境に関するデータを計測
し取得して、検査結果等とともに検査管理レコードにそ
の検査環境に関するデータをも含めて記録することとし
て、この検査環境に関するデータに着目してステップS
701の検索における検索対象の絞り込みを行うことと
してもよい。
【0060】例えば、検査中に随時検査管理用データ修
正処理を行うこととした場合に、現在の室温に近いとこ
ろの検査管理レコードにステップS701における検索
対象を絞り込むこととすれば、その室温において現状の
基準レベルでは過検出となるのか見逃しとなるのかを判
断することができるので、その室温において適切となる
ように基準レベルの変更を行うことができるようにな
る。 (7)本実施の形態における制御判断内容303は、図
2に例示した内容に限定されることはなく、例えばレー
ザ照射し反射により検査対象物の形状を認識する場合に
おけるレーザ照射の角度を定めるデータ等が含まれてい
てもよく、この他、検査を実行するために必要な各種情
報が含まれていてもよい。 (8)本実施の形態の検査制御用データ更新処理におけ
るステップS704及びステップS706で用いた所定
数Nは、不変の値としてもよいし、所定期間内に検査対
象としたプリント基板の数に対して所定の比率で定まる
値としてもよい。また、ステップS704とステップS
706で異なる所定数を用いることとしてもよい。 (9)本実施の形態では、判断基準データは、各回路の
検査項目毎に存在することとしたが、プリント基板中の
実装位置を問わずに各電子部品についての検査項目毎に
存在することとしてもよく、また、検査項目によって
は、電子部品が何であるかやどの位置に実装されている
かを問わずに1つの判断基準データが存在することとし
てもよい。
【0061】各回路の検査項目毎に判断基準データが存
在するのではない場合には、検査制御用データ更新処理
中のステップS703では1つの判断基準データに着目
して、また、それを判断基準に用いる全ての検査項目に
ついての過検出又は見逃しのカウント数をもってステッ
プS704における過検出の数及びステップS706に
おける見逃しの数として扱い、ステップS705ではそ
の判断基準データにおける基準レベルを1レベル厳格化
し、ステップS707においてはその判断基準データに
おける基準レベルを1レベル緩和することとすればよ
い。 (10)本実施の形態では、補修支援装置200の制御
部220が検査装置100のデータ記憶部110にアク
セスして、補修対象のプリント基板についての形状デー
タを得て表示部230に表示することとしたが、この表
示は行わないこととしてもよい。
【0062】また、補修支援装置200に対して作業者
が入力した目視検査の結果は、ラベル読取部210によ
り読み取った基板コードと対応づけて、補修支援装置2
00内の記憶装置等に記憶しておくこととしてもよく、
この目視検査の結果等のデータは、検査装置100の検
査制御用データ更新部160によりなされる検査制御用
データ更新処理の前等に、基板コードをキーとしてデー
タ記憶部110の検査管理レコードと結合されて検査制
御用データ更新処理に用いられることとしてもよい。つ
まり、検査装置100による検査結果と補修支援装置2
00に入力された目視検査結果とはそれぞれラベル読取
部により読み取られた基板コードと対応づけられて記録
されていれば、検査結果と目視検査結果とが一体として
記憶されていても分離されて記憶されていてもよい。 (11)本実施の形態における検査システム1の処理手
順(図5から図7までのフローチャートの手順等)を機
械語プログラムにより実現し、これを記録媒体に記録し
て流通・販売の対象にしても良い。このような記録媒体
には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディス
ク、ROM等があるが、これらに記録された機械語プロ
グラムは、コンピュータにインストールされることによ
り利用に供される。即ち、コンピュータは、インストー
ルした上記機械語プログラムを逐次実行して、本実施の
形態に示したような制御判断部140、制御部220及
び検査制御用データ更新部160を実現する。
【0063】また、コンピュータに上述の制御判断部1
40、制御部220及び検査制御用データ更新部160
の処理手順を実行させるためのコンピュータプログラム
は、ハードディスク等の記録媒体及び通信回線等を介し
てオンラインで流通させ頒布することもできる。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る検査システムは、検査対象の状態を測定して、そ
の測定により得た値と比較するための値を特定する第1
の基準に従い当該検査対象が正常か異常かを判断するこ
とにより当該検査対象を検査する検査手段と、前記検査
手段により検査される検査対象について正常か異常かを
示す入力情報の人による入力を受け付ける入力受付手段
と、前記検査手段による検査結果と前記入力受付手段に
より受け付けた入力情報との間に所定の相違関係がある
事象が、所定数以上の検査対象について発生した場合に
前記第1の基準を第2の基準に変更する基準変更手段を
備えることを特徴とする。
【0065】これにより、検査手段による検査の結果と
入力手段により受け付けられた人の判断結果である入力
情報とに相違がある場合に、検査手段の判断の基準を変
更するので、判断基準が誤っているためになされていた
検査手段による不適正な検査は改善され検査の適性度が
向上し得る。即ち、本発明に係る検査システムは、検査
工程において過検出や見逃しを抑制するため、これによ
り、異常と検出された検査対象についての補修等の処理
をする作業者の負担を軽減することができ、また、不適
正な検査対象がこの検査工程の次の工程に流出すること
を防止できる。
【0066】ここで、前記検査手段による検査は、検査
対象の外観についての検査であり、前記入力情報は検査
対象の外観についての人による目視での検査の結果を示
すものであり、前記所定の相違関係がある事象は、前記
検査手段による検査結果が異常であり前記入力受付手段
により受け付けた入力情報が正常であるという事象であ
り、前記基準変更手段は、検査結果が正常となる範囲を
広くする方向に前記変更を行うこととすることもでき
る。
【0067】これにより、人の視覚を通じての認識及び
判断が有効に活用できるところの外観検査において、過
検出が生じていれば、判断基準を厳格化するので、それ
以後の検査手段による検査の適正度が向上する。また、
前記検査手段による検査は、検査対象の外観についての
検査であり、前記入力情報は検査対象の外観についての
人による目視での検査の結果を示すものであり、前記所
定の相違関係がある事象は、前記検査手段による検査結
果が正常であり前記入力受付手段により受け付けた入力
情報が異常であるという事象であり、前記基準変更手段
は、検査結果が正常となる範囲を狭くする方向に前記変
更を行うこととすることもできる。
【0068】これにより、見逃しが生じていれば、判断
基準を緩和するので、それ以後の検査手段による検査の
適正度が向上する。また、前記検査手段は、前記検査結
果と対応づけて検査日時を記録し、前記基準変更手段
は、所定期間内に含まれる検査日時と対応づけられた検
査結果と、入力情報との間に前記所定の相違関係がある
事象が、所定数以上の検査対象について発生していた場
合に前記第1の基準を変更することとすることもでき
る。
【0069】これにより、例えば、現在まで連続してい
る過去所定期間内に発生した過検出又は見逃しに基づき
判断基準を変更することが可能となるため、検査手段の
調子その他の要因により時期的に検査結果が変化したと
しても現在においても有用なデータに基づいての判断基
準の変更が行える。また、前記第1の基準は、正常とな
る範囲の広いものから狭いものまでの段階的に区分され
た複数の区分の1つに対応し、前記基準変更手段による
前記変更は、前記第1の基準に対応する区分から1段階
隣の区分に対応する第2の基準に変更することであるこ
ととすることもできる。
【0070】これにより、レベル付けされた判断基準
を、過検出又は見逃しに対して1段階変更するので、所
定期間毎に変更を行うならば、長期的にみれば検査手段
による検査は最も適性となる状態に収束していく。ま
た、前記所定数は、2以上の数であることとすることも
できる。これにより、検査手段による検査結果と人の判
断結果とが異なる過検出又は見逃しという事象が、2以
上の数を予め定めておきその定めた数以上発生した場合
に判断基準を変更するものであるため、偶発的な誤差の
影響を除外し、適正に変更を行うことができる。
【0071】また、前記検査対象は、各検査対象を識別
するための識別情報が付された検査対象物であり、前記
検査システムはさらに、検査対象物に付された識別情報
を読み取る第1及び第2の読取手段を備え、前記検査手
段は、前記第1の読取手段が読み取った識別情報と対応
付けて、当該検査対象物についての検査結果を記録し、
前記入力受付手段は、前記第2の読取手段が読み取った
識別情報と対応付けて、当該検査対象物についての受け
付けた入力情報を記録し、前記基準変更手段は、所定数
以上の識別情報について、各識別情報と対応付けられた
検査結果及び入力情報の両者間に前記所定の相違関係が
ある事象が発生した場合に前記第1の基準を変更するこ
ととすることもできる。
【0072】これにより、検査対象物の同一性が識別ラ
ベルにより識別できるため、同一の検査対象物について
の検査手段による検査結果と人の判断結果との照合が確
実に行え、判断基準の変更要否の判断が適正に行えるこ
とになる。また、前記検査対象物は、電子部品が実装さ
れたプリント基板であり、前記検査手段は、前記第1の
基準を示すデータを記憶する記憶媒体と撮像部とを有す
る検査装置であり、前記検査手段による検査は、前記プ
リント基板に対する外観検査であって、前記プリント基
板を撮像して形状を測定することにより複数の検査項目
それぞれについてなされるものであり、前記第1の基準
は各検査項目について定まっており、前記入力受付手段
は、プリント基板に対して人が目視により複数の前記検
査項目それぞれについて検査することにより決定した入
力情報の入力を受け付け、前記基準変更手段は、各検査
項目毎に、前記所定の相違関係のある事象が発生した場
合に当該検査項目についての前記第1の基準を変更する
こととすることもできる。
【0073】これにより、電子部品が実装されたプリン
ト基板の外観検査を自動に行う検査装置の検査の適性度
を向上させることが可能になる。また、検査項目毎につ
いての判断基準が不適当なものであった場合にはより適
当なものに変更されるので、検査装置は、複数の検査項
目についての検査を、判断基準の変更がなされる都度、
より適正に行うことができるようになる。
【0074】このように、本発明は、検査対象を自動的
に検査する検査装置の検査の適正度を向上させる技術と
して実用的効果は大きく、検査工程の省力化に貢献する
有用な技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る検査システム1の構
成図である。
【図2】検査制御用データの構成及び内容例を示す図で
ある。
【図3】部品位置ずれ、リードの浮き及びはんだの形状
を説明するための図である。
【図4】検査管理レコードの構成及び内容例を示す図で
ある。
【図5】検査装置100によるプリント基板の検査処理
を示すフローチャートである。
【図6】補修支援装置200の動作を示すフローチャー
トである。
【図7】検査制御用データ更新部160の行う検査制御
用データ更新処理を示すフローチャートである。
【図8】検査制御用データにおける制御判断内容を決定
するために用いる判断基準データの一例を示す図であ
る。
【図9】従来の検査のイメージを示す図である。
【符号の説明】
1 検査システム 10 プリント基板 11 ラベル 100 検査装置 110 データ記憶部 120 撮像部 130 表示部 140 制御判断部 150 ラベル読取部 160 検査制御用データ更新部 200 補修支援装置 210 ラベル読取部 220 制御部 230 表示部 240 入力受付部 300 検査制御用データ 400 検査管理レコード 800 判断基準データ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象の状態を測定して、その測定に
    より得た値と比較するための値を特定する第1の基準に
    従い当該検査対象が正常か異常かを判断することにより
    当該検査対象を検査する検査手段と、 前記検査手段により検査される検査対象について正常か
    異常かを示す入力情報の人による入力を受け付ける入力
    受付手段と、 前記検査手段による検査結果と前記入力受付手段により
    受け付けた入力情報との間に所定の相違関係がある事象
    が、所定数以上の検査対象について発生した場合に前記
    第1の基準を第2の基準に変更する基準変更手段を備え
    ることを特徴とする検査システム。
  2. 【請求項2】 前記検査手段による検査は、検査対象の
    外観についての検査であり、 前記入力情報は検査対象の外観についての人による目視
    での検査の結果を示すものであり、 前記所定の相違関係がある事象は、前記検査手段による
    検査結果が異常であり前記入力受付手段により受け付け
    た入力情報が正常であるという事象であり、 前記基準変更手段は、検査結果が正常となる範囲を広く
    する方向に前記変更を行うことを特徴とする請求項1記
    載の検査システム。
  3. 【請求項3】 前記検査手段による検査は、検査対象の
    外観についての検査であり、 前記入力情報は検査対象の外観についての人による目視
    での検査の結果を示すものであり、 前記所定の相違関係がある事象は、前記検査手段による
    検査結果が正常であり前記入力受付手段により受け付け
    た入力情報が異常であるという事象であり、 前記基準変更手段は、検査結果が正常となる範囲を狭く
    する方向に前記変更を行うことを特徴とする請求項1記
    載の検査システム。
  4. 【請求項4】 前記検査手段は、前記検査結果と対応づ
    けて検査日時を記録し、 前記基準変更手段は、所定期間内に含まれる検査日時と
    対応づけられた検査結果と、入力情報との間に前記所定
    の相違関係がある事象が、所定数以上の検査対象につい
    て発生していた場合に前記第1の基準を変更することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記第1の基準は、正常となる範囲の広
    いものから狭いものまでの段階的に区分された複数の区
    分の1つに対応し、 前記基準変更手段による前記変更は、前記第1の基準に
    対応する区分から1段階隣の区分に対応する第2の基準
    に変更することであることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の検査システム。
  6. 【請求項6】 前記所定数は、2以上の数であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の検査シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 前記検査対象は、各検査対象を識別する
    ための識別情報が付された検査対象物であり、 前記検査システムはさらに、検査対象物に付された識別
    情報を読み取る第1及び第2の読取手段を備え、 前記検査手段は、前記第1の読取手段が読み取った識別
    情報と対応付けて、当該検査対象物についての検査結果
    を記録し、 前記入力受付手段は、前記第2の読取手段が読み取った
    識別情報と対応付けて、当該検査対象物についての受け
    付けた入力情報を記録し、 前記基準変更手段は、所定数以上の識別情報について、
    各識別情報と対応付けられた検査結果及び入力情報の両
    者間に前記所定の相違関係がある事象が発生した場合に
    前記第1の基準を変更することを特徴とする請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の検査システム。
  8. 【請求項8】 前記検査対象物は、電子部品が実装され
    たプリント基板であり、 前記検査手段は、前記第1の基準を示すデータを記憶す
    る記憶媒体と撮像部とを有する検査装置であり、 前記検査手段による検査は、前記プリント基板に対する
    外観検査であって、前記プリント基板を撮像して形状を
    測定することにより複数の検査項目それぞれについてな
    されるものであり、 前記第1の基準は各検査項目について定まっており、 前記入力受付手段は、プリント基板に対して人が目視に
    より複数の前記検査項目それぞれについて検査すること
    により決定した入力情報の入力を受け付け、 前記基準変更手段は、各検査項目毎に、前記所定の相違
    関係のある事象が発生した場合に当該検査項目について
    の前記第1の基準を変更することを特徴とする請求項1
    〜7のいずれか1項に記載の検査システム。
  9. 【請求項9】 検査対象の状態を測定して、その測定に
    より得た値と比較するための値を特定する第1の基準に
    従い検査対象が正常か異常かを判断することにより当該
    検査対象を検査する検査ステップと、 前記検査ステップにより検査される検査対象について正
    常か異常かを示す入力情報の人による入力を受け付ける
    入力受付ステップと、 前記検査ステップによりなされる検査の結果と前記入力
    受付ステップにより受け付けられる入力情報との間に所
    定の相違関係がある事象が、同じ検査対象について発生
    した場合に前記第1の基準を第2の基準に変更する基準
    変更ステップとを含むことを特徴とする検査方法。
  10. 【請求項10】 検査対象の状態を測定して記憶装置に
    記憶されたデータにより示される第1の基準に従い検査
    対象が正常か異常かを判断することにより当該検査対象
    を検査する検査装置の検査結果に基づいて、前記第1の
    基準を示すデータを第2の基準を示すデータに変更する
    基準変更処理をコンピュータに行わせるための制御プロ
    グラムを記録した記録媒体であって、 前記基準変更処理は、 前記検査装置により検査される検査対象について正常か
    異常かを示す入力情報の人による入力を受け付ける入力
    受付ステップと、 前記検査装置によりなされた検査結果と前記入力受付ス
    テップにより受け付けられた入力情報との間に所定の相
    違関係がある事象が、同じ検査対象について発生した場
    合に前記第1の基準を示すデータを前記第2の基準を示
    すデータに変更する基準変更ステップとを含むことを特
    徴とする記録媒体。
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