JP2001077225A - 積層型キャリア基板 - Google Patents

積層型キャリア基板

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JP2001077225A
JP2001077225A JP25114199A JP25114199A JP2001077225A JP 2001077225 A JP2001077225 A JP 2001077225A JP 25114199 A JP25114199 A JP 25114199A JP 25114199 A JP25114199 A JP 25114199A JP 2001077225 A JP2001077225 A JP 2001077225A
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Japan
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substrate
electrode
laminated
uppermost
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JP25114199A
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Inventor
Takashi Imanaka
崇 今中
Atsushi Katsube
淳 勝部
Takanori Sugimoto
高則 杉本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層型キャリア基板を作成する際に、コスト
を低減させ、かつ生産性を向上させると共にマザーボー
ドを小型化できる積層型キャリア基板を提供すること。 【解決手段】 複数個のボード端子を備えたマザーボー
ド(5)と、複数個の入出力端子(6)を有し、前記マ
ザーボード(5)に搭載される集積回路(1)との間に
挟備され、前記ボード端子と前記入出力端子(6)とを
電気的に接続する積層型キャリア基板(9)であって、
前記積層型キャリア基板は、キャリア基板(22)を複
数枚積層してなり、前記キャリア基板(22)には、前
記キャリア基板(22)の表裏両面を貫通する貫通電極
(14)が設けられていると共に、前記キャリア基板
(22)の少なくとも片面には回路パターンニングが施
されており、最上層のキャリア基板(22’)にはコン
デンサが形成されている、積層型キャリア基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型キャリア基
板に関し、より詳細には、マザーボードとこのマザーボ
ードに搭載される集積回路との間に挟備される積層型キ
ャリア基板の最上層にコンデンサを備えることにより、
マザーボードを小型化することができる積層型キャリア
基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子機器、電気機器の小型化、
薄型化が進んでおり、これに伴ってICチップをはじめ
とする集積回路の小型化、薄型化が進んでいる。また、
集積回路の小型化、高機能化に伴って、高配線密度およ
び高信頼性を有するキャリア基板の要求が高まってい
る。マザーボードとこれに搭載される集積回路との間に
挟備される一般的な従来のキャリア基板は、キャリア基
板を貫通するスルーホールを有し、集積回路の周囲また
は下部に設けられた入出力端子をこのスルーホールに挿
通させることにより、集積回路とマザーボードとが電気
的に接続されている。さらに、インナービアホールと呼
ばれる孔を有するボードを複数個積層し、各層間の孔を
適宜電気的に接続して作製される高密度キャリア基板も
提案されている。
【0003】特に近年では、CPUをはじめとする集積
回路の発熱を低減させるため、集積回路の駆動電圧が5
Vから3.3Vに変更されようとしているが、マザーボ
ード上を流れる電圧を5Vにしたまま、集積回路の駆動
電圧を5Vから3.3Vに変更するために電圧を変動さ
せると、電圧変動による誤動作が生じるおそれがある。
そのため、集積回路の周囲のマザーボード上に外付けコ
ンデンサまたは電源バイパスコンデンサを搭載しようと
する動きがあるが、マザーボードの寸法が大きくなって
しまい、小型化が難しくなる。そのため、このマザーボ
ードの寸法に関する課題を解決するため、表裏両面を貫
通する複数の貫通電極と表裏両面に露出した貫通電極を
覆う複数の露出電極とを備えた基板を、最上層の基板の
表面の露出電極と最下層の基板の裏面の露出電極とが電
気的に導通する状態で複数層積層してなり、最上層の基
板の中央部に窪んだ凹部が設けられ、その凹部にコンデ
ンサが装着された積層型キャリア基板が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マザーボード
を小型化にするために、積層型キャリア基板の最上層の
基板の中央部に窪んだ凹部を設け、その凹部にコンデン
サを装着した場合には、積層型キャリア基板の最上層の
基板の中央部の凹部の作製とその凹部に装着するコンデ
ンサの作製とを別々に行う必要があり、コストが高く生
産性が悪い。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされ、その目的とするところは、積層型キャリア
基板を作成する際に、コストを低減させ、かつ生産性を
向上させると共にマザーボードを小型化できる積層型キ
ャリア基板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、本
発明に係る積層型キャリア基板は、複数個のボード端子
を備えたマザーボードと、複数個の入出力端子を有し、
マザーボードに搭載される集積回路との間に挟備され、
表裏両面を貫通する複数の貫通電極と前記表裏両面に露
出した貫通電極を覆う複数の露出電極とを備えた基板
を、最上層の基板の両面の露出電極と最下層の基板の裏
面の露出電極とが電気的に導通する状態で複数層積層し
てなり、最上層の基板にコンデンサが形成されているこ
とを特徴とする。好ましくは、最上層の基板の少なくと
も片面上に、最上層の基板に設けられた少なくとも1つ
の露出電極に電気的に接続された下部電極層と、露出電
極とは別個の露出電極に電気的に接続された上部電極層
と、下部電極層と上部電極層との間に挟備された誘電体
層とを備えることによりコンデンサが形成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面と共に詳細に
説明する。
【0008】(実施の形態1)図1は、本発明に係る積
層型キャリア基板9等のパッケージ集積回路に用いられ
る各部材を分解して表した斜投影図であり、図2は、本
発明に係る積層型キャリア基板9等のパッケージ集積回
路に用いられる各部材を分解して表した断面図である。
集積回路1とマザーボード5との間に挟備される積層型
キャリア基板9は矩形であり、後述するように、少なく
とも1枚のキャリア基板22と最上層のキャリア基板2
2’とを積層してなる。図4に示すように、最上層のキ
ャリア基板22’の表面の中央部には、誘電体層20と
この誘電体層20を挟むような上下一対の電極層19,
21とからなるコンデンサが形成されている。
【0009】より詳細に説明すると、この最上層のキャ
リア基板22’を含め、各キャリア基板22には、図3
に示すように、キャリア基板22の表裏両面を貫通する
貫通電極14が設けられている。また、図2に示すよう
に、本発明に係る積層型キャリア基板9の最上層のキャ
リア基板22’は集積回路1から延出している入出力端
子6に電気的に接続され、最下層のキャリア基板22は
マザーボード5上のボード端子に電気的に接続されてい
る。そして、各キャリア基板22の表面または裏面には
金属箔のパターンエッチングなどにより回路パターンニ
ングが施されている。もちろん、必要に応じて表裏両面
に回路パターニングを施しても良い。
【0010】貫通電極14はその作成法により2種類あ
り、露出電極16に覆われる貫通電極14と、露出電極
16に覆われない貫通電極14とがある。まず、露出電
極16に覆われる貫通電極14は、キャリア基板22に
レーザー加工法により透孔を設け、この透孔に導電性ペ
ーストを充填して硬化させることにより形成される。こ
の場合、露出電極16は、貫通電極14を形成したキャ
リア基板22の金属箔をパターンエッチングすることに
より貫通電極14上に形成される。なお、露出電極16
の形成と同時に、このパターンエッチングによりキャリ
ア基板22上に回路パターンニングが施される。
【0011】導電性ペーストとしては、特に限定されな
いが、銀、銅およびニッケルからなる導電性金属粉、エ
ポキシ樹脂、および粉体硬化剤を混練することにより得
ることが好ましい。これらの各成分の割合はスクリーン
印刷用に適切に調節され得るが、50vol%の導電性
金属粉、40vol%のエポキシ樹脂、および10%v
ol%の粉体硬化剤を用いることが好ましい。特にこの
成分比で、かつエポキシ樹脂としてビスフェノールAに
グリシジルエステル系の可撓性エポキシを混合すること
により適切な作業粘度のペーストを得ることができる。
すなわち、可撓性エポキシを含むことによって、各導電
性金属粉を含む混合物の粘度が調節され、混合物をペー
スト化できる。なお、可撓性エポキシ樹脂の混合比、お
よび粘度はスクリーン印刷用にいわゆる当業者が適切に
調節し得る。
【0012】露出電極16に覆われない貫通電極14
は、次に説明するように作成される。まずキャリア基板
22の表裏両面に所定の金属層を積層する。この時、複
数層の金属層を積層しても良い。次いでレーザー加工法
によりキャリア基板22に透孔を設け、このキャリア基
板22の表裏両面に金属メッキを施すことにより、透孔
をふさぐようにして透孔に金属を充填し、キャリア基板
22を貫通する貫通電極14を作成する。なお、透孔に
対する金属の充填の仕方によっては、完全にふさがれな
い場合がある。次に、この金属メッキが施されたキャリ
ア基板22に対して回路パターニングを施す。この回路
パターニングを施す際には、少なくとも貫通電極14の
周囲に金属メッキを残すようにしてキャリア基板22上
に回路パターニングを施す。最後に、貫通電極14の周
囲の金属メッキ上にのみさらに別の金属メッキを施す。
すなわち、貫通電極14の周囲は金属メッキにより若干
隆起している。
【0013】このようにして作成される貫通電極14を
備えたキャリア基板22は、貫通電極14並びにキャリ
ア基板22の少なくとも片面に設けられた回路パターニ
ングにより、マザーボード5と集積回路1との間が電気
的に導通されるように積層される。貫通電極14には露
出電極16またはその周囲に隆起した金属メッキが設け
られているため、確実に各貫通電極14が電気的に接続
されている。
【0014】最上層のキャリア基板22’の表面のほぼ
中央部には、図4(a)に示すように、一つの貫通電極
14に電気的に接続されたアルミニウムからなる下部電
極層19が積層されている。この下部電極層19上に
は、チタン酸ストロンチウム、ジメチロールトリシクロ
デカンジアクリレートなどからなる誘電体層20が積層
されており、この誘電体層20上には、アルミニウムか
らなる上部電極層21が積層されている。上部電極層2
1は、他の貫通電極14に電気的に接続されている。な
お、必要に応じて貫通電極14から延出するような金属
層を設け、この金属層を介して貫通電極14と各電極層
19、21とを電気的に接続してもよい。誘電体層20
は、ポリイミド、ポリ尿素、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリパラキシレンなどの有機化合物の蒸着、蒸着重
合、チタン酸バリウム等の無機化合物誘電体の蒸着、ス
パッタリング、あるいは印刷法により形成してもよい。
また、最上層のキャリア基板22’と貫通電極14との
段差を緩やかにして下部電極層19を形成し易くするた
めに、下部電極層19と電気的に接続した貫通電極1
4、露出電極16または金属メッキの近傍に、樹脂18
を塗布することが好ましい。基板22としては、ポリイ
ミド、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオ
キシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネー
ト、アラミドBTコンポジット、アラミドエポキシコン
ポジット等の有機高分子からなる基板、シリコン、ガラ
スグレーズ等の無機化合物からなる基板、絶縁された金
属(金属酸化物)等からなる基板が用いられ得る。この
うちポリイミド(特に商品名:「ユーピレックス」、宇
部興産株式会社から入手)は、熱膨張に強く、耐吸湿
性、耐薬品性、可撓性等に優れる上、比較的安価である
という観点から、ポリイミドからなる基板を用いること
が好ましい。また、基板22’の厚みは特に限定されな
いが、あまり厚くなると部品自体の厚みが増しマザーボ
ードの小型化ができなくなるため、基板22と同程度、
もしくは同程度以下が好ましい。また、貫通電極14と
基板22との間の段差を埋める絶縁性の材料としては、
ポリイミドが好適に用いられ得るが、耐熱性を有する熱
硬化性樹脂、絶縁性無機化合物などを用いても良い。ま
た、コンデンサが形成された最上層のキャリア基板2
2’には、DSDAポリイミドワニス、ポリアミドイミ
ド樹脂、エポキシ樹脂などの外装樹脂を塗布することに
より、コンデンサを保護することが好ましい。
【0015】上述のように、本発明においては、複数個
の貫通電極14を備えた最上層のキャリア基板22’の
表面に下部電極層19、誘電体層20、および上部電極
層21をこれらが順に積層するように設けてコンデンサ
が形成されている。このような基板22は、本発明に係
る積層型キャリア基板9の最上層に備えられる。すなわ
ち、図1および図2に示すように、キャリア基板22を
複数枚積層した積層体98に、最上層のキャリア基板2
2’が積層されている。なお、上記の説明では、一旦複
数枚のキャリア基板22から積層体98を作成し、この
積層体98に最上層のキャリア基板22’を積層してい
るが、これに代えて、各キャリア基板22と最上層のキ
ャリア基板22’とを積み重ね、この後、各基板間を熱
接合等して積層しても良い。金属箔としては、安価に入
手でき、導電性に優れているという観点から、銅箔を用
いることが好ましい。また、その金属箔の厚みもパター
ンエッチングに適切な厚みであれば、特に限定されな
い。
【0016】このように本発明においては、図2に示す
ように、パッケージ型集積回路の積層型キャリア基板9
にコンデンサが形成されているため、マザーボード5上
に配置するコンデンサの数を減らすことができるので、
この分、マザーボード5を小型化することができる。
【0017】(発明の実施の形態2)図5は、本発明に
係る積層型キャリア基板9に用いられ得る他の最上層の
キャリア基板22’を示す。この最上層のキャリア基板
22’の表面には、図5(a)に示すように、実施の形
態1と全く同様に下部電極層24、誘電体層25、およ
び上部電極層26からコンデンサが形成されている。本
実施の形態では、図5(b)に示すように、最上層のキ
ャリア基板22’の裏面にもコンデンサが形成されてい
る。
【0018】より詳細に説明すると、最上層のキャリア
基板22’の裏面には6つの裏面電極97が設けられて
いる。これら6つの裏面電極97は、貫通電極14と電
気的に接続し、貫通電極14から延出するように設けら
れているが、貫通電極14とは異なり、キャリア基板2
2を貫通しておらず、裏面にのみ層状に設けられてい
る。なお、これらの裏面電極97は、それぞれ上から2
枚目のキャリア基板22の表面の貫通電極14と電気的
に接続されている。
【0019】6つの裏面電極は、1組の裏面電極97
(図面左側)および97’(図面右側)からなる3つの
組に分かれている。各裏面電極97a〜cからはそれぞ
れ下部電極層29a〜cが最上層のキャリア基板22’
の中央部に向かって延出している。これらの下部電極層
29a〜cを覆うようにして誘電体層30が積層されて
いる。そして、この誘電体層30上には、それぞれ下部
電極層29a〜cに対応するように各上部電極層31a
〜cが積層されている。各上部電極層31a〜cは、裏
面電極97’a〜cに電気的に接続されている。なお、
下部電極層29a〜cおよび上部電極層31a〜cはそ
れぞれ電気的に絶縁されていることは言うまでもない。
また、キャリア基板22と各裏面電極97との間の段差
を埋めるために、実施の形態1と同様に、ポリイミド樹
脂18が塗布されていることが好ましい。
【0020】このように、本実施の形態2における最上
層のキャリア基板22’の裏面においては、各下部電極
層29a〜c、誘電体層30、および上部電極層31a
〜cから3つのコンデンサが形成されている。これによ
り、マザーボード5を小型化できるだけでなく、上記実
施の形態1と比較して、表裏両面にコンデンサが形成さ
れているため、1枚のキャリア基板22により多くの静
電容量を蓄えることができる。また、コンデンサを複数
個形成することにより、コンデンサが1つしか形成され
ていない上記実施の形態1と比較して、静電容量の調節
を容易にすることができ、これによりコンデンサ全体の
静電容量を所望される静電容量により正確に近づけるこ
とができる。
【0021】なお、実施の形態1においても説明した
が、3つのコンデンサを覆うようにして、DSDAポリ
イミドワニス、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂等
の外装樹脂を塗布しておくと、キャリア基板22とキャ
リア基板22とに挟まれる裏面の各コンデンサを保護す
ることができる。なお、外装樹脂の硬化方法は特に限定
されない。
【0022】上記の説明では、電極層は上下2層であ
り、これに挟まれる誘電体層20、25および30は1
層であるが、各電極層に挟まれるようにして誘電体層2
0、25および30を複数層設けても良い。また、下部
電極層19、24および29、上部電極層21、26お
よび31は、他の電極層との絶縁性が確保されている限
り、その形状は限定されない。また、実施の形態2にお
いては、基板の表面にコンデンサを1つ、裏面にコンデ
ンサを3つ設けることにしたが、コンデンサの数は任意
であり、また、いずれの面にコンデンサを設けるかも任
意であり、求められる静電容量等に応じていわゆる当業
者が適切に選択し得る。
【0023】(実施例1)以下、積層キャリア基板の製
造方法の実施例を説明するが、以下の実施例は例示の目
的にのみ用いられ、特許請求の範囲に記載された発明の
範囲を限定するために用いられてはならない。
【0024】(積層型キャリア基板4(図3)の作製方
法) 1.キャリア基板22の作製 厚み150μmのアラミドエポキシコンポジット板22
の両面に、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(以下、単に「PETフィルム」という)をコ
ートし、CO2レーザーによるレーザー加工法で口径2
00μmの孔を設け、スクリーン印刷法により導電性ペ
ーストを充填して硬化させることにより、アラミドエポ
キシコンポジット板22の内部を貫通する貫通電極14
を作成した。なお、CO2レーザーに代えて、YAGレ
ーザーなどを用いても良い。この後、PETフィルムを
剥離し、厚み18μmの粗面銅箔を両面に貼付け、温度
200℃、圧力50kg/cm2の条件下で2時間にわ
たって真空熱プレスした後、パターンエッチングするこ
とにより、貫通電極14上に露出電極16を形成すると
共にキャリア基板22の両面の回路パターンニングを施
して、3枚のキャリア基板22を得た。なお、PETフ
ィルムに代えてスクリーン印刷に適し、かつレーザー加
工ができる他のフィルムを用いても良い。
【0025】導電性ペーストは、銀、銅およびニッケル
からなる50vol%の導電性金属粉、40vol%の
エポキシ樹脂、ならびに10vol%の粉体硬化剤を混
練することにより得た。各導電性金属粉は球状で、中心
粒径3μmの銀粉を主成分として、中心粒径が2.5μ
mの銅粉および中心粒径が5μmのニッケル粉を用い
た。なお、各導電性金属粉の中心粒径、成分比、種類
は、当業者により適切に調節され得る。エポキシ樹脂と
してはビスフェノールA(商品名「エピコート82
8」、油化シェルエポキシより入手)にグリシジルエス
テル系(商品名「エピコート871」、油化シェルエポ
キシより入手)の可撓性エポキシを混合することにより
適切な作業粘度のペーストを得ることができた。 2.キャリア基板22からなる積層体98の作製 各キャリア基板22の各露出電極16を電気的に導通さ
せるように3枚のキャリア基板22を積み重ね、さらに
積み重ねられた3枚のキャリア基板22の表裏両面に厚
み18μmの銅箔を貼付け、温度170℃、圧力40k
g/cm2の条件下で2時間にわたって真空熱プレスし
た後、パターンエッチングし、上面に後述する最上層の
キャリア基板22’の貫通電極14に接続される露出電
極16及び下面にマザーボード5に接続される露出電極
16が設けられた積層体98を得た。 3.コンデンサを有する最上層の基板22’(図4)の
作製 厚み75μmのポリイミド基板22’の両面に、厚み3
nmのクロムをスパッタリング法によりスパッタリング
し、ついで厚み1μmの銅を真空中(1.0×10-3
orr以下)で電子ビーム(以下、単に「EB」とい
う)蒸着法により蒸着した。次いで、厚み7μmの電気
銅メッキを施し、ポリイミド基板22’の所定の位置に
口径0.4mmの孔をCO2レーザーによるレーザー加
工法により穿設した後、厚み10μmの銅メッキを施す
ことによって孔を銅でほぼふさいで貫通電極14を作成
し、さらにこの両面を個別にパターン状にエッチング
し、少なくとも貫通電極14の周囲に銅メッキを残すよ
うにして、ポリイミド板上に回路パターンニングを施し
た。最後に、貫通電極14の周囲の銅メッキ上にのみ無
電解メッキにより厚み4μmのニッケルメッキを施し、
さらにこのニッケルメッキ上に厚み0.2μmの無電解
金メッキを施し、貫通電極14を備えたポリイミド基板
22’を得た。なお、実施例2では、貫通電極14の形
成と共に、裏面に裏面電極97を形成した。また、本実
施例では上記のように、銅、ニッケル、金、クロムを用
いたが、銀、白金などの導電性材料を用いても良い。ま
た、クロム、銅、ニッケルおよび金の四層構造となって
いるが、単層でも多層でも良い。また、その厚みも上記
の限りではない。
【0026】次に、ポリイミド基板22’と貫通電極1
4の周囲の金属メッキとの間の段差を緩やかにするた
め、ポリイミド樹脂18をスクリーン印刷法により当該
金属メッキの近傍に塗布し、温度300℃の条件下で1
時間かけて硬化した。次に厚み0.2mmのメタルマス
クを取付け、真空中(1.0×10-3Torr以下)で
EB蒸着によりアルミニウムを蒸着することにより、一
つの貫通電極14と電気的に接続された厚み0.3μm
の下部電極層19を基板の表面に形成した。メタルマス
クを外し、厚み0.2mmの別のメタルマスクを取付
け、高周波スパッタリングにより厚み0.3μmのチタ
ン酸ストロンチウムからなる誘電体層20を下部電極層
19上に積層した。その後メタルマスクを外し、厚み
0.2mmの別のメタルマスクを取付け、真空中(1.
0×10-3Torr以下)でEB蒸着によりアルミニウ
ムを蒸着することにより、他の貫通電極14と電気的に
接続された厚み0.3μmの上部電極層21を誘電体層
20上に形成した。最後に外装樹脂として熱硬化型エポ
キシ樹脂配合インク(商品名「C−882」、三光商事
株式会社より入手)をスクリーン印刷によりポリイミド
基板22’の表面に塗布し、温度150℃の条件下で3
0分間かけて硬化させ、ポリイミドからなる最上層のキ
ャリア基板22’の表面に下部電極層19、誘電体層2
0および上部電極層21からなるコンデンサを形成し
た。このコンデンサの対向面積(すなわち、下部電極層
19と上部電極層21とが重なり合う面積)は9mm2
であった。以下、このコンデンサの特性について説明す
ると、チタン酸ストロンチウムからなる誘電体層20の
誘電率は30であり、静電容量、誘電正接、および絶縁
抵抗値はそれぞれ70nF、0.84%、および1×1
11Ω以上であった。 5.キャリア基板22’と積層体98との接合 最後にキャリア基板22’の貫通電極14および積層体
98の貫通電極14とが、電気的に導通するように積層
体98と最上層のキャリア基板22’とを熱接着により
貼り付けることにより、本発明に係る積層型キャリア基
板9を得た。
【0027】(実施例2) 1.コンデンサを有する最上層の基板22’(図5)の
作製 ポリイミド樹脂18を硬化させたところまでは、ポリイ
ミド基板22’に対して実施例1の最上層のキャリア基
板22’と同様に回路パターンニング等を施した。次
に、厚み0.2mmのメタルマスクをポリイミド基板2
2’の表面に取付け、真空中(1.0×10-3Tor
r)でEB蒸着により、アルミニウムを蒸着することに
より、1つの貫通電極14と電気的に接続された厚み
0.3μmの下部電極層24を基板の表面に形成した。
メタルマスクをはずし、厚み0.2mmの別のメタルマ
スクをポリイミド基板22’の表面に取付け、真空中
(1.0×10-3Torr)で蒸着重合により厚み0.
3μmのジメチロールトリシクロデカンジアクリレート
(以下、「DCPA」と記する)からなる誘電体層25
を下部電極層24を覆うように形成した。その後メタル
マスクを外し、厚み0.2mmの別のメタルマスクを取
付け、真空中(1.0×10-3Torr以下)でEB蒸
着によりアルミニウムを蒸着し、他の貫通電極14と電
気的に接続された厚み0.3μmの上部電極層26を誘
電体層25上に形成することにより、基板の表面にコン
デンサを形成した。さらに、外装樹脂として紫外線硬化
型樹脂配合インク(商品名「UVCF−535G」、三
光商事株式会社より入手)をスクリーン印刷によりコン
デンサが形成されたポリイミド基板22’の表面に塗布
し、1300mJ/cm2の紫外線照射により硬化させ
た。
【0028】次に、ポリイミド基板22’の裏面に、ポ
リイミド基板22’と貫通電極14から延出するように
設けられた裏面電極97との間の段差を緩やかにするた
め、ポリイミド樹脂18をスクリーン印刷法により貫通
電極14の近傍に塗布し、温度300℃の条件下で1時
間硬化させた。この後、厚み0.2mmのメタルマスク
をポリイミド基板22’の裏面に取付け、真空中(1.
0×10-3Torr以下)でEB蒸着によりアルミニウ
ムを蒸着することにより、3つの各貫通電極14に電気
的に接続した厚み0.3μmの下部電極層29a〜cを
形成した。メタルマスクを外し、厚み0.2mmの別の
メタルマスクを取付け、真空中(1.0×10-3Tor
r)で蒸着重合により厚み0.3μmのDCPAを下部
電極層29a〜cの全面を覆うように積層することによ
り、誘電体層30を積層した。その後メタルマスクを外
し、厚み0.2mmの別のメタルマスクをポリイミド基
板22’の裏面に取付け、真空中(1.0×10-3To
rr以下)でEB蒸着によりアルミニウムを蒸着し、他
の3つの各貫通電極14に電気的に接続した下部電極層
29a〜cにそれぞれ対応する厚み0.3μmの上部電
極層31a〜cを形成することにより、ポリイミド基板
22’の裏面にコンデンサを形成した。最後に外装樹脂
として紫外線硬化型樹脂配合インク(商品名「UVCF
−535G」、三光商事株式会社より入手)をスクリー
ン印刷によりポリイミド基板22’の裏面に塗布し、1
300mJ/cm2の紫外線照射により硬化させた。
【0029】コンデンサの対向面積は、ポリイミド基板
22’の表面の上部電極層26と下部電極層24との間
で16mm2、ポリイミド基板22’の裏面の上部電極
層31aと下部電極層29aとの間で5mm2、上部電
極層31bと下部電極層29bとの間で2mm2、およ
び上部電極層31cと下部電極層29cとの間で2.5
mm2であった。このコンデンサの特性について説明す
る。
【0030】DCPAからなる誘電体層の誘電率は3で
あり、各コンデンサの静電容量、誘電正接、および絶縁
抵抗値は、それぞれ1400pF、0.73%、1×1
11Ω以上、440pF、0.81%、1×1011Ω以
上、180pF、0.84%、1×1011Ω以上、22
0pF、0.89%、1×1011Ω以上であった。
【0031】このようにして、表裏両面にコンデンサが
形成された最上層のキャリア基板22’と、実施例1に
おいて作製した積層体98とを実施例1と同様に接合
し、本発明に係る積層型キャリア基板9を得た。
【0032】また、スパッタリング、EB蒸着および蒸
着重合の際の真空度を1.0×10 -3Torr以下とし
たが、真空度はこの限りではない。
【0033】なお、蒸着する際にメタルマスクを用いて
いるが、耐熱性のある他の材料のマスクを用いても良
い。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明により、マザーボ
ード5とこのマザーボード5に搭載される集積回路1と
の間に挟備される積層型キャリア基板9の最上層の基板
22’にコンデンサを形成することにより、低コスト、
高生産性の積層キャリア基板9が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型キャリア基板9等の各部材
を分解して表した斜投影図
【図2】本発明に係る積層型キャリア基板9等の各部材
を分解して表した断面図
【図3】図1における積層体98の断面図
【図4】図4aは実施例1において作成された本発明に
係る積層型キャリア基板9の最上層の基板22’の平面
図、図4bは同基板の底面図
【図5】図5aは実施例2において作成された本発明に
係る積層型キャリア基板9の最上層の基板22’の平面
図、図5bは同基板の底面図
【符号の説明】
1…集積回路 5…マザーボー
ド 6…入出力端子 7…金バンプ 9…積層型キャリア基板 14…貫通電極 16…露出電極 18…ポリイミ
ド樹脂 19…下部電極層 20…誘電体層 21…上部電極層 22…キャリア
基板 22’…最上層のキャリア基板 24…下部電極層 25…誘電体層 26…上部電極層 29a…下部電
極層 29b…下部電極層 29c…下部電
極層 30…誘電体層 31a…上部電
極層 31b…上部電極層 31c…上部電
極層 97a…裏面電極 97b…裏面電
極 97c…裏面電極 97’a…裏面
電極 97’b…裏面電極 97’c…裏面
電極 98…積層体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のボード端子を備えたマザーボー
    ド(5)と、複数個の入出力端子(6)を有し、前記マ
    ザーボード(5)に搭載される集積回路(1)との間に
    挟備され、前記ボード端子と前記入出力端子(6)とを
    電気的に接続する積層型キャリア基板(9)であって、 前記積層型キャリア基板は、キャリア基板(22)を複
    数枚積層してなり、 前記キャリア基板(22)には、前記キャリア基板(2
    2)の表裏両面を貫通する貫通電極(14)が設けられ
    ていると共に、前記キャリア基板(22)の少なくとも
    片面には回路パターンニングが施されており、 最上層のキャリア基板(22’)にはコンデンサが形成
    されている、積層型キャリア基板。
  2. 【請求項2】 前記最上層のキャリア基板(22’)の
    少なくとも片面上に、最上層のキャリア基板(22’)
    に設けられた少なくとも1つの貫通電極(14)に電気
    的に接続された下部電極層(19、24、29)と、前
    記貫通電極(14)とは別個の貫通電極(14)に電気
    的に接続された上部電極層(21、26、31)と、前
    記下部電極層(19、24、29)と前記上部電極層
    (21、26、31)との間に挟備された誘電体層(2
    0、25、30)とを備えることによりコンデンサが形
    成されている、請求項1に記載の積層型キャリア基板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014177530A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2017171925A (ja) * 2017-04-20 2017-09-28 味の素株式会社 樹脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014177530A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
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