JP2001076619A - プラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成装置とその形成方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成装置とその形成方法

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JP2001076619A JP24565899A JP24565899A JP2001076619A JP 2001076619 A JP2001076619 A JP 2001076619A JP 24565899 A JP24565899 A JP 24565899A JP 24565899 A JP24565899 A JP 24565899A JP 2001076619 A JP2001076619 A JP 2001076619A
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ribs
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俊之 山田
Toshiyuki Nanto
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示品質の高い大型PDPを製造する。 【解決手段】 基板表面に並列に設けられた複数本のリ
ブの間に形成される溝に蛍光体ペーストを塗布して蛍光
体層を形成する装置であって、基板を載置する載置台
と、蛍光体ペーストを吐出するノズルを有するノズルヘ
ッドと、ノズルヘッドに蛍光体ペーストを供給する供給
部と、ノズルヘッドがリブに平行に移動するようにノズ
ルヘッドと載置台とを相対移動させるX方向移動部と、
ノズルヘッドがリブに直交して移動するようにノズルヘ
ッドと載置台とを相対移動させるY方向移動部と、前記
供給部とX方向移動部とY方向移動部を制御する制御部
とを備え、リブ間の溝に蛍光体ペーストを塗布するため
にX方向移動部が駆動するとき、制御部はノズルを対応
する2つのリブの中心から一方のリブの方向へ所定距離
だけ偏るように初期設定することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラズマディス
プレイパネル(以下PDPという)の製造工程に用いら
れ、表面に複数のリブ(隔壁)を有する基板の各リブ間
に蛍光体層を形成する装置および形成する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のPDPの蛍光体層形成装置や方法
においては、複数のノズル(いわゆるマルチノズル)を
有するノズルヘッドを用いて蛍光体ペーストをリブ間の
溝に塗布するようにしたものが知られている。しかしな
がら、PDPの大型化、つまり基板の大型化に伴い、基
板全面にわたって一度に塗布することが困難になり、基
板の塗布領域をノズルヘッドの塗布可能幅に対応させて
複数の小領域に分割し、その各小領域を順次ノズルヘッ
ドで塗布するようになってきた。
【0003】ところで、リブ間の溝に塗布される蛍光体
ペーストの塗布量や蛍光体ペーストに含まれる蛍光物質
の濃度などがばらつくと、それがPDPの表示特性に悪
影響を及ぼすため、表示品質の高いPDPを得るために
は、塗布量やペースト中の蛍光物質濃度などを高精度に
管理する必要がある。そのため、蛍光体ペーストの粘度
を比較的低く設定し、蛍光体ペーストの表面張力を利用
して塗布したり、ノズルの長さと口径との関係を種々制
御するようにしたものが知られている(例えば、特開平
11−40065号公報,特開平11−73882号公
報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表示品
質の高い大型PDPを製造するためには、さらに次の点
を解決する必要がある。つまり、2つのリブ間の溝とノ
ズルとの位置ずれにより、リブの内壁のみならず、いず
れか一方のリブの頂上まで蛍光体ペーストが乗上げた状
態で塗布されることがよく見られる。しかし、頂上まで
塗布されるリブがいずれか一方に特定されず、それがノ
ズルヘッドの塗布領域毎に異なると、その境界において
PDPの表示ムラ、いわゆるスジムラが生じる。
【0005】この発明はこのような事情を考慮してなさ
れたもので、頂上まで塗布するリブをいずれか一方に特
定することにより、PDPの表示ムラの発生を防止する
ことが可能な蛍光体層形成装置およびその形成方法を提
供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、基板表面に
並列に設けられた複数本のリブの間に形成される溝に蛍
光体ペーストを塗布して蛍光体層を形成する装置であっ
て、基板を載置する載置台と、蛍光体ペーストを吐出す
るノズルを有するノズルヘッドと、ノズルヘッドに蛍光
体ペーストを供給する供給部と、ノズルヘッドがリブに
平行に移動するようにノズルヘッドと載置台とを相対移
動させるX方向移動部と、ノズルヘッドがリブに直交し
て移動するようにノズルヘッドと載置台とを相対移動さ
せるY方向移動部と、前記供給部とX方向移動部とY方
向移動部を駆動制御する制御部とを備え、制御部は、リ
ブ間の溝に蛍光体ペーストを塗布するためにX方向移動
部を駆動させるとき、ノズルを対応する2つのリブの中
心から一方のリブの方向へ所定距離だけ偏るように初期
設定することを特徴とするプラズマディスプレイパネル
の蛍光体層形成装置を提供するものである。
【0007】別の観点からこの発明は、上記蛍光体層形
成装置を用いたプラズマディスプレイパネルの蛍光体層
形成方法であって、基板の蛍光体ペースト塗布領域をノ
ズルヘッドのノズル数に対応させて複数の小領域に分割
し、各小領域の溝に対して順次蛍光体ペーストを塗布す
ることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの蛍光
体層形成方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明において、ノズルは対応
する2つのリブの中心から一方のリブの方向へ所定距離
ΔLだけ偏るように初期設定されるが、その所定距離Δ
Lは、溝幅をWとするときW/4に設定されることが好
ましい。このように設定することにより、ノズルが偏っ
た方のリブに蛍光体ペーストが塗布されることになり、
そのために必要な溝の中心とノズルとの溝幅方向の位置
ずれの許容範囲を最大値(±W/4)にすることができ
る。
【0009】この発明は、リブの位置を検出するセンサ
をさらに備え、制御部はそのセンサの検出結果に基づい
てノズル位置を設定してもよい。さらに、センサは基板
に設けられた位置合わせマークに基づいてリブの位置を
検出してもよい。
【0010】この発明に係るプラズマディスプレイパネ
ル(PDP)は、対向する2枚の基板間に局部的に放電
を発生させ、基板上に区画形成された蛍光体層を励起・
発光させるようにしたものである。これは、例えば、図
1に示すような一対の基板アッセンブリ50,50aか
ら構成(1画素分)される。
【0011】基板アッセンブリ50aにおいては、前面
側のガラス基板11の内面に、基板面に沿った面放電を
生じさせるためのサステイン電極X,Yが、ライン毎に
一対ずつ配列される。サステイン電極X,Yは、それぞ
れがITO薄膜からなる幅の広い直線帯状の透明電極4
1と金属薄膜からなる幅の狭い直線帯状のバス電極42
とから構成される。
【0012】バス電極42は、適正な導電性を確保する
ための補助電極である。サステイン電極X,Yを被覆す
るように誘電体層17が設けられ、誘電体層17の表面
には保護膜18が蒸着される。誘電体層17及び保護膜
18はともに透光性を有している。
【0013】次に、基板アッセンブリ50においては、
背面側のガラス基板21の内面に、サステイン電極X,
Yと直交するようにアドレス電極Aが配列される。各ア
ドレス電極Aの間に、帯状(図では直線状)の隔壁つま
りリブrが1つずつ設けられる。
【0014】基板アッセンブリ50では、隣接するリブ
rによってアドレス電極方向に連通した細長い溝状の放
電空間30がライン方向にサブピクセル(単位発光領
域)EU毎に区画され、且つ放電空間30の間隙寸法が
規定される。なお、隔壁はサステイン電極対の間の非放
電部(逆スリット)に対応する部分で隔壁間間隔が狭く
なるように蛇行させたり、狭くするための突起部を付属
させたり、当該部位の隔壁間溝底部に隔壁よりも背の低
い障壁を付属させることができ、本発明ではこれらの形
状を含めて帯状と定義する。
【0015】そして、細長い溝内にはアドレス電極Aの
上部及びリブrの側面を含めて背面側の壁面を被覆する
ように、カラー表示のためのR,G,Bの3色の蛍光体
層28が設けられる。
【0016】リブrは低融点ガラスからなり、紫外線に
対して不透明である。なお、リブrの形成方法として
は、例えばベタ膜状の低融点ガラス層の上にフォトリソ
グラフィによってエッチングマスクを設け、サンドブラ
ストでパターニングする工程が用いられる。
【0017】マトリクス表示の1ラインにはサステイン
電極対12が対応し、1列には1本のアドレス電極Aが
対応する。そして、3列が1ピクセル(画素)EGに対
応する。つまり、1ピクセルEGはライン方向に並ぶ
R,G,Bの3つのサブピクセルEUからなる。
【0018】アドレス電極Aとサステイン電極Yとの間
の対向放電によって、誘電体層17における壁電荷の蓄
積状態が制御される。サステイン電極X,Yに交互にサ
ステインパルスを印加すると、所定量の壁電荷が存在す
るサブピクセルEUで面放電(主放電)が生じる。
【0019】蛍光体層28は、面放電で生じた紫外線に
よって局部的に励起されて所定色の可視光を放つ。この
可視光の内、ガラス基板11を透過する光が表示光とな
る。リブrの配置パターンがいわゆるストライプパター
ンであることから、放電空間30の内の各列に対応した
部分は、全てのラインに跨がって列方向に連続してい
る。各列内のサブピクセルEUの発光色は同一である。
【0020】このようなPDPの製造に際して、蛍光体
層28は、図1に示すように、基板21上にアドレス電
極Aとリブrを設けた後に形成される。
【0021】また、蛍光体ペーストは、粉末状蛍光物質
と合成樹脂を溶剤に溶かしたものであり、蛍光体ペース
トにおける蛍光物質の含有量は60〜10重量%が適当
である。
【0022】蛍光体ペーストに含まれる蛍光物質はその
発光色により異なり、具体的には、Y2 3 :Eu、Y
VO4 :Eu、(Y,Gd)BO3 :Eu,Y2
3 S:Eu、γ−Zn3 (PO4 2 :Mn、(Zn,
Cd)S:Ag(以上赤色)、Zn2 GeO2 :Mn、
BaAl1219:Mn、Zn2 SiO4 :Mn、LaP
4 :Tb、ZnS:(Cu,Al)、ZnS:(A
u,Cu,Al)、(Zn,Cd)S:(Cu,A
l)、Zn2 SiO4 :(Mn,As)、Y3 Al5
12:Ce、Gd2 2 S:Tb、Y3 Al5 12:T
b、ZnO:Zn(以上緑色)、Sr5 (PO4 )3
l:Eu、BaMgAl1423:Eu、BaMgAl 16
27:Eu、BaMgAl1017:Eu、ZnS:A
g、Y2 SiO3 :Ce(以上青色)等が上げられる。
【0023】また、蛍光体ペーストに含まれる合成樹脂
には当該分野で公知の樹脂をいずれも使用することがで
きる。具体的には、エチルセルロース、ニトロセルロー
ス、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等が挙げら
れ、更に感光性樹脂等を含んでいてもよい。一方、溶剤
としては、アルコール類、テルピネオール、ブチルカル
ビトールアセテート(BCA)、ブチルカルビトール、
トルエン、酢酸ブチル等が挙げられる。
【0024】蛍光体ペーストを吐出するノズルにおい
て、ノズル内径はリブ間隔よりも小さくなるように設定
されるが、ノズル先端はリブとリブとの間に挿入される
ことがないので、先端の外径はリブ間隔よりも大きくて
もよい。例えば、リブの間隔が250〜300μmのと
きには、ノズルは内径200〜250μm、外径400
〜450μm程度のものが好ましい。また、ノズルヘッ
ドには、複数本(例えば、50〜150本)のノズルを
リブピッチの整数倍のピッチで一列に配列したものを用
いることができる。
【0025】実施例 以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳述す
る。これによってこの発明が限定されるものではない。
図2はこの発明の実施例の構成を示す説明図であり、こ
の実施例では図1に示すアドレス電極Aとリブrとを有
する基板21に蛍光体層28を形成するため、蛍光体ペ
ーストをリブrの間の溝に塗布する装置について説明す
る。
【0026】図2において、マニピュレータ1はシャフ
ト2を水平に保持しながら矢印Z1,Z2方向(Z軸方
向)に昇降させるZ軸移動装置3a,3bと、シャフト
2に支持されて矢印Y1,Y2方向(Y軸方向)に摺動
するY軸移動装置4と、Z軸移動装置3a,3bを紙面
に対して垂直(X軸方向)に往復移動させるX軸移動装
置5a,5bと、基板21を載置するターンテーブル7
を備える。ノズルヘッド51はY軸移動装置4の把手6
に固定される。Y軸移動装置4は基板21上の位置決め
マークを検出するセンサ66を備え、ターンテーブル7
は回転装置8により軸9を中心に回転されるようになっ
ている。
【0027】蛍光体ペーストを収容する収容タンク52
はチューブ53,54と電磁バルブ55を介して加圧タ
ンク56に接続される。圧縮空気源(例えばエヤコンプ
レッサ)57は圧力調整器61,電磁バルブ62および
チューブ58,59,60を介して加圧タンク56に接
続され、収容タンク52から加圧タンク56へ収容され
た蛍光体ペーストを加圧するようになっている。加圧タ
ンク56は電磁バルブ63とチューブ64,65を介し
てノズルヘッド51へ接続されている。
【0028】図3はノズルヘッド51の正面図であり、
図4は図3のA−A矢視断面図である。これらの図にお
いて、ノズルヘッド本体80はチューブ65から供給さ
れる蛍光体ペーストを収容する収容室81を内部に備
え、本体80の底面には、収容室81に連通して下向き
に突出する107本のノズルN1〜N107がピッチP
nで一列に配列されている。ここで、ノズルN1〜N1
07は長さが15mm,外径が400μm,内径が21
0μmである。
【0029】図8は図2に示す装置の制御部を説明する
ブロック図である。マイクロコンピュータを内蔵する制
御部103は、各種条件を入力するキーボード104お
よびセンサ66からの出力を受けて、圧力調整器61,
電磁バルブ55,62,63,X軸移動装置5a,5b
を駆動するX軸モータ105,Y軸移動装置4を駆動す
るY軸モータ106,Z軸移動装置3a,3bを駆動す
るZ軸モータ107および回転装置8を駆動するテーブ
ル用モータ102を制御すると共に、キーボード104
からの入力条件などをCRT108に表示させる。
【0030】このような構成において、次のようにして
図1に示す基板21のリブr間の溝にまず赤色用蛍光体
ペーストが塗布される。この実施例では、基板21とし
て42インチPDP(パネルサイズ980mm×580
mm)用のものを使用し、予め表面には2569本のリ
ブr(図1)がピッチPrで平行に設けられ、それによ
って2568本の溝が形成されている。ここで、リブピ
ッチPrは(1.08/3)mmに設定され、ノズルピ
ッチPnとリブピッチPrとの関係は、Pn=6Prと
なっている。
【0031】そこで、図2に示す基板21はリブrの長
手方向が紙面に垂直になるようにターンテーブル7の上
に載置される。図6に示すように基板21の蛍光体ペー
スト塗布領域Sは1つの小領域が6×107本の溝を有
するように境界線Lを境にして4つの小領域S1〜S4
に分割され、まず、小領域S1から塗布工程が開始され
る。なお、基板21には図6に示すように塗布領域Sの
外側に位置決めマークM1,M2が予め印刷されてい
る。
【0032】制御部103は、キーボード104からの
起動信号を受けてノズルN1〜N107とリブrとの位
置合わせおよびノズルN1〜N107とリブrとのギャ
ップの調整をセンサ66からの出力を受けてX軸移動装
置5a,5b,Y軸移動装置4,Z軸移動装置3a,3
bおよび回転装置8をそれぞれ駆動して行う。この場
合、ノズルN1〜N107は、図10に示すように対応
する2つのリブrの中心から右側へW/4だけ偏るよう
に初期設定される(Wはリブ間隔つまり溝幅であり、こ
の実施例ではW=290μmとしている)。そして、予
め収容タンク52に収容した赤色用の蛍光体ペーストの
1部をバルブ55の作動により加圧タンク56に供給し
た後、圧縮空気源57から圧力調整器61と電磁バルブ
62を介して空気圧を加圧タンク56に印加する。そこ
で電磁バルブ63を開くと蛍光体ペーストはノズルヘッ
ド51に供給され、ノズルN1〜N107は図5に示す
ようにリブr間および右側のリブrの頂上に対する蛍光
体ペーストの吐出を開始する。
【0033】それと同時にX軸移動装置5a,5bによ
りノズルヘッド51をリブrの前端から後端へ前進させ
た後、電磁バルブ63を閉じてノズルN1〜N107の
吐出を停止させる。それによってピッチPn,つまりピ
ッチ6Prの107本の溝に全長にわたって蛍光体ペー
ストが塗布される。これによって図6の矢印(1)で示
す工程が終了する。
【0034】次に、Y軸移動装置4によりノズルヘッド
51をY2方向(図2)に3Prだけ移動させる。次
に、電磁バルブ63を開いてノズルN1〜N107から
蛍光体ペーストを吐出させながら、ノズルヘッド51を
X軸移動装置5a,5bによりリブrの後端から前端へ
後退させた後、電磁バルブ63を閉じてノズルN1〜N
107の吐出を停止させる。これによって図6の矢印
(2)で示す工程が終了する。
【0035】上記塗布工程を図6の矢印(3)〜(8)
に示すようにくり返すことにより、赤色用蛍光体層を形
成すべきすべての溝に赤色(R)用の蛍光体ペーストが
塗布される。そして、小領域S1〜S4の各境界(図6
のB部)の側面図は図7のようになる。図7において塗
布されたペースト層P1〜P107はそれぞれノズルN
1〜N107により形成されたものである。次に、図2
と同等な装置をそれぞれ用いて緑色(G)用および青色
(B)用の蛍光体ペーストを同様に塗布し、基板21に
対する三色(R,G,B)の蛍光体ペーストの塗布作業
を終了する。
【0036】この場合、図6の小領域S1〜S4の各境
界LのB部における側面図は図9のようになり、境界L
の両側のペースト層P1,P107はいずれも右側のリ
ブの頂上に乗り上げるように形成されている。従って、
境界Lにおいてペースト層の乗り上げるリブが左右にば
らつかないためPDPの表示ムラ、つまりスジムラを生
じることがない。
【0037】以上のようにこの発明では特定のリブ(右
側のリブ)だけにペースト層を確実に乗り上げさせるた
めに、ノズルN1〜N107の位置を図10に示すよう
に溝の中心からW/4だけ偏らせて初期設定している
が、それは次のような理由によるものである。
【0038】図11に示すようにノズルN1から蛍光体
ペーストPが吐出し始めると蛍光体ペーストPは表面張
力によりノズル先端で球状となり、その径は2つのリブ
rの間隔以上になる。従って一方のリブrに蛍光体ペー
ストPを乗り上げさせるためにはノズルN1の中心が少
なくともΔLだけそのリブ側に偏って設定されることが
必要となる。しかし、ΔLを図12のように大きくして
いくと蛍光体ペーストPがリブrを乗り越えて隣の溝へ
移行する危険性があるため、ノズルN1の中心はそのリ
ブrの内側(内壁面)を越えることができない。従っ
て、ΔLの許容範囲は0<ΔL<W/2となり、ノズル
N1の中心は対応する2つのリブの中心からW/4だけ
偏って初期設定されることになる。
【0039】なお、ノズルN1が移動を始めた後では、
図13に示すようにノズルN1が許容範囲から多少はず
れても蛍光体ペーストPは一方のリブrから他方のリブ
rへ乗り換えることはない。以上、帯状のリブ間に形成
される細長い溝内に連続的に蛍光体ペーストを塗布する
例を説明したが、複数の凹部をマトリクス配列する網目
形状のリブに対しても同じ列の凹部群が同色の蛍光体を
配置される場合は当該列に連続的または断続的に蛍光体
ペーストを吐出させて同列の凹所群に蛍光体塗布するこ
とも可能である。
【0040】
【発明の効果】この発明によれば、ノズルヘッドのサイ
ズに対応して基板上の塗布領域を分割して塗布作業を行
っても、その塗布領域の境界において表示ムラを生じる
ことがないので、大型PDPの表示品質を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るPDPの要部構成を示す斜視図
である。
【図2】この発明の実施例を示す構成説明図である。
【図3】この発明のノズルヘッドの正面図である。
【図4】図3のA−A矢視断面図である。
【図5】この発明の蛍光体ペースト塗布状況を示す説明
図である。
【図6】この発明に係る基板の平面図である。
【図7】図6のB部拡大側面図である。
【図8】この発明の制御部を示すブロック図である。
【図9】図6のB部拡大側面図である。
【図10】この発明におけるノズルとリブとの位置関係
を示す説明図である。
【図11】この発明におけるノズルとリブとの位置関係
を示す説明図である。
【図12】この発明におけるノズルとリブとの位置関係
を示す説明図である。
【図13】この発明におけるノズルとリブとの位置関係
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 マニピュレータ 2 シャフト 3a Z軸移動装置 3b Z軸移動装置 4 Y軸移動装置 5a X軸移動装置 5b X軸移動装置 6 把手 7 ターンテーブル 8 回転装置 9 軸 51 ノズルヘッド 52 収容タンク 53 チューブ 54 チューブ 55 電磁バルブ 56 加圧タンク 57 圧縮空気源 58 チューブ 59 チューブ 60 チューブ 61 圧力調整器 62 電磁バルブ 63 電磁バルブ 64 チューブ 65 チューブ 66 センサ 80 本体 81 収容室 N1 ノズル N2 ノズル N3 ノズル N106 ノズル N107 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南都 利之 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5C028 FF16 HH14 5C040 FA01 GA03 GB03 GG09 JA13 MA02 MA23 MA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に並列に設けられた複数本のリ
    ブの間に形成される溝に蛍光体ペーストを塗布して蛍光
    体層を形成する装置であって、基板を載置する載置台
    と、蛍光体ペーストを吐出するノズルを有するノズルヘ
    ッドと、ノズルヘッドに蛍光体ペーストを供給する供給
    部と、ノズルヘッドがリブに平行に移動するようにノズ
    ルヘッドと載置台とを相対移動させるX方向移動部と、
    ノズルヘッドがリブに直交して移動するようにノズルヘ
    ッドと載置台とを相対移動させるY方向移動部と、前記
    供給部とX方向移動部とY方向移動部を駆動制御する制
    御部とを備え、制御部は、リブ間の溝に蛍光体ペースト
    を塗布するためにX方向移動部を駆動させるとき、ノズ
    ルを対応する2つのリブの中心から一方のリブの方向へ
    所定距離だけ偏るように初期設定することを特徴とする
    プラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成装置。
  2. 【請求項2】 前記所定距離は、溝幅をWとするとき、
    W/4に設定される請求項1記載のプラズマディスプレ
    イパネルの蛍光体層形成装置。
  3. 【請求項3】 リブの位置を検出するセンサをさらに備
    え、制御部はそのセンサの検出結果に基づいてノズル位
    置を設定する請求項1記載のプラズマディスプレイパネ
    ルの蛍光体層形成装置。
  4. 【請求項4】 センサは基板に設けられた位置合わせマ
    ークに基づいてリブの位置を検出する請求項3記載のプ
    ラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の蛍光体層形成装置を用い
    たプラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成方法であ
    って、基板の蛍光体ペースト塗布領域をノズルヘッドの
    ノズル数に対応させて複数の小領域に分割し、各小領域
    の溝に対して順次蛍光体ペーストを塗布することを特徴
    とするプラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成方
    法。
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