JP2001073301A - 地下水排水方法 - Google Patents

地下水排水方法

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JP2001073301A
JP2001073301A JP25094799A JP25094799A JP2001073301A JP 2001073301 A JP2001073301 A JP 2001073301A JP 25094799 A JP25094799 A JP 25094799A JP 25094799 A JP25094799 A JP 25094799A JP 2001073301 A JP2001073301 A JP 2001073301A
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Japan
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porous concrete
groundwater
sieve
coarse aggregate
cement slurry
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JP25094799A
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Koichi Matsumoto
公一 松本
Hideki Kamimoto
英喜 神本
Yoshio Uchida
美生 内田
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工性に優れたポーラスコンクリートを利用
して地下水を排水することができる地下水排水方法を提
供すること。 【解決手段】 地下水位よりも低い部分を含む領域にポ
ーラスコンクリート部1を設け、前記ポーラスコンクリ
ート部1を介して排水路7に地下水を排水する地下水排
水方法であり、前記領域に打設した粗骨材2の上部から
セメントペーストもしくはモルタルを流し、セメントペ
ーストもしくはモルタルを硬化させることにより前記ポ
ーラスコンクリート部1を形成することを特徴とする地
下水排水方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下水を排水する
方法に関し、特に、施工性に優れたポーラスコンクリー
トを利用して地盤の地下水を排水する地下水排水方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】地下水の水位を低下させるために、例え
ば鉄道軌道砕石部では以下のような方法が行われてい
る。図5は、従来の鉄道軌道の一例の要部を示した断面
図である。図5において、符号4は、表層路盤を示して
いる。この表層路盤4の上には、バラストからなる砕石
部5が設けられ、砕石部5の上面には、枕木6が埋め込
まれている。また、符号17は、排水路を示している。
この排水路17は、コンクリートからなり、鉄道軌道と
平行に造成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな鉄道軌道では、図5に示すように、符号▽で示す砕
石部5の地下水位が高く、地下水位を低下させる必要が
ある場合に、砕石部5の地下水を排水することができな
いことが問題となっていた。この問題を解決するため
に、図6に示すように、表層路盤4に排水管18を埋め
込み、この排水管18を介して砕石部5の地下水を排水
路17に排水する方法がある。しかしながら、この排水
方法では、表層路盤4に埋め込んだ排水管18が詰まる
ことによる、排水能力の低下が生じやすいという不都合
があった。
【0004】本発明は、前記事情を鑑みてなされたもの
で、上記の問題を解決し、施工性に優れたポーラスコン
クリートを利用して砕石部の地下水を排水することがで
き、鉄道軌道砕石部等にも適用できる地下水排水方法を
提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の地下水排水方法は、地下水位よりも低い部
分を含む領域にポーラスコンクリート部を設け、前記ポ
ーラスコンクリート部を介して排水路に地下水を排水す
る地下水排水方法であり、前記領域に打設した粗骨材の
上部からセメントペーストもしくはモルタルを流し、セ
メントペーストもしくはモルタルを硬化させることによ
り前記ポーラスコンクリート部を形成することを特徴と
する。上記の地下水排水方法においては、前記ポーラス
コンクリート部により前記排水路の側壁の一部を形成し
てもよい。また、上記の地下水排水方法においては、前
記ポーラスコンクリート部と前記排水路とを排水管によ
り連通させてもよい。
【0006】また、上記の地下水排水方法においては、
前記粗骨材として50mmのふるい目を80〜100重
量%通過し、20mmのふるい目を95重量%以上が通
過しないものを、前記セメントペーストもしくはモルタ
ルとしてフロー値が150〜250mmのものを用いる
ことが好ましい。
【0007】また、上記の地下水排水方法においては、
前記粗骨材として40mmのふるい目を90重量%以上
が通過し、30mmのふるい目を95重量%以上が通過
しないものを、前記セメントペーストもしくはモルタル
としてフロー値が150〜250mmのものを用いるこ
とが好ましい。
【0008】また、上記の地下水排水方法においては、
前記粗骨材として30mmのふるい目を90重量%以上
が通過し、20mmのふるい目を95重量%以上が通過
しないものを、前記セメントペーストもしくはモルタル
としてフロー値が195〜295mmのものを用いるこ
とが好ましい。
【0009】また、上記の地下水排水方法においては、
前記粗骨材として20mmのふるい目を90%以上が通
過し、10mmのふるい目を95重量%以上が通過しな
いものを、前記セメントペーストもしくはモルタルとし
てフロー値がの235mm以上ものを用いることが好ま
しい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を鉄道軌道砕石部へ
の施工方法を例として詳しく説明する。図1、2は、本
発明の地下水排水方法を適用して得られる鉄道軌道の一
例の要部を示した図である。本発明の地下水排水方法の
例は、図1、2に示すように、地下水位よりも低い部分
を含む領域にポーラスコンクリート部1を設け、前記ポ
ーラスコンクリート部1を介して排水路7に地下水を排
水する地下水排水方法であり、前記領域に打設した粗骨
材2の上部からセメントペーストもしくはモルタルを流
し、セメントペーストもしくはモルタルを硬化させるこ
とにより前記ポーラスコンクリート部1を形成すると共
に、前記ポーラスコンクリート部1により前記排水路7
の片側の側壁の一部7aを形成する地下水排水方法であ
る。図1において、符号4は、表層路盤を示している。
この表層路盤4の上には、バラストからなる砕石部5が
設けられ、砕石部5の上面5aには、枕木6が埋め込ま
れている。また、符号7は、鉄道軌道と平行に造成され
た排水路を示し、符号1は、砕石部5の底面5bよりも
低い位置に設けられ、排水路7の側壁7aの一部を形成
するポーラスコンクリート部を示している。
【0011】図2は、図1に示す鉄道軌道のポーラスコ
ンクリート部を示した斜視図である。このポーラスコン
クリート部1は、排水路7と平行に連続して設けられ、
排水性(透水性)を有する排水性(透水性)コンクリー
トによって形成されている。図2において、符号2は、
粗骨材を示し、符号3は、セメントペーストもしくはモ
ルタル(以下、セメントスラリーという。)の硬化物を
示している。
【0012】このポーラスコンクリート部1は、例え
ば、次のように施工される。まず、排水路7と砕石部5
との間のポーラスコンクリート部1とされる部分に空間
を設け、排水路7の側壁7aとなる部分に型枠を形成
し、この型枠の内側に粗骨材2を充填する。ついで、こ
の粗骨材2の上からセメントスラリーを流し込むととも
に、バイブレーターなどを用いて振動を与えてもよい。
そして、これを養生し、セメントスラリーを硬化させて
硬化物3により粗骨材2を一体化させることによって施
工される。
【0013】ポーラスコンクリート部1の形成に使用さ
れる粗骨材2としては、砕石部5を形成するバラストと
同様の材料、すなわち、その総量中、目開き50mmの
ふるい目を80〜100重量%が通過し、その総量中、
目開き20mmのふるい目の上に95重量%以上がとど
まる(即ち、目開き20mmのふるいを95重量%以上
が通過しない)ような粒度を有するものが用いられてい
る。そして、粗骨材2として上記の粒径のものを用いる
場合には、フロー値が150〜250mm、好ましくは
195〜210mmのセメントスラリーもしくはモルタ
ルが使用される。ここでの「フロー値」とは、JIS
R 5201セメントの物理試験方法に準じて測定した
フロー値のことをいう。
【0014】フロー値が150mm未満のセメントスラ
リーを用いた場合、セメントスラリーが隣合う粗骨材2
どうしの間に浸透しにくくなり、ポーラスコンクリート
部1の下部1bを構成する粗骨材2bまで到達できなく
なるため、セメントスラリーを硬化させてもポーラスコ
ンクリート部1の下部1bが一体化されなくなる恐れが
ある。一方、フロー値が250mmを越えるセメントス
ラリーを使用した場合、ポーラスコンクリート部1の上
部1aを構成する粗骨材2aどうしの間に留まるセメン
トスラリーの量が少なくなり、セメントスラリーを硬化
させても、ポーラスコンクリート部1の上部1aを構成
する粗骨材2aどうしの接着力が十分に得られず、ポー
ラスコンクリート部1の上部1bが一体化されなくなる
恐れがある。また、流し込んだセメントスラリーが型枠
の底面に堆積する量が多くなり、十分な排水性が得られ
なくなる場合がある。
【0015】セメントスラリーとしては、セメントと細
骨材と水とからなるものなどが好ましく使用され、その
配合量は、ポーラスコンクリートの用途などに応じて決
定される。さらに、必要に応じて、高炉スラグ微粉末、
フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末などの
混和材や減水剤、増粘剤などを添加してもよい。ここで
使用されるセメントとしては、普通ポルトランドセメン
ト、早強ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメ
ント、高炉セメント、フライアッシュセメント、超速硬
セメントなどが挙げられ、ポーラスコンクリートの用途
などに適したものが使用される。
【0016】さらに、ここで使用されるセメントスラリ
ーの量は、好ましくは、1m3の粗骨材2に対し、0.1
〜0.4m3とされる。セメントスラリーの使用量を0.
1m 3未満とした場合、粗骨材2が一体化されない恐れ
がある。一方、0.4m3を越える使用量とした場合、空
隙が少なくなり、排水性が不十分となり易い。
【0017】また、養生方法としては、自然養生でよ
く、湿潤養生、蒸気養生、加温養生などの方法が実施で
きる施工条件であればそれらの方法でもよく、とくに限
定されない。
【0018】次に、図1に示す鉄道軌道において、砕石
部5の地下水を排水する方法について説明する。図1お
よび図2に示すように、符号▽で示す砕石部5の地下水
位が高い場合には、砕石部5の地下水は、図2において
矢印で示すように、ポーラスコンクリート部1の砕石部
5側の空隙から侵入して、ポーラスコンクリート部1の
内部の空隙を通過し、排水路7の側壁7aの一部となっ
ている部分から排水路7に排水される。したがって、砕
石部5の地下水位が低下する。
【0019】このような砕石部5の地下水排水方法は、
排水路7と砕石部5との間の砕石部5の底面5bよりも
低い位置にポーラスコンクリート部1を設け、砕石部5
の地下水をポーラスコンクリート部1を介して排水路7
に排水する方法であるので、砕石部5の地下水を容易に
排水することができる。
【0020】また、ポーラスコンクリート部1により排
水路7の側壁7aの一部を形成することで、砕石部5側
の空隙からポーラスコンクリート部1に侵入した砕石部
5の地下水を、排水路7の側壁7aの一部となっている
部分から排水路7に排水することができる。さらに、排
水管を用いることなく砕石部5の地下水を排水するの
で、図6に示す表層路盤4に排水管18を埋め込む方法
のように、排水管18が詰まることによる排水能力の低
下が生じることはない。
【0021】また、ポーラスコンクリート部1が、排水
路7と平行に連続して設けられているので、排水路7の
長さ方向における排水能力に偏りがなく、効率よく砕石
部5の地下水を排水することができる。
【0022】さらに、ポーラスコンクリート部1を、5
0mmのふるい目を80〜100重量%が通過し、20
mmのふるい目の上に95重量%以上がとどまるような
粒度の粗骨材2の上に、フロー値150〜250mmの
セメントスラリーを流し、前記セメントスラリーを硬化
させることにより一体化させて形成するので、セメント
スラリーが隣合う粗骨材2どうしの間に十分に浸透し、
ポーラスコンクリート部1の下部1bを構成する粗骨材
2bまで到達でき、なおかつ、ポーラスコンクリート部
1の上部1aを構成する粗骨材2aどうしの間にも十分
にセメントスラリーが留まるので、ポーラスコンクリー
ト部1を構成する粗骨材2aどうしの接着力が十分に得
られる。したがって、ポーラスコンクリート部1により
排水路7の側壁7aの一部を形成することが可能とな
る。また、粗骨材2の上にセメントスラリーを流し、セ
メントスラリーを硬化させることにより、排水性を有す
るポーラスコンクリート部1を容易に形成することがで
きる。
【0023】さらに、ポーラスコンクリート部1の形成
に使用される粗骨材2として、砕石部5を形成するバラ
ストと同様の材料を使用することで、ポーラスコンクリ
ート部1を形成するための粗骨材2を砕石部5と別の材
料にした場合と比較して、粗骨材2を得るための手配
や、粗骨材2の保管場所の確保などが容易となる。
【0024】図3は、鉄道軌道の他の例の要部を示した
断面図であり、図4は、図3に示す鉄道軌道のポーラス
コンクリート部を示した斜視図である。図3に示す鉄道
軌道が図1に示す鉄道軌道と異なるところは、ポーラス
コンクリート部10の排水路7側の面の外側に排水路7
の側壁7bが設けられ、ポーラスコンクリート部10と
排水路7とが排水管8により連通されているところであ
る。
【0025】次に、図3に示す鉄道軌道において、砕石
部5の地下水を排水する方法について説明する。図3お
よび図4に示すように、符号▽で示す砕石部5の地下水
位が高い場合には、砕石部5の地下水は、図4において
矢印で示すように、ポーラスコンクリート部10の砕石
部5側の空隙から侵入して、ポーラスコンクリート部1
0の内部の空隙を通過し、排水管8から排水路7に排水
される。したがって、砕石部5の地下水位が低下する。
【0026】このような砕石部5の地下水排水方法は、
排水路7と砕石部5との間の砕石部5の底面5bよりも
低い位置にポーラスコンクリート部10を設け、砕石部
5の地下水をポーラスコンクリート部10を介して排水
路7に排水する方法であるので、砕石部5の地下水を容
易に排水することができる。
【0027】また、ポーラスコンクリート部10と排水
路7とを排水管8により連通させることで、ポーラスコ
ンクリート10の内部に侵入した地下水を排水管8を通
して排水路7に排水することができ、排水路7のポーラ
スコンクリート部10側の側壁7bを、排水路7の側壁
7bとしての条件のみに応じて施工することができる。
【0028】さらにまた、排水管8の内部には、ポーラ
スコンクリート部10の内部の空隙を通過した地下水が
流れるので、ポーラスコンクリート部10の空隙よりも
大きなものが排水管8内に侵入するのを防ぐことができ
るとともに、排水管8内に流入する排水管8の詰まりの
原因となるものの侵入量を少なくすることができ、図6
に示す表層路盤4に排水管18を埋め込む方法と比較し
て、排水管8が詰まることによる排水能力の低下が生じ
にくい。
【0029】本発明の鉄道軌道砕石部の地下水排水方法
においては、ポーラスコンクリート部の形成に使用され
る粗骨材2およびセメントスラリーとして、50mmの
ふるい目を80〜100重量%が通過し、20mmのふ
るい目の上に95重量%以上がとどまるような粒度の粗
骨材2とフロー値が150〜250mmのセメントスラ
リーとを組み合わせて用いてもよいが、粗骨材2の粒径
とセメントスラリーのフロー値の組み合わせは、上述し
た組み合わせのみに限定されるものではなく、例えば、
下記の(1)〜(3)に示す組み合わせとしてもよい。 (1)粗骨材2として40mmのふるい目を90重量%
以上が通過し、30mmのふるい目の上に95重量%以
上とどまる粒度の粗骨材を用いた場合には、フロー値が
150〜250mm、好ましくは195〜210mmの
セメントスラリーが使用される。このような粒度の粗骨
材は、道路用砕石4020として一般的なものを、目開
き30mmのふるいにより分級することによって、手軽
に入手することが出来る。また、粗骨材2の粒径がほぼ
30〜40mmであるので、直径15mm程度の空隙の
大きなポーラスコンクリートを製造することが出来る。
【0030】(2)粗骨材2として30mmのふるい目
を90重量%以上が通過し、20mmのふるい目の上に
95重量%以上とどまる粒度の粗骨材を用いた場合に
は、フロー値が195〜295mm、好ましくは240
〜255mmのセメントスラリーもしくはモルタルが使
用される。このような粒度の粗骨材は、道路用砕石40
20として一般的なものを、目開き30mmのふるいに
より分級することによって、手軽に入手することが出来
る。また、粗骨材2の粒径がほぼ20〜30mmである
ので、直径10mm程度の空隙を有し、しかも上載荷重
に対する抵抗力の大きなポーラスコンクリートを製造す
ることが出来る。
【0031】(3)粗骨材2として20mmのふるい目
を90重量%以上が通過し、10mmのふるい目の上に
95重量%以上がとどまる粒度の粗骨材を用いた場合に
は、フロー値が235mm以上、好ましくは280mm
以上のセメントスラリーもしくはモルタルが使用され
る。このような粒度の粗骨材は、道路用砕石2013と
して一般的なもので、手軽に入手することが出来る。ま
た、粗骨材2の粒径がほぼ20〜10mmであるので、
空隙の直径は5mm程度となり、上載荷重に対する抵抗
力の大きなポーラスコンクリートを製造することが出来
る。
【0032】粗骨材2の粒径とセメントスラリーのフロ
ー値の組み合わせを、上記の(1)〜(3)に示す組み
合わせとした場合においても、セメントスラリーが隣合
う粗骨材2どうしの間に十分に浸透し、ポーラスコンク
リート部の下部を構成する粗骨材2まで到達でき、なお
かつ、ポーラスコンクリート部の上部を構成する粗骨材
2どうしの間にも十分にセメントスラリーが留まるの
で、ポーラスコンクリート部を構成する粗骨材2どうし
の接着力が十分に得られる。
【0033】また、本発明の鉄道軌道砕石部の地下水排
水方法においては、ポーラスコンクリート部を形成する
際に、上述した例に示したように、バイブレーターなど
を用いて振動を与えることが望ましいが、振動を与えな
くてもよい。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。以下の試験例において%は重量%を意味する。 (試験例1)上面が開放された直径150mm、高さ3
00mmの型枠の内部に、その総量中、50mmのふる
い目を80〜100%が通過し、20mmのふるい目の
上に95%以上がとどまるような粒度の粗骨材を高さ2
50mmまで充填し、フロー値240mmのセメントス
ラリーを流し込み、バイブレーターを用いて振動を与え
たのち、これを養生してセメントスラリーを硬化させ、
これを試験体とした。
【0035】(試験例2〜試験例4)セメントスラリー
のフロー値を225mm(試験例2)、209mm(試
験例3)、195mm(試験例4)に変えて、試験例1
と同様にして試験体を得た。
【0036】(試験例5〜試験例8)40mmのふるい
目を90%以上が通過し、30mmのふるい目の上に9
5%以上がとどまる粒度の粗骨材を用い、セメントスラ
リーのフロー値を240mm(試験例5)、225mm
(試験例6)、209mm(試験例7)、195mm
(試験例8)に変えて、試験例1と同様にして試験体を
得た。
【0037】(試験例9〜試験例13)30mmのふる
い目を90%以上が通過し、20mmのふるい目の上に
95%以上がとどまる粒度の粗骨材を用い、セメントス
ラリーのフロー値を261mm(試験例9)、247m
m(試験例10)、240mm(試験例11)、225
mm(試験例12)、195mm(試験例13)に変え
て、試験例1と同様にして試験体を得た。
【0038】(試験例14〜試験例18)目開き20m
mのふるいを90%以上が通過し、目開き10mmのふ
るい目の上に95%以上がとどまる粒度の粗骨材を用
い、セメントスラリーのフロー値を320mm(試験例
14)、293mm(試験例15)、284mm(試験
例16)、261mm(試験例17)、240mm(試
験例18)に変えて、試験例1と同様にして試験体を得
た。
【0039】(試験例19)目開き10mmのふるいを
90%以上が通過し、目開き5mmのふるい目の上に9
5%以上がとどまる粒度の粗骨材を用い、セメントスラ
リーのフロー値を320mmとし、実施例1と同様にし
て試験体を得た。
【0040】このようにして得られた試験体それぞれに
ついて、次の各項目の測定および評価を行った。 [セメントスラリーの到達深さ]セメントスラリーが到
達した粗骨材上面からの深さを測定した。 [セメントスラリーの堆積深さ]セメントスラリーが堆
積した型枠の底面からの深さを測定した。
【0041】[評価] ○:セメントスラリーが型枠の底面まで到達し、なおか
つ、セメントスラリーの堆積が見られないもの。 △:セメントスラリーが型枠の底面まで到達するが、セ
メントスラリーの堆積が生じるもの、または、セメント
スラリーの到達深さが150mm以上250mm未満の
もの。 ×:セメントスラリーの到達深さが150mm未満のも
の。 結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1より、試験例1〜18では、骨材の粒
径とセメントスラリーのフロー値が好ましい範囲である
ことがわかる。また、試験例19では骨材の粒径が小さ
すぎて好ましくないことがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
地下水排水方法は、地下水位よりも低い部分を含む領域
にポーラスコンクリート部を設け、前記ポーラスコンク
リート部を介して排水路に地下水を排水する地下水排水
方法であり、前記領域に打設した粗骨材の上部からセメ
ントペーストもしくはモルタルを流し、セメントペース
トもしくはモルタルを硬化させることにより前記ポーラ
スコンクリート部を形成するので、地下水を容易に排水
することができる。
【0045】また、ポーラスコンクリート部により排水
路の側壁の一部を形成することで、砕石部側の空隙から
ポーラスコンクリート部に侵入した砕石部の地下水を、
排水路の側壁の一部となっている部分から排水路に排水
することができる。
【0046】また、ポーラスコンクリート部と前記排水
路とを排水管により連通させることで、ポーラスコンク
リートの内部に侵入した地下水を排水管を通して排水路
に排水することができ、排水路のポーラスコンクリート
部側の側壁を、排水路の側壁としての条件のみに応じて
施工することが可能となる。
【0047】また、ポーラスコンクリート部に使用する
粗骨材の粒径とセメントスラリーのフロー値とを以下の
(A)〜(D)から選ばれるいずれかとすることで、セ
メントスラリーが隣合う粗骨材どうしの間に十分に浸透
し、ポーラスコンクリート部の下部を構成する粗骨材ま
で到達でき、なおかつ、このポーラスコンクリート部の
上部を構成する粗骨材どうしの間にも十分にセメントス
ラリーが留まるため、粗骨材どうしの接着力が十分に得
られる。したがって、粗骨材の上にセメントスラリーを
流し、セメントスラリーを硬化させることにより、排水
性を有するポーラスコンクリート部を容易に形成するこ
とができる。
【0048】(A)その総量中、50mmのふるい目を
80重量%以上が通過し、20mmのふるい目の上に9
5重量%以上がとどまる粒度を有する道床バラストの粗
骨材と、フロー値が150〜250mm、好ましくは1
95〜210mmのセメントスラリーとを使用する。 (B)その総量中、40mmのふるい目を90重量%以
上が通過し、30mmのふるい目の上に95重量%以上
がとどまる粒度の粗骨材と、フロー値が150〜250
mm、好ましくは195〜210mmのセメントスラリ
ーとを使用する。 (C)その総量中、30mmのふるい目を90重量%以
上が通過し、20mmのふるい目の上に95重量%以上
がとどまる粒度の粗骨材と、フロー値が195〜295
mm、好ましくは245〜255mmのセメントスラリ
ーとを使用する。 (D)その総量中、20mmのふるい目を90重量%以
上が通過し、10mmのふるい目の上に95重量%以上
とどまる粒度の粗骨材と、フロー値が235mm以上、
好ましくは280mm以上のセメントスラリーとを使用
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鉄道軌道の一例の要部を示した断面図であ
る。
【図2】 図1に示す鉄道軌道のポーラスコンクリート
部を示した斜視図である。
【図3】 鉄道軌道の他の例の要部を示した断面図であ
る。
【図4】 図3に示す鉄道軌道のポーラスコンクリート
部を示した斜視図である。
【図5】 従来の鉄道軌道の一例の要部を示した断面図
である。
【図6】 従来の鉄道軌道砕石部の地下水排水方法の一
例を説明するための図である。
【符号の説明】
1、10 ポーラスコンクリート部 2 粗骨材 3 セメントスラリーの硬化物 4 表層路盤 5 砕石部 6 枕木 7 排水路 8 排水管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 美生 大阪府大阪市大正区南恩加島7−1−55 住友大阪セメント株式会社セメント・コン クリート研究所内 Fターム(参考) 2D056 AA03 AA09 4G052 BA01 BB03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下水位よりも低い部分を含む領域にポ
    ーラスコンクリート部を設け、前記ポーラスコンクリー
    ト部を介して排水路に地下水を排水する地下水排水方法
    であり、前記領域に打設した粗骨材の上部からセメント
    ペーストもしくはモルタルを流し、セメントペーストも
    しくはモルタルを硬化させることにより前記ポーラスコ
    ンクリート部を形成することを特徴とする地下水排水方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ポーラスコンクリート部により前記
    排水路の側壁の一部を形成することを特徴とする請求項
    1に記載の地下水排水方法。
  3. 【請求項3】 前記ポーラスコンクリート部と前記排水
    路とを排水管により連通させることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の地下水排水方法。
  4. 【請求項4】 前記粗骨材として50mmのふるい目を
    80〜100重量%通過し、20mmのふるい目を95
    重量%以上が通過しないものを、前記セメントペースト
    もしくはモルタルとしてフロー値が150〜250mm
    のものを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれかに記載の地下水排水工法。
  5. 【請求項5】 前記粗骨材として40mmのふるい目を
    90重量%以上が通過し、30mmのふるい目を95重
    量%以上が通過しないものを、前記セメントペーストも
    しくはモルタルとしてフロー値が150〜250mmの
    ものを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれかに記載の地下水排水工法。
  6. 【請求項6】 前記粗骨材として30mmのふるい目を
    90重量%以上が通過し、20mmのふるい目を95重
    量%以上が通過しないものを、前記セメントペーストも
    しくはモルタルとしてフロー値が195〜295mmの
    ものを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれかに記載の地下水排水工法。
  7. 【請求項7】 前記粗骨材として20mmのふるい目を
    90%以上が通過し、10mmのふるい目を95重量%
    以上が通過しないものを、前記セメントペーストもしく
    はモルタルとしてフロー値がの235mm以上ものを用
    いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれ
    かに記載の地下水排水工法。
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